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【殺し合い】バトルROワイアル 五冊目【再び】

1名無したん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/09(水) 12:48:07 ID:bu54quRI
ここはどんなスレ?

各職男女と無作為に選ばれたROのキャラクターが
生き残る為にバトルロワイヤルする様子を描いた
リレー小説を扱っているスレッドです。


・まとめサイト
ttp://www6.atwiki.jp/battleroyale/

・前スレ
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1125608222/l50

・萌え板全体のルールは此方
ttp://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1063859424/


書き手のルール

先ず一番最初に。
このリレー小説内では、各登場人物は生きている人間であり、
いきなり投げ込まれた現実に各人様々複雑な感情を抱いている事を肝に銘じてください。
完全に現実的に書く必要は皆無ですが、バトロワの死の気配というものを忘れないで欲しいです。

次に、書く前に纏めサイトで作品の流れを把握してください。
流れの中では先に発表された作品が優先します。
競り負けても泣かない。
但し、荒し煽りはこの中に含まない。
(前触れの無い突然の心臓停止や全員即死等)

もし、執筆を続けていく内で、致命的な矛盾を過去の自分の作品に発見した場合、
スレにて申告の上、速やかに修正作品を仕上げて下さい。
どうしても音沙汰が無い場合は他の書き手が修正せざるを得なくなりますが、
原則として本人がその作品を修正しなければいけません。

それから、一人の書き手が連投を続けるのはイクナイ!!
最低でも三日程待って見ましょう。
止むを得ず連投する場合は、スレで意見を聞いてみると尚goodです。

本文の内容についてですが、RO内の設定と言うよりも、文章での説得力が重視されます。
但し、リレー小説という形式上、何よりもまず、キャラクタ間でのバランスを崩し過ぎないように気をつけてください。

作品の一番最後にはそれに登場した人物の
<氏名、所持品、死亡等の状態>及びに死亡者が出た場合<残り○○人>という表記をお忘れなく。
任意規定ですが、登場した人物については1)これまで描かれたプロフィール、2)これまで描かれたスキルを
下記の書式で記入していただけると更にgood.

<例:♂アコ>
1…描かれたプロフィールをその都度追加
 ・髪:呪いのカツラで逆毛に変更<023話>
 ・口調:wWw<023話>
 ・性格:少々潔癖、説教癖、不幸<071話>

2…描かれたスキルをその都度追加
 ・ヒール<065話>
 ・殴りアコ<071話>

最後に書き手の方は、現段階ではコテハンを名乗る事はご遠慮ください。
2名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 12:49:51 ID:bu54quRI
読み手のルール

叩き荒しはスルー推奨。反応は彼等の栄養源です。放置して枯死した後で削除依頼を。
又、過剰な擁護やNG議論も荒しの同類です。出来る限り自重していただけると幸いです。
もし、読み進めていく内に、作品内に矛盾を発見した場合、遠慮なく速やかに申し出てもらえると幸いです。

面白い、と思ったときには積極的に感想を。
首を捻った時には積極的に批評を。
又、暇だなーと思った時なんかは遠慮なく雑談を。
勿論、イラスト、まとめテンプレ、まとめサイト編集さん。
それぞれ大歓迎です。

感想は書き手の活力に、批評は書き手の技術向上に、
雑談は常にネタに飢えている書き手にとって格好の息抜き(兼、ネタ探し)になります。

勿論、読み手から書き手への転進も歓迎です。
その際の留意点は書き手のルールを参照してください。
3名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/09(水) 12:53:40 ID:bu54quRI
◆◆バトルROワイアル2 ルール◆◆

登場人物

ノービス+一次職+二次職(スパノビ含む)の男女四十名+特別枠十名
以上の五十名。

但し、以下の規定があります。
一次職、二次職、ノビ、スパノビは固有の名前をつけないこと。

特別枠は良識の範囲において、
ゲーム内部、萌え掲示板、LiveROのどんなスレ、場面からでも出演者を選出してよい。
余りにチョイ役の名無しや知名度の低すぎるキャラクタ、盗蟲、ポリンなど知能を明白に持たない者、荒し目的の出演者は含まない。
但し、出来うる限り前回のバトROワに未出演の人物である事が好ましい。
NPCもこの範囲に含む。
出典はNPC、mob、小説、スレを問わないが
スレ、小説の場合は同じ出展元からは原則二人までの出演とする。
また、特別枠十名の内訳はNPC枠、その他枠(mob、他小説・スレキャラ)にそれぞれ三名分の最低人数確保枠を設ける。
残りの四名分はどちらのものとして消費しても構わない。

それぞれの出演者で通常の冒険者については、髪形、外見などについては最初に執筆した人物の選択による。
但し、ピクミン、おにぎりetrなどと言った叩き目的が客観的に明白である場合、
執筆した者はその事に対しての異議へ正当な反論をする事を要す。
それをしない場合は、その話で語られたキャラクタの外見はNGであるとして無効であるものとする。
但し、作品を通じてその反論とする事も可能だが、その場合は相当程度の説得力が必要であるとする。

追加事項として、同じ髪型は原則として大量に氾濫してはならない。目安としては最大で三名まで。
イメージが被る為に同系統の職、例えば騎士-クルセなどでは別の髪型が望ましい。
更に、ドットの髪型は基本的に参考程度であり、執筆による説得力とスレ内部の同意が得られれば、
モヒカン、スキンヘッド等も可である。但し、その取り扱いには注意を要す。
また、ストーリー上の髪型の変更も可である。但しこちらも、その取り扱いは慎重に行うこと。

キャラクターの性格については、話の流れ、及び個々の執筆者に一任する事。
但し、執筆側は、それまでのキャラクタの性格について熟知するべし。

出演者は、前回同様その能力について制限を受けているものとする。
例えば、ヒールは止血や実際の治療の助け程度の効力しか無く、リザレクションは無効であり、
ファイアーボルトやあらゆる大魔法、モンクのスキルについても、それのみで殺害できる程の威力は失われている。
Mobやその他特別枠出演者についても同じであり、更に彼等は超人的能力を有する場合、普通の冒険者と同等程にそれは低下している。

また、カプラさんは、アンソロなどで見られる様な超人的能力を有するのではなく、
一般人、或いは一次職と同等(生涯一次は除く)くらいの能力であるとする。
精錬工の面々については良識に任せるけれども、彼らは直接的に武具を破壊する能力は持っていない。
又、二次職を超える様な戦闘力も持ってはいない。

ポタ、テレポについては参加者は使用は原則不可能。
インティミデイトについても、仕様変更に伴い、テレポート機能は無いものとする。

スキルに関する規定は以上に書かれたものであるとする。


舞台

マップがまとめサイトに上がっている事から、亀島に似ているが違う島である。
上がっているマップ自体にはまだ何も地形や設備が書き込みされてはいないが、
これは、執筆が進むにつれて順次設備などが記載されるものとする。
(例えば、家屋や市街地、灯台、教会、百貨店や廃墟など。但し、進行の都合上自由に出入り出来る地下洞穴は存在しない)
その広さについては、50人の人間が動き回るのに狭く無い程度である。
尚、全力で移動すれば、数時間程度で中央から島の端まで移動が可能である。

魔法発動時の音響については、至近〜やや中距離程度までならば響くが、
島の端など、余りに離れている場所であれば聞こえない。
気候については、書き手の便宜上、元祖バトロワに準じ日本の初夏程度とする。

そして、舞台に伴い放送に付いては、午前十時を基準として朝夜一回づつ放送されるものとする。
又、転職については、そもそも転職の舞台は島の中に存在せず、各職業ギルドの認証も得られない為、不能である。
但し、これはゲームのRO内部で一般的な『ノビ=>一次、及び一次=>二次』といった転職を示す意味での言葉であり、
例えば、各キャラクタの成長を示す演出的な効果における『転職』は含まないものとする。

原則Wis、ギルドチャット等については、これはゲーム内部での便宜的な機能であり、バトROワ内では存在しないものとする。


支給品

開始時手渡される鞄の中身には主に

支給品(武装or防具orハズレetcが入った青箱を模したケース)が二つ。弓の場合は通常の矢も付いている。
水、食料、大まかな地形だけが記された地図(前述まとめサイトの地図参照)、コンパスが入っている。
また、ランダムで5名に特別支給として古いカード帖が配られる。
ただし、当たりアイテムとはいえカード帖の中身も全て有用なカードとは限らない。
各出演者が元々所持していた武器防具や道具等に付いては取り上げられてしまっている。

又、この劇中においては登場人物はどんな武器防具であろうと使用する事はできるが
本職が用いるのに比べれば、扱いなれていない為に、普段使用する武器と異なった種類であるほど威力や命中率は落ちる。
(例:騎士はカタールならば多少は使えるが、弓に関しては鈍器として使わざるを得ない、など)
但し器用さが高い人間については、ある程度まではどんな武器でも使用する事が出来る。
長柄や斧に付いては器用さ以外にも筋力が必要となる。
更に宗教上の理由から殺人者でない、狂っていない、特別な事情の無いアコライト系に限っては刃物で戦闘は出来ない。
防具の効能は現実的に考えて頂けると幸いです。

また、完全にキャラクタ間のバランスを崩壊させる装備については、入手を禁止とする。
(神器全般や有効すぎる廃装備)

カードについては、特別支給のカード帖から得る他に、既にカードが刺さった武器防具か、
特別枠のmobの死亡、殺害によって出現、入手する事が可能である。
但し、後者については作者は進行と流れの都合上、執筆の前に十分な熟考をする義務を負うものとする。


主催

ミッドガッツ王国主体の非人道的イベントであり、国法のもと運営されている。
また、開催に関しては国家の他各職業ギルドも秘密裏に協力している。
詳しくはまとめサイトのプロローグ参照。

彼等が使用しているのは、前回と同じく外せば即死の呪いの首輪であるが
爆発力については、本人のみが死亡する程度である。前回ほどの威力は無い。
開始時には、彼等からルール、目的、勝利条件等が告げられる。
その辺りの細かい規定は第一話の作者とその後の流れによる。
4名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 16:02:15 ID:qUySfuvg
>>1
スレ立て乙。
よーし、記念に投下しちゃうぞーw
5名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 16:02:58 ID:qUySfuvg
034.真理を求めるもの


単純に、これは運が悪かったと言うしかない。
魔力を制限された今の状況を把握するために、ちょっと茂みに向かってコールドボルトを試し撃ちしただけだったのだが、まさかそこに人がいるとは思いもよらなかった。

* * *

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
どこをどう走ったかなんて、よく分からない。
気がつけば鬱蒼と繁っていた森の木立はまばらになっていて、ボクは膝まである草が生えた草原にたどり着いていた。
「た、助かったの……?」
辺りを見回しても、さっきの♀BSが追いかけてくる気配は無い。
念のため、探知の魔法を唱えてみたが――誰かに見つかるかも、という考えはちっとも浮かばなかった――やはり、近くに身を潜めている人間はいないみたい。
その事実が、ボクは柔らかな草の上にしなしなとへたりこませる。
「くぅっ」
瞬間、全身に擦れたような痛みが走った。緊張しすぎて痛覚が麻痺しちゃっていたのかもしれない。見れば、太ももやおヘソのあたりとか、無数の小さな傷がついていた。
まったく冗談じゃない。いつもいつも思っているけど、この魔術師の装束は何とかならないものなのか。この露出の高い服のおかげで、酒場に行けば踊り子と間違われるし、変にエロい目で見られるし、直結野郎にはナンパされるし、お腹は冷やすし、良い事なんてあった試しがないし。
……運が悪いと言ってしまえば、それまでだけど。
でも、こないだ見たGDN(ゲフェン日刊新聞)の週間占いには『今週の蟹座の運勢は概ね良好』って書かれてたんだよ。おかしくない? こんな殺人ゲームに参加させられている時点で運勢最悪だよ!?
――ああ、もうサイアク。
ボクが誠心誠意でゴメンなさいって謝ってるのに、あの♀BSときたらムキムキマッチョな力こぶ作って、

『こンの阿婆擦れがぁっ! ブチマワして犬のエサにすンぞゴルァァ!!』

みたいな事言って追いかけて来るし。野蛮だよね、まったく。
「きっとアレだよ。あの人、ヤンキーって奴だ。そうに違いないよ、うん」
呼吸を落ち着かせながら、ボクはつぶやいた。
きっと、あんな連中ばっかりがこのゲームに参加させられてるに違いないよ。
「じゃあ、なんでボクが混じってるのさ」
む。なんだか、それはヒジョーに不愉快。
……ボクってば、朝は七時に起きて夜はあまり夜更かししない程度に品行方正に生きてきたんだけどな。
それなのに、あんな♀BSみたいな野蛮で腕力バカでチチ・シリ・フトモモを必要以上にムチムチさせてる連中と同レベルですかそうですか。
「うー、サイテー……」
殺し合いなんて出来るわけ無いじゃない。そんな訓練受けちゃいないし。
大体、魔術師ってのは魔術の奥義と世界の真理を探求するのが役目なんだよ?
一対一で殺しあうなんて、お門違いもいいとこだよっ!
「あ。でも、先生ぐらい強かったら……」
……先生。先生だったら、こういう時どうします?
心の中で問いかけても、先生からの返事は返ってこない。当たり前だ。だって、会ったことすらないんだから。
その先生は、多くの人に慕われていた。博識で、なおかつ真理の求道に燃えたWIZだった。
でも、彼は信頼していた一番弟子に裏切られ、その女の味方をしたクルセイダーとプリーストらによって、非業の死を遂げたという。
――10年以上前のことだ。ボクはその頃生まれたばかりで、その先生のことは書物の中でしか知らない。遺された研究内容だって、彼の知識を妬んだ魔術師ギルドの連中が焼いてしまったのだから。
しかも、彼に大罪人の汚名まで着せて、彼の研究を禁止する念の入れよう。
許せなかった。
真理を求めるのが魔術師としての役割でありながら、最も真理に近づいた人を排除するという矛盾。
ボクには、それが許せなかった。
だから、ボクは焚書を免れた一部の研究日誌を、あらゆるルートを使って手に入れ、彼の研究を継ぐことを決めたのだ。
そうして研究すること二年弱。
あと少しで真理の何たるかをつかめる所だったのに。
突如、研究室に雪崩れ込んできた数名の軍人と魔術師ギルドの役員らに取り押さえられ、気がつけば見知らぬ広間に見知らぬ男。

『ぶっちゃけると、おまえらには今から殺し合いをしてもらいます――ってことなんですねー♪』

「ふざけんなー!」
GMジョーカーとか名乗るピエロ男の顔を思い出し、ボクは可愛いお腹が煮えくり返った。
ここでは死ねない。
このゲームに生き残り、必ずや真理をこの手につかんでみせる。
決意を新たに、ボクは支給品の青い箱をパカっと開けた。
中に入っていたのは黒く細長い布切れと、たった一本のスティックキャンディ。
「先生、見ていてください!」
道を見失わないよう、真理の道だけを求められるようにボクは黒い布を目に巻いた。
ボクはあの女とは違う。
ボクは、絶対に貴方を裏切ったりなんてしないのだから。


<♀マジシャン:草原地帯から西に移動(F-5→E-5)>
<備考:一人称がボク。スタイルにコンプレックス有り。氷雷マジ。異端学派>
<所持品:真理の目隠し、+10スティックキャンディ>

(+10スティックキャンディ:Lv99以上のWIZだけが装備できる硬い飴。とてもおいちぃ)
6名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 16:29:48 ID:1w8FNYWQ
035 シを司る者

静寂に満ちた夜の街。
道化師は笑う、顔を悦の感情に歪ませて笑う。

彼の右手には神の力を刀身に宿したといわれる宝剣バルムンが、
そして左手には獰猛な獣でも飼いならすつもりなのだろうか、
人の首のサイズに比べるとやや大き目の首輪がそれぞれ握られていた。

「困りますね、アナタが了承してくれないと私、女王様に怒られちゃいますよ」

道化師に向かって振り下ろされる槍状の斧、ポールアクス。
それをおどけるような姿勢で回避しながら道化師は言葉を続ける。

「うーん、本当に困るんですけどね。
 このままだと私はアナタだけでなく、アナタの大切なお嬢様にまで参加状を届けなければいけなくなってしまいます」

困った困った、と道化師は言う。
けれど表情には少しも困った様子など、無い。

二度、三度と薙ぎ払われるポールアクスを、目を閉じていても避けられるとでも言わんばかりに軽々といなす。

「やれやれ、強情ですね。仕方がありません、死なない程度に遊んで差し上げますよ」

ダークストライクと呼ばれる闇の精霊を弾丸のように射出する魔法が騎士から放たれる。
その弾丸の軌道をバルムンの刃先で逸らしながら、道化師は跳躍した。

彼の攻撃は例えるならば白い稲妻。

雷鳴がとどろくような斬撃の音とともにポールアクスは中空を舞う。
持ち主の右腕と共に。

右腕を肩から切り落とされた騎士がたまらず呻く。
ギシリと歯噛みし、睨む先には先ほどまで騎乗していた愛馬の首と、
つまらなさそうにその首を踏みつけながらバルムンを突きつけるGMジョーカーの姿があった。

「・・・道化よ、貴様なにゆえに・・・死者の街を侵す?」

まともな人間なら聞いただけですくみあがってしまうほどの威圧に満ちた声。

「何度も説明したのですけどね、困ったお方だ。
 腕一本切り落とされてようやく話を聞く気になったということですか。
 ですが、残念ながら私の中ではもう話し合いの時間は終わってるんですね」

アヒャヒャと狂ったかのように笑い始めるGMジョーカー。
ジョーカーの豹変を受けて白銀の鎧を纏いし騎士は、
背面の腰あたりに備えていたウォーアクスを左手で取り出し、握り締め、大地を蹴る。

「コロ、殺して、さしあげ、あげなーい。
 お前は、お、お、オモチャ、大切な、オモチャ」

バルムンを構え、騎士を迎え撃つGMジョーカー。

ぶつかり合うバルムンとウォーアクス。
刃を交えること数合。
響き渡る剣戟の音、飛び散る火花。

口からこぼれ出るよだれをぬぐう素振りも見せないジョーカー、振るう剣の軌跡が十字を描く。
聖なる力を宿したクルセイダーが剣技、ホーリークロス。
そして、その攻撃を受けきることが騎士のできる精一杯であった。

再びとどろく雷鳴。

あわれ騎士は右腕だけでなく左腕までも切り落とされ、両膝を大地に着けた。
おそらく戦意喪失したのであろう。

「お、お前は、よ、よ、用済み。
 女王様の命令に背いた、アヒャヒャ、哀れなシの街の王」

ガチリ

騎士の首に首輪がはめられる。
呪いの首輪、ひとたび外せば持ち主の命を喰らう悪魔の首輪。

「おっと、いけません、私としたことが興奮しすぎてしまいましたね♪」

GMジョーカーは自分のよだれでべとべとになった口もとをどこからか取り出したハンカチでぬぐうと、
そのへんに転がっていた騎士の左腕をひょいと拾い上げる。

「さすがに両手を返してあげるわけにはいきませーん。
 アナタには片手くらいのハンデがあってこそゲームが楽しくなるというものです」

騎士の体と左腕、切断面を重ね合わせ、そこに自身の右手をあてるGMジョーカー。
淡い白光が騎士の体を癒して行く。

それでも騎士は死んだように動かなかった。
それほどまでの敗北を心に刻まれたのだ。

「別にアナタがこの先あの島でこんな調子でも、私は構わないんですけどね」

言ってワープポータルの詠唱始める。
眩い光が騎士を、死者の街の王ロードオブデスを包み込む。

「そうそう最後にひとつだけ♪
 あとでアナタのお嬢様もそちらに送って差し上げますのでせいぜいそれまでくらいは生き抜いてくださいね」

GMジョーカーの言葉に騎士王の目が再び赤く燃える。
けれどポータルの光は止められない。

消え行く中で声を荒げ叫ぶ騎士王。
その絶望と憤怒が交錯した声を聞いてGMジョーカーは静かに笑った。

<ロードオブデス(フリー枠消費キャラ)>
現在位置-不明
所持品-なし
外見特徴-赤い目
備考-右腕を失っている、

<ロリルリ(フリー枠消費キャラ)>
現在位置-不明
所持品-不明
外見特徴-不明
備考-ロードオブデスの娘、
7名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 16:35:22 ID:1w8FNYWQ
フリー枠からモンスターを、ということでロードオブデスさまを出してみたり。
ロリルリは文章内に出ていないのに書いてるのがなんだか予約みたいな気がするので
もしかしたらNGかな。

とりあえず他の人の意見を待ってみます。
8名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 17:07:33 ID:7oZdF3m6
036.日常との別れ

とりあえず、傷の手当てをしなくては。
♀BSは、魔術師に撃たれた左腕の傷口をそっと窺った。
スパノビのヒールのおかげでなんとか止血はできたが、傷口は
おせじにも癒えたとはいえず、おまけに痛みも戻ってきた。
このままにしておくことはできない。
不幸中の幸いか、凍傷はまぬがれたらしい。
後ろから左腕を弾いた魔力の衝撃はかなりの強さだったので、
おそらく高レベルのコールドボルトだったはずだ。
運が悪ければ凍って砕けてしまうか、一生動かなくなるかするだろうに
この程度で済んだのは奇跡としか言い様がなかった。

「あの♀マジ……絶対許さん……でもレベル低かったみたいでよかった」
「ぼず、おで、おで……」

♂スパノビは、♀BSを癒そうとしきりにヒールを繰り返す。

「もういいって、血は止まったし、助かったよ」

もう何度目かの明滅になるのだが、彼のヒールは
その聖光のまばゆさにしてはどうにも治癒力が乏しい。

「おで、へ、へだぐそになった」

必死に何度もヒールを唱える所為で、彼の顔は既に蒼白だ。

「だから待ちなよ。アンタみたいな大男にぶっ倒れられたら、
そのカートでだって運べやしないんだから」

カート、と口にして自分と彼との相違点に気づく。
私の荷物は、全てあのGMに奪われたらしい。他の参加者も等しくそうなるはず。

「アンタ、そのカートどっから持ってきたんだい?
没収されなかったのかい?」
「あ、あ……あ……。あっちで、いえとそうこ、あった」
「へぇ?」

スパノビのカートが、ただの民家の倉庫にあるなどということがあるのだろうか。
スーパーノービスは職業として採用されて、まだ日が浅いほうだ。
首都でこそ多く見られるものの、彼女の古巣である都市ゲフェンですらまだ珍しい。
そのカートが、こんな辺鄙な島にあったというのか。
まぁ、いいか。貧血で思考がまともに働かない。とりあえずは後回しだ。

「まぁ、家があるってんなら治療に使えそうなもんもあるかもね。
案内してくれるかい?」


30分ほど移動して、やっとのことで民家と倉庫が見えてきた。
時間の割に距離はほとんど移動できていない。血が足りなすぎてまともに動けないのだ。
民家は少々小さめの山小屋程度のもので、離れが彼の言うカートがあった倉庫らしかった。

「ぼず、どうするの?」
「そうだねぇ、アンタはもう一度倉庫を見といで。
誰か居ないか、十分気をつけんだよ」

そうして、自分は家のほうを調べることにした。
やはりここは、元もとの無人島ではないのだろう。
さきほど逃げ込んだ小屋に比べれば、この家は随分古い。
むしろ、先の小屋が新し過ぎたとも言えるのだが。

「民間人を追い出したってか……随分と、非道なGMさまだねぇ……」

中に人の気配がないのを確認してから、ドアを思いっきり開く。
そこには、惨劇の後があった。

「ひ、いッ?!」

悲鳴を上げそうになるのを慌てて飲み込む。
そこには王国軍の兵士、それも小間使いの下級兵士が二人、佇んでいた。
一様に白目をむき臓物を撒き散らし、そして彼らの装備と床を血で汚しながら。
むせ返るほど充満した死臭に吐き気を催し、いつの間にか真後ろに立っていた
スパノビを押しのけて木の根元にえづきを開放する。
他の兵による銃殺ではない。魔力によるものでもない。
あれは、刃物による殺害だ。
力任せに開けられた、小さく、しかし命を奪うのに十分な数の傷口は、
山で化け狸を相手にしていたころのような、短剣のもの。
生を握りつぶすことにためらいがなく、しかしそこに残されたのは
始末とは違う明白な殺意。彼らのサーベルは腰にささったままで、
抵抗することすらできずに殺されたことを意味していた。
どうして、兵士が死んでいるんだ。これはGMの考えた趣味の悪い遊びじゃなかったのか?
頭の中で警鐘が鳴り響く。どこかで聞いたはずだ、王国軍の黒い噂。

「たし、か……商人ギルドの子が……」

何て、言っていただろう。思い出そうとするのに頭が上手く回転してくれない。
ただ一つ分かること、何より重要なのは、この血はまだ変色しきっていないことだ。

「ぼず」

ひとしきり吐いてしまってから、背中に走る怖気に我に帰る。
誰が、これをやったんだ?

「ぼず?」
「あ……いや、ごめん。あんたの支給品は確認したし、
それにあんたに人殺しなんて出来るわけがないわね……」

出会った時も、血の匂いはしなかったはず、とも思う。
自分の傷口の所為でそんなものに気付きようもないことは忘れていた。

「ぼず、おで、あたまいたい」

この島には、人殺しが居る。
あの惨状を作れるものだけが勝利を得る世界に、私たちは居る。

「ああ……なんだろうね、じゃぁどこか休める場所を……?」

立ち上がろうとして、私の世界は大きく揺らいだ。


<♀BS>
現在位置 F-3 民家の前
所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から)
外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。
状態:貧血。怪我の体力は回復していない。

<♂スパノビ>
現在位置 F-3 民家の前
所持品:スティレット、ガード、ほお紅(♀BSのもの)
外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートあり。
状態:ヒールを連発したので少し顔色が悪い。


補足
♀マジは本当にレベルが低いわけではなく、スキル制限の結果を♀BSが勘違いしただけです。
殺された兵士も、特別枠からの出場ではなくBR作戦に動因された兵士として書いたので、
フリー枠を削るものではありません。
9名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 17:36:26 ID:7oZdF3m6
>>5
おいちぃ先生でたー!いや出てないけど。
またもや電波キャラ出場で楽しみです。

>>7
LOD出たー!モンクを呼べー!
はともかく、ロリルリでの枠消費予約がもしNGに該当するようなら、出場はしないけど
GM側に捕らえられて無事じゃすみませんよってことにでもすればいいんでは。
どうしても、身内が参加してるので奮闘って図式がグラリスさんと被っちゃってますし。

8でのボルトの衝撃云々は、ダメージ低くても高レベルボルトの音って
凄い痛そうと思ってたもので、書いてしまいました。衝撃にびっくりなだけで実質的なダメージはないです。
10名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 17:54:56 ID:uXwBA0G6
 37 暗い森の小屋

 幸いにして、森の中に半ば埋もれる様にして立っていたその小屋の中には、申し訳ばかりの中身が入った救急箱が置かれていた。
 ♂騎士は、その汚い小屋に据えられていたベットに上半身を包帯でぐるぐる巻きにして横たわっている。
 手当てと言うには余りに稚拙なそれは、♀プリーストが他の二人を制して彼女自身で巻いた物だった。
 ベットに縋りつくようにして、緊張の糸が切れて眠っている彼女を見ながら詩人はピュウ、と口笛を吹く。
 踊り子は、と言うと唇を苦笑めいた形にしていた。
 彼は、幸せな男だ、とダンサーは思う。詩人は一体何を考えているのか軽薄そうな顔を貼り付けたままだった。

 やがて、一度呻きを上げたかと思うと、♂騎士が目を覚ました。
 踊り子が体を起そうとした彼の胸を、首を振りながら押さえる。

「ぐ……っ、ここ…は?確か俺、ローグに撃たれて…」
「お目覚め、騎士君?そこのプリさんに感謝しときなさいよ。ずっと看病してたんだから」
 踊り子の言葉に彼ははっとしたような顔で、眠っている♀プリーストを見た。
 その顔に、僅かに悔いる様な色が走る。彼女を守れなかった。そんな自分の無力を恥じているのだろうか。
 ふぅ、と詩人が息を付いた。そして例の歌う様な口調で言う。

「ま、そういう事でゲスねぇ…騎士君、動けるかぃ?いや、プリたん起すから、とかそういうのは除外して」
「え、ええ…そりゃ、一応は」
「良かった、良かった。半身不随にでもなられてたら弱ってた所さぁ。ですよね、姉御」
 そして、彼は少し離れた場所に移動してストールに座った踊り子に目を向けた。

「やれやれ。嫌な奴。私に汚れ役押し付けるんだから」
「まぁまぁまぁ。俺はこんな喋りですからねぇ。衝撃的事実、って奴の告白にはどうにも向かないんでゲス」
「衝撃的事実?」
 頭の横に手をやりながら、仕方無い、と言う調子で踊り子は騎士の言葉に答えた。

「私とこの軽薄男、あなた達とはここまでだから。そういう事よ」
「……そう、ですか」
 僅かに言葉を詰まらせながらも、男は頷く。
 けれど、その顔にはありありと不満の色が隠れていた。

「こりゃまた…」
 茶化す様に詩人が、聞こえよがしに呟いた。
 男は答えない。踊り子もまた何も言わない。

「騎士なら、自分の彼女を守るってのは本懐でしょうさ。けど、その為に俺等の意思を曲げさせようってのは我侭ですぜ」
「こんな島でこそ助け合うべきだ、と思いますけどね、俺は」
 騎士の答えに、詩人は陽気にノンノンと指を横に振る。

「女が腐った様なナヨナヨしさってのは好かないでゲスねぇ。騎士さんは──」
 ふと、詩人の目が矢の様な鋭さを宿す。

「自分等が生き残るのに俺達を利用しようとしてるだけだろ?でもそれじゃ単なる我侭だ。
 それとも、自分一人じゃそのプリたんを守る自信も無いのか?
 俺ゃ、居てもいなくても関係の無いメンツに足引っ張られて死ぬのはごめんだよ」
「手厳しいわねー、貴方ひょっとして詩人は詩人でも風刺が専門だったりする?」
「ま、んな所でゲスね」
 ぴゅう、とまた詩人は口笛を吹いた。

「とは言え俺等を行かせるのにメリットが無いって訳じゃないさね。
 俺は皆が生き残る為に動く、って決めてるんでね」
 そして、そんな事を言う。彼以外誰一人として、直ぐには同意を示さなかった。

「それがバードの目的か?だったら俺も…」
「…君って本当馬鹿ね。そこの娘を誰が守るのよ?」
「……」
「そいつは当然騎士の役目、騎士の本懐って奴でゲスねー」
 へへへ、と詩人は笑いながら言う。その後で当然結納でゲスよっ、などと言いつつ身をくねらせている。
 それを当然の様に無視し踊り子は騎士の目を見つめながら諭す様に彼に言った。

「いい子じゃない。騎士なんだから、守ってあげなさい?」
 と。♂騎士はその言葉に俯いて黙ったまま答えない。
 不意に、踊り子の目に羨む様な光が宿るが、騎士はそれには気づかない。
 一方の二人は、軽く会釈をするとそのまま小屋を後にした。


 踊り子と詩人は二人、森の中を歩く。
 背後にあった筈の小屋は当の昔に見えなくなってしまっていた。
 最初に口を開いたのは、詩人。肩に吊り紐で提げたバリスタを弄びながら踊り子を見ずに言う。

「…やれやれ。姉御って意外に気紛れなんでゲスねぇ。てっきり最初は、あの二人を殺っちまうものかと思ってた」
「ローグが居なければそうしてたでしょうね。でも、あの場でアンタを含めた連中全員相手にする程自惚れてはいないわ」
「けど、そりゃプリたん達を助ける理由にはなりゃしませんぜ?あっしもつい、場に流されはしちまいやしたが」
 踊り子は何処か自嘲する様に肩を竦める。彼女も歩きながら、ロープに手を伸ばす。

 詩人と踊り子があの二人に出会う前。
 彼らは互いに武器を向け、殺し合いを演じていた。
 最も、その時に踊り子に押されていたのは詩人だったが。
 尚。効果が出ないジョークを大声で口にしすぎたせいで声が枯れかけていたのは、バードの胸に仕舞われた秘密である。
 ♂騎士と♀プリーストに出合った事。それは単なる偶然に過ぎない。

「あれが最初で最後よ。私は生き残るわ。まだやりたい事が一杯あるもの」
「でしたら、そうさね。でも、あっしはそういうゲームに乗っちまった奴は許せないんで。
 俺の妹は──このクソゲームで死んじまった。だからこのゲームに乗った奴は生かしちゃおけないんでさ」
 一人で笑って、詩人は言った。

 そこまで歩いていた二人は、丁度西部劇の決闘の様な状態にあったのだろう。
 どちらの武器を抜くのが早いか。それだけの関係だ。
 一触即発。彼らは、その様な状態の最中に、偶然♂騎士と♀プリーストの危機に鉢合わせしたのだ。
 片腕で銃身を支えながら後ろに跳ぶ詩人と、抜き放った鞭を振り上げる踊り子。

 ばしゅっ、と音がした。
 だずん、と一瞬前まで踊り子が居た場所を冗談みたいな威力のバリスタの矢が砕いていた。
 鞭が疾る。ばしぃ、と音がして詩人の頭の直ぐ真上をそれが掠める。
 そして、相対する詩人と踊り子はどちらとも無く口の端を歪めていた。
 ──目の前の相手は余りに手強い。詩人は思う。
 だが、それ故にこそ冒険者として。否戦う者としての血が疼く。
 二撃目も互いに不発。三撃目に至って、踊り子の鞭に詩人は体勢を崩し──ばっ、とその一瞬の隙を突いて踊り子は彼に背を向けた。

「待て!!逃げるか!!」
 叫び、更に矢を放つが巧みに木々を盾にして逃げるダンサーにそれは届かない。
 あっさりと彼は、踊り子を取り逃がしてしまっていた。
 誰も居なくなった暗い森を見渡して、彼は溜息を一つ。
 それから。がさ、と肩にかけた鞄が揺れ、青箱が顔を覗かせているのに気づいて彼は箱を空けた。

「…羽付き帽。全く。ウィリアム・テルでもありゃしませんのに」
 そう。彼は皆を率いてあのピエロを討つ弓の英雄などではありはしない。
 自分の目的の為に人を殺めるただの、そしてたった一人の復讐鬼だ。

 そんな軽口を叩き、出て着た羽帽子を被ると彼も踊り子と同じく森の中に歩いていく。
 目的は二つ。このゲームに乗った人間を殺し、このゲームを主催した人間を殺す。
 それだけが彼がこの島で望む事。

 ──しかし。その途中で人を殺していく自分は。何時まで復讐の為に人を殺す事が出来るのだろうか?
 ひょっとすると、自分は途中で殺す為に殺す様になるのではないか。自分が憎む殺人者達の様に。
 ただでさえ、ここでは死は余りにも身近にある。自分が途中で形振り構わず保身に走らないとも限らない。
 そう考えてバードは不安を覚え、鼻の下を指で摺って暗い考えを振り払った。

「へっくし!!…ったく、姉御が噂でもしてんでゲスかね」
 最も。その顔には意思を見せないようにしていたけれども。
 彼は、表情を隠すように深く羽帽子を被りこんだ。

<♂騎士 昏倒状態から復帰 怪我の程度は完全に動けなくなる程では無い 持ち物変わらず 場所:森の中の小屋>
<♀プリースト 持ち物変更無し 緊張の糸が切れて睡眠中>
<バード 持ち物 バリスタ 羽帽子 普通の矢筒
状態:妹の復讐の為に殺人者と主催者へ憎しみを抱く。精神の強さは不明 島の北部の森>
<ダンサー 持ち物変化無し 状態:マーダーに。但し、まだ真正の殺人鬼では無い 島北部の森>
11名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 17:57:21 ID:15GwxSpA
>>7
枠じゃなくて別のところで気になることが。ぶっちゃけGM強すぎませんか?
BOSS相手に一人で戦えるのは流石にやりすぎな気が…いざ戦いになった時に参加者側が勝てるのか?と
前回のDOPはある意味秋菜の説得で参加してたみたいですし、力づくはちょっと…と思うのですが
12名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 17:57:22 ID:7InWuQ2w
前に投稿されたカプラの話の時も思ったんだけど
特別枠については未登場の場合は枠を消費しなくてもいいんじゃないかな?
まだ話に登場していないWとロリルリの枠は出てくるまで枠使わなくてもいいと思う
その方が他の書き手が考えてるキャラとか出せるので予約でNGになることもないと思うんだ

そうするとちょっと強引だけど、
GMジョーカーに「Wとロリルリ?ああ、グラリスとLoDを参加させるための嘘だよ」
とか言わせてることもできるしね
13名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 18:00:13 ID:uXwBA0G6
とりあえず変化球的に投下ですよ、と。
それと、連投規定についての質問なんですが、

ひとつの集団の流れで、一人の書き手さんが投下された後三日を待たずに、
もう一人、前にそのパートを書いてた別の書き手さんが投下された場合、
二人目の書き手さんの扱いはどうなるんでしょう?

1.規定に従って、二人とも次の同一パートまで三日待つ。
 (つまり、後者の人のは連投規定でNG)

2.リレーであるので良しとする。
 (この場合、身内同士でひとつのパートを進めていくという可能性が出る)

ストーリーばかりでなく、システム面でも外堀を固めたいなー、と思う一書き手でした。
14名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 18:17:39 ID:7InWuQ2w
>>13
基本的には2じゃないのかな
ただ、同一PTやキャラの話が一気に進むのも困るので
ある程度のところで読み手なり他の書き手が注意する必要があると思うけどね

ついでにひとつ確認、連投規制の三日って
同じ書き手が同じキャラを書く
場合、三日間隔を空けましょうって事だよね?
15名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 18:28:35 ID:1w8FNYWQ
>>13

投稿した日  |連投規制な日   |連投規制な日|          |
       |         |      |投稿した人、投稿解禁|
       |         |      |          |
       |次の人が投稿した日|連投規制な日|連投規制な日    |
       |         |      |          |次の人、投稿解禁

こんな感じで1を希望かな。
2人の書き手だけでぐるぐる連投もそれはそれで困るかなと。

>>14

三日後に投稿できるのか三日間隔を置くのか・・・どっちなんだろう。
個人的には中二日で三日に1回投稿できるのが良いなぁ。
16名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 18:29:41 ID:1w8FNYWQ
投稿した日  |連投規制な日    |連投規制な日|              |
         |             |         |投稿した人、投稿解禁|
         |             |         |              |
         |次の人が投稿した日|連投規制な日|連投規制な日     |
         |             |         |              |次の人、投稿解禁


しくしく
17名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 18:43:59 ID:30rAk.nc
思ったんだけど。

参加者って自分の現在地を正確に認識出来てないよね?
そんな状態で禁止エリアが発表されたらどうすればいいんだろ。
第一回と違って最初から全エリア把握出来てるわけじゃないし。
18名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 19:49:58 ID:Lm82SClM
036 遭遇、そして同行


鳥が、教えてくれた。
近くに居る『誰かの存在』
身を隠す場所を求めて…走り続けて…
気配が消え、彼女は一度足を止めた。

ふぅ、と安堵の息を吐く。

「もう…追ってきてないよ…ね?」
そう思いつつも、鞄の中から取り出したスパナを片手に持った。
戦うのは怖い、人なんか殺せない。
…でも、死にたくない。
生きて帰って…自分のパートナーとも呼べる鷹に会いたい。

そう、彼女が思った時だ。
―消えたはずの気配の主が彼女の前に現れたのは。

「これはこれは…また、モルモットを見つける事が出来るとは…」
♀ハンターが振り返ったとき、そこには♂ウィザードが居た。
その手に握られているのは…血が付着したコンバットナイフ。
見たところ…♂ウィザードに目立った切り傷などは無い。
―この人はゲームに乗って…既に誰かを襲ってる…
♀ハンターはスパナをぎゅっ、と握り締めた。

「先ほどは不意打ちでせっかくのモルモットを見逃す事になってしまいましたからねぇ…」
♂ウィザードは不敵な笑みを浮かべながら、♀ハンターに歩み寄る。
♀ハンターの構えは、とても自分を殺せるような構えではない。
何より彼女は人を殺せるような表情、をしていない。
そう判断した♂ウィザードはゆっくりと"モルモット"を追い詰めようと考えた。
―予想外の人物がここに現れるなんて、知る由も無く。

逃げないと。
♀ハンターの脳裏をその言葉がよぎる。
だけど、この♂ウィザードに背を向けたら。
手に持っているコンバットナイフで恐らく…刺される。

「ふぁる…」
相棒の名前を呟く。
何とかしてこの場を切り抜けて…。
生きてまた、相棒と会いたいのに。

「あたしは…どうしたらいいの…?」
こんな所で死にたくない。
だけど人を殺すなんて出来ない。
誰かを頼ることも…出来ない。
思わず、目から涙が零れた。
♂ウィザードが近づいてくる。

「追い詰めてじわじわと殺そうかと思ったんですが逃げないんですか」
「来ないで…近づいたらこのスパナで…!」
声を振り絞って♀ハンターは叫んだ。
スパナを構えた手は震えている。
「その構えで私は殺せませんよ…モルモットさん」
距離が―近づく。
♂ウィザードに注意を注いで居た為、彼女は足元の大きな石に気づかなかった。
足を取られ、ガクッ、と彼女はその場に崩れる。
にやり、と♂ウィザードが笑った。
体勢を直すより…明らかに♂ウィザードが彼女にコンバットナイフを振るのが速い。

「さて…斬り刻んで差し上げますね…!」
♂ウィザードが♀ハンターへ向けてコンバットナイフを振り下ろした。
♀ハンターは目を瞑った。
そうしたら、少しでも痛みが和らぐかもしれないと思ったから。

ガキィィィン!
何かがぶつかる音がした。
…そして、一向に♀ハンターに痛みは走らなかった。

「…な」
声を上げたのは、♂ウィザードだった。
♀ハンターが…恐る恐る目を開けるとそこには誰かが立っていた。
そして♂ウィザードのコンバットナイフは弾け飛んでいて。

「大丈夫ですか?」
そう♀ハンターに声をかけた誰かは…
頭にシルクリボンを付けた、スーパーノービスの少女だった。

「これは…邪魔が入りましたが…スーパーノービスとは興味深いモルモットが増えましたね…ククッ」
「…どうせなら、ハムスターにして下さい」
そう微笑みながら言った♀スパノビは小さな声でぼそりと呟く。
『立てますか?』
その言葉にこくり、と頷く♀ハンター。
小さく返事をすると♀スパノビは右手にダマスカスを構えたまま♂ウィザードを見た。

「とりあえず、悪趣味な方のモルモットにもハムスターにもなる気はありません」
『貴方は、ゲームに乗っていない…そう見えたから手を出したのですが』
♂ウィザードに向けて冷静に言葉を放ちつつ、小さな声で♀ハンターにだけ聞こえるように♀スパノビは言う。

『私はこのゲームから生きて帰ろう、って思ってます。だけど、自分から人を殺すつもりはありません』
おんなじ、だ。
♀ハンターはそう思った。
自分と同じ考えをこの♀スパノビは持っているんだ。

『もし貴方が私の事を信じてくれるなら。一緒に行動しませんか?』
その言葉に♀ハンターは躊躇した。
今まで、人を信じたことなんか無かった。
だからこそ、余計に躊躇した。
この♀スパノビを信じていいのか。

「ククククク…私から逃げられると思っているのか?」
「うん、思ってますよ〜」
そう微笑むと、♀スパノビは♀ハンターの手を引いた。
♂ウィザードが魔法を唱え始める。

「こっちの道から、私来たので。逃げ道くらいはわかってます」
見渡す限りの森林。
♂ウィザードの魔法が完成、したのだが木が邪魔で魔法を打つことができない。
「ほらね?」
それを計算していた、♀スパノビは♀ハンターに向けて微笑んだ。
♂ウィザードは追いかけようとした…のだが。
先ほど♂アルケミストに頂いたタックルの痛みが今になって来たらしい。
2人の姿が森林に消えて、♂ウィザードは小さく舌打ちをした。
だが、このまま終わらせるわけにはいかない。
別の実験体を探すのだ。
悔しさは直に吹き飛び、また探究心が彼を動かす。
コンバットナイフを拾うと、彼は不気味な笑みを浮かべた。


いつの間にか隣に並んで走る♀スパノビと♀ハンター。
♂ウィザードが追ってくる気配は無い。

「逃げ切れたようですね〜」
今まで鷹しか信じていなかったから…人を信じていいのか解らない。
ただこの♀スパノビの笑顔と、その言葉には嘘がないように思えた。

ふぁる…
完全に信じるのは無理かもしれないけど…
あたし、この♀スパノビさんと一緒に行動してみることにする。
絶対に帰って、また一緒に…。

「…あの…さっきの事だけど…」


<♀ハンター:C-3→C-5 所持品変化無し
備考:対人恐怖症・鳥と会話ができる・ステータスは純鷹師 弓の扱いに関しては未知数 ♀スパノビと同行>

<♀スパノビ:北へ→C-3→C-5 所持品変化無し
備考:外見とは裏腹に場数を踏んでいる(短剣型)>

<♂ウィザード:C-3 所持品変化無し 備考:♂ケミのタックルの痛みが残っている 新たな人間を探して移動>

♀ハンターと♀スパノビが同行。
19名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 20:01:06 ID:Lm82SClM
投下したもののタイトルミス…36×38○ですorz
連投規制に関しては色々と難しいところがありそうですね…

と、現在地に関しての問題もあるんですね。
地図で判断出来る設定…という事も無いですし…
放送で大体の位置を言うのも無理矢理なので微妙すぎるかなぁ。
20名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 20:07:45 ID:BNZ1x2Nw
>>18
>「…どうせなら、ハムスターにして下さい」
シルクリボンつけたハムスター想像して萌えた。GJだ!

現在地の件だけど、地図が本人の位置だけ示すって設定はNGかな?
もしくは現在いる位置が禁止区域に設定されると、ビーコンみたいに鳴り出すのはどうだろうか?
21名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 21:45:25 ID:Yhu1WQmk
突然首輪が鳴り出して、必死に逃げるが音に気付いたマーダーが襲ってきて…まで読んだ
22名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 22:19:52 ID:Bky4sJto
普通に区域の真ん中あたりに標しがあることにすればいいんジャマイカ?
それ見つけて現在地特定。
23名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 22:34:13 ID:qjqmNVRc
039話  生臭坊主 on the Tree


 ―――まぁ、なにはともかく。自分が死んでしまうことだけは避けねばならん。

 巨木の頂上、森の頂とも呼べる場所。幹に背をもたれ、座禅を組み(『息吹』と呼ばれる、異国に伝わる一種の瞑想法である)、ほけー、と雲を眺めながら、♂モンクはじっと考え込んでいた。
 尻の下には、衣服が汚れぬように広辞苑・・・もとい、黙示録。苔むした巨木の枝葉はじめりと湿っており、直に座ると尻が濡れてしまう。だから、座布団代わり。
 神をも恐れぬ行為と呼ばれるやもしれんが、異端の神なぞ知ったことではない。俺が信じるのは、この拳に誓った神のみ。それ以外の神なぞ便所紙すらの価値もないわけだ。と、勝手に言い訳するのは、やはり伝説の武器に対する敬意に他ならないのだろうか。いやはや、それはさておき、だね。今考えるべきはこの広辞・・・黙示録のことではなく。これからどうするか、ということだ・・・と、いうわけで一人座禅を組んですでに2時間ほど。矢張りというか、なんというか。まともな思考はできそうにない。今の状況では。

 ちゅちゅちゅちゅちゅ、と小鳥の鳴く声が聞こえる。
 何の気なしに遠くの空を見つめ、♂モンクは嘆息を吐いた。
 ―――こうして見れば、この島ものどかで美しい、ごくごくありふれたものにすぎないのだ。空は青く、海は光り。鳥は舞い飛び、植物は萌え、太陽はやかましく照り映え、人々の生活が―――・・・

 「・・・・ん?うん・・・うん。そうか、生活、などという生易しいレベルの話ではないのか・・・」

 大空賛歌など口ずさみそうになった自分を戒めるように眉をひそめると、♂モンクはぽりぽりと頬をかいた。

 もったいないなぁ。と思う。心から。

 せっかく、風光明媚な、魅力あふれる島なのに。おそらく、いずこかには果実のたわわに実る樹木だってあるのだろう。もしかしたら食料になる動物がいるかもしれない。
 生きていくには申し分のない空間。なのに・・・行われているのは、楽しい愉しい幸せゲーム。血の惨劇、魂の狂宴、棺の・・・

 ・・・これ以上にネガな思考は止めておこう。
 ともかく、何かをしよう。でなければ、落ち着かない。
 しかし、瞳を閉じれば、そこに写るのは・・・

 「・・・シーフたん・・・」

 自分を見つめたときの、あの魔人の如き顔。
 握り締めた、真紅の凶器。顔を掠めた、ナイフの風。はだけた胸、透き通るようにきめの細かい肌。
 そして、鮮血。臓物。はいずり寄る死の気配・・・。

 ―――自分も、ああなるべきなのかしらん?

 ♂モンクの疑問は、常にそこにあった。
 確かに、(狂乱の末とは言え)殺人鬼と化した彼女の行為を責めるのは簡単である。
 しかし・・・それを否定したところで、それじゃあそれが正解かと問われれば、それは誰もが否と答えるであろう。
 この世界。美しき箱庭の中では、正邪、善悪、正誤などの介在する余地はないのだ。あるとすれば、各々の感情と、運命のめぐり合わせ。三々五々に散った者達の、意思の通過。そして、その交差点にある審判。
 言うならば、混沌の中に、自分はいるのである。

 「混沌の書・・・黙示録、か・・・。」

 光にも、闇にもつかず。常に『無』の象徴として存在してきた、黙示録。これが俺の手に・・・いや、尻の下にあるっちゅうのは、なんたる皮肉なんだろうか。

 腰元に手を回す。背にくくりつけた荷物袋をまさぐると、中からもう一つの小箱を取り出した。残り一つの青箱。開けてびっくり玉手箱ってやつだ。
 ・・・ふむ。この、狂った戯曲の舞台は、御伽噺にある竜宮城とさしたる差異はないワケか。あごに手を当て、ふいと記憶の糸をより戻す。

 「・・・乙姫様のごちそうに、タイやヒラメの舞い踊り・・・ただ珍しくおもしろく、月日のたつのも夢の中・・・ねぇ・・・」

 アマツに伝わるわらべ歌。冗談じゃねぇぞ、せめて乙姫様だけでも出しやがれこんちくしょう、と叫びたくもなるが、叫んだところで近寄ってくるのは哀れな殺人鬼だけ、と。なんまいだーなんまいだ。
 にしても、ただ珍しくおもしろく、ってのがいけすかない。踊ってるタイヤヒラメは必死だっつーの。畜生。
 あーもう、さっきから雑念ばっかり浮かんできやがって、瞑想にもなんにもなりゃしない。俺は頭を振り、ほう、と『古く蒼い箱』を見下ろした。
 そして、決断する。

 ・・・もし、この中から武器が出てきたら。
 俺は、それを手にとり、争いの渦中へとこの身をゆだねよう。
 もし、それ以外のものがでてきたら・・・。
 それは、そのとき考える。うん。これは決して思考の放棄なんかじゃぁーないぞ。
 うっし、こうなりゃヤケだ。もともと俺って、深く考えるのは苦手じゃないか。信じる神様がいて、笑える友達がいて、ついでに可愛い女の子でもいればso good。もう満足なんだなこれが。
 ・・・だから。どんな手段をとってでも、絶対に、戻ってやるんだ。あの頃に・・・。

 すいー、ふうー。すぃー・・・深呼吸を三度。
 そして俺は、小箱の留め金を、小指でピンと弾いた。
 ぐいと手を突っ込む。さぁー弓でも剣でも出てきやがれ。爪なんかだぞなおさらよし。この際だからベルセルクでも・・・、って。

 「・・・・・・なんじゃぁー、こりゃ。」

 中からでてきたのは。
 風に揺られてゆーらゆら。四枚の葉っぱにすらりとのびた茎。ちょこちょこと気持ちばかりに茶色い根っこ。
 『四葉のクローバー』・・・・一枚だけ。

 「ちょ、押し花でもしろってかぃ?神様よぅ・・・」

 ひゅるりーと舞い散る風を涙で飾りながら、俺はよいしょ、と立ち上がった。
 尻のぬくもりが程よく残った広辞苑・・・やや、黙示録を手に取り、適当なページを開くと、そこに四葉のクローバーを挟み込む。
 混沌の中にある幸運、と。そう考えりゃ悪くもないね。首をコキリと鳴らすと、臆病な自分をかき消すように苦笑した。

 ・・・と。


 ―――がさりっ、がさ、がさ・・・。


 (っ!?)

 突然、現れた気配。

 とっさに身を木陰に隠すと、そろりと下を覗く。
 もっさりとした枝葉に邪魔されて良く見えないが、どうもありゃ女の子・・・やけにゴツい装備してるとこから見ると、クルセか騎士・・・。うん、騎士だ。
 だが・・・武器が見当たらない。コウモリのように標的を凝視したまま、♂モンクは首を捻る。シールドを装備しているようだが・・・
 武器がない相手であれば、負ける気はしない。冷静な頭で判断すると、うん、とその考えを肯定するように頷いた。
 それならば。とりあえず、今この場で、彼女にコンタクトを取ってみようか。もしも彼女が敵対心をむき出しにしてきたら、迷わず殴りまわして、残念だけど殺すしかない。
 けど、上手く手を取り合うことが出来れば。きっと、良い仲間になることができるだろう。そんな気が、する。根拠ないけど。

 それに。
 よく見りゃ、多分、ありゃなかなかの美人だ。Oh.God。こんなチャンスをありがとう。
 グッとガッツポーズ。生臭坊主?いいねぇ、タイやヒラメにしかなれねぇんなら、生臭さ上等だってんだ。


 「よっ、おっ・・・とりゃっ」

 スタリ。
 宙を踊り、目の前に飛び降りてきた俺を見た、彼女の顔。糸を引いたようなつり目に、細く意志の強そうな眉。ツンと高い鼻。
 おっしゃ、やっぱり美人じゃねえか!飛び上がりそうになりながら、俺は葉っぱだらけの体をはたこうともせず、言った。


 「よう、彼女。俺っちと一緒に、生き残ってみないかい?」


 ・・・ってあっちゃー、昔っから、ナンパするのだけはニガテだったってこと、忘れてた俺。ナンパ文句考えるの下手糞だな、っとー・・・。
 コリコリと頬をかく俺を見て、目を見開いていた騎士は、数秒の後、緊張の糸が切れたように泣き始めたのだった。まるで子供のように。情けなく。だけど・・・

 ・・・どこか、愛おしく。



 <♂モンク>
  髪型:アサデフォ
  所持品:黙示録・四葉のクローバー
  備考:諸行無常思考、楽観的 ♀騎士と同行
  現在地:F-07

 <♀騎士>
  髪型:?
  所持品:S1シールド、青箱
  備考:殺人に強い忌避感とPTSD。刀剣類が持てない
  現在地:F-07 ♂モンクと同行


―――――――――――――――

 なんか♂モンクの性格が変わっちゃいましたね(´・ω・`)ゴメンナサス
 めっちゃかっこえかったのに、いざ自分が書くと初出のときの魅力が半減(´Д`;)

 ・・・早く自分のキャラ動かしたいよう(つД`;)
2423sage :2005/11/09(水) 22:38:56 ID:qjqmNVRc
(´Д`;)あぅあぅ、誤字訂正をば・・・
青箱を開けるシーン、「さぁー弓でも剣でも出てきやがれ。爪なんかだぞなおさらよし」ってとこ、「爪なんかだと」に変更おねです(汗

5回見直したのにー(;ノωノ)
25名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 05:23:21 ID:13NQNr4Q
まだフリー枠が残ってるっぽいのでこんな物を提案してみる。
26名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 05:24:17 ID:13NQNr4Q
040.the key

彼女と一匹が見つけたとき、その男はガタガタ震えていた。
民家の扉に鍵を掛け、机の下にうずくまって。

「ねえ」
「ワン!」
「うわゃぉうっ!」
ガン!

声を掛けると男は文字通り飛び上がり、机の天板に頭をぶつけた。
「…何やってんのよ」
「いったいどこから!?」
男は尻餅を付いたまま、もの凄い勢いで後ずさる。
彼女――♀アコは無理に近寄ろうとせず、立ったまま背後を示した。
「どこからも何も、あっちの窓から」
「わざわざ鍵掛けたのになんで入ってくるんだっ」
「扉に鍵が掛かってたから、中に何かあるんじゃないかな〜って。ね?」
「ワンワン!」
子デザが答える。

一応入る前に声は掛けたのだ。危険なことに。
そしたら人の気配があったので入ってみた。すごく危険なことに。
いくら施錠したところで、窓はぼろぼろに破れている。入ろうと思えば簡単に入れた。
それでも鍵が掛かるだけましな方だろう。同じ集落でも建物によっては扉そのものが無かったり、壁まで破れている所もある。

「窓からはいるなんて非常識だろう!」
「今さらなに言ってるのよ」
投げ込まれた状況の方がよっぽど非常識なのだ。
どうも相手は命がけの状況に慣れていない、良くも悪くも一般人らしい。
長めのローブをまとっているので魔術師かとも思ったのだが、どうやら違うようだ。

♀アコは改めてしげしげと見つめた。

――だいぶ汚れてるけど、結構いい服。お金持ちだな〜。
――でも、あの服どこかで?

Int1の脳裏に何かがちょっぴり引っかかった。
「あなた、だれ?」
一歩踏み込む。

「寄るなああああぁぁぁぁ〜〜っ!」
途端、男は彼女から少しでも離れようと部屋奥へ逃げ出した。
そのローブの背にはミッドガルド王国旗の刺繍。
彼女はやっとその衣装を思い出した。

「あー、お城の――――!!?」

大臣の位を示すローブだ。
このゲームを生み出した悪い奴の1人。
思わずつかみかかったとき、男が絶叫を上げた。
「うひぃやあぁぁーーーーっっ!」
同時に馬のいななきのような声が上がり、ペコペコも真っ青な勢いで走り出す。

「待ちなさいよ!」
短い競走はあっけなく終わった。
足の速さだけなら間違いなく男が勝っていたのだが、彼が走り寄った扉には鍵が掛かっていた。
彼自身が掛けた鍵が。

「あんた達のせいで…っ!」
「やめろぉっ!離れてくれえぇっ!死ぬ、死んでしまう、お前も死ぬんだぞぉっ!!」
胸ぐらをつかんで締め上げる彼女の手を、男は死にものぐるいの力で振り払った。
そして転がるように建物の奥へと逃げ出す。
「寄るなっ…首輪が爆発してしまうっ…」
壁にへばりつき、うわごとのように呟きながら逃げ道を探す大臣。
「わたしは悪くない…悪くないんだ……あの女に引っかけられただけなんだ…」

「ふん、いい気味」

♀アコはゆっくりと歩み寄りながら男の狂態を見下ろした。
だが、彼女の筋肉っぽいおつむにも次第に疑問が湧いてくる。
何でこのゲームを作った大臣がこんな所にいるんだろう。
それにずっとプロンテラにいたけれど、この男の顔は知らない。
彼女でも顔を知ってるような大物ではないからか…そうじゃないなら偽者?

「もう一度聞くね。あなた、何者?」
「わたしは…い、いや、言えないっ」
「なんで?」
「それも言えないんだ…言ったら私は殺される……」
男は首輪を押さえた。

彼女がもう少し賢ければ気付けたのかも知れない。
殺される、と言うのはGMジョーカーの言った首輪の爆発で、という意味であると。
つまり彼は何か言ってはならないことを知っていて、開催者側はそれを言わないか監視していると。
――即ち、彼らの首輪には盗聴機能が付いていると。
その他にもいろんなことに。

もちろん彼女はそんなことには気付かず、こう言った。
「分かったわよ。じゃあ言わなくていいから首振って答えて。あなた、大臣なのよね?」
「う…うわああぁぁぁぁあああああぁぁぁーーーーーーーーーーっっっ!!」
これなら答えられるだろうと思った問いに、男は恐慌をきたした。
そのまま手近な窓を突き破って飛び出す。
「ちょ……!」
慌てて窓に駆け寄るが、男の後ろ姿はすでに魔法も届かないほどの距離にあった。

「…あ〜あ。何だったんだろあの人」
「クゥン」
♀アコは子デザと顔を見合わせる。
でも、あの男を探さなくちゃいけない気がする。
次に出会った誰かが殺してしまう前に。
彼はきっと何か大事なことを知っている。
よく分からないけど、たぶんこのゲームに関わる何か。
♀アコは効き目の悪い速度増加を使い、普段よりちょっとだけ速いペースで歩き始めた。
ある意味参加者中最大の敵かもしれない男を見つけ、助けるために。


<♀アコ>
髪型:Wizデフォ銀色
  所持品:集中ポーション2個 子デザ&ペットフードいっぱい
  備考:殴りアコ・方向オンチ
  現在地:F−5(小集落)
<??大臣>
髪型:NPC(PvPドアマン)
  所持品:馬牌(残4)、青箱
  備考:恐慌状態・特別製の首輪を着けられたと思い込まされている。実際は通常型
  現在地:F−5→?
<残り47名>
27名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 05:45:57 ID:5uCwiR1o
「前回優勝者」ネタ以外で島や首輪の謎を知っている人物を投入。
さすがにマズイっしょ、って場合はNG方向で。。。
Int1の♀アコなので全然謎解明されてないのはアレですが、単独友好キャラが他にいなかった…。
でも却って1人で決め過ぎずに済んでいい感じかも(笑
あと筆談であっという間に解明されてはつまらないので、「首輪についての思い込み」を備考に付け加えました。
どう思い込まされているかは今後にお任せで。

現在位置は原作でもだいたいしか把握できていなかったのでは?
桐山君がそれ利用して爆死させるシーンがあったはず。(当人は正確に把握してたけど^^;)
白地図に地形までは入ってて、野山に詳しい弓手系ならかなり正確に、
それ以外は少し余裕見ないと危ない、ってのはダメでしょうか?
28名無したん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/10(木) 05:51:53 ID:a3Yblbcs
>>26
髪型がWizデフォ銀色ですと♀Wizと同じになってしまうので
髪形もしくは髪色を変えたほうがいいのではないでしょうか。
最終版ルールには明記されていませんが、同型同色の髪形は避けるという
話になってませんでしたっけ?
29名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 07:11:24 ID:bpBlGdio
 41 ♂アコライト的目覚め(但し目の前には乳がある)

 ──う、うう。ここは一体何処なんだろう、と僕は思う。
 ふかぁっ、とした柔らかくて暖かいのは、多分ベットと布団だろう。
 ちゅんちゅん、と遠くからスズメの鳴き声が聞こえる。何時もの朝の音だった。
 ああ。良かった。あの島は。僕があんな酷い事に巻き込まれたのはきっと夢だったんだ。
 目を開ける。けれど何か、えも言われぬ柔らかいような心地よい圧迫感を覚えて、彼は横を向いた。

「ああ、起きたのね。ご主人様」
 そこに彼が見た事も無いような綺麗な人が。
 要するに具体的に描写すると、彼と同じ布団に潜り込み…所謂、同衾である…彼の方を向いてにっこりと微笑んでいた。
 身持ちの硬い彼からしてみれば殆ど裸同然(とは言っても普通の人間からすればそれは水着程度の服である)な格好の、
とんがり耳の女性が。彼に対してその様な格好で。(因みに彼の年齢は十四歳である。そして、修道士的な生活の少年である)
 というか、先程よりふかふかとしたこの感覚は一体何なのであろうか?主に体の横合い辺りで。

 ♂アコライトの思考はここで完全停止。
 ぱくぱくと陸に打ち上げられた魚みたいに呼吸しながら必死に事態の収拾を図る。

 …Q.目の前の女性は誰か

 …A.とても綺麗で僕の事をご主人様と呼ぶお姉さん。そして僕にぴったりとくっ付いている。(二色に分けられた水着着用)

 しかし、更に思考は混乱の極に叩き込まれる。
 さっぱり訳が判らない。いや、僕が何処にて何故こうなってるのかは解ったけど理論と現実のつじつまが…
 この二つの大きくて柔らかいものは一体如何にっ!?

「いきなり倒れちゃって驚いたわ。初心なのね」
「いいいいい、いやっ。ぼぼぼぼ、僕はっですねっ。っていうかお願いだから離れてーっ!!」
 などと言いつつ、ぎゅむっと少年の頭を抱きしめた女性にじたばた暴れながら少女の悲鳴の様な声を上げていた。
 で。からかえなくなった事が少しばかり不満そうなジルタスと(但し仮面は外している)、微妙に顔を背けている♂アコライトは、
彼らが先程まで居た海岸に程近い家屋の中でテーブルを挟んで向き合っていた。

「で、これからどうするの?」
 とはジルタスの言である。
 たゆんたゆんと揺れる何かから意図的に視線を逸らしつつ、少年は彼が考えていた事を述べる事にした。

「僕は仲間を探そうと思うんだ。殺し合いなんてご免だし、そんな自信も無いから」
 しかし、ジルタスは彼の提案にいかにもつまらなそうな顔をしていた。

「ご主人様。私に殺させればいいじゃない。それに仲間を探しても結局ここから帰れるのは一人よ?」
 そんな現実主義的な言葉に少年は応えてがぶりを振った。
 横顔にはありありと苦悩が浮かんでいて、それを見てジルタスはおや、と言う顔をする。

「ダメだ。それじゃ何時かは僕らも殺されちゃうよ」
「確かにそうね…でも、仮にご主人様の言うとおりに仲間になってくれる人間が見つかったとしても
その連中がきっとアタシとご主人様を助けてくれるって訳じゃないわ。
 ここはキャンプ場じゃなくて、殺しも騙すのも認められたキリングフィールド。
 考え無しに仲間ばかり増やすんじゃなくて、生き残る為にありったけの才能を絞ってくれる人じゃないと」
「…そうだね。あはは、僕にはちょっと考えが足りなかった…かな。ただのアコライトだし」
 力なく笑って肩を落とす♂アコライトを慰める様にジルタスは慌てて口を開いた。

「弱気にならないで。ご主人様、君は自分で思ってるより強いから」
 ぱちくり、と女魔族のイメージとは余りに不釣合いなその言葉に驚いた様な顔を♂アコライトは浮かべる。

「アタシは、君も知っての通りの魔族。でも、その分戦場については良く知ってるわ。
 その…色々冒険者を見てきたけど、ご主人様みたいに自分の感情を戦場でも忘れない人は少ないから」
「え…あー…うん。ありがと」
 ぐしゃぐしゃと栗毛を撫で回してくるジルタスに♂アコライトは戸惑った様な声を上げる。
 一方の女魔族は、というとそんな彼を見ると微笑んだ。どきり、と僅かに棘が刺さったような痛みを♂アコライトは覚えた気がした。
 何故なら。そんなジルタスの微笑みが、彼が良く知る天使のそれと重なったような気がしたので。

「決まりね。ご主人様。先ず信頼できる仲間を探す。それで生き残って──」
「それで、あわよくば、皆無事で帰るって事だよね」
 言葉の最後を取られ、少し息を詰まらせた顔のジルタスに少年は言う。
 それから、二人で申し合わせた様に笑い出した。
 こんな場所だからこそ。こうやって笑い合えるのはかけがえの無い事だと♂アコライトは思った。

「ふふ、面白い人ね、本当」
「こちらこそっ…あははは」
 と、そこで少年は思い出す。話している内にすっかり忘れていたのだけれど──重要な、非常に重要な問題だ。
 不意に真面目な顔をした彼に、ジルタスは胡乱げな顔をする。
 そして♂アコライトは、視界の端に写る衣装箪笥を見ながら彼女に言った。

「ええと…ごめん。先ずは着替えて。お願いだから。それと」
 少年は言葉を続ける。

「ジルタスさん。ご主人様って呼ぶのは止めて。僕は♂アコライトでいいから」
「…解ったわ。宜しくね、♂アコライト」
 そして、伸びて来た彼女の手袋に包まれた手を少年は握り返した。

 因みに。彼は女性が着る服と彼女の諸々のサイズについては無知であったようである。

<ジルタス 状態:服は着替える事に。但しどんな服かは次の人任せ 持ち物:鞭、ジルタス仮面 場所:海岸から少し離れた家>
<♂アコライト 状態&持ち物変化なし 場所:ジルタスと同一>
30名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 07:14:57 ID:bpBlGdio
あと、先出しの関係でNG確定な物も置いておきますね、と。
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another  盾と剣と殺し屋と

 とかかかかっ。
 道を進んでいた男は、不意に針で木を細かく叩いたかの様な音を聞いて立ち止まる。
 幸運にもここまでの道行きで殺人者に出くわさなかった♂クルセイダーが、木々のざわめき以外に初めて聞いた音だった。
 空耳ではない。誰かが誰かに弓を射掛けているのだろう。だが、彼の胸中には迷いが生じていた。
 見捨てるべきだ。それが誰かは知らないけれども。悪魔が彼にそう囁いていた。

 ♂クルセは目を瞑る。そこに写るのはかつての過ち。
 彼は、自らの恋人を悪魔の囁きで手にかけた事があった。
 彼の恋人は、生きながらにして、赤くおぞましい巨大な虫共に、貪られたのだ。
 その時♂クルセは、余りにも数の多い蟲共に恐れをなして、逃げ出した。
 耳にへばりついているのは、悲しむ様な彼を責める様な、そして痛みと絶望に満ちた絶叫だった。
 振り向いた時に見たものは、群れ集まった蟲共の中から助けを求める様に天に伸びた彼女の手だった。

 彼が送った指輪が光る、その手だけだった。

 蟲共の注意を引くので、叫びさえ上げられなかった。
 残らず蟲共の腹に収まった彼女は、復活する事さえままならなかった。
 だから。♂クルセイダーは思う。俺には、あんな物を持つ資格は無い。投げ捨てた銀の指輪を思い出しながら考える。

 それ以来、彼は誰もから罵られるようになった。その結果が、この喜劇への招聘。
 それはいい。自業自得という物だ。

 だが。
 これは。この感情は。後悔と言うべきか。それとも自戒と言うべきか。
 一体、これは何であったか。胸を焼く、この炎は。
 俺は。今一度、こうして過ちを繰り返すべきか?

 ──否。

 そして理解した。今、手にかけなければならないのは──過去の、過ちだ。
 償うべきは、己の罪だったのだ。
 ぴん、と彼の見えない足かせが、音を立てて外れた気がした。
 止まっていた彼の時間は、皮肉にもこの場所で動き出した。

 ♂クルセは目を開けて、悪魔をその手で捻り殺す。
 そして、音の源目掛けて駆け出した。この手に、あの日送った指輪を取り戻す為に。

 それは──率直に言えば、一方的な嬲り殺しの構図だった。


 ♀騎士は、突然の襲撃者に盾を構え、次々と絶え間なく飛んで来る矢を防ぐので精一杯であった。
 襲撃者であると理解するのに一瞬だけかかる。

「やめてっ!!私は戦いたくなんか無い!!」
 そして、今はただひたすらに混乱し、逃げ回りながら、姿を見せない襲撃者を説得すべく言葉を投げ続けていた。
 既に盾で防ぎきれない矢が何本か肩に、足に突き立っている。酷い激痛が彼女を苛んでいた。
 だが、当然ながら既にやる気になっている相手にその様な言葉が届く筈も無い。
 何処から射掛けているのか判らないにも関わらず、射手は正確に彼女を狙ってくる。
 致命傷こそ盾で防いでいるものの、このままでは死んでしまう。
 ややもすれば、悲鳴を上げそうになる痛みを堪えながら彼女は考えをめぐらせる。

 死ぬ。死ぬ。それこそ何一つ意味は無く。
 ♀騎士は、自らの無力を呪っていた。父親の言葉を思い出し、弱き者の盾を望み、しかしながらそれは風前の灯だ。
 けれど、それでも彼女は目の前の襲撃者を殺す、と明確に殺意を抱く事が出来なかった。
 考えようとしただけで吐き気がこみ上げてくるので。
 虚ろな目の、頭のはぜ割れた、彼女が手にかけた子供が♀騎士を嬉しそうに手招きしていた。

 襲撃者を止める事は今の彼女にはとんでもない難事である。
 武器になりそうなものと言えば、盾と彼女に突き刺さっている矢だけ。
 けれど、彼女は小さな鏃でも、人を害する事は出来ないので。
 そして、騎士であり武器のもてない彼女は魔導師などの様に遠距離からの威嚇手段も持っていないので。
 つまるところ、いずれキャラメルの様に全身に矢を生やして息絶える事は間違いが無かった。
 かと言って、背を向けて逃げ出せもしない。
 手詰まりだった。
 無念の余り、知らず♀騎士の目からは涙が流れる。

 きぃん、と刃と刃が打ち合う音を彼女が聞いたのは、その時だ。
 がさっ。♀騎士の左斜め正面。そこから、剣を切り結んだ二人の男女が踊りだしてきた。
 一人は見覚えのある制服に身を包んだ女、グラリス。彼女までがこの舞台に立たされたのか。
 そして、もう一人は彼女が全く見覚えの無いクルセイダーの男だった。
 男は、肩でカプラ職員に体当たりし、後ろ跳びに間合いを離して彼女の前で片手剣を構える。

「…名前は?」
 油断無く剣を構え、グラリスと相対している男が全くの出し抜けに♀騎士に問いかける。
 一瞬呆気にとられるものの、彼女は直ぐに自分の名を応えた。
 男は言葉を続ける。

「何故、剣を執らない?戦わない?」
「私は──剣を握れないんだ。その資格も無い」
 グラリスが。冷たい人切りの気配に満ちた両手剣を持ったまま、じり、と二人との間合いを詰める。
 氷の様に冷たい目を、男は僅かに顔をゆがめながら受け止めていた。
 そして、剣を握れぬ♀騎士は震える声で言う。

「けど。それでも。私は──誓ったんだ。お父様に。弱き人々の盾になる、って」
 ♂クルセイダーは。はっきりとした声で。

「なら、俺は。償うために。きっと貴女の剣になってやる」
 そう彼女の言葉に答えた。

 剛、と風を切りながら眼鏡のカプラ職員が、脇に両手剣を構え、そんな言葉を呟いた彼に突っ込んできた。
 荒い息をしている♀騎士を突き飛ばし、♂クルセイダーは『今は逃げてくれ』と叫んでいた。
 物凄い。それこそ何故一介のカプラ職員に過ぎない女がそれ程の技量を持つのか不思議と思える剣戟を、
♂クルセイダーは頭上に翳したシミターで受け止めていた。

 ──そして今。♀騎士は木陰に腰掛けて顔を歪めながら、刺さった矢を抜いて、服の裾を破った布を傷に巻きつけている。
 きん、かきんと彼女は未だ続く遠くの剣戟の音を聞いていた。

 但し、彼女はあの眼鏡の女性もまた、誰かの為に戦っている事を知らない。

<♀騎士 状態:矢による負傷 持ち物変化無し 東南部、海岸線よりの森の中>
<♂クルセイダー グラリスとの戦闘開始 持ち物:連弩は♂クルセと最初切り結んだ受けた場所に 場所は同上>
<グラリス ♂クルセイダーとの戦闘開始 場所:グラリス&♂クルセから少し離れた所>
31名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 07:22:29 ID:bpBlGdio
ああ。それと追記追記。
そろそろ殺し合いとか友好的以外なキャラごとの絡みを考えてもいいんジャマイカ。
騙し騙され、と言うのも頑張って書いていきまっしょい。
や。大変ではありますけどね。

というか、ぶっちゃけマーダーを活躍させたりとか、どろどろしたのを書きた(ry
32名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 08:20:04 ID:TOmW8J6.
>>6
キャラ予約の件もあるけど、プロローグで
>かつてトリスタンV世はこれを用いて死の王とその軍勢を退け、永遠に冥界へと封じた。
とあるのにLODを出してしまうのは問題ないかな?
3332sage :2005/11/10(木) 08:25:15 ID:TOmW8J6.
IDがTOMだった……ユメカラサメナサーイ川OTZ
34名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 12:01:22 ID:ulZ5Wx5o
42 ♀モンクの誤算

何度目のヒールになるのだろうか、折れた肋骨は治る気配すら見せてはくれない。
それでも、痛みが少しは和らいでくれたことに感謝するべきなのだろう。

漁師小屋の中で♀モンクはひとり思う。
なぜ、自分がこの馬鹿げた戦いに参加させられたのか。

『依頼がきておる、詳細は現地で聞くが良い』

カピトリーナの長老は確かに私にそう言った。
つまりこの殺し合いは国家だけでなくカピトリーナ修道院も公認だったというわけだ。

そう考えると全てのつじつまが合う。
国家によって布かれた動員令、それに反対運動を起こしていたモンクたちの謎の失踪。
GMジョーカーは今回が4回目と言っていた。
行方不明になったモンクの数は今まで男女合わせて6人、偶然のはずがない。

なぜなら私もまた動員令に対して反対運動を起こしていたモンクのひとりなのだから。

どうする? 私はどうすればいい?

右手を首輪にそっと宛がう。冷たい感触、無機質な死神が私の命を握っているのが分かる。
私が選べる選択肢は2つ。
4日の間に最後の1人になるまで殺し合いをするゲーム、そのルールに従うか、首輪を外して脱出する方法を探すかだ。

首輪を外す、本当にそんなことができるのだろうか?
そもそもこの首輪がどういう仕組みで、どういう機能を有しているかなんてことは私には分からない。
それができる可能性を持った人物がいるとすれば、その人物はよほどそういった技術に傾倒している人物のはずで、
該当する職業といえば、ウィザードやセージ、もしくはアルケミストくらいしか私には思い当たらない。

なるほど、それらの人物を探し、協力を要請することくらいしかできることはないというわけか。

細い細いロープを渡る綱渡り、成功する確率はそんな綱渡りよりもさらに低い。
それはこのゲームが4回目だということからも伝わってくる。
過去の3回に何があったのかは分からない、けれど4回目が開かれたということは
既に3回、このゲームは滞りなく行われたということだ。

配給された鞄の中身をあさる。
数日分の食料と水、地図にコンパス、青箱が2つ、それから古いカード帖が1つ。

迷わず1つめの青箱を開ける。
中から出てきたのはスロット付きのアドベンチャースーツ。
どうやらカードは挿さっていないみたいだ。

続いてもう1つの青箱を、と手を伸ばしかけたそのとき、私は小屋に近づく人の気配を感じ慌てて息を殺した。

気配は扉の前で止まっている。

息も絶え絶えだったせいでこの小屋までの足跡を消していなかったことに気付く私。
うかつだった。
浜辺に残ったあの足跡に気が付けば、小屋の中に私が居ることなんて火を見るより明らかだ。

ぐ、と歯噛みする。

扉の前の人間がこのゲームに乗っているかどうか、そこが問題だ。
ゲームに乗った殺人狂ならば、私は戦うしかない。
だが、もし仲間を探し脱出を目指そうとする同志ならば戦う必要などない。

「誰だか知らないが、入ってこい。
 私は殺し合うつもりなどない、だが殺されるつもりもない」

私は見えない相手に話しかけた。
どうせ協力するか、殺し合うかの道しかない。それなら不意打ちさえけん制できればそれで良い。

ギィィ、音を立てて扉が開く。

後光に照らされ浮かび上がるシルエット。

飛び込んできた人物の井出たちに私は目を丸くした。
馴染みのあるメイド服。
そう、それはカプラサービスの職員の制服。

いつもキツイ表情を浮かべながらも、ときに私たち冒険者を励まし、
ときに優しく見守ってくれる眼鏡のカプラサービス職員グラリス、その人が目の前に現れたのだ。

「グラリス・・・?」

私の声にグラリスは優しく頷く。
はじめて見たグラリスの笑顔に私は何故だか後ずさる。

「どうしてグラリスがここに?」

一歩、グラリスが私に近づく。
私は唾をゴクリと飲み込み、身構える。

そんな私を見てグラリスはゆっくりと口を開いた。

「良かった、まだ殺されてなかったんですね」

グラリスが浮かべた安堵の表情、それを見て私もまた少しだけ安堵する。
けれど私は気付いてしまった。
グラリスにもまた死神が目を光らせていることに。

「まさか、グラリスもこのゲームに!?」

声がうまく出せない。なんて震えた声。
震えているのは怒りから、それとも恐怖から?

カプラ職員とすらも殺し合わなければならないゲーム。
この国家はいったいどうなってしまったというのだろう。

声だけじゃない、握り締めた拳もまた何かに震ている。

「───大丈夫です、私はこんなゲームに乗るつもりはありませんわ」

グラリスは再び笑う。
なぜだろう、なにかが引っかかる。

また一歩、グラリスが近づく。
ドクン、ドクン、私の心臓が警鐘を鳴らす。

「───どうしたんです?顔色が良くないですわよ」

「止まれ、止まってくれ」

声が自然と荒がる。
どうしてだろう、体が目の前の彼女を敵として倒せと言っているみたいだ。

ハァ、ハァ。
対峙しているだけで呼吸が乱れ、汗が噴き出し、心がおかしくなってくる。

「困りましたわね。アナタ、だいぶ疲れてるみたいですわ」

わからない、彼女の笑顔がひどく恐ろしい。
わからない、彼女の言動、そのひとつひとつがひどく恐ろしい。

すそに付いた砂気にしたのか、ぽんぽんと左手で払うグラリス。
まだどちらの間合いでもない距離。

私はなんて愚かだったんだろう。
こんな状況で他人を頼れるはずなんてない。
こんな状況で他人の言葉が信じられるはずもない。
こんな状況で───

───殺さずにいられるはずがない

「アァアァァァアアアア」

狂乱の雄叫びと共に残影と呼ばれる歩法で踏み込む♀モンク。
だがその動きはとても残影とは呼べない。
肋骨を折られた彼女の動きは、たとえ痛みが少なくとも、本調子からは程遠かったのだ。

グラリスは、自ら破ったのかスカートのスリット部分に右手を入れ、何かを取り出す。
♀モンクが繰り出すのは気を利用した掌打である発勁。

二人の距離が♀モンクの間合いと重なり、グラリスの腹部に掌が押し当てられる。

「「───!!───」」

時が止まったかのように固まったままのふたり。
抜刀し、剣を振り切った体勢のまま動かないグラリス。

そして───

どさり、その場に崩れ落ちる体。

崩れ落ちたのは首だけがない♀モンクの体。
びゅくびゅくとあふれ出す血の噴水が小屋の中を紅く染めて行く。

紅い、カプラ職員の制服が、純白のエプロンが返り血で紅い。

グラリスは右手のTBlバスタードソードをスカートの内側に隠すように結わえ付けた鞘へと仕舞い込む。
眼鏡を一度スッとかけ直し、♀モンクの死体と、奥に転がった首を見やる。

「本当に良かった、アナタがまだ殺されていなくて」

あと8人、そう呟いてグラリスは床に置いてあった未開封の青箱と古いカード帖を拾い上げ、
自らの鞄へと押し込んだ。

<グラリス>
現在位置-北東の浜辺の小屋(G-3)
所持品-TBlバスタードソード 連弩 普通の矢筒 案内要員の鞄 ♀モンクの青箱 古いカード帖
外見特徴-グラリス
備考-♀モンクの返り血で制服は紅く染まっている、S1アドベンチャースーツは放置

<♀モンク>
現在位置-北東の浜辺の小屋(G-3)
備考-死亡

<残り45名>
35名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 12:10:48 ID:8qRjSMZI
無粋かとは思うけど、バッソって結構大きかった筈。
背負うか、腰に下げた方がらしいと思われますです。
スカートの下なんかだと抜いた時に盛大に捲れてしまうような希ガス。
36名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 12:21:11 ID:TOmW8J6.
043.それぞれの思惑


闇がわだかまっている。
窓も無く、ロウソクの明かりすら無き地下室は、その腹の中で独特のすえて冷えた空気を寝そべらせていた。
そこはまるで霊廟を思わせるほどに静謐で、もしその場に誰かいたならば、幽かに聞こえてくる二つの声を幽霊のそれと思い込みかねないほどだった。

  * * *

「……はい。私です」
「――――」
「準備は整いました。条件を満たす人間を探すのに苦労しましたが……計画は予定通り進んでおります。問題ありません」
「――――」
「当初の予定で送られてくる参加者につきましては、秘密裏に処分いたしました。単なる事故として処理されるはずです」
「――――」
「GM森には、パターン34の隠蔽工作(カバーストーリー)を……金に汚い男です。胴元の話を持ちかけたら、ホイホイと尻尾を振ってきました。ええ、作戦が終了次第、彼も処理します」
「――――」
「……GMジョーカーですか? 大丈夫です。奴には気づかれぬよう、細心の注意を払いました」
「――――」
「はい。私はこのまま、監視を続けます――いえ、そのお言葉、もったいのうございます」
闇の中、男がうやうやしく頭を垂れる。その先にまるで、敬うべき対象がいるかのごとく。
「はっ……すべては、猊下のお心のままに」

** *

広間にしつらえたソファーにだらしなく寝っ転がっていたGM森は、GM橘が部屋に入ってきたのを見て冬眠明けの熊のような速さで起き上がった。
「どこ行ってたんだ?」
「……ちょっと手洗いにね」
銀縁眼鏡のブリッジを指で押し上げて答えるGM橘に、GM森は胸中で鼻を鳴らした。
(――スカしやがって……いけ好かない野郎だ)
「プロテインが足りんから腹なんぞ下すんだ。どうだ? 俺のを分けてやろうか?」
友好的な口調で服の下から黄土色の液体が入ったポーション瓶を差し出すが、GM橘は「遠慮しておく」と短く答えただけだった。
ますますいけ好かない。
見るからに『私はインテリです。INT120です』と言わんばかりの格好やら仕草やら、あらゆる全てが鼻につく。
まだ上司の道化野郎の方が、人間的にはおかしいかもしれないが、即座に殴りたいとは思わないだろう。
(あの話が無きゃ、今すぐにでもブチのめしている所だぜ)
あまり忍耐力の強い方ではない――見るからに筋骨隆々のVIT型なのだが――GM森は、女王イゾルデから特別警察権を任されて以来、気に食わない奴をビシバシ取り締まるほどに職務熱心な男だったが、今回は違ったようだ。
なにしろ目の前にいるのは同僚で、しかも金のなる木を提供してくれる予定の奴だ。
馴れ合うとまではいかないが、仲良くしておいても損は無いだろう。
「まぁ、そうつれないこと言うなって。体力も知力も、すべて筋肉から生まれるんだぜ?」
「……初耳ですね」
胡乱そうに見てくるGM橘に爽やかなマッスルスマイルを返しつつ、GM森は朗らかに言った。
「俺を見てみろ、まさしくその体現じゃないか!」
「……は?」
認知症の老人みたいに、ポカンと口をあけていたGM橘だったが、ややして、
「それはまた――ええ、素晴らしい知性ですね」
と首肯した。

** *

広くはないが狭くもなく、それどころか窓すら無い。壁にかけられた燭台だけが唯一の灯りという殺風景な執務室の中、GMジョーカーは手にした青い魔石を玩びながらほくそ笑んだ。
不安定に明滅するブルージェムストーンから、ノイズ混じりの幽かな男の声が聞こえてくる。

『……GMジョーカーですか? 大丈夫です。奴には気づかれぬよう、細心の注意を――』

「ふふふ……地下室のネズミ捕りに、一匹、ネズミがかかりましたか」
捕らえたネズミを、どういたぶろうか――そんな猫めいた笑みを浮かべ、GMジョーカーは青石を手品師のような鮮やかな所作でポケットへ放り込んだ。
「大方、アナベルツかシュバルツランドの諜報員でしょうが、私を甘く見たのが命取り。読みを違えたギャンブルほど滑稽な物はございません。愚かな敗者は身ぐるみばかりか指まで落とされ、地の底の底で強制労働の哀れな末路しかございません」
飛び跳ねるように椅子から立ち上がり、GMジョーカーは上機嫌に歌う。
観客はただ一人、燭台の灯火に浮かび上がる壁に飾られた女王イゾルデの肖像画――彼女の若い頃のものだろう。その絵の中の美女がたたえる柔和な微笑みは、今の苛烈な女王しか知らぬ者ならば別人と断じてしまうかもしれない程に慈愛に満ちている――のみ。
「さあさ、皆様ご覧あれ! 麗しき女王のためだけに開かれた舞踏会。阿鼻と叫喚の狂想曲とともに踊るは五十余りの愚者と道化。アドリブはあってもアンコールはございません。さあさ、皆様お見逃しのないように!」
三日月のようにつり上がった唇から漏れるのは、仮面ではない血の通った暗い笑み。
雨垂れのごとき微かな笑いは、次第に強く大きく哄笑へと変わってゆく。
「此度の茶番は、まだ始まったばかりなのですから!」
GMジョーカーの高笑いは、いつ果てることなく続いていた。


<残り45名>
37名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 12:28:22 ID:TOmW8J6.
前スレでNGになった話を改訂して投下しました。
前のだとGM二人が単なる小悪党でヘタレっぽかったので
その辺りを修正してみました。

>>34
グラリスかっこえー!
そして♀モンクがさっぱり良いとこなくてカワイソス(´・ω・`)

>>35
つ【スカートにスリット】=【グラリス嬢の生足】
3834sage :2005/11/10(木) 13:07:27 ID:ulZ5Wx5o
>>37 【スカートにスリット】=【グラリス嬢の生足】

(・∀・)正解!
FSSのお話かなんかでスカートの下に刀隠してた女騎士がいたので
それを思い出しつつ書いてみたり。
39名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 14:43:58 ID:AyK7Mq2M
まとめサイトに43話までUPしておきました。
前スレ633氏も言ってますが、誤字脱字等の修正箇所がある場合、
投下した書き手さんご本人が手直ししていただけるとありがたいですー
40名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:32:27 ID:kCnoy/OU
044 王子様はじめました


「ほら、見てください王子様! このナイフ!
 きっと神様があたしたちの出会いを祝福してくださってるんだわ!」
青箱から手に入れた一振りのナイフを手に、幸せそうにニコニコと笑っている♀アーチャー。
♂ハンターにとって最大の不幸といえるかもしれない彼女との出会い。
それを果たしたばかりの彼のテンションは地を這っていた。

(何かと思えばプリンセスナイフ…あの子がはしゃぐわけだ。
 しかしねぇ、神様なんてものがいるんなら、こんな戦いに参加させられることなんてなかったと思うよ…)
プリーストに聞かれたら小一時間説教されそうなことを考えながら、♂ハンターは♀アーチャーに苦笑いを返した。

「幸せそうでいいねぇ君は」
「はい♪ 運命の王子様に出会えたんですもん。それにあたし、幸福の国のお姫様ですから」
(……嫌味も通じない…か)
俺の頭の中もお花畑になれば、幸せに生きていけるんだろうか。
一瞬そんな投げやりな考えが頭をよぎり、慌てて♂ハンターはそれを振り払った。

(せめてターコがいてくれれば、ちょっとは心が休まるのに)
彼はいわゆる『鷹匠』といわれるハンターではなく、弓の扱いに重点を置いて修練を積んできていた。
そのせいか相棒である鷹は機嫌のいい時しか飛んではくれなかったが、それでも彼は相棒を可愛がっていたし、信頼していた。
幸せな未来は見えず、頼る人間もいない。
それどころか頼られているこの状況の中、彼は相棒の存在の大きさに改めて気づかされていた。

可愛い娘に頼られるのは悪い気はしない。というより大歓迎だ。
それがもっと普通の状況で、もっと普通の娘だったなら。そう思わずにはいられなかった。
♀アーチャーは外見は申し分なく、むしろ♂ハンターの好みど真ん中だったが、中身が問題なのは言うまでもない。
(もう過ぎたことはしょうがない…か。王子様を気取るのもオツなもんかもな……)
――いつものようにポジティブに。前向きに考えよう。
♂ハンターは無理矢理気分を奮い立たせた。ヤケになった、とも言うが。

「まぁ、とりあえずだ。これからのことを考えよう」
「これからのこと…だなんて、王子様ったらっ」
「……いや、そういうことじゃなくて。俺も君も殺し合いをする気はない。
 そうなると、それ以外でここから脱出する方法を考えなきゃいけないだろ」

(とは言ってもさっぱり浮かばないんだけど)
船で脱出する、などという正攻法はおそらく通じないだろう。
島から逃げ出すと爆発する、と言われた首輪の問題もあるが、それ以上の不安要素がある。
それはGMジョーカーと名乗る男の存在だ。
陰険そうな(とは♂ハンターの見解だが)あの男がみすみす逃がしてくれるとは思えなかった。
彼を倒せばこの地獄から開放されるのかもしれないが、まともに戦おうとしても敵わないだろう。
♂ハンターの脳裏には、返り討ちにされて重傷を負った♀モンクの姿がちらついていた。

(……いや、敵はピエロ野郎に留まらない、か……)
言ってしまえば敵は王国だ。万が一ジョーカーを倒せたとして、その先は?
国というあまりに大きすぎる組織。反逆した者がどのような末路を辿るのか…それは彼の想像の及ぶところではなかった。
(だめだ、弱気になっちゃ。このまま何にもせずに死ぬのも、奴らの思惑通りに殺し合うのもごめんだ。
 最後まで、全力で抵抗してやるんだ…狂った奴らに。そのためには……)
41名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:33:01 ID:kCnoy/OU
「やっぱりさ、もっと仲間を集めるしかないと思うんだ。戦力のこともあるし、頭の切れる仲間も欲しい。
 俺、野生の勘みたいなのはよく働くんだけど…頭のほうはあんまよくないし。
 ……君は『王子様と二人きりがいいです!』なんて言うかもしれないけど、それどころじゃないから」
「え!? どうしてわかったんですか」
「うん…大体君の性格が読めてきたから」
慣れというものは恐ろしい。♂ハンターは電波娘の扱い方を少しずつ心得てきたようだった。

「さて、そうと決まれば…ここでじっとしててもしょうがない。
 殺る気になってる奴と出会わないことを祈って、出発しようか」
「はい♪」
「……あ」
椅子代わりにしていた切り株から立ち上がった♂ハンターは、♀アーチャーの持つアーバレストに目をやった。
ノービス時代を除けば弓一本でやってきた彼だ。ナイフ一本ではこの先心細い。
「あのさ…悪いんだけど、その弓俺にくれないかな。弓を使えたほうが君を守りやすいと思うし」
♀アーチャーが持っていても宝の持ち腐れだ、とは言えない。
「あ、はい……」
アーバレストを♂ハンターに渡したとたん、彼女は安堵の表情を浮かべた。
まるで嫌なものを手放すことができた、といわんばかりの。
(どうしたんだ? 一体)
彼女らしくないその表情に、♂ハンターは首をかしげた。

その時だった。
「……!」
♂ハンターの表情が強張る。渡されたばかりの弓に矢をつがえ、周囲を見渡す。
彼の鋭い感覚は、近づいてくる人間の気配を確かに感じ取っていた。
「ど、どうしたんですか?」
「誰か来る…!」
「ええっ!?」
怯えの色を顔に出す♀アーチャーに、大丈夫だ、と目配せする。
震える姿は普通の少女だ。なんとか安心させてやりたかった。

(……殺しにかかってくる奴じゃなければいいんだけど)
みすみす殺される気はないとはいえ、無駄な戦いは避けたかった。
自分の腕は人を殺めるために磨いてきたわけではないのだ。
殺さなければ殺され、強い者だけが生き残る――ある意味自然界の掟、弱肉強食。
そんな中で甘い考えだとはわかっている。だが、それでも。
彼は願わざるにはいられなかった。できるならば自分と同じ考えを持つ人物であってほしい、と。

「希望に沿う相手なら万々歳なんだが…そううまくいくかな」
「だ、大丈夫ですよ王子様! あたしたちは、幸運の女神様に見守られてるんですから…!」
どこかおかしいが、♀アーチャーなりの励ましなのだろう。
いつも彼女の言動に引いていた♂ハンターだったが、少しだけそんな彼女が愛おしく思えた。
「だといいけどね…まだ相手がどんな奴かわからない。俺の傍から離れないでくれよ」
「は、はい、王子様!」
彼の言葉に♀アーチャーが頬を赤く染める。
自然と『王子様』なセリフを吐いていることに彼は気づいているのだろうか。


<♂ハンター>  外見:マジデフォ金髪 顔に気苦労が滲み出ている
性格:お人よしで苦労性 意思は強い
        備考:極度の不幸体質 D−A二極ハンタ
所持品:アーバレスト(♀アーチャーから譲り受ける)大量の矢 ナイフ

<♀アーチャー> 外見:アチャデフォピンク(公式どおり) 見かけは可愛い
        性格:思い込みが激しく電波気味
  備考:弓の扱いがど下手(弓が嫌い?) 妄想癖あり ♂ハンターを慕う
所持品:プリンセスナイフ

<♂ハンターPT 現在地:どこかの森 行動方針:仲間を探す 現在何者かの気配に警戒中>


<残り45名>
42名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:34:52 ID:kCnoy/OU
メモ帳コピペのせいで備考欄の改行がおかしくなっている件について_| ̄|○

前回と同じ人物を書いちゃってすいません。…一応三日目になりましたが(´・ω・)アマリヨクナイヨネ
今後の展開に影響を与えない程度の設定を色々足してみつつ、先の展開を他の人に任せてみる。
森が具体的にどこかとか、誰が近づいてきているのかとかはお任せします。
一応どんな相手でも場所さえ合えば(そもそも大した指定してないですが)続けられるようにしたつもりです(;´Д`)

そろそろ本格的に殺し合いのスタートですか…ドキドキ
43名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:35:14 ID:bpBlGdio
くう…投下、投下したい…だがっ。
一日一作の連投規定に引っかかる…っ。
畜生…っ、反省したつもりなのに…また…俺は…っ。
どっぷり肩までリレーの魅力に嵌っちまった…っ。orz

後、>>37とかでグラリスさんの妄想がさっぱり止まらないぞなもし。
スリットですか。スリットですね。
謝罪と賠償を(ry
色々ヒント。
つ(血まみれの服は結構匂う) つ(川辺で洗濯)
つ(四捨五入で微妙な気分の二十台)

…個人的には、どんどんこういう雑談とかにも花が咲くといいなぁ。
44名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:48:45 ID:HavgRcNw
>>43
つ【アナザー】
つ【沐浴】
つ【一糸纏わず】

と、>>43氏の妄想を促進してみる。
45名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:50:07 ID:5d.2YRrA
>>43の期待に答えて自分も雑談をw

>>37
むしろ生足よりストッキング(破れ)のほうがエ(ry

>>前スレ635
想像してみてください
あのジルタス様の豊満な肉体が薄地のワンピースとかに押し込まれている様を!
もうそれだけでご飯どんぶり三杯はいけるよ、うん

>>36
GM側も複雑な事情があって今後面白い展開になりそう
前回のヒャック&♀GMみたいな外部キャラ登場も楽しみだなー
カプラ唯一の外部キャラ、ディフォルテーあたりも何かに使えるかも?

どれもこれも今後の展開が非常に楽しみです
書き手の皆さんがんばれー
46名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:57:27 ID:gAeER4yo
皆さんの文章力がうらやましく思える…
♀アコの外見は040.the key以前から決定してる気が。
47名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 17:58:09 ID:bpBlGdio
>>44
………か、観客っ!!貴様っ!!見ているなぁーっ!!
俺がっ。俺が、マーダーとしての尊厳その他もろもろで敢えて自主規制していた代物にっ!!
貴様はっ…火を付けたっ!!
…妄想がぁぁぁっ!!いかん、非常に良くない!!
こう、ものぐそいギャップの絵が脳内に、脳内にっ!?
ああああああああああっ、もう、くあせqlw2ふじこ

>>45
そうですよね。やっぱり時代はパッツンパッツンです。
その辺はやっぱりニヤリとするべきでもう。
っていうか、Mobとか脇役が好きな俺はっ…

ああああああああ、もう幸せだなぁっ!!ご飯三杯にウイスキー追加って感じで。
こう、どれくらい幸福の絶頂ぉぉぉぉぉを齎せば気が済むんですかというか。

とりあえずその辺りごろごろ転がってますです。
ハイ。
48名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 18:02:25 ID:bpBlGdio
…唐突に見苦しい場面を見せてスマン。orz
暫く頭少し冷やします。
49名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 19:14:29 ID:WO10HDw2
045 現実を見据えるということ

男は静かに森の中を歩いている。
時たまぺきりという小枝をふみしめる音がする。
空に向かってたくましく成長している若芽を無慈悲に踏み潰す。
足元にある命を気にしていてはおちおち歩くことすら出来ない。
今の彼にとって開けた視界の前にある命はどれほどのものなのだろうか。

しゃらんしゃらんと綺麗な音を立てながら一人の少女が歩いている。
「…う〜、こわいようこわいよう」

おっかなびっくりといった感じで歩いている。
そこは割りと見通しのいい平野で草もくるぶし程度までしか生えてはいない。
遠くから誰かが近づいてくればすぐに分かるほど見通しのいい平野だった。

「でも、ここなら誰かきてもすぐわかるよね、うん」
少女は自分で自分を納得させながら歩いていく。
少女のつけた鈴のしゃらんしゃらんという音にまじってかすかに小川のせせらぎが聞こえていた。

「…あ、川だ〜、水はきれいだけど〜……飲めるかな?」
少女はそういって川にかけよると両手で水をすくって口にいれる。
澄んだ味が口の中に広がる、水って美味しい物だったんだ等と思いながらちょこんと川原にすわる。

「はぁ……なんでこんな事になっちゃったんだろ……」
少女は応えのでない自問自答を繰り返す。
少女は何もしていない、だがギルドから見れば何もしていないからこそ邪魔なのである。
血は止まったかな?等とつぶやきながら背中をちらちら見たりまた水を飲んだりしている。

「あ……人かな……」
小川の下流のほうから誰かがゆっくりと歩いてくる。
少女の心臓の鼓動が高鳴る。
また襲われたら?闘える?襲われる?襲われる?
少女はガチガチと歯を鳴らしながら立ち上がる。
ゆっくりと歩いてくる男、♂クルセにむかって大声で話しかける。

「あ、あの、えっと、こ、こんにちは」
♂クルセは意に介さずゆっくりと歩いている。

「あ、あのですね…カード帖があるんですけど、えっと…その……」
な、なにをいったらいいんだろう、で、でも、でもあの人優しそうだから。
きっと大丈夫、大丈夫、うん、大丈夫だから。
心の中でくりかえす。
そしてはっと我に帰ると、目前に♂クルセの姿。
髪に隠れていて左目は見えないが右目はまっすぐに♀ローグを見つめている。

「あ、あの、これと、武器を、交換してほしいな〜なんて…」
ゆっくりと恐る恐るカード帖を差し出す。
その瞬間、まさに一瞬だった。
♂クルセは差し出された右手を捕えるとそのまま♀ローグを地面に引き倒すとその背中に膝をのせる。
急に腹部を打ったためにぐぇっという声をあげる♀ローグ。
あああ、やっぱりだめなんだ、しんじゃうんだしんじゃうんだ。

「まずは考えろ」
♂クルセがゆっくりと喋りだす。

「ここはどういう場所で何をしなければいけないかを」

「目的のためにまず手段を得ようとしたのはいい判断だ」

「だが相手の目的も考えなければいけないということだ」

「相手が必ずしもお前のそれを求めているとは限らない」

「ましてや協力してくれるかどうか、その判断がまず第一だ」

「以上だ……質問は?」

♀ローグは突然の事と腹部の痛み、背中の傷に膝を強打された痛みとで頭がまわなくなっている。
その頭でこう考えた。
私、たすかるのかな?

「質問は、ない、な……」

♂クルセイダーはゆっくりと腰に挿しているシミターを抜いた。

「以上の事を守れば……お前はもう少し生きられた、な……」

♂クルセは♀ローグの首筋に刃を当てると音も無く引いた。


♂クルセは小川のほとりに生えている小さな花を一つ手折ると物言わぬ体になった♀ローグに供える。

「せめて……安らかに……」
♂クルセは胸の前で小さく十字を描くとすっと立ち上がり花を手折る時についでに拾ったカード帖を開いてみる。

「これ、は……」
手にしたカードには威風堂々とした将軍のように見える亀の絵柄が浮かび上がっている。

「悪くない、いや……運がいい、か……」
♂クルセはそのカードを迷いなくシミターに挿し込む。
そしてシミターの鞘を空に投げるとカラカラという音とともに鞘が転がった。

「西、か……次は殺しに来る相手だといいが、な……」
♂クルセはゆっくりと西にむかって歩いていった。

<♂クルセ>
現在位置-南東の平原(F-8) 西にむかって移動中
所持品-s2シミター(タートルジェネラル挿し)
外見特徴-csm:4j0h70g2(らぐなの何か。参照)

<♀ローグ>
現在位置-南東の平原(F-8)
備考-死亡
F-8について
南から北にむかって小川が流れている。
見通しのいい平野。
東にわずかに砂まじりの平野。

<残り44人>
50名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 19:17:06 ID:WO10HDw2
タートルジェネラルc挿した時の名前がわからない・・
しかも新cでボスcっていいんかな・・

んで質問質問なのです
え〜っとつたない絵師とはいえないほど下手糞な絵師なのですが、そこでわずかに疑問が
装備は取り上げられてるということですが、クルセとか騎士の具足及び鎧とかってどうなってるんでしょ
ふと気になったもので・・
というかキャラの立ち絵は描けるけど挿絵っぽいのは描けないっていうか描いたことすらないオチ、うん
立ち絵だとイメージくずしそうで怖いのです・・
51名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 20:20:57 ID:Uzn0zSic
046. Bloody murderer


(あれは・・・・・・まずい、あれは)

村と呼ぶには少し小さすぎる、荒れ果てた集落。林の中に朽ち捨てられた、ぼろぼろになった家の密集地帯。
その建物のひとつの影に寄り添うように隠れながら、近付く者の気配を必死に察知しようとしていた♂商人が初めて視界の端に捉えた人影――♂ローグは、望遠鏡を透して一目見ただけで関わりになってはいけないということが解った。
全く隠そうとしていない殺気と、何がそんなに愉快なのか両端を吊り上げた口元、おまけとばかりに手に持っている包丁には既に赤黒い染みが確認できる。

(落ち着け、俺、今は、ヘタに動いちゃダメだ、じっと息を潜めて、やり過ごしゃいいんだ、・・・・・・)

どくんどくんどくん。早鐘のように心臓が暴れる。落ち葉を踏みしめ木陰から現れたローグはそのまま、♂商人の隠れているこの集落に足を踏み入れた。
あいつが来た方向は、地図上では西。今♂商人の下ってきた小さな山、その北側を迂回して来たということか。
まだ、距離は遠い。一軒一軒家々を調べていくつもりだろうか。それなら、あいつがどこかの家に入ったらここを離れよう。幸いここは林の中、逃げようと思えば隠れ場所は幾らでもある。
そして思惑通り、♂ローグは一軒の廃屋の前に立つと、扉の剥がれた玄関口に一歩足を置いた。

(よし・・・建物に入る)

今のうちだ、離れよう。壁伝いに後ずさりつつ望遠鏡をそっと降ろし、肉眼でローグの姿を再確認。
建物の中に・・・入っていない。
眼が合った。どくん。♂商人の全身の産毛が逆立つ。
瞬間、ローグの姿がふっと掻き消える。

「げ、やべ」
見つかった。なんでだ。気配とかそういうのでか? 音なんか立てなかったよな、俺?
――殺人者の勘って奴さ
頭の中で作り出した♂ローグの映像(イメージ)が、深淵から響くような声でそう答えてくれた。
ああああああどうでもいい、今はそんなこと。すぐに離れないとやばい。これは、正直やばい。くそっ、ツイてねえ。
走れ、他の誰に見つかってもいい。あいつに捕まるよりはましだ。
あいつに捕まったら、絶対、殺される。
まだ死なねえよ、俺死にたくねえよ。
トンネルドライブで隠れているのだろうが、とにかくまずはあいつの視界から姿を隠さなくては。
建物の影から影へと、点を結ぶように走る。
頑張れ、逃げろ、俺。
さらに次の建物の角を曲がった時。

「2回も仕損じたんでな。コレ以上獲物を取り逃がすのは、俺のプライドが許さねえ」

目の前には自分を迎えに来た、死の使いが眼玉を爛々と光らせて突っ立っていた。


  *  *  *


「食料、・・・地図はいらねぇ、んで望遠鏡か、使えねぇ。・・・・・・ぁ、何だこいつぁ」
返り血に濡れたローグは、たった斬り刻んだばかりの♂商人の死体の所持品を漁っていると、ポケットから紙袋に包まれた菓子のようなものを見つけた。ぱっと見たところ非常食のようだが、コレがこいつへの支給品であるとすると、ただの非常食である保証はどこにもないわな。
よし、次に誰か見つけたら、殺る前にこいつを食わしちまおう。一体こいつがどういう代物なのか、それでハッキリすんだろ。
「ちとまだスリル不足だが」
滴り続ける包丁の血を、舌で掬う。美味ぇわ、格別だ。

「・・・楽しくなってきたじゃねえか」


<♂商人 現在位置 林の中の集落(G-4) 状態・・・死亡>

<♂ローグ 現在位置 林の中の集落(G-4) 状態・・・変化なし>
<所持品・・・包丁(血濡れ) クロスボウ 望遠鏡 寄生虫の卵入り保存食×3>
52名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 20:22:52 ID:Uzn0zSic
忘れてましたっ(;`・ω・)っ<残り43人>

自分の作ったキャラが誰かの手によって動かされてるのって、すごく嬉しいですなあ。
そして死んじゃったらすごく哀しいですなあ。・゚・(ノД`)・゚・。 オマエハ ヨク ガンバッタヨ・・・
53名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/10(木) 21:27:16 ID:SYWX4bPA
>>49
♂クルセが講釈をたれながら♀ローグを殺す意図が良く分からないんだけど
誰か憶測でもいいから私に教えてプリーズ。

あと♂クルセさん、登場時の話から豹変しすぎてびっくり
というかまさかマーダー側だったとは・・・

>装備
うーん、盾とか兜とかは別として
最低限、その職らしい装備はしてるってところかなぁ。
騎士とかクルセの鎧が問題だよね、店売りの鎧くらいは装備してるってことで誤魔化してはどうかな。

>>51
あぁん、やっぱり商人さんってば戦闘だと弱いっ(涙)
マーダー側も段々エンジンがかかってきましたね。
54名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:06:47 ID:zGKBphQ.
>>53
♀ローグに掛けた情け、だったのかもしれないねぇ

>「以上だ……質問は?」
のあたりで
>私、たすかるのかな?
と、考えずに回れ右していたらまた違う展開があったろうしね

さぁて、特別枠が残っているのならエロ萌え系の馬鹿キャラだしたいもんだが
…残りそうにねぇな、おい
55名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:20:35 ID:bpBlGdio
 47変人と奇少女


 さて。♂ウィザードについて。
 彼を一言で言い表すのならば、孤独な男だった。そして日の光の下を歩けぬという点に限っては、愚かな男だった。

 ──はて。どうも、私の予定通りには進まないものですね。
 矢張り、理論と実践とは違うものですか。思えば、どうも私の方法には華、という物が欠ける気がする。
 とは言え。今の私の魔法、と言うものも所詮は華でしかありませんし。
 よくよく考えれば私の腕力では、如何なこの鋭利な刃物があるとは言え──。
 クククッ。理論畑の私の弊害ですね。どうも、夢中になると周りの状況が見えなくなっていけない。

 あれから。その男は砂浜からは大分離れた木立に腰掛け、何時もそうしている様に、論駁をぶつぶつと呟いていた。
 傍目から見れば酔漢の様にも、奇人の様にも見えるのだが、生憎彼にそれを忠告するものは誰も居ない。
 そう。知識、とは元来、一人の知恵では限界があるものなので。
 最も、常日頃から男は孤独の弊害を書物で補う程度の賢明さはあったのだが、
生憎この場は彼が普段篭りきりの埃と古い紙の臭いのする書斎兼自室ではない。
 彼は、そこまで考えて自らが知的な対話者を欠乏している事に気づいた。
 更に言うなれば、少々脳の即時栄養源となりうべき糖分が足りない。

 だが。
 だから、と言って。知的であるならば誰でも良い訳では、無論その男にとってなかった。
 そう。例えば教会や、象牙の塔の中での決まりきった知識のやり取りにしか興味の無い愚鈍な魔導師や司祭などではいけない。

 ──私は、開拓者なのだ。禁忌を畏れず、神を畏れず。只、魔法的幾何学的真理の追究のみを奉ずる。
 第一。この私からしてみれば、未だ人体を神聖と見る人間は愚鈍極まる。
 そんな事だから、何時までたっても治癒を進歩の欠片も見られないヒールと薬品に任せ切りなのだ。
 不治の病。悪性肉腫。そして、魔導がその深淵とする領域を踏破し、その先に我々は至らねばならない。
 その勇気が無いのだ。あの連中には。魔法の奥義を古書のみに求めるは愚鈍。
 魔法使いであるならば、自ら未来を求めよというのだ云々。

 ぶつぶつぶつぶつ。
 独り語は彼の悪癖である。外面は取り繕えば、♂Wizとてもそれなりではあるのだが、こればかりは如何し様も無い。
 ちゅんちゅんと遠くではスズメの鳴く声がすがすがしいのだが、彼の周りでは明度が三つ程暗い。
 太陽までもがその男を避けて通っている、という様な風情である。
 無論、彼の論駁に場所は関係しない。その点でも彼は愚かだった。

 丁度、その時だ。
 『ぎゃー、どいてどいてどいてよっ!!』とか言う、彼の立つ位置とは正反対の叫びが聞こえたのは。
 何事か、一体何がどうしたのか、と彼がその鋭い頭脳で把握するよりも早く。
 頭上から、女の子が降ってきた。何の前触れも無く。全くの出し抜けに。
 頭脳の回転は速い。だが、彼の反応速度などは致命的に遅いので。

 彼曰く。凡人にも解る様に口にすれば、♂Wizは降って来た♀マジシャンの尻の下に、物理的に敷かれていた。
 慣用句が示す所の『尻に敷かれた』ではない。どちらかと言うと、Hipdrop hit ♂Wizである。
 そういえば、ここの真上は少しばかり切り立った壁だったか。凡そ2メートル位の。

「あいたた…って、誰よ君!!っていうか、キャーーーーーッ!!」
 スクリーム。しかし、♂Wizはと言うと、そんな中でも突然振って沸いたこの状況に関してぶつぶつとやっているのだから筋金入りだ。
 ♀マジシャンは弾かれた様に飛び退いて、彼にフーッ、と猫みたいに牙を向いたので。

「…猫ですか貴女は。兎も角煩いので消えうせて下さい。邪魔ですよ」
「むぅ…君こそ何様の積りよ」
 と、♀マジシャンが聞き返すと、♂Wizはどういう思考回路なのか、それとも今は殺す気分では無い、というのか。
 極普通に口を開くと何処か神経質そうな声で名乗った。

「私?私は♂Wiz。真理を求道する者の一人、のつもりですよ」
 しかし、彼のその言葉に♀マジシャンは不愉快そうな顔をすると。

「真理!?君って何様の積り!?それを口にしていいのは、僕のお師匠様だけなんだから!!」
「ほう。随分と自信家ですね。ですが、その師、とやらが本当に真理に近づいたのかどうかは判らないじゃないですか」
 と、マジシャンはそこではっ、とした様な顔をすると、わさわさと何かを探し出す。
 そして、一枚の黒い布着れを取り出すと、ほっ、とした様な顔でそれで目を覆った。
 それを見て、♂Wizの顔が関心した様な表情に変わる。

「真理の目隠し…と言う事は、貴女は異端学派の方ですか。珍しい」
「異端言うなーーーーっ!!お師匠様こそは真理に一番近づいた人なんだからっ!!」
 まるで新種の大腸菌でも発見したような呟きに、♀マジはがーーーっ、と片手の拳を握りこんで叫ぶ。

「見ましたよ。彼の著作は一通り。ですが──まぁ、少々乱暴に過ぎましたね、彼は」
「誰が乱暴かーーーーっ!!って…君もひょっとして?」
「ええ。まあ、愚人共に言わせれば私は異端であるらしいですね。
 最も、迷信、妄想、過去の類に閉じこもったまま一歩も外に出ようとしない人々に言われたくはありませんが…と、そうそう」
 そこで、彼の目が僅かに怪しい光を湛えた気がして、♀マジはずざっ、と後ずさった。
 そして、♂Wizは言う。

「貴女、私の実験材料になる気はありませんか?何。同じ真理を求める者として、最大限の敬意は払…」
「あるかっ!!」
 すかーん、と+10ステックキャンディの突っ込みが彼の脳天に突き刺さっていた。
 それから暫くして。

「…ふむふむ。なる程、意外に美味しいものですね。このステックキャンディとか言う飴は」
 などと言いつつそれをぺろぺろ舐めて糖分を補給する♂Wizの前で、疲れたような表情の♀マジが項垂れていた。
 奇人が呆れる変人。彼は天才かそれとも只の愚人か。

<♂Wiz 持ち物 コンバットナイフ モノクル +10スティックキャンディ 場所:E-2=>E5>
<♀マジ 持ち物 真理の目隠し 場所:E5>

 備考:♂Wizは(これでも)相変わらずマーダーのまま 但し、♀マジの今後の扱いについては次の人任せ
56名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:21:34 ID:bpBlGdio
規定明けまで一時間と四十分ほど早いけど簡便な。
あと、色々やっちまってごめん。
57名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:31:45 ID:pbIk2wLs
047 美しき人

「さて、どうしたものか」
男は朽ちかけた家屋の中でつぶやいた。
確かに自分は破戒神官ではあるが、聖堂に対しては敬意を示し名前を汚すようなことは(表立っては)していない。

……にもかかわらず、BR送りとなってしまったわけで。

「私には、腕力も人を殺せるような魔法もないのだがね……」

ふう……と端正なその顔をゆがめて、ため息をつき先程あけた箱の中身を見つめた。
そこには女性のロングのかつらと、ご丁寧に胸パットと腰パットの入った女性用の法衣とガーターベルト付のタイツと靴の「女装用変身セット一式」。

武器やそれに順ずるものならともかく、なにゆえにこんなものが出てくるのか。
淫徒プリは頭痛がする頭のこめかみを抑えながら、しばし思考する。

自分は、INT>DEX型の旧式の二極支援プリだ。
腕力も魔法もない。
しかし、それを補える知力があるはずだ。
ならば、それを生かしてこの理不尽な闘いを生き残らねば。
誰かにつくのもいいし、他人同士を戦わせて、漁夫の利を狙うのもいい。
最後まで生き残ることを考えればよいのだ。

……そう思考しながら、女装用変身セットを手に取る淫徒プリ。

「まあ、致し方ないな。これを利用するのも手だろう」


しばしの後、美しい女プリーストがそこに現れた。

<淫徒プリ>
出展:WIZぽんと愉快な仲間たち 分岐、Cルート(INT>DEX型)
現在地 倒壊しかけた家屋の中(F-5)
所持品:女装用変身セット一式(女性のロングのかつらと、胸パットと腰パットの入った女性用の法衣とガーターベルト付のタイツと靴)、青箱、カード帳
備考:ふとももふぇち、策士
現在地:F−5(小集落)
58名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:35:28 ID:1ULNzSkU
>>53
あるいは理屈で「殺さなきゃいけないんだ」って自分に言い聞かせてる感じですかね?
♀ローグを説教する形はとっているけれど。
質問を待ったのは無意識に殺さなくていい理屈を探してるからとか…。
でもま、単に説教好きな奴って可能性もw

>装備
いっそコスプレ並みの見かけ装備とか。
その気で叩けば素手でも壊せる!
59名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:36:05 ID:pbIk2wLs
>>57
番号と備考間違った・・orz
番号は048?

<淫徒プリ>
出展:WIZぽんと愉快な仲間たち 分岐、Cルート(INT>DEX型)
現在地 倒壊しかけた家屋の中(F-5)
所持品:女装用変身セット一式(女性のロングのかつらと、胸パットと腰パットの入った女性用の法衣とガーターベルト付のタイツと靴)、青箱、カード帳
備考:ふとももふぇち、策士、DEX型ゆえ華奢(女性に見える)
現在地:F−5(小集落)
60名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/10(木) 22:37:10 ID:SYWX4bPA
>>54
なるほど、情けか。
♀ローグの行動いかんでは彼女は助かったのかもしれないのかなぁ、しみじみ。

>>56
文章としてはすごく面白いし、♂WIZを掘り下げようという姿勢も伝わってきて素敵なんですけど
連投規制に違反したことを宣言して謝罪するよりはそのまま内緒で出した方が(そんなことをいうと怒られそうだけど)

みんな暗黙の了解でそれぞれのモラルに任せてるんだから
それを堂々と破られても困っちゃうなー。
61名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:39:34 ID:bpBlGdio
ならば没の方向でっ。
いや、心配しなくてももともと半分はジョークで書いた代物だから
アナザー逝きでも俺本人は問題なし。
62名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 22:49:06 ID:zAjp5X7s
049 悲しい話

(私、やっぱり怖がられてるなぁ・・・)

まぁ、無理も無いだろう。この島で、オーラを出してる者なんかに追われたら誰だって逃げる。まともにやりあって勝てる相手ではないと、誰しも考えるだろう。

(実際、私だって逃げるだろうし)

だが、話し合うにはまず追いつかなければならないし・・・・どうしたものか。
不意に、♂プリが♂シーフを下ろした。自分が食い止めてる間に仲間だけは逃がすつもりなのだろう。

(やっぱり悪い人じゃないんだ・・・でも自分は殺戮者だとでも思われてるんだろうなぁ・・・。)

説得は難しいかもしれない。だがここで彼らと説得できなければ、いつ協力してくれる人に会えるかわからない。やるしかないのだ。

「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」

♂プリーストには追いついたが、思わず♀WIZは言葉に詰まってしまった。遠目にはわからなかったが、プリーストにしてはとんでもない強面だったからだ。しかも修道女のヴェールかぶってて、なんか変態っぽいし。

(い、いや・・・外見で判断しちゃいけないわよね。他人を逃がすために体を張って追跡者の私と対峙するような人なんだし・・・)

自分に何とか言い聞かせる

一方♂プリーストも固まっていた。遠目にちらっと見ただけだったのでわからなかったが相当な美人だったからだ。しかも色っぽい体してるし。

(なんてこった、もろ好みじゃねぇか!ぜひお近づきに・・・ってああ!そんな場合じゃねぇだろ俺!)

彼女が殺戮者なら、なんとしてでも食い止めなければならないのだ。好みのタイプだとかそんなことは関係・・・

「あ、あのっ!実は私、仲間になってくれる人を探していて。よかったら・・・同行してくれませんか?」

静寂を破ったのは♀WIZが何とか搾り出した台詞だった。


「と、いうわけで彼女が行動を共にすることになった♀WIZだ。」

数分後、逃げろと言っておいたのに近くにハイドで隠れていた♂シーフを発見して、紹介した。なんか視線が冷たいような気がするが気のせいだろう

(ちょっと、いいんですか、そんな手放しに信用しちゃって。大体まだ目的がなんなのかはっきり聞いてないんでしょ?)

(うるせぇな、幾らなんでもオーラとやりあう気にはなんねぇよ。大体彼女がやる気なら俺たちゃとっくに殺されてるだろ。)

(僕達を存分に利用してから殺すつもりかもしれないですよ?幾ら相手が美人だからってそんな簡単に・・・)

(馬鹿、そんなんじゃねぇよ。っつうか心配するとこはねぇって。俺の経験がそう告げてるんだよ)

(経験が?)

(ああ、その通りだ。いいか、俺はな、今まで美人についって行って後悔なんざ、したことねぇぜ。今回もきっとそうだ。)

(・・・じゃあ、失敗はしてるんですか?)

(・・・細けぇこときにしてんじゃねぇよ。失敗くらいどうってことねぇ。何せ後悔しないんだからな。)

(駄目じゃないですか失敗してるなら。貴方はそれでもいいかもしれませんけどね、僕はまだこんなところで死にたくは・・・)

「あの・・・やっぱり駄目でしょうか。」

「いや、んなこたぁねぇって!。ただこの馬鹿がちょっとごねてるだけで・・・」

「馬鹿とはなんですか馬鹿とは!。ただ僕はもう少し慎重になろうと・・・」

「いえ・・・いいんです。危険な頼みごとだっていうのはわかってるし、それにこんな状況じゃ、信じてもらえませんよね・・・。お騒がせしてすみませんでした。」

そう言った彼女は、とても悲しそうな顔をしていた。


(で、随分変わり身が早ぇんじゃねぇかおい)

(し、仕方ないじゃないですか!あんな顔されたら誰だってっ!。)

(こんな早い段階で2人も協力者ができるなんてついてるわね。あ、そういえば目的話すの忘れてたけど・・・いいのかしら。)

・・・いつの時代も、男というのは悲しい生き物なのだ。

<♂プリースト>
現在位置-(F2)
所持品-修道女のヴェール(マヤパープルc挿し)、でっかいゼロピ、多めの食料、赤ポーション5個
外見特徴-逆毛(修道女のヴェール装備のため見えない)、怖い顔
備考-殴りプリ 、♀WIZ・♂シーフと同行


<♂シーフ>
現在位置-(F2)
所持品-青箱(未開封)、多めの食料
外見特徴-栗毛
備考-ハイディング所持 、♂プリ・♀WIZと同行


<♀WIZ>
現在位置-(F2)
所持品-ロザリオ(カードは刺さっていない)、青箱(未開封)
外見特徴−WIZデフォの銀色
備考−LV99のAGIWIZ、GMに復讐、♂プリ、♂シーフと同行

<残り43名>
63名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 23:21:09 ID:Uzn0zSic
>>55
許可しちゃうと、これくらいいいじゃんって基準が曖昧になって、他にも色んな人が
ルール無視の投稿始めちゃったりしちゃう危険があるとは思うので。

個人的には、日付が変わってからもう一度投稿して頂ければ
それでいいんじゃないかと思うのですが。
勿論、先に♀マジ・もしくは♂Wizの話が投稿されれば諦める、という方向で。
64名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 23:28:01 ID:u/W1FW0w
やっべ♂商人のやられっぷりに電波受けた。
ちょっと妄想を形にしてくるハァハァ
画像保管庫の逆毛プリに心をかき乱されまくり。

>>60
背中の上に馬乗りで体重かけられてたら逃げられないと思うヨ
情けというよりはクルセの自分に向けての説得だったんじゃない?
変貌ップリにとまどいはあるけどその辺は後から補完もできよう。
自分は主語?主観?がガンガン変わるのが軽く戸惑った。
65名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 23:39:21 ID:zGKBphQ.
>>64
遁jの可能性を忘れちゃなんめぇ
サイトもルアフもないクルセじゃ掘り起こすの大変だぜ
前作ではそれで大暴れしたしなぁ…姐さん…(ほろり
とはいえ、自分への説得だったのかもなー、Lowの側の人間だったみたいだし

ふふ、あと30分で中2日間の投降規制が明けるぜぇーヒィヤッハーー!
66名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 23:45:49 ID:u/W1FW0w
>>65
そうかトンドルか!
なんかあの子抜けすぎててローグだってこと軽く忘れてた(゚∀゚)

中二日の投稿規制…っ8日から始まったから今日は最初の規制明けか
猛ラッシュが来るのかな〜リロード必須ですな。
67名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 23:56:53 ID:SYWX4bPA
>>66
あの子はローグだってことを忘れさせるに十分なキャラでしたね。
だからBRに送られたんだけど・・・(つД`)

最後までローグらしからぬローグとして死んだ彼女に追悼の意を!
68名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 23:59:44 ID:IryB82gQ
次の話は♂Wiz・♀マジ話を一旦NGにして、049からでいいのかな・・?
どきどき。
あとそろそろ、施設や森などの位置を書き込んだマップも欲しいなぁ、と切実に思ったり。
69名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:01:59 ID:dkdwfTQ.
049. キャントビリーヴ


「何ダカ騒ガシイ、ネ」
「何ダカ風ガイツモト違ウ、ネ」
「デモ僕達ハ、イツモ通リ」
「流レルママニ、羽バタクダケ」
「変ワラナイ、ネ」
「平和ダネ」


「・・・いいなぁ、鳥さん達は・・・自由で」
「鳥さん?」
歩きながらふと聞こえた、鳥達の会話に、そんなひとり言が漏れた。はっと口元を覆うが、出てしまった言葉は返ってくるはずもない。少し前を歩くスーパーノービスの少女が、不思議そうな顔で振り返っている。あぅぅ恥ずかしい。
「そうですねー、私達も鳥さんになれたら、こんな島からは自由に飛んでけるんですけどね」
くすりと微笑を浮かべ、スーパーノービスはまた前を向いて歩き始めた。
てこてこと後をついて歩きながら、ふと思った。
「・・・あ、あの」
再びスーパーノービスの足が止まる。振り返り、例の如くきょとんとした顔。
実はあたし、鳥の言葉が解るんだ。そう、言ってみようかな。折角だから、この子には解って貰いたい、かも。でも、変な人だと思われる、よね。教えたところで何か、変わるわけでもないし。
それに、ハンターの心の底に深く根を張っている他人への恐怖は、スーパーノービスの少女のことをも完全に信頼させることは許さなかった。
結局言い出せないままに、でももうあの、とか言っちゃったし。何か、言わないと、えっと。
「あの・・・・・・えっと、さっきは・・・あり、ありがとう、・・・」
「いえいえ。どういたしまして〜」
にっこりと微笑むスーパーノービス。一方的な溝が勝手に距離を作っている女ハンターにとって、その笑顔は眩し過ぎる。
「え、えっと・・・これから、どうするんです、か・・・?」
「そうですねー。考えることは色々ありますけど、やっぱりとりあえずは安全の確保、が第一だと思うんですね」
少女は懐から地図を取り出すと、目の前に広げた。
「森とか小屋とか、結構いろんなとこに点在してるみたいですけど、隠れ場所ではあるけど奇襲を受けた場合の逃げ場がないから、隠れるとするとこれ結構リスクも大きいと思うのですよ。で、今いる位置は多分この辺り・・・だから、そうすると」
地図の一点を指差し、
「一番近くだと、ココ。が、私はベストだと思いますよ」


  *  *  *


突然、歩いていたスーパーノービスの歩みが止まると、ぱきんと音を立てて彼女の周辺の空気が張り詰めた。
「・・・人、がいますね」
「ひ」
条件反射で出てしまった、なさけない声。思わずぎゅっと、手の中のスパナを強く握り締める。
スーパーノービスの少女は、丘の上に見える小さな林の辺りを指差していた。
「どうしよう・・・敵かどうかだけでも、私が確認してきましょうかー?」
ぶんぶんと激しく首を横に振る。やだやだ、それでもし何かあったらどうするの。敵じゃなくても、信用なんかできるわけないじゃない。目の前にいるスーパーノービスでさえも、出逢い方がああじゃなければきっと逃げ出していたに違いないのだから。
「でもホラ、なんとかこの状況から逃げ出すには、協力者は多いほうがいいとか・・・思いません?」
「ダメ・・・・・・嫌・・・・・・信用できない・・・・・・・・・」
女ハンターはその場に屈み込み、両手で頭を覆った。身体はがたがたと震え出している。
ハンターがこの状態では、本当に隠れている人が敵だった場合が危険だ。無理もないか、この島で一番はじめに遭遇した人間が、あんなウィザードだったんだから(作者注-♀スパノビは<♀ハンタは根本的に人を恐れる>という事実を知らないためにこう解釈している)。
「わかりました、じゃあとりあえず私達だけでも、早く安全なところを見つけましょ?」
へたり込んでいるハンターの肩にそっとスーパーノービスの手が触れた瞬間、彼女はびくっと一際大きく身体を震わせた。が、こくこくと小さく何度も頷くと力無く立ち上がり、差し出された手をおずおずと掴むと、そのままスーパーノービスに手を引かれ歩き出した。
傍から見れば、気丈な妹に手を引かれる気弱な姉。いや、構図的には大差はないか。


  *  *  *


だんだんと遠ざかっていく女ハンターとスーパーノービスの姿を、既に木陰に隠れていた彼女――女アサシンは視界に捉えていた。
向かってくるならさてどうするかねぇ、と考えていたが杞憂だったか。とりあえず、今はこれで良し。
しかしあのスーパーノービスのほうは真っ直ぐこっちの方を指さしてたし、気付かれていたのは確かだろう。もうちょっと見つかり難い場所まで移動した方がいいのかねぇ。それとも、夜を待たずにそろそろちょっと張り切ってみちゃうのもアリか?
もう一度、所持品を確認してみる。
赤、青、黄色のジェムストーン。使い道は今のところないが、とりあえず懐に忍ばせておく。武器は弓が一本。弓なぞ扱ったこともないし、こんな軽いものじゃ鈍器として使ってもすぐ折れてしまうに決まっている。考えた末、首を絞めたりするには有用かと至った弦の部分だけを取り外して使うことにした。弓身はかさばるために捨て置く。誰かが拾ったとしても、使い物にはならないだろうし問題は無い。矢筒に大量に入っているオリデオコンの矢も、突き刺して使おうとすれば使えなくはない・・・か。しかし矢張り、弦を使うにせよ矢を使うにせよ、如何せんリーチが短すぎる。相手が得物を使ってくるならば、圧倒的に自分が不利だ。まずは、何か刃物を調達したい。
「んー、さて・・・」


<♀ハンター 現在位置・・・丘の木立を臨める平原からある場所へ移動中(C-6→?)
<所持品・・・スパナ 古い紫色の箱>
<備考・・・対人恐怖症 鳥と会話が出来る ステ=純鷹師 弓の扱いは???>
<状態・・・♀スパノビと同行。但し、完全に信頼はできていない。♀スパノビ以外の人間は完全に拒否>

<♀スーパーノービス 現在位置・・・丘の木立を臨める平原からある場所へ移動中(C-6→?)>
<所持品・・・S3ダマスカス シルクリボン(無理矢理装着) 古いカード帖(本人気付いていない)>
<備考・・・外見とは裏腹に場数を踏んでいる(短剣型) 集中力向上習得済>
<状態・・・♀ハンターと同行>

<♀アサシン 現在位置・・・(丘の木立)D-6>
<所持品・・・各色ジェムストーン×5、即席ピアノ線、オリデオコンの矢筒>
<備考・・・顔に血化粧(005より)>
70名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:06:45 ID:dkdwfTQ.
連投規制解除一番乗りは頂いたヽ(゚∀゚)ノ
後の展開を他の書き手さんに任せまくってる上にあんまり動きなかったけどごめんねごめんね
71名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:08:52 ID:N5swzpXc
♂ローグとグラリスがマーダーの代表格だね。
♂WIZはこのままヘタレで終わりそうTT
72名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:24:39 ID:vlt9yeHE
050. 抱える男

♂アサシンと♀ノービス。
二人は今、森を抜け北へと歩いている。
森から南に行けば海があることは森より南から来た
♂アサシンが知っていたので、とりあえずは北に向かうことにした。
近くにあった死体の持っていたソード一本と青箱3つもしっかり拾った上で。
青箱を開けていないのは中身次第ではかさばってしまうかもしれないし、
いずれ取引に使うことも出来そうだからだ。
ソードと箱1つは♀ノービスに渡し箱2つは♂アサシンが持っている、
♀ノービスからダガーも受け取って。
ちなみにもし他の参加者に遭遇しても、実のところ♂アサシンはまだ仕掛けるつもりはなかった。
♀ノービスを保護しているという事でアサシンの自分でも
いくらかの信用は得られるだろう、♂アサシンは殺し合いに乗り気ではない
という認識が穏健派の間に流れてくれれば後々確実に楽になる。

「運が良いな、俺も…………」

呟いてふと後ろを向くと、
すぐ後ろを付いて来ていたはずの♀ノービスはいつの間にか遥か後方に居た。
肩で息をして、地べたに座り込んでいる。
早く来いと呼び寄せようとしたが、よく考えれば相手はまだノービス。
対して自分は移動速度が他職を上回るアサシン。
仕方ないのでそこまで戻ってやる。

「なんだ、もう限界か?」

「だって……歩くの速いですし…………もう随分歩きっぱなしで……」

言われてみればもう2時間以上は歩き続けている。
それくらいでは♂アサシンには大した疲労にはなっていないが、♀ノービスにはハードなようだ。
彼女の身体は恐怖からか未だに震えているし、これでは大した距離が移動出来ない。
出来るだけ早くこの島の様子を把握しておきたい。
ならば♀ノービスの回復を待っている余裕はない。
そこで、♂アサシンはこんな行動に出た。

「え?きゃっ!」

♀ノービスを両手で抱きかかえた。
そのまま平然と歩き出す。

「疲れたんだろ?俺はまだ平気だからな」

「で……でも…………」

「遠慮すんなって、このくらいなら何でもない」

そう言うと♀ノービスは何も言わなくなった。
そうしてまた北に向けて歩き出したが、間もなくして♂アサシンが何かの気配に気付くと。


突然、火球が♂アサシン目掛けて飛んで来た。


それを視認した瞬間バックステップで回避し、少し方向を切り替えもう一度バックステップを使う。
火球は一発で途切れず、何発も二人を狙い放たれる。
抱えられた♀ノービスはまだ状況を理解出来ていないようだが構ってはいられない。
何者かの襲撃を受けている、わざわざファイアーボール
などを使うということはウィザードではない、おそらくはマジシャン。
本来なら逆に術者との距離を詰めたいのだが、
まずは♀ノービスを安全な位置まで運ばないといけない。
相手の狙いが彼女になればひとたまりもなく焼かれてしまうだろうし、
何よりこんなことで折角手に入れた駒を失うのも癪であった。
それに加えて、先の♀ノービスの発言から心の中で一つ呟く。

断じて、断じて俺はロリコンじゃない。

そう、コレは駒の無駄遣いを避けるのが目的である。
無意味に自分を納得させ、火球が届かない位置まで
退避しきったと判断した瞬間、♀ノービスを思い切り後方に投げた。
♀ノービスの悲鳴が聞こえるが無視して♂アサシンは叫ぶ。

「適当な場所で死んだふりでもしてろ!片付けたら迎えに行く!」

彼女がきちんと聞き取れたかは確認せず、
♂アサシンはクローキングで姿を消し術者の居たと思しき位置へと駆ける。
勿論そこに姿は無く、既に術者は移動していた。
それくらいは予想が付いている。
♂アサシンはクローキングを解き、その姿を露にさせる。
すると予想通りまた火球が放たれて来た。

アサシンの自分を相手にマジシャン風情が挑むとは笑わせる、普通なら初撃を外した時点で退く。

火球が迫っても♂アサシンはそう嘲笑い、
今度はバックステップではなくハイディングで回避した。
それで火球の飛んで来た位置を再び確認し、
ハイディングを解くとすかさずクローキングに入る。
磨き抜かれたクローキング。
並みのアサシン以上の扱いが出来ると自負している
このスキルがあれば彼はマジシャンなどに負けるとは毛頭思っていなかった。
そのまま術者が潜んでいるらしき木に向かう。


だが、術者に接敵して誤算が生まれる。


気付かれる前に木の裏側に回り込んでダガーで首を裂く。
ファイアウォールも出さずにしている様子を
不自然には思ったが好都合と判断し、それを狙い加速した。

瞬間。


その木が、一瞬で幹ごと斬り飛ばされた。


何が起こったか一瞬分からなかったがすぐに理解する。
そこには片手で巨大な槍を振るう♀剣士の姿。
73名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:25:10 ID:vlt9yeHE
マジシャンじゃない、だとッ!?


世にはそれを持てば魔法を扱える武器があるとは知っていた。
その使い手と戦い、勝利したことも幾度と無くあった。
だがこんな状況でそんなものが存在するとは思わなかった、
何せ♂アサシンの得物は♀ノービスから受け取ったダガー一本だ。
予想外の事態に動揺し、思わずクローキングが解けてしまっている。
♀剣士は相当な重量であるはずのその槍を軽々と右手一本で持ちあげ、
体勢を崩している♂アサシンに向けて振り下ろす。

「クソッ!」

無理矢理バックステップを使い回避するが、振り下ろされた槍の穂先から火球が飛来する。
今度は避けきれない。
火球だけで致命傷にはならないだろうが、被弾したところを間違いなく殺られる。


――――お前はもっと冷徹になりきれ。


マスターのそんな言葉をまた思い出した。

……あぁ、確かにマジシャンだってタカくくりさえしなきゃこんな死に方しなかったろうなぁ……。

崩れた体勢でのバックステップからではハイディングは不可能。
己の不甲斐無さを後悔しつつも、彼はその死を受け入れようとした。

が、そこでふと思う。

自分が此処で死んだらあの少女は。
死んだふりで身を隠しているとはいえ、この剣士が見つければ
無残に斬り潰されるか焼き殺される。
一度姿を確認されているだけに、自分を殺したあとに探しに向かってもおかしくない。
自分の不手際で余計な犠牲が出る。
それは暗殺者としての彼のプライドを傷つけるものとなる、
例え彼自身が死んでしまってもその傷は残
り続ける。
それは許し難いことだ。
念の為宣言しておくと♀ノービスがかわいそうだからではない。
そして自分はロリコンじゃない。


そう思うと、自然に右手のダガーを火球に向けて放り投げていた。
ダガーと接触した火球はそこで弾け、♂アサシン自身にその熱は届かなかった。


その爆煙に紛れ、♀剣士に今度は油断無く駆け寄る。
♀剣士はそれに気付くと槍……ヘルファイアを素早く振るった。
先ほどまで♂アサシンは巨大な槍という印象しか受けなかったが、
あれは以前一度だけ資料の中で見たヘルファイアと見て間違いなく、それだと確信した。
使用者が自在に火球を放てるようになり、
振るうと先端から自動的にも火球を放てる巨大な槍。

振るわれたヘルファイアを♂アサシンは伏せてかわし、
低い姿勢のまま距離を詰めそのまま足払いを掛ける。
♀剣士はそれをマトモに受け仰向けにすっ転び、
しこたま後頭部を地面にぶつけた。
そこに♂アサシンは首目掛けて人差し指と中指を突き込もうとするが、
♀剣士は今までよりも早くヘルファイアを振るい、♂アサシンを払い飛ばす。
♂アサシンは5メートルほど飛ばされる。
当たったのが柄だった為それで斬られることは無かったが、
後頭部を思い切り地面にぶつけた上にあの体勢で巨大なヘルファイアを振るい、
柄を命中させただけで♂アサシンを払い飛ばしたのは、
少々現実的な身体能力ではない。

武器ももう無い、コレでは勝利するのはかなり難しい。

そう判断すると、♂アサシンはバックステップを連用し一気に♀剣士から距離を取る。
♀剣士も追おうとするが、追い付けないと悟ると♂アサシン目掛けて無数の火球を放つ。
バックステップしつつもそれを全て回避し、♂アサシンは
♀剣士から見えなくなるまでステップを続けた。


「逃げんぞッ!さっさと立て!!」

そう叫ぶと、驚いたような顔をした♀ノービスがすぐ後ろの草むらから現れた。

「ど、どうしたんですか?」

「無理だ勝てないとっとと逃げるッ!」

一息に伝え、♂アサシンはまた♀ノービスを抱きかかえると限界まで
バックステップで逃げ続けた。
剣士相手に逃げたという事実もまた情けないものだったが、
それは仕方ないものと思えていた。


取り残された♀剣士は、嬉しそうな笑みを浮かべていた。

「うふふ……本当に素敵ね、さっきのお薬…………」

痛みを感じないどころか、身体に掛かる負荷まで無視した運動が出来ている。
一次職の自分が二次職相手に互角以上に戦えるほどに。
次の獲物は絶対に逃がさない、確実に殺そう。

<♀剣士>
現在位置−島の中央部の小さな森の外れ(E-6)
所持品−ヘルファイア、アンティペインメントの入っていた小瓶
備考−薬剤乱用による人格障害、左手の手首より先を損失、
特殊なアンティペインメントの効果で大幅な身体能力向上若しくは限界無視

<♂アサシン>
現在位置−島の中央部の小さな森の外れ(E-6)
所持品−フード、レッドジェムストーン1個、青箱2個
備考−クローキングLv10、ダガー消失、♀ノービスを体裁上は保護中、東に疾走中

<♀ノービス>
現在位置−島の中央部の小さな森の外れ(E-6)
所持品−青箱1個、ソード
髪型−ノビデフォ
備考−死んだふり使用可、♂アサシンの保護下、東に疾走中

<残り43名>
74名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:49:40 ID:LKsugohQ
>>54
W参戦が結局採用されてるのかどうかで変わるけど、
採用なら残り枠0
不採用ならフリー枠1残ってる

Wは名前が出てきただけなので、これは予約に当たって無効ではないかと
異論が出てるから、誰もW登場の話を書かないなら不採用ということに
してしまってもいいのではないかと個人的には思いますが。
75名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:59:20 ID:Rr80gnRI
>>74
ご好意感謝。だがこの規制明けは別PTのを書いているんだな。
どうあがいても出せないので、他の人に任せるよ。
76名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 01:00:30 ID:hFpCSS6o
先に♂アサの話を出されちゃったのでNGにして投下しちゃいます
そして生き延びてくれて嬉しいな( ´∀`)

Wは不採用でいいんじゃない?
名前だけでまだ誰も話書いてないし。
77名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 01:01:51 ID:hFpCSS6o
NG 暗殺者の講義


「出発前に少し講義をしよう」
♀シーフと♂アチャの死体を漁りながら♂アサシンは喋り始めた。

「質問は最後に受け付けるから黙って聞くように」
♂アサシンの言葉に♀ノービスは無言でコクリと頷いたのでそのまま話を続ける

「このゲームで生き残りたいなら人から食べ物を貰うな。もちろん死体からも食い物と飲み物は盗ったらいけない」
「毒が混ぜられたらそれで終りだからな、それに4日と期限が決まっているので手持ちの食料でも十分最後まで持つ」
「それと一人でいる奴はほぼ確実にゲームに乗ったやつだから絶対に近寄ったらダメだ」
「複数でいる奴らは何とかこのゲームから逃げ出そうとする馬鹿な奴らの可能性が高い」
「もし、俺が死んだらそういう馬鹿に付いていけ」
「最後に・・・殺す時は躊躇うな。そしてチャンスがあれば声も出さずに殺せ。それが生き延びるためには必要だ」
「何か質問は?」
講義を終えた♂アサシンはゆっくりと♀ノービスを見て聞いた。

「あ、あの・・・ロリコンなんですか?」
「違う!!」
反射的に大きな声で否定してしまった
今の声を誰かに聞かれたかもしれない、早めに動かないとな・・・

「ちっ・・・とっとと行くぞ」
♂アサシンはそう言うと死体から盗った青箱とソードを袋に入れ足早にその場を後にした

「あ、ちょ、待って下さいよー」
そんな声が聞こえたが♂アサシンの歩く速度は変わらなかった

<♂アサシン>
位置−D-6へ移動
所持品−フード、レッドジェムストーン1個、ソード、青箱3個

<♀ノービス>
位置−D-6へ移動
所持品−青箱1個、ダガー

<残り43人>
78名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 01:10:26 ID:dkdwfTQ.
>>77
(・∀・)イイ
♂アサも♀ノビも死んだわけじゃないんだから、時間を前後させるような描写を入れれば
NGでなく使えるんじゃないかなーと思ったり。
79名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 01:29:35 ID:Rr80gnRI
ちぃとエロいかもしれんが許しておくれ

51 TwinTail

「むぅ」

せせらぎを見据えてその男、軽装の剣士の様に見える彼―――♂セージ―――は唸った。
その隣にはツインテールの金髪を揺らす♀商人の姿も見える。
結局、彼女は恐る恐るではあるものの一人きりでいることよりは二人でいることを選んだのだった。
ただし、♂セージが常に先頭を歩くという条件付で。

そういう取り決めの中で♂セージは海岸線から川を見つけ出しそれを遡上するルートを取った。
彼自身、まずは水のある場所の確認をしておきたかったからだ。
そして、彼がそう考えるように水場を確認しにきた者がいるかどうかを調べておきたかったからでもある。
その結果、彼はある意味予想通りのもの、他方では全く思いがけないものを見つけていた。

「…誰?…グラリスさん?カプラサービスまで犠牲になっているの?」

隣の商人の少女が隣の♂セージにだけ聞こえるような声で呟く。
そう、彼の目線の先にあるせせらぎでは、カプラグラリスが一糸纏わぬ姿で水浴びをしている。
腰の辺りまで伸びた見事な髪ときらきらと光る乱反射のお陰でボディラインはよく見えない。
しかし、これだけははっきりといえる。
女性として成熟された体を惜しげもなく晒して沐浴を続ける彼女の姿は

「う〜ん、すばらしい」

と浮世離れしている♂セージをして唸らせるものがあった。

「バカッ」

反射的に怒鳴りつけた♀商人の声が甲高く響く。
♂セージがあわてて少女の口を押さえつける。
グラリスが声のした方向へと警戒の視線を送る。

そしてグラリスは見た。
カプラWのトレードマークであるツインテールが踊るところを。
見知らぬ男がその髪の持ち主を押さえ込もうとしているところを。
全身があわ立つ。血のりを流している間も手の届く位置に置いておいた得物を手に立ち上がる。

(あの男ッ…殺すッ!!!!)

抜き身のバスタードソードを腰溜めに構え駆け出そうとし、人を殺して研ぎ澄まされた直感が歩みを止める。
直後、彼女の目の前に紅蓮が広がる。あと一歩踏み込んでいれば間違いなく全身を焼かれていた。
相手は魔術師か、と思う。しかし、Wを助けなければとも思う。弓ならばと思う、だが手元にない!

一瞬の逡巡。

その間に紅蓮に染まる視界の向こうではWが踵を返して逃げ出し、同様に男も彼女を追ってこの場を去っていた。
ファイアウォールが消えた視界にはうっそうと茂った森だけが残された。
Wの名前を声が枯れるまで叫びたい衝動に駆られるが、血がにじむほど唇をかみ締めて何とか押し止める。
W自身も恐れているだろう私に、あの子の名前を呼ぶことは絶対に許されない。
そう自分を無理矢理納得させると、グラリスは当初の目的を果たし乾いた衣類を身に付け始めた。

Wはきっと逃げ切れたと信じる。放送、とやらでWの死を聞かされるまで諦めない。
もし、Wが殺されていたら。あの男、痛覚を持って生まれてきたことを後悔させてやる。
敵は、男の魔術師だ。

――― 一方そのころ ―――

ほうほうのていで逃げ出した二人は西へと向かっていた。

「…覗きなんてするから逃げなきゃならなくなるんだよ」

唇を尖らせて♂セージに抗議する♀商人。しかし、隣を歩く男は悪びれもせずに言う。

「んー、そういうわけではありません。
 彼女、たぶん既に人を殺めています」

のほほんといつもの調子で言われた物騒な言葉に♀商人は身を硬くする。

「いいですか、想像力を働かせてください。
 今のこの島の状況は非常に危険なものがあります。これはいいですね?」

総勢50人を超える冒険者が互いを殺して回る戦場。危険でないわけがない。
商人の少女は首を縦に振る。

「結構です。ではそんな状況中で貴女は水浴びをしたいと思いますか」
「あ…」

思うわけがない、という意味の軽い呟き。羞恥心もそうだが、それ以上に危険に即応できない。

「うん、そうなのです。彼女はこんな状況でも水浴びをしなくてはならなかった。
 それはどうしてなのでしょう?汗をかいた?泥をかぶった?
 違います。そんなものは放っておいても当面差し支えありません。
 あるいは、みすぼらしい自分を見せ付けることで同情を買うことが出来るかもしれません」

なにをおいても洗濯しなくてはならないもの、匂いを消さなくてはならないもの。
それに思い当たって♀商人の顔色が青くなる。対照的に♂セージは不敵に笑う。

「そうそれでしょう。血のりですよ。流石にこれは不味い。
 自分が既に人を手に掛けました、と言って回るようなものですからね。
 ましてこんな戦場に来てしまった哀れなカプラ職員という肩書きで不意を打つつもりならこれはいけません。
 ゆえに、彼女は少々の危険を冒しても服を洗濯し、身体についた血の匂いを拭わなくてはならなかったと」

そう結論付けます。と、まるで何かの論文の様に♂セージは言った。

「そして、血のりを拭っていたという仮説を支持するものがあります。
 彼女の近く、きらきら光っていたでしょう?
 逃げる時に振り返って見たのですが、あの位置には水辺がないのです。
 つまり、あれは、金属の反射光だったわけです。
 彼女、大型の刃物を持っていますよ。気をつけなきゃなりませんねぇ」

やはりのほほんという隣を歩く男に少女はあきれたように言う。

「いつ気づいたの?」
「そりゃ、もぉ、最初っから」
「答えがわかっているならどうしてあんなに時間を掛けていたのよ?」
「いい質問です。物事の本質をついています。
 世の中、どのような緊張状態にあっても余裕を保つことが生き残る秘訣なのです。
 そして、緊張状態をほぐしリラックスすることは意外と簡単に出来ます。
 人間も所詮は動物でありますから、その本能に忠実に行動すればいいので…」

直後、森の中に乾いた音が鳴り響いた。
どーやら彼女は♂セージの言いつけを守って平手打ちの出来る距離をキープしていたらしい。
頬に出来た赤い紅葉を摩りながら、♂セージは歩き出す。それでも先頭を歩くのは男としての意地だろうか。
そうかもしれない、いつの時代も男は悲しい生き物なのである。

<♂セージ>
位置:F3から西へ
所持:青箱2
備考:FCAS―サマルトリア型 ちょっと風変わり? ファイアウォール習得
仲間:♀商人

<♀商人>
位置:F3から西へ
所持:青箱2
容姿:金髪ツインテール(カプラWと同じ)
備考:割と戦闘型 疑心暗鬼は解消気味?
仲間:♂セージ

<グラリス>
位置:F3
容姿:カプラ=グラリス
所持:所持品-TBlバスタードソード 連弩 普通の矢筒 案内要員の鞄 ♀モンクの青箱 古いカード帖
備考:血染めの服は洗濯済み。汚れ程度にしか目立たない。魔術師ぬっころーっす
80名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 02:21:48 ID:N5swzpXc
052 美女と野獣

私は生き延びる。まだやりたいことがいっぱいあるのだから。
そのためには誰かの命を奪ってでも生き延びる。
何故なら私には帰りを待ってくれる子供達が居るのだ。
私が稼がなければあの子らは飢え死にしてしまう。
亭主は私を孕ませた後、遁走した。
あんなの愛し合っていた二人なのにいざ子供ができると現実は厳しかった。

だから、先程の♂騎士と♀プリは失くした何かを見ているような感じですごく懐かしかった。
「って、ナに感傷に浸ってんだか・・・・・・」

非情になれ!そう自分に言い聞かせる。
「私は人を殺せる・・・・・・私は人を殺せる・・・・・・私は・・・・・・」

延々と口に出し、自分の感情を押し込める。
「進むも戻るも修羅の道。ならば私は進もう・・・・・・」

ロープを掴む手に力が入った。
ガバっと開けたもう一つの青箱からは装飾用ひまわりが。

「こんなもの・・・・・・」

投げ捨てようかと思ったが何故かできなかった・・・・・・。
私も昔はこのひまわりのように日を浴びて生きていたのにな・・・・・・。
今は夜の闇に紛れて娼婦としてお金を稼ぐ日々・・・・・・。
故郷を偲ばせる初夏の夕暮れが終わろうとしていた・・・・・・。
間もなく闇がやってくる。私の活動する時間が。

「できれば相手はマーダーがいいな。私の良心が痛まないから・・・・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ぼ、ぼず!」
♂スパノビが切羽詰った声で悲鳴をあげる。
「ん〜ん〜?なんだい?眠れないじゃないか」
外は夏セミが鳴いており、強い土の匂いは倉庫の中まで染み込んでくる。
「お、おで!お、おしっこ行きたい!」
外は真っ暗だ。
「・・・・・・」
心の中でまたかいとため息をつく。
「今度は一人で行きな!」
毎回甘やかしてはいけない。
「は、はい、ぼず!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

♂スパノビは股間を抑えながらヨタヨタとガニマタで一生懸命走った。
そして所定の場所に辿り着くと
「ふ、ふ〜はあああ〜」
安堵の表情と共に木に向かって用を足す。
木々は黒々と萌えている。夏の匂いがしてノービスはふがふがとそれを吸い込んだ。

♂スパノビは辺りを見回した。何らかの気配を感じたからだ。
すると彼は民家の前にすごい形相でこちらを睨んでいる女の人を見つけた。
なんで睨んでいるんだろうと思ったがきっとはしたない姿を見せているからであろう
という理由に思いあたり、あたふたとチャックを閉めるとその女の人に声をかけた。

「や、やあ!お、おではいいやつ!な、なかよくしよ!」
そう叫ぶとその女の人はニコッと笑った。
あ、きれいな人だなと思った。
月明かりに照らされた彼女は神秘的であり、また魅力的であった。
しかし彼女の笑いはどこかしら怖かった。
彼女はどんどん近づいてくる。
なんだか分からないがとても恐ろしくなった。
「お、おでいいやつ!お、おでいいやつ!」
そう叫んだ。しかし、なお彼女は近づいてくる。
面前に近づいた時、怖さで思わず尻餅をついた。

メキッ!!!!!

「ひっ!」
一瞬前まで顔のあった場所にムチが届く。
それは勢い余って木の幹に当たり、痕を深々と残した。

こんなので殴られたら死んじゃう!?

「わ〜!わ〜!」
頭を抱え、無意識に防御姿勢を取りながら♂スパノビはドタドタと小屋に駆け戻った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「遅い!アタイの子分は一人で用も足せないのかい!?」
しょうがない少し様子を見てきてやるか。
そうアタイが思った時。

「ひ、ひ〜!ぼずだ、だずげでぇ!」
と泣きながら♂スパノビが頭を抱え小屋に飛び込んできた。
そして一瞬遅れて叫び声がした。

「待ちなさい!ぶっころしてやるわ!」
!?チッ、マーダーに見つかったか。
そう悟りアタイは得物を手に取る。
よし、食事をして休息を取ったことで幾分か血は戻った。
腕の痛みもそれほど痛くない。戦える!
アタイは頭を抱え蹲る♂スパノビを跳びこえ表に跳び出す。

「弱い者はそこまでにしな!アタイが相手になるよ!」
そう言うと相手を睨みつけた。

相手はどうやら♀ダンサーのようだ。
背後で♂スパノビがひょっこりドアから顔を出して
不安気にこちらを覗いているのが見えた。
アタイは大丈夫だ!というサインに親指を立て、さらにウィンクをして安心させる。

「貴方たちがマーダーで良かったわ。これであたしも心置き無くあんたらを殺せる」
そう叫ぶとそいつはムチのようなものを放ってきた。
!?こいつ勘違いしてる?!
民家の死体を見たのであろう。
間一髪でムチのようなものを避けるとどうにか説得できないか思案した。

「ま、待ちな!その話なら説明するからこんな馬鹿なことやめなよ!」

「うるさい!問答無用!」

またもや鋭い一撃をギリギリでかわす。

チッ!力ずくでもいいからなんとか戦っておさえつけて分からせるしかない。
そう悟るとアタイはそいつと対峙した。
81名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 02:22:37 ID:N5swzpXc
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あの男が、あの民家にいる兵士達を殺したに違いない。
なんたってあの男は見るからに犯罪者級の顔をしている。
ほお紅なんてつけているが私は騙されないぞ。
この女だって見るからに脳まで筋肉だし、恐ろしい殺人鬼に違いない。
そう思い目の前の女を黙らせる方法を思案する。
相手は得物を持っていてリーチは長いが私ほどではない。
だが接近戦ではあの恐ろしい筋肉の生み出すパワーで負けてしまうだろう。

ならば搦め手でいくのみ!

「いくぞ!ゴリラ女っ!」

「な、なんだってぇ!ムキィー!ブチクラワスゾ!この野郎!!!」

よし、挑発に乗ってくれた。

私は逃げた。そして予想通りゴリラ女が追いかけて来る。

「馬鹿め!」

私は急に止まり、そして勢いづいているゴリラ女の足にロープを放つ。

「キャッ!」

チェック!つんのめって倒れたゴリラ女の首にすぐさま引き戻したロープをかけ
体ごと乗っかる。

「グググググッグ・・・・・・」

チェックメイト!
逆マウントポジションで私はこいつの上に騎乗態勢になっておりロープは
深く首に食い込んでいる。



「ぬぐぐぐぐぐうぐぐうううがあああ」

え?なんとそいつは私の体重をものともしないで
両手で地面を思いっきり突き、腕立て伏せのように少し空間を開けると
両手両足を使い獣のように私を乗せ突進した。
ゴリラ女騎乗修練なんてのがあったら良かったのに!?
そして・・・・・・目の前には木があり・・・・・・。

「嘘でしょおおおおおお!?」

どこーん。

私は気を失った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「う、う〜ん・・・・・・はっ!?ば、ばけもの!」

私はとびあがる。そして目の前に超強面の♂スパノビが居るのを
見て再び失神しそうになった。

「ちょいと!」

こつんと拳骨で頭を叩かれた。
あまりの痛さに思わず涙目になる。

「こいつはあんたのためにヒールしてくれてたんだぞ。その言い方はないでしょうが」

見ると♂スパノビは手で顔をおさえながらポロポロ泣いていた。

「お、おで、わるいやつじゃないのに、み、みんなおれのこといじめる・・・・・・」

思わずその本当に悲しそうな顔を見るとまだ幼い次男を思いだした。

「ご、ごめんなさい」

私は思わずよしよしと♂スパノビの頭を撫でた。

「まあ、私らが人殺しじゃないのは分かってもらえたと思うけどねぇ」

確かに気を失っている間にいつでも殺せたのに私を助けてくれた。
マーダーではないようだ。

「まあ、良かったらアタイ達と一緒に動かないか?あんた強そうだしさ」

どうやら私はマーダーにはなり切れないようだ。
そしてこの♂スパノビに母性本能を思い出させられた。
私はもうマーダーにはなれない。

まあ・・・・・・こんな結果も悪くはないか・・・・・・。

誰にも聞こえない小声で呟く。
そして次は大声で宣言するように言った。

「分かったわ。♂スパノビを一緒に守りましょう。それと♂ローグがこの辺りに潜んでいる。
そいつはものすごくやり手だから早くここを脱出しましょう」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私達は一路、南に向かった。まだ深夜だろう。日は見えない。

「ほら、これつけてみなさい」

そう言って私は装飾用ひまわりを♂スパノビにつけた。

「あははは、お前は愛されてるねぇ」

と言う♀BSはポンポン♂スパノビの頭を軽く叩いた。

やっと私のヒマワリを再び見つけることができた・・・・・・。

「お、おで、うれしい!!お、おで、おはなになりたかったんだ!」

その言葉に私と♀BSは心の底から大爆笑した。

<♀BS>
現在位置 F-3からF-6へ向かう途中
所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から)
外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。
状態:負傷箇所に少し痛みが残る程度

<♂スパノビ>
現在位置 F-3からF-6へ向かう途中
所持品:スティレット(♀BSのもの)、ガード、ほお紅(♀BSのもの)、装飾用ひまわり(♀ダンサーから)
外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートあり。
状態:ヒールを使用したことにより少々顔色が悪い。

<♀ダンサー>
現在位置F-3からF-6へ向かう途中
所持品:ロープ、カード帖
外見的特徴:美女、子持ち、母性本能大
状態:木にぶつけられた衝撃で少し背中が痛い。
82名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 02:30:52 ID:N5swzpXc
「弱い者はそこまでにしな!アタイが相手になるよ!」

「弱い者虐めはそこまでにしな!アタイが相手になるよ!」
に修正お願いしますorz

>>79
♂セージこう見えてもキレ者ですな!?しかし最後のには笑ったw
83名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 02:35:19 ID:oz14SxWE
なんか今回の男連中は悲しい生き物が多いなw
84名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 03:51:05 ID:N5swzpXc
>>50
攻撃力20%増加
物理攻撃時、一定確率でマグナムブレイクLv10が発動する。
ブレスト

だからS2ブレストシミターだね。
かなり強い武器になったな。
それと具足や鎧なんだが無くていいとおもうよ。
前回も今回のバトロワも鎧の表現はないわけだし。
ただし、♂剣士みたいに自分で手製の木の鎧とかを作るのはありだと思う。
85名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 04:02:54 ID:jIEsBRpw
こんな夜半につっこみの時間
>>46 ♀アコの外見が書かれてる部分、探しきれなかったんで
まとめのためにも教えてくれるとありがたいっす

>>50 ボスCなんで分類は間違いなく廃装備だと思うけど、
スキル効果が制限される世界ではそこまで有効すぎるとも思わないのでOKじゃないかねー
具足・鎧はやっぱないんじゃないかな。クルセと騎士は描く時かなり困るが…しょうがない。

>>62 ♂プリが大好きになりかけたんだが。どうしてくれる。
セリフがことごとくツボでしたわい

>>79 ♂セージも悲しい生き物だぁ…
なんか魔法使える男性職、大概悲しいな。1次職のほうがマトモなのが多い?

>>80 バツイチ子持ちに未亡人、果ては奴隷お姉さまと色仕掛けキャラ…
今回の女性陣はフェロモン出すぎ(´д`)アフン
6行目も「あんなの」ではなく「あんなに」かな?あとセミとか土の匂いとか出てるけど、
「初夏」は一般的に5〜6月のことだと思うんでそんなに夏の気配は出ないとおも。
ひっかかるのが、時間がかなり進んだにしても♀BSが元気になりすぎじゃないか?
初登場の時点で「このままだと死ぬ」瀕死の状態なんで、
肩口斬られた程度の(そしてINT特化プリのヒールを受けた)♂騎士よりもよほど重体かと思う。

さて、この話だけ夜になっちゃってるんだけど放送どうしようか・・・(2回聞いてるはず)
86名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 04:20:48 ID:jIEsBRpw
そして電波が出来上がったので誰も居ないうちに投下しま…す
♂商人の話の「角を曲がったら、そこは地獄の一丁目でした」の部分なんですが
かなり捏造してしまいましたごめんなさい>>51殿 OTL ハハー

1枚目 ttp://b3.spline.tv/battleROyale/?command=GRPVIEW&num=39
2枚目 ttp://nekomimi.ws/~ro/img/690.jpg
本当は♂商人走る!おおっと転ぶ!が前にあったんですが力尽きました。
87名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 04:28:15 ID:E9RvuK.Q
まぁ前回は♂ローグが頑張ったんで今回は女性キャラが頑張るのを期待するぜっ
しかし個人的には今回の♂アサシンが好きだ

ん?俺?俺はロリコンじゃないぞ!
88名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 04:46:32 ID:hFpCSS6o
どうも寝つけなくて場所の確認してたら矛盾点が・・・

WIKIの目次から引用
034.真理を求めるもの ♀マジ 草原地帯を西に移動(F-5→E-5)
040.the key ♀アコライト、子デザ、??大臣 小集落(F-5)

F5の場所が被ってるので修正の必要がありそうです

>>78
どうもです
でも、今回はNG扱いにしておきますんで、
死体漁ってる時にこんなこと話してたんだろうなーって軽い気持ちで読み飛ばして下さい
89実は51sage :2005/11/11(金) 05:30:57 ID:dkdwfTQ.
>>86
(*゚∀゚) =3
自分の書いたものに挿絵が!(ちょっと違うけど)
あああこちらこそ大感謝ですのよー! OTL
90実は51sage :2005/11/11(金) 05:34:29 ID:dkdwfTQ.
あ、ちょっと違うっていうのは挿絵っていうのとはまた違うかな?って意味でっ
雰囲気ぴったりですごいタッチも私好みで何というkくぁwせdrftgyふじこlpl
91名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 06:41:45 ID:x7up1/6M
053 死すべきは、愚か者

一人の女性が木立の中を歩いていた。
その外見はWIZのようだが、よく見るととがった耳と赤い瞳が彼女が人ならざる物であると示していた。
「我をこのような場所に連れてくるとは。許さんぞ、GMジョーカー」
そうつぶやく彼女の背後には透けるような翼があるように見えた。


「WIZ? あまり相手したくない相手……かな」
♀アサは、彼女を見てそう思うとクローキングでその場を過ごそうとした。
しかし、そのWIZの腰にはマントに見え隠れしているものの、短剣を携えているのが見えた。
「……WIZなら、体力的に私のほうが上よね……奇襲すれば……」


そして、♀アサは自分の認識を後悔することとなる。


背後から、♀アサはクローキングでWIZに近づく。
そして、手にした弓の弦製のギャロットを首にかけようとしたその時。
WIZは振り返りざまにJTを放ってきたのだ。
威力こそ、大して高いものではなかったがその勢いに♀アサは木に叩きつけられる。

「クローキングで近寄ってきたのか? 愚か者め」
「なっ……」
「我が名はミストレス。仮初の身に堕ちようとも、愚か者に殺されはしない」
「?!」


雷撃でズタズタになった♀アサの死体を残して、WIZ……いや、ミストレスは悠々とその場を離れていった。


<♀アサシン>
現在位置・・・(丘の木立)D-6
備考・・・顔に血化粧(005より) 死亡
所持品・・・各色ジェムストーン×5、即席ピアノ線、オリデオコンの矢筒


<ミストレス>
現在位置・・・(丘の木立)D-6
所持品・・・ミストレスの冠、カウンターダガー、カード帳
備考・・仮初の身(見た目はWIZ)だが、時々ミストレスの翼が背に現れる
92名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 06:48:57 ID:x7up1/6M
>>91
ぬけていました

<残り42人>
93名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 07:26:39 ID:LKsugohQ
>>91
39話でホルグレンがカード帖を持っていたような気が。
♀スパノビ
ダンサー
♀ローグ→♂クルセ→開封:亀将軍c
♀モンク→グラリス
ホルグレン
で5冊全部じゃないですか?
94名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 07:37:56 ID:x7up1/6M
>>93
あ。失念してました
カード帳は取り消しでorz
95名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 07:55:37 ID:Dv36uNX.
>>91
魔法で一発で殺せるのは首輪の能力規制が働いてるから難しいと思うんだけど。
威力こそ大して高いものではない → 雷撃でズタズタ
っていうのから推測するにもしかしたらJTの連続攻撃ってことなのかな。

カード帖はダンサー・♀スパノビ・ホルグレン・♀モンク・♀ローグで使い終わってるのでツッコミ。

うぅ・・・♀アサ死んじゃった。
♂アサとの絡みを書きた・・・かっ・・・た・・・

ばたっ。
96名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 10:07:03 ID:N5swzpXc
>>85
ちょっと初夏にしては表現が進んでいるからWIKIの方で修正しておきますね。
後、31話と35話を見まして傷はそこまで深く無く♂スパノビのヒールで
止血はして足りないのは血液みたいなので食事を取って夜まで休養すればゴリラ女だし
自然治癒力でかなり造血回復してると判断しましたw
35話の最後の部分が貧血。怪我の体力は回復していない。
という表記だったので・・・・・・。
97名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 10:23:06 ID:4haA2lPY
>>51
先生っ! こ、これが真理なのですね!?
グラリスの水浴び(*´Д`)ハァハァ
なるほど、これでグラリスは♀商人をWと勘違いしたまま、
W本人が登場しなくても良い展開が生まれたわけですな。
伏線のまとめ方が上手いなあ。

>>80
初出では胸チラで♂スパノビを誘惑しようとする場面まであるのに
もはや脳筋ゴリラ女にされている♀BSにカワイソスながらもワロタ
98名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 10:44:39 ID:ziBcZZvk
 ある小川のほとりにて


 …時間は少々遡る。

 ──たった数時間で、随分と血生臭くなったものね。私は。

 グラリスは頭の片隅で、そんな事を思った。
 その言葉を証明するかの様に、彼女の纏った前掛け付きの制服は紅く濡れていた。
 グラリスは森を抜けて、♀モンクに遭遇するまでに発見していた小川に引き返していた。
 ざわざわと木立が揺れている。その癖、森の中は酷く蒸し暑く、血塗れの服を着て歩くには酷く不快だったので。
 彼女は、自分の衣服を水で洗ってしまうことに決めた。(腐敗した血から、傷口への感染症の問題もある)
 次からは出来る限りこんなには派手に返り血を浴びまい。

 とはいえ。
 水でびしょ濡れになってしまうのも血塗れの服のままで居るのも不快さでは然程変わらない。
 だが、少なくとも血塗れのままで居るのは良くない。もしもWと出会えた時、彼女を怯えさせてしまうだろうから。
 偽善者ね、私は。気にするのなら最初から殺さなければ良かったのに。
 自嘲する。

 やがて視界が開けた。
 極々ささやかな。アルデバランの水路程の広さとくるぶし位までの水かさ。
 清涼な流れだった。これなら十分に飲用にも足りるだろう。
 先ずは、誰も辺りに居ない事を確認すると、その場にしゃがんで両手で掬った水に口を付けた。
 ──支給された水よりも、何倍も冷たくて美味しい。
 知らない間に随分と喉が渇いていたので。彼女は何度も水を飲んだ。

 疲れたわ…少し、休みましょう。
 一度立ち止まると、重く疲労を自覚する。最初から今まで、緊張した状況の中で動き詰めだった。
 幾ら元軍人とは言え、ブランクが長い以上、やはり体力も腕も低下している。
 その癖、錆び付いた体と腕に気づかず走り回ったのだ。彼女もまた、この島の空気に呑まれていたのかもしれない。
 腰を下ろすと、紅い前掛けとカプラ社のヘアバンドを外して傍らに放った。眼鏡はつけたままだ。

 亡、とした顔。普段の凛々しい横顔から離れた虚ろな表情で、彼女は青い空を見上げる。
 後、八人殺さなければならない。そうすればWは助かる。あの道化を信じれば、だが。

 けれど。
 不意に彼女は思う。
 もしピエロが約束を守ったとして。その後で私はどうすればいいのだろう。
 生き残る?それとも殺される?

 口の中で独り言の様に転がしてみても、ついぞ現実感なぞ無かった。
 何故なら、彼女はカプラ職員だから。
 冒険者、というのがどんなにか強い人間かを知っている。
 正直。これまでの二人の参加者は幸運な例外だろう。
 少なくない冒険者が、現状を打破すべく遅かれ早かれ動き出す違いなかった。
 グラリスは、♀モンクの顔を思い出しながら思考をめぐらせる。

 けれども──誰一人として今までこのゲームからは逃れた者はいない。
 ならば現実的に考えて皆殺しと脱出、そのどちらが確実かは明白だ。

 ──自分は死ねない。死ぬ訳には行かない。
 外道に身をやつしても構わない。自分の譲れないものの為に、人を殺す。
 自分と同じように大切な物を持つ誰かに出会ったら。その人を殺すことにしよう。殺さなければならない。私の目的の為に。
 だからこそ、彼女は皆殺しと言う現実的な選択を選んだ。

 思い、それから何時もの癖で少しズレた眼鏡を直した。その指先が妙に冷たかった。
 そして。兎も角脱ぎ捨てていた前掛けを川に浸して洗う事にする。
 しゅっ、という衣摺れの音。女性としては平均よりやや筋肉質な肩と、すらりとした首筋が覗いていた。
 腹部の痛みに僅かに顔を歪める。先程の♀モンクの一撃か。痕が残るかもしれないな、と思った。

 一糸纏わぬ──という訳では流石にないけれども、それでも下着だけの姿を余り長くは曝したくない。
 客観的に考えて眼鏡を掛けたまま、そんな姿で自分の服を洗っている姿を想像すると余りに情けないから。
 早く洗おう。決めて、布をじゃぶじゃぶ擦る。ねばねばした乾きかけの血が流れ落ちていく。

 ふと。彼女は気づく。
 今日は晴れているけれど、一体自分の服が乾くまでどれくらいかかるだろうか、と。
 まさかびしょびしょに濡れた服を着たまま歩き回る訳にもいかない。
 血の跡は完全に落ちた訳ではないし、第一それではまるでオボンヌだ。
 冬服に比べれば、幾分薄手の夏服は乾きが早かろうけれども。
 かといって…雑巾の様に絞って水分を飛ばすのには断固反対を申し上げたい。
 私も、一応はまだ二十台に入るのだし。…その。今年からは四捨五入はしないで欲しいのだけれど。
 こう、妙齢の女性がよれよれで、しかも血の跡の付いた服なんてまさか着るわけには行かないでしょう。
 と、誰に投げたのか、グラリスは言い訳めいた言葉を自らの胸中に仕舞っておいた。

 仕方が無い。グラリスは濡れたままの服を着込む。ひんやりと冷たい感触にぞわっ、と少し鳥肌が立った。
 服が乾くまで待つとしよう。それに、急いては事を仕損じると言うではないか。
 出来る事なら早くWと合流したい。けれど休める時に体は休める。それに今の内に乾かさないと風邪を引いてしまう。
 ──贅沢を言えば、びっしょりと湿って纏わり付く服が矢張り冷たいが、まぁ血塗れよりはマシだろう。

 濡れた服のまま日が当り、目立たない場所を選んで腰掛け体の力を僅かに抜いた。
 傍らには剣。それから連弩を抱くようにして。
 それは無為な時間で。
 日の光で、知らずうとうとする内にグラリスは何と無く思い出す。

 冒険者が嫌い、という訳じゃ勿論なかった。
 …まぁ、私の目線からすればだらしの無い人が多いのは事実だったけれども。
 それでも、活気に溢れる彼らを見るのは悪い気分ではなかった。
 Wも。ディフォルテーも。テーリングも。少し生意気な子だったけど、ソリンだって。
 あの子達と比べて。私は満期退官まで軍隊の事しか知らなかったし、それに口うるさかったから。
 自然と今の、姉みたいな立ち位置になって。…色々、迷惑をかけられたり、逆に迷惑をかけたりもした。
 叱った事もあったけど──あの子達の笑顔は、それだけで私にとってかけがえの無いものだった。
 最も軍隊時代の友達は、そんな私をらしくない、なんて笑ってたりしてたのだけど。

 ああ。でも、テーリングとソリンは死んでしまった。
 あの笑顔は、二度と戻ってはこない。
 Wは、この狂った戦場に呼ばれてしまった。彼女の手は何も汚れていないのに。
 たった一人残されたディフォルテーは、今頃何を思っているのだろう?
 …あの子は、しっかり者だけど。こんなに重たい現実を背負う事なんて出来るのだろうか?

 やっぱり、自分は偽善者だ。
 だって。本当にあの子達の事を思うなら、私は何としても生き残らなければならない筈で。
 でも、生き残って。血に汚れて。(この穢れは決して落ちない。外面だとか形式とかでは無い。私が私を許せないからだ)
 私には、そんな手でまた昔の様にやっていける自信なんて無い。
 取り繕った顔の裏側では、余りに無力だ。

 取りとめの無い思考が一欠けの良心と現実の間を堂々巡りしている。
 決心の割りには矛盾だらけ。顔は厳しくとも内面までは取り繕えない。

「う…」
 …それは、ほんの僅かなうたた寝だったのだろう。
 自分の僅かな呻きで目覚めた彼女はがぶりを振った。いけない。思わず寝込む所だった。
 何時襲撃されるやもしれない場所で、それは余りに危険に過ぎる。
 寝起きでぼんやりとした頭が、さしあたって思う所は。

「服、早く乾かないかしら…」
 矢張り、その一事だけだった。


<グラリス 持ち物変わらず 状態:洗濯の後服を乾かす為その場で待機 北東浜辺近くの森の中>
特記事項:周囲に人は居ない筈。
99名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 10:45:38 ID:ziBcZZvk
とりあえず何か違う水浴びシーンをお送り(ry
100名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 10:47:42 ID:gzNXespk
島状況チェックリスト 矛盾修正などを相談したい。

A-1 海を見下ろす崖 ♀ハンタ登場場所
A-6 断崖絶壁の海岸付近 カイジ♂マジ

C-2 ♀ハンタ移動先
C-3 見渡す限りの森林 ♀ハンタ、♀スパノビと出会う C-5へ移動 ♂WIZはC-3そのまま
C-6 丘の木立を臨める平原 ♀スパノビ、♀ハンタはそこからどこかへ移動

D-6 丘の木立 ♀アサ隠れ場所→ミストレスに殺害される

E-5 急な斜面 山頂 ♂商人登場場所 そこからみえるのは島内は東西に1つずつある建物群
E-6 島の中央部の小さな森の外れ
E-7 島の中央部の小さな森
E-9 大きな木 そこから北東に♀ローグは移動

F-1 砂浜の海岸、見渡す限り広大な海 ♀商人、♂セージ出会う
F-2 林から海岸に ♀WIZが♂シフ、♂プリと出会う
F-3 小屋 ♂スパノビ、♀BSの隠れ場所 そこから同MAPの民家へ移動 民家は少々小さめの山小屋 離れにカートがあった倉庫
F-3 海岸線から川を見つけ出しそれを遡上するルート グラリス、♂セージに覗かれる
F-5 小集落 大臣?を♀アコ見つける
F-5 倒壊しかけた家屋の中 淫徒プリ
F-5 草原地帯 まばらな森の木立 膝まである草が生えた草原 では♀マジは♀BSに誤射してからここへ移動? ♀マジE-5へ移動
F-7 巨木の頂上、森の頂とも呼べる場所 東南部の森 ♂モンク、♀騎士と出会う
F-8 南から北にむかって小川が流れている。 見通しのいい平野。 東にわずかに砂まじりの平野 ♂クルセ、♀ローグを殺害 でも♂クルセ登場時は森だった?

G-3 元は漁師小屋か何かだったのか数軒のみすぼらしい小屋が立ち並ぶ浜辺 グラリス、♀モンクを殺害
G-4 やや大きく見える東側の集落、村と呼ぶには少し小さすぎる、荒れ果てた集落。林の中に朽ち捨てられた、ぼろぼろになった家の密集地帯 ♂商人、♂ローグによって殺害
G-4 周囲を木々に囲まれた林の中 ♀WIZ登場場所 ♂商人と矛盾
G-8 岩場 砂漠 岩場の天頂から北の方角に密な森林が広がっているのが見える ♀セージ登場場所

H-4 海岸から少し離れたところに木立 ♂シフ、♂プリ登場場所

J-6 断崖絶壁のすぐそばに灯台 ホルグレン

不明な場所
森の中 ♂ハンタ、♀アチャと出会う → まだまだどこかの森
砂浜 海岸の岩陰 ♂アコ、ジルタス → 海岸に程近い家屋
島の北部 森 森の中に半ば埋もれる様にして立っていたその小屋 ♂騎士、♀プリ、バード、ダンサー(ダンサーはこの後F-3へ)

いろいろ矛盾があるけどどうしよう。
101名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 10:50:46 ID:ziBcZZvk
一つずつ上げればいいんジャマイカ?>矛盾
102名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 10:57:42 ID:oyB52yx2
>>91
005での♀アサは「アタシ」となっているので
セリフは「私」ではなく「アタシ」のほうがいいと思うのですがどうでしょう
自分だけかもしれないけど「私」と「アタシ」ではイメージ変わらないかな?
ちょっと気になりました

他の人にも言えるけど、誰かが考えて作り上げたキャラだからこそ
細かいところにも気を使ってほしいかなと思います

>>98
ビニットのこともたまには思い出してあげてください(・ω・`)
103名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:04:11 ID:J3d30xQY
>>100
まとめ乙です

F-8は平野で問題ないかと。
45話で♀マジがいる下流のほうから♂クルセが歩いて来たとの記述があるので
もとは♂クルセはF-7の森にいたと考えてよいと思います。
森が深いので♂モンク・♀騎士には気づかなかったのでしょう。

他の矛盾点が結構厳しいですが、1エリアがどの程度の広さかにもよりますね。
1エリア内に複数の地形があるってのはやめたほうがいいのかな……。
104名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:05:50 ID:gzNXespk
追加


場所不明 前方には木々が生い茂り、背後には崖と海。森の中の小屋。島の西 ♀剣士登場場所。

E-6 ♀ノビ、♂アサが♀剣士とバトル追加

♂WIZ、♂ケミ、♀クルセ は海岸でバトルしたことから北から北東にかけての海岸と推測される。
105名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:08:52 ID:ziBcZZvk
>>ビニット

…ごめ。入れるの忘れて…orz
106名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:09:01 ID:FJGJ7oh2
とりあえず書き手さんは地形に十分に留意して…

F-5とG-4の矛盾が問題ってとこですかね。
107名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:11:42 ID:gzNXespk
♀WIZ登場のG-4をF-2に変更すればG-3から来る2人とうまく接触できると思う。

F-5の重複をどうするかが問題だね。
小集落と倒壊しかけた家屋は同じ場所でもいいけど、草原地帯をF6に移動すればなんとかなる、かな。
108名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:15:21 ID:dkdwfTQ.
>>100
G-4は林であり、その林の中に集落があると解釈。という描写になってるし。
個人的に♂騎士、♀プリ達の北の小屋とF-3にある♀BS達が使っていた小屋は
同じものだろうと思ってたんですが・・・これはどうなるかな。森の描写がポイントになる・・かな?
F-8が森でなくなってたのは私も違和感感じてました。小川沿いに平野が森に通じてる、でいいかな?
F-5に色んなものが集中してますね。集落と廃屋は同じ位置で良しとして、草原地帯も詰め込めるか。
E-5の東西に集落、G-5にちゃんと荒れ果てた集落が存在するためD-5にも設定しておいて問題ないかも。
♂ハンタ♀アチャペアは、森の中で何者かに出会っています。よって別の場所に森を作るのでなく、
他の誰かが現在いる森のどれか(C-3、F-あたり有力)にこの二人はいると解釈できます。
若しくは♂騎士・♀プリ・♂バードあたりの誰かとの遭遇でも良しか。

個人的見解は多いですが、軽く意見をまとめてみました。如何なものでせう・・。
109名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:29:38 ID:4haA2lPY
>>100
まとめ乙です。
034を書いた者ですが、♀BSがF-3で止まっていたので
逃げた♀マジはその先に配置しちゃったんですが…スミマセン(´・ω・`)
草原地帯をE−4に修正すれば問題ないのかな?
そうすればマッドWIZ様とも出会えますし。
個人的には、あの話好きなので没になるのは惜しいなあ…
110名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:37:05 ID:4haA2lPY
>>106
あ、そうか。別にポーンや歩じゃないんだから斜め移動もありなんだよな。
何で、そんなことに気づかなかったんだろう…OTZ
そっちの方が矛盾なさそうだし、皆様♀マジはF-6からE-5へ移動でよろしいですか?
111名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 11:58:10 ID:jIEsBRpw
>>89 ♂商人の緊迫感と、やっぱり助からない現実が
バトロワならではの無常感でとにかくたまりませんでした(´Д`*)ドクンドクン
つっかえされないでよかった、燃えをありがとうございました。

>>96 序盤からでかい怪我してるのが二人で、
その片方がピンピンしちゃってるので読んでてかなり違和感だったんだけど
(31,35話二つともね)ゴリラ女の一言で説明をつけることが可能なのか…
食ってるのが保存食といえど彼女なら貧血治すくらいはできそうだね。
でもヒールには止血程度の効果しかないわけだし、失血死しそうな傷な以上
状態:負傷箇所に少し痛みが残る程度(普通に動かせる、お姉さまとお馬さんごっこも出来る)
は現実味…というかBR味がねぇなと思った。本当はロクに動かせなくて超痛いところを
スパノビのために頑張ってるなら、そういう風に書いて欲しかったな。加筆でもいいけど。
35話も随分元気だなーと思ったけど腕を直接使って何かしてる風ではなかったのでスルーしといた。
とまぁ最近大怪我した者の発言でした。
(あ、てか31話冒頭のリタイア目前描写を見なかったことにすりゃいいのか。…か?)

>>100 漠然とした森、とか草原、とかの描写は1マップ全域に
広がってると考えたほうがいいのかね。「小さい」とかの表現が付いた場合は
マップ半分くらいとか。家屋程度ならお互い認識できない位置に複数あっても平気…だろうか。

>>110 書いた人が良いのなら問題ないんじゃと思う。小さいしこりも早期に解決したほうが。
112名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 12:01:02 ID:FJGJ7oh2
今Wikiの方に053まで載せたんですが
自分もまだ把握しきれてないので
位置関係の修正の方は他の方にお任せします。。

あと>>55に関しては連投規定に反しているのでNG扱いにしました。
みなさまそれでOK?
113名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 12:12:56 ID:gzNXespk
>>80
夜になってる問題
最初の放送は初日だから朝の10時をパスして22時にしておいて
放送前ってことにしておけば大丈夫かも。

それからずっと思ってたんだけど
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ←この猫線
─────────────────── ←こっちの方が良いと思うのは私だけ?


あと全体としての話なんですが
それぞれのイベント時間、移動時間、すれ違うタイミングやらなんやらの調整をどうしたら良いものか悩んでます。
>>80みたいに書き手がPTごとに時間をどんどん進めて行っちゃうのか、ある程度全ての時間をそろえて進めて行くのか・・・

食事シーンや、人によっては全然食料が足りない、みたいなサバイバル展開も期待しているので
時間軸はそろえて進めて行きたいと思う私。
114名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 12:21:02 ID:JPO.5weE
>>113
時間軸をそろえないで1つのPTがとっとこ先に行ってしまうと
時間軸のずれてる他のキャラと絡むことが出来ない→行動が制限される ですからね
オレとしてはリレーを楽しむのならある程度時間をそろえていったほうがいいかな、と思います。

キャットラインは…… −−−−− こういうのもありますからねぇ…統一したほうがいいんでしょうか
115名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 12:33:28 ID:N5swzpXc
>>108
半ば埋もれるように立っていた小屋と表現があるので♂騎士と♀プリが
いる小屋と♀BSと♂スパノビが居た小屋は違うと思っています。

F-3エリアは民家が点在しており♀BSと♂スパノビが遭遇した小屋
♂騎士と♀プリが居る小屋、そして倉庫つきの兵士の惨殺死体がある民家
という判断でいいんじゃないでしょうか?

また♀BSが貧血状態で30分ほどで元居た小屋から民家へと移動しているので
通常状態だと20分ほど。
F-3エリアはどれぐらいの大きさか分からないけど大体端から端まで1時間ぐらいと
考えていいんじゃないかな?

キャットラインは───────────────────がいいのかな?
116名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 12:41:30 ID:4haA2lPY
普通のスレならともかく、
こういうSSの文章にキャットラインを引くのはどうかと思うのだが…
正に話がぶった切られた感じで読んでて違和感あるのは俺だけかな?

場面転換だったら、何行か空けて◆◆◆とか***とかで済むんじゃないだろうか。
117名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 12:43:48 ID:N5swzpXc
>>111
ちょいとWikiの方で加筆しておきますね。
止血と血が止まっても痛みはそう簡単にはひかないでしょうし
そこらへんの表現を追加しておきます。
>>113
夜10時前という設定の方が良さそうですね。
そちらについても表現をなおしておきます。
深夜などの言葉は問題あるでしょうし。

事項了解。今度からは時間軸をできる限り合わせますね。
118名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 12:51:03 ID:jIEsBRpw
>>115 そうだね、全力で移動すれば島の中央から外周まで数時間とのことだから、
大体5マスを移動するのにめっさ急いで4〜5時間?
で、1マス分が全力移動で1時間で横切れると思えばいいんでないか?

>区切り線
統一する必要はないかと。みんなで作るリレー小説って感じがするのでバラバラなのも好きです。
ただ、目いっぱい線引きじゃなくて場面転換は数行開けるか>>116のような記号数個で良いと思うんだけど。
ただーーーーの区切り線モドキはせめて―――にしてほしいっす
119名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 13:09:29 ID:JPO.5weE
054 現実と幻想

さて……漠然と仲間を探すと考えたところで、都合よく仲間になる人が見つかるというわけも無く。
♂マジは一人海岸から離れ森を抜けを人の気配を探しつつ徘徊していた。
「割と歩いたとは思うのだが一向に人が見つかる気配が無い………
 おかしいっ……俺一人が孤立して飛ばされたというのだろうか………?」
支給された袋から地図を取り出し自分のたどってきた道と現在位置を確認する。
「さっきまでいた海岸の形状とコンパスの指した方向から察するに今居る場所は西側………
 俺は海岸とは逆の森を進んで……途中平原に出そうになって再び森に戻ったから……
 大体この辺りか………?くそっ……この地図大まか過ぎるだろっ……!」
渡された白図では得られる情報が余りにも少なく、とても現在位置が特定できるようなものではない。
頼りになるのはコンパスと己の勘………そしてまったく当てにならない「運」であった。

「畜生っ……命を賭けるゲームにしてはあまりにもお粗末っ……」
故に、自分の一挙一動が大きく影響されるっ………「生き残る可能性」というものにっ………!
先の見えないトンネル………♂マジの今の状況はよく比喩されるそんなものであった。
「だからこそ……仲間が欲しいっ……1人よりも2人っ…2人よりも3人っ………
 数が増えれば生き残る可能性はきっと………ん?」

ふと、♂マジの視界に黒い煙が入る。
ずっと辺りを横に警戒していた為……またこの森は非常に見通しが悪かった為
地図をしまい立ち上がるまで黒煙に気付くことができなかったのである。
「煙……人が、人が居るのかっ………!?やったっ……これで、これで生き残れる可能性がっ……!」
僅かに見えた光明に♂マジの表情が緩む。
そこには必ず人が居る…ただそれだけしか浮かばず、♂マジはその黒煙の発する方向へ一目散に駆けていった。
だが……黒煙とはそもそも人が扱う薪を使って火をおこすといった状況では発生しない煙である。
すなわちそれが発生する状況とは薪以外の物が燃える場合。もしくは………
「今現在も炎が消えておらず燃え盛っている状況である」ということである。

「なんだっ……これはっ………!?」
♂マジが目にした光景は一度目にしたら忘れることが出来ないような凄惨たるものであった。
森の中の開けた一画に建てられた山小屋、いやおそらく山小屋だったものが……黒い炎に包まれているのである。
轟々と黒い炎は小屋を飲み込み、音を立てて小屋は崩れていく。
「これは……一体何が………?」
呆然としていた♂マジだったが近くに転がっていた小瓶とスティレットに気がつき、そちらに駆け寄る。
炎が放つ熱気と物の焼ける異臭が♂マジを包み込むが、構わず落ちていた二つを拾い上げる。
「何かが入っていたような小瓶と………このスティレットにこびり付いているのは……」
そのスティレットに付着していた液体が、今のこの光景の理由を……全てを、現実を物語っていた。


しばらく燃え盛る黒い炎を眺め考え込んでいた♂マジだったが考えが纏まったのか立ち上がり再び森の中へ歩み始めた。

「失念していたっ………このゲームに乗り気の奴が居るということにっ………!
 浮かれていたっ………ただ漠然と仲間を集めればなんとかなると思っていたっ………!
 夢を見ていた……俺はまだ夢を見ていたんだっ………甘い幻想をっ………!
 だがこの場所は、この現実は……辛く、酷く、逃れることの出来ない地獄っ………!
 それが現実………リアルなんだっ………」

♂マジは袋からコンパスを取り出すと、北を確認しその方向へ道を進める。

「だったら俺は…その現実でどうやって生き残ればいい………?
 人を殺して生き残る……それが現実のこのゲームで………俺みたいな考えの奴はいないのか………?
 そんなことはない………そんなことはないはずなんだっ……皆が皆乗り気だなんてことはっ……!」

マジシャンのローブの中にしまった血塗れたスティレットが未だにそんなことを夢見ている俺をせせら笑うように思えた。

『お前はまだ現実を直視していない。まだ甘い幻想をみているんだ。
 今もどこかで誰かが殺し合い、その命を削りあっているに違いない。
 なのに何故そんな幻想を抱く?何故くだらない夢想を捨てきれずにいる?
 理想に溺れたものの末路は到底語れるものではないということはわかっているはずだ』

この血塗れたスティレットは、♂マジが唯一このゲームの中で得ることの出来た「現実」である。
自分と同じように仲間を求めている奴がいる、ということはあくまで♂マジの想像であって現実ではない。

「でも……それでも俺はっ………信じたいんだっ………!
 たとえそれが幻想であっても……その結果死ぬようなことになったとしても………
 冒険者達は……簡単に誰も信じることが出来なくなるような弱い奴らばかりじゃないってことにっ………!!」


♂マジは振り返り、先程の場所から発せられたものと思われる煙を眺めた。
既に炎は収まったのだろうか。
自分が見たときは黒い煙だったが今立ち上っている煙は白いものとなっていた。
「あの炎……相当熟練を積んだ者が魔法を放ったのか…それとも何か別の………」
色々と予想するもののどれも決定打に至るものにはならず、仕方なくその場を離れ北を目指すのであった。
「確か……平原へと出られる場所があったはずだ……人が隠れるなら森の中と思ったが………
 平原に出れば人の姿を見ることが出来るかもしれないし向こうからこちらを見つけることもできるはず………
 危険は伴うが……誰かに会わなければ気が狂ってしまいそうだっ………」


<♂マジ>
現在位置…(燃え尽きた小屋付近の森)C-7→北上しC-6の(丘の木立を臨める平原)へ向かうところ
所持品…ピンゾロサイコロ(6面とも1のサイコロ) 3個 青箱 1個 スティレット 空き瓶
備考…JOB50 仲間を求める
120名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 13:16:05 ID:JPO.5weE
時間の問題はあわせる、ということで考えが纏まったと思うので投稿。
これで♀剣士の小屋の位置とかが拾えたかなーと思います。

島の地形がどんどん明らかになってきたのでそういったところも考えていかないと難しそうですね
121名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 13:20:21 ID:N5swzpXc
ところで>>91の枠はWの代わりのモブ・NPC枠使用でいいのかな?
そうすると現在の枠は残り1で萌え枠のみになるのかな?
122名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 13:26:28 ID:gzNXespk
グラサンモンク・悪ケミ・淫徒プリ
グラリス・プロンテラ案内要員・ホルグレン
忍者・ジルタス・ミストレス・大臣?

で特別枠は埋まったかと。
でもジルタスってペットとして扱われるから・・・フリー枠1席空いてるような気が・・・
123名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 13:28:56 ID:J3d30xQY
>>121
>>57で淫徒プリ(Wizぽんスレ)が出てるので萌えスレ枠はすでに消費されてる。
>>91のミストレスで最後のフリー枠が埋まったということでよいかと。
124名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 13:35:38 ID:N5swzpXc
なるほどジルタスの扱いをペットとして扱うのかそれとも
FREE枠として扱うかが難しいw
125名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 13:55:10 ID:gzNXespk
島状況チェックリスト(54話終了時点)

A-1 海を見下ろす崖。 ♀ハンタ登場場所。
A-6 断崖絶壁の海岸付近。 ♂マジ登場場所。

C-2 ♀ハンタ移動先。
C-3 見渡す限りの森林。 ♀ハンタ、♂WIZとバトル、♀スパノビと出会う→♀ハンタ、♀スパノビはC-5へ移動、♂WIZはC-3そのまま。
C-6 丘の木立を臨める平原。 ♀スパノビ、♀ハンタはそこからどこかへ移動。
C-7 前方には木々が生い茂り、背後には崖と海。森の中には燃え尽きた小屋。 ♀剣士登場場所。♀剣士、♂ノビ殺害。♂マジ小屋を通過→C-6へ。

D-5 ♂商人が見た集落?(未登場なため変更可)
D-6 丘の木立。 ♀アサ登場場所→ミストレス、♀アサ殺害。

E-5 急な斜面あり。山頂。山頂みえるのは島内は東西に1つずつある建物群。 ♂商人登場場所。
E-6 島の中央部の小さな森の外れ。 ♀ノビ、♂アサが♀剣士とバトル
E-7 島の中央部の小さな森。 ♂剣士登場場所。
E-9 大きな木。 ♀ローグ登場場所→北東に♀ローグは移動。

F-1 砂浜の海岸、見渡す限り広大な海。 ♀商人、♂セージ出会う。
F-2 林から海岸に出る。 ♀WIZが♂シフ、♂プリと出会う。
F-3 ♀BSが身を隠した小屋。 民家は少々小さめの山小屋、離れにカートがあった倉庫。 ♀BS、小屋で♂スパノビと出会う→同MAPの民家へ移動→夜にダンサーと出会い3人はF-6へ移動中。
 海岸線から川を見つけ出しそれを遡上するルート。 グラリス、♂セージと♀商人に覗かれる。グラリス、♀商人をWと勘違いする。
F-5 小集落。 ♀アコ、大臣?を見つける。
 倒壊しかけた家屋の中。 淫徒プリ登場場所。
F-6 草原地帯 まばらな森の木立 膝まである草が生えた草原。 ♀マジ、♀BSにコルドボルト誤射してからここへ移動。♀マジさらにE-5へ移動中。
F-7 巨木の頂上、森の頂とも呼べる場所。東南部の森。 ♂モンク、♀騎士と出会う。 ♂クルセの登場場所?
F-8 南から北にむかって小川が流れている。見通しのいい平野。東にわずかに砂まじりの平野 ♂クルセ、♀ローグを殺害。

G-3 元は漁師小屋か何かだったのか数軒のみすぼらしい小屋が立ち並ぶ浜辺。 グラリス、♀モンクを殺害。
G-4 やや大きく見える東側の集落、村と呼ぶには少し小さすぎる、荒れ果てた集落。林の中に朽ち捨てられた、ぼろぼろになった家の密集地帯 ♂商人、♂ローグによって殺害。
 周囲を木々に囲まれた林の中 ♀WIZ登場場所。
G-8 岩場。砂漠。岩場の天頂から北の方角に密な森林が広がっているのが見える。 ♀セージ登場場所。

H-4 海岸から少し離れたところに木立。 ♂シフ、♂プリ登場場所。

J-6 断崖絶壁のすぐそばに灯台。 ホルグレン登場場所。

不明な場所
森の中 ♂ハンタ、♀アチャと出会う → どこかの森へ移動、なにものかと出会う(C-3、F-あたり有力)
砂浜、海岸の岩陰。 ♂アコ、ジルタスをペットに → 海岸に程近い家屋で目を覚ます。
島の北部、森、森の中に半ば埋もれる様にして立っていた小屋。 ♂騎士、♀プリ、バード、ダンサー(ダンサーはこの後F-3へ)が休んだ場所
北から北東にかけての海岸。 ♂WIZ、♂ケミ、♀クルセがバトル
どこかの海岸。 グラサンモンク登場場所。
海岸線を目指せる場所? 悪ケミ、忍者登場場所。

注:1ブロックの端から端までの移動は全力でもおよそ1時間はかかるものとする

つっこみ、修正あればよろしく!
126名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 16:57:43 ID:bqn9Yx3g
>移動時間
ちょっと移動時間から島の大きさを推測してみました。

競歩選手ではない普通の人の場合、
確か普通に歩いて時速3q、思い切り早足で時速6qぐらいでした。
もちろんこれは整地された場所での話ですから、
歩きにくいことや疲れやすいことを考えて半分にします。
さらに障害物でまっすぐ目的地へ向かえないだろうと考えて2/3にすると…
およそ時速1〜2q?

1ブロック横切るのに1時間なのですから、そのサイズも縦横1〜2q。
仮に1.5qとすると亀の甲部分の直径で10q、岬まで含めると15q前後。
ちなみに大阪環状線が東西・南北ともおよそ7q、東京の山手線が東西7q南北15qです。
…結構広いですね。
127名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 17:01:48 ID:to8ihuGs
055 戦う理由

「♂アルケミさんは……このゲームに乗る気ですか?」
傷の処置を終えて服を調えた♀クルセが、ふと真顔に戻って切り出す。
「あー……俺がその気だったら、まず無防備な君を殺してると思うがね」
「真面目に答えてください!」
ぴしゃりと言われ、♂アルケミはわしわしと髪をかき乱す。
彼とてこんな場所で死にたくはない。むろん冒険者としては何度も死線をくぐり抜けてきたが、
このゲームはそれとは根本的に異なっている。このゲームでの死者は「蘇生できない」
――つまり、「本当に」死ぬ。生きたければ、勝ち残るしかないのだ。
「わからねぇな……どうするのがいいのか。むざむざ殺されるのはごめんだが、
奴らの思惑に乗るってのも癪だ」
それは彼のプライドの問題でもあったし、処刑された父への裏切りであるとも思った。
一瞬の沈黙の後、♀クルセが続ける。
「私は、さっきあの人に殺されそうになっても、何もできませんでした。どうしてこんな、
 無理やり殺し合わなくちゃいけないんだろうって、そればかり考えて……」
膝に置かれた手が、ぎゅっと固く握られる。
「でも……ここは、そういうところなんですよね。戦わなければ、生き残れない――」
「じゃあ君は、ゲームに乗るってことか?」
声に決意を感じ、♂アルケミはわずかに腰を浮かせる。いつでも動きに対応できるように。
しかし♀クルセの答えは違っていた。
「いいえ……私は、やっぱり殺し合いなんてできません。
 でもその代わり、守るための戦いをします」
「守るため?」
「はい。私のように、殺す側になれない人も大勢いると思うんです。そんな人が何もできず
 殺されたりしないように。そんな人を守るためなら……戦える気がします」
彼女は♂ケミをまっすぐに見すえ、言った。
「我らの力を必要とするものに応えよ。それが、クルセイダーの教えですから」
「そうか……」
♀クルセには、信仰という支えがある。それはある意味では逃げであるのかもしれないが、
♂アルケミは素直にそれを羨ましいとも思った。自分には、揺るぎ無い信念をもたらすもの
などあるだろうか? 世界の真理に至る錬金術の理念など、この場では何の意味もない。
とするならば、自分にとって拠り所たるのは――
(やれやれ……つくづく親父の影響から抜け出せないらしいな、俺は)
♂アルケミの顔に、苦笑が浮かぶ。
「俺はな……こんなゲームになんか、乗ってやらねえ」
自分に言い聞かせるように、その言葉を発する。
「俺が戦う相手は、このふざけたゲームを仕組んでる連中だ!」


青箱を開けると、がらがら、がちゃんと試験管や空きビンがあふれ出てきた。
錬金術師組合でも実験用に使っている特製のやつで、普通にぶつけたり落とした程度では
割れにくい。これでポーションでも作れればいいのだが、あいにくと今は材料がない。
それでも何かの役には立つだろう。どこかで材料を見つけられるかもしれないし。
それはそれとして、何か武器が欲しいところだ。もう1個を開ける。なにやら長いものが
出てきた。それは武器には違いなかったが……マイトスタッフだ。魔力を代償に
攻撃力を引き出すという代物だが、俺たちにはせいぜい棍棒みたいに使うしかない。
だがないよりはマシだろうと、これも持っていくことにする。
ビン類をかばんに詰め、マイトスタッフを腰にさす。
「で、本当に俺についてくるのか?」
「はい。あなただって、簡単に死なせるわけにはいきません。他にも守らないといけない人と
 出会うまで、一緒に行かせてください。それに、本当に彼らと戦うつもりなら、仲間だって
 大勢必要でしょう?」
「ありがとな……。じゃ、行くか!」
俺は俺のやり方で、徹底的に戦ってやる。敵はあまりに大きすぎて、
道半ばで倒れるかもしれない。戦っても、何も変わらないのかもしれない。
だが、親父を、俺たちを、否定した連中に何としても一泡吹かせてやる。それが、俺の戦いだ。


<♂アルケミ>
現在位置:海岸から森へ(D-3)
所持品:マイトスタッフ、割れにくい試験管・空きビン・ポーション瓶各10本
外見特徴:BSデフォ・青(csm:4j0g50k2)
備考:BRに反抗するためゲームからの脱出を図る、ファザコン気味?、半製造型

<♀クルセ>
現在位置:海岸から森へ(D-3)
所持品:レイピア、青箱(未開封)
外見特徴:剣士デフォロング・黒(csf:4j0270g2)
備考:守る対象を探す(今は♂ケミに同行)、左肩と左足に軽症・右脇腹に負傷(応急処置済み)、
    献身Vitバランス型
128名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 17:47:47 ID:babz4Iqo
>>119さん
小瓶は♀剣士が持ち去ってるはずなのですがっ…!
129119sage :2005/11/11(金) 18:30:26 ID:JPO.5weE
>>128
あ、ああっ……!本当だっ…!
所持品にちゃんと「アンティペインメントの入っていた小瓶」ってWikiにも前の話にも書いてあるじゃないかっ…!
す、すいません>>119の話を小瓶の部分を消して修正版として書き直したいのですがよろしいでしょうかorz
次からはしっかりと確認いたしますので無効はどうかお許しください…
130名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 18:38:12 ID:N5swzpXc
>>129
大丈夫だとおもうよ。それに修正とかは許可とらなくてもw

後、利用できそうな遺留品の位置を軽くまとめておきました。

♂アーチャーの遺留品 青箱2?
♀シーフの遺留品 青箱1 剣(名前は分からない)1

場所は♂モンクが居るF-7かもしくはその付近のエリアか

S1アドベンチャースーツ
♀モンクの遺留品 G-3
131名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 18:46:17 ID:hFpCSS6o
>>130
♂アーチャーと♀シーフの遺品は>>72で回収済みですよっと
132名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 18:49:26 ID:N5swzpXc
追記。
次回、グラリスを書く人は21話の出立ではグラリスが
案内NPCを殺して鞄を奪っていてWIKIでは遺留品ナシと
なっているのでグラリスの持ち物には青箱+2すべき。

金の鈴 ♀ローグの遺留品F-8 (小川)

各色ジェムストーン×5、即席ピアノ線、オリデオコンの矢筒 ♀アサシンの遺留品D-6
(丘の木立)

♂ノービスの持ち物はWikiではナシとなっているので
ヘルファイヤによって燃え尽きたと考える。
ただし、短剣を使用しているので短剣さえも溶かすほどの高熱
を生み出すものとする。ヘルファイヤの火力を。
133119sage :2005/11/11(金) 18:52:08 ID:JPO.5weE
>>130
いや、でも間違ってしまったわけですし一応謝罪をして許可を得てから修正版を書いた方がいいかなと思いまして…
もっとよく読んでちゃんと確認していれば起こらなかったミスですしねorz
もう少し時間をおいて他の方の判断も伺ってみて、大丈夫そうでしたら22時くらいに修正した奴を再び投下したいと思います。
134名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 18:52:30 ID:N5swzpXc
>>131
失礼。
っていうことは殺し合いが起きたのはE-6ですね。
135名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 19:02:43 ID:gzNXespk
056 刃を心に

ドンッッ

突然の音。吹き飛び、大地に仰向けに倒れる悪ケミ。
私は素早く悪ケミの側に駆け寄り、息を見る。

大丈夫、気絶しているだけだ。

一安心して悪ケミが吹き飛んだ方向と逆の方向、つまり攻撃の来た方向に目を凝らす。
もちろん遠距離攻撃を仕掛けてきた相手を探すためだ。

広陵とした大地、点在する大小の岩々。
しかし、見渡す世界には誰も居ない。

軽く深呼吸、それから肉体のギアを無理矢理トップに入れる。
先の一撃には明らかに殺意がこもっていた。
抗うには、悪ケミを護るためには全力を出すしかない。
数々の死線を生き抜いてきた私の体は私にそう要求した。

───また、殺すのかい?

心の中で誰かが囁く。
望んでいるわけではない、望むはずもない。
けれど、迷っていては殺される。
死ぬのは怖くない、本当に怖いのは───

空気が僅かに震えるのを感じ取った私は大地を蹴り、横に飛ぶ。

ドンッッ

直後、先ほどまで私の居た場所でレンガ色の土が爆ぜた。
何かに抉り取られたかのような跡、球状の孔。

ドンッッ、ドンッッ

連続して放たれる何か、その何かを鋭敏化させた感覚で見切り、避ける。
5回、6回、7回、全ての攻撃を暗殺者としての歩法を駆使して、避ける。

避けながら頭の中では相手の攻撃、相手の位置、相手の動きを推測、
拾い集めた情報を束ね、1つの体系に再構築する。

「十中八九、指弾モンクだね」

呟き、相手を悪ケミから離れさせるため、自らがおとりになる。
腰を低く、上半身を前に倒し地を這うような姿勢で前方に疾駆。

「岩陰を利用した見事な攻撃、だけど、そこかな」

駆けながらそこらに転がっていた石を右手ですくうように拾い上げ、左手に投げ渡し、素早く放り投げる。
放たれた石は矢のように鋭く、岩陰から僅かに外れた何もない空間を───

その位置に、指弾を放つべく岩陰から姿を現したサングラスをかけたモンクが躍り出てきたのは
恐らく偶然ではないのだろう。

「───ッ!!───」

グラサンモンクは突然の逆襲に、強引に身をよじることで投石を回避する。
ところが一瞬、指弾を放つのが遅れたほんの数秒の時間が彼から勝利を奪った。

グラサンモンクの眼前にアサシンが迫る。
いや、アサシンではない。アサシンでは説明が付かない。
それほどに彼は迅く、そして、巧みであった。

「お前はいったい誰なんだ?」

発言と同時にグラサンモンクの視界は横転する。
意識は深い深い闇の中へ。

グラサンモンクの意識を刈り取ったのは単なる蹴り技。
ただし、尋常ならざる速度で放たれた跳び蹴り。

グラサンモンクは3メートルほど吹き飛び、地面を転がる。
アサシン姿の彼はその様子を岩の側面にトカゲのようにへばりついた姿勢で眺め、

「私かい・・・?私は・・・忍者だよ」

そう言った。

───残念、殺さなかったんだ?

再び聞こえる声。
何も考えずただひたすらに、殺すためだけに生きていたあの頃の自分。
アサシンを、暗殺者としての道を捨てる前の自分。

今の私は忍者だ。
刃を心に隠し、人を殺さないアサシン、それが忍者。
だから、最弱の職業。

しかし、忍者としての道を歩むことをアサシンギルドは許さなかった。
その結果がこのBRへの強制参加。

後悔はない。
私にとって死ぬことは生き続けることと大差ない。
本当に怖いのは───

───死に場所がないことだ

だから私は願った、命を賭けて護るべき人との出会いを。
そして誓った。
この島で最初に出会った人、その人を護り抜いて死のうと。

「ちょっとあなた大丈夫だった?」

悪ケミはいつの間に目を覚ましたのか、土埃で汚れた体を気にもせず私の側まで近寄ってくると、心配そうな声で私に話しかけてきた。
心配なのはむしろそっちの方だ。
世界せーふくが目的だ、なんて言っていた割には行動がどこかちぐはぐなのがおかしい。

「そうだね、大丈夫だったよ。
 なぜだか分からないけど襲ってきた人はどこかに逃げてしまったんだ」

「なるほど、もしかして私に恐れをなして逃げたってことかな。
 ほら、私って最強の女だし。
 良かったわね、あなただけだったらとっくに殺されてたところよ」

悪ケミはニコーっと得意げな笑みを浮かべ、満足そうにうんうんと頷く。

「うん、そうだね───ところでこれからどうしようか?」

「そうね、この岩だらけの平野を突っ切れば多分海岸だと思うわ。
 行きましょう」

私の手を取り、歩き始める悪ケミ。
不思議な行動ばかりの彼女に何故か鼻の奥がくすぐったくなる。

最初に出会った人が君で良かった。
私は彼女に聞こえないように小さな声でそう呟き、空を見た。

見上げた空はどこまでも青く、そしてどこまでも広かった。

〈悪ケミ>
現在位置:岩場(G-7) 海岸(H-7)を目指す
所持品:バフォ帽、サングラス、支給品一式
外見特徴:不明
思考:脱出する。まずは海岸に向かう
備考:なし
参考スレッド:悪ケミハウスは三箱目

〈忍者>
現在位置:岩場(G-7)海岸(H-7)を目指す
所持品:不明
外見特徴:不明
思考:悪ケミについていく。殺し合いは避けたい

<グラサンモンク>
現在位置:岩場(G-7)
所持品:緑ポーション5個 インソムニアックサングラス
外見特徴:不明
備考:特別枠 ※金剛、指弾、阿修羅、ヒール使用可能 気絶させられただけで死んではいない
参考スレ:【18歳未満進入禁止】リアル・グRO妄想スレッド【閲覧注意】
作品「雨の日」よりモンク(♂モンクと区別するため便宜的にグラサンモンクと表記)
136名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 19:15:50 ID:Abt3qHvc
良い感じに死者も増えてきたしそろそろ第一回定時放送やってもいいんじゃないかな?時間帯も夜中に入ってる組も出てきたし
でも♀アコとか逃げ出そうとして禁止区域に入って爆死しそうで怖いなw
137名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 19:21:20 ID:4haA2lPY
帰ってきて見たら…なんだかなー
時間軸はある程度そろえるっつーのは暗黙の了解で今更確認するようなことだとは思わなかったよ。
夜になってる奴らは時間経過の部分を減らすか、どうしても夜がいいならすっぱりNGにすれば?
いくらなんでも進め過ぎじゃんよ。前回の話が昼くらいだったとしてもさ。
夏じゃないよって言われてるのにまた夏のこと書いてるし…
後から補完(っつーかフォロー)できるとは言うがこれはまた別の問題だろ。

あと地図に関してだが♂マジは「白図で大雑把すぎ」白図って白地図?
その前の♀スパノビは「小屋が結構あるし逃げ場の見当もつく」
どっちにすんのかね。

129
修正はやるって宣言してからWikiいじるか、いじってから
報告すればいいんじゃない
修正っつっても話の筋が大きくかわるんじゃなくて持ち物程度じゃないの?
138名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 19:44:51 ID:N5swzpXc
>>137
夕方ぐらいなら大丈夫なんですか?
進め過ぎっていう程度が分からないので。
139名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 19:47:51 ID:JPO.5weE
>>137
時間軸の件は上でも述べてますが♂マジの話を書いた者として、地図の件を。
第二回ルールの支給品の項目に
>水、食料、大まかな地形だけが記された地図(前述まとめサイトの地図参照)、コンパスが入っている。
と記載されていましたのでWikiでみれるような白地図のようなものとして使用いたしました。

そして話そのものなのですが>>132で指摘されているヘルファイアが短剣も炭にしてしまったのなら
この話の後半はスティレットがキーになっているので
スティレットも燃え尽きたとして進めるなら大幅に変更、もしくは無効になってしまいますね。
自分としては短剣はその場に落として♂ノービスだけが燃え尽きたものと解釈したのですが…。

どちらにしろこの二つのポイント、特に地図の方は全体にも関わってきますので
しっかり話し合う必要があると思われます。
140名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 19:48:57 ID:x7up1/6M
>138
よーするに、放送も出てないのに一気に時間を進めてる点がおかしいってこと
今回は、日数が決まってるから時間を進めすぎると話が成り立たなくなります
141名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 20:13:56 ID:.20/OUKI
>138
日数のことは言ってもらえたんで
んじゃぁ他の弊害を予想してみると、
夜PT出た→早く時間進めないとヤバくないですか?→とっとと夜に
日中がキモな話を書いてた人。
(え、キャラ先に書かれたわけでもないのに最悪ボツかよ)
ってのも起こってるかもよ。
「かも」だけどね。
夕方ならいいんですか?と聞くくらいなら
時間を進めないといけない話を投下するべきじゃないよ
>139(宛ての内容じゃないかも)
そうか、それは確かに投下してもらったほうがいいな、って
…その前にヘルファイアの火力がやばくないか…
それだとアサが遭遇した場所は
今ごろ炭じゃない?
バランス崩れてない?
箱や食料は焼失しても金属は…
人間が食らったら一撃で終わるんじゃぁ。
142名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 20:31:25 ID:to8ihuGs
>>132
ノビの所持品は単に書き忘れてるだけだと思う。
まあ短剣以外は燃え尽きたでも構わない気はするけど。

>>137
もとは大雑把な地形だけ載ってて、♀スパノビは途中の高台かどこかで
大まかに実際の地形や建造物を確認したと言う解釈でどうだろう。
143名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 20:37:41 ID:LubiqM.o
地形等、ちょこちょこっと地図に落としてみました。
http://b3.spline.tv/battleROyale/?command=GRPVIEW&num=40
もうちょっと見やすくできそうだなあ…。
144名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 20:42:13 ID:N5swzpXc
そうするとヘルファイヤで燃え尽きたのは♂ノビとその持ち物(青箱含む)
スティレットはまだその場所に残ってるというかんじでいいかな。

>>141
失礼。ただ誰かしらが時間を進める表現を
使わないと一日目が終わらないような気がしたので。
夜はやりすぎたと思うので前回の話は昼ごろだったので
今回は夕方前に修正しておきます。
145名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 20:46:53 ID:Abt3qHvc
○○のPT進んでないから定時放送なし!!とか言い出すと(ありえないけど)最悪一回も放送無しで終わっちゃうよ
それでも書いてるときに定時放送流れちゃったらまあ割り込める話なら先に割り込ませてもらえるんじゃないか?
定時放送流れたから昼間の話は全部ダメー!っていうほどガチガチなわけじゃないだろうしさ
流石に定時後に「定時前にキャラが死ぬ話」とか投下されたらNGになっちゃうんだろうけど…
そもそも定時が朝夜10時で時間が朝と夜でごっちゃになるのが原因だと思う
まあこれも「夜」とだけ描写されてればだいたい4時間前後の猶予があると考えればいいんじゃないかな?
4時間あれば大抵のことは可能だと思うし、進めすぎにはならないと思う
146名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 20:49:16 ID:keqjhxrA
>>125時点での島の情報をマップに書き込んでみt…
先にアップした人いるじゃないかぁ(滅

死体位置も現在位置も書き込んでおりません
でも、折角作ったんでアップしますたorz
http://b3.spline.tv/battleROyale/?command=GRPVIEW&num=41
147名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 20:55:33 ID:FJGJ7oh2
>143>146
非常に乙です。。
おれには真似できません。


で、定時放送そろそろ入れるかい?
148名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 21:03:25 ID:N5swzpXc
S1アドベンチャースーツ
♀モンクの遺留品 G-3

次回、グラリスを書く人は21話の出立ではグラリスが
案内NPCを殺して鞄を奪っていてWIKIでは遺留品ナシと
なっているのでグラリスの持ち物には青箱+2すべき。

金の鈴 ♀ローグの遺留品 F-8(小川)

各色ジェムストーン×5、即席ピアノ線、オリデオコンの矢筒 ♀アサシンの遺留品 D-6
(丘の木立)

♂ノービス スティレットはC-7の燃え尽きた小屋周辺に存在する。
しかし、それ以外の荷物は燃え尽きたものとする。

>>147
うちの作品は時間を修正して夕方前にしましたし
56話では
>>見上げた空はどこまでも青く、そしてどこまでも広かった。
とあるので誰かが夜の作品を書いてからでいいかな。
149名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 21:20:10 ID:b99PWy6E
第57話 馬鹿と秀才


 ―――視界は、前後不覚。左右天地、私を包む空間そのものが、まるで漆黒の海。オニキスにも似たその闇の中に、少女の姿がふわりと浮かんでいるのを―――私は、意識のみの形となって、一人見つめている。もしかしたら、この闇自体が私なのかもしれない。意識の海。混濁した思考。黒。
 影すら残さぬ闇の渦中。へたり込んだ少女はおいおいと泣き咽びながら、涙を必死に拭うように、顔を服にごしごしとこすり付ける。その腕に、蒼い打撲の跡。見れば、足首には白い湿布が巻かれており、痛々しく膨れ上がっていた。脚をくじいているのだ、あの少女は。私はおぼろげに理解する。そして、少女の顔が、一般的に言う「醜い」顔立ちで、体つきもまるでオークの如く肥えていて、身につけている衣服は実に粗末で・・・。まるで襤褸切れをまとう愚かな豚のようにしか見えず、実際彼女は常日頃、雌豚だとか、豚足だとかいう風に周囲にからかわれているのも、私は理解している。

 あれは、過去の私だ。
 私が魔道を志し、世界の心理を求めている、真実の理由。私の、過去。トラウマ。傷。そういったもの。気がつけば、醜い豚だった。哀れな乞食。捨て子。野良犬。
 残飯を食って生き延び、だけどとある不作の冬。それまでがウソだったかのように、疲弊とストレスでげっそりとやせ細った姿で教会に拾われた、少女。それが、私。

 ・・・どうして、人間は不公平なのだろうか、ということ。
 どうして、私は醜く生まれ、人はその醜さゆえに私を排斥したのか、ということ。自然の摂理や、精霊の存在の如何ではなく、なぜ世界は、こうも矛盾していて、綻びにまみれていて・・・私は不幸だったのか、ということ。
 私が求めているのは、そういった事に対する『答え』だった。
 もしかしたら本当は、答えなどないのかもしれない。人の心は醜く、世界は汚泥に満ちている。それは、私自身よく理解している。
 だけど・・・人の心には、必ずどこか、輝石の如く輝く一部分があるはずで。必ずしもすべてが腐りきっているはずではないのだ。
 それを証明するために、私はあらゆる学問を貪った。魔術理論は基礎から応用まで一通り済ませ、今では博学者と呼ばれるほどになった。医学や心理学も学んだ。薬学にも通じた。いつしかそれは心理を求める学問へと続き、知的生物としては最高位に位置する、竜の研究にまで至った。

 ・・・医学を学ぶ過程で、私は自らの顔を整形した。
 手術自体は簡単なもの。知り合いのアルケミストに頼み込み、アシッドボトルを数本譲ってもらう。アンティペインメントで一時的に顔面の痛覚を麻痺させ―――後は想像に任せよう。結果、手術は成功し、私は世間的に言う『美人』へと昇華した。
 しかし・・・たとえ容姿が変わったところで、何かが劇的に変わったわけでもなく。私は今でも、過去に縛られて生きている。

++++++++++

 夜、だった。

 無事に砂漠を抜けて、二時間。北の森に踏み込んだ私は、そこから西へと移動していた。特に深い意味はないのだが・・・西の方角に見えた巨木が、少々気になった。
 もしかしたら、誰かがそこにいるかもしれない。このゲーム、生き残るために殺すにしろ手を取り合うにしろ、とにかく誰かと遭遇せねばなるまい。私は冷めた頭でそう考えていた。
 しかし、さすがにこれだけ呪詩を紡ぎながらの長時間移動をすると、体力もそうだが精神力が磨り減る。だから私は、巨木が大分近くにあることを確認すると、傍にあった木のうろの中で、少しの時間瞑想を(SPR回復とも呼べる)していたのだった。

 体力の回復を感じた私は、髪の毛をかきあげると闇に目を凝らす。うろから顔を覗かせると、神経を尖らせて、あらゆる物音に耳を澄ませ・・・その中に雑音が混じっていないことを確認して、ほう、と安堵の息を吐いた。
 今日はもう、ここで朝を待とう。下手に動くと戻れなくなる可能性がある。漆黒の中を不用意に歩くほど、私は馬鹿じゃない。

 ・・・と、不意に。
 がさり、という音と、小さな呼吸音が耳についた。

 私が思考を回転させる間もなく。危なげない足つきで、何者かが木の傍へ近寄ってくる。不用意にもたいまつを掲げているらしい。赤々とした明かりが地面を照らしている。
 息を凝らしたまま、私はコンパスを手に取ると、鏡のように磨き上げた底面をそっと掲げた。空洞を染める闇に、金属が硬質な光を投げかける。コンパスの底・・・金属面に、映る男の姿。服装からして、剣士のようだ。
 人影は、ゆっくりと私のいる場所まで近づいて来て・・・

 「・・・よし、ここならきっと安全だ。今日はこの中で一夜をっとぉうわぇぁあ!?」

 私の姿を視認し、まるで幽霊でも見たかのように怯えて飛び上がった。確かに、無人だと思っていた木の空洞の中に、女がうずくまって座っていようとは誰も想像しないだろうが・・・。
 すっくと立ち上がると、私は呪文を詠唱したまま、その剣士へと歩み寄る。恐慌状態に陥っているらしく、目を白黒させて腰を抜かす様は、まるで亀のようだ。
 情けない・・・私があきれた表情を浮かべたのを見て取ったか、剣士は顔を赤くしたまま急に顔を引き締めると、

 「あの、おお、お一人ですか!?」

 唐突な問いに、私はコールドボルトの詠唱を止めた。呪文のかわりに、そうだ、とうなずく。たたずむ私の前で、剣士は言葉を選ぶように、

 「い・・・今まで誰かを殺したり、してますか!?」

 私はゆっくりと首を横に振った。剣士が、それに安堵したかのように息をつく。すい、と立ち上がると、真剣な顔つきで、

 「あの、それじゃ、人を殺して自分は生き残っちゃおうかな、とか思ってますか?」

 「そんなことを聞いてどうするんだ?
  私が口で殺人の意志の有無を答えたところで、お前はそれを信じるつもりなのか?この『ゲーム』の中で。」

 その言葉に対し、剣士は一瞬だけ、顔を曇らせる。しかし、次の瞬間には、その太い眉をキッと寄せていた。

 「だけど・・・だけど・・・僕は、信じたいんです。人は、結託できるって。必ずしも争うだけが道じゃないんだ、って。今こそ、試されるときなんじゃないかなぁ、って。
  だから僕は・・・剣士学校じゃ落ちこぼれだったけど・・・力なんてない・・・けど、このゲームに乗るつもりなんか毛頭なくって。絶対、この島から抜け出すって・・・誰も殺さずに、生きて帰れる、って。信じてるんです」

 「それは・・・なんとも甘い考えだな」

 唇を噛むと、剣士は私をじっと見つめる。図星なのだろう。

 「で、でも・・・きっと・・・人は、争わずに生きることが、できるはずなんです・・・・。
  だから、僕は・・・僕は、そのための、盾になりたい・・・」

 呆れた・・・私は嘆息を落とすと、剣士をつま先から頭の先まで眺めた。
 実直そうな顔つき。不器用な手で作られた、無骨な木刀。掲げた松明。頭が回る、とは到底言えそうにないし、おそらく器用な人間でもないだろう。
 しかし・・・どう見ても馬鹿だが・・・悪くない。

 「・・・・・・もしも、あなたが僕と同じ考えをお持ちでしたら。
  僕に・・・護らせてくれませんか?―――あなたを。」

 私を、か・・・?不意を疲れたように答えた私に向かって、青年はコクリとうなずいた。そして、共に生き抜きましょう、と、強い語調で言った。
 私は・・・先ほどまで見ていた、自らの過去を思い出し・・・・・・この青年に、賭けてみよう。そう、思った。

 「―――それじゃ・・・そうだな。頼む。」

 ぱぁっと顔を晴れやかにする情けない剣士。その武装や顔を見つめて、ずいぶん分の悪い賭けだな、とは頭の隅で考えつつも。
 だけど、この不器用な青年なら、もしかしたら『答え』を見せてくれるかもしれない、と。私は無意識のうちに微笑んでいた。

 ―――そして、私と、彼の、奇妙な・・・冒険と言うにはお粗末な、生存のための珍道中が始まった。

 <♀セージ>
 現在位置−島の中央部の森、巨木の傍(F-7)
 所持品−幸運剣、トーキーボックス、支給品
 外見特徴−緑色のロングヘアー(csf:4j0i40h2) 、整形美人
 口調・性格−沈着冷静、博学。必要なこと以外はあまり口にしないタイプ。過去のトラウマから、感情を殺す癖がある。
 備考−高INT 習得スキル フリーキャスト、ドラゴノロジー、スペルブレイカー、全ボルト系(五色セージ) 過去にトラウマ有 ♂剣士と同行

 <♂剣士>
 現在位置−島の中央部の森、巨木の傍(E-7)
 所持品−手製の木刀、s4ナイフ、熱血鉢巻
 外見特徴−ノビデフォ髪 (csm:4g022?)
 口調・性格−丁寧な口調だが、混乱しやすい。素朴。鈍感。あまり頭は良くない。
 備考−JOB45 両手剣剣士 不器用 剣士学校では落ちこぼれだった。
150名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 21:23:17 ID:Dv36uNX.
♂ハンター、♀アーチャーの王子様ペアが誰かと接敵してるから
そこを誰かが書く前に定時放送するのは避けたいところ。

それから定時放送についてなんだけど、
午前10時、午後10時の2回だとすると、最初の放送が午後10時になって
つまり夜を迎えない限り放送がないことになっちゃう。

それとも最初の放送だけはてきとうな時間で以降が定時放送なのかな。


次に現在未解決のテーマ
ジルタス問題 : ジルタスは枠消費? 消費しないならキャラ枠が1つ余る
地図問題   : 地図には詳細が書かれていたの? 解決策→キャラごとに地図が違う or ♀スパノビの独自調査

個人的にはジルタスは枠消費しない(理由は首輪をつけられていないから)
地図はキャラごとに渡された地図に当たり外れがある
ってのを希望
151149sage :2005/11/11(金) 21:30:37 ID:b99PWy6E
 書いてる途中、あまりに話が長くなりすぎて投稿できなくなっちゃったんで、半分くらい文章をカットしました。ので、判りづらい表現が多々あるかもしれませんが、それはごめんなさいです(´人`;)
 リレー小説って、文章の長さの規制もあるんですにゃー。参加するの初めてなんでそこらへん難しいですわぃ。

 >>143、146
 GJ!非常にありがたいですお( ^ω^)
 次からそれを参考に話を組み立てていこうと思いますです。
 地理の把握もしっかりしなきゃですねー。
152名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 21:35:14 ID:GzvL0vbQ
>144
…ちょっと最後にガツンと言っておくよ。
なんか自分の141のちゃかしのせいで反れちゃったけど、
つまりはやりすぎだってことに全く思い当たってなさそうなんでキツめに言ったわけね
あの話(のどの部分かは知らんが)を書きたかったが、
なんか怪我しててすぐ動けそうにないし。だったら夜になればいい、
でも「誰かしらが」先に書いたら困るから「時間を進める必要があった」と読めちゃうよ。
だって他の人の投下とストーリーの進行を促すための時間操作だったなら、
なぜ一足飛びに深夜で暗闇なのさ。
夜はやりすぎだったと思ってくれたんなら、
あの話も全然そんなつもりはなかったのかもしれないけど、そう見えた。
ここまで言ったから分かってくれると信じて次の投下では何事もないことを願い。
雰囲気悪くしたのでしばらく傍観します。
>143>146
非常にお疲れです。
146がドラクエ風だ…
153名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 21:42:32 ID:FJGJ7oh2
>>148
了解です

>>150
ん。とりあえず午前午後10時に定時放送だけど
朝の分は最初ということで(開始直後で誰も死んでないために)
すっ飛ばされたものだと思ってたけど。
みんなは違うのかな。

ジルタス問題:
子バフォって一応枠消費してたよね?
でも、ペットも枠使うんなら子デザはどうする?
個人的にはジルタスはアコのそばを離れることはないってことで枠消費しなくてもいいんじゃないかと。
アコが死んだらそのまま退場ということで。(どういう流れかはその書き手に任すけど)

地図問題:
地形は書いてあったくらいでいいと思うんだけど。
建造物はなしで。
当たり外れつけるとまたキャラごとに詳細が増えるわけで。
さすがにそれは複雑になりすぎな気がするのです。
自分の現在位置が表示される魔法の地図ってのは不可ですか?
方向音痴キャラはちと辛いけど。
154名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 22:05:45 ID:jf068fxw
>>153
定時放送:
午前10時以降の昼間から始まったもの、として捉えてました。

ジルタス問題
>盗蟲、ポリンなど知能を明白に持たない者
ってことで、どんなに賢いわんこでも犬ってことで枠消費なしで良いんじゃないかな?
まぁ、RO世界のペットは喋るから明白な知能がないと言い切れないが、
gdgdと議論するよりはスッパリ決めちゃった方が進行を妨げないと思うし。

地図問題:
俺も魔法の地図でいいと思う。
それでも地形を確認している人は、地図に対して(ひいてはGMに対して)不信感を抱いている
って感じがして用心深さとかが表現できて良いんじゃないかな?
155名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 22:16:55 ID:jIEsBRpw
勢いSUGEEE!
とりあえず拾い集めてきた話題は

>ジルタスは枠消費?…展開によっては人も殺すかもしれないので微妙だなー
あーでも子バフォは違ったし、やっぱり首輪をつけるかどうかに拠るんでは?
GMが最後の一人連れてくるの面倒で首輪つけにきましたぁ♪なんてのも…って職務怠慢だ!
>島でかいね…その計算してくれた労力に涙が・゚・(ノД`)・゚・
>♂ノビの遺品…書き忘れだと思うので私もマジが拾う展開で構わないと思います。
>ヘルファイア…ノビが消し炭になったのは即死だった上に直接攻撃のせいで、FBl使うときはそれなりに弱くなってるとかは?
>地図…魔法マップだと♀アコの方向音痴が思いっきり矛盾するのは…どうしよう。
>提示放送云々…提示放送の時間調整したほうがいいのかな?または、一日目だけは昼(午後)におこなうとか。
>>153 一日目朝の分は…というか002話がいきなり炎天下なんで正午くらいに連れてこられたのかと思ってた。

>>151 長い…なんてのは……2スレに分ければいいのではっ……!
個人的にはいっぱい書いてくれたほうが嬉しい方です。
156名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 22:18:11 ID:babz4Iqo
もう終わった議題ですが、♂ノビのスチレはたんなる書き忘れでした
申し訳ないorz
157名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 22:20:30 ID:babz4Iqo
捕捉ですが、ヘルファイヤのFBlについては零距離で最大威力(=つまるところ♂ノビのように燃え尽きてしまう)
以後距離が離れるたびに威力は弱くなり、最大射程は10m~20m程度だという脳内設定でした
158名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 23:11:28 ID:JPO.5weE
54-56までWikiに追加しておきました。
キャラごとの追加はまだ行っていないのでまだ直ってないところがありましたら修正お願いします。
と、54の♂マジの話も修正してWikiに追加致しました。

57の話は……そのまま入れちゃっていいのかな?
ちょっと分からなかったので入れずにとっておきました。次の方にお任せします。
それではお先にー。
159149sage :2005/11/11(金) 23:19:46 ID:b99PWy6E
 あ、57話なんですけど、最後の状況確認のところで、♂剣士の現在地がE-7になってるんですけど、F-7に修正おねです(´Д`;)
♀セージと同行しておるので、はい。
 あと、もうカットした分の文章消しちゃったんで、これでwiki入れおながいしますえろいひと(´・ω・`)

 ちなみにここで確認しておきたいんですけど、もしも書き上げた文章が1スレ内に収まりきらなかった場合、2スレにわたってうpしちゃっていいんですかね?
 それ如何によって次から書きたい話とかが変わるんですけれども〜・・・
160名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 23:24:48 ID:iOimpcdA
ジルタス出した人です。証明できませんが。
首輪のこと考えてませんでした、だのに枠は消費するものだと思っていました。
個人的にはアコきゅんが死んでしまった後の姉御の行動を是非見てみたいので
アコきゅん死亡での行動の制限を受けないという意味で枠消費を希望してみます。

いずれに転ぶにしても、首輪の描写は他の書き手の方にゆだねようと思います。
半ば思いつき、半ば悪乗りで書いた文章が
揉め事の種を蒔いてしまったようで申し訳ありません。

>>159
既に2レスで物を書いている方がいらっしゃるので問題はないと思いますよ。
ただ、流石に3レスは問題ありますよね?と自身も長文書きの人が確認してみます
161名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 23:31:09 ID:4dYtfisg
つじつまあわせ案

♀アコは地図の現在位置はわかってたが方角を読み間違ったってことでどうでしょう

ヘルファイヤは魔法と違い、振りかざすだけで無限に使える点を考慮して
FBLの威力自体は相当弱めないとまずい気がする
ただし、♂ノビが一瞬でケシズミになっているため
突き刺すなりして(時間的に3秒くらい?)直に槍先に触れた相手に限っては
そのくらい凶悪な威力を持つって具合でいかがか
162名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:05:10 ID:vGoCVG42
>>159
あまりにも長いぜと冷や汗が出た場合はテキストファイルをうpれば
スレの容量削りすぎなくて尚好ましいんではー。
ついでに言うと「スレ」だとスレッド全部なんで恐ろしい長さの壮大な伝記に…512KBの(゚д゚;)文章

>>161
ぬ、じゃぁ槍での攻撃は単純に♀剣士の直接攻撃なのと火属性が乗るので結構ヤバス、
FBLの威力のほうは、彼女INT型じゃなさそうだし威力弱めで、というのはどうですか。
(あの小屋は木造で築40年くらいでしかもすごく乾燥していた…とか…)
そして槍に「命をつかまれたら」凶悪無比な地獄の業火発動、骨すら残さん。なんてのは?
数秒必要で突き刺すだけだと「どこでもいーから刺しゃーいいのよ、刺しゃー」で♀剣士たんコエー(ならんか)

そして♀アコがヤバめの方向音痴と化してしまうその提案……
フリスク口につっこんであげたい。

そろそろ書き手陣の後ろに我もと並びたい気持ちと、安定した投下(供給)で
その欲求が満たされまくりなこの3日間です。書き手の方々に感謝。
163名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:15:22 ID:lbM/0eZQ
>>159
 ふむふむむ
 すでに2レスにわたって書き込んでる人がいたとはΣ(´Д`;)
 次書いたときは削らずに2つに分けて投稿してみますです〜。
 無駄に長かったときは笑って許して(*'ω`)

>>162
 テキストファイルうpとかやり方わかりませぬ(つД`;)
 まぁほどほどにがんばりますおー
 っていうか『スレ』って書いちゃってたのに気づいてたんだけど訂正するの恥ずかしかった(*ノωノ)
164名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:31:45 ID:F7z4U7dY
 姉御ボカン in BR


 丁度落日より数時間ほど前の昼下がりの頃だ。
 ♀BSは、というと先程小屋から拝借した布着れを包帯代わりにぐるぐると傷口にまきつけていた。
 それは、元々は女性用の肌着を斧で切り取って作ったもので。
 多少埃がついてはいたけれど、箪笥の中に入っていたそれはまぁ、どうにか包帯として使える位には清潔だろう、と思う。
 服の切れ端の代わりに改めて巻かれた包帯のせいで、まるでミイラみたいな片腕の彼女の子分は、というと。

「ぼ、ぼず…もう、おわった?」
「まだだよ。もう少し待ちな」
 と言う台詞からも解る様に、上半身裸で治療に専念している彼女に背を向けて、
数メートル程はなれた先で石像の様に直立していた。見張りである。最も、♀BSにとっては自分の方に向かれない事の方が重要だが。
 はてさて。包帯を巻き終わると、鞄の中から支給された干し肉を引っ張り出して食べる。うむ。不味い。
 ♀BSは硬い保存食を咀嚼しつつ考える。
 このアタクシ、これから一体どうするべきであろうか?

 いや。だってさ。幾らヒールもらったって傷はまだズキズキ痛むし。
 こんなじゃ歩くのにだって酷く時間が掛かってしまう。実際、ここまで来るのにも一時間以上経ったし。
 どっちが足手纏いか解りゃしないよ。
 とは言え。ちょっと前の小屋覚えてるだろ?あんな事しでかす奴が居る場所に長居するのも真っ平ごめんさ。
 結局はこうして、重い足を引っ張って森の中を歩くしかないって訳さ。
 まぁ、精神力が少し回復する度に、♂スパノビがヒールしつこいぐらいにかけてくれたから、傷の調子自体はだいぶ上向き。
 なんだけど、体力そのものはヒールじゃ回復しないみたいで、まぁ、アタシもしつこい位度々休む事になっていた。
 途中で放送があったんだけど──ムカツク野郎の声が聞こえたって事と、
それから、ああ、こんなにも人が死んだのか、って思ったぐらいだった。
 …っていうか、アタシは一体誰に喋ってるんだろうね。全く。

「終わったよ、もういいからこっち向きな」
 彼女が言葉を投げると、♂スパノビは弾かれたみたいにこっちを向いた。
 ずざざっ、と近寄ってきて、次に何をすればいいのか。それを求める様な顔で♀BSを見ていた。

 とは言え。やっぱり彼女とても大したアイディア、と言うものがある訳ではない。
 むしろ、今の今まで災難続きで碌に頭を使う余裕も無かったのだ。元々intは少ないのであるが。
 …この島での行動目的には、大別して二つある。
 殺す…のは論外として、殺されず、目を盗んで脱出する。
 しかし、それも随分難しいだろう。ちゃらっ、と首輪にくっ付いていた金具を弄る。
 そう。外すと爆発する素敵な首輪だ。おまけに、脱出を選べば必ずあのジョーカーとかいう奴と戦うことになる。
 どちらが確実かは天秤秤で測りきれない程微妙。

 いやいやいや。っていうか、早いこと体力回復しなきゃね。
 こりゃ、単に疲れたって訳じゃなくて貧血なんだから。こう、モリモリ肉とか食わないと。
 ──や。平気で肉が食べれるのは、人肉があたりに転がってるだろうこの島じゃ、とても有難い事。

「お前、どうして仲間を探してるんだい?」
「お、おで。えらいひとがそうしろ、っていってたから、そうした」
 ちなみに♂スパノビの意見はこれである。
 …まぁ、少なくともそれなりに頭のいい奴を仲間に引き入れないとな、と思った。
 リーダーはアタシとして、力仕事とか雑用は♂スパノビ。ここは一つ、知恵の働く参謀がほしい所である。
 が、その知恵者が脱出の為に動いてるとは限らない訳で…いやいや、それ以前にこの内訳だとまるで悪党である。
 但し彼女は鞭は持っていない。

 ぼかーん、と髑髏模様の煙が脳内で立ち上った気がして、♀BSは項垂れた。
 頭を使う事は酷く疲れる事なのだ。特に、こう言う事は。

「あー、止めだ止めっ。兎も角、こんなクソゲームを打ち直せる人間探すってだけでいいわ」
 と、不安そうな顔をしている♂スパノビの前で言い放った。
 まぁ、今は休み休み少しづつ続けていけばいいだろう。
 大嫌いな親父が扱ってた様な鉄みたいに、熱いうちに打たなきゃいけないって訳でもないんだし。
 っていうかあのオヤジのせいで、アタシのあだ名は何時だってクホリーナだった、っつの。

 あいつめ。今度と言う今度はクビにしてやるっ…♀BSは、ふとそんな幻聴を聞いた気がした。

 尚。これから暫くして鞭女に出会うのだが、のろい歩みで進む彼らはそれを知らない。


<♀BS 持ち物変化無し 小屋から拝借した服製の包帯を片腕に 場所:F-3 ダンサーが出会う場所に移動中>
<♂スパノビ 持ち物変化無し 状態変化無し 場所:同上>

注記:時間軸の関係で、このPTは一時進行ストップ
  ♀BSの傷問題については、度々の休憩+精神力回復する度の♂スパノビのヒールのおかげで上向きの方向で
165名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:31:48 ID:0ZMid/MI
>どこでもいーから刺しゃーいいのよ、刺しゃー
そう反論されるのは予想できたけど他に♂ノビの理由付けが思い浮かばなかったのよ
>>162の通り、槍に命をつかまれたら(≒とどめさされたらって解釈でいいのかな?)のほうがより限定されていいですね

♀アコはねぇ…冒頭でしっかり地図見てるし、私にはもうフォローのしようがないっす
166名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:35:21 ID:F7z4U7dY
とりあえず、姉御の傷問題についてのフォロー作品のつもり。
何か、終始♂スパノビの顔が青いままなのは、
道すがらヒールをかけ続けた、という解釈でもともとの文に付け足しますた。
時間軸に関しては、とりあえずいったん♂スパノビPTにストップかけて
他のPT進める&定時放送とかでフォローを入れていく、という方向しかなさそうな予感。

…とりあえず、漫画喫茶からなんで
微妙に認識がスレの速度に追いついてないのは申し訳ない限りですが。
167166sage :2005/11/12(土) 00:41:39 ID:F7z4U7dY
…orz
ごめん。途中で致命的なミスに気づかなかった。
放送がなぜか流れてる事になってるけど、まだ流れてない方向でおながいします。
168名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:43:26 ID:pKThwMX2
>>143>>146
地図作成お疲れ様です

・♀アコと地図のこと
「方向音痴」ってのは「方向感覚に問題がある」だけじゃなくて
「地図が読めない」のと複合する場合はあるよ。ダメな人はちゃんと地図があってもダメ。

・放送のこと
1日目の開始が午前10時以降で、最初の放送は1日目夜ってことでいいんじゃないかな。
最初の放送だけ適当な時間に入れるかどうかは、そう書きたい人がいれば
そうしても別に構わないんじゃない、という程度。
ふと思ったけど午後10時の放送って凶悪だよね。たぶんそろそろ寝静まってる頃に……。
169名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:43:37 ID:dffebC4I
>>166
ナイス!
ボスは本当に脳まで筋肉なんだなぁw

現在のPT進行は
♀BS ♂スパノビ ♀ダンサー PTが修正により夕暮れ前

♀セージ ♂剣士 が夜。

他のPTの時間をそろそろ進めないと・・・・・・
170名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 00:57:26 ID:VAtjnxCc
>>168
・♀アコ地図のこと
 うん、確かに地図で目的地を確認して反対方向に歩き出す人が家族にいる
 いつ自分がそうなるか戦々恐々としてるし
 それでいいかもしんないね
171名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 01:08:00 ID:vGoCVG42
ttp://b3.spline.tv/battleROyale/?command=GRPVIEW&num=42
現時点での配置ってこんなかんじ?(マップ借ります)
とりあえず確認なのでキャラの見た目がまだ付いてってない状態で見難いかとおもいますが。
すげーわ北のあたり、ごっちゃごちゃ

以下アイコンが流石に無かった奴ら
・グラサンモンク→とりあえずチャンピオン
・忍者・悪ケミ→とりあえずアサクロ・クリエ
・ホルグレン→とりあえずホワイトスミス
・淫とプリ→とりあえずハイプリ(♀)
・ジルタス→とりあえずチェイサー
・謎の大臣→とりあえずグランペコにのったパラディン(見た目が豪華だったので)
・ミストレス→とりあえずハイウィズ

アイコンを使ってみたかっただけだという話では断じてない!

>♀アコの件。魔法の地図だと、自分がどう動いたかが分かるはずなので「地図が読めない」は
適用されないかなーと思ったんだけど。そこで本来の亀島と同じ向きで地図を見てた、でどうだ?!
すいません強引すぎました。

>放送時間、夜10時って確かに凶悪なー。サバイバル中じゃ寝落ちしそう
172名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 01:11:48 ID:vGoCVG42
>>163
まずメモ帳を開いt ……(割愛)……というわけで出来上がったtxtファイルを、
ROの小説うpろだを借りてアップしてそのアドレスをはっつけるもよし。
Wikiでファイルのアップロードが出来るので、それを利用するもよしだ。
(Wikiで適当なページを見る→ページの一番上のちっこい字「アップロード」をクリック)
173166sage :2005/11/12(土) 01:15:59 ID:F7z4U7dY
後、いろいろとレスをば。

>>ジル姉さん

あれだ。意外と難しい…前回の子バフォは結局
設定上はただの支給品だった訳だし。
うーん。取りあえず、個人的にはジル姉の「アタシは♂アコの所有物よ」
とかそういう確信犯的発言が見たいので、支給品扱いかな。

ともかく支給品が入ってる「青箱」から出た訳だし。

>>地図問題
うーん。あれだ。補足で、個人的には、各人の能力差の描写をつけやすくするべく、
地図作成能力なる奇妙な概念を持ち出してみる。
まぁ、わかりやすくいうと、本人から見た地形を、
その都度どれくらい正確に白地図に書き込んでるか、という能力とでも。
♀スパノビなんかは、結構マメに書き込んでて、
♀アコはまったく書き込まず、適当に歩いてるんでしょう。

要は、白地図で、♀スパノビはそれに書き込んで使ってるんだ、と言いたいだけですがっ。

>>時間軸問題
やぱし、暗黙の了解として、ある程度時間軸は全体で通すべきかと。
ただ、一人だけ孤立してる人とか、あまり絡みが期待できない人に関しては
放送をはさまない程度で進めてもいいかな、とも思います。

まとめると
一定範囲に人が集中してる状態なんかだと、何事もなく─ってのは不自然ですし。
地図において、人が密集してる地域については、時間軸は他のPTと調整しつつ、
孤立しているキャラに関しては、それより緩めに進めるってのが意見ですか。

但し、出会いのシーンなんかは、その後のキャラクタを縛る複線とも、
制限ともなるので、そこは十分必要に応じて注意すべきですけども。

>>炎槍問題
威力的にはあんまりFBは強くない方向で。
家が燃えたのは…あれです。木造老朽建築(乾燥)だったのでしょう。
大体からして、振り回した時出てきたFBがひとつとは明記されてませんし。
人間消し炭事件は…だめだ。弁護できません。
多分500cは絶対超えてるし、これは弱体化とは言えないというのが結論。

本体については…あれです。
前回の♂BSとは違ってでドラックヒーロー状態の彼女は
いわゆる常時火事場の馬鹿力なのですよ。長持ちはしないでしょうが。
つまり、最初は馬鹿力であの威力だったけど、
肉体を限界以上酷使してる為、だんだん筋力は落ちてくる筈。
走り回ってる内に、そのうち疲れ切って動けなくなるでしょう。
肉体は有限ですから。

短剣は、あれだ。
燃えたのは柄ではなかろうか、と。
刀身自体は、状態はともかく残ってると思われ。
まぁ、延焼が広がる中で、さびて使い物にはならないでしょうけども。

そして、私信。
♂Wizさんと♀マジの件ですけども…うーん。
正直、どうしようかと。取り下げといった以上取り下げるべきですが、
惜しいと言ってくれた方に申し訳が立たない。
うーむ。取りあえず、こういうときは皆さんの意見を仰ぎたいと思います。
174名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 01:24:57 ID:m7ijfXmA
>>173
私的には採用して欲しいっす>Wizさんとマジ子の件
これまでに二人に関する話は出てないわけですし。
何よりスティックキャンディなめるWizさんもえうわなにをするやめ(ry
175名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 04:06:16 ID:zQUeBdUk
F-5の集落をG-5に持っていき、F-5を草原ってのはダメかな?
176名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 04:56:44 ID:dffebC4I
058 完全武装

「あの男コロス・・・・・・」
しかし、こんな気持ちで仕損じてWを危険な目にあわせてはいけない。
グラリスは苛立つ気持ちを静めるために状況確認をする。

とりあえず、今ある持ち物を確認しよう。
案内人から奪った荷物の中に青箱が二つある。
そして♀モンクの青箱が一つとカード帖が一つ。
武装は現在はTBlバッソと連弩。
矢は通常のものである。

「とりあえず青箱を開けて見るか・・・・・・」

一箱目オープン

「ほお・・・・・・これは・・・・・・」

中から出てきたのは20本ばかりの矢。

「この匂いは・・・・・・毒が塗りこまれているのか」

ただし、何の毒かは分からない。
通常の毒かもしれないし睡眠毒かもしれない。
はたまた視神経を侵す盲目毒かもしれない。
いずれにしろ自らで試すわけにもいかない。

「よし、次の相手で実験をしてみるか・・・・・・」

彼女は二本に一本の割合で通常矢と毒矢を連弩の矢筒に装填する。
この連弩は矢筒と本体を結合して連射を可能にした自動化弓である。
シュバルツバルド共和国が発明したものでジュノーあたりで手に入れることができる。
そして当然、軍役についていた彼女は誰よりも上手く使いこなすことができた。
矢筒への最大装填数は8本。そしてあらかじめ発射できる状態の矢と合わせて9本。

二箱めオープン

「これは・・・・・・懐かしいものがでてきたな・・・・・・」

でてきたのはS1メイル。
彼女が軍役時代、愛用していた装備だ。
懐かしい感触とともにそれを着込む。

「ここまで武装してしまったらもう騙し討ちはできないな・・・・・・」

軽く嘲笑する。
だが、この武装した私は誰にも負けるつもりはない。
問題はない・・・・・・だろう。

三箱めオープン

「ダブルクリティカルカタールか・・・・・・だが残念ながら私には使えないな」

まあ、そこまで重たいものでもないし、とっておこう。
投げて威嚇用ぐらには使えるかもしれない。
私はそう決心すると荷物の中に放り込んだ。

そして最後。
カード帖をオープン。

「なんだこれは?マンティスCか・・・・・・いや違うキラーマンティスか!?」

それは通常のマンティスと違い色が青であり遥かに禍々しかった。

「ふ・・・・・・皮肉なことだ。私は差し詰め殺人蟷螂ということか・・・・・・」

だが、最初から分かっていたことだ。
今はWの命のみを最優先とする。
その他のことなど何も問題にはならない。
私は殺人鬼となろう。
そのカードを鎧に差し込むと私はゆっくり歩き出した。

***

日は間もなく落ちる。
最後の残光を島に投げかけている。
私が現在居るのは先程より少しばかり離れた場所。
移動は・・・・・・あまりしていない。
初日の夜はきっとみんなあまりの緊張で疲れ果て眠るはずだ。
そしてそれに乗じて私は虐殺する。
それまでの間、私は木陰で仮眠を取っていた。
そして・・・・・・ぴゅっという口笛の音に目が覚めた。

「さてさて・・・・・・その武装一人の物じゃないでゲスね・・・・・・殺して奪ったでゲスか」

目の前に現れた♂バードはゲス口調でしゃべりかけてきたが
私はその中に潜む巨大な殺気にゾクッとした。
こいつは強い。
だがしかし・・・・・・
甘い・・・・・・甘すぎる。
愚かな・・・・・・私の仮眠をつけば殺せたものを・・・・・・。
とんだ甘ちゃんだ。

「ああ・・・・・・その通りだ。そしてお前が3人目となる」

私はほくそ笑みながら右手にTBlバッソ。左手に連弩を構えた。
バスタードソードは別名、片手半剣と呼ばれている。
両手、片手両方で使い分けられるように考案されている物だ。
片手だと少々威力が心元ないが遠距離攻撃できる弓を持つ方が
総合戦闘力は高くなる。

思わず軍隊に所属していた時の思考パターンに戻りつつあると
悟り、軽く苦笑した。

<グラリス>
位置:F3
容姿:カプラ=グラリス
所持:所持品-TBlバスタードソード 連弩(?毒矢と矢を半々装填)普通の矢筒 ?毒の矢十数本
案内要員の鞄(DCカタール入り)メイルオブブリーディング
備考:武装が大幅に強化されたことにより心理的油断が生じている。

<バード 持ち物 バリスタ 羽帽子 普通の矢筒
状態:妹の復讐の為に殺人者と主催者へ憎しみを抱く。
位置:F-3>
177名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 06:51:33 ID:5YOJIk9c
>>171
グッヂョブ!なんだかとても分かりやすいです。
そして妙に笑えてしまった。
この集中具合にGMジョーカーの悪意を感じるのは私だけ?w
もともとある程度固まって配置されるよう設定されていたとしたら、♂騎士と♀プリが合流できるような細工も案外簡単だったのかもしれん…。

>地図
突然ネタ元を思いつきました。
「自分の位置を表示する魔法の地図」だとした場合、地図は「どうやって現在位置を把握」してるんでしょうね?
そして明らかに同じ魔法で全員の位置を把握している人が居ますよね?
これ以上書くとネタ利用の方向性を決めちゃいかねないので、ここまでw

>ヘルファイアの威力
FBlは他の魔法と同じく著しく威力を制限されている、でよろしいかと。
♂ノビを跡形もなく焼き尽くしたのは…プロローグにある「爪角の欠片」の効果が、そう言う形でも出ちゃうってことでことでどうでしょう?
つまり>>162氏の言うとおり「命をつかまれたら」明らかに蘇生不可能な状態になってしまうって感じで。
178名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 09:06:33 ID:jqt3hn8Y
思いついたんで書き逃げっ。ヘルファイア作中通して一定の威力じゃなくて
徐々に減少させていけばどうだろう?♀剣士の命を燃料としてるから始めは威力高めでも
段々衰えてくる。これぞまさに減るファイア逃げろぴゅー
179名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 09:39:28 ID:izIhWdS2
>>171
なんだ…この感情はっ…GJ…!GJ…といいたいっ……
…だが…だが……惜しむらくは…ただ一点……っ!!
♂プリ…そして……♂シーフの…っ……首を…挿げ替えたい……っ!!

カイジってこんな書き方でいいんかいのぅと練習がてら乙であります

それにしてもグラリスさんが今回最強のマーダーになるのか?
愛は強し、だね
180名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 10:25:05 ID:xNucCAn2
059 悲しい話その2

私は、♂プリと♂シーフに自分がしようとしていることを説明しようとして、ふと思った。

悪夢の中では……。
首輪をしているということは、相手=GMに話が聞こえるということである。
そういえば、夢の中では突然襲われたといっても過言ではない。
話が聞こえるはずなのに。
あの悪夢の参加者はどうしていたのだろうか……?

そう思うと、説明することができなくなってしまった。
自分の悪夢の話しをすれば、良い意味でも悪い意味でも私に対する態度は、更に変わるだろう。
今は説明する時期ではない。
今後、きっとそれができる時期が来る。

「とりあえず……移動しませんか?」

私が言えたのは、その一言だけだった。

「おう、どっちに進む?」
「このまま海岸線を南に向かうか、林の中を更に進むかですが……どちらがいいでしょう?」

地図を広げてコンパスを隣におく。

「南に向かうと集落跡があるみたいですが…」
「僕としては集落跡はやめといたほうがいいと思います」
「ん? なんでまた?」

♂プリが不思議そうに♂シーフをみた。

「集落跡ってことは、隠れる場所が多いですよね? ってことは奇襲されないとは限らないし。
できればそれなりに見通しがいいところがいいです」
「お前……意外と頭良いんだな」
「まあ、盗作ローグ志望だったんで。それなりに勉強してます。誰かさんと違って」
「ほーーーう? 俺の頭が悪いとでも言いたそうな言い方だな、おい」

♂シーフのあたまにうめぼしをかましながら、♂プリは言う。

「いたたたた、誰もそうだとはいってないじゃないですか、痛いってば、離してくださいよー」
「クスクス……じゃあ、西に向かいましょう?」

荷物をまとめて、ついでに♀WIZは未開封だった青箱を開けた。

「マフラー…?」

ひっくり返してみると、スロットにトカゲのカードがさしてある。

「フリルドラカード挿しってことは……クローキングマフラー?」

壁際でのみだが、クローキングできる代物だ。

「へー。結構いいもの出たんだな」
「とりあえず、使うことががないといいんですけどね」

マントをはずして華奢な肩を露出させると、♀WIZはマフラーを身につけた。
無論、♂プリと♂シーフはその肩と仕草に視線が釘付けである。

そう、男は悲しい生き物なのだ。


<♂プリースト>
現在位置-(F2) →南西(E3)に向かう
所持品-修道女のヴェール(マヤパープルc挿し)、でっかいゼロピ、多めの食料、赤ポーション5個
外見特徴-逆毛(修道女のヴェール装備のため見えない)、怖い顔
備考-殴りプリ 、♀WIZ・♂シーフと同行

<♂シーフ>
現在位置-(F2) →南西(E3)に向かう
所持品-青箱(未開封)、多めの食料
外見特徴-栗毛
備考-ハイディング所持 、♂プリ・♀WIZと同行、盗作ローグ志望でちょっと頭が良い

<♀WIZ>
現在位置-(F2) →南西(E3)に向かう
所持品-ロザリオ(カードは刺さっていない)、クローキングマフラー
外見特徴−WIZデフォの銀色
備考−LV99のAGIWIZ、GMに復讐、♂プリ、♂シーフと同行
181名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 10:26:48 ID:Be7nUco2
>>179
http://b3.spline.tv/battleROyale/?command=GRPVIEW&num=44

こうですか? わかりませんっ
182名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 10:43:32 ID:Be7nUco2
>>173
♂WIZ ♀マジ話ですが
個人的には再度ナンバーを振って再投稿すればOKですが
そうじゃなければNGが良いかなと。

もしかしたら今、♂WIZや♀マジ話を書いてる人もいるかもしれませんし、
連投規制は厳守でいきましょう。
1831/2sage :2005/11/12(土) 11:07:31 ID:0ZMid/MI
060 過去の夢


遠くに最初の獲物を見つける。
服装からしてアサシンとアルケミストらしい。

その場ですかさず気を練る。
二対一では分が悪いため、アサシンよりは仕留められる確率の高いであろうアルケミストを狙い撃った。
初弾は見事命中。そのまま吹っ飛んだためよく見えなかったが、胸部を貫通して即死だろう。

そして間髪入れずもう1人のアサシンへ狙いを定める。
さすがに避けられた。
奇襲の1人目はともかく2人目の、しかもアサシンまで一撃で始末できるとは考えていない。
だが、次の指弾を撃つも避けられた。
思ったより身のこなしがいい。先にアルケミを殺せてよかった。

そんなことを考えながら、体の周囲に浮かぶ淡い光球を次々と撃ち、反撃に備えて岩場に隠れ気を具現化し充填する。
気を練る以外は、常に移動しつつもちろん相手から視線は逸らさない。
そうして再度指弾を撃つが全て避けられる。

落ち着いて再び岩の陰で気を練り、岩から身を乗り出した瞬間、目前に石が飛んできた。
「読まれている!?」
それを辛うじてかわすと、そいつはもうそこにいた。
"あの人"も速かったが、こいつはそれ以上に疾すぎる。

「く、お前はいったい……」

そこでオレの意識は途絶えた。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「ねぇ」
声が聞こえる。
その声は今でもはっきりと覚えている。"あの人"の声。

「強くなったね。もうわたしなんかじゃ敵わないくらいに。」
「いえ、まだまだです。あなたにくらべたらオレなんて。」
「ふふ、謙遜することないのよ。」

あの頃と同じ笑顔を向けてくれていたが、少し真面目な表情になる。

「ねぇ、もういいのよ?わたしの仇撃ちなんて。」
「え?」
「それよりもここで殺し合いを望まない人達を助けてあげて。
 今の君ならできるはず、強くなった君なら。」

そこで"あの子"の声が割ってはいる。

「私守ってくれたみたいに守ってあげて。きっと助けて欲しいと思ってる人がいるよ。」


もうずっと忘れていた。
"あの人"が死んだとき、それでも何かを守りたかったオレは本当はプリーストになるつもりだった。
"あの子"が目の前で殺されてからはモンクになって、ずっと復讐を誓っていたけれど。

そうしてオレが戸惑っていると…

「だいじょうぶ。君ならできるよ。」
「ここからずっと見守ってるからね。」
1842/2sage :2005/11/12(土) 11:08:44 ID:0ZMid/MI
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

2人が微笑んだところで目が覚めた。
どうやら気絶していたらしい。
いつも見ていた悪夢と違い、温かく包まれるような夢だったな。

っと、慌てて今おかれている状況を確認する。
今いるこの島はいつ殺されてもおかしくない無法地帯だ。
なのにオレが生きているってことは、あの2人もここへは殺し合いに来たわけではないということ。
それなのにオレは…。
ふと先ほどの戦闘を思い出し、アルケミを殺したことを自責しかけたとき、腹部に鈍痛が走った。

とっさに手を当てる。
睡眠をとった(とらされた)ため体力は回復していたが負傷はヒールをかけねば治らない。
「!?」
明らかに治りが小さい。このくらいの打撲なら一度で痛みすらもなくなるのに。

「もしや先程の衝撃で…?」
立ち上がり、精神を集中して気を練る。
そうして自らの気を具現化したその淡く光る球を、早速目に付いた手ごろな岩に向かって撃ってみる。
いつもならばそれは粉々に砕け散るか、もしくはコルクを抜いたようにきれいに貫通する。

気が岩に着弾し、霧散した。いつもと手ごたえはかわらない。
だが今しがた撃った指弾は、着弾部分を抉りはしたものの岩を破壊するには至らなかった。

そのままヒールと指弾を数回試してみたが、やはり威力が落ちている。
恐らくあのアサシンにやられたせいであろう。
スキルがなくても戦えるが、それでも辛い。
弓や魔法といった遠距離攻撃をしてくる相手に対しては、特に苦戦するであろう。

そこで先程殺したアルケミストのことを思い出した。きっと自分をやったアサシンが埋葬しているだろう。
でももしそのままならせめて葬ってやりたいと思い、彼女が倒れた位置に向かった。

しかし、そこには遺体はなかった。やはりあのアサシンが…とそこで思考が止まった。
血の跡が全くない。周囲に水場もないし、雨が降った形跡もない。でも確かに指弾は命中した。
ということは………


この季節の心地よい風が吹いている。
視界の隅に落ちていたサングラスに気づいてかけなおす。
もうギルドの指令は関係ない。
ここで望まぬ戦いを強いられている人を助けるために戦おう。

陽の傾いた空を仰いで、オレは"あの"2人に誓った。


<グラサンモンク>
現在位置:岩場(G-7)
所持品:緑ポーション5個 インソムニアックサングラス
外見的特徴:csm:4r0l6010i2
備考:特別枠
   右心臓
   ヒール、気功、白刃取り、指弾、金剛、阿修羅使用可能
   気絶させられただけで死んではいない→目覚める(時間軸は056の後から日が暮れるよりは前)
   助けを求める人達を守りたい
参考スレ:【18歳未満進入禁止】リアル・グRO妄想スレッド【閲覧注意】
     作品「雨の日」「青空に響く鎮魂歌」よりモンク(♂モンクと区別するため便宜的にグラサンモンクと表記)
185名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 11:08:57 ID:NqRXOFLE


目を開けると夕暮れが広がっていた。
自分はいつ外に出たのかと♂騎士は一瞬戸惑った。
だが、すぐに単に小さな明かり取りの窓から夕日が差し込んでいただけな事に気付く。
だがその夕陽は強く視界をすっかりオレンジに染めていた。

バードとダンサーが出て行ってから浅い睡眠を繰り返していたが
今回はどうやら少し深く眠れたらしい。
といっても、まだ夕暮れ時なのだから実際は大して寝ていたわけでもないのだろう。
ただ、頭がすっきりしているだけだ。
そしてそのことは♂騎士にいくつかのことをはっきりと認識させていた。

一つは痛み。
バード達と話していたときはまだまだ朦朧としていてあまり感じなかったが
この傷は到底かすり傷なんて言えるものではない。
激痛によって全身が歪むようにさえ感じられる。
確かに死ぬほどの傷ではないが、死なないのと痛みが無いのは当然だが同義ではない。
「くそっ…なんだってんだよ」
毒づいてみるが、喋るとどこが痛いかを発見できただけだった。

もう一つは恐怖。
夜の帳が落ちようとしている今になって♂騎士はようやく恐怖していた。
自分にこの傷をつけたのはモンスターではない。同じ人間なのだ。
今まで騎士として生きてきて、「人間」とは常に守るべきか弱い味方だった。
だが違った。それは違ったのだ。
自分以外の人間は自分を殺すかもしれない。
あの♂ローグはそんな事実などとうに受け入れていたに違いない。
自分の知っている人間が自分を殺すことだってありうるんだ。
そして傍らでまだ眠っている♀プリの存在に気付き、ふと目をやる。
いつもと同じ寝顔。すこし疲れているように見える・・・


少し弱くなった夕陽の赤が♀プリの上でゆらめく。


不意に違和感を感じ♂騎士は♀プリから目をそらす。
何か、何かすごく嫌な感じがした。
一瞬、♀プリがまったく見知らぬ人間のように見えた。
♂騎士の理性が必死にその「嫌な感じ」を頭の隅に追いやろうとする。
だがその嫌な感じはいつの間にか頭から抜け出てきて悪寒となって♂騎士の身体を包む。

(何考えてんだよっ、俺は。こいつに関して何も心配する必要なんて無いじゃねーか。
 こいつは俺が転職してきたときに付け込んできた性悪で、父親は有名な騎士で、おれはすっかり頭が上がらないけど
 それでもおれはこいつとパートナーを組んでやってきたんだ。
 こいつだって、なんだかんだで俺にくっついてやってきたわけで・・・
 温室育ちのお嬢様だけど、役に立つときもあるし!!
 だから、だから、だから・・・・)

俺はこいつを信用してる。体の痛みをこらえながらそう口に出したつもりだった。
だが、震える♂騎士の口からは出た言葉はそれとは違った


「オレハ・コイツガ・オソロシイ」


・・・夕焼けは先刻までのその強烈な赤を徐々に闇色に変えて小屋の中に進入してきていた。


自分は今何を言ったのだろう?
何か変なことを口走ったような気もするし、当然のことを口にしてみただけの気もする。
だが、♂騎士の身体にまとわりついていた悪寒は嘘のように消えていた。

そこで、♂騎士は自分の横に置かれている自分の荷物に気付いた。
いきなりあんなことがあったせいで開けそびれていたものだ。
軋む体を起こし、一つの青箱に手をかける。
出てきたのはいつも♂騎士が扱っているものに比べればごくごく小さな金属。ナイフだった。
鞘から刀身を取り出してみる。
もうわずかしか残っていない夕焼けの残骸を反射してぼうっと光る。
♂騎士はその今にもプツンと音を立てて切れてしまいそうな弱々しい光を見つめる。

「ん・・・んー」
ナイフに反射された光が差したのだろうか。♀プリが目を覚ました。
「あ、おはよーって、起きたんだ! 良かった!! もう目を覚まさないかと思ったんだよ!?」
そう言って♀プリは涙目で♂騎士に抱きつく。


薄暗い室内に鮮血が飛び散る。
♂騎士の握り締めたナイフが♀プリの心臓を刺し貫いていた。

「なん…で…? こんな……」
最後まで喋りきる前に♀プリは事切れていた。
だが、たとえもう少し生きながらえることが出来ていたとしても何も変わらなかっただろう。

♂騎士にも自分が何故そんなことをしたかうまく理解できていなかった。
ただ一つ確かなことは、♂騎士は視界の中に自分以外のものがいなくなったことに
たとえようの無い安堵感を覚えていたことだけ。


こうして騎士は守るべきものを失い夜に堕ち――


<♂騎士 現在位置:森の中の小屋 所持品:S3ナイフ、青箱1個 備考:怪我はなんとか動ける程度、マーダーとなったわけではない?>
 ♀プリースト 現在位置:森の中の小屋 所持品:S1少女の日記 青箱1個 備考:死亡>

<残り41人>
186名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 11:10:51 ID:NqRXOFLE
とりあえず忘れてました。
>>185は061でお願いします…
187名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 11:12:46 ID:0ZMid/MI
原作からの設定の補正と外見を明記しました。wikiも直しておきますね。
尚、文中の""で囲まれた人物は原作の人物です。
ROワ中の人物とは一切関係ありません。

原作に名前がなかったので、なんとなくグラサンモンクにしたんですが、
これだとグラサンが破損・紛失し、生き残った場合においては
呼び名に困ることに今頃気づきました。
ということでなにかいい表記方法があって、今からでも変更が可能なら変更したいと思います。
188名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 12:03:18 ID:Be7nUco2
>>187
GJ、グラサンモンクの過去が気になる素敵な展開でした。
そのまま勢いでグROスレで雨の日を・・・・

・・・

さ、さすがグROスレ・・・ばたり
189名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 12:19:49 ID:4gMPmFRg
に、しても。
一旦、時間軸をまとめてみる必要性がある悪寒。
勿論、ほかのが片付き次第、
あと、微妙にマーダーが下降気味で、
緊迫感に欠ける予感がちょっぴしするので、お色気ねーさんこと、
♀アルケミさんに場を締めてもらいましょう。

…次はいがみ合いを書きたいなぁ。
190名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 12:21:17 ID:4gMPmFRg
 白い夢


 思えば。
 私のこれまでは、何時だって否定しかなかった。
 否定する事で私は成り立っていた。自分自身が、自分自身を否定で無限に分割する事で成り立っているという矛盾。
 例えば。奴隷同然の境遇は私が、ごく普通の人間である事を否定した。
 例えば。何時かの私を貫いた醜いものは私の純粋性を否定した。
 例えば。どうしようも無い憎しみは私が他の全ての人と理解し合う事を否定した。

 数え切れない何かおぞましくて目にしたくないものが私を苛んでいた。
 それで出来上がったのが私と言う生き物なのです。
 はて。しかし、それでは。
 神様。判らないのです。私、と言うのは一体どんな生き物だったのでしょう?
 肉欲と。強欲と。憤怒と。高慢と。憤怒と。怠惰と。それから支配欲。
 八つの大きな罪に塗れていない私は、一体どんな人間だったのでしょうか?
 そして、何故私はかくも茨の道を歩んだのでしょうか。

 しかし。全て人の子は運命の奴隷にて候。
 死は人の後ろにて鎌を振り上げその首を刈りて候。
 ──女の意識は、夢想から現実へと帰還する。

 ♀アルケミストは、目の前の男を見ないまま、道を歩いている。
 彼は、女の言葉に従って女の前を歩いている。
 未だ誰一人見つける事は無い。けれど彼女は何も思わなかった。
 日の光が、吐き気がする位に眩しい、とだけ。
 男は今は彼女の虜。そして彼女の手足。
 誰かが来れば間違いなく彼女の胸元をだらしない目で見ながら、知らせに飛んでくるだろう。
 本当の下僕って、自分が下僕って事にも気づかないのよ、と付け加える。
 特に彼を可愛いとも思わない。

 ──また、彼女は思い出し始めていた。夢想だ。白昼夢と言ってもいいかもしれない。
 自分の体の機能を預けた経験の数多い彼女にはよくある事。世界の裏側に続く扉。
 さあ、私は私を切開しよう。

 そう。私は誰だったのでしょうか?
 私は何がしたいのでしょうか?
 或いは、ここに呼ばれたのは。ひょっとしたらこの狂気が。誰かに見破られていたからなのかも知れない。
 そう。狂気だ。私は私を否定するしかなかった。否、否定された自分を肯定するしかなかったので。
 ああ。今までは。ずっとずっとずっと、ただ一番下から這い上がるだけだったから。
 自らの狂気を観測できなかった。狂気は前には無い。側面に広がっている。
 目的と言う目隠しを嵌めなければ。私は直ぐに貪られてしまう。
 けれど、それも心地よい。私は狂気が心地よい。

 なぜならば。その狂気は私の正気なので。
 余りにも滑稽で、直視しているとクスクスと笑いを噛み締めてしまうので。
 丁度、終わらない道化芝居を見ているような気分。
 暇つぶしには、丁度いい。何にも無いから、それぐらいが私の趣味。
 全てを否定して全てを閉じて、何も感じなくなった末に行き着いた場所。
 だって、そうしないと。醜さに絶えられなかったんだもの。仕方ないでしょう。

 けれど。
 そうやって考えるばかりでも退屈なので。
 早く誰かこないかな。と♀アルケミストは思った。
 このどうしようもない退屈を癒せる様な事が早く起こらないかな。
 だってここは殺戮の庭だもの。私は何時だって、腕力には自信が無かったから内に閉じこもってきたけど。
 この場所だったら、少しばかり制限はあるけど好きに出来るもの。それに、私には下僕もいるもの。
 押し倒されるだけが女という訳じゃないわ。

 ──そこで彼女は声を聞く。男の声。誰かが近づいてくる、と告げていた。
 あら。早速ね。と女は心の中で、鈴を鳴らすみたいな綺麗な声で呟いた。
 白昼夢から醒める。
 そこまでの思考。いや白昼夢で、結局彼女は外科的に弄んだ自らと言うモノがついぞ解りはしなかった。

 覚めた思考で、その来訪者。恐らくは不幸な人間を藪の中から見遣る。
 (彼女達が居るのは、木々の中を走る獣道だった)
 やって来たのは♂ローグだった。♀アルケミストは、その目を覗き込んだ瞬間、ああこいつは。と思った。
 見慣れた目の色だ。欲深くて、醜い色の。濁った目だ。
 誰かを殺したらしい血を拭いもしていない。馬鹿な男ね。長生きできないわ、それじゃ。

 ちょいちょい、と♂BSが彼女の服の裾を引く。
 意見を求めているのか。一瞬迷う。だって、折角篭絡した手駒だ。
 果たしてこの場で、彼の男にさし向けて使い潰すのが賢明といえるか。
 仮に使い潰すとして、溶け込める程。言い換えれば十分に利用できるだけの連中に出会えるか。
 出来れば単純なのがいいけれど、それなりに演技には自信がある。
 ♀アルケミストは脳裏に化学薬品の調合みたいな数式をすぐに思い浮かべた。
 女という物は現実的な生き物だ。
 尚、♂ローグも下僕にしてしまう、という手段は話にならない。
 仲違いをするものなのだ。そういうのは。

 ちら、と♂ローグが何処か別の方向を向いて(彼は、実のところ彼女達ではなく、その向こうにいる♂ハンターを見ていたのだが)。
 にたり、と嬉しそうに笑った所で彼女は決断を迫られた。
 殺すか、それとも逃げるか。
 夢から覚めれば彼女は何処までもリアリストだった。

 仕方が無い。彼女は、♂BSの耳元に唇を寄せると、睦言を言うみたいに甘く囁いた。
 『もし、こっちにきたら私を守って。あのローグの人、きっと人を殺してるわ』
 実に単純な事に、♂BSは鼻息も荒く頷いていた。
 どうやら、この男は彼女のことしか目に入っていないらしい。

 さて。忙しくなりそうね。
 まぁ、何も殺す必要はないわ。せいぜい追い払ってもらいましょう。

 胸中で呟き、既に♂BSからは目線を外していた♀アルケミストは脳裏に地図を思い浮かべて、
ひとまずは何処に行けば未だこのゲームを理解していない人間が居るのか。
 彼らをどうやって欺いてやろうかを考え始めていた。

 勿論、利用する為に。

<♂BS&♀アルケミスト ♂ローグに遭遇 場所:H5>
備考:♂ローグは、実のところ♂ハンターPTを狙っている
  ♂BS&♀アルケミはそれに気づいておらず、また♀アルケミは、♂BSに自ら「だけ」を守らせるつもりでいる。
  戦闘が開始されても、♂ハンターPTの援護には向かわない。なお、戦闘については次の人よろしく。
191名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 12:23:48 ID:4gMPmFRg
ナンバリング忘れ
62:白い夢 でお願いします。
192名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 12:38:59 ID:lbM/0eZQ
 62話:白い夢に対してご意見をば。

 『肉欲と。強欲と。憤怒と。高慢と。憤怒と。怠惰と。それから支配欲』
 それらを総合して八つの罪とありますが、憤怒が二つ重なっている上に、7つの罪しか記されてません(´・ω・`)

 ちなみに実際の(キリスト教における)『七つの大罪』は、傲慢、嫉妬、暴食、色欲、怠惰、貪欲、そして憤怒ですねー。
 暴食の代わりに支配が入ってるあたり、♀ケミたんらしいです(*'Д`)ムッヒョー
 恐らく、憤怒を一つ消して、代わりに嫉妬(envy)が入れば、♀ケミなりの『7つの大罪』として完成するんかな?

 ♀ケミたんは『罪』がキーワードになりそうですねー。今後の活躍に期待ageということで、書き手様GJですお( ^ω^)
193名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 13:24:53 ID:dHeZ5.7k
時間はいっそタイトルの横あたりに表記しておいたほうがわかりやすくていいのかな?
ナンバー・タイトル・1日目昼頃 とか
194名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 13:38:19 ID:h9X3hwic
63.女王様と王子様 [夕刻]


「待ってください!僕達は戦うつもりはないです!」

♂ハンターと♀アチャの前に両手をあげて森の中から現れたのは栗毛の♂アコライトだった
続いて現れたのは夏物のワンピースで必要以上に強調された巨大な双丘にぴっちりした服のせいで余計卑猥に見えるボディラインの女性
その手に持ったムチと顔に被った仮面。その二つでその女性が監獄の魔物ジルタスであると♂ハンターは認識できた

「なんでこんなところに女王様?」

ぽつりと♂ハンターがジルタスの通称を呟く

「女王様…?」

その呟きを聞いた♀アチャの脳内ではこんな変換が行われていた
王子様→産むのは女王様→こんなところで遭遇→まさか婚礼の挨拶?

「いやーん!こんなところでもうお母様と面会なんてー♪私、まだ心の準備が…」
『……は?』
「こういう時は三つ指ついて『ふつつかものですがよろしくお願い致します』がいいのかしら?」

♀アチャの唐突な妄想電波炸裂に面食らうほか三人

「…いや、そういう女王様じゃなくてそもそも俺は王子様じゃないしアレはジルタスでほら見たことない?」

いち早く♀アチャの妄想に気がついて慌ててフォローを入れたのはやはり♂ハンターだった

「もしかしてこのままご両親公認でゴールイン?新婚旅行は流行りのジャワイがいいかしら?」

だが♀アチャの妄想は止まらない、むしろ加速する一方である

「ご主人様…あの二人、どう思う?」

そんな二人を唖然と見ていた♂アコにジルタスが小さく耳打ちする

「この調子なら…ゲームに乗ってないんじゃないかな?うん、仲間にだってなれると思う」

そもそも、殺すつもりなら弓を向けていた時に迷わず撃てばよかったのだからと付け加える

「あの、そこのお二人さん…ちょっといいですか?」

♂アコがショートコントを繰り広げる二人に声をかける

「それで子供は男の子と女の子で二人が良いわよね。生まれた時には盛大にお祭りなんか開いちゃって…」
「だから違うんだってば、ねぇお願いだから聞いてぇ!」

……だが結局♀アチャの暴走が止まるまでマトモに話は出来なかったのであった



「……なるほど、そういうことだったんだ」

暫くして♀アチャの暴走がひと段落つき、4人(実質3人)は話し合うことが出来た
ちなみに♀アチャは落ち着いたとはいえまだ妄想の真っ只中である

「はい、ですから僕たちは仲間を求めています。こんな殺し合い、バカげています」
「……それは同感だよ。俺も、君たちとなら仲間になれると思う」

固くがっしりと握手をする♂アコと♂ハンター
戦いを嫌っている人間がいる。その事実は二人にとって互いに最高の励ましになっただろう
だが、それ以上に口にしにくい親近感が二人にあった
かたやお色気お姉様に振り回され、かたや妄想お姫様に振り回され
女難の相。それが二人の共通点としてぴったりくるのではないだろうか

「では夜も近いですし……僕達がさっきまで居た小屋にひとまず向かいましょう」

協力が決まったのならまずは行動をと、立ち上がる三人
とりあえず♀アチャは三度ほどゆさゆさと揺すると、ようやく向こう側から帰ってきた

「それじゃあヨロシクね、お譲ちゃん」

戻ってきた♀アチャにジルタスが妖しく微笑む
その笑みに、『ノンケでも構わず食っちまうんだぜ』。そんな言葉が♂ハンターの頭を通り過ぎた

「はい、お願いしますね。お母様っ」
「いや、だから違うって…」

そんなことなど露知らずか相変わらずのお母様扱い。これは補正するのは大変そうだ
♂ハンターにとっては仲間と共に頭痛の種も増えたのであった



(ちっ…大人数になりやがった…)

それを木陰から眺める影が一つ。♂ローグであった
このままでは四対一。しかも向こうには前衛後衛支援一通り揃っているのだ
奇襲で確実に最低二人は仕留めなければ殺されるのは自分になる。そう判断した彼は機会を待つことにした
これから時間は夜。どうしてもどこかで休息は取らないといけないだろう
ならばどこかで休憩した時を狙う。小屋にでも入られたら火をつけて燻り出し飛び出してきた相手を確実に狩れば良い
それまではじっと獲物を逃がさないように注意しなくてはならない

(我慢した時の方がヤっちまった快感は大きいってよぉ)

興奮に熱くなる下半身を感じながら、♂ローグは4人を追いかけて移動を始めた


<アコ汁&王子様ペア合流、I−5付近の家へ移動>
<ジルタスは夏物の薄手ワンピース。危険なくらいぴっちぴち>
<♂ローグは密かに襲い掛かる機会を待っている>
195名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 13:44:59 ID:h9X3hwic
話の中で場所関係とかヤバくねーかと思われた方いらっしゃったら指摘よろです
キャラも微妙に違ってるかもしれない…♀アチャとか、♀アチャとか

>>193
時刻表示っていうのはこんな感じで?
この場合最終時間を書きましたけど、昼から夕方の話とかだと
【昼〜夕方】のほうがいいかも?
196名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 14:35:22 ID:vGoCVG42
>>173
♂WIZ♀マジは、やはり再度投稿して頂くのが適当だと思われれ。
それより書きたい話があるなら「NG、再び出すつもりはない」と宣言してもらわないと
彼らが進まない気も。(個人的には再度投稿してほすぃ・・・)

>>176
グラリスの口調がゲーム内と全然違うってか誰(´д`;)?
軍人過去彷彿とか異常状況下ってのは置いといて、42話のですます口調を無視しないほうが。
>>176氏は他の話でも書くキャラの口調がややパターン化してしまう傾向にあるっぽいので気をつけたほうが良いかも、と。
キャラクターは一人一人誰かが生んでくれて皆で育てていくわけですし。

>>185
タイトルにニヤリ。薬とかナシに精神が壊れるのもまたBRの醍醐味…ハァハァ
knightとnightかー逢魔時(夕暮れ時のこと、意味は字の如く)の演出も秀逸でした
やはり夕方は昼と夜を分ける時間なのでドラマ性が高くてよいですな。

>>194
♀アチャ…おもろすぎ…!_| ̄|○ノシ そんなにキャラが変わっている印象はうけませんでしたよぃ。
♂ハンタがどんどん彼女の思考に付いていけてるところが、なんとも。「やらないか」なジルタス様も、なんとも。

>>177>>179>>181(分布図)
なんとこのアイコン、上下段頭装備の着せ替えも対応しているので
外見の特徴が出揃えば正式版に挿げ替え可能なんですよっ(´∀`*)

ごめん、議論とか全然関係ない感想でごめん。書き込みすぎでごめん…
微妙に決まってんだかどうなんだかなのは
・ジルタス…枠消費かどうかは書き手と展開まかせ?(特別枠出したい人は出してしまっていいと思う)
・地図…結局魔法の地図(ハリポタ風か、ドラゴンレーダーみたいな?)になる方向?その場合書き込まれている地形はどの程度?
・煉火槍…FBLはそんなに強くないってことで威力の減少なんかは書き手の裁量まかせ?
・時刻表示…いいかも。その際は>>195のように話の冒頭〜最後までの時間経過を書いてもらったほうが。
197名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 15:30:36 ID:0ZMid/MI
大変申し訳ないのですが、参考スレの作品がまた1つ抜けていました。
そちらでもスキルを1つ使っていたので>>184のラストはこちらに置き換えをお願い致します。


<グラサンモンク>
現在位置:岩場(G-7)
所持品:緑ポーション5個 インソムニアックサングラス
外見的特徴:csm:4r0l6010i2
備考:特別枠
   右心臓
   ヒール、ニューマ、気功、白刃取り、指弾、金剛、阿修羅使用可能
   気絶させられただけで死んではいない→目覚める(時間軸は056の後から日が暮れるよりは前)
   助けを求める人達を守りたい
参考スレ:【18歳未満進入禁止】リアル・グRO妄想スレッド【閲覧注意】
     作品「雨の日」、「青空に響く鎮魂歌」、「濡れ砂」よりモンク(♂モンクと区別するため便宜的にグラサンモンクと表記)


>>188
GJとは恐縮です。ありがとうございます。最後のばたりが気になりますが…
上記以外にも、「裏切り者の子守唄」と「砂に埋もれた鈍色」
の2作品とも世界が繋がっていますので、これから読んでみようと思われた方のためにタイトルだけ紹介しておきます。
198名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 15:55:04 ID:vGoCVG42
そしてバイトに行く前に修正版を投下
ttp://b3.spline.tv/battleROyale/?command=GRPVIEW&num=42
灰色なのは死亡位置、顔が青ざめてるのは負傷者(大なり小なり)
笑顔じゃないのは友好的でない人たち。  うおお遅刻だー!
199名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 17:39:25 ID:r.6rygLk
地図にG-8砂漠が抜けてる気がするっと思ったです。
むぅ、書こうと思ったカラミのうち一人によく考えたら3日の連投規制がついてるっ・・!
様子見かしらん。

今動きがあるのはバードさんvsグラリス様、くらいかな?
移動中な方々は次の描写を移動してきた後からにすれば問題ないし、上記戦闘が終わったらそろそろ
第一回定時報告流した方がよさそですかね〜
200名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 17:45:36 ID:aMpbwE1E
連投規制って同じ人が同じキャラを書くときだけは
中2日あけましょうってことでいいのかな?
他のPTを書く場合は毎日投降してもOKってことなのかな?
意見が錯綜していてどうにも良くわかんないのですよ
20155sage :2005/11/12(土) 18:55:32 ID:F7z4U7dY
とりあえず、同じ人が同じキャラ=>中二日で
別のキャラ、PTの場合は一日ごとって感じでOKの筈。

うーん。しかしそうなると、
問題は同じPTに使ったことのある人(規制中)がいる場合。
敢えて、規制中のキャラを投下物の視点からはずす、という方法で書くことも可能ですが、
とりあえず、規制中の人がいる場合は自粛した方がいい、という事でしょうね。

それから、結局>>55の変人と奇少女はナンバー変更の後、本文はそのまま採用、
という形で明日の投稿に代えさせていただきたいのですが、いいでしょうか?
本日は、♀アルケミさんの奴でもう投稿してしまったので。
202名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 19:06:42 ID:dffebC4I
>>196
彼女は軍役時代には「ですます」調ではなく軍隊言葉をみっちりしこまれたはず。
一人言はその人間本来の地が出るといいます。
聡明なグラリスは21話のGMジョーカーや42話の♀モンクには
相手の思惑を読むことや騙し討ちという利益のために丁寧口調を
使用しているが一人言の時に地が出てしまった。
そして♂バードと戦う時には最早騙し討ちの意味がないので
本来の軍隊言葉を使用しているという感じで書いたのですが
やっぱり作品の中にそういう表現を入れないと分からないですよね Orz

>>201
いいとおもいますよ。
203名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 20:11:46 ID:F7z4U7dY
すまん。とりあえず一言だけツッコませてくれ。
徹底的に軍隊で仕込まれた、とは言え
上官と部下といった関係でない日常生活では、
やぱし普通の口調だったと思われるぞよ。
友人もいたわけだし。

や。普通に考えて、職場での口調が100%な人はいないし。
14ぐらいで入隊?=>23で満期退官としても、
やぱし素で軍人口調100%とはいかない予感。
あれじゃ、生涯軍に居ついて苔の生えまくった
ジジ様大佐(ex:皆様が思い浮かべる所の旧日本軍のジジ様幹部)
を彷彿とさせてしまいますがな。
204名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 20:13:26 ID:xSwT3Ad2
私もグラリスの言葉遣いには違和感を感じます…
独り言で素が出てるんなら、W達とカプラ職員として過ごしてきた彼女は全部つくりものだったの?
あと独り言なら42話でも言ってるけど…
こっちのはそれとはだいぶ変わっちゃってる印象…
書いた人が決めたらしょうがないのは、分かるんですけどね。
カプラはNPCの中でも良くお世話になるし、キャラが結構出来てるから残念。
205名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 20:28:18 ID:dffebC4I
>>203
やっぱり無理があるんですかね。
ただ、例えば自分が一人言をしゃべる時の事を思い出していただけると
嬉しいんですが結構、通常しゃべる口調と違いませんか?
一人言も「です、ます」調に変えると変だと思うんですよね。
>>204
って42話の最後の部分で一人言が出てますね。
このイメージでちょっと台詞の部分を書きなおしてみます。
206名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 21:01:12 ID:m7ijfXmA
>>190
悪女ケミたんいいなぁ…前回にあまりいなかったタイプで新鮮です。
ぜひ男共をたぶらかしつつ長生きして欲しい(*´∀`)

>>194
やらないかジルタス様ワロモエスw
♀アチャの加速する電波っぷり、アコきゅんと♂ハンターの苦労性っぷりにも萌え。
ただ♀アチャの一人称は「あたし」ではないっすか?
最高に笑えたんですけどそれが気になりました。
207名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 21:19:53 ID:kT5PO1oI
今さらこんなこと言い出すのはどうかとも思うけど、
放送を少しずらして午前8時・午後8時の2回にするのはどうだろう。
活動時間を考えると、午前8時は活動開始後少し経ったあたりで、
午後8時は活動をあきらめるあたり(夜襲や強行軍のぞく)。
ちょうどいいかなぁと思ったのですが。

そして他の投下してる人々の作品見て凹む漏れ。
キャラの掘り下げ全然足りねぇ……orz
208名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/12(土) 22:21:30 ID:X2zHN5/Y
アサシン物語が読めない・・・何故?
209名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 23:50:10 ID:vGoCVG42
>>201
無修正(…)再投稿でOKかと!
あと10分でげすね。

>>202
な、なぜ「本来の口調が軍隊言葉」なのか…が疑問なのですがっ
と思ったら203-204氏がさらに詳しく言ってくれてた。うぇへ。
021でのやり取りから、軍役時代のことをカプラサービスの面々が忘れさせてくれた、
それなのにGMジョーカーめ!のように読んでいたもので、違和感でした。説明足りずすまんす。

>>205
真面目ヽ(゚∀゚)ノモード!クワッ
うーん…確かに、「超」現実的にと考えた場合に独り言で「ですます」が変なのは分かります。
でも、それを言ったら女性の語尾の「〜だわ、わよ」に始まり「でゲス」「おのれ」「ならば…」
全部リアルで口走ったら変ですよね。でも小説や漫画のセリフだとこれって自然じゃないですか?
あくまで小説(物語)の中の、そしてBRという舞台、さらにはそれぞれのキャラの
「現実」を考えるほうがいいのではーと思います。ホラ、日記ではなく物語を書くわけですし。
蛇足ですが、ガラリと口調を変えるのは、036のバードのような場合にこそ映えるのでは。
あ、そだついでに、52話の「木々が黒々と萌え」って時間が夜中だったころの名残ですか?
それとも元々黒い木だったのでせうか。「萌え」って若芽だとか芽吹きなんかの緑色の表現っすよね?
210名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/12(土) 23:59:51 ID:ZDUQW2Sg
題63話  Ice Coffin


  「う・・・く・・・・・・っ・・・」

  男は、悪夢を見ていた。

  ―――冷たい、冷たい棺の中。
  辺りを見渡そうにも、首が凍りついたかのように動かず。ただ、眼前にのっぺりと広がる天井――らしきもの――のみが、現実を示すように色彩を放って存在している。
  それは、真紅。紅を引いた女性の唇にも似た、あでやかで美しい赤。
  しかし、それはどこか布のようにも見える。闇に覆われて、よく見えないが。
  てらてらと照り返す光沢。白。これは、布?いや、しかし布にしては奇妙だ。それでは、コレは何なのだ。

  ・・・今、自分はどこにいるのか。

  それが、男にはどうしてもわからなかった。
  ただ、仰向けになって、どこか狭い空間に閉じ込められている、ということだけが頭の隅で理解できている。
  しかし、ここはどこで?どうやって?どういう理由で?自分はこの不気味な空間に存在しているのか、ということ。
  求道者である男にとって、『知らない』ということは最も畏怖すべきことであり、また、『知らない』男は、まるで無垢な赤子と同義の恐怖をその身に宿していた。

  やがて、金縛りに合ったかのように動けなかった男の体にも、変化がおき始める。
  足元が(もしくは足が存在すると思われる箇所が)急激に熱を帯び始めたのだ。
  男は混乱した。なんだこれは?苦痛や疲弊ではない。純粋な、熱。その感覚を体感したことのない男は、それだけで戦いていた。
  熱は、巨獣が獲物をじっとりと舐めるように、徐々に男の体を上り始める。
  足・・・膝・・・太もも・・・腰・・・そして、腹・・・
  そして、その熱が下腹まで来たとき、困惑していた男は、視界の変化に気づいた。

  ―――目の前の『赤』が、徐々に歪み始めている。

  どういうことだ・・・最早、それは狂乱だった。
  男はとにかくこの場所から逃げようと、必死に体を起こそうとする。
  しかし、男は理解していない。逃げ場など、どこにもないのだ。

  そして、熱が胸元まで来たとき。

  やっと―――男は、理解してしまった。

  つまり、目の前の真紅は、本当に布であって。
  先ほどから体を上り詰めてきているのは、本当に熱であって。
  この、狭く暗い、奇妙な空間は、、、、、、

  ニゲラレナイ、

  男は諦めていた。
  そうだ、ここは私の―――


  ―――どこからか、趣味の悪い音楽が聞こえる。
  パイプオルガンの音色で飾られたそれは、何時か、どこかで聞いたもの。

  ああ、そうだ。
  かつて、私の愛した女。
  生涯で、唯一愛した女。
  あの女が死んだ時。
  その棺に、私が自ら火を点したとき。
  教会の神父が、自ら弾き上げた。
  これは、あの時の鎮魂歌(レクイエム)・・・。



  轟、と熱がすべてを蹂躙し。

  そして、私の意識も炎の燃えかすとなって、炭化した。


  +++++++



  男が目を覚ましたとき、辺りはすでに薄暮に包まれていた。
  はっと自らの体を有無を確認し、男は現実の優しさに息を吐く。

  ―――大丈夫だ、私はまだ、殺されていない。
  先ほどのはただの夢であって、今私は現に生きている。そうだ。アレは夢なんだ・・・。

  だが、男にとって、最も忌避すべき悪夢であった、先ほどの体感。
  男の体は、恐怖のためか細かく震え、時々呼吸にえづきが混じった。


  ―――かつて男には、人生を通して唯一愛した女性がいた。

 
  彼女は、常に無口で無表情な男を笑わせようと、いつも道化のような笑みを浮かべ、くだらないジョークや子供だましの実験をしては私に得意顔で『どうだ!』と笑いかけていて。
  それに対し、私は冷たいまなざししか返せなかったけれども。
  だけど、それは幸せと呼べる、かもしれない時間だった。お粗末だが、私にはそのような表現しか出来ない。
  常日頃研究室に篭って魔道の研究に没頭していた私にとって、俗世の人間の抱く感情など、それまで単なる実験対象にしか過ぎなかったからだ。
  だから、彼女の――魔術教会から派遣された、私の実験助手であった――浮かべる笑みは、私を惑わしてしまうにはあまりにも凶悪で。そして絶対的。

  されど・・・現実はあまりにも冷酷で。

  彼女は、私の目の前で、熱病のために儚く息を引き取った。

  冷たくなった彼女を抱いて。
  私は、それまで感情というものを切り離した生活をすごしていた私は、当然のように泣くことすらできず。
  ただ、人形のように呆けて、その現実を直視することしか出来なかった。

  そして、彼女への、狂おしいまでの愛も、そのときになってやっとその身に、純粋に感じることが出来た。

  私は、彼女の遺体を自らの手で焼却することを、神父に懇願した。
  神父は快くうなずいた。
  しかし、彼はわかっていないのだ。

  濃紺に塗られた棺、それを舐めゆく業火を見下ろして、私は冷たい思考に波紋を浮かべる。

  右手に残った、小さな小さな、彼女の破片。

  一本の歯・・・これから、一人の人間を再生できないか。

  アルケミストの研究しているホムンクルス(人造生物)ではなく。
  どちらかといえば、ゴーレム(土くれ人形)やムナックのそれに近い、有機的で意識を持つ、擬似生命。ウィザードである私でも作成可能な。
  しかし、それは彼女の意思を持つ・・・。


  「く、くくく・・・ふは・・・ははは・・・」

  額を指で押さえ、私は笑みを浮かべた。
  脂汗にまみれた顔。モノクル(片眼鏡)。そうだ。私は、『研究』しなければならないのだ。


  そう・・・すべては、愛する彼女のため・・・。


[容姿]暗闇のような黒髪、土気色をした肌(2-008)
    片目眼鏡(2-008)
[口調] 丁寧
[性格] 残酷、サディスト
[備考]倫理感が希薄
=所持品=
コンバットナイフ、片目眼鏡
=状 態=
現在位置 C-5付近を南下中
目的 「研究」のために他者を殺害
211210sage :2005/11/13(日) 00:18:16 ID:8zP8OVsE
 むおー、♂wiz話をうpした直後に、>>55の『奇人と変少女』をいまさらになって発見してしまった(´Д`;)
 なんてこった、話の中に♀マジでてこないyo・・・・

 もしも>>55の話を目次に加えるんなら、>>210はナシにするか、後日改定ということで・・



    ∩__∩
   /   /
   |   _ ∩
   ( ゚∀゚)彡 ♂wiz!♂wiz!
    ∪⊂彡
212名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 00:29:23 ID:.SAAEEyQ
55は(現時点に置いては、結果として)投下ではないので大丈夫。

>>207の放送時間ずらしはいいかもね。
今更だってのは、書いてみて発覚したことなわけだししょうがない…
21355sage :2005/11/13(日) 00:34:45 ID:abhlrLeo
うーむ。
元々、採用について無理言ったのは自分の方ですから。
変人と奇少女については、210氏に
つまり変&奇を没の方向か、
210氏の作品を修正後に再度投稿なさるかの判断はお任せしようかな、と思います。

…主体性の無い椰子でゴメンな。orz
214名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 00:50:06 ID:abhlrLeo
忘れ物。
ここにネタ色々と電波塔置いておきますね。

つ(♂アサ、ロリコンに目覚める)
つ(悪ケミたんの長い夜)
つ(ボス(ドロンジョ)、実は怖がり)
つ(♀Wizさん、♂ローグへの勘違い)
つ(カイジ♂マジ、人望が欲しくなる)

つΤ~~~

…しかし、色々思いつくんだが
♂クルセ君だけはサッパリ行動理由が思いつかん。
やっぱ恐怖に負けたんかいな、彼。
215名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 00:52:11 ID:2eLwKkhE
え、なんか変じゃない?
210氏の判断で、55話を通して210を修正(もしくは取り下げ)か、
はたまた自分の210を通させるかを決めさせるってこと…?
この状況をタッチの競り負けとして55話を修正して投下という選択肢はないので?
216210sage :2005/11/13(日) 00:52:56 ID:8zP8OVsE
>>55
 とりあえず、55様の作品の改訂版が発表された後、自分の作品をさらに改定してうpさせていただきますですー。
 っつっても、話の最後に♀マジたんとの会話を挟み込むだけですけど(´・ω・`)

 時間軸的に自分の話は夜(19時過ぎ)の話になってるし、これがちょうどいいのかな?

 あ、あと変&奇なんですな。奇&変だと思ってたorzゴメニョー
217名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 00:59:57 ID:abhlrLeo
む。いあいあ、そういうことでなく、
後で悔やんだ事なんですが、散々っぱら予約禁止とかそういう話題が出てる中で、
深く考えもせず、堂々と「あ、明日は55の奴投下の変わりにするね」とか
言ってしまったので、うーん、このまま押し通すべきかな、
とか、もっかい掲示板見る前に思ってたのですよ。

で、見てみたら、210氏のが上がってたので、
これまたうっかりハチベエ並の阿呆さで、>>213の発言をしてしまった訳です。

うーん。そうしたら、あれですね。
ここまで言われて没るのも何なので。
全力を持って改訂版、書き上げてきたいと思います。

住人各位には、ご迷惑かけて本当スマナンダ。orz
218名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 01:31:32 ID:Je6O/ce6
とりあえず駄文おいて置いておきますね

AnotherStory あの世だよ全員集合1

*:「お待たせしましたっ!バトルROワイヤル恒例、あの世だよ全員集合の時間がやってまいりました!」
*:「真っ先に殺された負け犬も、惜しくも死んだ英雄も血まみれの殺人鬼まで皆和気藹々と参りましょう」
*:「司会進行は―――」
*:「刺殺されたテーリングと」
*:「撲殺されたソリンでお送りします〜☆」

ソリン:「さて、これから最初の被害者の下にインタビューしに参ろうと思うのですが…ノビきゅんらしきものは見当たりません」
テーリング:「いえ、ソリン。隣にいらっしゃいます」
ソリン:「ぇええええええ!?このもじゃもじゃの塊がノビきゅんの成れの果て!?」
テーリング:「どう見てもパンチパーマです。どうもありがとうございました」
♂ノビ:「ちょっと!ちょっと!それで終わり!?終わりなのッ!?」

ソリン:「続いては♂アチャさんと♀シーフさんな訳ですが…」
♂アチャ:「シフたんハァハァ」
♀シーフ:「いやぁああああ来ないでよぉおおおおお」
テーリング:「状況を利用して手篭めにしようとして返り討ちにあった人と」
ソリン:「錯乱して見境なく襲い掛かって返り討ちにあった人ですね〜」
テーリング:「…似たもの同士?」
ソリン:「違う違う」
♀シーフ:「カプラさんっ助けてぇっ」
♂アチャ:「カプラさんもハァハァ」
ソリン:「む、この背筋が凍るような悪寒は!?」
テーリング:「ターゲッティングされてしまったようです。行きますよ、ソリン」
カプラs:「ダブル☆カプラキーーーック!!」
♂アチャ:「うはwwwwパンチラwww萌えっ」
♀シーフ:「黙れ女の敵ッ」

ソリン:「さて、次のお二人は気が重いですね」
テーリング:「そうですか?」
ソリン:「だってほら、グラリス姐さんに殺された人でしょ?」
案内員:「ひどい、ひどいですよっ!いきなりぐちゃっなんて」
♀モンク:「よしよしって言いたいけど、あたしも怖かったんだよぅ」
テーリング:「とーぜんの反応ですね」
案内員:「あぁーカプラさん、貴女のところのグラリスってなんなのよあれッ!」
ソリン:「なんなのって言われてもねぇ?」
テーリング:「諦めてください。影の元締めですから」
♀モンク:「妙に淡々としているけど、悔しくないの?」
テーリング:「ええ、全然」
案内員:「どうしてですかぁ」
テーリング:「死んでしまえば年はとりませんから、永遠の20代です。それに比べて…(ふっ」
♀モンク:「そ、それは盲点かもしんない」
案内員:「でも生きている間に素敵な恋愛の一つも…(ぐすぐす」
ソリン:「案内員ちゃんが泣き出しちゃったので次に行きましょう」

♀アサシン:「なんでアタシがこんなに早く死ななきゃなんないんだー!?」
テーリング:「愚か者ですから」
ソリン:「うわ、テーリングちゃん容赦ない」
♀アサシン:「な、なんでアタシが馬鹿なのよ!」
テーリング:「第一に、相手の強さを武器のみで測ってしまったこと。魔法使いなのですからその戦闘力は武器のみに依存するものではありません。第二に、サイトが使えるだろう人物に不用意に近づいたこと。第三に…」
ソリン:「あーあ、始まっちゃった…。あの子、議論始めると長いから、どうしよう…」
♀プリ:「ソリンさぁん…」
ソリン:「あら、貴女は恋人だと思っていた♂騎士に心臓を一突きにされたかわいそうな♀プリさん」
♀プリ:「うわぁああああん、私信じてたのにぃ〜〜〜」
ソリン:「お〜よしよし、大変だったね」
♀プリ:「私、私…ずっと尽くそうと思ってたのに、ひどい、ひどいよぉ〜〜〜」
ソリン:「そーね〜でもきっとまた会えるわよ」
♀プリ:「うん、そうよね……ん?それって彼氏死んじゃうってことじゃない?」
ソリン:「だって、ほら、頼りないし…」
♀プリ:「バカーーーーッ」

ソリン:「それでは今回はこの辺で!」
テーリング:「次回もお楽しみにお待ちください」
カプラs:「カプラサービスは死んでもみなさんのお傍におりますわ」

♀ローグ:「あの、私の出番は?」
終わりかもしれない。

のりだけで書いた。今は反省しているorz
219名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 01:36:48 ID:Je6O/ce6
あ。ネタじゃなくて♂商人忘れてる…orz
にしても、あの世、華やかだなぁ…
220名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 01:41:16 ID:1TLdlDiE
064.壊された情報 [夕刻]


殺されたくない。死にたくない。逃げたい。生き延びたい。
常人ならざる速度で島を疾走する彼の頭の中に渦巻いていた言葉を要約するならば、その四語に尽きた。
実際には、神や悪魔への罵倒にGMジョーカーへの悪口雑言、女王への不満に襤褸切れにされた自尊心を癒すための慰めも混じってはいたが、結局のところ、この男の思考は自己の保身で埋め尽くされていた。
あの♀アコライトと協力するとか、同じように脱出を図る人々を探して仲間にするとか、そういった考えが小指の爪ほどにも浮かばぬくらい、男は恐慌に陥っていた。
(わ、わたしはっ、だ、大臣なんだぞ!? な、長年、あの王家に仕えてきたんだぞ!? こ、ここ、この島だって私が見つけたんじゃないか! そっ、それなのに、こ、この仕打ちは酷すぎるっ!!)
林を抜け、平野を抜け、小高い丘すら走り抜け――万年机仕事ばかりの中年が、これほど走り回っても息切れ一つしていないとは、いかに馬牌の魔力が凄まじいものかが計り知れる――再び、林の中に突っ込んだところで、大臣は突き出ていた木の根に足を取られて転倒した。
「びひょぼお!」
潰れたタラフロッグみたいな悲鳴をあげて、柔らかな腐葉土に熱烈なくちづけを交わす大臣。
夕暮れの日差しを受けて巣へ戻った鳥たちが、闖入者に非難の声をあげて飛び立ってゆく。
「うひぃぃっ! 痛いぃぃぃっ! 痛いよぉぉぉぉっ!」
幼児のような醜態を晒しながら大臣が土塗れの顔をあげる。鼻をしたたかに打ちつけたせいか、ぼたぼたと鼻血が滴った。
「ひいっ! ち、血、血、血ィィィっ!?」
中年と言って差し支えない年齢の大臣ではあるが、もともと貴族であるため、他の参加者のように荒事になれているわけではない。痛みと口に広がる血の味に、恐慌に拍車がかかったとしても、彼を責める謂れにはならないだろう。
「し、死ぬ! 死んじゃうっ! おっ、お鼻がっ、お鼻から鼻血が、真っ赤な鼻血がっ! あ、あああ、溢れっ、溢れちゃううぅぅっ!!」
「……死ぬ死ぬうっせえオッサンだな。人間誰でも一度は死ンじまうんだからよ、さっさと覚悟した方がいいンじゃねえか? あ?」
顔面の下半分を赤く染めながら、痛みに錯乱して転げまわっていた大臣の耳朶を打ったのは、野卑で粗暴さを絵に描いたような男の声だ。
「ひあっ! だ、だだだだだだ――」
誰だ、と言いたいのだろうが、恐怖で呂律が回っていない。ガチガチと歯が砕けてしまうのではないかと思うほどに、大臣は立ち上がることすら出来ずに震え上がって腰を抜かしていた。
「誰だってイイだろうがよぉ……すぐ死ンじまうテメエなんかに名乗っても仕方ねえし」
聞こえてくる明確な害意。それは今、この島で最もありふれた気配を凝縮した一声であった。
即ち――死。
大臣は恐怖に掠れた声で喚いた。
「く、来るなっ! 来るんじゃないっ! や、やめろ、こ、来ないでくれぇぇぇっ!」
夕闇が染み込む様に下りた林の中は薄暗く、微かに差し込む夕焼けの光も全てを見渡せるほど明るくは無い。
襲撃者にしてみれば昼間の下と同じでも、夜目の利かない大臣にとっては目隠しをされたも同然だ。精一杯の抵抗のつもりで懸命に手を振り回しながら後退りする。
だが、ここは小さいとは言え木々がそびえる林の中。数歩下がったところで大臣の背は、低木の幹にぶち当たった。
(いいいい嫌だっ! ししししし死にたくないっ!)
過去、この島に連行された人々の何人が、同じことを思っただろうか。
そして、その願い空しく死んでいったことか。
だが、そんなことを考える余裕など彼には無い。
(そ、そうだ。馬牌があるじゃないか! あれを使えば、殺人者から逃げられる!)
ただ逃げたい一心の大臣は、背中の低木にすがって立ち上がろうとして――掌を突き刺した硬い感触に絶叫した。
「いぎぃっ!」
右手が熱い。鼻血なんかとは比べ物にならないほどの激痛が掌から腕全体を駆け上っている。血で滑る傷を左手で押さえながら、反射的に大臣は飛び退いて尻餅をついた。
「痛っ! 血がっ! とげ、棘があああっ!」
「――残念。それは俺様の包丁だ」
大臣が低木と思っていたもの――♂ローグが――愉快そうに口を開く。
「飛んで火にいる夏の虫ってか? あの連中を見張ってただけで、死にたい奴が飛び込んでくるなんてなぁ……」
包丁についた大臣の血を舐め、凶相をさらに邪悪にゆがめる♂ローグ。
梢を縫って差し込む薄い夕陽に出刃の鋼が鈍く輝く。血で曇った刃に、大臣の青褪めた顔が映ることは無い。
♂ローグが包丁を振り上げたのを見て、大臣は咄嗟に叫んだ。
「ま、待てっ! 待ってくれっ! 殺さないでくれえっ!」
「あ? 馬鹿かテメエ。待つ理由なんかねえだろうが」
「り、理由なら……あるっ!」
今にも振り下ろされようとする血のついた刃物と、殺る気満々の殺人者を前に、自棄になっていたのだろう。大臣は、首に嵌められた枷を介して主催者が監視していることも忘れ、唯一の切り札を切った。
「お前だって、に、逃げ延びたいだろ……こ、この島から……」
武器も技もない、ただ大臣だったというだけの男に許された、唯一にして諸刃の剣である切り札を。
「わ、わたしは……し、知っているんだ。こ、この島のことを……だから、殺さないでくれっ!」
秘密を喋れば間違いなくGMジョーカーによって殺されるだろうが、目の前に迫った死から逃れ、ほんの少しでも生き延びられる道を大臣は選んだ。
そして選択を誤った。
「興味ねえな」
「な――げぐっ!?」
差し出した情報を一蹴され、さらに文字通り腹を♂ローグに一蹴され、大臣は身体をくの字に折った。血の混じった胃液を吐いて悶えているところに、さらに♂ローグの蹴りが入る。
「馬鹿だろ、テメエ。こんな面白え島から逃げ出すなんてよ、どうかしてんだろ?」
仰向けに蹴り転がされた大臣の上に馬乗りになり、♂ローグは先に殺した♂商人から奪った保存食の包みを開けると、大臣の口の中へ捻り込んだ。
血塗れの鼻を摘み、反吐塗れの口を閉じて無理矢理に嚥下させる。
「――――っ!? ――――――っ!?」
「……ンだこりゃ? 毒じゃねえのかよ?」
目を白黒させながらも、未だ生きている大臣を見下ろして、♂ローグは落胆した。
「チっ、とんだ期待はずれかよ」
苦しんで死ぬ様が見てみたかったのだが、単なる菓子では仕方が無い。
残った保存食をポケットに突っ込み、苛立たしげに♂ローグは大臣の腹をブーツの裏で踏みにじった。
「仕方ねえ。てめえには、あの連中を誘き寄せるエサになってもらうぜ」
♂ローグは包丁を逆手に構え、
「ま、せいぜいイイ声で鳴くんだな。舌は最後まで取っといてやるからよ」
大臣の右の耳たぶにそっと刃を当てた。


<♂ローグ>
<現在位置:小屋から離れた場所にある小さな林(I−5) 状態:変化なし>
<所持品・・・包丁(血濡れ) クロスボウ 望遠鏡 寄生虫の卵入り保存食×2 馬牌×4 青箱>

<工務大臣>
<現在位置:小屋から離れた場所にある小さな林(I−5)>
<所持品:なし>
<備考:重傷。寄生虫入りの保存食を食べさせられた>
221名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 01:54:16 ID:1TLdlDiE
登場話では??大臣だったんですけど、
首輪のことや島のことに詳しい大臣なら、
きっと島の設備を整えた工務大臣だろうな〜と単純にw

……てかラストの方、微グロ?(;´Д`)
222名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 01:54:45 ID:teXpGUjE
そろそろ定時報告いいですかね・・・他の方々もヘタに動かし難くなってきてるみたいですし(´・ω・)
バードvsグラリスは・・・後に戦闘後の描写から入れば何とかなるのかな?
その場合、戦闘の結果両者死んではいないってことになっちゃうけど・・・
意見求むのです。

>>220
♂ローグ(・∀・)イイ!!
マーダーはこうでなくては(*´д`)ハァハァ・・・ハァ
寄生虫の卵はただのお菓子と思ったローグさんが間違って食べちゃうのか、
その前に大臣の腹から虫(゚д゚)ドバーか、それとも・・・?
ってローグさんの性格じゃ即効性毒じゃないと解っただけじゃ口にしたりはしないかな・・。
223名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 01:59:57 ID:Je6O/ce6
>>定時報告
死亡者も順調に増えているしやっちゃってもいいかとおもいます
224名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:08:33 ID:E91GXJUw
>>222
グロ描写苦手な人いるみたいだし、もっとソフトに内臓食い荒らされる激痛に
のた打ち回って死ぬ、程度でいい気がしまする。

GMジョーカーの超ムカつく定時放送に期待。
225名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:11:25 ID:1TLdlDiE
>>222
お褒めに預かり恐悦至極っす(*´ー`)
いっそ食わせようかと思いましたが、そのあたりは次の書き手さんに丸投げしますw

>>定時報告
そろそろ定時報告を入れて、禁止区域を設定する頃合ですね。OKかと思いまする。
グラリスVSバードは決着つかずor戦闘継続中ってことにすれば大丈夫かと。
226名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:31:33 ID:vIU8swKk
>>220
♂ローグさま・・・(;´Д`)ハァハァ
これだ、こういうサド的なキャラを待っていた。
素晴らしいであります!
227名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:42:48 ID:QK8wosmA
065 祝福されし死神

「うーん、今回はわりとペースが遅いですねぇ」
GMジョーカーはぶつぶつよ呟いている。
「そうですか?私にはわりと良い進行具合だと思いますが?」
GM橘がジョーカーにさらりと言い返す。
「確かに平均といえば平均ですが、う〜ん、ちょっと期待はずれですねぇ」

「例えば♂ローグ君なんかには期待しているんですよ、彼のその気性といい、実力といい、まさにうってつけ!」
GM橘は愉快とばかりに笑いながらまくしたてる。
「それに今現在で言えば♀剣士さんなんかも期待を持たせてくれますよ、それにまだまだやってくれそうな、そう、グラリスさんなんかも期待大です」
GM橘は黙ってそれを聞いている。
もううんざりというような顔を浮かべつつもジョーカーには悟られぬよう常に後ろに控えている。
「それに、彼も期待がもてますねぇ」
GMジョーカーが椅子を傾けながら天井を見つめる。
その口の端をわずかにゆがめながら。
「彼、とは?」
GM橘が怪訝な顔をして聞き返す。
「彼は昔から素質がありましたからね〜、前々回、いやもっと前でしたか、その時も彼はいたんですよ」
「と、言うことは・・・」
「その通り!優勝経験者という事です!」
GMジョーカーはぐるりと振り向くと無機質な笑みをGM橘へとむける。
「その時は過去類を見ないほどのハイペースで進行したのです、1日目でおよそ半数がいなくなるほどに、そんな状況の中で彼は生き残った、それはもはや天運といってもいいでしょう!」
「天運・・・すなわち、その彼は運で勝利したと?」
「そう言ってもいいでしょう、彼の運には少しばかりいわれがありますが、そうだ!いい機会です少し昔話をしましょう!」
GMジョーカーはゆっくりと目を閉じ淡々と語り始めた。

「昔々ある所に一人の剣士がおりました。彼はとても努力家で仲間達の中でも急速に成長していったのです。
そして彼は転職できるほどの実力になり、しっかりと実績もありました、ですが彼は転職しなかったのです。
それはそれは不思議な事です、転職すればとてもとても強くなれますし、わずかばかりの地位も得られます、仲間達はとても不思議に思いました。
ですが彼には理由があったのです、それは彼には大切な人がいたのです。
彼女は明るく、おしとやかで、まるで野に咲く花のようなそう、絵に描いたような聖職者、アコライトだったのです。
彼女は人柄がよく、皆からも慕われていました。
ですが、彼女は生まれつき魔法を使うことが下手だったのです。
どんどんどんどん仲間達から置いていかれてしまいます。
そんな彼女に彼は言いました。「大丈夫、俺がいるから一緒に転職しよう」と。
それを聞いた彼女はにっこりと笑うと大きな声で返事をしました。
他愛の無い約束でしたが、それでも彼は幸せでした。
そんなある日の事でした。彼女は毎日大聖堂に祈りをささげに行ってます。もちろん彼も一緒でした。
しかし、そんな大聖堂にあろうことが賊が侵入してきたのです。
どうやら大きな盗賊団のようで王城の宝物殿を狙ったようでしたが流石にうまくいかなかったようです。
あれよあれよという間に追い詰められて大聖堂に命からがらにげこんだのでした。
大聖堂にも警備のクルセイダーが何名かいましたが、なにぶん相手も数が多く、一般人を人質にされては手が出せませんでした。
外ではもう騎士団やクルセイダー隊がすっかりと大聖堂を包囲していました。
そんな時です、一人の少女が恐怖に耐えかねたのか、叫びながら外に出ようとしました。
盗賊の一人がその少女を目障りだといい、剣を抜きました。それを見た彼は咄嗟に止めようと飛び出しましたが、残念なことに目の前にいた盗賊にとりおさえられてしまいました。
少女は幸いなことに盗賊が彼に気を取られている隙に外にでれたのです。
彼は盗賊におさえられ、殴る蹴るの暴行を受けました。
そんな時です、小さな声で、ですがよく通る声で祈りの声がきこえました。
盗賊も彼もその方向に眼をやります。
見れば彼女が静かに祈りをささげてました。盗賊はうるさいからやめろと刃をつきつけます、ですが彼女は祈り続けました。
彼は盗賊に組み伏せられながらもやめろ!やめろ!と叫びました。
そして盗賊は彼女の口に冷たい鉄の塊を押し込んだのです。
彼はまるで時間から取り残されたかのようにまわりがゆっくりみえました。
噴出す鮮血も、盗賊が高笑いする様子も、そして、彼女がこちらにゆっくりと微笑むのも。
そして彼女の口から剣をぬいた盗賊は笑いながら彼女を少しずつ刻んでいきました。
彼はそれを見て大変おこりました、組み伏せている盗賊を一瞬で押し退けると、まるで夜叉のような形相で彼女であったものを刻んでいる盗賊に走り出すと。腰に挿した剣を抜きざまに一刀両断にしてしまったのでした。
それを見た盗賊たちもだまってはいません、次々に彼に襲い掛かります。
彼は雄たけびをあげながら盗賊たちに突進しました。
それを合図に、クルセイダー隊と騎士団が突入し、奇跡的に彼は生きていました。
その事件後、彼と彼女にクルセイダーとプリーストの称号が与えられることになったのです。
ですが、彼の心は冷たくなったままでした、なぜなら彼女はもうこの世にはいないのです。
一週間後の任命式を終え、彼はいずこかへ姿を消しました。
そして一年の歳月が過ぎ、彼は戻ってきました。BR優勝者という肩書きを得て。
皮肉にも彼が初めて出た大会で最初に手をかけたのは彼女と同じ♀アコライトだったそうです。
その後、彼は自ら進んで危険な任務に身を投じるようになりました。
ですが、その全てを彼は生き残っているのです。
その様から彼の仲間達は彼のことをこう呼びました。
祝福されし死神、と。
今でもその死神はいずこかの戦場で剣を振るっているそうです。」

GMジョーカーはゆっくりと目を開ける。
GM橘は何も語らない。
「さてさて、そんな彼ですがその大会では2ケタをあげているんですよ。ですが今回はまだ一人、ペースが遅いですねぇ」
「死神も、疲れたんじゃないでしょうか」
GM橘はそう答えた。
「あははははは、それはそれは、それもありそうですねぇ、ですがその死神くんは前も、そして今回も自らの志願なのですよ」
「随分と・・・酔狂な死神ですね」
GM橘は嘲笑を浮かべながら言った。
「いいじゃないですか、死神らしくて、とにかく彼には期待をしているのですよ!」
GMジョーカーはそういうと大きく笑い出した。
「死神・・・か・・・」
GM橘は一言だけ呟いた。
228名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:43:38 ID:QK8wosmA
なんていうか♂クルセの源流みたいな?
イマイチ分かりにくいよ彼・・・。
229名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:52:06 ID:teXpGUjE
067. 定時放送@


 夕闇が包む孤島、その全体に轟き渡るひゃははははは、とけたたましい笑い声。それは一頻り続いた後、慇懃そうな男の口調に変わる。

「・・・はい、どうも。まさかお忘れだなんて酷い事は申されませんよね、ジョーカーです。夜分お騒がせして申し訳ありませんが、これも定められた義務、そしてルールなので、御容赦願います。定時報告の時間となりましたので、これより現時点での死亡者の名簿を読み上げたいと思いまーす。よろしいですかー、読みますよー」

 一拍置いて、

「まず・・・♂ノービスさん。
 次、♂アーチャーさん。
 ♀シーフさん。
 プロンテラ案内要員さん。
 ♀モンクさん。
 ♀ローグさん。
 ♂商人さん。
 ♀アサさん。
 ♀プリさん。
 ・・・以上、9名で・・・えー、合ってますね。残り、41名に御座います。いや、今回の参加者の面々は皆、やる気のある方が多いようで嬉しい限りですねぇ。前回の時なんか酷かったものですよ、皆が皆怯えてばかりでちっとも動こうとせず・・・・・。おっと、愚痴を話し出すと長くなるとよく私、人に注意されるんでした。これは失礼をば」

 苦笑しながら、ジョーカーの声は続ける。

「えー次は、禁止区域の発表ですね。それじゃ少し、――ちゃんとはじめに支給すると言っておいたにも関わらず、箱のほうにばかり気を取られて未だ地図の存在に気が付いていない方もいらっしゃられるようですがね、はい皆様、地図を取り出して下さいますか。
 ・・・宜しいですか、一応地図の見方を説明しますと、その地図、数字とアルファベットを振ったラインで区切られておりますよね。そして、その区切られたひとつひとつのエリアのうちどれかひとつだけ、血に染まったかのように赤くなっている筈。その赤いエリアが、今その地図の所持者が潜んでおられるエリアということになります。そして・・・・・こうすれば」

 参加者達は思っていることだろう、大音量で響き渡るこの耳障りな声と言い、勝手に色が変わるおかしな地図といい、一体どのような能力を使っているのかと。
 これが、「GM」の持つ力の一端か。

「如何でしょう、幾つかのエリアが暗く、闇に沈んだかのように変色されましたか? 今色が変わった、そのエリアが『禁止エリア』となります。これより30分の後、この『禁止エリア』には二度と足を踏み入れる事許されなくなりますので、御注意をば。
 もしたった今現在『禁止エリア』と現在位置が重なっている方がいれば、速やかに避難なされますよう。大変な事になってしまわれますので・・・・・、命は大切に。ね?」

 地図が示した『禁止エリア』は―― A-2。 D-7。 F-5。 G-4。 I-5。

「さて、この辺りで定時報告は次回に続くとしましょう。私の声がまた聴きたいと仰られる方は、明日の朝まで是非生き延びて下さいますよう・・・・・・それでは皆様、良い夜を。おやすみなさいませ」

 そうして途絶える道化師の声。
 闇訪れる孤島に、再び静寂が戻った。

<残り41名>
230名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 03:02:07 ID:teXpGUjE
定時報告被っt・・・・・・あ、被ってなかった(;´・ω・)ヨカッタヨカッタ
と、とりあえず第1回定時放送流してみました。
地図に関するシステムもここで勝手に詰め込んでみたけど、良かったかな・・・?

GMジョーカーが今回はペース遅いって言ったり速いって言ったり食い違ってるのは、
本音は>>227でも冒険者にはとりあえずペース速いって言っといたってことで・・・
目的は・・・えっと・・・誰かお願いしますorzノリってことでいいならそれで


>>227
ひとつだけ気になる点・・・!
はじめの、

>GM橘は愉快とばかりに笑いながらまくしたてる。
>「それに今現在で言えば〜略」
>GM橘は黙ってそれを聞いている。

喋っているのは全部ジョーカーで、笑いながらまくしたてるの部分は「GMジョーカーは」の間違いですよね・・?
231名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 03:14:20 ID:QK8wosmA
ぐはぁ!
モロ橘いってますね・・・超間違いです。
ジョーカーですジョーカー・・・。
ペースの速い遅いに関しては・・・う〜ん、修正してアップしなおしてもいいんですがとりあえずね、ねる・・・。
232名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 04:52:44 ID:q1hXBMgc
068 もう一人の道化

「ってことは俺っちの前に二人も手にかけたってことでゲスか・・・・・・そりゃぁ許せねーでゲスなぁ・・・・・・」
詩人は軽く言葉のジャブを繰り出すと同時に横っ飛びをする。
すぐさま、詩人が居た場所に二本の矢がほぼ同時に撃ちこまれる。

「悪いですけどその気持ち悪い喋り方を聞いているだけで吐き気をもよおしますわ。
失礼ですが今時、そんな口調で興味を引ける女は馬鹿だけですわよ?」
私は軽く先制攻撃をしかけるとともに先程のジャブのお返しにとストレートを打ち返す。

「いやぁぃやぁぃゃぁ、麗しきのカプラ嬢グラリス殿は何故ここまで堕ちたのか?
俺っちはむしろそれに興味があるのでさぁ!」
放ったストレートをカウンターで返されしかも核心を衝かれた私は不機嫌を隠すかのように矢を返す。
こいつの言葉とやり合うのは心が乱れるだけだ。黙殺しなければ。

「それにあれでゲスよ?巷では俺っちのファンクラブもあるほど俺っちは実は大モテなんでさぁ」
嘘つきね。
思わず私はほくそ笑んだ。

「おっと、俺っちは確かに真実じゃないことも言うかもしれないが、嘘つきじゃないでゲスよ」
!?
一瞬息が止まりそうになった。

「それではなんだというのです?」
まるで私の心を読んだかのような発言に思わず問い返してしまった。

「吟遊詩人でさぁ。詩人の嘘は神様もお許しになられるんだ。だろ?そうだろ?」
「何が言いたいのよ・・・・・・?」
段々と軍役時代の言葉遣いに戻りつつある。
平静さを失くしつつあるという良くない兆候だ。

「いつも怜悧な眼鏡をかけクールビューティーながらも誠実で優しいってのが貴女みたいな
キャラクターの定石だと思ってたのでさぁ・・・・・・残念でゲスよ・・・・・・しょぼーん」
「・・・・・・」
ひたすら矢を返すことに集中するが奴の敏捷性と言ったら猿並みだ。
横っ飛びを繰り返し全然命中しない。
心がまた掻き乱され始めた。

「俺っちとしては貴女のその心の氷を溶かしてみたいでゲスよ。おっと!」
間一髪で猿が一気に距離を詰め寄った私の鋭い斬撃を横っ飛びで避ける。
うるさい!うるさい!うるさい!
完全に心が乱された。
砂漠の砂嵐に襲われたオアシスのように。

「やめろって言ってるのよ!クソッたれ!!人の心を穿り返すってのは下衆のやることだわ!?」
こいつはGMジョーカーと一緒だ。
ひたすら私の心をささくれ立たせる。
最早、完全に軍役時代の言葉遣いに戻った。

「おお、そいつぁうまいねぇ!ゲスゲス口調の下衆でゲスか!?」
うざい。
私の中で何かが爆発した。
怒りを燃料として体を加速させ
必殺の間合いまで詰め寄り横っ飛びではかわせない回転切りをはなつ。
しかしそいつは大きく跳んだ。


後ろに。


「しつこい男と口うるさい男は嫌われるって教わらなかったのかしら?!」
続けざまにさらに踏み込み下段からの逆袈裟切りをはなつ。
今度は後ろ飛びではかわせまい。
だが今度はそいつはまたもや横っ飛びでかわす。
追い打ちの矢も当たらない。
ひょいひょいとバック転をしまた距離をとられた。

「いい加減にしてほしいわね!逃げてばかりいて!貴方それでも男なの!?」
業を煮やした私は今度は腰溜めにバスタードソードを
構え突っ込んでいく。変幻自在の型でどう逃げようが斬るつもりであった。
そして態勢を崩したあいつにとどめをさすのは連弩の毒矢。
至近距離で脳髄にうちこんでやる。

しかしなんとあいつは逆に向こうから走ってきた。
馬鹿な???!何を考えている?!
軍修練では習わなかった事態に一瞬の思考停止に陥った
私が判断に迷っているとあいつは急に沈み込んだ。

「足元がお留守でゲスよ・・・・・・あ〜らよっと」

「!?」
天と地がひっくり返る。
スライディングタックルからの
カニバサミで引き倒されそいつはすぐさま
私の上に騎乗位になり片手で私の両手を封じ込み
右手に持ったバリスタを私の喉に突きつけた。
矢の冷たい感触が私をゾッとさせた。
そして両手なのに相手の片手の力にびくともしない。
並みの弓手の力ではない。

「ハア・・・・・・ハア・・・・・・貴方一体何者なの・・・・・・?」

「ただの詩人でさぁ・・・・・・って言っても信じないでしょうが。ちょいと俺っちの身の上話でも
話しましょうかねぇ・・・・・・」
そう言って詩人は私の顔の間近に顔を近づけてきた。
相手の吐息が触れるぐらいの距離。
私は思わず嫌悪と共に顔を逸らした。

「あんたみたいな女だったよ。俺の妹は・・・・・・外はガチガチの鎧で固めて
心にもしっかり鍵をかけてやがった・・・・・・」
ガツンと私は鎧の上からバリスタの柄で小突かれた。
急にそいつの口調が真面目な口調に変化した。
興味を持ちそいつの顔を恐る恐る再び覗きこむと思わずドキッとした。
詩人の瞳がそれまでのふざけた瞳ではなく
憂いと後悔とその他の何かを含んだ感情で彩られていた。
そしてきっとその瞳は私を見つめてはいない。
どこか私を通り越した遥か遠くを見つめている。
にやけ面では無くこの凛々しい顔なら美男子中の美男子に入るであろう。

「俺の妹は俺とは血が繋がっていなかった・・・・・・」
長い長い道化の話が始まった。

<グラリス 現状維持>
<♂バード 現状維持>
233名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 07:42:56 ID:2eLwKkhE
069.女王の教室【土曜夜9時放送】
  いえ、違いましたふざけすぎました


069.女王の選択【夜(放送後)】


既に日は落ちた。つい先ごろまで夕日が差し、深い森の中ですら
その美しさに触れることができたが、今はただひたすらに闇が広がっている。
月を頼りにしても、物の形を判別することすら難しい。
動物たちが眠りに入り始めるころ、小さい者たちは今とばかりに活動を始める。
そんな森の中に、木々の間からわずかに漏れ入る月明かりをうけ、燐光に包まれる女性がいた。

「ふん、流石に仮の体では眷属も召び出せぬか。
羽虫ばかりを徒に呼び寄せてもしようがないのだがな……」

つい、と彼女が指を空に滑らせると何十何百という虫がそれに倣って弧を描く。
夜は飛ばない者までもが彼女を慕うように群れ集い、彼女自身の羽の光を受け彼らも明滅していた。
彼女の周りに集う虫は、昨日まで自身が治めていた愛おしいかの地のものと、性質は変わらない。
ということは、何も空間がねじれているわけではないし、愚かな人間が摂理を組み換えて
無理矢理に作った環境というわけでもないらしい。そこには、確かに彼女が愛する自然があった。
しかしそうすると解せないのが、魔力が著しく弱くなっている点であった。
先ほどの狼藉者は、とりあえずいつもの癖で始末してしてしまったのだが、まさか自分が
剣を握ることになるとは思っていなかったのだ。
叩きつけられた衝撃で狼狽する女に、最後の一撃にと雷撃をくれてやったまでは良かったのだが。
皮膚が少々黒ずむ程度でなかなか発火には至らない。その上女が命を手放さない。
とりあえず妙な動きをされても困るので短剣を投げ動きを封じ、
首を捻りながら何度となく雷撃を叩き込んでいるうちに、気付けば漸く女は死に絶えていた。

「なんぞ、封印でも施されておるのかの。これでは我が器を探すこともままならぬな……」


 ◇◇◇


「……何用じゃ、おんし」

涼やかに響く若い女の声は、巨大に咲き乱れる花の間から投げかけられた。
陽光を受け輝く紫紺の髪に、ルティエの街より白い肌、すらりと伸びた腕と
短い薄布を滑らせ惜しげもなく素肌を晒す脚。
まだ成熟しきっていない体であるにも関わらず、それは強烈な色を放っている。

「我らが棲み処にたった一人で踏み入るとは、随分と勇ましいことよ」

彼女はミストレス。狂った巨大花の群生する山脈を、一手に治める女主人だ。
そして、その女王の城に単身乗り込んできた男がいた。
洗練された白い服に不釣合いな帽子を被った彼は、女王直属の兵に
一分の隙もなく囲まれていた。
兵らはじりじりと男に詰め寄る。誰か一匹が短慮を起こした瞬間に、
その男の体は串刺しになってしまうだろう。

「良い、下がれ。話くらいは聞いてやろう。
それで今日は一体どんな用向きか、道化」

命令を受け、サ、と波を引くように兵は消えた。
死のすぐ隣に立っていたにもかかわらず笑顔を貼り付けたままだった男が、
さらに上を行く笑みをつけて女王に近づいた。

「いやぁ、ありがとうございます。実は私、今はイゾルデ皇后に雇われている身でしてね。
我が女王様が現在為されている事業に、ぜひ貴女の協力をとりつけてこいとのことで」
「……ジョーカー。小娘の使い走りとはまた、おんしも格を下げたな。
何故人間の女ごときのために我が出向かなければならない?殺されぬうちに帰れ」
「久々にお会いできたのです、もう少し二人っきりの時間を楽しみましょうよ。
そうそう、今年は大事な大事な500年に一度の転生期と、窺いましたが」
「道化。我は、二度も同じことを口にする気はない」
「貴女が選んだ次の体。そうですねぇ、今度もまた随分と幼いようですが…
駄目ですよ、あんな風に隙間から見えてしまう場所に置いていたら。
びっくりしたウチの若いのが、丁重に弔って火葬したそうです」
「見え透いた嘘をつくな。我が精神はあの器と繋がっておる。
今もちゃんと……」

と、女王が目を閉じたときだった。突然膨れ上がった濃い気配に彼女が驚いて目を開けると、
そこには道化に横抱きにされた少女の体があった。

「ええ、ちゃぁーんと、無事でここにありますよ。すみませんね、火葬はおちゃめなジョークです。
でも、やっと見つけた憑依に適う体ですしねぇ、なくなったら困りますよねぇ」

男の腕に抱かれた少女は、気を失っているのか、もしくは既に死体なのか微動だにしない。

「貴様……!その汚い手を我が器から離さぬか!」
「分かりました、それじゃ離しましょうか♪」

言うが早いか、男は少女の体を無造作に手放した。
その瞬間足元に魔方陣が現れ、地面に落下し鈍い音を響かせるはずであったそれは、
光柱に飲まれ掻き消えてしまった。

「……一体何処へ送った、言え」

怒りをあらわにした女王に、しかし彼は動じることなく答える。

「貴女が私にご協力くださるのでしたら、それはもうすぐにでもご案内しますよ」
234名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 07:49:45 ID:2eLwKkhE
男が用意した転移魔方陣をくぐった先は、人間達が言うところの
「部屋」だった。部屋の中には彼ら二人きりだが、奥の扉から続く隣側にはかなりの数の
人間の匂いがしている。女王は意識を集中させる。その数、ざっと見積もって60ほどか。
その殆どが彼女の敵ではないようだ。ただし数人、油断の出来ないものもいた。

「なんじゃここは。さっさと我が器に案内せぬか」
「せっかく久しぶりにお会いできたんですから、もうちょっとこう……ねぇ、
私も男ですし、期待するものがあるんですがね」
「妄想を口に出すのは虚しいと思わんか?愚か者。滅びろ」
「わかりました、大人しく案内いたしましょう。ただしこちらの体に入っていただきますよ。
貴女の正体が知れたらパニックになって、ご案内するどころではなくなってしまうのでね」

そう言って男が指し示したのは、人間の女の体だった。

「趣味の悪い…お前が用意したのか、この体は。
まったく、随分と体つきの豊かな娘を選んだものよ」
「趣味、悪いですかねぇ?こういうの好きなんですが」
「我の好みとは正反対だの。まぁ、元がウィザードならばしばらく問題はなかろう」

まぁまぁ、ともかくお願いします、そう急かされて、彼女が体を乗り換える。
魔物の中でも始祖、太祖と呼ばれるほどに力の強い者たちには、その本体が
精神体である者も多い。彼女もまた、自身を適当な物体に憑依させることで世界に干渉していた。
ミストレスが移る前は髪が短く肌も浅黒かった人間の体は、彼女が入った瞬間に作り変えられた。
髪は紫に、そして腰に届くほど伸び、肌には雪のように白い色が浮かび上がった。

「おお、成熟した体の貴女はやはり美しいですねぇ。
貴重な姿を見られて嬉しいですよ。では、こちらの扉からどうぞ」

行って、道化が扉を開く。その先のホールにはやはり、60人ほどの人間たちが集っていた。
何を、と問う暇もなく背中を押され扉の向こうに投げ出される。
顔をあげた瞬間、先ほどまで後ろにいた男の声が拡声器を通して堂内に響き渡った。


 ◇◇◇


「殺し合いだと?我とあの人間どもとがか」

ルールを説明されたときには何を血迷ったことを、と思ったが、
先ほどジョーカーが語った内容によれば、既に人間が人間を殺したらしい。
同族で食い合うなど、生命として馬鹿げている。
個々が高い精神を持ち、それ故に到底一群として生きられぬというのに、
何故ここまで奴らは台頭し、そして我ら生物は淘汰されていったのか。
彼女の中で人間は、もはや群れとして生きる虫達とは根本として違っていたし、
しかし動物達と同じ哺乳類だと認めることもまた、出来なかったのだ。
全く別の、おぞましい生き物。異質な生命。呪われているとすら思える。
到底理解なぞ出来ぬから、北の魔王のように人の王と馴れ合うこともしなかった。
ここまでひたすらに人を避けてきたというのに、この大事な転生の時期に
手を出されようとは、一体誰が想像できただろう。
出発の際、彼女が他の人間たちのように荷物を受け取ってポータルに乗る直前、
こちらを見ていた道化が折り畳んだ紙を投げてよこした。やはりというか手紙であり、

「貴女に出す初めてのラブレターなので、胸が高鳴ってしまいますよ。
すみませんね、こうでもしないと、私女王様に首をきられちゃいますもので。
卑怯な手段も道化の非力さ故ということで、どうかご寛恕のほどを。
さしあたって貴女の大事な器の件ですが、場所はこの島のどこかに、とだけ言っておきましょう。
どうぞご自由に探して、ご自由にお持ち帰りください。
なんでしたら着たままお帰りいただいても結構ですよ、もちろん最後の一人として」

ふざけた内容だが、どうやら後半は嘘ではないらしい。集中させれば、たしかにこの場に
器が存在している気配を感じられる。ただ、いつものように糸を手繰って
たどり着けるような正確さはなく、気配自体がもやのように霧散してしまっていた。
場所を変え、時間を変えて何度試みても変わらないところをみると、やはり
何かしらの呪に阻害されているのだろう。これでは距離の見当も付かないが、
とにかく探し出すしかない。木々の隙間に隠れる月を見上げ、彼女は決意した。
あれがなければ次の500年、花の山脈の女王は存在できないのだ。

「迂闊であった…いや、我が愚かだったのだな。認めよう、ジョーカー。
おんしはきちんと殺しに行ってやるから、せいぜい歓迎の仕度をしておくとよいわ。
空を舞う者の女王をこのように地に這わせ、楽に死ねるなぞと思うなよ」


<ミストレス>
現在位置・・・(森の中)E-8
容姿…髪は紫、長め
所持品・・・ミストレスの冠、カウンターダガー、カード帳(♀アサの遺品は拾わず)
備考…仮初の身(見た目はWIZ)だが、時々ミストレスの翼が背に現れる
備考…飛ぶ虫を操れる
備考…GMの用意した体に入った(首輪ついた)ことで、各能力減退。
目的…「器」を探し出し、ついでにジョーカーを殺して山に帰る。
("器"がぼてっとその辺に落ちてるのか、はたまた参加者のうちの誰かなのかとかはお任せします)
235名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 07:50:45 ID:vIU8swKk
>>68
ほくそ笑むって物事がうまくいった時に隠れて笑うという意味で使う言葉だから
『嘘つきね。
 思わず私はほくそ笑んだ。』
という部分がなんだか変な気がします。

『人の心を穿り返すってのは下衆のやることだわ!?』
が直前の台詞で
『最早、完全に軍役時代の言葉遣いに戻った。』
ってなってるのも矛盾してて変です。
その後の
『しつこい男と口うるさい男は嫌われるって教わらなかったのかしら」』
でも特に軍役時代の言葉に戻ってませんし。

『あんたみたいな女だったよ。俺の妹は・・・・・・外はガチガチの鎧で固めて
 心にもしっかり鍵をかけてやがった・・・・・・』
これ、まるで妹を憎んでたみたいな台詞回しだけど良いの?

以上
構成上変なところを突っ込んでみました。
236名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 07:51:09 ID:2eLwKkhE
え、えーと第二の女王様ミストレs
ちょっと、登場話であまり触れられていないのをいいことに
無茶をしすぎた感があるので、なかなか続きが出なかったらNGにしてください(´д`;)ゴメンナサイ
237名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 08:06:52 ID:E91GXJUw
>>234
ミストレスまで従わせるとはジョーカー何者なんでしょーか。
器の存在とかいろいろ面白くなりそうですなぁ。GJ。

あ、ただ、ミストレスがカード帖持ってるのはミスですよー。
初出時点でもうカード帖の枠は埋まっていたので。
238名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 08:19:04 ID:2eLwKkhE
>>232
そんなに無理して軍役時代の言葉に戻そうとしなくてもいいんでないですか。
その設定と表現との齟齬で>>235のように変なところがでてますぜ。
あと妹のところは確かに、なんかおかしい、ぞ?妹好きなんだよね…?
あとあと個人的になんですが、「下衆のやることだわ!?」←この「!?」、
何に驚愕してるのでしょか。痛いところ突かれて「黙れテメェ」なら「!」だけでよいのでは。

>>237
うひゃわぁぁ読んでもろてありがとう!
え?なに?カード帖?
………しまっ グハァ!コピペしたまま! _| ̄|○アヒアヒ

あ、そうだ補足、憑依できる相手は「相性次第」ってことで必ずしも
マジウィズとかINTキャラである必要なないですゴハー!
239名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 09:16:41 ID:2eLwKkhE
>>227
あ。今のBRって第四回なので、クルセについての
「前々回、いやもっと前」と「過去に類を見ないハイペース」が少しおかしいよ。
過去ってまだ3回しかないし。類を見ない、というのは
ある程度回数や歴史のある現象に対してのほうが自然じゃよ。
つか恋人が死んで自分は助かるて図式は、天運というかもう「悪運」…?
イラネェヨーこんな運・゚・(ノД`)・゚・カワイソ

2行目 ぶつぶつ「よ」
クルセ語り前のジョーカーのセリフ、一箇所も「。」ないの?!肺活量スゴイ
240名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 09:57:01 ID:7Pe.y4ug
>>227
マインドアサシン…?
テラナツカシス(*´Д`)ハァハァ
241名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 10:09:21 ID:E91GXJUw
wikiに上がってる56話までを確定とみなして、キャラの情報を更新。
たぶん合ってるはず……。
その途中で気になったのだけど♀スパノビの「s3ダマスカス」、
これはさすがにs2の間違いだよね?ということでs2にしておきました。
2422/1sage :2005/11/13(日) 10:14:35 ID:8zP8OVsE
 題70話  Night stalker  【夜間 第一回定時報告直後】


 マダ、カ
 マダ、コロサナイノカ


 ―――槍が、叫んでいる。


 ハヤク
 ハヤク、チヲ
 ハヤク、ニクヲ
 ハヤク、タマシイヲ

 ハヤク


 「早く・・・早く・・・次の・・・次の獲物・・・次の・・・肉・・・肉・・・・・・」

 彼女・・・♀剣士は、泥中のように暗くねっとりとした闇の中を、一人歩んでいた。
 右手には巨大な戦槍。儀仗の如く緻密な装飾の施されたその槍は、だが人の作ったものではない、あきらかな『異質』を放っている。
 煉獄の悪魔が鍛えたとされし、禁断の魔槍―――煉火槍、インフェルノ。一説には、スルトと呼ばれる巨人の王が炎の悪魔に作成させ、終焉の黄昏と呼ばれる戦で振るったと云う。
 振るえば火弾を撒き散らし、携えた者も、自在に火弾を生成、操作できるようになるという災厄の兵器。
 しかして、もっとも恐るべきは、この槍にて魂をわしづかみにされた者――死をもたらされた者――は、その遺体を瞬時に消し炭にされてしまう、ということ。
 リザレクション(蘇生術)や医学による延命、返魂の札による換魂術をも許さず。絶対的な死をもたらすこの槍は、神雷槍ゼピュロス、吸魂槍デュングレティ、命貫槍グングニール等と並び、冒険者らには畏怖する存在として恐れられている。

 所持したものは、まさに鬼神となりて戦場を翔るけることを許される。
 それは、人を人ならざるものへと昇華させる、まさに悪魔の道具。

 ―――が、しかし。
 あらゆる魔導器がなんらかの呪詛を刻まれているように。あらゆる結果には、それなりの代価か支払われるように。
 この槍にも、とある呪いがかけられている。
 その呪いとは、『生命を刈り取らねば、代わりに持ち主の生命を削り取ってゆく』という呪い。
 持ち主が殺戮を繰り返すのであれば、槍はだまってその血をすすり。
 もしも持ち主が殺しを行わぬのであれば、槍は何の遠慮も無く、持ち主の力を消失させ、あえて他人に持ち主を殺させることで、次の所持者へと自らを受け継がせるのだ。
 それだけの呪力と、あらゆる殺戮者(マーダー)を魅了するだけの力を、この槍は備えていた。
 そして、この槍は今も―――薬物によって意識を破壊されている彼女を使って、もっと多くの血を吸収せしめんと、叫んでいた。

 GMジョーカーが、この魔槍をBRに投入した理由は、つまりのところ、この槍の持つ禍々しい性質を殺戮に利用しよう、と考えたところのもので。
 実際、それはまさに成功したと言わざるを得なかった。

 意識を薬物に砕かれ、そこをインフェルノにつけこまれた彼女。
 いまや、苦痛や疲労を感じず、なんのためらいもなく魂を付けねらうストーカー。
 そこに、かつての―――高潔で、戦の先陣を切って味方に勝利をもたらす騎士を志願していた、無垢な少女の姿はなかった。

 だが、魂を槍に操作されているからこそ。
 長大な獲物を片手で無理矢理振り回し、次なる獲物を求めてひたすら駆け抜ける彼女の体は、すでに限界値を超え、一部は崩壊をきたしていた。
 しかし、薬物と槍の呪いにより高揚している彼女には、その破滅への兆候は気づくことすらもままならず。

 ひたすらに、次の獲物を捜し求める。


++++++++


 「それで、えーっと。
  つまり君・・・えっと、♀ナイトさん・・・いやいや、ちゃん?は、かくかくしかじかの理由があって、剣を・・・刃物をもてない。
  んで、シールドを装備してはいるけど、武器はない。
  BRに参加している以上、生き残る意思はあるけど、殺人はおかしたくない、と。」

 「はい・・・私は、かつて過ちを犯しました・・。
  だから・・・もう、誰も殺したくない・・・。
  でも・・・・・・でも、死ぬのも嫌・・・」

 「ふぅーーむ。成る程ねぇ・・・難しい問題だわなぁ」

 ―――第一回目の放送があった直後。
 俺と♀騎士は、巨木の裏側、ちょうど獣道から見て陰になった部分に座り込み、お互いの自己紹介と現状の見解、そして今後のプランなんかをちまちまと相談していた。
 ついさきほど、俺がナンパ・・・もとい同盟を申し込んだ女性・・・♀騎士。
 顔つきは美人だし、語り口も凛として結構な勇ましさなんだが・・・肝心の戦いの話になると、とたんに忌避感を示す癖がある。
 護ることはできるが、殺すことは出来ない、と。それじゃまるで、どこかの聖騎士じゃないか。騎士は騎士らしく、勇猛果敢に戦って欲しいものであるが・・・いやはや。
 こりゃなんつーか・・・狙われてもしゃーないっつうか、哀れな子羊でしかないわな、この状況じゃ。

 「だけど、」

 眉根をひそめてうんうん唸っていた俺に、不意に彼女は声をかけた。
 ん?と顔を上げると、そこには固い決意を秘めた彼女の姿。

 「あなたに出会えて・・・私、良かった。」

 は?え?いや、え、その、なんか、プロポーズ?え?早くない?
 まだ出会って数時間しか経っていないのに、やけに積極的な彼女を見て目を見開く俺。
 ♀騎士は、なおも真剣な目つきで、

 「私・・・この闘いに参加している人は、みんな殺害の意思があるものだと思っていた。
  けど、あなたは違う。
  あなたは・・・外の世界に帰ることを、切望している。
  それに、他人を自ら殺して生き残ろうとは考えていない。」

 「それはかいかぶりってもんだよ。
  俺は―――命を狙われれば、確実に相手をしとめるつもりだ。
  それは・・・生き残るためにはしょうがない・・・だろう?」

 正当防衛だもの、しょうがないわ。
 彼女は残念そうに目を伏せると、己の中の葛藤に打ち震えているように、ぶるりと肩を震わした。
 その肩をそっと抱き寄せてやりたいところだけれども、あいにく俺にはそんな資格はない。

 ・・・ついぞ先に行われた、白衣の道化による第一回定期報告。
 それにより、すでに10人近い人数が天に召されたことをを知った俺たち。
 正味、まぁそんなもんだろうな、とたかを括っていた自分とは正反対に、♀騎士はその現実を認めたくないかのように、顔色を悪くして(闇にまぎれてたから、多分だが)いた。

 ・・・しっかし、こうして俯く顔もまた美しいものであるな、と文脈を無視し、俺が意味も無く感慨にふけって目線をさまよわせると、

 「そういえば、君」

 「・・・はい?」

 「シールドを携えているのはわかるけど、もう一つの箱に何が入っていたんだい?」

 「あ・・・・」

 忘れていた、とでもいうように赤面する彼女。どうも状況に翻弄されて、もう一つの箱を開けることを忘れていたらしい。
 せっかくだから開けておいたほうがいいんじゃないか、という俺の忠告に、彼女は黙ってうなずいた。

 「刃物が出てきませんように・・・」

 騎士らしからぬ言葉を口にしながら、彼女が手を突っ込んだ箱の中には・・・

 「あ、えっと・・・こ、これは・・?」
243名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 10:15:11 ID:teXpGUjE
次の話考えてたけど、やっぱり定時放送も今日の分の投稿に入る・・かな?(;´▽`)
イヤ別にまだまとまってないからダメならダメで全然問題ないんですがっ。
あと書いてて思う・・・、グロ描写NGってあるけど、モト(オリジナルBR)がそういう話なんだから
多少の残酷描写は仕方ないかと思うのですが、どうなんでしょ・・・。
でないと殺し方殺され方、死に様等を書く上でどうしてもバリエーション面やらで躓くことが・・orz
映画版に準じて、15禁くらいでいきませんかねぃ・・・・・?
2442/2sage :2005/11/13(日) 10:20:06 ID:8zP8OVsE
 「おっ、これは・・・アイスピック!
  じゃない、錐だ!」

 箱の中からでてきた彼女の手に握られたもの。
 それは、小ぶりな短剣・・・のようで微妙に短剣じゃなく。
 まるで普段の生活用品に使われるピックに似た、小さな錐だった。

 「これって、あの、工作なんかに使う・・・アレ、ですよね」

 「あ、ああ・・・そうじゃないかな」

 ほっと胸をなでおろす彼女。嬉しいのか悲しいのか複雑な表情だが、少なくともお気に召したらしい。
 せめてスタナーとかロングメイスでも出てりゃ武器になるんだけど・・・錐・・・ねぇ・・・
 首を捻る俺。喜ぶ彼女。
 運がいいのやら悪いのやら・・・


 「・・・ところでモンクさん」

 「ん?」

 「先ほどから、なぜそんなに息を荒くしているんですか?」

 へ?と俺は彼女を見た。
 ンな、まるでそれじゃ俺が野獣モードになってしまってるってことか?
 いやいやいやいや、さすがにこの状況下で欲情するほど俺は間抜けじゃ・・・

 反論しようとして、瞬間。

 急激に―――大気が膨れ上がった。
 気圧?風圧?
 違う・・・・・・これは・・・


 「殺気・・・!」


 顔を見合わせた俺たち。
 刹那の一間に飛び退ったその場に、突然炎の塊が激突し、破裂した。
 きゃあ、と騎士がシールドで顔を覆う。
 突然の襲撃に、俺はとっさに気を練りこみ、気弾を生成していた。そして、周囲を見回す。
 そして、ほどなく―――殺意の主を、視認した。

 「・・・剣士・・・?」

 ♀騎士が、呆けたように口走る。
 しかし、ファイアーボールを操るような奴が、ただの剣士であるわけがない。
 となると・・・

 「スペルスクロールか!?」

 思わず叫び、否、と自己否定。
 アレは、呪文を叫ばなければ発動しない。
 それでは・・・

 「まさか・・・あの槍か!」

 そう、その右手に握られた、巨大な獲物。
 仄赤く明滅するその穂先に、見覚えがあった。
 ありゃ・・・インフェルノ・・・!

 「落ち着いてください!話を!話を聞いて!」

 「無駄だ!コイツはもう正常じゃない!
  槍に取り付かれてる!殺さなきゃ俺たちが殺されるぞ!」

 「・・・・!」

 答えるように、剣士がニタリと笑った。
 幼さの残るその顔に、残酷さのみが張り付いている。
 何があったかは知らないが、左手首から先がなくなっていて。しかし、両手でなければ扱えないはずの槍を、右手のみで軽々と突き出す剣士。
 こりゃ・・・逃げられないか・・・ならば・・・

 瞬時の判断の後、俺は練りこんでいたすべての気を、額の一点に集中させた。
 そして、それを圧縮、膨張させ爆発させる。
 あらゆる気穴回路(チャクラ)が開き、身体機能が一時的に活性化され・・・

 「退け!」

 叫びざま、俺は♀騎士を突き飛ばす。
 あ、と倒れこむ彼女に向かって突き出された炎槍は、火の粉を残して空振りした。
 躊躇無く、俺は♀剣士の左側面に滑り込む。矢張り、左側面が死角になっているようだ。う、と剣士の呻く声。
 時流が、一時的にスローになる感覚。脳内麻薬とやらの効果。
 その中で、ふと、俺は彼女の右肩を見て、

 (こりゃ・・・どっちにしろ、長くは持たないな・・・)

 ・・異様に肥大化した後背筋や上腕筋。
 筋肉組織の破壊が進んでいる。ま、こんなモンを片手で振り回せばこうなるのは当然か・・・

 ―――ならば、一瞬で終わらせてやる。
 苦痛も、逡巡の間も無く。

 一瞬で。


 『阿修羅・・・』

 踏み込みざま、俺は剣士の顔を見た。
 振り向く彼女の顔は、鬼神と称するに相応しい顔で―――『早く、』と懇願している。

 早く、殺して・・・。

 小さくうなずき、俺は右の拳を引き・・・

 『覇凰拳!』

 光の速さで、拳を繰り出した。


<♂モンク>
 髪型:アサデフォ
 所持品:黙示録・四葉のクローバー
 備考:諸行無常思考、楽観的 ♀騎士と同行
 現在地:F-07

<♀騎士>
 髪型:?
 所持品:S1シールド、錐
 備考:殺人に強い忌避感とPTSD。刀剣類が持てない ♂モンクと同行
 現在地:F-07

<♀剣士>
 髪型:?
 所持品:ヘルファイア
 備考:左手より先を消失、薬物の大量使用、インフェルノによる人格破壊。身体能力の限界値突破
 現在地:F-07
245名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 10:27:26 ID:teXpGUjE
一つだけ気になった点・・・・・・いやいや、
名前かっこいいしマッチしてるし確かにちょっと似てるし実際ROでもあんまり見ないし、わかるんですがっ


「ヘルファイア」ですよね?(;´Д`)
246名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 10:32:46 ID:8zP8OVsE
 どもども。早速2つのレス(スレじゃないお( ^ω^))に分けて話を投下させていだいたわけですが。
 ここで、ちょいと質問。というか、なんというかなんですが。

 炎の槍について。

 威力に関しては、以前の話の流れから、『死を確実とするだけのダメージを与えた場合、その体を跡形も無く消し去る』ということでおちつかせていただきやした。
 ギャザでたとえるなら、「このクリーチャーがいずれかのクリーチャーを破壊した場合、破壊されたクリーチャーは墓地に行かずゲームから取り除かれる」的なかんじで。
 いや、わかんない人は気にしないででいただいて結構なんですが(汗

 あと、どこぞの妖刀のように、魂を求めて持ち主の手を渡り歩くという設定を勝手に作っちゃいました。
 こうすれば、どこぞのスピアクイッケン持ちさんが活用してくれるかな、と。

 エヘ(*'ω`)

 とりあえず決着はつけずじまいにしておいたので、どなたかお暇な方は続きを考えるなりしてやってくらさい。
 俺は♀剣士を殺すのが忍びないんだぁーっ(´Д`;)
247名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 10:34:49 ID:8zP8OVsE
Σ(´Д`;)


ヘヘヘヘヘヘルファイアでした(´Д`;)


やばい、久々にギャザしたからインフェルノだと勘違いをorzzzzzzzzz


一回回線で首つってきます(´・ω・`)
248名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 10:38:04 ID:q1hXBMgc
>>235,238
58話の齟齬と放送に二人が出てない理由を解消しようと
色々詰め込んだら逆に変になったみたいだなぁ・・・・・・。

指摘点は直しておきます。

>>最早、完全に軍役時代の言葉遣いに戻った。
ここは完全に変だな。
消した部分なのに復活してる。
こぴぺ時に確認しとけばよかった・・・・・・。

>>♂バードの妹の台詞
♂バードは妹が好きだったがあまり♂バードに心を開いてみせてなく
そして開く前に逝ってしまった。それに対して自分への後悔や
やるせなさや悲しみや怒りなど色々含むっていう表現で書きました。

>>ほくそ笑んだ
おかしいですね。単純に笑った。と書くべきですね。

>>やることだわ!?
?いりませんね。
249名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 10:44:27 ID:7Pe.y4ug
えー全てのクリーチャーとプレイヤーに6点のダメージを…

まぁ、それは置いといて。
地形ならびに設備。
54話分までWikiの方更新しておきました。
ただ、ちゃんと作者によって明言されている地形しか載せていないので
書き手諸氏は一度自分の書いた場面を
Wikiの方で確認していただけると間違いとか矛盾とか発見できると思います。


ところで>>232って…時間いつです?
明らかに定時放送の前だと思うんですけど
定時放送でバードもグラリスも死んでないっていう…
250名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 11:11:22 ID:E91GXJUw
>>249
地図情報の更新乙です。
>>232の件は、この場では決着つかず終わるってことでいいと思う。
251名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 11:21:45 ID:vIU8swKk
>>248
>>♂バードの妹の台詞
>♂バードは妹が好きだったがあまり♂バードに心を開いてみせてなく
>そして開く前に逝ってしまった。それに対して自分への後悔や
>やるせなさや悲しみや怒りなど色々含むっていう表現で書きました。

とても含まれているようには読み取れません、が、
そこは私個人の意見なので他の人の意見も気になるところですね。

1点気になることがあります。
>>176で同様に変なところでほくそ笑んでるグラリスがいますが、
これと>>232のグラリスvsバードが同じ人の投稿だとしたら連投規制違反になってしまうのですが、
大丈夫でしょうか?

粘着しているみたいで申し訳ないのですが
回答よろしくお願いします。
252名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 12:24:32 ID:EXpRGqVU
あれ…私はグラリスの口調指摘を受けて書き直したのだとばかり…
(つまり思いっきり同一人物だとしか思えなかった)
サラリと続きのナンバリング宣言してるし思いっきり規制にひっかかってますね
他の人は「ほくそ笑む」が鍵になったわけですが、描写のしかたとか返事のしかたが特徴ありすぎて
(セリフ+台本のとがきみたいなやつを多用、熟語?単語本意の表現等)
自分はおいおい連投大丈夫かとヒヤヒヤしてた。でも誰にも証明できないしなって。
これで違う人だったらそのほうが驚きだ。視点を改めるよ。
(てかGMジョーカーによるクルセ紹介の人も、特徴が似てるので実は同じ人だと思ってたw)

あーラノベみたいな毒はきスレほすぃ
253名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:40:21 ID:abhlrLeo
 71 変人と奇少女(改定)


 さて。♂ウィザードについて。
 彼を客観的かつ表面的に一言で言い表すのならば、孤独な男だった。
 そして日の光の下を歩けぬという点に限っては、愚かな男だった。

 ──はて。どうも、私の予定通りには進まないものですね。
 矢張り、理論と実践とは違うものですか。思えば、どうも私の方法には華、という物が欠ける気がする。
 とは言え。今の私の魔法、と言うものも所詮は華でしかありませんし。
 よくよく考えれば私の腕力では、如何なこの鋭利な刃物があるとは言え──。
 理論畑の私の弊害ですね。どうも、夢中になると周りの状況が見えなくなっていけない。
 とは言え。実験は続けなければなりませんし──

 あれから。その男は砂浜からは大分離れた木立に腰掛け、何時もそうしている様に、論駁をぶつぶつと呟いていた。
 傍目から見れば酔漢の様にも、奇人の様にも見えるのだが、生憎彼にそれを忠告するものは誰も居ない。
 一つだけ言える事があるとするならば、思考を重ねている彼からは周囲の状況が認識から排除されている、という事だ。

 ただ──知識、とは元来、一人では限界があるものなので。
 最も、常日頃から男は孤独の弊害を書物で補う程度の賢明さはあったのだが、
生憎この場は彼が普段篭りきりの埃と古い紙の臭いのする書斎兼自室ではない。
 彼は、そこまで考えて自らが知的な対話者を欠乏している事に気づいた。
 更に言うなれば、少々脳の即時栄養源となりうべき糖分が足りない。

 だが。
 だから、と言って。知的であるならば誰でも良い訳では、無論その男にとってなかった。
 そう。例えば教会や、象牙の塔の中での決まりきった知識のやり取りにしか興味の無い愚鈍な魔導師や司祭などではいけない。
 とは言え、そもそもからして彼は孤独であるが故に、その様な相手を確保する術を知らない。
 結局、知的対話者の件は思考から外して、更に演績的思考を続ける事にした。
 彼は実践の人間だ。そして、理性の求道者でもある。

 ──それに私は、開拓者なのだ。禁忌を畏れず、神を畏れず。只、魔法的幾何学的真理の追究のみを奉ずる。
 第一。この私からしてみれば、未だ人体を神聖と見る人間は愚鈍極まる。
 そんな事だから、何時までたっても治癒を進歩の欠片も見られないヒールと薬品に任せ切りなのだ。
 不治の病。悪性肉腫。そして、魔導がその深淵とする領域を踏破し、その先に我々は至らねばならない。
 その勇気が無いのだ。あの連中には。魔法の奥義を古書のみに求めるは愚鈍。
 魔法使いであるならば、自ら未来を求めよというのだ云々。
 だから『ああなる』というのだ。愚鈍な連中め。
 しかし、そういうifに意味はないし興味もない。私に出来る事は考える事だけだ。より良い結論を導く為に。

 ぶつぶつぶつぶつ。
 独り語は彼の悪癖である。むしろ、思考と研究に関する過剰すぎる熱中と言った方が正しいかもしれないが。
 外面は取り繕えば、♂Wizとてもそれなりではあるのだが、こればかりは如何し様も無い。
 ちゅんちゅんと遠くではスズメの鳴く声がすがすがしいのだが、彼の周りでは明度が三つ程暗い。
 太陽までもがその男を避けて通っている、という様な風情である。
 無論、彼の論駁に場所は関係しない。その点でも彼は愚かだった。

 丁度、その時だ。
 『ぎゃー、どいてどいてどいてよっ!!』とか言う、彼の立つ位置とは正反対の叫びが聞こえたのは。
 何事か、一体何がどうしたのか、と彼がその鋭い頭脳で把握するよりも早く。
 頭上から、女の子が降ってきた。何の前触れも無く。全くの出し抜けに。
 頭脳の回転は速い。だが、彼の反応速度などは思考に全精力を傾けていた今、致命的に遅いので。

 彼曰く。凡人にも解る様に口にすれば、♂Wizは降って来た♀マジシャンの尻の下に、物理的に敷かれていた。
 慣用句が示す所の『尻に敷かれた』ではない。どちらかと言うと、Hipdrop hit ♂Wizである。
 そういえば、ここの真上は少しばかり切り立った壁だったか。凡そ2メートル位の。
 ──などと、傍観者が居れば思うだろうが時既に遅し。
 何ら抵抗を示す事無く、予期せぬ時に予期せぬ方向から突然振ってきた尻に♂Wizは押しつぶされたのだった。
254名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:40:39 ID:abhlrLeo
 もーっ。何でこう災難続きなのよ。
 と、何か硬いモノにお尻がぶつかったせいでボクは半分涙目になりながら呟いていた。
 怒りたいんだか、笑うしかないんだか、それとも泣き出すべきなのかも判らない。
 大体からして、歩いたり走ったりチチ・シリ・フトモモを強調しまくってる野蛮女から逃げたりで、疲れて判断力が鈍ってるし。
 それにさ、聞いてよ。クタクタだからあの坂を上ったら休もう、って思ったら途中でいきなり崖なんだよ。
 こんなの全くの欠陥工事だよ。公共事業のムダムダムダムダーっ。あー、もう!!責任者出て来いっ!!
 って、責任者はあの変なピエロのオッサンだよね。…それじゃあ出てきてもらうと困る。前言撤回。
 
 で、ボクは。所在無くなって息を吐いて──

「…って、誰よ君!!っていうか、キャーーーーーッ!!」
 そこで自分以外の誰かを尻に敷いてるのに気づいてスクリーム──っていうか誰っ!?この人誰っ!?
 ボクは弾かれる様に飛び退いて、振り返る。すると、そこに地面に顔を押し付けたままの男の人が居た。
 で。そのアンチャンは、と言うと、いまだに地面に押しつぶされたままこの状況に関してぶつぶつとやっている。
 こ、怖っ!!何より先に生理的本能的恐怖ってヤツが先に立ってしまうようなタイプの男の人だった。
 脳内に見えない小人が住んでそう、と言えばピッタリくるかもしれない。

 ボクは弾かれた様に飛び退いて、彼にフーッ、と猫みたいに牙を剥く。
 だってこの人アレだよ!?どう見てもアブナイ人で死神博士、言い換えれば○○○○にしか見えないもん。
 ややあって、自分が地面に潰されている事を思い出したみたいに、ぼこっ、とその人が顔を引き抜いて立ち上がった。
 その目に思わず気圧される。冷たい目はまるで氷…って言うより寧ろ、固まった血みたいだ。
 あ、そういえば。この島って殺人OKだったっけ。あははははは…や、やっぱマジシャンじゃウィザードには勝てないよね。

 今更の様にそれを思い出してフーッ、とかシーッ、とか勇敢にその♂Wizを脅したまま、
やっぱり身の危険を感じるので、じりじりと後ずさった。何たって死神博士だし。
 先生だってボクが改造されちゃったりされるのは草葉の陰できっと望んでないに違いない…と言う事にしておく。
 すると、何を思ったのかボクの目の前でそいつは、ふぅっ、とどうにも似合わないアンニュイな溜息なんかついていた。

「…猫ですか貴女は。兎も角煩いので消え失せて下さい。邪魔です」
「…君こそ何様の積りよ」
 と、思わずムッとしてボクが聞き返すと、ボクの前の♂Wizはどういう訳か極普通に口を開くと何処か神経質そうな声で名乗った。
 ──ひょっとして今は気分が乗らない、とか?

「私?私は♂Wiz。真理を求道する者の一人、のつもりですよ」
 が、その気持ちはさて100m程向こうに投げるとして、♂Wizはそんな聞き捨てならない自己紹介なんてボクにしていた。
 な、なんですとっ!?ボクの目が黒い内はそんな言葉がこんなヤツの口から出るのは認めない。

「真理!?キミって何様の積り!?それを口にしていいのは、ボクのお師匠様だけなんだから!!」
「ほう。随分と自信家ですね。ですが、その師、とやらが本当に真理に近づいたのかどうかは判らないじゃないですか」
「な、何おーーっ!! って…あれっ?」
 で、ボクはそこではっ、と気づく。ぱぱぱっ、と目の周りを触ってみるけどある筈の物が無い。
 真理の目隠し。ボクのお師匠様が認めた弟子にだけ与えてくれていた魔法の布だ。…まぁ、ボクのはレプリカみたいだけど。
 見た目はどう見てもただの黒っぽい布なんだけど、青箱からしか出ない古代の魔法の目隠しと一緒で、
なんと、付けた人の魔力感受性を、ファミリアのソナー並に大幅に増幅してくれる優れものなのさっ。
 これを世界で一番最初に作ったのがボクの先生。ここからも先生の偉大さ、ってのがわかるよね。
 何せ、古い魔術装備の仕組みは今のペーペーの魔導師なんかじゃ一生かかっても解明できないくらい複雑なんだから。
 ま。解りやすく言うと何時でも使える暗視装置みたいなものかな…って、そんな悠長に講釈してる場合じゃないよっ!!

 わさわさと辺りを探ってみると、ボクの目隠しは草の上にちょこんと乗っかっていた。
 ばっ、とひったくってそれを巻きつける。
 安心してボクは顔を上げると、何故か♂Wizがボクの事を関心したような目で見ていた。

「真理の目隠し…と言う事は、貴女は異端学派の方ですか。珍しい」
「異端言うなーーーーっ!!お師匠様こそは真理に一番近づいた人なんだからっ!!」
 で、出て着たのがまるで新種の大腸菌でも発見したような呟きだった。
 ボクはがーーーっ、と片手の拳を握りこんで力の限り叫ぶ。
 けど、○○○○は何か、少しも気にした風も無く、というかボクを置き去り気味に言葉を続けている。

「見ましたよ。彼の著作は一通り。ですが──まぁ、少々乱暴に過ぎましたね、彼は」
「誰が乱暴かーーーーっ!!って…キミもひょっとして?」
「ええ。まあ、愚人共に言わせれば私は異端であるらしいですね。
 最も、迷信、妄想、過去の類に閉じこもったまま一歩も外に出ようとしない人々に言われたくはありませんが…と、そうそう」
 そこで、ボクは♂Wizの目が僅かに怪しい光を湛えた気がして、思わずずざっ、と後ずさった。
 な、何っ!?何、その目っ!!なんていうか、それって何もしなくても暴虐陵辱拉致監禁の後に殺害だよ!!
 で、♂Wizは言った事には。

「貴女、私の実験材料になる気はありません?何、心配要りません。同じく真理を求めた者として、最大限の敬意は払…」
「あるかっ!!」
 すかーん、と間髪居れずにボクは+10ステックキャンディの突っ込みが彼の脳天に叩き付けた。
 大体実験って何さ。何処をどう聞いても怪しさ100%大爆発じゃないか。何の説明も無しで了解なんてボクには出来る訳なかった。
 しかし。流石は先生の大好物。攻撃力の面でも凄い。
 あっさり目の前でその場に崩れ落ちた変態を見て、ボクはそんな感想を抱いていた。

 それから暫くして。

「…ふむふむ。なる程、意外に美味しいものですね。このステックキャンディとか言う飴は」
 ボクは、などと言いつつそれをぺろぺろ舐めて糖分を補給する♂Wizの前で、疲れたような顔で項垂れていた。
 なんであんな目をしてて、しかもボクに殴られたのに飴一つで大人しくなったんだろとか思ったけど気にしない事にしておく。
 だって、研究日誌にも度々出てくる程の先生の大好物だしね。
 『○月×日。今日は云々の実験を行った。結果は良好。ステックキャンディは今日もおいちい』
 死神博士も感涙に咽ぶぐらいおいちぃおいちぃ、って事なんでしょ。
 多分。

 ──まぁ、本当の理由にもちょっとは興味があったりもするけどね。

<♂Wiz 持ち物 コンバットナイフ モノクル +10スティックキャンディ 場所:E-2=>E5>
<♀マジ 持ち物 真理の目隠し 場所:E5>
 備考:♂Wizは(これでも)相変わらずマーダーのまま 但し、♀マジの今後の扱いについては次の人任せ
255名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:46:14 ID:abhlrLeo
とりあえず改訂版投下。
んで、何気なくグラリスさんが問題になってますが、
どうすべきでしょ?
とりあえず、自分が明日投下予定だったグラリスVS♂バードのシーンがあるので、
一応アナザー?or連投発覚の場合の競合用として提示しておきますです。
256名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:47:18 ID:lOa8/xQg
>>252
毒吐きスレなんぞいらないだろう。
ネチネチ陰口みたくいわんくてもここで言えばいいだけの話なんだから。
257名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:47:20 ID:abhlrLeo
 復讐者と殺害者<一日目:夕刻前〜夕刻>

 一人の男と一人の女。バードとグラリス。
 けれども、そこに在るのはロマンスではなく交わされる鋭い視線だった。
 水平に構えられた大柄のボウガンが、互いに互いの急所を狙っている。
 落日は近い。遠く血の匂いがした。死が近く感じられる。そんな状況。
 口を開いたのは、詩人だった。言いつつも片手で羽帽子を正す。

「血の匂いってのは消えないものでゲスねぇ。アンタ、一体何人殺してきた」
 グラリスは、その言葉に眉一つ動かさない。詩人は言葉を続ける。

「答えない。堪えない。けれど応えるのは、貴女が手にした連弩って訳ですかぃ、アイアン・メイデン。
 まぁ、それでもいいでしょうさ。ですが俺っちはそうムザムザと殺されはしませんぜ?
 むしろこっちから御首(みしるし)を頂戴する勢いでさ」
 それはそうだろう。とグラリスは思う。
 軽い口調。おどけた表情。けれど、死神というのは道化の面を被って描かれる事もある。
 ぎゅっ、と連弩のグリップを握り締めると彼女は口元を吊り上げた。殺気に当てられて、汗が浮かぶ。

「お喋りな男は嫌いよ」
「そりゃすみませんねぇ。ですが、いいじゃないですかぃ。
 挽歌も無い最後、ってのは流石に風情に欠ける」
 男は口笛を吹く。ひゅるるる、ひゅる、と何処か哀しげな曲が響く。
 はて。グラリスは思う。確か、この曲は聞いた事がある。
 その音階を保ったまま詩人は朗々、歌いだす。

「狂っちまったこの世界の中で、しかして捨て得ぬ力を得よう♪
 終わっちまった世界の全て。覚える人も居なければ、語る者も居ないけど。
 出合った時から別れは決まり、けれど記憶は消えなくて。
 だから僕はこの詩を続けよう。この全てが曲った戦場で♪」
「懐かしいわね。大分アレンジは入ってるけれど確か、その曲は──」
「ええ。お察しの通りで。昔ね、街に来てた流れの詩人──俺っちの心の師匠に教えてもらったんでさ」
 皮肉げに、詩人は口元をゆがめた。女は、その曲をまだ少女の頃聞いた事があった。
 勇敢な男に哀しい娘に賢い賢者に気高い騎士に豪胆な聖職者。歌うかの詩人は悲しげに。

 ──けれど、そんな綺麗に彩られた英雄なんてこの戦場には一人もいないわ。
 グラリスは思う。

 哀しげな曲調に似合わぬ虚ろな嘲笑。哀悼の歌か、それとも内の空しさを写す鏡か。
 軽薄そうに見える詩人が同じ記憶を共有している事を知って、彼女の瞳は少し揺れた。

「あの人みたいにゃ俺はなれないから。ま、ここで大人しく討たれちゃくれませんか、アイアン・メイデン?」
「お生憎。私も、まだ死ねないのよ」
「…それじゃ膠着じゃないでゲスか。それとも、本当は殺したくないんで?そいつは偽善ですぜ」
「それは貴方でしょう?それに、ここに居る人で本当に殺し合いをしたい人なんて一握りだと思うわ」
 私は、もう殺してしまったのだけれど。その言葉を彼女は飲み込んだ。
 ぴゅう、とまた詩人が口笛を吹く。見えない鎖を、死神が手繰り寄せる。
 ちゃらっ、とその鎖の音が鳴ったのが合図だった。

 ばしゅっ。とかかっかかかかっ。
 矢を放ったのはほぼ同時。バリスタの矢がグラリスの肩を掠め、ぎゃりんっと金属が擦れる音が響く。
 連弩は、一撃目の他は衝撃で照準がずれてあらぬ方向に飛んでいって木に突き立つ。
 引くか、それとも進むか。一瞬脳裏に選択肢が閃いて、グラリスは進む事を選んだ。

 バリスタの弦は、連射するには余りに硬い──!!
 顔を防ぐ様に翳した剣には茜を帯びた鈍い光。それは血を洗い落とした彼女の服にも似ていて。
 だが、それは油断。男の手前まで迫った所で、岩塊で胸を殴られた様な衝撃が彼女の脇腹を襲った。
 バリスタの二射目は着込んだメイルに半分程も突き刺さっていて。
 熱く、鈍い痛み。痛い。痛い。それは、真っ赤に焼けた火掻き棒を無理矢理突き刺したみたいだった。
 けれど──

「っああああぁぁあーーーっ!!」
「が…ぁっ!!?」
 肺を握りつぶしたような絶叫。連弩を投げ出して、女はありったけの意思で振り上げた剣を両手で握った。
 飛び退くには遥かに時間が足らない。初めて詩人の顔から笑みが消える。
 バリスタの太い銃身に、どかっ、と薪を叩き割る様な音と共に、半ばまでバスタードソードが切り抜いてきた。
 もし、極普通のボウガンであれば、諸共真っ二つにされていたかもしれないぐらいに、その一撃は鋭い。
 バードは目を見開く。何故なら、鞄に突っ込まれたグラリスの片手が、刃を握っているような錯覚を覚えたので。

「うぉあっ!!?」
 果たして。彼のその直感は的中していた。バスタードソードから離された片方の手にはカタール。
 槍みたいに腰溜めに突き出されたそれが、寸前で翳されたバリスタに刺さった。
 バリッ、という音。盾にしていた彼の得物が、ついに衝撃に耐えられなくなって軋んだ音だ。
 執念に煌々と輝く目が、詩人を見ていた。しかし、一瞬の後にそれが痛みに揺らぎ、彼女の体がびくんと震える。

「ちっ…反則ですぜグラリスさん!!」
 なぜならば詩人は。一瞬の隙にグラリスから重心をずらしたかと思うと彼女に刺さった矢を更に深く抉りこんでいた。
 か、はっ、と短い呻きをカプラ職員は洩らす。

 飛びずさって彼は、投げ出されていた連弩に飛びつく。遅れてグラリスも地を蹴った。
 けれども、彼が再装填して矢を放つよりも。恐らくグラリスの一閃の方が遥かに早かろう、と彼は判断していた。
 何より彼女は手強い。今、ここで必要以上に消耗するのは彼にとって好ましくなかった。

「待てぇっ!!」
 女が叫ぶが、脱兎の如く駆け出した男はその言葉を聴きもしない。
 あっ、と言う間に木立の中に消え行く。だが。追う事は出来ない。
 彼女は剣を杖にしながらその場に膝を付き、腰を下ろさざるを得なかった。

 突き刺さった矢が今にも気を失ってしまいそうな痛みを彼女に与え続けていたので。


 それから少しして──夕暮れ時の風が吹き始めた頃。
 はぁ、はぁ、はぁっ。荒い女の息が草の細波の音に唱和していた。
 何故なら。グラリスは鎧を脱いで上着を脱ぐと、口に鞄の上蓋を咥え、彼女は自らカタールの切っ先を傷口に当てていたので。

 鏃、抜かないと…

 その為、であった。普通ならば無理矢理に抜いた後で、ヒールでも掛ければよいのだろうが、彼女はそうもいかない。
 実に恐ろしい事に。自らの傷口をカタールで僅かに切開した彼女は、それからゆっくりと突き立った矢を引き抜いた。
 くぐもった苦悶の声が、幽かに夕暮れ時に響く。
 それから、体の中に入っていた異物を取り除き終えて、グラリスは息を吐いた。
 水筒を開けて傷口を一旦洗うと、びっ、と前掛けを千切って傷口に巻きつけた。
 途端、じわっと赤い色が即席の包帯に広がる。引き抜いた矢には、彼女自身のものだろう肉片がくっ付いていた。
 気が狂いそうな痛みだった。涙も流れたかもしれない。だが、とりあえずは一番危険な因子は取り除いた。
 (体内に鏃を残しておけば内臓を傷つけるかもしれないし、毒が塗ってあるかもしれなかったからだ)
 薬が必用かしら。消毒薬と、縫合様の針と糸も必用ね、と彼女は思う。
 幸い──確か、この近くには家があったと思う。運が良かった──いや、あんな男に出会ったのだから不運か。

 そして、傷の痛みで霧散しかけていた思考が一点で定まる。

「油断──したわね」
 そう悔しげに呟いた。これでは今夜は動けまい。
 …Wの事が気がかりだったけれど、冷静さを取り戻した思考は、それでは無駄死にするぞ、とグラリスに告げる。
 装具を調えてから立ち上がると、彼女はのろのろとした足取りで、この近くにある筈の一軒屋に向って歩き始めた。

<グラリス 持ち物:TBiバッソ DCカタール 毒&普通矢筒 メイルオブリーディング 備考:油断は手痛い教訓で消えている>
 状態:バリスタでの矢傷により、夜の間は全力戦闘は不可。備考:F-3にある家屋のどちらかに向っている>
<バード 持ち物:連弩(装填は0) 普通の矢筒 羽帽子 状態変化無し F-3より移動中>

追記:バリスタは壊れて使い物にならない。
258名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:52:22 ID:abhlrLeo
というか、アレだ。
前回と違って流れとか空気とかが、
主人公一人にするのとか、非常識な強キャラ欲してないんだから
その辺はしっかり読み取るべきかもなー、とか言ってみるテスト。
(例:序盤から前回の♂ローグ、♂BSとか)
まぁ、物語も佳境に入ってくると多少の補正は必要でしょうけど。

や。
俺の場合も何かグラリスさんに補正かかってるような気はしないでもないけどね。
259名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 14:24:11 ID:vIU8swKk
>>225
225さんもそこでなんで問答無用で明日の投下予定とかを投下するの?
場が余計混乱しそうで私は悪い意味でドキドキですよ。

文章書いて投稿すること自体は悪いことじゃないけど、
リレー小説なんでしょ、もう少し他の人の意見を待つとかしようよ。

とくに日曜日なんて日中いない人だって多いだろうし、
お願いだからもう少し他の書き手さんのことも考えて欲しいよ。

****************
ここからは自分の叫び。

リレー小説でそれまでの話に沿って書くとか
みんなに足並みそろえて書くとか
キャラの口調をみだりに変更しないとか当たり前のことができてない人には
ものすごーーーーーーく問題があるし、不満もそれこそ山のようにあるけど、
それはリレー小説の宿命として指摘して直してもらうとして、
決めたルールを守ることとか、周りの人のことも考えるってそれこそ最低限のことでしょ。

お願いだからもう少し慎重な対応や行動を取って欲しいと思うのです。
文章が下手だって面白くて魅力的な話はたくさんあるし、
文章が上手くて構成が優れていることは確かに素晴らしいことだけど、
一番大事なのはみんなで一つの作品を作り上げていこうっていう姿勢じゃないの?

ひとりよがりな小説書きたいんならリレー小説なんてしない方が良いと私は思うのです。
260名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 14:25:23 ID:vIU8swKk
>>225>>255の間違いです、私も落ち着こう・・・深呼吸すーはー
261名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 16:14:58 ID:2rrv7rBI
とりあえずグラリス関連(>>176>>232>>257)でどれを採用してどれをNGとするのか
決めないと、ここの話が進まない。後のものは競合はしてないから問題ないかな?
連投規定で疑惑が出てる♂クルセ過去話(>>227)くらいか。
262名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 16:34:05 ID:2rrv7rBI
あとみんな結構容赦なくいいアイテム出してるね……。
あんま戦力が偏るとまずいかと思って抑え目にしてるわけですが
もっと増強しても構わないのか? この流れだと。
263名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 17:17:59 ID:h77b0mpg
・グラリスさんの話
>>176に関しては(Wikiのほうで)台詞回しに手直しが入れば問題ないと思います。
>>232は連投でさえなければ問題ないんじゃないでしょうか?
>>257に関しては(本人申告の通り)現状NGでしょう。再投稿されれば採用でもいいと思います。

要点をまとめると>>176はとりあえず採用
>>232はグレーゾーン(ただし私としては連投でないと性善説を唱えておきます)
>>257に関しては現状NG、再投稿如何によっては採用
ただし、>>232に連投の申告などがあった場合は>>257も巻き添えを食らってNGかと。
264232sage :2005/11/13(日) 19:28:16 ID:q1hXBMgc
ただいま帰りましたがなんか問題になってるみたいですね。
証明はできないですが今回が初投稿です。
参加してみたくて頑張ったのですが残念です。
265名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 20:06:44 ID:rg6nvQ0.
便乗して心の叫び。
誰、とはシステム上言えないので、毎度毎度根本的な指摘を受けてるかの人へ。
一度、書くのをやめてスレの雰囲気を掴む努力をしていただきたい。
ここはあなたが好きなように作ったキャラを、皆が協力してくれて動かす場所ではないよ。
(>>259ごめん、あなたの主張に喧嘩を売ってしまう内容になるのだけど、
住人として見守るだけでは怠慢だと思った)

>>255
その、いかにも
「競り負けNGは悔しいので中身で判断してよ」
な姿勢はやめたほうがいい、第一回のときにしてもそうだ。
(心当たりがなかったら申し訳ない、あなたのやり方は前回の連投さんを彷彿とさせる)

>>232
(本当の本当に新規の人だったとして、一住人としての意見を書きます)
その場合は残念ですがタイミングが悪かった、その一言につきます。
スレの雰囲気や流れを読めない事に関しては、「初めてで」の言い訳は通用しない場合が多いです。
それと、リレー小説ではみんなで似たような表現をする必要はありません。
続きだからと無理に真似しないで、あなたなりの表現をすればいい。
前の人が使った表現だからといって、誤用に気付いたら訂正していいんですよ。
決して続きを「書かされる」わけではないのですから。
また、スレの雰囲気を読めるようになったら書いて下さい。
266名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 20:36:27 ID:teXpGUjE
問題が解決せずにこのままgdgd続くようであれば、
>>176含め、以降のグラリス登場シーンをNGでいいんじゃないかと思う私。
これから先の投稿でまたバードに会ってもよし、違う道に進んでも良し、
グラリスさんスデに十分活躍してるし、定時放送入るタイミング的にも
ややこしい事ならなくて済むんじゃないかなぁ。
267名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 20:44:00 ID:cimSK4J2
なんか今回も連投云々でギスギスしとりますのぅ

>>232
まあ直前に読んだ文章に文が影響されるのはよくあることとして、結局>>265氏の言っている通りタイミングが悪すぎた
某掲示板には『半年ROMれ』という言葉もありますが、流石に半年ROMしていると終わってしまうのでw
それでも2、3日はスレの流れを見てから投下したほうがよいかと。もしくは投下するにしても流れに大勢無い話を書くか、ですね

それとグラリス関係は>>263氏の意見を押しておきます。強さ補正なんかは『私の命は私だけの命ではありません』とかみたいな感じでw
他に言いたいことは全部言われているのでこのへんでー
ついでに流れの正常化を願って一本当たり触りの少ない軽めの話を投下
268名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 20:46:19 ID:cimSK4J2
72.流離う者 【夜〜深夜】


大臣を追いかけていたはずの♀アコ。彼女は今

「……どこよここ」

何故か満月を背に断崖絶壁の上に立っていた!

「おっかしいなぁ……さっきまで森の中に居たんだけど」

大臣を追って東に向かって進んでいた。それは覚えている
途中で標的を見失い、逃げたらしい方角『東』に進んでいたのだが

「確か『西から昇ったお日様が東に沈む〜♪』だからあっちよね」

そんなことを言いながら太陽の沈む方向に向かっていたのである
当然のことながら追いつけるはずもないというか全くの真逆の方向なわけで、そのうち日もとっぷりと暮れてしまった

「太陽って北から昇って南だったっけ……あんたわかる?」

ペットフードをお腹一杯食べて腕の中で丸くなって眠る子犬に問いかけるも、答えてくれるはずも無し
仕方ないのでどこか小屋を探してそこで一夜を明かそう。そう思いガケ沿いに進んでいるのだが家どころか納屋一つ見当たらない

「もうこうなったら野宿しかないかなぁ…」

だが実際何処に乗り気な参加者がいるか分からない。寝込みを襲われてジ・エンドではあまりにあっけなさ過ぎる
子犬も番犬としてどの程度役に立つか分からない以上、やはりどこか家で休みたい。もしくは、寝ているところを番してくれる仲間を見つけたい
そんなことを考えていたその時

う〜〜〜

何時の間にか目を覚ました子犬が近くの茂みに向かい小さく唸っていた
何者かが接近する気配を野生のカンで感じ取ったのかもしれない

(……誰かいるのかしら)

そっと子犬を地面に下ろすと、皮のグローブをぎりり、とはめ直す
緊張に拳を握り締め、何者かとの遭遇に備え構えを取りしゅっしゅとヒットマンスタイルで拳を暖める♀アコライト

(さあて、何が出るか……敵だったら容赦なく返り討ち!)

闇の中の何者かは、まだ見えない



<♀アコと犬現在地:D−8>
<移動履歴はG−5、G−6、F−6、F−7でD−8に到る>
<遭遇する何者かについては次の書き手におかませ>
269名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 22:24:03 ID:QK8wosmA
065 祝福されし死神

「今回はまぁまぁなペースですね」
GMジョーカーはぶつぶつと呟いている。
「そうですか?それはよかったですね」
GM橘がジョーカーにさらりと言い返す。
「ですが〜、期待はずれといえば期待はずれなんですね」
「例えば♂ローグ君なんかには期待しているんですよ、彼のその気性といい、実力といい、まさにうってつけ!」
GMジョーカーは愉快とばかりに笑いながらまくしたてる。
「それに今現在で言えば♀剣士さんなんかも期待を持たせてくれますよ、それにまだまだやってくれそうな、そう、グラリスさんなんかも期待大です」
GM橘は黙ってそれを聞いている。
もううんざりというような顔を浮かべつつもジョーカーには悟られぬよう常に後ろに控えている。
「それに、彼も期待がもてますねぇ」
GMジョーカーが椅子を傾けながら天井を見つめる。
その口の端をわずかにゆがめながら。
「彼、とは?」
GM橘が怪訝な顔をして聞き返す。
「彼は昔から素質がありましたからね〜、え〜っとたしか前回、いえ、前回は進行が遅かったから〜前々回ですね、その時も彼はいたんですよ」
「と、言うことは・・・」
「その通り!優勝経験者という事です!」
GMジョーカーはぐるりと振り向くと無機質な笑みをGM橘へとむける。
「その時は過去類を見ないほどのハイペースで進行したのです、1日目でおよそ半数がいなくなるほどに、そんな状況の中で彼は生き残った、それはもはや天運といってもいいでしょう!」
「天運・・・すなわち、その彼は運で勝利したと?」
「そう言ってもいいでしょう、彼の運には少しばかりいわれがありますが、そうだ!いい機会です少し昔話をしましょう!」
GMジョーカーはゆっくりと目を閉じ淡々と語り始めた。

「昔々ある所に一人の剣士がおりました。彼はとても努力家で仲間達の中でも急速に成長していったのです。
そして彼は転職できるほどの実力になり、しっかりと実績もありました、ですが彼は転職しなかったのです。
それはそれは不思議な事です、転職すればとてもとても強くなれますし、わずかばかりの地位も得られます、仲間達はとても不思議に思いました。
ですが彼には理由があったのです、それは彼には大切な人がいたのです。
彼女は明るく、おしとやかで、まるで野に咲く花のようなそう、絵に描いたような聖職者、アコライトだったのです。
彼女は人柄がよく、皆からも慕われていました。
ですが、彼女は生まれつき魔法を使うことが下手だったのです。
どんどんどんどん仲間達から置いていかれてしまいます。
そんな彼女に彼は言いました。「大丈夫、俺がいるから一緒に転職しよう」と。
それを聞いた彼女はにっこりと笑うと大きな声で返事をしました。
他愛の無い約束でしたが、それでも彼は幸せでした。
そんなある日の事でした。彼女は毎日大聖堂に祈りをささげに行ってます。もちろん彼も一緒でした。
しかし、そんな大聖堂にあろうことが賊が侵入してきたのです。
どうやら大きな盗賊団のようで王城の宝物殿を狙ったようでしたが流石にうまくいかなかったようです。
あれよあれよという間に追い詰められて大聖堂に命からがらにげこんだのでした。
大聖堂にも警備のクルセイダーが何名かいましたが、なにぶん相手も数が多く、一般人を人質にされては手が出せませんでした。
外ではもう騎士団やクルセイダー隊がすっかりと大聖堂を包囲していました。
そんな時です、一人の少女が恐怖に耐えかねたのか、叫びながら外に出ようとしました。
盗賊の一人がその少女を目障りだといい、剣を抜きました。それを見た彼は咄嗟に止めようと飛び出しましたが、残念なことに目の前にいた盗賊にとりおさえられてしまいました。
少女は幸いなことに盗賊が彼に気を取られている隙に外にでれたのです。
彼は盗賊におさえられ、殴る蹴るの暴行を受けました。
そんな時です、小さな声で、ですがよく通る声で祈りの声がきこえました。
盗賊も彼もその方向に眼をやります。
見れば彼女が静かに祈りをささげてました。盗賊はうるさいからやめろと刃をつきつけます、ですが彼女は祈り続けました。
彼は盗賊に組み伏せられながらもやめろ!やめろ!と叫びました。
そして盗賊は彼女の口に冷たい鉄の塊を押し込んだのです。
彼はまるで時間から取り残されたかのようにまわりがゆっくりみえました。
噴出す鮮血も、盗賊が高笑いする様子も、そして、彼女がこちらにゆっくりと微笑むのも。
そして彼女の口から剣をぬいた盗賊は笑いながら彼女を少しずつ刻んでいきました。
彼はそれを見て大変おこりました、組み伏せている盗賊を一瞬で押し退けると、まるで夜叉のような形相で彼女であったものを刻んでいる盗賊に走り出すと。腰に挿した剣を抜きざまに一刀両断にしてしまったのでした。
それを見た盗賊たちもだまってはいません、次々に彼に襲い掛かります。
彼は雄たけびをあげながら盗賊たちに突進しました。
それを合図に、クルセイダー隊と騎士団が突入し、奇跡的に彼は生きていました。
その事件後、彼と彼女にクルセイダーとプリーストの称号が与えられることになったのです。
ですが、彼の心は冷たくなったままでした、なぜなら彼女はもうこの世にはいないのです。
一週間後の任命式を終え、彼はいずこかへ姿を消しました。
そして一年の歳月が過ぎ、彼は戻ってきました。BR優勝者という肩書きを得て。
皮肉にも彼が初めて出た大会で最初に手をかけたのは彼女と同じ♀アコライトだったそうです。
その後、彼は自ら進んで危険な任務に身を投じるようになりました。
ですが、その全てを彼は生き残っているのです。
その様から彼の仲間達は彼のことをこう呼びました。
祝福されし死神、と。
今でもその死神はいずこかの戦場で剣を振るっているそうです。」

GMジョーカーはゆっくりと目を開ける。
GM橘は何も語らない。
「さてさて、そんな彼ですがその大会では2ケタをあげているんですよ。ですが今回はまだ一人、ペースが遅いですねぇ」
「死神も、疲れたんじゃないでしょうか」
GM橘はそう答えた。
「あははははは、それはそれは、それもありそうですねぇ、ですがその死神くんは前も、そして今回も自らの志願なのですよ」
「随分と・・・酔狂な死神ですね」
GM橘は嘲笑を浮かべながら言った。
「いいじゃないですか、死神らしくて、とにかく彼には期待をしているのですよ!」
GMジョーカーはそういうと大きく笑い出した。
「死神・・・か・・・」
GM橘は一言だけ呟いた。
270名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 22:26:52 ID:QK8wosmA
寝すぎたorz
自分は初投稿ではないですけど前回の♂クルセ書いた人とは別人っす
そしてどうも自分も流れをよめてないようですんません・・・
精進します・・・
271名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:04:33 ID:yiAccCeI
>>270
過去に類を〜の部分と、
ジョーカーのノンブレス口調も指摘されてますよ?
セリフ中の「、」は、よほど口調に特徴があると設定されたキャラでない以上、
あれでは息継ぎと読めませんが。

クルセの連投疑惑については、>>252から来てるようですが
ただ単に勘違いか、でなければ別の事なんでは…
あなたをかばうわけでなしに、クルセ書きの両名は特に似ていないと思います。
272名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:11:40 ID:GanZ9fOU
073 Knight in the night 【夜〜深夜】


「はぁ、はぁ……」
自分の体の状態を考えれば、小屋から動かないほうが賢明だとわかってはいた。
だがそれでも、♂騎士はそこから逃げ出さずにはいられなかった。
立ち止まると忘れていた痛みが一度に襲ってきて、彼はその場に座りこんだ。
全速で走っていたわけでもないのに全身を襲う引きつるような痛み。傷は生命の危険こそないが、けして浅くない。

いや、真に痛むのは体でなく心か。

ふいに天から響くけたたましい笑い声。それは彼をこの地獄へと引きずり込んだ男のものだ。
男から告げられていく死亡者の名。
ふいに心が冷えるかのような感覚を覚え、彼は耳を塞いだ。

『まず・・・♂ノービスさん。
 次、♂アーチャーさん。
 ♀シーフさん。
 プロンテラ案内要員さん。
 ♀モンクさん。
 ♀ローグさん。
 ♂商人さん。
 ♀アサさん』

――あぁ、呼ばないでくれ。俺は…!

非情にも告げられる、彼が殺した少女の名。

「う、わあああぁぁぁ! ああああぁぁっ!!」

叫ぶ。どうしようもない感情をのせて。

――しょうがないじゃないか。俺はあいつが怖かったんだ。
俺以外の人間が俺の視界に入るのが怖かったんだ。

「見るな! 俺を見ないでくれ!」
彼の目に、♀プリーストの最期の姿が映る。
信じられないといった瞳で見つめてくる彼女。最期を迎えるその瞬間まで、彼を想い続けた少女の幻影――
目を閉じても彼女の姿は消えず、彼の目の前から離れない。

『いい子じゃない。騎士なんだから、守ってあげなさい?』

今になってあのダンサーの言葉が思い出される。
……それはもはや、叶わないこと。

――ごめん、ごめんなさい。俺はあいつを守れなかった。それどころか、この手であいつを。
俺はもう騎士なんかじゃない。俺にはもう守る人なんていないんだ。

「……!」
遠くから聞こえてくる何者かの足音。彼は思わず身を震わせた。

(来るな…来ないでくれ。これ以上誰かに俺の視界に入られたら……)
「…おかしくなってしまう」
そう呟き、♂騎士はその場から立ち去るために体を動かそうとした。

だが、限界を超えた体は彼の意思に従おうとはしなかった。


<♂騎士>
所持品:S3ナイフ、青箱1個
状態:怪我をおして動いたため、限界を超え体が激痛で動かない
備考:♀プリーストを殺したことに激しい後悔、他人を視界に入れることを恐れる
現在地:E−3
273名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:14:09 ID:QK8wosmA
065 祝福されし死神

「今回はまぁまぁなペースですね」
GMジョーカーはぶつぶつと呟いている。
「そうですか?それはよかったですね」
GM橘がジョーカーにさらりと言い返す。
「ですが〜、期待はずれといえば期待はずれなんですね」
「例えば♂ローグ君なんかには期待しているんですよ。彼のその気性といい、実力といい、まさにうってつけ!」
GMジョーカーは愉快とばかりに笑いながらまくしたてる。
「それに今現在で言えば♀剣士さんなんかも期待を持たせてくれますよ。それにまだまだやってくれそうな、そう、グラリスさんなんかも期待大です」
GM橘は黙ってそれを聞いている。
もううんざりというような顔を浮かべつつもジョーカーには悟られぬよう常に後ろに控えている。
「それに、彼も期待がもてますねぇ」
GMジョーカーが椅子を傾けながら天井を見つめる。
その口の端をわずかにゆがめながら。
「彼、とは?」
GM橘が怪訝な顔をして聞き返す。
「彼は昔から素質がありましたからね〜、え〜っとたしか前回。いえ、前回は進行が遅かったから〜前々回ですね。その時も彼はいたんですよ」
「と、言うことは・・・」
「その通り!優勝経験者という事です!」
GMジョーカーはぐるりと振り向くと無機質な笑みをGM橘へとむける。
「その時はそれはそれはかなりのハイペースで進行したのです。1日目でおよそ半数がいなくなるほどに、そんな状況の中で彼は生き残った。それはもはや天運といってもいいでしょう!」
「天運・・・すなわち、その彼は運で勝利したと?」
「そう言ってもいいでしょう、彼の運には少しばかりいわれがありますが、そうだ!いい機会です少し昔話をしましょう!」
GMジョーカーはゆっくりと目を閉じ淡々と語り始めた。

「昔々ある所に一人の剣士がおりました。彼はとても努力家で仲間達の中でも急速に成長していったのです。
そして彼は転職できるほどの実力になり、しっかりと実績もありました、ですが彼は転職しなかったのです。
それはそれは不思議な事です、転職すればとてもとても強くなれますし、わずかばかりの地位も得られます、仲間達はとても不思議に思いました。
ですが彼には理由があったのです、それは彼には大切な人がいたのです。
彼女は明るく、おしとやかで、まるで野に咲く花のようなそう、絵に描いたような聖職者、アコライトだったのです。
彼女は人柄がよく、皆からも慕われていました。
ですが、彼女は生まれつき魔法を使うことが下手だったのです。
どんどんどんどん仲間達から置いていかれてしまいます。
そんな彼女に彼は言いました。「大丈夫、俺がいるから一緒に転職しよう」と。
それを聞いた彼女はにっこりと笑うと大きな声で返事をしました。
他愛の無い約束でしたが、それでも彼は幸せでした。
そんなある日の事でした。彼女は毎日大聖堂に祈りをささげに行ってます。もちろん彼も一緒でした。
しかし、そんな大聖堂にあろうことが賊が侵入してきたのです。
どうやら大きな盗賊団のようで王城の宝物殿を狙ったようでしたが流石にうまくいかなかったようです。
あれよあれよという間に追い詰められて大聖堂に命からがらにげこんだのでした。
大聖堂にも警備のクルセイダーが何名かいましたが、なにぶん相手も数が多く、一般人を人質にされては手が出せませんでした。
外ではもう騎士団やクルセイダー隊がすっかりと大聖堂を包囲していました。
そんな時です、一人の少女が恐怖に耐えかねたのか、叫びながら外に出ようとしました。
盗賊の一人がその少女を目障りだといい、剣を抜きました。それを見た彼は咄嗟に止めようと飛び出しましたが、残念なことに目の前にいた盗賊にとりおさえられてしまいました。
少女は幸いなことに盗賊が彼に気を取られている隙に外にでれたのです。
彼は盗賊におさえられ、殴る蹴るの暴行を受けました。
そんな時です、小さな声で、ですがよく通る声で祈りの声がきこえました。
盗賊も彼もその方向に眼をやります。
見れば彼女が静かに祈りをささげてました。盗賊はうるさいからやめろと刃をつきつけます、ですが彼女は祈り続けました。
彼は盗賊に組み伏せられながらもやめろ!やめろ!と叫びました。
そして盗賊は彼女の口に冷たい鉄の塊を押し込んだのです。
彼はまるで時間から取り残されたかのようにまわりがゆっくりみえました。
噴出す鮮血も、盗賊が高笑いする様子も、そして、彼女がこちらにゆっくりと微笑むのも。
そして彼女の口から剣をぬいた盗賊は笑いながら彼女を少しずつ刻んでいきました。
彼はそれを見て大変おこりました、組み伏せている盗賊を一瞬で押し退けると、まるで夜叉のような形相で彼女であったものを刻んでいる盗賊に走り出すと。腰に挿した剣を抜きざまに一刀両断にしてしまったのでした。
それを見た盗賊たちもだまってはいません、次々に彼に襲い掛かります。
彼は雄たけびをあげながら盗賊たちに突進しました。
それを合図に、クルセイダー隊と騎士団が突入し、奇跡的に彼は生きていました。
その事件後、彼と彼女にクルセイダーとプリーストの称号が与えられることになったのです。
ですが、彼の心は冷たくなったままでした、なぜなら彼女はもうこの世にはいないのです。
一週間後の任命式を終え、彼はいずこかへ姿を消しました。
そして一年の歳月が過ぎ、彼は戻ってきました。BR優勝者という肩書きを得て。
皮肉にも彼が初めて出た大会で最初に手をかけたのは彼女と同じ♀アコライトだったそうです。
その後、彼は自ら進んで危険な任務に身を投じるようになりました。
ですが、その全てを彼は生き残っているのです。
その様から彼の仲間達は彼のことをこう呼びました。
祝福されし死神、と。
今でもその死神はいずこかの戦場で剣を振るっているそうです。」

GMジョーカーはゆっくりと目を開ける。
GM橘は何も語らない。
「さてさて、そんな彼ですがその大会では2ケタをあげているんですよ。ですが今回はまだ一人、ペースが遅いですねぇ」
「死神も、疲れたんじゃないでしょうか」
GM橘はそう答えた。
「あははははは、それはそれは、それもありそうですねぇ、ですがその死神くんは前も、そして今回も自らの志願なのですよ」
「随分と・・・酔狂な死神ですね」
GM橘は嘲笑を浮かべながら言った。
「いいじゃないですか、死神らしくて、とにかく彼には期待をしているのですよ!」
GMジョーカーはそういうと大きく笑い出した。
「死神・・・か・・・」
GM橘は一言だけ呟いた。
274名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:15:45 ID:QK8wosmA
激しく指摘されてるのを忘れてたorz
こ、こんどこそ・・・
指摘ありがとうございました
275名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:17:16 ID:NORVRWx6
>ID:QK8wosmA s
あなたは、書き込む前に何度か読み返す癖をつけて下さい。
それができないなら、書き込むのをしばらく控えてください。
何度、同じことを繰り返しているんでしょうか
276名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:17:25 ID:GanZ9fOU
なんか色々もめてるようですが空気を読まずに?投下

『怪我はなんとか動ける程度』とのことで少し動かしてしまいました。
痛みを忘れるほど、♀プリーストを殺した現場から立ち去りたい思いが強かったってことで…ダメカナ
問題あると思ったら容赦なく言ってください。
近づく人物は(位置的に結構限られてる気もしますが)おまかせで。
って私こればっかだな、反省(;´Д`)
277名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:19:27 ID:GanZ9fOU
うは、言い訳書いてるうちに進んでる_| ̄|○
276=272の騎士書いたやつです、IDでわかるとは思いますが一応。
278名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:20:24 ID:QK8wosmA
そうするっす・・・
ご迷惑をおかけしました
ノリだけで投稿してしまい、本当に申し訳ありませんでした・・・
しばらく自省して、しっかりと見直す癖つけて帰ってきます、本当に申し訳ありませんでした
279名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:26:41 ID:MMLcF7R2
>>278
見直す癖をつけるのも大事だと思うが、
修正版をわざわざ全文投稿する必要はないんじゃないかな?
〜〜の部分を〜〜に修正しますってレスして自分でWIKIで編集するのがおすすめ
280名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:30:47 ID:f16p4JtI
>>278さん
うんっと、Wikiのほうに載ってから修正するのもありだよ?
スレッドの容量食べちゃうので気に食わない人もいるかもしれないし。
急がずあせらずに、行きましょうよ。
また投稿してくださるのお待ちしてます。

で、一般的なお話として。
指摘されたら修正したくなるのが文士の性だけど
多重投稿を繰り返すのもスレッドに優しくないですし
NGになっちゃったものの再投稿以外
こまごまとした修正はWikiでするという方向でOKなのかな?
281名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:37:17 ID:QK8wosmA
なるほど・・・
了解しました、本当に再三に渡ってすみませぬ・・・
ほんとに皆々様にはご迷惑をおかけしました・・・
282名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 00:01:05 ID:zBN2g.Nc
>>272
きっききっ騎士ぃー!ああもうコイツすげぇ魅力的ー!!
伏線が、もう上手いことちりばめられてて非常にそそられる話でした。涎でます。
GJです。読んだ時点で特に違和感はありませんでした。

>>280
うーん、それじゃぁミスを校正してもらえた場合には
「>>000での指摘を了解しました。〜〜だから●●ですよね。ありがとうございます。
(もしくは、「○○○を●●●のように変更します、削除します」等臨機応変に)
(修正が1行や1言で済む場合は、直接その部分を書くのもアリかと)

以上の事項、Wikiに載り次第修正します」
とかの、通販でいうところの注文確認メールっぽいものを。
修正したら、
「>>000で指摘された箇所、Wikiにて修正しました。遅くなりました(とかなんとか)」
と、これまた通販で言うところの発送通知メールっぽいものを。というのは?

というわけで237氏へ、>>233です。
>>237氏、カード帖の部分、通る場合はWikiにあがり次第速やかに修正します。
ジョーカーの正体が未知数なことについての「おいおい…」がありましたら、教えてください。
283名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 00:22:16 ID:ulg4l43s
そういえば思ったのですがジルタスはペット扱いで
mob枠が一つ開いているっていうことでいいんでしたっけ?
284名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 00:41:26 ID:0hnNbi1U
そろそろ書き手さんが困ってきてるっぽいので、
グラリスさん関係に答出しましょか・・。
>>263のように>>176は通し、以降の展開はNGでいいですかね?
定時報告前に戦いがあり、定時報告後何らかの形で戦闘終了、両者生存
もしくは戦闘中(ちょっと長すぎる気もするけど)として続きを書いて行く、と

それでOK?
285名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:07:31 ID:ulg4l43s
>>284
うーん。>>232がなんでNGになるかが分からないのですがw
>>264以降を少し読みましょうね
286名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:09:20 ID:kfyYMXmU
魅力的な話が多くてそろそろ凹んで参りました一書き手です。

>>282
なんか呼ばれてるので237ですが、ジョーカーは正体不明で構わないと思いますよ。
237のは単なる感想ですんで。参加者側が勝てないような存在じゃダメとか、
そんな必要は微塵も無いわけですし。

>>283
書き手さん本人は枠消費で行きたいようです。(>>160
が、前回のバフォJrみたいなケースもあることだし、何か出したいなら
出してもOKじゃないかと私は思います。他の人は意見違うかもですが。

>>284
その形で行くのに一票
287名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:10:08 ID:7R0F4iUk
出かけている最中に、また色々あったなあ…
まぁ、自分が言いたいことは他の人が代わりに言ってくれてるので、自分は何も言いませぬ。
その代わりと言っちゃなんですが、ここまでの感想などを一つ…

書き手の皆様、GJ!!なんて言葉だけじゃ言い表せないほどGJっす!!
一見するとバラバラな方向を向いている伏線が、
まるでそこに辿り着く運命だったかのようにまとめられてたりして
読んでいるだけで鳥肌が立つほどに楽しいですよぅ。

しかも各所に散りばめられた萌えも秀逸!
方向音痴とか未亡人とか姐御とかエロケミ子とかジルタス様とか逆毛プリ様とか
軟派モンクとかマッドWIZとかサイコ剣士子とか王子様とかロリログ子とかグラリスとか!
いちいち挙げてたらキリがNEEEEE!!ってな感じで嬉しい悲鳴が出まくりですよ!
是非とも、このクオリティのまま、最後まで突っ走ってほしいです…


あと画像保管庫の♂アコが可愛い。俺がジルタスなら、間違いなく押し倒してるぞ?
288名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:13:15 ID:kfyYMXmU
>>263通りって読んでたら、>>232もNGにするってことなのね。
>>232は別に通してもいいんじゃない。
289名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:22:19 ID:XqiEdcyQ
>>263は連投でなければ>>232通しという意味で書いたのですが、
>232も絶対NGってふうに見えたのかな。今度からは書き方に気をつけねば。
私は>263の通り、>232までは通しでいいと思うのですが、いかがなのでしょうか
290名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:31:08 ID:0hnNbi1U
あう、失礼orz
>>265氏のような意見もあるので、不確定要素はNGで・・・と思ってみたのですが。
まとめサイトも滞り気味なので、早々に解決をと論を急ぎ過ぎましたね。反省。
それじゃ、>>176>>232まではOK・・・で、いいですかねぃ?
291名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:37:24 ID:uTglN9O2
>>232は通さねばならんでしょう。
たとえ疑いがあろうがなんだろうが確たる証拠がないんですから
通らなきゃおかしいです。
そこを否定してしまうのであれば
事実無根の叩きでもあるエピソードをNGにできるってことになりますからねー

それによって>257はNG扱いになりますね。
改変して>>232に続ける形で投稿するかは書いた本人次第ではありますが。
292名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 01:45:58 ID:zBN2g.Nc
>>232は264での発言から連投ではないとのことで、採用の方針で良いと思います。
ただ指摘箇所が結構多かった、というか指摘を修正するとかなり文面が変わってくるのでは
と思うので、万が一Wikiで修正が進まなかった場合がちょっと問題ですか。
232氏の「Wikiで訂正しますぜー」という言葉をもう一度もらえたら、載せてみては?
(232氏へ、文末の状態欄は、私が言えたことではないんですがきちんと書いたほうがいいと思います)

ジルタスは最初の書き手さんを尊重して、>>286のとおりに沸く消費で良いのでは。
どうしても出したいキャラクターが出てしまったなら悩みどころですが、そこには
すでに時間が一日目の夜になっているという問題がありますです。
293名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 02:00:37 ID:ulg4l43s
その>>160だと枠は消費するけど首輪の事は考えていなかったってあるから
どうなのかなって思ったんですよね。
このままだと首輪が全部で49個しかないってことになっちゃいませんか?
自分的には続編を書いた人が首輪の表現を出したら現状維持で
出さなかったら枠を取り消した方がいいと思いました。
294名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 02:17:11 ID:XqiEdcyQ
・ジルタス
もう夜ですし、ここで途中参加は難しいかもしれませんね。

それはそれとして本来の用事を忘れるところでした。
♀剣士、見せ場になっていればいいのですが…。

74 Inferno【夜間】

「阿修羅ッ覇王拳ッ!!!」

最大限の気を込めた拳が♀剣士の左腕にぶち当たる。
モンクの奥義の一つであるこの技は、掠っただけでも相手を完全に破壊するという反則のような技だ。
その原理は発頸の応用であり、拳に溜めた気が敵の体内を駆け巡り内側からずたずたにするというものだ。
この技を使い慣れていた♂モンクは右手の感触に勝利を確信した。

(勝った!)

それは常識的な判断。
しかし、常識というものは時としてその中に住む者に牙をむく。

「後ろーーーッ!!」

勝利の確信から♀剣士の様子を確かめていなかった♂モンクの耳を♀騎士の悲鳴が打つ。
その声に押されるように♂モンクは前方へと飛んだ。
轟という熱い風が巻いて肌をなでる。

「バケモンかよッ」

そう叫んでから思い出す。技の威力に制限がかかっている、そういったGMジョーカーの姿を。
無意識の間に前転を繰り返して距離を稼ぐ。土に塗れて♀剣士の姿を確認し、目を見張った。

彼女は右手で器用にヘルファイアを振りまわし、その穂先で自らの左腕を二の腕から落としたところだった。
血は、流れない。高熱の穂先が瞬時に傷口を焼き血流を止めている。
一方、胴体から離れた左腕は組織崩壊を起こして皮膚から血を吹き出しながらびくびくとのたうっている。
奇しくも二人に挟まれた格好になった♀剣士は不敵に笑むと奇声を発し♀騎士のほうへと踊りかかった。

「こないでッ」

♀騎士の叫びもむなしく、バターを切り裂くようにかざした盾の一角が切り裂かれる。
紅い槍がまるで舞踏の様に夜の闇を舞う。
突くだけでなく遠心力を利用した大威力の攻撃も利用して♀剣士は♀騎士を追い詰めつつあった。
一方、殺人に強い拒否感を持つ彼女は盾で身を守るばかりで、じりじりと後退していく。
その攻防の中で、舞い散る火の粉はいっそ幻想的ですらあった。
しかし、見ほれるものすらいない勝負は唐突に終わった。

「あっ、がっ!!」

♀騎士が足元の根に踵を引っ掛けて転倒したのだ。
ふんわりとした赤毛がまるで炎のように地面に広がった。
♀剣士がその機を逃すはずはない。大きく踏み込むとブーツで鳩尾を踏みつける。
そして、止めを刺すべく大きく槍を振り上げた。

どん。と、鈍い音がした。
♀騎士はそれが自分の脳天を叩き割られた音だと思った。
しかし、予想していたような激痛はいつまでたってもこない。
恐る恐る目を開けて眼前に繰り広げられる光景に慄然とする。

「一緒に生き残るって言っちまったんだ…ッ」

♀剣士の後ろに♂モンクがいる。
その手には錐が、突き飛ばされたときに落としてしまった刃物が握られている。
その鋭利な切っ先は、彼女の背中、腎臓の辺りを深々と抉っていた。
素手では♀剣士を止められない、そう判断した♂モンクの苦肉の策であった。

「がぁああああああ!!!!」

獣のような咆哮をあげて♀剣士が石突で♂モンクを殴り飛ばす。
強かに頬を打たれた♂モンクはたたらを踏んで。
穂先で追撃をかけようとした♀剣士の腰に♀騎士がしがみついて。
体勢を立て直した♂モンクが風を切るような速度で脚を振り上げて。
その足先は彼女を裂こうと振り上げようとしたヘルファイアを宙へと弾き飛ばした。

焔の槍は ―――

♀剣士は自分にまとわりつく邪魔な女の首に手をかける。

――― 綺麗な放物線を描いて ―――

のどを詰まらせた悲鳴。♂モンクが♀剣士を引き離すべく髪に手を伸ばす。

――― ♀剣士の身体に突き立った。

万力のように♀騎士ののどを締め上げていた手から力が抜ける。
圧迫感から開放された彼女は見た。♀剣士の腹から紅い槍が突き出しているところを。
一目見てわかる致命傷。だというのに、血は、やはり流れない。
ただ、それだけのことが、彼女が、まるで人間でないかのような錯覚をあたえる。
この子は人じゃなかったのかしら。そんなとりとめもないことを考えている間に。
不幸な少女の膝は折れ、そして、絶命した。

「…大丈夫、か?」

まるで墓標の様に槍が突き刺さったままの死体のそばで咳き込む♀騎士に声をかける。
彼女はいまだに錐を握ったままである♂モンクの姿を見て、目に涙を溜める。

「ごめんなさい…私、私…盾になろうって思ったのに…助けられて、助けさせて…」

♂モンクは一瞬戦闘でショックを受けたのかと思い、その視線が自身の手にあることに気づいて、得心した。

「…ん、やっちまったもんは仕方ない。地獄に落ちたらバフォメットに自慢してやるよ。
 俺は女の守るために地獄に落ちたんだぜって…」
「でもっ!そんなの、納得できないっ!!」
「そうは言ってもなぁ…」

涙目の美女に見上げられ♂モンクはぽりぽりと頬を書く。頬がわずかに赤いのは戦闘のせいばかりではない。
派手にやっちまったから立ち去らないとまずいと思いつつ、適当にごまかしても♀騎士が納得するはずもなく。

「わかった、だったら一つだけでいい俺の言うことに従ってくれるか?」

錐を手渡し、その手をとって♀騎士を立ち上がらせながら言う。
♀騎士は、何を言われるかわからない恐怖を抱えながらもゆっくりと首を頷かせた。

「じゃ、命令」

どうせ死ぬのだから、と身体を求められるかもしれない。
相手は刃物で人を殺傷した堕ちた聖職者だ。…ちがう、私が堕としてしまったんだ。
だったら何もかも受け入れよう。

「笑ってくれないか?俺、女の子の泣き顔より笑い顔のほうが好きなんだ」

え?と思った。笑え?
そんな、そんなことで、赦すというのかと、思った。
だけど、頬を緩めようとして気がついた。ここずっと笑っていなかったことに。
そして、作ろうとした笑顔が痙攣したようなものになっていることに。

「ごめん、うまく、笑えない」
「おいおいでいい。それより、今はこの場を離れる」
「うん」

♀騎士は意外にしっかりした返事を返す。
命令を果たせないままの彼女の手を引いて♂モンクは戦闘の場を後にした。
刃物を使えないもの同士、打ち捨てられたヘルファイアのことをすっかり忘れて。

その♂モンクの判断は一面で正解であった。
それは、騒ぎを聞きつけてやってきた人物がいたこと。
しかし、♂モンクの判断は間違ってもいた。
駆けつけてきた人物が♂クルセであったこと。
彼は死体からヘルファイアを軽々と引き抜くと、薄く微笑んだのだった。

<♂モンク>
 髪型:アサデフォ
 所持品:黙示録・四葉のクローバー
 備考:諸行無常思考、楽観的 刃物で殺傷 ♀騎士と同行
 現在地:F-07から移動

<♀騎士>
 髪型:csf:4j0i8092。何かの職業のデフォルトでしたら訂正お願いします
 所持品:S1シールド、錐
 備考:殺人に強い忌避感とPTSD。刀剣類が持てない 笑えない ♂モンクと同行
 現在地:F-07から移動

<♀剣士>
 髪型:?
 所持品:なし
 備考:左手より先を消失、薬物の大量使用、ヘルファイアによる人格破壊。身体能力の限界値突破
 現在地:F-07
 状態:死亡

<♂クルセ>
 髪型: csm:4j0h70g2(らぐなの何か。参照)
 所持品:s2ブラストシミター(タートルジェネラル挿し)、ヘルファイア
 備考:マーダー、盾スキル及びスピアクイッケン所持
 現在地:-中央森林帯(F-7)

<残り40人>
295名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 02:34:32 ID:XqiEdcyQ
あ、追記。
♂クルセは西へ向かったとなっていましたが
派手にFblぶっ放していたのでそれに気づいてハイエナよろしく針路変更した…厳しいかも
♀アコ並みの方向音痴になってしまうなぁ、まずいかなぁ
問題が多ければ最後5行のみNGでお願いします
296名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 02:41:19 ID:OSvd7vXw
モンクが良い男ですな…剣士子も苦しみから開放されてよかった。

直前の話での死体消し炭設定がないのは剣士子に何か特別な理由が?
297名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 06:08:03 ID:0hnNbi1U
075. 特別扱い


 日は沈み、闇が支配する殺人の舞台に、できる事ならば二度と聴きたくもなかった、GMジョーカーと名乗っていた男の声が響き渡り、犠牲者と、禁止区域なるものを読み上げた。
 ♂ハンター達が篭城していた浜辺の小屋にもその声は届き、中にいた彼等も慌てて各々、地図を確認する。ジルタスが♂アコの地図を覗き込もうとした際、頬と頬が触れ合って♂アコが顔を赤らめるというお約束のシーンもあったのだが、それは今は置いておいて。
 地図が示す♂ハンター達4人の現在位置は、エリアI-5。その位置だけ暗く沈んだ赤い光が灯り、つまりはもう半刻も過ぎればこの小屋のある浜辺一帯は禁止エリアに認定されるという事実を示していた。
「・・・やべ。移動が要る」
 取り出した自分の地図を睨みながら、♂ハンターは唸った。
「移動・・・・・・でも、確か、さっき・・・」
 その表情を読み取ると、♂アコが言葉に変えようとする。
「ああ。・・・悲鳴、聞こえたよな。あの声は絶対、誰かが・・・襲われてたよな」
 言って、ゆっくりと全員の顔を見回す。誰もが険しい表情でこくりと頷いた。
「・・・今出てって大丈夫でしょうか。あの“悲鳴の主”を襲った人が、まだ近くにいたら・・・」
 窓から外を覗こうとするが、闇が全てを覆い隠しており、浜辺と林の漠然としたシルエットしか掴めない。動くものは何もないが、果たしてこの闇の中を何かが動いていても、それに気づく事ができるかどうかは怪しいものだろう。
 ♀アーチャーが♂ハンターの腕に自分のそれを絡ませてきた。小刻みな震えが♂ハンターの身体にも伝わるが、彼には震えているのが自分なのか彼女なのか、解らなかった。
「・・・・・・大丈夫。信じてくれるんだろ、プリンセス」
 落ち着かせるように、彼女の指に自分の手を重ねる。彼女ははいっ、と強く頷くが、矢張り震えは治まりそうもない。
「・・・ここにじっとしてたらヤバい事になるのは、俺達だけじゃないはずだ。潜んでる奴がいたにしろ、避難しようとするだろう。もうあと少しだけ時間を置いて、そしたらここから離れ・・・」

 瞬間。

 がっしゃあああああん。
 突然、窓ガラスを破って、赤い飛沫と共に大きな塊が飛び込んで来た。
「ひっ!?」
 皆が飛び退き、割れた窓から飛び込んできたモノから距離を取った時。さらに今度は木製の扉を撃ち抜き、か、かかっと小気味良い音を立てて矢が何本か壁に突き刺さる。
「ご主人様、下がって」
 ジルタスが腰の鞭をほどきながら自分の背に♂アコを隠したとき、同時に悪鬼は姿を現した。

「オラァあ!」

 ばたんと力任せに開かれた扉。そこに佇む男のシルエット。今晩わー、“死”の宅配にやって参りましたー。
 月明りも無いのに、それでも男の凶相がはっきりと見て取れた。
 血走った眼光に未だ滴る血の乾いていない包丁、耳まで裂けているのではないかと思われるほどに吊り上げた口元からは涎がとめどなく溢れては零れ、爬虫類を思わせるかのような長い舌がはみ出ていた。
「手前ェ等いつまで待たせんだ、ぁあ!?」
 ♂ハンターは思った。
 ――この男、人間、だよな?

「散れや」
「逃げろッ!!」
 弾かれたように♂ハンターが叫び、そのまま一番扉に――即ち♂ローグに近かった♀アーチャーを、渾身の力を込めて突き飛ばす。同時に♂ローグの包丁が空を切ったが、♀アーチャーは刃を擦り抜け扉の外に転がった。
「王子様っ!?」
 すぐに立ち上がり泣き声で叫ぶが、そのままばたんと勢いよく扉は閉められた。

 叩きつけるように扉を閉めた♂ハンターの腕に、♂ローグが包丁ですぱっと赤い線を引く。痛みによる反射で手を引くが、背を向けた瞬間刺される事は想像に容易い。♂ローグから視線を逸らしてはならない。
 弓を構えようとした♂ハンター目掛け、さらに包丁を振りかざした♂ローグの手に、ジルタスの鞭が絡まる。♂ローグが彼女の方を睨んだその一瞬に、♂ハンターは真横にあったテーブルをひっくり返して♂ローグの視界を遮ると、そのまま先ほど割られた窓から外に跳び出した。
「ご主人様、あなたも早く!」
 叫び、ジルタスは鞭を引く。ががががらがらがらがっしゃしゃしゃぁぁ、戸棚の上の食器類を大音量で薙ぎ倒して、♂ローグの体が宙を舞った。
 そのまま手元に引き戻した鞭をぱしんと受け止める。♂ローグを睨み据えるジルタスの視界の端に、何を躊躇しているのか、♂アコライトが映った。
 外では遠ざかっていくふたつの足音が聞こえる。♂ハンターの無事を確認し、♀アーチャーも逃走しているのだろう。
「何してるの、順番でしょう! 御主人様が逃げたら次はあたし、さぁ早く!!」
 そうこうしている間に、ゆらりと♂ローグは陽炎のように立ち上がった。
「・・・効いたぜ、お姉ちゃんよ」
「行きなさいっ!!」
 何度も何度も躊躇いながら、それでも窓から姿を消した♂アコライトのほうには目もくれず、♂ローグは包丁の切っ先を真っ直ぐジルタスの方に向けた。
「手前ェはここで死んでけや」


 夜の浜辺、遠く水平線の彼方には街があるのだろう光の粒々。そして対峙するはひとりの男と女。そんなドラマチックなシチュエーションの中で始まろうとしているのは、とても危険な死亡遊戯。見物料もチップも全て命、殺人喜劇の幕は開かれる。
「ひゃ、はははははは。かっこいいんじゃねぇ、他の奴等逃がすために手前ェひとりで足止め役を買って出るたぁよ。だが残念、首輪が爆発して死ぬのは手前ェひとり・・・・・・」
 そこで♂ローグは少し眉を顰める。
「・・・手前ェ、首輪はどうした?」
「あたしはそんなモノには縛られないの。ご主人様がつけてくれるっていうんなら、別だけど・・・ね」
 そう、首輪の無いあたしなら、例えここが『禁止エリア』になったとしても、何がどうなるわけでもない。だからこうして、御主人様達が逃げるまでの時間を稼いでるワケよ。
「で、それはどういう事かしら? あなたの首には首輪がちゃあんと嵌ってるみたいだけど?」
 くっくっと肩を震わせ、♂ローグは笑う。
「・・・そうか。そうかそうか、いいよいいよ、それで全然問題無ぇよ・・・・・・! 首輪がボン・・・なんざ味気無ぇもんなぁ、殺ったって気がしねえよ・・・俺がこの手で斬り刻んでこそ、殺っちまったァって実感湧くんだよなぁあ」
 一際強く、昂揚感が♂ローグを包む。それが少し彼を饒舌にさせたか。
「人に感謝する事なんざ滅多に無ぇ俺だが・・・ジョーカーさんよ、あんたにゃ本当に感謝してるぜ。このゲームに参加させてくれただけでもこの上無ぇが、この包丁だって文句無ぇ、弓ま で付けてくださるたぁ予想外だった! そしてアンタの言った通り」
 にい、とその口元が歪んだのが闇の中からでもよく解った。
「俺の首輪は、『禁止エリア』に踏み込もうが爆発はしねえ」
 貴方には是非、このゲームを心行くまで楽しんで貰いたいのでね。確かそんな事を言ってやがったか。まぁいいさ、あんな奴の真意はどうあれ・・・

「殺り合おうぜ、お姉ちゃんよ。・・・限界までなァ!!」


<♂ローグ>
<所持品:包丁(血濡れ)、クロスボウ、望遠鏡、寄生虫の卵入り保存食×2、馬牌×4、未開封青箱×1>
<外見:片目に大きな古傷>
<性格:殺人快楽至上主義>
<備考:GMと多少のコンタクト有、禁止エリア内を自由に行動可能>
<状態:ジルタスと対峙(I-5)>

<♂アコライト>
<所持品・・・未開封青箱×1>
<外見:アコデフォ(公式どおり)、14歳>
<備考:支援型>
<状態:禁止区域+♂ローグから離れるため逃走<I-5→?>

<ジルタス>
<所持品・・・ジルタス仮面、女王の鞭>
<外見・・・ジルタス+ぴちぴちワンピース>
<備考・・・♂アコライトのペット>
<状態:♂ローグと対峙(I-5)>

<♂ハンター>
<所持品・・・アーバレスト、大量の矢、ナイフ>
<外見:マジデフォ金髪 顔に気苦労が滲み出ている>
<性格:お人よしで苦労性 意思は強い>
<備考:極度の不幸体質 D−A二極ハンタ >
<状態:禁止区域+♂ローグから離れるため♀アーチャーと逃走(I-5→?)、片腕に傷>

<♀アーチャー>
<所持品:プリンセスナイフ>
<外見:アチャデフォピンク(公式どおり) 見かけは可愛い>
<性格:思い込みが激しく電波気味>
<備考:弓の扱いがど下手(弓が嫌い?) 妄想癖あり ♂ハンターを慕う>
<状態:禁止区域+♂ローグから離れるため♂ハンターと逃走(I-5→?)>

<工務大臣>
<状態:窓から室内に放り込まれ、虫の息? 体内で順調に寄生虫の卵が孵ろうとしている>
<備考:首輪は特別製のものではないため、爆発はしない>
298名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 06:13:35 ID:0hnNbi1U
♂ローグとジョーカーが裏で少しコネクションがあった、っていう設定を何か
いかせないかなと思ってみたんですが・・・特別製首輪っていうのはNGになりますかね、これ・・・。
枠問題の決まってないジルタス様動かしてみちゃったのはどうなんだろう。
次で生きれば枠追加、死んじゃえばそのまま枠消費しなかったって事にもできるかなーとか(;´▽`)
そして未だ(一応)生きてる工務大臣・・・エエ寄生虫描写が見たいだけでs
299名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 06:16:55 ID:0hnNbi1U
あ、時間忘れてたっ(;`・ω・)っ【GM放送直後より30分】
300名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 09:31:17 ID:ohcZ131U
>>297
最高です、最高ですよ♂ローグさま。
特別製首輪もゾクゾクするような展開で明らかになったので私としては是非採用して欲しいところです。

大臣の蟲蟲大行進、どきどきわくわく。
301名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 09:57:44 ID:uTglN9O2
グラリス問題も解決ということにしてWikiの方更新しました。
とりあえずナンバリングが盛大にずれてました。
>>297は076が正しいです。
NGなんかに関して、私に勘違いがなければですが。
ということなので確認の方、皆さんお願いします。
一応、>>297前まで更新しておきました。

>297
特別性首輪でも問題ないんじゃないでしょうか?
とりあえず接点があったっていう設定ですしねぇ。

>272
おそまきながらGJです。
というか自分の動かしたキャラを
他の方に続けて動かしてもらえるのは嬉しいもんですね(*´Д`)ハァハァ
それがcoolなら尚更。
302名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 10:01:34 ID:ohcZ131U
島状況チェックリスト(76話終了時点)

A-1 海を見下ろす崖。 ♀ハンタ登場場所。
A-6 断崖絶壁の海岸付近。 ♂マジ登場場所。

C-2 ♀ハンタ移動先。
C-3 見渡す限りの森林。 ♀ハンタ、♂WIZとバトル、♀スパノビと出会う→♀ハンタ、♀スパノビはC-5へ移動、♂WIZはC-3そのまま。
C-5 ♂WIZ、この付近を南下中
C-6 丘の木立を臨める平原。 ♀スパノビ、♀ハンタはそこからどこかへ移動。
C-7 前方には木々が生い茂り、背後には崖と海。森の中には燃え尽きた小屋。 ♀剣士登場場所。♀剣士、♂ノビ殺害。♂マジ小屋を通過→C-6へ。

D-3 森 ♂アルケミ、♀クルセ海岸から来る
D-5 ♂商人が見た集落?(未登場なため変更可)
D-6 丘の木立。 ♀アサ登場場所→ミストレス、♀アサ殺害。
D-8 満月を背に断崖絶壁の上。 ♀アコ、大臣を追っていたらここに居た。何者かと遭遇。

E-3 ♀WIZ、♂プリ、♂シーフ移動先。♂騎士移動先(ただし、怪我で動けない)。
E-5 急な斜面あり。山頂。山頂みえるのは島内は東西に1つずつある建物群。真上は少しばかり切り立った壁だったか。凡そ2メートル位。 ♂商人登場場所。♂WIZ、♀マジと出会う。
E-6 島の中央部の小さな森の外れ。 ♀ノビ、♂アサが♀剣士とバトル
E-7 島の中央部の小さな森。 ♂剣士登場場所。
E-8 森。木々の隙間に隠れる月。 ミストレスが過去を回想した場所。
E-9 大きな木。 ♀ローグ登場場所→北東に♀ローグは移動。

F-1 砂浜の海岸、見渡す限り広大な海。 ♀商人、♂セージ出会う。
F-2 林から海岸に出る。 ♀WIZが♂シフ、♂プリと出会う→E-3に移動中。
F-3 ♀BSが身を隠した小屋。 民家は少々小さめの山小屋、離れにカートがあった倉庫。 ♀BS、小屋で♂スパノビと出会う→同MAPの民家へ移動→夜にダンサーと出会い3人はF-6へ移動中。
 海岸線から川を見つけ出しそれを遡上するルート。 グラリス、♂セージと♀商人に覗かれる。グラリス、♀商人をWと勘違いする。 グラリスvsダンサー。
 島の北部、森、森の中に半ば埋もれる様にして立っていた小屋。 ♂騎士、♀プリ、バード、ダンサー(ダンサーはこの後F-3へ)が休んだ場所。♂騎士、♀プリを殺害。
F-5 小集落。 ♀アコ、大臣?を見つける。
 倒壊しかけた家屋の中。 淫徒プリ登場場所。
F-6 草原地帯 まばらな森の木立 膝まである草が生えた草原。 ♀マジ、♀BSにコルドボルト誤射してからここへ移動。♀マジさらにE-5へ移動中。
F-7 巨木の頂上、森の頂とも呼べる場所。東南部の森。 ♂モンク、♀騎士と出会う。 ♂クルセの登場場所? ♀セージ、♂剣士と出会う。 ♂モンク、♀騎士vs♀剣士→♀剣士死亡。♂クルセ、ヘルファイアを手にする。
F-8 南から北にむかって小川が流れている。見通しのいい平野。東にわずかに砂まじりの平野 ♂クルセ、♀ローグを殺害。

G-3 元は漁師小屋か何かだったのか数軒のみすぼらしい小屋が立ち並ぶ浜辺。 グラリス、♀モンクを殺害。
G-4 やや大きく見える東側の集落、村と呼ぶには少し小さすぎる、荒れ果てた集落。林の中に朽ち捨てられた、ぼろぼろになった家の密集地帯 ♂商人、♂ローグによって殺害。
 周囲を木々に囲まれた林の中 ♀WIZ登場場所。
G-7 岩場。広陵とした大地、点在する大小の岩々。 グラサンモンクvs忍者。忍者、悪ケミはH-7へ移動中。グラサンモンクはそのままG-7。
G-8 岩場。砂漠。岩場の天頂から北の方角に密な森林が広がっているのが見える。 ♀セージ登場場所。

H-4 海岸から少し離れたところに木立。 ♂シフ、♂プリ登場場所。
H-5 木々の中を走る獣道 ♂BS、♀ケミペア、♂ローグを見かける。 ♂ローグは♂ハンタ、♀アチャを狙っていた。
 I-5付近に小屋。 ♂ハンタ、♀アチャ、♂アコ、ジルタス森で合流後小屋に移動。小屋に♂ローグ急襲。大臣、室内に放り込まれる。♂ハンタ、♀アチャ、♂アコは逃走、♂ローグvsジルタス。

I-5 小屋から離れた場所にある小さな林(ただし小屋はH-5) ♂ローグ、大臣に寄生虫卵入りビスケットを食わす。

J-6 断崖絶壁のすぐそばに灯台。 ホルグレン登場場所。

不明な場所
砂浜、海岸の岩陰。海岸に程近い家屋で目を覚ます。 ♂アコ、ジルタスの足跡
島の北部、森、森の中に半ば埋もれる様にして立っていた小屋。 ♂騎士、♀プリ、バード、ダンサー(ダンサーはこの後F-3へ)が休んだ場所。
北から北東にかけての海岸。 ♂WIZ、♂ケミ、♀クルセがバトルした場所。

注:1ブロックの端から端までの移動は全力でもおよそ1時間はかかるものとする
303名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 10:16:06 ID:ohcZ131U
♂WIZが065でC-5、そして南下中とのこと。そして、072でE-2からE-5に移動となっているので072の書き手さん、要修正。

あと、現状の詳細。

1. D-8で♀アコが何者かと遭遇しています。
2. E-3で未亡人sらしきPTの音を♂騎士が聞いています。
3. ♀ハンタ、♀スパノビがC-6からどこへ行ったのか謎のままです。
4. カイジ♂マジがC-6を目指したまま忘れられています、さすがカイジ♂マジ!
5. ロリコンアサシンも忘れないで。(最後はE-6だった)
6. 淫徒プリが居る場所が禁止区域になりました。
7. ♂ローグとジルタスは爆発しない、だけど───大臣の首輪が爆発しそうで怖いです。
8. ホルグレンが灯台で寂しそうです。

禁止区域
A-2
D-7
F-5
G-4
I-5
304名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 10:23:32 ID:NFm1HXZk
>>301>>302
まとめ作業乙です。
裏方で頑張ってくれる人がいるからこそ、この複雑なリレーやっていけるわけで、
感謝であります。NG話などに関しては問題ないかと思います。

それから>>302ですが
> 北から北東にかけての海岸。 ♂WIZ、♂ケミ、♀クルセがバトルした場所
話書いた当人としては、D-2からD-3北側にかけてが砂浜の広がる海岸、
その南側に森が出てきているという想定でしたので、バトル場所もD-3ということで
お願いします。
根本的に話書き直したい衝動が……キャラ造形弱すぎorz
305名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 11:24:54 ID:1UWlu7cQ
すみません、一つ質問。
♂Wiz様の話って、このまま続けてOKなんですか?
Wikiの方は両方ちゃんと目次に入ってるので、C-5付近を南下しながら「愛する彼女のために」って決意してたのに、そこから東(E-5)に進路変えたってこと?
そうやって自分の意志を確認した直後におとなしくなってるってこともあるし…
結局どっちか直すかHGにしなきゃきつい気がするんだけど。

連投関係のルールを先に無視しちゃったこともあるし、065はそのままで、072を直すなりした方が良いかなと自分は思うっス。
両方すごく魅力的で面白いんだけどね。
306名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 12:31:52 ID:jgtqeagk
>>297
 GJ!盛り上がってきましたね。でも特別製首輪はちょっと反対かな。
 あまり贔屓にするのもどうかと思うし、個人的には他の人より1・2時間
 多く禁止区域にいられる位の方が良いかと…
307名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 13:06:12 ID:NFm1HXZk
Wikiの人物詳細を75話時点まで修正。
直しながら気になったのは、やはり♂Wizと♂クルセの移動。
♂クルセはまだ戦闘音に気づいたなどでフォローが効く範囲ですが、
♂Wizに関してはちょっときついかなと。
308名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 14:22:48 ID:B1RA5pqw
>首輪
何も「特別製首輪だから爆発しない」じゃなくてもいい気が。
原作とは設定が微妙に変わってしまいますが、
「位置チェックしてるGM達が禁止区域の人を遠隔爆破」ではどうでしょ。
比較的短期間に作り上げられたシステムですから、小さな首輪1つにあれこれ機能詰め込むのは大変ですしと設計者的意見。
いやそのジョーカーに『はい○○さんざんね〜ん。ソコハ禁止エリアデ〜ス。お祈りは済ませましたか歯磨きはしましたか3・2・1ぽちっとな』
なんてやらせたいとかそういう意味ではありませんよありませんってば。
309名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 14:37:58 ID:ohcZ131U
全然関係ないんだけど悪ケミスレを読んでてふと、
第1回の子バフォの主ってもしかして悪ケミ?と思った。

何をいまさらとか言われるかもしれないけど、ちょっぴり嬉しかった。
310257sage :2005/11/14(月) 16:40:11 ID:EqcRoLkI
えーと、まずは最初に。
蒸し返すのは気分悪くされるでしょうが、
いろいろお騒がせして申し訳ない、と謝罪を。
とりあえず、自分はやり方と態度があまりにも不味過ぎた、と反省しきりです。
こういう場での真摯な語り口、という風になっているかどうかは
ちょっと自分ひとりでは判別できませんが、ともかく非常に反省しています。

ええと。何といいますか。
率直にキャラクタの方向転換はリレーの途上でやればいい、という観点が抜けてました。
ただ、荒らしたい、とかは全く無く、
一人にだけ色々集中させてこのキャラTueeeとしたいかいう
思惑があるのかは、全く無意識下でも、とは言えませんが
(実際、ある程度他のキャラクタに対する繋ぎとかを想定した上で書いてますし)
出来るだけ排除する方向性で書いています。
むしろ、不合理な集中やら動かしにくいだろうキャラを
出来るだけ早期に味付けしたり分散させておきたい、というのが本音です。
ここだけは、誤解されたく無いので申し上げておきます。

そればかり脳裏に浮かべていて独断専攻で突っ走ってしまったのは、
謝罪の言葉も思い浮かびませんが。

ええと。とりあえず、>>257については、
ちょっと数日ほどリアル都合で書けなくなるのですが、
その間、関する話があがらなければ、
舌の根の乾かぬ間でありますが、改訂版を執筆する、という方向で
責任を取らせて頂きたいと思います。

…本当申し訳ない。
ですが、暗いのはここまでにして復帰することにします。
レス&投稿を。

>>309
それっぽい描写は途中で出てる筈。

>>305
えと、その件については、その数スレ前に
それじゃあ自分が修正て、その後で心理描写の方の書き手さんが修正する、と言う
意見が出てたので、それにしたがってあげたんですが…
とはいえ、先にもNGにした方がいいんじゃない、と言う意見があったのも事実なので
出来たら俺は、もう一度書き手本人様に意見を仰ぎたいです。


>>308
特別製の首輪だから爆発しない、というのには俺も反対です。
主催者側って、そもそも参加者の殺し合いを求めてる筈で、
「♂ローグによる一般人の虐殺」を求めてる訳では無いはず。
そこまでの贔屓はさすがに無いかと思われますし。
311名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 16:41:53 ID:EqcRoLkI
 僅かな時間に思う事──放送前


 夜。夜である。
 空を見上げれば、真っ黒いベルベットの天蓋。砕いた宝石を撒いたみたいな星。
 それから。三日月に削った白い玉石(ムーンストーン)。綺麗だな、なんて♀Wizは考えて、くすっと笑った。
 そうだ。この世界は、惚れ惚れする位に美しい。たとえ、こんな場所であったとしても。
 火は焚いていない。それがここがどこかを教えているのが残念だったけれど。
 ──夜風がそよいでいる。彼女の髪が僅かに蒼く染まり、黒い木々と共に風と戯れている。

 ♂プリーストを始めとした彼等は、一夜の宿を森の中の一角に定めていた。
 夜を六度に分け、交代で見張りに立つという規定だ。
 一番最初に見張りに立つことになった♀Wizは、じっと空を見上げ、そんな取り留めの無い事を考えていた。
 それから。結局、私の夢の事は話せませんでしたね…と少々自分の押しの弱さに落胆しつつ思った。
 話す時期に無い、とは思ってみたものの、結局それは目の前の二人を、心の底から信頼していない事実の裏返しでもある
 さらさらさら。さらさらさらさら。その音は木々の下生えからかそれとも小川からか。
 ずっとそれに聞き入っていると、知らない間に眠り込んでしまいそうな気がしたので、彼女は別の事を考え始める。
 私は。結局。あの夢で見た光景の、せめてもの罪滅ぼしにこうしているのだろう、と思った。
 誰にもきっと、理解はされない。だって、所詮夢は夢。
 けれど目を瞑ればリアルに思い出される夢想の風景。
 何度夫に、悪夢にうなされ脂汗と涙塗れになった私を慰めてもらったのかも判らない──けれど彼はもう居ない。

 だけど。ねぇ…あなた。
 優しい顔の、生まれる前から何時だって彼女の支えだったような気さえする大切な人を思い浮かべながら思考する。
 私は。一体どうやって償えばいいのかしら?判らないの。私には。
 それはきっと殺される、と言う事ではなくて。でも、きっと殺すと言う事でもない。
 ♀Wizは、長い銀色の髪──今は、むしろ蒼銀とでも呼ぶべきか──を白く細い指先で弄ぶ。
 一人じゃ、私はそんな事も判らないわ。

 ねぇ。私はどうすればいいと思う?
 彼女は今は亡き夫に、唯一彼女が心から愛したその人に、弱い自分を支えてもらおうと。
 一人、夜空を見上げながら考え込んでいた。

 ──しかし、残る二人は、と言うと。

 …はてさて困ってしまった。と言うか、例のご婦人が気になって全く眠れないのである、まる。
 ちらちらと──因みにそれは二人とも同じである──物憂げな表情で夜空を見上げる♀Wizを見ながら、
♂プリーストはというと、元気良く立ち上がったマイ逆毛を修道女のヴェールからはみ出させながら寝たふりをしていた。
 っていうか、今俺等の方を見たって。ああ、未亡人ってやっぱし色っぽい、というか寝ないと不味いんではないですか俺等。
 そして、余り冷静とは言えない状況にあった。
 何せ、未亡人の色香、と言うものは未だむさ苦しさの境地に居る両の健全な男子にとって半ば毒物にも近い。
 ♂プリーストは悶々と襲い来る妄想を振り払うのに精一杯、と言ったところだ。
 ♂シーフは、と言うと月明かりにも解るぐらいの変調を顔面に来たしている。

 だが。諸君に問いたい。
 もし、如何にも物憂げな雰囲気の未亡人が僅かな月明かりの元、物思いに耽る、という半ば絵画じみた状況で。
 健全な身体と感性を持つ一般的なミッドガッツ男児が平静に眠りにつけるのか?という現実を。
 ♂プリーストは無論全力で、否、と答えたのである。
 つまるところ。万歳!!年上の色香万歳!!プリプリなるちちしりふともも閣下マンセー!!マンセー!!
 という北○鮮や悪魔にでも魂を二束三文で売り払ってしまいそうな状態なのである。
 まぁ──

 ああっ!!今、うなじがっ!!うなじがっ!!?畜生!!♂シーフの馬鹿!!そこどけっ!!
 と言った具合で、そこから先に考えの至らないこの野朗は男と言う狼の中でも、それなりに誠実であるらしかった。
 いわんや♂シーフをや。彼らはある意味でミッドガッツ男児のサラブレットである。
 どかっ、と遂に痺れを切らした♂プリーストの足が、寝返り様に♂シーフの背中を軽く蹴った。
 答えてぼかっ、とこれまた寝返り様に振られた♂シーフの手が♂プリーストの顔面を打つ。

 視線が合って火花が散った。しかし、夜の闇夜は変わらない。
 目を瞑ったまま、しかし野朗二人の表情は鏡写しの様に引き攣っている。
 このまま立ち上がって殴りあいと洒落込みたい所だったが、理性はそれに反論を提示している。

「──起きてたんですか?」
 と、国境線上で膠着に陥った両軍に、平和的介入を齎す大使、と言った風情の声音が聞こえていた。
 これが国際的連合組織でよかった。マッカッカ魔導師将軍元帥であればLoVによる局地的殲滅作戦等を提示していたやもしれぬ。
 ハトやら風船やらは勿論夜空には舞わないけれども、むっくりと二人共寝転んでいた体を起す。

 ♀Wizは、何だかそんな二人が可笑しかったらしく、淑やかに、口元に手を添えて微笑む。
 それから、ふと思い出した様に♂プリーストと♂シーフに対して唇を開いて。

「眠れないんでしたら少しお話でもしませんか?気も落ち着くと思いますから」
 そして、ふわっ、とした顔を♀Wizは浮かべて、そう言った。
 彼女が持っているのは、幻想と思い出。欲しいものは目的と思い切り、それから二人の信頼。
 ぼんやりと思い浮かべる心象はあるけれど、いざ絵の具とキャンバスを与えられれば苦笑してしまう、そんな女性。

 愛には時間が必要だ。

 ♀Wizは考える。
 男二人は考える。

 ──何から話したらいいものかしら…やっぱり、今あの事は話しておくべきよね。

 ──話題…例えば。『やっぱり一日の回数は多いんですか?』とかか…いや、それは色々マズいだろ。
   ヤバいネタしか浮かばねぇじゃねぇか。どうするよ…俺等。

 但し、その思う所は微妙にズレていたのだが。
 そして、丁度その時だった。あの道化の声が聞こえてきたのは。
312名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 16:42:49 ID:EqcRoLkI
 そしてまた一方。また島の離れた場所で。
 その男──♂騎士が一人森の中を走っていた時の事。
 彼は、様々な記憶を思い出しながら歩いていた。
 目の前が、まるで真夜中みたいに真っ暗だったせいもある。
 (これは自己の崩壊に対する防衛反応、とも言えたが勿論彼はそんな事実にまで頭が回っては居ない)
 ただ。彼は逃げても逃げても追いかけて来るイメージに時折吐き気を覚えながらも、それを紛らわす様に森の中を進んでいた。
 手には。赤い──ナイフ。真っ赤な真っ赤な筈のナイフ。今は黒く、闇に沈んだ刃となっている。

 記憶の中のイメージは。
 何時だってワガママなお嬢様だった♀プリーストの事。そのくせ、時折優しさを見せる♀プリーストの事。
 笑っている彼女。怒っている彼女。恥ずかしがっている彼女。普通の彼女。昔の彼女。今の彼女。
 ぐるぐるぐるぐる。回る回る。何人も何人も彼の周りを♀プリーストの幻影が回っている。
 でも。俺は。

 彼女を殺した。

 認めた途端に幻影は赤く。赤い赤いあかい。どろり、とした赤。
 真っ赤な真っ赤な。夕日みたいに真っ赤な。胸から飛沫を上げる。
 ナイフを抜くと。ナイフを抜くと──いや、思い出すな。思い出してはいけない。
 それを明確に認識し、認めてしまえば。きっと後戻りが出来なくなる。
 ♂騎士はそんな錯覚を覚える。

 だけど。
 俺は、彼女が怖かったんだもの。
 眠っている彼女の前にいた時、まるで。まるで。まるで。
 ♀プリーストが化物。魔物の様に見えて。
 ごめん。ごめんよ。俺は。君を殺したときに、安堵を覚えて──

 ──考えるな。それ以上、考えればきっと飲み込まれてしまう。

 えっと。そういえば、ここは何処だったか。俺は、♂騎士だった筈だけれど。
 今日は、俺は狩りに出る。
 今日は、俺は狩りに出る。
 俺は冒険者で騎士だから。
 今日は、俺は、殺し合いを、する。
 ひとを。ころす。俺は、この島に来てしまったから。
 いや、そうではなくて。
 そうではないはずで。ズキズキと傷が痛い。ズキズキと心が痛い。

 はて。俺がこの痛みから逃れようとするのは、果たして正しいのか正しくないのか?
 傷がひたすらに痛む。それが狂気への自閉への逃避を阻む。
 ──認めてしまえよ。ともう一人の自分が♂騎士に囁いた。
 お前は、♀プリーストを殺した。だから、他の人間も殺してしまえよ。
 しかし。認めた所でどうするのか?人を殺して回るか?この忌まわしいナイフ一本で?
 この痛む体を引きずって、俺が、人を、殺すの、か?
 出来る訳が無い。どうせ、殺されるのがオチだ。今の自分は例え、ノービスが相手でも殺されてしまうかもしれない。
 だから、逃げるのか?

 ──ああ、そうさ。俺は逃げる。逃げて逃げて逃げ続ける。
 あの幻影から。この島の事実から。殺し屋から。人から。世界から。
 逃げ続けていれば、どうせ追ってはこられない。
 罪も、殺しも何もかも真っ平ご免だ。ああでも、自殺なんて出来る気がしない。

 ♀プリーストの事が好きではなかったのか?

 けれど、彼女は。彼女は俺が。俺が。
 いや、アレは──違う。違う違う!!彼女のせいではなく俺のせいだ!!
 けれど。それはやっぱり、事実を事実として認める事で。
 がぶりを振る。傷が痛む。逃げられない。何処までも追いかけてくる。

 そんな時だった。彼が、あの忌まわしい声を聞いたのは。
 声の主はジョーカー。即ち死神である。
 耳を塞げども、声は届く。逃げる事は出来ない。
 そして罪人よその意味を震えながら聞け。

 ──判決。有罪。
 忌まわしい道化の歌に乗って彼は踊る踊る。


<♂騎士 E-3に辿り着くまでの心理補足?>
<♀Wiz&♂プリ&♂シフ 場所G8 時間は夜>
313名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 16:48:36 ID:EqcRoLkI
追記:♂Wizに関する投稿とかの話は
>>215-217の辺り

今うpしたののナンバリングは76です。
さて、一旦電波塔を置いて独語の小テストに向けて一夜漬け開始するとです。

つΤ

ノシ
314名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 17:09:22 ID:wHDc85cE
>>297
ネタとしては面白いんだが、禁止区域で爆発しない首輪ってのはマズいんじゃない?
この先、♂ローグに禁止区域へ逃げ込まれたら、他のキャラが追撃できないし。
あと、放送から30分経ってたら、既に爆発しちゃってません?
315名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 18:23:50 ID:3JtAk4jE
>>297はNGにするのはちょっと惜しいかなと思ったので
首輪のことをフォローできるようなもの書いてみた
でも、>>314も指摘してるように放送から30分だと爆発しちゃってますね
316名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 18:24:37 ID:3JtAk4jE
077 ジョーカーの嘘

「特別製の首輪?」
参加者を監視・盗聴していたGM橘は首を捻った。
おかしい、そんな首輪は用意した覚えはない
もしかしてジョーカーが用意しておいたのだろうか?
ちょっと聞いてみる必要がありそうだ

「ジョーカーさん、♂ローグの首輪って特別製なんですか?」
「ううん、他の参加者と同じ普通の首輪だよ」
即答された

「え、でも♂ローグは禁止地域に入っても爆発しない首輪だって言ってましたけど」
「ああ、それは嘘だよ。みんなと一緒、禁止地域に入れば爆発するよ」
また即答された。
でも、何でそんな嘘を?

「マーダー役が首輪の心配をせずに思い切って殺せるように爆発しないって言ってあげたんです。
 でも、そんな言葉を鵜呑みにして禁止地域に入るような馬鹿は嫌いなんですよ。
 必要なのは私の言葉でも疑い用心深く、もしもの時を考え行動が出来る人物。
 そのような人物こそマーダーに相応しいと思いませんか?」
疑問が顔に出てたらしい。
質問はしてないが納得のいく答えをジョーカーは出してくれた

「ええ、そうですね。では、私は仕事に戻ります」
適当な返答をし一礼して仕事に戻る。
それにしても・・・GMジョーカーは趣味が悪い

<GMジョーカー>
<現在地・所持品ともに不明>

<GM橘>
<現在地・所持品ともに不明>
317名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 18:27:07 ID:3JtAk4jE
いちお書いておきますけど297とは別人です
318名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 18:38:59 ID:XCZzz6vI
>>313
あー、今更だけどこの際だから言うわ。

まず書き手がどーのこうのじゃなくて。
連投規定を破って出しちまったんだから、はっきり言ってしまえば採用されるものじゃないわけで。
惜しかろうがなんだろうが、その破ったもののせいでちゃんと守った方を変えなきゃいけないっておかしくないか?
それでも皆惜しいって言ってくれて、何とか採用しようとしてるみたいだからNGにしろとは言わないけどさ。
どうしても改定して入れたいなら、貴方の方が♀マジがC−5まで移動したとか、そういう描写入れれば良いんじゃないのか?
E−5のまま進めるの無理だと思うが、どうか。

それと、ルールってそんな簡単に変えて良いものなのか?
いくら文が上手くて賞賛に値するとしても、ルール破っちゃ意味無いんだよな。
実際俺はここに書いてる人達皆凄いと思うし、楽しく読ませてもらってるけど。
「先に発表された作品が優先」
「同じキャラを書くのは中二日置く」
こう決まってるんだから守ろうぜ。
守った上での矛盾なら皆で直すってこともありだと思うけどさ。

どうなんだろう。これは拙い意見なんだろうか。
かなり今更だって気がするけど、どっちにしろこのままじゃ進めないわけで。
Wikiの方には矛盾したままUPされてるのは事実。
さっさと解決した方が、他の方も書きやすいんじゃないか?
319名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 18:40:48 ID:oI6iYWMU
>>297が放送から30分後ってのがそもそも変な気がする。
♂アコたちは放送聞いて移動する算段をしてたけど
> もう半刻も過ぎればこの小屋のある浜辺一帯は禁止エリアに認定される
とあるからこれは放送直後でしょ。
その直後に♂ローグの襲撃があったわけだから、放送後せいぜい数分とか
長く見積もっても10分程度のことだと思うんだけど。
320名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 18:44:50 ID:.d6m/Ss.
とりあえず、場所の把握と修正をまずしませんか。
後、連投の人と空気読めてない修正連打の人。
あんたたちは、2週間くらいROMっといて下さいと言いたいです
321名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 19:19:11 ID:ohcZ131U
078 誕生、悪ケミハウス [放送前]

辿り着いた海岸は東、だから水平線に太陽は沈まない。
薄暗い海は、深い闇、押しては返す波の音だけが、ざざー、ざざーと海辺に響く。
かろうじて視認できた海岸線の形状と、配布された地図から、
区切られたエリアにおけるさらに詳細な位置を特定すると、
海岸から少し離れたところで火を起こし、お湯を沸かしている悪ケミの元へ歩み寄った。

悪ケミは沸かしたお湯に、岩場からここまでの道中で偶然発見し採取した数枚の黄ハーブを浸し、
始まりの場で渡された水筒に、そのお湯を戻す作業をしていた。
お湯を沸かすのに使った鍋、これもまたどこかから見つけてきたのだろう。
なるほど、戦闘面はともかく、サバイバルな方面での才能は優れているらしい。

「うふふー、効果は薄いけどお手製の黄ハーブティーができたわよー」

私がすぐ側まで近づいてきているにも係らず、彼女はその作業に熱中していた。

「場所の特定は済んだよ」

私の声に、彼女は私を見、水筒を私に向けて差し出す。
受け取り、今度は私の水筒を彼女に手渡す。
お互いに水筒の水を彼女の黄ハーブティにしておこうというわけだ。

「世界せーふくのためには子分にだって飴をあげなくちゃ。
 あんたには私の手足となって働いてもらわなくちゃいけないんだからね」

彼女はそう言ってかわいらしく笑う。
そんな彼女の顔がもう少し良く見えるように、私は彼女が座っている岩のとなり、
これまた座るには手ごろな形の岩を見つけ、そこに座る。

「ちょっと、近づきすぎじゃない?」

暗くなったためかサングラスを外した彼女の目が私を威嚇する。
焚き火のせいかどうかは分からないけど、彼女のやわらかそうな頬はほんのり紅い。

「仕方がないのです。私はひとりではとてもこの島で生きていけない忍者なのですから」

「会ったときもそんなこと言ってたけど、ホントにそんな職業あるわけ?
 私、聞いたこと無いんだけど」

どうやらすぐ側に座ることには許可が下りたらしい。
私は配給された鞄の中から干し肉を取り出し、はむはむとその味を噛み締める。
悪ケミはそんな私の食事をじーっと見て、そして、自分も干し肉を取り出して食べ始めた。

「あんまり美味しくないわね、これ」
「うん」

「なんでこんなことになっちゃったのかしらね」
「うん」

「これからどうしたらいいのかしらね、私たち」
「うん」

ぎろり、悪ケミの視線が私を、もう少し何か気が利く台詞でも吐きなさいよ、と言わんばかりに突き刺す。
だからといって、私にもこれから先の名案なんてものはない。

「向こうのほうに灯台が見えたけど、それ以外はなにも、脱出の手がかりはなにも見つからなかったよ」

私の言葉に悪ケミは軽くため息。手の中の干し肉をちぎって、口に入れる。

「灯台、夜を過ごすには一見安全そうだけど、逆に人と出会いそうで危ないわ。
 今夜はこのあたりの岩陰で休むしかなさそうねー」

不満そうな顔をして、さらに干し肉のちぎった一切れを口に入れる。
灯台を目指すわ、なんて言われたらどうやって止めようかと考えていた私は、
意外と冷静な彼女の判断に少し驚く。

「でもね、そうすると、野宿することになるけど大丈夫かい?」

私は気まぐれからか、少し意地悪な質問を投げかける。
年頃の少女にはかなり答えづらい質問であろうことは分かっていた。
けれど、聞いておかなければ今日の宿が決まらないのだ。
私は少し微笑みながら、彼女の答えを待った。

「そこで、じゃじゃーん。あれをさっき見つけておいたのよー」

彼女が指差した先には、人が十分に入れそうなほどの大きさのダンボールが丁寧に畳められていた。
なぜこんなところにダンボールが?という疑問はおそらく意味がない。
神様の気まぐれか、それとも道化師が用意した素敵な素敵なアトラクションの小道具か。
そんなことは私には分からないのだから。

「そして、じゃじゃーん、なぜか都合よく鞄の中にマジックペンが入っていたのよね♪」

最高の一品が鞄の中から出てきたような最高の笑顔を浮かべて、彼女はマジックペンを私に見せる。
一体全体このマジックペンのなにが彼女をここまで興奮させるのか私には分からない。
身を護るための武器や防具の方がよっぽど良いはずなのに、と思う。
眉をひそめたまま固まっている私をよそに、彼女はダンボールをせっせせっせと組み立てて行く。
見事な手際だ。彼女のどこにそんな才能が眠っていたのだろう。
引越し業者でもかくはいくまい、と言った早業に私の目は釘付けになる。

そして僅か数分後。見事なダンボールハウスが完成した。
おそらくこれが今宵の寝床、ということなのだろう。
しかし、どう見てもそのサイズは大人ひとりが寝るのがやっとのように見える。

「そこにふたりで寝るのかい?」

確認のため、彼女に質問する。ぴくぴく、質問を聞いた彼女の眉が動く。
顔がリンゴのように真っ赤に染まる。照れているのか怒っているのか、私にはよく分からない。

「なに言ってるのよ、これは私の、私専用のお家に決まってるじゃないの!
 あんたなんて子分なんだから見張りよ、見張り。外で見張ってなさいよ」

うがぁーー、と噛み付いてきそうな勢いでまくしたてる悪ケミに、思わず後ずさる。
しまった、さすがに攻めすぎた、らしい。

「それじゃ、あとはよろしくね」

そういって彼女はそのダンボールハウスに近づき、そして、
ダンボールハウスの側面に先ほどのマジックペンで何かを書いてから中へと入っていった。

そろりそろりと近づき、先ほど書いていた文字を目を凝らして読み取る。
書いてあった言葉に、くくと笑い、そして私は再び焚き火の位置へと戻り、火を消した。

ダンボールでできた悪ケミハウス、その側面には───

『一日一悪』

───と書かれていた。

〈悪ケミ>
現在位置:海岸(H-7)
所持品:バフォ帽、サングラス、黄ハーブティ、支給品一式
外見特徴:不明
思考:脱出する。まずは海岸に向かう
備考:悪ケミハウスで就寝
参考スレッド:悪ケミハウスは三箱目

〈忍者>
現在位置:岩場(G-7)海岸(H-7)を目指す
所持品:黄ハーブティ、その他不明(おそらく青箱x2)
外見特徴:不明
思考:悪ケミについていく。殺し合いは避けたい

<残り40名>
322名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 19:20:25 ID:czKRKd7Q
とりあえず先に修正箇所と理由を纏めてみた。

>>316さんのフォロー話で♂ローグの首輪が特別製というのはあくまでジョーカーの嘘。
→その時点で>>297さんの話だと♂ローグの死亡が確定してしまう(最終時間が放送30分後の為)
時間さえ直せば問題無いのかな。

♂WIZと♀マジについては、
♂WIZの移動経緯が島北端→砂浜→C−3→C-5を南下→E−5なので
個人的に一度逃してしまった♀ハンター&♀スパノビ方面に行くとは思えにくいので
C−3→D−4に移動したら位置的には♀マジと問題無く遭遇出来るんじゃないかな、と。
あくまで1意見としてです。
323名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 19:52:05 ID:c88WsTkY
>>294
>そう叫んでから思い出す。技の威力に制限がかかっている、そういったGMジョーカーの姿を。

この前提だと、♀プリが♂騎士にヒールを施してる場面や、♀BSが♀マジのLvを低いと思い込んだこと、
グラサンモンクが衝撃でスキルが弱くなったと勘違いした点など(他にもあるかも)に矛盾が生じると思われます。
324名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 20:16:15 ID:czKRKd7Q
生存者でどこに誰が居るかをまとめてみました。()内はその場所が出てきた最終話。
時間的な最終話でまとめたので、過去の補足話は省いてます。
場所の風景などは>>302さんのまとめを…orz
ミスありそうだなぁ…

【C-6】♀ハンター&♀スパノビはここから移動。(移動先不明/049.キャントビリーヴ)
    ♂マジが向かっている場所。(054.現実と幻想)

【D-3】♂アルケミ&♀クルセ現在地(055.戦う理由)
【D-8】♀アコの現在地。誰かが近くに?(073.流離う者)

【E-3】♂騎士現在地(074 Knight in the night)
   ♀WIZ&♂プリ&♂シーフ移動中(060.悲しい話その2)
    >>312さんの↑のメンバーの場所(G-8)は打ち間違い?
【E-6】♀ノビ&♂アサシン現在地?(050.抱える男)
【E-8】ミストレス現在地(070.女王の選択)

【F-3】バード・グラリス現在地(069.もう一人の道化)
【F-3(2)】♀商人&セージF-3→西に(051.Twin Tail)
【F-6】♀BS&♂スパノビ&ダンサーの目的地。(052.美女と野獣)
【F-7】♀セージ&♂剣士は移動?(057.馬鹿と秀才)
【F-7(2)】♂クルセ現在地。♂モンク&♀騎士は移動(移動先不明/075 Inferno)

【G-7】グラサンモンク現在地(061.過去の夢)

【H-5】♀ケミ&♂BS現在地(063.白い夢)
【H-7】悪ケミ&忍者現在地(078 誕生、悪ケミハウス)

【I-5】♀アチャ&♂アコ&♂ハンターはここから移動(075.特別扱い)(備考:禁止エリア)
    ジルタス・♂ローグ現在地。大臣もたしかここ。

【J-6】ホルグレン現在地(039.伝説のクホり師)

時間のみ修正が必要そうな>>297は明記。♂WIZと♀マジシャンは明記してません。
誰か抜けてる可能性がありそうなのと移動位置が被っていて、時間帯がずれているのは(2)として明記。
しばらく動いていないメンバー結構居るなぁ…
325名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 20:44:19 ID:.d6m/Ss.
>>324
淫徒プリ抜けてるきがす。
って言うか、誰もかかないんだろうか・・・
326名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 20:55:18 ID:FVezq7N2
よくわからないキャラは動かすのが難しい、というのもあるかと。
あと位置的に孤立してる人たちも、どんどんからませにくくなってくる……。
327名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 21:26:10 ID:czKRKd7Q
やっぱり誰かが抜けてた…orz
他に抜けが無いことを祈って。

【F-5】淫徒プリ(047.美しき人)
元ネタがあるとイメージ崩す恐れがあって怖いから書きにくいってのもあるかな。
暫くの間 動きが無い人たちを動かして見るかなぁ、と思いつつ
動いてないキャラの一部は自分が書いてるので動かせないところもあったりしてorz
328名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 21:28:58 ID:uTglN9O2
淫徒プリは…
元ネタわからないので触れにくいんです。。
もともと萌え板の住民じゃないし…(´・ω・`)
同じ理由で悪ケミも…グラサンモンクも…

というか得意不得意ありますよねー
なんだか正統派な明るいパーティーにはあまり触れようとしない自分w
329名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 21:32:28 ID:uAoZewj2
同じく、元ネタがわからないのでかけません…orz

もしイメージを崩してしまったら、嵐のように叩かれてしまいそうで
慎重に行きたいと思ってます。

やっぱり得意不得意はありますね…
それはまた仕方ないのではないでしょうか
330名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 21:36:10 ID:3JtAk4jE
俺もネタが分からないので書けないorz
331名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 22:51:30 ID:czKRKd7Q
079:彼女【放送直後】


定時放送まで動くつもりはなかった彼女が、ついに重い腰をあげた。
発表された禁止区域。そこに自分が居たからである。


とりあえずここから逃げないとな…
荷物をまとめ、美しいプリースト―淫徒プリは立ち上がった。
一見すれば誰もが完全に女性と見違えるだろう。
女であれば、油断するだろう者も居る。
わざわざ警戒をされそうな男の姿で居る理由もないのだ。

何よりこの姿は、それほどキライではない。


「まずは禁止区域から出るのが先決かしら」
地図を見る限り、南に行くのが良さそうね。
東だと、距離的に区域から出るまでに時間になってしまうだろうし。
既に口調まで女性になりきっている彼女は、ふふりと笑った。
その先に誰が居るのか。もしくは誰も居ないのか。

何があるのかはわからないけど、あたしは何があっても大丈夫。
こう見えて頭の切れには自信があるのよ?


"彼女"は不敵な笑みを浮かべた。


<淫徒プリ>
現在地:F-5(禁止区域)→F-6
出展:WIZぽんと愉快な仲間たち 分岐、Cルート(INT>DEX型)
所持品:青箱 備考:ふとももふぇち、策士、女装済み。
332名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 22:52:38 ID:S1X84McU
まとめサイト読み返してたら電波が飛んできた(チュミィーン
なので番外編投下ですー
――――――――――――――――――――――――――
番外編 Make up!!


しゅるしゅるしゅる。
背後から聞こえてくる衣擦れの音に♂アコライトは、頬を熟した林檎のように赤らめてうつむいていた。
元々、修道士として神に一生を捧げるものと思って生きてきた14歳の少年である。狭い部屋の中で、妙齢の美女――古城の監獄を治める女妖魔なのだが――と二人きり、しかも彼女は♂アコライトの後ろで生着替え中といった状況に慣れているわけがない。
何故、このような状況になったのかといえば、♂アコライトがジルタスに着替えを要求したからであり、着替えている最中は後ろを向いていると彼自身が言ったからである。
ちなみにジルタス本人は「いいのよ? じっくり見ても」と言っていたのだが。
(っていうか、さっきはあの人と一緒の布団で寝てたんだよな……)
先程のやり取りを思い出して、♂アコライトは顔の上でファイアーウォールが炸裂したかのように、さらに頬を紅潮させた。
努めて意識しないようにしていたのだが、蟻の巣穴から堤が崩れるの故事のごとく、脳内でシャットアウトしていた情報が瞬く間に再現されてしまう。
先程のアレはいわゆる同衾であるし、しかも寝ぼけてなんだか柔らかい物とかを撫で回していたような気がしないでもない。その上、なんだかその……聞いているだけで下っ腹が熱くなってくるような声を聞いたような聞かなかったような。
(か、神様っ! これは、これは試練なんですか!?)
心臓だけが速度増加をかけられたように激しく鼓動し、聴覚もそこだけ祝福されたみたいにやけに敏感――ジルタスが「んっ……ちょっと、胸のとこキツいかな……」とか「このショーツ、私の好みじゃないわ」などと小声で呟いているにもかかわらず聞こえてしまうくらいに――だ。
(試練……そう、試練だ。これは神が僕に与えたもうた試練なんだ!)
天啓を受けたとばかりに♂アコライトは独りうなずいた。
(きっとこれは、色欲に耐える試練なんだ。きっとそうだ。そうに違いない!)
むしろ、自己暗示で自分に今の状況を納得させていると言った方が早い。
♂アコライトは、脳内でリプレイされる映像やら音声やら質感やら体温やら息遣いやらを記憶の片隅へ封じ込めるため、思いつく限りの聖書の文言を頭に並べた。

――あなたがご主人様で、あたしはあなたの奴隷。あなたが神さまの下僕であるようにね。

駄目だった。
一言すら思い浮かばず、代わりにジルタスの鈴のように透き通った声が再生される。
幼いときから育ての親である神父に教え聞かされ、同年代のアコライトたちの中でも一語一句間違えずに諳んじてみせることさえ出来る彼だったが、今ばかりは多感な年頃を迎えた普通の男の子であった。
「もう、こっち向いてもいいわよ」
と、信仰と生理的本能の狭間で煩悶としていた♂アコライトの背に、ジルタスが呼びかけてきた。
年頃の男の子のプライドから、焦っているのを気取られまいと、♂アコライトは平静を装って振り返り――魂を抜かれたかのように硬直した。
ジルタスの長い銀髪の上には、レースで編まれたヘッドドレスがちょこんと乗っかっていた。
どこからどう見ても、メイド服である。
「どう? 似合うかしら?」
似合うなんてもんじゃない。
明らかにサイズの違う紺色のブラウスは、はちきれんばかりに胸元がはだけられ、フリルのついた白いエプロンも双丘のふくらみを隠すには至らない。本来ならば膝上何センチのはずのスカートも、ジルタスの魅惑的な脚線美の前にタイトなミニスカートと化している。
そのくせ、袖のカフスとか襟元のネクタイなどはきちんと締められているのだから、服の中に拘束している印象すら受けてしまう。
メイド属性の人なら一撃死しかねないクリティカル攻撃だった。
少しだけ気恥ずかしそうに笑ってジルタスは、くるりとターンをして見せた。
「好きにしてくださって結構ですよ……ご・しゅ・じ・ん・さ・ま♪」
色々想像をしまくって、♂アコライトが鼻血を出して卒倒するまで、3秒といらなかった。


――ちなみに。
衣装ダンスの中には、各種職業の制服に加え、コモドカプラも含めたカプラサービスの制服に、初心者修練場受付嬢の制服、浴衣に着物にチャイナ服にサラシに褌に絆創膏に返魂の札と、様々な服が入っていたが、それらが陽の目を見ることはなかった。
333名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 22:53:10 ID:uNKlTbeE
とりあえず他のとこはツッコミ入ってるんでないやつを。

だァから投稿前に5度は読めよと何度言ったらいいんだID:3JtAk4jE。

>>316のやつ、文末に。が抜けまくり。他の行には。ついてんじゃん。
あとジョーカーの口調がタメ語と慇懃まざってることの意味が分からん。
ココにもやっぱり理由があるんなら、自分の脳内設定を見えるように脳内から出せ。
あと>>317のレスが最高に余計。以上。
334名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 22:55:36 ID:czKRKd7Q
あまりに動かさないのもアレなので、WIZぽんスレからログ見て大体の性格と口調を把握。
したつもりで書いたものの…話自体はかなり短くorz
しかもキャラ違ってたらごめんよ(ノд`)+。:<WIZぽんスレの方々
335名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 23:06:37 ID:zBN2g.Nc
萌え板キャラについては書いてくれた話から想像するにも限界があるしなぁ。

・淫徒プリ(C?)
・グラサンモンク
・悪ケミ

のスレ住人、というか良く知ってる方に
「口調・特徴・性格・思考パターン・(グラサンモンクの過去のように)特徴的な備考etc.」
をまとめてもらうのって、ダメかねぇ。
Web上にあるもんなんだから読めよって言われるだろうとは分かってるんだけど、
自由時間にこっちのスレを追うので手一杯で…
336294sage :2005/11/14(月) 23:23:28 ID:ozt49b96
>>333
文末に「。」が抜けている程度、目くじらを立てて指摘するようなことでもありますまい。
もう少し、穏やかな書き方は出来ませんか?その書き方では煽りか荒しにしか見えません。

>>332
ぐっじょーっぶ萌え死にました=□○0

>>294の修正について
>>323
ああ、整合性が取れてないですね。見落としていました。
Wikiのほうでその一行を削除しておきます。

あと♂クルセの移動に関してですが、やはり無理がありそうですので
最後五行ほどを修正させていただきます。
結果として、♂クルセの行動はキャンセル。
ヘルファイアの行方と♂クルセの行方は次の書き手にゆだねます。
337名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 23:28:55 ID:GYZBWem2
Wizぽんスレのログ読むと淫徒プリってすごい悪人ぽいけど認識あってる?
この人が暴れると鬼畜でえろーすな展開になってしまいそうだ。
338名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 23:38:57 ID:.d6m/Ss.
>>337
基本的にWIZぽんスレの悪人は、ものすごい悪人じゃないのです。
あのスレの人々はどこか善人だったりするからねえ

そんなWIZぽんスレ住人
339名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 23:44:05 ID:GYZBWem2
>>338
そうなのかー、難しいねえ。Cルート読むと悪人としか思えなくて。
やっぱ性格とかまとめてくれたほうが嬉しいかも。

>>336
修正乙です。人物情報のほう直しておきました。
340294sage :2005/11/14(月) 23:44:08 ID:ozt49b96
おぉおおお!?
本文書き換えて他のキャラの行動も書き換えなきゃな〜と
必死に訂正しまくっていたら先回りされて訂正されてる!?

どなたか存じ上げませんが、ありがとうございます(感涙
341名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 23:53:21 ID:ulg4l43s
080 最低な屑野郎(放送直後)

「あなた、ここで何しているの?!」
ひっ!という声とともに♂騎士は頭を抱え後ろ向きになりガクガク震え始めた。
私達一行は放送直後に偶然♂騎士を見つけたのだ。

「私は何をしているのって聞いてるんだけど」
髪を掴み無理矢理こちらに引き戻す。

「ちょいと乱暴はやめてあげなよ。可哀想じゃないか」
♀BSが同情した声で私を責める。

「お、おで、い、いいやつ」
♂スパノビはにこやかに♂騎士に向かって語りかけたが
逆にひぃぃぃぃという声とともに♂騎士はまた頭を抱え込んでしまった。
♂スパノビは傷ついたような顔になりシュンとしてしまった。

「あなた、♀プリをどうしたの・・・・・・?」
そう問いかけると同時に私は草陰に落ちた血糊のついたナイフを
見つけた。
まさか・・・・・・。

「あなた、もしかして♀プリを殺したわね?」
カマをかけるつもりで問いかけたが。
そいつは一瞬震えが大きくなった。
そして、怖かったんだ!怖かったんだ!と喚き散らした。

「このクソ野郎!!!!」
私は思いっきりそいつの傷口に蹴りをかました。
ひぎゃぁぁぁという情けない声とともにそいつは地面をのたうち回った。

「ちょ、ちょっとどういうことなんだい?!」
♀BSがびっくりしたように私に問いかけてきた。
状況を把握できずに♂スパノビはおろおろと頭を抱えている。

「すぐに分かるわ・・・・・・ちょっと私に着いてきて・・・・・・」
私はナイフを取り上げるとまたそいつに蹴りを入れた。
そいつはただ地面をのたうち回る。
情けない男。
私を裏切った元夫を思い出してしまい非情に腹が立った。

***

そこには♀プリの事切れていた姿があった。
目は信じられないように見開いており♂騎士に裏切られたことがありありと想像できる。

「やっぱり・・・・・・」

「ひどい・・・・・・なんてこったい。さっきの野郎ぶっ殺してやる!」
♀BSが怒り狂ったように表に出ていこうとするのを
ぼ、ぼず、お、おちついて!と♂スパノビが引きとどめる。

「せめて安らかに・・・・・・」
私はそう告げるとそっと♀プリの瞳を閉じさせた・・・・・・。


<♀BS>
現在位置 F-3からF-6へ向かう途中 (現状はF-3の♂騎士と♀プリが居た小屋)
所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から)
外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。
状態:負傷箇所に痛みが残る。 貧血は解消。

<♂スパノビ>
現在位置 F-3からF-6へ向かう途中 (現状はF-3の♂騎士と♀プリが居た小屋)
所持品:スティレット(♀BSのもの)、ガード、ほお紅(♀BSのもの)、装飾用ひまわり(♀ダンサーから)
外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートあり。
状態:ヒールを使用したことにより少々顔色が悪い。

<♀ダンサー>
現在位置F-3からF-6へ向かう途中 (現状はF-3の♂騎士と♀プリが居た小屋)
所持品:ロープ、カード帖、血糊のついたナイフ(♂騎士より)
外見的特徴:美女、子持ち、母性本能大
状態:木にぶつけられた衝撃で少し背中が痛い。
342名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 23:55:04 ID:ivqMh0Q.
>>336
まぁまぁあなたも落ち着いて。
指摘の内容は完全ないいがかりってわけでもないのですから。
お互い様になりかけてますよ。
確かに言い方はキツいけど「ここ変」な気持ちは分かる自分…

というのは置いておいて、294のすぐ後にも指摘が…は読んでたのですね。修正乙です。
死体から出るのろしを目印にやってくるという話もかけるだろうし、訂正部分をここで述べておいては?
343294sage :2005/11/15(火) 00:05:51 ID:4jQVgv2Y
>>342
了解いたしました。

>>339
人物修正ありがとうございます。

>>294修正点

○前半ヘルファイアの一撃をかわした後の表現
>そう叫んでから思い出す。技の威力に制限がかかっている、そういったGMジョーカーの姿を。
>無意識の間に前転を繰り返して距離を稼ぐ。土に塗れて♀剣士の姿を確認し、目を見張った。

飛んでくるかもしれないファイアボールのことも忘れて前転を繰り返し、距離を稼ぐ。
土に塗れて♀剣士の姿を確認し、目を見張った。

○ラスト5行
>その♂モンクの判断は一面で正解であった。
>それは、騒ぎを聞きつけてやってきた人物がいたこと。
>しかし、♂モンクの判断は間違ってもいた。
>駆けつけてきた人物が♂クルセであったこと。
>彼は死体からヘルファイアを軽々と引き抜くと、薄く微笑んだのだった。

やがて、ヘルファイアの穂先に焼かれ燻っていた死体が焔を上げて燃え上がる。
それは哀れな少女への送り火なのか、それとも堕ちた聖職者が焼かれる地獄の炎なのか。
赤々と燃える炎は火の粉を天へと還すのみである。

結果として♂クルセイダーの登場は無しとなりヘルファイアはF-7に放置されました。
では、名無しに戻らせていただきますね。
344名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 00:24:05 ID:rmSp4LO2
>>341
夕刻には移動開始していたはずの♀BS一行がまだF-3付近にいるのは
変な気もしないでもないですが……。
でも、ママダンサーの憤慨ぶりとか♂騎士の動揺っぷりとかいいですなぁ。
345名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 00:27:46 ID:nUKlI.5E
>>332
メーイク・アーップ!ぐっじょぶです!
じっくり…じっくり見てもいいんだ…!!

>>341
む?むむ?
夕方 ♂騎士が♀プリ刺殺(F3)
夕方 ♀BS達、ダンサーと遭遇し、一路南へ進路を取る(F6)
夜 ♂騎士、プリの死体から離れたくて西へ向かい(E3到着)、夜の放送直後(深夜)に誰かに遭遇
夜 ♀BS達、放送直後に騎士にあったということは、そのときはE3にいた

夕方の時点で、早めにローグから離れるために南下した♀BS達が
夜の放送直後に彼らからしたら北西方向にいる騎士と会うのは
(ローグから離れたいのにローグに遭遇したほうへ行く)
何か理由がないと厳しいようなー
♀プリが死んだ事を知ったダンサーが「おいおい♂騎士はどうしたねん」となって現場確認、というのが
自然な気もするけど、そうすると移動時間からして「放送直後」に会うのは無茶なんでは。
しかし、彼らを知るダンサーが変わってしまった騎士に遭遇するのってかなりいいシチュでした。

>>343
修正&報告おつですー。
モンクPTにとって後々トラウマになりそうな送り火ですなぁ。
346名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 00:31:21 ID:nUKlI.5E
ぐお被ったorz リロド忘れ…
あと上のレスの341さん宛ての部分、出会いはE3ということで、後ろから2行目を
「移動時間と、進行方向からして」に訂正でする。
347名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 00:36:00 ID:MkRFMEBs
指摘が正しくても句読点の使い方が間違ってるとかそんなことを、
いちいち指摘してたら誰も書かなくなるな。
もし、違和感を感じたなら「この文は〜と書いた方が正しいんじゃないんですか?」って、
言わないと荒れるだけだぞ。
348名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 00:51:17 ID:qKUZ92VU
>>341

うーん、ダンサーが♀プリの死を聞いて現場の確認に向かったって事にしても、
南のF−6に向かっていた以上E−3にいる♂騎士を見つけるのは無理な気がするです。
怪我してるとはいえ彼なりに全速でF−3から離れたわけですから。

……あと個人的に♂騎士がちょっとかわいそうになりましたw

>>343
修正乙です。炎の表現(・∀・)イイ!!
349名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 00:51:14 ID:A8KP/hiw
>>341
F3からF6へ向かう途中の♀BS一行が
E-3の♂騎士と出会えるのは変じゃないですか?

自分が絡ませたいキャラを絡ませる気持ちはわかるけど
全体の流れをお願いだから把握して書いて欲しいなぁ。
350名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 00:56:50 ID:A8KP/hiw
上に追加で

それに普通なら♀ダンサーは、♂騎士が♀プリを殺すよりは
他の誰かに殺されて♂騎士だけが命からがら逃げた、と考えるわけで、
いきなり♂騎士に容疑をかけるっていうのはどうにもむずむずします。
351名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:04:25 ID:rmSp4LO2
>>350
♂騎士が一人でいるということは、少なくとも♀プリを見捨ててきた状態なわけで、
それで最初から強硬な態度ということはあるんじゃないでしょうか。
ダンサーは夫に裏切られてますし、自分で♂騎士に「守ってあげなさい」と言って
出て来た(36話)わけですし。
そこにナイフが出てきたことと、♂騎士の様子を併せて考えて、勘みたいなものが
働いたということはあり得るかと。「カマをかけた」とも言ってますし。

まあ位置の問題はどうにも残ってしまうんですけどね……。
352名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:16:17 ID:nUKlI.5E
>>351
いやー、ダンサーは起きようとする騎士を制したことなど、
騎士の負傷の度合いについては分かっているはず。
それに血の付いたナイフなんて、現在地の地形が書かれてないとはいえ
無人島の夜に判別できるものでもないんでは。
守ってやれと残して出てきたものの、あの状態ではマーダーに襲われれば
ろくに抵抗も出来ないでしょうし。彼らが出会ったとして自分なりに考えると
(冒頭で♂騎士がかなりビビってることを加味して)
「こんな怪我で、よく生きていた。もしや彼女が命をかけて逃がしてくれたのか。
♀プリは一体誰にやられたのか?そんなに怯えて、まさか近くに犯人が?」等になるのでは……?
怪我人に対して「髪を掴み無理矢理こちらに引き戻」しているので、あれだとやっぱり
初っ端から疑って掛かってたってことに。
353名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:31:02 ID:EOEsvyAM
>>352
恐慌状態の人間が相手だから、気付けの意味で強硬な姿勢に出た…とも考えられますよ。

でも、ナイフ+単独で恐慌状態の♂騎士+姿の見えない♀プリ=♂騎士が♀プリ殺害って
公式を描くには、やはりプラスアルファが足りない気もしますね。
たとえば「♀プリはどこにいるの?」とか「何があったの? 答えなさい!」なんてセリフと
それに対する♂騎士の態度の細かな変化があれば、矛盾の無い流れになったかもしれませんね。
354341sage :2005/11/15(火) 01:31:29 ID:iwser5JE
あ、やっば。考えて見て矛盾だらけだな。
>>303の2を見てその物語書いちゃったのでボツにしましょうか?
355名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:35:14 ID:qKUZ92VU
>>354
303の2に書いてある未亡人sってのは♀WizPTのことだと思われますよ。
ダンサーの態度については色々補足はできるとしても、位置だけはどうにもならんですねぇ…。
残念ながらNGになってしまうのかな?
356名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:36:30 ID:A8KP/hiw
>>351
放送直後だからダンサーは♀プリが誰かに殺されたことは把握していますよね。
♂騎士が殻に閉じ篭っているのを見たら、
♀プリを守りきれなかったせいでそうなっているとも考えませんか?

いきなり容赦なく髪を無理矢理掴んで尋問するってことはダンサーの中では
♀プリが死んだ→誰が殺した?→♀プリを守れなかった♂騎士も憎し
って思考の流れなんですかね。
で、守りきれなかったどころか、♀プリの殺害犯でもあってさらにブチ切れ、なのかな。
357名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:37:49 ID:HpdbiR3g
何か、勉強の合間の休憩にちょこっと覗いてみたら
えらい事になってて、オロオロしてみるテスト。

これだけでは何なので、自分に対する突っ込みに関して
取りあえず建設的思考で返答してみる。

>>318
あー…確かに、ルールというのは遵守すべきですよね。それは真実です。
でも自分などは時折、ルールといういわば法律的な面ではなくて、
書き手として物語全体をよりよい物にしたい、といういわば政策的な考えが
前面にでてしまうらしい、というのが自己判断してみたところの結論です。
なるたけ遵守の努力はしますが、いかんせん
理性が情熱に負ける、なんて事が自分は多々ある人間でうっかり者でもあるので
動向が妙な時があればお叱り頂けると個人的には幸い。

もちろん凹みますけど、用事がなければ筆は止めません。
むしろ凹みを糧にする勢いです。

けど、その結果がこの有様ですから言葉に出すなら面目ない、としかいえないのですが、
ここでは、その点で終わらせず実際的な判断を仰ぎたく。
つまり、♂Wiz♀マジ話の採用か否かを決採いただきたいな、と。

取りあえず修正するなら、自分がWikiでマジを移動させるような修正をする方向で、
もしくは連投規定に則って没にする方向のどちらがよりよいかご意見賜りたく。
自分や、他の誰かが独断で決定してもスレが混乱するだけですし。

それから、自分が言えた義理はありませんが、
どちらになっても、このNGか否かで決定が下された後は異議を唱えない、
それから、自分の轍を踏む人が少なくなるように反面教師になれればなぁ
などと、考えてみるテストなのです。

>>326
孤立してる人にはまず、なんとなくでもいいから行動原理を与えるとよいと思われ。
(ex:恐怖、狂気、現実感の喪失、不安、etr)
もしくは、無理に動かさず今戦闘中の♂アコ達の終了までまって
暫くしてそれからその中の誰かに遭遇させてみたり、とか。
或いは、今後の事を考えて脱出の方策を考えさせる、というのもアリかも。

や。まだ対管理者が決まった訳ではありませんけど。

>>347
始めは誰だって下手なものですから、
やっぱある程度緩やかに考えた方がいいですよね。
自分だって数ヶ月程昔の物を見て見ればゲフゲフですし。
読んでる小説の文体マネたりとか、心理描写をがんばればどうにかなる筈。

ま、まぁ。個人的にこりゃ駄目だ、と思って
尚且つ通った場合もも規制明けで
方向転換or軌道修正用の話書けばいい訳ですし。うむ。

>>348-351

あれだ。遭遇したんでなく、
♂騎士と♀BS達とのすれ違いを描く、というのに修正すれば大丈夫なんじゃまいか?
取りあえず、それなら補足用の話のネタはあります。
逃げる♂騎士、呆然とするダンサさんとか。

…が、確かにもうちょっとしっかり読んでほしいなぁ、とも思ってみたり。
前回などは序盤ほとんど書き手さんが居なかった訳ですが、
今回は共同作業、という面も多々ありますから、
うっかりしてると自分の轍をまた踏む羽目になるかも。

ぶっちゃけて言うと、表現や繋ぎなんて下手でも良いから、
脳内設定とか、本人による後付での設定確定になるような無茶描写とかは抑えて
前の人の話を受けた上でしっかり後の人が混乱しない話をお願いプリーズ。
それだったら、後から幾らでも他の人から補正修正テコ入れ可能なのですし。
具体的に言うと、描写し切れなかった心理描写とかを書いたりとか。

それと質問なのですが、>>311は通る方向でいいんですかね?
一応連投規定には引っかかってない筈…
358名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:39:36 ID:nUKlI.5E
ああ、>>303の「未亡人」は♀WIZのことだと思いますよー
ダンサーはえーと…コブ付きバツイチ?ゴメンもっとあるよねいい表現(´д`;)
ボツ、が一番間違いのおこらない選択であるがしかし、ここは一つ
「ダンサーが放送を聞いて一人で生きている騎士を探そうと提案する」という方向に…
…ごめん、こっちもこっちで矛盾だらけだった。スパノビ守りたいのに危険に晒してどうする自分。
やっぱり言いたくないけど、位置もそうだし行動の指針的にもNGがいいのかも_| ̄|○<ゴメヌ
359名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 01:40:06 ID:A8KP/hiw
>>354
・・・

あの・・・全体の話にちゃんと目を通してます?
お願いだからもう少し流れを把握してから書いて(涙)
360335sage :2005/11/15(火) 01:45:17 ID:OuAqlKeU
>>336,347 >並びに気分を悪くした住人の方々全員
すみませんでした。落ち着いて読めば、自分の書き方では荒らしにしか見えませんでした。
投稿前によく読めなんて、よく言えたものだと恥ずかしく思います。
改めて、すみません。

レスをくれたご両名、見苦しいですが言い訳が許されるなら、聞いて下さい。
散々(別の方に対してですが)昨日
「投稿前に誤字脱字の確認を、口調をみだりに変えるのは困る、投下前に流れを読んで」
等の指摘が多数から出ていたにも関わらず、早速あの投下があったもので
黒い気持ちが復活してしまい口汚なく罵ってしまいました。
誤字脱字やコピペミスが数か所ならよくある事と笑って指摘もできます。
人それぞれ、その人なりの文章の書き方があるわけで、句読点を使わない主義の人もいましょう。
ですがそのどちらでもない上、これまで他の人に出されたレスも読んでないのか、と…
「雰囲気を掴む」ためには、今までに何がダメ出しを受けたのかを把握することだけは
リレー小説に投下をする以上最低限必要な義務ではないでしょうか。
文章書きの「初心者」だろうと「経験者」だろうとそれは同じはずです。

場を乱しました、失礼します。
最後に、過去、そして現在(誤字脱字誤用以外の致命的な)指摘を受けてる方々。
リレー小説で重要なのは、文章力でもなく発想力でもありません。(あれば尚良いわけですが)
そういった物は二の次で、大事なのは他の人の話やレスをよく読み、聞き、尊重できるかどうかだと思います。
50のGJより1つの指摘に目を向けてよく考えてください。
361333、360sage :2005/11/15(火) 01:48:45 ID:OuAqlKeU
って、名前欄が早速やらかしている…
>>333です。335氏、失礼しました。
本当落ち着け俺…
362341sage :2005/11/15(火) 01:49:54 ID:iwser5JE
すみません。もっとちゃんと読んでおけばよかったですね。
位置の問題は致命的なのでNG話に入れますね。
363333sage :2005/11/15(火) 02:08:46 ID:OuAqlKeU
あああ、また出て来てすみません。
今度こそ最後のはず。

>>357
あなたに必要なのは、文章力は既に十分備わっているので
決定的に足りていない協調性と行間を読む力です。
どなたかが、あなたに
「ルールを無視することになっても、物語をよくしてくれ」
と頼んだのでしょうか。
「なるべく」ではなくきちんと理性を持って参加しましょう。(自分に言われるのは心外とは思いますが)
ここでのルール破りは、例えばみんなで作る小説スレでローカルルールを破って
主人公死んじゃったけど、話としてそのほうが良いから今回はいいよね?
というレベルのものではありません。
あちらと違い、あなたの作品に問題があるから読まなければいい、
という選択肢はリレー小説では取れないのです。
ルールを破った自覚があるなら、さらにNGかどうか採決を求めるなんて
物語に負担なことをしないで、自分で考えて決めて下さい。
実際的(実質的、または最終的ですか?)な判断は、318氏の発言で出ていませんか?
協調性の練習です。
364名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 02:11:44 ID:HpdbiR3g
うん。それはさんざん言われて分かってる。
というか、現在進行中で反省しきりなんです。簡便な。orz
365名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 02:27:32 ID:orFdqDgY
帰宅中の電車で居眠り→熟睡中で降りる駅素通り→気付いた時にはどこだココ→最早終電もなし
見事なコンボを喰らっておりただいま帰宅__○_ パタリ
色々と議論されてたみたいなのに当の本人いなくてごめんよう。・゚・(ノД`)・゚・。

NG喰らう覚悟で投稿してみましたが思いのほか好評のようで、恐縮至極でございますー。
まず、>>314,>>319様他の方々もまず仰られているように時間に関しては
「以内」が抜けてましたね・・・「GM放送直後より30分以内」に修正ですorz モウシワケアリマセヌ

首輪ルールは思いついたものをダメ元で書いてみた感じなので私はNGでも構いませぬ。
あれなら改訂版もしくはフォローになる話でも投下しましょうか、と思っていたら
>>316様がスデにフォロー入れて下さってますね。
もうこの後の展開はこれでFA、なのかな?

その他気になるレスへ〜。
>>302
小屋もI-5だと私は認識していましたが・・・(>>194等より)付近なだけで小屋はH-5なのかな・・?

>>303
>>26の描写から、大臣の首輪はただの首輪で爆発しないんじゃ・・・と思ってましたが
これも私、勝手に何か勘違いしてる・・・のかな?(;´ω`)


(・ω・)ここから他の方々への意見・感想(・ω・)

♂Wiz♀マジに関しては、この二人もそれぞれ移動してておかしくはないんだから(♂Wizは南下してるし)、
出会った場所をC-4・C-5・D-4・D-5のいずれかにする事で何とかなりませんかねぃ?

>>309
ざっつらいと!

>>332
ちゃーいなぁぁ!Σ(*゚Д゚)ゼヒミタカッタ
366名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 02:29:30 ID:orFdqDgY
きゃー名前が抜けてたぁ
>>297投下した者でしたっ。
367名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 03:03:39 ID:rmSp4LO2
>>365
・首輪ルール
現状では>>316も受け入れの方針じゃないかと思うです。
・小屋の位置
I-5であってると思う。>>302でH-5になってるのは勘違いか、首輪関係でまずいと思って
まとめた人があらかじめ気を回したかじゃない?
・大臣の首輪
爆発しないって言うのはさすがに変かも?
むしろ「禁止エリアでは爆発しない首輪」のほうが「特別製」な気もするし。
>>26の書き手さんに「特別製」がどういう意味の表現かを聞くのが一番だと思うけど、
描写から推測すると、♀アコに近づかれるとか何か聞かれるのに怯えてたようだから
「他の奴にいらんこと喋ったらその場でドカンだゴルァ」とか言われてたんじゃないかな。
・Wizマジ
私もそれでいいとは思いますが、最終的にどう落とし前つけるかは書き手の人の責任かと。
ね?>>357
368名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 03:12:41 ID:nUKlI.5E
>>364(え、そ、そんだけすか)
えーと333さん(さんがいっぱい…)は居ない…?ようだし気になったのでコメント…
まず、「位置情報を修正すれば、または移動させればOKじゃね」との意見が結構でてること。
つぎに、>>318さんとしては「ルールを破ったのだから採用なんて問題外」という意見だと推測。
ついでに憶測すると、違反者のために長く振り回されるのを好ましく思っていないのでは。
そんなNG派の人ですら、周りの意見に合わせ自論を曲げ、「NGではなく修正すればなんとかなる」
と言ってくれたわけですし、ここからの行動はもう
 ・ありがたや、と修正して通す or
 ・違反した事実を受け止め取り下げる
 のどちらかを、自分で決める。
なのでは。決める、というかこの話に収拾つけるのは、やはり364さんだとおもいます。
みんなで決めて!って言われてもちょっと困っちゃいますよう。これ以上なにを、って。
混乱を防ぐっても、多数決を採るほうが余計に混乱を招いちゃう気がしますし。
ちなみに私もキャンディぺろぺろにツボヒットされて楽しませてもらったほうですが、
NG食らってもウィキに掲載されるんで読むだけならそこでも読めるしなぁ、とも。
(ので、レスをくれた読者の存在を理由に自分の意思を放棄する必要はないとおもいますですよ)

>>365-366 首輪と小屋について。
まずは…よ、よくぞそんな状態から家に着いた!おかえり、本当にお疲れさま。
首輪ルール>フォロー話で「特別じゃない」となってるので受け入れと思う、同意見。
大臣の首輪>「自分の正体を知られたり秘密を話したら自動的に爆破との思い込み」
 だと読んでいたよ。実際は普通の首輪って>>26にも書いてあるでよう。
小屋の位置>…!ソウイエバッ 確かに自分もI-5だと思ってたんだけど、もしかしてこれは
 状態欄の「I-5<付近>」をどう読むか、で人により変わってくるところ?
確かにI-5にあるなら<付近>はいらないし…ぬぬぬ。
369名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 03:17:24 ID:qKUZ92VU
080 私の進むべき道 (定時放送前後)


♂ローグを避けるため、南へと移動していた♀BS一行。
そこへ降ってくるかのように、男の笑い声が響いた。
もちろんそれがGMジョーカーのものであることは言うまでもない。

「あいっかわらずカンにさわる声だねぇ……」
楽しくてしょうがない、といったジョーカーの口調が、♀BSの神経を逆撫でした。
本当なら聞きたくもないのだが、生命に関わる重要事項な以上そうもいかない。

『これより現時点での死亡者の名簿を読み上げたいと思いまーす。よろしいですかー、読みますよー』
軽い口調で、ジョーカーは殺伐とした内容を読み上げる。
9名の死亡者。その最後の人物の名を聞いたとたん、ダンサーの表情が強張った。

「嘘……」
知った仲である♀プリーストの死に呆然とするダンサー。
彼女らしくない表情に♀BSと♂スパノビは顔を見合わせた。
「どうしたっていうのかね」
「お、おで、わかんね」

(……どうして)
♂騎士と♀プリーストは、どこか昔の夫と自分に似ていた。
だからこそ非情になると決めたのに、二人に対してらしくない行動をとってしまったのだが。
夫と自分の代わりに幸せになってほしい。どこかでそう思っていたのかもしれない。

だが…もはやそれは叶わなくなってしまった。

(守ってやれって言ったのに、何やってたのよ!)
一人生き残った♂騎士。不甲斐ない彼にダンサーの苛立ちがつのる。
(情けない…女の子を見捨てるなんて。……そうじゃないかもしれないけど、でも…!)
怪我をしていたのだから仕方がない。♀プリーストが命懸けで彼を逃がしたのかもしれないじゃないか。
そう思い直し気持ちを静めようとするのだが、うまくいかない。
抑えきれないこの感情は一体何なのだろう。
それは自分を裏切った夫に対するものにも似た――

「…知り合いでもいたのかい?」
様子のおかしいダンサーに、♀BSが心配そうに声をかける。
「少し、ね」
返すダンサーの声には、やはり覇気がない。
「か、かなしいかおされると、おでも、か、かなしい」
♂スパノビも眉毛をハの字に下げてダンサーを見つめていた。
純真な彼の瞳。こんな大きななりをしているのに、残してきた子供を思い出すのは何故なのだろう。

――私、何やってるのよ。この子たちに心配かけたりなんかして。
子供を心配させることなんて、もう二度としないってあの時決めたのに!

かつて夫を思い出して一人泣いていたところを、子供に見つかってしまった時。
泣いている彼女を、理由はわからないながらも一生懸命励まそうとしていた子供の表情をふと思い出して。
「もう大丈夫よ…ありがと」
その時子供にしたように頭を撫でてやると、♂スパノビはぱあっと顔を輝かせた。

……そうよ。今私がするべきことは感傷に浸ることじゃない。
この子を…穢れを知らないこの子を、守ってあげることじゃないの。

♂スパノビの笑顔が気づかせてくれた。
戻って♂騎士に言ってやりたいことはたくさんある。だが、彼女がするべきことはそれではないのだと。

夫への怒りに縛られるのではなく、守るべき子供と共に歩む――
ダンサーは今までそうして生きてきたのだ。ならば……

「これからも、そうするだけよね」
自分に言い聞かせるようにそう呟き。
♂スパノビの頭をもう一度撫でてやると、ダンサーは眩しいまでの微笑を浮かべた。
「なんだ、そんな顔できるんじゃないか。そっちのほうが似合ってるよ」
「わ、わらってくれた。お、おで、うれしい」

ガサツだが、心優しい♀BSと共に。
愛しい子供に似た、純真な♂スパノビを守る。
私がすべきことは、それだけだ。

――決意と共に、美しき踊り子は前へと進む。


<残り40名>


<♀BS>
現在位置 F-3からF-6へ向かう途中 (F-5は禁止区域のため進路変更?)
所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から)
外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。
状態:負傷箇所に痛みが残る。 貧血は解消。

<♂スパノビ>
現在位置 F-3からF-6へ向かう途中 (F-5は禁止区域のため進路変更?)
所持品:スティレット(♀BSのもの)、ガード、ほお紅(♀BSのもの)、装飾用ひまわり(♀ダンサーから)
外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートあり。
状態:ヒールを使用したことにより少々顔色が悪い。

<♀ダンサー>
現在位置F-3からF-6へ向かう途中 (F-5は禁止区域のため進路変更?)
所持品:ロープ、カード帖
外見的特徴:美女、子持ち、母性本能大
状態:木にぶつけられた衝撃で少し背中が痛い。
370名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 03:19:32 ID:qKUZ92VU
341氏の作品がNGっぽい?ので、その後のレスなんかも参考に書き上げてみましたがどうでしょ…
ちょっとさらっと流しすぎたかもしれませんががが。
やはり子持ちの心理というのは難しいです…(;´Д`)

んでもって、彼女らの現在位置がいまいちわからないので、そのままにしてしまいましたが…
夕方時点で南下をすでに始めているのですが、♀BSは負傷していますし、いまいち三人のペースがわからず。
すでにF-6についてるんなら何の問題もないんですが、到着していない場合はF-5が禁止区域になってしまいましたしどうすれば。
そのあたりご意見いただきたく…。
もちろん他の書き手さんが補足するって形でも全然かまわないです。むしろそのほうがらkうわなにをするやめ(ry
371名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 03:25:17 ID:qKUZ92VU
どうでもいい直し忘れだけど♀ダンサーっておかしいっすねw(最後の備考欄)
♂ダンサーもいるみたいだこれじゃ。…どんなんだろ、♂ダンサーって。
372名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 03:43:55 ID:rmSp4LO2
そもそも♀BS組は「移動する」というだけで、明確な目的を持って「F-6に行く」
つもりだったわけではない、よね?
そうだったら、途中の道がふさがったら適当に進路変更するんでも構わないような。
373名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 04:28:38 ID:HpdbiR3g
なんつーかさ。俺、果報者だわ。
色々あったけど、これからも頑張るわ。
皆、ありがと。

…まずは目の前の小テストどうにかしないと遺憾けども。
374名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 05:06:38 ID:iwser5JE
081 窮地(放送直後)

「あ、あ、あのね、もしかしてなんだけど・・・・・・聞きたいことが・・・・・・」
放送後しばらく歩いていると♀BSが焦った表情で私に告げる。

「ん・・・・・・?何かしら?」
訝しげに私は尋ねる。

「こ、ここってもしかしてF-5じゃないかい?!」
そんな馬鹿な!?
しかし嫌な予感が胸をかすめ、地図を急いで取り出す。
動揺しておりうまく地図が取り出せない。
もどかしい。

「く・・・・・・えっと・・・・・・!!?」
私達が現在居る位置が闇に沈んだような色に変わっていた。
現在位置を示す赤色とまざってなんとも不吉な色に変わっている。

「まずいわ!?早く抜け出さないと!」
タイムリミットは多く見積もって25分ぐらいしかない。
さっきの放送の時に気がついていれば良かったのに!
と自らを激しく責めたてる。
♀プリが死んだという感傷が私の判断力を鈍らせていた。

「ど、どうするんだい!結構歩いたしアタイの予想だとここはエリアの真ん中ぐらいだと思うんだけど・・・・・・」
♀BSがおろおろと頭を抱える。
♂スパノビがそれを見習っておろおろとしている。

「確かさっきあなた地図見てたわよね?!このエリアに入ってから何分ぐらい経ったか分かる!?」
急いで♀BSに問いかける。

「えっと、確か50分前にはこのエリアに居たはずだよ!」

急いで頭の中で逆算をする。
50分前にこのF-5エリアに入ったと仮定する。
ここの1エリアは普通の歩きなら1時間30分ぐらいかかると今までの経験で
分かっていた。
とするとここは少なくとも中央よりはF-6に近い側のはず。
戻るよりは近い!さらに♂ローグの居るかもしれない元のエリアに戻るには危険すぎる!

「先に進むしかない!急いで!」
全速力でも25分で脱出できるかは賭けであった。

「ひぃぃぃぃ、アタイも確認しておけばよかったぁぁぁぁ」
♀BSが♂スパノビの手を怪我していない右手で引っ張って逃げる。

「ぼ、ぼず、い、いたい!」
♂スパノビが悲鳴をあげる。
どうやら後ろのカートがガンガンぶつかっているらしい。

「そんなカートなんて捨てなさい!今は命の方が大切でしょ!」
そういうと私はカートの中身を自分の荷物に詰め込むと
渋る♂スパノビを引っぱたいて無理矢理捨てさせた。

「ううう、お、おでの、か、かーとが」
泣き始める♂スパノビ

「ええい!アタイの子分が泣くんじゃないよ!みっともない!」
♀BSが思いっきり♂スパノビの頭を殴ってしまい
尚更、泣かせてしまった。
彼女はきっと肝っ玉母さんになりそうだ。

***

「やばいよ!そろそろ10分ぐらい経ったんじゃないかい!?」
言われなくても分かっているわ。
頭の中で焦り始める。
地形に随分と戸惑いまだ脱出をしていない。

「ぐ・・・・・・とにかく頑張りましょう!」
二人を鼓舞する。
すると♂スパノビが言い出した。

「お、おでに、ま、まかせてほしいんだな!」
いきなりの言葉に私はびっくりした。

「ちょっと、あんたに何ができるっていうんだい!?」
♀BSが率直な感想を述べる。

「こ、こう、す、するのさ!そ、そくどぞうか!」

「!!!???」
思わず私と♀BSは仰天した。
そうだ。そういえば♂スパノビは速度増加を使える
のかもしれないことをすっかり忘れていた。
これで助かる。そう思ったのも束の間。

「え、えすぴーがたりなくて、お、おねえちゃんにはかけられなかったんだな・・・・・・」
♂スパノビの魔力では私にまではかけられなかった。

「そ、そう・・・・・・ならいいわ。貴方たち二人でお逃げなさい。私のことは忘れなさい・・・・・・」
なんとしても♂スパノビを生き延びさせる。
それこそが私の役目だ。
命など惜しくは無い。

「お、おで、そんなこと、ぜ、ぜったいしないんだな!!!」
しかし、♂スパノビは強い口調で反駁した。

「聞き分けのないことを言うんじゃないわ!このままじゃ三人ともお陀仏よ!」
私はすごい剣幕で♂スパノビに言い聞かせる。
しかし

「ぜ、ぜったい、いやなんだな!それなら、こ、こうするんだな!うおおおおおおおおお!」
!?

「ちょ、ちょっと放してよ!」
なんと♂スパノビは私をお姫様だっこしながらすごい勢いで駆け出した。
どこにこんな力が!?と思わせるほどだ。
♀BSが健常ならできるかもしれないけど・・・・・・。
ということは♀BSと同じぐらいの力を秘めているのだこの子は・・・・・・。
ひゅーひゅーと♀BSが野次を飛ばす。
私は思わず頬が赤く染まるのを感じた。

***

こうしてなんとか私達三人はF-5エリアを抜け出しF-6エリアに辿り着くことができた。
♂スパノビと♀BSは肩で息をしながらぜいぜいと大の字になっている。
私はまだ良かったがそれでも疲れを感じざるを得ない。
こんなところを襲われたらひとたまりもない。
ここはどうやら草原地帯のようだ。
まばらな木立しか無く隠れる場所が少ない。
どうか誰にも見つからないようにと私は祈った。

「ガサガサガサガサ」
!?

しかしその願いはすぐに破られた。
草を踏み分け私達に近づく者がいるのだ。

反射的に♀BSと一緒に戦闘態勢に入る私。

そして・・・・・・

「クホホホ・・・・・・この先は禁止区域か・・・・・・どうしたもんやら・・・・・・ってなんだお前らは!?」
現れたのはハンマーを背負いタバコを口にくわえている♂BSのようだ。
私達に気づきびっくりしている。
すぐさま、先制攻撃をしかけなければ!と私が技を繰り出すより早く♀BSが・・・・・・。


「ってめぇぇぇその口調と声はぁぁぁぁ!!クソおやじぃぃぃぃぃぃ!!!」


♀BSの見事な右フックがその♂BSらしき者の顔にクリーンヒットしていた・・・・・・。


<♀BS>
現在位置 F-6
所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から)
外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。
状態:利き手ではない負傷した左手に痛みが残る。全力疾走で疲れている。

<♂スパノビ>
現在位置 F-6
所持品:スティレット(♀BSのもの)、ガード、ほお紅(♀BSのもの)、装飾用ひまわり(♀ダンサーから)
外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートはF-5に捨てられてしまった。
状態:全力疾走後と速度増加使用で疲労困憊。

<ダンサー>
現在位置 F-6
所持品:ロープ、カード帖
外見的特徴:美女、子持ち、母性本能大
状態: 走ったので疲れている。疲労度は ♂スパノビ>♀BS>ダンサー

<ホルグレン>
現在位置 F-6
所持品:タバコ ハンマー 支給品一式
外見的特長:クソオヤジらしい クホホホが口調。
状態:♀BSのパンチ力により変化。
37526sage :2005/11/15(火) 05:09:31 ID:tZ4D14x2
>>365
う…確かに首輪についてはそう読めないこともない…ゴメンヨーorz
私としては>>367-368氏のおっしゃる通り「他の物より爆発条件が多いと思わされている」と言う意味のつもりでした。
ただ、本文で描写してないことを備考に入れるのは反則だよなぁと思いまして、詳しい解説を避けました。
うまく表現しきれなかったのは…もう私の力不足としか言えません。返す返す申し訳ない;

もちろん明記しなかった部分については全て後の方次第ですから、「爆発しない」という可能性もまた有りです。
ただ、何か説得力のある話が必要になるかとは思いますね。

名乗りついでに。
亀ですが>>220
ひゃっほう!やられキャラ(ぉ)出した甲斐があったってもんですw
前回に続き(逆方向にですが)♂ローグがイイ味だしてますのぅ…。
376名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 05:13:15 ID:iwser5JE
341です。お詫びにこんなもの書いてみました!

ホルグレンの持ち物に追記でカード帖一冊。

通ってきたルートはJ-6から→I-6→H-6→G-6→F-6の順番です。
377名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 05:22:11 ID:orFdqDgY
>>367
了解しました。
それじゃ、私が手を加える必要はもうない・・というか、
これはこれでもう解決した話ということで宜しいのですな。

>>368
あ、ありがとうございますー、結局国道に出て1時間ほど歩いたところでタクシーに拾われましたorz
首輪に関しては
・大臣は「首輪には盗聴器がついてる(自分のにも他の参加者のにも全部)」と思っている
・だから余計な事は喋れない、しかし本当は普通の首輪(盗聴器はないが爆発はする)
・(普通の首輪を他の参加者達と同じ首輪だという意味に取るならば)他の参加者の首輪にも盗聴器などない
え、えっとこういうコトですかね?
他の皆は盗聴器・爆発付なのに大臣の首輪は爆発はするが盗聴器はない、
なら大臣のだけ「普通じゃない」ことになるのでは、とそう判断して
「普通の首輪→何の変哲もないただの首輪(・∀・)?」と思ったのですがっ。

位置に関しては・・・あの話を通すのであれば小屋の位置はI-5であったということにして頂くしか・・・○」乙

>>373
貴方に向けられた質問は完全に無視する方向ですか?

>最終的にどう落とし前つけるかは書き手の人の責任かと。
>ね?>>357

> ・ありがたや、と修正して通す or
> ・違反した事実を受け止め取り下げる
> のどちらかを、自分で決める。

自己解決では判断できかねないからと皆がこうして貴方に問うているのです。
せめて返答を返して頂きたいと私も思うのですが・・。
378名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 05:24:34 ID:orFdqDgY
>>375
いやん説明いただけてるっ(*ノωノ)
盗聴器はついてなくて他の参加者の首輪と同じモノである、って事ですね(;´▽`)b 理解☆完了
379名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 05:42:12 ID:qKUZ92VU
>>372
そういえばそうでしたな。なら問題はなさそうですね。

>>374
とか言ってたらフォロー作品が。ありがとうございます。
えーと、放送5分後にF-5のF-6寄りのポイントにいたということは、
私の話の時点でもF-5にいたってことでおkですね。
というわけで、369の三人の現在位置は
F-5(禁止区域だがまだ気づいていない)に修正で。
380名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 05:54:58 ID:iwser5JE
>>378
盗聴器はついてないんですか?
38126sage :2005/11/15(火) 06:27:11 ID:QanFr7Uo
>>377-378
ぬわ論理展開理解するのにしばらくかかった。
ええとおそらく根本的なところで誤解があるかと思われます。
「特別製」の意味を「爆発に関して」ではなく「盗聴器の有無に関して」と読まれたわけですね?

ROワに限らずバトロワの共通理解として、首輪は爆発する物ですし盗聴器が仕込まれているものだと思っています。
もちろん参加者に知られてはいけないことなのでGMは教えませんし、参加者がまだ知らない以上描写もされていません。
<<26をその最初の描写にしようと思ったのですが、うまくいかなかったでしょうか。
…って今ルール確認したら、首輪の爆発力は書いてあっても盗聴器については書いてない!
さーどうするこれは私のミスなのか?orz
382名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 06:45:48 ID:orFdqDgY
>>381
普通の首輪→爆発、盗聴器
大臣は喋るだけで爆発すると思ってた→そんな事はない(・ε・)

ようやく完全に把握しましたっこういう事ですな・・・!
ああもぅ理解力低くて申し訳ございませぬ人○乙 ワルイノハ ワタクシメノ ホウデ ゴザマス
383名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 07:50:50 ID:A8KP/hiw
>>374
現実世界に自分の子供を残してるおかあちゃんダンサーが
自分の子供よりも♂スパノビのために命を惜しまないのがちょっと気になる、かな。
いつのまに ♂スパノビを守る>>>>>自分のこどもを飢え死にさせない になったんだろう。


>>首輪問題
わたしも盗聴機能や制限機能、遠隔爆破はついているけど参加者は知らないと思ってましたので
それであってたみたいで良かった。
もし盗聴ができてないとすると、♀WIZがどうやって夢の内容を伝えよう、と悩んでいたのがかわいそうですね。

そして連投関係の規制で確認しておきたいことがひとつ。
自分が書いたものがNGになった場合ってその後の連投制限がどうなるのか。
投稿そのものがなかったことになるのか、それとも投稿したことにはなるから
そこから連投規制期間が発生するのか。

自分としては投稿自体は受理されて、連投規制期間も発生するけど話だけが無効なのかな、とか思っていますが
とりあえず、そういった自体が起きる前に決めておいた方が良いと感じます。
384名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 08:07:33 ID:AORvonxs
>>383
前スレから拾ってきました。

> 【連投規制A】 投下は1日1本(1採用)まで
> 【連投規制B】 書いたことのある人物が含まれる話を書く場合は、該当する前回投下日から中2日開けてから
> ※規制B発動中も、規制Aに触れなければ関係ないパートを投下可能
> ※NG話、アナザー・番外編については連投規制はA・Bともに適用しない

連投関連の話題はこれでFAみたいな感じだったので
これが共通ルールということでいいんじゃないかと。
385名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 08:09:19 ID:nUKlI.5E
♂ダンサー・・・ハードゲイフォー!が真っ先に浮かんだ自分の記憶野を
呪いたい気持ちになりながらも、レポート完了ヒャッホウ地震ガクブル
そしてなんかスレが首輪とかで混沌としている。とにかく首輪については解決のようで。

>>373
おおおーい(´д`;)
も、もしかして都合の悪い部分は全部読んでませんか…?!
せめて、意思表示だけでもしていってくださいよ。斜め上な意気込み3行かくも
4行目に「やる・やらない」を書くも同じでしょうよー

>>374(341)
早速登場ですかい。373とのダブルパンチで開いた口を閉じるのに5分…
スレの日曜〜の雰囲気と、>>359のレスを読みましょうや…

>>369,>>374
ごめん、今気付いた矛盾、というかひっかかり、いや矛盾でいいのかも。
放送の時すでに禁止区域にいて、それに気付いてないでしばらく歩いてたとすると、
定時放送の禁止区域に関する説明を彼らは聞いていなかったのか?ということに。
しかし374の通り地図の変色とその色の意味を理解しているのなら、ちゃんと放送を聞き、
そのときにジョーカーの言うとおり地図を確認した(=その時点で禁止区域に気づく)ということになるはず。
現在地も示される仕様なので、禁止区域に踏み込んでる以上見逃しは動揺や感傷では説明つかないっしょう。
子供のためにも生き残る意思を強くもっているはずのダンサーなら、なおのことと思います。
・(374の通り)すでに禁止区域にかなり踏み入っていからの放送だと、369の時点でもっと反応が必要なのでは
・そして369の描写からだと、禁止区域のど真ん中、危険の渦中な印象はもてない
と、首を捻ったところでとりあえずは日中組の人達を待つですかね。
ちゅーか♀BSは夜中で移動中なのによく正確に時間を計れるなぁ。

あとこれは…うーん。気になってるの自分だけかなぁ。
374でクホ親父がひたすら誰も居ない場所を突っ走ってきたのはまだいいとしても
真っ直ぐ西に向かって来てるのになぜ「この先(口調からして目指してた進行方向)」がいきなり
<娘が出てくる>北なのやら?341の時からですが書きたいシーンに無理矢理展開や行動を合わせてません?
(クホのセリフを修正して、と言ってるわけではありませんのですよ。気がかりなのはそこじゃなくー)

>>383
NGになった場合は、規制期間は発生しないと思いまっせ。今までもそうでしたし。
でも…と、いうか本音としてはかなりお粗末なNG食らったのによく次の話をポンポン投下出来るなぁ、とそっちが。
投下した話が、競り負けでもないのにスムーズにNGになる(=受入拒否)ってその時点で余程の事でないですか。
386名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 08:23:32 ID:vDMEsRdM
そんなに投下したいのかなあ・・・
NG書きという烙印を押したくなるよ、誰かさんや・・・・
387369sage :2005/11/15(火) 08:38:39 ID:qKUZ92VU
うーむ。言われてみれば整合性のとれてない部分が多いですね。
374氏の作品が後のものである以上、369で足りない部分が多くなってしまうのは当たり前なんですがw

一応自分としては、369で書いてある通りF-5には差し掛かってなくて、進路変更かな? と思いつつ書いてました。
ただそうすると、夕方時点で南下してるのに放送時点でまだF-4って遅すぎかな、とか色々考えてしまいまして。
それで皆さんの意見を伺ってみたり、他の書き手さんにうまく料理してもらおうと他人任せに_| ̄|○スミマセン

そこで374氏の作品が出てきて、整合性をとるために修正しようかな、と379のレスをしたのです。
ただやっぱり369の時点で禁止区域にいるのにあの展開ってのは緊張感がないですよねぇ。
369の最後に禁止区域に気づく描写を入れてもいいのですが、そうなると374の前半がおかしくなってしまうし。

どうしたもんでしょ…(;´Д`)
388名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 09:12:46 ID:A8KP/hiw
>>369は先に出していて内容も禁止区域外なのだとしたら問題はない、はず。
むしろ修正は>>374が行うのが筋でしょう。
動きが遅いのは、まぁ、明確な理由でF-6を目指したわけでもないので良いのでは?
一気に長距離移動するのも他のマーダーと鉢合わせる可能性が増したりで得策ではないわけですし。
一応♀BSは痛みが残っている程度には負傷してましたよね、筋肉バカだからいつ全快してるかわからないけど。

>>NGは規制対象外
前スレにあったんですね、見落としていました。申し訳ありません。

それから前後関係の矛盾がある投稿が多くなってることからスレの雰囲気がちょっとギスギスしてきています。
書き手さんはそのへんも考えてもう少し慎重にいきませんか?
先出し有効だから焦る気持ちも分からなくはないのですが、それで構成が破綻しては本末転倒です。

動いていないソロのキャラを動かすなどならそんなに破綻しないで書けると思いますし、
このキャラをこう絡ませたいんだ って思う気持ちは分かりますが、
お話を書いていく上で、下積み、いわゆる我慢のときって必要だと思いますよ。
389名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 09:16:03 ID:nUKlI.5E
>>387
朝から誤解と不安を与えてしまってごめんなさいですよ…>>385の書き方悪かったです。失礼しました、簡潔に。
私の思うことは、後から出た話のために先に出た話が修正を必要とすることは、原則起こりえ無い、です。
というか大事な部分スポーンと抜けてたんで>385での書き込みの補足いたします。
>・(374の通り)すでに〜
>・そして369の描写からだと〜
・つまり、374が全体的にそこはかとなく、変。←抜けてました。
それと移動速度の早い遅いに関してですが、早いのは厳しいですが遅いぶんにはどうとでも説明が付くと思いますよ。
地形が複雑だったとか、行き止まりで迂回してたとか、薄暗い山道を子連れで歩くの大変、とか。
390名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 09:24:32 ID:jT3RGhLQ
ちょっとブレイク。

みなさん良いものを作り上げようって気概はすごい伝わってくるんですが
ちと熱くなりすぎでは?
書き手は育てるものです。
批判も必要ですが、「GJ」の一言だって書き手を育ててくれます。
あと匿名掲示板とはいえ自分の発言には責任を。
深く考えずに好き放題やったり、乱暴な言葉で責め立てたりして
あとで「あ〜ごめんごめん」ってのはちょっと低レベルというもの。
投稿にも投稿じゃない書き込みにもちょっと立ち止まって見直しを。
折角だから、和やかな雰囲気で進めていきましょうよ。
391369sage :2005/11/15(火) 09:49:49 ID:qKUZ92VU
修正の必要はないというありがたい言葉を頂いといてなんですが。
まぁ見直してみると禁止区域に触れてないとかちょっと問題があったので、
「これからも、そうするだけよね」以降を以下の文に差し替え願います。


「これからも、そうするだけよね」
自分に言い聞かせるようにそう呟き。
♂スパノビの頭をもう一度撫でてやると、ダンサーは優しい微笑を浮かべた。
「なんだ、そんな顔できるんじゃないか。そっちのほうが似合ってるよ」
「わ、わらってくれた。お、おで、うれしい」
本当に嬉しそうに満面の笑顔を浮かべる♂スパノビ。その笑顔がダンサーには本当に眩しく見えて。
あなたのおかげよ、本当にありがとう――彼に、そっと感謝した。

「あ、そうそう! 言わなきゃいけないことがあったんだ!」
突然♀BSが慌てだす。尋常ではない慌て方をする彼女に、ダンサーは目を丸くした。

「まずいよ。さっきの放送で言ってたんだけど、ここ禁止区域みたいなんだよ!」
♀BSが地図を片手に言う。ダンサーは慌てて自分の地図を取り出した。
彼女が♀プリーストの死に自分の過去を重ね、感傷に浸っている間に禁止区域の発表があったらしい。
確かに♀BSの言うとおり、彼女らのいるエリアが闇に沈んだかのように黒くなっている。
「こんな大事なことを聞き逃してたなんて、ほんと私どうかしてたのね」
ふぅ、とダンサーは溜息をついた。気を引き締めなくては。

「とにかく早くこのエリアから出ないと。あのピエロ野郎が大変なことになる、なんて言ってたからね。
 どうせ爆発とかつまんないことなんだろうけどさ…首輪がボン、首がポーン、なんてぞっとしないよ」
そう言い♀BSは肩をすくめてみせた。
「お、おで、よくわかんねえけど、なにかたいへんなんだな…?」
♂スパノビは状況がよくわかっていなさそうだったが、とりあえず何かまずいということはわかったらしい。

「…急ぎましょう。逃げ遅れて死ぬなんてごめんだわ」
子供たちのためにも、ここで終わるわけにはいかないもの。
そう小さく呟き、ダンサーは表情を引き締めた。
時間にあまり猶予はない。
3人は顔を見合わせ頷くと、禁止区域から逃れるために走りだした。

♀BSと協力して♂スパノビを守る。
子供たちのために、自分の命だって守ってみせる。
けして両立は不可能なんかじゃない。私は、私の信じる道を進んでやるわ。

固い決意を胸に、踊り子は夜を駆ける。

<残り40名>


<♀BS>
現在位置:F-5(禁止区域を避けるためにF-6に全速移動中)
所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から)
外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。
状態:負傷箇所に痛みが残る。 貧血は解消。

<♂スパノビ>
現在位置:F-5(禁止区域を避けるためにF-6に全速移動中)
所持品:スティレット(♀BSのもの)、ガード、ほお紅(♀BSのもの)、装飾用ひまわり(♀ダンサーから)
外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートあり。
状態:ヒールを使用したことにより少々顔色が悪い。

<ダンサー>
現在位置:F-5(禁止区域を避けるためにF-6に全速移動中)
所持品:ロープ、カード帖
外見的特徴:美女、子持ち、母性本能大
状態:木にぶつけられた衝撃で少し背中が痛い。

+++

禁止区域に入ると爆発ってこと参加者は知ってましたっけ?
それによって♀BSのセリフがちょっと変わってしまいますが。
大変なことになってしまいますよ、っていう曖昧なセリフを定時報告でジョーカーが言ってたんで
一応それにならって書きました。問題あるようならwikiに載り次第修正します。

一応禁止区域に関することは入れましたが、374にはやはり修正が必要になってしまいますね。
前半に始めて気づいたというような描写があるので。
ただ、大きな展開変更はさせずにすんだかなーと思います。
392名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 10:26:20 ID:eGEt3ync
>>336 >>345 >>365
たくさんのGJありがd!!
今思えば、ギリギリのスリットなチャイナ服や
少し動くだけで胸がこぼれそうな浴衣とか
サキュバスも真っ青なセクシー下着とか色々ヤっちゃえばよかったよ。
まぁ、その辺りは各自適当に脳内で保管してくだしゃいw

>>390
まったくもってその通りですな。
これだけ書き手が熱意に溢れているのは喜ばしいけど、熱すぎる炎は身を焦がすってことで。
時には氷のようにCOOLに、冷静に物語を紡ぎあげていきましょう。

>>391
修正乙です。
禁止区域に入ると爆発する云々の話は、
>あと禁止区域も朝夕ごとに発表しますから、その場所にいると首輪が反応して爆発しちゃいます。
ってな具合で001にてGMジョーカーがきちんと説明してますよ。
393374sage :2005/11/15(火) 11:33:30 ID:iwser5JE
>>229
のところで30分後に禁止区域に踏み込むと爆発になりますって書いてあるのですが・・・・・・
勘違いなんでしょうか?
そうなら修正します。

それとホルグレンはなんで移動してきたのかも加筆しなければいけませんね。
394名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 12:03:11 ID:hC7MT7YM
>>393
いや、それは合ってる。
放送自体は「大変なこと」としか言ってないけど、1話のジョーカーの説明を
覚えているキャラには爆発するんだと察しがつくでしょう。
問題になってるのはそこじゃなくて、>>369との整合が取れてないってこと。
369の修正版も上がってるけど、やっぱり禁止区域に気づくくだりは
>>374のほうにも修正入れないとダメかと。
ダンサーの行動原理やホルグレンの移動に関する不可解な点
(それぞれ>>383>>385で指摘されてます)も修正または説明が欲しい気もします。
395名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 12:23:21 ID:A8KP/hiw
現状
・♂WIZをどうするか、これに関しては072の作者さん本人による修正orNG宣言待ちということで。
・♂ローグの首輪は特別製?
 こちらはジョーカーの嘘で普通の首輪ということでFAなのかな。 大臣も同じく普通の首輪。
 ♂アコたちは放送後数分後に♂ローグに襲われた、爆発まで20分くらい余裕あり?
 どうなる大臣、どうなる♂ローグ。ちなみに小屋の位置はI-5。
・♂騎士とダンサーが再度出会った話は位置の関係でNG、
・ダンサーPTはF-5で放送を聞いて>>369+>>391でそこから脱出中

>>374をどうするかに関しては私は書き手さんには申し訳ないんだけれど
>>391で脱出がうまく書かれているのでNGにしておくのが良いかと。
ホルグレンと絡ませるなら>>391を受けて新たに書いた方がうまくはまるんじゃないかな。

>>393
放送から30分以降の禁止区域では首輪が爆発するであってるはず。
ただ、君に必要なのは加筆でも修正でもないと私は思う。
396名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 12:38:27 ID:nUKlI.5E
うがー。GJの言葉が書き手にとってどれだけ嬉しいものかは分かります。
育てるっていうのにも、書き手としても読み手としても諸手を上げて大賛成なんです。
だけど、でも、相手がそれに耳を貸してくれなかったら全然意味ないんですよ。
散々フォローして、でもやっぱりNGになっちゃうね、残念だね、設定は良かったんだけどねってところに
「ごめん、ちゃんと考えてなかったもんでさー。じゃ、それNGで次はこれ見てね」って。そりゃないぜ。
そうか、つまり熱いんだね…

>>393
いやいや、30分でドカンは合ってますよ!てか誰もそこは指摘してないっす!
それは誰のどの部分に対しての返答だったんでしょうか。てかこれまでの他のレス、読んでますよね…?
何がいけないかとか、どの部分が変とかもそうですが、とにかく「整合性」取れてないんですよ。
噛み砕くと、前後のストーリーや他に関わりのある作品からの「続き」になってないんす。
それも、初投稿で1回目ならまだしもそうじゃないですよね。
一人で書くならいいんですけど、共同制作なので好き勝手に書きたいことだけ書くのはやめてください。
それがどんなに面白かろうが萌えようが、みんなと歩けない困ったさんになっちゃうんです。
もしホルグレンを娘とあわせたいなら、まずあなたはホルグレンだけを自然なさじ加減で動かして、
その先は共同制作者である他の書き手さんにゆだねてみては。面白いと思ったら、きっとそうしてくれるはず。
>>388さんのとおり、下積み時代ってどのキャラも必要なんですよ。
ましてホルグレンなんか、娘がどうのとか登場時からドラマ性を操作されてるわけですから、
登場話しかまだ書かれてないわけだし、もっと他のキャラよりも我慢できませんか。

>>386
ちょっと…笑えた…出かけてくるぜ…
397名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 12:53:52 ID:NfdALrzw
メイク・アップ!GJでしたb(・ω・)
ちなみに、
白いレースのブラ&ショーツ+ガターストッキング>アコきゅんに怒られる
>その上から男物のダブダブのシャツ
っていう電波受信したけど文才無いから書けなかったよ(;_;)
3981/2sage :2005/11/15(火) 13:57:53 ID:jVdTBqtY
082.痕[放送直前]

――俺と俺の妹は血が繋がっていなかった。
形式で言えば連れ子になるんだろうな。両方ともね。
けどあいつの親父殿は再婚、俺の母は…誰が俺の本当の親父かもわからない。そう言う商売だった。
そんな母が親父殿を捕まえたのは、まあ美貌と悪知恵のおかげかな。
――剣の腕はからっきしでも爵位付きの騎士だった親父殿は、めかけを何人も囲っていた。
母はその中にうまく潜り込んで、俺をお嬢様…妹の小姓に差し出した。
妾の子なんてひどいものさ。使用人どころか犬以下の扱いだよ?
まあ、そのおかげで母は奥様…ああいけない、まだ呼び方が抜けないか。…親父殿の本妻と表向きうまくやっていられた。
どうしてかって?
母のことを気に入らないと思っても、本妻としては直接手出し出来ない。
妾の方が本妻より可愛がられるのが世の常だから、下手なことをすれば親父殿を怒らせるだけだ。それに妾なんかと対等に喧嘩できるかって矜持もあっただろうね。
だけど誰も気にしない俺なら、存分にいじめ倒して鬱憤を晴らせるというわけさ。
――あの頃の俺の生活はちょっとしたものだった。
無理な用事を言いつけられて、出来なかったから食事抜きなんて当たり前。
真冬の明け方に宴から帰ってきて、湯浴みの支度が出来てないからって庭の噴水に投げ込まれたときは、さすがに死んだかと思ったよ。
ついでにお嬢様が何かやらかしても、小姓の俺が至らないせいってことで罰を受けるのは俺の役目だ。
それで少しでも不満そうな顔しようもんなら、また折檻。
いつでも本音を隠してへらへらしてる癖はその時ついた。
――母は俺がいじめられてるのを知るたびに、本当に悲しそうな顔をしていた。そして俺に謝るんだ。ごめんね、ごめんね、ってね。
だけど絶対に文句は言わなかった。本妻にはもちろん、他の誰にも。
俺はあの頃、それを母の優しさだと思っていた。…今にして思えばしたたかな女だったんだけどね。
痛いのも苦しいのも俺さ。母じゃない。
けれど悲しそうにしてれば本妻の復讐心は満たされるし、他の人は同情する。
特に親父殿がね。
――そんな顔しないでもらえるかな。俺だって実の母親を悪く言いたくはない。
けれど、母がそうやって一番の愛妾に成りおおせたとき、いきなり都合良く奥様が亡くなったんだ。
どうやってかは知らない。けどそう仕向けたのは母だ。
間違いない。
――俺はお嬢様の命令で、一緒に奥様…ああ、もう奥様でいいか…の棺桶へ花を供えに行った。
棺に入れる花は白って決まってるけど、奥様は赤い薔薇が好きだったからってな。
まあ俺としては恨みもあったけど、あいつの前で死人に当たる気にもなれなくてね。一緒に花を捧げて冥福を祈ったよ。
そこに足音が近付いてきた。
俺達は慌てて隠れた。なにしろ昼間にも薔薇入れようとして叱られていたからね。
それで祭壇の花束や供物の山に隠れてると…もう分かってるとは思うけど、入ってきたのは母だった。
きれいだったよ。
少し憂いを含んだ優しい顔は、あの時子供心にも本当にきれいだと思った。
…その顔があんなに変わるものとは。
棺桶にかがみ込んだ瞬間、母の顔を形作るパーツが全部、きゅって歪んだ。
目と口と眉を三日月に歪めた魔女の容貌に。
――俺もお嬢様も、手を握りあったまま叫ぶことも出来ずに震えていた。
母が奥様の死体に何か囁いてる間中、絶対に見つからないように祈りながら。
幸いというか何というか、俺達は見つからなかった。
その代わり最後まで見る羽目になった。
満足そうな顔で囁き終えた母が、笑顔のまま長い針を取り出し…奥様の腹に突き刺すところまで。
針の頭が完全に埋まるまで深々と、何本も何本も。
下腹の、子宮のある辺りだった。墓を暴けばまだ残ってるはずだよ。
――それ以来お嬢様は変わった。
それまではちょっとわがままでも明るい子でね。
あの狭い世界では唯一の遊び相手で、理解者だった。
それがあの夜からほとんど笑わなくなった。
特に女を避けるようになって、俺や若い従士達と剣術の真似事ばっかりするようになった。
まあ、当然かな。俺だって母の顔を見ないで済むよう逃げ回っていたぐらいだから。
二人で剣術の稽古に入れあげて…今でも正規の剣術やってる奴の動きはよく見える。
君のもね。
――ところが、だ。
半年もしない内に、母はまんまと親父殿の後妻に収まった。
今日からお前達は兄妹だ、って言われたときのあいつの顔は忘れられない。
裏切られた、って感じたんだろう。
俺の意思かどうかは関係ない。妹にとっての事実は俺もあいつの『家』に押し入ったってことなんだ。
ノックすれば喜んで迎え入れてくれたはずなのに、母の後にくっついて土足でね。
子供だった俺はそれに全然気付けなかった。
それどころか急に良くなった待遇に浮かれていた。
…気が付いたときにはあいつは誰にも心を開かなくなっていた。
――愛想のない、後見する母親も死んでしまった娘と、実子じゃなくても今の妻の息子。しかも歳は俺の方が上。
一年経った頃には親父殿は後継者を迷い出してたはずだよ。
そんな折りも折り。俺は剣術の稽古でちょっと大きな怪我をした。
妹の剣で。
その頃は歳の差の分俺の方が強かったし、もう小姓とお嬢様でもない。
必死な顔で突っかかってくるあいつを適当に叩きのめしてたんだけど、一本取って気を抜いたところへ半泣きで振り回された剣が当たってしまった。
――木刀じゃないよ。
真剣と重さが違うと訓練にならないから、刃がないだけの鉄剣だった。まともに当たれば死ぬこともある。
とは言っても子供の力だ。剣も軽い。
血はだらだら流れてたけど、意識ははっきりしてた。
だから妹の青ざめた泣き顔は見えていたし、叫んだ声もちゃんと聞こえた。
おねがいだからでてって。うちからでてってよ!
――ふぅ。
笑えるよね。俺はその時まで、妹に嫌われてるとはこれっぽっちも考えてなかったんだ。
あいつは拗ねてるだけで、いつか元に戻ると思ってた。
でもそいつは子供の幻想だった。
ベッドで傷の発熱にうなされながらやっと理解したときにはもう手遅れだよ。
親父殿は手に負えなくなった娘をさっさと廃嫡して、剣士ギルドの預かりにしてた。
まあいい判断だったけどね。
そうしてなけりゃ母はあいつまで手に掛けただろうし。
――それで、俺は馬鹿なりに必死に考えた。
あいつの幸福を取り戻すには、俺と母があの家から出ていくしかない。
そう思った俺はチャンスを待った。
そして、それはすぐに巡ってきた。
俺の恢復を待って、親父殿は嫡男のお披露目をすることにしたらしい。
はっきりそう聞いた訳じゃないけれど、貴顕淑女を集めたパーティーを開いて俺と母を盛装で控えさせるなんて他には考えられない。
呼び出された俺はすました顔でお歴々の前に立ち、
――親父殿が何を言うよりも早く母のドレスを引きずり下ろした。
傑作だったよ。
首まである淑やかなドレスなら無理だったろうけど、胸ぐりの大きなイブニングドレスだったからね。一発で上から下まで丸見えだよ。
ついでに挨拶をひとこと。
やーどーも、バードでげす。
今ならもうちょっと強烈な口上も思いつくんだけど、あの時は口調変えるのが精一杯。
まあ、結果的にはそれで充分だった。
全部台無しにされた母が、裸身を隠すのも忘れて蹴り飛ばしてくれたからね。
いやもう鬼女丸出しの形相で。
――当然のごとく、俺は家を追い出された。
それ以前にパーティー会場から直接脱走したんだけどね。
それなりに準備はしてたし、いじめられていたお陰で生きるすべは身についていた。
モロクに行くことも考えたけど、結局1人で生きる業をフェイヨンで磨くことにした。
妹に顔向けできなくなることを恐れたのかもね。
――そして一人前の弓手になってから、俺はこっそりプロンテラの家を覗きに行った。
母は追い出されてはいなかった。
ただ、別の女が新しい愛妾として幅を利かせ、母は屋敷に閉じこめられていた。
それでも死ぬまで何もせず贅沢に暮らせるんだ。むしろ不相応なほどの厚遇だろう。
問題は妹だった。
俺が家を出ても、あいつは家に戻ってなかった。
考えてみりゃ当たり前だ。知らない女が家の中に増えただけなんだから。
――俺はその足でイズルードに向かった。
剣士ギルドで妹は黙々と剣を振るっていた。
他に誰もいない庭で。完全武装したまま、標的を相手に。
俺はそっと声を掛けた。
返事はなかった。
だからあいつが訓練を終えるまで待って、戻るところを引き留めた。
答えは一言。
邪魔。
それだけだった。
――それからも俺は折りにつけ妹の元に通った。
あいつはいつも1人で剣を振っていた。
他の剣士達のように冒険に出ることもなく、重い鎧をまとってただひたすらに。
数年経って、少しでもあいつの近くにいられるよう俺が詩人となったときも、あいつはまだ剣士のままだった。
騎士になるには心を閉じすぎ、聖騎士になるには信仰心が薄すぎる。
それが剣士ギルドで聞いた評価だった。
…親父殿がその気になれば騎士叙勲ぐらい簡単だっただろうに。
親父殿はあいつのことを政略結婚の駒程度にしか思ってなかったのかも知れない。
――まあ、いい。親父殿はその報いを受けた。
結局妹を追いつめただけの俺も。
あと残ったのはあいつを殺したこのゲームだけさ。
だから俺はこのゲームをつぶす。
ゲームに乗った奴も殺す。
そう言うわけだ。
3992/2sage :2005/11/15(火) 13:58:53 ID:jVdTBqtY
長話のおかげで私はようやく冷静さを取り戻せた。
彼は私と同じ種類の馬鹿らしい。
独りよがりで、大切な人のそばに居てあげることも出来ない大馬鹿。
自分の不幸に溺れ、他を見ないところまでよく似ている。

差があるとすれば、それを口にするか否か。

詩人の性なのかも知れないが、血の繋がらない妹の話などするべきではなかった。
残念ながら同情よりも嘲笑を感じる。
私達カプラ職員も、姉妹を名乗ってはいても誰1人として血の繋がりなどない。
…これだけ容貌に差があるのだ。血が繋がっている方が不思議だろう。

ではなぜ、私達が姉妹を名乗っているか。
それはカプラサービスの本体が孤児院だから。
カプラで育った者は何とかして養育費を返すか、職員としてカプラを支えなければならない。
つまりカプラ職員は全員が同じ孤児院で育った兄弟姉妹なのだ。

その私に不幸自慢とは笑わせる。
地べたをなめてきた話も、虐待の話も、孤児院には掃いて捨てるほどある。
そのどこを取っても、貴族や爵位などといった金ぴかの単語はでてこない。
彼の妹など私から見れば甘やかされた只のわがまま娘だ。
Wの天真爛漫な笑顔の裏にある物が分かるか。


詩人の話が終わるのを待って、私はなるべくゆっくりと声を出した。
「1つだけ、聞いてもいいかしら」
「どうぞどうぞ。でも答えるかどうかは分からないでゲスよ?」
しゃべるだけしゃべって満足したのか、バードは元のにやけ口調に戻って承諾した。
私は腕を押さえられて動かしにくい肩を強引にすくめてみせる。
「思い出話をしたのは私が妹に似てるから、とか言わないですわよね」
「うっひゃ〜近い!似てるのはお袋の方でゲス」
「あら光栄。美しい方だったと言いましたわよね」
「いやいやいや。奥様の遺体に針刺したときの顔にでゲスが」
「あら。ひどいですわね」
男の挑発には乗らず、私はもう一度大きく肩をすくめた。
「ではもう1つ」
「質問は1つじゃなかったんでゲスかい?」
「さっきのは質問。今度のは確認ですわ」
「なんでげしょ?」
「あなたの妹さん、いつも同じ場所で剣振ってなかったかしら?」
こんどは返答に一呼吸分の間があった。
「…それがどうかしたでゲスか」
やっぱり。
ここから先は推測だ。
100%確信があるわけではないけれど、間違っていたとしても彼の一番柔らかいところを突くだろう。
私はみたび肩をすくめて見せた。
「それは誰かを待っていたからに決まっていますでしょう?来るか来ないか分からない人を毎日ですわよ」
密着した男の体がぴくり、と動くのが分かった。
当意即妙に切り返そうとして果たせず、呼吸が乱れる。
私は彼が見せたその隙に全てを賭けた。
肩をすくめる動作に隠し、少しずつ動かしていた左腕を一気に引き抜く。
その勢いのまま腕を振り下ろし、バリスタを叩いた。
バツン
「っくあっ」
左脇に熱感。
メイルのお陰で串刺しは免れたが、どうやら酷くえぐられたようだ。
だが、これでいい。バリスタは片手ではつがえ直せない。
「往生際が悪いでゲスよ!」
しかし詩人は判断よくバリスタを諦め、私が右手の自由を取り戻す前に両手で押さえつけに来た。
まずい。ポジションが悪い上に腕力もあちらが上。もう一度押さえつけられたら最期だ。
握った右手の剣を必死に動かして男の注意を引き、空いた左手でつかんだ物を男の足に突き立てる。
「っつあっ…?」
その瞬間、バードの声と体がなぜか揺らいだ。
力のゆるんだ男の体を突き飛ばし、その下から一気に転がり出す。
そのまま連弩へと手を伸ばすが
「そうはイカの何とやらでゲスよっ」
猿並みの身ごなしでくるりと立ち上がったバードの蹴りの方が一瞬早かった。
吹き飛んだ連弩は樹に当たり、鈍い音を立てて転がる。
連射を可能にする精巧な仕掛けは衝撃に弱い。もう使い物にならないだろう。
「お下品ですわねっ」
舌打ちをこらえ、蹴り足を狙ってわざと力任せにバスタードソードを振り抜いた。
「うおっとお」
ひょいっと飛び上がって避けた男は、後ろ向きにとんぼを切ってバリスタへたどり着く。
絶対的不利を悟った私はバリスタに矢がつがえられる前に身を翻した。


「逃がさないでゲス」
剣術修練で鍛えられた腕力と梃子を生かし、バードはバリスタを信じられないほど早く引き絞った。
地面に散らばった矢から一本を選び、矢溝に乗せる。
「スリープアローとは恐れ入りやした…が、今度はそちらが味わう番でゲスよ」
木々の間に見え隠れするグラリスの後ろ姿に狙いを付け、引き金を引こうとする。
しかし、撃とうとした瞬間に視界がわずかに霞んだ。
「おろ…?」
ぱしゅん
放たれた矢は目標のヘッドドレスをかすめて飛び去った。
催眠毒の効果がまだ残っていたのかと思い、彼は右脚の傷を確かめる。と、
ツッ
なぜか右脚ではなく、左脚を鮮血が伝っていた。
左の脇腹から。
痛みはほとんどないにも関わらず、ぱっくり開いた傷口からは真っ赤な血がとめどなく流れ落ちていた。
「なんでゲスかこりゃあ」
――それは彼の矢がグラリスの鎧を貫いた場所と、寸分違わぬ位置だった。

<残り40名>

<グラリス>
位置:F3→E4
容姿:カプラ=グラリス
所持品:TBlバスタードソード 普通の矢筒
   案内要員の鞄(DCカタール入り) メイルオブブリーディング
状態:左脇腹負傷
備考:連弩破壊により喪失 敗北により油断は消えている

<バード>
位置:F3
容姿:BSデフォ白
所持品:バリスタ 羽帽子 普通の矢筒 スリーピングアロー十数本
状態:軽傷。左脇腹バッドステータスとしての<出血>
備考:妹の復讐の為に殺人者と主催者へ憎しみを抱く。
400名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 14:13:17 ID:jVdTBqtY
398-399についてちょこちょこと。

>>176および>>232採用と言うことで落ち着いたようなので、その決着まで。
放送に出ていないので殺してはいません。一応。ほっとくとバード死にますけどw

>>374がNGか否か結論は出ていないようなので番号は082にしました。
NG決定なら後に修正します。

バードの髪型はさかのぼって調べたところ「017・彼女の流儀」で記述されていたのでそれを使用しました。
これは「らぐ何コード csm:4j0g60j2 」でいいのでしょうかね?
その場合この髪型も二人目となります。
401名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 14:36:55 ID:RIcNXWP2
今回のはルールに縛られすぎていて参加しにくそうだね。
書いてもこれはおかしい矛盾してる、このキャラはこう動くはずないとかさ。
全員が今までの内容すべてを把握してるわけじゃないんだし、見落としだってあるでしょう。
仲間のフォローをするのも共同作業のうちだと思いますよ。
出来ない奴は出ていけ的な今の空気は、見ていてとても悲しいです。

キャラの心情だって人それぞれ捉え方が変わるはずです。
殺し合いしろと言われて知らない場所にほうり込まれた時の心境なんて、誰も理解してるはずがないですよね。
各自がそのキャラの考えや行動を推測して書いているのだから、ズレが生じるのは当然のこと。
そのキャラはこうじゃないって言っている人のほうが、自分のイメージ像に捕らわれているような気がする。

キャラの移動も明らかに不可能な移動以外は、多少容認してもいいと思うんだけどどうだろう?
A地点を目指していたが地形の関係で遠回りするしかなく本来通るはずのないB地点を通ったとか、
焦るあまりに本人無自覚で限界に近い速度で歩いていたから移動距離が長かったとか、
状況を理解していないお姫様やペットが道草を食っていて移動に時間がかかったなど。
目的地があるからといって、特定の時間までにその場所についていなければならないというわけではないと思う。

独り善がりで完璧なストーリーを求めるなら個人で書けって言ってるけど、
特定のグループのみで完璧なストーリーを作ろうとしているなら同じことじゃないかな?
理解している人たちだけで集まって書けばいいじゃんってことになると思う。
誰でも気軽に参加できる雰囲気になってほしいな。
402名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 14:48:22 ID:vDMEsRdM
読み返す癖がない人や、
フォローができない人、
読み落としをする人は、
参加しなくていいんじゃない?

ちゃんとルールがあるんだから。
403名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 15:12:48 ID:bK71eV2.
一人でやるなら読み落とし、設定のド忘れはやっちゃいけないとは思うけど(プロでも忘れるやついるけどな)
複数人数でやってるんだから少しの取りこぼしは仕方ないだろ。あくまでも『少し』だが
今叩かれている某氏はそれが少しじゃなかった、多すぎたってことだろう(もしくは目に入らない人だったか)
だけどそのせいでちょっとのミスも許さない雰囲気になってる。もうちょっと『少しくらいは大目に見るぜ』な雰囲気にしないと書き難いよ?
ぶっちゃけ自分も今の『ルールだから絶対こうやんなきゃダメだろ』な雰囲気じゃ書きたくないし
混沌としててもいけないけど規律にガッチガチに縛られてちゃ面白いものは書けないと思うんだけどね
この場合の面白いっていうのは『書いてる人読んでる人参加できる人みんなが楽しい』って意味でね

とりあえずさ、議論は適当なとこで曖昧なままで終わらせようや。泥沼になって双方共倒れでは何も意味がないだろ?
何をどうやってもどこからかは問題は湧いて来るんだからそれに対する寛容さを持とう?
自分がこのスレ覗く気があるうちにこの騒ぎが終わってくれることを願うよ
404名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 15:23:52 ID:A8KP/hiw
>>401
今までの経緯を全部見てきてそんなことが言えるのならたいしたものだと思う。
一緒にがんばろうという姿勢がある人同士ならこんなことにはならない。

批判すべきところで批判しているのであって
擁護すべきところは擁護したいと思っているし、素晴らしいところは賞賛の拍手を送りたい。
一緒に成長していきたいという考えは常にある。

けれど、明らかに前後関係がおかしい作品の投稿を何度も何度も繰り返されれば
さすがに堪忍袋にだって限界があると思う。

あげく、うっかりしてた、だの、よく読んでなかっただの言われたら絶句もします。

キャラの心情だって移動距離だって許容範囲ってものを超えてるから複数の人が指摘するんでしょ?
それを批判する側が談合して批判していると捉えるなんてのは甘いと思います。
そりゃ、こっちもひとりだけが批判してるならその人がむしろ偏屈なのかなって思いますよ。
でも、そんなことはないでしょう。

文章の下手とか上手いとかじゃなくて、語彙力でもなくて
他の書き手さんと一緒に作り上げていこうっていう姿勢が大事なんです。

投稿された作品に目を通してれば犯さないような構成ミスを何度も何度も犯している書き手さんに
アナタはどうやって言ってそれを直してもらおうと思っているんですか?
405名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 15:32:59 ID:vDMEsRdM
401と403は同一人物?
なんか、言ってる内容一緒な上に何度もNG指摘されてる
某書き手さんと同じ雰囲気を感じます。

たとえどんなにうまい文章でも優れた内容でも
ルールにあわないのなら書き込まないで下さい。
それで迷惑している人だっているんですから。
406名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 16:05:03 ID:bK71eV2.
>>405
いんや全然別人
でも一部のミスも許さない、最初から完璧なものを出せ、っていうこの雰囲気がイヤすぎるの
ぶっちゃけニートででもないと最初から全部細かくチェックするの無理なわけで…
大きなミスを見逃すなとは言わない。でも小さなミスはフォローで乗り切るべきだろうってこと
別段某氏をフォローするつもりじゃないよ、ただ完璧主義に偏ってるこの雰囲気はどうかなって思うだけ
今の雰囲気じゃ誰々の一人称が「わたし」じゃない!NG!とか言い出されかねないし(実際にそこまで極端なことはないだろうけど)
…って前回であったNG論議でも同じこといった気がする。歴史は繰り返す?

後はこの長く続く議論は俗に言う議論荒らしも紛れ込んでる気がする
煽り煽られてスレが潰れる前に正常な流れに戻りましょうや
407374sage :2005/11/15(火) 16:07:37 ID:pFt9eLGc
すみません大学からなのでID変わっています。
>>391さんに変な修正させて申し訳ない。
うちの方もWikiで整合性をちゃんと合わせられるように
修正&加筆しておきます。

それと現在スレッドをお騒がせしていて申し訳ありません。
NG書きと呼ばれるのは非常に悲しいですが真実なので。
でも、書きたいという意欲はありますのでもっと整合性と納得の
いくような文章にするよう日々精進するのみです。

宜しくお願いします。
408406sage :2005/11/15(火) 16:11:24 ID:bK71eV2.
あー、上の
>誰々の一人称が「わたし」じゃない!NG!

>誰々の一人称が「私」で「わたし」じゃない!NG!
に脳内変換よろ。どっちにしろ極論だけど

しかし見れば見るほど某葉鍵ロワUの終焉に似てきたよ…
409名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 16:12:44 ID:yxEy9OU2
>>401
2回目ということでクオリティ高いものにしたいという意識はあるんじゃないかと。
> 全員が今までの内容すべてを把握してるわけじゃないんだし、
それをなるべく把握して欲しいってことなんですけどね。
状況をまとめてくれてる人、Wikiの情報をちょくちょく更新してくれてる人いるんだし。
ダメ出しだとか議論なんかは読まなくていいけど、書く上で必要な情報は
ちゃんと読んでわかってて欲しいということなわけですよ。
そりゃ多少食い違ったってリレーなんだし解釈違う点もあるよねとは思うけど、
話によって位置が全然違うとこにいるとか、行ったはずのと全然違う方向にいるとか
「そりゃさすがにまずいんでね?」と思う人が多いようなのは
やっぱ作品のほうに問題があるんじゃないかと。

>>403
ガチガチの運用って連投規定くらいしか思い当たらないけど、こればっかりは
仕方ないと思う。
「ここがちょっと変」っていう指摘はあくまで指摘であって即NGなわけでもなし、
むしろそっちが重く考えすぎてない?
410406sage :2005/11/15(火) 16:21:17 ID:bK71eV2.
>>409
あー、確かに重く考え過ぎもしれない…
ごめん過剰反応して…NG論議で潰れたハカロワUがちょっとしたトラウマになってるっぽい…
記憶の中の夢はより美しく、悪夢はより恐ろしくってことで…
411名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 16:23:11 ID:yxEy9OU2
あー、あと「てにをは」の問題みたいなやつとか口調がどうこうってのは
うるさく言ってんのはそんないないでしょ。
よっぽど変でもなければスルー、指摘されても後でWkiで直しとけばすむ
レベルの話かと。
412名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 16:46:55 ID:yxEy9OU2
若干雲行きが怪しいのもあるけど、一応全部採用と考えると
ナンバーずれてるみたいなんで直して投下

84 暗い夜 [定時放送後・深夜]

暗い。
森の中である。襲撃の的にされぬよう火を焚くわけにもいかず、わだかまる闇の中で
♀クルセは木の幹にもたれ、空を見上げる。
やはり、暗い。
黒々とした木々の天蓋を通して、わずかばかりの星の瞬きが見えた。それは昨日まで
見上げていたものと変わらないはずなのに、急に遠くなってしまったように彼女には思えた。
なぜ、こんなに暗いのだろう。
鬱蒼とした木々の陰のせいというだけではない。この島そのものがはらむ闇の気配とでも
言うべきものが、彼女の視界にも、そして心にも暗くのしかかってくる。
血と殺戮、死と恐怖の空気が充満したこの島。あの道化師の忌わしい放送によれば、
すでに9人の人間が二度と復活すら適わぬ死に見舞われたことになる。
そしてそれは即ち、彼らに死をもたらした者がいるということ。今この瞬間にだって、
森の闇の向こうからいつ死神がやってくるかわからないのだ。
夜がこんなに恐ろしいのは、まだ幼い少女だった頃以来だろうか。
昼間の記憶が蘇る。瞳に狂気をたたえたあの男。おそらく♂アルケミが乱入して
くれなければ、あのまま切り刻まれ、彼の「モルモット」とやらになっていたに違いない。
『死亡者は、♀クルセさん――』
自らの名があの道化師の口から呼ばれるのを想像して、言いようもない悪寒に襲われ、
身をかばうように膝を引き寄せる。
脇腹の傷がずきずきと痛む。♂アルケミが道中でわずかながらハーブを見つけ、
石ですり潰したそれを傷に当ててくれたので、傷口から毒素が入る危険はないだろうし、
もしかすると明日には傷も塞がるだろう。それでも、かなりの体力を奪われてしまったのは
いかんともしがたい。
弱気な考えになるのは消耗しているせいだ。
いけない。気を強く持たないと。
「なぁ」
そう思ったとき、夜の向こうから控えめな声がかけられた。今は眠っているはずの
♂アルケミの声。この島で私が頼るべき、今はたった一つの絆。
「あ……なんですか?」
こちらも小声で返す。万一他の人間に位置を悟られないよう、という配慮もあったが、
それ以上に自分の声はひどく心細く響いた。
「大丈夫か?」
「あ、はい……誰かが来そうな気配とか、変な様子は何も……」
「違うよ。君は大丈夫なのか?」
その言葉を聴いた瞬間、♀クルセの目から涙がこぼれた。ぽろ、ぽろ。
大粒の雫が膝を濡らす。
「う、く……」
こらえようとしても溢れ出てくる。その肩に誰かがそっと手を置いた。
「泣けるのも今のうちだ。泣いとけ」
「でもっ……ひっく……」
いつの間にか起きていた♂アルケミに、背中をぽんぽんと叩かれる。
「そりゃ、正直言えば、俺だって怖いのさ。でもな……男ってのは困ったもんで、
こういう時はカッコつけずにいられないんだ」
「うくっ……あ、ぅ……うぅぅ……っ!」
♂アルケミの胸に顔をうずめるように、♀クルセは泣き崩れていた。
一度堰を切った感情は止められず、涙が♂アルケミの服を濡らしていく。
震える背中を、♂アルケミはあやすようにずっと撫でていた。
ごめんなさい。でも、今だけ……泣かせてください。
涙と一緒に恐怖を洗い流して。その代わりに、運命に立ち向かう勇気を。

「落ち着いたか?」
まだ小さくしゃくりあげる♀クルセの背中を抱きながら、♂アルケミは声を掛ける。
「はい……ごめんなさい。守るだなんて偉そうなこと言って、こんな風に……」
「いいさ。女の子に胸で泣かれるなんて、男としちゃ本望だ」
冗談とも本気ともつかない口調でそんなことを言う。
それがおかしくて、♀クルセはくすりと笑った。
「♂アルケミさん」
す、と手のひらを上げて見せる。
「ん?」
答えるように♂アルケミが上げた手のひらに手を合わせ、唱える。
『我、♀クルセイダー、汝、♂アルケミストの盾にして血肉なり。我が血肉と魂のことごとく、
汝に献身す。汝が苦痛、汝が罪、一切は我が魂によってあがなわれるものなり』
ぼう、と青白い光が手を包む。
『……Devotion』
光が広がり、ぼんやりと二人の体を包み込んだ。ゆっくりと手を離すと、手の間に
光の糸が伸びる。二人を繋ぐ絆の糸。
まだ涙の跡が残る顔のまま、それでも力強く、♀クルセは言った。
「私が、あなたを守ります」


<♂アルケミ>
現在位置:E-4(森)
所持品:マイトスタッフ、割れにくい試験管・空きビン・ポーション瓶各10本
外見特徴:BSデフォ・青(csm:4j0g50k2)
備考:BRに反抗するためゲームからの脱出を図る、ファザコン気味?、半製造型

<♀クルセ>
現在位置:E-4(森)
所持品:レイピア、青箱(未開封)
外見特徴:剣士デフォロング・黒(csf:4j0270g2)
備考:守る対象を探す(今は♂ケミに同行)、右脇腹に負傷(治癒しつつある)、
   献身Vitバランス型 ※肩と足の傷は治癒
413名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 16:49:48 ID:yxEy9OU2
初めて詠唱のでっち上げとかしてみた。
やっぱキャラ描けてない気がして仕方がないorz
414名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 17:12:33 ID:nUKlI.5E
解決してるけど>>401さんと>>403さんは同じ人ではないと思いまする、微妙に主張も違うよ。
401さんはなんと表現すればいいか…お気楽極楽系、で403さんは慎重派。かな?

>>403
ちょっと、いえほとんどが409さんと被っちゃうけど、うまく削れなかったんでごめんなさい。
今は常習犯について話してるわけで「些細なミスは笑って、ROワを楽しもう」は提唱せずとも既に皆の心の中にあると思う。
全体に厳しいわけでなく、ここ二つの修正(NG)希望作品は同じ人のもので、その上反省がないからちょっと大騒ぎになってるような。
どっかに「ルールだから絶対ダメ」でNGになったやつあったっけ…?まさか連投規制についてじゃないよね…
私も、そんな一人称如きでNGになるようなガチガチな雰囲気は嫌だよ。というか某氏以外でそんなに口尖らせてるとこ、あったっけ?

>>398
バードの過去話待ってました!血縁ないけどイイトコの嫡男だったとは。
しかも「でげす」口調の誕生エピソードが楽しすぎ…って本人は楽しくないか。では格好よすぎ、で。
まままさかマッド♀剣士たんが?!思い込み強そうだし!と思って、いやいや妹はんは過去のBRで死んじゃったんだっけと…
ママンの本妻への憎悪っぷりが昼ドラもまっつぁおで迫力でした。
グラリスの、(彼女の認識で)戦場にいるWへの想いの強さも痛いほど伝わって良かった。
ラストは…まさか太陽に吼えるのか・・・?!
最後のは幻覚効果なのかなと思ったんだけどどうなんだろう、ってさすがに答えは言えないよね。すまそ。

>>407
お願いがあります。まずは××と○○を遭遇させたい、と思ったらどちらか片方を動かすようにしてみてください。
そこに、中々フォロー以外であなたのキャラが動かなかった理由があるはずです。
(というか大前提として、関わりのある話はきちんと「読んで理解して」ください。目を通すのではなく)
(感想も、
それから帰宅されて自由な時間が出来てから、昨夜から今朝までの間に貴方に向けられた質問に対してきちんと説明をください。
修正と加筆をする、とのことですが、NGにしたほうがいいとの意見があったこと、読み飛ばさないでください。
執筆の心構えとして、他の人が触るまでテコでも続きはかかない、くらいに考えたほうが良さそうです。自分ルールとして。

>>412
書けてないなんて、ぜんぜん。すんごく濃厚な過去とかを必ず書かなきゃいけないわけじゃなし、
だんだん皆の手で育って行くのもリレーの醍醐味じゃないすか。
て よ か やっと男前な男性陣を見たような…気がする…!!アルケミ頑張った・゚・(ノД`)・゚・
415名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 17:54:29 ID:ocXDL3W2
>>414
男前な男性陣?と思ったので各々の男性キャラの性格をまとめてみた

ノービス:性格うんぬん以前に死亡
スパノビ:裸の大将を髣髴とさせる、気は優しくて力持ち〜♪
剣士:騎士志望。今後の活躍によっては株が上がるかも?
マジ:BR黙示録マジ。どこかの漫画から抜け出てきたような(笑)性格
アチャ:即死した割りには性格はわかる。えろ〜い!
アコ:女難の相その1。お姉さまに振り回される子犬系。どうするア○フル?
シーフ:悲しい生き物その1。逆毛プリとの漫才コンビ、常識系。
商人:♂ローグの生贄。不幸な人。

騎士:恐怖から錯乱中。へたれ?
WIZ:マッドソーサリスト。だけどマーダーとしての腕はへたれ気味。
ハンター:女難の相その2。妹に振り回される王子様系?
プリ:悲しい生き物その2。未亡人の魅力にハァハァ
アサシン:ロリコン。本人は違うというだろうが、やっていることはロリコン。
BS:むっつり助平であることしかわからない。とりあえず出番をおくれ〜〜

クルセ:守ってオーラ全開の♀ローグを切り捨てた人。理性的なマーダー。
セージ:悲しい生き物その3。頭は切れるのか切れないのかそれが問題だ。
バード:PKK。もといマーダーキラー。特徴的な口調の割りに強い。
モンク:諸行無常にナンパする人。好みの彼女に出会えた彼の明日はどっちだ?
ローグ:快楽殺人狂。殺った後には○○で○○なんだろーか。
ケミ:熱血漢。泣く娘をなだめて株を上げる。

番外
グラサンモンク:マーダーからノーマルに転向。今後の活躍に期待?
忍者:ある意味伝説のアサシン。何気に渋い活躍を見せる。
ホルグレン:出番がない。が、彼がぶちのめされる日を心待ちにしている読者は少なくない?
工務大臣:臆病者。ずたずたぼろぼろの上に寄生虫カウントダウン中。
淫徒プリ:彼女を男性陣として評価するのはいかがなものか?

確かに男前な男性キャラいないわ…
ケミ、忍者が双璧で次点が剣士、モンクsかねぇ
416374sage :2005/11/15(火) 18:26:00 ID:pFt9eLGc
>>383
確かに♂スパノビも助けたいけど子供達のために生き残りたいという気持ちも
あるはずなのでそこの表現を変えたいと思います。

>>385
うちの考えだと彼女達が放送は聞いていたが(禁止区域もすべて含め)
現在の位置がF-5ではないだろうという感じで歩いており放送の時点では
地図確認をしておらず♀BSがもしかして!?という考えからうちの物語に
入っていくという構想でした。

ホルグレンは安易にからませすぎたので修正でボツにします。

>>395,396
369氏がわざわざ自分の物語のために修正して下さり
自分にもそれに応える義務があるのでNGにはしないです。
ただ、言われることは最もで安易にホルグレンを出し
その描写が足りなすぎるのは最大の反省点です。
ですので修正では彼女達が疲れ果てているところで切ります。

>>414
もっと物語およびその感想を読み込むようにします。
最低限のマナーでしょうしそこは深く反省しています。
一作品の中で事件とそして他のキャラとの出会いなど
二つの物語にできるのに一つの物語に収めようとするのは深呼吸して
一つの物語だけに絞りそっちを重厚に書いた方がいいですね。
うちの物語だとどっちつかずになり指摘されていたように表現が足りない部分が
多々ありましたことをお詫び申し上げます。
417401sage :2005/11/15(火) 18:30:10 ID:RIcNXWP2
再度、意見を書かせていただきます。
前回は多少キャラが変化していても容認されていたように思います。
今回は「キャラが変わりすぎ」「口調が違う」「このキャラならそういう行動はない」
移動に関して「ここに向かってたのになんでここにいるんだ」「この距離は移動できるわけがない」
さらに文章まで「句読点が」「キャットラインが」
ルールの把握が難しい上にここまで細かく指摘されては、書きたくても書けない人もいるんじゃないですか?

ルールの把握くらい簡単だろうという人もいるかもしれませんが
・各話からのキャラの口調や行動指針の読み取り
・らぐ何による外見参照
・キャラの移動距離を計算してどこからどこまでが移動範囲か
これだけでも大変な作業だと思います。
確認したあとでも見落としてる場合もあると思います。

現在固定の人ばかりが書いているように見えます。
ルールに則った投下ですから、これが悪いということはありません。
ただ新規の書き手さんが参入するのが難しい状況になっているのではないかという事です。
スレの雰囲気がギスギスしすぎではないでしょうか?
418名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 18:44:18 ID:vDMEsRdM
>>417
そうおもうなら、書かなければいいんじゃないの?
私は、ここを友人に紹介したけどその人は社会人ながら、
まとめサイトと、ここを何度も何度も読んで、
納得行くものができてから投稿するって言ってましたし。
新規の書き手さんが来ないのは残念だけど、
ルールがあるんだから、それを守れないなら
書かなくてもいいと思うよ。
気安く楽しむのもいいけれど、それで
折角ルール守ってる人がバカを見るのはどうかとおもう。
419名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 18:59:56 ID:ocXDL3W2
ギスギスしているなんて書いてしまうとますますギスギスするミステリー
地形のまとめのかたがいらっしゃっていたので地形図更新しました。
裏方は裏方らしく裏方するのさー。

キャラクターの現在地といい、髪型といい
まめに更新かかっていてみんな楽しんでいるなぁとほんのりあたたかな気持ちになりましたとさ

http://b3.spline.tv/battleROyale/?thread=0
420名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 19:00:35 ID:ySjyqeB.
>>412
GJ!
♂ケミ、漢だねえ!
何気に詠唱も格好良いし、クルセ子も可愛いじゃないですか!
次も期待してよかですか!?

>>415
まとめ乙ですー
男性キャラを的確に表現していて爆笑しました。
このまま女性キャラもお願いできないかなーと思ったりw

>>418
あなたの友人に伝えてくれ。俺はあなたの投下を心待ちにしている、と。


色々ありますが、そろそろ次スレの用意が必要そうだね。
次はスレが議論で消費されるよりも、萌え談義で消費されることを
切に願う>>332でした。
421名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 19:13:03 ID:5D2aZniI
うへえ、帰ってきたらかなり進んでるなあ
>>418
俺もおんなじ理由でまだ書いてません、空気読スキルがまだLv3/10ぐらいです故(´・ω・`)
しかしwikiにルールの絶対性とかきっちり書いておかないと、同じような議論が再発するのが目に見えてます。
製作者用のチャットルームやIRCとかできたらいいんだけどねえ・・・リアルタイムの議論は結構有効ですよ。
422名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 19:13:13 ID:bK71eV2.
議論は薬だ。多すぎると投薬された相手を殺すことになる
だからほどほどにな

みたいなルールが欲しいな、是非
423名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/15(火) 19:22:35 ID:KiLV9x8g
今日の真琴さんの日記は過激過ぎです・・・

http://(NGワード)/
424名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 19:22:52 ID:A8KP/hiw
>>417
いや、もう正直ぶっちゃけようか、>>374の人以外で困った書き手さんはいない。
ものすごく上手いけどうかつに投稿しがちな誰かさんですら人の意見を聞く耳は持ってる。

そもそも猫線がとか句読点が、なんてのはあくまでアドバイスや、こっちにした方が良くない?
程度のものであって、NGだ!なんて言ってる人はいない。
というか

>・各話からのキャラの口調や行動指針の読み取り
>・らぐ何による外見参照
>・キャラの移動距離を計算してどこからどこまでが移動範囲か

これができてないから問題なんだよ!
わかる?、>>374さんはこれができてなかったわけ。しかも連続して。

>>401さんがそこまで言うならアナタは>>374氏の>>416などの意見に対しどう思っているのか
是非に回答いただきたい。

ルールが厳しいんじゃない、厳しく言っても聞きもしない人が問題なんです。
425名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 19:44:00 ID:yxEy9OU2
>>417
んー、まあそうなんだけどね。
でも前回はそうやって小さな齟齬が積み重なった結果として、みんなが頭抱えるような
大問題が起きちゃったわけで。それで懲りてるって言うのはあると思うのよ。
まあキャラの解釈とかは一部の人言いすぎじゃない?とか思う点はあるけれども。

新規で書いてみようって思ってくれる人には申し訳ないけれども、一通りの今までの
ストーリーと、今どのキャラがどういう状況なのかってことはわかってもらって、
その上で書いて欲しい、そして書いたものには責任を持って欲しい、ということじゃないかな?
だから、ちょっと覗いてみた人がちょっと書いて投下してみるっていうような、
他のSS系スレみたいな気軽な雰囲気にはあまりなってないのは確かだと思います。
ただそれはこのスレのローカルルールということで納得してもらうしかないです。
申し訳ないことですが。
426名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:07:05 ID:7Pz7HE8g
次スレ立てました。SSの投下は、こっちへドゾー

【殺し合いは】バトルROワイアル 六冊目【止められない】
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1132052401/l50
427396sage :2005/11/15(火) 20:09:56 ID:nUKlI.5E
>>374さん
自宅に居ないのに時間を作ってもらって、ありがとうございます。
なんだか今回で、やっっと少しだけ会話ができたようなきがしました。
補足ですが、>>385の内容は
-------------------
・♀BSたちが、地図上の禁止区域の「見方を知っています」ね?
・でもその見方は、定時放送で初めてGMから明かされたもののはずで、
・それを知っているならば、定時放送時に「なるほどーペラペラ」と確認しているはず、ですよね。
・今回は現在地が把握できる地図なのですから、その時黒と赤が混ざり合った、
例の不吉な色合いに放送の時点で気付かないのはちょっと変よ、ということでした。
-------------------
BSが「ダンサー様、落ち込んでるトコ大変言い難いのですがかくかくしかじかでここはヤバ毛です」
みたいな内容なら、その部分は特に変でもなかったのかもしれません。
とはいえこの部分は369さんの後に374さんの投稿が入ってきて、「あれ?」と思った部分なので、
もしかしたら貴方もとばっちりなのかもしれません、そこはごめんなさい。
369さんの配慮に応えるとのことで、Wikiでの修正期待しています。頑張りどころですぞ。
次ももしかして嵐のツッコミいれることになるのかもしれませんが、もうその時は根気よく付き合います。
…と、これがいわゆる「オブラートに包んだ」言い方ってやつです。これは決して、嘘の声ではありません。
ですが、>>424のような言葉もまた、私の本音です。キツイ内容ですが心に留めて置いてください。


>>417についてつらつら呪いのような勢いで書いてたんだけど、
更新してみてスレのほんわかさに和み。馬鹿らしくなってしまった。
>>417に対しては>>418さん>>424さんのレスと同意見、さらに
このへんだけ付け足し。今一番多く登場しているキャラでも5,6回のはずです。
5冊でも5頁でもなく、ですよ。それすら読んでないのに、じゃぁなぜ話を書きたくなりますか?
そこからして謎です。ってーか
>・各話からのキャラの口調や行動指針の読み取り→(´д`;)ソレ基本です先生!
>・らぐ何による外見参照→状態表くらい見てください、外見・口調・性格が書いてあります。
 もちろんここだけ見て書こうとしたらアホです。そりゃ叩かれます。
>・キャラの移動距離〜移動範囲か→んなことする必要ないです。それは前回の話でしょう。
というか、よく読めば「議論」にすらなってないんだよね、実は。
参入しにくいっていったって、新規さんだって418さんのご友人のような方もいるんですし。
うっかり見落としなんてのは、それこそ皆に教えてもらえばいいじゃないですか。

>>415
はげしく・・・GJ・・・!
なんか、非マーダーで自分内男前ランキング作ると
忍者がミステリアスすぎて熱血アルケミ一人勝ち状態に(´д`*)
これから株を上げられそうな♂剣士と♂BSに期待っすよ。
私も女性版お願いしたいー…

>>424
よしよし さすったるだ。

WIKIのメニュー少し作り変えてみます?
原則ルールに修正追加のほか、これまでに生まれた連投等のローカルルール(と呼ぶのか?)
このキャラを描きたいなら、最低この話だけは抑えとけ、な早見表(いや、これは状態欄がこの機能をしてるか
新規に書く人向けの、スレの流れから作ったガイドライン、とか。
>>415みたいなネタ集とかとか。
とにかく、リアルタイムでの意見交換はしてみたいし感想も言い合えるし

>>426
次スレおつです。5冊目たってから1週間たってないんだなぁ。
428名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:14:38 ID:6lWviEug
>>426
ブラボー!
とりあえず、残り少ないですし議論はこっち
萌え談義とSS投下はあっちでという方向で進めればいいのかしら?
願わくば次スレは議論が多くなりすぎないことを祈って
429名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:28:41 ID:Q9th8jRA
>>417
言いたいことはわからなくもないけど
熱くなりすぎな人がいるからこれ以上書かないほうがいいと思うよ。
いろいろ言われすぎてて書けなくなっちゃうのはわかる。
自分は前回のを見ておもしろそうだったから今回は参加してみようと思って
始まるのを楽しみにしてた。
でもいざ始まったらクオリティが高すぎて
このスレに相応しいものが書けるかが不安になったよ…。
矛盾があるんじゃないか、読み落としがあるんじゃないかって
いろいろ考えていたらどんなストーリー書きたかったかわからなくなっちゃったorz
そんな自分は読み手のままでいようと思います。

ところで401さんは某氏のことで書いてるようには見えないんだけど?
某氏のNG騒動で熱くなってる人は落ち着いたほうがいいと思うよ。
的外れなことを言っているようには見えないのに
喧嘩腰のレスが多いのが気になったので…。
430名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 21:31:59 ID:6lWviEug
喧嘩腰で書いちゃうとスレの雰囲気がいっきに悪くなりますからね。

んで、女性キャラ評。
男性キャラほどキャラが立っていないのか読み込みが足りないのか
イマイチうまくかけなかったけど、水物だし投下。

ノービス:年下系ロリータ。だがだが侮ってはいけない、これでも一人殺してます。
スパノビ:しっかり系ロリータ。「ハムスターのほうが良いです」は至言。悶えた読者も多いはず。
剣士:槍と薬でブイブイ言わせていた人。♂アサ♀騎士♂モンクにもれなくトラウマを植えつけた。
マジ:まな板系ボクっ子。先生来たー!と読者を狂喜乱舞させたことは記憶に新しい。
アチャ:電波系少女。♂ハンターを王子様と慕うが、弓の腕はからっきし。
アコ:方向音痴の殴りアコ。仔デザをつれて彷徨う彼女に明日はあるのか?
シーフ:不幸な人その1。♂アチャに襲われた上に♀ノービスに喧嘩を売って返り討ちにされた。
商人:その金髪ツインテールはグラリスの戦意のためにあります。

騎士:盾を持つ彼女、防戦には強いはず。なのに、助けられてばっかりという印象がぬぐえない。
WIZ:未亡人。BRそのものを壊そうともくろむも、微妙に内気な性格が災いして何も言い出せない。
ハンター:対人恐怖症。鳥とお話できる特殊能力がある。が、端から見れば電波に見えるかも?
プリ:ツンデレ献身系。彼氏であった♂騎士にさっくり殺される。
アサシン:かませ犬。血化粧までして即死かいっ!
BS:むっちりボディのお姐さん。だったのだが、いつの間にかマッスルボディのお姐さんに…合掌。

クルセ:献身で♂ケミを護る人。糸をひく献身がエロいと思ったのは筆者だけで十分だ。
セージ:整形美女。つら〜い過去を振り切れずに生きるも♂剣士の情にほだされる。
ダンサー:バツイチ瘤つき。♀BSとのロデオドライブの後、夕日を背に和解したかどうかは定かでない。
モンク:GMジョーカーに真っ二つにされるかと思いきやグラリスにくびちょんぱされてしまった。
ローグ:純情少女。♂ローグの襲撃をからくもかわすが、♂クルセに殺される。少女の純情は…罪だ。
ケミ:巨乳美女。その魅惑のボディで数々の男を篭絡してきたらしい。クールな悪女は好きですか?

番外
グラリス:装備充実、気力十分、最恐のマーダー。その戦いは愛のため、戦い忘れたWのため♪
案内要員:不幸な人その2。グラリス不用意に近づいてずんばらり。
悪ケミ:一日一悪をモットーに今日も元気に悪事を重ね…られない彼女。貧乏で純情で貧乳?
ミストレス:女王蜂。名前にたがわず高慢で侮辱を許さない。彼女は今後の争いのキーマン足りえるか?
淫徒プリ:彼を女性陣として評価するのはいかがなものか?
431名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 21:40:15 ID:eH9d1yFQ
ところで今の議題とは全く関係ないんですが♀WIZPTの場所、312ではG―8となっているのですが、324で指摘されている通り打ち間違いなのでしょうか?。E-3に向かってた割には大移動かなぁ、なんて思いまして。FAでてませんよね、多分。
432名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 21:41:41 ID:nUKlI.5E
>>430
超…GJ……!笑いとまらねえぇ
クルセの、評価が、たまりま せ ぬ
そんで結局どっちなんだ淫徒プリ…
WIZぽんスレ読もうかなぁ。
433名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 22:02:29 ID:0BOBP1OY
全然関係ないですが、061.過去の夢において最後を略しすぎたために、
wikiを更新してくださった方に「?」をつけられてしまいましたので訂正致しました。
(投稿ではないのでこちらにてお知らせします。
ちなみに彼は制限ない状態だと指弾で人体貫通させてたので、こういった推測をしています。)

また、>>328>>335のような意見もあり、原作がグROスレ内というのもあるので
他の書き手の方にも動かしてもらえるよう、特徴など近いうち簡単にまとめますね。
434名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 22:30:29 ID:HpdbiR3g
違う…違うんだ…っ。
こういう荒れは…っ、確かにスレにとって良くないかもしれん…っ。
だが…っ。それは一面っ!!!一面なんだ…っ!!
これは試練…数多の書き手を悩ませ、しかして、後に彼らを完成の栄光に導く
リレー小説の神の試練なんだ…っ!!

だから、負けるな…っ。空気に負けるんじゃない…っ。
負ければ、終わっちまう…腰まで泥沼に漬かったままでっ…!!
そう…これは、これは魔物だっ…俺たちがっ、このスレの住人が討つべき…
乗り越えていくべき…魔物なんだよっ…!!
435誰かさん@NG書きsage :2005/11/15(火) 22:58:34 ID:HpdbiR3g
などと書いておきながら、改めてレスの内部を詳細に見て
回線切って、遺書書いたしかる後に首を吊りたくなる今日この頃。
ともかく、前述で忠告出てるので、それに従い例の「変人と奇少女」について
最終的な意思表示をば。

『65 Ice coffin』に♀マジ&♂Wizの場所移動を合わせる形で、
『変人と奇少女』については最終的な修正版を
指摘なんかが無ければ、これ以上場を本当に乱したくないので
Wikiの方にあげる方向に決定したい、と思います。

色々、しかも度々に渡るご迷惑かけて本当にすみませんでした。
それとNG書きという名前、自戒の意味も込めてありがたく頂戴しておきます。

ともかく、スレの混乱が終わる事を切に願いつつ、
小テストによる漬物化の最中にクホのネタでも考えておきますです。
それでわ。ノシ
436名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 23:21:21 ID:A8KP/hiw
いろいろありましたがそろそろまったりお茶でも飲みたいところですね。

とりあえず現状整理

・♂WIZをどうするか → 065の書き手さんが065をWIKI上で加筆修正 修正後お知らせ

・♂ローグも大臣も首輪は皆と同じ(このままだとI-5で爆発)
 ♂アコたちは放送後数分後に♂ローグに襲われた、爆発まで20分くらい余裕あり?
 小屋の位置はI-5。

・♂騎士とダンサーが再度出会った話は位置の関係でNG

・グラリスvsバードは放送前に交戦中、放送に名前が出ていないので傷み分け?

・ダンサーPTはF-5で放送を聞いて>>369+>>391でそこから脱出中、続く内容は>>374が加筆修正 修正後お知らせ

>>312さんのメンバーの場所(G-8)は打ち間違いかどうか? 書き手さん待ち

それではがんばって殺し合いを進めていきましょう♪
437374sage :2005/11/15(火) 23:56:07 ID:iwser5JE
081 窮地

「果たして間に合うかどうかね・・・・・・」
私達は夜を駆ける。
タイムリミットは多く見積もって25分ぐらいしかない。
しかし、このままF-6側に向かうのが正解なのであろうか・・・・・・?
引き返した方が近いのではないだろうか・・・・・・?
ふと、嫌な予感にかられる。

「確か移動時にあなた地図見てたわよね?
このエリアに入ってから何分ぐらい経ったか分かる!?」
急いで♀BSに問いかける。

「えっと、大体だけど50分前にはこのエリアに居たはずだよ!」
失礼な事に野生のカンなのであろうか彼女の時間感覚は信頼できる。
誤差はそんなにないはずだ。

急いで頭の中で逆算をする。
50分前にこのF-5エリアに入ったと仮定する。
ここの1エリアは普通の歩きなら1時間30分ぐらいかかると今までの経験で分かっていた。
とするとここは少なくとも中央よりはF-6に近い側のはず。
戻るよりは近い!さらに♂ローグの居るかもしれない元のエリアに戻るには危険すぎる!

「やっぱり先に進むしかない!急いで!」
全速力でも25分で脱出できるかは賭けであった。

「ひぃぃぃぃ、アタイはこんな死に方だけはごめんだよぉぉぉぉ」
♀BSが♂スパノビの手を怪我していない右手で引っ張って逃げる。
私もこんな、お間抜けな死に方だけはごめんだ。

「ぼ、ぼず、い、いたい!」
♂スパノビが悲鳴をあげる。
どうやら後ろのカートがガンガンぶつかっているらしい。

「そんなカートなんて捨てなさい!今は命の方が大切でしょ!」
そういうと私はカートの中身を自分の荷物に詰め込むと
渋る♂スパノビを引っぱたいて無理矢理捨てさせた。

「ううう、お、おでの、か、かーとが」
泣き始める♂スパノビ

「ええい!アタイの子分が泣くんじゃないよ!みっともない!」
♀BSが思いっきり♂スパノビの頭を殴ってしまい
尚更、泣かせてしまった。
彼女はきっと肝っ玉母さんになりそうだ。

***

「やばいよ!そろそろ10分ぐらい経ったんじゃないかい!?」
言われなくても分かっているわ!
頭の中で焦り始める。
地形に随分と戸惑いまだ脱出をしていない。

「ぐ・・・・・・とにかく頑張りましょう!」
二人を鼓舞する。
すると♂スパノビが言い出した。

「お、おでに、ま、まかせてほしいんだな!」
いきなりの言葉に私はびっくりした。

「ちょっと、あんたに何ができるっていうんだい!?」
♀BSが率直な感想を述べる。

「こ、こう、す、するのさ!そ、そくどぞうか!」

「!!!???」
思わず私と♀BSは仰天した。
そうだ。そういえば♂スパノビは速度増加を使える
のかもしれないことをすっかり忘れていた。
これで助かる。そう思ったのも束の間。

「え、えすぴーがたりなくて、お、おねえちゃんにはかけられなかったんだな・・・・・・」
♂スパノビの魔力では私にまではかけられなかった。

「そ、そう・・・・・・ならいいわ。貴方たち二人で先にお逃げなさい。私は自力で行くわ・・・・・・」
私に合わせた場合、三人ともタイムリミットで死ぬ可能性がある。
それだけは回避したかった。
二人に無意味な死を迎えさせてしまうことになる。
そんなことは私のプライドが許さない。

「お、おで、そんなこと、ぜ、ぜったいしないんだな!!!」
しかし、♂スパノビは強い口調で反駁した。

「聞き分けのないことを言うんじゃないわ!このままじゃ三人ともお陀仏かもしれないのよ!?」
私はすごい剣幕で♂スパノビに言い聞かせる。
しかし

「ぜ、ぜったい、いやなんだな!それなら、こ、こうするんだな!う、うおおおおおおおおお!」
!?

「ちょ、ちょっと放してよ!」
なんと♂スパノビは私をお姫様だっこしながらすごい勢いで駆け出した。
どこにこんな力が!?と思わせるほどだ。
♀BSが健常ならできるかもしれないけど・・・・・・。
ということは♀BSと同じぐらいの力を秘めているのだこの子は・・・・・・。
ひゅーひゅーと♀BSが野次を飛ばす。
私は思わず頬が赤く染まるのを感じた。

***

こうしてなんとか私達三人はF-5エリアを抜け出しF-6エリアに辿り着くことができた。
♂スパノビと♀BSは肩で息をしながらぜいぜいと大の字になっている。
私はまだ良かったがそれでも疲れを感じざるを得ない。
こんなところを襲われたらひとたまりもない。
ここはどうやら草原地帯のようだ。
まばらな木立しか無く隠れる場所が少ない。
どうか誰にも見つからないようにと私は祈った。


<♀BS>
現在位置 F-6
所持品:ツーハンドアックス(♂スパノビの箱から)
外見特徴:ボス、筋肉娘、カートはない。むちむち。
状態:利き手ではない負傷した左手に痛みが残る。全力疾走で疲れている。

<♂スパノビ>
現在位置 F-6
所持品:スティレット(♀BSのもの)、ガード、ほお紅(♀BSのもの)、装飾用ひまわり(♀ダンサーから)
外見特徴:巨漢。超強面だが頭が悪い。カートはF-5に捨てられてしまった。
状態:全力疾走後と速度増加使用で疲労困憊。

<ダンサー>
現在位置 F-6
所持品:ロープ、カード帖
外見的特徴:美女、子持ち、母性本能大
状態: 走ったので疲れている。疲労度は ♂スパノビ>♀BS>ダンサー
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