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【18歳未満】大人のRagnarok官能小説スレ 13冊目【進入不可!】

1名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/09/11(日) 19:03:58 ID:2pQXGSLQ
このスレは、萌えスレの書き込みから『電波キタ━━━((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃━━━━ッ!!! 』ではない
萌えでなおかつえちぃ描写の含まれる自作小説の発表の場です。

【重要】
18禁レートのスレッドは<<sage進行>>でおながいします。
(ageてしまった場合にはメール欄にdameと入力して書き込みましょう。一番下に下がります)

基本的ルール
・ マターリ厳守
・ 荒らしは完全放置。
・ ROまたは小説と関連のないネタで盛り上がるのはダメ。
・ コテハン叩きも、スレの雰囲気が荒れるからダメ。
・ コテハンの人も、荒れる元になるので暴走したりしないように慎重に発言しましょう。

ローカルルール
・ 萌えだけでなく燃えも期待してまつ。
・ このスレでの『えちぃ』基準は、「手淫」(オナーニ)だとか「目合い」(セクース)だとかのレベルでつ。
・ 特殊ジャンルは苦手な人もいるということを考慮してやってください。
 (タイトルに明記するとか、配慮を)
・ 催促はやめましょう。
 (絵、文を上げてくれる人は自分のプレイ時間を削って上げてくれてます)
・ 感想は無いよりあった方が良いです。ちょっと思った事でも書いてくれると(・∀・)イイ!!
・ 文神を育てるのは読者です。建設的な否定をおながいします(;´Д`)人
・ 文神ではない読者各位様は、文神様各位が書きやすい環境を作るようにおながいします。
・ リレー小説でも、万事OK。

リレールール
・ リレー小説の場合、先に書き込んだ人のストーリーが原則優先なので、それに無理なく話を続かせること。
・ イベント発生時には次の人がわかりやすいように。
・ 命の危機に遭遇しても良いが、主人公を殺すのはダメです。

板内共通ルール:
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1063859424/

みんなで作るRagnarok萌えるエロ小説保管庫(Wiki):
http://f38.aaa.livedoor.jp/~charlot/pukiwiki2/pukiwiki.php

前スレ:
【18歳未満進入禁止】みんなで作るRagnarok萌えるエロ小説スレ 十二冊目
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1117363191/
2名無したん(*´Д`)ハァハァdame :2005/09/11(日) 20:45:53 ID:nQcQJUVc
スレ立て乙であります
3名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/09/15(木) 10:37:21 ID:rmSp4LO2
3get
4名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/15(木) 14:14:30 ID:FjUpS1ko
4get
5名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/17(土) 06:57:56 ID:wp.31qDQ
アコタンお持ち帰り(0゜・∀・)ワクテカ
6名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/09/17(土) 19:15:27 ID:VBwdAZWE
6getずざー
7名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/17(土) 21:19:03 ID:cD3EoJp2
7Getついでに5からアコたんを奪い取ってアコキュンをプレゼント
8名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/17(土) 22:36:35 ID:avEjPMVs
8ゲト
続きは!?続きはどこでやってますかフォラァァァァァァァ!!
9名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/20(火) 12:51:49 ID:ayrwCHKY
9げと!!
7からアコたんを奪いペコダッシュ!!
代わりに7の服の中に大量のペノをプレゼント!!
10名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/20(火) 18:12:15 ID:8HzaayGg
そんな>>7は転職したてのログ子。
目をつけていたアコたんを奪われて涙目になりながらペノの触手で一時の夢を見るのです。
11名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/09/20(火) 23:20:30 ID:xNIm/xD2
気の強そうな女アコ・・・好みだったのに。
可愛がってやろうとインティミしてきたってのに、あの勇者気取りの馬鹿騎士がっ。
置き土産にこんなモノよこしやがって!
「あん、や、だめ、きゃふぅっ」
服の隙間から入り込んだ触手が、敏感な場所を探っている。
短剣で切り払おうにも、細いくせに強い触手に拘束されて身をよじるくらいしかできない。
「ひぁあっ」
何本もの触手が胎内に入り込んできた。
好き勝手にうねるソレは、人間の男では不可能な快楽を与えてくる。
(あぁ、もう・・・まぁ、気持ちがいいから、いっかぁ。)
あたしは、自分から腰を振って快楽を貪り始めた。
めったにないシチュエーション、楽しまなきゃ損よね。


・・・毒電波に操られて書き逃げ書き逃げ(ハエ
12名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/20(火) 23:24:43 ID:xNIm/xD2
sage忘れたorz
でも、一番下にいるなぁ。
新参なので、いまいちシステム理解してないや。
ごめんなさい。
13名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/20(火) 23:49:45 ID:yFuGa/ig
GJGJ
やっぱりペノはいい男優だ
14ファッキンクライストsage :2005/09/21(水) 20:16:27 ID:Zy4UCOTA
―――うおおおぉぉっぉぉぉぉぉおおおぉぉ!!―――

ジーザス、なんてこった

神は死んだ

この胸の信仰は死に絶えたのだ!


彼はナイトだ
誇りを胸に、巧みにペコペコを駆り両手剣を振るってきた
然る結果として、戦場では常に一人だった

両手剣を主力とする騎士は、冒険者の間ではあまり人気がない
盾を棄て、迅さを武器に戦う彼らを、他の冒険者たちは「中途半端」だと嘲笑う
それでも彼は、誇りこそを心の盾として、そして剣として磨いてきた

槍を主力とする騎士である同僚が仲間を作り、ダンジョンに潜って宝を探している間も、ひたすら一人で修練に明け暮れた

彼は貧乏だ
誇れることではない、彼は常にこの貧困こそを最大の敵として戦ってきた
然る結果として、清貧をモットーにしてきたはずだった

タートルアイランドと呼ばれる島に篭り、ひたすらに自分を磨くことだけを考えてきた

ああ、一つ間違いがあった
彼はもうナイトとしての生を終え、さらに長い修行を経てこの度ロードナイトとなったのである
そのめでたい節目として彼は、武器の過剰というものに挑戦してみたのだったが

―――それなのに、なんでこんなことに―――


―――なんて愉快な見世物なんだろう―――

ロードナイトの鎧に身を包んだ見知らぬ大男が、世も末と言わんばかりの顔で項垂れている
その間抜け面に、我慢しようとしていた笑い声が思わず口から零れだしてしまう
刹那、大男はぎらりとこちらに冷たい睨みをきかせてきた
しかしそれすらも滑稽でしかなく、こみあげてくるこの笑いをかみ殺すのが精一杯だった

荒んでいるな、と自分のことながら思う


「っくく……」

刹那、殺気すら込めてくぐもった笑いを漏らした少女をにらみつける
そうだ、この……薄紅色の服事服、アコライトハイと呼ばれる衣装で身を包んだ少女
こいつが全ての元凶だ

知り合いから転生祝いとしてもらった超強いクレイモア
これをほんの気まぐれで、過剰精練してみたのだ

しかし初めての過剰精練。加減がわからず、引き際を間違えた
思わず肩を落すと、好奇の視線に気がついた
それを辿った先にいた、にやにやと楽しげに笑う高位服事の少女

この少女を、彼は知っていた


あの忘れもしない半年前のことが脳内にフラッシュバックする
いつものように亀島で狩をしていたところ、捌ききれなくなった敵の量に彼はぼろ雑巾のごとく打ちのめされた
逃げ帰った先にたまたまいた聖職たるプリーストの少女に、彼は思わずヒールを願ったのだ
その返事を俺はいまだに一字一句まで覚えている
彼女はその愛らしい顔でにこりと笑い、こう言ったのだ

「騎士様ともあろう方がヒール乞いか。そのでかい図体なら日陰の隅にでも転がってれば勝手に治るだろう?」

ぴしり、と俺のプライドにひびが入った
そして一瞬別世界に飛んでいた意識が戻ったときにはすでに、少女の姿はなかった


あれ以来見かけることのなかった少女との再会に彼の心はかき乱された
初めての過剰精練、傷つけられた誇り、転職したばかりで昂揚していた彼
「  」のパズルのピースがいくつもちりばめられ、そこにさらに不運というピースが追加される
その不協和音に気づかないまま、少女を見返してやろうとずるずるとギャンブルの深みにはまっていく

気づいてみればすかんぴん、である

睨みつけた先で肩を振るわせる少女……その背丈は150を越えているのかどうか
艶やかな長い黒髪に黒猫のぬいぐるみを頭に乗せ、赤い小さなリボンが両サイドを彩り
まだ幼さの残る可愛らしい顔を愉快極まりないとばかりに綻ばせている
平時であれば見惚れていただろうが、今にしてみれば不快極まりなかった
15ファッキンクライストsage :2005/09/21(水) 20:17:29 ID:Zy4UCOTA
くそ!

一発殴ってやりたい衝動にかられる……けど、ここは人も多いし……って違う違う
そもそも女の子を殴るのは騎士としてどうよ?

……帰るか

それがいい、文句の一言も言ってやっていいが、氷水のような言葉をかけられるに決まってる
そこで手を出したりなんかしたらもはやロードナイトどころかローグナイトだ
もやもやした気持ちのまま身を少しかがめて戸口をくぐり、精練場を後にする

風が気持ちいいな

すでに日も暮れた帰り道、路上に広げられた商店を傍目に涼しい風にあたる
徐々に熱を持った「  」が冷めていくと、考えたくもない現実をつきつけられる
手持ちのクレイモアは全てスクラップ。ポーションを買うお金も満足に残ってない
明日からどうしよう


「お帰りなさいませ〜」

品のいい宿の女主人が出迎える
そう、俺はいつも安宿に泊まっていたのだが、めでたい日ということで奮発した宿に泊まっているのだった
いつもの安宿ならこちらを一瞥し、すぐにまた手元の本に読みふけるのだがさすがに高い宿は違う
……今キャンセルすれば金返ってくるかな?

「うかない顔ですねぇお客さん」
「ああ、うん、ちょっとね。ギャンブルにすっちゃって」
「まぁまぁ、騎士様が博打事ですか?」

そのままだらだらと世間話に花を咲かせる
ころころと笑う女主人に心癒される一時だ

「女将、鍵をくれ」

その凛とした声に背筋が凍る
しかし周りを見渡すもそれらしき人影はなく……

「どこを見てるんだこの木偶の坊」

真下から忌々しげに呟かれる
視線を下におろすと、不快そうにこちらを見上げる黒猫の人形と高位服事の少女

「見下ろすなこのウドの大木」
「もう、お得意様とはいっても他のお客さんに喧嘩売らないで下さいな」

難癖をつけてくる少女に宿の女主人の仲裁が入る
差し出されたルームキーを受け取り、さっさと上の階に上がろうとする少女に思わず

「おい」

声をかけてしまった
その返事を俺は生涯一字一句まで覚えているだろう
彼女はその愛らしい顔でにこりと笑い、こう言ったのだ

「なんだ類人猿、人間様になにかご用か? とっととウンバラの密林に帰れ」

ばきりと俺のプライドが割れた
そして一瞬別次元に飛んでいた意識が戻ったときにはすでに、少女の姿はなかった

「お客さん、御免なさいね」

申し訳なさそうに宿の女主人が謝っているが、そんなことはどうでもよかった
確かに俺は端正な顔立ちではない、それはわかっている
そして2メートルに達しかけた背丈(ブーツを履くと2メートルを越えてしまうのだが)
だが、それでも俺は誇りを持った騎士だった

それをあの少女は、いやあの女はなんと言ったのか
もはや人間扱いすらされていなかった
それどころか辺境の地、ウンバラに棲むというウータンという魔物(おそらくそうだろう)扱いされた

「悪い子じゃないんだけど、最近ずっといらいらしてるみたいで」
「……いえ、気にしてませんよ」

嘘だ。内心はらわたが煮え繰り返っている
なにもかも気に入らない

長い黒髪、つり目がちな瞳、薄い唇、細い首筋、狭い肩、年相応に膨らんだ胸、くびれた腰……
本当に、どうしてやろう


がちりと音を立て、「狂気」という名のいびつなパズルが組みあがった
16ファッキンクライストsage :2005/09/21(水) 20:18:48 ID:Zy4UCOTA
夕飯を部屋で早々にすまし、少女の部屋の廊下の前で待ち伏せる
狙うのは一瞬、タイミングを外せば機会を失うだろう
息を潜めて肉食動物のようにその時を待つ

カチャリ

鍵が開いた
それを確認したのと同時に駆け寄り、異変に気づいた少女がドアを閉め鍵をかける前に部屋に押し入る
廊下に置いておくつもりだったであろう空の食器が床に落ち、音を立てて割れる

「やぁ、夜分遅くに失礼するよ」

少女は場違いに挨拶した俺に一瞬うろたえたものの、大きく口を開けて息を吸いこむ
俺は叫ぼうとしたその口に素早く指を押し込み、少女を組み伏せた
少女の柔らかい体に欲情がますます広がっていく
俺は商売女しか抱いたことがない
図体はでかいし、金もない。いつだって修行一筋だった
そんな男に女が寄り付くはずもなく、なけなしの俺の稼ぎで女を買っていたのだ
それが今華奢で柔らかな少女を組み伏せ、これから汚そうとしている現実に、思わず俺は陶酔してしまった

「……! んーっ! っむー!」
ガリ

その痛みに思わず顔をしかめる

「お嬢ちゃん、これ以上俺を怒らせると本気で壊しちゃうよ?」

怒気をはらませた俺の言葉に少女はびくりと身を強張らせる

「いいかい、もし大声を上げたら君の首はおかしな方向を向いて、もう言葉を発することはできなくなる
 もし暴れたりしたらその度に腕が、そして足がなくなる」

そのはったりに少女はこれ以上ないほどに青ざめ、涙を瞳に溜めながらこくこくと頷く
なんて可愛い顔をしてるんだろうか。魅力的すぎて、いきりたった股間がますます硬くなる

「じゃあ、指抜くよ」

ぬるりと、少女の唾液と俺の血がべっとり混じった指をゆっくり抜く
その瞬間叫ばれたらどうしようかとも思ったが、少女はさっきの言葉を間に受けたらしく、恐怖に身を竦ませている
これ幸いと縄を取り出し少女の腕の自由を奪っていく

「ひゃんで騎士ともあろう方がこ、こんな真似を」
「身に覚えがない……そう言いたいのかな?」

縛り途中だった縄をぎりりと力をこめて引くと、またびくりと体を震わせる
硬くなった股間を馬乗りになった少女の背中に押し当てる
その感触に青ざめていた少女の顔がますます血の気を失った

「これ……は……!」
「そう、君が想像してる通り……俺の、性器だよ」

最後の部分をわざと耳元で囁き、そのままひと舐めし無理やり猿轡を噛ませる
悔しさと恐怖から絶望の表情へと変わる少女

一体、次はどんな顔を見せてくれるんだろうか……
楽しくてしょうがない

うつぶせに組み伏せた少女に馬乗りになったまま、薄紅色の服事服に包まれた胸を無造作に掴み、こねくり回す
見た目よりもとても柔らかくて、張りがある
もしかして着やせするタイプなんだろうか
そのまま長いスカートの中にストッキングの上、ふくらはぎからふとももへと指を這わせていく
必死に身をくねらせ、くぐもった声で叫ぼうとする少女が愛しくてしょうがない

股間を背中に当てたまま、徐々にお尻へとその位置を下げていく
そしてそのスカートのお尻の割れ目の部分に股間を押し当てると、抵抗がますます強くなる
はらはらと零れる少女の涙に、その肉棒はますますガチガチに硬さを増していく

「ほら……俺がどれだけ興奮してるかわかる?」

今度はうなじに息がかかるようにそう囁くと、ぶんぶんと長い黒髪を振り乱す
もっともっと可愛がってあげよう。なんなら壊してしまってもいい
胸を優しく揉み解す手に力を入れ、その可愛いお尻に股間を押し当てたまま少女を抱き起こす
自然と背面座位の形になり、あまりにも小さく軽い重み(俺がでかいということもあり)に俺の肉棒は猛り狂わんばかりだ
ふとももを撫ぜていた手でそのままスカートをゆっくりと捲っていくと、柔らかな太ももとショーツが露になる

「んむっぅ! ほぅやめ……へぇ……!」

ぼろぼろ零れる涙を舌で拭いながら、さらにその奥へと指を進めていく
ショーツを上から触ってみると、少しだけ湿っていた

「ねぇ、これはなにかな。感じちゃった? それとも怖くておもしらしちゃったかな?」

きっ、と親の仇といわんばかりにこちらを睨みつけてくる
そんなに下を触られるのが嫌なら、上を可愛がってあげよう
ショーツの上から上の服の胸の合わせ目へと手をやり、ボタンを外していく
可愛らしいブラジャーと白い肌……やはり着やせするタイプだったらしく、予想より少々大きい
少し汗ばんでいるが、いい匂いのする髪に顔をうずめながらペコペコの手綱をひく感覚で胸を弄りまわす
しばらくそうしていると、少女の強張っていた体から力が抜けていき、青ざめていた頬が上気してきた

「無理やりされて気持ちよくなってんじゃねぇよ」
「へんはいひ……いはれはふはい!」
「言ったな」

あくまで反抗的な少女の閉じた膝に手をやり、無理やりこじ開けていく
屈辱に身を震わせる少女の顔にキスをしていきながら、ひざを戻せないようにこちらの膝に引っ掛けていく
柔らかな体、その足の付け根に目をやるとさきほどよりさらに水気をましたであろうショーツが目に入る
ストッキングを破りショーツを下にずらすと、わずかではあるが水気を含んだそこに指を這わせる

「わかる? ここに俺の熱くて硬〜いモノが入るんだよ」

上気して赤くなっていた少女の肌が、さぁっと熱を失っていく
暴れださないように少女を後ろからきつく抱きしめ、片手で股間の肉棒を開放する
先走りを今までにないほどに出し、すでにぬるぬるになっていたそれを、少女の幼い割れ目に合わせる
俺の巨体に相応しく大きく育った肉棒が、未成熟な少女の割れ目の上をずりずりと往復していく
17ファッキンクライストsage :2005/09/21(水) 20:19:26 ID:Zy4UCOTA
少女の体を持ち上げ、入れやすいように体勢を調整すると、少女は必死に訴えるようこちらを見上げてくる

「はんへほ、はんへもひはふはらゆるひへ……」
「聞こえねぇよ」

グィリ、と少女の嘆願を無視し、肉棒を無理やり少女の中へとねじ込む
途中でなにかを突き破る感触、目を見開いて涙を零す少女。
そうかこいつ……

「処女だったとはね」

傲岸不遜なこの少女にも、将来を懸想する相手がいたのだろうか
それとも、聖職者の鏡として一生を神に捧げその聖域としておこうと思っていたのだろうか
そうかもしれないし、違うかもしれない
ただ確かなのは、今の俺の狂気を昂ぶらせる絶好の材料だったということだ
下に目をやると赤い雫がぽたりと落ちた

少女の表情から色が消え、さめざめと零れる涙に少女の中に埋め込まれた肉棒がびくりと反応する
つい先ほどまで処女だった体に遠慮もせず、彼女の体を往復し始める
強張りほぐれていない少女の中はとても狭く、標準サイズ以上の俺の肉棒は痛いくらいだ

「手間かけさせるな」

それすらも楽しい
普段持ち歩いていた白ポーションを一度抜いた肉棒に振りかけると、また無理やり中へと押し入っていく
しばらくそうしていると、ポーションで中の傷が癒えたのか、慣れてきたのか動きが徐々に滑沢になる

それと同時に少女の肌に赤みが戻り、その呼吸も乱れたものになっていく

「っん……! ……っは……ぁ……」
「気持ちよくなってきだろ、お嬢ちゃん」
「ほんな……ほほぉ……んぅ!」

少女は、一番奥まで押し入った肉棒に思わず身もだえする
痛みと快楽を押し殺そうとするその姿に笑い声を上げたくなる
俺の肉棒は全て入りきらないが、それでも十分……今まで抱いてきた商売女が比べものにならないほどに気持ちがいい

片手で胸を無造作にこねくりまわし、もう片手で優しくクリトリスを弄りまわす
下で耳を舐め上げ、肉棒で体を荒々しく突き上げる
相変わらず止まりもしない涙に笑みが浮かぶ
これは絶望だろうか、それとも快楽? あるいは俺への怒りと憎しみか……
どれでもいい。どれだって俺の願ったとおりだ

少女の体を押し倒し、肉棒で串刺しになったままの尻を持ち上げる

「獣のように犯してやるよ」
「ぉう……いあぁ」

もはや文句をつける気力も失ったのか、いやいやと弱弱しく首を振りうめく
腰を両手でがっちりと抑えたまま力任せに肉棒を押し込み、引いてはより力強くその割れ目へと押し込む
びちゅ、びちゃ、びちゅ、と性交の音が響き渡る
腕を縛られてるせいで床に突っ伏している少女の顔が快楽と絶望に彩られていく

「おら! 一人だけよがってんじゃねぇ!」

あまりの気持ちよさに脳が焼ききれそうだ
少女の体を突き上げる肉棒はもういつ暴発してもおかしくはない
それでもこの快楽を長く味わっていたいと絶頂を堪えまた少女を突き上げる

「っっふ!……っは……ぁ!……っは!……っぁぁ!」

猿轡から漏れるその息使いにますます昂ぶり、さらに突き上げを激しくする
そろそろ俺も我慢がきかなくなってきた
少女は今日は安全な日だろうか? それとも危険な日?
危険な日のほうがいい、そちらのほうが少女のより深い絶望が味わえる

「そろそろ……! だすぞ……!」

ラストスパートとばかりに腰の動きを加速させていく
あまりの情報量で脳が麻痺しかけているのか美味く舌が回らない
少女は今まででもっともはげしく首を振り、体をくねらせてその突き上げから逃れようとするが
腰を俺の両手で固定されてるために無駄な足掻きに終わる

なんて愉快なんだろうか

「うぉぉぉ! 出すぞ! でる! でる!」
「っぁっあっあっあぁっぁっぃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

生意気な少女の穢れなき子宮を俺の精液で染め上げる様を想像し、最後に少女に肉棒の全てを押し込んだ

「……!!!? いぁぁ! ああぁぁ……!」

中で無遠慮に精液を噴出する俺の肉棒に、少女は絶望の叫びを上げる
どく、どく、と震える肉棒に合わせて少女の奥へと肉棒を押し付けていく

「最高だ……気持ちよかったぜ、お嬢ちゃん」
「……ぁー……ほぅぃやぁ……」

ぐったりと壊れた人形のように呟く少女を優しく抱き上げると、奥の部屋のベッドに転がす
ゴプリ、と真っ白いシーツを汚す少女の割れ目から漏れ出した赤と白のコントラストに、肉棒がまた硬く反り上がる

「まさかこれで終わり、なんて思ってないよな?」

光を失いかけていた少女の瞳が、絶望の光を灯す
そう、夜はまだまだ始まったばかり
もっともっとこの柔らかな体を貪るべく、俺は少女にのしかかったのだった
18ファッキンクライストsage :2005/09/21(水) 20:20:03 ID:Zy4UCOTA
すでに日は高く上り、無遠慮な日差しが部屋を明るく照らしている

今までにない爽やかな目覚めだった

となりに転がる少女に肢体に気がつくまでは


……やっちまった


少女を見る
がびがびに固まった精液で髪を汚し、口元からも精液の跡が見て取れる
胸は俺が力を入れすぎたせいでうっすらと痣になってしまっている

すっかり影をひそめた狂気に、俺は途方もない後悔に襲われる
昨日何度やったのかと指折り数えてみる
途中霧がかかったりしているためにきちんとした数字は出ないが、覚えているだけで5回は確実だろう

やばい、またやりたくなってきた
狂気がもたげかけるのを慌てて振り払う
脱ぎ捨てた鎧を慌てて着込み、少女の体をタオルで拭い、手を縛っていた縄を解いてぐしゃぐしゃになった服を着せていく

泣き寝入りしてくれないかなぁ
少女が騎士団に告発すればお尋ね者になるだろう
2m越えのロードナイトなんて俺以外に見たことがないから、身元の特定は素早いに違いない

逃げるならどこか、シュバルツバルト? あそこは地続きだし同盟国だ、すぐにばれる
アマツ? あそこもダメだ、聖職者が修行の地として好む
龍之城? そこもダメ、魔術師や狩人の卵たちが集まっているだろう
アユタヤ? 特産品(レモンだったか)を仕入れに来る商人や、奥のダンジョンを目指す冒険者に捕まるに違いない

となると……ウンバラ、だよな
あの未開の地なら人も少ないし言葉が通じないから賞金首の情報までは渡らないだろう
むぅ、少女の「類人猿」という台詞が耳に痛すぎる

とにかく早くここから逃げよう
そう思った瞬間、後ろから凄い勢いでなにかが迫ってくるのを感じた

無理やり身を捻る
避けた! と思った瞬間遅れてやってきた衝撃で吹き飛ばされる

「がはっ!」

床に転がった瞬間追撃の蹴りが俺の腹を思い切り蹴り上げる
痛みに身もだえしたくなるが、このままやられるわけにもいかない
情けなくもそのままごろごろと転がりなんとか距離を取ろうとする

ひゅん! と音を立てて俺の頭めがけて振り落とされたものを跳ね起きることで回避
しかしその衝撃にまるで殴られたような錯覚に陥ってしまう

なんとか体勢を立て直し俺を襲ってきた相手を確認する

乱れた長い黒髪
殺気だったつり目がちな瞳
息も乱さず舌なめずりをする薄い唇
細い首筋、狭い肩、年相応に膨らんだ胸、くびれた腰
……手にはスタナーと呼ばれる鈍器(しかもあの衝撃は「超強い」過剰精練スタナーだろう)

まぁ言わずもがな。俺が昨夜穢し、己の欲望のままに弄んだ少女だった

どうしよう
こっちは武器なんてもってないし、なにより罪悪感がある
しかしあちらはこちらを殺さんばかりに(っていうか殺すつもりだろう)殺気を放っている

逃げよう
宿屋の外にさえ出れればこちらの勝ちだ
さすがに穢されたその装いのままで大通りを追いかけてくるような真似はしないだろうし、ペコペコさえ確保できればこちらのものだ

そう判断し扉を蹴破って外に出ようと背を向けた瞬間、すでに少女は真後ろまで肉薄してきていた

「な!」

速度増加……!
聖職者お得意の支援魔法の存在を忘れていた
横飛びに大きく避けるも腹に衝撃がぶちあたる

「ごはっ……」

第二撃が脳天目指して襲い掛かる
しかし俺も伊達に視線を潜り抜けてきたわけじゃない
横薙ぎに振られたスタナーの根元、グリップを握った少女の手を思い切り蹴り上げる

勝負あった
彼女は獲物をなくし素手で殴りかかってくるかもしれないが、俺はインデュアを使い宿の外まで駆け下りる
そうすれば俺の勝ちだ!

そう判断した瞬間、俺の顔面にスタナーが勢いよくめり込んだ

少女は俺が蹴り上げた手の痛みに耐え、いきおいのけぞり大きく振り上げた状態になったスタナーを
俺の頭に叩き込んだのだ


なるほど、要するに

この少女は俺なんかより

ずっと強かったわけだ


スタン状態になったことで薄れ行く視界が最後に捉えたのは
やっぱりその愛らしい顔をにこりと微笑ませた少女だった
19ファッキンクライストsage :2005/09/21(水) 20:21:47 ID:Zy4UCOTA
すでに日は暗く沈み、ほのかな月明かりがが部屋をやさしく照らしている

今までにない息苦しい目覚めだった

「お目覚めかな?」と上からかかった上を見上げると、俺の頭を踏みつけて優しく笑う少女がいた


……やられちまった


俺の体を見る
鎧は脱がされ下着同然、縄でぐるぐると簀巻きにされており床に転がされている
腕と足は血が止まりかねないほどにきつく縛られている。あとで痣になってしまうだろう

「お前のことを類人猿呼ばわりしたことは謝罪しよう、すまなかった」

いきなりの謝罪に頭がついていかない
つーかそれは靴で俺の頭を踏みつけながら言うことなんだろうか

月明かりに照らされた彼女はとても幻想的で、本当に俺が穢した少女なのかと疑ってしまうほどだ

「だがな」
「あいたたたたたたた」

ぐりぐりと体重をかけてかかとで踏みつけてくる
彼女はこれ以上ないほどににこやかに微笑んでいる

「さすがに純潔まで奪うのはノーマナーじゃないかい? えぇ?」
「ギブギブ! まじすんません反省してます許してプリーズ」
「よろしい、では騎士様に2つの選択肢をあげよう」
「本当かいお嬢ちゃん!?」
「お嬢ちゃんって言うな!」
「ががががが! ごめんなさいもう言いません勘弁してお願いします」
「まったく情けないやつめ」

本当にその通り。背丈の大きな俺が、背丈の小さな彼女に頭を踏みつけられ、必死に許しを乞うなんて今までで最悪の状況だ
しかも俺に非があるんだからもうどうしようもない

選択肢とは、と俺が小女を見上げると、彼女は満足そうに頷いた

「私の靴を舐めるか、臭い飯を食うかだ」
「お前の手下になるか、牢獄いきかってことか」
「手下……? っくく、違うな。奴隷だよ」

愉快極まりない、と笑う少女
まぁ、返事なんて決まりきっている
靴を舐めるなんてさすがに出来ないが、それでも可愛い女の子と暑苦しい囚人ども、どっちがいいかなんて一目瞭然だ
奴隷か。それもなかなか楽しいかもしれないな

「これからよろしく、お嬢ちゃん」
「だからお嬢ちゃんって言うなぁ!」

ごすり、と後頭部にやばい一撃が入ったのを最後に、また俺の意識は闇に沈んでいくのだった


「あー! 外の空気が美味いぜ!」

早朝のプロンテラに爽やかな声が響き渡る
大男は戸口から出ると大きく背筋を伸ばした

「朝から五月蝿い……あと、一日中寝てるなんて腑抜けすぎだぞ」

冷えた空気に身をぶるりと振るわせた少女が、呆れたように言う

「へーへー、その3分の2はどこかのお嬢ちゃんのせいだけどな」
「しつこい」
「がはぁ!」

どすり、と大男の腹にスタナーがめりこむ

「いい加減そのお嬢ちゃんっていうのをやめろ、デカブツ」
「お、お嬢ちゃんがデカブツっていうのをやめたらやめてやるよ」
「お前本当に私の奴隷か?」

呆れたように大男を睨む少女、大男はへらへらと笑っている
はずれクジを引いたか……と少女は思わず空を見上げた

「くそ、本当にうどの大木だったらただじゃおかんぞ」
「どこに行くんだ?」
「お前の装備の新調だ。精練場で砕きまくってたのを忘れたとは言わさんぞ」
「でも俺、金ないよ?」

はぁ、とため息をつく

「お前は私のものだ、だから私が買ったものをくれてやる」
「まじかお嬢ちゃん!」
「……もういい。行くぞ」

いい加減言うだけ無駄と悟ったのか、大またで歩いていく少女
大男はやれやれと肩をすくめ、少女の狭い歩幅に合わせるようにゆっくりとついていく

二人は連れ立ってプロンテラの大通りへと歩いていったのだった
20名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/21(水) 20:24:38 ID:Zy4UCOTA
初めてのエロSSなんですがさっぱりかってがわかりません!
自分の毛の生えたガラスの心臓が傷つかない程度にアドバイスをください!
21名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/21(水) 20:36:44 ID:krPl3iEA
やかましい、なにがガラスの心臓だ
こんな文章エンペリウムの心臓じゃねえとかけねえじゃねえか
よってキサマにはGuter Hiobという言葉をくれてやろう
22名無したん(*´Д`)ハァハァdame :2005/09/21(水) 21:56:38 ID:DEBPtHlg
(*´д`)これはいいツンツンですね
23名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/22(木) 00:55:25 ID:Kb80qj6o
「Guter Hiob」ドイツ語っぽいけど、どう頑張っても訳せない。
「good Hiod」←こうなった。次の人に託す!

 っていう冗談は置いといて・・・最高ですb
キツイ言葉を飛ばす人もいるかもしれませんが、ガラスの心に剛毛を生やして受け止めて下さい。

 つ[あなたの小説を期待している類人猿 (1/∞)]これ置いときます。

私もなんか書いてみようかな…(いままで書いたことナイケドサ
24名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/22(木) 07:20:26 ID:JMeePnsI
イイ!!


マジレスするとGJてことでは。
25名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/23(金) 01:44:50 ID:QNizNYjM
一度保管庫に登録した話を削除する事ってあるのかな?
♀ハンタと♂アサの話で好きだったのがあったんだが、気づいたらなくなってる。
26名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/23(金) 15:35:54 ID:8kibIDy2
消したり追加したらwikiってその履歴が出るんじゃなかったっけ?
27名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/23(金) 15:49:38 ID:kABmt5Fk
復活出来る可能性もあるから、
ここに題名とか書いて見て。

誰かがイタズラで消したというんだったら、
復活しといた方がいいだろうし。
28名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/25(日) 16:55:09 ID:ghit63aU
>>14-19
やっべ…ホれた。
続きor次回作まってます(*´∀`*)
29名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/26(月) 16:39:52 ID:gc7ZyDv2
久々に来てみたら漏れが言ったGv満員電車がSSになってる・・
今更だが文神様thxであります。

調子に乗ってネタ何個か・・
・Pvで有名な♀Wiz転生してLv低いところを襲われる
・大手ギルドマスター宝箱部屋で自慰行為(ギルチャ誤爆とかで相手に聞かれるとか
・ゲフェADで早朝にDL放置されてることが多いからDL&DIに捕まって人が来るまで犯され続ける
30名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/26(月) 18:29:28 ID:Gptw/hPo
カップリングは作者に任せるとして・・・
たまには王道な純愛モノを読んでみたいものである。
31名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/26(月) 19:36:40 ID:/qAoem8E
純愛・処女・エロたっぷりならなお嬉しい
32名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/26(月) 19:44:55 ID:mX7pHKtE
漏れなんかはいつぞやのロズエルみたいなのもいいな
萌えスレはなかなかヤリマンのヒロインがいないからなw
33名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/27(火) 00:07:42 ID:ltE2pnCg
らもす
34名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/27(火) 10:01:52 ID:iLDfD33o
まあ、無理矢理も歓迎だがな!
35名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/27(火) 13:09:44 ID:mrTzB8R6
陵辱ものがハッピーエンドって展開が斬新で素晴らしいです。
36名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/28(水) 16:40:10 ID:whlpv71A
>>29
やば、その3つのネタなSSが読みたくなってきた・・・むしろ書くか・・・
37名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/29(木) 15:44:31 ID:VfbBugC2
>>31
女性視点で書いてたら、あまりにも恥ずかしい内容になったので公開するのやめまつ(笑
38名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/29(木) 20:23:56 ID:cn/OlK6w
>>37

公開汁!
39名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/30(金) 15:54:35 ID:nwWMFgLw
>>37

公開汁!!!!!
40名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/30(金) 18:44:02 ID:.c7moGeM
>>37
後悔汁!!!!!
41名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/30(金) 18:52:36 ID:PgtuEub6
>37
女性視点とか、一人称視点で書かれたSSは好きだ。
読みやすいし。
42名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/30(金) 19:09:44 ID:6VgfUQkA
無責任にネタ投下

♂プリ×♀アサ(結婚済)

・♂プリはエロ大好きだが奥手の為なかなか嫁さんに抱きつく事も出来ない。
 一度嫁さんを狂うくらいよがらせてみたい…とは思っている(実行できない)
・♀アサは旦那リを襲ったり誘ったりするものの、淡白で自分が満足できないHなので
 旦那とのHに関しては諦めムード
・何かのきっかけで旦那のタガが外れて激エロモードに

ひらめいた文神の方、どなたかお願いします。
43名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/30(金) 19:11:49 ID:pXdkN9B.
自分もー。
微熱とか一度だけで良いからとか偽りの仮面とかとか…
44名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/01(土) 12:55:34 ID:8u1l7/Xc
ネタ投下しもならんし既出かもだけどさー

アサマスクって何でプリも付けれんだろうな。何か色々妄想中
45名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/01(土) 13:08:51 ID:mf1R0EG2
アサマスクって何?
46(-"-) リターンズsage :2005/10/01(土) 16:33:19 ID:hYNmp.DM
まだ途中ですがwikiに直接書き込んでます。
修正、追加などです。

誤字を修正していただいている管理者様に感謝!!
47名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/01(土) 17:38:32 ID:BtLNKxfY
>>46

別に言わなくてもいいのでは…
48名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/01(土) 17:40:29 ID:8UHdP7IY
怨霊武者Dropのアサシンマスク?
それ言ったら何でアサが修道女のヴェール装備出来るのかという話に・・
・・実はプリの裏の顔がアサとか
49名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/01(土) 18:33:58 ID:qBtwyn9c
>>47
別に>>1に抵触するようなところは一切無いだろ?
言わなくても良いが言っても良いんだ、と。
50名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/01(土) 18:51:44 ID:5JACiDM6
>>(-"-)氏
お帰りなさい。
ボランティア気分で気楽にどうぞ。
51名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/01(土) 19:14:10 ID:nSEFZzJU
>>(-"-)氏
お帰りなさい、そしてGJ!
52名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/02(日) 00:02:11 ID:svzxEAWg
アサシンの由来はとある宗教の過激な信仰集団だったような覚えがあるからなぁ
つまりアサシンはある意味聖職者・・・とかいう強引な解釈をしてるとか?

ROの世界観とか教会の様式見ると完全にずれた考え方だがw
アサシンマスクや修道女のヴェールをわざとそういう仕様にしてるって言うなら
こんな考え方が合いそうな気が自分はするかな。
53名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/02(日) 01:50:36 ID:kCnmDdus
そっち方面の語源なら、「ニザール派」でぐぐるよろし。
54名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/02(日) 02:31:20 ID:iUDrkIlI
>>14-19
いいねぇ。wikiしか見てなかったんで激しく遅レスだが前スレ368-372もすげえ好みだ
流れが速くてレスがあまりついてないのが不思議でしょうがない
一晩100kとか言ってるところに萌え
55kmksage :2005/10/03(月) 03:09:00 ID:oTDqgGz2
【いくら】♀アルケミたんに萌えるスレ【ひまわり】
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1075016762/633
ちょっと投稿してきたんで、宣伝。こっちのスレのほうが良かったかなーとか思ってる。
いやしかし18禁じゃないし、官能でもないしな。
56名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/03(月) 08:59:41 ID:PASazh3.
ちょwwwおまwww
この後の展開きぼん(*゚∀゚)=3
57名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/03(月) 19:48:37 ID:DQq/doOM
今42が投下したネタに感化されて小説を書いてみている…
しかし、俺が書くとどうしても甘くなってしまうんだ。
どうしましょ?(´・ω・`)
58名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/03(月) 21:31:33 ID:WDkaG0DA
甘くなっても良いんじゃないかい…?
59名無しさん(*´Д`)ハァハァage :2005/10/04(火) 17:25:33 ID:wy1pPSMo
(-"-)こいつまた来たのかよ……うざっ
>>55
スレタイ読める?読めないから書いてるんだよね。
18禁であったりえろいのをこっちのスレに書くんだよわかる?わからないよね。
そういや、やたらとうざい(-"-)も他のスレに書いたのを宣伝しにわざわざ
こっちに来たんだよな……kmkとかいうのも同類か。

クズばっかでいやになるな・・・・・・・
60名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/10/04(火) 18:00:50 ID:F4ifmwMc
どっちもどっちだ
61名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/04(火) 18:46:54 ID:ip9N4lr6
>>59
>>1
62名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/04(火) 18:51:25 ID:FY47eFHg
>このスレは、萌えスレの書き込みから『電波キタ━━━((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃━━━━ッ!!! 』ではない
>萌えでなおかつえちぃ描写の含まれる自作小説の発表の場です。

とある通り、「自作小説発表の場」であって、宣伝の為の場ではないと思うが?
>>1にかかれないといわれればそれまでだ。
63名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/04(火) 18:56:01 ID:iDzm6AgY
はいよ、お決まりの文句


「たたきたがり」乙。ここは18歳以下は禁止だぞ
あとコテハンウザイ思うなら専ブラであぼーんすれば(略
めんどくさいとか言うならすれ見なきゃいいj(ry
クズクズ言うんならお前が書けy(


えーと、あとなんかある?

んでageてまで何がしたいの?>>60

>>55
スレ的にはその後の流れを投稿していただきたい
さぁ、さぁ!
64名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/04(火) 19:32:36 ID:iDzm6AgY
OK、今更だがorz
×18歳以下
○18歳未満
65名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/04(火) 20:57:35 ID:oK.bifzw
OK、流れをぶった切って…ごめんなさい新作かけてないですorz

(-"-)さんは普通にWikiに新作上げてるし、
自サイトの宣伝でないのでなんら問題ないでしょう。
というか、続きをただひたすら待ち続けております。
単なる誹謗中傷など気になさらず、ボランティア気分で気楽にどうぞ。
66名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/10/04(火) 20:58:24 ID:F4ifmwMc
デフォは空欄だから「ageてまで」って表現はおかしいけどな
67名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/10/04(火) 21:04:51 ID:dia46oww
>>63-64
何がしたいの?(´Д`;)
68名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/04(火) 21:35:56 ID:kbz7NDrE
ここはお子様立ち入り禁止だから、たたきは出て行けって言いたいんだろうと思われ。
69名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/10/05(水) 00:20:20 ID:A1CsSeXQ
>>66
【重要】って書かれてるテンプレぐらい読め。
70どこかの166dame :2005/10/05(水) 05:52:53 ID:NjAQUO/w
|∀・) 流れを断ち切って投稿。
     覚えている人いるといいな?orz。

壁|つミ[マナ板ショー]
壁|彡サッ
71どこかの166sage :2005/10/05(水) 05:57:12 ID:NjAQUO/w
 己と他者を区別する為に、全ての生きとし生ける者は姿に差異を作った。
 それが、嫉妬や差別を生み、多くの喜悲劇を生み出したのは魔族とてかわらない。


「で、今度はどんなくだらない事で我を呼び出した?バフォメットよ?」
「くだらない事とは何だ?ダークロードよ?お前を友と見込んで、大事な相談をしようとしているのにその態度。
 神魔戦争で神々を恐れさせたその勇ましさは何処に行った?」
 と、バフォがいくら嘆いても人に化けてほとんど全裸のダンサーが踊る酒場での席では説得力0だろう。
「実は……我が娘の事なのだか……」
 DLもバフォが娘と言った事でちょっと真面目な顔になる。
 人と魔の対立ゆえ、中々娘に会えないどころか父と名乗れないのはDLも知っていたのだが、
「子バフォからの報告で胸が大きくならないのを気にしているのだ。どうしたらいいのだろう?」
 と真顔で言ってきた。
「帰る」
「待て待て待てっっ!!!
 お主も娘がいるのなら分かるだろうっ!この気持ちはっっっ!!!」
 立ち上がったヴィズ姿のDLのマントのすそをつかんで必死に引っ張る騎士姿のバフォ。
 まぁ、こんな酒場ゆえ、客は酒かダンサーのしりちちふとももしか目がいかないわけで。
「分かるかっ!!!
 何が悲しゅうてお主の娘の貧乳の心配をせねばならんのだっ!!!」
「ほほう?
 では某所にて
 『流れをぶったぎってスマソが聞いてくれ。
  漏れがオニャノコ(*´Д`)ハァハァしてると、娘がだらしないと言って怒るのだ。
  先日は、カナリボイーンなプリたんを見つけて、「きょにう(*´Д`)ハァハァ」と思わず小声で言ったら、
  いつもより少しキツクメテオストームされたのだ。
  ずたぼろにされつつも、フォローのつもりで「ひんぬーもそれはそれで」と言ったら、
  かなりキビシイメテオストームが降ってきたのだ。
  娘に……』」

「わーわーわーっっっっっっ!!!!!
 バフォメット貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
 あわててバフォの口をふさぐDL。しかし、こんな醜態も観客の視線はダンサーのしりちちふちももには勝てず。
「貴様何処でそれを……」
「ふふん。ただ森の中で隠棲しているわけではないのだよ。DL君」
「分かった。話を聞こうではないか。
 だからあの投稿の件は知らなかった事に……」
72どこかの166sage :2005/10/05(水) 06:09:52 ID:NjAQUO/w
「で、だ。
 我が娘の悩み、どうすればいいと思う?」
 酒を注文し、単刀直入に切り出すバフォの姿はしっかりと馬鹿親父になっていた。
「とはいえ、うちの場合はあれ(DLの妻)がまた胸がささやかだったから遺伝とおもうのだが」
 さりげに惚気るDLもやっぱり馬鹿親父なのはこの際おいておこう。
「だから、お主の娘の場合は諦めてもらうとして」
「待て。こら。諦めるとはなんだ?諦めるとは?」
 言ってて(確かに遺伝的には無理だよなぁ)とDL自身も思ったのでそれ以上の突っ込みはしなかった。
「だって、うちの場合あれだぞ……」
 何気に舞台のダンサーを見る。
 乳首にニップレスをつけて踊るダンサーの胸はたしかに巨乳だった。
 だが、バフォもDLもママプリを抱いただけに知っていた。
 あれよりもあると。
 まず何よりもママプリの胸の凄いところは、100を超えるであろうその胸囲が重力に負けていないという所。
 ママプリが腰を振るたびに、その豊満な胸が前後左右に揺れ、「ぱちぱち」と胸が躍る音がまた抱く者を卑猥に扇情させる。
 その上にその豊満な乳に燦然と存在を主張する乳輪と乳輪の上に王冠のごとく鎮座する乳首から垂れる母乳がまた顔を埋めたくなる欲望を煽らせる。
 まさに魔乳。
 イグドラシルの実みたいな豊饒な乳だった。
 それに対して、バフォとママプリの愛の結晶たる悪ケミはイリューよりは胸があるが、同世代の婦女子よりもあきらかに胸が小さい。
 父としては不安な事この上ないだろう。
「まぁ、ママプリみたくイグドラシルの実になってほしいとは思わないが、せめてりんご並みには欲しいと思うのは間違ってはないであろう」
「ちなみに今の悪ケミの胸のサイズは?」
「小バフォの報告だと、『実りかけのマステラの実』だそうだ」
「未成熟か」
 消費アイテムを並べているだけなのに無駄に話が通じるのがこの萌え馬鹿親父二人の救いようの無い所で。
 酒を煽りながら乳談義の花を咲かせる魔族の二大巨頭に威厳などまったくといっていいほどない。
「まぁ、結論を言うのだが。
 あれ(乳)は使わんとでかくならんのではないか?」
「言うな。DLよ。
 分かってはいるのだが、娘の純潔を奪う輩がいると思うだけで鎌の切れ具合が恐ろしくてな」
 こういう時だけ父親顔しながらしっかり視線はダンサーのしりちちふとももにいっているあたり駄目っぽい。
「まぁ、わしもイリューが男を連れてきたらメテオ100連発喰らっても立っているぐらいの男でないと認めんがな」
 そういうDLも視線がおなじしりちちふとももなのがとてもいい駄目っぷり。
 お酒を持ってきたバニー姿のおねーちゃんが静かにテーブルにジョッキを置いても視線は踊っているダンサーに釘付け。
「いいな。あの乳」
「うむ。友よ。天真爛漫な乳というもの萌えだな」
 視線をダンサーに固定させたまま二人同時に頷くという器用な動作をしていた時にその声は聞こえた。

「なら、体験なさいますか?天真爛漫な乳を?」

 そのバニー姿のおねーちゃんの姿から聞こえたママプリの声に石化する馬鹿二人。
 けど視線はダンサーのしりちちふとももなのはある意味天晴れ。
(ぉぃ。バフォよ。どーすんだよ。この場!)
(どうって、どうしたらいいと思う?DLよ?)
(考えろよっ!!!今すぐにっ!!このままじゃ俺は告げ口されたイリューにメテオ。
 お前はこのまま宿に連れ込まれてミイラじゃないかっ!!!)
(まて。DL。
 てめーだけメテオだけで済まそうという訳にはいかないなぁ)
(なんでお前の浮気に俺まで巻き込まれなきゃならんのだっ!
 俺は今は一人身だぞっ!!!潔く絞られてこいっ!!!)
(裏切るのかっ!!ならばお主の悪行全てをイリューにばらしていいんだなっ!!!)
(バフォ貴様ぁぁぁっ!!!仁義って言葉を知らんのかっ!!)
 互いに石化したまま、wisで罵りあう二人。
 けど視線はダンサーのしりちちふともも。
 そして口からは、
「いい乳だなぁ〜」
「ああ、人間が生み出した進化の完成だな」
 まぁ、それから五分間程度は魔王二人の尊厳の為に書かない事にする。

 で、なぜか首があらぬ方向に曲がっている魔王二人の真ん中に座るバニーママプリ。
 びみょーに周りの席から人がいなくなっているあたりその空気を象徴しているのだろう。
「なんでばれたんだ?」
「『歓楽街の聖女』と呼ばれていたのをお忘れ?」
「……『性女』だろ」
「何か言った?」(にっこり)
「何も」(×2)
 というお約束はともかく、首がまがったままの二人にヒールをかけてため息をつく。
「まったく男ってやつは。そんなに乳がいいの?」
「おうとも」(×2)
 即答で答える馬鹿二人にさすがのママプリも汗エモを出してしまう。
「大体お前だって、乳首弄られて喜んでいるじゃないか?」
「女の性感帯に文句を言わないでよ。
 それとも貴方達私の胸を見て触らないとでもいうの?」
 萌え言葉に買い言葉。まぁ微妙に意味が違うがしっかりと互いの表情が厳しくなる。
「ほほぉ……いつもいつもい〜〜〜〜〜〜〜っつも精を搾り取られたお方が胸を触らないと?」
「いつもいつも腰を振り続けて頭が溶けている御仁は、己の性欲の抑制から始められたらいかがか?
 胸は見て触って堪能する物であって、愛を伴う性行為では補助的な物だと我は思うのだが?」
 ぴき。
 ママプリとバフォの言霊の痛さになぜかDLのジョッキのグラスが割れる。
「まぁまぁ、ここは楽しく酒を飲む場であって、論議をする場では……」
「DL黙れ」(×2)
「はい」
 なんだか館内の温度が下がったような気がするが、DLは酒を頼んで何も見ない事にしようとした。
 くしゃ。
(あ、バフォとママプリの手がテーブルを砕いてる。ママプリ殴り系だったしなぁ)
 完全に背景と化したDLの回想を無視して二人の会話の殴り合いはヒートアップする。
 これで殴り合いにならないあたり二人とも己の力を分かっている。
 もっとも、王都を廃墟にしかねない化け物どもの夫婦喧嘩なんぞ言葉と空気だけで周りに波及する。
 あれだけダンサーのしりちちふとももの魔力に捕らわれた男達がさり気なく、そして静かに三人の席から姿を消している。
「ならば、バフォ。賭けをしない?」
「賭け?」
 にやりとするママプリに厳しい表情なのにどこかぬけた言葉を発するバフォ。
 この瞬間にバフォがママプリの術中にはまったのに気づいたのは背景と化したDLのみ。
「私がここで踊るからその間中手を出さなかったバフォの勝ち
 今夜の浮気は黙認してあげるわ♪」
「乗った。
 要するに我慢すればいいのであろう?
 我を誰だと思っている」
(エロ魔人)
 というDLの突っ込みは当然心の中でしか言わなかった。
73どこかの166sage :2005/10/05(水) 06:25:50 ID:NjAQUO/w
 で、ここは裸のねーちゃんがしりちちふちももを晒す舞台のある酒場で、来るやつも踊る女も基本的に馬鹿でスケベでお祭り大好きである。
 こんな愉快なイベントをみんなが見逃すはずも無く、輪をかけた馬鹿でスケベでお祭り好きのママプリも彼らをほっとくわけも無く。
 いつのまにか審判と化したDLの席は賭け事の金がうなり、舞台の真ん中に悪趣味に模造宝石をちりばめた王座が置かれる。
 そこに全裸で垂れた巨大な肉棒を晒したまま王者の風格で鎮座するバフォ。
 玉座プレイというこの劇場での定番ショーだ。
 音楽が鳴っている間、ママプリが王座に触れずにバフォを誘惑しバフォが王座から立ち上がってママプリを襲えばママプリの勝ち。
 音楽が止むまでバフォが王座に座り続けていればバフォの勝ち。
 このルールでポイントなのが、王座に座ったままバフォが肉棒を扱いて白濁液をぶっかけてもバフォの負けにはならないという点。
 性欲魔王たるバフォに対するハンデであり、このルールの為バフォとママプリの賭けが1対1で成り立っている。
「ふふん!ママプリ何するものぞ!!
 伊達に我は千年も女を見ていないぞ!!!」
 人に化けているのを忘れて堂々と勝利宣言をするバフォ。間に受けている輩が誰もいないのが救い。
 男達はママプリの痴態に期待し、女達も獣になる男からお金と精を搾り取る為にバフォしかいない舞台を静かに見つめる。

 どんどこどんどこどんどこ……

 単調な打楽器が心臓の音よろしく鳴り出し、音が大きくなるにつれ舞台のあるホールからは灯りが消えてゆく。
 舞台の奥に人の気配がしたと思ったら、太鼓のリズムに合わせてヒールの鋭い音が絡む。
 よく耳を済ませると、ヒールの尖った音に鈴の軽やかな音が絡みつく。
 一筋の光が舞台にあたり、ママプリの淫乱な姿をうつしたとき誰もが息を飲んだ。
 つやつやの黒髪にぴこぴこうさ耳が揺れるのはいい。
 問題は頭から下。
 目隠ししているのに聖母のような笑みをたたえ、舞台の間合いをつかんでいるらしく堂々と中央の王座に近づく彼女。
 マタの首輪は標準装備として、プリ服が肩から手までしかない。
 つまり前が丸見え。肩から腕までのブリ服の十字の紋章が偽りの存在証明。
 では本性はというと前の描写の説明だけで事足りるだろう。
 ストッキングは舞台用に黒い網タイツ。
 白い足が網目に浮き出されて、ガラスの靴までお○んこから染み出る淫汁によって網目が更に卑猥さを増す。
 以前はイヤリングをつけていた乳首はそれぞれ金の鈴がつけられ歩いて巨乳が揺れるたびにお乳がたれ場違いな澄んだ音を出し続ける。
 そして綺麗に剃毛されたお○んこの上にペイントが書かれたのが逆十時のロザリオ。
 発情しきった牝がそこにいた。

 どんどこどんどこどんどこ……
 ちりんちりんちりんちりん……

 太鼓の音と鈴の音が交わりゆっくりとママプリは王座の前に歩み寄る。
 既にバフォの起立した肉棒からは先走り汁がたれているのだが、流石に魔王。簡単に立って襲うなんて男の矜持が許さない。
 当てられる光に導かれてママプリが舞台中央に近づく。
 と、思ったら王座を通り過ぎて舞台最前列へ。
「おいっ!我はこっちだぞっ!!」
 肩透かしをされたバフォが王座から立ちあがりそうになるが、ここで立ち上がったらバフォの負けである。
(なるほど。そうきたか)
 バフォに尻を向けたまま足を広げてお○んこを晒し観客の歓声を浴びるママプリを眺めながら、DLは表面的には冷静にママプリの策に感心する。
 男というのは逃げれば追うし、追いかければ逃げるもの。
 下手に誘惑するより袖にしてバフォの嫉妬心を煽る策にDLの肉棒も生理的欲求によって反応している。
 ゆらりとDLが立ち上がり、いやらしい牝穴を広げたままのママプリの前に立ちはだかる。
「ルールを確認したいが、やつが王座に座り続けていればやつの勝ちだったよな?
 で、やつは立ち上がれないかわりに自分で扱いて白濁液を出すことができると?」
「ぇぇ…そ、そうよ……ん…」
「ならば、お主がこれを咥えてもバフォは手が出せないという事だよな?」
 唐突にママプリの前に肉棒を晒すDLにバフォ含めて観客全員がショックエモ。
「う、裏切ったなぁぁぁぁっ!!!!」
 殺意みなぎるバフォの怨嗟の声すらDLには心地よい。
 久方ぶりにバフォをからかえるのだからDLもご満悦。
 そして、大好物の肉棒を目の前に差し出されたママプリがそれを咥えるのに躊躇する訳が無く。
「んっ……ちゅ♪くちゅううう…ぁぁ…おいしい……ちゅちゅ……」
 わざとお尻をバフォの方に突き出して、魚を与えられた猫よろしく肉棒にしゃぶりつくママプリ。
 マタの首輪に鎖を通し、首輪で体を支えてやれば口だけで無く手も肉棒を扱ける。
「おい。この牝プリはまだ肉棒をご所望だぞ。何の為にこの牝は目隠しをしていると思っている?」
 その一言に舞台を見ていた雄達も理性が切れた。
「じゃあ、俺右手ね」
「あ、俺左!」
「ウィズさっさと出せよ!俺口がいいんだ!!」
「そうだな…出すぞっ!!」
 ママプリの顔面に大量の白濁液を浴び、DLの白濁液に喜ぶママプリの胸がお乳と場違いで軽やかな鈴を鳴らす。
「あんっ♪ちょうだぁい!
 みんなの肉棒ちょうだぁい!!」
 両手と口に差し出される肉棒に一心不乱に扱きまくり白濁液を浴びるママプリだが王座のバフォに向けられたお○んこはまだ淫汁だけ。
 誘っているのだ。バフォを。
(我慢しろっ!あれが肉棒に狂うのいつものことではないか。
 これはママプリの罠だっ!!!)
 王座に座り自分で肉棒を扱くバフォは怒りで顔が真っ赤になっている。
 いつもいつもバフォ以外誰かの肉棒に狂うのがあたりまえとはいえ、その宴にはバフォが必ずいた。
 だが、ほんの数歩の距離なのに肉棒に狂う彼女にふれる事ができない。
 さっさと白濁液を出してママプリの痴態を眺めるDLはにやにやしながらバフォを見ている。
(ぜってーあいつの悪事イリューにばらしてやる!!!)
 心の中で復讐を決めていても、今バフォは王座という牢獄の中にいる。
(うらうら。さっさとママプリの尻にしかれて、精を搾り取られて来い)
 DLが目で語っているのを必死に黙殺する。

 どんどこどんどこどんどこ……
 ちりんちりんちりんちりん……

「ちゅちゅちゅ…くちゅうう…ひゃめぇぇぇっ!!!いっちゃ…あああああんんんんっ!!!!」
 ママプリが口と手に肉棒を咥えたままイってしまい、体と胸を震わせて潮を舞台上に撒き散らす。
 その姿に雄達が興奮して口に顔に目隠しに髪に手に肩までのプリ服に白濁液をぶっかけてゆく。
 次々と肉棒から白濁液を吐き出され、かわるがわる新しい肉棒がママプリの口と手を汚してゆく。
 その様をバフォはただ王座から眺めるだけしかできない。
 リズミカルに鳴らされる太鼓と卑猥に胸を揺らすたびに鳴ってしまう鈴がバフォの理性を壊してゆく。
「あんっ♪あついのぉ……こんなにいっぱい…ひゃん♪
 ちゅちゅ…脈打って…ふぁ…」
 更に理性を壊すのがご丁寧に喘ぎ声を太鼓の音に合わせて鳴く目の前のうさ耳プリの牝で、それが自分以外の雄の肉棒と白濁液に狂っているのが我慢できない。
「うっっ!!!」
 王座に座ったまま自分の手で扱いてしまい、肉棒から吐き出された大量の白濁液がママプリの尻にいやらしくかかる。
 しかし、出したのにもかかわらず、かえって己の鬱積した欲望を抑える事ができない。
「うわ。すげぇ。こいつ頭から尻まで真っ白だぜ!」
「まだしゃぶってやがる!相当の好きものだな!」
「ちゅちゅ♪欲しいの…ぁぁ…あつぅい……もっと…ぺろぺろ…ぁ…」
74どこかの166sage :2005/10/05(水) 06:36:48 ID:NjAQUO/w
 どんどこどんどこどんどこ……
 ちりんちりんちりんちりん……

 音楽がもうすぐ終わる。
 それまで我慢すればバフォの勝ちだ。
 だが、その淡い希望を長い付き合いであるDLが見事にぶち壊した。
「どうした?その発情しきったお○んこに肉棒欲しいんじゃないのか?」
「欲しいのぉ♪肉棒お○んこに欲しいのぉ!!」
 人に化けてはいるが邪影を顔に漂わせ、まさに悪魔に相応しい笑みをDLは浮かべて決定的な一言を発した。
「だが王座の王様は動こうとしないが他のでいいのかな?」
「何でもいいのぉ!!!肉棒でお○んこを貫いて私を犯してくださぁいいいっ!!!」

 ぶちっ!!!

 確かにバフォは何かが切れる音を聞いた。
「貴様らそいつに触るんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」
 王座から立ち上がり一喝して雄達を怯ませたと思えば、つかつかとママプリが差し出した白濁液まみれの尻を捕まえる。
「こいつは俺の牝だぁあああああああああああっ!!!!」
 かろうじて人化の理性は体には残していたみたいだが、肉棒に理性などあるはずがない。
 四つんばいのママプリの腰を捕まえで魔物時の肉棒が一気にお○んこを刺し貫いた。
「ひゃああああああああああああああんんんんんっ!!!!!!」
 白濁液まみれで歓喜の叫びをあげるママプリなどお構いなく、腕を捕まえで体を反らし、お腹が肉棒の形に膨れてペイントが書かれたのが逆十時のロザリオが歪む様を観客に見せつける。
「負けた負けた!王様の負けだ!!」
「掛け金の配当はこちらよ♪
 よかったら、その勝ちで私を買わない?
 んっ…もぉせっかちなんだからぁ…ぁ…」
 掛札が乱れ飛び、肉棒に入れる事ができない観客達は待っていたダンサー達に群がっていく。
 もはや、乱交パーティに近い様相を呈してきたが、舞台では皆の視線を集めながらママプリがバフォに犯されつづけていた。
「すごいのぉぉっ!!!いつもより激しいっ!!!ああんんっ!!!」
 激しく突かれて目隠しが白濁液まみれの舞台に落ち、だらしなく舌をだして歓喜の叫びをあげ続ける。
「お前は俺の物だぁぁっ!!!お前の穴は俺の肉棒の為にあるのを忘れるなぁぁぁっ!!!」
 激しく突きながら奥に刺し込み、肉棒の筋でママプリのクリを容赦なく刺激しつづけながらバフォがほえる。
「忘れないのぉぉっ!!だからもっと突いてぇぇっ!!もっと犯してぇぇぇぇっ!!!」
 ママプリは黒タイツの足を自らバフォに絡めて駅弁スタイルになり、バフォは片手で首輪を持ってママプリの体を支えてもう片方の手でお乳をたらしといやらしく鈴を鳴らずママプリの乳を弄る。

 どんどこどんどこどんどこ……
 ちりんちりんちりんちりん……

 音楽が終わりに近づき、バフォとママプリが獣のように鳴き喘ぎながらリズミカルに腰を振る。
 尻と腰が卑猥に当たる音すらこの宴の音楽として観客全体を獣にさせる。
 たとえるなら、極められた舞のよう。
 互いが互いの快感を分かっているから、リズミカルにかつ卑猥にそして見ている物に生命の神秘さと興奮を見せつける。
「バフォいくのぉぉぉぉぉ!!!いっちゃうのぉぉぉぉっ!!!
 わたしっ!みんなに見られていくぅぅぅうううううっ!!!!!」
「俺も出すぞぉぉぉおっ!!
 俺の精で孕めぇぇええええええええええっっっっ!!!!!」
 舞台上の獣二匹が歓喜の叫びをあげながらイったと同時にバフォの精が大量にママプリに注がれみるみる内にお腹が膨れてゆく。
「ぁ…ふぁ…いっぱい……バフォ…好きぃ…ぁ……」
「はぁはぁはぁはぁ…俺もだ…はぁはぁ」
 繋がったまま愛の言葉を交換する二人を尻目に既に舞台周りでは、観客とダンサー達の獣の宴が始まっていた。
「おねがい…もっと…もっと肉棒ちょうだい…」
 改めて王座に座ったバフォにお○んこを貫かれたままママプリが観客に求め、観客達がその求めに応ずるべく白濁液をママプリにぶっかけてゆく。
 観客たちに喜んで犯されてるダンサー達もママプリの喘ぎ声に己の淫声を合わせてゆく。
 ママプリに白濁液をさっさとぶっかけたDLがテーブルに戻って酒を煽ってつぶやく。
「結局、あいつらやってりゃ丸く収まるってあつあつじゃないか……
 ん、そうだ。筋のほうも頼む……」
「ちゅ♪ふぁい…ウィズさんのおおきい肉棒…私にたくさんちょうだぁい♪ちゅちゅ♪」
 先立った妻の事をふと思い出しちょっとしんみりしたDLだが、ちゃっかりとさっきのダンサーたんを金銭契約でゲットして奉仕させていた。
 そんなDL尻目に舞台ではバフォの肉棒に狂うママプリの延長公演が続いていた。
75どこかの166sage :2005/10/05(水) 06:48:06 ID:NjAQUO/w
「あ〜すっとした」
 つやつや顔のママプリと、
「結局やってしまった」
「よかった。俺、生きてる」
 やった割にはまな板ショーなので搾り取られなかった魔王二人が店の裏口から出てくる。
「たまにはいいでしょ。こうやって男を見せ付けるのは」
「いや、毎日毎夜見せ付けているんでこの後は勘弁してください」
 土下座しそうな勢いで弱気になる魔王二人を見てママプリは楽しそうに笑う。
「けど、大きなおっぱいもいいでしょ♪
 挟めるし殿方の視線は釘付け。
 ひんぬー何するものぞって感じ?♪」
「無理して若い者の言葉を使わへぶっ!!!」
 バフォの声が途中から悲鳴に変わったのはガラスの靴がバフォのブーツに突き刺さったからだとという事をDLはみなかった事にした。
「しかし、やっぱり大きなおっぱいはいいなぁ。
 うちのイリューもここまで大きくなればいいのだが」
 歓楽街の裏路地を歩くたびにたゆんたゆん揺れるママプリのおっぱいを眺めながらDLがため息をつく。
「俺たちがやっているときにちゃっかりダンサーたんげっとしていたな。DLよ」
「イリューにはいうなよ。やはり乳は大きいのがいいな。
 我の肉棒によがり狂って、たゆんたゆん揺れるあの乳はいいっ!!!」
 思い出してなぜかガッツポーズをとるDLを見てバフォとママプリは大笑い。
「だが、いいのか?イリューにばれたらメテオだぞ?」
「安心しろ。イリューはひんぬーコンプレックスだが、同時に魔族なのに潔癖症だからな。
 おぬしらの事も話すから死なば諸共だ」
「まて!DL!お前の親子喧嘩に我らを巻き込むなっ!!」
「お前らの夫婦喧嘩に巻き込まれている我は何を言えばいいのかな?」
「うっ……」(×2)
 形勢不利と見たママプリが話をイリューに戻す。
「大丈夫よ。イリューちゃんだって使えば大きくなるって♪」
「けど父親としては使わせたくないのだろ。DLよ」
「まぁ、あいつはまだまだおこちゃまだからもうしばらくは俺の周りで修行だな。
 ひんぬーとからかうのも父親の特権だ」
 はっはっはと三人が朗らかに笑いながら路地裏を出ようとしたときに、

「お た の し み で し た ね ち ち う え」

 三人の背後からとてもどす黒いオーラが流れるのを感じる。
「あ、私歓楽街のプリさんの悩みを聞かないといけないんだ〜」
「そろそろ子バフォが迎えに来るからまたな」
 とそそくさと逃げようとする馬鹿夫婦にも、

「お ま ち に な っ て く だ さ い
 ち ち う え を か ん た い し た お れ い を し た い の で」

 単音節で区切られた言葉のコールドボルトを浴びせられれば固まらざるをえない。
「やぁ。い、イリュー。む、かえが速かったじゃないか」
 汗エモ出まくりの上、顔にも大量に汗の雫が流れ背後に声をかけるDL言葉がかなり変。

「そ う で も な い で す よ ち ち う え
 さ か ば の ひ ん ぬ ー あ た り か ら か く れ て い ま し た か ら」

 マフラーに差し込まれたフリルドラカードを見せるイリューだがその顔は殺気で壮絶なまでに美しい。
「うわぁ〜あらかた聞かれて見られてる」
 ぼそっとママプリが諦めをこめた呟きを発するあたり事態はかなり深刻。
 例えて言うならレベル10所ではなくカテゴリー5のメテオストームあたり。
「だめだなぁ。隠れてちゃ。奢る事もできないじゃないかぁ」
 必死にテンションをあげて場を和ませようとするバフォ。
 けど背後の声はストームガストを唱えたかのように絶対零度。

「い え い え お き に な さ ら ず
 さ か ば の ぶ た い で お た の し み で し た か ら」

「イ、イリューちゃん〜
 わ、わたしは悪くないじゃないのぉっ!!」
 ママプリの悲鳴を聞いてもイリューは詠唱を止めない。

「え え わ る く な い で す よ
 だ だ 私がっ勝手に酒場の男どもを魅了する貴方の胸に嫉妬しているだけですっっっっ!!!!」

 そして隕石が歓楽街に落ちてきた。
 王国騎士団が出てくる大騒ぎになったが、奇跡的に死傷者はおらず多くの日常に流れてこの出来事は人々の記憶から急速に消えていった。


週間BOSS通信

1・バフォ、ダークロード謎の包帯姿
  側近は語る「自業自得」
2・ダークイリュージョン失踪!
  男を作って胸を膨らませるという謎の決意にダークロード倒れる
  「娘よ。胸を膨らませるのはいいが腹も膨らませないでくれ」


おまけ

 もし貴方が女性で、豊満な胸をお持ちならば修道院は避けた方がいいのかもしれない。
 特にその胸を見せ付ける感じのダンサーやBS、実は脱ぐと凄いウィズあたりがふらふらと修道院に行くと敵意むき出しのダークイリュージョンが全力で襲ってくるのでおすすめできない。
 もし貴方が、修道院でとてもおどろおどろしたオーラを感じて行ってみたとしても、

 どすっ!がすっっっ!!!ぼすっっっっ!!!!ちゅどぉぉぉぉぉぉんんんんっ!!!!!!!(憎い…あの胸が憎い……あんなに大きいくせに重力に負けてないあの胸が憎いっっっっっ!!!!)

 と、カタコン内でひたすら壁に向けて壁に穴があくほどの打撃とメテオストームを乱打する虚乳のダークイリューションがいるだけなので……
 優しく目を背けてその場を立ち去ってください。
76どこかの166sage :2005/10/05(水) 07:03:34 ID:NjAQUO/w
いつものとおり、参考(電波受信)元を。

悪ケミスレ
LiveRO板 深淵の騎士子たんに萌えるスレ
文中の某所は、とりあえず掲示板 深淵裏スレ1枚目 の30様から拝借。
http://www.mws.ne.jp/~gsoffice/bbs/read.cgi?bbs=001&key=1113056106

皆様の萌え電波にてこの18禁SSは成り立っています。本当に感謝を。
深淵裏スレには今度お礼に何かえちぃSSを送って……うわ。待ってイリューたんメテオは……

【壁】ちゅどぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!
77名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/05(水) 07:37:50 ID:EURVJvZk
つ[火鎧] サッ

_________________________
    <○√
     ‖
     くく
しまった!イリューたんのタゲがオレに!
オレが止めているうちに深淵スレへ逃げろ!
早く!早く!オレに構わず逃げろ!


________________________________
        ~|
         \○   エロSS読みたいだけちゃうかと
            ‖\
   <○>     ‖/
    ‖    / |  >166さん
    >>    \ |
78名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/05(水) 11:14:25 ID:9rSvfOoI
166の人
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!

…SIDEの人の某騎士はMS100発耐久勝負という過酷な戦いが待っている訳か(゚∀゚)
79名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/06(木) 12:58:07 ID:Br6RgceU
>>59=62 ?
>>1
>・ コテハン叩きも、スレの雰囲気が荒れるからダメ。
自分に都合の悪いことを無視しないように。


>>55
続きでえちぃのを書けば問題ないんだy(パケロス
80名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/06(木) 13:37:30 ID:x0NW3yJ2
>>59
いちいち掲示板に怒るお子様はカエレ。
もう少し広い心をもち、大人になれ。
81名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/10/06(木) 17:22:52 ID:V8NhEkWY
>>79
それならコテつければやりたい放題って事になるが?
82名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/06(木) 17:54:27 ID:OxnAAYWE
コテつけて暴れるなら別にいいよ。NGID放り込むだけだし
83名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/06(木) 22:49:57 ID:Sz2ia.HM
>>59
これ釣りだって気づけよ
84名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/06(木) 23:17:00 ID:OEmN6bX.
流れぶった切って次の方どうぞ
85名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 00:34:43 ID:lHB6esEI
だからあたしは、その短剣でこの喉を刺し貫いたのだ

視界に広がる紅い海が白く霞がかっていく中、あたしの意識が最後に見ていたのは

どうしようもないほどに愛しいあいつの、いつもの辛気臭い仏頂面だった


「あちー、だりー」

日はすでに高く、じりじりと照りつける日差しが街を歩くあたしの肌を焼く
ようやくついたお目当ての日陰のベンチに腰をおろし、やっと一息
ギルドの面子はみんな狩りに出払っているのかオフなのかで溜まり場には誰もいなかった
あたしも一人で狩りに行く気分じゃなかった
だからあたしは、いつものこの場所であいつが来るのを待つ

じっとりと浮き出た汗が暑苦しいことこの上ない
あまりの暑さに青色の一張羅を脱ぎ捨ててしまいたくなる衝動に駆られる
昨日も一昨日も快晴で、ずっと待たされてるあたしの玉のお肌はすっかり日に焼けてしまった
ちょっとヤボ用と言って最近姿を見せないあいつを呪いながら、ベンチにごろりと横になる
木陰の涼しい風で汗ばんだ体を冷やしながら、雲が流れるのを何も考えずに見ていた

ゆっくりと流れていく白い雲
一際大きな雲が目に写ると、なんとなくその雲に面影を探してみる
そのうち雲の造形がどうのじゃなくて、白いキャンパスにあいつの顔を描いていた
こりゃ重病だ

「今にもとろけそうだな」

ぼーっと青い空に溶けかけていた意識が現実に引き戻される
その声音に思わず頬が緩みそうになるが、あたしは我慢して口を尖らせた

「あたしが熱さに弱いの知ってるじゃない」
「涼しそうな格好してるくせにな。こっちを見習え」
「無理無理、あんたみたいな格好してたらそれこそあたしとろけちゃうわ」

よっこいしょ、とおばさん臭い声を心のうちに呟きながら、あたしはベンチから身を起こした
たった数日振りだというのに長らくこいつの姿を見ていなかった気がする

だらしなく肌を露出した青い服には似ても似つかない、白と赤と黒の三色で彩られた制服
くるくる変わるとよく言われる顔とは正反対な、辛気臭い仏頂面
自慢のプラチナブロンドの髪と対照的な、短い黒髪
170くらいある長身を軽く越える、大きい背丈

あたしと並ぶとミスマッチ極まりないその背格好
今まで待たされた不満もどこへやら、顔を見ただけで許せてしまう弱い自分に思わず苦笑する
尻尾があったらぶんぶん振り回してるに違いない

「それにこの服ね、日焼けすると変な感じになっちゃうんだから」
「へぇ、そりゃ是非一度見てみたいもんだ」
「じょーだん。あんたに見せるくらいだったら場末の酒場で見世物になったほうがマシだわ」

いつも通りのくだらないやり取りに、あたしの尖らせていた口から笑みが零れる

「ヤボ用終わったんだ?」
「実家から及びの声がかかってな。どうでもいい説教やらなんやらで大変だった」
「そりゃご愁傷様」

軽口を叩き合える、昔からの気の置けない相棒
それがハイプリーストのウィルと、チェイサーであるあたしの関係
86名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 00:36:25 ID:lHB6esEI
ガチャガチャと五月蝿い音を立てて走りよってくる、甲冑の魔物の懐に手を突っ込み物色する
また空。まったく、マナーのなってない先客がいたものだ

「ダメ! こいつもやられてる!」
「レックスエーテルナ」

ウィルが指を鳴らすと、甲冑の魔物にいくつもの魔力の剣が突き刺さる

「ダブルストレイフィング!」

そこを逃さぬようあたしは弓を引き絞り、小刻みに動きながら蜂の巣に変えていく
二回目の魔力の剣に合わせて渾身の一撃を叩き込むと、甲冑はがらりと力を失い崩れた
力を失い消えかけた甲冑を、あたしは苛立ちも含めてつまらないとばかりに蹴っ飛ばした

「手癖が悪いのがいるみたいだね」
「そのようだな。どうする?」
「一々係わり合いになるのも面倒かな」
「しておきたい買い物もある。そろそろ切り上げるか」

返事を待たずにウィルが詠唱を始めると、瞬く間に青い光を放つワープポータルが展開した
いつものことなのであたしも気にすることなくそれに飛び込んでいく

足場が消え、魔力の渦によってあたしの体が目的地へと運ばれていく
この瞬間をウィルに言わせてみれば、足元がおぼつかなくて不安なのだそうだけど
ふわりと浮かぶこの感覚があたしは好きだ
お気に入りの一瞬を楽しむと、すぐに見慣れた街へと風景が入れ替わった

「お疲れさま〜」
「お前もな」

いつものベンチに陣取り、お互いに労いの言葉をかけながら戦利品を広げ分配していく
ここらへんは長い間組んでるだけあって一々相談することもなく、世間話をしながらだ

「最近は相場の変動が激しいみたい」
「どこぞの馬鹿が価格操作でもしてるんだろうな」
「安くなるのは結構だけど、高くなるのは最悪だね」

そうだな、と仏頂面のまま頷いた
値打ちものをアイコンタクトで分けていく

「そういえば買い物するって言ってたけど、なにか欲しいものでも?」
「それなんだが……なにか手ごろのプレゼントはないか」

相変わらずの仏頂面なまま放たれた言葉に、胸がずきりと痛む
あたしはウィルのことが好きだ。少しずつ育んできた好意を今更否定することはできない
だけど彼には想い人がいる
高価なプレゼントを贈るほどの、あたしではない誰か
昔からときおり流行のアクセサリや小物を尋ねてきては、この胸を締め付ける
あたしはそれを深く追求しないし、彼もその想い人について語ることはない

あたしもこいつからプレゼントをもらったことはある
それは弓であったりカードであったりと実用品ばかりだが
いつもの調子で渡されたイヤリングは、今も宝物としてこの耳を飾っている

飲んだくれの親父が嫌いだったあたしと、名家である家が窮屈だったウィル
外で遊びまわるという共通の目的であたしたちはいつも一緒だった
近所の餓鬼どもと喧嘩して回ったり、裸同然で水浴びをしたり
ウィルが囮になってあたしが盗みをするなんて無茶も何度もやった
それは街から外へと、喧嘩から狩りへと変わった今も同じだ

だからウィルにとって、私はいつまでも幼馴染なのだろう

「……サキュバスの角とか子悪魔の帽子じゃないかな」
「余裕で足りないな」
「今なら低金利でローンが組めるよ?」
「トイチは低金利とは言わん」

けらけらと笑ってみせるあたしにあわせてウィルは嘆息した

彼の恋路を邪魔することはできない
この想いを告げてしまえば、きっとこいつは自らの想いを殺してこたえてくれる
昔からずっとあたしのために体をはってきてくれた、大切なウィルの想いをあたしが傷つけてはいけない
とても甘美な誘惑は、あたしにとって決して犯してはいけない裏切りだった

今は隣に入れればそれでいい、けれどその想い人と結ばれてしまえばあたしとの関係はそこからきっと崩れていく
それが不器用で鈍感な彼と、臆病で勇気のないあたしの距離
87名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 00:38:19 ID:lHB6esEI
その日の夜、ウィルと別れてギルドの連中とどんちゃん騒ぎを楽しんだ後
あたしはべろんべろんに酔ったまま泥のようにベッドに沈み込んだのだが、深夜に目が覚めてしまった
まだ完全に抜けきっていない昂揚感に身を任せながら、静かに物思いにふける
あちらこちらに彷徨っていた思考はやがて、当然のようにあいつのことを考えていた

最初の出会いは最悪
子供の頃からろくなことをしていなかったあたしは、一人で歩いてる育ちのよさそうな坊ちゃんを見つけ
後ろから体当たりしもみくちゃになって倒れながら、ポケットから財布を抜き取ったのだ
状況がわからずに目を白黒させていた坊ちゃんにありきたりな罵倒の言葉を叩きつけると、そのままあたしは遁走した

「ん……っく」

知らず知らず、あたしの指は自分の股間へと指を這わせていた
短いズボンの上から大切な部分を擦っていく
あとあと後悔することがわかっていても、理性はアルコールですっかり麻痺しちゃっていた

「……あ!……っはっぁ……」

二度目は酒場だった
子供の分際で酒場で気をよくして酔っ払っていたところに、いきなり相席してきた相手を睨みつけてやったらいつぞやの坊ちゃんだった
身構えるあたしを手で制しながら街の案内を頼んできたあいつに、あたしは一体どんな顔をしていただろうか
お互いに偽名を名乗り牽制しあっていたのも今ではいい思い出だ

「そこ……いぃ。もっとぉ」

逞しい腕に抱かれる自分を懸想しながら、誰に聞かせるでもなく猫なで声を漏らす
経験のない女の拙い妄想で、あたしは自分自身を慰める

「お願いぃ、もっと……あく、ん愛して……」

三度目はまた酒場だった
なんであたしなのかと尋ねたら、他に友達がいないからだと真顔で答えた
思わず呆れてしまったが、「どうせ暇だから」とずるずるそのまま遊ぶようになった
そうして二人で待ち合わせた酒場も、今はもう区画整理でベンチへと姿を変えてしまった

「あたし……好き……? 好き……」

意味もない問いかけを繰り返しては、自分で答えていく
さもしい女だ
そんなくだらないことを考える余裕があるのも、物足りないせいだと自分に言い訳する
服の上からじゃ満足できなくなったあたしは直接その秘裂へと指を伸ばした

「……よく濡れてるものね」

いつのまにか隣にいるのが当たり前で、長い間意識することもなかった
そんな二人の関係がずれはじめたのは、あいつの誰かへのプレゼントだった
最初こそ茶化して笑いのネタにしていたものの、何も教えてくれないあいつにあたしは不安になった
なんで不安なのかわからないまま、あたしは努力を始めた

「んふ、っはぁ……ぁ……」

枕に顔を埋めながら、その指の動きを少しずつ激しくしていく
浅ましく膝を立てて腰をつきだし陰核を擦りたてる
ぬるりとした汁が下着を濡らし、あたしの興奮も加速する

「もっとぉ……足りない。これじゃ足りないよぉ……」

あいつのいない間はひたすらに自分を磨いた
多分、育ちのいいあいつへのコンプレックスもあったから
二人で街の外へ出かけるようになったのも、発端はあたしだった
きっと無意識に、あたしの知らない誰かよりもウィルと一緒にいたいと思ったからだろう
ウィルには帰らなければいけない家があるから、遠い場所へはいけなかったけれどそれでも十分だった

「うっぅ……あ〜……」

気持ちがいいのに、なにかが足りてなくてあたしは泣いていた
それを埋め合わせようと自慰行為に没頭しても、涙が止まることはない
空っぽなあたしの心が鳴いている

「ぁー……っく、ダメ……もう」

二人で街を歩いていたときそれは起こった
近くの通りで大規模のテロが行われたのだ
すぐに鎮圧されると思っていたそれは、予想以上の規模であたしたちを襲った
あたしを庇ったあいつの血まみれの姿を、あたしはよく覚えている
その後あたしは頭が真っ白で、何も考えられずにウィルを抱えて泣き叫んでいた
そのときから、あたしはあいつを愛してるのだと気づいた

「……〜〜〜っはっぁあ!」

それでも、体は快楽を感じ素直に昂ぶる
自分の胸を乱暴に揉み、痛みすら快楽に変えていく

「っ〜〜〜〜〜!」

枕に顔を埋めたまま、声を立てないように一人果てる
こんな姿をあいつが見たら、少しは興奮してくれるだろうか
そんなどこか自虐的なことを考えながら、心地よい疲労感にあたしはまぶたを閉じた
……あーあ、またやっちゃった
88名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 00:39:55 ID:lHB6esEI
「またね〜」

ぶんぶんと手を振り回して別れを告げるあたしに、ウィルは小さく手をあげて答える
夕日さす街角、いつもと変わらない日々がこうして終わる
別れた後いつも感じる軽い喪失感をごまかしながら、人気のない道を歩いていく

「こんばんは」

背中にかけられた声にぞわりと走る悪寒
振り返ってみればそこには優雅な物腰の高位魔術師の女が立っている
ウェーブのかかった長い金色の髪はきらきらと夕日に赤く照らされており
その髪を鮮やかな色の洒落たキャペリンが彩っている
上品な顔立ちの柔和な表情とは裏腹に、漏れ出す魔力を押し殺そうともしていない
そしてその後ろには騎士よりも重厚な鎧に身を固めた聖騎士の男が従者のように控えていた

アサシンやナイトが街で人を襲うことはよくあるらしいが、魔術師が街中で事を起こすことは少ない
その戦いは派手で騒々しく、早期決着をつけなければすぐに人が集まってきてしまうからだ

「あらあら、挨拶も返せないなんてなんてさすが野良猫ですわね」
「女狐がよく言うわ」

間髪いれずに返した応酬の一言に女は目に見えて気分を害したようだ
威圧するようにこちらを睨みつけてくる殺気をはらんだ視線
なんにしても、このいかにもお嬢様然としたいけすかないこの女と殺し合いするのは分が悪い
タイマンならそうそう負けてやるつもりはないのだけれど
仕掛けたところで後ろに控えた聖騎士の男に押し負けるのは目に見えている
そこに魔法の援護が入ってしまえば私が勝てる道理はない

周囲に濃い魔力が充満している
普通の魔術師ならここまで異様な魔力放出はありえない
おそらくは魔法力増幅(AMP)か
……分が悪すぎる、逃げよう

あたしがバックステップで逃げようとしたのに合わせて女は杖を振りかざした
本来ならば詠唱をもって体内で増幅される魔力の奔流が、女の体から激しいうねりをもって吹き荒れる
無詠唱大魔法……!

「ストームガスト」

世界が氷に閉ざされた
予想だにしなかった大魔法の瞬間展開から逃げきれるわけもなく
その吹き荒れる魔力の暴風にあたしはなす術もなく吹き飛ばされる
鈍い音を立て壁に勢いよく叩きつけられる
そのままもたれかかるようにずるずると倒れこんだ
逃げようにも、凍てついた体は麻痺して指一つ動かすこともかなわない

「そう、野良猫はそうやって這いつくばってるのがお似合いです」

くすくすと女が聖騎士の男を顎で促すと、男が身動きの取れないあたしの体の自由を奪っていく
いまだに上手く身動きのとれないあたしはなす術もなく拘束されてしまった
……そうか、こいつがあらかじめ祝福の歌を謳うことで無詠唱大魔法を可能にしたのか

「貴方、邪魔なのよ」

ひとしきり楽しげに笑った後、底冷えのする声が女から吐き出される
その瞳には、暗い憎悪の炎が燃えていた
あたしのほうに歩み寄りながら、女はなおも続ける

「ウィリアムは優しいから言わないと思いますけど、本当は貴方のこと迷惑がっているの」

唐突に出された名前に私は目を丸くする
もしかしてこの女が、あいつの想い人……?

「私と彼のために貴方は邪魔なの。だから、消えて頂戴?」
「嘘……そんな」

信じられない。……信じたくない
そんな内心の葛藤を感じ取ったのかまたくすくすと笑いを漏らす
あたしの顔を覗き込むように膝を折り、女はあたしの耳元に唇を寄せる
女の息がかかる耳元に、慈悲だと言わんばかりに優しい声音でそれは告げられる

「もうすぐ結婚するのよ、私たち」

非情な言葉はあたしから抵抗しようとする意思すら奪った
あたしの頬を優しく撫でながら、楽しそうに嘲笑う
その指が耳に差し掛かった時女は眉をひそめた

「これ、彼からの贈り物かしら?」

あいつからもらった、大切な宝物
思わず身を強張らせてしまったのを目ざとく見ていたこの女は、ビンゴ。と楽しそうに呟いた

「嫌……お願い、やめて……!」

あたしの懇願の言葉に耳を貸すことなく、馴れた手際でイヤリングは外され簡単に女の手に収ってしまった
女はあたしからイヤリングを奪い取ると愉悦に顔を歪ませた

「貴方には勿体無いわ……私がもらっておいて差し上げます」
「返して! それは……!」
「お嬢様」

満足げにこちらを見下す女に声がかけられる
その声に女は満足そうにうなずいた

「手はずどおりに」
「御意に」

男は恭しく頭を下げる
あたしはその様子を恨みがましく見ていることしか出来なかった

「もう会うこともないでしょうけど、私たちのこと祝福してくださいね」
「……ふざけてろ!」
「ふふ、負け惜しみは見苦しいですわよ?
 きちんと貴方にもお似合いの相手をあてがって差し上げますから、我慢してくださいな」

今なら人も殺せそうな声音にも女はまったく意に介さない
女はあたしの頬にわざとらしくキスをひとつ降らせると、ごきげんよう、とすっかり暗くなった夕闇に消えていった
次の瞬間首筋に軽い衝撃を感じると、あたしの意識はそこで途絶えた
89名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 00:43:26 ID:lHB6esEI
OK、流れをぶった斬るために書きかけをキリがいいとこで投下だ
書きかけだから題名も決まってねーです。仮名はコキュートス、だったんですがね
正直推敲をあんまりしてない上に自分自身出来が微妙なデキだと感じてはいるものの
ひとつ意見をいただければ幸いでござるデスヨ
90名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 01:00:47 ID:07AudVZs
>85
序盤、主役二人の職が何かわかりませんでしたが、気にならない程度です
引き込まれるような文章ってこういうもののことなのですね

即催促するのも何ですが、続きが読みたいです、先生
心よりお待ちしております。
91名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 01:26:53 ID:kLVTM4vo
こんなのもあるぜ。

http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050930/bright.htm
92名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 03:08:51 ID:M3DDr0KM
途中で切られるのはきついのう
できれば全部できてから読みたかったところだ
無詠唱は鳥肌立ったよ
93名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/08(土) 23:23:30 ID:rqU9slQs
保管庫にあった空砲チャージアローでアサをひっくり返してあんなことやこんなことする小説がなくなってるねぇ。
94名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/09(日) 11:46:37 ID:Pkyf/VOE
>>93
これのことかな?
つ[ ttp://f38.aaa.livedoor.jp/~charlot/pukiwiki2/pukiwiki.php?cmd=read&page=%CF%A2%A1%CB%B2%F5%A4%EC%A5%A2%A5%B3%A4%C8%B8%C7%A4%E6%A4%C7%CD%F1%2F%B8%C5%C2%E5%A4%CE%B0%E4%CA%AA%A1%CA%C1%B0%CA%D4 ]
95名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/09(日) 15:06:55 ID:c57btSxM
おぉ、それです
5回全部確認したのに・・・。どうもありがとう
96名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/09(日) 21:52:56 ID:Xt/dp29U
こういうストーリー性も入ってる奴は、途中で切られるのもしょうがないかなぁ…なんて思いつつ続き期待sage
執筆頑張ってくだされ。
97名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/10(月) 13:31:56 ID:tt2BLWlQ
>>85
GJ
続きを首を長くして待ってます

へ_|===============○
98名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/11(火) 17:02:26 ID:6TFkKJkA
良い文章書くなぁ…。
俺が書くと表現が簡単になってしまったり、繰り返したりしまう辺り、俺の読書量が足りないのかな…。


文神様方。マジGJ!!尊敬するぜ
99名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 18:24:48 ID:jWsaAPrw
この流れならば!自信がなくても投稿できる気がする!!!!!1!!

ポツポツ投稿させてもらってた続きの話なんだけど、自分の中での区切りの意味で最終話を
投稿しようと思います。

現在元気に推敲中。
100名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/14(金) 01:15:36 ID:VTnHNGl6
実は女王蟻のマヤーと呼ばれる物は古代技術が残した生産工場であり、
その核である部分は蟻型モブがさらって来た普通の女の子だったんだよ!!
って妄想が出てきた。既出な気もしなくも無いけど置き逃げしておく。
101名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/14(金) 17:12:02 ID:kLqbDnyo
創作の秋


全裸で。
102名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/10/15(土) 23:33:39 ID:njUM/iMw
>100
ママプリのSubMenuで似た感じの話があったな
103名無したん(*´Д`)ハァハァdame :2005/10/17(月) 13:52:38 ID:6Qc0X7p.
>102
(´д`)<<<<<<<<<
104名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/17(月) 19:19:48 ID:6JwstoOM
マヤと♂プリの話なんかもなかったか?
マヤ→目隠しダンサーの
105名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/17(月) 20:05:53 ID:LERgdC9g
>>104
9スレ目のか。
106名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/10/18(火) 09:02:37 ID:bYx0ydNk
諸事情により向こうのスレに。ご指南、ご感想頂けると嬉しいです。叩かれてもきっと泣かない。
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1125800027/90-91
プリ子命令スレ、表も裏も宜しくね!(逝
107名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/22(土) 03:26:42 ID:PTRHuSfk
なんか2年位前に書いたSSが出てきた。萌え板が存在しない頃の隔離板に投下したか
しなかったかさえ覚えてないのでここで投下してみていいですか。

・・・誰もいないみたいだから投下してみます(*ノノ)
108名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/22(土) 03:31:25 ID:PTRHuSfk
「これで・・・よしっ・・・と・・・」

 カチャリ、と小さな音の後、頑丈な鉄製のドアがゆっくりと開く。

 ここはアルベルタ、とある豪邸の裏口。

 「誰もいない・・・よね?」

 細く開いたドアの隙間から身を滑らせ、薄暗い室内を闇に身を紛らせて素早く移動する。モノの在処は解かっている。下調べだってバッチリ。実に簡単な仕事だ・・・そう思っていた。

 なんでアルベルタなんかに居るのかというと・・・説明すると長くなるけど、簡単に言うなら、ある人物からとある「依頼」を受けたからだ。

 「あの商人は裏で随分卑怯な真似をしている・・・奪われた宝石を取り返して欲しい」と。

 こんな泥棒みたいな真似(シーフのプライドがあるもん・・・)は正直、したくなかったんだけど・・・悪い事じゃないし、確かにその商人の悪評は巷では随分有名だった。それに、最近やっとLVも30になって、いい腕試しになるかなぁ、なんて・・・最初はそんな軽い気持ちで依頼を受けた。

 私の名前はシフォン。やっとLV30になった駆け出しシーフ。

 最近になってやっと、「シーフらしい戦い方」が出来るようになった。今回の依頼も、なんとなく自信がついてきたから、ちょっと私でも出来るかな?位に考えていたんだけど・・・。

 「あれぇ・・・おかしい・・・地下室の階段がない・・・」

 ・・・下調べは完璧だった筈なのに・・・どう言うわけか、こんな所で道に迷ってしまったらしい。豪邸の中はまるで迷路の様だった。同じ所を何度往復しただろう・・・。

 「んっ・・・これは・・・?」

 倉庫の様に広い室内の一角。不意に視界の端に、不自然に詰まれた樽が飛び込んでくる。渾身の力を込めて全力で樽を動かすと、その裏には如何にもやばーい感じの古びたドアが隠されていた。

 「やった♪これで後は・・・」

 嬉しさの余り、今までの緊張が一瞬ほぐれたその瞬間。背後に何か気配を感じ、振り返る間もなく何か、激しい激痛に襲われて・・・意識は闇に飲まれてしまった。



 「うう・・・んっ・・・いっ、痛ぁ・・・」

 あれからどれくらい経ったのだろう。一体ここは何処なんだろう。酷く暗い室内。目が慣れないせいか、この部屋がどの位の広さなのか、それさえも解らなかった。

 唯一の光源は壁に据付けられているランタンのみ。全身が痺れる様に痛くて、立ちあがる事さえままならない。床が酷く冷たく感じる。無理に身を起こそうとした瞬間、ジャラジャラと聞き慣れない金属音が耳に飛び込んできた。

 「何これ・・・鎖・・・?」

 ふと視線を落すと、両手首にしっかりと枷が嵌められ、両手は鎖で繋がれていた。勢い良く引っ張ってみたものの、枷が食い込んで痛みに変わるだけだった。とても、私の力で切れる代物ではないようだ。

 上体を起こし、室内を見まわす。目が大分慣れてきたせいで、だいたいの雰囲気は掴めたような気がする。思ったよりもかなり狭い室内。目の前に見えるのは鉄格子だろうか?となるとここは地下牢か何かだろう。壁の雰囲気が豪邸のそれと同じだった事から、恐らくここがあの豪邸の地下か何かであろう事は容易に推測できる。

 その時、どこからともなくカツカツと地面を蹴る靴の音が地下室内に反響した。次第に、こちらに近づいてくる・・・。

 急に、ランタンの明かりが目の前に現れて、余りの眩しさに目を覆った。

 ガシャン、という金属音の後に不快な金属が擦れる音がして、ゆっくりと鉄格子の一部が開く。光源が余りにも目に染みて、立っている人物が一体誰なのか解からない。

 「久し振りですね、シフォンさん」

 聞きなれた声。

 声の主は、事もあろうに・・・私に依頼を持ちかけてきたあの時の魔術師だった。

 「何で・・・ここに・・・一体どうして・・・?」

 思考をフル回転させても、どうにも訳が解からない。私は、床の上にへたり込んだまま、顔を上げてマジマジとあの魔術師の顔を見た。表情は穏やかだが、背筋が凍るような、そんな覚めた目で私を見ている。言い様のない嫌な感じだ。まるで、獲物を狙うような・・・そんな目つき。

 「訳が解からないという顔をしていますね。当然でしょう・・・僕が君に依頼をしたのは、君にココに来てもらう為です。宝石ははなから盗まれてなんてないんですよ」

 「どういう事・・・?」

 彼は、ニヤニヤと冷めた薄笑いを浮かべながら言葉を続けた。

 「シーフに盗まれたという既成事実を作るためだけに、貴方を利用させてもらいました。アレはゲッフェンの魔術師ギルドから預かったモノで、魔法の触媒にできるとんでもない石なんですよ。到底値段など付けられる代物じゃないんですがね・・・盗まれた、といえば、向うも納得するしかないでしょうし」

 「要するに・・・騙したって事ね・・・宝石売らなきゃやってられないなんて・・・魔術師様も随分と堕ちたものね」

 凄んでみた所で、こんな状態じゃとうてい様になるものではない。どうやら随分と私の生意気な態度がお気に召さなかったようだった。一瞬、凍りつくような笑みを浮かべた後、彼は、一気に私を押し倒すと、その上に覆い被さってきた。
109名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/22(土) 03:32:29 ID:PTRHuSfk
 「口のきき方がなってないですね・・・もう少し大人しくして下さい」

 そう言いながら私の両腕を、私の頭上でふさぎ込む。鎖で繋がれた両手は簡単に彼に押さえつけられてしまい、抵抗しようにもさっきの痛みがまだ残っていて思う様に動けない。

 「なっ、やめッ・・・やめて・・・い・・・やぁッ・・・」

 彼の空いている方の手がゆっくりと胸に伸びてくる。そのまま、忍者スーツの上から乱暴に弄り始めた。

 「あうぅ・・・んあっ、や、やめ・・・」

 「おや、もう堅くなり始めてるんじゃないですか?随分飢えていた様ですね」

 彼は声を殺してクスクスと笑いながら、尚も乱暴に弄る手に力を入る。

 「ひあ・・・んんんッ!!」

 1番敏感な所を乱暴に摘まれて、意思とは裏腹に声が漏れる。必死に声を殺そうと努力しても、彼の手がそこに触れるたび、言い様のない疼きが背中を走る。

 「随分感じているようで・・・さあ、そろそろ見せてもらいましょうか?」

 そう言いながら彼は、懐から小振りのナイフを取り出した。さっきまで私が愛用していたグラディウス。ゆっくりとまるで煽るかのようにナイフを何度もちらつかせる。何度も身を捩った所で、押さえつけられている両腕の鎖が不快な音を立てるばかりだった。

 そんな私の仕草をさも楽しそうに見つめながら、彼はゆっくりとナイフをスーツの胸の部分に押し当てる。

 「やだ・・・やめてぇ・・・」

 ガクガクと身体が震える。彼はすっと目を細めて、そのままナイフを一気に引き下ろした。

 「やっ・・・!!」

 一瞬にして自分の肌が露になる。彼はグラディウスを放り投げると、一層さっきよりも乱暴に、両手で胸を弄り始めた。

 「いやあああっ・・・や、や・・・もうやめッ・・・ああんッ!!」

 彼の手が直接胸に触れる。敏感になって堅くなったそこを何度も煽る。息が上がって上手く喋る事が出来ない。身体が、まるで自分のものじゃないみたいだ・・・。

 「・・・すっかり堅くなっていますね、どれ・・・」

 不意に、彼の舌がそこに触れた。疼きともなんとも言えない感覚に全身を支配される。
 「あああ・・・いやッ・・・あうぅ・・・」

 抵抗しようにも、思う様に身体が動かない。開放されたとは言え、鎖で繋がれた両腕がまるで鉛のように重い。彼の指の動き1つに全身を翻弄されているかと思うと、涙が出そうなほど悔しかった。必死に声を殺して、懸命に耐える。今、私にできる抵抗といったら、こんな事しか思いつかない。

 「うっ・・・くっ・・・はあっ・・・あうッ・・・んぅ・・・」

 どんどん息が荒くなる。彼は片手で胸を弄りながら、もう片方の手をゆっくりと太股の方へ滑らせ始めた。太股の辺りを彼の指が何度も這いまわる。

 「いやっ、やだ、そこは、そっちは・・・ダメッ、だめぇ・・・」

 彼の手がゆっくりと私のズボンのベルトに伸びる。そのまま乱暴に、彼は一気にズボンを引きずり下ろした。

 「おやおや・・・もう、随分と濡れてますね、淫乱なシーフですね、貴方は・・・」

 彼はクスクスと笑いながら、一気にズボンを脱がすと、下着1枚になった私を冷ややかに見つめる。そして、下着の上から、執拗にその部分を指でなぞり始めた。

 「あうぅ、んああ・・・や、ひああッ!!」

 自分でもはっきり解かるくらい、その部分はぐっしょりと濡れていた。彼の指が下着越しに、どんどん滑りがよくなってくる。頭がぼーっとして何も考えられない。
身体を犯されている筈なのに、苦痛と違う何かが自分の中で生まれようとしている。快感に飲み込まれないよう、必死に意識を保とうとするが、彼の指の動きはますます激しさを増し、不意に下着の隙間から、ごつごつした指が花弁の中に滑り込んだ。

 「あうううううッ、んああ・・・やめ・・・いやぁ・・・」

 耳を覆いたくなる様な、くちゅくちゅといやらしい音が地下牢の中にこだまする。彼は私の胸の1番敏感な所を口に含み、何度も何度も舌で転がし、時には歯を立てて愛撫した。

 それだけでも気がおかしくなりそうなのに、私の下着の間から、ごつごつした指を乱暴に出し入れして、花弁の中を激しく何度もかき回す。私の中から零れる蜜のせいで、彼の指はどんどん滑りを増して、いやらしい音がどんどん大きくなってくる。

 「初めてじゃないんですか?随分すんなり受け入れてくれますね・・・それとも、1人でいつもしているんですか?」

 彼は言葉で煽りながら、執拗にその部分を何度も何度もかき回した。悔しいけれど、もうどうする事も出来なかった。身体が熱い。彼の指がそこに触れるたび、気か狂いそうな感覚に襲われる。・・・自分の意思とは裏腹に、身体は喜んでいるのかもしれない・・・。

 「・・・そろそろ限界ですか?面白みに欠けますね・・・そうだ・・・」

 彼はそう言うと、無理矢理私の身体を引き起こし、私の両手を繋いでいる枷の右手の部分だけ外すと、そのまま身体を地下牢の鉄格子の所に乱暴に叩き付けた。
110名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/22(土) 03:33:13 ID:PTRHuSfk
 「あうぅっ・・・!!はあっ・・・」

 ガシャン、と嫌な音な金属音。私の左手に残った枷と、それを繋いでいた鎖の部分が不快な音を立てる。彼は、そのままその場に崩れ落ちた私の身体を引き起こして、今まで右腕を繋いでいた枷の部分を地下牢の格子の1本に嵌めた。
格子は丁度、柵の様になっていて、強化の為か横木の様に補強する部分が付いており、その1番高い所で枷は丁度引っかかり、私は中腰で立つような姿勢になっている。左手と格子を繋いだ鎖のせいで、座り込む事は不可能だった。

 「なかなかいい様ですよ・・・さあ、続けましょうか・・・」

 彼はそう言うと、さっきと同じように、私の花弁を無理矢理押し広げ、乱暴に指でかき回した。足を閉じたくても、無理矢理立たされているせいもあり、バランスしてしまって崩してどうする事も出来ない。下着はもうぐっしょりと湿っていた。これが自分の身体から出たモノだなんて到底信じられない。

 「すごい・・・こんなに濡れて・・・随分飢えてたんですね、指では満足できませんか?」

 一瞬、彼の言葉に嫌な予感が過る。しかし、次の瞬間、目の前に出されたモノは・・・想像に反する意外なモノだった。彼は、何時の間に用意したのか、マイトスタッフの先端を私のそこにゆっくりと押し当てる。

 「ひぃっ・・・いや、いやぁああ・・・そんなモノ・・・いれないでぇ・・・お願い・・・もう許して、許してッ・・・」

 必死に涙交じりで哀願する。彼は満足そうだった。しかし、許す気なんか更々ない様だ。下着の隙間からスタッフをそこに押し当て、何度も何度も上下させる。次第に、私の内側にゆっくりとスタッフが沈み始める。ゴツゴツした先端が与える感覚は、痛み以外の何者でもない。

 「ひああああああッ、あっ、あっ、痛いッ、痛いよぉッ・・・あうぅ、あ、あ、やめ、て、おねが・・・」

 次の瞬間、彼は一気にスタッフを私の中に押し込んだ。

 「んああああああッ・・・はあああっ、はあっ、あ、あああ・・・」

 身体を引き裂かれるような激痛が走る。いくらそこが濡れていたとは言え、あんな無機物を入れられては到底絶えられない。彼は尚も、奥へ奥へと・・・執拗にスタッフを上下させた。

 「あう・・・ん・・・もう・・・ゆる、し・・・て・・・ダメ、これ、以上はぁ・・・」

 気がおかしくなりそうだった。苦痛の筈が・・・何度も何度も、スタッフが私の中で上下して、子宮の奥を突き上げるたびに、痛み以外の何か他の感覚が生まれてくる。そして、彼は、それを見逃さなかった。

 「ほら、気持ち良くなってきたでしょう?淫乱な雌犬ですね、こんなモノを入れられて発情するなんて、動物と同じです・・・」

 彼は酷く軽蔑したような目で私を見ながら、何度も何度も、言葉と指と、舌と道具で私の全身を煽った。それに反応する自分が情けなかった。

 「さて、貴方ばかり気持ちいい思いをさせるのもなんです・・・そろそろ終わりにしましょうか・・・」

 そう言いながら、彼はスタッフを上下させるスピードを一気に早めた。ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てて、スタッフが何度も私の奥を突き上げる。そして、私の秘裂を無理矢理指で押し広げながら、スタッフを伝って零れ落ちる蜜を指に絡め、肉芽を指で擦り上げた。

 「ひああああああ、あ、ああ、ダメ、だめぇええ、ふぁ・・・あああッ、あっあっ!!」

 背筋に電気が走るような、そんな感覚。彼は更に、胸の1番敏感な、堅く尖った部分をゆっくりと口に含んで舌で転がし、唾液を絡め・・・尚も、私の全身を愛撫した。もうだめだ・・・一瞬、意識が白い闇に飲まれる。堕ちる、そう思った瞬間・・・

 「んあああああああああっ・・・あああっ・・・はあっ、ああう・・・」

 声にならない声を上げて・・・私はその場に崩れ落ちた。とは言え、左手は鎖で繋がれたままだったから、鎖に体重をかけ、格子に身を預けるような形で、ぐったりとその場に沈んだ。彼の責めは止んだらしい。これで、終わりだと思った。だが、彼の口をついて出たのは、余りにも残酷な言葉だった。

 「さて・・・これからが本番ですよ?まだまだこの程度でイってしまっては困るんですよ・・・」

 薄れ行く意識の中で、そんな言葉を聞いた気がする。激しい脱力感に苛まれ、意識が闇に飲まれて行くのを、もう自分の意思ではどうする事もできなかった。
111名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/22(土) 03:33:56 ID:PTRHuSfk
以上です。
とほほ、テキストベースで作成したら改行がおかしくなってしまいました・・・
見難くてすみませんorz
112名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/22(土) 03:43:20 ID:FW1pXWh2
GJJJJ!!!!
確かに見づらいかも知れないが良い感じ。
続きは無いんだろうから、脳内で補填しておきますね。
113名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/23(日) 14:46:03 ID:l4PQmQ.6
一応突っ込み30で忍者スーツって着れたっけ?俺の記憶じゃ50以上だった気がする・・・
些細なことなので気にしないでくれ・・・というかレベルはJob30?それともBase30?
114名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/23(日) 15:47:53 ID:/SFF5Duo
β1時代の一次職しかなかったころのかな?
レベル制限なかったもんねえ
115名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/23(日) 15:58:03 ID:jTIJXyrM
>>113
忍者スーツはLV50以上だね。
まぁ安上がりな鎧を使うとしても店売りシフクロかSメントルの人が大半だろうから
忍者スーツを使う経験てまずなさそうだし、間違えてもしょうがないかな。

駆け出しでJOB30はちょっと熟練しすぎてるかなーてイメージ。
40もあれば転職できるわけだし(普通の敵を狩っていれば、LV50ちょいでJOB40になるので)
ベースLV30のほうだと予想。
116名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/23(日) 19:21:23 ID:1tYzivTY
忍者スーツってかなりの安物な感覚があるから、初心者向けって意味で丁度いいんじゃないの。
117名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/24(月) 14:19:01 ID:Zhz6R686
βマン参上!


レベル制限はだいぶあとだ。
あのころはPT公平すら画面全体に及んでいて
PT外の人にも経験値が吸われていた。

え? 邪魔?

さらば!!
118名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/24(月) 15:01:47 ID:VZJcc8DE
さらなるβマン参上!
まだ一次職しかなかった頃にはカードはあったがS付きの装備が実装されてなく
(S無しと区別がつきにくい状態で存在したがカードを刺すことはできなかった)
またレベル制限もなかったためシーフはAGIがあがる忍者スーツが標準だった

邪魔してすまない、ではさらばだ!
119名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/24(月) 15:10:18 ID:CPttLt/2
♀騎士「あっプリさん・・・いいよぉ、それぇ」
♂プリ「そ、そうか」
♀騎士「も、もっと、いくよ」
♂プリ「ま、まて」
   バシュッ
♂プリ「やばい、限界だもうだすぞ・・」
♀騎士「も、もう?」
♂プリ「だしちまった・・・」


狩場できりよく引き上げようとポタをだす♂プリと、
まだまだ狩る気力満々な♀騎士
120名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/24(月) 21:31:39 ID:.yY5fF2U
>>119
⊂⌒~⊃。Д。)⊃
期待しちゃったじゃないか!!w
121107sage :2005/10/26(水) 01:44:19 ID:nZ6v2ato
おお、レスがついている・・・ありがとうございます、やはりレスを頂けるとありがたい
ものですね。当時もそんな感じで調子に乗って2、3作投下した記憶があります。

テキストの日付を見たら2002年の1月頃に書いたものでした、βマンの指摘どおり、あの頃は
レベル制限もなくて、レベル30を超えると「それなり」な感じがしてきてたんだと思います、
今からだとBaseLv30なんて下手したら1日でたどり着けるレベルなのかもしれませんが・・・
(ちなみに続きは書いた記憶もないので多分これでおわりです、ごめんなさい)

気が向いたらまた久しぶりに何か書いて投下してみます、それではまた。
122名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/28(金) 15:27:41 ID:lx37Z1l.
ルーンミッドガッツ王国の首都プロンテラ。大通りには商人達の様々な露店が立ち並び賑わいを見せている。人が大勢集まるプロンテラは格好の稼ぎ場であり、またそれによって冒険者達の手助けに繋がっている。しかし時にはこの大通りの平和な日常を壊す者達も存在する。そう、枝テロである。

「テロだー!プロンテラの大通りでテロが発生した!」

俺は狩りから戻ると真っ先にその言葉が耳に入ってきた。どうやら大通りで大規模テロが発生したらしく、鎮圧部隊が出動していたところだった。やれやれ…今から清算しようと思ってたところなんだがな。さてどうしたものか…。

「テロだってさ。どうする?私達も鎮圧に向かう?」
「清算しようと思ってたところなんだけどな…しょうがないか」

俺は相棒のペコペコにもうしばらく頑張ってくれと呟くと、その言葉を理解したのかペコペコもクェーと自らに気合を入れるかのように甲高く鳴く。その間、傍らに立っている相方ハイプリーストから支援が届く。

「よし、行くかハルナ」
「ちょっと待って、もうちょっとで支援掛け終わるから…オーケー、いつでも良いわよグレイ」

そして俺は相棒に跨り、ハルナも俺に続いて俺の後ろに跨る。二人が跨ったのを確認して相棒も立ち上がり、猛スピードの速さでプロンテラ大通りを目指し駆け抜けていく。その間に俺は愛用の片手剣を鞘から抜き、ペコペコの側面に付けていたシールドを装備する。道端にはテロの被害者なのであろう者達が無残にも転がっていた。その数は凄まじく、大規模枝テロに相応しかった。

「凄い数ね…鎮圧してる人達は大丈夫なのかしら」
「それは分からないが…む!」

俺はペコペコの手綱を引き、止まるように促す。瞬間、目の前を大剣が通り過ぎ、地面を屠る。地面にクレーターができるほどの斬撃。すぐ横にいたのはGH騎士団の番人、漆黒の鎧を身に纏い、これまで数々の冒険者達を沈めてきた深淵の騎士であった。

「あぶねぇ…気づかなかったら今の一撃で瀕死になってたな」
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

すぐさまハルナがペコペコから降り、支援を掛けなおす。俺は戦闘スキルであるオートガード、リフレクトシールドを発動させ、詠唱しているハルナの壁に徹する。深淵の騎士の斬撃は1発1発が非常に威力があり、壁に徹しているとはいえ、少しずつであるが俺の体力を奪っていく。ハルナの支援が掛け終わるのを確認した俺は壁に徹するのを止め、詠唱を開始する。

「我、ここに神の力を借りて、闇を切り開く……エディアス・ドウェルナブ・バージリアン……」

詠唱中は俺も無防備なため、深淵の騎士の攻撃をまともに食らってしまう。その間ハルナはずっと俺にヒールを掛け続ける。深淵の騎士も自らの危険を察知したのか、大剣を高らかに上げ、自らの配下であるカーリッツバーグを召喚するが……。

「栄光ある我に勝利を!グランドクロス!」

俺は自らの魔力を爆発させ、自分を起点に十字架の光を描く。深淵の騎士もカーリッツバーグもその光を受け、ばらばらに砕け、消え去る。俺はハルナに親指を立てた握り拳を突き出す。

「助かったぜ、ハルナ。大通りもすぐそこだ、急ごう」
「ええ」

俺達が大通りに駆けつけると、そこはまさに戦場であった。騎士やクルセイダーが前に出て戦い、後ろからはウィザードが魔法を打ち込み、プリーストが支援する。一次職の人達も自分になにか出来ることはないかと駆け回っていた。しかし敵の数が多く少しずつではあるが冒険者達が傷つき倒れていく。

「これはまずいな…数が多すぎる。まともにやり合っては勝てないぞ」
「確かにそうね…そうだ。この前習得したあのスキルを使ってみてはどう?」
「あれか…確かにあのスキルは有効だが…しばらく動けなくなってしまうからな。ハルナを守ることができなくなってしまうぞ?」
「私一人守るよりも今は皆を助けるほうが先でしょ。大丈夫よ、私もハイプリーストなんだから」
「分かった…だがあぶなくなったらすぐに逃げるんだぞ」

俺はハルナを自らの後ろに立たせ魔力を声帯に集中させる。……しかしこのスキルは少しばかり恥ずかしいんだが……贅沢は言ってられないか。

「皆に神の祝福を!ゴスペル!」

そして俺は歌う。神の力を借りたこの歌声は聴く者全てに神の祝福を与え、モンスターには神の鉄槌が下る。

「力が沸いてきたぜ!パラディンさん感謝する!」
「今ならどんな難解な問題もすらすら解けそうだ……」
「うおおお!今なら早漏な俺も遅漏に慣れるほどの耐久力だ!」

何か物凄いことを言ってる奴もいるみたいだが、気にせずに歌い続ける。後ろに立っていたハルナはいつの間にか俺の横に佇んでおり、俺の歌声に聞き惚れている。幸いにも敵は近くにはいないようだが、気を抜きすぎるのもどうかと思うのだが。

「大人気だね……少し妬いちゃうかも」

ハルナがそう呟いたのが聞こえたが聞こえてない振りをして、俺はずっと歌い続けた。テロが鎮圧されたのはそれから数時間後のことであった。
123名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/28(金) 15:28:11 ID:lx37Z1l.
「ありがとうパラディンさん。おかげで助かったよ」

俺はペコペコから降りてハルナと座って休憩してるところを、テロを鎮圧していた人達に話しかけられた。

「俺も礼を言わせてくれ、早漏な俺があれほどの耐久力を持てたなんて感動だよ!ありがとう!」
「私も貴方の歌声を聞いていると魔力がどんどん沸いてきて…おかげで精神力が尽きずに助かりました」

大勢からお礼を言われ、俺も悪い気はしなかったのだが、こういうのは余り慣れていない…。俺が返答に困っているとハルナが助け舟を出してくれた。

「ごめんなさいね。この人こういうのに余り慣れていないの。無口なのは勘弁してあげて」
「そうなんですか。でも本当に助かりましたよ。ありがとうございました」

一通り俺にお礼を言うと皆自らの居場所へ散っていった。俺ももう少し座って休んでいたいが、時刻はもう夕方を過ぎている。

「俺達も家に戻ろう」
「そうしましょうか」

ハルナを後ろに乗せ、ペコペコに跨りプロンテラの通りを今度はゆっくりと進む。俺は相棒の頭を撫でながら、良く頑張ったなと褒めてやる。ペコペコも嬉しそうに目を細めながらクェーと鳴く。

「あー!私も頑張ったのにぃ」
「それくらい分かってるって。ハルナも頑張ったな」

俺は片手で手綱を持ちながら体を捻り、ハルナの頭を撫でてやる。ハルナも嬉しそうに目を細めながらされるがままになっている。俺は両手で手綱を握りなおし、我が家へと戻る。大通りはつい先ほどテロがあったにも関わらず、賑わいを取り戻し始めていた……。


「ん……ちゅ……んふ」

我が家へ戻り少し遅めの夕食を取って体を清め寝ようとした時、いつも通りハルナが求めてきた。最初は軽く唇を合わせるだけのキス。そこから舌を絡めあい、激しいキスへと変わっていく。俺は正直疲れていたのだが。

「ん……今日もか?ハルナ」
「ええ……お願い。もしかして疲れてる?それなら我慢するから無理しないで」
「気にするな。お前のためなら喜んで相手してやるさ」

俺はハルナに覆い被さるように位置を変えると、服の上からその豊満な双丘を軽く揉み始める。二人とも寝間着のため、布地は薄く、服の上からでもその感触が味わえる。最初は軽く、徐々に強く揉み始めるとハルナが吐く息に熱が帯びてくる。そうして揉んでいるうちに俺は少し疑問に思ったことを聞いてみた。もちろん手は休めずに、だ。

「ハルナ、もしかして胸大きくなった?」
「ん…分からないけど…あん、グレイがそう感じているなら…ん、そうなのかも」

ふむ、と答えながら俺も愛撫に集中する。服のボタンを外し、前をさらけ出すと、豊かな双丘がぽろっと飛び出した。今度は直に触り、双丘の頂点にある少しずつ硬くなっている突起にも指を滑らす。胸への愛撫を続けていると我慢できなくなったのかハルナが俺の片手を掴み下へと導く。

「お願い、下も触って…」
「じゃあ俺のもお願いするよ」

服を脱ぎ、お互い一糸纏わぬ姿になる。位置をずらし、いわゆるシックスナインの体勢になると、ハルナは俺のモノに舌を這わせ舐め始める。俺もハルナの秘所に舌を這わせお互いに快感を高めていく。右手の人差し指を挿入し、ゆっくりと動かす。

「ひゃふ…あむ、んふ…んむ…」

俺のモノを舐めていたハルナも、舐める行為から咥える行為に変わっていた。口を窄めて吸ったり、咥えながらも舌を這わせたりしている。俺もハルナに挿入していた指を二本に増やし、激しく中を掻きまわし始める。

「あ、あ、あん!だめぇ、激し、い!これじゃ…あん!私がしてあげられないよ…んぅ!」
「そろそろいいかな…。今日はハルナが上になってくれないか」
「ん…わかった」

ハルナがゆっくりと体を起こし、俺に覆い被さるような形になる。片手で俺のモノを握り、位置を確かめる。

「それじゃ入れるね…んぅ…んはぅ」

ゆっくりと腰を下ろし、少しずつ俺のモノをハルナの中に沈めていく。全て飲み込むと一息つき、そして動き出す。

「んう…あん……んふ」

俺としては今すぐにでも激しく動きたかったのだが、このゆっくりとした動きも嫌いではない。なにより上で跳ねているハルナを見れるこの体勢が一番好きだった。最初は俺も動かずにじっとしていたのだが、ハルナの動きに合わせて俺も腰を突き出す。ハルナが腰を上げれば俺も腰を引き、下ろせば突き出す。目の前で揺れる双丘に両手を這わせ激しく揉む。指の動きに合わせて変形する双丘はいくら揉んでも飽きることがない。

「やん!すご、い…いいよぉ…気持ちいい…あん!」
「く、…そろそろ激しくいくぞ!」

両手をハルナの腰に添え、がんがん腰を突き出す。ハルナも自分で動こうとしているのだが押し寄せる快楽の波にされるがままになっていた。やがてその快楽の波も終わりを迎えようとしていた。

「あん!だめ!私…いく!いっちゃうよぉぉ!中に…中に出してえ!」
「ああ、たっぷり注ぎ込んでやるからな!」
「ああああぁぁぁぁいくぅぅぅぅ!」

どくん、どくん、とハルナの中に俺の白濁液が注ぎ込まれる。最後の一滴を搾り出したところでハルナは俺に倒れ掛かってきた。

「はぁ……凄い気持ち良かった」
「俺もさ」
「今日はこのまま眠ってもいい?」
「ああ…お休みハルナ」

俺達は抱き合ったまま、深い眠りへと落ちていった……。


−翌日−

「さて、今日も狩りにいくか」
「今日はどこに行きましょうか」

いつも通りペコペコに二人揃って跨り、狩り場へと赴く。狩りが終わったら今日こそ言おう。いつまでも二人で共に歩んで行きたい、あの言葉を――――
124名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/28(金) 15:30:07 ID:lx37Z1l.
皆様方に触発され書いてみました。
処女作なんで至らないところなど多々あると思いますがアドバイス等頂けたら嬉しく思います。
本家と色々仕様違いますけどそこらへんはスルーでお願いします(;´Д`)
というかセクース関連の描写が難しい・・・現時点ではこれが限界(´;ω;`)ウッ…
125名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/28(金) 19:10:47 ID:n/lVGeaw
>>124
とりあえず最初に。
もちょっと文章を改行してくれると助かる。
正直見づらい。

んで、感想だが、ゴスペルに早漏を直す効果があるとは思わなかったw
126名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/28(金) 22:28:26 ID:J1nI3y5U
悪くいえばありきたり。
良くいえば甘々と戦闘、一粒で二度おいしい。
不自然な箇所や誤字もないし、高らかにGJと叫ばせてもらう!

早漏の兄ちゃん、いい味だしててワロタw
127名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/29(土) 03:50:09 ID:l01k9T/Y
我が家にもゴスパラが一台ほしいところだな
128124sage :2005/10/29(土) 05:21:34 ID:Gil1bxGM
まずは感想ありがとうございます。

>>125
テキストで作成したものを貼り付けたので少々見づらくなってしまいました。
次をもし書くのであればその点に気をつけて書いてみたいと思います。

>>126
なるほど、ありきたりという点では自分も今見返して見るとそうだと思いました。

今になって言うと早漏の耐久力の奴はゴスペルのHP効果2倍のつもりで書いたのですが
それがいい味になっているようですね。
また閃きがあれば書いてみたいと思いますので温かい目で見守ってくれたら
幸いです。
129名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/29(土) 08:02:51 ID:k/LokqYE
「ありきたり」と「王道」は紙一重。踏破してこそ王道は拓かれる。
と、とあるエロゲーメーカーのスタッフの言葉を引用してみるテスツ。
130名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/30(日) 15:49:44 ID:P7MNvOVE
遅い感想レススマソ

とりあえずゴスペルに早漏を抑制する効果があったとは・・・
だからうちの知り合いのパラディンは恋人さんとやる時にゴスペル使うのか・・・納得納得・・・
・・・って、アリスたんに餌やらねえと・・・絞りたての俺特製白ポーションを・・・
131名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/30(日) 17:23:11 ID:EVKVc.po
アリスの内心
(´-`).。oO(母乳成分の方がいいなあ・・・)
132名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/30(日) 21:54:40 ID:P7MNvOVE
>>131
「絞りたての俺特製」の白ポーション飲ませて来るんだが・・・何か問題でも?(ぉ
133Delta Side Len :2005/10/31(月) 05:00:11 ID:g5fDaM5o
「ねー?平気かなぁ?」

紫色の法衣をひらめかせながらちょっとだけ駆け足。
私がするのは、前を歩くごつごつの甲冑に身を包んだ背の高い彼に
何度も飽きずに繰り返した問いかけ。
ゲフェンのおっきな橋を渡り終えるとき、先を歩く彼の十字を縁取った肩当が傾き振り返り、

「大丈夫だよレン。慎重にやればいける。
 GDではあれだけいけたんだしきっとうまくいくさ」

自身たっぷりに言う。
あたしじゃ見上げちゃうような高さから子供っぽい笑顔が降ってくる。
片方の目は閉じたままだけど、やっぱり笑ってた。赤い髪と青い空のコントラストがきつい。

GXを覚えてからしばらくGDで狩をしていたけど
だんだん物足りなくなってきて、つい先日、GHに行こうって話しになった。
その今日は協会の自主トレーニング期間。所謂OFFってコトだよね。
旅行行ったり買い物したりみんな思い思いの過ごし方をしてるんだろうけど。
あ、協会は教会とは違うトコね?
プロンテラ騎士団とはまた違った毛色の治安維持機関みたいなもん。
あたしたちはまだ下っ端。
転職して間もないプリーストとグランドクロスがまだ使い物にならないパラディン。
だから遊んでばかりもいられないのだ・・・へぅ・・・。

――――でもあたしは知ってるんだよねー。こういうときは大抵調子乗りすぎるって・・・。
不安だなぁ。でもまぁ、あたしもちょっとは行って見たかったんだけどね、へへー。

考えながら歩いていると歩幅の大きな彼が少し離れていた。
クリーミーがゆらゆらと飛び回り視界を塞ぐ。

「あ、ちょっとまってよーフィー!」

あたしは近づいてくるキノコにHLを唱え追い払いながら走る。
コボルトを払いながら歩く彼、フィーはペコに乗らない。

いわく『レンのそばで歩きたい』だってだって!
どうよ?かっこいいでしょーエヘヘ。
え?『ただでさえ足遅いのにペコに乗ったらお前見えなくなっちゃう』って言ってたって?
またまたぁ〜そんなことないよぉ。イカンイカン惚気ちゃったね?

「とにかく無茶はしないこと!あたしだってSPに限界あんだからねー」
「そう心配すんなって。俺達ならやれるよ」

どーこからこの自信はわいてくるんだかなぁ。
結局あたしの心配は払拭されることなくGH騎士団の入り口へと到着。
崩れかかった扉を前にして、

「さて・・・、どうしよっか、2Fってきついんだよね?」

GH騎士団は二階層構造なのは協会の資料で見てきた。
どっちで狩をするかは決めていなかったからフィーにたずねる。

「2FのJKとか大変そうじゃない?」
「うーん、とりあえず腕試しに1Fにすっか」

初めてのGHで勝手もわからず、とりあえず1Fに行くことにする。やばそーなら
それはそれで撤退の練習にもなるでしょう。うひゃーどきどきするなぁ。

「じゃぁ行こうレン。さぁいこうすぐいこういまいこうやれいこうそらいこう!」
「はしゃぐなっ!」


一通り支援を済ませ扉を開ける。
目の前には暗くだだっ広い大広間。
光を取り入れる窓はなく生活が失われた空間にはぽっかりと闇が口を広げて
あたりを飲み込んでいる。
向こうに階段が見えるがその前には大きな柱が崩れていた。

「うわー、ぼろぼろだねぇ」

昔だったら綺麗だったんじゃないかと思う柱の装飾を眺めながらつぶやく。

「だな。昔はむさいおっさん達がごつい鎧着てひしめき合ってたんだろ?こうぎゅぎゅっと」
「そんなわけないでしょ」

冗談をやり取りするくらいには緊張はなかった。
が、

「ん・・・来るぞ・・・!」

フィーが低い声を上げる。
一瞬で走る緊張感。
暗くて敵が見えない。
けど聞こえる音。
鎧を揺らす、
剣を引きずる、
音。

「ど、どこっ?!」
「レン、左奥だ、気をつけろよ」

つい不安に声をあげちゃった私とは対照的に
低く冷静な声が短く注意を促す。
冗談を言ってたときとは打って変わって、鋭く目つきを変えるフィーがちょっと怖い。
見つけた。
崩れた柱の裏に一体。
階段の上の手すりの向こうに見えるもう一体。
こちらが視線を送ると息を合わせたかのように上の鎧の魔物が走り寄って来る。
それにつられるようにして大きなサーベルを引きずり近づいてくる一体。
えーと、レイドリックとカーリッツバークだったかな?バーグか、まぁどっちでもいいや。
フィーが前に出て剣を振り上げる。
あわせるようにあたしも詠唱を開始。
首元を飾るクロスのペンダントヘッドが急かすようにゆれる。

「Let all the angels of God worship him!Kyrie Eleison!」

あたしはすばやくキリエの詠唱を済ませフィーの体を覆うように光でつつみ、
魔物の剣から身を守る障壁を薄く張る。同時、

「Behold the Lamb of God, that taketh away the sin of the world!HolyCross!」

キリエの障壁を盾に敵の剣を受けつつ、振り下ろす剣に纏う光が裂けるように突き刺さる。
しかし魔物はそれを耐えなおも攻撃の手を緩めない。
フィーに向かって振り下ろされる剣にキリエが掻き消えてもかまわずフィーは続けて
剣を振る。縦に振り下ろした剣はさらに横薙ぎに一筋。鎧が崩れ消え去ってゆく。
崩れ行く視界の向こう、新しい壁紙に踊るのはサーベルを振りかざす姿。
目の前に振り下ろされる剣。
私は必死でキリエを張りなおそうと口を開く。

が、
振り下ろす剣の軌道はフィーを逸れ、床に突き刺さる。
床に亀裂が入りそこから競り上がる様に現れる大地の牙が迫る。
カーリッツバーグの遠距離攻撃、グリムトゥースがあたしを捕らえた。
場慣れしていないのがばればれの動きってヤツだよね。フィーに近づきすぎてた。
しまった、と思ったときには遅く、その痛みにキリエの詠唱を中断。

「くっそ!」

フィーの舌打ちが聞こえる。ごめん、サポートし切れてないよね。
がんばるから、耐えて。とっさにヒールを送る。
そして、再び。

「HolyCross!」

その声は低く鋭く。大きな骨は纏う鎧をこぼし崩れていく。

ヒールを施しながらあたしは周りを見渡す。
・・・よかった、なにもいない。

「ふぅ・・・フィー、やっぱコレ、きつくない?」

しょーじきこいつはきついわーと思いながら言う。
フィーは赤い髪の間から覗くいたずらっ子な片目でこちらを見て、

「へっへ、俺もそう思う、けど、倒せただろ?」

笑いながらいわないでよ。

「せっかくHSP飲んだんだし休み休みでもいいからさ、もうちょい狩ってみよう?」

フィーの提案に条件をつけるべく一刺し指を立てながら

「絶対に無茶しないこと。あとちょっとでもやばいと思ったらハエで飛んでね」

釘を刺す。

「うんうん任せろ!」

不安はやっぱり、消えなかった。
134Delta Side Lensage :2005/10/31(月) 05:01:51 ID:g5fDaM5o
それからしばらく、休み休みながらもひやひやの狩をしていた。
意外とそれなりの狩にはなってたけどね。
HSPが切れそうなのでいったんゲフェンに戻ろうかって話をしていたときだ。
不意にフィーの左隣に真っ黒でおっきな馬にのったこれまた黒くてでっかい騎士が現れた。
思ったよりも上手くいっていた狩に、思った通りそれなりになっていた狩に、
私も、フィーも、すっかり油断していた。

「なっ・・・コイツは・・・!」

フィーが叫び咄嗟に飛びのく、

つもりだったんだろうなぁ。
眼の前でバックストロークなしに振りぬかれた黒い騎士の大きな剣。
剣は私の眼前をすべり、立ち上がりかけているフィーの鎧に食い込むように見えた。
『斬る』でなく『叩き割る』ってイメージの大きな剣はかろうじで鎧ではなく盾により阻まれた
みたいだけど、フィーは向かいの壁へと吹っ飛ばされてた。

詠唱を唱えるフィーが見える。振りかぶった剣を構える大きな黒い騎士が見える。
私の手が震えているのが感じられる。自分の歯の鳴る音がイヤに大きく頭に響く。

「The sting of death is sin, and the strength of sin is the law. Sacrifice!」

大きく、一閃が騎士を貫く。自らの命を以って成される一撃は深淵をも容易く
切り刻む。でも、その反動をフィー自身はココロもカラダもキツイはず。
黒い騎士の苦しそうな雄たけびが聞こえた。
しかし騎士は剣の握りを緩めることなく振り下ろす。
大きく見開いたフィーの目が私を捉えて言う。
同時に私の本能も自分自身へとアラームを発する。
その信号はどちらも同じ、
『逃げろ』
だった。

「フィー!フィ、・・・逃げ・・・お・・・ぐ・・」

フィーが俯いたかと思うとごぽりと音がして口から吐き出される血液。
動かないフィーに興味を失ったのか私へと振り向く黒い騎士。
こいつが現れてみた映像はものの数秒。びゅーんと現ればきーんとフィーを飛ばして私へくるり。
振り向いた黒い騎士はじりじりとこちらへ近寄り、今度は大きくバックストロークをとる。
足は、動かなかった。
ぞくぞくと背筋を何かが這い回る感じがして、ぎゅっと目を瞑る。

「や・・・た、たすけて!」

叫んだ。すっごい情けないよねー・・・。情けないけどさ・・・あたしは必死で大きな声で助けを求めた。
不幸中の幸いとはよく言ったもの。
ここは2Fへとあがる階段の付近の通路で2F目当てで来る人が通りかかりやすい通路だった。
カツっとヒールを鳴らして角から赤い僧服に身をつつんだ女の人がビンを口に傾けたのが見えた。
彼女はビンを投げ捨てるとその場から一足飛びで私の横を通過。

「あなた、後ろに下がってなさい?」

ビンの割れる音が背中で響くすれ違いざま、聞こえる澄んだ声。
長い、あたしと同じ色の銀髪をなびかせ通り過ぎる風に幽かに懐かしい匂いを感じる。

「あ、」

ほっとしちゃって、それしか声がでなかった。
その後はちょっと信じられない光景だった。
自分で戦う聖職者あるまじき聖職者がいるって噂では聞いてたけど、
まさかこんなに強いとは思わなかった・・・。
彼女はチェインを振り回して黒い騎士と踊るようにして戦ってた。
弓を持った鎧の魔物が近くに現れたけど、キリエで即座に防御。

「あなた、それだけ任せたわ」

そういわれてようやく自分がぺたりと座り込んで見とれていたのに気づく。
なんか恥ずかしくなって急いでHLを撃つ。こいつならニューマで攻撃を防げるから私でも倒せる。
足元に遠距離攻撃防御壁をゆらつかせ、

「The glory of the Lord shone round about them!Holy Light!」

詠唱を終え残るのは崩れた弓。ゆっくりと霞んで行くソレを荒い息をつきながら見送る。

「お疲れ様」

必死だったから、さっきの彼女がすでに黒い騎士を倒した後だったのに気がつかなかった。
情けない、恥ずかしい、悔しい。感情に、なぜか怖い、はなかった。
自然と涙が出そうになるのをこらえ顔を伏せる。

「・・・あなた、大丈夫?」

気分が悪くなったのかと思われたのかな。
あたしが焦って否定すると高位の僧侶は微笑んだ。
さっきから変な焦燥感が静まらない。懐かしいこの顔を見ると知らない感情が奥からあふれる。
それをどうにもすることができないもどかしさから逃れたくてフィーを呼んだ。

「あ・・・フィー、フィーは・・・っ」
「・・・フィーって、言うのね、彼」

あれ、私がHL撃ってるときに起こしてくれたのかな。
胸がきしむ。
フィーが頭を掻きながらのそのそと起き上がってくる。

「いてて、うおーい、レン、あれ」

あたしに起こしてもらったと思ってるらしいフィーは、
寝ぼけたような目であたしと彼女を交互に見やる。
そこで私は、はっとしてお礼を言っていないことに気づく。

「あ、あの、ありがとうございました。あたしもフィーもまだ弱くって・・・」
「いいのよ、軽く腕慣らしだから」

う、腕慣らし・・・。深淵の騎士で腕慣らしなんだぁ。
あれだけの動きができるならそんなもんなのかなぁとか、
あんまり前衛についての知識のないあたしは呆気にとられていた。
フィーをちらりとみるとなんだか凹んでいた。やっぱすごいんだ・・・。

「あなた達にはちょっと早いみたいね。人の少ないところで迷惑かけないように
 ってのも大事だけどそれじゃ助けを呼んでも今日みたいにうまくいくとは限らないわよ」

頬に手をあてながら言う口調はなんだか困ったような響き。
うぅ・・・遊びで試しにきましたなんていったらおこられそうだなぁ・・・。
あたしとフィーはすっかり萎縮してすいませんなんて謝っていた。

「そうね、よければサポートくらい、しましょうか?」
「え、でも・・・」
「あ、・・・その、俺からもお願いします」

あたしはまだお願いしてない。
でも、フィーがそういうなら・・・。

「いいんですか?」
「ええ、危なっかしいもの、あなた達」

ふふ、なんて笑われながらあたしとフィーは頭を下げる。
こんな強い人に手伝ってもらえるなんて運がいいんだろうな。

「・・・あ、ありがとうございます。あたしレンでこっちフィーです。お世話になります」
「お願いします」
「ふふ、リズよ。私は厳しいから覚悟しなさいね?」
135Delta Side Lensage :2005/10/31(月) 05:04:08 ID:g5fDaM5o
なんだかんだであたしとフィーは日が暮れるまで手伝ってもらってしまった。
なにかと未熟さを痛感し、恥ずかしくてたまらなかった。

「ずいぶん日が暮れちゃったわね、今日はこの辺にしときましょうか」
「お疲れ様でしたぁ」
「お疲れお疲れ」

ホントに疲れたよ。
ターゲットコントロールに始まりリカバリーの使い方から
キリエの使いどころまでいろいろ教えてもらった。
リズさんパラディンと組んだことあるのかなぁ。
戦闘型なのにぜんぜん詳しくってびっくりしちゃった。
すごい、と思う反面、やっぱりくやしかったり情けなかったりした・・・。へこむ・・・。

日が暮れてゲフェンに泊まることにしたあたし達は
リズさんの泊まっている宿にお世話になることにした。
疲れておなかペコペコだったからご飯いっぱいたべちゃった。うへー苦しい。

「ふふ、食べ過ぎちゃった?」

リズさんが例の笑い声とともに言う。そういうリズさんだっておかわりしてたくせにぃ。

「ハィ・・・。もう食べられません。おいしかったぁ」
「料理もいいけどここの露天風呂もすごく素敵よ。後で入りましょ」


「わぁ、ひろーい」

リズさんの勧めで一緒に露天風呂に入る。湯船も洗い場も広くなんだか落ち着かないや。
あたしはお湯を体にかけながらタオルで腕をこする。
横にリズさんが同じように体を洗ってるのが目に入った。
わ、、、おっきい・・・。つい見ちゃうよね、胸・・・。
さっきまでは服の上から押さえつけるようにしていたソレは今は開放されて美しい曲線を描く。
あたしは自分の胸に目を移し、

「はぁ・・・」

ため息もでるよねこれは・・・。
フィーはこれでいいとかこれがいいとか意味不明なこと言うけどさ。
あたしは見るたびに情けなくなるこの凹凸のない体をなでる。
もう一度隣を見るとあこがれるようなスタイルのリズさん。

「・・・?」
「えへへ・・・」

にこっと微笑みながらも困ったような表情でなぁに?と問いかけてくるリズさんに
情けない顔で笑ってごまかす。
一通り洗って湯船につかると後からリズさんも隣に入って空を見上げた。

「ふぃーごくらくぅー」
「お疲れ様。今日はがんばったわね」
「ほんとありがとうございます」

今日はまじでがんばった。リズさんには感謝感激。あたしは素直に笑顔で答えた。

「いえいえ、ところであなたのクロスのペンダントヘッド、綺麗ね」
「あは、いつ買ったのかもらったのか思い出せないけどお気に入りなんですよ」
「そう・・・大事にしてるのね」
「はい」

なんだか嬉しそうに、でもどこか悲し気に目を細めるリズさんが懐かしかった。
一緒になって空を見上げたら、月は半分に満たずに弓みたいに細く反っていた。
136Delta Side Lensage :2005/10/31(月) 05:05:00 ID:g5fDaM5o
「ふぁーいい湯だったぞー」
「おう、俺もさっき上がったところだ」

タオルで髪を抑えながら部屋に戻ったあたしは鏡を前に髪の毛を乾かす。
後ろに映る、剣を磨くフィーが見えた。
こちらを見ないで返事をした真剣な横顔に胸がきゅんと高鳴る。
あ・・・あたし、したい、かも・・・。自分で意識したらその想いは急速に膨らんだ。
未熟さ――その・・・技術的にも・・・カラダのほうも――を慰めるようにフィーを求める。

「ね、フィー・・・」
「ん?・・・んっ」

振り向いたフィーの唇を塞ぐ。フィーの首に腕を回しそのままベッドに押し倒して言う。
ねぇ、いっぱい慰めて?あなたに夢中になりたい。

「フィー?あたし、えっちしたい」
「いや、俺のほうがもっとレンとえっちしたいぞ」
「んふ・・・」

赤い瞳を見つめてキスを繰り返す。
フィーがお返しだとばかりにあたしの背に、お尻に手を回す。
フィーの手が背筋をすべりお尻から太腿へのラインをなぞる。
ぞくぞくとした痺れが体を通り抜け、それを押さえ込むように、
でももっと欲しがるようにフィーの口を吸う。やだぁ・・・興奮しちゃうよぉ。

「んむぁ・・・んっ。ちゅる、はぁ――あっ」

舌を絡ませ涎でべとべとになるのも気にせずにフィーを求める。
あたしの背をなぞっていた手は脇を通っていつのまにかはだけた胸へ。
ふにふにと胸を弄られあたしは思わず震える。

「レン、やらけー」
「あぁっフィ、フィー。フィー。んぅっぁ・・・ぁっん」

形を変える薄い胸が気持ちよくってあたしは熱っぽくフィーを呼ぶ。
ぎゅっと抱きしめたフィーの背中。首筋を強く吸う。
フィーの手が太腿の内側をなぞっていき、きゅっとつかむ。

「あっっ、はっか、感じちゃうぅうん・・・んぁあはっ」
「レン、レンっ」

びくびくっと痙攣させて軽くイっちゃった。
仕返しをするようにフィーのあれをつかみごしごしとこする。
フィーは息を荒げて硬度を上げ、泣いたように先からとろとろと
涙を流しているのがすごくやらしい。
手がべとべとになったのをぺろりとなめるとフィーは顔を赤くする。
カワイイ・・・。もっとフィーを感じさせたくてフィーのあれに口を寄せる。
ぬるぬるのあれが唇に触れびくりと震えるのが愛しい。舌でつつむようにして口へと誘う。

「んっ・・・んぅぅ、ぷぁ、きもちいー?」

目だけでフィーを見て、いたずらするような顔で笑ってみせた。
真っ赤になったフィーがかわいくてつい強く吸いたてると
フィーはたまらないといった様子であたしの頭に押し付ける。

「んぐっ、んむぅうう・・・んんんんっ!」
「やべ・・・これ、いっ、きそう。レン?イ、っく」

喉までフィーを受け入れ残りを手で擦りあげると苦しそうに呻いて白濁を吹きこぼす。
苦しくて必死で飲み込んだんだけど勢いが強くて吐き出しちゃった。
口を離しても目の前でいまだ放出を止めないアレを見つめながら、
恍惚の表情になってる自分が窓に映って見えた。肩でざっぱに切りそろえた
銀髪がべとべとだぁ・・・あたしえっちかなぁ・・・。
フィーは不意に横になりあたしの下着をずらしてアソコに舌を這わす。

「ひうぅ!あっんフィ、ああああぁ」

あんまり突然で、気持ちよかったからびっくりして声おっきくなっちゃったよ。
フィーの舌が気持ちいい。
ぐちゅぐちゅと粘着質の音が部屋に響きあたしは恥ずかしくて、
だけどその恥ずかしさがきもちよくって腰を浮かせてフィーの口へ押し付ける。
シーツをぎゅっとつかんで快感に飛ばされないよう必死ですがった。
でもフィーはあっさりとあたしを快感の渦へ引きずり込む。

「んあぁあっ、フィー、フィーもっとぉ。もっとしてっあたしのいっぱいしてっ、んぅ」

声を聞いたフィーがたまらず体勢を変えあたしのあそこにあれをあてがうのがわかった。
これからくるであろう快感に身構えるように肩に力が入る。
フィーがあたしのあそこの襞を掻き分け、ゆっくりと、熱く震えながら入ってくるのを感じた。
早急でないその挿入はあたしにこの上ない快感を引き起こし、身構えていたはずなのに
耐えもせず、あっけなくあたしの常識は堕ちてゆく。

「きもちいいっきもちいいのぉ。そっ、そう、いいよぉそこっ」
「こう、だろっ。こ、っこだろぅ・・・!?」
「あああぁんっき、きもちっい。つい、ってぇ!突いてっあたしのぉ」

狂った。フィーと二人きりならどんなえっちなことでもできる。だからそうした。
あたしの口から漏れるみだらな喘ぎと単語。息を吐くたびフィーの鼓動が強く響く。
フィーはあたしの背を支え後ろに倒れこんだ。
きゃっと小さく叫びあたしは立ち膝でベッドの上に跳ねる。
向こうの壁際に見える大きなスタンドミラーに、あたしのとフィーのがつながりを、
淫らに出し入れを繰り返しているのを見る。フィーが腰を打ち上げるたびにあたしの体は跳ね、
襞がめくれ上がり少し粘り気のある透明な液を撒き散らし沈んだ。
きもちよくって何も考えられなかったから、あたしはただ意味もわからずに声を上げて啼いた。

「そっ、イ、いい!奥、奥にぃ、奥に突き入れて掻き混ぜてぇえ!」
「レン!レン俺おっ、く」
「だめっああぁんあだめだよぅうぅ・・・イっく!イく、はっイっ、っちゃうあぅんあ」
「一緒に・・・っくはイく、ぞっ」
「あはっ、あ!好きっ好きぃ、あっあっんあああ、イぁ―――――――――」
「ぐ―――」

まっしろな視界。
ううん、きっと頭の中がなにも考えられない、まっしろだから見えてないんだよね。
でも見えないのが不安で、つながってるのだけじゃ怖くて、フィーを呼んで抱きしめる。
フィーもぎゅぅっとあたしをきつく抱いてくれる。
とくとくと注がれるのが気持ちよくって瞳を閉じて思う存分味わう。
なんかもやもやしてた変な感情が薄れてゆく。
うん、明日からまた二人で頑張って行こう。あたし達のチカラで強くなってみせるんだもん。
フィーの腕に包まれて、ずるりと引き抜かれる感触を感じながらあたしの意識は溶けていった。


「レン、レン、ほら起きろって」
「んぅー?」

フィーがうるさい。なんだよぉまだ寝たりない――。

『ぐぎょるるるるる』
「・・・レン、今日の朝飯はゲフェン風だぞ?」

あたしは鳴ったおなかとフィーの台詞に勢いよく身を起こす。
フィーの目を見るとにこりと笑って挨拶が返ってくる。

「おはよう」
「ゴハンだ!」

シーツをはだけてロビーへ行こうとして止められる。

「レン、着替えて、っつーか服着てからいこうな?あと髪、ぼさぼさ」
「を・・・わ、わかってるよ!」

あぶないあぶない。素っ裸で行くとこだった。
寝ぼけてるみたいだ・・・シャワー浴びてこよ・・・。


「ご馳走様でした」
「ご馳走様」

あたしとフィーは朝食を食べ終えて宿を出る支度をする。そこにリズさんの姿はない。
どうも、昨日の夜ここを発ったとか。忙しかったのかな・・・。
せっかく気持ちがスッキリしてるのにちょっとがっかり。

協会のOFFも終わり。今日からまたプロンテラに帰って任務の始まりだ。
がんばろうね、フィー。横顔をみてにこりと笑う。

「・・・?」

なんだ?と言いたげな顔で笑みを返してくる。だからあたしはごまかすように言う。

「さって、今日も一日がんばろー」
「おぅ」

フィーは窓を開けながら短く返事。
今日は晴れ。
ゲフェンにさす日差しは昨日よりも強く、暑く光る空に鳥の鳴き声が消えていった。
137名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/31(月) 05:11:28 ID:g5fDaM5o
誰もいなそうな今のうちっと思って投下しました。
てか一発目sage忘れてしまいましたゴメンナサイゴメンナサイorz
138名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/31(月) 09:09:45 ID:S62ix66.
いや〜、堪能させていただきましたよw
詠唱がかっこよくてかっこよくて、つい口に出して叫びたくなりました^^
俺の詠唱は全部日本語だからなぁ…

とりあえず、朝イチでGJをお届けです!
139名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/31(月) 16:42:50 ID:hhdaTZCE
伏線を伏線のままにするたぁ不届きせんばんっ!
続編、お願いしますよ〜 リズさま(*´д`)ハァハァ
140行動と言葉のバランス(0/5)sage :2005/11/01(火) 02:48:59 ID:tgpYZLj2
こんばんわ。
長らく書いていたものが漸く完成しました。
ダラダラとクソ長い文章を書いてしまいましたが、今回も甘甘です…w
よって甘いのが苦手なヒトはスルーすべし。
前スレにも一応書いてるのですが、やはり投稿の瞬間ってドキドキしますねw
では、お楽しみいただければ幸いです。
141行動と言葉のバランス(1/5)sage :2005/11/01(火) 02:50:25 ID:tgpYZLj2
穏やかな日が射すプロンテラ。
その一角の、何もない平凡なところに俺達のギルドの溜まり場がある。
しかし、夕暮れ時から夜までの数時間はここには俺しかいない。
ゆっくりと心を落ち着かせ、精神を統一できるこの時間は
ウィザードの俺にとってはかけがえのない時間なのだが…

「だ〜れだっ!」
「マスター…必要以上のスキンシップは遠慮してくださいといつも言っていますよね?」

マスターの時間に余裕ができてからというもの、俺のその時間は無いに等しくなった。
どこからともなく現れ、目隠しならまだしも俺に抱きついてその存在を誇示する。
こんな風景、他のメンバーに見つかったらどうなることやら…

「むぅ…ユーリ君はどうしてそうお固いのかな?」
「貴女の節操がなさすぎるだけだと思いますが…」

俺の固さに感謝して欲しいくらいだ。
据え膳食わぬは男の恥と言うが、俺は彼女を抱いたことは一度もない。
まあ、恋人でもなんでもないから仕方がないのだが。

「む…私がこういうことするのはユーリ君だけだよ?」
「恋人でもない男にすぐ抱きつくのが、節操がある人の行動とは思えませんね。」

俺達はいつもこんなやり取りから始まる。
始めは無理に押しのけていたが、それが無駄だとわかってからはその好意に甘んじるようになった。
いや、泣き落としされたのは他のメンバーには秘密だ。

「ところでマスター、そろそろ離れてもらえませんか?」
「もう少しだけ…お願い…」

抱擁も終わりに近づくと、マスターはやけにしおらしい態度になる。
少しだけ強まる腕の力に、僅かな時間を許す。
最後に決まったように頬擦りをし、彼女は俺から離れていく。

「マスター、他のメンバーに見られたらどうするんです?俺は責任取れませんよ。」
「そのときは、私がユーリ君の恋人ってことにすればいいじゃない。」
「そういう問題でもないでしょう?」
「でも、ユーリ君彼女もお嫁さんもいないでしょ?」
「ですが―――――…」

そうこうやり取りをしているうちに、他のメンバーが溜まり場にやってきた。
2人、3人とその人数は増えていく。
そんなこんなで、俺とマスターの会話は中途半端なまま終わることが多い。
今日も俺の隣に座りながら、皆との雑談に興じている。

どうして俺はこの人を拒絶してしまうのだろう。
柔らかそうな栗色の長い髪。
成熟したプロポーション。
共に美しい顔と声。
絶大な退魔法の威力。
そして何より厚い人望。

外見も中身も完璧。
しかし、何故俺はこの人を拒絶してしまうのだろう…
そんなことを考えていると、メンバーの一人が口を開いた。

♂クルセ「なあ、ユーリさんとマスターって付き合ってるの?」
「いや、そうでは――――」
「やっぱり皆知ってたんだ。驚かそうと思ったのに〜」

―――――…は?
今この人は今なんて言ったんだ?
皆知ってた?
誰と誰が付き合ってるって?

♂クルセ「やっぱりそうだったのか。ユーリさんもやるねぇ♪」
♀ハンタ「あー!マスターずるいよ〜!!」
♂モンク「…仲良きことは美しきかな…」

マスターの勝手な発言の所為で、勝手に盛り上がるメンバー達。
収拾などつくはずがなく、耳に入ってくる会話は全てピンク色。

―――落ち着け―――

♂クルセ「それでそれで、ユーリさんとはどこまで行ってるんですか?」
「そ、そんなの答えられないよぅ…」

―――落ち着け―――

♀ハンタ「けちけちしないで教えてくださいよ〜♪」
「あぅ…だから〜…ヒ・ミ・ツv」

―――落ち着け―――

♂モンク「…吾が事のように喜ばしいぞ…」
「ありがとうございます♪」

―――落ち着け―――るか?
思ったときにはもう遅い。
俺はありったけの魔力を使い、サンダーストームを溜まり場に叩き落した。
突然の落雷に、その場の面子が一瞬にして動きを止める。

「ふざけるのも大概にしてください…マスター。」
「え…あの…ユーリ君、怒って…る?」

中でも一番動揺していたのがマスターだった。
普段冷静な俺が起した癇癪、驚くのも無理はないだろう。
信じられないといった様子でこちらを見つめている。
だが、そんな表情くらいでは俺の怒りは治まらない。

「常日頃から、貴女の行為は迷惑以外の何物でもありません。以後自粛してください。」
「…ッ……ぅ…」

こんなことを言っている自分に腹が立って、つい舌打ちをしてしまう。
ギリッと歯が鳴るほどに歯を食いしばり、子供のようにそっぽを向いた。
しかし、これくらい言わないとマスターは聞いてくれないだろう。

♂クルセ「ユーリさん、いくらなんでも言いすぎだと思うよ?」
♂モンク「…ユーリ…己が眼で現実を確かめるが良い…」
♀ハンタ「そうだよ!女の子泣かせるなんて最低だよ!!」

耳を疑った。
しかし、そう聞こえたのは事実。
俺はゆっくりと、マスターのほうに視線を向けた。

「…ぅ…ック…っ…」

そこには、ぽろぽろと大粒の涙を流しているマスターの姿があった。
服の裾をキュッと掴み、口を真一文字に結んで必死に声を抑えている。
その涙を見た俺は同様を隠し切れなかった。
胸が…痛い…

いつも笑っていたマスター。
俺がきついことを言っても笑ってくれたマスター。
彼女を泣かせて始めてわかった己の感情。
この胸の痛みが物語る、彼女に好意を抱いているということを。
だから俺は、素直に彼女の行為を受け入れられなかったのか―――…
でも、それも…今日で終わりにしよう。

「マスター…いえ、フィアさん…短い間ですが、お世話になりました。」
「…ッ…?ユーリ…君…?」
「迷惑だとは言いましたが…貴女の腕の暖かさ、嫌いじゃありませんでしたよ…」
「ユーリ君!?」

俺はその場で服に付けたギルドエンブレムを引きちぎり、そのまま蝶の羽を握りつぶした。
到着地はアルデバラン。
マジシャン時代を過ごした、俺の第二の故郷だ。
当分は…ここに篭ることになるだろう。
142行動と言葉のバランス(2/5)sage :2005/11/01(火) 02:51:30 ID:tgpYZLj2
♂クルセ「いっちゃった…ね。」
♂モンク「…ふむ…」
♀ハンタ「アタシがあんなにキツイこと言っちゃったせいかな?;」

どうして―――?
どうして貴方は側にいてくれないの?
嫌いじゃないんでしょ?
なら…どうして―――…?

私の頭の中はユーリ君のことで一杯になってしまう。
私の所為でこうなったのはわかってるけど…
もうダメ…おかしくなりそう…

「―――いで…」
「!?」

確かに今、誰かの声が聞こえた。
ううん、誰かじゃない。
間違いなく、ユーリ君の声。
その小さな声は、囁くように私の耳にだけ聞こえてくる。

「―――泣かないで…俺のことはもう、忘れてください…」
「イヤだよ!絶対イヤだから!!」

叫ぶ私の声は、ユーリ君には届かなかった。
涙が止まってくれない。
酷すぎるよ…こんなの…

♂クルセ「俺があんな軽率なこといわなけりゃ…クソッ!」
♀ハンタ「せめて場所がわかれば探しに行くのに…」
♂モンク「…ユーリは…意外と単純な面があってな…
     …吾の記憶が正しければ…今、奴の拠点はアルデバランの筈だ…
     …魔術師たるもの…時計塔での修練は必須だからな…」
♂クルセ「何でそんなこと知ってるんですか…?」
♀ハンタ「相変わらず謎が多い人…でも、其処が良かったり…v」
♂モンク「…ふん…」

本当かどうかなんてわからない。
けれど、今私がかけられる可能性は曖昧な彼の記憶だけ。
言葉より先に、私はワープポータルを展開した。
その僅かな可能性を失いたくないから。

♂クルセ「おっと、殲滅なら任せてくださいよ。」

―――え?
考える間もなく、ゼクス君がポータルに乗った。

♀ハンタ「ミミックとかライドワードは私に任せて!」

―――どうして?
ナルちゃんもポータルに乗ってしまった。

♂モンク「…吾らは皆…お主とユーリの恋路が気になるのだ…
     …吾の拳なら、いかなる敵も粉砕して見せようぞ…?」

―――みんな、ありがとう。
ゼンさんが久方ぶりに見せた笑顔には、期待と慈愛が満ち溢れていた。
行こう。
そして彼に伝えたい。
皆の思いと、私の想いを―――…


「吼え猛る荒々しき大地の牙よ!その飛礫を刃とし我が敵を討たん!!
 ―――ヘヴンズドライブ!!」

炎の壁に足止めされていた複数のカビのモンスターが大地の力に打ち落とされた。
マジシャン時代から倒してきたそれは、今の俺にとって倒すことなど造作もなかった。
俺は自分の怒りを、ふがいなさをモンスターにぶつける為に、更なる階層へと登っていく。
チクタクと時計の針の音が鳴り響く其処は、アラームが大量に闊歩していた。

「まずいな…だが…」

噛まれるか噛まれないか、そのギリギリのラインを通過する。
ガチン!と勢い良く鳴るアラームの牙を横目に、俺はクァグマイアで牽制する。
幾重にも炎の壁を張り、奴らの動きを完全に止める。

「吹けよ烈風!集えよ氷霧!全ての生命の時を止めよ!!
 ―――ストームガスト!!」

吹き荒れる吹雪の中を無理矢理突き進むアラーム。
しかしそれは凍りつき、炎の壁に溶かされ再び凍りつく。
俺は回りに氷付けのアラームが転がった瞬間、勝ちを確信した。

「天に響き地に轟け!雷帝よ、全てを焦がし焼き尽くせ!我は今その名を…グァ!?」

油断した。
背中に走る激痛、その原因は宝箱の形をしたモンスター。そう、ミミック。
勝利を目前に油断した俺は、フェンクリップの力を借りることすら忘れていた。
しっかりとフェンクリップを握り締め、再び魔法の詠唱に入る。

「天に響き地に轟け!雷帝よ、全てを焦がし…」

先ほどよりゆっくりとした詠唱の最中、氷を割り大量のアラームが俺目掛けて突き進んでくる。
それでも、クリップの力を借りた俺の詠唱は止まらない。
全身を噛み付かれながらも、渾身の一撃をお見舞いする。

「焼き尽くせ!我は今その名を呼ぶ!!
 ―――ロードオブヴァーミリオン!!」

詠唱が完了すると同時に、俺はハエの羽を握りつぶした。
正直身体が限界だった。
飛んだ先に敵影はない。
よし、助か―――あれ?視界が…歪む…?
そのまま、俺の意識は何処かへいってしまった。
143行動と言葉のバランス(3/5)sage :2005/11/01(火) 02:52:51 ID:tgpYZLj2
「…フィア…呆けている場合ではないぞ…?」
「あ、ごめんなさい…」

時計塔を見上げ、立ち尽くしていた私を現実に引き戻したのはゼンさんの声だった。
少しの可能性にかけて、私達は時計塔の中を進んでいく。
途中出会う全ての人に、愛しい人の面影を話していく。

「あの、金髪で女の人みたいに髪が長いウィザードを見ませんでしたか?」
♂アサシン「いや、見てないかな。」

「あの、金髪で―――」
♀アコ「すみません、みてないです。」
♂マジ「僕も見ていませんね。」

「あの―――」
♂プリ「ああ、それだったら3Fの入り口で見かけましたよ?」
♀Wiz「なんだかホントに女の人みたいに見えたよねー。美形だったし。」
「その人です!ありがとうございます!!」
「…やはり…か。」
「確かにユーリさんは女の人っぽいですし、間違いないでしょうね。」
「流石ゼンさん、大当たり!」

僅かな可能性にかけてよかった。
けれどまだ本人は見つかっていない。
探そう、その為にここに来たのだから。

3Fに入ると、黒こげになったアラームの残骸が煙を立てていた。
まだ新しいそれは、強力な稲妻の魔法を受けたのか、いたるところでバチバチとを音を立てている。

「これってやっぱり…LoV…かな?」
「そういえばユーリさん、LoVが得意でしたっけ。」
「…後…SGとHDもな…」
「それじゃ、まだ近くにいるんじゃない!?」

その言葉を皮切りに、皆の歩調が一段と早まる。
彷徨う途中幾度もモンスターに襲われるけれど、仲間達は全く怯まない。

「鷹さんにお任せっ!ブリッツビート!!」
「…今だ…ゼクス、やれ…!!」
「我と邪悪を浄化せし、神の怒りを我が手に宿す!!
 ―――グランドクロス!!」

なんだか皆逞しくなってる。
これだけの戦力があれば、この広い時計塔の中でも十分に探し回れると思う。
私の力をほとんど借りずに全ての敵を倒してしまう仲間達を見て、私は少し申し訳ない気持ちになってしまう。

「みんなごめんね…何時も頼ってばっかりで…」
「そんなこと気にしなくてもいいじゃないですか。」
「そうですよ。それに、アタシ達が好きでやってることですし。」
「…仲間の為に拳を振るうのは…当然だろう…?」

かけられる優しい言葉に、つい笑みを浮かべてしまう。
それにつられて皆も笑顔を浮かべてくれた。
でも、いつまでもぼやぼやしていられない。
3Fは粗方探したから、後は4F…
私達は4Fの入り口付近へと歩を進めた。

「あ、アレってもしかして…」
「…もしかせぬとも…時計塔管理者であろうな…」

ふわふわと浮く時計塔管理者の後ろに、何かが落ちている。
それはボロボロで、人だということが漸くわかるくらいだった。
でも、ボロには似合わないほど綺麗で長い幾つもの金糸。
目を凝らしてみれば、それは髪の毛。
間違いない、私が愛した人の髪。

「あいつの後ろ、ユーリ君が…!」
「そうか、あいつがユーリさんを!!」
「やっつけちゃうんだから!」
「…フィア…レックスエーテルナだ…!」

恐ろしい程の気迫を感じる。
それの発生源は間違いなくゼンさん。
彼の言うとおり時計塔管理者にLAを放つ。
天使の剣が、それの弱点を露にする。

「…天よ…地よ…我に力を貸さん…」

ふわふわと、何かがゼンさんの周りに漂う。
それは一つの球になり、それが5つゼンさんの周りに浮かんだ。
瞬間、凄まじいオーラがゼンさんを包む。
それと同時に、ゼンさんが管理者目掛けて突進する。
本当に紙一重で管理者の大きな鍵状のメイスをかわし、胸元に飛び込む。

「…阿修羅…覇凰拳…!!」

新たに生成した5つのオーラの塊を拳に纏わせ、一気に管理者の身体貫く。
凄まじい轟音の後、管理者の身体は粉々に砕けていた。

「…呆けるでない…早くユーリを介抱してやれ…」
「あ、はい!」

その威力に呆然としていた私を現実に引き戻したのは、またゼンさんだった。
私は慌てて金糸の髪の人の所まで駆け寄った。
顔を見れば間違いない、私が愛したその人。
嬉しくて、悲しくて涙が止まってくれないけど、今はまだすることがある。

「崩れよ運命の黄金律…我は運命に逆らい生命を宿す。
 ―――リザレクション。」

パァ、と暖かな光に包まれ、彼の体の傷が癒えていく。
まだ意識がない彼に、ナルちゃん以外の全員がヒールの雨を降らせる。
精神力を使い切ったゼンさんがユーリ君を抱え、そのままアルデバランの病院へと急ぐ。
助かって欲しい。
その願いを一心に、私はユーリ君が寝かされたベッドの傍らで祈り続けた。
144行動と言葉のバランス(4/5)sage :2005/11/01(火) 02:54:22 ID:tgpYZLj2
―――…暖かい。
先ず感じたのはそんな感覚だった。
時計塔で意識が飛んでからどれだけ経ったのかわからないが、辺りは真っ暗になっていた。
ここがどこかはわからないが、俺は今ベッドの中に寝かされている。
身体は…動くみたいだ。
ゆっくりと身体を起す。
状況を確認するために、俺はサイトを唱えた。
くるくると円を描きながら灯るその光が、室内を照らしていく。
そこには何故か、俺が愛した人が居た。

「なッ!?」
「……すぅ………すぅ……」

その人は眠っていた。
まるで祈りを捧げるかのような格好のままで眠っている。
今ならまだ気づかれずに外に出られるかもしれない。
でも、何故か身体が動いてくれない。
それどころか、俺の意に反してサイトの光はどんどん強くなっていく。
―――魔力は正直…なのか?
当然のように、その光の所為でその人は目を覚ましてしまった。

「…あ…ユーリ君っ!!」

目を覚ますなり俺に抱きついてくる。
まだ1日も経っていない筈なのに、何故だか彼女の抱擁がとても懐かしい。

「心配…っ、したん…だからぁ…」

大粒の涙を流しながら、俺の胸に頬擦りをする。
こんなに泣かせてしまったのが情けなくて、悔しくて、彼女を抱きしめることすらできない。
本当は嬉しいのに、口から出てくるのは悪態ばかり。

「自分を何度も泣かせたような男を…良く心配なんてできますね。
 …頭、大丈夫ですか?」

彼女はそんな俺の言葉にも動じず、泣いた所為で赤く染まった瞳で俺を見つめてくる。
そして、涙を流しながらも、精一杯の笑顔を俺に向けてくれた。

「おかしくなんてないよ。だって、私ユーリ君のこと大好き…
 ううん、愛してるから。だから、心配するのは当然だよ…?」

何時もは身体で表していることを、初めて口にしてくれた。
それが嬉しいけど、それに答えていいのかわからない。
でも、愛する人にここまで言わせて、我慢できる男なんていないと思う。
俺もまたその一人だった。
俺はそっと、彼女を腕の中に収めた。

「やっとギュ、ってしてくれたね。私はいつもしてあげてたのに…」
「俺は馬鹿なんです。だから、口に出してもらえないとわからないんですよ。」

嬉しそうに目を細めた彼女を抱く力を少しだけ強める。
この暖かな柔らかさを、いつまでも抱いていたい。
そんな感情が俺の中に芽生える。

「ねえユーリ君、言わないとわからないなら…えと、その…」
「なんですか?ゆっくりでいいから、言ってみてください。」

腕の中で、珍しくごにょごにょと言葉を紡げないでいる彼女に、俺は優しく笑みを投げかける。
その朱に染まった顔が可愛くて、つい口元が綻んでしまう。

「キスと…その…抱いて欲しいな。」
「…ええ、もちろん。」

そっと、唇に触れるだけの稚拙なキスをした。
それだけなのに、俺が昂ぶっていくのがわかる。
俺は彼女を開放し、自分の上に座らせた。
目の前で揺れる長い髪に顔を埋め、その香りを楽しむ。

「とてもいい香りです。」
「…ぁぅ…ちょっと、恥かしい…かな」
「今からもっと恥かしいことをするんですよ?」

そっと、肩口にキスを落としながら胸に手を伸ばす。
豊満なそれは、やはり後ろからの方が触れやすい。
両手で持ち上げるように揉むと、その圧倒的な存在感が俺の手の中に広がる。

「…ん、ふ…っ、あ…」
「これほどとは…とても大きくて、ハリがあって、気持ちいいですよ。」

両の手に余る二つの柔らかな肉の塊を、円を描くようにして揉みしだく。
暫く胸ばかりを刺激していると、その尖塔に尖った感触を感じる。
服の上からでもわかるそれを、摘むようにしてコリコリと二つの指で擦っていく。

「んぅ!ユーリ、君…そんな、胸…ばっか、り…ぁぅ!」
「これほどの胸です。飽きる男なんで居ないと思いますよ?」

彼女は胸ばかりでは足りないとでも言うかのように、内股を擦り合わせている。
その仕草に少しだけ笑みを零すと、左手を太腿へと伸ばした。
ストッキングのサラサラとした感触を楽しみながら、徐々に内側へと手を引き寄せる。
しっとりと、かつすべすべとした太腿の肉がなんとも手に心地よい。
秘所には触れぬように、ぎりぎりのラインで太腿のラインを撫でていく。

「…ふぁ…っ、あ…ユーリ、君…」
「わかってます。可愛い声、沢山聞かせてくださいね…?」

切なそうな声で名前を呼ばれて、黙っていられる男など病気か同性愛者の二択だろう。
要望通りに秘所に手を伸ばすと、そこはもう薄布の上からわかるほどに湿り気を帯びていた。
指先で優しく掻くようにして筋を撫でながら、ゆっくりと指を埋めていく。
俺の指が動くたびに、彼女の身体は過剰に反応する。

「…ん、ひぁ!?ッ〜〜〜」
「声、聞かせてくれないんですか?」

自らの口を手で押さえ、声を出すまいと頑張る彼女。
そんな姿も可愛いけれど、やはり声が聞きたい。
薄布の中に指を入れ直接秘裂を弄る。
ぷっくりと膨れた小さな突起を探り当てると、それをキュッと摘んだ。

「きゃぅ!ダメ、それ…あぅ!感じすぎ…ちゃう、よ…!」
「感じやすいんですね。いつでもイっていいですから、ね…?」

左手の動きはさらに激しく、彼女の秘裂を弄り回す。
右手も左手に引けをとらず、荒々しく彼女の胸を刺激していく。
そして、上気した頬と同じ色をした耳をそっと甘噛みする。
瞬間、彼女の身体が飛び跳ねた。
145行動と言葉のバランス(5/5)sage :2005/11/01(火) 02:55:34 ID:tgpYZLj2
「ひぅ!だめ、ぁ、ッ…あぁぁぁぁ!!」
「耳、弱いんですね。少し意地悪しそうです。」

軽くイってしまった彼女の耳に、息を吹きかけるように囁く。
イったばかりの敏感な身体には、それだけでも十分なスパイスになるらしい。
いくつか言葉をかけるたび、彼女の身体はピクリ、と小さく震える。

「…さて、そろそろいい…ですか?」
「…ハァ…ハァ…ッ…うん。来て…」

俺は最早ぐちゃぐちゃになった薄布を取り払うと、屹立した己の物をあてがった。
そうしただけなのに、飲み込まれていきそうな柔らかさと熱さがそこにはある。
自分のものを突き立て、一気に彼女を貫いた。

「あぁぁぁぁ!もっと、ゆっく…り!あ…んぁぁ!」
「そんな可愛い顔をされて、止まる男が居ると思いますか…?」

突然の挿入に驚きはしているものの、聞こえてくるのは確かに甘い嬌声。
恍惚としたその表情は、俺の欲望を掻き立てるには十分すぎる。
俺は休ませることもなく、腰を動かしていく。

「ん、ふぁ!…ッ…んぅ!あぅ…」

腰をくねらせ、いたる所を擦っていく。
感じるところはどこかと、己自身を狭い壁に沿って動かしていく。
何処も彼処も感じるようだが、一段と反応を示したのは最奥。
それ目掛けて、己の物を力強く打ち付ける。

「そろそろ限界なんで…激しくいきますよ…!」
「んぁ!ふ、ッ…あぁ!いいの、来てぇ…!」

大きく腰をグラインドさせ、さらに強く腰を打ち付ける。
抜ける直前まで引き抜き、突然に押し込む。
ぐちゃ、っと水のはじける音が室内に響くほどに濡れた其処は、今なら何を入れても受け入れてくれそうだ。

「フィアさん、身体、こっちに向けて…」
「はぅ、ん、こう…っ…むぅ!?」

くるり、と器用に彼女の身体を反転させて、無理矢理に唇を奪う。
先ほどとは打って変わって挿入しやすい体位になり、スパートをかける。
俺の思考は只一つ。
この人を、イかせたい…

「む…ッ、むぅぅ!ん、ぐ、ハァ…だめもう、ん、んあぁぁぁ!!」
「グ…くぁ…出る!」

己の出せる精一杯の力で突き上げると彼女の身体は痙攣し、また膣内もそれに伴って収縮する。
最後の一滴まで搾り取るかのように絡みつく肉壁に、俺のものは容赦なく締め付けられ果ててしまう。
ゆっくりとそれを引き抜くと、己が出したとは思えぬほどの白濁が秘裂から溢れ出てきた。

「アハハ…ユーリ君、意外とえっちなんだね…」
「俺も正直驚いてますよ…まったく、貴女が良すぎるんです。」

お互いに疲れきった笑顔を浮かべて居るけど、これは幸せっていうんだろうな。
他に言葉が思いつかない。
くたくたになり、俺の腕を抱きながら眠ろうとするお姫様に、眠る前に言うことがある。

「返事、してませんでしたよね。俺も…貴女のことを愛しています。」
「…うん、知ってる。でも、これからも沢山言って欲しいな。」

にこりと微笑む彼女の頬に、一つキスを落とす。
そうしてやると、彼女は安心したように微笑み、眠りへと落ちていった。

今、俺に護りたいものができた。
魔術師という職業柄、護ることには適していないかもしれない。
けど、俺は護りたい。
彼女と、そして俺達の想いを。

大丈夫、うまくやるさ。
もう泣かせたりなんかしない。
一人神に呟く俺を、窓から差し込んだ生まれたばかりの陽光が照らしていた―――…
146行動と言葉のバランス(6/5)sage :2005/11/01(火) 03:02:13 ID:tgpYZLj2
修正…
336行目、
管理者の身体貫く→管理者の身体を貫く
です。脱字申し訳ない…
147名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/01(火) 12:22:58 ID:IKapCX2g
>>140

モンクのゼンさん萌えw
こういう堅物さんの恋愛も読んでみたいのですが、
どうでしょう?
148名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/01(火) 19:23:43 ID:RFsN8jBE
>>138さん
ありがとうございます。詠唱はメサイア歌詞からのコピペだったりしますorz
>>139さん
リズはもうちょいお待ちください。とりあえずフィー編投下しま。
>>140さん
ゼンさんいい味だしてますね。準主役ちっくで。
甘いの書きたくなります。GJJJJJ!
149Delta Side Feesage :2005/11/01(火) 19:24:42 ID:RFsN8jBE
「フィー、あなたの、すごく逞しいわ・・・んふぅぅぅ」
「あ、あぁ。いいよ、すごくいい、そう」

俺は、交わりに夢中になって声をあげ、腰を振り、みだらに熱く濡れる女を貪っていた。
長い銀髪を振り乱し喘ぎは高く、しかし耐えるように小さい。
愛する人のソコが熱く震えると、何度目かの絶頂を迎え俺を搾り尽くさんとする収縮運動。
胸を弄びながら構わず奥へと突き上げ、昂ぶりを解放する。
リズがぶるりと震え抱きついてくる。
一度放出しておとなしくなったはずのモノは再び高度を増す。

「あぁ、まだ、足りない?」
「だって、フィーもこんなになってるじゃない?」
「そりゃ、リズの締め付けが気持ちよくて・・・」
「んふー」

リズが自身の快感を得るために執拗に腰をグラインドさせベッドのスプリングを揺らす。
上から覆いかぶさるように腰を乗せ、胸を押し付けてくるのがすごく気持ちがいい。
もっと強く、深くつながりたい。

「フィー、もっとぉ、もっと強く揉んでぇ」
「あぁ、あぁリズっ、リズのおっぱいふにふにしてて気持ちいい・・・」
「うんんぅ、いいわよ、そう、あはぁああんっ」

胸を強く揉んだ。柔らかく弾力のある肉が指を押し返し、肌の張りを伝えてくる。
俺は堪らずにむしゃぶりつきながら跳ねた。
繋がりが粘度の高い水音をたて、足の付け根からシーツまで潤していく。
一度放出した精液と、奥からとめどなく溢れて来る愛液を感じ
俺は益々昂ぶりを強め、二度目の解放に向けて強く突き上げる。

「んぁあ!それ、つよ・・・イっ!きちゃ、きちゃうわ、あは」
「ふっ・・・ふっ・・・」

俺は一心不乱に腰を動かし最奥に当てると動きを止め、震えた。

「くはっ、で、・・・る」
「あ、中にぃ、あン、中にいっぱい・・・あっ――――――」


「HolyCross!」

剣を十字に振り回し主のいない鎧は崩れ去る。
つぎ――
サーベルが降って来るのを見て盾を構えた。キリエが弾け、衝撃が来る。
舌打ちをひとつ打ち前へと踏み込む。狙うのは腰の上、胴体を切り裂く、

「くっそ!」

はずだった。それは地を這う牙により牽制される。
視界のない左目を相手は感じ取っているわけではないだろう。
ただの偶然に死角に入った。その隙にグリムを許してしまった。
後ろで短い悲鳴が聞こえた。レン――!体が熱くなる。あーちっくしょ!
俺は自分を省みず、そしてレンに被弾させた未熟さを呪いながら突進。
レンがヒールをくれるのを合図にするように二度目のHolyCrossを叩き付ける。
縦に一線。
相手はぐらりと傾く。
横に一線。
胴が折れ曲がりくたりとサーベルを持つ腕が項垂れる。
がらりと崩れ落ちる骨を見やり、安堵の息を吐く。
レンが横から心配そうに覗き込んでくる。
俺はそれに笑って答える。若干の悔しさを隠すように。

「へっへ。きついかも知れないけど、せっかくきたんだしもう少しやっていこうぜ?」
「もうっ。無茶だけはしないでよ?」

レンはあんまり納得してないようだが、まぁあれだ。
敵の一匹や二匹でヒィヒィいって撤退なんてかっこ悪いとこ、見せてらんないよな?


しばらく戦ってみて多少は動きのクセやターゲットの狙いなどは掴めてきた。
だけどやっぱ、レベル不足は否めないな。
とはいえ思ったとおりある程度の狩りにはなってるだけに、
また時間も結構たって来て慣れもあっただけに、俺たちは油断していた。
それは、いきなり俺の隣に現れた黒く大きな馬にまたがる騎士。

「なっ・・・こいつ!」

俺は咄嗟に相手の注意を引き付けるため立ち上がる。
つもりだった。
騎士はその手に持つ巨大な剣を前に押し出すように振った。
!?
俺はバックストロークのないその軌道に反応しきれず、盾を横に構えるだけで精一杯だった。
その重い一撃は俺の体を後ろへと吹っ飛ばす。もちろん衝撃緩和などできるはずもなく
俺は慣性による剣の衝撃と壁に叩き付けられる背の軋みに顔を顰めた。
や、べぇ・・・な。
騎士が大きく剣を振りかぶる。バックストロークなしであの威力だ。
こいつ食らったら俺たってらんねーかもな・・・。
だけど、レンだけは逃がしてやらないと。

「The sting of death is sin, and the strength of sin is the law. Sacrifice!」

自らの命を賭して放つ一撃は重く鋭く。
そして深く騎士をえぐる。騎士は大きく雄たけびを上げた。
その痛みを耐えるような響きに手ごたえを感じ、
そしてその反動たる自らの痛みに拳を強く握り堪える。
しかし相手は柄の握りを緩めることはせずに軌道をそのまま一閃を振りぬく。
まさか、とは思わない。なるほど、かな。
俺はなすすべもなくソレを鎧に受けこみ上げてくる吐き気に口を開く。
口から発するのは血とともに撤退の合図。
声は出なかった。
伝わったかどうかもわからない。
だが、目はあった。
頼む、レン、逃げてくれ。そんなところで震えてんじゃねーよ。
俺はまた・・・!
また・・・?
感じる焦燥感に苛立ち、俺はごぽりと音をたて溢れて来る血を吐き出しながら
向こうへ振り向く騎士を睨んでいた。

遠くでガシャンと何かが割れる音がする。
俺にはそれが、何だ?という疑問もうかばなかった。
一瞬の後にはその答えと、更なる信じられない光景を薄れる視界に見たから。
懐かしい横顔を見た気がする。懐かしい声を聞いた気がする。
なぜか安心してしまった俺は、血溜まりに身を投げ気を失った。
150Delta Side Feesage :2005/11/01(火) 19:26:31 ID:RFsN8jBE
「リズ!こっちはだめだ!東側の廊下からいくぞ!」
「ええ、急ぎましょうっ」

燃える壁に溶けるステンドグラス。
白い装飾の美しい柱は見る影もなく焼けて黒くなっている。
なくなったステンドグラスの枠には水滴が滴り、
しかし火を消すにはまったく不十分な雨を部屋に取り込む。
パチパチと音をたて燃え上がる炎。いつもは聖歌とともに音を奏でるオルガンも
形をかろうじでとどめながらも黒い塊となっていた。
黒い塊の中にはまるで人形のようなものもある。
俺はそれに吐き気を催しながらも見ない振りをして駆け抜ける。
くそったれ・・・はめられるとはなぁ・・・。
ジュノーじゃなけりゃ移動術式で速攻帰ってやるのによ、やってくれるぜ協会・・・!!
心のうちに後悔と憎しみを揺らし怒りのままに走る。


雷の強く鳴る日。俺たちは協会の任で聖堂に訪れていた。
しかしそこで起きたのは予定のコトではなかった。
深夜、大きな轟音とともに壁が響いた。俺たちが寝ていた部屋の外、廊下からは熱気が
揺らめく。向こうのドアからは大きく炎が吐かれるのが見える。
外には雨が強く降っているにもかかわらず、火の勢いは衰える気配はない。
次々に出てくる隊員とコレはどういうことだと疑問をぶつけ合っているとき。

ターン。

乾いた音が響き、一人が床に崩れ落ちた。
突如、叫びが聞こえ、また乾いた音はなり始める。
俺はわけもわからずリズとともに部屋に戻り鎧を着込んだ。
廊下が騒がしい。
どうも部屋に戻らずにそのまま立ち向かった者たちが殺されているようだ。
未知の力を前にしたときの行動はやはり拙いもの、か。
とりあえず目の前の状況に対する疑問を吐く。

「なんだあれは。矢じゃないな、石つぶてかなにかか?」
「あれ・・・おそらく『銃』だと思うわ」
「『銃』?」
「そう、殺傷能力の高い、そうね、ボウガンを小さくして射出速度を上げたような物、よ。
 ガンスリンガーって人達が扱いに長けてるって聞いたことがあるわ」
「なんだそれ、死ねってのかよ・・・協会の話と違うぞ」

必死で協会の窓口にWisを飛ばす。
くそが!返事が遅い・・・!

「リズ、協会の返事が遅い。とりあえずここから脱出しよう」
「ええ、準備はできてるわ」

IAとキリエをもらい、俺は盾を構えたまま廊下に出る。全滅、か?
止まぬ乾いた音の主を止めないとやばいな。
リズ、頼むぜ・・・!

「Let all the angels of God worship him・・・Kyrie Eleison!」

キリエを重ねられた俺は音の元へと最短で駆ける。
影が退こうと身を翻らせたところで追いつき叩き伏せる。
即座に『銃』を剣で叩き割った。すでにガンスリンガーは気を失っている。

「ニューマとキリエでごり押しできるかもな」
「まかせて」
『遅くなった、すまない。たった今ジュノー側から打診があった』

遅い。こっちは一分一秒争う戦場なんだ。俺はリズに目配せしてWisが届いたことを告げる。

『取引は不成立、現時点を持ってシュバルツシルト共和国との同盟は破棄された。
 各員相手戦力を把握し、できる限り殲滅しつつ撤退行動に移れ』
『救援は?相手の敷地内で殲滅しつつなんて無理だぜ?相手は自分らの部下もろとも
 聖堂を爆撃しやがったんだ、それに救援がないってのは死ねってことか?』
『フィー、これは戦争だ。命令事項は以上、健闘を祈る』

そこで、反応は途絶えた。なるほどね、ハッ、笑わせる。

「なんて?」
「あぁ、死ね、ってよ」
「やってくれるわね、協会も」
「まったくだ。お前だけでも逃がさねーとな」
「馬鹿いわないで、帰るのよ。二人で」
「・・・そうだな」

馬鹿な台詞だったと思いつまらない考えを振り払う。
相手の裏切り。それが協会が下した判断だった。
その裏切りの最後の結果として取引場所は火の海と化した。
それは俺たちや奴ら諸共焼き払い関わった者を消すつもりだ。
相手の鎧を纏う騎士が黒く焼けただれ物言わぬ人形となっていた。

『これは、戦争だ』

協会はそういった。ルーンミッドガッツ側とシュバルツシルト側。
あれだけ友好関係を結んでいたのに偽りの条約だったのか?
そもそも外交に俺たちが派遣された理由はなんだ?
協会はコレを予測して俺たちを派遣していたんじゃないのか?
騎士団との連絡だって?外交での警備なら騎士団がするもんだろう。
俺たちは、俺たちは捨て駒ってわけか・・・?
疑問は尽きない。だけど一ついえる。たまったもんじゃない。クソクラエだ。
俺は反応のないWisを切り、炎を纏う聖堂の廊下を駆け出す。
しかし、入り口は焼け崩れて立ち入ることはできなかった。
溶けたステンドグラスはとても手を掛けられる高さではない。

聖堂の構造がわからず、入り口以外は外に出る箇所を知らない。
日ごろ特に神サマなんぞ信じていない俺は協会の集令以外では
聖堂に立ち寄るなんてことしなかった。
いつもリズを連れ回して外を歩き回っていたのがこんなところで仇となるとはな。
あれか、信仰深い者には救いがどーたらってヤツか?
やれやれ勘弁してくれよ、ガラじゃねぇ、あぁ、ガラじゃねーさ。
リズも俺と一緒に外ばかり歩いていたからあまり明るくはないだろうとは
思いつつも聞く。

「リズ、どっか出入り口在ったような場所、思い出せないか」
「えーと・・・おそらく裏手に回れる勝手口みたいなのが、普通、祭壇かどこかの裏に
 あると思うけど、この聖堂がその造りになっているかどうかはわからないわね」

それにすがるしかない。どうせこの聖堂はそう長くは持たない。
そのうち主柱が焼けて崩れてくるだろう。時間はない。

「行こう。急がないとここも崩れる」
「ええ」

走り出す俺を追うヒールの音。速度に視界が狭まりながらも周囲へ首を回して注意する。
西の廊下を渡って祭壇の裏手に回ろうとするもすでに崩れていた。
正面出入り口はすでに崩壊。崩れた扉の取っ手が足元に転がっている。
仕方なく引き返し東通路から回る。無駄な時間を喰ったことに内心苛立ちながら歩を進める。
雨で濡れているのに炎に熱せられ甲冑の中が蒸れて気持ち悪い。

果たして、祭壇横へと辿り着いた。後は裏手に回り、外に注意しながら脱出するだけだ。
リズがドアノブに手を掛けようとした瞬間だった。
足元で大きく轟音が鳴り響く。同時、俺の体は床とともに揺れ、足元が危なくなる。

「リズ!戻れ!地盤が落ち込んでる!」
「きゃうっ」

間に合うか・・・!?
151Delta Side Feesage :2005/11/01(火) 19:28:28 ID:RFsN8jBE
大きく口を開く底の見えない穴が、祭壇とその周辺を飲み込み、何もない空間へと変えた。
俺は必死で手を伸ばしリズの右腕を掴む。
穴の縁でもがく様に俺の手にぶら下がるリズは不安そうな顔で見上げた。

「リ、ズ。左手、岩に掛けろ・・・!」
「だ、だめ。崩れちゃう!」

雨と火災、爆発の振動に緩んだ地盤はいまだ安定せず、
俺の体を支える左手を掛けた壁も崩れそうだった。
何より雨に濡れて手がすべる。まずい、かなりまずい状況。
しかし、そこに響く乾いた音。聞き覚えのある。
さすがに俺でもさっき聞いたばかりの音は忘れない。
同時、足に激痛が走る。思わず漏れる声。

「ぐ・・・!?」
「よーぉ。なんだなんだ、まだ生き残りが居たのか。
 だめだなぁお前ら。処分は素早く静かに、そして正確に一匹残らず、だ」

焼けた死体の上に足を乗せ銃を構えているガンスリンガーが居た。
横に構えた銃は俺へと向けられていて、銃口から煙が揺らいでいる。
目を細め、口元を歪めて部下に放つ言葉は無機質で、それゆえか、
いや、もともとそう響かせたのだろう、冷たく耳に届いた。
そこで、ヤツは気づいた。俺の手がリズを支えていることに。

「あー?なるほどなるほど、その女、いいねぇ。お前要らないけど、
 女は引き上げてから死んでもらわないとなぁ?」

はは、こいつ面白いコトいうなぁ。俺の女、渡すわけねぇじゃねーか。

ターン。

銃声が俺の脚を貫く。穴の二つ開いた足からはどろりと粘り気のある赤黒い液体がこぼれる。
びりびりと走る痛覚に汗が滲んで来る。

「が!・・・ぁっ・・・」
「くくく、いいねぇ、早く引き上げないと二人とも死んじまうぞ。わざわざ
 そんな職になってまで地に這いつくばってお前何やってんだろうな?女もあきれてんだろ」

俺は何も言わずにリズに目を合わせる。
不安げな銀の瞳が雨だか涙なんだかわからんが濡れているのを見る。
足から流れる血が多くてだんだん痺れが出てきた。引き上げるどころか
このままで居るのも危うい。情けねー。情けねーな。

「残念だったなぁ、シュバルツシルト共和国はルーンミッドガッツ王国とは手を切り、
 アルナベルツ教国と手を組んだんだよ。細かいことはしらねぇが上のお偉いさんが
 決めたんだ、あんたらとは長い付き合いだったがここで死んでもらうぜ?」

長い付き合いもクソもねぇ。同盟関係なんてあってないようなもので、
ただの不可侵条約でしかなかったじゃないか。だからこんなに簡単に破棄したんだろう?
てめぇも主に捨てられてこんなトコに居るくせに、自分より弱いものを前にしてご満悦か?
ヤツのつまらない冥土の土産なんざ耳障りだ。

「リズ、俺はさ、お前だけ守れりゃそれでよかったんだ」
「な、何言ってるの?フィー、私は・・・」

リズの言葉を詠唱でかき消す。それは愛する人を守るために。
わかるか?俺はクルセイダーだ。
人一人守れなくてなにが神に仕える騎士だ。
なめんなよ?俺のコイツへの想いは何にだって負けねーんだ。

「Was bruised for our iniquities:―――

リズが目を見開く。あぁ、そうだよ。お前のためにコレを使わずに誰に使うってんだ。

「フィー、いやよ、いや・・・」

泣くなよ、俺は死なない。必ずお前のところに帰ってきてやるから待っていろ。

―――the chastisement of our peace was upon. Devotion!」

青い光でリズとつながったことを確認すると、俺はリズの手を


離した。


リズの悲しそうな顔が目に焼きついて離れない。涙を拭いてやれない自分が情けない。
来たる衝撃に身構える。
突如、俺は体の内からこみ上げる圧力に思い切り血を吐いた。
死には、しなかったな。

「あってめぇ!何してやがる!引き上げろっつったろうが殺すぞぼけえええええええ」
「いやアンタがあいつを撃ち過ぎなんすよ」
「おまっ!俺に向かってその口の聞き方はいい度胸だなぁ」
「あ、すんません。でもアイツほっといても死にますよきっと」

なにやら仲間割れしているが丁度いい。
俺は青い光を解き、再び詠唱を開始。

「あーもうお前死ねよ!!」

三度乾いた音が辺りに響く。雨音をかき消す大きな音は俺の耳に響き、衝撃は即頭部に訪れた。
弾丸は左目を吹き飛ばし眉間を掠めて石作りの像にぶち当たって止まった。
パラパラと音がして像が欠けた。
いいや、欠けていたのは、俺の精神かもしれない。
片目が吹き飛んだ事実をまるで第三者が見るような、
そう、あらら痛そう、なんて何かの絵でもみているみたいな
そういう、自分が無くなっている感覚。無いのに感覚なんてのも変だな。
まぁでも、言っちまえばそういう感じだ。
だから、かまわず詠唱を完了させる。

「If God be for us, who can be against us!Defender!」
「くそったれがあああ俺の女投げ捨てやがってええええええ!!!」

お前のじゃねえよ。
ガンスリンガーが引き金を引く。銃口から放たれるのはとても反応できない速さの弾丸。
しかし俺を取り巻く輝く障壁は弾き、逸らし、弾丸が届くことはない。
あれだ、ばかだろこいつ。まだトリガひいてやがる。

俺は歩きながら再び唄いだす。それは俺のもてる最高のチカラ。
エネルギーの奔流にマントが揺らめく。
速さだけを望んだいい加減な唱を終え、地に走るのは十字の光。
カチンカチンとトリガが空薬莢を叩く音がする。
がちがちと歯鳴りをたてるヤツの青い目に、対照的な俺の赤い髪と血に染まった
赤い目を怒らせた自分が映ってみえた。それは酷く怯えていて。

「Behold, I tell you a mystery・・・

床に剣を突き立てる。歯車がかみ合わさるような音で突き刺さった。
喰らえよ。俺のチカラ。俺の想い。
あの世ですらその余韻を味わえるぜ?思う存分にな!

 ―――Groundcross!」
「あ、あぁ?」
「ぐ、あ・・・あぁ・・・」

瞬く間に地に十字の光が走る。その光は力を以ってスリンガーたちに突き刺さり、
自らの命を削りながら光に飲み込み大きな損傷を与える。

世の中にはエンジェルリングの加護を受けた鎧もあるらしいが
当然俺達が手を出せるような値段でもなく、希少なだけに実はみたことも
なかったりする。協会から支給されるくらいになったらGXも楽になるのによ。

まだ理解していないのか、理解する力がないのか、未だトリガに指をかけ引こうと震える指。
俺にはどちらでもいいように思えた。
ガンスリンガーとその部下を葬り、俺は膝を着く。もはや反動の痛みすら感じない。
目がかすむ。喉がカラカラだ。
ゆっくりと、俺の上体は傾き、バシャリと音をたてて血で染まる熱い床に身を横たえた。
ちょっと先行っててくれ、リズ。すぐ追いつくから、今は少し休憩させてくれ。

「リ・・・ズ・・・」

大切な人の名を呼び、俺はゆっくりと血で赤なのか炎で赤なのか分からない視界を閉じた。


ぼんやりとした意識の中、声が聞こえて気がつく。

「どう?大丈夫かしら?」

心配そうな顔が俺を覗き込む。懐かしい顔に俺はなんだかほっとして

「あぁ、助かった」

そうつぶやいた。

「よかったわ」

心底ほっとしたような声を聞くも未だ意識ははっきりしない。
何か話している。二人・・・いる、か?
あー・・・俺、やられたんだっけ。レン、レンは―無事だ。どこかで見たことのある
後ろ姿と話してる。俺は二人に歩み寄り声をかけた。
どうやらリズっていう彼女が助けてくれたようだ。
なぜか懐かしい感じのする彼女には俺たちのサポートを申し出、もちろん快諾した。
むしろお願いした。レンを守ってやれるだけのチカラがほしかった。


次の朝にはリズさんは居なくなっていた。お別れを言えなかったのは残念だけど、
きっとまた会える気がした。窓を開けて、レンの声を聞く。

「がんばろうねっ」

いつもどおりのレンを見て、なんだか元気を分けてもらった気がした。

「おぅ」

あまり気を込めずに俺はそう、頷いた。
太陽はまだ東に傾いてるっていうのに、やけに暑く感じる朝だった。
152名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/01(火) 19:33:10 ID:RFsN8jBE
Fee編終わりです。時間軸が行ったりきたりが激しく読みにくいかも
知れませんがどうかご容赦ををををorz
なにぶん処女作ですのでリズ編はもっとやばくなりそうです。
ダメだしとか在りましたら叱咤激励、罵詈雑言、阿鼻叫喚なんでもお願いします。

あ、やっぱ後ろ二つは止めの方向で。
153140sage :2005/11/01(火) 22:33:15 ID:N0BnAxJU
>>147
>>148

感想ありがとうございます。
お二方ともゼンを気に入ったようで…w
というわけで、今ゼンを主役にした小説書いてます。
ええ、勿論甘甘ですw

>>149
フィーがかっこよすぎる…w
ディボーションにあんな使い方があったとは驚きです。
何はともあれ良作GJ!
お互い次回作も頑張りましょうね〜
154Cocytus 後編sage :2005/11/02(水) 01:42:57 ID:0WcybQtM
あたしが目を覚ましたのは、どこかの部屋のベッドだった
ついでに言えば猿轡を噛まされていて、両手には手錠がかかっていた
眠った振りを続けながら、あたりの様子を覗う
時刻は夜、けっこう長いこと気を失っていたらしい

「どーん! ストレートフラッシュ」
「はぁぁぁ!? またかよてめぇ! イカサマ野郎め!」
「おいおい、自分の運のなさを人のせいにしちゃいけねえな」
「そうそう」
「これで一番乗りはいただきだぜ」

部屋にいるのは声から察するに三人、気配からしてあと一人二人はいるかもしれない
音を立てないように覗い見ると、同業の赤い衣装の男たちが四人、ポーカーをしていた
出口となる扉はその先に一つ。押し通るのは絶望的っぽかった
そのとき、こちらをちょうど振り返った男と目が合ってしまう

「お、主賓様がお目覚めのようだぜ」
「やっとか。散々待たせやがって」
「じゃあ寝てる間にやっちまえばよかったんじゃねえの」
「はぁ? 反応ねぇとつまらねぇだろうが」
「ごもっとも」

下品な笑い声がこだまする
ストレートフラッシュで大勝ちしたらしい男が立ち上がり、ベッドに近寄ってきた
ぎしり、とベッドが揺れる
そのまま、あたしの肩を押さえるようにのしかかった

「姉ちゃんにはありがたくない話だろうが、こっちも仕事でね。仲良くやろうぜ」
「くそ、とっとと終わらせて交代しやがれ」
「冗談言うなよ。こんな上玉、骨までしゃぶり尽くしてやらないと失礼ってもんだろ」

耳元に息を吹きかけながら、男は笑った
気持ち悪い
思わず、手錠をかけられたままの両手で突き飛ばす

「怖い怖い」
「脅してるんじゃねぇよ。可哀想じゃねぇか」
「全然違うって、照れてるんだよ」

なぁ、とこちらに同意を求めるように肩をすくめた男に、中指を立てて答える
また笑い声。なにが面白いんだど畜生
力の限り睨みつけると、男はあたしの首の後ろに手を伸ばし、猿轡を外した
大声を浴びせ掛けてやろうと思ったが、次の瞬間鳩尾に激痛が走った

「がはっかっごほっごほっ」

咳き込んだあたしの口に、異物が放り込まれる
小さくてころころとした……薬かなにか
すかさず吐き出そうとしたものの、男の手に無理やり口を閉じさせられてしまった

「んー! んむー!」

力の限り暴れまわるものの、のしかかられた体勢で抵抗できるわけもなく
口の中に放り込まれたそれは、すぐに唾に溶けてのどの奥に流れていってしまった
男は口元をふさいだままあたしを抱き起こし、背後から無理やり抱きすくめる
それに生理的嫌悪感を覚えたあたしは、また全力でもがきはじめた
しかし力の差はいかんともしがたく、男の腕はびくともしなかった

そのままの体勢のままどれだけの時間が過ぎたのか。やがて、あたしの体に異変が訪れた
男はあたしの口元を押さえたまま、もう片手で剥き出しのお腹を撫で擦っていた
最初は嫌悪感しか感じなかったそれが、とても熱く感じる

「さっきのはサキュバスの角を粉末にして、煎じたものを混ぜたものでな」

首筋を強く吸われる
熱い

「高価だが、それだけの価値はある」
「あっ、はぁ、あ」

男が押さえていた手を離すと、あたしの口から艶やかな吐息が漏れた
そのあたしの涎でぬるぬるになったそれを、べっとりとお腹に塗りたくる
ひんやりとしたその温度さえ熱くて仕方ない
ぬるぬるとした感触が気持ち悪くて気持ちいい

「どーだ? もう欲しくて仕方ないだろう」
「そんな、こと……ひぁぁ!」

男の舌があたしの耳をぬめぬめと這いずっていく
耳の穴をねぶられるたびに、あたしはびくびくと体を震わせた
誰にも許したことのない胸が無遠慮に揉みしだかれる
相手のことをまったく考えない愛撫にすら、あたしは途方もない快感を覚えてしまっていた

「おーおー、もう感じまくりだな」
「さっさと替われ早漏野郎ー!」

視線の先には、こちらを眺めながらいまだポーカーに興じる男たち
この痴態を見られていると思うと、あたしの体はますます熱くなってしまう
男の手があたしの服の下に潜り込み、直接胸に触れる

「や、だぁ……!」
「体は正直だってのに、強情な姉ちゃんだな」
「そんなこと……な、いぃぃ!」

乳首を強くつねるように弄り始めると、あたしは絶頂のように身を痙攣させた
あまりの快感に、涙がぼろぼろと流れる
足の先も、指の先も、髪の毛ですら性感帯になってしまったような錯覚に陥る
まるで快楽の海に放り出されたように、あたしの体は快感でもみくちゃにされていた

「こんなの、死んじゃう……あたし死んじゃうぅ……」
「いいぜ、快楽に溺れて死んじまいな!」
「おいおい、俺らの分も残しといてくれよ」

世界が霞んで、快楽だけが確かなものに変わっていく
それでもあたしは、秘裂に触れようとする男の指を拒んでいた

「もうやだぁ……これ以上、はぁ」
「もっと気持ちよくしてやろうって言ってるんだぜ?」

耳元に囁かれるだけで身を震わせ、達しそうになってしまう
あたしは、理性がとけようとするのを必死で食い止めていた
これ以上されてしまえば、あたしは快楽に溺れてしまう
そうしてしまえばもう戻ることは出来ない
155Cocytus 後編sage :2005/11/02(水) 01:44:24 ID:0WcybQtM
―――溺れてしまえばいいじゃない
快楽に侵されたあたしの心が囁く

―――狂ってしまいましょう?
そんなこと、できるわけがない

―――なんで? 気持ちいいのは嫌い?
人形みたいに壊れてしまうなんて、あたしは許せない

―――無駄よ
そんなことはない

―――どうせあたしは、壊れるしかないんだから
なにを、言って

―――いいのよ。目をそむけていなければ、あたしは壊れてしまうんだから
あたしは

―――狂ってしまえば、もう考えることもしなくてすむの
考えたくないから

―――だから、快楽に溺れてしまいましょう?
そうすれば、楽に


そうして、あたしの心が―――


「男に捨てられて悲しいんだろう? 俺が癒してやるよ」


―――凍った


目を反らしつづけていた現実が、逃避しかけていたあたしの心を引き戻す
―――あたしが壊れる

「そのチンケな股間のブツでか?」
「はん、てめぇのピーナッツよりかはマシだろうさ」

遠くに笑い声を聞きながら、あたしは自分の内面に沈み込んでいった
―――気づいてしまえば、心が崩壊していくのは早かった

自律神経を侵していたサキュバスの魔力をねじふせ、凍らせる
―――凍てついたあたしの心が、音を立ててひび割れていく

この身に焼きついた魔法の復元を開始
―――もう、あたしは壊れていくしかない

解析、分析、理解を一足飛びに行い
―――それでも

魔術式の再現、その最適化の施行
―――それでもあたしは

改良された起動式、詠唱式、展開式を読み込み
―――あいつのことが好きだってこの想いを

撃鉄を起こした
―――汚させるわけにはいかないんだから


『裏切りの罪に永久の罰を』

起動式、解放

「あん?」
「なんだ、電波か?」

火照りきった体を冷ますように、凍えるような魔力があたしの隅々にいきわたる
長ったらしい呪文を技術と経験と集中力で短縮、省略していく
男たちは、あたしのいきなりの行動に目を丸くしていた


『顕現せよ第九圏、嘆きの川よ―――』

詠唱式、解放

「大魔法詠唱!?」
「止めろ!」

魔力を練りこみ、増幅を繰り返す
それはすぐにあたしの器から漏れ出すほどに膨れ上がり、周囲に魔力を撒き散らした
気づいた男たちが立ち上がり、背後の男の腕に力が篭る
今更気づいてももう遅い
あたしの十八番の高速詠唱、その身に刻み込め―――!


『―――ストームガスト!』

展開式、解放

その刹那、魔力の奔流が爆ぜ、最果ての地獄が世界を白く塗りつぶした
156Cocytus 後編sage :2005/11/02(水) 01:45:26 ID:0WcybQtM
轟音に気づいた聖騎士の男、リヒャルトは階段を駆け上がり、扉を開けようとする。しかし開かない
助走をつけ、無理やり扉を蹴り開けた
部屋の中は異境だった。白銀の魔境といってもいい
大魔法が展開され、氷雪に閉ざされた空間。魔力の残滓として、いまだに凍えるような風が吹いている
この部屋に陣取っていた男たちは、残らず氷の暴風によって壁に叩きつけられ、そのままずり落ちることなく凍り付いていた

そして、中央にゆらりと立つ女が一人
プラチナブロンドの美しい髪が風に揺れていた
右手に儀礼用短剣をもち、こちらを表情もなく見ている
蒼い衣を身に纏い、この世界を支配する女は幻想的ですらあった

リヒャルトは飲まれかけた己に気づき、ゆっくりと腰元の剣に手を伸ばした
しかしそれより先に女は儀礼用短剣を己の喉に突きつける
そして、どこか悲しげに小さく微笑むと

そのまま、自らの喉を貫いた


「馬鹿な真似を!」

呆然と見ていたリヒャルトは、鮮血を迸らせながら崩れ落ちた女を抱き上げ唸った
血が噴出さぬよう傷を押さえながらヒールで癒していく
これ以上体が冷えてはまずいと判断し、血に塗れた儀礼用短剣を剥き出しのままのお腹に押し付けた

「馬鹿な真似……か」

この女をこうまで追い詰めたのは自分だ。そう男は自嘲した
次々と溢れていく血を白ポーションで洗い流しながら、傷口を塞いでいく
ようやく一息つく頃には、部屋に色濃く残っていた魔力も大分薄くなっていた

ぎし。音がする方をリヒャルトが見ると、ならずものの男の一人が立ち上がるところだった
男は周りを見て真っ青になったが、倒れたままの女を見つけると憎悪に顔を歪めた
その男から女を守るように、リヒャルトは立ちふさがる

「そこをどけ、飼い犬」

リヒャルトはまったくもって意に介さず、沈黙を持って答えた
その態度が男の神経を逆なでし、激昂する

「どけっつってんだろクソ犬がぁ!」
「黙れよ」

男は腰の短剣を抜こうとしたが、それは叶わなかった
腕はすでに、リヒャルトの剣によって床に落ちていたからだ
先ほどの吹雪によって感覚が麻痺していた男は
信じられないとばかりに、必死に取れた腕をくっつけようとしてもがいた

「ひ! ひぃぃぃ!?」

男は血を撒き散らしながらのたうちまわる
リヒャルトは気にすることなく、床に散らばったいくつかの荷物を拾うと、女を抱き上げ部屋を後にした


女を抱きかかえたまま、夜道を歩く
リヒャルトは途方に暮れていた
彼の主に最後まで見届けてきなさいと仰せつかったものの、終わってみれば女が腕の中にいる
ため息をついて空を見上げると、満月が浮かんでいた
久しぶりに見た月はとても綺麗で、自分がやっていることが嫌になった

闇の向こうに走りさる人影一つ
目を凝らして見ると、それはリヒャルトがよく知った顔だった

「ウィリアム様?」

怪訝に呟いたその声は静かな夜道によく響き、ウィリアムと呼ばれた男は息を荒げながら立ち止まった

「リヒャルトか!」
「ウィリアム様、なぜここにおられるのですか」
「本気で言っているならいい度胸だ」

ウィリアムはリヒャルトの抱えていた人影を見るや否や、殺気を立ち昇らせた
つかつかと歩み寄るウィリアムにリヒャルトが身構える
それ以上近寄るな、という無言の圧力にウィリアムは足を止めた

「貴様……その女を返せ」
「お断りします」
「リヒャルト!」
「お嬢様をどうなさられたのですか」

頑として譲らないリヒャルトの態度に、渋い顔をするウィリアム

「……部屋に簀巻きにしてきた」
「は?」
「……しかも吊るしてきた」
「マジかよ……」

緊迫した空気が台無しだった
顔をしかめたリヒャルトもなにやら地が出ていた
ばつの悪い空気の中、ウィリアムがごほん、とわざとらしく咳払いをする

「とにかく! 答えたのだからビーチェを返してもらおう」
「今すぐ屋敷にお帰りください。この娘は悪いようには致しません」
「なんだと!」
「シャルロッテ様を悲しませるおつもりですか」

ぐ、とウィリアムは言葉に詰まった

「この娘を選ぶということは、家を捨てるということになるくらいお分かりでしょう
 そうなれば、ご当主様がどうなさるかくらいわからぬわけはありますまい」
「しかし!」
「お嬢様のことがお嫌いですか」
「嫌っているわけではない……だが一番大切なのはビーチェだ。手を出したことも許せない」

今度は二人して押し黙った
その沈黙に耐え切れず、先に口を開いたのはウィリアム

「……それに、エレクトラを幸せにするのはお前の仕事だろう」
「わかりました」

リヒャルトは抱えていた女、ビーチェを足元に置くと、中腰に構えた
かかってこい、ということだ

「全然わかってないな」
「もはや語る意味もありません故に」
「そういう奴だよ、お前は」

ウィリアムは頷くと、力強く大地を蹴って間合いを詰める
その勢いのまま右腕を振りかぶり、渾身の力をこめてリヒャルトの顎めがけて放つ
しかしリヒャルトはそれに慌てることなく、そのストレートにクロスさせるように鋭い一撃をウィリアムに見舞った
どさり、とくずれ落ちるウィリアム
この間実に六秒。まさに秒殺であった
157Cocytus 後編sage :2005/11/02(水) 01:47:20 ID:0WcybQtM
柔らかな光が、あたしの瞼を刺す
あたしが目を覚ましたのは、どこかの部屋のベッドだった
ついでに言えば、手錠はかけっぱなしの上に、背後から抱きすくめられていてまったく身動きがとれない

ああ、これは夢だな

背中の愛しいぬくもり、大好きな彼の匂いで胸が一杯になる
きっと神様は、あたしが自殺なんかしたからこんな幸せな夢を見せるんだ
そう思うと悲しくなって、あたしは泣いた

「泣くな」

彼の指があたしの涙を拭う
それがとても優しくて、あたしはもっと悲しくなる
泣き声はますます酷くなって、嗚咽が漏れた

「なんで泣く」
「幸せすぎて悲しいから」
「……よくわからないな」

そういうと、あたしを抱きすくめる力が強くなった

「なんで悲しいんだ」
「夢が覚めてしまえば、あたしは地獄に堕ちるから」
「夢じゃない」
「夢よ」
「違う」

信じるわけにはいかなかった
あたしが夢じゃないって信じた瞬間に、この夢は覚めてしまうのだろうから

「どうすれば信じる」
「顔がみたい」
「……無理だ」
「ほら、やっぱり」

あたしの希望なんて通るわけがないんだから
そう言って笑うと、ウィルは困ったようにあたしの髪を撫ぜた

「そんなに見たいのか」
「みたい」
「笑うなよ」
「笑わないわ」

そう言って、あたしを抱きすくめていた腕を解いた

―――神様お願いします。後もう少しだけ。どうかまだ、まだ覚めないで―――

彼はあたしの馬乗りになって


―――でも神様、これは反則でしょう―――


「ぷ」

「笑ったな」
「いひゃ、それひひゃいいひゃいー!」

ずいぶん機嫌を損ねたらしい彼の手が、あたしの両の頬を力の限りに引っ張る
ギブギブ、とあたしがウィルの腕にタップすると、ようやくその手が離れた

だって仕方ないじゃない
彼の顔には、これでもかとくっきり
見事な青あざが出来てたんだから

「信じたか」
「いやもう傑作、マジうけいひゃひゃひゃひゃ!」

うぅ、じんじんするよう
彼は深く息を吐き、そのままあたしにのしかかった

「無事でよかった」

うひゃー! とパニックに陥るあたし
なんでウィルと同じベッドにいるんだとか
あの聖騎士の男はどうしたんだとか
そもそもあたしは死んだんじゃなかったのか

自分の首に指をやると、まったく傷跡らしきものはなかった

「ずいぶん無茶をしたらしいな」

あたしが掻っ捌いたはずの場所をウィルの舌がなぞっていく

「ななな!?」
「俺がふがいないばかりにな……」

悔やむように呟く
今の行為はさておくとして、とりあえずあたしは現状の把握に努めることにした

「あー、えー、聞いていい?」
「名誉の負傷だ」
「いやそうじゃなく「名誉の負傷だ」

どうやら、青あざに関することは聞かれたくないらしい
じゃあ一つ、と彼の前に指を立てた

「あの女と結婚するんじゃなかったの」

あー、とウィルは目を背けた
ずきずきとあたしの胸が痛む

「ウィル、あたしは」
「簀巻きにしてきた」
「は?」
「あまつさえ吊るしてきた」

いやあんたあの女と両思いだったんじゃ?
わけがわからなかったが、簀巻きにされた上に吊るされたあの女が見れないのは残念だった
じゃあついでに、昔からずっと気になっていたことを聞いておこう

「あんたたまにあたしに、女物のプレゼント聞くじゃない。あれってあの女へのプレゼントじゃなかったの?」
「妹だ」

初耳だった

「あんた妹なんていたの?」
「ああ」
「なんで教えてくれなかったの」
「そんなつもりはないんだが、どうやら周りから俺はシスコンと見られているらしい」
「はぁ、あんたが」

妹にべったべたのウィル……まったく想像がつかなかった

「だから、お前にはそう思われたくなくてな」
「ふぅん……で、どうしてウィルがここに?」
「あいつがこれをつけてたから」

そう言って、ちゃり、とあたしの耳にイヤリングをつけた
このイヤリングだけで、ウィルはあたしのために駆けつけてくれたのか
嬉しくなって、耳に添えられた彼の手にあたしの手を重ねた


「ウィル」
「ああ」
「好きだよ」
「そうか」

唇がゆっくりと重ねられる
柔らかく、とても暖かい感触
しかしそれは、堪能することもなくすぐに離れ

「俺は愛してる」

今度は舌が入ってきた
158Cocytus 後編sage :2005/11/02(水) 01:49:51 ID:0WcybQtM
「ん――――――――!!!!????」

口の中をウィルの舌がにゅるにゅると蠢く
彼の胸を押して止めろと催促するも、受け入れてもらえず
歯茎とか容赦なしに這いずり回るのを舌で追い返そうとしたら
その周りにねっとりと絡みつくようにー

(しばらくお待ちください)

「ぷは」
「はぁ……はぁ……」

たっぷり十分はあたしの口内を荒らしまわると、ようやくウィルは唇を離した
あたしの頭はパニックを通り越してオーバーヒート
すでに力も入らないくらいぐったりしていた

「ビーチェ」

いきなり世界が真っ暗になった

「なんで目隠し? っていうかなんで手錠外れてないの!?」
「笑うからだ。手錠は鍵がない。あとでホルグレンのとこにでも行くぞ」
「いや、今すぐ行こうよ。善は急げっていうしひゃ」
「ダメだ」

耳を一舐めされて、甘い声が出る
そのうえウィルの手があたしの服のなかに忍び込んでくる

「ちょ、っと! あたし……汚れ、てるし」
「気にしない」
「あたしが気になるの!」

手錠で両手をまとめられているために、彼の手を片方しか食い止められない
ウィルは首筋に強くキスを繰り返しながら、優しくあたしの胸を揉んでいく

「なんで、そこばっかり、するの……?」
「キスマーク、ついてた」
「……あー」

未遂に終わった情事を思い出し、あたしはさらに赤くなった
彼はそれにむっと眉をしかめるとさらに強くキスを繰り返す
ムキになるウィルがとても愛しい

「ウィル」

あたしは掴んでいたウィルの片手を離すと、自分から彼にキスをした

「大好き。あたしも愛してるよ」
「ビーチェ!」

感極まったようにあたしを抱きしめ、あちらこちらにキスを繰り返す
それは次第に頬から首、鎖骨へと流れ

「するぞ」
「……うん」

あたしの胸にたどり着いた
手早く服の結び目を外していくと、あたしの胸が露になる
ひんやりとした空気に晒されたあたしの乳房の先端にウィルがむしゃぶりつく
彼の指があたしの太ももを、足の付け根まで撫でまわしていた
なんだか、とても熱い

「っはっぁ!」

彼があたしの乳首を甘噛みする
びくり、と気を取られた隙に、ウィルの手がショートパンツのなかに滑り込む
指がショーツの上からあたしの秘裂をなぞる

「濡れてるぞ」
「いちいち報告しなくても……」

恥ずかしくて泣きそうだ
目隠しされてなければ羞恥のあまり逃げ出してるだろう
しゅっしゅっと何度も指が往復するたびに、あたしは甘い声を漏らした

「っひゃぁっあっあっあ」
「敏感なんだな」
「嘘、いつも、は! あっこんっなにぃ!」

やたらと敏感になっているあたしの体は、ウィルの指が走るたびに身をくねらせ、悶えた
いつもと違う理由。ウィルにしてもらっているから?
それとも……そこまで考えてあたしは一つの確信にたどり着いた
サキュバスの媚薬!
あれの効能がまだ続いてるんだとしたら……!

「指、入れるぞ」
「待って! ダメ!」
「待たない」
「だめだめ! いっちゃっぅっくぅぅ!」

手錠で動きの制限された両手を片手で押さえ込み、
ウィルの指が、どろどろに溶けそうなくらい蜜を垂れ流してしまっていた、あたしの秘裂に入ってくる
それだけで極限までに敏感な状態になっていたあたしの体は、なす術もなく絶頂に達した
びくびくと身を震わせるあたしに何度もキスをし、ウィルは耳元で囁いた

「もっと可愛い声を聴かせろ」
「っひゃ!? 嘘、それ以上、しゃれたっらぁ!」

激しいストロークが、あたしの体と、心をぐちゃぐちゃにかき混ぜていく
あたしの真っ暗な世界が何度もチカチカと点滅し、そのたびに気をやってしまう

なんとかして止めないと、狂ってしまう
しかし両手は彼に押さえつけられ、すでにあたしの舌は呂律が回らないほどに痺れてしまっていた
そして理性は絶頂のたびに大きく削られていく

「そろそろ、入れるぞ」

彼のその言葉に、息も絶え絶えになっていたあたしは答えることができなかった
焼けそうなくらいに熱いあれが、あたしの秘裂に押し付けられる
いわゆる、正上位という体勢のままウィルはあたしにのしかかった
とても怖くなって、あたしは泣きながらしがみついた

「あひゃっ、し……はぁ、狂っひゃ、う」
「俺は昔からお前に狂ってる」

ウィルには似合わない台詞だね。と思った次の瞬間、視界が白く染まる
サキュバスの魔力を戒めていた氷が、完全に融けた

「ぁ……〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

熱い熱い熱い熱い
それだけしか考えられなくなる
破瓜の痛みすら快感に変換され、快感はすでに許容量を超えて熱量としてしか感知できなくなっていた
背中がのけぞらせ、舌を突き出し快楽に身を震わせる
その舌にウィルが吸い付き、お互いに舌を絡ませた

ずんずんと、奥まで押し入ってくる彼の分身
そのたびに増幅された快感が、あたしを焦げ付くほどに絶頂に達っせさせる
というよりも、常に絶頂の状態のままのあたしは、さらに上の絶頂まで昇らされかけていた

「っひ! っぁ! っっ! っあ!」

ウィルの顔を見ると、信じられない。といった様子で必死になっていた
あたしが狂いかねないほどに感じていることもそうだが、彼も尋常ではない快感の虜になっていることがすぐにわかった
これは人間の快楽ではなく、淫魔の快楽
交わるために進化した、人あらざるものの快楽

「いっへる! いっへるのぉ! あひゃひぃ! いきっひゃなひだよぉぉ!」
「俺も……! まだっ出てないのっに! ずっと! 出してる! みたいだ……!」

狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う狂う

体も心もとっくに快楽に麻痺してしまったはずなのに、それでも危ないと告げている
これ以上は踏み込んではいけない領域であると警鐘を鳴らしつづける

それすらも無視して、あたしたちは快楽に耽った
一度火がついてしまった以上、燃え広がるのを止められるわけもない

「死っぬぅ! 裏返っへぇ! あひゃひひぬぅ!」
「殺してやる! 俺が! 俺ので! 一緒に!」

二人とも焼け付いたまま、なにを言ってるのかわからなくなったまま

それでも
ウィルがいてくれるなら、不思議と怖くはなかった

「っくっぁっぁっぁっぁっぁっぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
159Cocytus 後編sage :2005/11/02(水) 01:53:03 ID:0WcybQtM
「ふぁああぁ」

目が覚めたあたしはベッドから身を起こし、背筋を伸ばした
毛布を抱き寄せ、あたしはあたりを見渡した
何度も何度もセックスを繰り返し、水も食べ物もとってないはずなのにまったく気にならない
ベッドはお互いの体液でぐちゃぐちゃだし、周りはお互いに脱ぎ散らかしたもので散らかっている
あたしはどうしたものかとため息をついた


ふと隣を見ると、そこには愛しい男の大好きな背中
このうんざりするような惨状の片付けは後で考えるとして
とりあえずあたしは彼の背中に寄り添うように、また布団に包まったのだった


〜後日談〜

同じギルドのアルケミスト君にサキュバスの媚薬について聞いてみた

「サキュバスの媚薬ですか」
「そうそう、君もアルケミストの端くれなら聞いたことない?」
「いえ、あれは組合の中ではけっこう有名な代物ですよ」
「そうなんだ」
「人間じゃまず十中八九壊してしまうらしいので、ご禁制の品ですけど……
 そもそも原材料が原材料なので滅多に出回りませんね」
「えーと、そんなに危険なんだ……?」
「はい。あれに耐えられるのはよほどの淫乱ともっぱらの噂でーごふ!?」  「がはっ!」
「誰が淫乱だ!」
「僕が言ったんじゃ! あれ……痛くない」
                           「うわ! ヒルト大丈夫かー!」
「あれ!? ヒルトちゃん!? もしかしてディボーション!?」
「ヒルトさーん! ごめんなさい〜!」


その後はいつものお祭り騒ぎでした

終わり
160Cocytus あとがきsage :2005/11/02(水) 02:07:28 ID:0WcybQtM
遅くなってごめんなさい長すぎてごめんなさいやたら少女チックでごめんなさい
生まれてきてごめんなさいぃぃぃぃぃ!!!!

待ってるよと言ってくださった方々、大変お待たせしました
コキュートス後編でございます
実はこれ、一度はわりと早々に書き上げたのですが、涙涙の物語によってデータが飛んでしまいまして……
そのためECOに現実逃避、なかなかどうして面白かったために遅筆に拍車がかかってしまいました

書き直しの際にストーリーを変更したのですが、
当初はリヒャルトさんと壊れてしまい、記憶を失ったビーチェさんが結ばれていました
いつか機会があればそちらのほうも書き直してみたいなと思います
相変わらず未熟な拙作を読んでくださいありがとうございました
ご意見あればなんでもどうぞ。できるだけ真摯に受け止めさせていただきたく思います
161名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/02(水) 14:47:50 ID:zuW9Qofg
>>160
GJGJ!
暗い終わり方予想してただけにうれしかった
最近投稿多くて(・∀・)イイ!!ね
162名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/02(水) 19:10:15 ID:FtWY0wZE
>>160
物まねチェイサーだったのか。
一瞬なんだろうとおもってしまったが、GJ
163名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/03(木) 00:55:15 ID:SD1HKt76
>>160
「簀巻きにしてきた」「あまつさえ吊るしてきた」に吹いた。
前半部分からまとめて読んでみたけど、細かい部分を見ると
・少し推敲が足りない
・キャラ名が前半出てない(まだ決まってなかった?)
・台詞のみで描写不足になっていて、状況が把握しずらい部分がある
あたりが気になったかな、しかし全体的に見ればGJ!

ちなみに一番気になった点。
シャルロッテとエレクトラは、どっちかがお嬢様でどっちかが妹だと思うんだけど、
どちらがそうなのか読み取れなかった。

……余談ですが、Fateは好きですか?w
164名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/03(木) 03:54:56 ID:fy7YKk/o
エレクトラ=お嬢様

シャルロッテ=妹
だよな
文脈からすると
バッドエンド期待してただけにちょっと意外だった
盗作SGのところはかっこよかったなぁ
GJすb
165名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/03(木) 21:09:32 ID:y18mFz76
>>140
同性愛でもホモでも声はききたいんでは?とか思ったアタクシは捻くれ者デス(゚∀。)

ナヌゼンさん主役で甘いとな…、そんなおまいさま…、
ガンガッテください(*゚∀゚)=3

>>149
続編キタコレw
詠唱、何度見てもかっこいいなぁ
166折らないかsage :2005/11/03(木) 23:04:00 ID:J3Y1I8iI
最近、巷で密かに流行っている遊びがある。
その名をエダキングといい、古木の枝を折って出るモンスターの強さを競い合うものだ。
この日、俺は練習を兼ねてどのようなモンスターが出るのか試すことにした。

数本買ってきた枝を携え、人のいない広場に到着。早速1本折ってみる。

   ぽきっ

刹那、目の前に現れたのは、一見して美女と見紛うべき姿だった。
だが、その背中には漆黒の翼が生え、頭部には角が生えている。
着用している服の面積はごく微少で、むしろ露出部分を際立たせている。
ああ、間違いない。このモンスターは、かの有名な・・・

   ジャーン   ジャーン   ジャーン

「げえっ、サキュバス!」
「うふふ・・・久々の現界だわ・・・あら、あなたが呼び出してくれたのね」
「・・・・・・」
「呼び出してくれてありがと。お礼に極上の快楽を体験させてあげるわ」

俺はしばらくぽかーんと口をあけていたが、サキュバスの声で現実に引き戻された。

「こいつぁかなわん・・・ひけっ、ひけっ」
「あぁら、逃がすと思って?」

サキュバスは翼を羽ばたかせ、あっという間に俺を捕らえてしまったのだ。
167折らないかsage :2005/11/03(木) 23:04:26 ID:J3Y1I8iI
「さぁて、あなたの精はどんなお味かしら・・・?」

俺の眼前でじゅるじゅると舌なめずりをするサキュバス。
こいつはあれか、絶体絶命というやつか。
いつの間にか装備や服は脱がされ、下半身を曝け出した半裸になっていた。

「なかなかいいモノ持ってるじゃない・・・んふ、いただきまぁす」

   ちゅぱっ   ちゅぱっ   ちゅるる・・・

サキュバスは俺の肉茎を、唾液をたっぷりとまぶしながら吸いたてる。
その音だけでも気が遠くなりそうだ。
肉茎からは、かつて味わった事の無い、凄まじい快感が伝わってくる。
それは脳髄に直接叩き込まれ、しかも慣れることさえ許されぬ。

「ふふふっ、もうこんなに、とろーりとろーり先走りが出てきた・・・」
「・・・・・・ぬふぅっ」
「あなたにはわたしのを飲ませてあげるわ」

そう言ってサキュバスは己が秘所を俺の口に擦り当ててきた。
秘所はもうぐじゅぐじゅに濡れており、その愛液たるや、ハチミツをも凌駕する甘さ。
それでいて決して飽きる事の無いうまさ。俺はどんどんすすった。
だが、俺が秘所を貪れば貪るほど、サキュバスの反応は怪訝なものになっていった。
どういうことだろう、さっきまであんなに余裕持ってしゃぶっていたはずなのに。
なんだか今は、必死になって・・・というか、意地になって咥えているように思える。
こっちはもう、秘所の蜜でめろめろなのに、一体全体どうしたっていうんだ。
168折らないかsage :2005/11/03(木) 23:04:59 ID:J3Y1I8iI
そういえばさっきから、快感は慣れることなく襲い掛かってくるのだが・・・
一向に絶頂が来る気配が無い。まあ、それはそれでいいんだけど。
そう思っていると、サキュバスは俺の肉茎から口を離して叫んだ。

「どうして!? どうしてエレクチオンしないのよーーーっ!!」

や、そんなこと俺に言われても。つか、淫魔はそれが得意技じゃないのか。

「くうう、どうやらあんたは稀に見る猛者のようね。いいわ、本気が出せるってものよ」

こいつぁやばいぜ。絶頂を味わう前に死ぬかもしれん。
腹上死・・・じゃないな。だって俺サキュバスの下敷きだもん。
とすると・・・こいつは腹下死とでも言うべきか?
そんな下らんこと考えてる間に、肉茎から伝わる快感が3倍に感じられるようになった。

思わず俺はがばっと起き上がった。たまらん、耐えられん。
跳ね飛ばされそうになったサキュバスではあったが、体勢をなんとか維持して口を離さない。
と、起き上がった拍子に俺は枝の上に手をついてしまったらしい。枝が折れている。

   ぽきっ   ジャーン   ジャーン   ジャーン

なんと、今度はインキュバスがあらわれた! 淫魔の次は夢魔ですか・・・
そう思っていると、その夢魔とばっちり目があってしまった。

「ウホッ!いい男・・・」

向こうも同じ事を思ったらしい。以心伝心ってやつか。
俺につかつかと歩み寄ると、動転しているサキュバスを跳ね飛ばした。
あわれ、サキュバスは近くの木に頭をぶつけてスタン・・・つか気絶した。

それからインキュバスは俺を軽々と抱き上げ、こう言ったのだった。

「やらないか」

自分でも気がつかなかったのだが、俺はいい男にめっぽう弱かったらしい。
俺はインキュバスにそのままホイホイとついていってしまったのであった。


つづかない。
169名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/04(金) 00:16:37 ID:O6WGDWpM
うほっ、いいインスパイア。
エレクチオンしない理由は愛してないからですな。
170行動と言葉のバランスサイドスト−リー―美女と堅物―(0/5)sage :2005/11/04(金) 03:49:15 ID:NlvfqAUI
140です。
なぜかちょっぱやで書きあがりました。
ゼン主人公の小説です。
今回も例によって甘甘なので、苦手な人スルーよろしく。
では、楽しんでいただければ幸いです。
171行動と言葉のバランスサイドスト−リー―美女と堅物―(1/5)sage :2005/11/04(金) 03:49:53 ID:NlvfqAUI
穏やかな日が射すプロンテラ。
その一角の、何もない平凡なところに、とあるギルドの溜まり場がある。
そこにはいつも熱々なバカップルと、呆れ切ったコンビと、落ち着いた男が一人いる。
今日もまたバカップル…いや、女のほうがハートマークを撒き散らしている。

「だ〜れだっ!」
「むぐ…ちゅ、ちゅぴ…くちゅ…ぷはっ、フィアさん、此処は一応公衆の面前なんですよ?」
「でも…今こうしたかったんだもん。」

挨拶代わりに抱きつくという行為はさらにエスカレートし、今や軽いディープキスにまで発展した。
もちろんウィザードは嫌がる素振りを見せないが、モンク以外の二人は完全に冷めた眼差しを向ける。
モンクは毎度お構いなし、といった感じだ。

「いや〜、今日はやけ暑いね、ナルちゃん?」
「太陽が3つも出てるからじゃないですか?」
「あー、それだ。間違いない。」
「…フ…若いな…お主らは…」

ナルが言う3つの太陽のうち一つは天に燦々と輝く太陽。
他の二つは、フィアとユーリを皮肉ったもの。
だが、そのバカップルはそんな皮肉などには一切動じない。
相変わらずゼンはそれを見て小さく笑みを浮かべている。
しかし、今日はそのゼンが話を切った。

「…時にフィア、ユーリ…お主らに頼み事があるのだが…聞いてもらえるか?」
「今更何言ってるんですか。」
「私達の仲じゃないですか。何でも言ってください。」

二人の仲を持ったにも等しいゼンからの頼み。
彼が頼みごとなど珍しい話ではあるが、二人は快く了解する。
それを聞いて、ゼンは少しだけ口元に笑みを浮かべた。

「…来週の日曜…吾の婚礼の儀がある…そこで…だ、吾らの仲人になってはくれまいか…?」
その他一同「…え?ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

ゼン以外の全員が大声を上げた。
愛想などさらさらない、お堅く無口なイメージがお供の彼に結婚相手など、誰が想像できるだろう。
中でも一番ショックを隠せないのはバカップル二人。
パクパクと口を開く彼らに代わり、呆れたコンビがゼンを質問攻めにする。

「ゼンさん彼女いたんですか?」
「…いや…親同士が決めた結婚だ…相手の顔もまだ…知らん…」
「顔も知らないって…ホントにそんな人と結婚しちゃうんですか?」
「…無論…それが運命であれば…な。」

半ば諦めたようなゼンの小さな苦笑に、場の全員がため息をついた。
ゼンは天を仰ぎ、少し不安そうに空を見上げている。
ふわりと一陣の風が吹いた。
その風はやけにいい香りがする。

「…香水…か…?」

くるりと、全員が首を風上の方へと向ける。
其処には一人の女性が立っていた。
年の頃なら二十歳過ぎ。
風に揺らめく髪は銀の糸。
フィア以上に存在感を誇示する二つの丘と
赤い法衣のスリットから覗くすらりと伸びた白い脚。
整いすぎているほど美しい上位聖職者の顔立ちに、誰もが思考を止める。
ハイプリーストは、柔らかな笑みを浮かべて皆を見まわしている。

「あの、つかぬ事をお聞きしますが…ゼン様はどちらの方でしょうか?」

興味津々、といった様子でユーリとゼンとゼクスに視線を回す。
ユーリは目が合っただけでその顔を真っ赤に紅潮させ、フィアに軽い肘打ちを食らっている。
卒倒しそうになったゼクスをナルが支え、首を横に振ってゼンではないことを示す。
ハイプリーストは残ったモンクの瞳を見つめ、やんわりとした口調で話し出した。

「私、セルリアと申します。貴方の妻になる女です。」
「…ゼンだ…そのような堅苦しい口調で話さずとも…もっと自然に振舞うが良い…
 …見抜けぬほどの阿呆だとでも思ったか…?」

キョトンとしているセルリアに、ゼンはそっと視線を向ける。
暫くの視線の淘汰の後、綺麗に整った彼女の顔が笑顔に変わった。

「すごい…ゼン君、本当になんでもお見通しなんだね。」
「…また…親父がそんな冗談を言ったのか…?」
「はい。まるで心を見透かされてるようだー、って。」

先ほどの改まった口調とは打って変わって、明るくおっとりとした口調になるセルリア。
それでも消えぬ彼女の気品が、どこかのお嬢様であることを物語っていた。
楽しそうに話す彼女の周りに、状況が飲み込めていない人間が約4人転がっている。

「なあフィア…これってもしかしなくても…?」
「ゼンさんの婚約者だと思う…」
「はい、正解です。とはいっても、会うのは今日が始めてなんだけどね。」

嬉しそうに笑顔を浮かべたセルリアは、一人でぱちぱちと小さな拍手をしている。
その周りに、自分の胸の辺りをぺたぺたと触りながら深くため息をつくハンターが一人と、
恍惚とした表情を浮かべながら、だらしなく頬杖を突いているクルセイダーが一人。
だが、そんな暖かな雰囲気は長くは続かなかった。

「…セルリア…とか言ったな…?」
「はい。早くお名前を覚えてくださいね?」
「…帰れ…」
「―――…え…?」

ゼンの口から出てきたのは、立った一言の言葉。
それは他の何でもなく、彼女を拒絶する言葉。
其処に居る誰もが、信じられないといった表情を浮かべている。

「…先も言ったように…吾は阿呆ではない…
 …見知らぬ男との婚礼という恐怖を隠してまで…無理に笑顔をつくるな…」
「私…無理、なんて…」

明らかに動揺し、真っ青になるセルリア。
ゼンは無表情のまま立ち上がり、彼女の傍らまで歩く。
そして、その大きな手で彼女の頭をぽん、と優しく叩いた。
その表情には、小さな微笑が浮かんでいる。

「…お主は美しい…どんな男も…お主に心を奪われるだろう…
 …だから…お主はお主が心から愛せる者と…結婚するが良い…」

さらりと、梳くようにして髪に一度だけ指を馴染ませる。
ゼンの太い指でさえ、それにすんなりと通る。
長い髪の先端まで指が触れたとき、ゼンはくるりと踵を返した。

「…少し…出かけてくる…」

そのゆっくりとした歩調は、聖職者とて走ればすぐに追いつけるだろう。
けれど、セルリアの足はまるで地面に引き寄せられているかのように、一歩も動くことは無かった。
彼の背中を見送る中、誰一人として声を出すことができなかった。
172行動と言葉のバランスサイドスト−リー―美女と堅物―(2/5)sage :2005/11/04(金) 03:50:59 ID:NlvfqAUI
「…ゼン君って、いつもああなんですか…?」

沈黙を打ち破ったのは、セルリアの微かな声。
震えるその声は小さいなれど、確実に全員の耳に響いた。

「ゼンさんは不器用だから、あんな言い方しかできなかったんだと思うけど…」
「そっか。あは、は…なんだかちょっぴり…切ないね。」

瞳に涙を湛えながらも、セルリアは笑顔を絶やさない。
ぽろぽろと零れる涙が、赤い法衣にシミを作っていく。
ユーリの弁解も、きっと彼女には届いていないだろう。

「あーもう、なんでウチの男供はこうイイ女を泣かせちゃうの?」
「ナルちゃん、ちょっと照れくさいよ…」

ナルが意図するのはフィアを泣かせたユーリと、セルリアを泣かせたゼンのこと。
同性にイイ女と言われ、フィアは少し照れくさそうだ。
逆に、その当事者であるユーリは苦笑を浮かべている。

「…私…今日の日を楽しみにして生きてきました…」

ぽつり、セルリアはまるで愚痴でも言うかのように小さく呟く。
無理矢理に浮かべていた笑顔は消えうせ、涙を止めることすらできなくなっている。

「お母様とお父様に許婚のことを聞かされて…それで今日まで頑張ってきたのに…
 この厳しい家からゼン君が救い出してくれるって…ずっと…ッ…」
「セルリアさん…」

複雑な家庭の事情。
すれ違う互いの意思。
ほんの僅かな期待と、それに隠れた恐怖。
それらはその少女の心には重すぎた。
それが今、涙となって零れ落ちている。
そんな彼女を慰めたのは、愛することを知る男だった。

「ゼンさんは、真っ直ぐな人なんです。だから少し不器用に見えるのは仕方ないんです。
 でも、真っ直ぐな分だけ、真っ直ぐな想いには答えてくれますよ。
 その想いを、ゼンさんに直接伝えてみてください。」
「ユーリさん…私、やってみますね。」
「ええ、頑張ってください。」

ユーリがにこりと笑みを浮かべると、セルリアもそれにつられるように笑顔を取り戻した。
逆に不機嫌そうな顔になった女が一人と、冷やかす女が一人。
一方は唇を尖らせ、もう一方は嬉々とした表情を浮かべている。

「…むぅ…」
「ユーリさんかっこいい〜v」
「バカ、違うって!」
「…クスクス。」

そんな三人のやり取りを見ていたセルリアが、小さく笑みを零した。
同性ですら見惚れてしまうような笑顔に、全員が小さなため息をついた。
ユーリは小さくガッツポーズをし、セルリアにアイコンタクトを送る。
『がんばって』そう言っているかのような視線に、セルリアは悪戯っぽくウィンクしてみせた。

「ゼン君の名前の綴りってわかります?」
「えーと…Z e h nです。」
「うん、ありがと。」

セルリアは小さな箱に名前を打ち込んでいく。
これもカプラサービスの一環で、相手の名前を入力するだけで通信ができるという優れものだ。
それをそっと耳にあて、会話がスタートした。
勿論、向こうからの声はこちらには全く聞こえない。

『もしもし、ゼン君…聞こえてる?』
『…セルリアか…吾に…何か用か…?』
『あのね、少しだけ聞いて欲しい事があるの。』
『…手短に済ませてくれ…』

真剣、けれども落ち着いた表情で話すセルリアの顔。
それを見つめる沢山の視線に、セルリアは小さく笑顔を返した。
それはどこか『がんばるから』と言っている様であった。

『ホントはね…小さい頃からお話には聞いていたけど、ゼン君の言う通り怖かったの。』
『…だろうな…吾がお主でも、同じように恐怖を抱くだろう…』
『私のこと気に入ってくれるかな?お嫁さんにしてくれるかな?
 そして…私のことを、愛してくれるかな?…って。』
『…お主が望めば…如何なる男もお主の虜だろう…?
 …お主は…美しいからな…』

セルリアの声は聞こえるものの、ゼンの声は全く聞こえない。
そんな状況に苛立ちを感じてきた面々は、たしたしと足踏みをしたり、二人で寄り添ってみたり。
それでも彼女を見つめているのは、その恋路が気になる以外の何物でもない。

『でもゼン君は違った。もう10年以上も想い続けてたのに…虜どころか…冷たいよ…?』
『…顔もわからぬ男を…お主は10年以上も…愛してきたと言うのか…?
 …吾には…理解できん…』
『愛情ってそんなものだよ?他人には理解できない部分が多いし。』
『…ふむ…やはり…わからぬ…』
『わかりました…もう、諦めます。でも…最後にお願い。
 ちょっとだけでいいから…私の方に、振り向いてください。
 結婚式の日だけでもいいです。私を…愛して下さい。』

できる限りの愛情を、精一杯の言葉で伝えた。
これほどの美女に愛してくれと言われて断れる男など居るだろうか。
しかし、今回の相手は断りかねない男。
固唾を飲んで見守る面々にも、緊張の色が見える。
173行動と言葉のバランスサイドスト−リー―美女と堅物―(3/5)sage :2005/11/04(金) 03:52:03 ID:NlvfqAUI
『…断る…』
『そう…ですか…』

セルリアの顔に浮かぶ絶望と落胆の表情。
今にも泣き出しそうな顔、それが結果として周りに伝わる。
波紋が広がるようにして、皆の表情も曇っていく。

『…一時などとは言わぬ…それほどまでに吾を想ってくれるのならば…
 …永久に…我もお主を愛させてはくれぬか…?』
『え…あ、…はい!私も、貴方を永遠に愛します…!』

突然の求愛にセルリアの思考が一旦停止する。
しかし、状況を理解して表情は一転。
パァ、と明るい笑顔がセルリアの顔に浮かんだ。
皆の方に笑顔を向け、思わずガッツポーズをとる。
その笑顔が、皆の表情を笑顔に変えた。

『…今そっちに行く…待っていてくれ…』
『はい!』

セルリアが普段からは考えられないほどの大きな声で返事をした途端、その場にワープポータルが開いた。
光の中から現れたのは、他に誰がいるであろうか。
不器用で、無口なモンクがそこから現れた。

「…セルリア…今一度お主に問う…吾と…生涯を歩むか…?」
「はい…勿論です。」

此処に又、一組のカップルが誕生した。
男は伴侶になるであろう女を抱き寄せ、そっと口付けをしようとする。
しかし、それは彼女自身によって止められてしまう。

「…どうか、したか…?」
「あの、笑わないでくださいよ…?」
「…何だ…申してみよ…」
「ふぁーすときすは…その、結婚式でしたいな、なんて…」

頬を紅潮させ、まるで子供のようなことを口走る彼女に、ゼンは優しく笑みを浮かべた。
今ここにいる全員が、彼の笑顔に驚いただろう。
ゼンは彼女の額にキスを落とすと、そっと彼女を解放した。
互いに見詰め合う彼らは、柔らかな笑みを浮かべている。

「おめでとう、二人とも!」

真っ先に静寂を打ち破ったのはフィア。
高らかにエンジェラスの鐘の音を響かせ、彼らを祝福する。

「よし、花火代わりにこいつをプレゼントします!
 天より降りし灼熱の岩石よ!全ての物を滅する炎よ!彼方より来たれ!!
 ―――メテオスト…ゲフゥ!?」

ついで声を上げたのはユーリ。
だが、その大魔法はあっけなくフィアの肘打ちによって止められてしまう。
その様子を見て、回りの面々がドッと笑い声を上げた。

「やっぱ花火といったらコレ!クレイモアトラップ!!
 そ・し・て、アローシャワー!」

三番手はナル。
路上にばら撒かれた地雷が雨の如し矢の連射によって次々に爆破されていく。
その爆風でよろけたセルリアを、ゼンがそっと支える。
そんな他愛ない動作でさえ、彼らを刺激するには十分だった。

「ちくしょー、見せ付けてくれちゃって…
 四番、ゼクス!死にます!!
 グランドクロス!グランドクロス!グランドクロス!!グランドクロス…ウゲェ…」

最後のゼクスにいたってはもう錯乱状態。
周りの男が次々に絶世の美女を捕まえているのだから、そうなるのも仕方ないのかもしれない。
自分にも被害が出るグランドクロスを乱打し、他界。

「リザレクション!」
「グランドクロス…グハァ!!」

それをわざとフィアがリザレクション(Lv1)で蘇生し、再び他界。
現世と冥界を行ったり来たりするゼクスを見て、高らかに笑いをあげる人物が居た。

「あは、あはは!もうダメ、やめて…v」

涙を流しそうなほどの勢いで笑うセルリアにつられ、全員が高らかに笑った。
勿論、ゼンも普段からは考えられないほどに笑っている。
その後…ゼクスは放置されてしまいました。
174行動と言葉のバランスサイドスト−リー―美女と堅物―(4/5)sage :2005/11/04(金) 03:52:55 ID:NlvfqAUI
――――――――某月、某日、日曜日、晴天――――――――


「新郎はこちらに、新婦はこちらにお相手様の名前をお書き下さい。
 絶対、間違っちゃダメですよ?」

結婚コンパニオンの指示に従い、さらさらとペンを走らせる一組の男女。
タキシードに身を包んだ長身の男。
普段とは打って変わって、そのクールな容姿が引き立てられている。
ウェディングドレスに身を包んだ清楚な女。
幾千、幾万、いや、幾億の男を虜にできるほどの美しさが、それにはあった。
その腕に抱えたブーケが、より一層彼女の美しさを引き立てている。
名前が書かれた申し込み用紙を、コンパニオンは国王に渡した。

「えー、うぉっほん。
 ゼン、貴方はセルリアを生涯ただ1人の妻として、
 健やかなる時も、病める時も、死が2人を別つまで…愛することを誓いますか?」
「…誓います…」
「宜しい。」

国王トリスタン三世は、お決まりの科白をとちらずに正確に言う。
もう何組の夫婦を世に送り出してきたのであろうか。
それでも、国王は柔らかな微笑を浮かべ、彼らを祝福する。

「では、セルリア。貴方はゼンを生涯ただ1人の夫として、
 健やかなる時も、病める時も、死が2人を別つまで…愛することを誓いますか?」
「誓います。」
「宜しい。では、指輪の交換に参ろうか。」

クローキング状態で小さな箱を持ってきたのは教会に雇われているアサシン。
指輪がまるで飛んでいるかのようにふわふわと浮いているように見えるのは、このアサシンのお陰。
二人はそれを手に取ると、相手の左の薬指にはめ合う。

「宜しい。では、誓いのキスを―――」

ゼンがそっとヴェールをまくる。
終に拝めた新婦の顔に、教会に居る全ての男が活気付く。
当然、ユーリはフィアに肘打ちを食らっている。
そして、そっと…互いの唇を重ねた。
教会に居る全員がため息をついた。
その喜びからか、新婦の瞳から一筋の涙が流れた。

「今此処に、新たな夫婦が誕生した。祝福を。」

拍手喝采。
鳴り響く拍手の音と、国王に見送られながら新郎新婦は外に出る。
途端に花びらが彼らに降り注いた。お決まりの演出である。
しかし、お決まりだけでこの結婚式は終わらない。
ゼンはセルリアをひょい、と軽々抱えてみせた。

「…この美しい妻の姿は…他の男の目に晒すには惜しい…」
「というわけで、二人で逃げちゃいますねv」

ざわめく観衆。
驚いている者もいれば、呆れている者も居る。
そんな観衆を無視して、セルリアはブーケをある人に向けて放り投げた。

「フィアちゃん、次はキミ達の番だからね?」
「…ユーリ…しっかりな?」

突然に投げられたブーケをキャッチしているうちに、言いたい放題言われ、あまつさえ蝶の羽で逃げられた。
観衆は盛り上がった空気に飲まれ、「次はこいつらか?」といった感じの視線をフィアとユーリに向けている。
顔を真っ赤に染めたフィアは、もう其処には居ない彼らに向かって叫んだ。

「もう、バカップルめ〜〜!!」

本日初めての笑いが、ドッと観衆から零れた。

「今頃フィアちゃんたちどうなってるかな?」
「…さあな…だが、きっと玩具にされているのであろうな…」

夫婦が楽しそうに笑みを浮かべているのは、イズルードから船で少し行ったところにあるバイラン島。
既婚者しか立ち入れない其処は、新婚旅行ではいたってポピュラーな場所であるし、カップルたちの憩いの場でもある。
そこのホテルの一室が、今夜の彼らの宿だ。

「…今日は疲れただろう…?セルリア、お主は休むか…?」
「ゼン君、新婚さんががベッドルームで二人っきりなのに"…お主…"とか呼び捨てはないんじゃない?」

セルリアは少しむくれながらも、ゼンの首に手を回す。
あまり似ていない物まねをして、彼に微笑みかけた。

「…ふむ…ならば…リア。…二人きりでしか…できぬことをするぞ…?」
「はい…宜しくお願いします。」

突然の愛称と房事の誘いに少し顔を赤らめたが、それはセルリア自身が望んでいたこと。
そっと唇にキスをすると、首から手を離してベッドに横たわる。
銀の髪とウェディングドレスのスカートがベッドの上に広がる。
ゼンはタキシードの上着だけを脱ぎその辺に放ると、セルリアの上に重なる形になった。
先ずは彼女が求めるであろう、キスから行為は始まった。

「ん、ふ…ちゅ…ちゅむ…ちゅっ、ん…」

くぐもった声がセルリアから零れる。
どちらからともなく唇を啄ばみ、舌を絡める。
そっと唇を離すと、透明な糸が唇の間を伝った。

「あの、ゼン君…私ね、その…」
「…無論承知…心配するな…」

男性経験がないことなど、キスすらしたことがない彼女からは容易に察しがつく。
ゼンはできるだけ優しく手を伸ばす。
先ずは、身体の部位で最も目立つ胸に手を伸ばした。
服の上からでも柔らかさを感じるそれは、とても暖かい。

「ん…ぁ、これ…気持ちいいの、かな…?少し、ゾクゾクする…ッ、感じ。」
「…我にはわからぬが…止められそうにないな、この感触は…」

手から零れそうなそれを鷲づかみにし、存分にその感触を楽しむ。
時には強く、普段は優しく。
相手の反応を探るように、ゼンは優しく胸を刺激していく。

「…ぁ、ふ…はぁ…ゼン君の手…暖かくて、ん…気持ちいいかも…」

顔を赤らめ、少し照れくさそうにしながらも己の快感を認める。
その反応に安堵したゼンは、更なる快楽を彼女に与えようとする。

「…ならば良いが…如何せん、このドレスが邪魔でな?」
「あ、やっぱり脱がされちゃうんだ…」

ゼンは彼女を抱き寄せるようにして、背中のファスナーを開ける。
そこからはもう卵の殻でも剥くかのように、すんなりとドレスを脱がせることができた。
白い肌の上に映える、純白の下着。
先ずは窮屈そうなコルセットのホックを外した。
ふるふると、柔らかそうな肉の塊が二つ、その存在を誇示する。
ゼンはそれに向かって再び手を伸ばした。

「…ふぁ…直接だと…ん、すご…い、ね…」
「…吾も驚いている…これほどとはな…」

今度はさするように掌で胸を刺激していく。
ぐにぐにと形を変えていくそれは、決してゼンを飽きさせない。
ふと、掌に感じた引っかかるような感触。
硬くなってきた尖塔を、キュッと摘んだ。
175行動と言葉のバランスサイドスト−リー―美女と堅物―(5/5)sage :2005/11/04(金) 03:54:04 ID:NlvfqAUI
「ひぁ!?ゼン君…それ、ん、ぁぅ…すごく、ぞくって、くる…」
「…ならば…もっとそれを味あわせてやろうぞ…?」

ぱくっ、とゼンは右の乳首を口に含んだ。
それだけでセルリアの身体は過剰に反応する。
その反応を見ながらも、ゼンは右手を彼女の秘所へと伸ばした。

「ゼン…く、ん…ひっ…そこ、触る…の?」
「…良く解さねば…痛いのはリアの方なのだからな…」
「…うん…ぁ、ふぁ…そう、だね…」

そっと、下着の上から秘裂をなぞる。
少しでも力を入れれば飲み込まれそうなほどの柔らかさと熱さ。
そして、少し湿った感触がゼンの指に届く。

「…少し濡れているのが…わかるか…?」
「うん…すごく、あぅ…んっ!わかる、よ…」

顔を真っ赤にしながらも答えるセルリアの唇に、ゼンは軽くキスをする。
そして、彼女の身体を覆う最後の布を取り払った。
まだ日が落ちぬその部屋の中で、見事なピンク色の秘肉は、白い肌に強調され良く映えている。
当然のごとく、セルリアは顔を真っ赤にしている。

「ゼン君、見られるのって…かなり恥かしいんだよ?」
「…その割には…濡れているようだが?」

ゼンの視姦により、愛液の量は目にわかるほど増加した。
その鼻腔をくすぐる女の香りを味わおうと、ゼンは割れ目に舌を這わせようとする。
当然セルリアに頭を抑えられるが、力でゼンに敵うはずもく、結局秘所に顔を埋められるハメになった。
その柔らかな肉の上を舌が走るたび、止め処なく愛液は流れ、身体は振るえる。

「ん、ッ、ひぅ!ダメ、汚…あっ!い、から…」
「…此れが汚かったら…世の中のものは全て汚いことになってしまうぞ…?
 …リアを除いて…な?」
「そんなこと、いうの…あぅ、ん!ずるい…よ…」

縦横無尽に舌を走らせた其処は、啜れるほどに愛液で溢れていた。
これほど濡れていれば大丈夫だろうと、ゼンはズボンのチャックを開け己の物を取り出した。
反り返る剛直が、セルリアの視線に止まる。

「そんなにおっきいんだ…本当に入るのかな…?」
「…女の身体は…そういう風にできている…筈だ。
 …吾も…そろそろ限界でな…。…いいか…?」
「うん、来て…ゼン君…」

濡れほそぼった其処に、剛直をあてがう。
それだけで吸い込まれていきそうな其処に、そっと力を加える。
ずぶ、と、先端からゆっくりと身体の中に進入していく。

「…ッ、痛…あ、ぃ…!」
「…すまん…少しだけ…我慢してくれ…」

予想以上に狭い其処は、ゆっくり入れていては痛みが余計に増すだけだろう。
ゼンはセルリアの身体を抱き寄せ、唇を重ねる。
そうして痛みが和らぐわけではないが、互いの舌と唾液を絡ませ喉へと流し込む。
そして、一気にセルリアの身体を貫いた。
ブツン、と何かが切れる感触が二人に伝わった。

「むぐッ!?ん、んんぅぅぅぅ!!?」
「…すまん…痛かった、だろう…?だが…奥まで入った…ぞ?」
「あ…ッ…もう、死んじゃうかと思った…」

セルリアは激痛に涙を浮かべ、力なく抗議する。
結合部から流れる鮮血が、セルリアの純潔を物語っている。
ゼンは自分の物に気を集中させ、驚くべきことをやってのけた。
普段は手から出すヒールを、自らの剛直から放出させたのだ。

「ん…なんだか、暖かくて…気持ち、いい…?」
「…吾自身からヒールを出した…少しは楽になっただろう…?」
「うん。さっきまで痛かったのが嘘みたい…」
「…よし…ならば、動くぞ…?」

コクンと、セルリアが一度だけ頷いたのを合図に、ゼンはゆっくりと腰を動かしていく。
キツイながらも濡れた其処は、スムーズにゼンを行き来させ、かつくわえ込んで離さない。
伴侶の無事を確認すれば、ゼンの腰の動きは次第に早まっていく。

「んぁ…あっ、ふぁ…ん、あぁっ!」

熱を帯びた吐息は既に痛みから甘いものへと変わった。
それを確認して、ゼンは大きく激しく腰を打ち付けていく。
肉のぶつかる音と、淫らな水音が部屋中に木霊する。

「あっ、ん…んぁ…あぅっ!ん、もっと、ゼン…が、ぁ、好きなように…動いて…!」
「…悪いが…良すぎて他のことには構っていられん…!」

それはまさに一心不乱。
初めてとは思えぬ快楽に身を委ね、よがり、腰をくねらせる。
いつしかセルリアからも腰を動かし、更なる快楽を得ようとする。

「ん、ッ、あぁ!来る、何か…あっ、もう、だめぇ…!」
「…リア…出すぞ…!」

再度互いの唇と舌を貪る。
獣のように激しく腰を動かし、かつ荒々しく胸を揉む。
最後に力強く腰を最奥に叩きつけると、ゼンは己の欲望の塊をセルリアの中に放出した。
ビクリビクリと脈打つゼンの剛直とともに、セルリアの身体が痙攣する。

「んむ、む、ん…!んぅぅぅ!!」
「…ッ…!!」

長い長い射精の後、ゆっくりと剛直を引き抜くと、白濁に血の色が混じっていた。
純潔を捧げてくれた女性に、ゼンは優しく笑みを浮かべた。

「…立てそうか…?」
「はぁ…ん、多分…無理…」
「…ならば後始末は吾がしておく…今は眠るが良い…」

ゼンはその力ない返事に苦笑を浮かべた。
そして、ベッドの傍らにあったティッシュを数枚手に取ると、セルリアの秘裂にあてがった。
彼女は顔を朱に染めていたが、疲れからか抵抗はせずに大人しく拭かれていた。

「ゼン君…ちょっと、お願い…」
「…吾にできる範囲で頼むぞ…?」
「腕枕で寝たいな。…ダメ…?」
「…断る理由が…あるか?」

ゼンは恍惚とした表情を浮かべる彼女の隣に寝そべると、そっと腕を差し出した。
鍛え抜かれたその二の腕は少々硬いけれど、セルリアは嬉しそうにそれに頭を乗せた。
そして、まもなく彼女は眠りについた。

「…いつか吾も…ユーリやフィアのように素直になれるのだろうか…?」

眠った伴侶の寝顔を見ながら、ゼンはポツリと呟いた。
当然返事など返ってくるわけはないが、その顔は少し綻んでいた。

「…ユーリよ…暫くはお主らを小馬鹿にしてきたが…
 …人を愛するとは、実に素晴らしき事だな…」

天井に向かってそう呟くと、再びセルリアの方に視線を向け、
ゼンはぐっすり眠っている彼女の頬に一つ優しいキスをした。
そして、彼自身もまた眠りにつく。
きっと彼女より早く起きて、目覚めの挨拶をするのだろう。
でも今は、眠りの挨拶が先だ。

「…お休み…愛しているぞ…」

眠っているはずのセルリアの口元が綻んだような気がするが、ゼンはそれに気づいていない。
幸せそうに眠るこの夫婦の新婚旅行は、まだまだ続く―――…
176名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/04(金) 11:49:25 ID:J3EWiXy2
>>166&>>170
超グッジョブ!
166は枝の登場シーンで笑った
170はハイプリさんに萌えた・・・というか萌え死んだ・・・O〜○□=
次回作期待しますぜ!!(こっそりモンクの吾って漢字できれば我のがいいのでは?と思ったのは俺だけか・・・
177170sage :2005/11/04(金) 14:27:29 ID:h49tF1sU
うは、ミスった。
バイランじゃなくてジャワイですw

>>176さん
感想ありがとうございます。
いやぁ、萌えて下さるとは…うれしいですw
つか 吾 はわざとです。
こっちのほうがお堅いイメージ出せるかな、と思いまして。
178名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/05(土) 02:59:51 ID:r7N50cS.
>>166
夜中に爆笑させんなよハライテェ
>つづかない
これツボに入った。いいオチつきGJ!

エレクチオンのネタ知ってれば、と悔やんだw

>>170
GJです。
179名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/05(土) 23:42:26 ID:iPhbtmvk
チンコヒールワラタwwww
180名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/07(月) 09:04:23 ID:u1VGTmyE
>>166
最高だ。朝から腹痛くて死ぬかと思った。GJ!!

>>170
甘甘で素敵です。GJ!!
181名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/07(月) 21:19:53 ID:G7xYsRGU
どうも・・・ここに来るの初めてです・・・
今、同人サークル「Digitallover」さんの
RO同人をベースにしたSSでも書きたいなと思ってます。
ここで書くのは御法度なのかちょっと迷ってます・・・
182名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/07(月) 22:57:02 ID:Lwnd7HOs
SSを書いて発表するのはご法度ではない。
ただ、どういう反応をされるのかは知らない。
183名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/07(月) 23:04:51 ID:SCsaeGqM
前スレより下がっているのを直したいけどどうやったらいいのかな〜
184名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/11/07(月) 23:09:24 ID:TbjhlX0g
>>181
このスレの5より前にマジ子の人のキャラ使ったんはあった
それに習えばOKってことにはなる。

ただし、人様の作品のキャラを使うってのは思いっきり拒絶反応起こす人もいるし、
そういうの大丈夫って人もキャラが違うとか批判が出るかもっしれない
後、あこきゅんズやGMモンクたんギルドがBSキュン人身売買ギルドに捕まってホニャララとか、
看護帽プリたんズに新たな女の影がとかって展開も100%受け入れられない
あくまで本編のカバーストーリであることが最低条件だと思う

それでもやりたいってのなら自己責任で
ちなみに漏れは勇者を讃える。突き進めって感じで
自分ではやれないからな
185名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/11/07(月) 23:10:23 ID:TbjhlX0g
あげてもうた……何やってんだ俺はorz
186181sage :2005/11/08(火) 00:39:44 ID:1hvm2lUs
>>184
アドバイスありがとうございます。
予定としてはアコきゅんと剣士たんとオリキャラのアサシンを絡ませる作品の予定です。
出来る限りギャグ寄りで原作の良さを損なわないようにしてエッチは少なめで行きます。
ただオリキャラが出るので批判は来ると思います。
「オリキャラとのクロスオーバー」はかなり冒険です。

あと5スレより前の作品の詳細も知っていたらお願いします。
187いつかの282sage :2005/11/08(火) 02:28:16 ID:YhP.H1Ug
とりあえず書き上げてしまったんで投下します
内容は♂アサクロ×♀商人で甘い目かと
前編よりはえちぃ部分が多くなっているかと思いますが…はてはて

本編は前スレ>434-438のPunkの続編に当たります。
あわせて読んでいただけると幸いです。
188Marduk(1/5)sage :2005/11/08(火) 02:29:31 ID:YhP.H1Ug
「あんた、変わったな。昔は夜の生活から訓練していたくせに」
「お前も変わったな。昔は決して他人を信用しなかっただろう」

深い眠りから覚めて最初に聞いた声は聴きなれない女の人の声でした。
それに答えるのは聞きなれた師匠の声。声色から察するにかなり気心の知れた間柄なのでしょう。
わたしはベッドに横たえられていて、寝返りをうつふりをして狸寝入りを決め込みました。

「結構経つからな…」
「ああ、その通りだ。お前が私のところに来た時はもっと酷い目をしていた」
「そうかい?今でも随分酷い目をしてると思うんだけどねぇ」
「今は、…随分、いい目をしている」
「あんたが言うならそうなんだろ。自覚はねぇんだけどな」
「祝杯を、といいたいものだが」
「不謹慎な奴。いいさ、ちょっと外の空気吸ってきな。あんたのことだ手持ち無沙汰なのに疲れたろ?」
「ああ、すまない。任せる」

がちゃりと音がして師匠が外へ出て行ったようです。しばらくして女の人が声をかけてきました。

「狸寝入りしなさんな。気がついてんだろ」

うっすらと目をあけてその人を観察します。
深紅の髪に深紅の法衣。ただ瞳だけが蒼くて月明かりを受けて輝いています。

「話したくないなら好きにしな。もっとも、司祭として伝えなきゃならねぇことは伝えるんだがね」

一端言葉を切ると彼女は懐をまさぐりタバコを手にして…マッチをすろうとして苦い顔をしました。

「悪いが気を失っている間にあんたの胎の中、焼かせてもらった」
「ぇ?子供は…!?」
「さっきあんたを犯した連中の餓鬼が産めるかって問いならNOだ。
 今後、あんたが誰か他の男の餓鬼を孕めるかって話ならYESだな」

事後承諾で避妊しましたというのは確かに伝えなくてはならないことです。けれど、疑問に思うこともあります。

「あの、教会の教義に反しないのですか…?」
「あんたの師匠の知り合いだぜ?殺すのはお手の物さ」

おっしゃるとおりです。暗殺者の知り合いの司祭がまともであるはずもありません。
けれど、わたしにはそんなことよりもっと知りたいことがあります。

「師匠の…昔の恋人の方ですか?」
「…ふん、知らねぇのか。古い知り合いさ」

火のついていないタバコをくわえて赤い司祭は答えます。その視線はどこか遠くを見つめているようです。

「………そういうことも?」
「ノーコメント。んで?あんた、あの野郎の恋人候補かい?
 だとして、アタシが昔のイロで寄りを戻そうとしてるなら身を引くのか?」
「…いやです」

肉体関係を結んだのかという問いをぴしゃりとはねつけた彼女は逆に私に問いかけてきます。

「アサシンクロスと商人じゃ徹底的に釣りあわねぇぜ?」
「…それでも嫌ですっ!」

それは暗に彼女のほうが師匠の役に立てるということを示していて。
でもそのことに反論なんて出来るはずもありません。だから、わたしは感情のままに声を荒げます。

「おいおい、あんたぁ、どうしたいんだ?嫌だ嫌だって駄々こねてんじゃねぇよ」

挑むような瞳。この人の蒼い目は氷のようで少し怖い。

「あなたが師匠のことをどう思っていても関係ないです。選ぶのは師匠だから―――」
「だから?」
「―――嫌われるまで追い回します。
 嫌いだって言われたら、わたしを選ばないなんてとなんて馬鹿な人って嘲笑ってやります」

それでも意外なほどあっさりとこの人に挑戦状を叩きつけてしまいました。勝ち目なんて一片もないのに。
揶揄するように肩をすくめた彼女はそれでも追及の手を緩めません。

「今まで抱いてもらえなかったんだろう?あんたの知らないしがらみだってあるんだぜ?それでもかい?」
「っはい…」

ああ、自分を嫌いになってしまいそうです。拗ねたみたいな声色になって、本当に駄々をこねる子供みたい。
こんなのでこの人に勝てるわけ―――

「その意気込みに免じて一つサービスだ」

―――え?サービス、何をサービスなんですか?
紅い司祭はわたしの耳元に顔を寄せると囁くようにとんでもないことを告げます。
あまりといえばあまりの告白。その内容に一瞬目の前が真っ暗になりました。頭がくらくらとします。
まるで、だとしたら納得がいくという自分とそんな馬鹿なことはないという自分が怒鳴りあっているみたい。

「何処行くんですか?」
「ちょいと亀退治にな」

ついでにあんたの師匠も呼んできてやる、いろいろ考えておきなと言い残してその赤い司祭は部屋を出ました。
…師匠に、何を、言えば、いいんでしょうか。けれど、いろいろと考える前に師匠が入ってきてしまいました。

「あ、師匠…」

その師匠はなんとも微妙な表情をして口に指を当てて静かにするように指図します。
唐突にバタンと隣の部屋から扉を乱暴に開ける音が聞こえました。そして話し声も。

「あ、せせせ、先輩!?」
「テメェ、何してんだ、ぁん?」
「いえ、当事者の一人として結末を見届けたく…ッ」
「アタシたちの出番は終わったんだよ。ほら、酒飲みに行くぞ」
「いや、けど…ガッ!?」
「文句は?」
「はひ、ありません…」

なるほど、赤い司祭の人の亀退治は、出歯”亀”退治なのですね。

「…すまない、辛い目にあわせた」

隣の部屋の騒動が治まってしばらくしてから師匠が声をかけてくれます。
それはやっぱり謝罪と労わりに満ちていて、そして、予想とは全然違う言葉がすべり出てきました。

「もう、お前を弟子として置くことは出来ない」
189Marduk(2/5)sage :2005/11/08(火) 02:31:00 ID:YhP.H1Ug
「………師匠!?そ、それはどういう意味なんですかっ!?わたし…わたし…っ」

師弟関係を破棄するということは、師匠とわたしを繋ぐ関係の糸が切れるということで。
弟子というだけで居座っていたわたしにはここにいる理由がなくなってしまいます。

「いやだぁ…いやです、師匠…」

わたしの口から漏れたのは、情けない話ですが、嗚咽とも泣き声ともつかない泣き言でした。

『アサシンクロスと商人じゃ徹底的に釣りあわねぇぜ?』

赤い司祭の人の言葉が蘇ります。師匠はやっぱり商人なんて必要としていないのでしょうか。
混乱した頭のままわたしは師匠の胸を叩いていました。

「今更ッ…いまさら、追い出さないで、ください…っ!
 わたしッが…一介の商人、でしかなくてっ…師匠のこと、何も、知らない…からですか!?
 あの赤い司祭の人、みたいに…怪我一つ、治せなくて……綺麗でもないから…ですか?
 それとも…ッ…わたしが汚され―――」
「ちがう。それはちがう!」

わたしの自傷行為に等しい叫びをさえぎって師匠は手首を掴みました。
わたしは大きな手で動きを制されて、ひっと喉が鳴り、びくりと身体が震えます。
師匠の目にはいつもと違った昏い光が宿っているようです。
怖い怖い怖い…。このままお別れしてしまうのも、このまま無理矢理押し倒されてしまうのも、とても怖いです。

「アスリン…」

その様子に気づいた師匠は子供を諭すような声でわたしの名前を呼びます。

「私はね、何度か女の弟子を取ったことがあるが、恋愛感情など抱いたことはなかった。
 だというのに、おまえと過ごしている間に私は日のあたる暮らしに安穏としてしまった。
 出来ることならば、おまえと一緒に平穏に暮らしたいとまで考えたのだ」

ヤキが回ったと思ったよ、と師匠は苦笑交じりに言います。

「だがね、私と一緒になるということは、共に暗い野辺を彷徨うことだ。
 あまりに長い年月を暗殺者として生きてきた私の因縁を断ち切ることは決して出来ない。
 そんな裏世界に巻き込むわけにはいかない、いずれ君はまっとうな商人として表の世界に返ってもらおう。
 そう思っていたんだ。そう思っていたのだがね、実際はこの様だ」

自分のふがいなさに腹を立てるように師匠は言葉を吐き捨てます。

「表の世界へ返さねばならない君を傷つけた。名目上とはいえ師弟という関係に甘えてしまった私の所為だ。
 憎んでくれても嘲笑ってくれてもいい…それで気が晴れるというのなら―――」

師匠の袖口からすべるように短剣が現れました。木の葉のような刀身を持ったグラディウスと呼ばれるものです。
その短剣の鞘を持ち、柄をわたしの手に握らせるように押し付けると師匠は言葉を続けます。

「―――この短剣で私を殺してくれても構わない」

ずっしりとした重みのあるグラディウスがわたしの手の中にあります。
過剰なまでに研ぎ澄まされた刃に人間大の生物に致命的な打撃を与える魔力が付与された師匠愛用の一品です。
これで首筋をかききれば非力なわたしでも師匠を殺すことが出来るはず…。

「今日の出来事は取り返しがつかないだろう。ならば謝罪はすまい。好きにしたまえ」

師匠は押さえつけていた手首を離して寝台のそばで刑の執行を待つ罪人の様に項垂れています。
不器用だけど精一杯の誠意と、今まで決して明かすことのなかった心のうちがわたしの心を乱します。
うれしさと悲しさとやりきれなさと怒りとでぐちゃぐちゃになった思考がわたしをつき動かします。
今にも泣き出しそうな強張った声で、わたしは師匠を断罪しました。

「師匠は…ッ…勝手ですっ。酷いですっ。許せませんっ」

しゃらりと鞘走りの音を残してグラディウスを抜き放ちます。
その手入れの行き届いた刀身は窓から差し込むお月様の光を弾いて輝いています。

「だから…、命を貰います」

師匠は、少し、うれしそうに微笑って、そっと瞳を閉じました。
自分の死を目の前にして笑うその感性が怒りの炎に油を注ぎます。
わたしは大きく手を振り上げると―――

―――パン―――

―――力一杯の平手打ちをお見舞いしました。

「暗い野辺を彷徨う?そんなことっ…そんなことわたしだってわかっているんですっ。
 でも、師匠と一緒なら関係ないんですっ…。
 自分と一緒なら不幸になる?そんなの師匠のエゴですッ!幸せとか不幸せとか決めるのはわたしなんですよ?
 …師匠とならどんなことになっても大丈夫ですよ?…わたしは、師匠と別れるほうが不幸せです…」

冷たい刃がベッドに落ちてぽふっと場違いな音を立てています。

「もし、師匠がわたしのこと、大切に思ってくれるなら…」

出来ることなら師匠から告白してほしかった、そう思っているのに動き出した感情は止めようがありません。
わたしは勢いのままに師匠に告白していました。

「ずっと一緒に歩いていきましょう…?」

涙が、あふれて止まりません。ぼろぼろと大粒の涙がわたしの頬を伝って流れ落ちます。
そのまるで子供の様に泣きじゃくるわたしの涙を優しく拭う手があります。

「すまん、その通りだ」

上半身を起こしたままのわたしの背中をさすってくれる師匠の手と声の暖かさが染み入ってきます。

「師匠…」

わたしは、間近に迫った師匠を見上げて。
嗚咽に肩を震わせながら、普段のわたしからは考えられないようなことを口走っていました。

「キス、してください。今日のこと、全部忘れるくらい愛してください…」
190Marduk(3/5)sage :2005/11/08(火) 02:31:51 ID:YhP.H1Ug
「んっ…」

月明かりが優しく差し込む部屋で師匠とはじめてのキスをかわします。
それはいつか見た夢の様に唇と唇とただあわせるだけのものでした。

「怖くはないか?」

三編みを解いて緩やかにウェーブがかかった髪を優しく梳りながら師匠が聞いてきました。

「大丈夫です…」

大うそつき。怖くて恥ずかしくて今にも逃げ出したいくせに。
わたしの言葉を信じたのか師匠は軽く頷いて、わたしの服を脱がせにかかりました。
その手つきは予想以上に手馴れていて、病人用の白い貫頭衣をするすると脱がしていきます。

わたしはというと、脱がされるそばからかすかに震える両手で胸を覆い隠します。
愛してくださいと言ってしまったわたしですが、ないも同然の胸が大きくなるはずもありません。
そのわたしをゆっくりとベッドに押し倒しながら腕を取って師匠は言います。

「昔の偉い人はこう言った。女は胸のみにて生きるにあらず」
「な…なんですか、それ」

人はパンのみにて生きるにあらず、という格言は知っています。
たしか、パンだけでは栄養に偏りが出るから好き嫌いせずにいろいろ食べなさいって意味だったと思います。
けれど、今師匠が言ったような格言はわたし知りません。

「とかく世の女は胸の大きさに一喜一憂するが男のほうは意外とそうでもないという意味だ」
「誰が言ったんです?」
「今作った」

それ、昔の人の格言じゃないですと言い返そうとした途端、しびれるような感覚がわたしの身体に走ります。

「ひぁっ!?」
「これはこれでなかなか」

腕を引き剥がした師匠の大きな手が胸を覆って、優しく愛撫しています。
みるみる顔を赤くするわたしを見て師匠は満足げに笑うとおとがいに片手をやって再びキスを求めてきました。

「ちゅ…ん、んんっ!?」

さっきと同じようなキスだとばかり思っていたわたしの考えを裏切って師匠の舌が唇を割って入ってきました。
突然のことにビックリするわたしの舌を絡めとって自らの口内に導きます。
動きに逆らわないよう、師匠の舌に刺激されながら、熱い唾液を交換しました。

「ぁっ!し、師匠っ!?」

わたしが舌の動きに気を取られている間に、お腹の下に達していた師匠の手が、秘所の近くを刺激します。
硬く閉じた入り口を撫でるようにさするように優しく行ったりきたりしています。
師匠に愛されているという思いが恥ずかしさも恐ろしさも隅に追いやって、わたしの身体を熱く火照らせます。

―――ちゅく―――

「ひゃう!?」

突然の水音に目を白黒させるわたしの秘所に、ついに師匠の指が進入してきます。
狭いわたしの中をかき分けるように入ってきた指が執拗に攻めたてて、ますます耳に届く水音が大きくなって。

「あ!?んあぁ…ぁあ…」

まるで蛇の様にうねる師匠の指はわたしの敏感なところをこすりたてていきます。
最初は繊細に、やがて大胆に。わたしのすべてを知っているかのように指が中を蹂躙しています。
師匠はその間にも硬くなった乳首に舌を這わせ、粘土の様に乳房をこねることも忘れません。

中が十分にほぐされたところで二本目が入り、親指は入り口の近くにある突起を押しつぶすように触ります。
身体の中を触られる感覚にくわえて一番敏感なところを責められ大きく背中をのけぞらせて悲鳴を上げました。

「ふぁ、あああああ…」

軽い墜落感が全身を覆って、ゾクゾクするような快感に喉を震わせました。
締め付ける膣内の感覚を楽しむように指を何度か前後させた師匠はゆっくりと引き抜きます。
不思議な物足りなさに、ぐったりと四肢を投げ出していたわたしは閉じていた目を開きました。

目線を上げると、息を荒くした師匠が秘所をまさぐっていた手を開いたり閉じたりとしていました。
にちゃにちゃと師匠の指の間でわたしのいやらしい液体が糸を引いています。
さっきからずっと触られてばかりだったわたしはその手を取ると、糸を引く指を口に含みました。

「アスリン!?」

狼狽したような声が師匠から上がりました。えっちなことをはじめてから初めてです。
それに気をよくしたわたしは執拗に師匠の指に舌を絡めます。

「ちゅくんく…ちゅ、ん…」

すこししょっぱいような師匠の味を堪能し、指がふやけるくらいなめ続けます。
どれくらいの時間がたったでしょうか。
ちゅぷんという音と共に口から引き抜かれた指を、わたしは呆けた表情で糸が切れるまでじっと見ていました。

「アスリン。それは、とても、淫らだぞ。…我慢できなくなる」
「いやらしいのは師匠の前だけだから…、我慢しなくて良いです。来て、ください。」
191Marduk(4/5)sage :2005/11/08(火) 02:32:21 ID:YhP.H1Ug
「いくぞ」

手早く衣服を脱いだ師匠が宣言しました。
全身に無数に刻まれた傷跡が目に入ってその暗殺者としての歳月を彷彿とさせます。
引き締まった身体に見入っていたわたしは、けれど股間で赤黒く隆起したモノから思わず目をそむけました。
膝頭に添えられた両手が股を割り開いてその黒い凶器を散らされたばかりのわたしの秘所に突きつけます。
しばらく入り口をなぞっていたそれは一端動きを止めると、ずぶりとわたしの中へめり込んできました。

「く、ぅぁ、ああああっ!?」

秘所を突き進んでくる凶器に押し出されるように喉から悲鳴が上がります。
手は無意識にベッドにシーツを握り締め、身体には玉のような汗が浮き出していました。
処女を散らされて間もない膣内に師匠のものは大きすぎですッ!
その大きさが、めちゃくちゃにされた記憶を呼び覚まします。

「いやぁああ!師匠ッ!!師匠っ…!怖い…怖いよぅ」

硬く目を閉じて恐怖の叫びを上げるわたしを強く強く抱きしめる人がいて。
耳元では師匠の深い声が囁きます。

「大丈夫、腕を背中に回せ」

わたしは言われるままに師匠の背中に両腕を回します。
けれど、思っていた以上に厚い胸板に阻まれて両手をしっかり組むことが出来ません。
仕方無しに、両手を背中に添えるような形で師匠に抱きつくことにしました。

「ぅっ…うっく…」

ベッドと背中の間に回った手がしゃくりあげるわたしを優しく撫で付けて、身体と身体とが密着します。
汗ばんだ師匠の身体とベッドの間に挟まれてその暖かさを感じること、どれくらいでしょうか。
とくとくと脈打つ師匠の鼓動を感じている間に、恐怖は去ってくれました。

「入っているぞ、わかるか?」

こくこくと頷きます。
身体の奥に師匠が熱い楔のように打ち込まれているのがわかります。

「動いても大丈夫か?」

もう一度、こくこくと頷きます。
とたん、わたしの中に入っていた師匠のものがずっと引き抜かれました。
身体の中の喪失感を感じる前に挿入されて、また引き抜かれて、挿入されて…。

「んっ!ぁっ…はぁ…んぁっ……」

一番深いところを小突かれるたびに、入り口のあたりまで一気に引き抜かれるたびに。
わたし自身、信じられないくらい艶のある声がこぼれでて。
なにがなんだかわからない間にも、口からは嬌声が迸っていました。

「し、師匠のが一番奥までっ、届いてて、ひゃぅっ、身体が、熱ぃっ…!?」

背中に回していた手を師匠の顔に添えると快楽にとろけた顔で尋ねます。
汗とよだれに塗れたわたしのきっと淫らに微笑んでいるんじゃないかと思います。
わたし、こんなにえっちだったのでしょうか。

「師匠ッ…師匠っ!気持ち、良いですか…?」
「当たり前だ…ずっと我慢していた…気持ちよくない訳あるか」

それでもまだ師匠の言葉をねだるわたしの口は鎖骨の辺りからなめ上げてきた口で塞がれてしまいました。
ぐちゅぐちゅと音を立てるほどにお互いをむさぼります。
息も出来ないほどのディープキスを繰り返す間に師匠の腰のスピードもどんどんと加速して。

「中に、出すぞ…ッ!」
「きて、ください…んっ…ぁッ!」

互いの口から糸を引いたままの師匠が一際深くまで入ってきて、びくびくと脈打ちます。
その熱い噴出を嫌悪感を感じることなく、受け入れることが出来ました。
わたしの中にしみこんで…、とても熱くて、きもちいい…。
ことの後の気だるい気分の中で、今聞かなくてはきっとずっと聞けないことを師匠に尋ねます。

「はぁはぁ…ぁ………師匠…質問、していいですか?」
「なんだね?」
「…聞いたんですけど……。師匠って輪姦された女の子しか抱けないって…」

わたしの質問にまだつながったままの師匠が中でびくりと動きました。
その感触にわたしの顔がさらに赤く染まります。

「!?だ、誰がそんなことを言っているんだ?」
「あの、さっきの赤い司祭の方が」
「ゲルトルートめ、余計なことを…。…もしかしてそれで今日のおまえは大胆だったのか?
 いや、そんなことはどうでもいいな。…コトの後でこんなことを言っても信じないかもしれないが…」

こほんと一つ咳払いをして。

「私は至ってノーマルだ」

そう言った師匠の顔はまるでいたずらを見つかった男の子のようで、わたしはいちもにもなく頷きました。

「はい、信じます」

そっと笑って師匠の胸に顔をうずめます。
心地よい暖かさに包まれて、わたしは眠りに落ちていきました。
これも夢でないことを密かに祈りながら…。
192Marduk(5/5)sage :2005/11/08(火) 02:33:55 ID:YhP.H1Ug
「何処へ行くんですか?」
「ひひ、いいところさ」

一昨日捕まえた男たちをペコペコに乗せて牽引する剣士さんが赤い司祭に尋ねます。
朝早くからたたき起こされて荷物の積み下ろしを手伝わされたのですから当然の反応です。
一方の赤い司祭ゲルトルートさんはその剣士さんをはぐらかすように笑って顎で使っています。

「うむ。ルーンミッドガルドに併合されたがね、生粋のモロクの人間は王都の裁判官を信じてはいないのだよ」

その剣士さんを見かねたのか師匠が何処へ行くか何をするのかの説明を始めます。
プロンテラ王国と都市国家モロクとの軋轢は今のところ影を潜めています。
けれど、王都の人間とこの街を愛する人とではやはり根本的にかみ合わない部分があるのです。

「はい、モロクの人間が信じる最善の裁判官はこのソグラト砂漠なんですよ」

師匠の後を次いだわたしの言葉で剣士さんは大体のことを察してくれたようです。
ルティエ生まれの私は生粋のモロク人ではありません。
けれど、今はもうモロクの水を飲んでモロクの空気に染まってしまいました。
だから、きっと砂漠の神様もお気になさらないと思います。

「でも、それって私刑になるんじゃ?」
「ああ、そうだ。だがな、郷に入っては郷に従えっていうだろ?ここではこれも正当な裁きの一つさ」

私刑を行うことに関してどこか納得いかない声色になった剣士さん。
それをなだめるようにゲルトルートさんが笑いを含んだ声で諭します。
この二人ってなんだかんだって言っても仲がいいんですよね。
きっと、弟分としてしか見られていないなんてことはないと思いますよ、剣士さん。

「着いたぞ」

ソグラト砂漠には砂に埋もれた神殿があります。
かつてここで何が行われていたかはっきりと知るものはもうこの世にはいないでしょう。
しかし、今、ここが何に使われる場所であるかはモロクに長い人間ならば知っています。
私刑の神殿。殺人や強姦など人の尊厳を損なう犯罪を犯したものにモロクの人間が鉄槌を下す場所なのです。

「お前たちの身柄はアスリンの慈悲によって砂漠の神に委ねられた。
 お前たちが罪を悔い、そして罪が許されるなら砂漠の神からも慈悲が下るだろう」

師匠が、ううん、ジェイドが厳かに宣言します。その姿は異教の司祭、マルデュークを髣髴とさせるものです。
彼らの処分を決めるときにジェイドも剣士さんも男の風上にも置けない、殺してしまえと言っていたのです。
今考えると、剣士さんの性格からすると激情からの発言だと思います。ジェイドは本気だったでしょうけど。
けれど、わたしは彼らを殺すことをよしとしませんでした。

そう告げたとき、なぜだと激怒するジェイドをなだめたのは意外にもゲルトルートさんでした。
彼女は至極冷静に二人の男たちにわたしを向き合わせて言いました。

「犯られた本人がそれでいいってんだ。この上殺しの十字架まで背負わせることはねぇよ」

ぐしぐしと頭を撫でるゲルトルートさんはまるでジェイドのようで師事していたのは本当なんだなと思いました。
そんなこんなで一晩話し合って、ジェイドとわたしがそこそこ納得できるという妥協点がこの私刑なのです。

「もし、万が一貴様らが助かったとしても我々は一切関知しない。それは砂漠の神に誓おう。
 だが、貴様らがまだ我々に手を出すというのならば、砂漠の神に成り代わって鉄槌を下す。
 痛みを知って生まれ出てきたことを後悔するさせてやる」

引き続き砂漠の裁きについて語るジェイド。その言葉には並々ならぬ怒りが込められています。
わたしはというとゲルトルートさんと剣士さんがペコペコに乗せてきた荷物を降ろすのを手伝っています。
荷物は男たちへの施しとなる食料と水ですが、本当のところは男たちの顔を見るのも嫌だったからです。

乱暴に転がされた4人の悪人の顔に生気はありません。
当然です。これからこいつらはこの人気のない砂漠を歩いて街まで戻らなくてはならないのですから。
無論、手には縄をかけています。縄を解く時間だけでも体力を消耗する灼熱の砂漠です。
ですから、生還できるかどうかはまさしく神のみぞ知るというわけになります。

「覚えてやがれ」

街へと帰ろうとするわたしたちを見て、生気のない顔のまま一人が嘯きます。あの大柄な聖堂騎士…。
わたしたちはお互いの顔を見合わせて―――

『くたばれ』

―――と、全会一致で親指を大地に向けてつきたてていました。
その声が見事にハモったものだから誰からともなく笑い声が上がります。

見回すと、ちょっと恥ずかしそうに鼻の頭を掻いて笑う剣士さんがいて。
その肩を叩いてけらけら笑うゲルトルートさんがいて。
隣で笑う師匠に飛びきりの笑みを返すといつもの様に頭をぐしぐしと撫でてくれました。

今なら、この三日間で変わってしまったものと変わらなかったものが良くわかります。
辛い目にも痛い目にも怖い目にもあいました。それは時に取り返しのつかないことです。
でも、それ以上に楽しいことも嬉しいことも数え切れないほどありました。

この世は泥にまみれていると誰かが言っていました。確かにその通りなのかもしれません。
けれど、泥にまみれているからこそ、その中にある宝石のような人の思いは輝きを増すのでしょう?

そんな世界を抱きしめるように両腕を広げると―――
わたしは青いソグラトの空の下を歩き出します。ジェイドと一緒に。

―――とりあえずおしまい―――
193181sage :2005/11/08(火) 09:11:30 ID:1hvm2lUs
DL小説、現在半分くらい執筆終了。
序盤とえっちシーンは未完成。

あとアコきゅんたちの名前も考えていますがスルーするかも。
194Delta Side Presentersage :2005/11/09(水) 02:44:27 ID:Ofiu3qmI
>>170さん
セルリアさんがすごくいいです。コレが萌えってヤツかと再認識いたしました。

>>153さん、165さん
ありがとうございます。
ちょっと間が開いてしまいましたがリズ編誰もいなそうな今のうち投下いたします。
195Delta Side Lizsage :2005/11/09(水) 02:45:08 ID:Ofiu3qmI
暗く闇の広がる冷たい床にヒールの音がこつこつと響く。
いつもは2Fに行くまでに数体の鎧が群がってくるはずなのに
今日はまったく来る気配がなかった。おかしいわね・・・。
そう思いつつ用のない1Fを最短距離で通り過ぎようとしていた。

「た、たすけて!」

誰かの叫びが聞こえた。なによもう、びっくりしたじゃない。
角から先をちらりとのぞく、と。
ぺたりと座り込んだプリーストが座っていた。
視線の先には黒い騎士が大きな剣を振りかぶる。
深淵・・・まずいわね・・・!
咄嗟にスピードアップポーションを口に傾ける。
飲み終わるか終わらないかというところで口を離しそのまま投げ捨てた。
と、同時。床を踏むヒールが鋭い音をたて、一足飛びで深淵の騎士へ向かって跳ぶ。
背は低く、チェインを振る軌道を狙うように右手を左肩側へと戻す。
後から割れたビンの音が私を追い抜いていく。
それを追いかけるように――

「Let us break their bonds asunder, and cast away their yokes!Increase Agility!」

――私は加速。プリーストとのすれ違いざまに忠告も忘れない。

「あなた、後ろにさがってなさい」

一瞬だけ彼女に移した視線はすでに深淵へ。
そのままの勢いで、深淵の騎士の鎧にチェインの先の錘をたたき付ける。
怯んだ深淵は聞き取れない単語で何かの詠唱を始めた。
これは―summon slaveね―。
詠唱が不意に止み、変わりに現れるのは二体のカーリッツバーグ。
現れた直後にそれは私を目標に捉え葬るべき相手だと認識したのがわかる。
左から突き上げるようなサーベルの軌道に背をそらし避ける。
背を飾るリボンをかすめ刃は空を切る。
そこを狙うように右のサーベルが襲い掛かるも、私はチェインの柄でそれを受け止める。
いちいちひらひらとゆれる白いリボンが邪魔だ。
柄が折れそうになるのを回避するため深淵の鎧を蹴って距離をとり、私は唱える。

「Thou shalt break them with a rod of light!Turn Undead!」

カーリッツバーグの目の前に大きな光のクロスが刻まれ、
偽りの生は蒸発するように消えてゆく。
さぁ、かかってらっしゃい・・・!
身構える私に迫るのは大きく弓を引き絞った黒い騎士。
その矢が放たれた。
空気を裂くように飛んで来る矢へと臆することなく右足を踏み込む。
左肩から振り下ろすようにチェインを流す。
その鎖の輪に鏃の返しを引っ掛けて右足を軸に左足を前へ出した。
矢を引っ掛けたまま強く引き軌道を逸らし回転運動へ。
同時、上半身を180度右回転。
視線はぎりぎりまで深淵を捉え、チェインは勢いを殺さず回す。
右足を折って左足を軸に背中のほうへとさらに180度回転。
くるりと回した体とともに視線も回す。
一瞬視界に弓を持つ鎧が見えた。
しかし視線の向こうにはすでに深淵を捉える。
右手があごを過ぎたあたりで右足の踏み込みとともに急加速で振りぬく。
視線の先へと飛んで行くのは先ほど深淵自身が放った矢。
Uターンするように深淵へ返っていく矢は速度を増す。
それは回転の力を受けて先に放ったときよりも鋭く速く。
そして漆黒の鎧を穿つ。
苦しそうな声を上げる深淵だが致命傷には至っていないのが見て取れた。
先ほど視界に入ったレイドリックアーチャーを再び視界の隅に捕らえ、その存在を思い出す。

「Let all the angels of God worship him―――

その視界の隅で放たれる矢を視界の隅に見る。
その矢が到達すると同時。手のひらを矢へと向けて詠唱が完了。
すでにそちらには興味もなく私は深淵へと視線を戻している。

 ―――Kyrie Eleison!」

硬い金属音がして矢が床に落ちる。
私は相手にするのも面倒で、座ったままの彼女へ期待もせずに支持を飛ばす。

「あなた、それだけ任せたわ」

彼女が立ち上がる衣擦れの音を確認した、
瞬間。
深淵から放たれる斬撃を横にかわし、床を蹴って跳躍。
聖水のビンを深淵の目の前に投げつけ、叩き割る軌道でチェインを振る。

ビンを割る一瞬。パンっと割れる音と共に声を放つ。

「The glory of the Lord is risen upon thee!Aspersio!」

唱えるのは聖なる力の付与。そのまま振りぬき深淵の鎧へと突き刺さる打撃。
闇の力を得て強大になったかの騎士は、その聖なる力による打撃に身悶える。
こんなもんじゃないわよ・・・っ!

「The Lord gave the word;great was the company of the preachers!Impositio Manus!」

即座の詠唱で付加される力は先のアスペルシオとともに強い一撃を生む。
くるりとチェインを逆手に持ち替え、撃ちつけるのは更なる強化を以って。
大きな剣を闇雲に振り回す深淵の脇を跳び、交差するように脇下から克ち上げる。

「ふっ・・・!」

インパクトの一瞬に渾身の力を込める。
鈍い音がして鎧が破壊された。
崩れ落ちるように漆黒の騎士がうなだれ、淡く溶けていく。
視界の向こうには壁際に一人。

そこで初めてそばに気を失ったパラディンがいるのに気がついた。
深淵にやられたのかしら・・・。
なんとなく。
そばによりリザレクションで息を吹き返す彼の顔を見る。
・・・!?ここで・・・、そんな・・・。
私はまさかと思いかぶりを振る。
壁に背をもたれかけさせて彼女の様子を見やる。
その彼女も・・・どこか・・・。
あの・・・あのペンダント・・・。
日々感じていた焦燥感がこれでもかというほど大きく私を支配する。
深淵を前にしたときの体の火照りとは違う奥から押し寄せてくる不安。
まさか・・・まさかこんなところで・・・。
ガラガラと崩れる鎧の音に引き戻される意識。
私は努めて冷静に、彼女に声をかける。

「お疲れ様」

彼女はなんだか赤くなって俯いてしまった。
だいじょうぶ?レン。そういいそうになるも最後だけは飲み込む。

私は一緒に居てもつらくなるだけと分かっていながら、少しの間、
時間を共有することを選んでしまった。

その夜、私はレンと一緒にお風呂に入った。昔のようにカラダを洗い合うなんてことは
しなかったけど、私は一緒にすごすだけで十分だった。
懐かしくてこぼれそうになる涙を懸命にこらえるのがつらくて、
シャワーをいつもより長く浴び、湯船に浸かってからも空の弓なりの月を見ていた。
196Delta Side Lizsage :2005/11/09(水) 02:45:55 ID:Ofiu3qmI
「おねーちゃん!みてみて!あたしホーリーライト覚えたんだよ!」
「あら、レン、偉いわねぇ。ちゃんとお勉強してたのね」
「うん!あたしもお姉ちゃんみたいに立派なプリーストになるんだもん!」

無邪気にバイブルを胸に抱き、妹の小さな、でも大きな夢は告げられる。

「じゃぁコレをあげましょう」

私は自分の首からクロスのヘッドのついたネックレスをはずし、妹の首に掛けてやる。

「いいの?やったぁ」
「ふふ、レンなら私なんかよりもっとすごいプリーストになれるわよ」
「ホント?」
「もちろん」
「わぁい、じゃぁいってきまーす」
「いってらっしゃい、気をつけてね」

懐かしい、姉で居られたあの朝。


「フィー!あぁ、いぃっいいわ、来て!奥までぇ」
「はぁっ、はぁっ、リズ、リズぅ」

愛する人を抱きしめ互いを存分に感じあう。真っ白に溶けるまで飽くなき行為を続ける。

「出してぇ!中にっ、あ、あぁ・・・妊娠・・・させて・・・」
「出すぞ、リズ!奥に、俺を、感じろ・・・!」
「あぁ!あはっは、んあああああぁああああああああああああ!」

注がれる熱に私の意識を、カラダを、全てを委ねてしまえたあの夜。


「リズ、俺はさ、お前だけ守れりゃそれでよかったんだ」

そう言って手を離した、でも青く絆が繋がっていたあの瞬間。
私は気がつくと、汚れてはいたもののたいした傷もなく、
あの大きな地盤沈下の崖下へと身を投げ出していた。
私の衝撃はすべて彼が請け負った。
そう考えると私は悔しくて、悲しくて、居ても居られなかった。
上で、大きく光が弾け、先ほどまで聞こえていたガンスリンガーの断末魔が聞こえる。
フィー。無事で、無事で帰ってきて。
手の届かぬ思い人に、今だけの別れを告げ私はプロンテラへと帰った。
救援はないと言っていたわりにの準備は進められ、手遅れながらも
騎士団への示しとして救援部隊は派遣された。
その救援部隊には妹も参加していた。

「お姉ちゃん。フィーさんは必ずつれて帰ってくるから、今は休んでいて」
「レン、お願い、お願いよ・・・」
「うん、いってきます」

全部流してしまったあの雨。


「あなたのペンダント、綺麗ね」
「あはっ、私のお気に入りなんです。何時もらったのか買ったのかも覚えてないけど・・・」
「そう、大事にしてるのね・・・」


窓からの光を反射する白い壁が眩しい部屋の中。
私は妹の肩を掴み揺さぶる。

「ねぇレン?私よ?リズ、あなたの姉よ?見て、レン、ねぇ!」

私は焦点の定まらないレンに私を認識させようと躍起になった。
しかしレンは短く切った銀髪を掻き乱しうーともあーともつかない声を上げて動悸を荒げる。

「お姉様、おやめください。レン様の容態は変わりません。
 そんなことをしたら余計に悪くなってしまいます」

医師の淡々とした説明書きを読むような口調に怒りを露にして私は食って掛かる。

「じゃぁ何もせずに見てろっていうの?!黙っていられるわけないじゃない!
 私の妹なのよ!アンタに何が、何が分かるって言うのよ!!」

ひたすらに月並みだった。どこかの物語にあるような台詞。
でも、物語に出るだけあって、感情を表すにはとても都合のいい記号みたいな台詞だった。
誰にだって伝わる常套句を気にもせず吐き出す。
妹は帰ってきた。もちろんフィーと一緒に。
救援先に出向いたものの半数は帰ってこなかったのを考えると、
運はよかった方なのかもしれない。
だけど、これはないでしょう?
事故?そんなつまらない理由、認めないわ。
いったい、救援派遣時に何があったの?


妹とフィーが帰ってきたとき、何人かは協会の医療長に呼ばれた。
理由はなんとなく察することができる。
私も、その中に入っていた。いやな予感どころではない。
最悪の事態ですら想定の中、であるはずだった。実際に感じて分かるあの気持ち。
白いスクリーンを見るような虚無感。

「えーと親族の方・・・お姉様で、よろしかったですか?」
「はい・・・」
「妹様、レン様の容態ですが、命には特に別状はありません。」

私は半ば信じられない、半ば本当によかったという気持ちで顔を上げた。
しかし医師は続ける。私の気持ちを突き放すように。

「ですが―」
「・・・ですが・・・?」
「―脳に、少々強い衝撃を受けていましてね。物理的なものもあるでしょうが
 精神的なものが大きいようです。通常の生活をするには身体的には問題ありませんが、
 精神的不安定からくる発作、動悸の荒み、記憶の前後など、多岐に渡る障害が
 発生しています。しばらくは当院で過ごしていただき、リハビリの後外に
 出て

ガタン
私は椅子を倒して足早に外へ出た。最後まで聞く余裕は、なかった。

 〜〜〜〜!―――・・・」

遠くに聞こえる医師の声は届かない。
私は、真っ白な頭に彩りを加えるために一度ココロを閉ざさなければ
耐えることなんてできなかった。


精神障害。
そんなつまらない言葉を聴かされて私はおかしくって笑ってしまった。
信じられなかったのよ。
あれだけ私を慕っていたレンが―。
だけど。
しばらくはレンに会いに行っていた私も、一向によくならない容態、
いつ行っても拒絶されるつらさにとても耐えられず、足を運ぶ頻度は下がっていき、
やがては会うこともなくなってしまった。

フィーはもっとどうしようもない。拒絶するでもなく昏睡状態から起きないわけでもない。
片目を失い、全てを忘れていた。耐えられないわよ。この喪失感。どうしたらいいの?
彼は、きれいな方ですね、なんて笑っているけど、私との過去を話すと不思議な顔をする。
しかも出てくるのは悪い冗談ですね、なんて台詞。
彼はすでに私の居ない自分を信じている。私はそんなの聞きたくないの。
愛して、私を。あんなに、あんなに愛し合ったのに、もう、モドレナイノ・・・?
197Delta Side Lizsage :2005/11/09(水) 02:47:08 ID:Ofiu3qmI
私は、協会を抜けた。すべて、シュバルツシルト共和国への復讐を誓ったからだった。
一人で生きていくことを決めた。転生もした。転生後は支援型でなく戦闘型になり
一人で生きていく術を身に着けた。


そんな女が偶然会ったからといって、所詮現実を突きつけられるだけ。
私は一晩だけ一緒にすごして、明日にはお別れを言うつもりだった。

夜、もっとお話したくて二人に会いに行こうと部屋を出た。
ちょっと緊張する。まだ、わだかまりが消えていないのかもしれない。
でも、この胸のうちにあるもっと一緒に居たいって気持ちは本物だもの。

ドアをノックしようと手を上げた。

「あっっ、はっか、感じちゃうぅうん・・・んぁあはっ」
「レン、レンっ」

二人の矯正が薄く漏れて聞こえた。

「・・・っっ!!」

私はドアに伸びた腕を口に当て、びくりと震えた。分かっていたことじゃない。
私はなにを怯えているの?それとも、嫉妬してるわけ?実の、実の妹に。


「ねぇフィー?今日はさ、聖水集めに行きたいんだけど、いいかな?」
「あぁ、いっぱいいるもんな。空き瓶くそほど溜まってるぜ」
「あははっ」

二人が回復しているという報を聞いてすぐに戻った。でも、そこに私の居場所はなかった。
回復したのはあくまでも私のいない新しい過去。激しい虚無感に襲われ、私は一人で蹲り一晩中泣いた。
結局、そのときは二人には会わずに去った。私にはまだ、二人を素直に祝福してやれるだけの
気持ちの整理はついていなかったから。


口に当てた手で漏れる嗚咽を押し込める。とてもじゃないけど居たたまれなくなった私は
自分の部屋のドアを荒々しく開け、後ろ手で鍵を閉めた。
そのまま背中からドアにもたれかかり、ずるずるとしゃがんで行く。
涙が、どうしても止まらなかった。
思い出してほしかった。慕ってほしかった。愛してほしかった。抱きしめてほしかった。
慰めてほしかった。あなたの腕の中は私のものであってほしかった。
私、まだあなたをこんなに愛してる。
その手で胸を、首を、背中を、足を、唇を、私をなでて、触って、貪って。

「はぁ!・・・あっ!!!」

声が、大きく漏れた。だめ。胸が締め付けられる。レンをとらないで。フィーをとらないで。
二人の幸せを思えば思うほど私のココロは押しつぶされた。幸せに、幸せに。
自分の胸を強く掴む。涙で視界がよく見えない。千切り絵みたいなスクリーンに映るのは
硬く尖った先と弄ぶ指。よだれだか涙だかわからない体液を塗り滑らかに指を滑らせる。


 ねぇフィー、胸、好き?――あぁ、好きだよ。
 そこ、強い・・・――ここ、リズの硬くなってる。
 すっちゃいやぁ、あぁ、んぅ――こりこりしてる。気持ちいんだろ?


「んんんっっ・・・はぁ・・・ぅ」

私は口からよだれを垂らし、まるで飢えた狼のように自分を慰めた。
ドアに身を任せ、下着の中ですでにトロトロに滴る秘部に指を這わせる。
気持ちいい。気持ちがいいのは、カラダだけで。『気持ち』は結局悲しいままで。
ひと時でも忘れなくちゃいけない。そうじゃなきゃ、私は、壊れてしまう。
ショーツが邪魔でいまさらと思いながらもお尻を浮かせて引き抜く。
私から糸のつながりがプツリと途切れ濡らす。
もどかしさに急かされて片足を引き抜いたところで我慢ができなくなった。
粒を貪っていた指をゆっくり中に差し入れる。


 あ、あぁ、入ってる、入ってるわ――奥まで入るよ。すごく濡れてる。
 だってそこぉ気持ちいい――ぐちゅぐちゅいってる。
 掻き混ぜて、あなたので――あぁ、俺も我慢できない。
 あっはい・・ってぇ――当たってるの、分かる?
 うん、ね、して・・・いっぱいしてぇ――止めらんねーからな・・・!


「んぁああぁあああん、イい。中に・・・中・・・擦れて気持ちいい・・・」

自分でもやらしーなぁと思うその激しく乱れた手淫に、今までにない快楽を見つける。
フィーに抱かれたい。いま、きっとレンはフィーのものをしゃぶり上げ、そうね、
濡れた自分へといざなっているかもしれない。
えっちな言葉を自分から吐いてフィーにおねだりしてるかも知れない。
みだらに腰を振って搾り取ってるかもしれない。

それは私だ。自らの指を突き入れ、自身をかき回す。擦れる内壁に快感は強まっていく。
雌。みっともない。でも、止まらない、止められない。だってこんなにも好き。
涙を拭きもせず指を動かす。胸をいじる。とろりと溢れた愛液が床を汚していった。


 あ、だめ!だめいっちゃう――あぁ、いこう、一緒に。
 うんっうん!あっ、はっ来て、きてぇ――イく、いくぞ・・・っ
 んぁあ、イっちゃうううううううううう――く、はっ


「ふぅっ、んっ、はぁ!あ!やだ、ヤ、いやぁああああああ」

意識が飛びそうになるのを必死でこらえる。もっと、もっと感じていたい。
誰を・・・?何を・・・?
フィーを。フィーの気持ちを。
びくびく。

「んぁ!はっ、きゃううううううううぅ―――っ」

イった。指を入れた隙間から液があふれ出てきて、私の手をびしゃびしゃにする。
混濁していく意識でフィーを呼んだ。

「フィー・・・」

涙は、まだ止まらなかった。


月明かりが眩しくて目が覚めた。ドアにもたれたまま寝てしまっていたみたいだった。
あぁ、私は。
ぐしょぐしょになったショーツを引き上げる。手を洗って荷物をぐしゃぐしゃに
詰め込んだ。
あれだけ泣いたのに、まだ溢れてくる。詰めた荷物に染みていく。
ぎゅっと目を瞑り涙を絞る。
部屋をちらりと見て、ドアノブに手を掛ける。

「お別れ、ね」

思い出に。

ドアを開けて廊下に出る。みんな寝静まっていて、私の足元が微かに軋む音しか聞こえない。
ロビーのカウンターには誰も居ない。
静まり返った広い空間にポツリと立っている自分が不思議に思えて自分に問う。

「私、何してるのかしらね・・・」

当然答えは返ってこない。代わりといったように夜鳥の鳴き声が耳に響く。
カウンターにお金とカギと書置きを残す。
おせわになりました、っと。
カチャリと小さく音をたてて外に出る。
あぁ、キレイね――。
空を見上げると、さっき窓から見えた月以上に輝く星々が見えた。
風は無い。音の無いゆっくりと流れていく時間。
まだ日中の熱を残すその空気は暖かく、まだ乾いていない長い髪をやさしく包んだ。
空を見上げたまま私はぼんやり立ち尽くす。
お別れ、言わなくちゃ。

「さようなら、私の愛しい妹」

幸せに。

「さようなら、私の愛したあなた」

幸せに。

私は空から目を離し、しっかりと足を踏み出した。
月は、傾きもせずに、高く輝き私を照らす。
影は長く伸び、それを踏みながら私は明日へと向かう。
もう一度夜空に向かって、さようなら、と告げた。

願うなら、またね。
198Delta Side Presentersage :2005/11/09(水) 02:48:51 ID:Ofiu3qmI
このスレ151のミス修正をば。
60行目付近 「Was bruised 〜」 のWasはBeに脳内変換お願いします。
部分コピペのままだから文法もチェックせずにやっちまいました。
あと、113行目付近 カチンカチンとトリガが〜 のトリガをハンマーに。
お目汚し申し訳ないです。

以上Deltaでした。三回分合わせて一個のお話なんですが妙に長くなってしまいました。
友人には文章がくどいから長くなるんだって言われましたorz
えっちや萌えが薄く、燃えにばかり傾倒するのも悪い癖ですね・・・。
もっとすっきりさっぱりえろく書けるよう努力いたします。
それでわぁ〜ノシ
199名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 03:03:07 ID:n7UgyEhE
余計な装飾は要らないと思うので一言だけ。
GJ!
200名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/09(水) 08:28:33 ID:LZJbBoY.
さいきん爆撃が多くて我が艦隊では耐えられそうに
ありません(;´Д`)GJ!!
201170sage :2005/11/09(水) 20:53:36 ID:LsvqaxG6
>>194さん
感想どうもですw
そしてGJ!!!!
長文の方が読み応えがあっていいですよね^^

さて、今前スレで書いていた
聖と悪の宴の続編が書きあがりそうです。
しかし明日から研修でアップできない罠。・゚・(ノ□`)・゚・。
がんばって今日中にアップできれば、と考えています。
(さり気に宣伝してるのはヒミツダヨ)
202聖と悪の宴Vol.3 発見、研究、開発(0/4)sage :2005/11/10(木) 02:28:27 ID:6DzNoy22
なんとか間に合いました…^^;
今回も…また多分甘いでしょうねw
というわけで、苦手な人スルーよろしく。
203聖と悪の宴Vol.3 発見、研究、開発(1/4)sage :2005/11/10(木) 02:29:05 ID:6DzNoy22
「ごちそうさま、美味かったぞ。」
「お粗末さまでした。」

相変わらずの美味い食事に舌鼓を打った。
こいつの作る料理はその全てが俺を満足させてくれる。
今日も食後のコーヒーを啜りながら、食器を片付ける様を見る。
ふと台所以外のところから響いてくる水音。
窓の外に目をやると、ポツポツと雨が降り始めていた。
俺は雨が嫌いだ。
雨の日には嫌な思い出しかないし、雨の日はあいつを抱けない。
何度試しても、雨の日はノーとしか返ってこない。
今日も無駄とはわかっているのに、つい声をかけてしまう。

「リナリア、今夜はどうする?」
「ごめんなさい…今日はちょっと…」
「ん、わかった。」

台所から雨を見つめていたあいつから帰ってきたのは微かな苦笑。
俺の顔はかわらぬまま、小さくため息をついた。
本降りになってきた雨音が耳に響く。
ゴロゴロと雷の鳴る音が微かに耳に届いた気がした。

「それじゃ私、今日はもう寝ますね。」
「ああ、お休み。」
「おやすみなさい。」

寝るにはまだ少し早い気もするが、これも雨の日の特徴。
あいつはやけに早く自分の部屋に行き、出てこようとしない。
あそこまで雨が嫌いなのは相当な理由があるんだろう。
そんなことを考えていると、コーヒーはすっかり冷め切っていた。
他にすることもないので、それをグッと一気に飲み干して俺も寝室へと向かった。


二人で寝るには手狭なこのベッドも、一人だと少し広いくらいになる。
一人薄暗い部屋で天井を仰いでいると、窓の外に閃光が走った。

「…雷、か…」

久しく見ていなかったその自然現象に目をやる。
高位のウィザードでも落とせないほど強烈な落雷が目の前に広がる。
一瞬の閃光の後、紫色に光るそれを、俺はまじまじと見つめていた。
これが紫電か、なんて、実物をみると良くわかる。
ボーっと雷を見ていると、微かにドアから音がした。
コンコン、とかなり小さなノックをしたのは、他でもないリナだった。

「…アーヴィンさん…まだ、起きてますか…?」
「ああ、勝手に入ってきてくれ。」

扉越しでは聞こえるかどうか危ういほど小さな声。
返事と同時に入ってきた彼女は、いつか渡したカッターシャツを着ていた。
寝間着代わりに使っているのだろう、それはしわくちゃで、パリっとした印象は微塵もない。
寝る前なのだから当然ストッキングは履いてないし、透けていないから多分ブラもしていない。
だけど、それよりも俺の目に入ってきたのは真っ赤に染まったその瞳だった。
何故泣いていたのかはわからないが、できるだけ優しく声をかける。

「リナ、どうかしたのか…?」
「…アーヴィンさん…今日は…一緒のベッドで寝たいです…」
「どう見ても”したい”って様子じゃなさそうだな。ホントにどうしたんだ?」
「…実は、私…ひっ!」

話の途中大きな雷鳴が響いた。
瞬間、彼女は声を上げぺたんと座り込んでしまった。
つまり―――…

「なあリナ、もしかしてお前…雷が怖いのか?」
「…はい…」

呆れる俺の顔とは打って変わって、切実そうに瞳を潤ませるリナ。
こくん、と一度だけ頷いたその瞳には既に涙が溜まっていた。
とりあえずこんな状態の女の子を放っては置けない。
俺はリナを抱きかかえ、ベッドの上まで運んだ。

「あ…枕、持ってこないと…」
「めんどくさいから、俺の腕で我慢しろ。」
「…え!?あ、はい…」

そっと布団をめくり、彼女の隣に寝そべる。
俺の枕は当然俺が使うが、その代わりにそっと腕を差し出す。
リナはどこか嬉しそうにそれに頭を乗せてきた。
さらさらとした髪の毛の感触が、腕と胸に伝わる。

「ったく、お前はガキか…?」
「…ごめんなさい…」

謝るリナの頭にそっと手を乗せる。
その髪を優しく撫でてやると、安心したように口元を綻ばせた。
そして、彼女はいつの間にか眠りについていた。

「やれやれ…やっと眠ったか。」
「……ん……すぅ……」

安らかに寝息を立てる彼女が急に抱きついてきた。
だが、確かに眠っている。
俺の胸にかかる寝息と、薄布越しに感じる柔らかな感触が俺に伝わる。
触れたいけれど、今はそっとしておこう。
泣いてる女を抱くのは―――…正直苦手だ。
204聖と悪の宴Vol.3 発見、研究、開発(2/4)sage :2005/11/10(木) 02:30:22 ID:6DzNoy22
「……さん……」
「あ?」

腕の中で声が聞こえた。
相変わらずリナは寝息を立てている。
だが、確かにその口から音は出てきていた。

「……アーヴィン…さん……」
「って、俺かよ。どんな夢見てるやら…この泣き虫は。」

穏やかな寝顔を見る限り、悪い夢は見ていないだろう。
その寝言が気になって、俺の目は冴えていく。

「……アーヴィンさん……スキ…」
「なっ!?」

正直驚いた。
身体は求める関係だけど、好意を抱かれているとは思っても見なかった。
バクバクと心臓が高鳴るのがわかる。
その音に比例するかのように、俺の顔に朱が挿していった。

「……スキル……間違えちゃいました……」

その一言で、俺は即座に現実に引き戻された。
ま、当然だよな。
小さくそう呟くと、俺も眠りに落ちていった。
腕の中に感じる柔らかな暖かさが、俺の眠りを促進してくれた。

「……スキ……」

ふと目を覚ますと、何時もより少し早い時間だった。
腕の中にはまだリナがいて、穏やかな寝息を立てている。
起すにはまだ早いが、この状態のままもどこか暇だ。
手持ち無沙汰に彼女の髪に手を伸ばした。
暫くそれを撫でていると、ゆっくりと彼女は目を覚ました。

「ん…暖かい…?―――…きゃぁぁぁ!?」
「朝っぱらから大声出すな。近所迷惑だろうが。」
「でもっ、何で私アーヴィンさんの腕の中で!?」

腕の中でジタバタと暴れるリナは、状況が飲み込めていない様子だった。
落ち着かせるために、少し強めに彼女を抱きしめる。
ギュッと、力強く抱き寄せた彼女の身体は柔らかく、どこか甘い香りがするように感じられた。

「昨日の晩、雷が怖いって怯えてたの覚えてねェのか?」
「…あ…そういえば…」
「ったく、嫌いなこととか苦手なことがあったら言えよ?」
「…ごめんなさい…」

漸く落ち着いたリナに事情を説明する。
完全に錯乱していたわけではなく、落ち着けば記憶は取り戻せていた。
しゅんとした声で謝る彼女の耳元で、俺は小さく呟いた。

「泣いてる女を抱くのは苦手なんだ…だから、夜は笑ってろ。」
「でも…怖いものは、仕方なくて…」
「だったら、俺の腕の中では笑ってろ。」
「あ…はい…!」

よくこんなクサい科白が言えたもんだ。
涙に毒されたのか、雰囲気に流されたのかはわからない。
けれど、こいつを抱けないよりはよっぽどマシだ。

「あのー、アーヴィンさん…?」
「どうかしたか?」
「私、今は泣いてませんよ?」
「…ああ、わかってる。」

そっと目を閉じたリナの唇を奪う。
舌で舌を潤し、溜まる唾液で喉を潤す。
寝起きで渇いた喉に、どろりとした唾液が流れていくのがわかる。
淫らな水音を立てながら、何時もより長いそれは激しさを増していく。

「…ん、ちゅ…ちゅぷ…ふぁ…」

舌を絡ませ、口内を蹂躙する。
舌の動き一つ一つに過敏に反応するその身体を、優しくさする。
薄い布越しの背中は、滑らかで暖かい。

「…ふ…んぁ、ちゅぴ…ちゅむ…ぁ…」

くぐもったその声を聞きながら、覆いかぶさる形になる。
けれど、今日は何故かひっくり返され、逆に馬乗りにされてしまった。
そっと唇から離れて行った彼女の唇は、唾液でてらてらと光っていた。

「お礼って言ったら安っぽいでけど…今日は、私にさせてください。」
「ん…まァ好きにしてみろ。」

リナは小さく微笑むと、俺の首筋にキスを落とす。
服の中に手をいれ、あばらをなぞりながら唇を肩口へと這わせる。
その細くどこか冷たい指が、俺の神経を煽っていく。

「人の責め方を真似しても、あまりいい事はないぞ?」
「あ…やっぱりわかります?」
「当然。でも、こういうのも悪くはないな。」

彼女の細い指が服をまくりあげ、胸板に手を這わせる。
普段俺がするように乳首を口に含み、下の上で転がす。
男のものだというのに、それは固く尖りその存在を誇示する。
205聖と悪の宴Vol.3 発見、研究、開発(3/4)sage :2005/11/10(木) 02:31:32 ID:6DzNoy22
「男の人のも、大きくなるんですね…」
「お前のクリも大きくなるだろ?」
「…むぅ…」

少し不満そうな顔をしつつも、俺のズボンに手を伸ばしてくる。
パンツごと一気に下ろされると、少し硬くなった俺自身が顔をのぞかせた。
それをそっと指で包み込むと、優しく上下に扱き出した。

「どう、でしょうか…?」
「まあ、気持ちいいかな。」

薄い言葉とは裏腹に、俺のものはどんどん固さを増していく。
それを見計らって、彼女は俺のものを口に含んだ。
暖かな口内でねっとりと絡み付いてくる舌の感触が、俺に射精を強要する。

「…くちゅ…っ…ふ…」

熱心な奉仕はとても心地よい。
しかしすぐにイクわけにもいかず、我慢が顔に出てしまう。
リナは小さく笑みを浮かべると、咥えたままボタンを外し胸を肌蹴させた。
いつ見ても豊かで、白く美しい二つの乳房が露になる。
一旦口を離すと、その乳房で俺自身を包み込んだ。

「アーヴィンさん、胸でするの大好きですよね?」
「気持ちいい…ッ、からな…」

その圧倒的な質量に俺自身が押しつぶされる。
ぐにぐにと形を変える2つの大きな肉の塊の中で、俺自身が扱かれていく。
谷間から飛び出た亀頭を吸うように舐められ、射精感は限界に近づく。
その舌が鈴口を割った瞬間、それが一気に高まった。

「…ッ…すまん!」
「…ん、ちゅ…むぅ!?…っ…けほ、けほっ…」
「バカ、無理して飲むな。」

咽るほどに大量の精液を、リナは健気にも飲み込んだ。
こんなの飲み込んで笑ってられるなんて、女はホントに良くわからん…
そうこうしているうちにも丁寧に亀頭を舐められ、俺のものは固さを取り戻す。

「そろそろ…入れちゃいますね。」
「好きに動くんだろ?一々断らなくてもいい。」

俺の言葉を合図にして、リナはショーツを脱ぎ去ると再度俺に跨る。
ほとんど触れていない彼女の秘裂からは、少量の愛液が滴っていた。
彼女がゆっくり腰を下ろすと、ズブズブと其処に飲み込まれていく俺自身。
何時もより濡れていない所為か、そこはよりきつく、熱く感じる。

「…あぅ…ん、っ…はぁ…動きます…ね?」
「無理はするなよ。泣かれちゃ困るからな。」

リナはクスリと小さく笑みを浮かべると、腰を動かし始めた。
きつく絡みつく彼女の秘肉が、俺に十分すぎるほどの快楽を与えてくれる。
決して早くはないその動きも、濡れてくるにつれ徐々にその速さを増してくる。

「…ふぁ、ぁ…んっ!あくぅ…ん…!」

懸命に腰を動かす度、その豊かな乳房が上下に揺れる。
それを両手で鷲づかみにして、俺からも腰を動かす。
抜群のタイミングで俺のものが出入りするたび、淫らな水音が室内に響いた。

「ひぅ!?…アーヴィン、さん…胸、っ、あん…ダメです…!」
「こっちの方が感じるだろ?我慢するな。」

引き抜こうと逃げる腰に己の腰を打ちつけ、逆に引けば上から押しつぶされる。
獣のように快楽を貪る中、互いの限界が近づいてきた。
手を胸から腰へと回し、最後のスパートをかける。
俺の手を支えにしていたリナは体勢を崩し、俺の胸へとダイブしてきた。
胸板に圧倒的な2つの物体を感じる。
互いに抱き合いながら、腰だけを打ち付けあう。

「あっ!…あぅ、ふぁ…ん、あぁ!…もう、だめぇ…!」
「いいぞ、俺も…限界だ!」

ぎゅっと腕の力が強まる。
背中に爪を立てられてもなお、腰の動きは止まることはない。
大きなストロークの後、最奥に叩きつけるように己自身を突き刺した。
その瞬間、俺は白濁を放っていた。
同時にリナの身体が大きく痙攣した。

「出るッ!」
「あ、あくっ、んぅ!ふぁぁぁぁぁ!!」

ビクビクと己のものが痙攣し、長い長い射精が続いた。
互いに肩で息をしながらも、決して引き抜こうとはしない。
行為の後の抱擁は、どうしてこう気持ちがいいんだろう。
206聖と悪の宴Vol.3 発見、研究、開発(4/4)sage :2005/11/10(木) 02:32:00 ID:6DzNoy22
「…ぁ…っ、はぁ…どう、でしたか…?」
「良かったに決まってるだろ?」
「…はい…v」

リナは嬉しそうに笑みを浮かべると、そのまま目を閉じてしまった。
朝早くからして疲れているのはわかるが、1回じゃ少し物足りないだろう。
俺は互いの結合部から溢れた愛液を指ですくうと、彼女の菊座に擦り付ける。
そして、人差し指をツプッと進入させた。

「ふぁぁ!?…やだ、そこ…んぅ!」
「やっぱ感度上がってきてるな…今日はこっちでイかせてやるぜ…?」

攻守交替。
愛液をすくっては擦りつけ、挿入を繰り返す。
行為で疲れきっている所為か、余計な力が入っていない分其処はすんなりと指を飲み込んでいく。

「次、2本な?」
「んぅ…っ、はぁ…!あぅ…」

二本の指を鉤のようにしてリナに埋めていく。
それを開いたり閉じたりして、彼女の菊座をほぐしていく。
グリグリと指を回転させてやると、彼女はもどかしそうに腰を振った。

「そろそろか。尻、持ち上げて…?」
「ん…っ、はい…」

俺のほうに向けて尻を上げさせると、秘裂も菊座も丸見えになる。
ベッドの横に常備薬としておいてある白ポーションを取り出し、それにかけてやる。
少し冷たい白ポーションが、まるで白濁をかけたかのようにリナを汚していく。
最後に己の物にたっぷりと白ポーションをまぶすと、彼女の菊座にあてがった。

「んじゃ、力…抜いて?」
「はい…ん、ひぅ…!あぁぁぁ!?」

意外とすんなり入っていくものの、キツイことには変わりはない。
しかし、先端は暖かな感触に包まれ、根元はキツク締め付けられている。
苦しそうに息を吐くリナの苦痛を和らげようと、空いている秘所へと手を伸ばした。

「くぁ…あ、っ…ひぅ!」

ぷっくりと膨れた淫核を摘みながら、ゆっくりと腰を動かす。
裂けてしまわぬように気をつけながらも、できるだけ強く腰を打ち付ける。
まだ100%とは言わないが、確実に快楽の色は増してきている。

「ふ、っ…はぁ…んっ!ふぁ…あぅ…」
「悪い、そろそろ限界…」

もっとリナを開発したいけど、この締め付けではそう長くは持たない。
最後の最後まで全力で腰は振らなかったが、それでも十分すぎるほどの快楽が互いを襲う。
フィニッシュに淫核を摘んでいた指を二本とも秘所に突っ込むと、両の穴はありえないほどの締め付けをみせた。

「ひぁっ!?ん、くぁ…あぁぁぁ!?」
「くっ…!!」

その瞬間俺は限界を向かえ、菊座の中に3度目の精を解き放った。
ビクビクと震えながら精を吐き出す己のそれを、菊座はがっちりと食いついてはなさい。
漸く引き抜いたのは、射精後暫くしてからだった。

「…んぅ…ホントにお尻でしちゃうなんて…」
「悪い、痛かったか…?」
「当たり前です。でも、次するときは優しくしてくださいね…?」

結果オーライ…なのか?
とりあえず、リナの新たな快楽を発見できたことは間違いない。
今日からこっちで特訓するしかないな。

「んじゃ、早速今から…」
「…え?ひぁぁ!?」

まだ恍惚としていた彼女の菊座にもう一度指を突っ込んだ。
今日1日かけてゆっくりほぐしてやれば、普通に感じられるようになるかな?
ま、試した後で結果を見よう。

今日も、明日も、明後日も、朝晩昼夜を問わず、俺達の欲望の宴は続く―――…
207いつかの282sage :2005/11/10(木) 03:01:33 ID:nKE2eUlk
皆さん、お上手ですね
というか、すごい新作ラッシュです。百花繚乱です。

>>194さんの聖水を叩き割ってアスペルシオとか
>>154さんのチェイサー姐さんの盗作SGとか
まだまだ文章化されていないネタや
使い古されたと思っていても演出によっては映えるネタが多いのだなと
自らの未熟さ加減にため息が出るばかりです。

ヴィクター君のお話あと2つほどネタは用意してあるのですけど、
書いちゃってもいいのでしょうか…(遠
208名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 08:49:10 ID:fTj7Gqzw
やい、お前ら!!
お前らの出す作品がGJすぎて朝っぱらから俺の息子が超ギンギンになっちまったじゃねえか!!
これじゃあこれから仕事にいけないじゃないか!!
謝罪と賠償を要求すrって兄貴!うわ!そんな物ほしそうな目で俺の息子を見るんじゃねえええええ!!
うわ!こっちくんな!頼むからくんクァwセdrftgyフジコlp;@:「」
209名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 10:24:24 ID:SjWDXmBc
>>208
その暴れん坊の息子はホルグレンに任せろ!
ただし神精錬されないようにな!
210名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/10(木) 16:48:24 ID:4fvcDqUU
ホルグレン「後ろを向けよ」
211181 :2005/11/13(日) 00:13:14 ID:7FNHABo6
書ききった・・・これより投下する。

この小説は同人サークル「DigitalLover」さんのRO同人のキャラと自分のキャラとのクロスオーバーSSです。
見たくない人はスルーしても構いません。
また、小説を少しだけかじっただけの素人ですが見ていただければうれしいです。


DLSS 「上手な恋の仕方」

「ペア狩したいんだけど出来る?」

いつものように、臨公募集していた僕の元に、女アサシンさんが来た。

「臨公・・・出来ませんよ?」

「収集品は全部あげるから、ね?」

そうお願いされて、僕は承諾した。

どうせこのまま居ても誰も来ないかもしれないから。


僕はアサさんと一緒にアマツに向かった。

「やっぱいいねアマツは〜」

そう言いつつカラ傘からスティールをし、攻撃していく。

「何ぃ、また木屑?なめらかな紙とか油紙とか出しなさいよ」

お姉さんは二刀流で短剣2本で戦っている。

右手には風ダマスカス、左手にはドロップしたS3ダガーを装備している。

お姉さん曰く、ここはアクティブが河童だけだしドロップ品も高い物ばかり。

それに魔物が入ってこれない場所があるため休憩も出来るという。

だからよくここに来るという。

「付き合ってくれてありがと、どんどん経験値あがってくわ」

「え、ええ・・・そうですね」

何でだろう

この人と一緒だと

何かまずい気がする。
212181sage :2005/11/13(日) 00:16:43 ID:7FNHABo6
(上げちゃいました)

それからしばらくして

「疲れたわね・・・まだ、行ける?」

「え、ええまあ・・・」

「ちょっと休憩所で休もうか?」

「え、はい・・・」

僕とアサさんはそのままフィールドのはずれにある一軒屋に向かった。

(もう一方の神社はヒドラが何10体も居るので危険ということで)

入るなり僕は仰向けになって倒れこんでしまう。

「やっぱり、疲れてたのね?」

「はい、少し・・・」

この人、僕の事を気遣って・・・

「ねぇ・・・ちょっと癒してあげようか?」

「え?」

そう言ってアサさんは僕にキスをした。

あまりにも唐突だったので何も出来なかった。

それどころか僕の口にアサさんの舌が滑り込んできた。

「ん・・・ふぁ・・・はあ・・・ん」

「んーぅ・・・ぷはぁ・・・いい声・・・出してるじゃない・・・」

「やめてください・・・こんなのおかしいですよ・・・」

必死に言葉で拒んでみる。

「だーめ、これはお礼よ。それに聖職者でも息抜きは大事よ?」

「でもこんなことじゃなくても・・・んんっ」

アサさんの手がゆっくりとズボンに近づいてくる。

「だ、だめです!やめてください!」

急いで手をやるがすでに遅く、ベルトをはずし始めた。

「や、やだぁ・・・やめてください・・・!」

でもアサさんの手は止まらず、とうとうズボンを下ろされてしまった。

「ああっ!やめてぇ!」

そして下着も下げられ、僕の「それ」はさらされてしまった。

「あ・・・ああ・・・」

見られた、それも全然知らない人に・・・!

「おーおー、いっちょまえに大きくなってるね〜、精通も筆おろしも済んでる感じね」

そう言ってアサさんの手は僕のをしっかりと握った。

「ひゃうっ!」

「あ、ごめん!痛かった?」

「い、いえ・・・ちょっとびっくりしただけで・・・あうっ!」

するとアサさんは顔を近づけ、それを口にくわえた。
213181sage :2005/11/13(日) 00:17:57 ID:7FNHABo6
「え・・・ちょ・・・ちょ!」

やっぱり、まだまだウブな子ね・・・

「いいから、痛かったんでしょ?だったら直してあげる」

一旦口から放し、彼を安心させる。

「な、直すって・・・」

怯えてる・・・その顔を見るだけでそそるぅ〜。

「ふふん、こ・う・す・る・の!」

そして私は、一気にそれを根元までくわえ込んだ。

「わあぁぁぁぁぁ!だ、だめぇ!」

口の中で上下に動かし、舌で舐め回していく。

「だめ!だめです!やめてください!」

必死になってる・・・でも

「んー・・・んー・・・ぷはぁ」

私はさらに吸い始めた。

「ひゃあ!ほ・・・本当にダメです!」

ダメってことは・・・

「ちゅる・・・ちゅむ・・・」

出るって事よね

「あ・・・も、もう・・・だめぇ!」

そして、彼はたっぷりと私の口の中で絶頂を迎えた。
214181sage :2005/11/13(日) 00:18:49 ID:7FNHABo6
「んふ・・・結構多いわね・・・それに濃い」

出してしまった

知らない女の人の口の中で

「あら?どうしたの?やっぱり気持ちよかった?」

そう、気持ちよかった。

だけど僕は悪いことをしてしまった。

そう確信していた。

「・・・ごめんね、収集品ここにおいておくから・・・」

収集品の入ったかばんを置き、アサさんは出口に向かう。

「ふぅ・・・」

だめだ、しばらく立ち直れそうに無いや・・・


「あら?あなた誰?」

アサさんが出口の前に立っていた。

誰かいるのかな?

もしかしたらさっきのこと・・・

「あ、ちょっと!」

その人はアサさんを押しのけ室内に入ってい来る。


「え・・・?」

僕の前に立つ1人の女性、いや少女に僕は見覚えがあった。

青いロングヘアーで卵の殻を被った女騎士。

「お兄ちゃん・・・」


「な・・・何で・・・」

突然の事態に困惑した。

何で彼女がここに居るのか?

アサさんは僕と彼女を見る。

「あー・・・知り合い?」

「え・・・?あ、はい」

「席を、外した方がいいわね・・・先に町に戻ってるから」

そう言ってアサさんは出口に向かう。

「あ、ちょちょっと!」

「2人の問題は、2人で解決しなさい」

そう言って、アサさんは帰ってしまった。

何で帰るんですか?元はといえばあなたが原因でしょ?

「お兄ちゃん・・・」

「う・・・」

彼女は怒ってた。

そして今にも泣きそうだった。
215181sage :2005/11/13(日) 00:19:24 ID:7FNHABo6
2人きりの部屋の中。

お兄ちゃんは少し困った表情で私を見ていた。

私はお兄ちゃんが知らない女の人と狩に出かけるのを見てしまった。

そしてアマツへ向かった事がわかってすぐに追いかけた。

私は、知らない女の人と行動することが不安だった。

お兄ちゃんはお姉ちゃんたちと何度もエッチなことをしてた

私の知らないところで・・・


「お兄ちゃん、あの女の人と何してたの?」
「な、何って・・・別に、ただ狩してただけ」

違う、絶対に違う。

お兄ちゃんは絶対あの女の人と・・・

「・・・えっちな事、してたの・・・?」
「えっ・・・」

その言葉を聞いたとたんにおにいちゃんはハッとした

やっぱり、えっちな事してたんだ・・・

私やお姉ちゃん達以外の人と。

「あ、あのね、あの・・・その・・・」

焦ってる・・・

「わたし、もう帰るから」

私は足早に出口に向かった。
もういいんだ・・・お兄ちゃんは私の事なんて

「待って!」
216181sage :2005/11/13(日) 00:20:17 ID:7FNHABo6
「お兄ちゃん・・・?」

僕は抱きしめた、それしか出来なかった。
ただ話を聞いて欲しいから抱きしめた。
どう思われてもかまわない。

「ごめん・・・僕が全部悪いんだ・・・」

必死に誤る。

誤って済むような問題じゃないかもしれないけど。

だけど何もしないのはだめだし、僕に出来ることはたかが知れてる。

でも僕はもう見たくないんだ。

君が怒る姿を

君が悲しむ姿を

君が泣く姿を

だから

だから僕は君を抱きしめたんだ。

引き止めて、必死に誤って、そして涙を拭う。
217181sage :2005/11/13(日) 00:20:54 ID:7FNHABo6
お兄ちゃんが必死に腕に力を入れてるのがわかった。

私が力を入れればすぐに振りほどけるけど、私はしなかった。

「お兄ちゃん・・・」

「ごめん・・・でも僕は・・・」

「もういい、わかったから・・・」

泣きそうだった

お兄ちゃんは今にも泣きそうだった。

「ごめんね、お兄ちゃん」

手を振り解き、お兄ちゃんと向き合う。

今なら答えてくれるかもしれない。

「お兄ちゃん・・・私の事・・・好き?」
218181sage :2005/11/13(日) 00:21:37 ID:7FNHABo6
の質問に、僕は迷い無く答えた。

「もちろん・・・僕は君の事が一番、好きだから」

「わたしも・・・わたしもお兄ちゃんのこと、いちばん、いちばん大好きだよ」

同じだ。

あの日と同じ告白だ。

僕達が初めて素直になった

「泣かないでよ・・・」

彼女は目から大粒の涙を流していた。

「お兄ちゃんだって、泣いてるよ・・・」

知らないうちに、僕も泣いてた。


そして、

どちらが先だったのか

いつの間にか僕達はキスをしていた。


「お兄ちゃん・・・おねがい・・・」

「いいよ・・・」

そして僕は彼女の手足の防具に手を伸ばした。
219181sage :2005/11/13(日) 00:22:06 ID:7FNHABo6
「お兄ちゃん・・・」

お兄ちゃんは私の体から、器用に防具を脱がしていく。

「いやだったら、やめるけど・・・?」

「続けて・・・」

「うん・・・」

そう言うと、お兄ちゃんは私のスカートに手を伸ばした。

「おにぃ・・・ひゃっ!」

お兄ちゃんの手は私のふとももをさすっていた。

「くすぐったい・・・?」

「うん・・・ちょっと・・・」

「じゃあ・・・こっちは?」

するとお兄ちゃんはスカートの中に手を入れた。

「や・・・そこは・・・!」

そして、指で下着越しに触ってきた。

「ん、ああ・・・んぁ・・・」

「気持ちいい?」

「うん・・・なんか変な気分・・・」

いつもとは違う、下着越しに触られるのとじかに触られるとではまったく違う。
220181sage :2005/11/13(日) 00:22:33 ID:7FNHABo6
「そろそろ・・・いいよね?」

「あ、お兄ちゃん何を・・・」

僕は彼女から下着を脱がす。

そしてゆっくりと・・・

「ああっ・・・あうっ・・・」

ゆっくりと、舐め始めた。

「ん・・・んんっ・・・はぁ・・・」

鼻を刺激するにおい、そして甘くない蜜。

「お・・・おにぃ・・・ちゃ・・・」

その全てが僕を惑わせていく媚薬だった。

「もう、入れてもいいよね?」

「うん・・・でもやさしくして・・・おにぃちゃん・・・」

ゆっくりと、出来るだけやさしく入れて行く。

「ん・・・はぁぁぁぁっ!」

「だ、大丈夫?痛かったらやめ・・・」

「いい・・・続けて・・・!」

そう言って彼女は僕の腕を握り締める。

「あ、あう、あふぅ!お、おにぃ・・・ちゃ・・・」

僕はがむしゃらに体を動かした。

いつもよりも激しく、自分でも苦しいくらい。

「そ、そろそろ・・・イクよ・・・?」

もう・・・限界まで来てる。

「も、もうダメ・・・私も・・・!」


「あ・・・ふぁ・・・ああーっ!」

「ひぅん!あ、ふぁぁぁぁぁっ!」


絶頂・・・同時にイってしまった・・・

「あ・・・おにぃ・・・」

少し焦点の合わない目で僕を見る。

「ん・・・ごめん・・・」

僕は優しく頭を撫でながら、落ちてしまった卵の殻を彼女にかぶせる。
221181sage :2005/11/13(日) 00:23:01 ID:7FNHABo6
僕達は身支度を整え、足早にアマツの町に戻ってきた。

その間、僕達は無言だった。

「ちょっと・・・いい?」

「え?」

彼女の手を引き、桜の大木の下に来る。

「お兄ちゃん・・・?」

僕は彼女と向き合う。


もう「好き」だけじゃだめなんだ、だから僕は決めたんだ。


「結婚しよう」


素直に、今の気持ちを言葉にした。


「いいよ・・・」
222181sage :2005/11/13(日) 00:24:45 ID:7FNHABo6
あとがき

書いたよ

書いたよ

書ききっちゃったよぉぉぉぉぉぉぉ!

これ書きはじめたのは11月8日、午前2時頃です。
こっちに「SS書く」って言った数時間後に書き始めました。
最初は明日にするかって流れでしたが心臓がバクバクして眠れず突貫で書きました。
で3時間しか寝ませんでした。

というわけででじらばさんのSSでした。
内容はギャグからシリアス、しかもIFSSっぽくなりました。
ですからかなり読む人を選ぶようなだらだらとした作品に仕上がっちゃいました。
その上興奮しないし逆に衰えます・・・

でもまあ、あこきゅんと剣士たんのプロポーズなストーリーを書けて満足です。

最後に「Digitallover」様
本当に申し訳ありませんでした。

Q:ヒドラもアクティブだけど
A:忘れてた

Q:何か文章がry
A:素人ですから。

Q:何か展かry
A:言わないで・・・orz
223名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:05:34 ID:yBWC4up6
RO95%ぐらい関係ないな
224名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:16:54 ID:B9mnVQbc
>>223
読みやすいし、結構良かったと思います。
元ネタ知ってる者としては楽しめました。

>必死に誤る。
なるほど、確かに誤って(ry
225名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 02:55:54 ID:D/CAm9XI
>>222
同じく元ネタ知ってる者ですが一つだけ。
行間全部空いていると個人的には読みづらかった…読みづらい、って言い方はおかしいな。
何か間延びしちゃっているような気がしたのが惜しいです。
226名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 04:46:07 ID:RYv0jw5U
元ネタ知ってるものからすればパクりすぎもなんだかなあという気分
特に後書きまでまとめて全てパクるのは見てても面白みがないなって印象
227名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 04:56:35 ID:OH3.6ND6
どうみてもインスパイヤです。
本当にありがとうございました。
228名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:00:55 ID:IxVbJthQ
元ネタ知らないものとしてはなんだかなぁ…。
まぁ、文章中に作者の言葉が出てくるのはどうかと思う。
あと、全てに行間開けられちゃうとレス多くなるし、読みづらいって
>>225の意見に賛成
229名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 15:03:26 ID:6ANPixR2
普通の作品にはレスなしだったり2〜3のレスついて終わりだが
良い作品か改善の余地がある作品にはいっぱいレスつくなw

>>222
行間は特にあけるところであけることによって場面の切り替わりや
ある一定の間を作り出したり、注目させる効果
(マトリックスであったような戦闘のあるシーンではスローモーションになるとかあぁいう例)
を持たせるので、連続した普段のシーンでは行間は空けないことをお勧めする・・・。
読みにくいってのもあるしな。それがスタイルってんなら何もいわんが受け入れられない
意見も出ていることを留意しといてくれ。

たしかにパクリすぎの向きもあるが、それだけに作者のDLへの想いが現れているようにも
思える。ジャンルは違えど模倣によって好きな作家の絵や文章を盗んでいくのは
常套手段だと思う。SSをネタを知らないと読めないものにすると、知ってるやつからすれば
ニヤリとできる部分を作りやすいかもしれないが、それだと知らない人を弾いてしまう。
理想は元ネタ混ぜつつ知らない人も取り込む文章だが難しいよなぁ。
>>222には模倣にとどまらずがんばってほしい。
少なくともこういう批判は覚悟していたであろうから言わせてもらう。

あと・・・223でも言われちゃいるがROに関係が薄いってのはいかんともしがたいものかねぇ?
DLは漫画で視覚的にROを訴えるわけだが、それを文章化するに当たって
そこらの描写が薄いかもしれないな。
ROでエロ小説やるに当たってみんながなにを求めてるのかは分からんが、
たとえば服装を脱がすのが興奮するだとかそういう妄想の補完をここに求めるとかな。
俺はROの中でのドラマを求めてるんで昔のだと「憂い愛すること」とかあぁいうのが好きだったんだが。
最近だと85のコキュートスの人とか133のデルタの人とかのがツボ。
そこらへんはいろいろなジャンルやネタを漁ってまだまだ未開であろう場所を切りひらいていってほしい。
次回あるならがんばれ、応援してる。そして長文スマソorz
230名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 16:27:56 ID:WUpN7pXo
うーん、アコきゅんの性格とかは特に違和感はなかったんだが・・・
やっぱり展開に無理がありすぎる気がする。
非公平についていく→押し倒される、まではまだ納得できるんだが、
その後「二人の問題は二人で片付けなさい」って、最悪だ。原因自分でその場にいるってのに。
それとDL啓蒙ならやっぱりもうちょっとオチを用意してほしかったかなー。

あとは・・・パクリの部分はまぁ置いておくとして、
文章をつなげたまま途中でころころ一人称を変えるのは読みにくいな。
アコきゅんだったのが変人アサになったり剣士たんになったり・・・

最後に、同じ表現を間をおかずに何度も使うとやっぱりテンポが悪い。220のところがいい例だな。

まあとにかく、自分としてはいい作品と思うことは出来ないが、頑張ってたのは伝わった。
181さんお疲れさん。
231名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 16:48:08 ID:U18RJZrY
大体の感想は>>229>>230の人と一緒なので割愛。
情熱は伝わってきたし、書き続ければ今後ぐんぐん伸びる人だと思うので頑張ってください。
232名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 16:52:50 ID:imV83kVc
このパクリは、作者には了解とってるの?
233181sage :2005/11/13(日) 16:57:27 ID:7FNHABo6
膨大にレスがついてるの驚いてます。

やっぱり改行に問題あったし展開にも無理があったのはわかってます。
展開に関してはお姉さんたちが覗き見、というオチも用意してましたし
アサさんがお姉さんたちの知り合い、という設定もありました。
だからああいう行動を取った意味を納得できるようにすることは出来たはずでした・・・
ですがそれを長さからオミットしてしまいました・・・

RO描写はそれなりに考えてました。
でも素人みたいに地名やアイテム、マップの特徴を入れただけでした・・・。

あこきゅんたちに名前を考えてました。
しかし以前RAGFESで本人に逢って名前のことを話したらあえてつけていないようです。
それを踏まえて名前をつけるのを止めました。
だからあのような一人称になってしまったんです。
でも1人称展開もあこきゅんだけでやる方が良かったと後悔したり・・・
無駄な物を詰め込み色々オミットしすぎた事がこれを駄文っぽくしてしまったような・・・

パクリ、の方はただつけてしまった、という軽い気持ちだったのが最大の失敗です。

ですがDLスキーな物書きではこれくらいが限界でした。
もし機会があったらDLとは違うSSを書いてみようかな、と思ってます。

最後に自分のSSにレスをつけた方々、ありがとうございます。
そして貴重なお時間を割いてしまって申し訳ありませんでした。
234名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 18:51:04 ID:kT9JAFfY
1レスの中にもっと文章というか行はつめこめるわけで。
場所によると4レスの箇所を1レスにできたり。

感想として。
パクる意味なくね? と思った。
むしろ「パクりです」と断ったがために詳細かける部分を省略してまいか、と。
235名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 23:41:21 ID:Wx6.tXOw
パクリは作者の貴家がないとダメって所もあるから、
以後のカタはお気をつけをー
236名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 06:10:11 ID:FLksj3hk
ぱくり論ここで終了
237名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 22:33:27 ID:nuraf6Jc
♂モンクと♀ローグってので今度時間ある時に書いてみようと思うんだが誰か妄想分けてくれないか
238名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 05:13:02 ID:DQ1oflVA
ログ娘「あ、あんたなんかべつに・・・なんともおもってないんだからねっ!」

とかいいつつアユタヤの砂浜に落書きで本との気持c・・・ウワァヤメロー
239名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 09:40:46 ID:d3vJLLiY
ツンデレログ娘たんいいなwwwwwwwっうぇwwwwww

俺も書きたくなってきたじゃないかw
240名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 11:19:08 ID:5.xlupyo
逆に「貴方のような他人の物を平気で奪うような行為を神はもちろん、私も許しはしません!いつかその曲がった精神を更生して見せます!」

とかいいつつストーカーたんがピンチになると残影→連打掌からのコンボ→阿修羅コンボで敵を消し炭すら残さず木っ端微塵に粉砕するチャンプくんもいいな・・・
で夜は完璧にストーカーたんのペースで弄ばれるチャンプくん・・・(*´Д`)ハァハァ

以下脳内キャラ設定(らぐなの何かで以下のID入れてね
チャンプくん −csm:5905340p0a1p2
ストーカーたん−csf:590n3t0k041s2
夜のストーカーたん−csf:590n1y0r041s2
夜のチャンプ君−csm:5905p10j011p2
241名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 13:08:07 ID:pOB7EIBM
ストーカー?
チェイサーじゃなくて?
242名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 13:24:10 ID:CJ1EY/2c
ばっか、ちゃんぽん君のストーカーにきまってるジャナイカ
243名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 18:46:34 ID:cvJlYq.w
>>240
「馬鹿ね、私に盗めないモノがあるとおもって?」
といって、気が付けば虜になってるちゃんぽんくんか。
244名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:55:36 ID:Fjem.d4M
空気を読まずに投下してみる
♂プリ×♀ハンタ
内容は……ごった煮?
エロ薄めですがそこは勘弁してください
今まで私が(ここで)書いてきたものは徹底的に『ROのゲームっぽさ』を排除したものだったので、
今回はその逆に挑戦してみました
ご賞味いただければ幸いです
245名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:56:15 ID:Fjem.d4M
ME殴りプリ(+ハンタ)全国放浪記――ニブル編『マグヌスですよ奥さん』


「みぎゃあああああっ! 死ぬ、死ぬーーっ!」
「はっはっは、今日もよく湧くNA」

 ここは死者の街ニブルヘイム。強力な不死の怪物が闊歩するが、それだけ当たりのいい場所である。そんなところにある変わった二人組みがいた。
 一人は必死の形相で矢を撃ちまくるハンター。そしてもう一人はゴブリン仮面で顔を隠して鈍器を振るうイントネーションが変なプリースト。

 彼らは最初二匹のロリルリを相手にしていたのだが、いつの間にやら一匹また一匹と湧いてきた敵に囲まれ、今では総勢七匹を超えるモンスターを相手にしていた。
 二人とも軽やかな回避力を持っているとはいえ、数が数である。身を護る防壁は割れ砕け、傷を癒してくれる聖域は光を失い、悪い事に追加オーダーがすぐそこに迫ってくる。

「HA、こいつぁ一気に倒すしかないようだNA。行くZE! 悪魔よ、退き給え。マグヌス――」
「ぎゃあああぁぁっ!! いいからっ、使わなくていいからっ! 今それ使った――うぎゃあぁぁっ!!」
「エクソっ、お、OHooooU!?」

 ヒールで何とか死なずにすんでいる所で馬鹿みたいに詠唱に時間がかかるマグヌスエクソシズムを使えばどうなるか。ナイトがポリンを叩くよりも結果は明らかだ。
 かくしてマグヌスで一掃作戦――そもそも殴りのマグヌスで倒しきれるか疑問だが――は頓挫し、残ったのは哀れニブル住人の仲間入りを果たした死体が二つ。

「……あのさ」
「HA―HAHA、また死んじまったZE!」
「何であの状況でマグヌス使おうとするかな」
「んん〜〜? そいつぁマグヌスが全殴りプリのROMANでスタンダードだからSA!」
「……矛盾してるよ。それ以前にボク、君以外の殴りMEプリって見た事ないんだけど」
「OH! あっちで奇麗にマグヌスが決まってるNA!」

 完璧に話題をそらした男の視線の先にはサンク+マグヌスを決めたプリーストが一人。聖なる光が悪魔を体の先から順繰り分解していく。

「……そだね。どこかの誰かさんとは大違いだね」
「……ま、帰るか」
「次は馬鹿なことしないでよ」

 当然のごとく阿呆な相方に釘を刺して、二人はセーブポイントに帰っていった。
246名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:56:53 ID:Fjem.d4M
 だが、次の日も――

「詠唱が遅くてMEが出せないなら、早くすれば問題ナッthingだZE!」
「フェ、フェンなしでマグヌス使う馬鹿がどこにいる〜〜っ!」

 また次の日も――

「耐えさえすれば無もん……GUFU」
「闇セイント脱ぐなーっ!」

 そしてそのまた次の日も――

「FU――HAHA! 昨日買った悪魔盾の力を見るがいI!」
「……それ+7DHd角弓買うためのお金だったんだけどなーーっ!」


 そして、次の日――

「おっ、今日は珍しく一匹だけだけKA。これなら気兼ねなく。悪魔よ、退きたまえ。マグヌスエクソシズムッ!」
「…………」

 でもまぁニブルの敵は硬さとタフさで有名なわけで、どうしてもスタータスがかつかつになる殴りMEのマグヌスで焼ききれるはずもない。
 しかも相手が一匹だけなら殴った方が早いし、そもそも隣にはハンターという強力な、少なくとも殴りMEプリよりはるかに勝る戦闘職がいるのである。

「……いいよ」
「ん? どうしTA? さては俺のマグヌスのあまりの素晴らしさに感動してるんだNA」

 ――まぁ、ある意味では天晴れである。

「もういいって言ったのっ!」

 鋭く言い放った彼女の目に宿るのは――明確な、憤怒。

「FU―MU、いいと言われても一度発動させた術は途中では止められないZE?」

 ここまできてすっとぼけた返事をするのは本当に馬鹿なのか、天然なのか――或いは全て計算ずくでか。
 だが、今この場においてその態度は致命的なまでに最悪な選択肢だった。

「……っ! ホントにもういいよっ! そっちが勝手にするんならボクだって勝手にするから!」

 それは火山の噴火や地震に似ていた。今まで溜めに溜められたストレスとかフラストレーションとかその他色んな物が爆発して、信頼を押し流す。
 ――やってられるか。
 決定的な一言を残し、彼女はハエの羽を握りつぶした。
247名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:57:24 ID:Fjem.d4M
 彼女と脳筋馬鹿、もとい変なME殴りプリの出会いはグラストヘイムだった。
 次から次へと襲ってくるレイド兄弟を捌ききれず、その上増援まで来る始末。やられると思ったところに颯爽と現れてサンクと支援一式+カースブレスをかけてくれたのだ。
 これなら戦える。そう彼女は考え、彼が追加に狙われないように動き始める。
 が、あろうことか打たれ弱いはずのプリーストなのに――詠唱の速さからしてDEX型っぽかったのだ。完成前の――敵の只中に突っ込んで、さらに信じられない事に右手に持った鈍器を叩きつけたのだ。

 今思えば殴りプリなどそう珍しいものでもない――言うまでもなく、頻繁に見かけるものでもない――のだが、そのときばかりは彼女は本当に驚いた。
 驚きついでに――今思えばやっぱり気の迷いっぽいが――パーティ加入要請までも出してしまった。
 ちょっと変なやつであることは間違いなかったが、職同士の相性もよかったことだし、ルーンミッドガルド全国を回って巡る事にしたのだ。

 彼はまぁ、優秀な殴りプリではあった。ヒールの回復量には若干の不安があり、キリエの防御にも若干の不安があり、マニピの持続時間にも若干の不安があり、グロリアの持続時間にも若干の不安があったけれど、おおむね満足していた。
 よく考えると問題だらけのような気もしないでもないが、満足しようと思えば満足できたのだ。殴りである以上、MMやDBが優先だし、グロよりはLAがあったほうが何かと便利だし。

 それが間違いだと気づかされたのはGD2のこと。3階に向かう最中に大量の不死者とお馬さんを目の前にした彼の口から聞きたくもない言葉が漏れた。

『悪魔よ、退き給え』

 キリエが弱いのは仕方ない。マグニやグロが短いのもまぁ許そう。
 だけど、だけどいきなりそれはないだろうと。頭足りない癖して何考えてんだと小一時間。もっとさぁ、有効な所に使おうよ。肉体労働のほうが向いてるよ?

 そして飛び出て乱舞する1の数字。虫も殺せない――まぁ、そもそもMEで虫は殺せないけど――ような微ダメージ以下のカスダメージ。魔法に強いナイトメアはともかく、グールどころかゾンビにも1ってどうなのよ。

 ――そう、彼は生粋のネタ師、INT1殴りMEプリだったのです。
248名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:57:56 ID:Fjem.d4M
「あ〜〜もうっ! あのクソ馬鹿ぁぁっ!」

 腹の虫が治まらない彼女は、そこら中の動くものにやたらめったら矢を撃ち込んでいた。
 八つ当たりなのだが、今なら狂気剤をも越えてみせるぅぅっ、とか言い出したら通ってしまいそうな気がするのだから恐ろしい。実際気のせいだけど。
 心なしか鷹もいつもより多く飛んでる気がする。実際二極だから気のせい――或いは誤差の範囲――なのだけど。

「……はぁ。ボク、何やってんだろ」

 思わずPTも離脱してWISも切ってしまったけれど、一人ぼっちになってしまうと途端にやるせなさが湧き出してくる。別にオバケが怖いわけじゃないけれど、ニブルはそういう場所なんだし。

「あーあ、謝っちゃおうかな」

 言ってそれだけはできないと再確認。だって悪いのは誰がどう見ても全面的に100%向こうなのだから。慰謝料を請求すればふんだくれるくらい、謝る理由がない。
 だけどやっぱり独り言を呟いてしまうとそんな気分になってしまうから不思議。

「ダメダメっ! 甘やかしたら今以上に付け上がるから向こうから謝ってこないと……って」

 ものすごい数のMHだった。
 湧きのいいニブルではPTの決壊なんかはよくある光景だけど、遭遇する側としては正直勘弁。
 だが、彼女はハンター。罠を仕掛けて遠くから射続ければ何とか処理できない数でもない。幸い隣には突っ込んでくノータリンも居ないわけだし。

「これは……チャンスだね」

 ニブルでだって一人でできるってことを見せ付けて、ごめんなさいって言わせてやる。あんなネタスキルじゃ臨公だって及びがかからないし。
 聊か不純な動機で彼女は戦闘にかかる――彼女はすこーんと忘れていた。何をする上でも、何とかなるさは厳禁だという事を。
 結局のところ彼女は二極――INT1を馬鹿にできる立場じゃないのだ。
249名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:58:27 ID:Fjem.d4M
 彼女の戦闘は最初の方こそ好調だった。
 射程ギリギリから一番弱いやつを狙い、途中に仕掛けた罠で足止めしながら射殺するハンターのお手本戦術が通用したから。
 だけど幸運は長くは続かない。それが通じたのは最初の二、三匹だけで、残りは一気に押し寄せてくる。
 それだけなら多分何とかなったのだろうけど、ここは死者の街ニブルヘイム。今この瞬間にもこの街の住人の仲間入りを果たしてる人やモンスターはいるわけで。

「きゃぁっ! な、何で……何でこんなに体が……あっ!」

 悪いことはよく重なる。横湧きに加えて急に体のキレが鈍った――正確には、元に戻った。
 常にかけられていた自分の力量以上の力を出してくれる支援。常に自分より前で敵を食い止めてくれていたパートナー。二つを同時に失った彼女に勝算はなかった。

「くっ……もう、ダメ……」
「諦めるな! こっちへ走れ。速度増加!」

 膝を屈しかけた彼女の耳朶を打つ、おふざけなど一切入っていない力強い声。同時に靴に羽でも生えたかのように動きが軽やかになる。
 無我夢中で必死になって攻撃を掻い潜りながら、声のした方向へ走る、走る――。


「知っているか。マグヌスには、こういう使い方もあるんだぜ?」

 仮面をつけていても伝わってくる、底冷えする程に鋭く、確かな自信に満ち溢れた言葉。それが風に流されるより早く、地面に方陣が描かれ――光が、奔った。

 マグヌスエクソシズムは退魔魔法。魔術に特化していない彼ではそれを以て悪魔を灼き払うことはできない。
 だが、見よ。
 展開された光壁は聖なる光を発して、確かに魔物どもの全身を灼いているではないか。
 それは人間にとって小指を柱の角にぶつけるような痛みでしかない。だが、それがあるが故に、軍団の前進は妨げられ、後退は妨げられる。

 つまりそれは、光の牢獄だった。悪魔を、捕らえるためだけの。

「主よ、憐れみ給え」

 彼の持つ鎖が大気を切り裂き、身動きの取れない悪魔たちを次々と浄化していく。
 流れるように彷徨える魂を開放した彼は十字を切って祈る。

「――Amen」
250名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:59:02 ID:Fjem.d4M
「んーー、立てるKA?」
「…………馬鹿」

 安心したせいで腰の抜けた彼女に手を差し出した時には、彼は普段の彼に戻っていた。
 だが、彼女にはそれがただの演技だという事はもうわかっている。いつもどおりの口調だったけど、どこか困った、というか照れた雰囲気なのは気のせいじゃないだろう。

「どうする、行くか、それとも帰るKA?」
「……帰る。それと、普通に喋ってよ。ボク今君の事見直してるんだから」

 それには応えず――多分恥ずかしかったのだろう。そっぽを向くようにしてポータルを出した彼に可笑しさと可愛らしさを感じつつ、二人は光の中へと消えていった。


 宿に戻って替わりばんこに湯を浴びて食事を取って、ようやく人心地ついた時には二人は同じ部屋のベッドに寝転がっていた。
 年頃の男女が同室なのはまずいんじゃないか、と言われるかもしれないが、二人連れで旅をしていて野宿になったときもそういう事はなかったのだから問題はなかった。
 実際問題、組み合ったら彼女に逃れる術はないのだから、相方にその気があれば思うままにする事ができたのだろう。それが今までなかったのだからやっぱり問題はないのだ。

「ねえ……やっぱりいつもはふざけてたの?」

 枕を抱きしめながら囁くような小さな声で問いかける。
 それは純粋な疑問だった。あんなマグヌスの使い方ができる人間なら普段囲まれすぎてる状況でMEを使おうとしたり、フェン無しで唱えようとしたり、闇ロングを脱いだり、勝手に悪魔盾を買ったりしない。
 最後のは激しく関係ないし、思い出したらそれだけで腹が立ってきたけどそこは大人の度量でぐっと我慢。

「俺はいつだって本気SA。フリオニはアンドレ一匹に対しても全力をつくすもんだZE?」
「で、本当の所は?」
「……悪かっTA」

 誤魔化そうとしたところに即座に反問。流石に話もそらせないと覚悟を決めたのか珍しく――明日ソグラド砂漠がウンバラの密林になるかもしれない――素直に自分の非を認めた。
 でもそれじゃぁ何でいつもは手加減してた、というより不真面目にやっていたのかという疑問が浮かぶ。
 それを率直に聞いてみると、ごもごもと口ごもりながらも話をしてくれた。

「それは……その、あれDA。マグヌスがロマンだか……」
「わかった。本気で答えないっていうんならPvP連れ込んで針串刺しの刑にしてあげるから。で、トーキーで『倒れてるのは女と見れば誰かれ構わず襲い掛かる変態です』って書いてあげる」

 思わず頬が思いっきり引きつってしまって荷物の中から対人弓を漁ってしまう。ああ、オリ矢はどこにしまってたっけ。銀矢ももちろん忘れずに。属性矢は多目がいいかな。

「……なあ、俺は殴りプリなんだGA」
「うんうん、そうだねぇ。イグ実は倉庫に何個かあったかな」
「で、だ。普通プリっていえばニューマってスキルを持ってるんだGA」
「うんうん…………しまったぁぁぁぁっ!」
「忘れてたのかYO……」

 どよーんと水をかけられた焚き火のように深く沈みこむ様子を見ると、流石にからかっては気の毒すぎる。
 どうしたものかとしばらく困っていた男は小さなため息をつきながら仮面を外し、逆の手で彼女の柔らかい水を含んだ髪を掻き分け、そっと優しく口付けた。

「んっ……」
「……これで許SE」

 我ながら単純だと思うけど。

「……ちゃんとした口調で、ちゃんと眼を見て言ってよ」

 これをされると逆らえないのだ。
251名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 20:59:26 ID:Fjem.d4M
 彼は両手で顎を持ち上げ、啄ばむようにキスを何度も降らせる。何度情事を重ねても初々しい彼女の緊張を解すために。
 強張っていた体が柔らかくなり、肩がすとんと落ちるのを見てから深い口付け。最初のキスは自分も心の準備をするためのものだという事は彼女には言ってない。

「ふっ……むっ、あんっ、んっ」
「んっ、はっ。いい匂いだな」

 服の上から胸を揉み解しながら、耳の穴を舌で舐めて耳たぶを甘噛みする。彼女の反応が大きくなってきたところで体勢を入れ替えて後ろから抱きしめる格好になって再びキス。
 口を塞ぎながら胸をおさえているアンダーベルトを緩め、左手はいつも露出しているお腹を撫でる。

「や、ちょっと、お腹はダメだっていつも……ひゃん」
「どうして? ちゃんと筋肉がついてて、それでいて柔らかくてすごくいい手触りなんだけど」

 その言葉が真実だったとしても、女性にとってはあまり嬉しくない一言だった。
 彼女の言葉に構わず服の中に手を突っ込み、直に胸を触りながらお腹のすべすべした感触を楽しむ。

「はっ……ふぁっ、ダメ……だったらぁ」

 首筋にキスマークをつけながら押した分だけ押し返してくる瑞々しい胸の感触を楽しむ。
 だが、それで困るのは彼女の方だった。柔らかな優しい刺激は身体の奥に熱を溜める一方で、外に出ることを許してくれない。もっと弱い愛撫ならくすぐったいだけだし、強かったら一気に理性を押し流してくれるのに。

「はふっ……んぁぁ……そんな、こんなの」
「相変わらず可愛い声だな」
「あくっ、ああっっくっ!」

 お腹をさすっていた手を更に下に伸ばす。だけどスパッツの色の変わった部分には触れないで、お腹と同じように露になっている細く引き締まった健康的な太腿を撫ではじめた。
 日々いろんな場所を歩き回って――時には、というか最近は毎日モンスターに追われて走り回って――自然に無駄な肉が落ちた美脚は手触りもやはりよかった。

「な、んで……ぇ」
「何がなんでなんだ?」
「〜〜〜〜っ! 知ってる、くせにぃっ……」

 潤んだ瞳で見つめられて、そろそろ頃合と見て胸の頂上にある感じる部分を捏ねりはじめる。途端にあがる嬌声を聞きながらスパッツ越しに一番大切な場所も責める。
 もともと水気を吸って湿っていた股布は少しなぞるだけでそこの形を浮かび上がらせる。

「ああんっ、そ、こっ……いい、よぉ」
「どっちが?」
「どっ……ちもぉっ。もっ、強く……直に」

 腰をくねらせてお願いしてくる彼女に苦笑しながら彼はスパッツの中に手を潜り込ませ、敏感な部分を直接刺激する。
 そこは既に熱い粘液で満たされていて、簡単に指を呑み込んでしまう。親指で一番敏感な豆を潰すと甲高い悲鳴と共に彼女の身体が強張った。
252名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 21:00:01 ID:Fjem.d4M
「あっ、んっ、ああぁぁあっ!」
「そろそろいいか」

 ベッドにうつぶせに倒れた彼女を支えながら一度奥まで指を入れてかき回す。

「ひあぁぁっ!」
「ん、大丈夫だな」

 これだけ蜜で溢れていて、ちょっとぐらい乱暴に扱っても感じるのを頃合と見計らって、彼女を四つんばいにさせたまま隆起したものをあてがって潤んだ秘所の中を貫いた。

「ぁぁぁあああっ!!」
「……って、最初からそんなに絞めるな!」

 奥まで突き進むときはそうでもなかったのに、一度収まりがつくときゅうきゅうと搾り取るように締め付けてくる。早く出して一杯にしてとねだるように。
 じっとしていたら我慢できそうにないきつさに一寸だけ顔をしかめて一物を限界まで引き抜く。襞が抜けていくものを逃さまいと舐めるように絡んでくる。
 彼女のそこをほぐすように二、三度ゆっくり注挿すると締め付けもちょうどいい具合になり、先走りと愛液のおかげで動きもスムースになる。

「もっ……激し、くッ!」
「はいはい。激しくな」
「ああんっ! そ、こぉっ!! そこっ、もっと突いてぇっ!」

 ざらざらした天井を強くこすると喘ぎ声が一段と大きくなり膣道がきゅっと狭くなる。
 自然と腰の動きが同調してお互いがお互いに最大の快楽を貪りあう。伸ばされた手で乱暴に胸を揉まれてクリトリスをいじられても、背中から甘い痺れが上がってくる。
 抜けそうになるまで腰を引いて叩きつけるように挿入するとつながっている部分から足の裏まで快感が伝わってくる。

「ダメぇっ、そこぉっ! イイッ、やぁっ、もっとぉ、やめぇっ……」
「言ってることが目茶目茶だ、っく……止めてほしいのか?」

 わかっていながらわざと口にして動きを緩めて、最後には静止。

「ぁぁぁぁあああっ……なんでぇ、動いてよぉ……激しくって……」
「さっきは『ヤダ』とか『止めて』とか言ってただろ?」
「ぅぁうっ、動いて……動いてよぉ……こんなの、こんなのだと、ボク壊れちゃぁ、我慢なんてできないのっ!」
「まったく我が侭だな。っと、これくらい?」

 はやる気持ちを抑えてわざとゆるゆると前後に動いてまた苛める。羞恥に顔を染めながらはしたなく雄を求める姿を見つめるために。
 とはいえ自分から求めさせていながら更にそれ以上を求めるあたり、相当に歪んだ性癖である。

「っく、あっ、ちが、よぉ。もっと、もっと強く……さっきっから激しくって言ってるのにぃ……」

 じっくり快感というスパイスと一緒に弱火と強火で煮込まれた彼女は自分から腰を振って男を求める。
 普段の溌剌として思ったままに感情をぶつけてくる少女が涙を流しながら訴える様に、出し入れしている男根は硬さと大きさを増して彼女の膣を抉っていく。

「あっ、そこっ、そこぉっ! イイッ! イイのッ! もっ、イクッ……」
「俺もっ……出るっ!」

 グラインドと絡み合う舌先の動きが一気に早くなる。

「あっ、あああああああっ!!」
「う、おうっ!」

 彼女の背中がびくびくと痙攣すると同時に、彼も彼女の子宮に白濁した樹液を放出した。
253名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 21:00:25 ID:Fjem.d4M
「いっつも仮面を取らないよね。どうして?」
「……恥ずかしいじゃねえかよ」
「…………可愛いっ」

 本当に可愛らしい。男に対していう言葉じゃないけど、それ以外に表現のしようがないんだもの。
 仕方ない。こんな表情を見せてくれたんだ。今までのことは水に流して、ちょっとくらいは多めに見てやろう。さぁ、明日から新しい気持ちで頑張るぞ。
254名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 21:00:56 ID:Fjem.d4M
 ――そして、次の日

「みゃぁぁぁぁぁぁっ! 死ぬっ、死ぬぅぅ〜! 死んじゃうからマグヌス使わないでぇぇぇっ!!」
「HA―HAHAHAHA、悪魔よ、退きぃ……」

 お約束のようにMHの真っ只中でマグヌスの詠唱を始めて、二人そろってあっさり生死の境を彷徨うことに。
 そもそもルードとキューブがそれぞれ3、デュラハンが2、ジビット1、ロリルリ2じゃVIT型でも耐えられるかどうか。まぁ、どっちみちAGIに何とかしろというのは酷な相談である。

「い・い・か・げ・ん。マグヌス使うの止めてほしいんだけど」
「HA―HAHAHA、そいつぁ無理な相談だぜ。なぜならマグヌスは全ての殴りプリのROMANなんだからNA!」

 それに巻き込まれて倒れるこっちの身にもなってほしい。ここ最近3%上がって2%下がるような毎日なんだから。
 ああ、昨日確かに今までのことは水に流したよ。ちょっとくらいは大目に見てやるっても誓ったよ。でも、今日早速これじゃぁ誓いを破っても罪になりませんよね神父様。

 そこまで考えて彼女はげんなりとなった。
 なぜなら隣で倒れている天然記念物クラスの馬鹿が――あろうことか――教会公認の神父様だからだ。

 教会って真面目に転職試験してるのかなぁ。
 それを考えると彼女は更にげんなりとなった。

 なんったってプリーストの制服はスリットが深すぎるし、その上黒のガーター。しかも高位司祭に至ってはWスリット+白ガーター。聖職者って言うより性職者。
 そんな教会が真面目に仕事をしてるとはどうしても思えなくなったからだ。

「次はロッカセイントで早撃ち勝負DA!」
「お願いだからもうやめてぇ……」


 何はともあれ。
 ニブルは今日も平和です。
255名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 21:02:26 ID:Fjem.d4M
ゾンビ相手に本当にINT1のMEが1しか出ないのかは計算機叩いてないからシラネ。まぁネタってことで
バカップリに笑ってくれたり、ハンタタンに同情してくれたり、マグヌスに燃えてくれたり、ハァハァしてくれたら幸いです
とりあえず試験的に三人称と一人称を混ぜてみました。自分では読みにくくないよう気をつけたつもりですが、読みにくかったら指摘してください。参考にします

なお、これ以後のストーリーも考えているので、好評ならば続きを書きます。受けなかったら書きません
そんな感じで。では
256名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/15(火) 22:10:59 ID:QLXM//eY
GJ!!
マジになったときのプリに燃えた!!
ハンタ娘も可愛いし、続きがあるなら是非読みたいです。
257名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/16(水) 03:50:04 ID:0ZAbCM1A
多分彼は塩かけて殴ったらニブルなんてソロでも行けそうだけど
はんた娘と一緒にいるためにわざとMEしてるっぽいな!
激しくmoeました(*´д`*)次回もがんばってください。
258名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/16(水) 23:37:23 ID:t.1rtPZ2
普段は3枚目、ピンチで2枚目。このギャップに萌えた プリさま(*´д`)ハァハァ

プリからハンターへの視点変更の線だけがわかりづらくて読み直ししたんだけど、
それって私だけでしょうか…
259名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/16(水) 23:38:48 ID:t.1rtPZ2
違う、逆だ。ハンターからプリね…

続き、楽しみにしてます(*´д`)ハァハァ
260名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/18(金) 14:51:34 ID:UPQTNaUk
「あっちぃ。いつ来ても蒸し風呂だな」

オレは今ニブルヘイムへ行くためにウンバラDをひたすら歩き続けている。
バンジーを使えば一発なのだが、ミスると大怪我するから常にソロで行く場合は徒歩だった。
ここは最近新しいcの種類が増えたとかで、そこそこ人が増えたらしく、たまに背伸びで来ている冒険者がチラホラ見える。
目の前にもほら、今にもウータンファーターに苦戦しているローグの女の子が一人…

「って、瀕死か!!?」

そう、オレ前方約30M程に一人の女ローグがウータンファイターをはじめ、複数の敵に囲まれて今にも倒れそうになっていた。
自然と自分の足はそちらに向かい走り出す。きっちりとブレッシングと速度増加をかけつつ気弾を練りつつだ。
オレの魔法が相手にかかる距離に近づく。

「ヒール!!」

彼女に癒しの魔法を飛ばし、すかさず前面に立ち奴らの注意を引き付け、そして殴り飛ばす。

「お前ら吹っ飛ばされたくなけりゃ去れ。」

と言いつつも殴る殴る避ける殴るヒールする殴る殴る。ひたすら殴り続ける。その間彼女はというと、オレがタゲをわざととらなかったドリアード1匹相手に交戦していた。
全てを片付けてみると合計5匹にものぼる。
さすがに一度に多数を相手にしたことで息が上がったので少し休憩しようとその場に腰を下ろした途端背後から

「助けてなんて頼んだ覚えはないわよ。」

どうやらドリアードを片付けて近づいてきたようだった。その証拠にオレ以上に息がかなり上がっている。どうやら本当に背伸びして来ているようだ。
日除けのつもりか傘を被り、まだ幼さの残る顔立ち。どうやらまだ16、7というところか。

「助けないでとも言われなかったから勝手に助けました。別に出たアイテムを寄越せなんて言うつもりもないから全部持って行きな。」

「そんなアイテム別にいいわよ。」

そう彼女は言い、少し離れた場所に座りこむ。どうやらかなり疲労しているようだ。

「見たところここにソロで来るようなレベルじゃないんじゃないか?君くらいならルティエにあるおもちゃ工場あたりが最適だと思うんだが」

「いいじゃない。そんなの私の勝手でしょ」

たしかにそれはオレの口出すようなことじゃないが、何か釈然としない。
しばし沈黙が続く。その間自分の息が整ったので先を急ごうと立ち上がり、歩き出す。
背後で彼女が立ち上がる気配、そして自分の後を着いてきているのを感じた。
261名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/18(金) 14:52:03 ID:UPQTNaUk
目的地に着くまでの長い道のりの間も何度か様々な襲いかかる奴らを殴り飛ばし、ようやくユグドラシルの入り口まで辿りつく。

「ねぇ、君もこっちに行くのかい?」

そう、彼女はずっとオレの後を着いてきていた。着かず離れず。
そして奴らに襲いかかられると視線が『助けて』と言ってように感じつい助けてしまっていた自分。

「この先は世界中の草が生えてる群生地ととても強い悪魔達がいるのと死者の国しかないんだが、どれかに目的地でも?」

入り口前で自分の道具袋と装備を確認しつつ返答を待つ。

チェックが終わっても返答はなく、しびれを切らしたオレは道具袋から蝶の羽を1枚取り出し彼女の方に放り投げる。

「ほれ、もし次に自分じゃ処理できないと思ったらすぐそれ使って帰れ。命を粗末にすんなよ。」

そう言い残し、入り口に足を向ければ彼女はか細い声で

「さっきはありがとうございました。」

「あいあい。気付けてけよ」

そう返し足を進めようとしたら服の裾を掴まれる。これはなんだ。新たな嫌がらせか

「どうした。」

「置いてかないで。」

「は?」

一瞬頭が真っ白になる。オレと彼女はたいした関係はないはずだ、さっき危ない所を助けたとはいえ、それだけでなんで置いてかないでと言われるのだろうか…。
262名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/18(金) 14:54:38 ID:UPQTNaUk
ぐは。間違って書いた続け消しちまったorz

消えた続きはまた時間あった時に書いて、みんなに無断で上げときます
263名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/18(金) 18:44:55 ID:NQvt4O32
なんっぁあああああ
ここまでの生殺しは初めてだ
264名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/18(金) 21:04:02 ID:uOIwnCs6
ローグたんに萌えた・・・って生殺しかぁ・・・なんか悲しいな・・・OTZ
265名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 03:31:05 ID:mE3qEBRQ
フォォォォォー!!
これが今話題のツンデレというやつですか。
正座して待ってるから
つづきすぐにたのむ
266名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 07:51:10 ID:70wfE5NA
ちょwwwwwwwwwwwおまwwwwwwwwんこwwwwwwwww
267名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 09:15:45 ID:cKn56oxk
>266
カエレ(゚∀゚)
268名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 23:35:09 ID:mR1G8jv6
=1=

私には相方がいた。いや、過去形ではおかしい。今でもいるんだから。
素早さと力強さを兼ね備えたような騎士、フォード。
二人でずいぶん長い時間あちらこちらへと旅した。
ギルドにも誘われて、二人で入った。
相方が戦って、私が補佐する。そのために、次に学ぶ呪文などを二人でよく相談したりもした。でも、私たちの関係には、恋情とか、愛情とかそんなものはなかった。それでも、どこかで期待していたのかもしれない。結婚というシステムがこの世にできて、しばらくしたときのことを私は今でも忘れられていない。

---

この世に結婚というシステムができる、というおふれが国王から出たとき、ギルドのメンバーは、私たちが結婚すると思っていたらしい。私にしても、憧れは確かにあった。
「えーと、結婚システムってできたらしいですよ」
溜まり場にしているモロクで、私は相方のフォードに向かって言ってみた。恋人なんかじゃなくて、単なる相方だったけれども、それでも私は少し夢見てたのかもしれない。
「ん〜。知ってる」
綺麗な青い髪が砂塵で汚れるのもかまわず、彼はモロクの地べたにそのままごろんと横になりながら返事をした。
「フォードは、結婚したいとか考えてます?」
「お金かかるからいまんとこ何も考えてないなぁ。なんかメリットあんの?」
けだるげに、でもきっぱりと、彼は言い切った。
反応は予想できてしかるべきだった。理論的な彼のことだから、プラスになる何かがないと、数百万という金額を投じて何かを行うことはないと。
「・・・神との契約により、お互いを呼び寄せれる。私の精神力が使える。くらいでしょうか」
「却下。どうせポタルで移動するし、精神力のトランスファーは、呪文の詠唱長いだろうが。つーか、結婚費用で青ポどれだけ買えるんだよ」
私は諦めのため息をこっそりついた。ま、わかってたことではある。でも、少なからず、失意を感じたのは紛れもない事実だった。
269名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 23:35:45 ID:mR1G8jv6
=2=

そんなある日のことだった。
「失恋しました・・・・・・」
ギルドメンバーだけの溜まり場の部屋で、ギルドマスターのヴァルスがそんなことを言ってきたのは。私より3つ下のヴァルス君はいつも元気で、こんな姿を見たことは今まで、一度もなかった。
「一体どうしたんですか?」
ちょうど、相方のフォードはいなかった。というか、珍しく今日はギルドメンバーは誰もいず、その場には私とヴァルスだけだった。
しょげたヘルメットの下。少し濡れたような黒い瞳。私より3つくらい下の青年の顔。私は彼がしゃべりだすのをしばらく待った。
「今日、いつも狩りに一緒に行くプリさんに告白したんです」
ぼそぼそとしゃべり始める声。
「んでも、駄目でした」
「誰かと特別な関係になるよりも、皆のための支援者でいたいと言われたんです」
なんとなく、そのプリさんの気持ちは分からないでもなかった。私はどちらかというと、フォードの相方としての支援の術を極めることを目指しているけど、多分、彼女は、多くの人を支援できるような術を極めることを目指しているのではないだろうか。全く正反対でいるようで、根底にある、支援を極めたいという思いは同じなのかもしれない。何回か一緒に狩をした彼女の顔を思い出しながら、私はそんなことをチラッと考えた。
「そうだったんですか・・・・・・」
私は無意識に手を伸ばして、ヴァルスのヘルメットを外していた。
少し癖のある、薄い茶色の髪が目に飛び込んでくる。弟でも相手にするような気持ちで、私はその頭を胸元に抱き寄せて、髪をそっと撫でた。
「リーゼさん?」
「ま、元気出してください」
パンパンと彼の頭をたたきながら、私は言った。口下手な私にはほかに慰める文句を考えつけなかった。
≪神の癒しの奇跡が、貴方の元に降り注ぎますように≫
≪Healing!≫
口の中でかすかに声を出して呪文を唱える。
癒しの白い光が、彼の鎧の周りを取り囲み、彼の体の中に染み込んで消えていく。
肉体を治癒する魔法で、精神が直らないことは百も承知で。それでも、癒したいと願った私の気持ちは伝わっただろうか。
270名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 23:36:09 ID:mR1G8jv6
=3=

口下手な私はそれ以上の言葉をつむげず。そのまま数刻の時が流れた。
「リーゼさんは失恋したことってありますか?」
急に。胸元に顔を伏せているヴァルスから、声が上ってきた。
「・・・・・・ありますよ」
脳裏に浮かんだのは結婚ってメリットあんの?と言った、フォードの顔だった。
「そうですか・・・・・・実は僕、貴女が昔好きだったんですよ」
「え?」
絶句するしかなかった。私たちがギルドを結成する前の、かなり昔からの付き合いになるけれども、そんなことは知らなかった。いままで、弟か何かのように考えていて、男としてみたことはなかったから。
「でも、リーゼさんにはフォードさんがいたから。何も言わずに諦めました」
「いやね、最初は奪ってやろうかと考えていたのですが」
「どうしても二人の間に入り込めなかったんですよ」
言葉を紡ぎながら、ヴァルスの両腕が私の体に回る。急に、目の前の弟のような青年が、男に見えてきて。心拍数が上がっていくのを認識して、胸元に押し付けられたヴァルスの頭に伝わらないか心配になった。
「いや、恥ずかしい話ですね」
「今日は恥ずかしい話、大・暴・露・大・会、ですよ」
最後の一言だけ、茶目っ気のある声音で節をつけて言ったヴァルスは私の胸から顔を上げた。
「うわ。リーゼさん真っ赤?」
その言葉で、私は自分の顔に血が上っているのに気がついた。
いきなりの告白と、いきなり弟から男へと変貌したヴァルスについていけていない。
271名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 23:36:27 ID:mR1G8jv6
=4=

「可愛いですね・・・・・・」
くすっ、と笑って言われたその言葉に、童顔のヴァルスのほうが絶対私より可愛い笑顔をしてるかも、とか、ぜんぜん関係のないことを考えた私は。隙ができていたのかもしれない。
「えと、あの・・・・・・」
触れ合わさった唇。しばらく押し付けられた唇から、濡れた、柔らかい舌が出てきて、上下の唇を舐めまわされる。
「お願いだから、今日は僕を慰めてくれませんか」
その言葉から、嫌でも、私は今日彼を振ったプリさんの代わりなのだと思い知らされて、胸が締め付けられるように切なくなった。
私はヴァルスが好きなのだろうか?混乱した頭ではついていけていない。
再び、ヴァルスの唇が私の唇に重なる。唾液で濡れた舌が、歯列を撫で、敏感な歯茎を撫でまわしてから、口腔内に侵入した。
「ん・・・ふっ、あっ」
舌を絡めとられ、吸われ、上あごを舐められる。それだけで、下腹部が熱を持った。むずがゆいような感覚が、入り口に集中する。
「色っぽい顔をしますね・・・」
いつのまにか、唇を離したヴァルスが、私の耳にささやいた。
耳朶内の敏感な部分がさらに下腹部の疼きを蓄積される。どろっとした液体が胎内から零れ落ちるのを感じて、かすかに私は声を漏らした。

いつのまにかギルドの溜まり場の床に私は押し倒されていた。ギルドメンバーが誰かくるかもしれない。止めなければ、という理性の声がしているのにもかかわらず、私は動けなかった。ヴァルスの手が、胸を周辺部からやわやわと撫でていく。
「服は邪魔ですね・・・」
特殊な鉱石で裏打ちされたセイントローブが彼の手によって剥がれる。剥き出しになった白いブラジャーと血管の透けた胸が彼の目の前に晒されて、恥ずかしさの余り、私は目の前の光景から目をそらした。
彼の手が、ブラジャーまで取り去る感触がする。
「綺麗ですよ」
つぶやきとともに、私の胸は生温かい舌で舐めまわされる。だんだんと丘を登ってきた舌が、頂点に到達し、頂きをついばむように舐めまわした後、軽く歯を立てた。
「や・・・・・・あ、ひん」
言葉にならない声が漏れる。下半身が熱を持つ。
ヴァルスの手と舌は、胸から動かない。ただ熱心に、胸の頂きを舐めまわす。
「ふあっ・・・・・・」
いまだ、最後の部分には、彼の手は到達していない。待ちきれなくて、私は腰を少し持ち上げた。濡れて色が変わったショーツを見て、私が触ってほしいことを気が付いて欲しいような欲しくないような、複雑な気持ち。
「リーゼさん可愛いですね。僕もう・・・・・・」
私のかすかな動きに気が付いたのか、ヴァルスが下半身を私の太ももに押し付けてくる。どうしようもなく堅いその感触を感じて、私はさらに肝心の部分に血が終結するのを感じた。
「リーゼさん太もも柔らかくて凄く気持ちいいです」
ヴァルスが太ももを下から手でさすりあげる。その間にも、口元は私の胸をもてあそんでいた。体の芯から湧き上がる衝動を逃しきれなくて、私はヴァルスの柔らかな髪で包まれた頭を胸に押し付けた。
「あっっ。やぁ〜っ」
膝から体の中心に向かってなで上げられた手が、そこに到達する。ショーツの上から、膣の入り口をつつかれた私は、待ちわびた刺激を感じて、背中をのけぞらせた。
「びしょびしょに濡れてますよ」
ふふふ、と笑われて、その部分を念入りに愛撫される。ますます蜜をこぼすその部分を触られるのがどうしようもなく恥ずかしくて、ヴァルスの腕を抑えようと私は手を伸ばした。
「止めて欲しいのですか?止めますよ?」
しかし、ヴァルスのからかいを含んだような言葉に、伸ばした手はヴァルスの肘を撫でるだけにとどまる。触って欲しい。素直な感情と、彼の求めているのは例のプリーストで私ではないのにこのまま抱かれるのか、という理性の声。到底理性は感情に勝てないことを心のどこかで知ってながらも、素直に彼の愛撫に身を任せることもできない。
「びしょびしょで気持ち悪いでしょうから脱がしますね〜」
言葉とともに、ショーツにかかる指。直接触って欲しくて、脱がしやすいように腰を浮かした私は、彼の目にはどう映っているのだろうかと考えつつも、体の素直な行動を泊めることは私にはできなかった。
「あっっ。やっ。あぁぁ」
直接指が私の中心部に触れた。ぬめついていたそこは、彼の指を膣内部までするりと誘導する。内部で指がふれたところから、言いようのない快感が湧き上がる。
「凄い締め付けてきますよ。気持ちいいですか?」
相変わらず丁寧な言葉遣いでしゃべるヴァルスの呼吸もどことなく荒くなってきていて、私の太ももには、さらに堅くなった彼のものがますます強く押し付けられる。限界が近いのかもしれない。
「入れて欲しそうですから、ね♪」
私の中心部に熱いものが押し付けられた。
「あぁぁぁっ」
膣壁をこすりあげるように入ってくるそれに、私は思わず声をあげた。堅いものが、私の内部を往復する。
「あ・・・リーゼさん、気持ちいいです」
私の上にのしかかり、胸の先端を舌で舐めあげながら、ヴァルスが色気のある声でささやく。
「ふぁっ。あっ、っ」
声にならない声を私は上げて、内部に入っている彼を感じた。熱い。ゆっくり探るように動いていたそれは、だんだん早く動き始める。余りの刺激に指先がしびれる。
「はぁっ」
ヴァルスが喘ぎ声ともため息ともつかぬ声をあげる。思わず顔を見上げると、汗が髪を伝うのが見えた。私の背中に手を回し、抱きしめるようにしながら、ひたすら腰を動かす。
「リーゼさんっ」
搾り出すような最後の声をあげ、彼は私の腰に自分の腰を強く打ち付けて、達した。彼が精液を吐き出すびくっ、びくっという動きを体の奥で感じる。やっちゃたなぁ、という後悔ともなんともつかぬ感情を私は抱えながら、彼の体を抱きしめた。
272名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/20(日) 00:23:34 ID:Enx.dBxk
しまった・・・改行挟むのわすれた・・・
みなさま、読みにくくて申し訳ありません・・・m(__)m
273名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/20(日) 11:14:10 ID:5NLZT0/s
>>272
改行もそうですが、「」内に一言書ききってもらえないと読みづらいですね。
もし一方の科白の間が空いているなら、「」をただ重ねるより
時間経過や風景・動作など、画面変化の描写を挟んでもらえると助かります。

ストーリーなどに関しては面白いと思いました。行為中の描写がツボです。
おそらく続きものだと思うので、楽しみにしてます。
274名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/20(日) 18:12:18 ID:ttVWjKho
>>272
なんというか、ものすごい目が滑る。
それに誰の台詞だかわからない部分があるのはきついと思うよ。

この手の話は好きなので続き楽しみにしてます。
275名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/20(日) 19:25:59 ID:ZVwcZjN6
>255
大いに笑って燃えて萌えた。
次回作をキボンしてもいいかな・・・!
276255sage :2005/11/23(水) 22:04:24 ID:GZ8dl8/g
よろしい。ならば描写(ライティング)だ

……カタカタ
…………カタカタ
………………カタカタカタカタ


……エロまで行きませんでしたorz

ってか、エロまで行かずに話しが纏まっちゃったんですね
まぁ、無理やりえっちいのくっつけられないことはないんですが、さて、どうしたものか
このままエロなしで上げちゃってもいいものでしょうか?
277名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/23(水) 23:52:38 ID:x/a8DpbY
エロなしはまずい
頑張って書き上げてくださいッ
278名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/24(木) 00:06:25 ID:kcUFskZQ
無理にエロくしなくても萌えスレに投稿すればいいんじゃね?
279名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/25(金) 04:46:08 ID:BpTz52NE
今どこかから電波を受信して、セージ×アリスなんてのを書いてみてる。
明日アップできるといいんだが…
280名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/26(土) 17:19:01 ID:lt3W9mxw
>>279
奇遇ですな。当方クルセ×アリスを執筆中でアリマス!!
281279sage :2005/11/27(日) 02:18:08 ID:8vTmSdf2
できましたー^^;
2時間18分遅れて、セージ×アリス完成です。
場面によって三人称?を変えてみたんですがちと読みづらくなったかも…
例によって甘甘*ご都合主義なので、苦手な人スルー宜しくっ!
では、読んでくださる方々には、楽しんでいただければ幸いです。
282寝ぼすけ主人と泣き虫従者sage :2005/11/27(日) 02:19:20 ID:8vTmSdf2
首都プロンテラの街外れにある館。
権力を誇示するかのように聳え立つその館からは、人の気配などしない。
けれど、確かに其処には館の主とその従者が住んでいるのだ。
今日も陽が昇り、彼らの一日が始まる。

「ご主人様、起きてください。お休みだからといって、いつまでも寝ているのは身体に良くありませんよ?」
「…む…ん、あと…少しだけ…」

ヒラヒラのエプロンドレスに長い髪。
お供の黒猫を連れた愛らしい姿のメイド。
そう、それは紛れも無いモンスターのアリス。
キューペットとして市場に流通して暫くたつ今も、根強い人気を誇る超高級ペットだ。
今はこの館の主…このねぼすけなセージの男に飼われている。

「早く起きてくださらないと、朝ごはんが冷めてしまいますよ?」
「…む、それはいかんな…折角の食事を無駄にしてはいかん…」

眠い目を擦りながら、漸く起き上がったセージ。
研究に没頭していたのか、セージの服装のままベッドに入っていた。
また眠そうに欠伸を一つすると、食堂へとゆっくり歩を進めた。

「私は少し部屋の片付けをしてから行きますね。」
「それじゃ、お願いするよ。」

バタン、と音を立てて寝室の扉が閉まる。
お供の黒猫は主に連れられ、共に朝食を取っていることだろう。
アリスはベッドの脇に散らばった書類をまとめ、サイドボードの上に置いた。
その手際の良さからは何度もそれを行ってきたことがわかるだろう。
次いで、主人が眠っていたベッドに手を伸ばした。

「…暖かい…」

主人が離れて暫くしたベッドは、未だその温もりを失っていなかった。
アリスは頬を少し朱に染めながら、キョロキョロとあたりを確認する。
誰もいないのは明らかだ。
それに、主人の食事はそんなに早くは終わらない。
アリスは靴を脱ぎそろえると、そっと主人のベッドへと潜り込んだ。

「ご主人様の匂い…ん…」

掛け布団を抱きしめ、それに顔を摺り寄せる。
アリスはその胸一杯に主人の香りを納め、満足そうに笑顔を浮かべた。
少し少しとは思っていても、ベッドからなかなか抜け出せない。
何時しかアリスは穏やかな寝息を立てていた。

「アリス、部屋の掃除はまだ終わらないのかい?」
「………ん……すぅ………ご主人様ぁ………」

クスリと小さな笑みがセージから零れた。
滅多に見られない従者の居眠りと可愛らしい姿に、つい顔を綻ばせてしまう。
己のベッドの上、さらには己の布団に顔を埋める従者を、主は咎めることはしなかった。
その後アリスが目を覚ましたのは、もう夕暮れ近くになってからのことだった。

「申し訳ありませんご主人様!今すぐお食事の準備をしますので…」
「私の部屋の掃除は時間がかかるからね。それは仕方が無いことだよ?」

アリスは内心ほっとしていた。
そう、それは主がずっと掃除をしていたと勘違いしているようだったから。
厨房の脇の食堂で黒猫と戯れている主人を尻目に、アリスはせっせと夕食を作る。
作業は細やかなれど、その手つきの良さは一流の料理人を髣髴させるだろう。
瞬く間に料理はテーブルに並び、今日も豪勢な食事が始まった。

「うむ、相変わらず美味しいね。それに少し腕を上げたんじゃないかい?」
「そんな大げさですよ。でも、美味しいって言ってもらえるのは嬉しいです。」

にこやかな食事風景。
黒猫はミルクを舐め、アリスは白ポーションを飲みながらの食事。
静かな食事の流れを断ち切ったのは主人だった。

「アリス、今夜は私のベッドで眠るかい?」
「な、ご…ごごごご主人様!?」
「いや〜昼間は随分と私のベッドを堪能していたようだったし。
 言えばいつでも、私のベッドくらいは貸してあげるんだが?」
「ぁぅ…ご覧になっていらしたんですか…」

カァ、とアリスの顔に朱が挿していく。
それとは打って変わって主人は穏やかな笑みを浮かべている。
穏やかというよりは、どこか作為的な笑みかもしれない。
そんな笑みを見て、アリスはむっと膨れて見せた。

「ずるいですよ…気づいていらしたなら、起こしてくださればよかったのに…」
「アリスの昼寝姿なんて見るのは久しぶりだったからね。つい見入ってしまったよ。
 ああしてみると、やはりアリスも可愛い女の子だね?」
「…ッ…そういう、ご冗談は…」

赤ポーション程に色づくアリスの頬から首筋を見つつ、主人は笑みを浮かべた。
それはアリスの反応が可愛くて仕方がなかったから。
そうこうやり取りをしているうちに皿の上は綺麗に片付き、それは食事の終わりを意味していた。

「ごちそうさま。今日も美味しかったよ。」
「お粗末さまでした。」

未だ少し気恥ずかしそうに顔を染めるアリスはそそくさと厨房へ戻っていった。
ほとんどニ人分+αくらいの食器の量なので、洗うのにさして時間はかからない。
その間にセージはコーヒーを啜っている。
コーヒーを飲み終えた後、カップを厨房に持っていった。

「私は先に風呂に入ってくるよ。」
「あ、でも今日はお風呂の準備はまだ…」
「そのくらいは自分でしておいたさ。では、いってくるよ。」
「申し訳ありません…いってらっしゃいませ。」

ぺこりと深く頭を垂れたアリスの頭に、主はそっと手を乗せた。
一度だけ梳くようにしてアリスの髪を撫でる。
身体を持ち上げたアリスの顔には笑顔と朱が浮かんでいた。

「ご主人様…」
「っくし!」

アリスの吐息が混じった呼び声が聞こえたわけではないが、主は脱衣所で大きなくしゃみをした。
寒そうにその貧相な身体を振るわせると、明かりを消して浴槽へと漬かる。
この男は考え事をしながら風呂に入るときは明かりをつけない。
暖かい浴槽の中、星明りすら差し込まない其処で思いにふける。
セージギルドに発表する論文、進まない研究、己の魔力に対する探求。
そんなことを考えているうちに、何時しか男は浴槽の中で眠りについていた。
283寝ぼすけ主人と泣き虫従者(2/2)sage :2005/11/27(日) 02:19:59 ID:8vTmSdf2
「…ッ…ク……ハァ……」
「………様!…ご……様!………ご主人様ぁ!!」

男が目を覚ましたのはベッドの中だった。
浴槽とは違う柔らかな暖かさが身体を包み、額には冷たい物が乗っているのがわかる。
朦朧とする意識の中、男がはっきりとわかるのは、従者が涙を流しながら己を見つめているということだけだった。

「…アリス…私は…?」
「お風呂で倒れてらっしゃいました…本当、心配したんですから…」
「心配をかけて、すまかった…」

主人が目を覚ましたのに、従者は涙を止めることは無い。
それは主人の無事を確認できた安堵の涙なのだろう。
止め処なく流れるそれはヒラヒラのエプロンを濡らしていく。
主人はその涙を拭おうと右手に力を込めた。
けれど、その腕はアリスの両手にがっちりと握られていた。
少しだけ苦笑を零すと、左手でアリスを抱き寄せた。

「…ぁ…ご主人様…」

余り力を入れていないにも関わらず、アリスの身体は簡単に主人に抱き寄せられていた。
アリス自身もそれを受け入れ、主人の胸板に顔を摺り寄せている。
そんなアリスの髪を、主人は優しく撫でる。
さらさらとした青の髪が首筋をくすぐる度、主人はピクリと震えた。

「まだ夜伽には聊か早いが…私は泣いている女の子を放っては置けないのでね。」
「…はい…どうぞ、お好きになさってください…」

男はそっと身体を起すと女を抱きしめ、唇を己のそれで塞いだ。
優しく触れるだけのキスをし、一旦唇を離す。
アイコンタクトをした後、今度は貪るように唇を求める。
互いの唇の端から、くぐもった声と水音が零れる。

「…ん、む…ちゅ…ちゅぴ…はぁ…」

舌を絡め、互いの唾液を啜る。
唇、上あご、下の裏と順番に口内を蹂躙していく。
今度は肺の空気ごと奪い去るかのような勢いで、男は女の舌と唾液を吸う。
それは女が苦しさに声を上げるまで続いた。

「ふッ…ん…んく、んー!?…けほっ…ご主人様ぁ…」

唇を離すと、てらてらと光る銀の糸が互いの間を伝った。
その糸が切れる前に、男は女の服へと手をかけていた。
慣れた手つきでエプロンを外し、服を脱がせにかかる。
風呂場で倒れてそのままだった男は何も来ていなかったから、相手を脱がすだけでよかった。
下着まで全て脱がし終わるのに、それほど時間はかからなかった。

「うん、何時見ても綺麗な肌をしているね。」
「あまり見つめられると…その、恥かしい…です。」
「恥かしいなら、1枚だけ服を着ようか?」

そういって男が手に取ったのは真っ先に脱がせた真っ白なエプロン。
それを素肌の上から直接付けさせた。
それは仰向けになった彼女の、ほのかな桜色に上気したその肌を薄布は隠しきれなかった。
ちらちらと胸の谷間や太腿、柔らかそうな肌が覗いている。

「ご主人様、此れ…余計に恥かしいです…」
「偶にはこういうのも悪くは無いだろう?」

男はカァ、と朱に染まった女の頬に一度だけキスを落とすと、薄布越しに控えめな胸へと触れた。
円を描くようにその柔らかな肉の塊を揉み、先端の突起を掌で潰すように刺激する。
たったそれだけの行為なのに、女の身体は過剰なまでに反応する。

「ふぁ、ん…あぅっ…ご主人、様…」
「可愛い声、もっと聞かせておくれ…」

胸を蹂躙していた右手を、次は女の秘所へと持っていく。
触れていもいないのに、そこはもう既に愛液で湿っていた。
ゆっくりと其処に指をやると、そこはすんなりと指を2本飲み込んでいった。

「んぁぁ!…ご主人様…いきなりなんて、っ…ふ…ずるい、です…」
「そのほうがアリスも感じてくれるだろう?」

ぐちゅぐちゅとわざとらしく音を立てながら、2本の指は膣内を動き回る。
時には素早い抽送、時には指を広げかき回す。
男が満足するまで濡らす頃には、その手は愛液でべとべとになっていた。

「…んぁ…ふ…ぅ、ぁ…ご主人様、もう私…」
「それじゃ、手をついてお尻をこっちに向けてくれるかな?」

女は四つんばいになると、恥かしそうに男に向かってその柔らかそうな尻を突き出した。
大量の愛液に濡れる秘裂と、その上で微かに動く菊座。
男は膝立ちになると、迷うことなく秘裂に熱い怒張をあてがう。
そして、了承もとらず一気に女の中にそれを突き立てた。

「あぁぁぁぁ!?ご主人様、深…い!」
「言ったろう?可愛い声を聞かせて、って。もっと聞かせておくれ。」

男はほっそりとした腰に両手を添えると、手と腰を同時に動かし行為の速度を早めていく。
女はその快楽に耐えようと、シーツを掴む。
だがその止め処ない快楽に腕の力は抜け、顔がシーツに押し付けられる状態になっていた。

「ん、く…あぁ!ふぁ…ん、んっ…あぅ!」

男は上から斜め下へと突き下ろすように腰を動かし、抽送を続ける。
その腰が動く度肉と肉がぶつかり、パンパンと乾いた音と共に水音が部屋に木霊した。
肉と肉がぶつかる度、怒張の先端は狭い穴の最奥をノックする。
その度に女の身体はビクリと震え、跳ねる。

「あっ、ふ…ん!く…ぁ…ご主人様…!ご主人様ぁ!!」
「イきたかったら、いつでもイっていいからね?」

男は細い腰に添えていた手を滑らせ、再び女の胸を鷲づかみにする。
身体を折り、後ろから抱きかかえるようにしながら女の首筋から耳までを舐め、甘噛みする。
コリコリになった両の乳首をキュっと摘んだ瞬間、女の振るえと膣壁の締め付けは最高潮に達した。

「ひぅ!ご主人様、私…あ、うぁ…きゃう、ッ…あぁぁぁぁぁ!!」
「クッ、出る!!」

予想以上の締め付けに、まだ余裕だったはずの男も同時に果てることになった。
ビクビクと痙攣を繰り返す性器からは、大量の白濁が女の中へと注ぎ込まれていく。
女の性器もそれを吸い取るように、キュウキュウと男のものを締め付けていた。
絶頂を迎えた彼らは、繋がり重なったままベッドに顔を埋めた。

「…ご主人様の…熱ぅ、い…」
「それだけアリスの中が良かったってことだよ。」

暫くして男は自身を引き抜くと、大量の白濁が逆流してきた。
ぐったりとうつ伏せになっている彼女の秘裂と、ベッド、そして己の性器をティッシュで拭いていく。
全て拭き終わったとき、かなりの量のティッシュが床に転がっていた。

「今日は一緒のベッドで寝ようか…?」
「はい…お願いします…」

主人は決まりきったように腕を差し出す。
従者はそれが当たり前であるかのように、その腕に頭を乗せた。
そして、主人は従者をそっと抱き寄せた。

「お休み、アリス。」
「おやすみなさいませ、ご主人様。」

互いに裸で抱き合ったまま眠る。
主人の胸板に従者の寝息があたる。
くすぐったいほどもどかしいそれに必死に耐えつつ、従者の髪を撫でた。
それも長くは続かぬまま、主人も眠りへと落ちていった。
彼らはどんな夢を見ているのだろうか。
それは彼らにしかわからないが、この笑顔を見る限り、きっと悪い夢ではないだろう。
今日もまたこの大きな館の一つの部屋で、主人と従者とは呼べぬほど仲睦まじい一人と一匹が
一匹の黒猫に見守られながら寝息を立てていた―――…
284名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/27(日) 14:21:09 ID:WxSG8ICY
甘甘GJ 聊かとか、偶にはとか、無理に変換するとかえって読みづらい罠。
285名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/27(日) 16:04:36 ID:z2Bs1JEE
GJです。やはりキューペットネタは甘甘に限りますね。
少し注文させてもらえば、セージの科白が棒読みっぽい気が…
286名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/28(月) 03:44:11 ID:4Fzs3JF.
・・・・GJ!!
さて・・・ジルタスゲットしたし、あとでアリスを買うか・・・。
それにしても今月は支出が多いなぁ・・・
やっぱペットを飼うのは計画的にやらんとだめだな・・・・
287279sage :2005/11/29(火) 18:22:21 ID:./1gC3nA
感想どうもありがとうございます。

>>284さん
なるべく漢字にしないように気をつけてはいるのですが、
どうしても「聊か」は変換してしまします…orz
今度からは少し気をつけてみますね。

>>285さん
棒読みか…確かに言われて見ると棒読みっぽいですね^^;
男の科白もうまく書けるように頑張ります。

>>286さん
おお…とてもブルジョワさんですねw
俺もアリスとかソヒー飼いたいですよ…w
288名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/30(水) 16:44:30 ID:BhyAcqxI
SS上がったんだが、削ったにも関わらず思わぬ長文になってもうて。|||orz
9レスはさすがにマズイよね。
289名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/30(水) 17:15:47 ID:GhmU0/F2
長いならばうpろだって手もありますぜ。
なんにせよ。
期待age
290名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/30(水) 18:58:19 ID:kOdih7uM
>>288
9レスって長いかなあ。
進行が早いわけでもないし、別に問題ないと思うけど。
291WaterLliy[1/9]sage :2005/12/01(木) 14:29:42 ID:fCfniL/U
1

彼女の存在はまるで仄暗い池に凛と咲く睡蓮の花のようだった。

2
僕の名前はオセ。
グランドクロスもディボーションもない未熟なクルセイダーで、首都プロンテラを拠点とするギルドに在籍している。

ある日、ギルドメンバーに誘われ初めてグラストヘイムの地を訪れた。
行く手を阻む守り竜達の攻撃をかいくぐり、巨大で頑丈な城門をくぐるとそれまでの空気が一変する。
キーンと耳が痛くなるような静寂。
時折聞こえてくる不気味な声。

「オセ。ここは今までのダンジョンとは一味違うから覚悟していきな!」

ギルドマスターの声に僕は鳥肌を立てた。
リーダーでありギルドマスターでもあるSTR>VIT型騎士のドライヴン。
火力のギルド古参メンバーのINT=DEX型WIZのロンドベル。
サブマスターであるINT=VIT型支援型プリーストのフレア。
そして、INT>STRヒールクルセイダーの僕。

廃墟のような庭園を歩くと、下草についた露でたちまちブーツが湿り気を帯びる。
一体どのような力を持った者がこの場所の主だったのだろうか。
遥か彼方に見える四つの尖塔を見ながら僕は考えていた。

噴水の脇を抜け、細い道を進んでいくと急に視界が開け、目の前には古城に続く階段が現れた。
大理石でできた石段を一歩ずつ登りながら、僕は懐にあるハイスピードポーションと、
バックパックに入れた回復剤を取り出しやすい位置にくくりつける。
他のメンバーも古城の入り口に着くや否や、それぞれ装備の最終点検と狩りの準備を始める。
僕は鞘から抜いた愛剣に映った自分の顔を見て愕然となる。

『なんて顔してるんだオセ。お前は誇り高き騎士なんだぞ!』

フレアが鈴のような声で詠唱をはじめ、メンバーの身にいくつもの神の祝福が与えられる。

「もたもてすんなよ、この『腰抜け野郎』!!」

マスターにそう言われて僕は頭の中がカーッと熱くなった。

「僕はッ!腰抜けなんかじゃ・・・ないッ!!」

そう言いながら重厚な扉を蹴破り、文字通り中に転がり込んだ。

「相変わらずアイツおもすれーなw」

僕の後に続きながらマスターが呟くと、フレアとロンドベルは呆れ顔でため息をついた。

マスターが走り、フレアがサフラギウムを唱え、ロンドベルのストームガストが炸裂した。
よどみない一連の動きで、目の前の敵を次々に撃破していく。

「えぇい、邪魔だどけぇッ!!ピアースッ!!!」

マスターの罵声と共に目の前の敵が一瞬で死体の山と化す。
僕達は立ちはばかる敵をなぎ倒しながら、古城の最深部を目指し歩を進めた。
階下にうごめく無数の影に僕は戦慄を覚えたが、マスターは雄叫びを上げると
猛然とその群れに切り込んで行った。
彼の姿は無数の敵影に囲まれて肉眼では確認できなかったが、彼の長槍の繰り出す斬撃の音が
その居場所を教えてくれた。

「我が息吹 凍てつく嵐となりて 彼を滅せん――ストームガスト!!」

ロンドベルの大魔法で一面の敵が一瞬で凍結する。
彼の作ったおびただしい数の氷像を、騎士の振りかぶった長槍が一撃のもとに粉砕する。
僕はあらたに現れた敵の足止めをしつつ、援護射撃を繰り返す。

「あっ・・・」

フレアの声で全員が息を呑む。
ストームガストの水煙の向こうに見える巨大な陰――この古城の主“深淵の騎士”である。
全員体勢を整えながら迎撃の準備に入る。
僕は回りの敵の気配に注意し、後衛二人を守る準備をした。

「テメーも槍騎士だったな。丁度いい。どっちが上か白黒つけようじゃないか・・・いくぜッ!!」

「キリエエレイソン!!」
「エンジェラス!!」

防御魔法に身を包んだギルドマスターが、一気に黒い影との間合いを詰める。
二本の長槍が真正面から激突し、両者の間には幾度も槍撃の火花が飛ぶ。

漆黒の槍と白銀に輝く槍。
習熟した者だけが得ることのできる戦舞踏に、僕の目が釘付けになる。
四つ足の者の蹄が立てる乾いた音を立て、二つの足にかかる重みが地面を擦り、
力のこもった槍同士がギリギリときしみ、衝突の度リズミカルな呼吸音に気合の声が混ざる。
それらが奏でる全ての音がこの舞踏に更なる華を添えていた。

何度目かの衝撃音の後、不意に騎士の背後に二体の不死の戦士“カーリッツバーグ”が召還された。
292WaterLliy[2/9]sage :2005/12/01(木) 14:30:23 ID:fCfniL/U
3
『まずい!』

僕は考えるよりも先に走り出していた。
二体のカーリッツバーグに狙いを定め、マスターの背中に回って彼らと対峙する。
交互に繰り出されるグリムトゥースに足を取られながらも、なんとかヒールでその場を凌ぐ。
その間、マスターは深淵の騎士に再び攻撃を開始する。

「クワグマイア!!!」

僕たちの足元に突如として泥沼が現れ、モンスター達の行動を阻んだ。

「いける!!ブランディッシュ・・・ッ!!」

これで終わるはずだった。

「「ブランディッシュスピア!!!」」

だが、次の瞬間僕が見たのは、二体同時に繰り出された一撃必殺の技に、
なす術もなく串刺しにされたマスターの姿だった。

『いつの・・・間に・・・。』

薄闇の向こう側から聞こえる甲高いいななき。
そこに新たな強敵――二体目の深淵の騎士が姿を現した。
最初の深淵の騎士に集中してしまい、二体目の気配に全く気がついてなかったのだ。

「ぐおぉぉぉっ!!!」

マスターの手から槍が乾いた音を立てて硬い床に落ち、僕の目の前に転がってきた。
腰袋に納めた白ポーションすら取り出せずに、その顔は激痛にゆがむ。

「マスター!!」

マスターが僕に向かって手を伸ばす。
僕は無心で目の前の槍を拾い、彼の手に届けようと動いた。

「バカ野郎ッ!!来るんじゃねぇ!!・・・ぐわぁぁぁッ!!」

身動きの取れない彼の体を、カーリッツバーグの錆びた刃が袈裟がけに切りつけた。
僕は、必死でマスターの手に槍を渡し白ポーションを飲ませようとした・・・が、
背後からの痛撃で視点が一回転する。

「オセーーーーーッ!!!!」

マスターの悲痛な叫び。
視点がグルグルと回転した。
明滅する視界の中には、見覚えのある青と銀の鎧を着た若いクルセイダーの首無し死体があった。

「いやぁあッ!?いやぁっ・・・こないでぇぇっ!!ギャアァァァ!!」

見ればフレアがレイドリックアーチャーの矢で壁に打ちつけられ、動きを封じられたままその身を嬲られていた。

「・・・マスター・・・フレアさん。」

ロンドベルは己の周りにファイヤーウォールを張り巡らせ、Lv.1のストームガストを連射し時間を稼いではいたが、
このままでは『全滅』は間違いないだろう。

「一旦退くぞっッ!!」

その声に呼応して三人は一瞬で姿をくらませた。

残された僕は視点が上下逆転したままの状態で、しばらくの間呆然としていた。
幸い痛みは感じなかったが、首が火を焚かれたように熱かった。

そんな僕を抱え上げる人がいた。
その人は柔らかな膝に僕を乗せると、両手で僕の頬を包んでたおやかに微笑む。
きちんと着こなされたメイド服に頭の左右に深紅のリボン。
肩にかかるつややかな黒髪はしっとりと青みを帯び、彼女が微笑むたびにサラサラと揺れ動いた。
陶磁器のような白い肌に大きな黒い瞳。控え目な口元、ばら色の頬。
その姿は今まで見た誰よりも魅力的で、僕は一瞬で心を奪われた。

「君は。」

彼女はまた柔らかく微笑む。
その顔を見ていると、自分が心から安堵するのが判った。

「――オセ。」

彼女の優しい声に安堵して、僕はやすらぎに身を任せた。


4
気がつくと、僕の身は見知らぬ褐色の重い鎧に包まれていた。
致命傷を負ったと思われた体も、少しも違和感なく動いた。
誰かの治療のお陰であろう――彼女だろうか。
ゆっくり立ち上がって回りを見渡す。
そこは小さな中庭で、苔蒸した噴水やバラのアーチなどが配置されていた。
水の流れる微かな音が気持ちをリラックスさせてくれた。

『マスター達は無事だったのだろうか。』

そう思いながら僕は喉の渇きを覚えてゆっくりと噴水に近づく。
そして水面に映った自分の姿に愕然となった。

「レイドリック・・・!?」

驚き、後ろに尻餅をつく僕の前に人影が現れた。
噴水の向こう側、少し足を引きずるようにして近く少女。
それはあの時僕のことを抱え上げてくれた彼女だった。

「君・・・。」

「アリス。」と彼女は言った。そして僕を指差して「オセ。」と言い、にっこりと微笑む。

「僕の言葉、判る?」

アリスはしばらくの間僕の顔をじっと見つめると、ゆっくり首を横に振った。
すぐ手前まで近づいた彼女の足元を見ると、靴が片方無く、更に膝小僧も
ストッキングが破れすり傷を負っていた。

「靴どうしたの?」

通じないだろうと思いつつ一応聞いてみたが、彼女はやっぱり首を振るだけだった。

「とりあえず・・・。」

噴水の縁に彼女を座らせ、傷口を噴水の水で洗い流した。
応急処置の途中、アリスが黄色ポーションを取り出してきたので、それを彼女のハンカチにひたして
傷口に巻きつけた。
彼女は大人しく治療を受けていたが、靴の無いつま先を見ると少し悲しそうな表情になった。
それを見ていた僕は、すっかりいたたまれない気持ちになっていた。

「えっと、探してくるから・・・ココで待ってて?」

噴水を指差し、手の平を彼女の前に向けて「ストップ」のジェスチャーをしてみた。
アリスは、つぶらな瞳で不思議そうに僕を見上げて小さくうなづいた。

中庭から通路に出て、僕はもう一度頭を巡らせてみる。
何がどうなったか判らないが、どうやら僕はレイドリックに生まれ変わったらしい。
こうなってしまっては冒険者に見つかれば、嫌応なしに剣を交えることになるだろう。
僕は、時折感じる気配にビクビクしながら、古城の中を慎重に進み部屋の隅々まで目を光らせていった。


小一時間が過ぎ。
僕は噴水のある中庭に戻ってきた。
彼女は噴水の縁に座ったまま大人しく待っててくれた。
内心そのことがすごく嬉しかったのだが、あえて表情は変えずに彼女の隣に腰掛けた。
アリスが心配そうに僕の顔を覗き込む。

「ほらっ。」といいながら、僕はアリスの目の前に可愛らしい靴を出してあげた。
彼女はびっくりして目を見開いた後、靴を受け取り本当に嬉しそうに微笑んだ。

「オセ。」

彼女のつぼみのような唇から零れる僕の名前は、どこか甘くて切ない匂いがした。
293WaterLliy[4/9]sage :2005/12/01(木) 14:31:10 ID:fCfniL/U
5
それから数年が経った。
僕は時折頭の中に響く闇の声に操られ、古城に踏み入った冒険者と毎日剣を交えた。
そのお陰で剣術の腕も上がったことは確かだが、人間たちを傷つける行為は
僕にとっては何よりの苦痛であった。
アリスの方は、冒険者がいる時間は息を潜め、僕の意識がある時は二人で中庭を散歩したり、
空中回廊から外の景色を眺めたりした。。
時にはガーゴイルに頼んで空中散歩をすることもあった。
空から眺めたグラストヘイムは、要塞のような重厚さとゴシック建築の持つデコラディヴな雰囲気が合わさり、
どこか宗教的で壮大な眺めだった。

僕は騎士団内にある古ぼけた書庫でアリスに人語を教えながら、彼女の付き人であるセージワーム爺から
魔族語を習ったお陰で多少の魔族語は理解できるようになった。

アリスがお茶を淹れに席をはずしている間、この小さな老賢者は僕の側にくるなりそっと呟いた。

「オセ殿。アリス様をこの呪われた地から連れ出してはくれんか。それがこの老い先短い爺の最後の願いなのじゃ。」

僕は彼の年老いてすっかり縮んでしまった体を見つめた。
彼は細い目で僕を見つめたが、僕の方はなんと返事をしていいのか判らず沈黙してしまった。
ほどなくして、アリスがティーポットとお菓子を銀盆に乗せて帰ってきた。
セージワームは何事もなかったかのように咳払い一つすると、自分用の小さなカップに入った紅茶を啜った。


「うれしい時は“ありがとう”って言うんだよ。」

ティータイムの後、僕は再びアリスに人語を教え始める。
彼女の手に小さな花を一厘置くと、口を“ありがとう”と動かす。
するとアリスは僕の口の動きを真似て「あり・・・がと・・・。」とたどたどしくつぶやく。
そんな彼女の素直さと一生懸命さに僕の心はいつも救われていた。

彼女の存在は恋愛の対象というより、そっと扱わなければすぐに壊れてしまう繊細なガラスの花のようだった。

一人の時間、僕はアリスと初めて出会った噴水に腰掛けてぼんやりと考えていた。

『一体僕の体はどうなってしまっているんだろう。』

鎧を脱ぐことはできなかったが体が飢えや睡眠を欲することを考えると、レイドリックアーチャー達とは違い、
この身が「生身」であることは確かだった。

『そういえば今日はアリスをみかけないな。』

今日はどんな言葉を教えようかと僕は考えていたが、その日からアリスは忽然と姿を消した。


彼女の笑顔の無い生活。
それは僕にとっては耐え難い苦痛だった。
彼女はこの古城に差し込む一条の光のようだった。
その明るさを失った時、僕の魂はこの陰鬱な鎧に吸収されてしてしまう気がした。
事実、僕の意識がある時間が日を追うごとに少なくなっていき、徐々に心が空っぽになっていくのを感じた。


何度目かの満月の日だった。

その日も僕はいつも通り古城内をうろつき、侵入者がいればその息の根を止めんと剣を振るった。
例えこの身が倒されようとも、その数だけ僕はよみがえる――まさに不死身の体となってこの場所を護っていた。

何度目かの戦闘の後、主の呼び声に導かれ、壊れた扉をくぐりぬけ、大広間へと進んだ。

そこでは、『声』の主である深淵の騎士と、彼の従者であるイビルドルイドがいた。
その奥には壁の手かせに拘束された若い女が拷問を受けているようだった。

「くぁっ・・・ひっ・・・んんっ。」

両手を高々と壁につながれ、本来、この場所にはいるはずのないモンスター――ペノメナの持つ
鞭のようにしなる毒々しい触手に上半身を何度も打たれ、女のクラシカルなメイド服はズタボロにされ、
その血管が透けた胸にはいくつものミミズ腫れができていた。
清楚な足はそのままに、腰辺りのスカートの生地が不自然に蠢き、それがクチュクチュとした水音を立てるたび
女の体がびくつき、その中で行われているおぞましい行為を容易に想像させた。
決して殺すことのないように、側に控えたイビルドルイドが女の口に絶え間なく白ポーションを注ぎ、
淫靡な宴は途切れることなく続けられていった。
294WaterLliy[5/9]sage :2005/12/01(木) 14:32:36 ID:fCfniL/U
6
「レイドリック。ここまで来るがいい。」

主が僕の名を呼ぶ。
僕は呼ばれるがままにふらふらと歩み寄る。
近づくと女の様子をはっきりと確認することができた。

「あっ・・・ふぁっ・・・くふぅっ。」

何か言おうとした女の体をペノメナの鞭が無遠慮に打つと、女は身をわななかせるしかなかった。
女の体はほんのりとピンク色に染まり、何度も傷つけられた両の乳房の頂きは痛いぐらい硬くとがり、
絶え間なく漏れる吐息は甘く、そこには苦痛とは別の感情を読み取ることができた。

「この者――アリスは、冒険者風情に魂を売り、あまつさえその穢れた身でこの誇り高い地を汚した。
その罪は万死に値しただ殺すだけでは到底許されぬ。我らを裏切った者の最期しかとその目によく焼き付けるがいい。」

彼の低く太い声が響く。
赤黒いペノメナの鞭が唸りを上げて女の胸元を赤く染めると、その度体が大きく跳ねた。
アリスは何度も首を振り、すがるように僕を見つめて涙を流す。

「男が欲しいか淫売。」

その言葉にアリスの体がびくりとなる。

「もうペノメナでは満足できぬと見える。」

そう言いながら、主は女のつややかな黒髪を鷲?みにし、無理やり上向かせた。
女は耐え切れず目を伏せ体を震わせる。

「レイドリックよ。この者に更なる苦痛を。」

そう言い、主が離れた後、僕は身を震わせる女の側に歩み寄る。
羞恥心を煽るようにゆっくりとスカートを持ち上げると、びくりをした女はたまらず顔をそむけた。
現れたのは、シンプルなレースをあしらった黒いガーターベルトと、それに止められた同色のパンスト。
その上から着けられた上品な光沢のある純白のシルクショーツは、太腿の中ほどまで押し下げられ、
女の両足を半ば拘束している。
そのガーターベルトとパンストの黒に縁取られた秘部は、その肌の白さと肉色がより際立ち、
その中心にある悦楽に爛れてはしたなく涎を垂らす花弁がひくひくと震える度、新しい汁が滴り落ちた。
アリスという女のどこか幼さが残る容姿と、その秘部の艶かしさのギャップに僕はごくりと唾を飲み込んだ。
女の秘所で蠢いていたペノメナの触手は中には侵入せず、花びらを粘液で濡らして上下に擦り、ぷっくりと赤く腫れ上がったクリトリスに巻きつき細い先端で執拗に嬲っていた。
その拷問のような快楽にさんざ弄ばれた花は、まるで犯されるのを待っているかのように見えた。

「はぅ・・・ぁっ、ひぃんっ。」

切なげな表情で悶える女を目の前にして、自分の欲望がはち切れんばかりに膨張していった。

「オ・・・オセ・・・ッ。」

新たな傷を付けられ語尾が跳ねる。

『ソレハ誰だ。』

女が涙を流して懇願する。

「・・・お願い。」

僕は首を振った。
そして、ゆっくりと女の柔らかな乳房を撫で上げる。

「ひゃっ・・・あぁぅっ。」

たったそれだけの刺激も、アリスの敏感になった体には目眩がする程の感覚に変わる。
兜を持ち上げると喘ぎ声を漏らす女の唇を乱暴に塞ぎ、その舌をまさぐり吸い上げる。
想像以上にやわらかな唇を犯す感覚は、僕の忘れられていた雄の本能を蘇らせるのに十分だった。
次に彼女の無数にミミズ腫れができた痛々しい胸の先端を軽く噛む。
女は「ひゃっ。」と息を飲むと、声を出すまいと口を引き結んだ。
背中には、本来女が受けるべき衝撃が鎧ごしに伝わってくる。
レイドリックの頑丈な鎧は、僕の背中を行為が終わるまでの間守ってくれるだろう。
僕はまるで肉食獣のような余裕で、女の真っ白な胸をゆっくりねぶっていく。
そうしながらも待ちきれない自らの怒張のために、女の大事な部分に指を這わせ、
指に絡みつく愛液をその内部へ丁寧に塗り込んだ。


7
「あ・・・っ、いやぁぁっ。」

アリスが甘い声を漏らすと、内部が意思に反して僕の指を締め付ける。
その締め付けの強さに思わず嘆息しながら、構わず指を掻き出すように出入りさせた。
上のざらつきを指を曲げてひっかけば、たちまち内部がゆるやかに弛緩し、最奥のすぼまりを指先でつつけば、
また搾り上げるように締りが良くなる。

「オセっ・・・。」

女がその名を呼ぶ度、僕の中で波紋が広がる。
その動揺を誤魔化すように、僕は女の膝を抱え熱く張り詰めた自分自身をあてがい一気に貫いた。

「あぁぁっ!!」

ぶつっと何かが切れる音で、この女が未だ処女であったことが判った。
喪失の激痛と待ち焦がされた感覚とで、女の内部はびくびくと痙攣した。
思わず身を丸める女の体を無理やり突き上げながら、僕は狂ったように腰を動かした。
激しく突き上げられ、膣内を乱暴にかき回され、女の花びらは裂傷を負い、血混じりの愛液が肉棒が出入りする度
泡だつ。
無理やり与えられた快楽と激痛により、女の内部は僕自身を引きちぎらんばかりに締め付け、
僕の下腹部に溜まった欲望という名の体液も、後戻りできないほど熱く煮え立った。

「はぁっ・・・あっ、だめぇぇ・・・ふぁぁんっ。」

子宮口をこじ開けるように先端を押し付け、そのまま細かな動きで擦り付けると、
アリスは己の腰を突き出し求めて来た。
ぐちゅぐちゅと淫らな水音をたてながら、腰をグラインドさせながら突き上げると、
女が僕の背中に手を回し必死にしがみついてくる。

「いやいやぁ・・・っ、ふぁっ・・・んくぅぅっ!」

四肢を硬直させながら女は果てた。そのきつい締め付けに、たまらず僕も白濁をほとばしらせる。
そのままゆっくりと何度も射精しながら、自分の匂いをつけるように精液を中に塗りたくる。

パンパンと乾いた拍手の音が空々しく響いた。

「レイドリックよよくやった。なかなか良い余興であった。」

主である深淵の騎士は満足そうに言った。
僕は無言で腕の中でぐったりとしてる女を足元に横たえた。

主はアリスを見た。

「お主の顔はもう見飽きた。レイドリックよこやつを処分しておけ。」

そう言うと漆黒の外套を翻しながら、主は背を向け大広間の入り口へと歩きだし、
イビルドルイドがその後を追う。
僕は腰に差したサーベルを抜き放つと、まだ立ち上がることもできない女に怜悧な刃を向けた。

「・・・オセ。」

僕の中に三度波紋が広がった。
それは僕のつま先から頭の先まで体中を駆け巡り、まるで嵐のように僕の思考をかき乱す。

「また会えた・・・うれしい。・・・ありがとう。」

そう言って、女は泣きはらした顔のままゆっくりと目を閉じた。
僕は微動だにすることができなかった。
逡巡しながら見つめた女の髪には、白い小さな花がそっと飾られていた。

『うれしい時は“ありがとう”って言うんだよ。』

『あの方をアリス様をこの呪われた地から連れ出してはくれんか。』

―この記憶はなんだ。

――アレは誰だ。

『あり・・・がと・・・。』

女の手にある小さな花――。

『僕は・・・僕は・・・。』

アリスの髪から小さな花がするりと落ちた。

「アリス・・・ッ、アリスゥゥゥっ・・・うわあぁぁぁぁっ!!!!!!」

僕は頭を抱え狂ったように泣き喚いた。
しかし、涙はとうの昔に枯れ、慟哭だけが静まり返った広間に響いた。

「オセっ?!」

胸の傷を隠そうともせず、アリスは僕を抱きかかえるように身を寄せる。

「良かった。オセ・・・まだココ、いる。」
295WaterLliy[6/9]sage :2005/12/01(木) 14:33:49 ID:fCfniL/U
8
アリスは僕の額に自分の額を触れ合わせながらそう言うと、スカートのポケットから
金細工が美しい不思議な色合いの輝石を取り出した。

「それは。・・・うぅっ!?」

輝石が放つまばゆい光が僕を包み、もはや鉄の塊となった体を隅々まで熱い感覚が駆け巡った。

<<ヘル様!>>

魔族語でアリスが呟くと頭上に圧倒的な重圧感が生まれ、僕は恐怖に押しつぶされそうになる。
漆黒のオーラが渦巻き、その中心から禍々しい声が聞こえて来た。

<<そなたの望みしかと聞いた。>>

地響きのような声がそう呟くと、僕の体から光が迸った。
『見えざる力』が作用し、陰鬱な色の鎧が一瞬で白銀の鎧となり、その衣に聖なる十字が施される。
深い藍色のマントがその姿をより荘厳にする。

『クルセイダーの鎧。』

僕が体の変化に戸惑っている間に、息苦しい重圧感はまるで何事もなかったかのように消えていた。
気がつくと、僕の手には長年愛用していた星入りの海東剣がしっかりと握られていた。

「貴様・・・九つの世界の象徴をっ!!」

かつての主である漆黒の騎士の声色が変わる。
その間、僕の体にはさまざまなひらめきが生まれた。

『Divine Protection・・・HolyCross・・・。』

あるものを取り入れ、あるものを受け流し、僕のクルセイダーとしての経験値とステータスが爆発的に上がった。

「アリス・・・下がって。」

僕は哀れな姿の彼女にマントを掛けると、自分の後方に下がるように目配せする。

「何をしている。レイドリック!そやつを早く殺さんかっ!この腰抜け!!」

深淵の騎士がヒステリックに命令を下す。

「僕は・・・腰抜けじゃない!!」

巨大な騎士の体を目掛け、僕は一気に走りこむ。
瞬時に馬上から繰り出された一撃を海東剣で真正面から受け止める。

『くっつ、なんて重い攻撃だ。』

そのままじわりじわりと騎士が負荷を掛けてくる。
その圧倒的な力の差に愕然として、膝頭が一人でにガクガク震えだす。
僕は一瞬の隙をついて長槍を左にはじき返し、彼の懐に入ったまま詠唱を始める。

「聖なる英霊の力よ――。」

「何ィッ!その技はっ――。」

僕の体が淡く発光し、その光に驚いた彼の愛馬がいななきながら立ち上がる。

「その十字を持ってこの者に裁きを与えん――。」

「貴様ァ!このわしを裏切るつもりかっ!!」

深淵の騎士が闇色の長槍を振りかざすと、不死の騎士――カーリッツバーグが二体召還され、
僕の両脇を取り囲む。

『まずいっ!』

「この爺の最後の希望、やすやすとはやらせん――Safety Wall!」

僕の体を淡い朱鷺色のオーラが包み、カーリッツバーグの攻撃を跳ね返す。
いつからそこにいたのか、セージワーム爺が先王の玉座の影からウインクして見せた。

「このッ老いぼれがッ!貴様もまとめて葬ってくれるわッ!!」

深淵の騎士が老賢者に気を取られてる間に、僕の技が完成する。

「――GROUND CROSS!!!!」
296WaterLliy[7/9]sage :2005/12/01(木) 14:34:29 ID:fCfniL/U
9
僕の体を中心として、地面から光が迸り巨大な十字架を描く。
その閃光で闇の騎士の従者達は消し墨となり、愛馬は両目を灼かれた苦痛で暴れ回る。
やがて光の柱が収まり、そこには聖なる光の圧倒的な威力にその身を削り取られた黒い影が現れた。

「おのれ、おのれ、虫ケラ共め!!」

騎士が長槍を天に構えたその時だった。

「レックス・エーテルナ!!」

彼の体を裁判の女神の剣が交差する。

「いよぉ、久しぶりだなオッサン。」

聞き間違うもハズもないその声は。

「マスター!!みんなっ!?」

広間の入り口に現れた三つの影を見ると、さすがの騎士も低く呻いた。

「貴様。生きていたのか。」

ブンッ――とマスターが自慢の長槍を頭上に振りかざすと、その矛先を深淵の騎士の喉元へと向けた。

「俺ぁ几帳面なんでな。あの時借りを、きっちり返しに来たぜ?」

マスターの後方では、ロンドベルがメテオストームの長い詠唱を開始していた。

「ヒールっ!!」

サブマスター・フレアの呪文が僕の体の疲れを癒した。
マスターと深淵の騎士は向き合い、お互い間合いを詰めていた。
しばらくの間睨み合いが続いたが、形勢不利と判断した深淵の騎士は馬首をめぐらせ
姿をくらませてしまった。

「ふぅー。一件落着っと。」

愛槍でトントンと肩を叩きながらマスターが言うと、僕はようやく緊張感から解放された。

「オセ。お前もすっかり男になったもんだな。」

マスターは眩しそうに僕を見た。

「いいモンだろ?護る奴がいるっていうのは。」

そう言うと、彼はアリスの方に視線を向けた。
彼女はフレアから予備のシルクローブを借り、懸命に身だしなみを整えてる最中だった。
僕は思わず顔がほころぶのを感じながら満足そうにうなづいた。

「あの子、俺達を探すためにわざと人間に捕まってプロンテラで競売にかけられてたんだぜ。」

あの大人しそうな外見からは、到底想像できないような行動力に僕は心底驚いた。

「そうだったんですか。」

「人だかりから俺の顔見つけると『オセを助けて。』って。俺らも慌てて金かき集めて
なんとか買い取ったのよ。で、死者の王の力を一度だけ使える『九つの世界の象徴』で
お前を人間に戻したって訳。」

あの時現れたのが――思い出して僕は身震いをした。

「もっとも、人間に戻ったとしても魂がなけりゃぁただの魔物だ。そん時きゃ俺が切って捨てるって
言ったら、あの子それでもいいって言ってな。顔に似合わずいい根性してるぜ全く。」

「アリス・・・。」

名前を呼ばれた彼女が振り向き、嬉しそうに微笑む。

「オセ殿。これでこの爺も安心して余生を過ごせますぞ。」

気がつけば、僕の肩にはセージワーム爺がちょこんと乗っかっていた。

「もう、3万年生きて来た故、後3百年生きれるかどうか・・・。ゴホンゴホン。」

わざとらしく咳払いをする彼の背中を指先でさすって上げ、僕はアリスの元に歩み寄った。
彼女は大きな目で不思議そうに僕の顔を覗き込むと、かわいらしく小首を傾げた。

「・・・君が好きだ。」

彼女はきょとんとしていた。

「好き?」

いつもおしゃべりな肩のセージワーム爺も、この時ばかりは口にチャックを決め込んだらしい。

「ずっと、ずーっと、一緒に居るってことだよ。」

言いながら僕は頬が熱くなるのを感じていた。
それが愚鈍な僕が言える精一杯の気持ちだった。

「僕の言葉、判る?」

アリスはしばらくの間僕の顔をじっと見つめるた。
そして、まるでゆっくりと花開くような微笑を浮かべながら、大きくうなづき僕の手を握り締めた。

「好き・・・ずっと一緒。」

そう答えてくれた彼女を、僕は思わず抱きしめた。
彼女の柔らかさを感じながら、僕はこのぬくもりを二度と失いたくないと思った。

「オセ?」

ん?と僕が聞き返すと、彼女はいつもの笑顔で言った。

「気持ち・・・良かったの。」

僕は恥ずかしさの余り卒倒しそうになった。
そんな僕を見たアリスも真っ赤な顔で首をすくめた。

マスター達が僕らを呼ぶ声が大広間に響いた。

END
297WaterLliy[8/9]sage :2005/12/01(木) 14:45:04 ID:fCfniL/U
追記のようなもの。

自分の記憶だと昔Ver.のアリスたんは、従者がセージワームだった希ガス。
情報載ってる場所にたどり着けなかったので、もし間違ってたらスンマセン。Orz

昔Ver.のアリスたんと、「九つの世界の象徴」は、同時期には存在しないモンですが、
そこはそれ、自分の中の妄想世界の産物ということで一つ!

初回で2章分同時にレスれたり、文章のつながり上1章で1レス分にしたりで、
レスタイトルの数字に矛盾があったりするのは仕様です。

ドライヴンのセリフが説明口調なのも仕様です。

「腰抜け野郎」云々は、既製キャラでそういうのがいた気がしたのでパクってみた。

原文がWORDで作成されていたため、改行オカシスorz
読みづらくなってしまって申し訳ない。(ノ□`。

自宅に兄者が勝手にフィルタをつけたため、エロ系サイトいけず、アップが遅れて
しまったことをお詫びいたします。

>>289,290両氏
ご意見トンクス!
迷った挙句スレ活性化のためにあえてコッチに投下してみましたです。
298名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/02(金) 01:02:59 ID:CM.yF4lY
面白かったよ
ちょうどサインクエスト済ませたとこだったから、九つの世界の象徴がでてきてニヤリとしたり。
個人的に好みの文体なので次回作も期待しますw
299288,291sage :2005/12/02(金) 09:58:50 ID:mdp4Eo0g
>>298
感想激しくトンクス!!
やっぱり感想あったり応援されたりすると目から汗が。(ノд`;
素人が勢いだけで書いてる文章なんで、読みにくい上に誤字度MAX。orz
修正版をアプロダに上げようと思い次第でつ。
300名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/02(金) 10:30:01 ID:ln27vMdI
>288
やべ!超GJ!!
ってアリス連れたクルセじゃないけど俺の1stキャラはジルタス連れたパラディン(ぇ
というかテイムアイテム20個持ってって1匹に全部ぶっこんだんだけどスロット中にソニブロ3発飛んできたときはビビッタOTZ
テイム成功と同時にインジャとリビオのソニブロで死んだけどな・・・・OTZ
301名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/02(金) 18:24:51 ID:AeFJc.kI
>>288
おもしろいの一言につきる。
擬人化は見慣れてたけれど、ここではみないから新鮮ですた。
超GJ
302長編アコ成長物語sage :2005/12/04(日) 01:11:36 ID:hL94IceY
お久しぶりです。知らない方は初めまして。
ネタがない&忙しいでご無沙汰になっておりました。ようやく一話だけ書き下ろしたので、
投下します。


俺のこと、みんな覚えてるかな?


お、覚えてるわけないよな・・・はは

この前ソグラド砂漠で可愛いアコたんを見事に救ったシーフである!
で、その後俺はその子と別れて、今ギルドの溜まり場にいるのだ。

が、まだ大きくないギルドであるがゆえ、人が少ない。
はぁ・・・もちっと人集まらねーかなぁ・・・
と思ってたら。


ぱっかぱっか

ん?この足音は?

「ん?ディーブじゃないか」

兄貴キタ―――――(゚∀゚三゚∀゚)―――――――!!!
説明しよう!
この兄貴さんは、俺が唯一尊敬する騎士様で、名前をフリードという!
緩やかに流れる長髪に、形のいい瞳。
同姓である俺ですら惚れてしまいそうな、そんな理想の素敵な兄さんなのさ!

「に、兄さん!いらしてたんですか!!」
「兄さんはよせって。・・・ん?お前ケガしてないか?」
兄さんは俺の身体を見て言った。観察力もずば抜けてるぜ!
「え?あぁ・・・。なに、砂漠のほうでアコさんが襲われてたみたいなんで、助けてきたとこなんす」
「ほーぅ。お前にもそういう義理人情があるんだな」
「そ、そりゃ俺だって、可愛いおにゃのこがピンチなら助けますよ!」
「女の子、だけだろ?」
「うっ・・・・・・・・・」
ぎく・・・・・・。
「ま、なんであれ、人を救うのはいことだ。その調子で頑張れ」
「うっす!」
「・・・・・・・アコライト、か」
「ん?どしたんすか?」
「いや、僕の妹もね、アコライトになりたがってたからね・・・。今頃どこでどうしてることやら・・・・・」

そう言った兄さんは、どこか物悲しそうにしてた。

「へぇ・・・妹さんが・・・・あ、あれ?」
「どうした?」

あれ、あれ・・・?

「いや・・・・なんでも・・ないす」

うわ・・・露店で買ったポーション落としちまったぁ・・・。
303長編アコ成長物語sage :2005/12/04(日) 01:11:56 ID:hL94IceY
「・・・・・・・・ん・・・」

リムは目を覚ました。
服の着替えをさせてもらってたはずだ。ところが身体のあちこちを触られて、気を失ってしまってたのだ。
うん、服は真新しいものを着ている。これで堂々と町を歩くことができる。
だが・・・。

「あれ?なんだろう、これ」

見知らぬポーションが、服に挟まっていた。
スポンと取り出し、それをまじまじと見つめる。

「スピードポーション。一定時間攻撃速度を高めることができる。かぁ」

道具屋で市販されているそれは、アコライトのような力の弱い者でも瞬発力を高め、戦闘に大きく飛躍させることが
可能な万人向けな薬だ。

「なんで私、こんなの持ってるんだろ・・・?」

首を傾げながら一考したが、すぐに

「ま、いっか。あって困るものじゃないし♪」

そう言って、薬をポケットにしまった。
そして、ガイドブックを取り出して、これからの狩場を考えた。

「うーーーーん・・・エルダーウィロー・・・はアクティブで、突然襲い掛かってくる、ので、注意されたし・・・か。
まだ早いかもぉ・・・・」

細い指をアゴにあてて、う〜んと唸る。
パラパラとめくっていくと、

「ん?ポポリンかぁ・・・・。アクティブじゃないし、回復していけばいけそうかも」

うんうんと頷くと、リムはガイドブックを閉まって、大きな足取りで歩いていった。
304長編アコ成長物語sage :2005/12/04(日) 01:12:12 ID:hL94IceY
通称、ポリン島と呼ばれる島。ここは全てのポリン族が出没しており、それでいて周りの静かな湖畔が
静かな安らぎを与えるところだ。
全てのポリンは、人が来ようとも、そのペースを崩さず、のんびりのほほんと落ちている物を体内に取り込み、
栄養とする。
だが、ここはマスターリング、エンジェリング、デビルリングといった強力な主達も出現するため、
決して油断してはいけない場所でもある。

「ようし、頑張ろう!」

リムはぐっと拳を握り、チェインを片手にポポリンを探した。
と、早速前方にポポリンを発見。

「見つけたっ。さて、いくぞ〜」

リムはチェインを大きく振りかぶり、ポポリンに振り下ろした。

ぶよぉん、といった鈍い感触がした。途端にポポリンは、その愛くるしい目を怒りの赤に色を変え、
リムに猛然と襲い掛かった。

「あぅ・・・!」

身体が毒で形成されているため、毒そのものに攻撃されているに等しい。
全身を貫くような痛みに、リムは思わず声を漏らした。

「ぅぅ・・・・負けないもん!」

リムも負けじとチェインを振る。だが、思った風に身体が動かない。
恐らく、ポポリンの毒だ。毒が身体に回ってるせいで、身体がずしりと重く感じるのだ。

「このままじゃ・・・・そ、そうだ」

リムはポケットにいれておいたあの薬を出し、栓を抜き、一気に飲み干した。
305長編アコ成長物語sage :2005/12/04(日) 01:13:07 ID:hL94IceY
「・・・・・・んっ、んっ」

飲み終えて、リムはチェインを強く握った・・・・・・・・が。

「う・・・・・・っ?」

リムは突然膝をがくんと落とした。
身体が燃えるように熱い。そしてある部分が、ずきずきと疼き始めたのだ。

「あ・・・・ぅ・・・・」

声を出すのも困難になってしまっている。
私・・・・・・・一体どうしちゃったの・・・・・?
その隙にポポリンは身体を大きく広げると、リムの身体に覆いかぶさった。

「きゃああぁぁぁっ!」

ひんやりとした冷たさが全身に伝わる。身体が熱いから尚更その冷たさを敏感に感じ取ってしまう。
そして、ポポリンの身体がうねうねと伸びていき・・・・

「ひ、ひゃぁぁ!?」

リムの胸、脇、股、太ももに伸びていった。

「あ・・・ぃゃ・・・・・だめぇ・・・」

伸びた箇所が、触手のように変形し、リムの敏感な部分を弄繰り回す。

「あ・・・・・・・ふぅぁ・・・・だめぇ・・・・ぇ」

息がどんどん荒くなっていき、更に、股に伸びる部分が異様に硬質化していき、リムの今にもとろけそうな
部分を刺激した。

「あ、ああああん・・・・いやぁ・・・ぁ。そこは・・・・いっやぁ・・・・」

更に、大きく膨らんだ突起をツンツンと突き始めた。

「あひぃぃっぃ・・・!!」

リムの身体がびくんびくんと跳ねる。口元からは涎が垂れ、ショーツはぐしょぐしょに湿っている。
だが、リムは必死に堪えた。堪えながら、チェインを強く握った。

(ダメよ・・・リム。こんなところで苦戦してちゃ・・・・・・いつまでたっても、お兄ちゃんに顔向けできないじゃない・・・!)

リムはチェインを大きく振り上げ、ポポリンに叩き付けた。
ポポリンは一瞬硬くなったかと思うと、ボン!と破裂した。

「はぁ・・・・・はぁ・・・・・・・」

リムはよろよろと立ち上がったかと思うと、またストンと落ちるように座り込んでしまった。


以上です。この話はこの後も少し続くのですが、またのんびり書いて投下しようと思ってます。
ではまた。
306255sage :2005/12/05(月) 23:41:41 ID:a24AbFqM
前作の続きが完成しました
ってか、出張って何さー何さー

前回以上にワケわかんないネタ盛りだくさんの話になってるので、お気に召さないようならアボンしてください
多分、どなたもニヤソはできると思います。……してもらえればいいなぁ

なお、エロの部分はある意味女性向けかもしれません


そんな感じで、投下
307255sage :2005/12/05(月) 23:42:25 ID:a24AbFqM
殴りMEプリ(+ハンタ)全国放浪記――其の二『アマツで後輩育成ですよ、奥さん』


「うわあああぁぁぁんっ! 助けてぇぇぇっ!」
「ひ〜〜ん! まだ追っかけてくるぅっ!」

 イグサの匂いのする黄色い床と紙と木でできた扉――襖で仕切られたへんてこりんな部屋を剣士の少女とアコライトの男の子が疾走していた。
 このような特徴的な場所はルーンミッドガルド広しと言えどもただの一箇所、アマツにある畳の迷宮意外に他ならない。
 アコプリの聖地――口の悪い人からはアコ捨て山――と呼ばれるこの場所にはただ一つだけ難点があった。

「逃げられないよぉぉ」
「にゃああぁぁぁっ!」

 明らかに空気が読めていない場違いな男、カブキ忍者である。
 ひ弱なアコライトを一撃で沈める攻撃力と、それを正確に繰り出す命中率を持っているだけならまだしも、軽やかな回避力に加え、魔力の捻じ曲がった空間であってもお構いなしにテレポで飛び回る歩く危険物。
 また、アマツ名物の隠し扉のおかげもあって走って逃げるのさえ覚束ないとあっては、ピーマンやニンジンのごとく嫌われるのも無理からぬことである。

「あっ!」

 速度増加の効果も切れて、全力で走り続けたせいでアコライトの少年が足をもつれさせて転倒する。
 もちろんこんな美味しい状況を見逃す忍者はどこにもいない。影のように忍び寄って刃を振り上げて飛び掛る。

「っ!」

 もうだめだと目をつぶって斬られる痛みに身体をこわばらせる。
 が、耳に入ったのは頭に響く金属音。
 思わず目を開くと彼女の前には黒い背中が立っていた。その手に握られた紅玉が埋め込まれたソードメイスが忍者の刃を受け止めている。

 その男は鋭い忍者の斬戟を右に左に躱しながら真後ろに輝く魔方陣を展開。懐から瓶を放って、抜き打ったチェインで叩き割る。
 そこから先の攻防は、彼女にも剣士の少女にも何があったのかおぼろげにしかわからなかった。目では動きを追えたのだが、それを処理することができなかった。
 彼の動きは蝶のように軽やかで、その一撃は蜂のように鋭く、それでいてツバメのように速かった。

 そして、彼女は指一本動かすことさえできなかった。
 彼女はその攻防に見惚れていたのだ。はるかな高みに達したものだけがなしえる最高の戦いに。そしてそれを成し遂げる男に。
 まさにそれは理想だった。それこそが、彼女が目指す騎士の姿だった。

「FU―HAHAHAHAHA!! ごめんなさいと言いなさい! ごめんなさいとぉぉっ!!」

 人の夢と書いて儚いと読む。まぁ、いつの世も人の夢が壊れるのは容易いってことで。
308255sage :2005/12/05(月) 23:42:59 ID:a24AbFqM
「ちょっと何勝手に先に……って、何してるの?」

 いつもの相方の理解不能な行動――いつもというあたり救いになってない――に頭を悩ませる女のハンターが追いつくなりいきなり引いた。
 バカみたいなハイテンションで、しかも恍惚の表情さえ浮かべてカブキ忍者を殴っているその様子は絶対におかしい。
 モンスターとはいっても人型をしてるんだから、ぱっと見快楽殺人者の犯行現場に見えないこともない。

「KUHA、KUHAHA! 誰も僕を責める事はできなぃィっ!」

 わけがわからない。っていうか、とても怖い。
 まあ、それでもしっかりとタラ盾で刃を受け流したり、隙を見てLDを使ったりと戦い方そのものは冷静であった。
 カブキ忍者は全身を強かに打ちすえられ、トドメとばかりに振り下ろされた一撃の前に堪えきれずに倒れる。
 そこでふーっと大きく深呼吸した彼は、思い出したかのように腰を抜かして座り込んでいる二人にヒールをかけた。

「NN〜〜大丈夫KA?」

 そういって手を差し伸べて引っ張り起こす。その表情は一仕事終えたときのように晴れ晴れとして爽やかだった。

「あ、ありがとうございました。助かりました」

 助けてもらって申し訳ないんだけど〜って感じで剣士の少女は礼を述べる。一刻も早くこの場所から立ち去りたい感じである。無理はないけど。
 引きつった表情で後から合流した女ハンタは『早く行きなさい』って目をしている。よかった。こっちは常識が通じそうだ。

「困ったときはお互い様SA。……そうだ、君もカブキ忍者討伐ツアーYA・RA・NA・I・KA?」
「ボクの妹に何言ってるのっ!」

 彼女は常識人だけど頭の回転はよろしくなかった。
 もし二人をこのバカの魔の手から逃したかったのなら、ただ普通にいつものようにしばき倒して引きずっていけばよかったのだ。

「おおっ! 世間は広いようで狭いNA」

 あからさまにしまったという表情をする姉と、呆れた表情の妹。二人が姉妹だと知れてしまえば簡単に開放されることはないだろう。
 世間一般の良識をわきまえそれなりに頭も回る彼女にとって、それはできれば遠慮したいことだった。
 彼女は常識人だから変人とは付き合いたくないのだ。ってか、それが当たり前。

 ところがここで姉妹二人が予想だにしなかったことが起こる。この殴りプリはそもそも何を考えてるのかわからない。ってか、多分何も考えてない。

「す、すごいです! カッコいいですっ! 俺を、俺のことを弟子にしてくださいっ!」

 このとき彼女たちの気持ちは完全に通じ合い、ある一文字を浮かび上がらせた。

 えーーーーっ?
309255sage :2005/12/05(月) 23:43:33 ID:a24AbFqM
 そんなこんなであれよこれよという間に非公平PT結束。
 ばれてしまっては仕方ない、とばかりに剣士の女の子は『お姉ちゃんたちの公平の邪魔』攻撃を仕掛けるが、『目的が髪集め』バリアを貫通することができなかった。
 それならばと『今臨時中』と二の矢を放つが、貸与された+10TBdチェインにIM、アスペをもらったLAバッシュの破壊力の前には言うだけ虚しい。
 三人で割っても――姉にはPTを外れてもらった――効率は上。しかも清算時にも普通に売るのの二割り増しが約束される。
 断れる理由はどこにもなかった。

 一緒してるアコライトに期待するのはもうやめた。もう、完全に取り込まれてしまってるから。
 しかもたまに出てくるカブキ忍者から守ってくれる人がいれば何かと安全だ。通りがかった人にリザを頼んでもいいけど、死なないなら死なないに越したことはないのだから。

 ただ、忍者と戦うときはもうちょっとだけ静かにしてほしかった。
 バックサンクと対人チェインで片っ端から粉砕してくれるのはいいのだけど、そのたびに『思い通りにいかないのが世の中だなんて割り切りたくNAIィィッ!!』とか叫ぶ叫ぶ。
 しかも戦ってる最中に辻支援を受けると『手を取り合っTEぇぇっ!!』とか。はっきりいって怖すぎる。意味も不明だし。

 臨時で組んだ真面目そうなアコライトは、犬だったら尻尾が千切れんばかりに振りまくってるような表情でその様子を見ていた。
 もう目をキラキラと輝かせて恋する乙女のよう。常識人だと思ってたのに人間どこで本性が出るのかわからない。

 相方のブレーキが壊れて暴走特急急行列車になっている最中、それをとめるべき姉君殿はそ知らぬ顔で座っていた。わたくしには関係ございませんってな顔で。
 こっちも割りと常識人だと思ってたけど、やっぱり本性がどこで出るのかわからない。
 もっとも、彼女がすっぱり全てを諦めてるって可能性も――可能性じゃなくて本当に諦めてるって言ったほうが正しいかもだけど――ある。

 だが、極めつけは雅人形のMHだった。
 アマツD1はテレポが不可能という性質上、また敵の属性上、人形だけ放置されて大規模なモンハウになるのは珍しいことではない。

 さて、それを目の前にしたら変態プリが殴る殴る。それもご丁寧に一匹につき一発だけ。
 彼女は思った。あなたが変なのは十分わかったからもうこれ以上変なことはしないで、と。
 だけど現実は厳しくて。吹きすさぶ風は冷たくて。


 ――悪魔よ、退き給え

 1,1,1,1,1,1,1,1(以下省略


 夢。夢を見ている。
 臨時PTでアマツに行ったとき。
 助けてくれた殴りプリは変人で。
 姉はそれを放置していて。
 PTMは役に立たなくて。
 虚しくて。
 悔しくて。
 そんな、悲しい夢を今も見ている。


「す、すごいですっ! 師匠っ、俺、ぜったい、絶対に殴りMEプリになりますっ!」

 そこで、姉妹二人の気持ちは再び通じ合った。それはもう一字一句違わずに。

「「なんでやねん!!」」
310255sage :2005/12/05(月) 23:44:07 ID:a24AbFqM
 最終的に役に立たないMEを連発する殴りプリと、それを見て幼児のようにはしゃいでるアコライトの存在を頭から締め出し、姉妹二人は雅人形を排除していく。
 男は何歳になっても夢見がちでロマンを追いかけるが、女は現実的で妥協することを知っている。今の彼女たちが正にそうだった。

「FU――MU、お前はなかなか見所がありそうDA。いいだろう。この俺が直々に鍛えてやろU!」

 ――私は今っ! 無性にこいつをPvPに連れ込みたい気分になっているッ!

 彼女の想像の中で、彼女はドロップキックをぶちかまし、続いてマウントでタコ殴り。最後にスタンピングを決めてなぜか口から炎を吐いていた。
 が、すぐにそれを考えるのは止めた。自分じゃどうやっても勝てる姿が思い浮かばなかったから。Lv差とは非情なものである。

「は、はいっ! 光栄ですっ! じゃあ早速プリになって……」
「この馬鹿弟子GAぁぁぁぁっ!!」

 ばきーんとグーで思いっきり殴られて吹っ飛ぶアコライト。軽く宙に浮いた彼は襖を突き破って棚の陶器を思いっきりぶちまけた。
 いやぁ、さすがはINT1の殴りプリ。ものすごい腕力だ。
 本来通り抜けられない襖が破けているが、あいにくと彼女たちの受信機は調子が悪かったらしい。そんな映像は届いてません。

「二次職のスキルに頼った戦術など愚の骨頂! 最後にモノをいうのは長きに渡る下積み時代に培った知力! 体力! 精神力ぅぅっ!!」

 また何か変な具合にギアが入ったらしい。無駄に”熱い”身振りを交えて演説をかましている。
 言ってる事は至極まともなのに、この男の口からそういう言葉が飛び出ると全てを疑ってかかってしまうのは、彼の持つ人徳かなにかか。
 しかし、一番気の毒な目に合ったはずの少年は、怒りを抱くどころか口の端から血を垂らしながら感動に打ち震えながら一字一句聴き逃さまいと耳をそばだて、仁王立ちする師の姿を網膜に焼き付けんと仰ぎ見ていた。

「そっ、そうですよねっ! 必殺技っていうのは特訓と実践の果てに仲間との絆の中から生まれるものですもんねっ!」
「そのとーーりっ! これからは就寝前の腕立て腹筋を欠かすでないっ!」
「はいっ!」
「見よ、あの空に輝く殴りMEプリの星をっ!」

 ここは室内だし、それ以前に真昼間なんだけど、と姉のハンタは思った。
 その仲間に私が入ってないといいんだけど、と妹の剣士は思った。
 何だこの暑苦しい連中は、と道行く人は思った。
 連中は四人で一組だった。
311255sage :2005/12/05(月) 23:44:35 ID:a24AbFqM
「余分な力を抜け。腕よりも先に下半身を意識しろ。しっかりした重心移動をまず先に覚える」
「は、はいっ!」
「……もっと滅茶苦茶すると思ってたけど、普通だね」
「……真面目に教えてますね」

 二人の感想が彼という人物を如実に物語っている。
 ただ、口を動かしながら彼女たちへの支援も欠かさないあたり、かなりソツない実力があるのも間違いないだろう。
 もちろん誰もその事を口にしない。もし万が一これ以上調子に乗られたら被害は倍率ドンで二倍だからである。

 新しく殴りMEを目指すことになった――それが一時の気の迷いであると切に願わずにはいられない――少年は、やはり体力的にはまだまだで――それもINT極振りなら当然だが――ソドメを扱ってるというより武器に操られていた。
 それでも何とか一匹目の銃奇兵を殴り倒したそのとき!


 かぶきニンジャが――テレポして――あらわれた
 かぶきニンジャのれんぞくこうげき
 アコキュンに1037のダメージ
 アコキュンに568のダメージ
 アコキュンはたおれた


「おお、アコライトよ、死んでしまうとは何事か」
「って! ヒールしなさいよっ!!」

 相棒の凶行のせいで、半ば見捨てることになったなった少年にゴメンと謝ってイグ葉を使う。そして自分に標的を向けさせるべく矢をつがえて狙いをつけた。
 ――が、このしかばね、もというましかはそんな愚行を見逃しはしなかった。

「ニューマ」
「待てぇぇぇぇっ!!」

 遠距離攻撃を受ける心配のなくなったカブキ忍者は再び生き返ったばかりのアコライトを狙う。当然二度目のデスペナだ。
 それに至極満足な顔をした阿呆な殴りプリはサンクを敷いてチェインを構えてのたもうた。

「殴りプリ大原則ひとぉぉおおつッ! アマツに来たときはぁっ! 必ず一度はカブキにやられなければならないぃぃぃっ!!」

 以下、三者の反応。

「そ、そうだったんですねっ!」
「また馬鹿なこと言ってるんだね……」
「……二回やられてる気がするんですけど」
312255sage :2005/12/05(月) 23:45:05 ID:a24AbFqM
 結局二人の目的は長い髪を集めることだったが、うち一人の目的は――どちらかは言うまでもないだろう――カブキ忍者へのお礼参りだった。あの様子からすると、よほどアコ時代や駆け出しプリのときに痛い目にあわせられたらしい。
 なんだかんだで体中が痛くて動かなくなるまで狩った――その途中どんなアクシデントがあったかは語るに忍びない――四人はプロンテラまで戻って清算を行った。

 連絡を受けてやってきた自分よりも年下に見えるアルケミストに代売りを頼む。とはいっても長い髪や鉄は彼が買い取ったので、でかゼロや着物他いくつかだったけど。
 特に鉄や星のかけらは殊の外喜んでもらえたらしく、『これで僕の命も繋がりました……』と涙ながらに買い取ってくれた。
 兎角変人は変人と気が合うものらしい。類は友を呼ぶというやつだ。

「テロだーーっ!」
「またぁ? 最近多いよね。……ボクたち鎮圧に行くからここを動かないでね」

 わざわざ出向く必要はなかった。テロが起こったのは彼らがいた場所のすぐそばだったのだから。

「ブレス! ブレス! 速度増加!」

 声が違っていた。
 アマツでちゃらんぽらんな歓声を上げて好き勝手絶頂にやっていた、調子外れな声ではなく、怜悧な、頭の奥を刺激して背筋がぶるっとくる音。
 自分にだけ速度をかけて突っ込んでいった男は強かった。繰り出される拳を、牙を、剣を、寸前で見切って回避し、それが適わぬときは急所への一撃だけは許さず、一身にその攻撃を受けきっていた。

「ダブルストレイフィングッ! ダブルストレイフィング!」

 姉が放つ連射は確実に魔物をとらえて数を減らしていく。一撃で仕留められる相手は一撃で、LAが必要な相手には支援を絡めて、最小限のダメージで一匹、また一匹と倒していった。

 その様子を眺めることしか出来なかった彼女には、そうだからこそわかったことがあった。
 ディレイの長いLAを使っても生き残っているのは、何も軽やかな回避力のお陰だけではなかった。攻撃が緩む一瞬、わずかな機会をとらえているからだった。
 それだけではない。彼は撃たれてタゲを変えたモンスターには手元のチェインで痛打を食らわせ、攻撃に専念している姉に一切の負担をかけさせなかった。
 何匹かの敵はそれを突破したかに見えたが、それらは全て何本も矢を打ち込まれた後で、姉の身体に爪一つ突き立てることも出来ずに絶命していった。

 彼が自分に危険を集中させるのは相棒に対する最大のサポートだった。
 そしてそれは、彼女が理想とする騎士の姿に他ならなかった。
313255sage :2005/12/05(月) 23:45:30 ID:a24AbFqM
 今回のテロはそれほど規模が大きかったわけではなかったので、間もなく鎮圧された。

「大丈夫だったKA?」
「は、はい……」
「よく自制したな。自分の力量を正確に見極めるのは重要なことDA」
「君が言っても全然説得力ないんだけど……」

 小声でボソッと呟いた姉の言葉に、このテロが起こる前だったら力強く同意していただろう。だけど、今はそう思うことはできない。
 だって、その戦う姿はあまりにも美しかったから。

「清算も終わったことだしそろそろ解散するKA。弟子一号よ、俺の教えた『殴りMEプリ78ヶ条』さえ覚えていれば一人の力でも高みへと上り詰めることが出来るだろU」
「お名残おしゅうございます、師匠」
「あーー、はいはい。盛り上がってるとこ悪いけど、さっさと行くよ」

 スパーンと景気のいい音を響かせて、姉はふらついている殴りプリの首根っこをひっつかんで引きずっていった。あんたはSTR1じゃなかったのか。
 その途中で『ようし、またニブルにでも行くKA』『いい加減向いてないって気づいてよ……』とかなんとか聞こえてきた気がする。

「あ、それじゃ俺もこれで失礼します」

 臨時はその時だけだから臨時という。二人で、というか四人で狩り終えたのだから解散するのも当然だ。
 だが、その前に彼女はいくつか聞くべきこと――と聞きたいことがあった。

「ねえ、本当に殴りMEプリ目指すの?」
「もちろんですよ」
「それってあの人がカッコよかったから?」
「カッコよかったって言うより、とても強い人でしたから」

 にこにこと楽しそうに笑う彼の表情からは、それが言葉どおりの意味かどうかを読み取ることはできなかった。
 だけど、もしかしたら彼は気づいていたのかもしれない。あの背中を一目見たときから、その強さに。上辺だけに誤魔化されずに、巌の姿を直視していたのかもしれない。
 もしかしたら、本当にただ殴りMEにあこがれただけなのかもしれない。

「そっか。ありがとう。じゃあね」

 そう言って彼女は決意も新たに歩き出す。
 そうだ。私は騎士になる。彼のように何も言わずとも誰かを守れる確かな強さを持った騎士に。

「……でも」

 あの性格だけは何があっても真似したくなかった。
314255sage :2005/12/05(月) 23:46:05 ID:a24AbFqM
 さて、清算を済ませて分かれた二人はというと、露天を冷やかしながら適当にぶらぶらとプロンテラの街並みを歩いていた。

「……あのさ」
「おおっ、ジオグラファーcが格安DA」
「……ちょっと」
「こっちには本cが安値DE!」
「…………ねえ」
「ふっふっふ。これはアコセットを作れというお告げに違いNAI! ……で、何か言ったKA?」
「……もういい」

 切り出しづらそうに声をかけたハンタだったが、ことごとく間をずらされて沈黙する。最近わかってきたことだが、これはどうも計算じゃなくて天然でやってるっぽいのだ。
 盛大なため息をついた彼女を見て、彼はいつもの能天気な声で励ました。

「……そうか! さてはお前も殴りのKA・I・KA・Nに目覚めたんだNA! 大丈夫だ、安心しろ。こんなこともあろうかと+8DHダマスカスは常備しているZE!」
「女の子相手に……」

 彼の視界から一瞬で彼女が消えうせ、自分が墓穴を掘ったことを悟った――本当に悟ってるかどうかは怪しいが――時には、彼の身体は宙を舞っていた。

「卑猥な言葉使うなぁぁっ!」

 爆裂波動状態になってモンクも真っ青の三連打、五連打、十連打。トドメに一発阿修羅覇王昇竜拳。
 STR1とは思えないほどの会心の一撃をぶち込んだ彼女は、受身もとれずに地面に落ちてきた阿呆のことを一顧だにせず、肩を怒らせて去っていったのだった。


 ――その日の夜

 昼間のことが尾を引いているのか、相方は食事の最中も終始不機嫌だった。
 暗い顔してたらメシが不味くなるといえる雰囲気でもなく――言ったら間違いなく勇者になれていただろう――流石に黙って食事を詰め込んで、湯を浴びてベッドに横たわっていた。
 さて、明日どんな顔して会おうかと考えていると、不意にドアがノックされた。
 反射的に身を起こし、武器に手を伸ばしかけて苦笑して引っ込める。この時間に自分を訪ねる人物はまず間違いなく彼女なのだから。

「入っていいかな?」
「んん〜? 何か用KA?」

 おずおずといった感じでドアを開けた彼女は、そのまま何も言わずに彼の真横に腰掛ける。肩と肩が触れ合ってじんわりとその熱を伝えてくる。
 沈黙が重い。用があるから来たのだろうに、何も言わずに、それでも何か言いたげに無言を守る彼女のせいだ。

「どうした。何か俺に喋りたいことがあるんだRO?」

 しょうがないので自分から先を促してみる。するとびくっと身体を震わせて、頬を染めてああでもないこうでもないと視線をさまよわせる。
 それでも辛抱強く彼女が決心するのを待っていると、きゅっと結ばれた口がゆっくりと開いた。

「今日はありがとうね」
「は?」
「だからっ、今日のテロのとき……護っててくれたんでしょ」
「あ、ああ。そのことか」

 その礼は彼にとって意外というか、心外なものだった。前衛が後衛を守るのは当然だし――役割を果たしてないときもあるが、それはそれで別条件だ――仮にそうでなかったとしても、危険は引き受けるつもりだったのだから。
 別に礼を言われるようなことではない、と言おうとして彼女のほうを見ると、彼女はどこか落ち着かない様子で手を組んだり解いたり、何度もベッドに座りなおしたりしている。

「でね……お礼してないし、その後殴っちゃったりしてるから、ね?」
「いや、ね、と言われても困RU」
「あ、う〜〜〜〜。だからっ! こ、これからすることはお礼なんだからねっ!?」

 彼女は顔を真っ赤にして叫ぶと、がばっと懐に潜り込んできて頬にキスをする。
 一瞬でそれを済ませた彼女はまつげをふるふると震わせて、顔を赤く染めたまま上目遣いに、

「い、いいっ!? これはお礼なんだからねっ!」
315255sage :2005/12/05(月) 23:46:35 ID:a24AbFqM
 ともう一度言って、ズボンのベルトに手をかけてきた。
 狭い腕の中で器用にバックルを外し――DEX先行の二極型だけある――下着と一緒に脱がせて出てきた逸物に細い指をあてがう。

「って、痛いって。もう少し力を抜いてくれ」
「あ、う、ご、ごめん……。ボク、こういうの初めてだから……」

 それは知っている。なぜなら彼女の初めてを頂いたのは他ならぬ自分なのだから。男に奉仕するためのイロハは教えていない。……今のところは。
 たどたどしい手つきで玉袋を弄ったり、先の飛び出てる部分に触れたりするところを見ると友人との会話なりその手の女性誌が原因か。

 拙い愛撫であっても、女――しかもそれが信頼しあう仲の――が尽くしてるという認識が彼の性感を高めていく。力なく垂れ下がっていたモノに血が通い、むくむくと隆起する。

「うわ……こんなになるんだ」
「怖いのか」
「っ! そんなワケないでしょっ!?」

 勇ましく反論したが、おっかなびっくりといった感じで竿の部分を握った手を上下させる。もどかしくなるような弱い刺激だが、逆にそのじれったさが悪くない。
 先のつるっとした部分に顔を近づけては背けて躊躇う初々しい仕草に笑いを堪えきれずに頭に手を置いた。
 やっぱり先走りの液で濡れて強烈な臭いを発するそれをするにはまだ早いよな、という気持ちでわしゃわしゃと手触りのいい頭を撫でる。

「こぉ……っ、馬鹿にしてぇっ……」

 それが拙かったのかそれとも笑い顔を見られたのか、きっと挑むようにねめつけた彼女はあむっと大きく口を開けて先端を丸ごと咥え込んだ。

「…………で、そこからどうする気だ?」
「ッ!!」
「くくっ……。とりあえずは飴を溶かすみたいに舐めてみるんだ。歯は立てるなよ。一番感じるところなんだから」

 人の悪い笑みを浮かべる彼のことを悔しそうな表情で睨んでいた彼女だったが、このままじっとしていても何も進まないことに思い当たって仕方なく言われたとおりに舌を動かす。

「んっ、で、だ。口を離して今度は幹の部分を舐める。手も一緒に動かしてくれると快感も倍増だ」

 銀の橋を架けながら亀頭から口を離した彼女は、言葉に導かれるようにシャフトに口をつける。言われてないのに何度かキスで焦らしてから舌を出して上下に動かす。
 舌の動きにシンクロさせて握った手でそれを擦るのだが、もうコツをつかんだのか完璧に強さをコントロールして飽きさせない刺激を与えてくる。

 ――流石は二極。これは気を抜くとヤバイかも。

「っおっ、イイぞ……。後は一段高くなってるところを突付いたり、先っぽを指で優しく撫でたり、玉のほうも触ったり、手と口を両方使って奉仕するん……うおおっ!」
「んっ、ちゅっ……んぐっ、うふっ……」

 言わずとも彼女のほうがよくわかっていた。強めに握りながら口をすぼめて吸引してきたのだ。腰骨の当たりから脳を突き上げる電流に思わず放ってしまいたくなる。
 が、それはあまりに情けないというもの。奥歯を食いしばって腹に力を込め、せり上がってきたものを抑える。

 そうして櫛どおりのいい彼女の髪に手を伸ばすと、くすぐったそうに口の動きが激しくなる。
 半開きになった瞳はどこかぼんやりと潤んでおり、頬の辺りは血が昇って充血したように朱に染まっている。
 雄の臭いと味がそうさせたのか、それとも奉仕している事実がそうさせたのかは定かではないが、彼女がこの口腔遊戯に熱中しながら快感を得ているのは明らかだった。

 露出した彼女の背中を撫でたり、髪を梳ったりしながら気を紛らわせていた彼だったが、一度達しかけた状態での我慢はそう長く続かない。

「ったく、本当に……器用すぎ……っ! は、あっ! うぐっ、もう、出……るっ!」
「んんん〜〜っ!」

 最後まで逃さまいと吸い付いてくる彼女を強引に引き抜いて、自らの欲望をその愛らしい顔に放出する。

「きゃっ……あ、ああっ……」

 先端から吹き出る白い液体を浴びせかけられた彼女は、小さく悲鳴を漏らして焦点の合わない瞳でその様子を眺めていた。
316255sage :2005/12/05(月) 23:47:23 ID:a24AbFqM
「うぇっ……にがっ……」
「あ、その、済まなかった」

 唇の端のほうについた精液を舌で舐めた彼女はその不味さに思いっきり顔を歪めた。
 おそらく顎や舌の疲れや鼻につんと来る臭いに辟易しているのだろうが、自分の白濁液で化粧された彼女はあまりにも淫靡で美しかった。
 ベッドサイドにちらちら視線をさまよわせる先を読んでティッシュを何枚か渡すと顔にこびりついたものをごしごしと拭き取っていく。

「そ、それじゃね。お礼はこれでおしまい。早く寝なよ」

 くずかごに丸めた紙を投げ入れた彼女は身づくろいもそこそこに部屋から立ち去ろうとする。
 くるりとどこ鈍い動きで後ろを見せた彼女が歩き出すより早く、彼は背中から抱きついた。その動きやベッドに横になってたとは思えないほどの素早さ。

「ちょっ……」
「帰ってもいいけど、そんな身体で寝れないだろ?」
「なっ……」

 振りほどこうと暴れる前に耳元で囁くと、彼女は彼の計算どおりに硬直した。
 熱はもうだいぶ引いているだろうが、奥に灯った火種は簡単に消えはしない。真っ赤になった彼女の足の間に指を滑り込ませると、そこは既にしっとりと湿気を帯びていた。

「やっ……」
「もしかして自分で慰めるつもりだったとか? そんなことしなくても俺がいるだろ」
「や、やだってばぁ」

 彼女の抵抗が口先だけのものになったのを感じ取って、彼は膝に手を入れ横抱きにしてさっきまで口淫を行ってた現場に直行。
 がっくりとうなだれた彼女に優しくキスをした。
317255sage :2005/12/05(月) 23:47:49 ID:a24AbFqM
 ただ昼間のお礼をしに来たら、そのお礼を倍返しにされた彼女が目を覚ましたとき、そこは相棒の腕の中だった。
 自分の置かれた状況を認識して大声を上げようとした瞬間、ばっちり目と目が合って笑いかけられ、その気勢も削ぎ落とされてしまう。
 しばらく何も言わずにお互いの体温を感じていた彼女は、思い出したようにポツリと呟いた。

「また機会があったらアマツに行こうね」
「そうだな。しっかりと後輩を育成してやらねば」

 そういう意味じゃなくて、のんびりお花見にでも行こうね、というニュアンスだったのだが、ちっとも伝わってなかった。
 まぁ、これにそういった機微を期待するだけ無駄というものである。そのことはこれまでの経験で十分身に染み込んでわかっていることだった。

 だけれど仕方ないと思ってしまうのは、もしかして惚れた弱みとか?
 そこまで考えると顔に熱が上がってきて、心臓がばくばく音を立てる。意識してしまうと今のシチュエーションがものすごく気恥ずかしいものに思えてしまう。
 なんったってベッドに裸で腕枕だ。

「顔が赤いぞ。大丈夫か?」
「だ、だ、だ、大丈夫だよっ!」
「? 変な奴だな」
「君だけには、君だけには絶対その台詞言われたくないッ!!」


 後日二人は再び鉄を集めにアマツへ行くことになり、その先々で色々とトラブルを引き起こすことになるのだが、それは語るに及ばないだろう。
 だって、あの二人なんだから。

 ともあれ。
 アマツは今日も平和です。
318255sage :2005/12/05(月) 23:55:41 ID:a24AbFqM
以上です

なんか、投下してからすっげぇ後悔してます
プリやったことのない人にはいまいちわかりにくい話だったかも

また、作中でハンタタンの妹が出てきますが、当初は見知らぬ人の予定でした
が、彼と彼女だけで全てを表現することは私には不可能だったので、仕方なく姉妹ってことになりました
ちなみにアコキュンも最初は女性でしたが、彼女だけで三人の区別は(ry もしそうだったらもうちょっとネタを挟めたのに(ぁ


例によって続きは考えてます。今回は三択で
1,殴りプリのかっこいい所を見たい(長くなります
2,所詮一発ネタは一発ネタだね(次で終わらせます
3,ここは公共の場でつよ、すぐ失せなさい
です。
本筋は1になりますが、反応しだいで2,3にもなります
何もなかったら、書きません(余裕があれば書くかも

そんな感じで、では
319名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/06(火) 00:13:21 ID:goJJ7mBs
わーい、続編ごちでしたw

個人的には
>男に奉仕するためのイロハは教えていない。……今のところは。
が気になるところ。
イロハをねっちりと仕込むプリ様を見たいな〜とか。
ともあれ、続編期待します。
320名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/06(火) 00:50:42 ID:7Rvywu2E
殴りプリ激萌えだ・・・っ!
ウルトラスーパースペシャルかっこいいところが見たいです!

ことの最中には「〜DA」とか「〜KA?」とかって語尾じゃなく
「男」になってる殴りプリかこええ・・・。
続編楽しみにしてます!
321名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/06(火) 14:00:26 ID:ataPHhYs
GJ!!
個人的に、キャラも文章の雰囲気もすごく好みで大好きです(´∀`*)
ぜひぜひ続編を…!楽しみにしてます!
322名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/06(火) 16:19:24 ID:6MnX5MBw
255さんの文章は、すごく好きです。
笑えるところは笑える、しっとりとしたところは雰囲気良く、そしてまた人物一人一人が
いい味出していて個性的で。
これからのお話も楽しみにしています^^
323名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/06(火) 17:22:10 ID:o7tUCxxI
GJ!
…途中でJOJOっぽいネタがあるのは気のせいかな。
324名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/06(火) 22:21:48 ID:XSpgPWdI
1,殴りプリのかっこいい所を見たい
みたいみたいみたいよー!

殴りプリかっこいいし、ハンタ娘可愛いです!
325名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/07(水) 02:20:58 ID:slSZFcXk
勿論1打だDAだda!!1!!1!!!!

…え〜失礼しました(汗
殴りプリカッコエェですわぁ〜
アコきゅんのその後もちょっと気になったりですが続編頑張って!
326名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/07(水) 02:57:52 ID:lrgzP4xk
1.一択DA!
天津DのG○ンネタ?とリュー○イトネタ?に燃えさせていただきましたw
「流派!殴りMEプリはっ!」
「王者之(ry
327名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/08(木) 19:01:35 ID:QPcVkGMk
無粋だが…。
殴りプリの台詞のドコがハンタを怒らせたのかワカラン…。
328名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/08(木) 19:15:06 ID:om6dz/SE
ダブルキンダマスカスといいたかったのかもしれないことであるよ
329名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/08(木) 21:14:18 ID:zbzx47NI
ああ、なるほど
槽かとも思ったが、思い切りDHダマと言い切っているので違うのかと思っていたことであるよ
330255sage :2005/12/08(木) 22:25:19 ID:KXq9vHzY
あ、えっ……と、
こんなに、感想を頂いてよかったのか……な

皆さん殴りMEプリ男に萌えてくださってありがとうございます
こういう男キャラって書いてるほうもすっごく楽しいんだよなぁ。頑張って全力で書いてあげよう
……なんか、根本的に間違ってないか、自分?

選択肢は1って事で。できれば年内に完結……最低一話……書けたらいいなぁ(マテ
が、頑張りますので、どうかお見捨てなきよう


え〜、ご指摘の通りJ○J○とか、機動武闘伝とか、覇王体系とかのネタが入ってます
他にも魔方陣グ○グ○とか、タクティクス・オ○ガとか、Kan○nとか、D○とか、色々
……ホントごった煮やなぁ


>>327さん
KA・I・KA・Nがハンタ娘のお気に召さなかったようです
想像してみてください。目を輝かせて迫ってくる、そんな男を
セーラー服で機関銃を持ってるならともかく、ねぇ(ぁ

ちなみにDKダマネタはセクハラすぎるんでボツになりました
……そっちのほうがよかったかも
331327sage :2005/12/08(木) 22:31:52 ID:zbzx47NI
>>225
わざわざ作者氏からの解説恐縮です。
確かにそれで迫ってこられたら嫌かも…w
殴りMEぷりは萌え萌えです。
続き楽しみにしてます。
332名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/09(金) 14:57:36 ID:H1y/1w/c
>>330
ふむぅ・・・でも「卑猥」には当たらない気もするけど<KA・I・KA・N
確かにDKダマのほうがあの場面で怒るのにあってたかもですねw

とにかく楽しく読ませていただきました。
殴りプリの奇妙な冒険−(ハンタの)辛苦のロマンホラー−楽しみにしてます、ウソデス
もちろん1番を選択させていただきまーすw
333255sage :2005/12/09(金) 22:09:09 ID:fQLyAXB6
>>332さん
ぐはっ……鋭いツッコミありがとう
これがネタの選択を誤った者の末路か……orz


とりあえず中断していたサインクエスト終わらせて次の話を練りこもう


……
………

何この激しく妄想を誘うストーリー
ってか、マジ? 重力にただのお使いクエストじゃないのを作る能力あったんだ
いや、なんつーかもうねもうね

自分でも信じられないくらいの勢いでサインのサインの小説書いちゃいましたよ
こんだけ筆が進んだのっていつぶりだろう

あとはちょこちょこ手直しを加えるだけって状態なんですけど、ここに投稿してもよいものでしょうか?
超深刻なネタバレを含みます(当たり前)
あぼんがTHe Signだって断っておけば大丈夫ですかね。それともやっぱりうpロダ行き?
それと、本当に馬鹿みたいに長いです。どのくらいかっていうと、分割しないとヤッテランネってくらい
しかもついこの間投稿したばっかりでスレの独占にあたるような

皆様の判断をお願いします
334名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/09(金) 22:11:12 ID:oqMGaasw
ちょっと投下しますよ
335短編オシリスたん。(1/2)sage :2005/12/09(金) 22:12:17 ID:oqMGaasw
擬人化ゆえ苦手な方はスルーしてください。


ここはモロクピラミッド4F、つまりピラミッドの最上階だ。

「オシリスさま、起きてください。もうすぐ時間ですよ!」
「うるさいよー。もう少し寝かせてー…。」
「ダメですっ!! ほら早く起きないとお姉様たちに叱られてしまいますよ!」
「もう。マーターはいつもワンワンうるさいんだよぉ。」

そういって寝床から出てきたオシリスは枕元にあった王冠を手に取り被った。
そして大きなあくびをしながら起こしにきたマーターを睨んだ。

「なんでいつもいつもそんなうるさく起こすの?もうちょっと静かに起こしてよー」
「そうは言われましてもオシリス様、私はいつもこんな調子なので…」

マーターは申し訳なさそうにしながらも、やはり大きな声でうるさく喋った。

「ああもういいよ!しゃべんないで!ちゃんといってくるから…」


今日もピラミッドは冒険者達でいっぱいだ。
中でもピラミッドのボスであるオシリスを倒すことはかなりの名誉になるため、腕の立つ冒険者達が時間を見計らってやってくるのだ。
最近は転生職もだいぶ増えてきたのか、パラディンやスナイパー、ハイプリーストなど、不死に強い職業が多く見られる。

「ううー…。強そうな人がいっぱい。…しょうがない、いくよ、みんな!」

そういってオシリスは家来であるイシスたちを従えてその地に降り立った。

オシリスは不安そうにきょろきょろしながら家来のイシスたちに囲まれてマップを徘徊する。
そう、このオシリスは三人姉妹の末っ子である。
普段オシリスは三人で交代で時間になるとピラミッドの4Fを歩き回り、冒険者達を倒すのだ。
極稀にアブラカタブラや、イベントで街のほうへ召集されることもあるが、基本的にオシリス達はピラミッド4Fにしかいない。
そしてこのオシリスは三人の中で一番弱い。末っ子ということもあるがかなりの甘えん坊で冒険者を怖がっている。
そのせいか、やたらとエンシェントマミーを召還するため、一部の冒険者の間では「たまにオシリスの召還頻度が怖いぐらい多くて倒しにくい」と噂される程だ。


「オシリスタン発見w」

一人のパラディンが声をあげてオシリスめがけてペコを走らせてきた。

「はぅ。あのパラディンさん一番嫌いなんだよなぁ…。」

オシリスはだいたい自分を倒していく人を覚えていた。
一回しか倒していかない人もいるけれど、何度も倒すほどの上級者となると、オシリスも顔を覚える。

「だってあの人倒すだけじゃないんだもんなぁ…。」

オシリスはそうぼやきながらもパラディンに向かってきた。

「俺のGXが火を噴くぜwwwwっうぇwwww」

そういうとパラディンはGXを連射した。
オシリスも負けじとAマミー召還や毒攻撃や呪い攻撃など多彩な攻撃を繰り出した。
しかし

「フッ 甘いなオシリスタン。俺は天使鎧もあるがオシリス戦はいつも(ソロでヒール貰えないから)ドル鎧なんだぜ!!」

かなりの高威力GXを何度も食らってしまったオシリスは負けてしまった。

「今日も紫箱ゲットだwwwww」

パラディンはそういうとオシリスの倒れた場所へ歩いた。
そして

「お。今日は一番ちっこいオシリスたんか」

そういってオシリスの上に覆いかぶさった。

「ちょ、やめてよー!!だいたいなんで区別つくのよ!」

オシリスは三人姉妹といってもほとんど三人の見分けはつかない。
ピラミッド4Fの中で見分けがつくのはマーターぐらいである。

「だって微妙に違うじゃん。見た目とか包帯の巻き方とか。あと攻撃の仕方。」

そういうとパラディンはオシリスを抱きかかえ、部屋の端へと移動した。
336短編オシリスたん。(2/2)sage :2005/12/09(金) 22:12:49 ID:oqMGaasw
「や、やだぁ。」

オシリスはイヤイヤと顔を振って抵抗したがパラディンは気にすることもなく器用に包帯を解いていく。
本来ならミイラなので体は腐っている上、かなりの高齢であるが、モンスターと化した彼女の肉体は、とても綺麗で、まるで普通の女の子のような体になっている。

「やっぱり一番下のオシリスたんが一番可愛い体してる」

パラディンは自分の重い鎧を脱ぎ、ペコペコに見張りをさせた。
そしてオシリスの唇のにキスをした。

「や、やめてよぉ…。」

そういいながらもオシリスは顔を赤らめてパラディンを見つめていた。

「今日もいっぱい可愛がってあげるからね」

パラディンは笑いながらオシリスの体を貪っていく。
完全に包帯の解かれたオシリスは、もはやただの12,3歳程度の少女に見える。
包帯を巻いている状態では、姉達と殆ど区別がつかないけれど、やはり中身はかなり違うらしい。

「お姉さん達のほうは胸が大きいけど、君のも大きくしてあげるね」

なんてパラディンはいいながら胸を触っている。
首筋にキスをしながら、わざと乳首を触らないよう乳房を揉み解す。
かと思えば、いきなり乳首を触りオシリスの表情を楽しんでいる。

「もうこんなに硬くしちゃって。相変わらずえっちだね」
「そ、そんなことないもんっ!!」
「否定したらあげないよー?」
「む、むぅ…。」

パラディンは意地悪く笑うと、オシリスの両足をつかんだ。
恥ずかしそうにしているオシリスの足を無理やりM字に広げさせ、その陰毛のまったく生えていない幼い秘所をよく見えるようにした。

「や。恥ずかしいよぉ」
「何言ってんだよ。濡れまくってるくせに。」

わざとらしく音をたてながら、パラディンは秘所を舐めまわした。

「や、やだぁ。」

オシリスの言うことをまったく気にする様子もなく、パラディンの愛撫は続いていく。
クリトリスと乳首を指でいじりながら秘所から愛液を吸い出す。
かと思えば両胸を強く鷲づかみにし、クリトリスを舌で擦りあげる。

「あぁあぅ…ッ」

オシリスは必死に声を出すまいと、顔を真っ赤にしながら我慢してる。
パラディンはその様子を見て、満足そうにしながら、さらに舌を使いクリトリスを責める。

「ぁ…パラディンさん…。」
「なーに?」

オシリスは恥ずかしそうに、顔を真っ赤にしながら小さな声でいった。

「…………の」
「聞こえないよー?」
「欲しいのぉ…。」
「何が?」

パラディンは意地悪そうに聞き返す。

「ぁ、あなたの…、お、おちんちんが…欲しい…のぉ…」

やっとやっと言ったオシリスは恥ずかしそうにパラディンに抱きついた。

「しょうがないなー。じゃぁ、俺の咥えてよ。」

そういってパラディンはズボンと下着を脱ぎ、己の分身を出した。
膨張し、先走り汁の垂れているソレをオシリスは不器用ながら賢明に舐めていく。
ペロペロと舌をかわいらしく使ってみたり、自分の口では咥えきれないソレを両手と口を使って丁寧に扱いていく。
かなり気持ち良いのか、パラディンはしばらくオシリスの頭を撫でながら、その行為を続けさせた。

「パラディンさんまだぁ…?」
「…おいで」

パラディンはそういうと横になり、オシリスを自分の上に乗るように指示した。
オシリスの秘所は、体相応な大きさをしているため、パラディンのソレはとても大きく、とてもはいりそうになかった。

「クッ…」

オシリスは顔をゆがめながらも、なんとかソレを自分の中に収めきった。
パラディンはオシリスの胸を揉みながらゆっくりと体を動かしていく。
小さいながらも、しっかりと濡れているオシリスの秘所は温かく、パラディンの大きな性器でも動かしやすい。

「気持ちいよ…、オシリスたん。」
「わ、私も頑張って動く…。やらせて?」

そういうとオシリスは自らその腰を振った。
まだまだぎこちない動きだが、小さいゆえ、とても締め付けてくるおかげで、パラディンは絶頂に達しようとしていた。

「オシリスたん、俺いっちゃいそうだよ。」
「わ、私もっ」

オシリスはそういうと一気に腰を強く動かし始めた。
パラディンもオシリスの乳首とクリトリスをいじりながら、自らも軽く腰を動かした。

「も、もうだめえええええ!!!」
「…ッ!!」

オシリスがイくのとほぼ同時に、パラディンのソレも果てた。
大量の精液を出しながら。

「パラディンさん出しすぎだよぉ」
「だってオシリスの気持ちいいんだもん。」

自分の秘所から溢れだした精液を飲みながらオシリスは嬉しそうに言った。

「いつも最初は嫌がるくせにさ、オシリスたんってやっぱりエッチ好きなの?」

パラディンは鎧を着ながらたずねた。

「べ、別に好きっていうわけじゃ…。」
「じゃぁもうしてあげない。」
「な、なんでそういうこというの!意地悪ぅ…」

不満そうなオシリスに軽く口付けをし、

「それじゃ、また今度ね」

そういってパラディンはさっていった。


「オシリス様、いったいどこで遊んでいたんですか。貴女の倒れてからもう1時間はたっていますよ!!」

帰ってきてそうそうマーターに怒鳴られた。

「だ、だってぇ…。」
「あれほどやられたらすぐ帰ってきなさいと言ったのに」

マーターはカンカンに怒っていた。
オシリスはマーターのお説教を聞き流しつつ、その隣で休憩中の次女と耳打ちで会話をしていた。

「またパラディンさんとしてきたの?」
「う、うん。」
「あの人も物好きよね。モンスター、しかもミイラの私達としようなんて。」
「あ、マーターには言わないでね。うるさいから」
「わかってるわよ。私だってバレたら困るもの」


以上です。でわっ
|ミサッ
337名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/10(土) 07:29:13 ID:bXLNYuAA
>>255
サインクエストのシナリオって一般公募したものと聞いた覚えがあります。
韓国でも好評だったようですねw

255さんのサイン小説はぜひ読みたいです。
私はここでもかまわないかな、と思いますけど長さが問題でしょうか。
338名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/10(土) 09:39:17 ID:DADz/iHI
>>255
うpろだでやって。
339255sage :2005/12/11(日) 22:30:44 ID:o4fG/nQA
激しくネタバレを含みますし、
分量が分量ですのでえろだでうpすることにしました

お騒がせしてすみませんでした
340月と影とsage :2005/12/12(月) 00:19:01 ID:op2MIQE6
「魔剣程度なら俺の敵じゃない。さっさと逃げな」

 その言葉とともに目の前に現れた背中は、広くて安心できた。

「逃げ遅れたら、あんたらじゃどうにもできないだろう? 怪我しないうちに戻れ」

 向けられた眼差しに心の奥深くまで貫かれたように感じた。
 それが、彼と初めての出会いだった。
 

 

 
「ふう……」
 
 誰もいなくなった部屋で、長い髪を指で弄りながらフィオはそっとため息をついた。
 GVの会議はどうにも慣れることができない。
 彼女はDEX型のプリーストでサンクチュアリを習得しているから、配置されるのは大概エンペリウム防衛か部隊の転送だ。
 配置場所が決まりきっているのに、会議には出ないといけない。
 勿論出なくてもかまわないのだが、ギルドメンバーや同盟のほぼ全員が出ている会議に出ないのはなんとなく片身が狭くて落ち着かない。
 とりあえず話を聞くだけで時間をつぶすものの、退屈な会議についつい居眠りしてしまい……気がつくとこんな風に部屋に一人取り残される。

「こんなはずじゃなかったんだけど……な」

 同時期にこのギルドに入ったWIZからは頻繁に狩に誘われるし、狩の後にたまたまモンスターと魔法の関係について質問したときも、なにやら妙にうれしそうな顔になったかと思うと。えんえんと説明をはじめた。
 その長いこと。名残惜しそうに説明をし終えたのは、日も傾きかけていた。
 同盟ギルドメンバーのハイプリーストは、アジトダンジョンで狩をするときには必ず自分を誘ってくれる。
 ハイプリーストといえば、ただのプリーストのフィオよりも高位だし自分が付いていっても経験値を吸い取るだけのはずなのに「私のヒール量では全員を癒すのは無理ですから」と強引に連れて行かれるくらいだ。
 ちなみにこれらは彼らの普段の姿を知る者にとっては信じられないような話である。
 件のWIZもハイプリーストも普段は真逆な行動をしていることをフィオは知らないのだ。
 フィオを誘うのは彼らだけではない。同盟・ギルドを問わずして彼女を狩や遊びに誘う者は多い。
 だから、少なくともギルドや同盟内では邪魔にされてはいないはずだ。

 しかし―――――

 このギルドに入るきっかけになった『彼』だけは、一行に自分を誘ってはくれない。
 むしろ、自分から誘ってもけんもほろろに断られた。

「カイさん……」

 フィオが、まだアコライトだった頃にゲフェンダンジョンで出会った彼。
 今でこそアサシンクロスの彼も、まだアサシンだった。
 それは、臨時公平パーティーで狩をしていた時、魔剣がすぐ側に沸いたのだ。
 自分ともう一人のアコライトだけが残り、死を覚悟したときに間に割って入るように彼が現れて窮地を救ってくれた。
 それが嬉しくて、忘れられなくて。
 彼が身につけていたギルドエンブレムを頼りにギルドを探した。

 まさか、それがGVギルドだとは知らなかったのだが―――。

 あの無口な青年のことを考える時、フィオの顔には自然に笑みが浮かぶ。彼と一緒にいると不思議な安心感があった。
 そうかと思えば、不意に真っ赤になってしまったり、ドキドキしたり。
 この気持ちが何なのか、フィオは判断しかねていた。

「……やっぱり、迷惑だったのかな」

 また、ため息をついてようやく立ち上がった。そして会議室をでて、自室に向かう。
 明かりがわずかにしか灯っていない所と窓から差し込む月の光が、もう随分と遅い時間であることを告げている。
 ふと、窓に近づいて外を見ると先程からフィオの心を乱して仕方なかったカイが月光を浴びながら、月を見上げていた。
341月と影とsage :2005/12/12(月) 00:19:19 ID:op2MIQE6
 目障りだったから、慣れない事をした。
 ただ、それだけだった。
 ―――それだけだったはずなのに、どうして忘れられないのだろう。

「ずっと探していたんです。ようやく見つけましたよ?」

 そう言って笑う彼女に言葉は返せなかった。
 弱音も泣き言も吐かない。顔には常に笑みを浮かべ、他者を思いやる優しさが、言葉の端々ににじみ出ている。
 惹かれずにいられなかった。
 なぜ、こんなにも輝かしいのだ。影であるはずの自分に、我を忘れて求めようとさせるほどに。
 自分の分際というものをわきまえているつもりでいた。彼女は自分の手に届くような存在ではない。
 幾度自分に言い聞かせたことか。
 しかし、それでも……身の内にある想いをごまかしとおせるものではなかった。
 声、仕草、表情――すべてに心が揺れる。
 日々の鍛錬で鍛えたはずの自制心がいともたやすく打ち砕かれそうになる。

 彼女が、欲しい……。

 そんな穢れた思いを抱いているとは夢にも思わないのだろう。
 彼女は無邪気な笑顔を自分に向ける。

 このままでは、一番穢したくない相手を自分の手で穢してしまう。
 ギルドを離れるしか、方法はないのだろうか。

 

 
 ギルドエンブレムを握り締めたまま、カイは月を見上げていた。
 とりあえずマスターには会議中に、次のGV後にギルドから離れることは伝えた。
 メンバー達からは止める声も聞こえたが、心のどこかでは止めて欲しいと思っていた相手は下を向いたまま何も言わなかった。

「……まあ、いつものように寝ていたのかもしれないが」

 苦笑しながら、自嘲気味にカイは呟く。
 それはわかっていた。だから、あえて会議中に話したのだ。
 他の時では、フィオは真っ先に止めてきただろう。原因の如何にかかわらず。
 それが嬉しくもあり、悲しくもあり。

「カイさん、外にいると風邪ひきますよ」

 ギョッとして振り返ると、フィオがそこにいた。

「お前、何でここに……今、何時だかわかっているのか?」
「えと……会議中に寝落ちて、時間はちょっとわからないんですが……気がついたらこんな時間で……誰も起こしてくれなかったみたいで」

 真っ赤になって、慌てて説明するフィオ。
 その姿にざわり……と胸の奥底に押さえつけてある感情が鎌首をもたげる。

「どうかしたんですか?」

 小首をかしげた表情が、なんとも愛らしい。

「いや……とにかく、寒いのはお前もだろう? 部屋に戻ってさっさと寝ろ」

 自制心を振り絞って言った台詞を、フィオはあっさり無に帰させた。
342月と(rysage :2005/12/12(月) 00:20:45 ID:op2MIQE6
アサクロ×プリです。
明日続きを投下しに来ます。
ノシ
343名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/12(月) 00:43:30 ID:7I75Kyws
ぬおおおお
早く続きをハァハァ
344名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/12(月) 03:01:41 ID:TJGew4Cg
ちょwww激しく続き気になるwwwデモネルwww
345名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/12(月) 08:10:25 ID:ymAi/eEU
最近ゲーム内で直結ピクしか見てなかったから渋いアサスィン萌え
346月と影とsage :2005/12/12(月) 19:07:43 ID:op2MIQE6
「あら、寒いのはお互いさまでしょう? それにいくら鍛えていたって、病気には勝てないですよ」

 フィオが腕を取ると、いつもはあまり感情を見せないカイの顔に動揺が見える。

「英雄だって病に勝てず、その命を失った人だって多いんですから」

 少々大げさだったかなとフィオは思ったが、そうでも言わないときっとカイは動いてくれない。
 確かに冬の夜空の星と月は奇麗だが、カイの腕に温かさをほとんど感じない所を見る限りかなり長時間外にいたのだろう。
 思わず、フィオはカイの手に自分の手を重ねた。

「すっかり冷え切って……こんなに冷たくなってるじゃないですか。部屋に入って温まった方がいいですよ」

 花がほころぶような、と形容するにふさわしい笑みがフィオの顔を彩る。
 その仕草に、思わず抱きしめたい衝動に刈られたがカイはすんでのところで理性の糸を結びなおした。

「空を見ていた。だから……放って置けと言ってるんだ」

 低い声でカイは何とか呟くと、フィオの手を払った。

(駄目だ……このままここにいると俺は……)

 この時刻に起きている者の方が珍しい。きっと、多少の物音を立てたところで気付かれることはない。
 まして、自分は影として闇としてのすべに長けている。その気になればいつでも想いを遂げられる状況なのだ。
 日に日に募ってくる自分の欲望は狂おしいまでにフィオを求めている。カイは今の自分の危険さがよく分かっていた。
 理性を投げ捨ててしまえば、抱きしめるだけでは飽き足らず彼女を……。
 それだけは避けねばならない。

「カイさん……?」

 乱暴に払われた手に、フィオが悲しそうに声をかける。

「迷惑なんだ。俺には近寄るな」
「え……」

 フィオは一瞬、何を言われたのか分からなかった。

「あの……私、そんなに怒らせるような事したんでしょうか……どうして?」

 混乱して再びカイの腕を取ろうとするが、カイはそれをかわして庭園内に向かおうとする。

「待ってくださ………っきゃ!?」

 後を追おうと踏み出した足がすべった。
 石畳の上も霜が降り、注意して歩かねば滑りやすくなっている。
 バランスを崩して倒れかかるのを、悲鳴を聞いて振り返ったカイがとっさに受け止めた。
 少女の重みがカイの腕にかかり、少し遅れてフィオの髪の香りが鼻腔をくすぐった。

「ごっ……ごめんなさい。」

 逞しい腕に支えられて、フィオは真っ赤になりながら体制を立て直した。
 そのまま身を離そうとして、カイの腕がまだしっかりと自分の身体に回ったままなのに気付く。
 そっと見上げると、カイの整った顔が思ったよりも間近にあった。
 何かに耐えるように引き結ばれた唇、少し寄せられた眉の下で揺れる瞳……一瞬見とれてしまったフィオだったが、すぐ我に帰って遠慮がちに声をかける。

「……カイさん、もう大丈夫……ですから」

 ささやくようなフィオの声が、知らずカイの本能を刺激する。
 ちりちりっと理性の糸がきしんだ音を立てる。
 無言でフィオの身体を離すと、カイはそのまま背を向けて歩き出そうとした。
 慌てて彼の腕をつかんで引きとめると、フィオはカイの前に回りこんでその顔を覗き込んだ。
347月と影とsage :2005/12/12(月) 19:08:28 ID:op2MIQE6
「私……何かしたんでしょうか。迷惑なんだと言われても、さっぱりわからないです」

 不安げな表情で言うフィオの仕草が愛しい。しかし、今口を開けば、どんなことを口走ってしまうかわからない。
 カイの沈黙を、肯定と受け取ったのであろう、フィオの表情が悲しげに歪んだ。

「……ごめんなさい。私、何かカイさんに失礼なことしちゃったんですね。だからカイさん、怒ってるんでしょう?」

 ぽたりっと涙が零れ落ちる。

「お願い……嫌わないで下さい。私、カイさんに嫌われたくないです」

 最後の台詞を聞いた瞬間、カイは自分の理性の糸がとうとう切れてしまったことを知った。
 衝動の命じるままに、愛しい少女の身体を抱き寄せる。

「それは……俺に対する好意だと、受け取っていいんだな……?」
「……え?」

 突然、カイの態度が変わったことに当惑して、フィオは戸惑った声をあげた。
 目の前にいるカイは、今まで見たことのない表情をしていた。

「……やっ」

 本能的に危険を感じて逃れようとする少女を、カイはいともたやすく押さえ込んだ。

「駄目だ……逃がさない」

 耳元でささやかれて、フィオの身体が硬直する。

「俺は止めようとしたんだ。それを引きとめたのはお前だ」

 カイの唇がゆっくりと耳朶をなぞった。
 ゾクリ……とした感触が背筋を走り、フィオは身を震わせた。

「何を……言って……ん、んーっ」

 声をあげかけたフィオの唇はカイのそれによって柔らかく塞がれる。
 最初はただ重ね合わされるだけだった口付けは、次第に熱を帯びて深く濃厚なものへと変化した。

「ん……ふぁ……んっ…」

 カイの舌が口腔内を蹂躙し、吐息までもが絡めとられる。
 奥で縮こまっていた舌もすぐに見つけられ、引き出されてしまう。
 フィオの唇を思う存分貪り、その感触を楽しんだカイはようやく唇を離すと、今度は首筋に顔を埋めた。

「あ……ふっ……」

 酸欠で朦朧としたまま、フィオは声を上げる。
 さらさらした髪を左手で掻き揚げ弄びながら、カイはもう一方の手でフィオの腰をしっかりと捕らえ固定してしまう。
 白いうなじ、のけぞらせた喉、おとがいにかけて舌と唇を使っていくつも赤い花を散らせば、フィオはその一つ一つに反応して身をよじらせる。

「敏感なんだな」

 嬉しげに耳元でささやくカイの台詞に、フィオは頬に朱を上らせイヤイヤをするように首を振った。
 いくら鈍いといっても、ここまでされて状況を理解できないはずはない。
 カイは抱くつもりなのだ、自分を。腰に回された腕は、フィオの力で引き剥がすこともできそうにない。
 仮にそれができたとしても、カイにとっては自分を捕らえることなど造作もないことだろう。
 逃げることはできない。

「……や……ぁっ」

 怯えて身をすくませている少女を、カイは愛しげに見つめた。
 先程とは違う涙で潤んだ瞳も、彼の嗜虐心を煽るものでしかない。

「どう……し…て…カイ……さん…ああっ…」

 うなじを何度も舐め上げられ、フィオは悲鳴を上げた。状況は理解できても、こんなことをするカイが信じられなかった。

「フィオ……。お前がいけないんだ。お前のすべてが俺を狂わせるんだ」

 熱に浮かされたようにフィオへの想いをささやくと、カイは寒さと羞恥で身を震わせる少女を逞しい腕で抱き上げた。

「きゃ……あっ!?」
「流石に外は寒いからな……」

 何とか身を離そうともがくフィオを易々と押さえ込み、制止の声も無視して歩を進めた。
348月と(rysage :2005/12/12(月) 19:13:46 ID:op2MIQE6
寸止め(゚∀゚)ノ
というわけで、また明日続きを投下しに来ます。
ノシ
349名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/12(月) 19:23:05 ID:7.5wmVso
そんな所で止めるとはおのれっ!謝罪と続きを要求するっ!
350名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/12(月) 21:25:40 ID:UQ9eCYUM
ああ……orz
351白い髭の龍sage :2005/12/13(火) 01:30:38 ID:0jMeYR5g
>>月と影の人
わあああ!スン止めか!読み入ってたら途中で終わっちゃったよ!
そこまでくどくない読みやすさが素敵。自分が書くと下手にくどくなっちゃうもんで、うらやましい限り。

アサ系とプリってのはいいですよね。
鋭い瞳と優しい抱擁。ナイトも捨てがたいが、アサもイイ。

まあ結局のところ、プリさん受けならほぼ何でも成り立っちゃうっていうところがあれなんだけれども。
ハムタ子のすぱっつ萌えな人いないかな。かな。
別にすぱっつメインってわけじゃないけど、よくわからないもの投下。勇気を出して行ってみよー!

あぁ、手が震える……。きっと寒いからだ。寒いからだ。(自己暗示
352白い髭の龍sage :2005/12/13(火) 01:33:16 ID:0jMeYR5g
Disclosed

「んっ……!?」
 気が付くと、彼は目の前の少女の唇を自分のそれで塞いでいた。
 全くの衝動的な行動ではあったが、彼の理性にトドメを刺したのは彼女自身だった。


「あっ……くっ……はぁ、はぁ……」
 彼女は、必死に声を殺そうとしていたが、それは限界に近づいていた。
 いつもかぶっている、青いリボンのついた丸い帽子は椅子に引っ掛けて、ベッドの上で仰向けになり、上下に分かれた黒い服の下から手をもぐりこませている。
 邪魔なスパッツは床に放り投げてある。
 部屋には彼女以外誰もいない。もちろん、誰かがいる前でこんなことは出来ない。
 いつも綺麗に整っているストレートロングの銀髪は乱れ、頬は迫り来る快楽に上気していた。
 いつの間にこんな習慣が出来たのかはもう彼女も覚えていない。
 ただ、何らかのきっかけがあったものだとは思うが、それは一片たりとも思い出せなかった。
 いつもは弓と短剣を握っている華奢な指は、今は服の下で彼女の秘部を撫でていた。
 きっとこれはいけないことなのだとわかってはいたが、理性の壁はとうの昔に崩れてしまった。
 夕飯の支度が出来るまでには、事後処理も終わるだろうという考えがよぎった瞬間が最後。彼女の意識は快楽の方向へ流れていた。

 しかし何故か、今日は彼女はいつもよりしぶとかった。
 この快楽を少しでも長く味わっていたいという心理が働くのはいつものことだったが、今回は制限時間があった。
 速く終わらせてしまわねば、誰かが自分を呼びに来てしまう。
 頭の隅に残った理性の欠片が、快楽を求める欲望とぶつかって喘いでいる。
 速く果ててしまわなければいけない。でも、まだ果てたくない。
 板ばさみの苦しみが快楽を減退させ、自分を果てさせない。
 どうしてなのかわからなかったが、彼女は無理やりにでも自分を絶頂に持っていこうとした。
 そんなときの最終手段として彼女が使うのは、愛しい人。
 もちろん、想像するだけである。本人にこんなことがバレれば、自分は酷く嫌われるに違いない。
 彼の単純明快で、それでいて合理的な思考を考えればそれは当然のことのように思われた。
 だからこそ、"最終手段"なのである。彼女は、それが終わった後に残る罪悪感がたまらなく嫌だった。
 しかし、本人に直接バレてしまうよりは絶対に良い。
 そうやって自分に言い聞かせて、彼女は最後の壁を壊した。
「あっ……あうっ……ラッ君……ラッくぅん……」
 少し高い、鼻にかかった声で、自分でも意識しないうちにその名をつぶやく。
 きっと今頃は下でおいしい夕飯を作ってくれているはずだが、それを意識すると罪悪感が全てを萎えさせるので意識はしない。
 突然、激しい快楽が蘇ってきた。
 バリバリと、雷撃の魔法を受けたときのように全身が、そして脳味噌が痺れる感覚
 絶頂はすぐそこだった。
「ラッ君……ラッ君……!!」
353白い髭の龍sage :2005/12/13(火) 01:34:09 ID:0jMeYR5g
「えっと、なんだ?」
「ふぇ!?」
 彼女はあわてて服と肌の間から手を引き抜いて飛び起きた。
 いつの間にか、自分が先ほどまで思い描いていた人物が立っている。
 長い白衣の前を開けて、その下から尚白いシャツが見える。下はジーパンという、冒険者ではあり得ない服装。
 頭は、髪の毛が落ちないように青いバンダナを巻いてある。
 その間から見える髪も、彼の瞳も、まさしく蒼穹というべき爽やかな青だった。
 その見た目を裏切らないほど爽やかで豪快な性格の彼は、困った顔をして立っている。
「え、えっとこれはその……」
 言い訳しようとして手を前に出すと、下のほうに入れていた手の指先から何か透明な粘液が滴り落ちた。
「あ……う……」
 絶望。その2文字が彼女の思考を埋め尽くした。
 言葉は何も出てこない。代わりに、その灰色の瞳からは熱いものが流れ出していた。
 泣いたところで何が解決するわけでもなかったが、それ故に泣かずにはいられなかった。
「んっ……!?」
 気が付くと、彼は目の前の少女の唇を自分のそれで塞いでいた。
 全くの衝動的な行動ではあったが、彼の理性にトドメを刺したのは彼女自身だった。
 少女は目を見開いた。あまりに突然すぎて、何も反応できなかった。

「はぁ、はぁ……」
 どれくらい経っただろうか。ようやく唇が離れると、彼女は息を切らせていた。
「どう……して?」
 ベッドに腰掛けたまま、嬉しかったがそれ故に理解できなかった事象の原因を問う。
 自分は今、最高に惚けた顔をしているに違いない。
 人生を全部破壊するような絶望の痕は、全て霧散してしまっていた。
「そらまあ、所謂一つのアレだ。お前があんまり悲しそうに泣くもんだから……」
 彼もこういう事態は初めてなのだろう。顔は赤かったし、目もそらせていた。
 普段の彼では考えられないことだったが、そんな意外な一面さえいとおしかった。
「……じゃあ、悲しそうに泣いてたら誰でもそうするの?」
 愛しいが故に、まだ知らない部分のある彼に対する疑念は尽きなかった。
「そういうわけじゃなくてだな。」
「じゃあ、どうして?」
 彼は一度うつむいてから、顔を上げた。
「お前が悲しんで泣いてるのは、一番嫌なんだよ。」
 真っ赤だった。
 まっすぐ少女を見つめていたが、彼は熱があるのかと言うほど紅くなっていた。
「ラッ君……っう……うぅ……」
 夢でも見ているかのようだった。
 今まで、ただ想うだけだったはずの相手が、自分の醜態を見ても尚、自分のことを一番に想ってくれていた。
 あまりの感動に、また熱いものが頬を伝った。
「嫌……か?」
 彼には、この涙の意味はわからなかったらしい。
 常に笑顔の絶えない彼が、珍しく罰の悪そうな顔をしていた。
「ううん。嫌じゃない。嬉しい。」
 汚れていない左手で涙をぬぐい、最大級の笑顔で答える。
 そして、今度は自分から彼の唇を求めた。
354白い髭の龍sage :2005/12/13(火) 01:35:25 ID:0jMeYR5g
 最初は触れるだけの、軽い口付け。
「んっ……ふっ……んん……」
 彼は少女の舌を求めた。
 双方とも不器用ながら、舌同士で求め合う。
 唾液がはねて、淫らな音が響いた。
「ぷはっ、はぁ、はぁ……」
 もはや言葉は何もいらなかった。
 上気した頬と荒い息遣いで見つめ合う。
「だ、ダメだよ……。誰か来ちゃう……。」
 これから先のことを想像して、少女の顔はいっそう赤みを増した。
 部屋の戸は閉められていたが、彼がここにいるということは既に夕食の用意は出来ているのだろう。
 とすれば、戻ってこない彼の様子を見るために、他の友人がここへ来ることは十分に考えられた。
 相手が彼だから許せるものの、他の誰かに見られるとなるとそれは嫌だった。
「そのときはそのときだ。濡れ場に飛び込んでくる奴はいないだろ。」
 今彼ら以外にこの家にいるのは、優柔不断なナイトとおとなしいプリースト、それに老いたハイプリーストだけだった。
 皆それなりに常識人なので、確かに飛び込んでくるなどということは想像できない。
 多少無理やりではあるが、単純で且つ合理的な思考だった。
 そのままベッドに押し倒される。
「あ……」
 少女は、発情はしていたが、心の準備が出来ていなかった。
 何かを思い出したように声を出す。
「ご飯、冷めちゃうよ……?」
 階下には、彼の作ったおいしい夕食が待っているはずだった。
 別に彼女は、これから先に起こることから逃げたくて言ったわけではない。
 ただ純粋に、夕食が心配らしかった。
「心配ない。今日は冷し物だ。それに、飯の前にお前が食いたい。」
 最初は奥手だった彼も、一度理性の壁を越えると大胆になっていた。
「冷し物か。それなら安心だね。でも……」
「まだ何かあるのか?」
 彼は焦らされているように感じているが、少女は別に意識してはいない。
 それは彼も理解していた。彼女を"筋金入りのド天然"と称したのも彼自身だった。
「白衣、汚れちゃうよ。」
「あぁ、そいつは大事だ。」
 気が付けば、二人とも落ち着いていた。もちろん、表面上での話である。
 どちらも、内面では激しい欲望が疼いている。本当はすぐにでも求め合いたい。
 彼は白衣を脱いで椅子にかけた。
 白いシャツの袖から、少女から見れば大きな手が出ている。
 引き締まった筋肉に、少女はつい見とれてしまった。
「ん……はんっ……」
 もう一度、唇を重ねあう。
 舌同士で求め合う中、彼の手は少女の胸を包み込んでいた。
 あまり大きいわけではない。控えめなふくらみで、少女の華奢な手で包めるか包めないかといったところだった。
「小さい……かな。」
「どうでもいい。お前ならなんでもいい。」
 今、彼は狼になっていたが、それでも不安を一撃で吹き飛ばすのはやはり彼らしかった。
 やがて、下にも彼の手がもぐりこむ。
「ひゃうっ!」
 ビクリ、と全身が反応した。背筋が反れて一瞬痙攣するような感覚が全身に走る。
「ここまで濡れるもんなんだな。」
 困惑と興奮。やがて全ての感覚が後者に帰結する。
 グシュグシュと、指先でかき回す音が響く。
「ラッ君、私……も、もう……。」
「あ、ああ。」
355白い髭の龍sage :2005/12/13(火) 01:35:59 ID:0jMeYR5g
 二人は、顔だけでなく全身にも、そして声にも熱を帯びていた。
 少女の服に手をかけ、ゆっくり脱がせる。
「結構複雑なんだな、ハンターの服って。」
「そ、そうかな?」
 上を脱ぎ終わると、今度は下へ。
 スパッツがないので簡単にいくと思いきや、既に押し倒した後だったので意外に苦戦。
 結局最後は、少女が自分で脱ぐことになった。
「うぅ……は、恥ずかしいよ……。」
「まあ、そりゃお互い様だ。」
 気が付けば彼も全裸だった。

 そういえば彼は体術家でもあった。
 どうやって鍛錬したのかは知らないが、彼はアポカリプスの3体や4体なら軽く屠ってみせるほどの実力を持っている。
 どれほど逞しいのだろうと想像はしていたが、実際はそれほどでもなかった。
 全体的に、引き締まっていて無駄がない。おそらくは、戦うためにつけたであろう筋肉は、逞しいというよりもむしろ美しかった。

 椅子の上にバンダナを放り投げて、少女に覆いかぶさる。
「行くぞ?」
「うん。来て。」
 二人ともためらいはなかった。
 熱く硬い男根を秘部に押し当て、最初はこするように、そして徐々に中へもぐりこませていく。
「くっ!んっ!!」
「くっ……」
 そのキツさと快楽に、二人とも顔を歪める。
「我慢できなくなったら言えよ?」
「う、うん……。」
 ゆっくりと突き広げる。こみ上げてくるのは、痛みとそれに隠れた快楽
「うあっ……あっ、いたっ」
 思わず口をついて出た言葉が、彼の動きを止めた。
「はぁ、はぁ……」
 涙さえ出てくるが、少女にはもう限界が近づいていた。
 痛みなどは二の次に、快楽を求める欲望だけがあふれ出てくる。
「と、止まらないでっ!このままだと、私っ……」
 切なく苦しい嘆願。彼女は欲望を抑えられそうもなかった。
「ああ。じゃあ、もう止まらないからな」
 彼は少女の腰を強く抑え、思い切りひきつけた。
「ああっ!!」
 迫り上げて来る快楽が、痛みを上回る。
 かすかにジンジンと痛んでいるのは理解できたが、少女のそれ以外の感覚は全て快楽に支配された。
 手に力が入り、ベッドのシーツを頼りなく掴んだ。
 何かがプツリと切れた感覚もあったが、それさえも欲望の淵に沈んでいく。
「あっ、あっ、うっ、あぁっ!」
 徐々に、彼の腰の動きが速くなる。
 少女の声は、既に苦痛の色が消え、甘味なそれへと変貌していた。
「くっ……イクぞ。ライム……!!」
「う、うん。来て……!!」
 少女は彼の背中に手を回した。熱い感覚がいっそう強くなる。
 ラストスパートと言わんばかりに、ピストン運動はその速さを極限まで増していた。
「あああああ!!」
 腰を強く引きつけ、二人の体がガクガクと震えた。
 ドク、と低い音が一度鳴り、二人は果てた。
「はぁ、はぁ……」
 しばしの間、彼らはその余韻を楽しんだ。
356白い髭の龍sage :2005/12/13(火) 01:36:24 ID:0jMeYR5g
「ん……しょ」
 少女が起き上がったとき、既に事後処理は終了していた。
 激しい快楽の余韻が、彼女の時を止めていた。
「立てるか?」
 彼はそう言って手を差し伸べてきた。
「う、うん。」
 なんとなく気恥ずかしくて声が小さくなる。
 その手を取って立ち上がると、痛みは多少残っていたが、気にはならなかった。
「じゃあ、服着たら飯食いに行くか。」
「うん!」
 彼の笑顔は爽やかだったが、少女もそれに負けぬほどの笑顔だった。

「あ、皆にどう言い訳しよう。」
「あ゛。」

 こうして、二人は脳味噌をフル回転させて言い訳を考えることになった。
357白い髭の龍sage :2005/12/13(火) 01:47:26 ID:0jMeYR5g
このスレを読んで、ついカッとなってやった。今は凄く反省している。というより凹んでいる。

描写クドい割にわかりづらいけど調理師兼体術家×ハムタ子

むしろ題材がROである必要性がまず最初に疑われてしまうところなんですが……
燃える戦闘シーンでも入れれば良かった_| ̄|○|||

自分でしてるのバレると辛いよね!っていうあれです。題名からもわかるとおり。

個人的には、もうちょっと良いオチがつけたかったけど、寒くて限界なので投下。
脳内保管ヨロっていうノリがぬぐい切れないのが苦しい。精進します...λ
358名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/13(火) 10:50:58 ID:ANLKsJFo
>>357
朝から萌え死に掛けたじゃねえか!!
学校行く直前なのにハァハァして行く気がうせてきたじゃねえか!
>>月の人
寸止めキツスギ・・・・
頼む・・・一思いに俺らを萌え殺してくれ!!
359月と影とsage :2005/12/13(火) 17:43:07 ID:QGa1VaEM
 薄暗い廊下をカイは足早に進む。
 こんな姿を誰かに見られたら……と羞恥心でフィオは身をすくませ、声を上げることもできない。
 やがて、カイは自室の前で歩を止めた。
 部屋の中には調度品も必要最小限のわずかしかなく、寝台も他の部屋の豪華な天蓋付きの物に比べ簡素な物。
 そこに少女の身を横たえると、カイは後ろ手で扉に鍵をかけた。
 そして、寝台の上で震えるフィオに覆いかぶさった。

「や……っ」

 止めようとするフィオの抵抗もむなしく、武骨なカイの手で背中の留め金をはずされた法衣は肩を滑り降りていく。
 陶磁器のような目に染みるほど白く美しい肌と相反して黒の下着がさらけ出された。
 濃紫の法衣には黒の下着が目立たなくあわせやすい。そういう理由があれど、今は扇情的にカイを煽る物以外の何物でもない。

「……奇麗だ」

 フィオの耳元で熱っぽくカイは呟く。その一言に、またフィオは硬直してしまう。
 その隙に強引に下着を取り去り、形のよい胸がまろびでる。
 必死でそれを隠そうとする仕草に男を刺激され、カイは淫靡な笑みを浮かべた。

「ぃや……ぁっ」

 フィオは左手で胸を隠すようにしながら、残る右手でカイの体を押しのけようとした。
 しかし女の力でそれが適うはずもなく、分厚い胸板に阻まれる。
 自分の胸に加えられる取るに足りないほど小さな抵抗に、カイはむしろ心地よさすら感じていた。

 愛しい少女が今、自分の腕の中にいる……。
 力をこめれば折れてしまいそうな身体も、涙に濡れた顔も、抗う声も今はすべて自分のもの。

 この上ない幸福感に浸りながら、カイはフィオの身体を隠す左手を引き剥がした。

「いやっ……いやあぁぁっ!!」

 なおも抵抗を続ける右手も難なく捕らえ、左手とひとまとめにして頭上で固定した。
 そして舐めるような視線で全身を撫で回すと、フィオの身体は羞恥で桜色に染まった。

「フィオ……フィオ……」

 何度も少女の名前を呼び、唇を鎖骨のくぼみに寄せて吸いたてた。
 フィオの両手は蒲団に縫い付けたまま、残ったほうの手を小ぶりながら形のよい胸に添える。
 びくっと身を震わせるフィオの反応を確かめるようにやわやわと揉みしだくと、唇から切なげな吐息が零れ落ちた。

「…ふぁ……ぁんっ」

 喘ぐ声を漏らすまいと唇を噛み締めるが、次々と与えられる未知の感覚に抗うことができない。
 口を塞ごうにも、両手はカイに固定されたままだ。
 胸元に幾つかの華を追加しフィオの反応を一通り堪能すると、今度は白い双丘の頂にある桜色の蕾に向かって唇を滑らせる。
 同時に手による刺激も蕾に集中させ、指で擦りたてて屹立させる。

「……あぁっ……や…ぁ…」

 硬くしこった蕾を舐め転がし、もう一方をつまみこねてやると、フィオの身体が大きく仰け反った。
 隠し切れない快感の余韻で身を震わせながらも、フィオは抵抗をやめようとはしない。
 身体をよじって逃れようとするその仕草が、ますますカイの征服欲を煽っていることに彼女は気付いていなかった。

「フィオ……感じてるんだな……」

 半ば恍惚とした表情で、カイがささやく。
 あからさまな台詞に、フィオの顔がますます朱に染まった。

「っ……ちが……あぁぁぁっ」

 否定の言葉を口にしようとした瞬間、歯を立てられフィオは耐えきれずあられもない喘ぎ声を上げた。
 薄い笑いを浮かべながら、カイが続ける。

「これでも……?」

 それまで胸を弄んでいた手がすっと滑る。
 その向かう先に気付いて慌てて膝を固く閉ざそうとするが、スリットは大きく開かれその間にいつのまにかカイの足が割り入れられていて、侵入を許してしまう。
 太股の内側を撫であげて、その指はショーツの横からするりと入りこんだ。

「っあああああっ!!」

 淫らな水音と共に秘所から堪えがたい快感が駆け上がってくる。
 まだ誰にも触られたことのない花芯は、身体を襲う未知の感覚に反応して蜜を滲ませ、初めて男を迎え入れる準備をすでに始めていた。
360月と影とsage :2005/12/13(火) 17:44:07 ID:QGa1VaEM
「こんなに濡らして……本当に感じやすいんだな……」

 何度も花芯をなぞり、蜜をすくいあげては全体に塗りつけるようにしながらカイは呟く。

「……も……いやぁ…」

 涙を浮かべ、哀願するようにふるふると首を振るフィオが愛らしい。
 指でショーツをずらし花弁を掻き分け、わざとあふれ出る蜜がくちゅくちゅと音を立てるよう、掻きまぜる。

「……ぅあくっ…はぁん…」

 カイによって与えられる快感に、フィオの思考は溶けかけていた。
 抵抗しようにも四肢の力は抜け、ただカイの手の動きに翻弄される。
 身体が重く、持ち上げるのも億劫になってきた。
 神経のどこかが甘く痺れ、ぐったりとカイに身を預けるような形になってしまう。
 フィオの抵抗がやみ、愛撫に甘い喘ぎ声が返ってくるようになると、カイはようやくフィオの両手を戒めていた手を離した。
 そうしてもフィオが抗おうとはしないことを確認すると、カイは身を起こし、自分の服に手をかけた。
 少しずつあらわになっていく鍛え上げられた身体を、フィオは焦点の定まらないぼんやりとした瞳で眺めていた。

(……傷が……こんなに……)

 カイの身体には、大小さまざまな傷跡があちこちに走っている。
 転生してもアサシンのころの傷は残っているらしい。
 フィオと出会う前の傷……そしてその後の傷。
 胸元の大きな傷跡は、まだ真新しい。
 この傷は、これからも増えて行くに違いない。
 いつも一人なのだから。

 不意に涙が込み上げてきた。
 恐怖でも、嫌悪でも、悲しみでもない何か強い感情が溢れ出す。

(……どうして)

 それが何なのか、フィオにはわからなかった。
 わからないまま、ただ涙だけが零れ落ちる。

「……悲しいのか」

 身に纏っていたものを脱ぎ捨て、逞しい裸身をさらしたカイが、再びフィオにのしかかりながら尋ねた。
 ふるふると首を振るが、自分の感情をもてあましている状態では、伝えようにもどうすればよいかわからない。
 わからないから、余計に混乱して涙が止まらない。
 黙ったまま泣きつづけるフィオに、カイはそれが自分への嫌悪によるものだと受け取った。
 そうとらえたとしても無理はない。フィオはこれから犯されるのだから。

「……それほど、嫌か」

 カイの中で暗い感情が沸き起こる。
 劣情に突き動かされるまま、カイはフィオの唇を貪った。

「……ふっ……んんぅ…」

 舌を差し込み、フィオの舌を見つけ出すと、すかさず絡めとって吸い上げる。
 苦しがってもがくのにも構わず口腔を犯し、ぐったりとしたところでようやく解放した。
 酸素を求めて荒い息をつくフィオの身体の下に腕を差し入れ、自分のほうに抱き寄せる。

「どんなに嫌われようと、俺はお前を誰かに渡す気はない。お前は俺のものだ……っ」

 血を吐くような口調で叫ぶと、カイはフィオの体の至る所に唇を寄せた。
 首に胸に腹に……激情のまま所有印を刻み付け、余ったほうの手で秘所をまさぐる。

「あっ……ふぁぁぁあんっ」

 乱暴とも言えるカイの愛撫に、今まで以上の快感が押し寄せ、フィオは大きく身体を仰け反らせた。
 あふれ出た蜜が大腿をつたいしみを作っていく。
 自分を混乱させるこの感情が何なのか、判断することができないままフィオの思考は快感に溶けて押し流されていく。
 自分の愛撫によって乱れる少女の姿を、カイは満足げに見つめた。
 ……何も考えられないようにずっと啼かせていれば、拒絶の言葉も悲しみの表情も見ずに済むのだから。
361月と(rysage :2005/12/13(火) 17:47:36 ID:QGa1VaEM
また寸止めですよ、奥さん(゚∀゚)ノシ
次回完了(予定)
と言うわけで、また明日
ノシ

>白い人
スパッツヽ(゚∀゚)ノスパッツ
でも、ハンタ子よりも体術家に萌えた私はどうすれ(ry
362名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/14(水) 14:16:30 ID:Yl68TaE6
>>361
早く続きをぉぉぉ!


とかレス付くのがそんなに気に入ったか?
話に引きを持たせるのは結構だが、いい加減こま切れウザイと思えてくる。
363名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/14(水) 14:36:30 ID:oomFLfc6
単純に、あんまり長く書き込むのが好きじゃないだけなんじゃ。
……と擁護してみる。
364名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/14(水) 15:12:12 ID:M.W.Uc.c
WIKIに乗せる側から見るとやり辛い
見る側としても待たせられるのがつらい
あぁ、俺はこのもどかしさを快感に変換できるから問題ないがな
もしかして俺ってば勝ち組?
365名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/14(水) 18:06:57 ID:.R3gMZnE
作者が長く書き込むのが嫌いだったとしても、せめて2回に分ける程度の方がいいと思うぞ。
作品自体は良いと思うが、ここまでぶちぶち切られると「せっかく引き込まれていたのに…」となりかねん。
あえて焦らした方が効果覿面という場合もあるが。まぁ読者は大切にしようぜ。
366月と影とsage :2005/12/14(水) 18:37:32 ID:iRJfV7Yo
「あっ……やあぁぁっ」

 カイは体の位置を変えると、フィオの膝を割り広げ、その中心に顔を近づけた。
 羞恥で身をよじるフィオを押さえつけ、花弁の中にツンと立った花芽を口に含む。

「ひぅっ……や…だめぇぇっ!」

 痛みすら感じるほどの強い快感が翻弄する。
 舌と唇を使って丹念に愛撫をほどこせば、フィオの身体が水揚げされた魚のように跳ねる。
 逃れようともがくほどに、より深く愛撫を受け入れる形になってしまい更なる快感が沸き起こる。

「あんっ……あっ…あっ……」

 切羽詰った声を上げるフィオの秘所に舌を這わせ、カイはとめどなく流れ出る愛液を啜り上げた。
 いやらしい水音が部屋に響き渡る。

「……おかしく……なっちゃ……ふぁぁああっ!」

 カイがそれを飲み干すと同時に、フィオは生まれてはじめての絶頂を迎えた。
 びくびくっと痙攣し、焦点の合わない視線を泳がせる。
 カイはくたりと力の抜けた身体に愛しげに口付けると、濡れた花芯に右手の人差し指をあてがった。

「ひぁっ……あ……」

 カイの指がフィオの中に潜り込む。
 今まで誰の侵入も許してこなかったフィオの秘所は、想像以上に狭く指を締め付ける。
 ゆっくり抽挿を開始すると、痛むらしく悲鳴を上げた。唇で花芽を愛撫しながら、少しずつ慣らしていく。
 周りの肉をほぐし花弁を開かせるように刺激を加えてやると、喘ぐ声に甘い響きが戻り始めた。

「……はぅん……ぁん……っ」

 すかさず指の本数を増やし、一気に花を開かせる。

「やぁぁっ……カ…イさ……」

 秘所を指で犯され、あられもない喘ぎを上げさせられながら、うわ言のようにカイの名を呼ぶ。
 三本まで増やした指を交互にうごめかせて、甘い喘ぎ声を引き出していたカイだったが幾度となく名を呼ばれ、我慢も限界に達していた。
 無言で指を引き抜き、そそり立った自身をフィオの秘所に押しつけると、そのまま差し貫いた。

「きゃうっ……いたっ……いやあああああっっっっ」

 いくら慣らしていたとはいえ、破瓜の痛みは避けられるものではない。
 あまりの衝撃にフィオは必死でカイにすがりつき、つかんだ腕に爪を立てる。

「くっ……」

 腕の痛みと思った以上の締め付けに、カイは呻き声を上げた。
 指とは比べようもない大きな質量のものを受け入れたフィオの中は、侵入者を排除しようとカイを締め上げ圧力を加えてくる。
 気を抜けばすぐさま達してしまいそうな快感が襲う。
 動き始めると圧倒的な痛みにフィオが悲鳴を上げ、自分を穿つ楔から逃れようともがく。
 暴れる身体を抱きすくめ、さらに奥の奥まで貫き通す。

「……やぁっ……動かないで……抜いて…くださ……いっ」

 涙をぽろぽろこぼしながら哀願するフィオに、一瞬後悔を感じないわけではなかったが、自身の動きを止められそうになかった。

「悪いがそれは……できない……」

 呻くような声で答え、カイはその代わりとでもいうようにフィオの濡れた瞼や頬に口付けを降らせた。
 痛みを和らげるためにあいている手や舌、唇を使って全身を愛撫する。
 ……わずかずつではあったが、フィオの身体から強張りが抜け、悲鳴に甘い響きが混じり始めた。

「…あ……ああ……んっ…は……」

 まだ時々走る痛みに顔をしかめながら、フィオが切なげな吐息を漏らす。
 半開きになった唇から零れ落ちるそれが欲しくて、カイは己の唇をフィオのそれと重ね、舌を絡みつかせた。
 再び蜜を溢れさせ始めた秘所が、カイの動きに合わせてぐちゅぐちゅと音を立てる。
367月と影とsage :2005/12/14(水) 18:38:39 ID:iRJfV7Yo
「……フィオ………」

 朦朧とした表情で受け入れているフィオの耳元で熱くささやき、次の瞬間彼女の腰を強く抱きこんで激しく突き動かした。

「やあぁぁぁんっ……ああっ!」

 腰を打ちつける動きに合わせて、フィオの口から嬌声が上がる。
 それを聞きながら思うさま中を蹂躙し、自身の高まりに合わせてすべてを放出した。
 受け止めきれずに溢れ出した一部が白い大腿を汚し、カイはフィオを抱きしめたまま倒れこんだ。

「フィオ……お前が好きだ。愛してる……」

 腕の中の存在を何度も確かめるように力を込め、とどくところすべてに口付けの雨を降らせながら繰り返す。
 それを受けながら、フィオは先程のよく分からない感情が沸き起こるのを感じていた。
 先程よりも鮮明な形で心に働きかけてくるその感情。

「…………あ…」

 かすかな声を上げたフィオの顔を覗き込んで、カイは彼女が再び泣きはじめたのを知った。
 後悔と恐れが押し寄せ、カイは夢中でその涙を唇で吸い取った。
 まるでそうすれば彼女が泣いているという事実がなくなるとでも言うように……。

「……カ……イ…さ……」

 フィオの唇から彼の名が滑り出すとカイはびくり、と身を震わせた。
 乱暴な口付けで唇を塞ぎ、その先を言わせまいとする。
 カイを恐れさせていたのは拒絶の言葉。この罪を一番よく知っているのは彼自身だ。
 愛しい少女から、嫌悪の眼差しを向けられ、拒絶の言葉を浴びせられることを彼は最も恐れていた。

「お願いだから、何も言わないでくれ……」

 子供のように怯え、何度も口付けを繰り返して言葉を紡がせまいとする。

「………あなたが…好き」

 瞬間、カイの動きが凍り付いたように止まる。

「………好きです……カイさんのこと………ずっと…ずっと……前から……」

 もどかしそうに言って、フィオはカイの頬に手を伸ばした。
 小さく柔らかい手が触れる感触は泣きたいほど暖かい。

「……本当……か?」

 思わず尋ね返したが、自分を犯した男に偽りの愛の告白をする者などいるわけがない。
 フィオは、あちこちに傷の走ったカイの胸板に手をやり、涙をこぼしながら言う。

「きっと……初めて会ったときから……。だから……追いかけて……もっと早く言うんだった……ちゃんと……ごめんなさい……」

 そう言ってそのまま泣きじゃくるフィオを、カイはたまらなくなって抱きしめた。
 無理やり犯された恐怖はまだ鮮明だろうに、当の犯した相手に向かって謝るなど。

「謝らないでくれ……俺が……気持ちをちゃんと確かめなかったのに……悪かった……許して欲しい……」

 二人は初めて心の通い合った口付けを交わした。
368月と影とsage :2005/12/14(水) 18:40:39 ID:iRJfV7Yo
――――数日が過ぎて。

 

 
「ちょっとぉ、勘弁してよっ! フィオちゃんまで脱退するなんて、聞いてないわよーっ?!」

 GV後。
 無事、砦を守ることができ、経費の精算や反省会議も終わった夜半過ぎにフィオとカイは、ギルドマスターであるスナイパーの華燐のいる執務室に訪れていた。

「……急で悪かったな。俺がここを抜けるのに、フィオがついて来ると言って聞かなくて……」
「ごめんなさい、華燐さん……私、カイさんについていきたいんです」

 お互いを見て、微笑む二人に華燐は溜息をついた。

「あー……はいはい……そういうわけねー……」

 二人の関係を察した、この妙齢のスナイパーは呆れた口調で認めた。

「まあ、抜けるっていうのを止めるわけにもいかないから。ただ、カイはともかくフィオちゃんが抜けるのは悲しいわねぇ」
「おい、俺が抜けるのはともかくってどういう意味だ」
「あらぁ、花がいなくなるのはつまらないわよ。あんたは花じゃないし、どっちかって言うと仇花?」
「お前な……」

 返却されたギルドエンブレムを手でもてあそびながら、更に華燐は続ける。

「フィオちゃん、元気でねぇ。いつ戻ってきてかまわないからぁ。あなたの部屋はそのままにしておくからね」

 片目を瞑り、下手なウィンクをして笑う。

「もちろん、カイのもね。だから……たまには顔を見せなさいよ? 他のギルドになんて行ったら許さないから」

 GVギルドになる前からの古い付き合いの華燐なりに祝福しているのだった。

 

 
「さて。まずは、宿探しからしないといけないか」

 月が辺りを照らしている。
 あのときと同じように。

「そうですねぇ……とりあえず、首都に行きましょうか。眠らない街ですし」

 二つの影は寄り添って歩いて……ワープポータルの光の中に消えていく。

 
 私は月になる。
 影に生きる貴方を照らす、月に……。
369月と(rysage :2005/12/14(水) 18:43:48 ID:iRJfV7Yo
長らく細切れにして、すみませんでした。
あんまり長く書き込むの好きじゃなくて、切っていました……(´・ω・`)
本当に申し訳ないです。

ただ、今後も別の話を書くときも、書き込みの仕方が
きっとこんな風になってしまうので、書き込みは控えますね……。
すみませんでした。
370名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/14(水) 18:59:21 ID:0Aegv2fc
>>月の人
書き込みを控える必要はないと思うが、
Hシーンをぶった切ると、今までいい感じで読んでたのに…って
言う人もいるだろうから、切って書き込むなら
ストーリー+Hシーン+その後くらいにして見てはどうだろうか
371名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/14(水) 19:58:24 ID:vPUBiEq.
ここの住民は待つのには慣れてるから、自分の納得がいく仕上がりになるまで時間掛けて大丈夫だと思うよ。
372名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/14(水) 20:28:59 ID:t62pWMzA
同じくぶつぎりとは感じなかったです。
流れとか雰囲気とかすごくいいとおもったので
毎日楽しみでしたよ〜。
不器用な2人に萌えつつ、初めてなのに指3本は
さぞ痛かろう、とか思ってちょっと可哀想に。
いや、個人差があるのはわかってるんだけど
3本はいったとこで破瓜じゃないかなぁと(´・ω・`)
373白い人sage :2005/12/14(水) 20:48:48 ID:DZzo1K0.
斬りすぎは好きじゃない人もいるみたいだけど、一続きのシーンなのに切れちゃうのはあれかなぁ……
次回が楽しみになるような斬り方は大歓迎。でも、やりすぎ注意ってところかな。

こういう小さな理由で良作が消えていくのは惜しいことだと思うので、月の人に去られると寂しいです。

>>368
最後の2行が特にGJ。そのちょっと前の、月と影の描写もクドくなくて良いです。
374133sage :2005/12/15(木) 00:25:59 ID:aKaBc3XY
お久しぶりです、三角っぽいやつを書いてた133です。
マジシャンをやっていたら萌えだしたので勢いで書いちゃいました。
ちょっと見苦しいですが失礼いたします。
375133sage :2005/12/15(木) 00:26:23 ID:aKaBc3XY


黒い壁を叩く硬い音が静かに響く。
教室と表現するには若干狭いが、ここでは教室と呼ばれているこの部屋の中、
私は魔法の詠唱とその効果発現についての説明をしていた。
狭く、机が二つとイスが二つ、向かい合うように並んだそれは真ん中にあり、
黒板を見れば白い文字がチョークを削り意味を成している。
そのまま右を向けば黒板に近い側にこの部屋と廊下を繋ぐ引き戸があり、
対する左を向けば、部屋の隅には空調器とカップやコーヒーメーカーを収めた戸棚が置かれている。
備品として調達したものである。
後ろにはもう一つの黒板があり、サイズは前のものより若干小さい。
その後ろの黒板の右には資料室へと続く扉があるからだ。
窓は左側に二つあり、差し込む日差しはまだ時刻が昼前だということを示していた。
その小さな教室には私とマジシャンの少女が居て、その少女は私の低い声をBGMに今にも眠りそうな顔
で舟をこいでいる。あーよだれたれそうたれそう。
時折、ハッとしたように口の端をぬぐい顔だけは真剣に私の話を聞く。

「いいか?詠唱ってやつはな、あらゆる場所に満たされる魔導元素、所謂エーテルを、
 韻を踏んだ音の連鎖、つまりある周波数のリズムのある波で揺らしてやり、
 様々な効果を発現させることが目的だ。わかるな?
 韻を踏むのはどんなものでもいいからとにかく自分のイメージしやすい言葉で紡げ。
 そうすると自分の体内でイメージが起き上がり、体内のエーテルを
 隆起させ、周りのエーテルに働きかけて初めて、その周りのエーテルが例えば炎なり氷なりに
 状態変化を起こし、一般にそれが魔法だとか言われるわけだ。理解してるな?それで・・・」
「あ゛―――――!!!わかんないわかんないわっかんない――――!」

バシーン!
静かな教室に響く私の声を遮断して大きく音が響く。
その音と共に机に魔導書が叩きつけられた。
本を押さえつける少女の手は震えていて、青く長い髪を振り乱し私に抗議する。
内容は、自分の無知を伝えるものであり――この娘は無恥だな、などと思う。

だって着てる服がエロい。水着のような胸元にケープを掛けただけの上半身。
下着をはいているのか怪しい腰まで見える太腿が眩しい前掛け。なんだそのふんどしは。
まるで は い て nいやすまない。少し取り乱してしまったようだ。


ここは協会――自警団的役割を担う警備機関――の教育部署。所謂、学校、である。
私の受け持つ科の名前は、詠唱科。その名の通り詠唱に関する基礎知識を学ぶ。
もっと高度に専門化するならば職毎、さらには術毎に分かれるのだろうが、
ここではそこまで細分化する事は出来ない。
そのため、プリーストだろうがウィザードだろうが
――無論、稀ではあるがアサシンや騎士といった職ですら――
詠唱を行う者はその授業を受ける選択肢がある。
限られた人生で自分の目指す道を選び歩むのが人の一生で、その限られた時間の中では
やれることも限られてくる。
魔法や攻撃において威力を求めるか、速度を求めるか、命中率を求めるか。
防御において避けるか、耐えるか。
幾つかを並行で鍛えるものも居れば一極に集中して鍛えるものも居る。
基本的にウチの教育は1:1で行う。教育者と言うものはなく、実際に実戦に出る者達が直接指導をするが、
もともとここに入る生徒などその数はたかが知れているため指導者に困るようなことはない。
うちに加入することは針の穴を通す話だとか形容することがあるが、まさにその通りだと思う。
それほどにハードルは高い。

そして今、私の目の前に居るこのマジシャンの少女、ヴィスは詠唱速度に特化するために
私の講義を受けていると言うわけだ。将来はウィザードになりたいそうである。
こんなバカがウィザードになりたいなんて夢から覚めなさいと思う外人は少なくないはずだ。
一応、協会の教育機関に入っていると言うことは、それなりの才を認められているのだろうとは思う。
しかしなんだろうね?この出来損ないっぷりは。まるで知識が入っていかない。
術力科の同僚は潜在能力はすごいわよ、などと原石を磨く研磨師のような目であったというのに。
この偉大なるプロフェッサー、リコ様ともあろうものが原石の輝きを見抜けないとでも言うのだろうか。

「も―――う―――!せんせーなんとかいってよお!」

魔導書をばんばん机に叩きつけながら文句をたれる。
いかん、どうやら頭がイカレたようだ。いや、元からか。
叩きつけられたかわいそうな魔導書を取り上げ、さっきまで開いていたページまでぱらぱらめくる。
やっと見つけた。
次に叩きつけられてもいいようにおしりを挟んでおく。
間違えた、やり直し。外しかけたベルトを締めなおす。
次に叩きつけられてもいいようにしおりを挟んでおく。
うむ。
開いたページ中の図3を指差す。

「おーまえ、ちょっと大人しくしろ奇声をあげるな話を聞け。文句をたれる前と後ろにサーと言え。
 ほれ、この図を見ろ。
 まぁすごいわゼフェル先生!一発でまる判りよ?すごいだろうキャァーッスァリィィン!
 ははは、まるで深夜系通販的某アニメ番組だね?」
「サー!意味わかんない。その絵みたら魔法うまくなるとでも思ってんの?!サー!」

ふむ、と絵を確認する。
見れば、ファイヤーボールの説明と共に描かれたその絵は小憎らしいスプリングラビットが
ヨーヨーで遊んでいるところだ。もしかしたら私は教科書を間違えてしまったかもしれない。
なぜか感じる懐かしさを胸に秘め、表紙を見ると確かに教科書として使用する魔導書だ。
・・・。
くそが!高かったのに!私は無言で、プリントを取り出しつつ、本を閉じる。
一息のあと、勢いよく壁に投げつけた。何事もなかったようにプリントを前に出し、

「基本を理解してこそだ。わかったらこの問題といてみろ」
「サー!じゃ、じゃあさ、じゃあさ、解けたらご褒美ちょーだいよ、サー!」

サーはもういい。
口を尖らせ机に上体を任せながら言うヴィス。
何だコイツは。まるで溶けている様ではないか。
てゆーかご褒美ってなんだ。私の溢れる知識を吸収できること自体がご褒美のようなものじゃないか。

「ご褒美?」
「そ、ご褒美。とけたら、先生のその耳についてるのちょーだい」

そういってヴィスは私の耳元を指し示す。この耳に下がるイヤリングを。
普段、戦闘ではないときにはただのアクセサリーとしてイヤリングをつけているが・・・。
こんな安物が欲しいって言うのか?

「あぁ、こんなものでよければくれてやる」
「やったぁー!わたしがんばる!」

一転して顔をほころばせ、可愛らしい笑顔を私に向ける。
なんと、なんと愚かしいことか。しかしこれは始まりでしかなかったようだ。





数日後、再び私の授業を受けに来た彼女は問題を解く際、口を開いてこう言った。
その声は甘くねだる口調で、表情はとびっきりの笑顔。

「解けたらぁー、先生のそのペン、欲しいなー」
「はぁ・・・お前なんでこんなもん欲しがるんだ」
「だってー。いいじゃん減るもんじゃないし」

減るわぼけ、大いに減る。減るどころか持ってかれるんだからなくなる。
・・・なるほど、確かに減りはしないな。ってそれへ理屈ー!

「減りはしないが、なくなってしまうわけだが」
「むーつまんない理屈こねてないでちょーだいよ」

まぁ別にこんな物、支給品でもともと私のものじゃないし、
特に気に入ってるわけでもないのでくれてやることにした。
ヴィスはずいぶんと喜んでいたのが不思議で仕方なかった。





「解けたー!とけた!とけたよせんせぇ!謎はすべてどろどろに解けたっ!」
「はいはい聞いてる聞いてる。おめでとうよくがんばった」

恒例となった課題を解いて、ヴィスが叫ぶ。
両の掌を上げて万歳をし、背もたれに身を任せ背中に音を作りながら。
意味不明の後半は無視。プリントをざっと見て、合っている事を確認しながら言う。

「よおっしブレスげっとお」
「ほれ、こんなんでよけりゃどうぞ」
「へへぇ・・・似合うかな?」

彼女は貰ったブレスに腕を通し、こちらに見せてくる。女の子のファッションに
似合うかどうかは微妙な線だったので、正直に答えておくことにしよう。

「男物だから若干ごつくみえる」
「いいんだもーん。せんせーとおそろいー」

いいのかそれで。半開きの目で見る私を無視して彼女は嬉しそうに笑みを作った。
376133sage :2005/12/15(木) 00:26:54 ID:aKaBc3XY


次の授業にはチョーカーを掻っ攫われた。
その次にはパイプタバコのパイプを。
そのたびに彼女は嬉しそうに目を細めていた。
いつしか、私もそんな彼女の顔が見られるのが嬉しくて、課題を出す頻度は上がっていった。
私になつくヴィスを妹のように感じ、なんだか情が移ってしまったようだった。


頻度が上がるといっても毎日ではなかったはずなのに、ない日のほうが珍しいくらいに
なっていたからか、課題を嫌がっていたわりには、

「せんせー今日は課題ないの?」
「あー、今日はちょっと時間が足りないな、宿題だすからやっておけ」
「じゃぁ指輪ね!指輪!」

確認をしてきて、そのたびに私は宿題を出すようになっていた。
ヴィスはいたずらっ子が悪巧みを考えているような表情で笑い、そう言った。


その日の夕刻、私は教室の窓のカギをチェックしに廊下を歩いていた。
何時もヴィスと私が使っている教室のドアを開け、部屋に明かりを灯すと、

「せんせぇ・・・」

私を呼ぶ声が聞こえ、驚いた。
見れば、椅子に座って机に突っ伏したヴィスが寝息を立てている。
どうも、出された宿題をやったまま寝てしまっていたようだった。
家に帰ってからやりゃーいいものを。そんなに指輪、欲しかったのか。

「なんだ、寝言か」

そう呟き、頬に掛かる長い髪の毛を払ってやる。
ランプの柔らかい光に照らされた彼女の顔は幸せそうに夢を見ており、

「口を開かなきゃばかっぽくなくて可愛いのにな」

そう言葉を漏らし、羽織っていたコートを掛けてやる。
なんとなく寝顔を見ていたくて、隣の椅子に座って呆けてみた。
何もない時間をすごすのは得意だ。
目の前にかわいらしい女の子がいるならさらに時間は過ごし易い。
みると、首に下げたチョーカーや腕につけたブレスは私と同じものだ。
手にはこの間あげたペンが力なく握られている。

「つけてんだな・・・」

そっと腕に触れる。やわらかい弾力を感じる。
なめらかな首筋を撫で、チョーカーにさわり、頬に手を当てる。
その手で、肌の暖かさを感じ、耳の後ろに持っていき、髪を手ですいた。
さらりとすべる青い髪は柔らかく私の手を逃れていく。
いかんいかん、なにを生徒にときめいているんだ私は。

プリントに手を伸ばし、流すようなスピードでチェックする。
全部の問題をチェックし終えたとき、彼女はようやく身を起こした。

「んぅ・・・、せんせー?」
「おう、起きたか。宿題おつかれさん」
「おふぁようこさいまふ」

濁点が言えてない。下にしていた頬に赤い跡が残る。
寝ぼけた目をこすりながら、しかしやはりいつもの要求は忘れない。

「あ、せんせぇ、指輪ゆびわー」
「ほいほい、手ぇだせ」
「ん・・・」

と手を出してくるヴィス。もう片方はまだ眠そうな目をこすっている。
その細い指に指輪をはめてやった。もちろんおそろいー、である。
暗くてよくは判らないが、暖かい光に照らされたヴィスの頬には紅が乗ったように見えた。

「ふわぁい」

輪郭の定まらない目と声で喜びを表すのが可笑しくて、顔がつい笑ってしまう。

「むぅー。せんせーなにがおかしいの?」
「いや、なんでもないよ、はは、疲れただろ、早く帰れ」
「はいぃ、せんせ、また明日ね」
「あぁ、また明日」

別れを告げた教室に残る彼女の匂いがふわりと香った。
私はカギを閉め、ランプの明かりを消して廊下を歩いていった、ヴィスを見送る。

「気をつけて帰れよー」
「はぁーい」

遠くで元気に手を振る彼女が角に消えるのを見て、私はカギのチェックに戻っていった。
あのままチェックが終わり、それでも身を起こしてこなかったら私は平常心で居られただろうか。
いやいや、と頭を振り、

「バカが移ったかな」

そんなことはない。
自分に言い諭すようにそう呟いて、私は閉められていない窓を見つけ鍵に手を掛けていった。





私が受け持っている生徒は二人居て、ヴィスのほかに、こちらはセージ志望だという
マジシャンの少女も担当している。誰かと違って飲み込みの早い彼女の楽な授業を終え、
私は一人教室に残り授業の資料を作っていた。もちろん、課題もだ。

廊下には、休み時間なのかしゃべり声が聞こえる。その声は聞きなれた声で、

「みてーカティ!わたし先生から指輪貰っちゃったー!」
「わ〜いいないいな〜リコ先生やさしい?」
「ん、話し方はぶっきらぼうだけどやさしいよぉ」
「へへ〜今度合同実地授業で見かけるかもしれないから紹介してよ〜」
「うひひー惚れるなよ?せんせぇはわたしのだ!」
「きゃ〜」

きゃ〜じゃねぇ。いつ私はヴィスのものになったんだ。若いガキどもにゃーついていけんな。
そう考える一方で、ヴィスの話しぶりを想像し、その笑顔を思い出す。
あぁもう、私はどうしたというんだ。資料だ資料!課題を作らねば!あれ?
いや間違っちゃいないよな、うん。

資料作りに専念していると、ハイウィザード――先に述べた術力科の同僚――がガラリと引き戸の
音を立てて入ってきた。

「やほー。頼まれてた書類まとめてきたわよ」
「む、レアか、ありがとう、そこに置いてくれ」

レアと呼ばれた彼女は指し示された机の上にどさりと紙の束を置き、
そのまま歩を進め戸棚からカップを取り出す。
極小のフロストダイバーでカップの中に氷の粒を満たすと、やはり極小威力のファイヤーボールを手に
カップを暖め氷を溶かし煮沸させた。コーヒー豆を引いた粉をさらさらとスプーンですくい
カップへ注いでいく。

「あんま根詰めすぎないでよねー。こっちがサボってるように見えるからさ」
「サボっているだろう。実際」
「あはは、その減らず口そのうち閉じさせてあげるから覚悟なさい」
「期待してるよ」

タバコを取り出し、指先に灯す火で着火。最初の一息が一番うまいと思う。
その一息を味わい、大きく息を吐き出し、く、と小さく笑う。

「あんたさ、ちょっと変わったよね。ヴィスちゃんかわいいもんね?」

長い金髪を後ろで束ねたレアは後れ毛をくるくるといじりながら、ニヤリと笑いカマをかけてきた。
それを私は一言で突っぱねる。

「詰まらん邪推はするな」
「なによー、結構噂になってんのよ?デキてる、とかなんとか。
 うちの授業でだってアンタのことばっかしゃべってんだから」
「ばかな。なんで私があんなガキと」
「だってホラ、それ。彼女に出してあげる課題なんでしょ?」
「・・・これはアイツがバカだから余計に仕事が出来てるだけだ。いい迷惑だよ」
「それにそれにー、なんかさ、カップだって二つになってるし?
 最近あんたアクセサリーとかいつも二つ分着けてんじゃん。
 しばらくすると一つに減ってるけどね。どこいったのかなぁ〜?」
「アイツがねだるんだ。用意周到と言ってくれよ」
「あはは、素直じゃないんだから、もう」

どうも私の口元は苦笑を作っていたようだ。
なんだか自分でも気づかぬ本心を見抜かれたようで悔しい。

「恋は盲目って言葉知ってる?
 周りが見えないって意味もあるけどね、あれの意味、
 自分を見失うって言うようにも取れるんじゃないかなーなんて」
「うるさい黙れ」
「うふふ、んじゃおいとましますか。そうそう、彼女ね、術力科だと成績上位よ?」
「出来の悪い冗談だな」
「ほんとだって。ちったぁ褒めてあげなさいよ、じゃねー」

飲みかけのカップを押し付けて去っていく。
コトリ、と小さな音を立てて置かれたそれを手に取り一口すする。
疲れた体に染みるカフェインが心地よく染み渡った。
手をひらひらさせて引き戸の向こうに姿を消していく彼女を、わかってるよ。という呟きと共に見送る。
それは彼女には届かず、閉じられた戸に、小さな教室にゆっくりと吸い込まれていった。
377133sage :2005/12/15(木) 00:27:26 ID:aKaBc3XY


その日、私は、これからセージになると言うマジシャンの少女の詠唱試験を行っていた。
場所はアルデバラン。大きくそびえ立つ時計塔の内部に巣くう魔物達は、
マジシャンたちが足しげく通い、己を鍛錬するのにはよい場所であった。
しかし試験を行う場所はマジシャンが集う時計塔の2階ではなく、主にウィザードたちが多くいる
一般的にはマジシャンではまだ早いと評される3階で行っていた。
彼女は、そう威力はないものの、素早い詠唱により的確な術の施行をこなし、十分合格に足るものだった。

「あー君。試験は合格だ。私は少しデータを取るから、先に行っていいぞ。
 そうだな、君なら楽に他の試験をパスするだろう、先に言っておく。おめでとう」
「ありがとうございます」
「うん、では、解散」

その声と共に彼女は蝶の羽を取り出し、微かに舞う鱗粉を残し帰っていった。
さて、と――。
その残り香が消えないうちの背後に聞き覚えのあるバカっぽい声を聞いた。

「ふぁいあ、り、りふとあっぷ、うわわ、お、いぇばりーあ、ぱっく・・・?
 うっぁー忘れちゃったぁ。えーっと、ふぁいやーをーる!」

訂正しよう。聞き覚えのあるバカの声を聞いた。
ごう、と勢いのいい音が鳴り、しかし立ち上る炎の柱は一本。
その柱の向こうから襲い掛かる時計の魔物はアラームである。
それはアラームの単純な進行経路にかすめていながらも、

「あ、あれ、消えちゃった・・・わ、やあ、あわわわ」

ぽひゅん、と情けない音と共に消えた。
炎の柱を体で押しつぶして踏破してくるアラームは一瞬足を止め、
しかし倒れることなく腕を振り上げ襲い掛かる。
それは少し焦げたような跡があるだけであまり効果があったようには見えない。
うろたえるヴィスは、しかし足を動かすことができないでへたり込んだままだ。
なんでアイツは3階で狩りしてるんだ・・・。まったく世話の焼ける生徒だ。
アラームの太い腕が、腰が抜けて動けないで居るヴィスのケープを、
首に巻かれたチョーカーごと引きちぎった。

「ひぅ」

短く、息を止めるような声。
目を見開き、大粒の涙がその端からこぼれる。
間に合うだろうか、と思い。また間に合わせてみせる、と思う。
言葉の頭に音韻を置き、その目の前に、アラームを引き剥がすように壁を立てた。


「Fuer das Laben durchs Feuer gehen!Fire Wall!」

柱の端に当たったアラームは動きを止め、ゆっくりと膝をつき、崩れ落ちた。
・・・?食いかけだった・・・か?
微かな疑問を残し、しかし楽に終わったことを良しとする。
手を差し伸べ、未だ震えるヴィスに声をかけた。

「だいじょうぶか?おまえにはここはまだ早い」
「せっ、んせ?わ、わた、っし、そっ、は、初めて、で、あっ・・・や、ぁ・・・」

しゃっくりで途切れ途切れになりながら言葉を搾り出す。
いつもは2階だったんだな・・・だから初めて見るアラームにびびってたのか。
涙をこぼし、落ちた雫は波紋を作る。波紋を。
その、足元にじわりと広がる薄く色あせる水溜りに。

「あー、その、なんだ。帰るぞ」
「せ、せんせ・・・見な、見ないでぇえ・・・」
「うるさい」
「濡れちゃうよぉ・・・」

私は構わずヴィスを抱える。後ろで嗚咽をかみ殺すように鼓動する音が聞こえた。
柔らかな胸が背中にあたり、息遣いを伝えてくる。ふとももを支える私の手には
彼女の濡らした布地が当たり、イヤでも興奮させられる。
まずい落ち着け私。ここは冷静に対処だ。OK落ち着け。
素数を数えるんだ。2,3,5,7,9,11,13,15,あれ、途中から奇数列になってしまったではないか。
漏らした姿を周囲に晒さないようにと、蝶の羽での移動の後人通りの少ない道を選び、
近かった私の部屋に戻った。

「とりあえず、ヴィス、風呂でも入って来い」
「・・・」

私は濡れたコートを籠に放り込みながら後ろに立たせたヴィスに言った。
が、反応が返ってこない。無言という答えを不思議に思い、どうした、と言いかけて振り向くと。
同時、腰にぎゅ、という感触が来て、胸元に小さな頭が委ねられる。
冷たい手が背中を掴み、対して暖かな温もりを寄せられる腹部にヴィスを感じる。
怖かった、よな。初めて来るところだと言っていたしな。

「ヴィス、よく悲鳴をあげないで居られたな。次は涙の代わりに詠唱して
 やっつけてやろうな?」
「ひっく・・・せんせ、っく、・・・せんせぇ・・・!」

ぐりぐりと私の服に顔を押し付け再び強く泣き出すヴィス。
私は彼女の青い髪をくしゃくしゃと撫でてやることで慰めの意を表す。
思わずヴィスの腰に回しそうになる手を無理やりに頭に持っていって。
しばらくそうしてやると、ヴィスは多少落ち着きを取り戻し、代わりに私を焦らせた。
その声、その言葉で。頬を私の腹に当てたヴィスの表情は窺い知る事は出来ない。

「せんせぇ、一緒に、入ろう?」
「なにを言っているんだ、冗談はよせ」
「冗談じゃ、ない」

顔を上げてつっかえながらそう言った。まなざしは真剣で想いの強さを表す。わたしは本気なんだ、と。
怖い。誰か助けて、このままじゃおいちゃん誘惑に負けちゃうよ!
グス、とヴィスが鼻を鳴らす。

「・・・お前は私の生徒だ」
「っ、わ、ったしを、女としては・・・見てくれない?
 好きなの。せんせっ、が。ど、うしてわかってくれないの?」
「分かってない訳じゃない。鈍感なふりをしないとやっていけないことだってある」
「分かって、ない!だって、こんなに好きなんだよ?いつもへたくそにしゃべるせんせぇが。
 なんだかんだいってやさしいせんせぇが。お漏らししちゃっても負ぶってくれるせんせぇが。
 好きなの。好きなんだよぅ・・・」

額を私の胸に当て、しゃくりあげる声は最後に呟くように告げる。
好意を寄せられていることはさすがに分かった。私だって好意を寄せている自分に気がついていた。
だけど相手は生徒で、私の思いは妹ができたような程度だった。そう自分に言い聞かせる。
そうでなければ耐えられなかったから。

「・・・」
「あの日、首筋を触られてすごくどきどきした。指輪をはめてもらうときなんて、幸せで倒れそうだった」

なんだ、あのとき、起きてたのか。なんだ、私の想いにだって気づけていないじゃないか、なんだ。
おあいこだ、と思う。

「せんせのこと想って帰った夜は一人で慰めた。わたし、もうそういう行為、受け入れられるもん!
 せんせぇとしたいの。ご褒美。悲鳴、上げなかったから、・・・ご褒美に抱いて、くれな・・・いかな・・・」

だんだんと弱くなっていく言葉はその最後に擦れて絞られるように消える。
俯き、涙をこぼし、ぎゅっと目を閉じるヴィス。
その覚悟を受け、私は迷いという思いを無言の音を以って答える。
そして、その迷いを感じるということ自体が自分の心にヴィスを想う気持ちがあるということに
気づく。まいったなぁ・・・。いつの間にかコイツがこんなに大事な存在になっていたとはな。

「・・・」
「・・・や、やっぱり、出来のいい子のがいいよね・・・彼女すごく魔法上手だったもんね・・・」

あぁ、こいつもしかして、試験についてきちゃったのか・・・。
慣れない3階にいたのはそーいうことか。
一歩間違えばストーカーまがいの行為は純粋に好きだという想いから成され、
しかしその中には嫉妬もあったろう。未知の場所に入り込むそれは想いの強さを表すものであり
たとえその恐怖心が盲目であったとしても、そうなるだけの想いがあったということでやはりその強さを
強く誇示する。私自身、覚悟を決めるべきだと、そう思い、言い聞かせる。
まずはこのバカに、私の想いを気づかせるためにやらなくてはいけないことをやれ、と。

「で、でも、もうちょっとだけ、こうしてて欲しいの・・・」
「・・・ご褒美は、やっつけてからだ」

そういって手をヴィスの腰にあて引き寄せる。そうすることで馬鹿な考えを止めさせた。
ヴィスは、言われた拒否の言葉と私の動きに矛盾を感じ、疑問符をつけて顔を上げた。

「だから、これからのことは、私がやりたいからやる。お前が頼んだからじゃない。
 私の、明確な意思だ」
「・・・ホントに、わたしでいいの?」
「好きでもない女を抱くような男だと思っているのか?」
「離さないよ?」
「離れるつもりもないし、私だって離さない」
「ぁ・・・んっ・・・」

そう告げて私はヴィスの口を塞ぐ。遠慮はしない。
柔らかな唇の熱が唇の触れ合うところからよく伝わってくる。
こちらの想いを理解したのか、私の背に回す腕に力がこもる。
軽くキスを交わし、しかしすぐに互いを求めるように舌を絡ませあった。
戸惑うような舌の動きを私がリードしてやると、必死に合わせて絡ませようとする
ヴィスが可愛くて、その口蓋を、歯茎を、歯の裏を、唇を、思う存分に嘗め回す。

「はっ、ふぁ、せんせっ。ん、ちゅ、せんせぇ!ちゅる、好き、ん、ぷぁ、大好き」
「ん、ヴィス」
「ぁ・・・もっと、もっとぉ」

うわ言のように囁くヴィスは、年よりも若干大人びて見え、元々美しかった顔立ちを更に際立たせている。
立っているのもつらくなったヴィスを抱え、ベッドに身を横たえる。
シングルだから二人が寝るには窮屈だが、それだけ密着しやすいというものだ。
ケープがなくなり、もとから露出の高いマジシャンの服が、更に肩をはだける。
しかもアラームの攻撃により胸元を止める金具が外れかかっていた。
金具を容易に取りはずし、胸を覆う布地を剥ぐと、

「あ、・・・その・・・ね、やっぱ恥ずかしいかな、なんてー・・・」
378133sage :2005/12/15(木) 00:29:18 ID:aKaBc3XY
そう言い、露になる胸を手で隠す。
その小さな手では若干隠しきれない大きさの胸は手で隠されることにより、いっそう柔らかさを
強調され、隠す行為は私の気持ちを逆なでするばかりだ。だから私は本能に従い、彼女の手をどかす。
白く大きく実る双球は寝ても形を保ったままで、肌の張りを感じさせる。

「ぁっ・・・ゃ、だぁ・・・せんせぇえっちだよ・・・」
「えろいことしてんだよ」

頬を朱に染め、しかし見つめ返す青い瞳が揺れる。
白く、柔らかな肌に指を食い込ませ、私はその大きめの胸を下からもみあげる。
手の内で多様に変形するその胸を弄ぶのが楽しい。

「んっ、あっ、せんせっ・・・はぁあ、いいよぉ」
「あぁ、柔らかくて、ちぎれそうだ」
「んんんんっ」

次第に、その桜色の先端が硬く尖ってきた。
待っていたかのように私はそれを見逃さず、指でつまみ、貪る。

「んぁあああ!せんせぇ、それ、そ、れぇ・・・ああん」

そんな顔でそんな艶かしい声を上げるな。理性が抑えられなくなるじゃないか。
切なげなその表情と声を感じるたびに私自身が硬度を増す。
耐え切れず、私はその息づく胸に舌を這わせた。胸の丘に登りかかる下からの愛撫。
肌に浮く汗を舐めとり、先端へとじっくり味わう。もう片方は掌で乳首ごと押しつぶすようにこね回す。

「んひゃぅっ、せ、んせっ、あかちゃんみたいぃ」
「赤ちゃんはこんな吸い方しないよ」

先端を口に含み、口内でころころと転がすと、ヴィスの体がそのたびに震え、悦の声を漏らす。
体温がどんどん上昇し、二人して熱そうにシーツに汗を吸わせるが、その先からにじみ出る汗。
しっとりと手に吸い付く肌を舐めあい、二人は高みを目指す。
胸から顔を離し、しかし手はそのまま胸を絞り、舌を滑らかな腹部に通し、濡れた秘所へと視線を移す。
そこで気がついたように焦るヴィス。

「あっ、そうだよ先生、そのあの、おおおお風呂・・・ひあああう」
「うーん、しょっぱい」

前掛けをずらし、ふとももの付け根に溜まる混じりあった体液を舐め採った。
口の中でくちゃくちゃとわざと音を立てて味わう。
自分の排泄物を舐められるというのはどういう感覚なのだろうか?
想像して、あぁ、それは恥ずかしい、と思う。
羞恥に歪む顔が美しく、長い睫毛が震えて伏せられた。薄く開けた口からは抗議があがる。

「ああああぅううだめきたない!せんせやめ、やめて」
「やめない。ヴィスは私のだ」

そう宣言し、私はヴィスの履くパンツの腰にある紐を解いた。その紐を引っ張って、秘所に張り付く
濡れたそれを取り去る。そうして目に入るのはやはり濡れたヴィスの秘部だった。
私はふとももの付け根から膝裏へと舌を這わせ、丹念に味わい、舐めとった体液を嚥下する。
時折、強く吸い付き跡をつけてしまう。

マジシャンの服では見えちゃうよなぁ・・・。
んで、見えちゃったキスマークを指摘されてうろたえるわけだ。
赤面しながらまた馬鹿な言い訳でごまかすわけだ。
その赤面と共に言い訳をさらに指摘されて墓穴を掘るわけだ。
うへへへへへへへ。
あぁ、神様、私にも萌えってやつが分かった気がします、はれるや!

彼女に印を刻み込むようにふとももの内側に唇を当てて吸う。
私の意識は既にこの目の前に横たわる淫靡な少女に麻痺しているようだ。
自分だけのものにするように舌と指と口で貪る。
やがて、私はそのぬらつく秘部に到達した。
いいな?と目で言うと、見つめ返す瞳は肯定の色を示す。
こくりと唾を飲み、彼女の喉が一度動くのが見えた。

指でやさしく襞を掻き分けると、ひくつくピンク色のそこが晒される。
恥ずかしさにヴィスは首を横に振りながら私の頭を下へ押さえつけるが、その力は弱々しく
まるで私を誘っているようにしか見えなかった。
その誘いに乗るように私はむしゃぶりついた。その、白い肌と対照的に熱く濡れる秘部に。

「きゃうううん、ああっ、は、っずかしいよぉ!せんせぇ、や、せん、ああ!」
「ヴィス、奥から溢れてくるよ」
「言わないでぇ、言わないでよぉ」

その秘部の奥からは、とめどなく透明な、少し濁りの混じった液体が溢れ出る。
それを舌ですくい、わざと音を立ててすすると、ヴィスは恥ずかしさに顔を覆い、
しかし腰を浮かせてもっとしてくれとねだる。
先ほどは押し返すように抵抗していた手も、すぐにただ添えられるだけとなり、そして
浮かせた腰に合わせて私の頭を押し付けるように後頭部に当てられ、弱々しく力が込められた。
私は答えるように彼女の尻肉を掴み、その感触を味わいながら腰を持ち上げ舌をより押し付けやすくする。
襞の裏を舐め上げ、包皮に覆われた上から陰核をやさしく刺激した。

「あっ、あああ、ん、んあぁっ、せんせぇ、き、・・・ち、いいよぉ」

私はその切なげな声に更に燃え上がり、強く吸い付いた。
愛液が音を立てて吸い込まれ、ヴィスの腰がびくびくと震える。

「んふうっ、ああああああ、だ、あんっ、だめええええええ」

ヴィスは大きく震えると、どっと溢れる液が増え、くたりと腰から力が抜けた。
軽くイったヴィスは余韻に身を弱く震わせ、私の頭を押し付けていた手から、私が掴んでいた尻から
その震えが伝わってくる。

「せんせぇばっかり、だめ。わたしにも、させて」
「え・・・?」

ヴィスは身を起こし、つられる様に私も身を起こす。
屹立は窮屈にズボンを上げていた。
それを目にし、一瞬だけ驚いたように戸惑い、やがて微笑み、

「せんせ、わたしでおっきくしてくれたの?」
「好きな女の子とこんなことしてならんやつなどいない」
「あはっ、うれし・・・ん」

私のズボンを下げ、飛び出るように跳ねた私のモノに驚きながらも、キスをした。
そのキスはややあって舌を使ったディープなものになり、くちゅくちゅと水音を立てて
唾液を塗りたくる。
柔らかな舌の感触と、生徒が私のモノを舐めているという背徳感から、私の屹立は痛いほどに硬度を増す。
つい手に力を込めてヴィスの頭を押さえ、自らをその口に突き入れてしまった。

「んうーーーー!っぷぁ、苦し、ん、ぴちゅ」

いきなり喉の奥に突きこまれた怒張を一度口から離し、しかし私の望むままに意思を固め、受け入れる。
拙い奉仕をもどかしく思い、だがそれに身を委ねる事で存分に彼女の口を感じた。
目だけで私の方を見て、ひもひいい?と咥えたまましゃべるのがくすぐったい。
時折歯が当たるのも拙さゆえのスパイスだ。
答えるように私は彼女の長い髪を撫でてやると、ヴィスは嬉しそうに目を細め屹立を更に丹念に舐め上げた。
その姿に興奮しない男などいない。私も例外なく自らを膨らませ、やがて限界を迎える。

「ヴィス、もう、やばい。離れて」
「んー・・・?」
379133sage :2005/12/15(木) 00:29:47 ID:aKaBc3XY
よく分かっていないのか、離れろといっても止める様子がない。もう限界だ、と思ったとき
私はその頭を押さえ、引くのではなく私の怒張を突きこむように押し付けた。
腰が震え、その寒気にも似た快感が背筋を這い上がる。
喉に達する深さで屹立が跳ね、先端から白濁が飛び出す。

「んぅー!ん、っく。んく。んっ、はぁ、げ、っほ、げふ」
「すまん、気持ちよくってつい・・・」

喉に大量の精液を受け、絡ませながら苦しそうに嚥下していくヴィスが愛しい。
すこし咳き込み、しかし笑顔を返してくる。その姿に、私の屹立は力をすぐに取り戻す。
我ながら放蕩息子ここにきわまれりと思い、なんとなく気恥ずかしい。
ヴィスは口の中で再び硬度を増すそれを感じ、カリの裏に舌を這わせ、先走りを舐めとる。
くそ、これ以上やられてたまるか。本番が出来なくなってしまうではないか。
もういいと諭すように頭を押さえ口から自分自身を抜く。

「ん、ぷぁ、せんせ・・・?」

あどけなさを残す顔の口元には先ほど放った精液が白くのこり、唾液と共に
名残惜しそうに私自身と透明な糸で繋がる。
ヴィスは、ぷつりときれたそれを惜しむように口を近づけてくるが、私はそれを押しとどめる。

「ヴィス、これ以上されると、その、無理だ・・・」

え?と思い、一瞬の疑問符を以って間を置き、ややあって気がついたように慌てて言うヴィス。

「ぁ・・・その、は、はぃ・・・」

私は指でヴィスの口元を拭ってやり、ベッドに寝転ばす。
さらりとベッドに流す青く長い髪の毛は艶やかで美しい。
膝を浅く立て、しかし恥ずかしそうに閉じた足を撫でると、だんだんと力が抜けていく。
足の間に体を滑り込ませ、上体を倒し柔らかな唇を貪った。
その動作で同時に足を開かせ、自分をぬるりと擦る。

「んぅぁああん、むぅうっっ」

キスをしながら、下腹部に強い刺激を与えられて喘ぐ声はくぐもる。
私の屹立は濡れた女性器を上下に往復し、時折陰核を擦り、刺激した。
そのたびに大きく反応を返すヴィスを抱きしめ、耳元に囁く。

「一つに、なろう」

その一言に身を硬くするヴィスは緊の一文字を唾で飲みこむ。
しかしその覚悟は揺るがず、浅く頷いて答えを返してきた。
だから私は、腕の中で震える少女の幼い性器に身をあてがう。
華奢なウエストを掴み、腰を前へと動かすように下腹部に力を込めた。
ぬるりとした感触で襞を掻き分け、亀頭が飲み込まれると、ヴィスは更に身を強張らせ、
ふるふると震える。
私はその緊張をほぐすように腰の前進を止め、ゆっくりと腕をさすり、背中をなぞる。

「はぁ・・・ぁあ、んぅ・・・」

いくらかの落ち着きを取り戻し、しかし肩の力を抜かないヴィスはきつくシーツを握る。
その力を抜くように言い聞かせ、また私自身に自制心を忘れるなと警告する。
外からの進入物を初めて受け入れる秘裂に、ゆっくりと確実に己を埋めていく。

「はっ・・・は、っくぅう・・・」

痛みを感じ、顔を苦痛に歪ませるヴィスのそこからは溢れる愛液と共に
赤く濁った処女の証が混ざり出た。
その痛々しさに私はつい聞いてしまう。やめようか、と。
しかし、それを聴いた瞬間彼女は大きく首を横に振り、否定を表す。
涙をこぼし途中でやめたら恨まれそうな瞳で睨んできた。
なるほど、覚悟が足りなかったな、と私は瞳を閉じて小さく謝った。

「悪かった。お前を私のものにするんだったな」
「んぅ・・・!」

苦痛を長引かせるだけだと判断した私は一息で自身を最奥まで到達させると、
その勢いに彼女の体は大きく跳ね、痛みに耐えるようにきつく抱きついてくる。
背中に回る腕が痛みを共有するように爪を立てた。
その痛みに私は少しだけ顔を歪ませ、しかしその歪みの原因はすぐに快感へと変換される。
熱く溶けるその内部は屹立を締め上げ、幾重にも重なる肉襞が絡みつく。

「ふぅっ、あっぐ、っんぁ・・・んはぁうっ」

息を大きく吐き、耐える姿に興奮する自分が恨めしい。
びくりと震える己のものを少しだけ腰を引いて抜き出すと、纏いつく襞が捲れ上がり
強い刺激をもたらした。つながりは血で赤く染まっている。
それは私には大きな快感であっても、彼女には酷い苦痛でしかないのだろうか。
考えるまでもない、と、彼女の涙を見て思う。
幸いにして、私はもうそう長くない。
それは、彼女の艶かしい声が、色のある表情が、滑らかな肌の感触が、淫らな膣の締め付けが、
私を限界へと追いやり、それに抵抗する術を持たない私の未熟さゆえだ。
その未熟さに今だけの感謝を思い、そしてヴィスには今だけ耐えてくれ、と謝る。

「ごめん、ごめんな」
「ぐぅ・・・ど、してぇ・・・謝ることなんか、ないよ?」

どうして。こっちが問いたい。どうして。そんなに苦痛を伴っているじゃないか。
それでも彼女は私の腰に足を緩く絡め、押し付けてくる。
そこまでされてようやく、求められている、と気づいた。
私はどうしようもなくヴィスを分かってあげていられなかったわけだ。
こんなんじゃ偉そうな口叩けないじゃないか。それは、情けなく、悲しいことだ。
だから分かち合おう。二人の想いを。
だから謝ろう。わかってあげられなかったことに対して。

「その、なんだ、お前をわかってあげていられなかった、から」
「だったら、いまわかってくれればいいよ。いっぱい、わかって?」
「あぁ・・・!」

初めての少女にここまで追い詰められるとは思ってもいなかった。
なるほど、と思う。相手を想えば得られる快楽など無限に等しいのだ、と。
だから私は再び怒張を奥へと突きこむ。
自らのしるしを彼女の体内に刻み込むつもりで精液を解き放った。

「ひゃぅううう、ぁ、ああぁ、せ、んせい、あ、つぅい・・・」

その感触を味わい、彼女もまたそれを感じる。おそらくイってはいないだろうな、と思う。
痛みを耐えるだけで精一杯の彼女を気遣うように、私は膣内で未だ震え吐き出しを止めぬ屹立を
引き抜かずに抱きしめた。

「せんせぇ、わたし、ちゃんとできた?」

その問いに私はキスで返す。少しでも楽になるように。そして私自身がそれを望んで。

「んむぅ、ちゅ、んふ、ちゅる、ふぁ、好き。大好き」
「なら、私は愛してる」
「わ、わたしも愛してる!」

慌てて言い直すヴィスが愛しい。互いの想いを確かめ合うように、離さない。
私とヴィスはその夜、後始末もせずに寝るまで互いの唇を貪っていた。
380133sage :2005/12/15(木) 00:30:24 ID:aKaBc3XY


カーテンから漏れる眩しい光に目を覚ますと、隣にはヴィスがいて、
狭いシングルベッドのシーツは涎や精液、そして純潔を失った証にまみれてぐしゃぐしゃだった。
なんて惨事――。
しかしこれもあの幸福なひと時の代償だと思えばさしたる問題でもない。
昨日、セージ志望の彼女の試験を終えたから、私の担当生徒はヴィスだけだ。
そして今日は、授業も任務もない。だから私は思う存分このゆっくりと流れる朝の時間を満喫する。
ベッドサイドテーブルにおいてあるタバコを手に取り着火。すう、と吸い込み、カーテンをずらし、
開けた窓の外に煙を吐き出す。その日差しに照らされた横に眠るヴィスは幸せそうに、

「へへぇ〜、多すぎてたべれないよぉ」

涎を垂らし、おいしい夢に浸っていた。OK、雰囲気ぶち壊し。
私はベッドから這い出て朝食の準備をすることにした。
体の支えにしていたほうの手が離れるとき、ベッドを軋ませる。
と、どうやら起こしてしまったようだ。もぞもぞと動きが生まれ、目を擦りながら、

「んんぅ?せんせ、・・・あ」

ベッドの端に座る私と目が合って、赤面。そりゃ二人して素っ裸じゃなぁ。
だけど私は構わずにおはよう、と言ってキスをする。

「んっ、お、オハヨウゴザイマス・・・」

赤くなった顔はぷしゅ〜という効果音付で俯き、長い髪が顔を隠す。

「はらへっただろ?いまメシつくるから風呂でも入って待ってろ」

私はタバコを灰皿に押し付けながら、腰を上げようとした。
その声を聞き、ふと思いついたように私の横に座る彼女は私よりも早く立ち上がる。
とことこと台所のカウンターへと歩いていき丸められた黄色いエプロンをそのまま着けて振り向いた。

「ど、どう?どう?」
「バカかお前!超かわいい」

本音と本音が混ざって口をついた。あれ?本音しかないな。
露出度の合計は余り変わらないものの、前面を強くガードし、しかしあけっぴろげた後姿が
なんともいえない興奮を誘う。熱くたぎる股の間は朝だから!朝だからです!
彼女はその評価に戸惑い、そして喜び、

「うわぁ酷いよ嬉しい〜」

寝ぼけているのか素なのか分からないのが恐ろしい。
どっちだよ!という突っ込みを何とか喉の奥に仕舞い込み自分のペースをかろうじで保つ。
てかどこで仕入れてきたそんな歪んだ知識。
あれか?プロ南の林とかゲフェンの橋の下あたりでエロ本でも拾ったのか?
それなんて中学生にkk

「ひろってないよー。買ったんだよー」

まってええええええ私の心を読まないでええええええええええ!
落ち着け、ヤツのペースにはまったら抜け出せないぞ。羊を数えるんだ。
羊が一匹、羊が二匹・・・。羊って匹でいいんだっけか?
ハッ!まずい、絶対ヤツのペースにはまってる!話題を変えねば。バカが伝染る。

「ヴィス、そーいやお前、時間大丈夫なのか?」
「え?・・・」

戸惑いの声の後の沈黙。ゆっくりと時を刻む掛け時計は待ってくれといっても針を進めるのを止めない。
時計を見つめたまま動かないヴィスをみて、なるほど、遅刻確定、か。結論をだす。

「ぁー・・・今日は、その・・・お休み!」
「・・・ほどほどにな」
「そーいうせんせぇは時間大丈夫なのっ?!」
「私はほら、昨日試験おわったからお前しか担当生徒いないんだ。で、お前は今日私の授業ないだろ?」

彼女はなるほど?、と頷く。その語尾にクエスチョンマークがついているのが怪しい。
今日何の授業があるのかも把握していないんだろうな・・・。

「あーそっかぁ。いいなぁ、転職試験かぁ・・・。
 そーいえばさ、せんせ、私助けてくれたときぜんぜん詠唱違ってたよね?」
「ん、おまえ私の話ぜんぜん聞いてないな。詠唱は何でもいいんだ、自分で唱えにくいと
 思ったら好きなように変えていい。好きな歌とかでイメージしやすいものあるんなら
 変えて見たらどうだ?ナーサリーライムとか知ってんだろ、韻を踏んでるのから選べば
 バカでもある程度の力だせるだろう」
「おぉなるほどぉ〜・・・いまわたしバカにされた?された?」
「なるほどじゃねぇよ授業でいったじゃないか」
「えー?寝てた?とか?」

汗を浮かべ、人差し指を頬にあて、にっこりと笑顔で答える。
バカにつける薬は、ない。よく言ったものだと思う。

「・・・お前ウィザードになる気ないだろう・・・」
「そんなことないよー!見てて!すぐ試験パスしちゃうんだから!」

根拠のない自信は何処からくるのか。
裸エプロンでガッツポーズをとるヴィスが滑稽で、く、と苦笑を漏らす。
私は皮肉を込めた口調で答えてやった。

「ハイハイできるといいですねー」
「むぅー!できるもん!」

口を尖らせ、ぶんぶん腕を振って否定する姿に、苦笑は声をあげて笑うものとなった。
髪の毛を撫でながら言う。

「ははは、そうだな、私が、させてやるさ」

?を表情にして、しかしくすぐったそうに機嫌を取り直す彼女は、少しだけ頬を赤らめて言う。
少しだけ躊躇い、しかし艶の含まれた声で。

「ね、せんせぇ、いっしょにお風呂、はいろー」

そして昨日はできなかった『一緒にお風呂』を要求してくるヴィスに私は二つ返事で了承した。
手を置いた彼女の柔らかな髪から温もりが伝わる。
朝っぱらだってのに、いや、むしろ朝っぱらの寝起きだからこそ首をもたげる我が息子を見て、
さて、もう一仕事だ、と心の中で呟いた。





今日は詠唱の合同実地授業だ。
私は今、この間ヴィスがついて来てしまった時計塔の3階に居る。
壁に背を任せ、ガラス瓶をきゅるきゅると回し蓋を開け中身を一口すする。
傍らにはヴィスとレア、それにモンクの少女がいて、
私以外は皆、打倒アラーム絶対リベンジ上等だゴルァ、と書かれた鉢巻をしている。
おまえら何処でそんな熱血鉢巻手に入れたんだよ。てか私はぶられてますか?あれ?涙がほろりほろり。
いわく『詠唱ちゃんと出来るようになったから見て欲しい』だそうだ。アラームへの復讐を兼ねて。
どうせへなちょこ詠唱で、もたつきつっかえながら詠唱するのだろうと思い
その様を想像するとかなり鮮明にビジョンが浮かんでくる。

「じゃ、じゃぁやるね?せんせ、みててね?」
「あぁ、見てるよ。うめぇなぁこのコーヒー」
「見ててね!ちゃんと!」

念を押され、おぉみてるぞー、とその瓶を掲げて返事をした。
そのまま口に持っていきながら彼女の、自称進化したヴィスちゃんのスーパー詠唱術、とやらを拝む。
ゆっくりと歩を進めてくるアラームがヴィスに狙いを定める。その進路を予測し、
ヴィスは立ち位置を変え、自称進化した以下略をするために体内のエーテルに呼びかけた。
あたりのエーテルがその緊張に揺らめき、ヴィスの体内のエーテルに反応するのが分かる。
そして、その詠唱は澄んだ声で小さな口から放たれた。一方、私は瓶を傾け、ずず、と音を立てる。

「先生昨日は!熱かったあーー!ファイヤーウォール!」
「きゃ〜」
「冷たい口調が!ステキなのおー!フロストダイバー!」
「すてき〜」
「そんなにしたら!しびれちゃううう!サンダーボルトぉ!」
「いやぁ〜ん」

私は飲みかけていたコーヒーを目の前に噴出した。毒霧!じゃなくて。
詠唱を唱えるたびに頬を染めるモンクの少女がきゃあきゃあ声を上げてはしゃぐ。
なるほど、類は友を呼ぶ、か。きっとレアも苦労してるに違いない。
気管に入ったコーヒーに咽つつも致命的なこの詠唱について考える。これは、ヤバイ。

「なんて詠唱だ。韻もクソもねえ・・・。何より恥ずかしい。どうしよう。
 私コレからこんな派手にぶっ飛んだ詠唱を聞きながら実地授業しなくちゃいけないのか・・・」

アラームは粉々に砕け散った。普段の倒れ方ではない、爆散の二文字がちょうど当てはまる表現で。
ふと隣に立つレアの台詞を思い出す。潜在能力はすごいだの成績がトップクラスだの。
なるほど・・・確かに高威力だ、って私より強いじゃないかー!
姉さん、事件です。私のプライドはずたずたです・・・。
あのとき、アラームに当てた火柱一本で既に倒しかけていたんだな。
だから私のファイヤーウォールにすこし触れただけでアラームが崩れ落ちたということか。
この常軌を逸した威力は持って生まれたエーテルの強さか、隆起させるイメージの強さか。
どちらにせよ・・・これからは今まで以上にきつそーだ。
そんな彼女に視線を向けたまま、腕を組むレアは言う。

「ねぇ、リコ君。あんた、あの詠唱について思うところはある?」
「えぇ、そりゃもう沢山・・・」
「そう・・・。それでね?署長がね?後で二人とも署長室にきなさいって言ってたわよ」
「な!ば、ばれているだと!?」
「んふふ、あれだけ噂になってりゃそりゃばれるわよ。覚悟なさいね?」
「あぁ・・・ああぁ・・・」

彼女の言った通りに、口を塞がれた私は内心泣き叫びながら、
クソこっ恥ずかしい詠唱を喜々として唱え続けるヴィスを恨めしそうに見ていた。

――その呼び出しが、ウィザード昇格試験の受験承認証を授けるものだとも知らずに。
381133sage :2005/12/15(木) 00:34:10 ID:aKaBc3XY
書き込んでる最中に長いって怒られて容量を少し削ったのはナイショです。
それでも冗長かもしんないですごめんなさい。
まさかブラウザに怒られるとは思っても見ませんでした。
と、終わりです。えーと。
アラームがFW一本で死ぬわけねぇーとかはそのー、物語の都合j(ry
と、いうことでひとつ。
次があるなら騎士あたり書きたいですねぃ。そいでは。
382名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/15(木) 14:41:50 ID:dkLrSTKc
>>133
頭の弱い魔法職が思いっきりツボな自分が通りますよ!
ヴィスさんの愛らしさはともかくとして、テンポよく進む話や、読みやすい文体がすごいなぁと。
クールに見えて実はエロくてVIPPERっぽいしゃべりの主人公もいかしてます。
次回作も期待しちゃいますね。
お疲れ様です&これからも応援してますよー。
383名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/15(木) 19:28:37 ID:YYIMT8cs
>>133さん
最高でしたw
エロも笑いもあり、おなか一杯大満足です。
384名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/15(木) 20:15:02 ID:G1dFWpl2
>月の人
えろっていうより一つの物語としてよまさせていただきました。
たぶん、男の人じゃもっと直接的なほうがいいんでしょうね。
私は、すごい面白かったです。また書いてください
385名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/15(木) 21:17:27 ID:rqaWA5L2
>>133
腹痛ェ……死ぬほど笑った
きっとこのマジ娘タンは昨日のベッドのことを赤裸々に告白しながら魔法を唱えちゃうんでつね
「痺れてトンじゃうー! ユピテルサンダー」とか
……すげぇうらやま、いやいや、先生さん南無
386白い人sage :2005/12/15(木) 22:00:40 ID:nbCqM5T2
>>133の人
抱腹絶倒と書いてテラワロスと読みたい感じ。
余計な描写がなくて読みやすいし、バカ生徒&先生ってもう悶えまくり。

結果として先生は、生徒のすごい潜在能力を引き出しちゃったわけで
先生は宣言どおり、生徒をWIZにさせてやれるのですね。いや、まともに表歩けないような詠唱ばっかりだけど。

モンク娘さんの掛け声いいわぁ……。
387名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/16(金) 01:47:55 ID:DtNzwxSY
133氏に関しては言いたい事全部言われてるので
上同。ごめんなさい。ブラボー

んで、電波が来たのでノリで書いてるのだけども
このスレって近親相姦アリでしたっけ?実の兄妹親子とかで
見た覚えないような・・・嫌いな人も居そうだから避けるべきかな?

ってか期末レポあるのに何してるのだろう私はアハハ(´▽`
388名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/16(金) 02:03:34 ID:jieosGes
ぜんぜんOKむしろ(ry な人(1/20)
389名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/16(金) 05:17:43 ID:DtNzwxSY
>>388
ありがとう


とりあえず書き上がり。
でも今回の話しには近親(ry関係なかったり
続くかどうかもわからない二話目への繋ぎなので悩み中
ひとまず今日一日推敲して様子見て、また夜に提出しにきます
390名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/16(金) 16:07:30 ID:LHsnDDSY
すまんがFWFDはTOMコンボだ
391DP(前)sage :2005/12/16(金) 22:14:05 ID:DtNzwxSY
提出しに来ました
短いです。えろ薄いです。かなり荒削りだと思います。ごめんなさい
でも読んで、一言でも罵声もらえたら嬉しいです
------------------

「・・・・・・ふぅ・・・」
夜の闇に包まれた、森の中。頼りなげに揺れる焚き火をぼんやりと眺め
「・・・あふ、ねむ・・・ぃ・・・」
服事衣装の上に羽織った毛布と、目の前の温もり。さらに、今日一日の厳しい修練を終えた疲労
ひたひたと意識を侵す睡魔に辛うじて抗い、軽く頭を振る
「おとーさん、遅い・・・」
ふ、と周囲の闇に寂しさを覚えて、意味もなく呟きが漏れ
毛布を引き寄せる手に力が篭り。静寂の中、パチッと火が弾ぜ、大きく揺らめく
「・・・・・・消えない、よね?」
不安げに焚き火に聞いた所で、答えが返るはずもなく
火を見つめたまま、手探りで小枝を集め。小さく折っては放り込む
ぱき、一つ。ぽき、二つ。ぱき、三つ。ばきぃっ!四・・・つ?
ただの小枝とは違う感触に、ゆっくりと手元を覗き込む。そこには・・・・・・

* * * *

――きゃぁぁっ!!
青白い魔力光に照らされた、静寂の森
それを唐突に打ち破った悲鳴に、俺は眉を顰め・・・
「速度増加!!」
汲んできた水を投げ出し、全力で駆け出す。声の主には心当たりがある。ありすぎる
程なく見えてきた焚き火の灯りに向って飛び出しながら、声を・・・

「ルー!何があっ・・・・・・!」

尻餅をついた格好で固まっている、小柄な服事の少女。ルーシェだ
その上から覆いかぶさるように手を伸ばしている"ソレ"に、思わず息を飲み込む
艶やかな肢体に、黒い扇情的な下着。曲がったツノ。赤い翼

「・・・サキュバス?!何故・・・!」

一瞬の動揺が、致命的な遅れを招いた
間に割り込むにも、呪を詠唱するよりも早く。向き直った淫魔が、少女の首に手を押し当てる
仮にも上位魔族であるサキュバスだ。俺が動く前に、首を落とす事など容易いだろう
加えて、俺は主に支援法術を得手とする司祭であり。奴を一瞬で滅し、ルーシェを救う術など持ってはいない
踏み出せず固まる俺の耳に、奴の呟きが聞こえてくる。どうする。どうすればいい?

「……アナタが"ユウお父さん"?ふぅーん・・・」
「く……っ!ルー、待ってろよ。俺がなんとか……」
「…………………」
「…ルー?おい、ルーシェ!どうした!?」

ルーシェの様子が、おかしい。一言も喋らず、虚ろな瞳で宙を見つめて動かない
サキュバスは暗く、いやらしい笑みを浮かべたまま、少女を抱くように寄り添っていた
嫌な想像に手が白くなるほど杖を握り締め、歯軋りと共に唸る

「悪魔め・・・娘を、どうした・・・!」
「どう、って・・・・・頂く前に、ちょっと・・・ねぇ?」

奴は言葉と共に笑みを深め、少女の頭を軽く撫でる
無意識に、殴りかかろうと足が踏み出される。だめだ、賭けられているのは俺の命ではない
湧き上がる怒りを抑えるのに数瞬を要し、掠れた声を搾り出す

「…ルーを放せ。何が望みだ」
「そうねぇ。この子の貫通式も悪くないけど…私、貰う方が好きなの。
 だから・・・アナタが、私のお願い聞いてくれたら。可愛い娘さんには手を出さないであげる」
「な・・・に?悪魔の願いなど・・・!」
「嫌なら、いいわよ?・・・ま、この子は貰っていくから」

さらりと言い放ち、淫魔は背後から少女を抱え。飛び立とうと翼を広げる
否とは言えない。俺は手にしていた杖を投げ捨てた

「そんな訳が・・・あるか!従うから、ルーを放してくれ!」
「んふふ、いい子ね。契約成立、よ・・・」

わかっていたのか、奴はあっさりと身を離す
そして軽く手をひらめかせた。途端、少女の瞳に生気が戻る

「……あ、あれ?私は…お父さん?」
「ルーシェ!無事か!?こっちにくるんだ!」
「う、うん・・・ぇ、身体、動かない・・・やぁっ!?」

見えずとも、背後に立つ悪魔の存在を感じているのか
恐らくは必死で動こうとしているのだろう。しかし、座り込んだまま身体はピクリとも動かない
混乱し、泣きそうな声で訴える少女を見て、俺は奴を再度睨みつける

「おい、どういう事だ!話しがちが…」
「違わないわよ?まだ、私のお願いを聞いてもらってないじゃない。
 戻したのは、意識と声だけ。身体は私が握っているから…」

淫魔が、嘲う。同時に、少女が引きつったような声を上げた
何かに首をつかまれ、持ち上げられているかのように。ルーシェの顔が赤く染まってゆく

「か、はっ・・・うぁ・・・くるし・・・」
「ルーシェ!?」
「言う事聞かないと・・・喉、潰しちゃうかも・・・ね?アハハハッ!」
「ごほ、ごほっ・・・い、やぁ・・・たすけて・・・」
「わかった!何でも、くれてやるから・・・止めろっ!」

どうしようもなく、叫ぶ。例え俺に何があっても、娘は護ると誓ったのに
満足げに奴が頷くとルーシェの身体が下ろされ。呼吸が次第に落ち着いてゆく
それをたっぷりと勿体つけてから、淫魔はいやらしく濡れた唇を開いた

「じゃあまずは・・・その、ロザリオ。
 強い想念が詰まってるみたいね?邪魔だから、捨てて貰えるかしら」
「!・・・こ、これは・・・俺の・・・」

俺の胸元で揺れる小さな銀十字。思わずそれを握り締め・・・しかし、手は動かない。動かせない
これを手放す時は、俺が死ぬ時。そう決めていた、大切な物
今でも俺の左薬指に光る銀の指輪。対となるもう一つは・・・ロザリオの鎖に通されている

「ダメ、だよっ!それは・・・リアお母さんの・・・!!」
「リア・・・恋人からの、贈り物って所かしら?ふふふ・・・ほら、早く捨てなさいな。その指輪も、ね?」
「私はいいから!お父さん、止めてっ」

ルーシェが必死に声を上げている。泣いているのかもしれない
俺は俯いたまま、手が固まったように動けない
そんな俺達につまらなさそうに手を振り。痺れを切らした淫魔が動いた

「・・・美しい愛情劇だけれど。アンタ、煩いよ。少し黙ってなさい」
「っ!?あぁぅっ!!!」

ルーシェの青いロングヘアをかき上げ、露になった首筋に奴の牙が喰い込んでゆく
瞳の焦点を失い、掠れた呻きを上げる娘を見ていられず、俺は手に力を入れる

「リア・・・すまん・・・っ!」
―ぶつっ
存外に軽い音を立て、千切れ飛ぶ鎖。続けて指輪も外し、両方を地面に落とす
首元と指が、嫌に寒い。胸に、暗い闇のような穴が広がる錯覚
嘲い声に顔を上げると、心底嬉しそうに笑む悪魔の姿。涙を流し呆けて座る、少女。

「ふふ、あははっ!見えるわよ、アナタのココロの隙間・・・さぁ、ユウ。私を抱いて・・・」
「くっ・・・・・・・・・」

淫魔はゆっくりと歩み寄り、俺にしなだれかかる
漂う甘い、甘い香り。鼻腔を抜け、脳を直接刺激するように。頭が、くらくらしてくる
消えかけた意識を集め、反射的に抱きしめそうになった手を抑えて奴の肩を突き飛ばす

「あん・・・酷い。優しくして頂戴な・・・そう、恋人にするみたいに・・・ね?」
「貴様っ・・・どこまで俺を・・・!」

倒れたサキュバスの顎を掴み、視線だけで殺せればとばかりに睨みつける
しかし奴は魅惑の笑みを湛えたまま、媚びるように見上げてきて

「どこまでも・・・よ。んふ、そんなに怖いカオしないで・・・私、臆病だから力が入っちゃうかも」
「く、ぁぁぁっ!あ、が・・・」
「ルー!ち、くしょうっ・・・!!」

必ず護る、と。妻に誓った大切な娘。それを玩具にして遊ぶ、悪魔への怒りは
何も出来ない己に対する憎しみとして、俺の心を抉ってゆく
このまま、奴の言いなりになるしかないのか。娘が、泣いているのに?
ぐっ、と頭に血が昇る。脈打つ熱さとは逆に、胸が冷えてゆく。冷たい空虚が広がるのを、感じる
寒い。とても寒い。凍って・・・しまう・・・
392DP(前)sage :2005/12/16(金) 22:14:41 ID:DtNzwxSY
「ほら、ユウ・・・何も考える必要はないの。ただ、私を感じて・・・」
「・・・!!」

見惚れるほどに、美しい笑みを浮かべ。サキュバスの顔が近づく
何かを考える間もなく、唇が触れ合う
反射的に逃げようとする身体は首に回された手で抑えられて。顔を傾け、より深く唇を合わせ
くちゅり・・・と舌がもぐりこんでくる。熱い舌。甘い唾液。蕩ける、女の香り

「ぁ、ふっ・・・んちゅ、ちゅぅっ・・・」
「ん・・・ぅ、ぁ・・・・・・」

自然と、手が淫魔の腰へ伸ばされる
舌を絡め、唾液を舌ごと吸い込み、すすりあって。ぴちゃぴちゃと水音と立てる
緩やかに手を滑らすと、それに小さく反応して腰が揺れ
吸い付くような、滑らかな手触り。柔らかい女の肌。何年振りだろうか?
鼻にかかった甘え声に頭がかぁっと熱くなる

「・・・くちゅ、ちゅるぅ・・・ね、ユウ・・・もう一つお願い・・・」
「なんだ・・・」
「私を、ね・・・リアって呼んで・・・愛して・・・・・」
「・・・・・・・・・」

もう、何も感じない。死してヴァルハラに行ったとて、妻に会う事は最早叶うまい
ならばこれは、ルーシェを・・・娘を護る誓いに副った、正しい事なのだ

「リア・・・・・・」
「もっと・・・言って・・・?」
「・・・あぁ。リア・・・」
「そうよ。私はリア・・・愛してるわ、ユウ・・・」

きつく抱きしめ。冷えた空虚な胸元に、暖かなふくらみが擦り付けられる
息が触れるほど、顔を近づける。ルビーのような紅い瞳が、吸い込まれるような光を放つ
かかる吐息が、熱い。視界が白いもやに包まれたように、腕の中の女しか目に入らない
ちゅぅ・・・と、突然の軽いキス。一瞬目を閉じ、開けたその目の写ったのは・・・

「リ・・・ア・・・?」
「・・・ええ。アナタに会いに、戻ってきたのよ・・・ユウ」

懐かしい、"リア"の青いショートヘア。凛々しく、慎ましやかな面立ちは幸せそうな笑みに包まれ
頬を紅く染め、瞳を潤ませて俺を見上げ。艶やかに濡れた唇で囁く。愛してる。

「リア!あぁ、リア!愛してる・・・俺も愛している、リア・・・!!」
「愛しい、私のユウ。もっと、私の名を呼んで・・・抱き締めて・・・」
「もちろんだとも、リア。でも、寒いんだ。胸が。中が、凍えそうなんだ。暖めてくれ・・・」
「辛かったでしょう・・・うふふ、もう大丈夫よ。私が全部、溶かして埋めてアゲルから・・・ね、きて」

あれほど望んで、追い求めてきた"リア"が。今、腕の中にいる
下着姿で。熱く悩ましげな肢体をくねらせ、俺の男を刺激する。俺を求めている
自分の服を脱ぐのももどかしく脱ぎ捨て、"リア"を押し倒す

「あ、ふぁっ!ゃん、いきなり・・・つよ、っぃ・・・うぅんっ」
「胸、好きだったよな、リア?こんな風に・・・っ!」
「んふ、はぅっ・・・イイよぉ、もっとこねてぇっ・・・きゃふ、あそこにも、アタってるぅ・・・」

ブラをずり上げ、豊かな胸に指を埋めるように揉みしだき
付け根から搾るよう、ぐにぐにと形を変える胸を捏ね、頂を摘むと高い喘ぎが響く
先走りの滴る屹立を下着の上から秘所に擦り付けると
滲みだした蜜と混じり、じゅくじゅくと卑猥な水音を立てる

「リア・・・っ平気だな・・・?」
「・・・ぅん・・・いっぱいに、してぇ・・・ちょうだぃ・・・っく、ふぁあ!」

夢にまで求め続けてきた"リア"を目の前にして、もはや我慢など越えている
ショーツをずらし、入り口を軽く突付くだけで甘く鳴く声が愛しくてたまらない
割れ目にモノを滑らせ、浅く埋めては抜き、擦り付け
軽い挿入すら前戯にして。ずりゅ、ぐちゅと膣口を執拗にかき回す

「ひゃ、ああぅっ!いい、けどぉっ・・・やぁっ、くふぅぅんっ!」
「・・・っどうした、リア・・・く、もっと、欲しいかっ?」
「ふぁ・・・っ!んぅ・・・おくまで、ほしいのぉっ・・・はひ、あぁっ!だめぇっ!!」
「ダメ、じゃ・・・ないだろ?ほら、やるよっ・・・!」

ずちゅぅっ!言葉と共に、一気に奥まで突き入れる
そのままこつこつと突き上げてやると、"リア"はいやいやと頭を振り、悶え

「ふわ、ぁぁあんっ!きて・・・るぅっ!すご、ぁ・・・ひゃああっ!?」
「もっと・・・可愛い声、聞かせて・・・リア・・・っ!」
「あっ!あんっ!そこ、んぅ・・・コスれて、きもち、いっ・・・は、くひぃっ!」

片手で"リア"の腰を抑え。角度を付け、襞を抉るように腰を突き出して
空いた手で胸を弄りながら、さらにリズムを付けて奥を突付く
擦れる度に絡みつき、突付く度に締め上げる膣に翻弄され
俺のモノが震え、はちきれそうにふくれあがる

「リア・・・もう、出るっ・・・!」
「い、ょ・・・いっぱい・・・だし、て、ぁはああっ!!」

それを感じとったのか。"リア"が腰をくねらせると
精を求めるかのように強烈な締め付けがモノを搾りたてる
その抵抗を突き破るかのように、俺はごりごりと最奥までモノを突き立て

「ぐっ・・・ぉおおっ!!」
「きゃ、はっ!ぁ・・・っつ・・・ふぁ、くぅぅぅんっ!?」

一瞬早く俺が達し、膣内に熱い迸りをどくどくとぶちまける
その刺激に絶頂へ押し上げられたかのように、"リア"が身体を仰け反らせる
精を搾ろうとうねる襞のいやらしさに、俺の腰も止まろうとしない

「くぁっ・・・溶けちまいそうだ・・・リアっ!!」
「や、はぁぁっ!?うごい、ちゃっ・・・あっく、ぅあああっ!!」

びゅる、びゅくと放出を続けたまま、震える腰を突き出して
達したばかりの蠢く膣を更にかきまわし、最後まで精を吐き出す
"リア"は俺にしがみつき、びくびくと跳ね、震えながらうわ言のように喘ぎ続ける

「はぁっ・・・はぁ・・・リア、リア・・・愛してる」
「ぁ・・・く、ぅ・・・私もよ・・・ユウ」

荒く息を吐き、繋がったまま強く強く抱き締めあう
ああ、なんて暖かいのだろう。"リア"。俺の"リア"。ずっとこのまま、側に・・・

「―・・・・・・うさん!お父さん!?」
・・・子供の声がする。気のせいだろう。起きているはずのない時間だ
「父さん!しっかり、目を覚ましてっ!」
・・・何をばかな。俺はちゃんと起きている。こうして、"リア"を抱いて・・・
「そいつは、違う!母さんじゃ、ないのっ!!」
・・・違う?どこが違うというのだ。顔も身体も匂いも全てあの時のままだ
「母さんは・・・死んだの!!リア母さんは、もういないのよ・・・!!」
・・・死んだ?リアが?シンダ?嘘だ。うそだ。ウソダ。
・・・ならば俺の腕の中に居るのは誰だというのだ。リアでないのならば・・・

「お父さんっ!!」
「・・・!!!」

視界が、晴れる。頭に巣食っていた靄が一瞬で消え去り
冷えた外気に晒された俺の身体の内側に居るのは・・・

「ちぇっ・・・楽しめそうだったのに、意外にあっさり解けたわね。さすがは聖職親子ってとこかしら
 でも、んふふ。ステキだったわ・・・ね、ユウ?」

素早く身体を離し、後ずさる俺をいやらしく嘲う淫魔
そうだ、俺は・・・何をした?何を・・・してしまった?
大切なロザリオを捨て、悪魔と契約し、抱いて妻の名を穢した!

「・・・う、わああああぁぁぁっ!!俺、は、あああああっ!!」
「父さんっ!?落ち着いて・・・!!」

地に突っ伏し、震える俺の肩に、そっと毛布がかけられる
その温もり、娘の声、添えられた手が、何よりも痛かった
涙と共に、俺の中の何かが・・・"力"が漏れ、消えてゆくのを感じる
耳障りな忍び笑いと共に、動けぬ俺に淫魔の宣告が突き刺さる

「くすくすっ・・・今更、どうにもならないわ。ユウ、いえ、我がマスター。
 アナタは、私と契約した。死のうなんて無駄な事、考えない方がいいわよ・・・ふふ」
「・・・悪魔め・・・!許さないっ・・・!!」
「あぁら怖いお嬢さん。殺される前に、退散するとしましょう。
 マスター、御用の際は私の名を呼んで下さいな。そう、私の名前―アズ、と申します」
「消え去れ!悪魔っ!」

ルーシェの怒声を後に、笑いの余韻を残して淫魔が姿を消し
そして・・・重い沈黙が横たわる
どれほどの間、そうして動かずにいただろうか。さして長くは無かったかもしれない

「・・・お父さん。とにかく、街に戻ろう?」
「・・・・・・そう、だな」

極力、何も考えぬよう。ゆっくりと立ち上がり、服装を正すと
数え切れぬ程描いたイメージ・・・空間転送門を構築
「・・・ワープポータル」
しかし、呪と共に導かれるはずの魔力が、出ない
イメージ構築に間違いはない。体力も・・・万全ではないが、倒れる程ではない
ならば、何故・・・?予想は付く。いや、確信に近い。しかし、認めたくなかった
俺は・・・・・・・・・
393名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/16(金) 22:17:07 ID:DtNzwxSY
以上です。おさらば・・・(逃
394133sage :2005/12/16(金) 22:28:10 ID:DJp3aqXw
こんばは。皆様ご感想ありがとうございます。
自分では若干納得いかない話の流れもありつつ、評価していただいたことに
感謝します。うへへ、うれしー。

>>385さん
当初はかなりそれに近い詠唱でJT撃ってましたが、
は!マジシャンってJT使えないじゃん、と気づきましてTBに変更しました。
いつか再登場させるときにはそれ採用!あぁヤメテ石投げないで。

>>390さん
物語中ではTOMの名は直接はだしてませんが
いみじくもお話の冒頭部分でのネタを最後に繋げられてよかったと思います。
マジ系やったことない人にはリコの説明語りをはさんだほうがネタのつながりが
分かりやすかったかもしれませんね。読み取って頂けて幸いです。

>>387さん
ふぉおおばっちこーい!(*´Д`)ハァハァして待ってます。
395名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/12/19(月) 05:05:57 ID:I0nzLTFQ
とりあえずsage
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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