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【お子チャマは進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第3巻【エロ】

1名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 07:52 ID:oryHho/M
このスレは、各スレの書き込みから『電波キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!』ではない、
萌えでなおかつえちぃ描写の含まれる自作小説の発表の場です。
・ リレー小説でも、万事OK。
・ 萌えだけでなく燃えも期待してます。
・ このスレでの『えちぃ』基準は、「手淫」(オナーニ)だとか「目合い」(セクース)だとかのレベルです。
・ どのジャンルの文神様でも大歓迎!書いてて百合になった小説は是非こちらへご投稿ください。
・ あえて許容範囲を大きくしてあります。読者様もおおらかな気持ちで受け入れてください。

▼小説内容に関して
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・ ♀×♀の絡みをメインに据えた小説でお願いいたします。
・ 特殊ジャンルは苦手な人もいるということを考慮してやってください。
・ 話の流れ上どうしても必要なら主人公を殺すのもアリとします。ただし描写はソフトに美しく!
・ 話の流れ上どうしても必要なら♂との絡みが入ってもOKとします。ただしあくまでも百合がメインで!
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▼リレールール
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・ リレー小説の場合、先に書き込んだ人のストーリーが原則優先なので、それに無理なく話を続かせること
・ イベント発生時には次の人がわかりやすいように
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※ 読者各位様は、文神様各位が書きやすい環境を作るようご協力をお願いいたします。
※ 文神様を拒絶・萎えさせるような発言はご遠慮くださいますようお願いいたします。
21sage :2005/01/27(木) 07:54 ID:oryHho/M
前スレ「http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1088156388/l50
保管庫「http://f38.aaa.livedoor.jp/~charlot/pukiwiki3/pukiwiki.php
♂×♀スレ「http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1100643993/l50
31=226たんsage :2005/01/27(木) 07:59 ID:oryHho/M
それでは一発目、投下させていただきます。
ご感想いただけましたら、埋めがわりに前スレに書いていただいて結構です。

スレの流れに沿ったつもり?でソフトMCものを一本…
注意書きのしにくいジャンルですが、嗜好にあわないと判断しましたら
読むのを止めていただけると幸いです_| ̄|○特殊シチュなんです

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 ふわああ…あ。

「ヒマ…ねえ」
 今日もピラミッドは、じめじめ陰気の爽快気分。
 オシリス様が目覚めるまでにはしばらくあるし、冒険者の相手もだっるいし。
「ねーあんた、それBOTでしょ。ほっときなさいよ」
 冒険者に倒されては甦りを繰り返すマミーに話しかけてみる。
「あ゛ー」
 …だめだこりゃ。

 …はぁ、空しい。
 私ゃ、こー見えてもン千年前は、都でもとびっきりの美人だったのよ。
 それでオシリス王の侍女になって、王様死んじゃった後もこうして
 人間ヤメてまでお仕えする毎日さ。
 素敵な王様でねぇー。私ら侍女衆みんな、王様にイカれちまってるのよね。
 王様が亡くなられたときは、危うく私らも一緒に生き埋めって話だったけどさ。
 永遠の忠誠と愛を代償に、神の化身である蛇の魔物に転生して、
 こうして墓守代わりに居るわけね。
 ほら、こんなマミーなんかに任せらんないじゃん。
「あ゛ー?」
「なんでもないって」

 私らみんな、いまだに王様のことが愛しくてしょうがないのさ。
 そういうふうに呪いで縛られているからでもあるけど、
 みんな自分らで望んでこうして、人間やめてまでオシリス様ラブやってんのよね。
 他の子に取られたくないしさぁー。

 あぁごめんね、私はイシス。って言っても同僚みんな同じ名前だけどね。
 ン千年も昔は違う名前もあったかも、だけどさ。
 人間やめたときにきれーさっぱり忘れちった。ン千年前だしねぇ。
「ふわぁぁ…あぁ…」
 同僚は真面目に冒険者の相手してるみたいだけど。
 …かったるーい。
 王様といいことしたいよぉ。
 干からびてるように見えても、王様すっごいんだから。

 はぁぁ…たるいよぉ。
 ぐてーっと石床にウロコのおなかを伸ばしてみる。
 はー、ひんやり。

 …幸せなんだけど、さ。
 永遠の命って、ヒマだわ。
4226たんdame :2005/01/27(木) 08:00 ID:oryHho/M
「あ!」
「うげ」
 やっだー、冒険者だよ。
 なんでこんなスミっこまで狩りに来るのさ…ったく。
「…へぇ」
「なによ、この小娘」
 今と昔じゃ言葉が違うから、わかるワケないんだけどさ。
 人のことじろじろ見るなんて失礼ね。いくら私でも胸隠しちゃうよ。
「うんうん、いい感じかな」
 うわあ、何かぶつぶつ言ってる。何よこいつ。
 この服装は確か、セージっていうんだっけ?
 やだなあ。きっと暗い部屋に引きこもって1人で何かやってるタイプ。
「うんうん、じゃあ始めようかなー」
 よし、そんなキモいお嬢さんはさっさと、私の必殺ビンタでやっちゃおう。
 振りかぶって、さあ、せーのっ!

「イシスさん、聞こえる?」
「…へ?」
「あ、わかるのね。よかった」
「は? ちょっ、何で?」
 え? 何で言葉が通じるのさ。
「ちょっと通じるか自信なかったんだけどね。
あ、わたしシュバルツバルドアカデミーの学士で、専攻は考古学」
 …なんのことかはピンとこないけど、言葉は私らと一緒。
「それでね。わたし今、『ソグラト古代文明の言語と文化』っていうレポートを書いてるの」
「はぁ」
 なんのこっちゃ。
「それで、やっぱり生きた証人に聞くのが一番早いでしょ?
 だからがんばって古代語会話覚えたんだから。ね、アクセントとか変じゃない?」
「達者に話せてるんじゃないかな…大したもんだね」
 学者さんもバカにしたもんじゃないね…。
「ほんと? よかったー。じゃあさ、お礼はするからちょっとレポート協力してよ、ね?」

 …変な奴。
 ン千年で初めてだね、こんなのは。

「…座ったらどうだい。どうせこんな端っこ誰も来やしないさ」
「いいの?」
「ヒマなの。安心していいよ。
マミーとかは頭悪いから、真ん中をぐるぐる回んのさ」
「あははは。あなた面白いのね」
「そのせいで誰も掃除しなくてホコリっぽいんだけどねー」

 …私もまあ、変な奴。


「それでね、私らは王様に忠誠を愛を誓ってて、破ることはできないのさ」
「へぇー。どういう風になってるの?」
 根掘り葉掘り、私らには当たり前だったことまで細かく聞いてくる。
 学者ってのも大変なのねぇ。
「いつまでも王様への気持ちが薄れないように、自分たちで呪いをかけたのさ。
 それでもたまーに、不心得者が出るんだけどね…」
「どういうこと?」
「ン千年もいるせいかね。外に出たいってゴネ出したり、王様のこと悪く言うようなイシスがたまにいるんだ」
 …まあ滅多にいないけどね。
「はぁはぁ。そういう子はどうなるの?」
「私らで捕まえて、王様にもっと強い呪いをかけてもらうんだ」
「もっと強い呪い?」
「王家に伝わる腕輪をはめるのさ。それを着けられたイシスは、着けた人…王様に
どうやっても逆らえなくなるのさ。どんな気分かは知らないけどねー」
 どっちにしろ、私は王様が大好きだからそんなことにはならないし。
 …仕事サボってるくらいなら大丈夫。多分。
「それってどういう感じなのかなあ」
「わかんないけど。王様に逆らえなくなる以外は特に、何もないみたいだよ」
「…ふーん」

 かぽっ。

「え?」
「うん。これ、あなたにあげる」
 いきなり私の手を取って、よく手に合う腕輪を着けられた。

 …腕輪?

「えええぇぇぇえぇぇぇえぇえっ!? ちょ、ちょっとなんで!?」
 これは間違いない、王家の秘宝、服従の腕輪。
 私らの心を強く縛ってしまう強力な呪物。
 オシリス王への忠誠の呪いよりも、はるかに強力な呪いの腕輪。
「あ、やっぱこれなの?」
「ちょ、やっぱじゃないよ! シャレになんないから!
ね、早く取って!」
 …今のところ特に異常はない…けど。
「えー、やだなあ。これもレポートにしたいもん」
「…!」
 文句のひとつも言いたいけど、口から言葉が出てこない。
 これはアレかな。本物ってことなのかな。
「な、なんで人間がこんなもの…」
 王様しか場所を知らない、発見されるはずの無い宝物庫に厳重にしまわれているはず。
「え? お宅のワンちゃんが大事そうに持ってたけど…」
「ベリットかああああああああっっっ!!!」
 あの駄犬、あとでいじめる。決定。
 こそこそと、なんちゅう場所に入り込んでんのよ…。
5226たんdame :2005/01/27(木) 08:00 ID:oryHho/M
 く…どうやっても外せない。
 手を切り落とす…? やだなあ。
「ねえねえ、どんな感じ?」
「いいから、早く外してよ…自分じゃ外せないや」
「ね、答えてよー」
「…う」
 な、なにこれ。
 この子にお願いされると…急に…。

「…特に変わり…ないけど…なんだか、変な気分に」
「詳しく教えてよ」
 メモを取りながら聞いてくる。
 …やだ…なんか本当に、おかしい…。
「なんか…お願いされたら、すごく答えたくなって…あなたのこと見ると、
頭がぼーっと…ちょ、もう、だめっ、これやばいって!」
 速度増加をかけ、尻尾を跳ねさせ身を弾いて走り出す。
 逃げてしまえば大丈夫っ!
「あっ!」

 ピラミッドの罠や隠し部屋は、普通の人間は分からない。
 そこに逃げ込んで…オシリス様にこれ、外してもらおう。
「待ってよ!」
「…う」
 …ああああああっ、急に前に進めなくなったあああっ!!
 やだ…なんかあの子と離れたくない…動けない…。
「こっちに戻ってきてー」

 ずるずる…ずるずる…。
「いい子いい子」
「ううう…やだぁ…」
 うう…駆け足で戻りたくてたまらない…。
 言うとおりに戻ろうとするだけで、なんだかすごく幸せな気分になる…。
 …こんなの、逆らえないよ。
「どうするつもりなの…」
 もう半分、諦めた。
 腕輪のせいで全然イヤじゃないから…言うとおりにしよう。
「んっと、レポートに協力してもらうつもりだけど」
「…何を話せばいいですか」
 …あぁぁ…勝手に丁寧になっちゃうよぉ。
「そうね、あなたたちイシスについて詳しく教えてくれる?」
「はい…さっき話したこと以外に、ですか?」
 私らの生まれた理由や、王様に逆らえないことなどはもう話してある。
 早くレポートとやらを完成させてもらって、解放してもらおう…。

「さっき、ここはあまり人が来ないって言ったよね?」
「…そうですね。同僚は私がさぼってるの知ってるので、ほっといてくれてるみたいで…」
「でも人間の方が来たら困るしなぁ。もっといい場所ないの?」
「あ…それじゃあ、隠し部屋に案内します」
 あああああああ…人間に教えちゃダメなのに…。
「お願い。ありがとうね」
「!」
 お礼を言われただけで、ぞくぞく震えそうになる。
 …そのまま、早足で放棄された宝物庫へ案内。


「ここで…どうでしょうか」
 隠し扉の奥、水がめや机が置かれた小部屋。
 布を集めて作った粗末なベッドらしきものがある狭い部屋。
 …そう。私のさぼり部屋。
「わぁ、いいじゃない」
 ぼふっ。と私のほこりっぽいベッドに座られる。

 …かわいいよぉ…抱きつきたいよぉ…
 喜んでもらいたい…役に立ちたい…もっと私の部屋にいてもらいたい…

「どうしたの?」
「あぁあぁぁあぁああああ」
 頭をぶんぶん振ってがんばって正気に戻る。
 ダメだダメだダメだダメだ流されちゃダメだあああああ…。
「そ、それで…」
「うん、あなたのこともっと教えて欲しいな」
 …。
 どうしてこの子、こんなに聞いてもらえて嬉しくなっちゃう聞き方するんだろう…。

「えっとねー、普段はどんなことしてるの?」
「あ…冒険者の相手をしたり…王様の護衛についたり、さぼってたり…
王様のいる部屋を掃除したり…王様のお世話したり…」
 …ダメだ…。
 私のこと知ってもらえるのが、嬉しくってしょうがない。
 まるで恋してるみたいに、どきどきしてくる…。
「王様の部屋?」
「あ…っ、えっと…」
 …そ、それは最高機密…っ!
「あー、いいよ。話しちゃダメなんでしょ?
無理しないで、簡単なこと教えてくれればいいや」
「え…っ、あ、ありがとうごさいますっ!
他ならなんでも…なんでもお答えしますからっ!!」
 理解してもらえてる…。
 それだけで嬉しくて嬉しくて、口から勝手に言葉が出てくる。
「あははは…いい子なのね。隣、座っていいよ?」
「…!」
 そんなことしたら…絶対逆らえなくなる…。
6226たんdame :2005/01/27(木) 08:01 ID:oryHho/M
 …ちょこん。
「…ありがとう…ございます…」
 でも我慢できなくて、座ってしまった。
「かわいい〜」
「そ、そんな…ダメだって…っ」
 そんなこと言われたら、顔が真っ赤に…。
「それじゃあ、そうだなぁ。王様ってオシリス王だよね?」
「はい…」
「お世話って何してるの?」
「えっと…包帯をお取り替えしたり、ゲームのお相手をしたり、棺を磨いたり…
それから、その…」
 …ぁっ、や、やだ…これは…っ。
「その…」
「うん?」
「だ、だめです…これは…」
「なんでも答えてくれる…だよね?」
「…う…そ、その…」
 や、や…、我慢…できない…
 言っちゃう…っ!!
「…私たち…毎日、順番に…王様に…」
「うんうん…」
 メモされてる…。
 だめ…だめだよ…っ…止まってよ…っ!!

「王様に…抱いていただいてます…」
 っ…ああああぁ…
 …言っちゃったよ…。
 顔真っ赤になってる…肩が震えるくらい恥ずかしいよ…。

「へぇ〜。イシスも恥ずかしいんだ、そういうの」
「は、はい…」
「うーん、どういうことしてるのかも聞きたいけど…。
さすがにそこまで趣味悪くないしなぁ」
「あっ、そ、そんなにお気遣いいただかなくても…大丈夫です」
 …大丈夫じゃないよ。
 ぜんぜん…大丈夫じゃないのに…。
「いいよいいよ、無理しなくっても。あなたをいじめたいわけじゃないから」
「ありがとうございます…」

 はぁぁあぁ…。
 この子の言うことを聞いたり、優しい言葉をかけてもらったりすると…
 急に心がかぁっと暖かくなって、幸せになって…。
 言うことを聞かずにいると、そわそわして、ものすごく不安になって、
 従いたくてたまらなくなって…。
 これが…王家の秘宝なんだ。
 呪いのせいってわかってるのに。
 なのにこんなに幸せで、愛しくなっちゃうなんて。

「うーん、でも、あなたの下半身は蛇よね」
「あ…はい」
「どうやってえっちなことするのかだけ、教えてもらっていい?」
 …やっぱりきた…もうだめ…逆らえないよ。
「はい…あの、私たちは…性器がないので…」
 あああ…止まんない…幸せになっちゃうよぉ…
「この姿になるとき、王様の情けで…その…」
「うんうん」
 また…熱心にメモ取られてるのに、恥ずかしいこと言っちゃう。
 …こんなの…我慢できない…
「性器以外で…王様に良くしていただけるよう…つくられて…」
 ああああああああああああ。
 何言ってるの…私…。
 そんなこと、人間に話すなんて。

「へえ…どんなふうに?」
 だめ。
 そんな風に、少し顔を赤くして聞かれたりしたら。
 どんなに恥ずかしいことでも、聞いて欲しくてたまらなくなっちゃう。
 このかわいい人間の女の子に、全部知ってほしくなっちゃう。
「胸や…口…他にもたくさん…
人間のころとは比べ物にならないくらい…敏感にできてて…」
「ふむふむ。すごいなぁー。それ新説だよ、来てよかったー」
「あ、ありがとう、ございます…私でお役に…立てる…なんて…」
 恥ずかしくて死にそう。
 なのに、ものすごく嬉しくて…頭がぐちゃぐちゃ…。
「うんうん、そこらへん興味あるなぁ…全然知らなかったよ」
「えっと…じゃあ…?」
 あ。
 なんか…嫌な予感が。
7226たんdame :2005/01/27(木) 08:01 ID:oryHho/M
 …。
 しばらく、考えていて。
「うん、決めた」
「!」
 びくっ。
「口や胸でえっちができるってこと、調べさせてもらえるかな」
「え…あ、あ、は、はいっ、よ、喜んで」
 だ、だめ…だめだって…!
「わたしのおやつあげるから、舐めてみてもらえる?」
 懐から、キャンディを一粒取り出して。
「…あ、いただけるんですか…ありがとうございます」
 …嫌な予感がいきなり、大当たりだった。

「じゃあ、噛まないでゆっくり、なくなるまで舐めてね」
「わかりました…」
 ぱく。
 …甘い。
「おいしい?」
「はい、とてもおいしいです…」
 この子にもらったものならきっと、石ころでもおいしく舐められる。
 今の私はそれくらい…おかしくなっている。
「口がどういうふうに感じるのか、舐めながら教えてよ」
「…は、はい…っ…」
 や…そ、そんなのって…。
「今はどんな感じなの?」
「静かに舐めてますから、まだ…」
「感じるように舐めてみてよ」
 …う…せっかく、なんとかなると思ったのに…。

 ちゅぱ。ちゅぷ、ちゅぱ。
 口の中でとろかすみたいに、念入りに舐める。
 そんなことをしたらやばいのに、やめられない。
「ん…ふぅ…ん、んぅ、ふぁぁ…ん」
「良くなってきたの?」
 私の様子をメモしてる…。
 もっと、もっと私を知ってほしい。
 もっと…記録してほしい。
「はぁ…、は、はい…いただいたキャンディが…甘くて…きもちいい…です…」
「本当に口で感じるんだー…」
 ちゅぷ…ちゅうう…ころころ…ちゅぷ…。
 舌の上で転がして…ほっぺたで包んで…歯の裏を転がして…。
「んふ…すごく…感じて、尻尾が…ふぁあ…ん、はぁぁ…ん、ちゅぷ…」
 きもちよくて…腰から下にびりびり来て、ぴくんぴくん尻尾が跳ねそう。
「おいしそうだねー、わたしも食べようっと」
 目の前でまるいキャンディを、ぱくっと食べる姿。
 同性なのに。
 小さな唇がとても愛しく見えて。
「んっ…ふぅぅ…んぅぅぅ……っっっ!!」
 飴を舌で上あごに押し付けながら、尻尾をきゅうっと縮こまらせて…。

「…はぁ…はぁぁああ…ん…はぁ…」
「あら、いっちゃったの?」
「は、はい…すみま…せん…」
 信じられないくらい早く…いってしまった。
 この子を見ていると、変な気持ちが大きくなって…抑えられなくなって。
 でも、目が離せない。

 ちゅぱ…ころころ…。
「…っふぅぅぅん…はぁあぁあ…」
 『なくなるまで感じるように舐め続けろ』と言われているので、
 いっちゃってもまだ止められない。
「ちゅぱ…っ…んふぅぅ…ふぁぁぁああ…っはぁあぁぁん…」
 頭が真っ白になるくらい…自分では、怖くてできないくらい…。

 ぼふ。

「…ん、っふあぁ…っん…え?」
「ふふふ…」
 私の尻尾の上にまたがって、ベッドの上に押し倒された。
「見てたら…変な気分になっちゃったじゃない」
「あ…ご、ごめんなさい…っ!」
「え?」
「申し訳ありません…私が淫乱だから…あなたまで…」
 …私…すごいこと言ってるよ。
 でも…言わないと、息ができないくらい、苦しいよ…。
「いいのよ。ここからは…わたしが実地で、詳しく調べるの」
「あ…っ…ありがとう、ございます…」

 ちゅ。

「んっ!」
 キス、された。
 急に…今まで何千年も生きていて、本当によかった。
 それくらい嬉しい気持ちで胸がいっぱいになる。
「んぅ…っん、んんぅ…っ」
 舌が入ってきて…飴で潤っている私の口の中を、舐めていく…。
 気持ちよすぎて、上体が倒れそうになるけど…背中を抱かれて倒れない。
 幸せで、気が遠くなりそう。

 ころん。

 なにか入ってきた。
 …甘い…。
 キャンディ…もうひとつ。
 この子が舐めてたキャンディだ。
 それを理解したころ、そっと唇が離れた。

「ふたつとも、大切に舐めててね」
「ふぁ…あ…ありがとう…ございます…」
 口移しで、もらっちゃった。
 それを理解した瞬間、理性が飛んでいきそうなくらいの幸福。
 こんな。こんな嬉しくて気持ちいいことをしてくれるなんて。
「よいしょっと…」
 ベッドに座った私の尻尾の上に腰掛けて、片腕を私の肩に回して。
「あ、あの…座り心地…大丈夫でしょうか…」
「うん、大丈夫ー。おっきい尻尾だよねー」
「あ…う」
 褒められたのかもしれないけど、なんだか恥ずかしい。
8226たんdame :2005/01/27(木) 08:01 ID:oryHho/M
「ねえねえ」
「はぁ…ん…はぁ…あ、はい…」
「ここ見て」
「!」
 ぺろりと腰布をめくって、見せてくれたそこにはむき出しの女性器。
「前貼り取っちゃった。ね、ここ触って欲しいんだけど」
「え…あ、あの、いいんですか?」
 こんな素敵なところを触らせてもらえるなんて。
 私は持ってないけどこの子にはある、素敵な器官。
「気持ちよくしてね?」
 私の尻尾をウロコの上からさわさわ撫でて、にっこり笑う。
 震えるくらい、きもちいい…。
「は、はい…っ、ん、ふぅ」
 嬉しいあまりに、キャンディが口からこぼれそうになった。
 本当はこんなことしたくなんかないのは、わかってるのに。
 ものすごく嬉しくて。愛しい気持ちがふくらんで。
 どんどん、えっちな気分が…沸いてくる。

 くちゅ…。
 …とろとろに濡れてる。
「何千年も触ってないんだっけ」
「は、はい…その、良くなかったら…あの…」
「いいのよ。触りたいように触って…」
「は、はい…」
 ぎゅっと肩を抱き寄せられて…我慢できなくなった。
「んっ…そう…もっと触って…」
 くちゅ…ちゅぷ、くりくり…。
 ン千年生きて、初めて触る他の女の子の性器。
 確かめるみたいにそっと撫でて、くすぐって…。
「はぁあ…やらしい触り方好きなんだね…」
「そ、そんな…あの…良くない、ですか…?」
「気持ちいいよ…ほら、飴も味わって、何も考えなくて、いいから…」
 むにゅ。
 …胸を、触られた。
「…っふぅぅぅん…っ!」
「おっきい胸…いいなぁ」
「ふあぁあっ…っんっ、くふぅんっ!」
 そのまま乳首をこりこりされて。
 気持ちよすぎて、またキャンディを落としそうになる。
「すっごく揉みやすいよ…ほら」
 むにゅう。ぽよん。こり、こり…っ、くりゅっ。
「んぅぅぅぅっ…! ふぅ、んふぁんっ、ん、ふぅんっ!」
 口を開けたら本当に落としてしまいそうで、開けられない。
 気持ちいいのが外に出ていかないから、我慢するのに尻尾がびくんびくん震えだす。
「ほら…ちゃんと飴も舐めながら、わたしのも触るの…できるでしょ?」
 できない…そんなことしたら、私がめちゃくちゃになる。
 なのに。
「んぅぅっ、んふぅぅんっ…ん…っふぅぅ…」
 じゅぶ、ちゅく、ぐちゅ、ぢゅぶっ…
「はぁあああ…そう、それ…そこいいよ…」
 私の手でこの子が…喜んでくれる。
 この子が舐めてたキャンディと、この子の手で、私を気持ちよくしてくれる。
 …幸せすぎて、何がなんだかわからない。
 甘い味覚と、甘い快感で…頭がシロップ漬けにされてる。

「ねえ…もう、いきたい?
口も胸も…びりびり感じちゃってる顔、してるよ…」
 大きな動きで優しく胸を撫でながら、赤い顔で言う。
 …ものすごくいやらしくて、魅力的な顔。
「あ、あの…あなたが、良くなるまで…我慢します…」
 本当は我慢できないけど。ものすごくいきたいけど。
 この子をいかせてあげるまで…自分だけなんて、だめ…。
「いい子なんだね…どこまで我慢できるかなぁ?」
「…え…っふぁぅっ! ん、んぅぅぅっ…っ!」
 むにゅう…むにゅ…ぷにゅ、ぷにゅ…。
 私の右胸を揉む手が、また感じさせるための手つきに戻った。
 乳房をほぐすみたいに揉みながら、乳首を摘んでぷにぷにとつぶして、擦り合わせたり。

「キャンディ、苦しいでしょ?」
 そっと身体を寄せて…。
「わたしに返して。あなたの舐めたキャンディ」
「ん…っふ」
 ちゅ…っ。
 れろ…ちゅぱ、ぺろ、ぺろっ…ちゅぷ。
「…っ…ふ…ぅぅん…」
 舌が口の中を動き回るたび、いってしまいそうになるのを堪える。
 まだ大きなキャンディと、だいぶ小さくなったキャンディを器用に舌で取り出して、唇が離れた。
「甘くておいしい」
「はぁ…はぁ、ふ、はあぁぁ…」
 久しぶりに息をした気がする。
 気持ちよくて、口の中がびりびり痺れっぱなし。
9226たんdame :2005/01/27(木) 08:02 ID:oryHho/M
「じゃあ、このままわたしのあそこ、指でしてよ」
「はい、わかりました」
「ただし、これを舐めながら」
 ぴっと、わたしの前に人差し指を出す。
「あ…」
「もちろん、感じるようにしゃぶってね」
「…わかりました…」
 はむ…ちゅう…。
 なんか…おいしい…。
「じゃあ、はい」
 脚を開いて見せてくれる。
 無造作に見せられても、どきっとしてしまう…。
「入り口の上の、お豆みたいなところ…感じるんだよ」
 お豆みたいなの…これかな。
 ずっと昔…私もこれ、好きだったような…。
 …こりっ。
「ふ…っはぁぁぁああ…そう…それ、びりびりってするの…」
「ちゅう…ちゅ、ちゅぱ…」
 赤ちゃんみたいに指をしゃぶりながら、お豆を指先でころころ。
「はあぁあ…すごい…ほら、あなたも…」
「…っふぅっ…んふ、んぅぅ…っ」
 口の中の指をくいくい動かして、私の長い舌を撫でて、押してくれる。
 そんなことをされたら、私もびりびりって感じちゃう…。
「指舐めて感じるんだ…すごいね」
 くすくす笑われてものすごく恥ずかしいのに、きもちよくてたまらない。
 ぼーっとしてるうちに、この子のあそこの中に指を入れていた。
「んふっ…えっち」
 じれったくなったのか、こりこりキャンディを噛み砕く音がする。
 じゅぷじゅぷ音を立てながら、親指でお豆を押して、中を擦ってみる。
「はああぁあ…そうそう…いいよぉ…」
「んぅぅ…っんふうっ、んぅぅんっ…」
 くにくに動く指を敏感な口内でしゃぶっているんだから、
 きもちよすぎて、目の前が真っ白になりそう。
 …こんなことしてたら、すぐにいっちゃいそう。
「はあぁぁああん…そう、もっとしてよぉ…」
 入れた指に襞がまとわりついてくるみたい。
 この子も今の私みたいに感じてるのかなと思って、指をくにくに動かしてみる。
「んっふあぁあっ、そ、それ…いいよ…っ」
 ここは、私の口の中くらい感じるのかな。
 …気持ちよくなって欲しくて、めちゃくちゃにかき回す。
「はぁあああ…んっ、急に…っふあぁ…どうしたの…?」
「んっ…んふぅっ、ん、んぅんっ、んぅぅ…っ」
 だめ…がまんできない…っ…身体ががくがく…

 ちゅぽん。

「っふぁぁぁあっ…!」
「…いきそうだったんだ?」
 …あ、…あ。
「…あ…も、申し訳…」
「いいよ、気持ちよかったから。
でも今いっちゃったらダメなんだよね?」
「…は、はい…」
 身体のあちこちが…かくかく震えてる…。
 早くいかせてもらえないと…私、ダメになりそう…。
「いきたい?」
「はい…」
「じゃあ、わたしを気持ちよくしなきゃね」
 …うう。
「はい…」
「あなたが言ったんだもんね?」
 …何かメモってる。
 きっと、いきたくてたまらない私がどれだけ我慢できるか調べてるんだ…。

「そうね、じゃあわたしのここ、あなたの口でしてほしいな」
「そ、そんな…いいんですか…?」
「もちろん。だって、少し休ませないとあなたいっちゃうでしょ」
 う…。
「す…すみません…」
「ここに尻尾を置いてくれる?」
「あ、はいっ」
 ベッドの上に弧を描くように私の尻尾を置くと、その先の方にこちらを向いて座った。
「これで、できるかな」
「はい、できます。あの…ありがとうございます」
「いいの。味わっていいよ」
「はい…」
 ちゅ…っ。
 そこに口付けすると、熱くて…そんなはずはないのに、とても甘くて。
「おいしい…」
「…うそでしょ」
「おいしいです…」
 すぐに、止まらなくなっちゃって、先が少し割れたちょっと長い舌で、舐める。
「んふ…舌、すごいのね…奥まで舐められて、気持ちよさそう」
 舐めるだけで、舌がびりびりして感じちゃう。
 この熱くて甘いお汁を飲むたびに、幸せがこみ上げてくる。
 ちゅうっ…じゅる、ちゅうう…。
「ふぅぅん…っはぁあ…いいよ…中も…して」
 舌をうんと伸ばして、中に入れてみる。
 ちゅるる…じゅぷ、つぷ…ちゅぷ。
「ふああぁぁあ…変なの…中、舐められてる…」
「んふ…ん、ふぅぅ…ん、んふぅ…」
 舌がきゅうっと締め付けられて、私まで感じちゃう。
 中の舌触りを確かめるように、そっと撫でるだけで…私まできもちよくなる。
「はぁ…ん…ね、ひょっとして…舐めながら感じてる?」
「んっ…ふぅぅぅん…っ、ん…っ」
 喋れないので、こくこく頷いて返事をする。
「かわいい…じゃあさ、指でお豆いじりながら、中の上のほうを舌でしてみてくれる?」
 指で、お豆をぷにっとつぶしてみる。
「ん…っはあぁぁぁっ…そ、そこと…中の…おなかがわ…」
 言われるまま、奥から入り口にかけてつぅーっと舐めていく。
「…っふああぁぁあぁあ…す、すごい…舌…いいよぉ…」
「んぅぅっ…ん、んぅぅ…っ!」
 きゅううううっ…と舌が締められて、擦られる感覚。
 …自分が口から全部出て行っちゃうくらい…きもちいい…。

 こりこり…ちゅぷ…くりくり…。
「こ、これ…すごいやらしいよぉ…やぁ、お豆…痺れる…っ」
 ちゅぷ、ちゅぶ、ぴちゃ、ちゅぷ…。
「はっ、ふぁんっ、お腹の中…舐められて…っふああぁぁあ」
「ん、んぅぅっ、ふぅぅぅ…っ、ん、ふぅぅぅぅ…」
 視界が本当に真っ白になって、きもちいいことしかわからない。
 きゅうきゅう舌を締め上げられて、痺れてどう動かしてるかもわからない。
「お、奥舐めて…っ…そのまま…いっちゃいそう…っ!」
 舌を奥まで伸ばして…つきあたりのころんとしたところを舌先でくすぐる。
 れろぉ…っ…くりくり、ちゅぶ、ちゅぷ…っ
「あ、あぁぁあぁぁあっ! す、すご…っふぁ、あ、だめ…っ」
「ん、んぅぅっ! ふっ、ふぅんっ、んぅ…っ…」
 こりっ…くりゅ、くりゅ、きゅううう…っ…ちゅぷ、くちゅ…っ
「…ふあぁあっ、あ、あぁあぁぁぁあぁぁぁあぁぁっっっ……!!」
「ん、ふぅぅ…っ…ん…っ…ぅぅぅぅぅ……っっ!!」
 舌を奥に吸い込まれそうな感覚の中、息を止めて、ものすごい汗をかいて、
 この子の腰に抱きついたまま、がくんがくんと全身が、震えて、
 きもちよくって…しあわせで…うれしくって…
「…あぁぁあ…はぁ、はぁぁ…」
「…はぁ…はぁ…はぁ、ふぅ、はぁぁあ…」
 …思いっきり、いってしまった。
 よかった…一緒にいくまで、我慢できた…。
10226たんdame :2005/01/27(木) 08:02 ID:oryHho/M
 …かりかりかり。かりかり。
 私の机を使ってメモをまとめる音。
「…ふう。『イシスの夜伽に関するまとめ』の章、できた!」
「お、おつかれさまです…」
 …ぜ、絶対見たくない…。
「じゃあ次の話なんだけど」
「ま、まだあるんですか…」
「そうそう。文明の発生には大きな河が必要なのよ。でもソグラト砂漠にはそれらしき河がない。
そこらへんについて知ってることある?」
「…思い出してみます」
「アクアベネディクタのしすぎで干上がったって新説を考えたんだけど、相手にされなくて。
もしかしたら、ウンバラ村も汲み上げすぎで地盤沈下するかもしれないのに…」

 そこで。
「オシが出たぞーっ!!」
「任せて、今日こそクラウンもぎとるんだから!」
 広間に通じている伝声管から声がした。

「今の、なんて意味ですか?」
「えっと、オシリス王が現れて、ボス狩りの人に狙われてるみたい」
「…行かないと」
「え?」
「私、王様の側近役だから。行かなくちゃ!」
 こんなところでさぼってる場合じゃない。
 行かなくちゃ!
 速度増加をかけて、髪を整えるのも忘れて部屋の出口へ。

「待って!」
 …待ちたい。すごく待ちたい。
 あなたのことは、死ねと言われたら死んだっていいくらい愛しい。

 でも!

「ごめん。私、仕事だから」
「ちょっと待ってよ! その腕輪のほうが強いんじゃなかったの?」
「そうだよ」
「どうして…」
「…そりゃ私、王様のこと好きだもんさ」
11226たんdame :2005/01/27(木) 08:03 ID:oryHho/M
「ファイアーボルト !!」
「グオオオォォ」
 くっ、もう始まってる。
 他のイシスは皆やられてるね…。
 私なんかがいたって、こんな、変な光噴いてる連中にできることなんかないけどさ。
「わ、こっちイシス沸いたよ!」
 私も王様も、魔の者。死ぬことのない者。
 それを助けに入ったところで、死ぬほど痛いだけでいいことないんだけどさ。
「まとめてMEで焼くからいいよ、連れて来て」
 それでもやんなきゃいけないんだよね。
 このために人間やめて、ン千年も生きて来たんだから。

 さーて。
 それじゃいっぺん、死んできますか。王様と。

「マグヌスエクソシズム !!」
 …。
 …あれ?
 痛くない。

 地面にいつもと違う光が敷かれてる。
 これって…?
「ちょっと、誰よLP敷いた奴!?」
「…あそこのセージさんですよ。見てた」
「MPK? このわたしのボス狩りジャマするとはいい度胸!」
 …あ、あそこにいるのって。
 さっきの子…?
「手伝うから、やっちゃいなさい!」
 そんな古代語が聞こえた。

「ジャマだけどほら、メマーしてきてよ。アスペルシオ !!」
「もったいないなあ…」
「あんたBSなったばかりでしょ。わたしがFBでMVP取るんだから!」
 双子のようによく似たブラックスミスとウィザード。
 ウィザードの方がファイアーボルトの詠唱を始めた。対象は王様。まずっ!
「スペルブレイカー !!」
 …あ、止まった。
 あ、ぼけっとしてる間に王様に殴られてる。
 あ、倒れた。
「あああああっ! 何てことをっ!」
 あの子がVサインをよこしてるんだけど…。
 ホントにいいのかな、これ。
「アドレナリンラッシュ !! オーバートラスト !!」
 聖水で援護されたBSが戦闘準備をしてる。
 うあー、近寄りたくないなあ。
「ディスペル !!」
「ああああっ!? ちょ、何するのさそこの人!」
「グオオォォォ」
「えい」
 …王様とふたりでボコして倒して。
 残りはプリースト。
「リザレk…」
「スペルブレイカー !!」
 MEプリのリザは大抵4ないって誰かが言ってたっけ。


「…よくもやってくれたわねー…あんたのギルド覚えとくわよ」
「帰ったらそこのセージさん通報ね」
「はあ…帰ろ」
 …あーあ、全滅させちまったよ。

「…こんなことして、よかったんですか?」
「いいのいいの。王様無事でよかったじゃない?」
「だって、私たちは倒されてもじきに甦りますし」
「でも、わたしはあなたが倒されるの見たくないもん」
 …う、また幸せな気持ちが…。

「いや、でも…人間が人間を攻撃しちゃいけないんじゃ」
 何言ってたかわかんないけど、恨みがましく見てたし。
「アカデミー戻ったらしばらくルーンミッドガッツ来ないし、だいじょーぶでしょ」
 …いいのかなあ。

「それで、オシリス王様。お初にお目にかかります」
「…我らの言葉が話せるのか、娘」
「私たちの時代について学んでいるそうで…」
 この仕事について以来、王様と話した人間とか、初めて見たよ。
「偶然手に入れた服従の腕輪、勝手に使わせて頂きました。お許しください。
彼女から聞いた知識を、王家の一族に支障のない範囲で考古学の発展の助けにしたいのですが…」
「なんと…。お前、腕輪を使われたのか」
「…すみません」
 …うう、これは厳罰ものだよねぇ。
「彼女を責めないでください。彼女は、腕輪の主のわたしの引き止めを
振り切ってまで王を助けに走りました。良い従者をお持ちですね」
 うーん…。
 この子、やり手だねぇ。
「ふむ…。このまま何もなく倒される繰り返しの時を刻むよりは、面白いかもしれんな」
「レポートの発表を許していただけますか?」
「うむ、許可しよう。おいイシス」
「は、はい」
「お前、助手として付いて行ってやれ。
娘、お前が死ぬまでこいつを貸してやろう。腕輪も持って行け」


 ……は?
12226たんdame :2005/01/27(木) 08:05 ID:oryHho/M
 どたどたどた…。

 うーん…うっさいなあ。
 このところ、新しいレポートの手伝いでロクに寝られてないんだからさぁ…。

 私は、とある学者の助手。
 わけあって、下半身は蛇。

「きたきたきた、きたわよーっ!
『ソグラト古代文明の言語と文化』、学内レポート最優秀賞!!」
「うわあぁあぁっ、先生、おどかさないで! …あ、おめでとうございます」
 この人はほんと、元気だね。

「…は、さておいて」
「さておくんですか!?」
「済んだ論文は皆のもの。次があるでしょ!」
「…はぁ。次というと『太陽神信仰の教義と今に残る教徒たち』ですか」
「そうそう。だから、インタビューに行くわよ!」
 …まさか。

「あの、誰に…?」
 …今度はマルドゥークあたりに話しに行く気じゃないだろーね。
「もちろん太陽神アモン・r」
「待ってください」
 ムチャ。絶対ムチャ。死ぬから。
「待たないわよ! きっと太陽神信仰には永遠の命のヒントがある!
そしてわたしは転生を遂げ、プロフェッサーになるのよ!」
 いやそれ、何か違う気がするんだけど。
「どうしてそんなことを…」
「命が短かったらあなたと長くいられないじゃない」
 『ソグラト古代文明の言語と文化』のレポート以来、先生のおかしさに拍車がかかった気がする。
 こっちはいまだに逆らえないだけに、身が持ちゃしない。

「というわけでとりあえず、ラーへの貢ぎ物を用意しましょ」
「何をですか」
「太陽神の象徴?」

 …。

「じゃあシュバルツバルド軍を借りてチュンリムを併合から、かな?」
「レポートのために戦争始める気ですかっ!?」
「そうと決まればえっちして気合入れましょ」
「なんでええええええっっ!?」


 …まいった。

 永遠の命も、いつまでもヒマとは、限らないのね。

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久しぶりなのにあいかわらずキャラ付けが独自すぎてどうかとも思います('A`;)
前スレでいまだに覚えていてくださる方がいて驚きですよ!

また長いサイクルで現れるかもしれません。
どうぞよろしくお願いします_| ̄|○
13226たんsage :2005/02/01(火) 00:59 ID:6koQ8PAM
好評に付き、短いサイクルになりました。
斬新に過ぎる切り口で、しかもえろ薄めですが…面白くない、かも('A`)

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 大木をも穿つ剛槍が森の静寂を切り裂き、迫る。
 恐怖はない。今の私には風の精霊の加護がある。
 身体をひねり、槍に肩を擦らせてかわす。

 ヒュゴゥッ!!

 槍に遅れて音が耳に届く感覚。
 肩がチリチリと痺れる。
 大丈夫、風に身を任せればいい。
 そのまま、背を向ける。
「バックステップ !!」

 ――交錯。

 …大きな背中だな、ほんと。

「バックスタブ !!」
 見上げるように大きな背に、短剣が柄まで突き立てられた。


 ……。

「…ハ…ァ」
 やってしまった。母の仇をこの手で。
 …実の父をこの手で。

 止めを刺され、ごろりと転がった首。
 …偉大な戦士が無残なもの。
 ゴブリン族の守護神とされる戦の精霊。その顔を象った仮面が痛々しい。
 ゴブリンリーダーの仮面。彼は、戦神にその着用を許された偉大なるゴブリンリーダーだった。


 …関係ないけれど。
 ここルーンミッドガッツには数多くの噂や、都市伝説がある。

 曰く、魔物がときどき落とすリンゴは通常より塩辛い。
 曰く、神の使いに見初められ現世から連れ去られることを「神隠し」と呼ぶ。
 曰く、痔を患う者は騎乗不適格として騎士への転職を認められない。
 曰く、オーク族に認められオーク勇者とされた人間がいる。
 曰く、トリスタン三世の正体はダークロードである。
 曰く、淫具の製造を専門に行うブラックスミスがいる。
 曰く、武具の精錬をするならば朝がよい。
 曰く、ジュノーにある大学の末席には何故かイシスの名がある。
 曰く、アラーム仮面を14日着けたままでいると取れなくなる。
 曰く、ゴブリン族と人間の間に産まれた子供がいる。

 …数を挙げればきりがない。
 どれもこれも、眉唾のバカバカしい物ばかり。
 でも。中には本当のことが混じっていることも、ある。


「これは、もらうよ」
 首標から勝利の証として、仮面を取り外す。
 戦士から誇りである精霊の仮面を剥ぎ取って良いのは、勝者だけだ。
 この男、こんな顔してたのか。
 初めて見る父の顔。
 死ぬために作ったような迷いのない表情。
 …関係ない。
 こんな男は、私の父ではない。

 私の母は修道女。つまり人間のアコライトだ。
 ある冒険の際に、ゴブリンリーダーと遭遇し、力尽きた。
 その頃の母は今の私よりも幼かったが、美しかったそうだ。
 そんな母を捕らえたあの男は、当然のように母を慰み者にした。
 ゴブリン族は総じて小柄であるため、未成熟な人間の女性を好むそうだ。
 あの男は、ゴブリン離れした巨漢だったけど。

 やがて母は、私を身篭った。
 母は苦しんだそうだ。
 幼い身体に異種族の子は、いくら近しい種族といえど大きな負担だったのだろう。
 だが母は人間の街へ戻されることもなく、そのため治療も満足に受けられず…
 …私と入れ替わるように、息を引き取ったそうだ。

 だから、この男は母の仇であって、私の父ではない。

「精霊よ。加護に感謝いたします」
 私の面は風の精霊の顔。
 短剣を扱うゴブリン族の剣士が用いるものだ。
 精霊に礼を告げ、素顔を誰にも見られないよう…そっと自分の面を取り外す。
 そして、戦神の面へと付け替える。
 これがリーダーの証だ。
「みんな、もういいよ」
 先程から森に隠れて様子を伺っていたゴブリンたちに合図する。
 途端にたくさんのゴブリンが私とリーダーの死体の周りに集まった。
 私とこの男のどちらの味方をして良いか解らなかったのだ。
 本当ならリーダーに従わなくてはならないのに、どちらにも付かずに見守ってくれたのだ。
 私はこの子たちを斬りたくない。良かった。
 …この男はそれを解っていて部下を呼ばなかったのだろうか。
 いや、そんなことは関係ない。
「……」
 仮面で表情は解らないが、皆がリーダーの死体と私の新しい仮面を見比べる。
 それはそうだ。
 精霊の加護を剥ぎ取られ、素顔を晒されること。
 それは、ゴブリン族の戦士にとって最大の屈辱なのだから。
「リーダーは死んだ。私が、新しいリーダーだよ」
「……」
「何よ」
 この子たちがあまり喋らないのはいつものことだけど、何か引っかかる。

「リーダー」
「何?」
 やっとひとり、火の精霊の仮面の子が口を開いた。
 さすがになんだか、呼ばれ慣れない。
「お父上、埋めてもいいか」
 丁寧にぼろ布で先代の首を巻いて、顔を隠しながら言った。
「父じゃない。だけど、英雄の墓にしてあげて」
「わかった」
 ちょこまかと皆が集まって、ゴブリンらしからぬ大きな躯を運んでいった。

「…さようなら」
 これも、戦士の一族の掟。
 リーダーが倒されたなら、より強い者がリーダーになる。
 私は、この森に住むゴブリンみんなのために。
 …リーダーに、ならなくちゃいけない。
14226たんsage :2005/02/01(火) 00:59 ID:6koQ8PAM
「え? 侵入者?」
「来てる。東。ひとりだけ」
 2日後の昼下がり、リーダーの部屋。
 偵察の、狩猟の精霊の仮面を着けたゴブリンアーチャーの報告。
 どうやら、村の方まで来そうな人間がいるらしい。
「こういう時、先代はどうしてた?」
 先代はあんな奴でも、皆にとっては誇りだった。
 それに劣ってはダメだ。
 最低でも、同じことができなくては。
「出て、追い払っていた。いつも先頭」
「そっかぁ…それからは?」
「今日、敵、若い女。お父上、その…」
「ああ、いいよ。わかった」
「いいのか」
 どうせ捕まえて犯すのだろう。
「ありがとう、戻っていいよ」
「リーダー、人間倒せるか?」
「え?」
「人間といたのに、倒せるか」
 …ああ。
 私はここで産まれ、ずっと…そう、ノービスとして世に出られるくらいまで。
 この村で、この子たちに育てられた。
 ついつい「この子たち」呼ばわりをしてしまうが、ゴブリン戦士の皆はたいていわたしより歳上。
 私も人間としては子供のように小柄なのだけれど、この弓使いの子はもっと小さい。

 ひとりで人間の街へ出られるくらいの歳になったとき、わたしは村を出た。
 修行のため。あと、母と同じ目に逢わされないため。
 母のことはこの子たちに聞かされて、知っていた。
 この血を活かし、人間の戦士の技を得る修行をするために村を出た。
 ゴブリンと人間のハーフとして生まれた私は、どちらかというと人間に近い身体をしてる。
 少し色黒で小柄で、耳が長いくらい。つけ耳が流行っていたのもあって、問題なかった。
 仮面も、ファッションとしてすぐに受け入れられた。
 たまに、耳と一緒に着けられるの? なんて聞かれたけど。
 孤児としてシーフギルドに拾われ、敏捷なゴブリンの血を活かし、すぐにのし上がった。
 人間の言葉はいまだにうまく喋れないけど、いっぱしのローグにはなれた。
 そうして得た技と、あの忌々しい男の血がくれた力強い肉体。
 少し時間はかかったけど、こうして母の復讐には成功した。

 後は、世話になったこの子たちのためにゴブリンリーダーとして、戦う。
 相手が人間でも、戦うと決めた。

「ちょっとその弓、借りていい?」
「まだある。持って行っていい。リーダー、弓も使えるのか」
「ありがとう。剣ほど得意じゃないけど、少しね」
 ちょちょい、と冒険者時代に手に入れたプランクトンカードを4枚。
「リーダー、何してる?」
「人間たちはね、武器をこうして強くするの」
「リーダーの短剣みたいにか」
「そうそう」
 あのグラディウスには、苦労して集めたヒドラカードが挿してあるのだ。
 このコンポジットボウに挿しているのはその副産物。
「じゃあ、行こうか」
「心配だ」
 ゴブリンライダーのマシンにふたり乗りで、報告の場所へ向かった。


「あそこね」
「そうだ」
 報告の場所ではロータージャイロが空から様子を伺っていた。
 マシンは適当な木陰に停めて、歩いて様子を見に行く。
「何あの兜…」
 見た目はモンクの少女なのだが、私ほどではないにせよ小柄な身体に不釣合いな、
 豪華に装飾された大きな兜をかぶっている。
「あれは、オークヒーローか」
 まさにオークヒーローがかぶっている兜のミニチュア。
 オークヒーローといえば、友好種族であるオーク族の英雄にして、オークロードと実験を分け合う長。
「どう見ても人間のモンクだし、そんなことないと思うけど…」
 どうせ人間の好きな、モンスターを真似たファッションの一環だろう。
「どうする」
「とりあえず、撃つよ。ここより先には来て欲しくない」
「まかせる」

 ビュッ!
「うわっ!?」
 矢を放ってみたが、どうやら避けられたらしい。
「くそ、あっちか…?」
 ビシュッ!!
「どうも弓ゴブと違うな。人間?」
 うう、軽く避けられてる。
「ルアフ !!」
 …大丈夫。
 森を利としたゴブリン族は、そうそう発見できるものじゃない。
 ビシュッ! ビュンッ!!
「…ヘタクソめ。こっちかな?」
 当たらないと思って、矢の飛んできた方に歩いてくる。
 ニューマもなしにそこまでなめられるなんてっ!!

「リーダー、貸せ」
「え?」
 弓使いの子にコンポジットボウを取り上げられた。
 シュバッ!!
「ぐあ…っ!? …く、そ…っ」
 命中。しかも、カードの効果であっさりと侵入者は眠りについた。
「見ろ。こいつ、素早くない」
「…うそぉ?」
「リーダー、剣の方が向いている」
「う、うるさいな」
 な、情けない…。


「…ん…ここは?」
 人払いをし、外に見張りを立たせて、ここは私の…リーダーの部屋。
 皆しきりに心配してくれたけれど、私が短剣を持てば並の人間など相手にならない。
 今は、捕らえてきたモンクの子が起きたところ。
 もちろん手足を念入りに縛り上げてある。
 高価そうな服を着ていたので、ぼろ布に着替えさせた。
 高価そうな兜も、横に置いてある。
「部屋。ゴブリンリーダーの」
「…は?」
 頭の上に?と汗が同時に出た。
 そんなに無理してまで怯えなくて良いのに。
「私、ゴブリンリーダー」
 人間の言葉は上手く使えなくて、なかなか説明できない。
 どうしても片言の言い回しになる。
「いやそれ、仮面だけじゃないの」
「本物。私、二代目」
「…マジ?」
 うんうん。
「それで要するに、わたしはこのかわいいゴブリンリーダーに捕まったと?」
「かわいくはない」
「…で、出来の悪い笑い話だわ」
 これは、失礼なこと言ってるのかな。
「で、わたしをどうするって言うの?」
「犯す。それで、殺すか孕ませて、部下にやる」
「…はぁ???」
「笑うな」
 腹が立つ。本当に、上手く説明できない。
 こんな難しい言葉を自由に使える人間たちは、凄い。
「なんでまた、わたしは女の子のゴブリーダーに犯されるの」
「先代がそうしていた。私もリーダーだ」
「……」
 …何やら考えている。

「いいよ。それじゃ好きなようにしてごらん」
「…それは、犯されてもいいという意味」
「そうよ」
 ずいぶん、意外なことを言う。
「いい、態度」
 びびぃーっ!
 力任せに布を引きちぎってやる。
「…へえ。さすがリーダー、結構力あるのね」
 ここで悲鳴を上げられる予定だったのに。
「泣いても、誰もこない」
「いや、泣いてないし」
 …おかしいな。
 人間の言葉、覚え間違ってたのかな。
 とにかく、布を全部取って裸にする。
15226たんsage :2005/02/01(火) 01:00 ID:6koQ8PAM
 …綺麗だ。
 私と違って白いのに、私と同じように鍛えられた身体だ。
 何だかもったいなくて、布にしか触れないようそっと扱ってしまう。
「優しいね。それで、ここからどうするの」
「優しくない。ここからは」
 …。
 目が離せない。あの男は、こんな綺麗な物を手に入れていたのか。
「ここからは?」
 …えっと…。
 …とりあえず、綺麗だし…。
 あれ…どうするつもりだったっけ…。
「もしもーし」
「う、うるさい」
 仮面の中で顔が熱い。
 初めてのことばかりで何がなんだかわからない。
 胸がこんなに鳴ることは、戦いでもなかったのに。
「本当、かわいいのねえ」
「かわいくはないと言った」
 …えっと…犯すってなんだっけ?
 わかんない…。
 どうするつもりでいたんだっけ…?
 そうだ、私も脱ぐんだ。
「か、覚悟しろ」
 ごそごそと、うまく動かない身体を無理やり動かして服を脱ぐ。
 部屋の隅に投げて…この人間の身体と見比べる。
「へえ、服の下までかわいいんだ」
「うるさい!」
 胸の大きさとか、丸みとかがだいぶ違う。
 肌の色ももちろん。
「はいはい、早くしてよ。寒いし」
「わ、わかった」

 ……。

「…どうするの?」
「わ、わからない。わからない…」
 …ダメだ。
 やっぱり私なんかじゃ、リーダーは務まらないんだ。
「わからない?」
「知らない。わからない、リーダーの仕事」
 見たことないし、聞いても全然わからない。
「あなた、リーダーになったの最近でしょ?」
「……」
 こく。
「どれくらい経つのさ」
「2日」
「なるほど、道理でね」
「槍は使えない。だから、弓。でもだめだった」
「…まあ、ね。あれじゃ」
「女も犯せない。わからない」
「いや、女の子同士だし、それは…」
「関係ない。私はダメだ。リーダーにはなれない…」
 こんなことなら、復讐なんかしなければ良かった。
 私がリーダーになれなければ、誰があの子たちを守ってあげればいいんだ。
「そんなことないよ」
「あるんだ」
「あなたらしくリーダーの仕事すればいいじゃない」
「人間にはわからない。私は、先代みたいにならないと、だめだ」
 こんな奴に戦士の一族の掟が、わかるものか。
「どうしてリーダーになったの?」
「…先代を殺した」
「殺した? リーダーになりたかったの?」
「ちがう。母の仇だから。私の父が先代なんだ」
「ああ、そういうことね…そっか。辛かったでしょうに」
「…わかるのか?」
 全然説明になってないのに。
「わかるよ。お母さん、今みたいにされたんでしょう。捕まって、犯されて」
「そうか」
 …本当に解っているみたいだ。
 変な人間。
「先代を殺して、それで。継いだ」
「リーダーになるのが目的じゃないなら、継がなくてよかったのに」
「わかってない。森のゴブリンたちのためだ。
リーダーはいないとだめなんだ。みんな困る」
「…それで、立派なリーダーになろうとしてたの?」
「だめだ。私じゃ先代みたいにはなれない…だめなんだ」
 先代ができたことが何ひとつできない。
 そんなリーダーでは、皆ついて来てくれない。
 皆が望む偉大な戦士になんか、なれない…。
「でも、お母さんを犯して見捨てたお父さんは嫌いなんでしょ?」
「そうだ…」
「そんなことまで真似しなくても」
「私が、同じく殺されてもいいんだ。先代みたいに、なれればいいんだ…」
「やれやれ…」

 ごき。ぽき。
「?」
「まずは黙らせるかな」
「わっ! な、なんで縄が外れてる?」
「これくらいいつでも、抜けられるよ」
「うわっ!?」
 急に抱きすくめられて、ベッドに押し倒された。
「女の子の犯し方、知りたいんでしょ」
「そ、そうだ…」
「わたしが教えてあげる」
 な、何?
 く、う、動けない。私より力があるなんて。
「そうね。まず、仮面を着けてちゃできないよ」
「な!? や、やめろっ! それだけはっ!!」
 私の仮面に手をかけて、外そうとしている。
 そんなことをしたら、私は。
 本当にリーダー失格になってしまう…!
「やめろ! 戦士の誇りなんだ!!」
「知ってる。でもわたし、犯す側だから」
「あ、あああぁぁぁぁ……ゃ…ぁ…」
 ぱか、と仮面が外された。
 私の身体から戦の精霊の加護が離れていく。
 咄嗟に手で素顔を隠す。
「これ、横に置いとくね」
「や、い…や…ぁ…」
 涙があふれてきた。
 急に、今まで作り上げてきた「威厳あるリーダー」の虚像が崩れ落ちる。
 残ったのは私。
 ただの、組み敷かれた裸の少女。
 私は弱い。
 …なのに、それで終わりじゃなかった。
「ほら、隠したらかわいい顔が見られないよ」
「ゃっ…あぁ…だ…だめ…」
 産まれたときからずっと隠し通していた素顔。
 精霊の守りのない私の弱い姿。
 …見られた。
「うわ、本当にめちゃかわいい…」
「…ぐす…っやだ…ひっく…みない…で…」
 怖い。身体の震えが止まらない。
 今すぐ心臓が止まってしまいそうなくらい、怖い。
「女の子同士はわたしも初めてだなぁ…」
 何を言ってるかわからない。
 大きな声を出して、ゴブリンの皆を呼ぼうか。
 …でも、こんな情けない姿見せられない。
 戦士が、それもリーダーが、素顔を暴かれて犯されるなんて。
「すうう…ぅ……」
 …息を大きく、大きく吸い込んでる。
 すごい、あんなに空気が入るんだ…。
「…っ!?」
 ちゅうっ。
 いきなりそのまま、唇を合わせられた。
「ん、んむ、んんんんーっ!!」
 ちゅうう…すうぅ…。
 吸われてる。
 苦しい…私の息が全部吸い込まれてる。
「…んんんっ!?」
 むに、と鼻をつままれた。
「ふぅぅぅぅぅぅ……っ」
「――っ!?」
 息を、吹き込まれてる。
 すごい量の熱い空気が、おなかにどんどん溜まっていく。
 耳がキーンとなって…苦しいようで、苦しくなくて…。
「…ふぅっ…と、ぷぁっ」
「んっ!」
 口を外すとすぐに、手で口をふさがれた。
「少し息を止めて。苦しくないでしょ?」
「……」
 こく。
 何をされてるのかわからない。
 怖くて、何も考えがまとまらない。
「…よし、息していいよ」
「っぷはっ! はぁっ、はぁ、はぁ…」
 お腹の中にまだ、変な空気が残ってる。
 大げさに深呼吸をした。
「少しは落ち着いた?」
「なに…した、の…?」
「気をちょっと分けてあげたの。生命力ってやつ?」
「ふうん…」
 …不思議。
 さっきの、身も世もなく逃げ出してしまいたいような恐怖は、もうない。
 心が落ち着いて、仮面がないのに…暖かい余裕がある。
 そうだ。
 仮面は取られても、横に置いてある。
 何時だって、精霊様は一族を守っていてくれる。
「なんでも先代の真似をしなくたって、いいじゃない」
「でも…」
「さっきから、外から殺気がするんだよ」
 殺気?
「俺たちのリーダーに何かしてみろ、ぶっ殺すぞって視線がぐさぐさ」
「え…」
 …よく注意を凝らすと、ちらちら見られてる気がする。
 あれほど見るなって言ったのに。
「あなた、自分で思ってるより頼られてるし、好かれてるよ。
先代と同じにならなくても、あなたなりでいいじゃない」
「…あ…」
 そう…かぁ…。
 信頼されてないんじゃ、なかったんだ…。
「さて。それじゃあ、女の子の犯し方を教えてあげるね」
「…って。そ、それは、もういい。…しなくて、よくなった」
 そんなことまで真似しなくても、いいんだ。
 そうなんだ。
16226たんsage :2005/02/01(火) 01:00 ID:6koQ8PAM
「それとこれとは別」
「なんで!?」
「あなた、超かわいいから。わたしがしたくなったの」
「……」
 ちらっと窓の外へ目配せ。
 ばたばたとゴブリン達が入ってくる。
 …なんかちょっと、嬉しかった。
「怖い怖い。でもー…」
 とん、と軽くおへその下を指先で叩かれた。
「!」
 え? 何?
 お腹の奥に溜まってた空気が急に…。
「あなたたちのリーダーさんも、したいみたいだよ?」
 …あれ?
 今の、ゴブリンやオークの言葉?
 なんで?
「あ…っくぅ…っ」
 と思ったのも一瞬で。
 ぎゅう…っと勝手に目の前の人間を抱きしめてしまう。
 お腹の中が熱い。
 背筋を伸ばしていられず、抱きしめたまま身体を丸めてしまう。
 あっというまに、かあああっと全身に熱が広がる。

「リーダー!?」
「リーダー?」
「大丈夫か」
 恥ずかしいと思ったら止まらない。
 何これ?
 苦しい。お腹が熱い。
 お腹の奥を、なんとか、したい…っ…!!

「み…んな…見ないで…っ」
「ほら、覗きはダメだよ。出てった出てった」
「わかんない…けど、だいじょ…ぶ、だから…外…にっ…!」
 何だかわからないものが、我慢できない。
「リーダーさんはわたしが、なんとかしてあげる」
「ほんと…? はやく、なんとか…しっ…はぁ…う…」
「リーダー…」
「本当だよ。わたしがしなきゃそのままさ」
「わか…っ…皆、はやく…そと…でて…っ…」
 …ゴブリン達が顔を見合わせる。
「リーダー」
「すぐ呼べ。何かあったら」
「呼べ」
「外いる」
「皆いる」
「うん…うん…っ」
 ゴブリン達が皆外へ出たのを確認して、変な人間はドアを閉めた。


「カギはかけないから、安心して。それと、普段の言葉で話してもいいよ」
「なんで…?」
「ワケありでね、ちょっと亜人の言葉はかじってるの。気分はどう?」
「わかんない…熱くて…ぬるぬるしてきた…あつい…」
 足の付け根の、犯すときに使ったりするらしい部分から熱い液が出て、止まらない。
 普段の言葉でも全然、説明できない。
「本当…ぞくぞくするくらいかわいいわ。こうしたら、我慢できなくなる?」
「ひあぁあぁぁっ!?」
 その熱いところを手のひらで撫でられた瞬間、雷に打たれたみたいに身体が跳ねた。
 今のだ。
 何だかわからないけど、私が欲しいのは、今のだ。
「ふあぁぁぁん…っはあっ…、んふぅぅぅっ…っんぁぁあ…」
 ぐちゅ…ぷちゅ…ちゅくっ…。
 同じように何回も撫でて、撫でて、撫でて…
 どんどん、ぬるぬるが増えて…
「はぁぁ…やぁ…なにこれぇ…とまんないよぉ…」
「気持ちいいでしょ?」
「わかんない…へんなの…とまんない…っ!」
 感じたことがない感覚が何度も押し寄せる。
 手がそこを撫でるだけで津波が起きて、私を遠くへさらっていく。
 ざぶん。ざぶん。ざぶんと、指先が翻るだけで、私はどこまでも流されていく。
「それを、気持ちいいっていうの」
「きもちいい…きもちいいよぉ…ふあぁぁあん…何したのぉ…?」
「ちょっと、犯しやすくなるようにね。あなたのお腹に元気を吹き込んであげたの。
今あなたのお腹、すごく活発になっちゃってるの。発散しなくちゃ収まらないよ」
「はぁあぁあ…やぁあぁ…こんなの、だめぇ…っ…とめて…よぉ…っ!」
 そこを激しくすればするほど、気持ちよくなる。
 それに気づいてしまった私はもう、撫でるだけでは収まらなかった。
「一回いっちゃえば止まるから、犯してあげる」
「う、うん、ふあぁああっ、犯して…っ…はやく…犯してよぉっ!」
 じゅぶ、ぐちゅ、ぐちゅ、ちゅぶっ…。
 止まらない。でも、気持ちいい。
 私もしかして、このまま死ぬんじゃないだろうか。
 そんな気がしても、止まってくれない。
「手よけるよ」
「あっ、や、やあぁあぁぁぁあっっ!!」
 手を押さえられて、弄れなくされたと同時に我慢できなくなる。
 触りたい、触りたい、我慢できない…。
「でも、犯すっていってもわたしも女だからなあ」
「はああ…あふ…はぁ…はぁ…」
「聞こえてる?」
「はぁ、はぁぁ…」
 こくこく。
「男が女のことを犯すっていうのは、自分が良くなるためにすることを普通言うんだ。
だけど、女が女を犯すなら…」
「はぁあ…はあ…ん…ふ…うん…?」
「相手を気持ちよくさせまくって、めろめろの恥ずかしい姿を思う存分見るのを言うんだと思うんだ」
「…っはあぁぁあ…っ、ふぅぅぅん…っ」
 恥ずかしいことを言われてるのは解るのに、身体が嫌がってくれない。
 ぞくぞくと背筋を何かが上ってきて、気持ちのいい震えが止まらない。
「だから、そういう犯し方を教えてあげるよ」
 指を4本、器用に目の前でまとめて1本にして見せて。
「はーい、ちょっと痛いからねー」
「はぁ…ん…ふぁ…?」
 じゅぶうっ!
 その太い棒になった指を、思い切り私の熱い場所へ捻り込んだ。
17226たんsage :2005/02/01(火) 01:01 ID:6koQ8PAM
「っっふああぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁっっっ!?」
 びびびっ、と何か裂けた。
 痛い。
 でも、そんなこと考える間もなく、私の意識は大津波に押し流された。
 一瞬、驚いて窓から中を覗き込む狩猟の精霊の顔が見えた。
「その気は本当に満足するまで出て行ってくれないから、覚悟するんだよ」
「あぁ…っんっぁ、ひぅんっ…っふぁっ」
 指を入れられてそのままにされているだけなのに、びくん、びくんと身体が跳ねる。
 びくん、びくん、びくっ、びくん。
 気持ちよすぎて、ちらっと見えたものもどうでもよくなった。
「はああぁ…っふぅっ…はぁぁあん、っはぁあ…」
 跳ねるたびに、だんだん腰が大きく、大きく揺れだす。
 …止められない。勝手に腰が動くなんて。
 ちゅく…ちゅぷ…くち…。
 勝手に、中に入ってる指を出し入れしようと、くいくい押し上げられる。
「やっぱりね、気持ちよすぎて痛くないんでしょ?」
「ふあぁああぁぁあんっ」
 くいっと中で動かされて、勝手に甘ったるい声が出ちゃう。
 こんな、身体が勝手に動くことは…戦いのときくらいしか、ない。
「もう少しここは、入れたままにしとくね」
「はあぁぁあ…もっとぉ…っ…ふぅぅ…もっと動かしてよぉ…」
 戦いのときと同じなんだ。
 興奮する。
 戦いで高ぶった身体に、精霊が乗り移った時みたい。

「だぁめ。他のこともちゃんと教えなくちゃいけないからね」
「いやぁぁあぁ…してよぉ…もっと犯してよぉ…っ」
 そうなんだ。
 女が女を犯すときは、身体じゃなく…心を犯すんだ。
 私はもう、この人間に逆らえない。
「こっちを、ね」
 ぺろっ、と私の左胸の先端を舐め上げる。
「…っひゃあぁぁぁあぁあ…っ」
 考えてなかった。
 指を入れられたところからじゃなくて、こんなところからも気持ちよくされるなんて。
「ほら、こっちも…ね?」
 れろ…ぴちゃ。
 反対の胸の先を、舌で押して凹ませて。
 舌先を捻って、くるりと回して。
 こねるように、舐めて…。
「…っはあ…っ…ん…っ…んんぅっ…っ!」
 身体を縦に、何かに貫かれるみたいな感覚。
 息ができない。
 とても気持ちいい…だけど。
「ちゅ…ちゅぷ、ちゅう…ぺちゃ…ぴちゅ…」
「ふぅぅ…っんっ…んうぅぅぅ…っ…ん…っふぁぁぁああ…っん」
 そこを口に含んで、捏ねられて、舐められて…。
 他のことが考えられないほど、気持ちよくされて…。

 …あ。
 いつの間にかドアも半開きで、窓とドアからゴブリンみんなが見てる。
 恥ずかしい。なにしてるの。だめ、だめだ、けど。
 でも、そんなこと、全然どうでもよく、なって。
「ふぅぅ…んっく…んっ、んんー…っ…んふぅ…っん…んぅ…っ」
 息が、できなくて…頭が、まわって、くれ…ない…
 きもち、いい…のに、ぜんぜ、ん…みたされ、な…い…
「ぺろっ」
「っふああんっ!?」
 ぺろりと唾液を舐め取って、胸を解放してくれた。
 急に酸素を吸い込んで、目の前がぱあっと晴れる。

「気分はどう? みんな見てるよ」
「いい…いいから、して…いいから…はやくしてよぉ…」
 ものすごく気持ちよかったけど、まったく満足できない。
 お腹の奥が余計に熱を持って、疼いて…私の心を犯す。
「精霊さまが…暴れてるのぉ…からだが、抑えられないよぉ…」
「じゃあそろそろ、落ち着かせてあげよっか」
 じゅぶ…ぷ…っ。
「…っふあああああああああ…っ」
 中に入っていた指が少しずつ抜かれていく。
 そこから、私がだんだん引きずり出されていくみたい。
 仮面を外されて、何よりも恥ずかしい姿を部下であるみんなに晒している私。
 立派なリーダーでありたいとか、そんなことなんか考えることもできない。
 ゆっくり、ゆっくり、引き抜かれてく。
「いいかい、よく聞いてよ」
「はあぁあ…ふぅぅん…」
「こんな色っぽいところ見せられても、みんなあなたのこと、心配してるじゃない」
「はぁ…はぁ…」
「覗いてるんじゃなくて、心配してるんだよ。わたしが変なことしたらすぐ、叩き出す気でいるの。
でもまだ何もしてこないのは、あなたのことギリギリまで、信頼してるのさ」
「…あ…ぁ」
「こんな恥ずかしい姿見せられても、まだみんなあなたが好きなの」
「…ああ…あああ…」
 涙が出てきた。
 何言われてるのかぜんぜん、わからないのに。
「ほら、全部すっきりしちゃえ」
 じゅぶっ!!
「ふああぁあぁぁぁぁぁぁあああっっ!?」
 思い切り奥までまた、押し込まれた。
 ぎゅううう…っ!!
 反対の手で、突き刺されてるところの上の出っ張りをつままれる。
「ひああぁぁっ、ひゃ、ひっ、ふぁっ、だ、だめ…っ!」
「だめって言えるうちはまだ平気よ」
 きもちいいのが強すぎて、お腹が破裂しそう。
 身体ががっくんがくん勝手に動いてるけど、どんな風に動いてるのかわからない。
 私の身体が、精霊さまに乗っ取られた。
「ひゃうっ、あっ、ふわぁっ、あっ、はぁんっ、ふああぁっ…」
 じゅぶ、じゅぶう、ぢゅぶ、ぢゅぶ…。
 リズムをつけて、今までして欲しいと焦がれた通りに強く深く、出し入れされる。
 なにも、わからない…もう、ここに、いられない…
「かわいい顔になってきた…ほら、いっちゃっていいよ」
 きゅうう…じゅぶうっ、ぢゅぼっ、ぢゅぶっ、ぢゅぶっ、ぐちゅ、じゅぶうっ。
 いく…どこかいっちゃう…
 わたし、とおくへ…とんでっちゃう…
「はふ、ふゃぁっ、ひんっ、ひゃぅっ、あ、ひ、っ」
「息、止めないで…気持ちよくなってごらん」
 ちゅぐっ、ぐちゅ、じゅぶ…ぢゅぼっ!…ぎゅううう……
「っ、あ、ふ、っあ…っ…ふぁぁあぁあぁあぁぁあ…っっっ!!」

 どこ…いっちゃうん…だろう…
 みんな…見て…る…

 びくん。びくん、びく。

 みんなに…みられるの…
 きもちい…な…

 ひくっ、ぴくん。


 ひく。
18226たんsage :2005/02/01(火) 01:02 ID:6koQ8PAM
「…って」
「ん?」
 すぱあとタバコを吹かして私の隣に座ってる例の人間。
「なに…? 私確か、どこかに…」
「あぁ、いっちゃったね。盛大に」
「あ、あれ…?」
 記憶がはっきりしない。
「気絶してたよ」
「…そっか、そう…犯されて」
 …言葉に出すと急に、気が滅入る。
「いい勉強になったでしょ?」
「…この状況は?」

 周囲を見渡す。
 ゴブリンの皆がぐちゃぐちゃになって雑魚寝。
 何かタバコに混じって、つーんと鼻に来る匂い。
「ああ。皆あなたの色っぽい姿見て、すっかり収まりつかなくなっててね」
「そ…それで…?」
「わたしはまだ良くなってないし、ついでに全員分抜いてあげたのさ」
「……」
 …あぁ。
 危なく、もう一回失神するところ。

「しっかし、みんな本当にすごく我慢してたよ」
「…ゴブリン、皆スケベだし」
「でもさ。みんなあんなになっても、あなたを襲ったりはしなかったよね」
「……」
「人望あるじゃない、リーダー」
「…ありがとう」
 でも、次来たらあんたを犯す。覚悟しろ。
 心の中で付け加えとく。

「ほら、仮面」
「あ…っ」
 わ、忘れてた。
 …でも。
「これはいい」
「ん?」

 物入れの奥から、自分の面を取り出す。
 風の精霊さまの仮面。
「私はこの面で、リーダーとしてがんばるよ」
 私らしくしてもいいのなら、こうしないと。
「さっきのは先代の、かな?」
「そう。…ところで」
「なに?」
「あなたは何者? 私たちの言葉がわかるなんて、変」
 しかもやけに肝が据わっている。
「ああわたし? 別に、ただのオークヒーロー」
 ひょいっと、ややもなげに兜を被りなおして言った。

 ……。

 一拍。

「…は?」
「人間みたいなゴブリンリーダーがそんな顔するの」
「いや、ちょっと…耳の調子が?」
「見ての通り人間だけど。元祖のヒーローとはちょっとしたライバルでね。
今のところ199戦、100勝99敗」
「…そ、それで…?」
「なんか意気投合しちゃってさー。オーク勇者の地位をくれるってゆーのよ、これが」
「……」
 眩暈がしてきた。

「でさあ彼ね。…ああわたしたち実は付き合ってるんだけどさ、あはは」
 立ち眩みがしてきた。

「ふたり目のヒーローとして、一個師団任されてるのよねー。この兜もそのときにね」
 頭痛がしてきた。

「それで今日は、ゴブリンの頭が変わったっていうじゃない。それで挨拶に。
挨拶どころか結構なことやっちゃったねえ、あっははは。よろしくー」
 吐き気までしてきた…。

「よ、よろしく…」
 他に、リアクションのしようがなかった。


 …ゴブリンの皆を起こして、一通り片づけが終わって。

「それじゃこれからも、末永い友好を」
「…でも、次来たら容赦しない」
「望むところさ」
 大体。もう少しわかりやすい訪問のしかたはなかったのか。
「それで最後にさ」
 急に、神妙な声になった。
 何だろう。

「うちの彼も、若い人間の女の子好きなのよ。それでね、申し訳なさそうに言われたことあるの」
 彼って、オークヒーロー…としか考えられない。
 も、ということは…うちの先代のことを、言っているのだろうか。
「昔、人間の女の子好きになって。本当に大好きになったらしくて。でも彼、不器用だから結局我慢できずに…
無理やり犯したことがあるらしいの」
「好きだからって…」
 そんなこと、許されるわけがない。
「この女の子は、オークの血が入った赤ちゃんに耐えられなかったの。産むこともできなかった」
「…最悪」
「でもこの子は、彼のことを愛してくれた」
 …え?
「人の言葉もわからない彼の不器用な姿を、かわいいって言ったそうよ」
「お人好し…でしょ」
「子供と一緒に、静かに彼の手の中で、息を引き取ったの」
「…で?」
「彼がわたしをオーク勇者にして、この話をわたしにしたとき。最後なんて言ったと思う?」

 …?
 見当もつかない。

「お前なら俺を殺せるだろう、好きにしろ。そうしたら跡継ぎはお前だ、って」
「…は?」
「殺し文句だったよー。惚れたね! 惚れちゃったら殺せないや」
「そう…なの?」
 よく意味がわからない。
「後で言うにはね。ゴブリンとこはいいな、強い子供がいて。ってさ」
「…え?」
「人間とハーフで、しかも女の子とは思いもしなかったけどね。
でもこの分なら、ゴブリン族も安泰でしょ。先代さんもうかばれるね」
「それって…」
「ん、しーらない。じゃ帰るね!」
「あ、こら! 待て!」

 びゅん。
 …テレポートを使われた。


「…ねえ」
「何だ、リーダー」
 私の側近みたいな役になっている弓使いの子に話しかける。
 部屋の端で話は聞いていたはず。
「先代が口止めしてることも、知ってること全部話しなさい」
「できない」
「あっそ」
 答えには充分。

「リーダー」
「…なに…?」
 ぐすん。
 あ、まず。
 ちょっと涙声だ。
「西の丘。お父上の墓」
「…ありが、と…」
19226たんsage :2005/02/01(火) 01:03 ID:6koQ8PAM
 現在、戦神の仮面はリーダーの家の西の丘の頂に埋められている。
 人間が入り込むことのないそこは、小さな石の祠になっている。
 偉大な戦士は死後、戦の精霊――戦神になり、一族を守護する。
 だから森でもっとも高い場所に埋めると決まっているのだそうだ。


 私といえば。

「リーダー」
「何よ」
「来た、人間の若い女。上玉」
「ほんと? やっほい、今晩は楽しめるね!」
「…お父上にそっくり、結局。好みも」
「何か言った?」
「弓は貸さない、言った」

 いや、さ。

 …癖に、なっちゃった。
 い、いいよね、別に。


 精霊さまのご加護か、なんなのか。
 ゴブリンなりに、平和に過ごしていたりする。

----------------------------------------------------------------------


みんな電波が悪いんです。はい。


超兜クエストを見たことがない方は、もし持っている知人がいれば
内容を聞いてみてください。そうそういませんが('A`)
20名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/01(火) 01:58 ID:O6NRnZPM
こういう方向があったのか…百合スレ、しかもこいつらをネタにしてこういう作風。

とりあえずGJとは言っておきたい。しかしあまりに意外な雰囲気なんでもう少し読んでから評価させてほしいかも。
21名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/02(水) 15:35 ID:ScTZEg4o
毎度のことながら226たんGJ!!いつもいい仕事をしてくださるのでへたれ文章書きとしては羨ましい限りでつ。
やっとガッポイをバールのようなものでしばき終えたので漏れも今から何か書いてくるZEEEEE!!
22名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/03(木) 20:01 ID:RclXrcZI
226たん。

いい仕事してますッ。
23名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/15(火) 00:46 ID:jgR6Z/tA
全然動かないので、ネタを投下( ・・)ノミ。

1.バレンタインなのでやっぱりチョコ?
チョコをポッキーみたいにくわえて、相手の口へ、そのままキス☆

2.チョコドリンクを体に塗って・・・

3.LPで連想する物をみんながネタとして書く
ラブ、ポーション?ローグ、ペット?などなど・・・
24名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/15(火) 04:42 ID:PU3rQyao
Rogue
25名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/15(火) 17:42 ID:MMqf56oQ
無印RogueよりNetHackが好きです。でも*bandはもっと好きです。
26名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/16(水) 13:17 ID:b9HCZ5cQ
漏れはbandよりcrawlのが好きだ
27名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/17(木) 05:21 ID:uu24WKOs
何 の 話 だ w
28名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/17(木) 15:30 ID:AxEwBa72
@には萌えられんなぁ

いや、まぁ努力次第か…
29名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/17(木) 15:42 ID:0W2riHC.
なんで会話が成立してるの(*ノノ
30名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/18(金) 19:47 ID:xdyo2nfA
スマンだれか意味を教えてくれorz

NetHack ネットハック・・・スパイダーウェイブを取ってくるのか?
band バンド・・・バインド・・・絡め取る?
crawl クロウル・・・カラス?
@ アットマーク・・・後?
(ラグナに絡めようとしてネタが思いつきませんでしたorz)
31名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/18(金) 21:00 ID:xuvZp3UU
>>30
googleさまの力を借りた俺が
Rogue→かなーり昔すぎる昔に出た文字(ASCIIコード?)を各種キャラに見立てたトルネコとかの元祖。
NetHack→上記の文字通りハック版。
*band→Ang〜やらZAng〜やら、
crawl→グラフィカル
@→自キャラ

何年か前にWindows版で妙なのが出てた。3Dになってるけど自分はやっぱり@
センセイ、ダンジョン放浪記はどうなりましたか。


転生実装で色違い一次や上位二次がちらほらと。転生ネタを絡めたのが面白そうだなぁと思ったり。
もっともnounaiである程度描けてもいざテキストにはなかなか書くには至らないのがなんとも。
32名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/19(土) 02:58 ID:liLOs8cA
>>30
長文になりますがttp://jbbs.livedoor.jp/game/9358/の1住人として答えさせてください

ローグライクてRPGの小分類がありまして
・ダンジョンと敵とアイテムがクエスト以外は自動生成
・セーブはあくまでも中断で死亡すると存在証明のtxt吐き出した後データ削除
・特定の条件を満たすと勝利認定(死亡/引退/脱出時のtxtに印が付く)
・↓みたいな感じの表示が可能
ttp://lousy.s53.xrea.com/cgi-bin/up/dat/lup2710.htm
以上の条件が揃ってると間違いなくローグライクです
広義だと某不思議なダンジョンとか某シレンとかも入ると言うか
実際の動作と言うか進行の方法はそんな感じ
ゲーム毎に独特なルールも多いけど

Rogueてのは太古の昔コンピュータがフロッピーで動いてた時代の産物で
RPGの原点て言うべき代物かもしれません
ちなみに元版は制作元が紛失したとかで世界のどこを探しても無いはずです
ローグライクてのはその動作から推定して再現した物だそうです

NetHack たぶんローグライクでコンシューマ機用商品の次に有名な奴
日本語版入手先ttp://sourceforge.jp/projects/jnethack/files/?release_id=12867#12867
最後が-win.lzhになってる奴推奨
解説ttp://nethack.at.infoseek.co.jp/
ローグライクでおそらく一番ヌルい
しかし歴史のせいか自由度はたぶん最強

band(*band) hengband tomeband TOband mangband などキリがないほどバリエーションに富む
いくつかはタイル版が存在
総合リンクttp://lousy.s53.xrea.com/
最狂の難易度と最低の自由度と最長の要求プレイ時間と最高のプレイヤスキルと戦略を要求する廃人ゲーム
この類だけは地上マップが存在する
ダンジョン町間がほぼ自由に移動できて物資は無限に入手可能

crawl(Dungeon Crawl) ローグライクでほぼ唯一のスキル制
日本語版入手先ttp://crawlj.sourceforge.jp/
自由度は割と高め
新出のソフトのせいかバグが割と多めだけど一番RPG世界にいる感じがする

@ 自キャラの文字表現
Dungeon Crawlでは敵にも出てくるけど

スレ違いすみませんでした
何かあったら↓のどちらかへよろしく
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/9358/1105112783/
ttp://game10.2ch.net/test/read.cgi/game/1106367493/
33名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/20(日) 17:46 ID:zVo/N63s
最初の一文だけでよかったんジャマイカ?
3430sage :2005/02/21(月) 00:20 ID:Ch5tEgYU
ありがとうございます

ホント、何だかすっごくディープな話だったんですね(^^;
色々と知識ができて有意義でした。どうもありがとうございますm(_ _)m

>他の皆様へ

私の質問でスレ違いな話題になってどうも申し訳ございませんでしたm(_ _)m
以後、文神様を待ちつつネタを投下していきたいと思います

(私が文を投下してもヘタレだしね(ノ_・、))
35名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/21(月) 23:47 ID:Ol4ocjMs
>>34
いや寧ろ、罰として投下するように。
36名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/22(火) 00:23 ID:YSFXlsnY
そうだね。ここんところこの板のどの小説系スレも寂しいし。
こんなこと言ってると俺がどんな板見てるかバレちゃうなw
37名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/22(火) 00:29 ID:2ux1JXCQ
>>34
とりあえず、ネタを投下してみるよろし。
文神様方はどこからインスピレーションを得るかわからんからね。前スレのマリオネットみたいな例もあるし。
3834sage :2005/02/22(火) 02:50 ID:yGnNX3CM
>>35
投下しても前スレみたいにスルーされると虚しいのでやめておきます
それぐらいヘタレな文章ですので(ノ_・、)

>>37
ネタを投下して見事に誤爆したので新たなネタを考え中です
マリオネットのようにイニシャルから・・・という他人任せなのはダメですね・・・
転生が実装されたのでそのあたりから考えてますが・・・
バイオプラントか封じ手になったのでちょっと悲しいですorz

そういえばボンゴンって昔の設定では女性だったんですよね・・
ほとんど男性で認知されてるけど・・・
ボンゴンのテイムアイテム取る時にあれ?って思いました
39名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/22(火) 04:51 ID:x0lfkjI.
>>38
それはネタ振りなのか?w
昔の設定ってどういうこと?生前は♀だったとかいうアレか(違う
40名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/23(水) 01:05 ID:S.6i/Pc.
超兜クエストの内容しりたいんだがどっかにないかな?
41名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/23(水) 05:58 ID:6i7E1qio
テキストだけでいいのなら、
OWN→新頭装備情報→オークヒーローの兜→クエストで入手
42名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/24(木) 00:32 ID:kw7/JqO.
今までつもりつもった妄想の一部をなんとか文章化しようとしてます。
ストーリーは出来ているのですが、描写の一つ一つに凄い時間がかかりますね。
歴代の文神の方々の作品を参考にしながら四苦八苦している次第です。

いつか御目汚しの無い作品を投下できるようになることを目標にしつつ、文神降臨期待カキコ。
43名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/24(木) 11:10 ID:FBD.rl82
>>42
>いつか御目汚しの無い作品を投下できるようになることを目標にしつつ
日本語の勉強もお忘れなく。
44名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/27(日) 02:31 ID:1AYN8GEw
全く違うのかもしれん・・・
でも、ちと聞きたいんだ226たん
もしかして2ch葉鍵の聖水スレ1〜3まで
158たんとして書いてなかったです?

いや、相当適当に言ってるんだがレベルやレスが似てるんだよなぁ。
45名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/27(日) 03:43 ID:2qfBEct2
いきなり過去の作品の話で申し訳ないのですが…。
ラグナ初期の頃にエルって本気とノアって商人のモエモエかつエロエロな
作品がうpされたの誰か覚えてないですか。ていうか持ってないですか。
無くしてしまってどうしてもまた読みたくてうぷろだ漁っても保管庫探しても
出てこないし…。

もしかして勝手に再うpってダメなのかな。
よ、読みたい…。めげずにもう一度漁りなおして来ます!!
46226y=-(゚∀゚)ターンsage :2005/02/28(月) 00:13 ID:0DDw2x.A
>>44
いえ違います。他所で書いたこともありますが、それは覚えがありません。
どこで書いていたかは墓の中まで秘密です。

…ところで、もしこの1、2週間くらいでもう一本書いたらアップしても良いものでしょうか。
自分が立てたスレで他の文神様がまったく来てくださらないまま重ねるのはちょっと…orz
47名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/28(月) 14:31 ID:0vwIbX4E
盛り上がればそれで良いんじゃないかな

もり下がってたらだれも落としにはこないし
誰でも歓迎って雰囲気だけちゃんとしておけばいいとおもう

というわけでupきぼん
48名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/28(月) 22:29 ID:vtpl4ysA
まぁ一応埋めで投稿された物もあるけどね(^^;
厳密にはこの板じゃないから関係ないかな?

226たん、私もUPきぼん
49名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/01(火) 00:50 ID:/d6/q.Ew
     た
    し
   ま
  り
 い

 て

 が

 り
50名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/02(水) 17:03 ID:xM2ojVAw
>>45
多分、うちPCを引っ掻き回せば出てくると思う。
まーちゃんの手をストーンカースで固定して、何度もイク寸前まで焦らしたり、
その状態のままオナニーを始めて、自分だけ気持ちよくなってるのを見せつけちゃったりするとか
そういう場面があるやつですよね?(ちょっとうろ覚え)
5142sage :2005/03/03(木) 01:58 ID:4bYfdYDY
出来ました。。。
文神の方々には程遠いですが、せめて箸休めになればと思います。
ツッコミ所は多いかもしれませんがどうかお手柔らかにorz
5242sage :2005/03/03(木) 02:00 ID:4bYfdYDY
 週末の首都プロンテラはいつにも増して賑わっていた。
 広大かつ整った町並みには様々なギルドや雑多な露店が並び、
 モンスターから取れる収集品を買い取る商人のまわりにはとりわけ多くの冒険者が集まっている。
 人が物を、物が人を増やす、国の中心としてふさわしい活気が溢れていた。

 その一角、プロンテラ西門から程近い広場。
 花売りの少女が愛らしい笑みを振りまくその場所で二人の少女がなにやら話している。
 年の頃は18もいかないであろうが、どちらも質は違えど割に大人びた雰囲気を感じる。
 一方はハイプリースト、いまどき珍しい清楚なんて言葉の似合いそうな。
 もう一方はアルケミスト、少し世慣れて物事を斜に見ることを覚えたような。
 顔のつくりは双子と見紛うほど似ているが、まとう空気は対照的であった。


「あの、姉さん…。その、お願いがあるのですけど…」

 結婚式用のヴェールを被ったハイプリーストの少女が申し訳なさに満ちた表情で口を開く。
 紗布の内から流れ出る長髪の燦とした銀色も心なしか翳っているように見える。

「何?また消耗品を買ってきてほしいとか言うんならお断り。
 そろそろさ、コストのかからない戦いができないのかしら」

 アルケミストの制服を着た、こちらも同様の綺麗な銀髪をした少女が一歩近づいて言葉を返す。
 開かれた胸元から覗く二つの丘は手のひらに収まりきらない豊かさをたたえており、
 ずいと近寄られるとその剣幕と相まってハイプリの少女には圧力となっていた。
 また少女の装備した「睨む目」の奥から放たれる眼光も厳しい。

「えと…それだとなかなかレベルアップにはつながらなくて。
  私たちがお金を貯めなくてはならないのはわかってます…でも」

「デモだろうが示威だろうが、もうジェムも白POTも買わない!
 あなたがMEを使い始めてもう何M使っているやら。
 こんなんじゃいつまでたってもあの子の装備が整わないじゃない!」

 ケミの大きな声にビクッと身をすくませるヴェールのハイプリ。
 一喝を聞いて、何があったのかと人が集まってくる。
 いまだ数の少ない転生二次職の聖職者が関わっているなら、
 普段は周囲の雑談に紛れるような会話でも人目を惹くのだろう。

「っとと…。とにかく、私たちの今の目標はレベルアップじゃなくてお金稼ぎなの。
  悪いんだけどしばらくはリザポタ以外のジェム使用は禁止だからねっ」

 流石に居心地が悪くなったのか、ケミは急いでカートをひきずり街中へ向かっていった。
 二人の戦利品を処分するのは彼女の役割なのだろう。
 そして残された少女は思いつめた表情でその場に座り込んだ…。
5342sage :2005/03/03(木) 02:00 ID:4bYfdYDY
 私たち姉妹は剣士志望の末弟のためにお金を稼いでいます。
 そこでプリーストならではのお金稼ぎを思いつきました。
 足を運んだのはプロンテラ南の臨時PT広場。
 私はここで募集チャットを立てました。

『出)Lv80SW・MEプリ 求)アルバイト代』

 はぁ…、かれこれ1時間になりますが一向に拾われません…。
 非公平でお金を稼ごうと思ったけれど、ヒールでアンデッドを倒してたほうがよかったかしら。
 同Lv帯の支援プリの方が皆すぐさま拾われる様子を見て、ついため息が出てしまいます。
 一緒に狩るならME型より支援型の人と組んだほうが楽しいでしょうし、
 好きで選んだ退魔の道とはいえ、こういうときは劣等感を感じてしまいます…。
 しばらくしてすぐ隣の支援プリさんが拾われたのを見てアルバイトは断念しました。

 募集チャットを閉じてしばらく考え込んでみます。
 ええと…ヒールを主体に一人で戦える狩場はどこがあるかな?

「明日のGvさwwオレ休むんだよねwwwごめwww」
「うはまじでwww代理人よろwwww転生オーラplzwwwっうぇww」

 ……。
 雑音が激しいので人の少ない東方面に向かうことにしました。
 滅多に人が寄ることは無い私の好きなあの場所へ。
 きっと落ち着いて考えをまとめることが出来そうです。


『お金稼ぎ作戦考えてます。音反応?』

 着いたのはイズルードの海岸線のそば、潮の匂いが運ばれてくる草原。
 1本だけポツンと立った広葉樹の太い幹に背中を預けて腰をおろします。
 喧騒から離れた場所で時間を過ごすうちにいつのまにか寄って来たポリンやルナティック。
 こうしているとなんだか落ち着きますね…やっぱりここは静かで平和です。
 うーん、ジェムを使わずに一人でお金を稼ぐにはどうしたらいいかな…?
 アマツの畳部屋は変な格好の忍者が強いし、カタコンベやピラミッドはミミックが大変だし…。
 狩場はフェイヨンダンジョン3階…がいいかしら。今度、セーブポイント…、移そうかな…、
 と心地よい眠気に襲われながら、結論が浮かびかけて………。
5442sage :2005/03/03(木) 02:01 ID:4bYfdYDY
 やっぱり商売の基本は足よ。
 プロンテラすみずみまわっていれば掘り出し物が見つかるもの。
 今アタシのお気に入りの睨む目だって10Kで買ったものだし。
 今日は真っ白いツノが8Kで買えたけど、これって15Kでも売れるのよね。
 矢作成で出来る携帯銀矢としてはかなり高性能なんだから。

 街中の露店にあらかた目を通したところで南門を出た臨時広場を周回する。
 消耗品ばっかりで格安物件とかは無いけど、念には念ってやつね。
 ひとしきりチェックしたあと、最後に臨時広場常連のケミの店を覗く。
 蝿や蝶などの消耗品がメインのこの露店には特色があって、少しだけ割安な自作POTがおいてある。
 自分の薬に「媚薬入り」だなんてつける神経はわからないけれど、
 こうやって頑張っている製造ケミがいると同職としてなんだか頼もしく思える。
 今日は応援代わりに白POTを1本購入してあげちゃった。
 このタチの悪いプレゼントを誰に送りつけてやろうかしらね。

 さて、プロンテラ付近は全部見て回ったし露店を開きに行こうかな。
 広場に踵を返し歩き始めたらどこかで見た羽の生えた白いポリンが近くに。
 十字型のオーラっぽいものがうっすら見える…ってグランドクr(ry

「は、蝿の羽っ!!!!!」

 ………潮風を感じる。
 歩きなれたプロンテラ南のはずなのに、ここがどこなのか分からなかった。
 でも蝿の羽の魔力で近隣にテレポートしたのは間違いないから、ちょっと歩けば見慣れた街に戻れるだろう。
 アークエンジェリングがいなくなるまでここでちょっと時間潰そうかな、景色もいいし。
5542sage :2005/03/03(木) 02:02 ID:4bYfdYDY
 ケミ娘がふと脇に目を移すと、白い看板が立っていた。

「ふーん、狩場検討中?音反応するのに鍵かけちゃってるのは変ね。
 そういえばあの娘の狩場も一緒に考えてあげないと…ってあら偶然」

 つい独り言をつぶやきながらチャット主を一目見ようと近づいてみたら、
 そこには思いきり気絶状態で倒れてる見知ったハイプリ、つまり彼女の妹がいた。

「ぱっと見に怪我は無いようだけど…。無意識に鍵かけるクセは直したほうがいいわね。
 パス知ってるアタシが通らなかったらどうなってることやら」
 
 さっきのアークエンジェリングにAFK中のところを攻撃されたのだろうか、
 襲われた形跡がまるで無いかのように横になっているハイプリ。
 もしかしたらグランドクロス一撃で沈んだのかもしれない。
 それでも外傷が無いかどうか、ケミは愛用の睨む目を外してまじまじと妹を注視する。

「怪我は無し…、寝ているだけかしら。それにしても…ふふ、可愛い寝顔。アタシそっくりだものね」

 寝顔を見ていると先ほど彼女が感じていたME浪費の憤りも消えうせていく。
 妹をほめるついでに自分を持ち上げるのも忘れないあたりはちゃっかりしている罠。
 そして、自身とよく似た妹の姿を眺めているうちにあることに気付いた。

「むー、意外と胸大きいわね…そこまで似ちゃうものかしら」

 呼吸で上下に揺れる胸は、ハイプリーストの制服を押し上げて確かな重量が感じられた。
 妹の胸が平均より大きいのは知っていた、しかし従来の制服では見慣れてしまっていたのだろう。
 いつも近くにいた妹のことはよく理解しているつもりだったのに、
 今更ながら新しい謎を見つけてしまったことでケミ娘の探究心に火がついた。
5642sage :2005/03/03(木) 02:02 ID:4bYfdYDY
 職業柄、目の前の疑問はすぐ解決しないと気が済まない。
 アタシかアナタのどっちが大きいか、確かめさせてもらうわ。
 アタシ同様(ここ大事ね)寝ていても形の崩れない張りのある胸に両手をあてて確認しようと試みる。
 うわ、ハイプリ服の生地って触るのすごい気持ちいい……クセになりそ。
 胸の大きさを確認する前につい肌触りを堪能してしまう。
 なでなで…なでなでなで……なでなでなでなでなで。
 でも間もなく手のひらにわずかな抵抗を感じてきた。

「あっ…、乳首、勃ってきちゃったんだね…可愛い」

 どうやら知らず快感を送り込んでしまったみたい。
 なでていた動きをそのまま揉むように変え、たわわな膨らみを優しく弄んでみる。

「はぁ……ぁ……ふぁ…」

 すでに寝息は乱れ始め、ヴェールから覗く白い肌がピンク色になりつつある。
 アタシは当初の目的を達成するのを思い出し、自分の片手をケミ服の開いた胸元から差し入れる。
 手がうごめくことによって制服がいびつにゆがむけど…あとで直せばいいわ。

「大きさは同じかな…。っ!…んぅ」

 アタシの乳首もすでに張り詰めていて、不意に触ってつい声が出てしまった。

「声はまずいわね…。チャットルームに入っちゃうよ」

 パスワードは二人の間で周知なのだろう、鍵をこともなげに開けるケミ。
 木と草むらに隠れた妹の傍まで近寄り、倒れた体の横に座り込む。

「さーてそれじゃ…アナタの乳首の大きさも調べちゃうぞっと」

 わずかに乱れた服の上から、両胸を包み込むように手を当て、改めて揉みしだく。
 今度は性感を引き出すように、10本の指を大きな柔らかい丸みにゆっくり食い込ませる。
 もみもみ…むにゅぅ・・・むにゅにゅ…わしぃ…もみ、もみ、もみ。

「ぁ…ん…。…ぅっ………ふぅぅ……んっ…んっ」

 意識が無くてもかなり感じているのかな、吐息に声が混じり始めてる。
 乳首にはまだ触れずに、あくまでも布との摩擦で柔らかい刺激を与え続ける。
 それでもみるみるうちに乳房の頂点が硬くしこり、胸を強調しているかのような白布を隆起させた。

「うわ…感じやすいんだあ。そんないやらしいおっぱいはもっと可愛がってあげないとね」

 神聖たる修道服は乱れ、ヴェールから覗く白い頬は上気している。
 控えめに開いた唇からの呼吸は荒く、ブラと胸元の白布を懸命に持ち上げる乳首。
 妹を、禁欲であるはずの聖職者を快楽に悶えさせている状況は、アタシを欲情させてしまっている。

「アタシは悪くないわよ…悪いのは胸だけで感じちゃうアナタなんだから」

 たまらずハイプリの制服を紐ほどき、緩くなった服の中に手を差し入れ、ブラを抜き取る。
 抜き取ったブラはカートに放り投げ、再び服の上から豊満な乳房に愛撫を始める。
 今度は指や手のひらが胸の頂きに当たるようにしながら、大きく小さく動きをつけて揉む。
 唇は揺れ動く胸の突起を追いかけ、屹立した乳首を生地ごと唇でつまみ何度も何度も刺激を与えてあげる。
 むにゅう、むにゅっ、はむはむはむ…むにゅ…はむはむ……。

「ゃ…んっ。ぁっ、ぁっ…あっ。ぅ…んんっっ。あはぁぁ…」

 下着という障害が無くなった今、極上の肌触りの生地との摩擦も快感に違いない。
 おっぱいをこれでもかってほど感じさせてやる。
 眉根を寄せ慎ましく喘ぐ妹を起こさないように、軽くついばむように唇にキスをしながら、
 唾液で濡れそぼり透けてしまったいやらしい乳首を指でいじる。
 キスを濃厚にできないもどかしさを晴らすかのように手が大胆に動き始めてきた。
 桃色の頂点を円を書くように押し込んだり、指の間に挟み込んだり、しごきあげちゃったり。
 むにゅう…くり…くりっ……しゅっしゅっしゅっ。

「んっ、くぅっ・・・ぁ・・・ぁっうぅっ。ぁ・・・ん・・・んぅ・・・はぁっ・・・あっあっ、あっ」

 責めが強くなるにつれ寝息には艶が色濃く混じり、まもなく目覚めようとしているかに見える。

「アナタほんとえっちなのね。でももっとえっちにしてあげる・・・」

 一度大きく揉みこんだあと乳頭を転がし、カチカチにしこりきったそれを親指と人差し指でやわやわ揉みこむ。
 とどめに、聖職者なのに淫らに興奮してしまった乳首をつまみ、軽く噛んでやった。
 もみもみっ…くりくりくり……きゅっ、きゅっ、きゅっ………キュッ、こりっ。
5742sage :2005/03/03(木) 02:03 ID:4bYfdYDY
「ぁ、あっ!あああっ…ふああああっ!!!!」

 あっ!…よく、わからないけど…くふ…凄い感覚に、目が…覚め…んぅ…ぁっ。
 くぅ…何が、起こって…いるの…?

「おはよ。気分はどう?」
「おはよう…ございます…、って姉さん…これは……あんっ!」

 状況を掴もうと姉さんに話しかけたところで、胸の…その…先…をつままれました。
 なにがなんだか…ふぅ…わからな…ぁ…けど、姉さんは私の胸…揉みはじめて…ぅ。
 力が入らなくなって…なに、これ…あっ……ヘン…っ。

「気分って言われても…あっ、あっ、あぅぅ」
「気持ちいいでしょ?ほら見てみなさいな。こんなに乳首立っちゃってる」

 姉さんの両手の動きが緩やかになったから、
 不思議な刺激は続くけどなんとか目線を下げてみたら…。

「えっ…これって…嘘…」

 制服はすっかり私の…胸のその……先…で押し上げられ、濡れて張り付いてました。
 ブラもいつのまにか…つけてないから…、ピンク色が透けて…うぅ、恥ずかし・・・っ。

「もしかしたら自分でいじったこと無いの?…ふふ、いいわ。アタシが性の目覚めの手ほどきをしてあげる」

 姉さんは後ろにまわって力の入らない私を抱き起こしました。
 何故か解けていた服がスッとたくし上げられ、両手が胸元に入ってきて。
 抵抗しようにもいつのまにかHPは無くなってるし…、体が凄く熱くて、動きません…っ。

「それじゃ、いくわよ。今度は直接だから…覚悟してね」
5842sage :2005/03/03(木) 02:03 ID:4bYfdYDY
 ハイプリ服の中でケミの手が淫らに蠢きはじめた。
 手のひらに余る乳房はすでにしっとり汗ばみ、蛇さながらにケミの指がねっとり絡みつく。
 揉まれる度、さすりあげられる度、蕾に触れられる度、プリの胸に快楽が立て続けに打ち込まれる。

「ちょっと待っ、ああっ!ここ外なのっ、にっ!…いや、いや、ぁっ…ん!…くうぅぅっ…あぁ!」

 必死に未知の感覚に耐えるも、声を抑えきることができない。
 抑えれば抑えるほど体中に広がる官能はどんどん蓄積していき、

「んふぅっ…んうう!…は、恥ずかしっ…ひぁっ!姉さ、やめ…あっ!あん!ああん!!」

 30分前まで何も知らなかった無垢の体に容赦なく肉の悦楽が刻み込まれた。

「安心して。ちゃんと部屋には鍵がかかってるから声は漏れないわ」

 そう言ってケミはますます激しく胸を責める。
 乳頭に軽く人差し指の爪先を当て、親指と中指でしこった乳首をリズミカルに揉み解す。
 勃起しきって桃色の濃くなった乳首に遠慮なく刺激が注ぎ込まれる。
 ぴと。…きゅっきゅっきゅっきゅっ…きゅうぅ。

「ふぁっ…やっ…、あっ、あっ…あぅ!あぁっ…これっ…知ら、ないっ…ふあぅっ!」
「ココ気持ちいい?アタシにとって気持ちいいところを気持ちいいように…アナタのを触ってるの」
「ああっ…やん!ぅ…ひぅっ…お願っ…くぅんっ!…やっ…だめです、ああっ!…だ、だめぇ!」
「胸だけなのに凄い乱れ方ね。でも初めてのえっちですもの、まだイッちゃうのはもったいないわ」
「はぁっ…はぁっ…ぇ?」

 押し寄せる快楽に耐え切れなくなったプリの哀願混じりの声を聞いたところでケミの手が止まる。
 後ろから体を支えていたケミは、プリの背中から顔を近づけ唇を合わせる。
 ちゅっ…ぺろ、ぺろ…はむ…。

「ぷは…ん。やっとちゃんとキスできたわ」
「ね、姉さん…?ぁっ、んむぅ」

 初めてのキスでまたも混乱する妹にはお構いなしに再び唇を吸い始める。
 愛撫が止まり幾分は落ち着いたのか、蹂躙される一方だった妹も控えめに応えはじめる。
 美しい双子の姉妹の相貌が寄り添いあい求め合う光景は実に背徳的で淫靡だ。
5942sage :2005/03/03(木) 02:04 ID:4bYfdYDY
「んふぅ…。それにしても綺麗な肌…SWのおかげかしら。ってあら、下びしょびしょじゃない」
「んっ…んぅ…。下、って……え!?どうして…私、そんな」
「おねしょじゃないわよ安心して。女の子ってね、気持ちよくなったときには濡れちゃうの」
「気持ちよく…ですか。よくわかりません……ぁぅ」

 唇が離れ、見詰め合ったところで、改めてお互いを意識する。
 固まったままで余裕の無いプリとは対照的に、ケミは再び手を妹の体に這わせはじめる。

「ほんと奥手なのねぇ。たっぷりわからせてあげるからおねーさんに任せなさいな」
「は、はい…。んぅ……っ……んぁ!?」
「ん?どうかしたの??……へえ、ポリンじゃない」

 しばらく行為に没頭していて気付かなかったが、いつのまにかポリンがプリの秘所に潜り込んでいた。
 ルート本能が働いているのかわからないが妙に嬉々としている(ように見える)。

「あぅっ……ポリンが、何で、ぁん!…ぅぅ…・・・ふぁん…ぁっ、あぁっ」
「結構テクニシャンなのかしらね…ちょっと観察」
「ね、姉さん?ちょっと助け…ああぅ!あっ、あっ」

 HPが0だけあってポリンを引き剥がすことすらできないプリ。
 ハイプリをポリンが弄るなど前例が無いことであり、
 ケミの好奇心は妹を助けるよりも目の前の奇異な事態に向いていた。

「ふむふむ。一度ルートしてもすぐに離れない、しかも下着は溶解しだしている…」
「…ぁ…あっ…ひぅ!姉さ…見てないで早…くぅ…!」
「愛撫、しかも直接的に行うことによって効率的にルートを継続できると理解しているみたいね。
 あら、お豆まで剥こうとしてるじゃない。ますます新発見だわ」
「や…なに、これぇ…ふあぁぁ…んっ、んっ…あんっ!」

 最も敏感な部分を保護していた一枚の布が用を為さなくなるにつれ強烈になる快感に身悶えるプリ。
 体当たりでノビをやっつけることもできる程度には体を硬化させられるポリンだが、
 体の一部を硬化させ蠕動させることによって細かい作業もできるみたいだ。
 ケミは変に納得したところでカートを引っ張り出した。

「ちょっと待っててね…今なんとかするから」
「はい…っ。お願いし…っ…ます…んぅ!」

 ポリンの愛撫を耐えながら精一杯返事をする健気な妹をケミは愛しく思う。
 目的の物はさっき買ったばかりでカート上部にあることを思い出す。

「はい出てきた。このPOT、飲ませたげる」
「あ…はぁっ…く…ありがとう、ございま…す…んっ」

 切れ切れに感謝の言葉を口に出したところで唇を重ねられるプリ。
 取り出された白POTを口移しで飲まされる。
 顔が離れると、ケミはひどく真面目な口調で告げた。

「んむぅ…んっ。あのね、無理に引き剥がすとケガしちゃうかもしれない。
 だから、ポリンが満足するまで吸わせるしかないわ」
「ええっ!!…そんなっ、…ふああっ!?あっあっ…あぅ!」

 突飛な宣告に驚いて大声を出してしまい、ポリンがぎゅっと収縮した。
 危険が無いかポリンと秘所を注視しつつケミは説明を続ける。

「アナタに飲ませたのは媚薬入り(らしい)POTなの。愛液の分泌を促すにはこれしかないと思う」
「は、はい…っ。わかり…っ…まし…た…ふぁ…あん」
「だから……アタシもたっぷり手伝うわね♪」
「…えええ!?ふあっ!あぁんっ…あぁっ!あ、そんなっ…脱がすのやめ…あああっ!」

 またも驚きで大声を出してしまい、ポリンの責めが強くなった。
 すっかり表情の崩れたケミは、感じすぎて動けなくなってるプリの服を脱がしにかかる。
 ケミ自身もまた制服を脱ぎ、秘所に吸い付いたポリンをまたぐようにして上からゆっくりかぶさった。
 二つの美しい肢体が絡み合う様は実にエロチックだ。

「んふぅ……あっ、…ん!よ、予想どおりね…っ、んんっ」

 ポリンはすっかり潤っていたケミの秘所の愛液に反応し、愛撫の対象を広げる。
 このポリン、器用なことに二人同時でも相手にできるらしく動きはなおも活発だ。

「アタシもね…くぅ…もう我慢できない、し…っ。
 愛液だって二人分、なら……すぐ離れると思…ぅ…あっ!
 だから、一緒に気持ちよく…なりましょっ…」
「くぅっ…ね、姉さんっ………は、……はい」

 慈しみと欲情の混じったケミの瞳を間近にし、覚悟を決めるプリ。

「やさしく…してくださいね」
6042sage :2005/03/03(木) 02:04 ID:4bYfdYDY
「可愛いこと言わないでよ…あっ。ちょっと、このポリン…くう…上手ぅっ」
「っ、あぁっ!…くぅぅぅっ…やあ!…あぁああっ…あっ、あっ、ああん!」

 ある程度は性の悦を覚えているケミも初めての感触に余裕が無くなってくる。
 ましてさっきまで生娘であったプリはポリンの責めに息も絶え絶えだ。
 今までイったことが無く、快感に身を任せることが出来ないのだろう。
 ケミはそれを察して、ポリンに秘所を責め立てられながらも出来うる限りの愛撫を加え始めた。

「くぅっ…頑張ってねっ。今、イカせてあげる…からっ…ぁ!…ふあっ!」
「はあぁっ!あっ!あんっ!…ねえ、さんっ、ヘン、ヘンですっ…やあああっ!」

 ケミは悶えつつも両手でプリの胸を揉みしだきながら、天にそそり立つ乳首を一心に舐め上げる。
 テラテラと唾液に濡れた屹立を口に含み、舌で転がし、突付き、押し込み、そして吸い上げる。

「ちゅ…もっと、ヘンになっていいのよっ…、ぁん!…くぅっ…気持ちいいのに…っ…身を任せてっ!」
「きゃうぅ!胸、吸っちゃ…ああん!もう、ダメっ…あっ、やっ…あああっ!」

 快楽に苦悶しながらも懸命に奉仕する姉。
 初めての絶頂を迎えきれない切なさに喘ぐ妹。
 白魚のような肢体が絡み合いまぐわいをする姿は淫靡そのものだ。
 プリの嬌声が高ぶってきたのを合図にしてケミの愛撫は激しさを増す。
 ポリンの動きもさっきよりせわしなくなって二人を高みにおいやろうとする。

「あん!あそこがぁ…熱ぅ…っ!ぁっ、あぅっ!ま、真っ白にぃっ…なるぅっ…あっ!あんっ!」

 胸から口を離し、敏感すぎる乳首を指で捏ね上げながら、プリの耳元に顔を寄せる。

「イッちゃいなさい…っ」

 命令と同時に乳首を連続で幾度も摘みあげる。
 ポリンもまた同調したのか二人の膨れ上がった花芯を今までにない強さで刺激した。

「ああっ!?やぁっ!だめっ、あんっ!あぁんっ!あっ、あっ!…ふぁああああああぁっ!!」
「っっ!くうぅぅぅん!!!」
6142sage :2005/03/03(木) 02:05 ID:4bYfdYDY
 ……潮風を感じる。
 我ながら凄いことをやってしまった…ノリやすい性格なのかしら。
 ちなみにさっきのエロポリン、満足したのかわからないがその場から動かずにプルプルしてる。
 割ったら凄いことになりそうだわ…と愚にもつかないことが脳裏をよぎる。
 ところでこの子ったらまだ気を失っているのかしら、そろそろ起こさないと風邪引いちゃうわね。

「ほら、起きなさいな。んちゅ…」

 優しく声をかけ目覚めのキスをしてあげる。
 あれだけ凄いことしたんだもの、キスぐらい今更どってことないわよね。

「んふ……んぅ。あ…姉さん。その、あの…」
「おはよ。さっきはごめんね。そろそろお家に帰りましょ」

 さっきの出来事に混乱しながらも衣服を正し始める妹を待っている間に、
 隣でたたずむポリンにまだ熟してないリンゴを食べさせてみる。

『ポリンの卵 1個獲得』

 あはははは……。


「ポータルお願いできるかしら?ジェムは持ってる?」
「は、はいっ…ワープ、ポーたるぅ…」

 ワープポータルを詠唱する…けどいつもの高速詠唱じゃない。
 さっきまでの情事が脳裏に浮かぶのか妙に赤面しているし語尾も変だけど大丈夫かしら。
 家に帰ったら後始末をしないと…お風呂入って、洗濯して。
 これからの予定を立てつつ、普段より数秒遅れて出現した光の柱に飛び乗った。

「ただいま!今日は大変だったわね〜。さ、お風呂の準備しましょっ」

 玄関を開けて中の様子を伺う。
 弟がいないのを確認しながら二人共々お風呂場に直行し、水の張った湯船に火宝剣を突っ込む。
 INTカンストケミもたまには役に立たないとね。ホムま〜だ?

「そろそろ湯加減いいわね。ほら、入っちゃいなさい?」
「…ぁっ…んふ…ゃ……んぁっ…あぅぅっ」
「ん、どうしたの?………ハッ、そういえば」

 さっきから妙にモジモジしている、というより上気している原因がわかった。
 あの媚薬入り白POTってもしかしたら遅効性だったのかしら。
 ってことは、さっきのこの娘の乱れ方…「素」だったってことね…。

「ねえさぁん…熱いっ…です・・・ぅ」

 すっかり瞳もアソコも潤みきってしまっている妹を鎮めるため、

「ポリンちゃん、またよろしくね…。今度の敵は手ごわいわよ」

 アタシは早速孵化させたポリンにリンゴジュースを放り込んで、
 弟が帰ってくるまでの長い長い第2ラウンドに向かっていった…。
6242sage :2005/03/03(木) 02:07 ID:4bYfdYDY
以上です。
お付き合い頂きどうもありがとうございました。
もしお目を汚してしまったなら平謝りですTT

それでは再びROMに戻りますね。
63名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/03(木) 14:26 ID:XaIAil9k
おおおおOKOK! Good Job!!
ていうかIntカンストケミとかすごい(笑)
64名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/03(木) 22:23 ID:BPCwVpsQ
神は忘れた頃にやってくる・・・
GJ!! 楽しませて頂きました。
65名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/04(金) 06:29 ID:GybGYPbk
ほわほわ系なとこがいいなぁ。
ROMになんて戻らず、また降臨してください。
66名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/04(金) 06:33 ID:NOPmKiEM
文神様に、敬礼っ!
67名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/04(金) 18:33 ID:QCmIMyqg
>>42
おいおいおい…十二分に文神じゃまいか…!
GJすぎ!
よかったらシリーズ物で続いてくれるとすごい嬉しい(´Д`*)
キャラもたっててめっちゃ気に入っちゃいますた
てか弟うらやまs
6842sage :2005/03/04(金) 22:18 ID:/sgNSe.k
もしケチョンケチョンに言われてたら…とビビってたので、ROMどころか投下逃げしておりました。
意を決して再び顔を出してみたら予想外の反響がありまして心底感激しております。
レスしてくださった方々のおかげで創作意欲は無事生きながらえることが出来ました。
心を込めて、感謝申し上げます。


実は処女作なものでして、頂いたレス一つ一つに舞い上がっております。
レス返しすること、どうかお許しを。

>63
INTケミはチェンジカート(消費SP40)連打が得意です。
素手だとFD1でも沈みます。そこがいい。

>64
照れます。
楽しんでもらえたというのは凄く嬉しいです。

>65
帰ってくる場所が出来たようで嬉しいです。
何も考えずに作ったらほわほわしてしまったみたいです。

>66
こちらこそ、敬礼っ!

>67
次回作を期待されるというのは作者冥利に尽きる、と初めて実感しました。
身辺が落ち着きましたら何がしか取り組んでみたいと思います。


それではまた、神降臨を心待ちにする一住人に戻りますね。
最後に、拙作の至らぬ部分に目をつむってくださってる皆様にも、感謝。
69名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/05(土) 17:22 ID:TcTH2Mt2
>>50
探してるのですがみつからないですorz
もしよかったらUpしてもらえないでしょうか?
70名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/17(木) 00:02 ID:Thc5SRF6
保守

…しなくても大丈夫なんだっけ?
文神様方がこられないのは、春コミのせいなのだろうか
71名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/21(月) 08:38 ID:Grxvtn9s
白ポ100個の作者タンとか最近見ないけど元気かなぁ。
やっぱり忙しいのか(´;ω;`)ノ~イツマデモマッテマスヨ
72名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/21(月) 15:58 ID:Y06RBz9Y
神を待つ我々にできること・・・
1.ひたすら待つ忍耐の道
2.自ら書く茨の道
3.書いてもらえるようなネタを出すひらめきの道

ネタが最近沸いてこないので1しかないですか(ノ_・、)
73名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/21(月) 17:39 ID:hyu7s5yo
ネタは浮かんだのに1年以上ぶりで筆(?)が進まない…
どうしたものか……orz
74名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/21(月) 18:30 ID:gdba0Vuo
>72
4.座談会のセッティング。
他スレでは文神さまによい刺激を与えられるような実例が。
7572sage :2005/03/22(火) 02:15 ID:ndYCcSiQ
>74さん
座談会のセッティング・・・できそうな気はしますけど・・・
でも萌え座談会でなくて、萌え百合Hな座談会ですよね?
時間と場所とを考えるのと・・・後注意しておく事ってあるでしょうか?
文神様がきてもらえるように、ノビでもOKな場所で・・・のぞき有りですよね・・
7650sage :2005/03/22(火) 22:20 ID:VwKZbQrg
>>45
大変遅くなって申し訳ないです。
もう別口で探し当てられたかもしれませんが、ご希望のSSをえろだの方にうpしました。

>>72
過去には、アルベルタの豪邸とか、船の倉庫などで開かれた事がありますね。
豪邸は(やっぱり)時々人が来るので、ベルタなら船倉のが良いかもしれません。
普段はグッと抑えている百合えっちな雑談が沢山出来るといいなー。
7772sage :2005/03/23(水) 14:14 ID:.DfN99Ko
場所はアルベタの船室っと・・・φ(..;
ほかの町に生まれると大変ですね・・・ポタを準備しないとだめかな・・・

後は鯖と時間だけですね・・・
ところでこれって萌え座談会のスレで言った方がいいのですかね?
百合でHな萌え座談会ですけど・・・(一夜限り・・かな?)
78名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/23(水) 16:09 ID:pDB/uHww
えっと… 鯖は?
79名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/23(水) 17:27 ID:KD4mHPBU
座談会スレは荒れるのでおやめなさいませ。
百合SSスレの座談会ならここでよろしいのでは?
8072sage :2005/03/23(水) 18:56 ID:2yIUw6mo
>>78
鯖はまだ決まってません。どうやって決めるのかも悩んでます・・・
どのみち、ポタコを育てたり青ジェム代を稼いだり、来られる方が萌える職に就くための時間が必要でしょう

>>79
そうですね・・・かなり特殊な座談会ですからね(^^;(18禁で百合だし・・・)

アルベタの船室で一夜限り、職は問わず、覗き可、女性キャラのみ(中の人は問わず)
アルベタになら伊豆から船で行けるので、遠いモロクやゲフェでポタコを準備すればいいでしょうか?

後文神様、投稿しにくい雰囲気かもしれませんが流れをぶった切っていつでも投稿してくださいm(_ _)m
今回の座談会は、文神様のネタになればと思い、おこなってる次第であります。
81名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/23(水) 19:52 ID:RpnBsO1M
とりあえずここでやるべき会話なのかって事。
叩くつもりはないが雰囲気壊してるのは言うまでも無いわけで。
それにここより場所が合ってるスレもあるはずだし・・。
それにこの状況見る限り投票しにくいではなく投票できないと考えたほうが良い。
まぁ投票してくれる人はきっとしてくれるんだろうが・・。
というわけで流れぶった切るために小説でも書いてきますネ〈・ω・〉
そうすれば少しは収まると思うので。
82名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/23(水) 20:15 ID:KD4mHPBU
72さんが考えてるのは
百合Hするための座談会なのか、百合SSスレの座談会(18禁会話も有)なのですか。
前者なら該当スレへ。後者ならここでもいいとおもう。

レス80番とか見ると、なんか・・・。萌える職に就くためって何? 主体は中の人の会話>参加者萌えですか?
百合SSは読み手として楽しんでるけど、自分の趣向はノーマルな人は来るなって風にも読み取れます。
83名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/23(水) 21:38 ID:EddDBO6A
このスレの座談会、というか百合SSスレ座談会なら参加したいんですけど
萌える職につく、とか女性キャラ限定とか、その辺のとこ見ると
なんか違う会合なのかな、と気が引けてる人がここに一人。
その辺どうなんでしょ?
8472sage :2005/03/23(水) 22:19 ID:HlaAKgOY
>>81
それは考えました・・・ですが萌えスレ座談会の方で荒れるのではと言われたので・・
すみません・・・

>>82
文神様のネタになれればと思い色々勝手に考えました。ごめんなさい
どのような形式ならばネタになるのでしょうか
普通に気楽に話せる座談会の様なのがいいのでしょうか?

>>83
上記の通りネタになればと思った次第です・・・
考えが浅かったですね・・・ごめんなさい・・・

座談会という意味すらちゃんと理解出来てないと思います・・
このような私では主催するのは無理そうですね・・・
ほかの方が主催して補佐に回った方がいいのでしょうか・・
8581sage :2005/03/24(木) 13:45 ID:.k7jiUZI
>>84
スレが無いなら作る。
これ基本。(基本か?
何事も自分から動くべきだな。
自分で作るのが嫌ならばできるまで待て、とまぁそんな所だ。
荒れないスレ作るのが今の現状では最善だと思う。
とりあえずここではやめたほうがいいと思った、結構荒れてきたしね。
とりあえず新スレ依頼だもなんでもできる事はあるのだからそれをすれば万事解決なんじゃないだろうか。
まぁとにかく該当スレが無いと思うなら作るか待つかの二つだと思うが・・。
とりあえずこの話題はここのスレには該当ではないね。確かに後者ならここでもいいんだろうけど・・。

あぁごめん俺小説まだできてないorz
なんだかんだいって俺もネタ考えるのに必死なのでこれにて失礼。
86名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/24(木) 15:34 ID:OA2bQDcw
>>72さん
>普通に気楽に話せる座談会の様なのがいいのでしょうか?
それで良いと思いますよ。例えば↓のような感じでとか。


■百合SSスレ座談会(18禁有)

xx月xx日 xx時xx分より xxxx鯖 アルベルタ・船の倉庫(←とりあえず)

・キャラ性別職業問わず参加カモン。
・SSについて語るも良し、自分の萌えシチュなどを語るも良し。
・中の人が18歳未満の方はご遠慮ください。(一応)


何気ない会話とか話題とか、その場のノリからネタも生まれて来るんじゃないかなーと。
って、普段受け手側の私が言っても説得力ないかも。
87名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/24(木) 15:52 ID:3oCEsbmE
おーけーおーけー。なんとなく困った雰囲気になってしまったので、
百合に全く適性が無いけど保管庫スペース提供だけしている人が勝手に仕切る。

日時 4/10(土)22:00−

場所 Odin鯖アルベルタ船室。(新鯖から無作為抽出)
    一応チャットを立てるつもりですが、人数次第ではオープン会話になります。会話内容には留意。

注意 ノビ推奨。作者様、及び読者様は可能ならば(○スレ○番とかROM専とか)のように自己紹介
    対個人Wisは原則禁止。されて不快に感じた人はWis禁止とともに、主催に通告。
    不快に感じない同士でのWis投げあいは勝手にどうぞ。

    百合Hスレ座談会ではありますが、Hについてやエロを語るのが主体ではありません。
    会話のガイドラインは非18禁スレに準じるものとします。
   (具体描写とか、生生しい話はやめましょう。○×○萌え、とか攻受談義程度で)

    他人の不快に思うラインは貴女とは違うかも知れません。周りに気配りが楽しい座談会のコツです。
    作者様の多くは自作についての質問とか、感想を糧に生きています。出席前に過去ログを読むと
    楽しい座談会になるかも。ついでに保管作業してくれると私が喜あwせdrftgyふじこlp;

    想定座談会の流れ(他スレ座談会がこんなでした。
     自己紹介→各自萌えを語ったり、作者さんに質問!→朝が来たー、解散

 こんなところでどうですか?
 なお、私は百合に極めて無知な生き物ですので、ほかに仕切れる人がいるなら取り下げます。
8887sage :2005/03/24(木) 15:53 ID:3oCEsbmE
げぼぁっ(吐血
自分、リロードしろ…orz

87はなかったことにして、86番さんの方向で一つ。
89名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/24(木) 18:26 ID:xN18wBuk
>>88
具体的な日時も出してるし、貴方の提案もそれはそれでありと思う。
これらをたたき台に後は住人で煮詰めて行く方向で。

なにより、適性がないとおっしゃりながらも心配して提案してくださった貴方の態度に経緯を表させていただく。
90名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/24(木) 23:32 ID:CAadPkWQ
へたれ駄文の作者で積極的に書き込んでもいないものですが、86氏や87氏の内容なら私はぜひとも参加したいです。
なによりも読者様のご意見やご感想を直接お聞きするというのは作者にとってはこの上ない喜びですので……。

しかし前回の投稿からかなり時間が経ってしまっているので誰も私のことを覚えていない予感。
この際だから座談会のあるなしに関わらず一本書くことにしまつ。
91名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/26(土) 21:53 ID:uFz1fnpk
流れをきって・・・
ネタが浮かんだので書こうかと思ったのですが、ここでは♀2人×♀1人はアリなんでしょうか?
1を見ると大丈夫かと思ったのですが、スレ違いなら別のネタを考えます
92名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/26(土) 23:02 ID:WR1Rn7b.
>>91
2でもそのタイプの絡みはあったので、問題ないと思われる。
さあ、迷うことなく投下してくださいましやがれ!
93名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/27(日) 05:09 ID:Iwt3XzY6
>>91
以前このスレでWiz娘がまーちゃんやら3人にやられちゃうってSSがあった。

さぁさぁ投下するんだっ!
94名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/27(日) 08:59 ID:eHuuAK1M
許可でたんで書き始めます・・・
流れだけでも予告したほうがいいんだろうか?
まあ、完成したら書き込ませてもらいます。
3巻中に完成させたいものだ・・・
95名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/28(月) 17:01 ID:MzLWFxxU
流れを更にぶった切って質問…
まだ手淫を知らぬ少女が、密かに思いを抱いてる人に抱かれてる映像を見せられながら
おねーさんに手淫のやり方をレクチャーされる…ってネタはここと♂×♀スレ、どっち
に該当するんでしょう?_| ̄|○カリニカイテモダブンニナリソウダケド…
96名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/28(月) 20:09 ID:o34fMMoA
>95

>密かに思いを抱いてる人に抱かれてる映像を見せられながら
これがどういう事を言っているのか掴みかねるが、

>おねーさんに手淫のやり方をレクチャーされる
これを考えると♀×♀スレで良いのではないかと。
97名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/29(火) 03:19 ID:POb90.AQ
>>95
密かに思いを抱いてる人、っていうのが男ってことかな、そういう質問をするってことは。
こちらで投稿する場合は男の出てくるところの分量を極力減らすとかの方向性があったほうがいいかも知れない。
おねーさんに手ほどきされてるうちに、おねーさんのほうにはまっちゃう、とかだったらこっちでも大丈夫だろうけど、
そうでないのなら多少の否定的なレスはつくかも、くらいかな。

あくまでも♀×♀のシーンに焦点をあてる書き方なら多分大丈夫じゃないかな…?
9895sage :2005/03/29(火) 05:26 ID:dLpHDW.I
幻覚とは言え男が出てきますし、かなり微妙そうになりそうなので止めとこうかな…
>>96氏、>>97氏、助言ありがとうです
99名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/30(水) 03:06 ID:D3QzVTig
む・・自分の文才が云々というのなら何も問題はないですし、
そこまで悩んでの投下なら誰も文句は言わないでしょう。

まぁ・・此処に書かないとしても♂×♀スレの方に投下するように。
100名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/30(水) 21:59 ID:JZ.K8noE
♂×♀スレは変なのがいるんで
こっちに投下してほしいところだ。
101名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/03/30(水) 23:44 ID:7YFIHQXU
お待ちしちょります
(*´∀`)
10295sage :2005/03/31(木) 23:16 ID:l4J9zk.6
微妙なものになりそうなので、書けたらえろだに上げてみようかと思います…
書き始めたらリアルが急がしなってきたけど…_| ̄|○||i

期待しないで、ほそぼそとお待ちください。
103sage :2005/04/02(土) 03:25 ID:XL7wEobE
ところで座談会ってどうなったんだろう。お流れ?
もしやるなら参加したかったな、なんてヘタレ物書きの独り言。
104名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/02(土) 03:26 ID:XL7wEobE
よし軽くミスったorz
105名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/04/02(土) 10:50 ID:Eu6uiHh6
そういうときはdameるんですよ。
もう下がってきてるとは思いますが。
106名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/02(土) 12:13 ID:Ae7Ln4nA
座談会はとりあえず>>87の方針で決まってたんでは?
何か問題あったら変えなきゃマズイでしょうけど
何も出ないならあのままでいいかと思います。

当方は行く気まんまんですよ。
ただ4/10は日曜なので
勝手に「4/9(土)」と脳内変換してますけれども!
10787sage :2005/04/03(日) 01:42 ID:ixo7J9IA
……orz
混乱がないように、言い出した人も4/9(土)で、と訂正しておきます。
108名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/05(火) 03:41 ID:OkqefVLY
全然どうでもいいけど、気軽にUpするスレがスレストの兆候を見せて、
このスレと性格(投下する人を待つか自分が書くかしかない)が似てるなぁって思ったというアレ。

私?キャラの性格付けって難しいよね(トオイメ
109名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/05(火) 14:11 ID:NY9IkFoA
どうでもいいがこのスレもう完全に止まったな。
110名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/05(火) 22:58 ID:FmUuDcaw
226たんの作品が読めるのは♀×♀スレだけ!
111名無しさん(*´Д`)ハァハァsage 転生ネタって難しいね(´・ω・`) :2005/04/06(水) 00:46 ID:KEVcZ6PU
止まろうがなんだろうが待つ(or書く)のがこのスレだろう?
112名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/06(水) 06:21 ID:m8Xm7K6w
馬鹿だなあ。この程度のストップで慌てるようじゃこのスレの住人は
務まらないぞ。

これだけで終わるのもつまらないんで微妙なネタ出し。
なあ、アサクロの座りってさ、迫られて後ずさってるように見えないか?
113226たんsage :2005/04/06(水) 08:43 ID:NOSLYV/.
新作、入ります。Wisえっちのふたりがメインで再登場。
キャラ付けが濃すぎてお口に合わない方は申し訳ありませんが、見なかったことに。
-----------------------------------------------------------------------------------

「こっち、敵いますよ」
「おっけー、いくわよーっ!」
 わたしは歴戦のウィザード。
 ルーンミッドガッツ全域に名を轟かせ、胸のエンブレムを見た者は道を開けて通る。
 城をひとつ取ることくらい、落ちているエンペリウムを拾うようなもの。
 魔物たちのボスでさえ、わたしたちの目には獲物として映る。

 そんなギルドでのわたしは、孤高の魔法士。
 人望なんて生ぬるいものなんかいらない。
 この絶大な魔力がある限り、誰もわたしに意見できない。

 わたしにとっての幸福は、何よりも、民衆の羨望をこの身に受けること。
 方法は数あるけど、そこらへんの野武士や、程度の低いギルドの連中の目の前で、
ボスモンスターの手柄を総ナメにするのが一番気分がいい。

 気分がよすぎて、ボスを見つけて魔法を唱えるだけで濡れてくる。
 MVPを獲った瞬間は、どんな男に抱かれたときよりも気持ちいい。
 ボス達にだったらどんな攻撃をされても、興奮を高めるスパイス。
 不注意でハティーに腹を食い破られかけたときの感覚ですら、忘れられない快感。

 わたしは歪んでいる。
 だけど、誰にもわたしを蔑ませない。
 わたしは最強の魔法士なのだから。

 狂人と呼びたいなら、呼べばいい。


「ファイアーボルト !!」
 ボッ、ヒュゴッ、ヒュボッ…ぷすん。
「だーっ、しっかりしてくださいよー」
 そんなわたしの火炎魔法は、ミストケースの丈夫な包装にあっさり阻まれた。

「う、うるさいっ! もう一発…はうっ!」
 そして、長い呪文をだらだらと唱えているうちに、クルーザーの凶弾に倒れるわたし。

 …。

「やっぱ、おもちゃは早いんじゃないんですか?」
 チェインでぼこぼことミストケースを殴りながら、さも面倒くさそうに言う。
 わたしとそっくりな顔に、「もう帰ろうよ」って書いてある。
 この子は、かつてわたしがギルドに拾ってきた商人。
 ようやくいっぱしのブラックスミスまで成長したばかり。
 ここだけの話、女同士だけどえっちもする仲。
 というより、わたしがしたいときに犯すようなもの。

「うるさい! あなたがニューマ出せばいいのよ、ニューマ」
「私、BSなんですけど」
「じゃあポーション投げなさいよ」
「できませんってば」

 わたしは、一度は頂点まで上り詰めた大魔法士。
 詳しくは語れないけど、神の使いヴァルキリーに二度目の生を与えられるほどの実力。
 この二度目の生でまた修練を積めば、ハイウィザードへの道が開けるんだとか。
 それで、その…。
 つまり今は、ちょっと装備のいい、転職したてのマジシャン・ハイ。
 ファイアーボルトもまだ3しかない。

「だいたいうちのギルド、プリ何人もいるじゃないですか。どうして私に壁させる必要があるんですか」
「うるさいわね。あんたならお金さえ出せば何でもするでしょ」
「…他に友達いないんですね」
「何か言った?」
「全然。あ、これでイグ葉最後ですから。次やられたら戻りですからねー」
「はぁ!? もっと真面目に準備しなさいよ。やる気あるの?」
 イグドラシルの葉は重いので、自分では用意していない。
「だって、うちの筆頭魔法士だった人がクルーザーなんかにやられるなんて思ってなかったんですよ」
「う、うるさいな。わたしだって、こんなの予想外なんだから…」
「はいはい、いい子いい子。次いきますよー」
 …うわ、なんかムカ。幼児体型のくせに。
 わたし達ふたりとも、胸元の露出が多い服を着ているけど…。
 …ふたりとも、胸のサイズは控えめ。
114226たんsage :2005/04/06(水) 08:44 ID:NOSLYV/.
 ボボッ、ボシュッ。
「あれ、どうしたんですか?」
 あと一撃でミストケースが倒せる、というところで座り込むわたし。
「…SP切れた」
「ブドウジュース、飲みますか…?」
「いい…わたし青ポ以上しか使わない主義なの」
「あの…これ、痛いんですけど。倒していい?」
「だめ」
 わたしの獲物だから。


「なんか、一匹倒すごとにレベル上がってるんですけど」
「そりゃそうよ」
「もっと弱い敵にしません?」
「やだ」
 これでも、恥を忍んで妥協してるのに。
「…わがままですね、ほんと」
「うるさい…」
 知ってるくせに。
 わたしがこんな狩り、恥ずかしくてできないこと、知ってるくせに。
 ましてや、ギルドの他の子になんか見せられない。
「帰ってもいいよ」
「お金もらってるし、それはできません。返したくないし」
「あははは。相変わらずがめついのねー」
 安心。
 やっぱりこの子、変な子。
「お金は大事ですよー」
 お金のためなら何でもする子…。
 実は、金貨や高額アイテムで愛撫すると淫乱になる性癖がある子。
 友達なんか、わたししかいない子。


「そういえばさ、転生するときにジュノー行ったんだけど」
「ジュノー…あんまり行ったことないなあ」
「ちらっと、あのPKセージを見たのよね」
 わたしのオシリス狩りを堂々と邪魔してくれた、嫌な奴。
「ああ、あの…」
「見失っちゃったけどね。ハイウィズになったら捜しに行こうかな」
「私も、WPとMPを覚えたから前とは違う所を見せないと」
「…どうせディスペルで消えるでしょ」
「そ、そうですけど…」

「あれ?」
 なんかこの子、ちょっと様子が変。
「どうしました?」
「なんか顔、赤くない?」
「…あれ。気のせいじゃないですか?」
「そうかなぁ…」
 熱でもあるんじゃないのかな。
「それより、FBいくつになりました?」
「FWから取るから、4で止めて後回しにしてる」
「あぁ、そうですか」

「あ、あれ何だろ」
 遠くに何かが見える。
「んー、あぁ。ストームナイトですね。離れましょう…って、あああっ!?」
 ストームナイトと聞いた瞬間、走り出していた。

「見るだけっ! 見るだけだから!」
「ダメですってば!」
 わたしを狙うクルーザーをメマーナイトで壊しながら追いかけてくる。
 律儀な子だなぁ。


「あはははははははは」
「だから言ったのに…」
 ボス狩りパーティのモンクが放った阿修羅覇凰拳で倒れるストームナイトを遠巻きに眺め。
 気がついたら、ふたり折り重なって地面に倒れていた。
 どうやら、走ったままストームガストに突っ込んでしまったらしい。
「どうしてあなたまで来るの」
「もうイグ葉ないからですよ…」
 …そういえばそんなこと言ってたかも。
「あー、ごめんね」
「いいです。砦に戻りますよ」
「うん」
115226たんsage :2005/04/06(水) 08:44 ID:NOSLYV/.
 チュンリム湖、砦4。
 わたしのギルドが、ふたつの砦を持っているうちのひとつ。

「あっははは、ごめんねー。お礼水増しするから許して」
「いいです」
 ありゃ、怒っちゃったかな…。
「こっちで、次の作戦立てましょう」
「あ、うん。待って」
 後を追って、わたしがいつも使っている部屋へ。

「まだですかー?」
「はぁ…はぁ…」
 あー…、ダメだ。一回えっちしよう。
 ボスを見たあとは、むらむらする気持ちが収まらない。
 まだ、お腹の奥が疼いたまま。
 しかも今日はストレスが溜まり通しだったから、一度この子をいじめて発散したい。

「…おまたせ」
「私、この部屋でよくいじめられましたよね」
「え?」
 この部屋はわたしの特注で、鍵をかけると中からも外からも鍵がないと開かない。
 だから、少し過激なえっちをするときに便利。
「あ、それわたしの鍵」
「そうです。前に隠し場所を見ちゃいましたから」

 がちゃ。
 後ろ手にドアを閉め、鍵をかけられた。

「ちょっと、返しなさいよ」
「ダメです」
「何のつもり?」
「これは、こう」
 ぽい。
「え…?」
 鍵をドアの隙間から、部屋の外へ。

「ちょっと、鍵はそれしかないのに!」
「そうですね。誰かが気づいて、拾ってここを開けるまで。2、3日かかるかもしれませんね」
「何をする気…?」
「ゆっくりしましょうよ」
 この子、様子がおかしい。
「大きな声を出しても、多分無駄ですよ。こっちの砦はいつも私たちしか来ませんから」
「そ、それって…」
 ぐっ。
「痛、ちょ、やめてよ」
「やめません」
 強い力でずるずると、ベッドの上まで連れてこられた。
 身体ごと、仰向けに倒される。
「何のつもりよ。それ以上変なことするなら、攻撃するわ」
「変なこと? もちろんしますよ」
 肩に手をかけて、わたしの上にのしかかって。
 わたしの杖を奪い取って、部屋の隅へ投げ捨てた。
「…ファイアーボルト !!」

 …バシュッ。
 わたしの火炎魔法は、かざした左手でぐしゃりと握りつぶされた。

「あ…」
「あちちちっ…ほら、火傷しそう」
「あ、熱い、ちょっと、やめて!」
 ぷすぷす煙を上げる左手でわたしの頬を撫でてくる。
「この火属性鎧、どうせすぐ脱ぎますけど。そうしたら抵抗します?」
「…したらどうなるの」
「ほっぺたを火傷してもらいます」
 …どうせ、今のわたしじゃ勝ち目なんかない。
「何のつもりなのよ…」
「あ、ちょっと涙目になってますね。かわいいなぁ」
「お、同じ顔のくせに…それに、これは熱かったからよ」
 この子がこんなに怖いのは、初めて。
「少し大人しくしてください」
 がちゃり。
「え?」
 …手錠?
「左手も出してください」
「い、嫌よ。手錠なんてどこで手に入れたのよ」
「クルーザーが落としました。収集品はちゃんと拾わないとバチが当たりますよ」
「…重いの嫌いだもん」
「それはともかく。早く左手を出してください」
「嫌。何言ってるのよ」
 どうして自分からそんなことしないといけないの。
「別にいいですけど、無理やりやったら痛いですよ」
「……」
 がちゃっ。
 腕の力を抜いたら、優しく手錠をはめられた。
「…あ、あれ?」
 がち、がちっ。
「鎖をベッドの枠に通してあるので、起きられませんよ」
「やっ、そ、そんな」
「暴れるとケガしますから、手錠に布を巻いてあげますね」


 しゅるしゅる、しゅるしゅる。
 手錠と手首の間を通る布の感触がくすぐったい。
「少し、考えたんですよ」
 布を優しく巻きながら、言った。
「考えた?」
「このままぼーっとしてたら、貴方はきっとすぐにハイウィザードになっちゃう」
「…それで?」
「そしたら、また私は子供扱いで、前と同じに戻っちゃう」
 …嫌だったの?
「それも悪くないんですけど、今だけだから」
「何が…?」
「私が、貴方のことを好きなようにできるのは、今だけだから」

「…す、好きなようにって」
「好きなように、です。どんなことをさせても、何をしても貴方は私に抵抗できない。いつもの私の立場です」
「そんなことして…後でどうなるか解ってるの…?」
「はい、布巻き終わりました。でも暴れないほうがいいですよ」
「話、聞きなさいよ。後で何をされるか、あなたわかってるの?」
「さあ。どうなるんですか?」
 …おめでたい子。
「わたしのこと、ここで殺しときなさい…ハイウィズになったら、あなたなんか…」
 そう。
 この子がわたしよりも強いのは、今だけ。

「ぷ、あははははっ」
「な、何がおかしいの」
「貴方の脅しがこんなに怖くないのは、初めてだから」
 …こ、この…甘く見てるの?
「いいですよ」
「え?」
「やればいいじゃないですか。後で好きなように」
「…な…」
「今日、今、ここで…貴方のことを好きにできるのなら…」

 ぞく…っ。
 何、この感じ。

「明日貴方に消し炭にされたって、ぜんぜん構いません」
「あ、あなた何言って…」
「私、貴方のこと大好きです」
 …?
「変態だけど、怖い人だけど、寂しがりで、私しか友達がいない貴方のこと。好きです」
「し、失礼ね…」
「だから…今までの関係も、幸せでしたけど」
 がちゃっ。
 重たい鎧を床に脱ぎ捨てて。
「今を逃したら、一生できないから」
 しゅる…。
 わたしのマフラーの紐を解かれる。
「…あ」
「貴方をいじめて、泣かせて、恥ずかしがらせて…自分の好きなことさせて、心から屈服させて…」
 ぶちっ。
 ブラを引きちぎられた。
 マジシャンの衣装の少ない布地が、どんどん取り除かれていく。
 …人並みよりもだいぶ小さい胸が、露になった。
「それは今しかできないから。それさえできれば、明日死んでもいいです」
「ちょ、ちょっと…あなたおかしいよ…」
「おかしくありません。私の大好きなお金をいくら積んでも、今日のこの日は二度と手に入りませんから」
 だ、だからって。

「わたしが復讐なんかしないとでも思ってるの…? こうなっちゃったら、あなたなんかいらないわ。
もう、どうだっていいんだから…殺してやるんだから…」
「嘘ですね。寂しがりの貴方が私のこと、これくらいでどうでもよくなるはずがありません」
「そ、そんなこと…」
「でも、怒りに任せてひどい目に遭わされた挙句に殺される…くらいは、あるかもしれませんね」
「そ、そうよ…バカなことはやめなさい。今ならまだ、許してあげなくもないわ」
「…あはは、本当にかわいい人ですね」
「な、何よ…っ」
 胸を隠して睨み付けても、あんまり怖くないかもしれないけど…。
「さっき言ったじゃないですか。そうなっても構わないって」
「どうして…」
「好きなんです、あらゆる意味で。貴方の全部が」
 …何それ。
「壁役やってたときも、可愛い貴方を見ているだけで変な気持ちになるんです」
 ぺろりと前掛けをめくられた。
 …剥き出しのそこが丸見えになる。
「あ、ちょっと…っ!」
「やっぱり。貴方は下着、着けないんですよね。変態さんだから」
「しょうがないじゃない…ボスがいる地域にいると、ここ濡れっぱなしになっちゃうんだから…」
 それが好きだからおもちゃ工場を選んだことまで、この子は知っているはず。
 わたしの屈折した部分も全部、この子は知ってる。
「だいたい、あなたも変態じゃない。お金や高額アイテムでするの、好きよね?」
「…えっちな気持ちに結びつくようになったのは、貴方のせいですよ」
「いいわ、このセイフティリング貸してあげる。わたしの代わりにこれで慰めなさい」
 指を立てて、マヤーから手に入れたとてつもなく高額な指輪を見せる。
 手錠をされているので自分では外せない。
「くれるって言ってもいりません」
「え…?」
「言ったじゃないですか、今日はお金じゃ買えないって」
「で、でも…」
 おかしい。
 いつもなら、こんなにきっぱり断れないはずなのに。
116226たんsage :2005/04/06(水) 08:45 ID:NOSLYV/.
「…すっかり、弱いマジシャンになっちゃいましたよね」
「そんなの、仕方ないじゃない…」
「それを見てる私の気持ち、わかりますか?」
「え?」
 そんなこと、わかるわけないじゃない。
 今日のこの子の考えていることは、何もわからない。
「今までは、どうやっても思い通りになんかならなかったのに。
とても強くて、寂しがり屋で、すぐに私に当り散らす人が」
「う、そ、それは…」
「あのセージにコケにされた晩なんか、すごかったですよね」
 …何したっけ。
 理性なくして次の晩まで一日中犯しちゃったことしか、覚えてない。

 ぎゅう…。
「う…」
 肩のあたりに手を立てて、強く圧迫されてる。
「ひどいものでしたよー。眠らせてももらえずに、倒れそうになったら白ポとバーサークポーションを浴びるほど飲まされて。
何であんたなんかがわたしと同じ顔してるのよ、この貧乳とか言われました」
「そ、そんなことしたっけ…」
「そうとう悔しかったのか、だいぶ壊れてましたしね」
「…わたしのこと、恨んでるの…?」
「まさか。癖になるくらい良かったですよ」
 …何よ。あなたも本物の変態じゃない。
「でも、いつもその強い魔力を武器に、好き放題に私を犯す人が…」
 とす。
 身体を起こして、わたしの腿の上に座って。
「あんな雑魚モンスター相手にひぃひぃ言ってるんです」
「…う、うるさい。どいてよ、重いって」
「それを見ている私がどんな気持ちか、わかります?」
「わ、わかるわけないじゃない」
「いいえ、多分貴方も良くわかってますよ」
 ごろん。
 隣に寝そべって、わたしの顔を見つめて。
「え…?」
「どきどきするんです。興奮して」
「え? えっ?」
「いつも思い通りにできない好きな人を、今なら自分の好きにできると思うだけで…
全身が震えるくらい、興奮するんです」
「わ、わかんないよ…」

 ちゅっ。
「んっ!」
 軽いキスをされた。
「愛、みたいな綺麗なものじゃないと思います。貴方が教えてくれた危険な気持ち」
「…そ、そんな」
 …ダメだ。
「そろそろ、本当に我慢できなくなってきました」
 にっこり笑って、そんなことを。
 ダメだ。
 この子、止められない…。


 わたしの服をすべて取り去ってから、自分の服も脱ぎ始めた。
「すごくワクワクします。こんなの初めて」
「…や、やめて…」
「いいですね、その声。そんな怯えた声初めて聞きます」
 すごく楽しそうに笑ってるけど、見たこともないくらい怖い顔に見える。
「やめてよ…」
「嫌です。命を賭けてるんですから、それに見合うくらいは遊ばせてください」
 服を脱いで、ベッドに座って。
 わたしの両膝に手をかける。
「や、やめっ」
 そのまま、左右に開かれた。
 この子には何度も見せて、舐めさせたりした場所だけど。
 そこがとろとろに沸いて、物欲しそうにひくついているのを見られた。
「あはは、結構その気なんですね」
「や…」
 なんで。どうしてこんなに恥ずかしいの。
 わたしが淫乱で変態なのはとっくにこの子に知られてるのに。
「ストームナイトにやられたときから、濡らしてたんですよね?」
「や、やぁ…やめて…」
 がちゃがちゃ、がちゃっ。
 顔を隠そうと手が勝手に動いて、手首が絞まる。
 それ以上言わないで。
 何故だかわからないけど、ものすごく恥ずかしい。
「恥ずかしくてたまらないって顔ですね」
「やめてぇ…」
「ほら、じーっと見てるだけで膝がぐいぐい閉じようとしてくるんです。
そのたびにここが、ぴくぴくって動く…」
「やめてっ、や、やめっ…っ!?」

『連続発言により自動的にチャットが禁止されました。』

「あれ?」
「……!」
 …声が出ない。

『運営者によるチャットとスキルの禁止が10分残っています。』

「あ、赤エモ出てますよ」
「!?」
 え?
「やめてやめてばかり言うから…」
「!」
 そうか。
 この世界では、同じような発言を繰り返すと自動的に喋ることができなくなるって聞いたことが。
 よりによってどうして、こんなときに…!

「ということは、こんなことをしても…」
 ぺろっ。
「……!!」
 蕩けたそこをぺろりと舐められた。
 思わず声が出そうになったけど、勝手に喉で声が止まる。
「へぇ…おもしろいなぁ」
 ぺろぺろっ、ちゅ、ちゅ、ちゅちゅっ。
「!!」
 がちゃがちゃっ、がくっ、がくがくっ。
 小鳥がついばむように、お豆を吸われて。
 普段なら裏返った声で甘い叫びを上げてるところなのに、声が全く出ない。

「あはは、かわいい」
「……!」
 ふー、ふー、とほとんど音もなく息が漏れる。
 荒い息をつくことも、できない。
「ストームナイトに倒されたときから、興奮してたんでしょう?」
 頭がくらくらする。
「気持ちよくなりたいですか?」
 ぶんぶん。
 首を横に振る。
「でも、こんなにとろとろにしてたら…すごく感じちゃうでしょう」
 ちゅ、ちゅちゅ、ぺろり。
「……!?」
 腰がびくんと跳ね上がって、全身がかぁっと熱くなる。
 声が出したい。
 身体の中で暴れまわってる気持ちよさを、外に出したい。
「苦しそうですね、息もまともにできないみたい」
 こくこくと首を縦に振る。
「これ、十分間続くんでしたっけ」
 顔をそこから離して。
「……」
 休ませてくれるのかな、と思って見ると。
「十分もあれば結構、楽しめそうですねー」
 にこにこして、わたしの胸に口を近づけるところだった。
117226たんsage :2005/04/06(水) 08:45 ID:NOSLYV/.
 ぺろ、ちゅ、ちゅぱ。
「……!」
 胸の先端を舐められる。
 く、くすぐったい。
「人のこと貧乳とか言うけど、同じくらいじゃないですか」
 がしゃん、がしゃん。
 むずむずする感覚が我慢できずに、手錠を鳴らして悶える。
「声が出せないと、気持ちいいのが中にこもっちゃう?」
 こくこく。
 必死に頷く。
「我慢してないのに我慢させられるのって、どんな気分なのかなぁ」
 ぺろぺろ、ちゅ、ちゅ、ちゅちゅっ。
 何度もキスするみたいに、小刻みに唇で触れられる。
「……!」
 くすぐったくて気持ちよくて、口をぱくぱくさせて身体が跳ねる。
 思い切り声を出そうとしてるのに、喉が苦しくなって弱い息が漏れるだけ。
「ここをされると、勝手に声出ちゃいますからねー」
 はむ、ちゅ、れろれろれろ…、こりこり、くりっ。
 左の乳首を口にくわえて、舌先で。右は指先で転がされる。
 もどかしくて、勝手に胸を突き出してしまう。
「……」
 ひゅー、ひゅーと細い息が喉を通る。
 はぁはぁ音を立てる息ができないから、苦しい。
 涙が出てきた。
「息、苦しくないですか?」
 くちゅっ…。
 そんなことを言いながら、左手であそこを触られる。
 心配してくれてない。絶対。

「…!? ……!!」
 ちゅぷ、くちゅ…。ちゅ、ちゅ、ぺろっ。
 左手の指でそこを撫でながら、わたしの左胸を執拗に舐めてる。
 脚をばたばたさせて悶えるけど、抵抗の意味よりも、こうして何かを発散しないとおかしくなりそう。
 声が出せないだけで、こんなに余裕がなくなるなんて。
「かわいいなぁ。こうでもしないと気持ちいいのを逃がせないんですね」
 あそこを触るのをやめて、左腕で脚を抱えられた。
「こうしたら、どうなるのかな?」
 がしゃん、がしゃん、がしゃん。
 脚が動かせなくなって、お尻だけでがくんがくん跳ねる。
 胸を舐められるたびに、身体の中で何かが爆発する。
 あと7分。あと7分で声が出せる。
 …長すぎる。まるで丸一日あるみたい。
 我慢なんかできっこない。
「元気ですね。じゃあもっと跳ねてもらっちゃいます」
 え?
 ぺろ。
 …びくんっ。
「おへそ、むずむずしますよねー」
 くすくす笑いながら、舌でわたしのおへそをぐりぐり舐める。
 き、汚いのに。
 そんなところをされたら…っ!
 ぺろっ、くりくり、ぺろっ…ぐりゅ、くり、くりっ。
「……!!」
 苦しくて喉が破れそう。
 もどかしくて、くすぐったくて、お腹がきゅううっと引っ込む。
 身体が勝手に左右に転がって、暴れる。
「苦しそうな顔もかわいいなぁ。私と同じ顔なのに」
「……」

「はい、脚もういいですよ」
 舐めるのをやめて、腕を離してくれた。
 全身で伸びをして、呼吸を整える。
「あと5分かな。5分間でどれだけ、遊べるかなぁ」
 ちゅくっ…。
「……!」
 わたしの右側、ベッドの端に腰掛けて、あそこに右手を伸ばしてくる。
 身体をひねって、脚を閉じて、抵抗する。
「触ってあげますよ。そろそろ、気持ちよくなりたくて疼いてませんか?」
 …う。
 そりゃ、こんなことされて…したくならないほうが、変。
 本当は疼いてしょうがなくて、今すぐ自分で慰めたいくらいだけど。
「いらないんですか? 意地張っちゃって」
「……」
 すごく欲しいけど…今されたら、きっと感じすぎて、声が出せなくて苦しむし。
 まだ我慢、できる…。

 ちゅぷ。くに、くに。
「……!」
 指先を差し入れて、お豆をくいくい押されてる。
 腰が、勝手にもぞもぞ動いて…気持ちいい。
「もっといっぱいしてあげるのに、いらないんですねー」
 ひょいっと手を抜いて、にこにこして。
「じゃあ、自分から脚を開いてくれるまで、ほっときます」
「……!」
 そ、そんな…。
 今触られた感覚が、ずくん、ずくんと身体を巡っていく。

 ど、どうせ…屈服しないと…ダメなんだったら…。
 すぐにそう諦めて、そっと脚の力を緩めていく。
「我慢できるんだったら、あと5分我慢したら楽かも」
 …そっか。
 あと5分で、声が戻るから…。
 でも…。
「でも淫乱さんだから、5分も我慢できそうにないですね。一度こうなったら止まらないでしょ」
 …わかってて言ってる。
 わたしは、ボスに会っただけで、一度いかないと絶対に収まらなくなってしまう淫乱。
 わたしのその歪んだ性癖を、この子は全部知ってる。
「……」
 それなのににこにこして見下ろしてる。
 この子は、本当に意地悪な子だ。
 そんなことを考えながら…脚は勝手に開いていく。
 そのまま、恥ずかしい所を見せつけるみたいな姿勢になった。
「いじめる役って、不思議ですね」
 ちゅぷ、くちゅ。
 無造作に指を2本、中に入れられる。
 初めてのとき、Wisで教えてあげたやり方そのまま。
「自分は全然気持ちよくないはずなのに、いつもみたいに我慢できなくならないんです」
「……!」
 ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぶ、くぢゅ…。
 くい、くいっと指を曲げることで、わたしの中の気持ちいいところを押し上げてくる。
 わたしとこの子は、顔も胸のサイズも、感じるところも同じ。
 まるで、本当の双子みたいに。
 だから…。
118226たんsage :2005/04/06(水) 08:46 ID:NOSLYV/.
「ねえ、姉さん」
「……」
 だから、えっちのとき…それも、激しくいじめてあげるとき。
 そんなときだけ、そう呼ばせていた。
 そう呼ばれると、責め手のわたしはより興奮するから。

「姉さんがいつも、私をいじめてるとき…どんな気持ち?」
 くちゅ、ちゅぐ、くちゃ、ちゅぷ…。
 一定のリズムでそこを押されるだけで、わたしの腰がだんだん溶けてなくなっていくみたい。
 身体の奥から、喘ぎ声が喉を突き上げて、そこで止まる。
「姉さん、私のこと好きでしょ。だからいじめるんですよね」
「……」
「私もいつも、同じように姉さんのこといじめたかったんですよ」
 ちゅくちゅく…ぷちゅぷちゅ…。
 嫌でも気持ちよくなっちゃうところを、丁寧に同じリズムで押されて。
 大好きな子の指で、今までにないくらい感じてる。
「私に姉さんしかいないのと同じで、姉さんにはわたししかいないってわからせるの」
「……!」
 そんな、こと。
 本当は…自分でよくわかってる。
 わたしの友達でいてくれるのは…あなただけ。
「姉さんがしたいことは、私もしたいんです。やっぱり、こうしてよかった」
 じゅぶじゅぶじゅぶ…っ。
「……!?」
「こんなかわいい姿、今日を逃したら一生見られないんですから」
 ちゅぶ…ぐぐぐ…ぐっ、ぐ、ぐっ。
 気持ちいいところに指を当てて、強く、ぐいぐい押し込まれて。
「……!!」
 喉を逸らして、かすれた息を漏らして、膝をふるふる震わせて。
「だめ。いかせてあげない」
 ちゅぽっ。
 指がするりと抜けて、意識が帰ってきた。
「…! ……!?」
「なんですか? たまらなくなってるところでやめちゃうの、姉さんの得意技でしょう」
 だ、だからって。
 こんなのひどい。
 自分で触ることもできない。許しを請うこともできない。
「でも、しょうがないですよ。このままいかせちゃったらきっと、喉が壊れちゃう」
「……?」
「気持ちよすぎて、すごく大きな声出ちゃうはずです。それが喉で無理やり止まるんだから…」
 そ、それは…でも。
 こんなこと、されたら。
「あはは、脚を擦り合わせてる姉さん、すごくかわいい」
 …だって。我慢できないから。
 このままいかせてもらえなかったら、死んでしまいそう。

「それにね」
「?」
「姉さんのこともっともっと、泣かせたいですから。めろめろにしてあげます」
 ちょん。
 お豆を指先で軽く、弾かれた。
「……!」
「間違っていかせちゃったりはしませんよ。
姉さんの身体は私の身体とそっくり。手に取るようにわかるから」
 脚の間に身体を割り込ませて、くすくす笑って。
「残り2分、ずっと楽しませてあげます」
 意地悪な妹は、わたしのそこに口をつけた。
「……!」
 ぺろぺろぺろ…ぺろぺろぺろぺろ……。
 くすぐるみたいに、隅々まで舌先で舐めてる。
 強い刺激じゃないのに、すぐにいきそうになってしまう。
「ふふふ、こういうやり方じゃいつまでもいけませんよね」
 ひゅるる…と力のない息でしか答えられない。
 意地悪しないで、早く欲しい。
 いかせてほしい…。
「本当、不思議な気持ち…姉さんの気持ちいい顔見てるだけで、満足できるの」
 つぷ、つぷ、ちゅぷ。
 指先だけを、何度も出し入れしてる。
 とっくにいっちゃってるくらい、気持ちいいのに。
 弾けるきっかけがない。声を出して逃がすこともできない。
「……!」
 ぺろぺろっ…つぷ、ちゅぷ、つぷん。
「姉さんも、いじめられる気持ちよさ感じてる?」
 そんなのわからない。
 気持ちよすぎて、気持ちいいのかよくないのかわからない。
 わけがわからない。
「ぞくぞくする…姉さん、こんなにかわいかったんですね」
 ちゅぷっ…ぺろっ、ぺろぺろ…っ
「…! ……!!」
 身体をひねって搾り出した喘ぎも全部、喉から先に出て行かない。
 身体の中から、出て行かない。
 がしゃん、がしゃん。
 手錠が布越しに食い込んで、痛い。
「もうすぐ時間かな…少し速くしますね」
 ちゅぷ、つぷ、つぷぷ、つぷ、ちゅぷぷ。
「…!? ……!!」
 刺激が欲しくて、くいくい腰を上げるけど。
 それでもまだ、ほんの少し足りない。
「私のこと、好き?」
 え?
 …こくこく頷く。
「じゃあ、いかせてあげる」
 ちゅぶっ…じゅぶじゅぶ、じゅぶじゅぶ…っ。ぺろ、ぺろぺろっ、くりくりっ。
「……!」
 急に手加減がなくなった。
 気持ちいいところを、一番気持ちよくなるように触ってくれる。
 …こんなことされたら、逆らえない。

『運営者によるチャットとスキルの禁止が解禁されました。』

「…ふああああぁぁあぁあっ!?」
 あ、声が出る。
 そう思ったのもつかの間。
「ひ、あ、んあああああぁぁぁぁぁぁーーっ!!」
 自分が全部出て行くような解放感。
 限界まで引き絞った弓を、何の前触れもなく離したような。

 手錠を引きちぎるほどに身体が跳ねて、背筋と喉がきゅうううっと反って。
 散々我慢させられたことが全部、弾けて飛んだ。
 一緒に、わたしの意識も飛んでいった。
119226たんsage :2005/04/06(水) 08:47 ID:NOSLYV/.
 ……。

「ん…う…」
 身体が…だる…い…。
 なんだろう…?
「あ、起きたんですね」
 意識が朦朧とする。
 隣にいるのは…ああ、あの子。
「おはよ…」
「おはようございます」
「…わたし…どうしてたんだっけ」
 ごしごし眠い目をこする。
「あははは。手錠の跡は痛くないですか? ね、え、さ、ん、?」
「!!」
 びくっ。
 …目が覚めた。
 思い出した。

「たった10分で気絶しちゃうなんて、姉さんはかわいいなぁ」
「あ…夢…?」
 …まさかね。
「そんな訳ないじゃないですか」
「…わたし、どれくらい眠ってたの…?」
「30分くらいですね」
「あなたはその間、何してたの?」
「姉さんを見てました。我慢できなくて自分の、触ってたけど…」
 …あっけらかんと、そんな事を。
「まだいってないんですよー。姉さんに奉仕させようと思って」
「…嫌って言ったら?」
「いじめます」

 くすっ。
 勝手に、口から笑みが漏れた。

「いいわ。今日はあなたのものになってあげる」
「明日、やっぱり消し炭にされますか?」
「泣いて謝るなら、勘弁してあげなくもないわよ?」
「こっちの台詞です。忘れられなくなったなら、またしてあげますよ」
 むか。
「生意気言ってるんじゃないの。本当に焼き殺すわよ」
「いいですよ。今から従順になるまでいじめてあげますからー」
「…う」
 …楽しみなような、怖いような。

「明日になったら別人みたいになってるかも」
「…わかったわよ。週に一回なら、されてあげる」
「いつもされてる以上のことをしたら、性格ごと変わってくれるかなぁ」
「……わかったわよ…隔日でいいから…」
 さっきされたことが心に染み付いて、離れない。
「それで手を打ちましょう」
「…お手柔らかにね」
「本当は楽しみなくせに」

 …。

 ぺろ。
「ひゃう」
「ここを、気持ちよくさせればいいの?」
「そうです。素直にやらなきゃダメですよ」
「それって、難しいわよ…」
 ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷ…。
 こんなに優しく触るのは、初めて会ったとき以来。
「はぁ…ん、…気持ちいいです」
「よかった」
 …なんだか、こういうのも結構いい。

「ボス狩りばっかりじゃなくて、私も見てください」
「え?」
「私たち、お互いしかいないじゃないですか」
 …わたしはともかく、この子は他に誰かいそうなものだけど。
「私には、貴方とお金儲けしかないけど…貴方が一番」
 ちゅぷ、ちゅぷ、ぺろ、ぺろ…。
 聞きながら、優しく、気持ちよくしてあげる。
「貴方は…ん…ぅ…っ、私…と、ボス狩りしかない人です」
 …失礼なことを言われてるけど、その通り。
「でも…私が一番じゃなきゃ嫌です」
「…ごめん」
「お互い、愛でも何でもないけど…他には、何にもないから。
貴方が私を欲しがるのと同じくらい…貴方が欲しいの」
 ……。
 危険な気持ち。
 相手の全部を屈服させて自分のものにしたい。
 相手に全部委ねて、めちゃくちゃにされたい。
 どっちも、歪んでいるけど。
「きっと…私たちだけがわかる気持ちなんですよ」
 うん。
 きっとそう。
「お互い、会うまではひとりだったのよね」
「はい」

 …そっか。

 ちゅううううっ…じゅぶ、じゅぶ、じゅぷっ。
「ふあぁっ、ちょ、やりすぎです…!」
「いいの」
「ダ、ダメです…それ以上したら、これ折りますよ!?」
「え?」
 …あ。
 わたしのコレクションの、ハティーの牙。
「大切なものですよね。ほ、ほら、んっ、やめて…ください」
「いいわよ、折っても」
「え…っ? あっ…ん」
「今は、こうしたいの」
 今はそっちの方が、大事。
 この子はわたしをいじめている間から、40分以上このままなんだから。
 早く、わたしの手で気持ちよくしてあげたい。
「ふあ、や、すぐ…きちゃう…っ」
 ちゅぶ、ちゅぷ、ちゅぶ。くり、くりっ。
 優しく、丁寧にしてあげる。
 今のわたしは、この大切な人のためにいるんだから。
「…っ、ふぅぅ…っ、や…気持ち、い…っ…い、っちゃ…」
 すぐにこんなになるということは、相当我慢してたはず。
 …かわいい。

 ちゅ、ちゅ、ちゅちゅ。
 じゅぶ…ちゅぶ、ちゅく、ぢゅぶ、ちゅぷ…。
「ん、あぁぁっ、い…っ…ぁぁあっ…!!」
 びくっ、ぷるぷる…。
 あ、いってる。
 あそこを震わせて、膝も震わせて。
「はぁぁ…はぁ…はぁ…」
 とろ…っとたっぷりお汁がこぼれてくる。
 本当に気持ちいいときの反応、してくれた。


「どう? よかった?」
「…ふぁぁ…。ありがとう、気持ちよかったです」
 なんだか嬉しい。
「私は満足したから、次はまた姉さんですね…」
 ぞく…っ。
 また、いじめられる。
 …全部委ねて、気持ちよくなれる。
 今日は、そういう日。
「そうよ。好きにしなさい…でも、明日になったら覚えてなさいよ…?」
 外はもう、夜。

「日付が変わるまでは、今日ですよね?」
 少し怖いけど、怖くない。
 この子はわたしと、同じなんだ。
 一緒にいてくれる、同じように歪んだ友達が欲しいだけ。
 わたしたちは、同じなんだ。
「やれやれ」
 満月の光が、裸のふたりを照らす。
 わたしたち、ふたりとも狂ってるのかもしれないけど。

「永い夜になりそうね」
「楽しい夜に、の間違いですよ」

 今夜は、月も紅く見える。


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なんか、いろいろと濃いです。10分にしては妙に長いし…
いつもながら、長文で失礼します。
120名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/06(水) 17:30 ID:5KUYtLUM
なんというか、さすがです。
拘束されていくシーンですら妖艶さが漂ってどきどきしました。
文章ならではの盛り上げ方、勉強になります。
GJでした!!!
121名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/06(水) 19:03 ID:DRZVnY8.
待ってました!へ(*´Д`)ノ
仰るとおり濃いですね!拘束変態プレイ・・・(´Д`*)
なのに226たんが書くと、可愛さとエロさで全部OKなのが不思議。
堪能しました
122名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/06(水) 19:38 ID:KEVcZ6PU
濃ゆい、濃ゆいよママン(*´Д`)ハァハァ
バイトの疲れも一気に吹き飛んだ気がしまつ。
勉強させていただきますた。
123名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/07(木) 03:58 ID:23Ki5IYI
相変わらず、心の描写が凄まじいヽ(*´Д`)ノ
ハァハァさせていただきましたっ

♀×♀スレマンセー
124名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/07(木) 20:19 ID:V7hIP0Aw
萌え板広しといえども赤エモをエロネタに使用したのは226たんが初めてではなかろうか。
ただただ脱帽。
125名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/08(金) 19:01 ID:kytbtgEc
最悪だなこのスレ
こうやって力作とか誰か書いても似たような感想しかついてないじゃん
うれしくないと思うよ、そんな感想じゃ
でした。ますた。 とかばっかで終わってるじゃん、もうちょっとほかに感じたことねえの?
しらけるよこんなのじゃ
多分二度と書くまいと思う人も出るだろうな

お前らこのスレが好きならループせずもっといい雰囲気作れよ( ´,_ゝ`)
つまんねえぞ
126名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/08(金) 19:06 ID:U5bD8WTQ
縦乙。
127名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/09(土) 03:20 ID:BpoXV2U6
>>125
なんつーかもうお前大好き
128名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/10(日) 11:53 ID:x1r9yr92
OK簡潔に


抜いた
129名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/10(日) 21:00 ID:R9SWtbQM
Gし!!!!!!

物凄い勢いでGし!!!!11!!
130名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/10(日) 21:59 ID:JN8ZlEN2
昨夜の座談会は皆さんお疲れ様でした。
…っていうか、こっちで座談会の話とかはNGなんでしょうか?
色んな方のお話が聞けて楽しかったです、と簡潔にしておきます。
131名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 00:58 ID:sv/9glAo
座談会お疲れさまでした。エライ楽しかったです。またいつか遊びたいですネ。
いろいろと悶えたので1スレ見直しながらハァハァして&適当にwikiに保管しておきました。

保管進行状況
1スレの300ちょいくらいまで。
577たんのは他スレにも作品またがってるのかなぁとか、扱い方が良くわからないので保留。
途中で止まってるものも保留。具体的には白ぽ100個のと160〜のと190〜のもの。

タイトル適当に付けてるんで、変えたい作者の方は変更を保管庫の人に申請って
感じになるんでしょうか。300くらいまでに書いた記憶のある方は一度目を通すことを推奨します。

ホントはこっちじゃなくてwikiの掲示板に書くべきなのかもしんないですが
勝手にタイトルつけてるのを作者の人に知らせたかったので一応こっちに。

>>保管庫の人
「ソフィさんのシリーズ」ってのエライ勢いで「長)」付け忘れたり
「/SubMenu」付け忘れたりしてるので直していただきたく。お手数かけます。
パスが無いと変更できないのかYOうわぁぁん(wiki初心者がここにもっ)
132名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 02:47 ID:Qe/eOAYY
座談会…行くのすっかり忘れてた…
ログうpとかできませんかorz
133名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 03:27 ID:yJZty2c.
ユイとミルの人や226たん、プリとローグの人や白ぽ100個の人などなど
作者さん大盛況で大変ハァハァできました(*´Д`)
134名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 03:41 ID:RTycSSQI
チケ切れ中につき参加できず…orz
135名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 03:41 ID:iQE6DLFA
ログを取る暇もないくらい楽しくてどんどん話が進んでましたからね〜…。
そんな私は憧れの人に自分の文章の癖を見抜かれていたことが幸せでならなかった物書きの端くれのさらに何かです。
136名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 07:49 ID:GuJVm.wE
がーん、そんなに作者さんが… 自ギルドの活動がたった3人だったんだから行けばよかった…
137名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 08:43 ID:VANe5bno
抜けた場所結構大量で良ければ最後までいた小生がログまとめしようと
思うが・・・・どうでしょ?

10:00〜10:30
12:45〜1:20
1:40〜2:30
3:50〜4:20

辺りが抜けてて微妙に切れてる部分ある
ログで良いなら編集作業してUPするよ?

ちなみに座談会は22時辺りから朝の6時ぐらいまで続いた……
138136sage :2005/04/11(月) 08:52 ID:GuJVm.wE
>>137
上ではそう書いたものの、その場限りと思えばこその発言もあったでしょうから謹んで遠慮しておきます。
勿論、発言者全員の同意があるなら別ですが。
139名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/11(月) 15:43 ID:HFQD3oDU
>>137
nageeeeeeeeeeeee!!!
自分はいけなかったクチだけど、
名前隠したとしても全員の同意無しじゃupすべきではないね
140名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/14(木) 19:04 ID:zNQDxfPY
全くどいつもこいつもジェントルな反応見せるスレだぜ。


だが、それがいい。
141名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/15(金) 19:45 ID:FPdIuQyM
>>139
このスレだとジェントルよりもレディーな反応といってほしい私がいる。
142名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/17(日) 13:03 ID:PPc78RXk
ttp://cgupload.dyndns.org:8080/~upuser/up/img/1113457082757.gif
をみてツボにはまったので書いてみようと思ったけど書けないヘタレのか替わりに
誰か書いてください_| ̄|○
143接近に失敗しました接近に失敗しました :接近に失敗しました
接近に失敗しました
144接近に失敗しました接近に失敗しました :接近に失敗しました
接近に失敗しました
145名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 04:19 ID:zW2.tV7g
226タン新作キター!
これってすごい昔の奴の続きですか?キャラ。
何はともあれGJ!
146名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 06:45 ID:XJ31LzCU
256たんはマダー?
147名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 17:47 ID:LZuKZKNg
保管庫はまだ1スレ目もまとめ終わってないのね…
俺も一肌脱ぐか…
148名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 11:40 ID:pEyXtKp2
OKもうこのスレいらないね、削除依頼出してくるよ。
149名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 03:59 ID:cuG2zSv2
見てる人間はまだいるのだが。
短絡的じゃまいか。投稿に頼るところが大きいスレなのだし。
150名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 15:09 ID:ze64uw5Q
このぐらいの書き込みがないぐらいで動揺するなんてまだまだですね

動揺するぐらいなら
1.自ら書く
2.ひたすら待つ
3.ネタを投下する

のどれかをしたほうが健全(?)ですよ

私ですか?ネタがでませんorz
151名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 01:53 ID:ahVRieaA
よくある256たんぽい媚薬系が見たい
152名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 02:37 ID:xuJerQ7s
茨、忍耐、影に更なるもう一つの選択肢
4.座談会を開催する
まぁ・・年に数度しかしえない奥義だけど。

あれ、そういえば座談会があってまだ一つも投下s
153226たんsage :2005/05/03(火) 06:24 ID:vKN5gOxs
スレ内作家某氏にけしかけられて書くことになりました。
キャラは旧作より再登場。わからないひとはごめんなさいっ!!
…えろはちょっと短いかも。
----------------------------------------------------------------------
「実は、お前に紹介したい人がいるんだ」
 会いたくない。

「今まで内緒にしててごめんな」
 聞きたくない。

「兄さんもそろそろ、な。考えないといけないだろ」
 わたしは、考えたくない。

「よろしくね」

 金髪をふわりとなびかせて微笑むプリーストの女性。
 …たった今紹介された、お兄ちゃんの婚約者。

「あ、おい!?」

 わたしは、何が起こったか考える前にお兄ちゃんに背を向け、自室へ走り出していた。


 わたしは、三流の剣士。
 お兄ちゃんは、一流のプリースト。
 不釣合いだけれど、実の兄妹で…わたしは、お兄ちゃんが大好き。
「…婚約者?」
 ぽつり。
 涙声が勝手に漏れた。
 そんな人、知らない。
 一人でいつも家にいたから、お兄ちゃんの外でのことは良く知らない。
 代わりに、お兄ちゃんの持ち物や様子はいつもチェックしてる。
 お兄ちゃんの態度。服にくっついている髪の毛。香水の匂い。わたしの知らないアイテム。
 女の人の手がかりになるあらゆる形跡を、わたしはチェックしてる。
 でも、こんな人がいたなんて。
 ちっとも気づかなかったなんて、あり得ないはずなのに。

 一人でベッドに座ると、殺風景な部屋はずいぶん広く見える。
 …今までも、お兄ちゃんに女性がまとわりついてきたことはあった。
 そんな時はどうしてた?
 ……。
 えっちなことをして、黙らせた。
 わたしは毎日、一日中家にいて…一日中、お兄ちゃんを思ってひとりえっちしている悪い子。
 剣はほとんど振っていないけど、えっちなことは毎日した。何度もした。
 もちろん、わたしはそういうことがとても上手になった。
 だから、女の人を良くしてあげて…言いなりにさせるくらい、簡単。
 お兄ちゃんは聖職者。それも、えらい人。
 だからいやらしいことなんかしちゃいけない。
 結婚するまで、女の人と交わっちゃいけない。
 だからみんな…わたしが追い払ってきた。
 …でも。

「婚約者…」
 …お兄ちゃんが結婚しちゃったら、わたしはどうしたらいいんだろう。
 あの人を堕とすのは、きっと簡単。
 だけどわたしは、そんなことしちゃダメ。
 …それでも、お兄ちゃんがあの人のものになるなんて我慢できない。

 …わたしは、どうしたらいいんだろう。

 いつもなら、わたしはひとりで気持ちよくなってる時間。
 わたしの虜にしてしまったアサシンのお姉さんが忍び込んでくる時間。
 わたしと、えっちな技術の交換をするために。

 今晩は、ただ静かにベッドの上で座っていた。
154226たんsage :2005/05/03(火) 06:25 ID:vKN5gOxs
「掃除、終わりましたよ」
「お疲れ様。ごめんね、急に体調が悪くなっちゃって…」
 今日は、お兄ちゃんがモンスター討伐でお出かけ。
 代わりにわたしと、婚約者のお姉さんが午前中の大聖堂のお勤めを手伝うことになった。
 お姉さんは自分には務まらないと言って嫌がってたけど、条件付きで手伝ってくれることになった。
 今晩、お兄ちゃんがひとつ何でも言うことを聞くこと。

 …嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ。
 でも、わたしは何もしちゃいけない。
 初めてお兄ちゃんが選んだ女性なんだから。

「…大丈夫ですか?」
 言葉にトゲが出ないように、精一杯気を使って。
 体調を崩したとかで、椅子に座って休んでる。
 …大きなおっぱいとむちむちした腰、ふともも。
 なんだか解らないけど、むかむかむかむか。
 何よそのシニョンキャップ。
 あんたみたいなおばさんに似合わない。かわいくない。
 むかむかむかむかむかむか。
「はぁ…うん、大丈夫…」
 …そりゃあ綺麗な人だけど。
 なんだか、いやらしい感じがする綺麗さ。
 わたしも相当いやらしい子だけど、なんか違う。
 …こんな人に、お兄ちゃんあげたくないな。
「…あれ、誰か来たみたいよ?」
「え?」
 結構、そういう気配には敏感な方なんだけどな。
 毎晩誰かさんがクローキングで忍び込んでくるせいで…。

「すみませーん」
 やがて、騎士のお姉さんがやってきた。
 どうしてあんなに遠くにいたのに、この人は解るんだろう。
「はい、どうしましたか?」
「いい聖水を作ってもらえると聞いて。お願いしたいんですけれど」
「ああ、すみません。今日は神父が出払っておりまして…午後にまた来ていただけますでしょうか」
 いつもお兄ちゃんが請け負ってる仕事。
 見習いのアコライトでもできることだけど、お兄ちゃんの作る聖水は破魔のちからが違うらしい。

「じゃあそこのプリさん、お願いできませんか?」
「あ、お姉さんできます?」
「え、え!?」
「聖水。作れませんか?」
「あ、あぁ。ちょっと私は無理なの。ごめんね」
「え?」
 …変なプリースト。
 どんなスキルの学び方をしてるんだろう…。
 剣がまともに振れない剣士が言えた義理じゃないけど。
「しょうがない、また夕方に来ます」
「すみません、わざわざ来ていただいて。よろしければお届けいたしますけれど」
「いや、そこまでしなくてもいいよ。お邪魔したね」
 鞘に包まれた重そうな大剣を軽々と持ち上げて、帰ろうとする騎士さん。
 あ、そういえば。
「待ってください。うちの神父の聖水、ひとつですがご用意できますので」
「あ、いいの?」
「はい、少し待ってください」
 自分のポーチの中に、小さな瓶に入ったお守りの聖水。
 お兄ちゃんが作ってくれたんだけど、また作ってもらえばいいし。
 お兄ちゃんのアクアベネディクタ、綺麗だからまた見たい。
 家に帰れば大瓶入りもあるけど、ここを離れられないし。

「これを…」
「あっ」「ひゃっ!?」
 パリン。
「す、すみませんっ!」
 渡そうとして、うっかり落としてしまった。
 …割れちゃった。
 聖水が床にこぼれて、ガラスの破片に混じって飛び散った。
「ご、ごめんね。手伝おうか?」
 慌てて破片を拾い集めるわたしに、騎士さんが親切に声を掛けてくれる。
「いえ、結構ですよ。申し訳ありません、やっぱりまた午後にお願いします」
「うん、そうする。ごめんね、従者を待たせてるから戻るわ」
 そういえば、聖堂の入り口でペコペコの面倒を見てる女の子が見える。
 あの青い服はアーチャーかな。
「小瓶で何本分ご入用ですか?」
「20もあれば十分かなぁ」
「夕方にはすぐお渡しできるようにしておきますね」
「はーい、ありがとう。お手伝い大変そうだけど頑張ってね」
「ありがとうございます」


「ふう…」
 騎士さんを見送ってから。
 なんとか瓶の破片を片付けて、床を拭き終わったけど…。
「大丈夫ですか、お姉さん」
「う…ん、心配ないから…」
 この人はすぐ隣の椅子に座って休んだきり。
 苦しそうだけど、なんだか腹立つ。

「あれ?」
「え…?」
 …なんだろう。
 この人の服に、穴が開いてる。
 裾のほうに、ぷつぷつと小さな穴がたくさん。
「法衣に穴が…」
「え!? あ、穴?」
「裾に、たくさん」
「あ、ああ、これね。虫に食われてたみたいなの、気づかなくて…」
 …嘘。
 ついさっきまで、こんなもの無かった。
 お兄ちゃんや女の人の身なりを観察することにかけては、かなり自信がある。

 ここには、さっきほんの少し水がかかっただけ。
 …それも、聖水。
155226たんsage :2005/05/03(火) 06:25 ID:vKN5gOxs
「ふう…やっと調子戻ってきたわ。ごめんなさい」
 家に帰ってからそんなことを言い出す。
 謝ってるけど、気持ちがぜんぜん伝わってこないし。
 結局お仕事は全部わたしがやった。
 …決めた。
「お姉さん。そうですね…3時間経ったら、わたしの部屋まで来てもらえませんか?」
「いいけど…どうして?」
「兄のことで、少しお話があるので」

 決めた。
 お姉さんには、壊れてもらう。
 この人が何者でも、こんな人にお兄ちゃんはあげない。
 お兄ちゃんが怒っても、この人には…わたしのものになってもらう。


 コン、コン。

「どうぞ、あいてます」
「お邪魔するわ」
 新しい法衣に着替えたお姉さんが、怪訝な顔で入ってきた。
「あ、楽にしていいですよ。そこに掛けてください」
 自分がベッドに座っているので、部屋にひとつしかない椅子に座ってもらう。
「コーヒーが好きだと兄に聞いたので、おいしいのを用意しました」
「あら、ありがとう」
 立ち上がって、てきぱきとティーセットを用意する。
 もう淹れてあるから、注ぐだけ。

「はい、どうぞ」
「…あ」
「ゲフェンで買い付けたミョルニール豆のブレンドですよー。絶品だそうです」
「あ、あのね、私やっぱり…」
「お兄ちゃんの作る聖水は、味も特別おいしいんですよ」
 そう。
 このコーヒーは、聖水で淹れた特別製。
 ずずずず…。
 …にがい。お砂糖とミルク、忘れてた…。
「ちょ、ちょっと苦いけど、おいしいですよ?」
「わ、私猫舌だから、あとで頂くわ」
「兄から聞いてます。冷ましてありますよ」
 聞いた覚えないけど。
「ア、アイス派なのよ」
「氷、もってきましょうか」
「…と、とにかく。お話って何?」
 …面白いくらい動揺してるなあ。

「そうそう。ロザリーを着けていないようでしたから、プレゼントしようと」
「え」
 銀製の十字架のペンダントを取り出して、広げてみせる。
「お兄ちゃんのお嫁さんになるんですから、それくらい良いのを着けてくださいね」
 ずい、と目の前に突き出すと、何故か上体が後退していくお姉さん。
「い、いやちょっとしたポリシーなのよ。いらないわ」
「そう言わないで着けてくださいよー、お、ね、え、さ、ん」
 くすくす笑って、ロザリーをちょんちょんお姉さんの腕に触れさせる。
「あなた…そう…そうなの…」
 …ぞくっ。
 寒気。

 …これは、大当たりみたい。
 良かった。普通の人を壊すより、罪悪感がなくて済みそう。

「…わかったわよ。ばれてるんならお芝居はもういい」
「何のことですか?」
 ぱしゃっ。
 くすくす笑って、聖水コーヒーをお姉さんの膝にかける。
 これで普通の人に火傷させたら、お兄ちゃんに大目玉かな。

 …でも、そんなことはなくて。
 みるみるうちに、法衣が溶けてなくなって…
 むちむちした裸の女性の脚に、黒い布の装飾。
「くだらない…その水、気持ち悪いからやめなさい。そんなことしなくても見せてあげる」

 ばさっ。
 法衣がくすんだぼろ布になって吹き飛んで、黒い翼が背中から生えた。
 シニョンキャップを手でもぎ取ると、そこには窮屈そうに角が収まっていた。
 黒い下着のような、いやらしい、禍々しい衣装。
 …サキュバス、だっけ。
 淫魔。人間を堕落させる専門家。

「ここからさらに聖水かけたら、どうなるのかな」
「…殺すわよ」
「そのあと、お兄ちゃんに浄化されますよ」
 確かに、こんなに上手く人間に化けるような魔族さんにわたしなんかじゃ勝負にならない。
 でも、少し考えれば解ること。
 この人が魔族なら、何の目的でお兄ちゃんに?
 …戦って勝てないから、わたしと同じ手を使おうとしたんだ。
「あの神父の妹とは思えないくらい、ずる賢いこと」
「お兄ちゃんのためなら、これくらい簡単な謎解きですよ」
「じゃあ、解るわね。あの男がハイプリーストになると困るの」
「そうですよねぇ。お兄ちゃんすごいですから。だからわたしは殺せませんよね」
 わたしを殺すと、お兄ちゃんに取り入って堕落させるなんて無理。
「そうね。でも平気…」
 だからきっと…わたしにばれてしまったときに、お姉さんがとる行動は。

「殺す必要なんて、ないもの」

 ばさっ。
 ふわりと浮いて、わたしをベッドの上へ押し倒し…そのまま顔を近づけてくる。

 そらきた。
 自分のやってきたことと同じだから、すぐに解った。
 力で相手を黙らせられないのなら。
「あの男が帰ってくるまで、楽しみましょうか」

 ちゅ…っ。

 気持ちよくしてあげて、味方にしてしまえばいい。
 どうしよう。
 …淫魔とえっち勝負なんて、わくわくする。
156226たんsage :2005/05/03(火) 06:26 ID:vKN5gOxs
 ちゅ…ちゅう…ぴちゃ、ぷちゅ…ちゅうう…。

 ぼーっとした頭の中で、水音が反響して広がる。

 ちゅぷ…こく…ぴちゅ、ちゅうう…こくん…ふぁ…。

 …あれ。

 ちゅうう…こくん。とろぉ…くちゅくちゅ…こく…ねとぉ…。

 おかしいな。
 何時間もこうしているみたい。
 頭の中が、粘液で洗い流されていくみたい。

「ちゅ…、と。…ほら、もう淫気にあてられて。他愛もない」
「はふ…ちゅ、ちゅう…こくん…ふあぁ…」
 手をお姉さんの肩に回して、抱き寄せるように唇をむさぼる。
 いい匂い。甘い。
「…あんなに生意気だった小娘が、可愛い目になったわね」
「は…ふ…はぁ…」
 ぼーっとした頭の中に、お姉さんの唾液が染み渡っていく。
 きもちいい。
「淫魔の口付けは、人間には猛毒、強すぎる催淫作用があるの…教会で習わなかった?」
「はぁ…ん…ふぅぅ…」
「男も女も、本能が剥き出しになるの。仔を産むためのね…」
 もっと…もっと、お姉さんの唾液が、のみたい。
「あはぁぁ…ふぅぅん…んぅぅ…」
「あなたみたいな小娘、本当は私の体臭を嗅ぐだけで理性なんて消えるんだけどね」
 ぎゅうう…。
 いつのまにか、お姉さんが裸になってる。
 お姉さんの大きなおっぱいが、わたしの顔を包み込んで…そのまま頭を抱きしめられる。
「…ふぅ…ふぅぅぅ…」
 ものすごく…甘い匂い…。
 女の人の汗の匂い…いやらしいにおい…。
 身体の力が抜けて…あたまも、眠るみたいに…まわるのを…やめてく…。
「どう…私の淫気は、いい香りでしょう…?」
 こく、こく、こく。
 頷くたびに、顔がおっぱいに埋まって頭が真っ白になる。
 何を聞かれたのかよくわからないけど、頷いてる。

「本当はこれだけで堕とせるんだけどね…」
 すっと…上体を起こして、また、顔を近づけて…。
「あなた、だいぶ生意気だったから。まずは私の唾液をもっと…お腹いっぱいあげる」
「…はぁ…ふぇ…」
 目の前で、お姉さんが微笑んでる。
 いやらしくて、綺麗な顔…。
「これをすると、壊れすぎてアドリブが効かないお人形さんになっちゃうのよね…」
「あはぁ…♪」
 キスしてもらえる…。
「まぁ…後で少し刷り込んであげれば、いいか…」
「はふぅ…はぁ…」
 わたしの顔が、勝手にだらしなく緩んでく…。
 うれしい。
「…ちゅ…っ」
「んちゅ…ちゅうう…こくん…ちゅぅ…」
 甘ぁい蜜が…口の中に、注ぎ込まれて…。
「れろぉ…こぷっ」
「んんぅん…ちゅうう…こく、こくん…」
 粘液の固まりが…流し込まれて…。
「ちゅぷ、れろれろ、ぴちゅっ…」
「んふぅぅぅん…んぅぅ、っちゅぅぅぅぅ…こく…ちゅうう…こくん…」
 頭の中…身体中…からっぽになって、粘液が詰まって…。
「ちゅぱっ…」
 口を離して。
 顔をそっと上げて…口をあけたまま…。
 とろ…っ。
 とろぉぉぉ…っ。
 唾液が、お姉さんの口から、わたしの口へ。
「ふ…ぁ…」
 たっぷり…とろぉっと、ねっとりした液が、注がれる。
「飲みなさい…」
「ん…こく、こく…こくん…」
 おいしすぎて…甘すぎて…

 違うわたしに、なってく。

「はぁ…はぁ…」
「本当、人間なんて簡単…私たちに唇を許しただけで、こんなに可愛くなっちゃう」
 身体に、ねっとりとした液が詰まっていて…重い。
 けだるくて…動けない…。
「もう、服はジャマよね」
 ぴぴぃぃぃ…っ。
 爪で無造作に、わたしの服を襟から縦に切り裂いていく。
 ぷつん、ぷつんと下着まで切り裂かれて…。
「んはぁぅぅん…っ」
 気持ちよくて…腰がぴくんと跳ねた。
「あらごめん、血が出ちゃった」
 下腹部に細い、赤い筋。
「はぁ…はぁぁあん…」
「鋭い刺激があると、目が覚めちゃうのよねぇ…」
 目の前の白いスクリーンがだんだん、晴れていく。
 身体が…熱い。
 でも…動かない…?
「お、お姉さん…?」
「淫魔のキスは良かったかしら」
「…こ、これ…何…?」
 心臓がばくばく言ってとまらない。
 身体が燃えるように熱くて、わけもなく気がはやる。
 1秒だってこのままでいたくない。
「淫魔には、人の淫らな気持ちを狂わせる力があるだけよ」
「し、して…なにかして…っ!」
 身体に力が入らない。
 だんだん意識が覚めてくると、どうなっているか解ってきた。
「なにかって?」
「あっ、く…ふぁぁ…ん…」
 お腹の奥。子宮が熱い。何かのスイッチが入ってる。
 痛いくらい収縮を繰り返してるのを、鮮明に感じる。
 わたしの中の女の子が叫んでる。
 自分の身体が何を求めてるか、理解するまでの一瞬。

「…お、犯して…っ…めちゃくちゃして…っ…奥…さわってぇ…」
 屈服するまで我慢できたのは、その一瞬だけ。
157226たんsage :2005/05/03(火) 06:26 ID:vKN5gOxs
「だーめ。もっとイジめないと気が晴れないわ」
「や、やああぁぁ…したい…したいの…がまんできない…」
「私がしてあげなかったら嫌でも我慢できるわよ」
「そ、そんな…あ、あそこ…奥、焼けちゃう…こわれちゃう…」
 身体中が不満を訴えてくる。
 欲しくて…欲しくてたまらないのに…得られなくて…。
「お、おにいちゃん、お兄ちゃん…っ」
「私はお兄ちゃんじゃないわ」
 ぷに。
 切り裂かれた服を避けて、わたしの小さいおっぱいを触られた。
 指の腹で先端をぷにぷに押すと、爪の先が周りにちくちく刺さる。
「はぁぁ…や、やめて…がまんが…あぁぁあ…」
 あそこの奥が熱い。
 胸を触られると、お腹がむずむずして、たまらない。
「ふぅぅぅぅん…あ、あそこ、さわってよぉ…」
 こぷ。とろっ。とくん。こぽっ。
 泉みたいにあそこからお汁が溢れ出す。
 たっぷり飲まされた唾液が、身体中をくすぐってからここから出てるみたい。
「どうしても?」
「ど、どうしても…なんでもいいから…」

「そう」
 ちょん。
 爪をしゅるっと引っ込めて、いきなりお豆をつつかれた。
「ふああぁぁぁぁあぁ」
 き、気持ちいい…。
 全身がきゅうううっと竦んで、ぷるぷる震える。
「ここでいいなら、いくらでもしてあげる」
 ちょん、ちょん、くりくり…。
「ふあぁぁっ、あ、あふっ、あ、んぅぅ…っ!」
 電気に撃たれたみたいな感覚。
 激しい気持ちよさが、びりびりと全身を震わせる。
「ほらほら、失神しそうなくらい感じるでしょ」
 摘んで、くりくりと乱暴に捻る。
「ゃ、あああああっ、だ、だめぇぇっ!!」
 すぐ…いっちゃう…よぉ…。
「おっぱいもしてあげる」
 左の乳首を同じように、摘んでくりくりされる。
 くりくり。
 くりくり。
 こりっ。こりこりっ。
「あ、あ、あふっ、あぁんっ、あ、ひ、ひぅんっ」
 あ、あれ…。
「満足できそう?」
 こりっ…くりくりくり…。
「はぁあ、あん、あ、ひぃ、ひぅん、へ、へんなの…」
 もう、とっくにいっちゃってるはずなのに。
 びくんびくん震えて、意識飛ぶくらいいっちゃってるはずなのに。
「そうよー。あなたは女の子の本能が満たされないと、いけなくなってるの」
「はぁん、ふあぁあ、や、え、な、なに…?」
 意味、解らない…。
「あそこの奥が熱いでしょ。そこを刺激してもらうまで、そのままなの」
「や、やぁあああっ、そ、そんなの、して、してよぉ…っ!」
 言われて意識すると、急に我慢できなくなる。
 お腹の奥が、ぐつぐつ煮えたぎってるみたい。
158226たんsage :2005/05/03(火) 06:27 ID:vKN5gOxs
「お兄ちゃんのこと私にくれるなら、してあげてもいいわよ」
 ぽよん。
 また、おっぱいで顔を覆われた。
 いい匂いがして、くらくらする。
「だ…だめ…だめなの…」
「強情ねえ…そこまでしてお兄ちゃんと、何がしたいの?」
「え…?」
 お兄ちゃんと…。
 お兄ちゃんと…したい…したい…。
「うふふ…ほら、言ってみなさいよ。どうしたいのか」
 恥ずかしいとか、そんな気持ちどこかに吹き飛んでしまった。
 わたしが言ってるんじゃない。
 わたしの中の女の子が、勝手に叫んでる。
「したい…犯されたい…おにいちゃんにされたい…」
「それだけ? 正直に言いなさい」
 そっと目を、掌で覆われた。
「奥…奥にほしい…奥に…だしてほしい…」

 あ…れ…?

 急に…眠く…。

「そうよ…身体がしたいっていうこと…全部私に教えるの…」
「おにいちゃんに…さいごまでしてほしいの…」
 あたまはぼーっとしたまま…わたしのからだがしゃべりだす。
「もっと…あなたの、女の子の本能を呼び覚ましてあげたはずよ…?」
「おにいちゃんのこども…ほしいの…はらませてほしいの…」
 おなかのおく…みたしてほしい…。
「お兄ちゃんじゃなきゃダメ?」
「だめ…」
 あたりまえ…わたしは、おにいちゃんだけのもの…。
「お兄ちゃんより…」
 ちゅぷ。
「ふあ…あ…あふ、は…はぁぁあん…」
「気持ちよく…なれるのよ…?」
 くちゅ。ちゅぷ、ちゅぷう。
 指で、あそこを触られてる。
 ものすごく気持ちいい…。
 激しい快感じゃないのに…からだが溶けそう…。
「ふぁぁああん…きもち…いいよぉ…」
「でしょ…? お兄ちゃんより…いいのよ…?」
 からだ中の感度を全開にされたときの感覚と、そっくり…。
 眠ってるみたいに穏やかで…溶けていく気持ちよさ。
 もどかしいけど、とても心地よくて…逆らえない感覚。
「はぁぁぁん…いいよぉ…」
「誰の指が気持ちいいの…?」
 ちゅぷう…ちゅぷう…。
 指一本をゆっくり出し入れするだけ。
 これ…わたしの好きな…きもちよさ…。
「…おねえさん…きもちいい…」
「そう。お姉さんよ。あなたを一番気持ちよくできるの」
 ちゅぷう…ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷう…。
「んふぁん…いちばん…きもちい…おねえちゃん…」
 頭の中に…声が響いてく。
 それが気持ちよくて…すうっと染み渡って…。
「しっかり覚えるの…お兄ちゃんより気持ちよくしてくれる人よ…」
「おねえちゃん…きもちいい…いいよぉ…」
 ちゅぷ、ちゅぷう、ちゅぷ…。
「ほら、いかせてあげる…そうしたら、あなたはお姉ちゃんのもの…」
「ふぁん…はぁ、はぁぁあ…」
 ちゅぷちゅぷちゅぷ…つぷっ。
 長い指が、子宮の入り口をこつんとノックした。
「っふああぁぁああん…」
「よく、覚えるのよ…?」
 つぷ、くりくりくりくり…っ。
 充血しきった子宮口を、指先が小刻みに撫でてくれる。
 どこを触られた時よりも気持ちいい。
 ずっと満たされなかった女の子の本能が、最高の幸せをわたしにくれる。

「あ、あ、あ、あん、あ、あ、あふ、ふあ、ひ、あ…」
「お姉さんが、いかせてあげるからね」
 きゅっ…。
 目を覆っていた手を離し、その爪でお豆を押し込んで。
 あそこの中の指は、刺すように奥へ押し込んで…。

「あ、あふあぁぁぁあぁぁあ…っ、あ、あぁぁぁぁぁぁっ!!」
 かく、かくかくっ、ぶるぶるぶるっ。
 ぷ…ちょろろろ…ちょろろ…。
 気持ちよすぎて、さっき飲んだコーヒーがおしっこになって漏れる。
 口が勝手にぱくぱく開く。
 …しあわせで…まっしろに…
159226たんsage :2005/05/03(火) 06:28 ID:vKN5gOxs
「おはよう」
「あ…お姉さん」
 …少しの時間、気を失ってたみたい。
「気持ちよかったでしょう」
「うん…」
「それで、あなたは誰のもの?」
「わたし…は…」

 ぼーっとしたまま、わたしは…。

「私に、協力してくれるよね?」
「…あ…」
 いやらしい顔で微笑むサキュバスに。

 わたしは…。

「わたしが…お姉さんに…」
「そう。気持ちよくしてあげるから、協力して」
「協力…」
「そう…うまくいったら、ご褒美をあげるわよ」
「ご褒美…なら…協力…」
「うんうん」


「…するわけないじゃないですか」
「は?」

「まったくもう…この程度でわたしを謀ろうなんて。わたしはお兄ちゃん一筋ですよーだ」
 んーっ、と伸びをひとつして。
「え、あなた、人間よね?」
「そーですよ。っていうかあなた、本当に淫魔なんですか?」
「な、な」
「そりゃあ、結構良かったですけどー。あれくらい、わたしの普段のひとりえっちより軽いんですよ。
 あの程度ならよゆーで耐性ついてるってものです」
「…へ?」
 わ。
 サキュバスってこんなにマヌケな顔するのね。

「だからぁ。あの程度トリップさせるために小道具使ってる時点で三流なんですよ」
「こ、小道具?」
「淫魔だかなんだかしらないけどー。わたしなら女の子をあれくらいおかしくさせるのに、指一本で十分です」
「…???」
 うわー、物分り悪い人だなぁ。人じゃないけど。
「技術を磨かずに生まれつきの能力に溺れてるようじゃ、わたしは堕とせませんよー」
「い、言わせておけば」
「淫魔ってゆーから楽しみで、大人しくしててあげたのに。がっかりです」
「こ、小娘が…」
「あなた程度じゃわたしの弟子にすら及びませんよ」
「弟子…?」
「どうせサキュバスの仲間内でもヘタクソって言われてるんでしょ」
「そ、そんなことは…!」
「へ、た、く、そ」
「こ、小娘ええええええっ!!」
 文字通り悪魔のような形相で爪を振り上げて、わたしに振り下ろそうとする。

 カキィンッ。

 からん、からん。
 刃が二筋煌いて、何かが床に転がった。
「…な」
 一筋は、+9トリプルボーンドグラディウス。
「わ。こんな単純なプロボックに乗るんですね」
 もう一筋は、+10ダブルハロウドダブルディカーセイトマインゴーシュ。
 よくこんなの、わざわざ用意してるなぁ。
「師匠…今のは危なかったんじゃ」
 いつの間にかお姉さんとわたしの間にいる、わたしの弟子のアサシンさん。
 一流の武器を両手に持って、修練を極めた者の放つ光を纏っている。
 床に転がったのは、左右それぞれのサキュバスの角。
 威嚇の代わりに斬り飛ばしたみたい。

「い、一体どこから…」
「最初からずっと屋根裏にいましたよ。わたしは慣れてるから知ってるけど」
「階層が違う程度で察知できないなんて。鈍い悪魔もいたものね」
「そ、それより人間なんかに私の角を斬るなんて真似が…」
「自慢の防御も隙だらけでしたよね」
「うちの師匠は、剣修練は無いのにプロボックやインデュアだけは上手いの」
 …なんか変な人だって言われたような気がする。

「それで、お姉さん。逃げようとするなら死んでもらうことになりますけど」
「な、なんで」
「なんでも何もないわ。貴方は師匠の敵」
「な、なんでこんなレベルのアサシンがこんな小娘の弟子に」
「…って言ってるわよ、師匠」
「うーん」
 この淫魔さんは、まだ勘違いしているのかな。
 これは、期待はずれだった分こっちから楽しませてもらわないと。

「お姉さん。こういうのはどうでしょう」
「な、何よ」
 逃げられないのは解ったみたいで、だいぶ態度が小さくなってる。
「わたしたちで、さっき気持ちよくさせてもらったお返しをします。終わったら帰っていいですよ」
「師匠…」
 じと目で見てる人がひとりいるけど、気にしない。
「そ、その程度でいいのか」
「はい。もちろん、もうお兄ちゃんに手を出さないと誓ってくれるならですけど」
「…わ、わかったわ。私はもう手を出さない」
 …かかった。


「じゃあ、ベッドに寝てください」
「…うん」
 3人でするのは、久しぶり。
「師匠、私は?」
「キスしてあげてください」
「手加減、する?」
「いりません。それよりこの人の唾液を飲むとちょっといい気分になるから、我慢してくださいね」
「…ちょっとって」
「それくらい大丈夫」
「ずっと屋根裏でひとりでしてたのに?」
「…師匠、それはいつも貴方も」

 さて、本番…はじめよう。
 お兄ちゃん、懺悔します。
 またひとつ、お兄ちゃんの出会いを台無しにしてしまいました。


 …なんちゃって。


----------------------------------------------------------------------
次回作はできるだけ近日中に、この続編。
えろOnly短編「本番編」を持ってこようと思います。
話がオチきってないのは、そのせいです。

妙な流れでごめんなさいっ!
160名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 07:06 ID:2SXCsNk2
>>153-159
イイヨイイヨー

どじなサキュに萌えたのは俺だけでいい (・∀|壁
161名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 09:05 ID:HLNS8Nws
はーっはっは。全部のキャラが誰だかわかるぜっ。

>>148よ!見ているか!これが♀×♀スレの実力だ!(他力本願
162名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 22:42 ID:3nWdli92
>>153の時点でどのキャラか頭に浮かんだ俺バルログ
163名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 21:46 ID:l/4lq1vg
くそっ、俺はまだまだ未熟だ!!!!!
サキュさんだけ誰か分からん!!!!
164名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 22:59 ID:8IAKxYe6
え?サキュさんは普通に初登場だろう!?
165名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 23:56 ID:ZPAnT/W6
くぁwせdrftgyふじこlp;@!!!!!!!!@:;pぉきじゅhygtfrですぁq!!!!
166名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/05/05(木) 02:16 ID:iPhbtmvk
やべ超萌え。続編首長族で待ち
167名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 22:54 ID:bOaVNMYE
>165
モチツケ
168名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 16:08 ID:zNmAbv7A
村正騎士子さんと例のアチャさんまで登場しちょる
払払
169259の人sage :2005/05/08(日) 09:18 ID:XKX9A8EI
お久しぶりです。ケミ書くとか言って半年以上放置してた人です。
しかも今回ケミじゃないです。ごめんなさいっ!

>>148から電波キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!んですが妄想が止まらなくなって長編になってしまいました。
詰め込み詰め込み書いてはいるですけれども、えちしーんまで長くて第一回投下分が50kbとか60kbとかなりそうな悪寒が。
しかも次の投下がいつになるのかはわかりません。さらに全然甘くないです。
というシロモノは投げるべきなんでしょうかかかかか。

えろだに上げてリンクでもいんですが、一応ここに投げるように書いてるので。
投下も少ないみたいですしどっちがいいのかなぁと。
荒れる元にはなりたくないので先に住民様の意見を伺いたいのです。


>>226たん
たまりません。大好きです。愛してます。超萌えました(*´Д`)
オチてると思いましたけど、これじゃあ足りないんですのね。
続き楽しみにしてますよう。
170名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 19:11 ID:J4jCJOeQ
投下お願いしますっ
是非っ
171名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 20:20 ID:5UQ2RvRg
ぜひ(*´д`)
172259の人sage :2005/05/10(火) 00:10 ID:3CV/x8ho
>>170様 >>171
ありがとうございます。日曜の内に書上げるつもりでいたんですけど
ちょと予想外の事がありまして、あまり書けませんでした。
結構掛かると思いますので、そのつもりでいてくださいまし。
期待だけさせて放置するようなことになってすみません。
このまま完成まで止めろってレス無かったら投げますです。
173名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 05:58 ID:JN8ZlEN2
>>172
止めろどころか、むしろどーんとこいですよ!
ていうかかもーんですよ!
174名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/10(火) 13:07 ID:aj4lJqwo
>>172
我危篤、スグ投ゲロ
175174sage :2005/05/10(火) 13:11 ID:aj4lJqwo
すまん、下げ忘れた・・・∧||∧
176名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/05/10(火) 18:44 ID:qmZv54Q6
こう言うときはdameるんですよ。
もう遅いと思うけどとりあえずやっときます。
177259の人sage :2005/05/11(水) 00:37 ID:2oBzYhgI
「はぁっはぁんっはっ、それっほしっ……欲しいのっ!」
 あまりの苦しさに脂汗を浮かべた私は、必死になって彼女に訴えた。
 体が燃えるように熱い。
 いつものアレを忘れた自分が恨めしかった。
「ご、ごめんなさっ……い……っ、謝るからっ……謝るからぁっ!」
「ダメですよ。そんなんじゃ意味ないです」
「嫌ぁっ、お願い……欲しいのっ早くっ、うぅ……投げてぇっ」
 私はほとんど泣きながら言うのだけど、彼女は全然取り合ってくれない。
 欲しくて欲しくてたまらないソレを、これみよがしに揺すってみせる。
「これが欲しいんですか?」
 可愛らしく小首をかしげてくすくす笑う顔が、悪魔のように見えた。
 鎮めてくれるものがすぐ目の前にあるのに、息も絶え絶えな私にはどうしても手が届かない。
 仮に届いたところで、意地悪な彼女はきっと、私が欲求を満たす前にスッと遠ざけてしまうのだろうけど。
「お願い……ぃ、助けてっ……死んじゃう……死んじゃうよぉっ……」
「あら、いくら苦しくてもそんなんじゃ死ねないんですよ? 知りませんでした?」
 知ってる。こんなので死ねるわけない。
 けど、それが一思いに死ぬのより辛いことかもしれないってこともわかっている。
 今だってこんなになってるのに、これがどんどん増していくなんて。
「うぁぁっ……お願いっ……お願いぃぃっ……」
「苦しそうですね。そんなになっちゃってたら、今更こんなのだけあっても手遅れかもですよ?」
「て、手遅れって……っわかんないっ……頂戴っ、はやくっ……ぅぅぅ」
「もう、仕方のない人ですね。とりあえず、今回だけは私がやってあげます。もう遅いと思いますけど」
 彼女は手に持ったソレを自分の髪に持っていくと、パチンと小さな音を立てて留めた。
「解毒!」
 日を浴びた粉雪のような青白くて優しい輝きが、私の周りとふんわりと舞う。
 激しく体を苛んでいた苦痛は、それまでが嘘のように跡形もなく消えていった。
「ありが――」
 お礼を言おうと口を開いた私だったけど、体を起こす動きの途中に見た物で、固まってしまった。
 わらわらと寄ってくるトンボとペストの群れ。
 慌しく立ち上がって応戦するものの、一匹目の攻撃を何回か躱すのが限界だった。二匹目三匹目と来るとすぐに捕まってしまう。
 どんっ、とお腹に一撃をもらって。
 立っているのにも苦労するくらいの体力しか残っていなかった私は、それだけで崩れ落ちてしまったのだった。
「わかりました? いつも私がいるとは限らないんですから。次からは忘れないようにしてくださいね」
 暗転する視界の中、武器を構える音と一緒に、いつも意地悪な彼女には似合わない、とても柔らかな声が聞こえた。

-------------------------------------------------------
>>174-176
こういうことですか、わかりません。
電波来たので遊んでしまいました。とっとと書けって話ですね∧‖∧
178226たんsage :2005/05/11(水) 03:42 ID:C3m4vRto
良い子は緑ハーブも拾おうね!
179名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 06:52 ID:9qcnkYQU
今226たんがいいこといった!
180名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 20:38 ID:Jy4rT39s
>178
片っ端から拾っていると57個の塊とか拾うので悪い子でいいです!
181名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/15(日) 11:30 ID:36UK9h02
そろそろ259の人マダーって言って良いよね…?
182名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/15(日) 12:03 ID:ud940aBg
まだまだ。こういうのはゆっくりじっくり待つのも楽しいもんだ…
183259の人sage :2005/05/15(日) 16:26 ID:X3ooOpNY
>>178(226たん)
悪い子ですごめんなさいまし

>>181
お待たせしました。もうちょっと待てばよかったのに、せっかちさんなんだからぁっ!

>>182
その通りです。けど当方も待つ立場になったらエライ催促します

--------------------------------------------
ということで投げに来ました。

個人的にはこういうシチュかなり萌えなんですが、一般的ではないかも。
えちに関してはとりあえずまるで甘くないです、たぶん。
57.8kです。長いので覚悟してください。しかも思いっきり「つづく」で終わる感じです。
大丈夫な方だけどうぞ。だめぽかったら華麗にスルーを。

えちしーんは最後の方ににょろりとありますが、が、が・・・・・・。
書いてるときは楽しかったんです、ごめんなさいっ!と先に∧‖∧
184259の人sage :2005/05/15(日) 16:28 ID:X3ooOpNY
 1.


 その部屋はあまり明るくはなかった。暗いわけでもない。華美にはならない程度の、それでいて確実な値打ちを感じさせる小洒落たインテリアが、ほの明るい魔力灯の光に照らされて、控えめな存在感を示している。
 裕に十数人が卓を囲んで会議ができそうな広さであるが、室内にはたった二人の人間しかいない。
 黙して執務机に着く女と、部屋の隅で影のように佇む初老の男。
 女は司祭の位を証明する紫の聖衣を隙なく着こなし、黄金で造られた小さな冠で頭上を飾っていた。頭髪は冠にも見劣りしない金色の輝きを持って、緩やかな曲線を重ねながら背中の中程まで垂れている。
 年の頃は二十代半ば頃だろうか。顔立ちは若く整ったつくりをしているが、外見にそぐわず、そこにある瞳は、並みの人物では一生掛かっても持ちえないほどに老熟した、深い知性の光を宿している。
 顔には感情を表すようなものは何も浮かんでいない。金髪の司祭は無表情のまま、何かを深く考えるように宙を見据えていた。
 初老の男の方は、ゆったりとした薄い藍色の長衣を身につけていた。以前は赤一色だったであろう髪は半分以上が白髪に侵食され、蓄えられたあごひげにも同じ割合で白が混じっている。
 こちらも全く口を開かない。
 広い室内は静寂に包まれていた。重苦しい雰囲気ではない。かといって和やかなものとも言い難かった。
 金髪の司祭は男に一瞥もくれず、男の方はと言えば、物音の一つも立てずに直立不動の姿勢をとるばかりである。司祭は男を室内調度品か何かのように扱い、男もその役割に徹しているようだった。
 初めから司祭の認識には自分一人しかいないのである。いかなる類の空気も生まれようはずがない。
 初老の男はこの部屋を含めた砦全体を取り仕切る執事であり、同時に、司祭のためだけの侍従でもあった。
「なぁ、アルフ?」
「何で御座いましょう?」
 初老の執事は突然に破られた沈黙にも少しも動ずる様子を見せず、即座に反応した。彼にとっては、主人がいないように振舞えと言うのであれば従うのが当然であり、また逆も同様なのだろう。
「お前の主は私だな?」
 訊くまでもない、当たり前のことである。他の誰に尋ねても明快にそうだという回答が得られるに違いないこの問いに答えるのに、初老の執事は僅かばかりの時間を要した。
「……私の主人は貴女です。ロザリア様」
 司祭は小さく鼻で笑った。執事が返答までに掛けた短い時間を見落としてはいない。その意味するところも、彼女にはよくわかっていた。
「お前の忠誠はどれほどのものなのだろうな。どうだ、私と陛下と比べてみるか?」
「お戯れを」
「戯れてなどおらん。答えてみろ」
「……恐れながら、ロザリア様が逆心を起こされたのであれば、私はそれを諌めねばならぬものと心得ております」
「婉曲な言い回しは好かん。はっきりと言って欲しいものだな。それは私に理があっても、陛下に非があっても変わらんのか?」
「私はルーンミッドガッツの国民です」
 執事は淀みない口調で言い切った。
 司祭は目を閉じ、告げられた言葉を吟味する。
 予想された答えだった。初老の執事の忠誠は直接自分に捧げられたものではない。自分に仕えることが国王に対しての忠義に繋がると信じているのだ。以前から感じていたことでもあり、今更確認したところで改めて落胆するわけでも憤懣を覚えるわけでもなかったが――。
「婉曲な言い回しは好かんと言ったのだが、まぁいい。それがお前の立場なのだろうな」
「恐れ入ります」
「詰まらんことを訊いた。今のは忘れてくれ」
 劇的に何かが変わるということはなかったが、ただ、踏ん切りをつけるきっかけにはなったのかもしれない。このまま何もしないでいるわけに行かないのは、元より間違いのないことではあった。
 胸中で密やかな決断を下した金髪の司祭は、瞼を上げ、執事に命じた。
「シアンを呼んでくれるか? 朝になってからで構わんが」
「かしこまりました」
 完璧な辞儀をして、初老の執事は退室した。
 司祭は限られた人間にしかこの部屋に入ることを許しておらず、また廊下に待機する者も認めていない。使用人に用を申し付けるのには、こちらから外に出ていく必要がある。
 パタンと静かな音を立てて閉まった扉を見やり、金髪の司祭は忌々しげに呟いた。
「犬めが」
185259の人sage :2005/05/15(日) 16:29 ID:X3ooOpNY
 2.


 シアンはベッドの上で幸せな吐息を洩らした。ふかふかの布団にくるまって目覚める朝というのは本当に気持ちがいい。お布団さんを恋人だと両親に紹介したくなるくらいである。
 すぐには起き上がらず、肌触りのいい敷布と戯れる。この時間も何ともいえず心地いい。
 しばらくの間そうすることで二度寝の誘惑を振り払ったシアンは、起き上がり、大きく伸びをした。二、三度首を振ると、最上の絹糸のように滑らかな銀の髪はあっさりと寝癖を解き、胸と背中に分かれて流れていく。少しだけ残った癖を手櫛で整え、ベッドから降りて窓辺に向かった。覚醒した意識には、布団よりももっと気持ちのいいものがあるのだ。
 ミョルニール山脈の北に位置する水の都、アルデバラン。風車と運河、そして大時計塔で有名なこの街には、ルイーナという衛星都市がある。そこに築かれた五つの砦の内の一つで、シアンは生活をしていた。
 宛がわれた部屋は窓際にあり、外を眺めれば風にはためく二つの旗が見える。ルーンミッドガッツ王国の国旗ともう一つ、砦の所有者を表すギルド旗である。
 あの旗を見るたびに誇らしい気持ちになる。十数ヶ月もの間ほぼ毎日なのだから、いい加減見慣れてはいるのだが、それでもこの暖かな充実感に慣れることなどできそうもないし、慣れたいとも余り思わない。
 シアンにとって、所属するこの『高嶺に咲く花』と云う名のギルドは、間違いなく一番の誇りだった。

 星の数ほどあるギルドの中で、砦の所有を国に認められているのはたったの二十しかない。
 というのも、ルーンミッドガッツの領土にはそれだけの数しか砦が無いからである。国内の要所四地域にそれぞれ五つずつ築造された計二十の砦は、そのいずれもが、国から承認を受けた冒険者の組織――ギルドの所持するものとなっている。
 砦というのは文字通り、外敵を防ぐための要塞であるが、ルーンミッドガッツにおける砦とは、同時に地方領主の城でもあった。この国には冒険者に領地を与える制度があるのである。
 領地と言っても自由の気風が強いルーンミッドガッツの事、領主と領民との間には、地域一帯の安全を約束する替わりに租税を徴収する、その程度の関係しかない。もっとも、深い関係を持とうにも、制度の性質上、それは極めて実現の難しいことだった。
 『攻城戦制度』と呼ばれるそれは、近い将来に必ず起こると予測されている、人間と神と魔族の戦い――『聖戦』に備え、冒険者たちの集団戦闘技術を高める事と、彼らの内、特に有能な者を有事の際に迅速に軍事に動員できるよう国の管理下に置く事、その二点を主な趣旨として制定された。一定期間毎に二十の砦を舞台とした国公認の摸擬戦を行い、そこで勝利したギルドに次の攻城戦までの各砦の所有権を認めるというのがその内容である。
 摸擬戦のルールは単純で、大まかには、前回の勝利ギルドを防衛側として戦闘を開始し、制限時間終了時に砦を占拠していたギルドがその回の勝利ギルドとなる、それだけしかない。制限事項がさほど無いため、実戦さながらの戦闘は熾烈を極め、毎回多数の負傷者を生むのだが、それでも攻城戦に参加するギルドは後を絶たなかった。
 砦を所有する事による利益が莫大だからである。
 領民からの租税に加え、各砦の地下には迷宮が広がり、そこに潜れば他では見られない魔物で修練を積む事ができる。さらに、多数のギルドが求める砦を所有するのは、それだけで一つのステイタスになる。国の公認なのだからなおさらだった。
 実力が全ての制度であり、そしてその座を狙うものも多い。砦の主は当然激しく入れ替わる事になった。

 そんな中、シアンのギルドは久しくこの砦を他勢力に渡していない。無名から成り上がり、今では難攻不落の誉れも高い、最強豪ギルド連合の盟主である。
 ギルドの創生期から中核メンバーとして活動に携わってきた身としては感慨もひとしおで、立派に成長した我が子を見るような幸福感に包まれながら、シアンは毎朝旗を眺めるのだった。もっとも二十歳を幾らもすぎていないシアンに子供はいなかったが。
 寝起きの日課を終えると、シアンは窓を閉め、寝間着を脱いだ。慣れた手つきで踊り子の衣装を着けていく。
 『娼婦のよう』と揶揄されることもある、ビキニと大して変わらない露出度の、服とも言えない服だが、この格好で人前に出ることに躊躇いは無い。ただの踊りならともかく、踊り子のそれは味方の能力を上げ敵の能力を下げる、魔法にも等しい超常の舞いである。細かい動きを衣服に邪魔されては思うように効果が上がらない。
 それよりも、日々の努力の賜物である絶妙なプロポーションと日頃の鍛錬、そして両親に感謝してもしきれない容貌のおかげで、シアンの舞いには誰もが目を奪われる。そうやって自分の努力の成果をどこかで確認できるというのはとても嬉しいことである。この衣服がその役に立っているのだとしたら喜んで着たいと思う。
 最後に腕輪や首飾りなどのきらびやかな装飾品を身につけ、シアンは着替えを完了した。自室に備え付けられた洗面台で顔を洗うと、スッと頭が冴えていく。
「よし、今日も頑張りますか」
 他に誰もいない室内で、シアンは独り元気良く言った。


 身も心もサッパリと身支度を整えた頃、コンコンと、扉がノックされた。
「シアン様。起きてらっしゃいますか?」
「あ、はい。起きてます。今出ますね」
 呼びかけに応えながら苦笑する。自分などに『様』は不要だと何度も言っているのに、砦の使用人は頑ななまでに丁重な態度を崩そうとしない。最近では諦めたが、むず痒い感覚が拭えるようになったわけではなかった。
 扉を開けると、幾らか年下に見える純朴そうな少年の顔があった。踊り子の衣装はまだ刺激が強いのか、俯き加減で視線は外され、頬も明らかに紅潮している。こうして面と向かい合うのはもう何度目かになるのに、全く耐性ができていないらしい。
「ご苦労様です。何の用でした?」
「ロっ、ロザリア様が、お呼びです。食事を取っていないなら、食べてからで良いから、来て、くれ、と」
 少年の話し振りが余りにぎこちなくて、シアンは思わず笑いそうになった。馬鹿にしているのではなくて、可愛らしくて、微笑ましい。からかってみたくなる。
「そんなに硬くなってたらお仕事にならないんじゃないですか? せめて顔くらい見て欲しいですよ。そりゃあ、私の顔が見られたものじゃないって言うなら仕方ないですけど」
「そっ、そんなこと無いです! 申し訳ありません!」
 大慌てでぶんぶん首を振り、ぺこぺこと頭を下げる。堪えきれず、シアンは小さく吹き出した。
「冗談ですよ。貴方はよくやってます。ただ、やっぱり顔くらいは見られるようになった方がいいかなぁとは本当に思いますけどね」
「……努力、します」
「次に会うときは期待してますよ」
「……プレッシャーかけないで下さい」
 視線を合わせないままぼそぼそと呟く少年にやんわりと微笑みかけ、そこではたと気づく。さっき用を告げられはしなかったか。長々と遊んでいるのはまずいような気がする。
「えっと、マスターが呼んでるんでしたっけ?」
「はい、食事を取ったら来てくれと」
「急ぎなんですか?」
「特に急ぐようにという話は聞いていません」
 尋ねると、少年ははっきりと答えた。真っ赤になるほど動揺していても、やるべきことはしっかりと果たす。決して無能な使用人ではないのだ。
 となれば、次の仕事が差し迫っていたらこんな雑談には付き合わずにすぐに下がっているだろう。そうしないということは、つまりは自分も少年も多少ならゆっくりしていて構わないということである。
「じゃあ一緒に食べます?」
「ば、バカなこと言わないで下さいっ! そもそも僕はもう食べました!」
「食べてないなら良かったんですか?」
 もうちょっと少年をからかって遊ぶことにした。
186259の人sage :2005/05/15(日) 16:30 ID:X3ooOpNY
 3.


「マスター、シアンです」
 ギルドマスターの執務室の前で、シアンは来訪を伝えた。
 正直な話、この部屋は余り好きではなかった。奥まった場所にあるせいか、重苦しい空気が漂っている感じがする。秘密の協定だのなんだの、表の方でやってはまずいような仕事もたくさんあるのだろうから、この配置は仕方のないことだと割り切ってはいるが、どうにも息が詰まる。
「入れ」
「失礼します」
 返事をすると内側から扉が開いた。主人に忠実なあの初老の執事が開けてくれたのだろう。
 広い部屋にはいつものように二人の人間しかいなかった。執事は入り口で扉を支え、金髪の司祭は接客用のソファに腰掛けている。
「今日も美しいな、シアン」
「ありがとうございます。マスターもお綺麗で」
 執事に軽く頭を下げて入室するシアンを、金髪の司祭――ロザリアはにこやかに迎えた。常にぶっきらぼうな口調で話すが、別に堅苦しい人物ではない。
 今朝の使用人の少年を思い出し、シアンは頬を綻ばせた。容姿を褒めろとまでは言わない。せめてこの半分でいいからあの少年に余裕があったら丁度良いだろうに。
「どうした?」
「いえ、さっきマスターと正反対の対応をされたばかりだったので」
「あの少年か?」
 この女性は呆れるほど記憶力がよく、そして頭の回転が速い。自分の砦に出入りする人間の素性と特質くらいは完全に把握しているのだろう。出会った当初ならともかく、シアンはもう驚かなかった。
「ええ、可愛い子ですよね」
「ああいうのが好みなのか?」
「どうでしょうね。たとえ好みだとしても、私の心は踊りの神様とこのギルドに捧げてますから。どうにもなりませんよ」
「上手いな。そう返されては素直に礼を言うしか無い」
 ロザリアはくつくつと楽しげに笑った。
 シアンもくすりと笑う。ロザリアと話をするのは純粋に楽しい。美しく、知性にあふれ、人柄も良い。初期からのギルドのメンバーは残らずこの人物に惚れこんでいる。他の人間がマスターだったら今の繁栄はありえなかったに違いない。
「ウチのマスターが貴女でよかったですよ」
「嬉しいことだな。私は果報者だ。だが――」
 ロザリアは言葉を切り、笑みを収めた。
「どうしました?」
「あぁ、すまん。ちょっとここに来てもらえるか」
 座っているすぐ隣をぽんと軽く叩いてシアンに示す。
 恋人でもあるまいに、二人で話すのに隣同士で座るのは普通ではない。歳若い娘ならおかしくはないのかもしれないが、目の前の女性はそういったものとは全く無縁の人物という認識がある。
 訝しく思いながらも、シアンは促されるままにロザリアの隣に腰を下ろした。
「どうしたんですか?」
 顔を覗き込むと、その表情はいつになく思い詰めているように見えた。
「……私は果報者だと言ったな」
「ええ」
「このギルドは良いギルドだ。メンバー全員が気の良い奴らだ。そして奴らは私を好きだと言ってくれる。本当に私は幸せな人間だ。だがな――」
 再び言いにくそうに言葉を切る。
 シアンはひどい違和感を感じた。自分を相手に言い淀むロザリアなど想像したこともない。この女性は外部との交渉を効果的に進める目的以外ではこういった態度を取らないはずなのだ。
「今日シアンを呼んだのはこの話をするためだったんだが」
「らしくないですね。一体なんです?」
「……自信がなくなった」
 ぽつりと聞こえたセリフに、シアンの時が止まった。
 ギルドがここまで大きくなったのはこの人の並外れた手腕のおかげである。異議を唱えるメンバーは一人としていないだろう。ロザリアは名実共にギルドの親であり、長であり、そして誰もが認める絶対の実力者である。
 よりにもよってその口から『自信がない』とは。悪い冗談だ。脳が認識するのを拒否している。
 たっぷり数秒掛けて頭が回転を再開するのと同時に、腹を抱えて笑い出したくなった。
 ありえない。
「どれだけ寒いジョークが上手くても女じゃバードにはなれないんですよ?」
「笑うな。真面目な話だ。あいつらの信頼に今までどおり応えてやれる自信がない」
「どうしてです? いきなりそんなこと言っても全っ然説得力ないですよ」
「……それはな、これもまた言いにくいことなんだが――」
 ロザリアは苦々しい口調で話すと、大きく溜息をついた。これもまた震えが来るほど似合わない行為である。
 少しずつ読めてきた。でたらめすぎる。付き合いの浅い人間なら騙されたかもしれないが、何年も一緒にいたシアンにはわかった。絶対にこんな行動を取る人ではないのだから。
 間違いなく、これは嘘だ。何か裏があるのだろう。真意が見えるまで乗ってやらねばなるまい。
 シアンはできるだけ神妙な表情を作って、俯いたロザリアの顔を窺った。
「あの、もしかして、本気で悩んでるんですか?」
「冗談を言うためだけにお前を呼ぶほど私が暇だと思うのか?」
「……わかりました。真面目に聞きますよ」
「そうしてくれ。私も真面目に話してるんだ」
 言いながら、ロザリアは数回瞬きをした。攻城戦の時に使われるサイン。戦力が充実してからは必要なくなったが、以前はよく目だけでやり取りをしていた。
 特殊なリズムで一回、二回、三回。
 ――『待機』。
「それで、どうして貴女はそんなに弱気になってしまったんです?」
「お前のせいだ」
「なんですかそれ?」
 ロザリアは顔を上げ、シアンの肩に手を回した。そのまま徐々に体重を預けてくる。
「ちょっと、あの……?」
「シアンが好きなんだ」
 瞬きを一回、二回、三回、四回。
 ――『叫べ』。
 シアンの身体が組み敷かれるようにソファに倒れこんだ瞬間だった。
「――っ!」
 脳髄が直接揺さぶられるような暴力的な叫び声が室内に響き渡る。
 耐性のない者を強制的に気絶させる踊り子のスキル、『スクリーム』である。抗おうと足掻いたところでどうなるものでもない。許容量を越える刺激に体が反応し、勝手に意識をシャットダウンしてしまう。
 シアンにもロザリアにも全く影響はなかったが、たった一人だけ耐性を持たない者が存在していた。
 部屋の隅で、どさりと、人の倒れる音が上がる。
「アルフさんが、まずかったんですか?」
「ああ。わかってもらえて助かった」
「さっきのマスター気持ち悪すぎましたから。それより退いてもらえます? 本気にしますよ」
「悪い」
 ロザリアはシアンの上から身体を退かし、ソファに座り直した。
187259の人sage :2005/05/15(日) 16:32 ID:X3ooOpNY
 4.


「いつアルフが起きるかわからんから手短に行くぞ。私は、というかウチのギルドは、だな。監視されている。今この場に限れば大丈夫だが。この部屋の監視要員はアルフしかおらん」
「アルフさんが、監視、ですか?」
 寝耳に水の話だった。シアンの目には、初老の執事はロザリアの忠実なしもべのように映っていた。
 他の人物から聞かされたのであればまさかと思っただろうが、当の主人の話すことである。シアンは真剣な面持ちで先を促した。
「あいつは私に仕えているわけではない。『この砦の持ち主』に仕えているだけだ。私が雇ったわけでもないしな。あの男は初めからこの砦の付属品だった。覚えているか?」
 記憶を探る。初めてこの砦の所有を認められた時。一年以上前。
 ここを保有していたギルドを攻め落とし、制限時間いっぱいまで必死に守りぬいたシアンたちに、あの初老の執事は顔を見せた。攻城戦のあったその日の内、それも終了から一時間と経たない内に。
 当時は浮かれてさほど気にしなかったが、考えてみればロザリアに手配する時間などなかったはずなのだから、異常な話である。
「……思い出しました」
「そんな奴が私に対する忠誠心など持っているはずがなかろうよ。あいつは前の城主にも同じ面で仕えていたに違いあるまい」
「それはわかりしたけど、でも、監視って、誰が……」
「国王だ」
「なっ……!」
「まずは聞け。時間が無い」
 息を呑むシアンに構わず、ロザリアは静かに説明を続ける。
「攻城戦は有事に備えて実力のある者を飼うためという名目で行われているが、飼い犬の方が有事の種になることもあり得る。それを恐れているんだろうな。逆心有りと見なされたら即通報される仕組みだ。無論ウチのギルドは謀反の意思など微塵も持ってはおらんが、そろそろ時間切れになる」
「時間切れ……?」
「ウチがここを取ってから何ヶ月になる? ウチより長く砦を保有しているギルドがあるか?」
 確認するまでもなく、そんなギルドは存在しない。唯一の格上とされていたギルドが崩壊したのは、もう数ヶ月も前のことだった。
 そこまで考えて、シアンは背筋にぞっと冷たいものが走るのを感じた。
 あのギルドは『崩壊』した。同格のギルドに攻め落とされたのではない。気づいたら構成員が減り、弱くなっていて、何でもないようなギルドに負けてそのまま名前も聞かなくなった。そんな印象だった。
 砦の生み出す利益は莫大である。砦を保有するギルドの構成員が自ギルドの弱体化を望むことなど普通はありえない。新興勢力であれば同盟との亀裂も考えられなくはないが、超長期保有と言われるまでになれば、その辺りの問題は解消済みである。
 となれば、何故崩壊したのか。
 あのギルドの崩壊の直前には、世間に酷い悪評がたった。その前の最長期保有ギルドも崩壊して潰えた。あそこにはスパイがいたという話を聞いた。もう一つ前も崩壊だった。
 どのギルドも二十ヶ月と持たずに、内部から、或いは外部から悪い噂が流れ、メンバーが減っていき、崩壊に至った。
 冒険者のギルドとは、通常構成員になったからといって特別な利益が約束されるものではない。加入する理由は、気が合う仲間を見つけただの、攻城戦で力を試したいだの、損得勘定とはあまり縁の無いところにある。対して、所属ギルドが世間からどのような認識をされているのかという問題は損得に繋がる。イメージの良くない所に所属していては心証が悪くなる。場合によっては取引を拒否される事すらあり得る。
 もしも、砦の利益と差し引いてマイナスになるところまで名声を叩き落とすことができれば、そのギルドの構成員が自ずと減って行くことになるだろうことは想像に難くない。
 ただし、『できれば』だ。下位勢力ならともかく、最高峰にあるギルドを風評で潰そうなどとは普通は考えないし、仮に実行に移したとしても成功すまい。
 ――たった一つの例外を除いて。
「まさか……」
 砦所有ギルドの権利と名誉を守るべき側がそれを怠ったら。国内最大の情報力がその事に使われたら。
 シアンは低くうめいた。信じがたい。しかし、シアンの知る限り最も聡明な人物の言わんとしていることは、そういうことに違いなかった。
「国が、やってるんですか……?」
「攻城戦の制度ができてまだ浅いからデータは少ないが、おそらくはな。いつ来るかもわからん聖戦に備えるのに国を脅かすほどの戦力が要るか? 平時であればそんなものはかえって邪魔にしかならん。手に負えなくなる前に潰しておこうというんだろう。替わりは幾らでも出てくるしな。ウチもそろそろやられるはずだ」
 予想どおりの解答に、シアンはきつく唇を噛んだ。できれば間違いであって欲しかった。
 そんな理不尽な理由で、このギルドは消されてしまうのだろうか。仲間との繋がりが無理矢理に断たれてしまうのだろうか。強くなりすぎたからと。
 だとしたら、ここまで頑張ってきたのは何のためだったのだろうか。強さも結束力も、胸を張って誇ることのできるギルドになったというのに。
 崩壊させるために作り上げたなどという、そんな馬鹿な話があっていいはずがなかった。
「なんとかならないんですか。みんなに、このことを知らせるとか」
「無理だ。何故シアンに知らせるのにここまで回りくどい手を使ったと思う? ここはアルフだけだが、監視の目はいたるところにある。全部で何人いるのかは私にも把握しきれておらん。あいつを追い出すようなことをすれば、ここの監視はさらに厳しくなるだろうしな」
「なら、気は進みませんけど、わざと、落とされてみるとか……?」
「本末転倒だな。国の手を借りずに自分で崩壊させるようなものだ。ウチの結束は固いが、それも砦に拠るところが大きい。初期のメンバーは別としてな。落とされる程度のギルドなら、と去っていく者は間違いなくいるだろう。戦力が落ちれば勝つのが難しくなる。二度落とされれば見限る者はさらに増える。後はどうにもならん」
「あれもダメこれもダメって、じゃあどうしろって言うんですか!?」
「落ち着け。アルフに余計な刺激を与えるな」
 落ち着けと言われても落ち着けそうになかった。胸がざわめいて気持ち悪い。全身の震えが止まらない。できるものならのた打ち回って泣き叫びたかった。
 この会話をあの執事に聞かれたら、そこで全てが終わる。その恐怖だけがシアンの理性をぎりぎりで繋ぎ留めていた。
「あちらがその気になったらもう防げんだろう。そういうやり方だ。だが、その始まりを遅らせることならできるかもしれん。そのためにお前を呼んだ。一歩間違えれば自分で止めを刺すことになりなねん危険な方法ではあるが」
「仮に遅らせられたとして、それでどうなるんですか……」
「わからん。その間に他の有力ギルドに次は自分たちだという危機感を抱かせることができれば、事態が動くかもしれんし、動かんかもしれん。泣きたくなるほど勝率の低い賭けだな。だが何もせんよりはましだろう?」
 青ざめるシアンと対照的に、ロザリアは淡々と話す。心中はどうであれ、表向きは平然としたものだった。
 この人は何故ここまで冷静でいられるのだろうか。シアンは自問する。答えはすぐに見つかった。
 それは、この人がこの人だからなのだろう。ロザリアの判断は常に正しかった。どんなに切羽詰った状況でも最善の道を示してきた。
 冷徹すぎて、人情の欠片も無い人間なのかと疑ったこともあった。しかし、それはそうではない。感情に振り回されずに為すべきことを為せる、ただそれだけの、本当はとても優しい人なのだと、今のシアンは知っている。
 だからこそ無条件で信頼できる。
 この状況でも冷静でいられるこの人は、やはりシアンの良く知るロザリアに違いなかった。
 フッと胸が軽くなる。ウチのマスターはいつだって頼もしい。巨大なギルドの命運を一人で背負っても折れないだけの、強い心を持っているのだ。
「貴女の言うことは、今回も正しいんでしょうね」
「どうだろうな。分が悪すぎるのは否めん。シアンに頼むのも気分の悪い役回りになる。上手くいっても勝ちの目は薄いんだ。嫌だったら遠慮なく断って構わんぞ」
「私にギルドより大事なものなんて無いって知ってて言うんですから、酷いですよね」
「やってくれるか?」
「先に何をするのか教えてください。多分、何でもやりますけどね」
 いつの間にか、シアンの震えは収まっていた。

「――芝居だよ。いつ終わるとも知れん、な」
188259の人sage :2005/05/15(日) 16:32 ID:X3ooOpNY
 5.


 僅か数分後、ロザリアの言うところの『芝居』は、既に開始されていた。


「リカバリー!」
 金髪の司祭のスキルが執事の意識を回復させる。
 戦闘訓練を積んでいない初老の執事には覚醒しても行動可能になるまでに時間が要るらしく、確かに意識を取り戻しているはずの彼は、かすかに呻き声を上げるだけですぐには起き上がる様子を見せなかった。
「すまんアルフ、大丈夫か?」
「ごめんなさいアルフさん、私、考え無しに叫んじゃって……」
 主人に心配をかけまいとしたのか、執事は明らかに無理をしていると判るぎこちない動きで、ゆっくりと上体を起こした。
「……申し訳御座いません」
「謝るな。お前が悪いわけではない」
「そうですよ。いきなりあんなことするマスターが悪いんです」
「自分には全く非が無いとでも言いたげだな、シアン」
「もちろんです」
 未だに立ち上がることのできない執事の前には、彼が気絶した時まではソファに座っていた、金髪の司祭と、銀色の髪をした踊り子の娘がいた。倒れた執事を気遣ってここまで来たのだろうが、会話を聞く限り、二人には悪びれるところが余り感じられない。
 それでも、立場が下の相手に口だけでも謝った彼女たちに、執事は充分に満足したようだった。
「いえ、鍛錬の至らぬ私の責任で御座います。どうぞお気遣いなく」
 ふらつきながらも自分の足で立った執事は、謙虚に言い、再び部屋の隅に控えた。
「もういいのか? 休んでいても構わんぞ? まぁ自分から無理をしたいと言うなら止めんから、好きにしたらいい」
 それきり興味を失ったように、金髪の司祭は執事に背を向けてソファに戻った。ほんとに無理しないでくださいね、と軽く頭を下げ、踊り子の娘も司祭に続く。
 先ほどとは違い、娘は司祭の隣に座ることをしなかった。向かいの席に腰を下ろすと、司祭の顔にうろんな視線を送る。
「で、なんですかさっきの?」
「そのままだが」
「はぁ? 『シアンが好きなんだー』ですか?」
「信じられんか?」
 踊り子の娘は疲れきったような深い溜息を洩らした。いかにもだるそうに、ぐったりと背もたれに体を預けている。口からこぼれた声も、当然の如く気だるげなものだった。
「貴女がそんなに言うなら本気なんでしょうね。同性に告白する時点で私には理解できませんけど、マスターなんで信じてあげます。けど、まともな恋愛感情持ってる人には見えませんし、どうせまた変なこと思いついただけなんでしょう?」
「酷い言われようだな。だがあながち間違ってはおらん」
「ほらやっぱり」
「茶化すな。話が進まん」
 苦笑して言うと、金髪の司祭は小さく睫毛を伏せらせた。どこか遠い昔に思いを馳せるようなその目つきを見て、踊り子の娘は居住まいを正す。
「なぁシアン。私は飽きてきたんだよ。ウチのギルドは大きくなった。強くなった。誰もが認めるところだろう。しかしな、この先に何がある?」
「何がって、何か必要なんですか?」
「流れない水は腐る。ギルドがここまで成長して、私には目標がなくなった。わかるか? 腐りかけだよ、私は。毎日がどうしようもなく詰まらん。暇ではないが、現状維持のために時間を使っているに過ぎん。充実感などまるで無い。このまま行けば全てに飽いて、ギルドを統率するのも億劫になるだろうな」
「それはまぁ、貴女らしい話ですけど、それで、私に告白すると毎日が充実するっていうんですか?」
 一度は真剣な顔つきになった娘だったが、次第に胡散臭げな表情を取り戻していく。聞かされた話はどうにも説得力に乏しいものだったらしい。
「まぁ聞け。さっき同性に対して告白するなど理解できんと言ったな?」
「マスターと違って私はひねくれてませんからね」
「ならば、私が求めてもシアンには応える気は無いのだろうな」
「当然です」
 司祭は視線を上げて娘を見つめると、にやりと意味深に口元を歪めた。
「しかし、お前は断れんのだよ」
「どうしてです?」
「断ったら私がギルドを潰すからだ」
 娘の体がびくりと震えた。
 巨大すぎるこのギルドは、マスターである金髪の司祭の強力な統率力無しでは勢力を維持できない。それは誰の目から見ても疑う余地のないことだった。司祭本人が潰す気になれば、本当にあっけなく潰れるに違いない。
 踊り子の娘は、笑いたいのに体が従ってくれないとでもいうような、ひどく曖昧な笑顔を浮かべた。
「冗談、ですよね……?」
「放っておいてもすぐに駄目になる。今自分で潰しても大して変わらん。だが、自分の気持ちとギルドへの愛で板ばさみになるシアンを見て過ごすのは楽しいだろうな。お前が嫌悪しながらも私に従う姿を見せてくれるなら、そのためだけにギルドを維持してもいいと思うかもしれん」
「正気ですか……?」
「自分ではそのつもりだがな」
 にやつく司祭の言葉を最後に、室内には沈黙が下りた。先ほどまでとは打って変わった、息の詰まりそうな空気である。
 俯いて黙り込んだ娘には、物理的な重圧すら感じられているのかもしれない。その手は白くなるほど強く握り締められていた。
「……狂ってますよ」
 娘が搾り出した、掠れて今にも消え入りそうな呟きを聞きとめたらしく、金髪の司祭はさも愉快げに笑った。
「大いに罵ってくれ。その方が楽しい。まぁ、すぐに答えを出せとは言わん。今日はもう下がっていいぞ。一晩考えて明日どうするか聞かせてくれ」
「待ってください。具体的には、私は何を求められるんですか?」
「さぁな。私の思いついたこと全てだ。そうとしか言えん」
「……わかりました」
 踊り子の娘は全身に重石を載せたかのような緩慢な動作で立ち上がると、寂しげな眼差しで司祭を見つめた。やがて無言で視線をはずし、出口に向かって歩き出す。
 娘の姿が部屋から消える直前、金髪の司祭はその背中に声を掛けた。
「このギルドを心から愛してくれるお前が大好きだよ、シアン」
 踊り子の娘は目に涙を溜めて、そしてそのまま、振り返らなかった。
189259の人sage :2005/05/15(日) 16:33 ID:X3ooOpNY
 6.


 シアンは自室に戻るとすぐさまベッドに倒れこんだ。まだ日は高いが、今日はもう何もしたくない。
 仰向けになってぼうっと天井を眺めながら、シアンは執事を起こす前に交わされた会話を反芻した。

『――芝居、ですか?』
『ああ。国は既に何回か同じ手口を使っている。あまり何度も重ねては世間が怪しみ出すかもしれん。手を汚さずに済むのであればそうしたいと考えているだろう』
『国が手を汚さずにって、つまり……』
『放置していても勝手に潰れるなら、それが奴らにとっては一番だ。だから芝居が意味を持つ。崩壊寸前のところで辛うじて持っている、そのように見せかけることができれば、国はおそらく手を控える』
『それって、マスターと私と、二人だけでやるんですよね?』
『無論そうだ。他のメンバーに真実を伝えることはできんからな』
『厳しいですね』
『厳しいな。さらにメンバーに疑いを持たれたらそれこそ本当に崩壊を招く。まさに綱渡りだ』
『しかも私は監視の目の厳しいマスターの代わりに、なんとかして他の有力ギルドに働き掛けなきゃなんないんですよね?』
『話が早くて助かるな』
『はぁ……。難儀な役ですね。でもまぁ、やってみますよ。それで、どんな芝居を打つつもりなんですか?』
『本当にすまん。先に謝っておく』
『……そんなロクでもないことしなきゃなんないんですか』
『詳しく話している時間は無い。とりあえず、私はシアンに酷いことをすると思う。こんな話もできなくなると思う。嫌だったらいつでもやめていい。だが、続けるなら信じてくれ。私はいつでも、シアンを本当に大切な友人だと思っている。それを忘れないでいて欲しい』
『なんだかよくわかりませんけど、そっくりそのまま返しておきますよ』
『わかった。全部終わったら、またゆっくりどこか遊びにでも行こうな』
『ええ、楽しみにしてます』
『よし。まずはアルフを起こすから、大して時間が過ぎていないように見せかけてくれ。あとは全部アドリブだ』
『うわ、むちゃくちゃ適当ですね。そんなんでいいんですか?』
『細かく決めても失敗する。いつまで続けることになるのかもわからんしな。台本など書きようが無い。これくらいが丁度いいんだ――』

 楽しい会話だった。絶望的な状況にあるのは理解していても、それでもロザリアとの会話は楽しかった。
 明日何を要求されるかなどはどうでもいい。信じろと言われたのだから信じるだけである。
 ただ、マスターの命令に嫌々従うメンバーという役を演じなければならない以上、今までと同じように気安く馬鹿な話をすることはしばらくできそうにない。それを思うと、無性に寂しかった。執務室を出る間際に泣きそうになったのも、ふとそれに気づいたからである。
 『大好きだよ、シアン』と、そう言ったロザリアの声が、それまでのやり取りが嘘のように、優しくて暖かくて、逆にこれで最後なのだと意識させられてしまった。
「そんなに依存してると思わなかったんだけどなぁ」
 現在、シアンに恋人はいない。別に欲しいとも思ってはいなかった。ギルドの活動に奔走していてそんな暇はなかったし、その気になればすぐに相手を捕まえられるだけの器量はあると自負しているから、そこから来る余裕なのだろうと、そう考えていた。
 しかし、ぽっかりと胸に穴が開いてしまったかのような、この虚しさ。
 同性であるロザリアをそういう対象として捉えていたということは絶対にありえないが、恋人と呼べる人がいたら、ここまで空虚な気持ちにならずに済んだのかもしれない。もっとも、今の状況を伝えることなどできないのだから、そっちの理由で煩悶することにはなったのだろうが。
 現実の自分には秘密を打ち明けたくなるような相手はいないから、そういう苦しみは無い。そうすると、やっぱりこれはこれで良かったのかもしれない――。
「……馬鹿なこと考えてる」
 柄にもない、全く意味を成さない妄想だった。普段なら絶対にしないような下らない思考の渦に捕らわれて、なかなか抜け出せずにいる。わかっていてもやめられそうにない。
「やっぱり依存してたんだな、私……」
 そうして取りとめのないことを頭に巡らせているうちに、シアンの意識は眠りに落ちていった。


 ――――。


 室内に燦々と朝日が差し込む。窓辺に立つ今朝のシアンは、少々寝不足だった。
 昼寝をしたせいか、昨日は寝るべき時間に寝付けず、夜中遅くまでベッドの中で悶々とすることになってしまった。答えなど出ないのだから無駄だとわかっていても、考え事は次から次へと浮かんで来た。
 ギルドのこと。ロザリアのこと。自分のこと。
 深く思い悩むのが似合うような繊細な神経はしていないが、全く気にしないでいられるほど図太くもない。
 普段と変わらずに力強くはためくギルドの旗を見ても、シアンの心はいつものように満たされはしなかった。
 心血を注いで育て上げたギルドの象徴であるあの旗は、そう遠くない未来に落とされる確率が高いらしい。守れる可能性を繋いでいるのは、ロザリアと自分の二人だけ。それもやらないよりはましという程度の頼りない抵抗でしかなく、完璧に事を運べたとしても、崩壊が防げるかどうかは定かではないと来ている。
 勝ち目は薄いが、それでもやらねばならない。このギルドを愛しているのだから。潰れるのがわかっていて何もせずにいるわけには行くまい。
 昨日までと同じ充実感をもって旗を眺めることは確かにできなかった。しかし、苦境を思えばこそ湧いてくる力もある。
 これはまだここまでギルドが大きくなかった頃、勢力を拡大しようと貪欲になっていた頃の感覚に似ているかもしれない。いつ落とされるとも知れない危機感は、同時に力の源にもなっていた。
 きつく旗を見つめるシアンの頬には、いつしか自然と笑みが刻まれていた。
 昨日ロザリアは『飽きてきた』と言った。それが本気なのか嘘なのかはわからない。ただ少なくとも自分は、幾分か飽いていたらしい。
 不謹慎なことに、不安と焦燥に混じってちらりと歓喜が芽を覗かせている。
 悩んだり寂しがったりしている場合ではない。全部平和に終わらせて、またロザリアと馬鹿を言いながら遊ぶという、立派な目標だってあるのだ。
「やってやりますか!」
 虚勢と紙一重の不安定なものだとは自覚していたが、一応はポジティブな思考ができる自分に、シアンは満足した。
 どんなに厳しい困難も、全てそうやって乗り越えて来たのだから。
190259の人sage :2005/05/15(日) 16:34 ID:X3ooOpNY
 7.


 昨日と同じように、執務室の扉の前でやってきた旨を伝えようとしたシアンは、一度口を開き、そして喉を震わせることなく、息だけを吐いた。
 どう声を掛けるのがいいのだろうか。
 一瞬躊躇って、すぐにこうして迷いを感じている自分をそのままに見せるのが最も自然なのだと気づく。
 ロザリアがこの先の展開を教えなかったのは計算ずくだったのかもしれなかった。芝居といっても何も決めていないのだから、素の自分しか出しようがない。嫌でも違和感のないシアンになる。
 この予想が正しいのであれば――、そこまで自然であることを求められているのだとしたら。
「……相当酷いことする気なんですね」
 溜息混じりに呟き、シアンは覚悟を決めた。
「マスター、シアンです」
「入れ」
「失礼します」
 昨日と同じくやはり内側から開かれた扉を抜け、室内に足を踏み入れる。ざっと見た限りでは、普段と変わった様子はなかった。執事は入り口、ロザリアはソファという配置も見慣れたものである。
「今日も美しいな」
「え……?」
 投げ掛けられた穏やかな声に、シアンは面食らって言葉を詰まらせた。
 昨日までと同じ関係ではないはずなのに、ロザリアの態度には全く変化が無い。まるでいつも通りだった。
 一体どう対応しろというのか。
「どうした? 今日の私は綺麗ではないか?」
「あ、いえ、マスターは今日もお綺麗ですよ」
 自分の返したぎこちない言葉で、シアンは何となく理解する。
 今軽く戸惑ったのも、部屋に入るのに逡巡したのも、第三者から見れば至極真っ当な反応なのだろう。どうやらロザリアの手のひらで踊らされているようだった。
 とりあえずは適当にやるだけで上手くいくように舞台を整えてもらえているらしい。心の中で感謝して、シアンは演技については深く考えないことにした。
「別にとって食おうなどという気は無い。そう硬くなるな」
「……はい」
「シアンらしくもないしおらしさだな。いつものように話してはくれんのか?」
「無茶言わないで下さい。大体、そんな、楽しくおしゃべりするために来たんじゃないんですから。昨日のあれを撤回してくれるなら、普通に戻れると思いますけど」
 ロザリアは声を出さずに数回肩を揺らして笑った。顔だけをとれば笑みの形にはなっているが、瞳にある冷たい光は笑顔とは程遠い。
「詰まらんのだと言ったろうが。撤回などせんよ。シアンで遊ぶのはきっと最高の娯楽になるだろうからな」
「もっと健全な遊びが幾らでもあるでしょうに」
「あるにはあるが、それだと私はギルドを放り出すぞ? それでいいなら構わんが」
 ロザリアの氷のような目がシアンの瞳に向けられる。
 視線が絡まると、シアンの背筋はぞくりとした。冷淡で非情なその瞳から、逃げられない。
 世の中には眼力だけで他人の呼吸を止められる人間が存在するのだと、シアンは身をもって知った。
「……やっぱり本気、なんですね?」
 喉に無理矢理唾液を押し込んで、ようやく発することのできた声は、案の定かすかに震えていた。
 おそらくは軽すぎるから改めろということなのだろうが、やりすぎな気がする。気を抜くと全身が震えだしそうだった。そこまで怯えなければならない場面ではないはずである。
「ああ。無論本気だ。もう上など望めんのだ。ここまで育てればもう未練は無い」
「……わかりました。貴女にはそうでも、私は、みんなが好きだし、ギルド、大事ですから」
「物分りが良いな。いいことだ。だがな、良すぎるのは考え物だぞ?」
 底冷えのするような瞳の光が、さらに一段強くなる。
 シアンは心臓を鷲掴みにされたかのような圧迫感を覚えた。この相手は危険だと、本能が訴えてくる。
 おかしい。ここまでやる意図がわからない。
 ロザリアの目がこれほど冷たくなるところは見たことがなかった。姿は確かにロザリアなのだが、瞳の表情が余りにも違って、全然別の人物に見える。
 ぞわりと、耐え難いほどの寒気を感じた。小さく体が震え始める。
 気味が悪かった。怖い。目の前の人物が、皆から好かれる苛烈ながらも優しいあの人なのだとはどうしても思えなくて、それがたまらなく恐ろしかった。
 人間とは、こんなに唐突に、『違うもの』になれるものなのだろうか。少し前までは間違いなくいつものロザリアだったというのに。
「嫌がってくれないと楽しくないんだよ。わかるか?」
「何を……」
「シアンはまだ私に好意を持っているな? その私が何を要求したところで、シアンの大事なギルドと天秤に掛けられるほどの重さにはならんだろう。私の言うことならと、お前は大して迷わず従うに違いあるまい」
 言っていることはわかる。まさにその通りだ。元から芝居なのだから。ロザリアのことを本当に嫌うことなどできない。できるはずが無い。
 それでも、そういう風に振舞えと言うならそうする。だから――。
「やめて、ください……」
 その瞳を向けるのをやめて欲しかった。ロザリアの顔で、ロザリアの声で、それなのに中身が違う。そんな歪な存在を、これ以上見せ付けないで欲しかった。
「やめろ? 何をだ?」
「その目……見ないで……」
「馬鹿が。お前に拒否権など無い。さっき何と言った? ギルドが大事なんだろうが」
「でもっ……」
 ロザリアだって大事なのだ。同じくらい、いや、もっとだ。
 話ができなくなるというだけであれほど寂しかったのに、こんなものを見せられ続けるなど、耐えられそうになかった。
「嫌……」
「――潰されても構わんのか?」
 竦んでいるはずのシアンの身体が、ぴくんと小さく反応した。
 違和感があった。聞き流してもおかしくはない、些細な些細な違和感だった。シアンの願望がそう感じさせただけだったのかもしれない。初老の執事は気にも留めなかっただろう。
 『潰されても』。
 何故この人は『潰しても』と言わなかったのか。
 どちらでもさほど変わらないのはわかる。ただ、シアンはそれをロザリアからのサインだと信じることにした。彼女は潰す側にはなっていない。今でも潰される側にあるのだと。
 これは単なる芝居なのだと。
 シアンの体にかかっていた重圧が幾らか軽くなる。気づかないうちに自分で縛っていた部分があったようだった。
「……潰さないで、ください」
「立場がわかったならここへ来い」
 命じられ、シアンは一歩前に踏み出した。二歩、三歩と、ソファに座る人物に向かって歩みを進める。
 床に足を着けている感覚が薄かった。鋭い視線に射ぬかれ、そのまま宙に縫いとめられてしまったかのような錯覚がある。
「私が怖いか?」
「ええ……」
 意識する前に口が肯定の返事をしていた。
 氷点下の瞳は暖かさを回復せず、対峙している相手が長く付き合ったギルドマスターと同一人物であるとは、シアンには未だに思われない。本能がしきりに鳴らす警鐘も、相変わらずうるさいくらいに響いている。
 恐怖に任せて暴れ出したかった。目の前にあるのがロザリアの姿でなかったら、シアンは躊躇無く愛用の鞭を振るっていただろう。いっそのこと魔族の擬態であれば楽なのに、そうではないと信じなければならない。
 できなければ――芝居を投げ出したら、ギルドは潰されてしまう。この人ではなく、国の手によって。
 シアンは昨日のロザリアとの会話を思い返すことで、箍の外れそうになる理性を抑え込んでいた。
 初老の執事が監視要員だと聞かされた。ギルドが国に潰されつつあると聞かされた。芝居を打つと言われた。嫌ならやめていいと言われた。そして、彼女はこうも言っていた。見慣れた、頼もしい顔で。
 ――『信じてくれ』と。
 あの人は淡白すぎる。そんなに大切なことをさらりと話さないで欲しい。危うく忘れるところだったではないか。
「貴女は……怖いです。けど、マスターだって、信じてますから」
「そのくらいが丁度良いだろうな。逃げられても面白くない」
 この人は怖い。消えて欲しい。この場から逃げたい。それはもうどうしようもない感覚だったが、何があろうとロザリアを信じて踏みとどまると、シアンは心に決めた。
191259の人sage :2005/05/15(日) 16:35 ID:X3ooOpNY
 8.


「さて。お前はどうしてくれる?」
「どうって……」
 かなりの時間を要して、シアンは泰然と構えてソファに腰掛ける人物の前に辿りついていた。
 信じるというのは心持ちの問題でしかなく、それで体がどうにかなるわけではない。足取りも覚束ないままなら、立っているのがやっとという状態も改善されなかった。いや、視線に絡め取られて座る事すら許されないと言うべきか。
「お前は私に従うと決めたんだよ、シアン。ならば、今ここからはマスターとメンバーという関係ではあるまい」
「……何が、言いたいんです?」
「言わねばわからんか? お前は奴隷だよ。そして私はお前の飼い主だ。取るべき態度というものがあるだろう?」
 シアンは眉を寄せて黙り込んだ。奴隷が主人に対してどういった態度を取るか。そのような事は知識にない。奴隷など持った事もなければ持とうと思った事もないし、もちろん自らがなった事もないのだから。
「――跪け」
 その言葉と同時に、シアンの目から氷の視線が外された。
 がくんと身体が崩れ落ちる。
 呪縛を解かれたシアンは、自由が戻った開放感を味わうより先に、ひどい息苦しさを感じた。肺が空気を求めている。結構な間、浅い息しかできていなかったようだった。
 うずくまり、咳き込みながら荒い呼吸を繰り返す。吐きそうだった。涙に視界がぼやかされる。感情の昂ぶりではなく、純粋に体が必要としているらしく、後から後から勝手に溢れてなかなか止まらない。
「いつまでそうしている気だ?」
「すみま、せん……」
 やがて涙が収まった頃、上から降ってきた声にシアンは起き上がろうとした。俯いたまま手を突っ張って上体を起こすと、頬を伝って最後の涙滴が落ちた。ゆっくりと顔を上げ、明瞭になった視界にロザリアの姿を映していく。
 薄紅色の靴、黒いストッキング、紫の法衣、銀のロザリー、白い喉。そこまで行って、首を止めた。顔を見るのには抵抗がある。ロザリアの顔をしながらロザリアでない、あの不気味さ。
 しかし、どうせ見ないわけには行かないのだ。これから何度も対面させられるのだろうから、早いうちに慣れた方がいい。シアンは自分に言い聞かせ、再び視線を上に向けていった。
 桜色の唇、品良く通った鼻梁。
 そして、零下の瞳。
 やはりロザリアのものとは思われない冷たさではあったが、先ほどまでのような異様な重圧感は無い。体に感じる気温が下がる程度で済んで、シアンは安堵した。毎回呼吸を止められては身体に支障をきたしかねない。
「案外落ち着いたものだな」
「……信じてますから」
「いつまでそれが続くのだろうな」
 ロザリアは片頬だけを歪めて見せた。
「これはどうだ?」
 ソファから身を乗り出し、シアンの顔に腕を伸ばす。
 涙の跡の残る頬に、華奢な、白い手が届いた。指の先が微かに触れる。伝わってくる温かな肌の感触から、シアンは知らず、身を引いて逃れていた。
 ロザリアの手なのは理解している。ただ、あの瞳を見せられたときの、意識の根底を揺さぶられるような戦慄が、体に染み付いていた。
 これは、あの存在の手でもあるのだ。
 考えるより早く、反射的に動いてしまっていた。
「駄目か?」
「いえ……」
「なら逃げるな」
 もう一度、頬に触れられた。
 動かないようにと意識すれば動かずにいられるようである。身構えていたシアンは、今度こそその手の感触をしっかりと確かめることができた。
 知性派の聖職者らしい、荒れの無いきめ細やかな手先。人肌の温かさを保っているのが、放たれる冷たい波動と正反対で逆に薄気味悪い。
 頬に触れた指が、顎に向かって滑る。全身に鳥肌が立ちそうになった。融けかけの氷で神経を直接なぶられるような、抗い難い悪寒がある。
 すぐにでも払い退けたくなる衝動を、シアンは精神力を総動員して押さえ込んだ。代わりに、不自然なまでに息遣いが荒れてしまう。
「大丈夫だな?」
「は……い……」
 熱に浮かされた重病患者のように喘ぐシアンの目に、もう一方の手が映った。じわりじわりと寄ってきて、逆の頬に、先が着けられる。
「……っ!」
 生ぬるい両の手に、頬が包まれた。
 ひっ、と喉が鳴って、一瞬だけ呼吸が止められる。再開されたときには、さらに大きく、荒くなっていた。
 目眩がしてくる。意識が霞み、現実感が薄れてくる。
「私の手は嫌か?」
「……だいじょ……ぶ……」
 これはロザリアなのだから、このくらいで不快に感じる理由など無いのだ。朦朧となりながらも理性で必死に説得していると、不意に頬から手が退けられた。
 徐々に正常な世界が戻ってくる。シアンは全身が疲れきっていることに気づいた。逃げないようにと込めた力が強過ぎたのか、倒れ込みたいくらいにだるい。
「大丈夫と言ったな。ここに座れ。触ってやる」
「はい……」
 ぐったりとなった体を叱咤して、シアンはロザリアの隣に腰を下ろした。
192259の人sage :2005/05/15(日) 16:36 ID:X3ooOpNY
 9.


 ロザリアはシアンの肩に手を回し、ぐっと抱き寄せた。
 腕が首の後ろを通った時点で怖気が立ったが、逃げまいとするまでもなく、シアンの体にはもう抵抗する力が残されていなかった。されるがままに、くたりと寄りかかる。
「こうしていると可愛いな」
 耳元に聞こえる声が神経を撫でる。声だけで体中がぞくりとした。
 ロザリアの指先が頬に掛かり、首筋を伝って、流れるように胸元まで届く。繊細な手つきでそっと触られているだけなのに、肌が粟立った。心まで剥き出しにされて、無遠慮に撫でまわされている感じがする。
 どくり、どくりと、鼓動が高鳴り、シアンの脳髄に大きく響いた。
「ひっ、やっあ……ぁはっ」
 喉が引きつって言葉が紡げない。言いたい事が形にならずに、口からは荒い吐息に混じって無意味な声だけがこぼれた。
 胸元の指が、ちくりとした爪の感触を軽く刻みながら、胸を覆う下着のような踊り子の衣装を乗り越え、下腹部に至る。通過した際の僅かな刺激は消えずに残り、震えの来るその感覚は触れられていない場所にまで広がっていった。
 首に、胸に、脇腹に、背中に、無いはずの刺激がある。ぞわりと肌が掘り起こされて、元に戻るやり方を忘れてしまったかのようだった。
「んあぁっ……はぁっ、うぁっ……あ……」
 ロザリアが暖かみの欠片も覗かせない顔で、愉しげに微笑んでいる。嘲るように。
 嫌だった。
 これはロザリアだ。わかっている。自分の事を大切な友人だと言ってくれた人だ。信じている。しかし、肉体の主張に思考が引っ張られて、今にも信じられなくなりそうで、――それがどうしようもなく嫌だった。
 ひどく恐ろしいものに体を好きにされている。その感覚が抜けない。おぞましさが強すぎて口が自由にならない。想いを言葉にして確かめることができない。
 信じているから大丈夫だと、声に出して言いたいのに。
 頭がぐちゃぐちゃになりそうだった。
「うぁっ、あぁ……っやぁ、あっ……」
 腹を撫でる手は太腿に行き、爪で引っ掻きながらさらに内腿へ移動する。そして脚の付け根で、ひたりと止まった。
 直接触れられずとも、外側だけをなぶっていたものが、波紋を広げて内側にまで侵入してくる。秘められた場所に波が立つ。
 ――じゅんと。
 何かのあふれる感触がした。
「ふぅ、ぅあっ……!? やっ、やあぁぁっ!」
 シアンの心は臨界寸前だった。
 何故こんなものが出てくるのだろう。怖かったはずなのに、嫌悪感だったはずなのに、そうではなかったのだろうか。いや、恐怖のあまり体が馬鹿になってしまったのかもしれない。
 良くわからなかった。混乱しすぎて破裂しそうになっている頭だけがわかる。大事な何かが焼き切れてしまいそうだった。
「はぁあっ、はぁっはぁ、あぁあっ」
 指はなかなかそこから離されなかった。ただ置かれているのとほぼ変わらない程度に小さく揺すられているだけなのだが、シアンは子宮の奥までくすぐられているような錯覚に苛まれていた。
 湧き出る蜜が止まらない。自然と腰がくねってしまう。
 シアンの動かした股間は、意図せず当てられた指と擦れ合うようになっていた。多分に水気を含んだ布地から、くしゅ、くしゅと、微かな音が上がる。
「シアンはとんでもない淫乱だったんだな。私は少し触っただけであとは何もしておらんぞ?」
「んぁっ、ちぁっ……はぁんっ、ぅんぅっ……」
 洩れた声はほのかな艶を含み、甘ったるくシアンの耳朶を掠めた。
 最前まで忌避していたはずのもので、自分は確かによがっているらしい。――世界で最も信頼できる人物の手で。
 感じているならもうそれで良かった。全て快楽に委ねて楽になってしまいたい。そもそもあそこまで竦み上がることの方が異常だったのだ。
 魔族の王のように無慈悲な瞳をしたこの人は、ロザリアなのだから。
「んふぅ……んはぁぁっ、マス……タぁ……」
「『ロザリア様』だ。言い直せ」
 たおやかな聖職者の指が衣装越しに軽く秘唇を押した。シアンの体はその柔らかな圧迫にも過剰に反応する。何も咥えていない膣が震わされ、最奥にまで震動が伝わっていく。
「っやぁっ! ロザっ、んあああ!」
「これだけで喋れなくなるのか? よもや私に様付けするのが嫌で、わざと喘いで見せているのではあるまいな?」
 押し当てられた指先が、布から蜜液を染み出させながらさらに強く押し込まれる。
「ちがぁっ、うんっ、ひあぁあっ!」
 激しく突き上げられるのに似ていた。届くはずのないところに確かに衝撃が加えられている。体の底が揺さぶられて腰が融け出しそうになる。
 ロザリアは顔に嘲笑を張り付けたまま、何度もそうして指先一つでシアンを翻弄した。
 細い腕の先に力が込められるたびに、シアンの体は甘やかな痺れを生じさせる。洗練された踊り子の肢体はなまめかしく捩られ続け、淫らに色付き始めた唇からは悩ましい嬌声がこぼれ続けた。
「これほどとは思わんかったぞ。遊女でもやっていた方が似合いそうな様だな」
「んやぁっああっ……ロザ……さまぁっ……はぁっんっんぁっ……!」
「ここはどうだ?」
 愛液にまみれた指がシアンの臍に置かれ、抉るように押し込まれた。新たに生まれた快感は、そこに留まらずに中に入ってくる。身に馴染んだ下からのものではなく、上から、奥から入口に向かってむず痒い何かが通り抜ける。
「やぅっ、ひぁっ! んはっ」
「大した反応だな」
 襲ってくる未知の感覚は、紛れもなく性的な快楽に類いするものだった。それも、かつて無いほど気持ちの良い。
 くちゅ、くちゅと、臍に溜まった愛液が掻き混ぜられる。爪を立てられる。引っ掻かれる。刺される。些細な指の動きの一つ一つが、異様な快感を生み出す。
 秘唇への攻撃で奥にくすぶっていた熱とあいまって、シアンは瞬く間に追い詰められていった。
「はぁ、あああっ! あぁっ……あぁああっ!」
193259の人sage :2005/05/15(日) 16:37 ID:X3ooOpNY
 深く浸透する重い一撃は、しかし何度繰り返されても欲求を満たしてはくれなかった。限界点がすぐそこにあるのに、最後の一押しがやってこない。
 過敏になっているだけで、実際には見たままのことしかされていないのである。いくら敏感な状態でも、シアンの身体は臍を弄られるだけで達することができるようにはできてはいなかった。
「うあぁぁっ、ぁああっはああっ!」
 苦しむシアンを知ってか知らずか、ロザリアは責める手を休めようとしない。一度股間に戻し、撫で上げるようにして愛液を絡めると、指を立てて腹に塗り広げた。
 濡れた指先で再び臍を襲う。ぷちゅ、と押し込み、すぐに引く。また押し込み、泡立てるように底をこねまわす。
「やぁぁっ! やぁっあああああっ!」
 シアンはロザリアにもたれ掛かり、狂ったように首を振った。
 ひっきりなしにやってくる快感がどんどんと蓄積していく。疼き方が尋常でなかった。精神まで焼き尽くす灼熱感がシアンを責めたてる。
「んあぁっ、おくっ、あつっいっいやっ! いやああああっ!」
「どうした? 良いんだろうが」
 どれだけ悶えて見せようが、拷問吏にも近い酷薄な女性にはやめる気も先へ進む気も無いようだった。凶悪な性感帯と化した腹部の中央を優美な指先で執拗に抉り続ける。
 弱々しく震えるシアンの片手は、いつしか自らの秘所に向けて伸ばされていた。
「ふぅんっ、あはぁっはぁっ! はぁっあぁあ……」
「自慰がしたいのか? アルフがいるぞ?」
 誰に見られようがどうでも良かった。いきたくていきたくて仕方がない。
 忠告にも迷わず、シアンは布地の下に手を差し込み、直接自身に触れた。一息に指を沈めると、今まで以上に強烈な波が湧き起こる。子宮の入口辺りで臍から流し込まれる電気とぶつかって、小さく何かが爆ぜた。
「ひぃああっああああっ!」
「……呆れた女だな。少し待て」
 頂きに駆け上りつつあったシアンの手首が掴まれ、次の瞬間、強引に指を引き抜かれる。快楽と云う名の毒に冒された力では、ほっそりとした聖職者の、さして強くもない拘束にも抗えなかった。
 指が体から離れて注がれる油は止まったものの、燃え始めた炎が消えるわけではない。一向に衰えない焦燥に、シアンは更なる苦悶の表情を浮かべた。
「いっいやっ! やぁっいやぁぁっ!」
「見られても構わんのだろう。どうせなら見てもらえ。――アルフ、そこでいい。こいつを見ろ」
「はい。かしこまりました」
 突然に展開し始めた痴態にも職務を投げ出さず、部屋の隅でインテリアの一部の如く気配を希薄にしていた初老の執事は、やはりここでも動揺の無い仕草で、外していた視線を悶え乱れる娘に向けた。自動人形の眼に填め込まれたガラス球を思わせる、主に忠実で感情に乏しい男の瞳が、じっとシアンを見つめる。
 ただ一つの衝動に埋め尽くされた意識には周囲の状況などを気にしている余裕は無い。注がれる非人間的な眼差しは何の影響ももたらさなかった。シアンは欲望に任せて言葉を吐き出す。
「やぁぁぁっ、マスっ……たぁっ、放し……てぇぇっ……っ!」
「一度で覚えろ、馬鹿が。『ロザリア様』だ」
「はぁっ、すみ……せん、ロザリア、さま……ぁ……」
「初めからそう言え。自慰がしたければもうしても構わんぞ」
 ロザリアは力無い抵抗を続ける腕を解放すると、責めを再開した。普通ではない反応を示した腹の中心に指を戻し、爪先でくすぐるように引っ掻く。
 高められて放置された体が刺激を求めていたのか、中断される前以上にはっきりと感じられる、蜂蜜のように濃厚でじんわりと甘い痺れが生まれ、一足にシアンの全身を駆け抜けた。
「ひぁぁっ! ロザっ……さまぁぁっ、ああっああっ!」
 押し流されないのが不思議なほどの快感ではあるが、これだけで至ることができないのは体が覚えている。何も考えない内に、自由になった指はシアン自身に深く埋められていた。腹の側、慣れ親しんだ部分を擦りたてるように、ぐちゅり、ぐちゅりと掻き混ぜる。
「あああっああっ! はぁんっんああっ!」
 頂上へと押し上げる内と外からのうねりは、今度こそ止められなかった。すぐさま訪れた限界に合わせ、シアンは指を奥まで突き入れる。ロザリアの手から流し込まれる疼きを伴った熱が刹那の間だけ堰き止められ、直後、決壊の一歩手前にあった堤防を一気に破壊した。
「うぁああっぁぁああああああああっ……!」
 か細く空気を震わせ、身を硬くして熱い濁流に耐える。
 苦痛と大差ないほど焦がれた欲求が満たされた、それまでで最高の快感に包まれながら、シアンはそのままの姿勢で、荒く乱れてしまった呼吸を整えようとした。
「はぁぁっ……はぁっんっ……んはぁっ……んぁぁっ!?」
「――誰が休んでいいと言った?」
 臍の指は動きを止めてはいなかった。火勢を弱める暇も与えられず、一度達した体が無理矢理に二度目の絶頂へ向けて追い立てられる。沈めた指も、自分のものでないかのように独りでに蠢き始めていた。
「うぁっあああっやぁあっ! やあああっ!」
「大して何もしない内から勝手によがり始めてイったら休もうとは、私はお前の性欲処理の道具か? 舐めたものだな」
 押し込まれたロザリアの白い指先が小刻みに身じろぎをする。箍の壊れた神経が与えられる信号を弱めることなく末端部分、手先、足先にまで送り込む。軽い絶頂感とすら表現できるほどの快楽が、絶え間なくシアンを襲っていた。
「あはぅっあぁぁっ! ああぁぁあっ!」
「しばらくそうしていろ」
 びくん、びくんと不規則に跳ねる体を弄びながら、ロザリアは冷たく言う。
 シアンが休息を許されるのは、まだ先のことのようだった。
194259の人sage :2005/05/15(日) 16:38 ID:X3ooOpNY
 10.


 初老の執事は、砦の持ち主となったギルドの動向を見張るようにとの命を国から受け、城主に仕えている。ギルドマスターの能力や人柄を見極めるのは、反乱を未然に防ぐのに有効な手段だった。
「アルフ。見ていたか?」
「はい」
 疲労が極限に達したのか、踊り子の娘は解放されると同時に倒れ込み、意識を失った。苦しげだった呼吸も今は穏やかに落ち着いている。
 実際にそこまで追い込んだ当の本人は、眉一つ動かさず、行為の全てを行った。
 この人物――今の主は非常に不可解な人物である。執事は以前から感じていたその想いを再確認し、さらに深いものとしていた。
 有能なのは間違いない。砦の所有を認められるギルドの長は、当然、その大多数が人並み外れた何かを有している。長期保有ギルドの長ともなれば、その能力は疑いようも無い。執事の見立てでは、金髪の司祭はその中でも明白に飛びぬけた逸材だった。それは良い。自国に有能な人材がいるのは喜ぶべき事である。問題は、底が知れない事だった。
 考えが読めないのである。緻密な計算の元に、過程として愚かと見なされる行動を取ることもあれば、本当にそれが単なる愚かな行為で終わってしまうこともある。常人には理解不能な発想で動くのがロザリアという人物だった。ただし、どれだけ無意味な行為でも、設定した目的に関して致命的な失敗となることだけは絶対にない。
 初老の執事は静かに寝息を立てる娘を眺めた。
 今回のこれもそうである。真意の所在が見えてこない。何らかの計算が働いている可能性もあるが、言ったままのことが目的という事もあり得る。つまり、日常に飽いたから余興に、と。
「こいつをどう思った?」
 傍で見ていた執事の目からは、何がどう作用したのか良く解らなかった。ただ、踊り子の娘が狂ったようになっていたのが金髪の司祭の仕業であるのは確実である。そこもまた不気味だった。
 普段を見る限り親友のようであった娘を、得体の知れない方法で半狂乱にまで追い込み、なおかつ平然としている。あまつさえ最中には薄笑いすら浮かべていた。
 あれでは常人離れした人間というよりも、むしろ――。
「聞いておらんのか? まさか哀れんでいたのではあるまいな?」
「……申し訳御座いません。少々、刺激が強すぎたようです」
「お前がそんな玉か。そういう下らん洒落がいつでも出てくるようなら、私も少しは退屈せずに済むのだがな」
 金髪の司祭は笑みの混じった声音で言った。執事に対しては滅多に感情をあらわにしないこの人物が楽しげにしている。どうやら大層機嫌が良いらしい。あのような所業の後でよくも、と内心の慄きを禁じ得なかったが、己を制することに長けた執事はおくびにも出さなかった。
「恐れ入ります」
「それが詰まらんと言っているのだが、まぁいい。それで、質問に対してはどう答える?」
 『踊り子の娘をどう思ったか』。これもまた意図の判らない問いだった。
 どのような返答しても、この常ならぬ思考をする主が不快にも愉快にも思わないだろうことは一年余りの付き合いで見当が付いている。執事は本来の職務――このギルドの行末を見極めるという職務のために重要と思われる情報を得るべく、会話を進める事にした。
「その娘は、著しく衰弱しているのではないかと存じます。それでは長く持たぬのではありませんか?」
「お前がこいつを心配するとは思えんな。気にしているのはその後の事か?」
「仰せの通りです。恐れながら、ロザリア様は本当に、このギルドを解体なさるおつもりなのですか?」
 執事の発した問い掛けに、金髪の司祭は目を見開き、そして心底愉快げな笑い声を上げた。
「お前が私のすることに疑問を挟むとはな。初めてではないか?」
「……出過ぎた事を申しました」
「咎めているわけではない。構わんよ。命令に従うしか能が無いのかと疑っていたが、今日はいやに人間的だな。そっちの方がいいと思うぞ?」
 初老の執事は心の中で呻いた。感情を殺し影のように振舞うのは、監視対象が本音を漏らしやすくなるよう技術として身に付けたものであって、先天的なものではない。自制が効かなくなれば破れることもある。『人間的』と評されるまで自分の精神が平静を失っていたという事実に、執事は気づかされた。
 驚愕はさほどでもなかった。そこまでとは思わなかっただけで、原因自体は明確にわかっているのである。
 主が余りに、――非人間的だったからだ。
「ギルドの話だったな。潰すか潰さんかはこいつ次第だ。シアンがダメになったらおそらくはもう続けんだろうな」
「……左様で御座いますか」
 昨日まで親友だった人間を、一変してなぶってみせる。かといって、こう話してみても異常なところは見当たらない。踊り子に対する態度だけが不自然なほど自然に豹変したのである。
 何一つおかしなことなど無い、そうするのが当然の事柄であるとでもいうように。
 正常な人の価値観でできることではない。どちらかと言えば、これは最早魔族に近いのではなかろうか。
「お前は私を諌めんのだな? アルフ」
「私の主人はロザリア様です」
 初老の執事は胸を刺す肌寒い感覚を拭えないまま、しかし表向きはあくまで無感情を装った。
「……やはり詰まらん奴だな」
 金髪の司祭が何者であろうが、国より与えられた使命を全うするのが自分である。主の言う通り詰まらない人間なのだろうとは自覚しているが、老いさらばえていくだけの歳になって生き方を変えられるとも、執事には思われなかった。


 ――――。


 数時間後、シアンは自室にいた。執務室で目が覚めると、使用人に用意させたのだろう、町娘の着るような淡紅色のワンピースを差し出され、それに着替えて退室する事を許された。
「はぁ……」
 木製の椅子に腰掛けて深い溜息を洩らす。
 執務室での出来事の記憶は、後半部分がごっそりと抜け落ちていた。ロザリアに触られ始めた、そのほんの頭の辺りまでしか正確には覚えていない。あとはよがっていたことを曖昧に覚えている程度だ。
 意識を失うまで何もわからないでいるよう、容赦なく責めたのは、ロザリアの優しさだったのかもしれなかった。そうされなければ頭がどうなっていたかわからない。
 都合の良い考え方だとは思わなかった。竦むほどの威圧感を放とうが、どれだけ酷いことをしようが、あの人はロザリアには違いない。新たな一面を見てしまっただけのこと。関係に亀裂が入るはずもない。
 今こうして独りになってみれば当たり前に信じられる。
 ただ、何度も何度もああした姿を見せられ続けた時にどうなるのかは、余り想像したくなかった。
「『信じてくれ』、か」
 間違いなく、これは今までで一番困難な作戦だ。あのマスターはとんでもない無理難題を吹っかけてくる。
 終わったら思いっきり引っぱたいてやらねばなるまい。あれだけきつかったのだから鞭でしばいてやってもいい。そのときはこっちがご主人様だ。
 それまでは、恨みを溜めつつ奴隷でいてやろう。
「ほんとにロクでもないことさせやがってぇ! 信じてやりますよあんちくしょう!」
 半ばやけになったように叫び、シアンはロザリアを足蹴にする日を夢想するのだった。
 わだかまり無く笑い合える日を。
195259の人sage :2005/05/15(日) 16:46 ID:X3ooOpNY
 (たぶんつづく)
--------------------------------------------
こんな長いの読んでくださった方、ありがとうございました。

NPCのキャラ付けその他、いつものように自分設定満載でお届けしました。
ローテンションのまま終わらせようかと思ってたんですがなんかアレだったので最後だけ無理矢理。
続きはいつ書くかわかんないです。待ってくださる奇特な方はぐんなりしててください。

投げながら、長くなるとめんどくさくて書きっぱでロクに読み返さないの悪い癖だと思いますた・・・。
てかいっつもそう思うのになぜ改善しないのかと∧‖∧
バカー!

ではこの辺で。スレの活性化を願って、♀×♀スレ万歳!
196名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/15(日) 21:19 ID:ud940aBg
くぁぁっ、エロさとシリアスさのせめぎあいがたまりませんなっ!
こういう緊張感の中で繰り広げられながら、単なる凌辱のような後味の悪さもないのがなんとも上手いといいますか。
堪能させていただきました、GJです!
197名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/16(月) 00:25 ID:Sp8X2hx6
うわあ、こういうシリアスなのは余り見ないので思いっきり
読み耽ってしまいましたよ。しかし、ROの世界観って悲観的に
見ると際限無く暗黒的になりますねえ……
198名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/16(月) 03:38 ID:z5dH/58Q
>>195
これ、続かなかったら泣きます。GJ!
199名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/18(水) 04:15 ID:9.z/.CsU
早くエロシーンが読みたくて半分ほどまで読んだんだが、
くだらん。この一言に尽きる。エロが少なすぎる。こんなの物の
続編を読むくらいならROでレベルでも上げてた方がましだろう。
キモイ。面白くない。この程度しか書けんのか。エロというもの
を全くわかっていない。ここの住民には面白さ、笑い、
おかしさなんてものは必要ないのだ。エロさがあればそれでいい。
願望というものがわからんか?本当にここまで住民の気持ちがわからんと
イタイぞ。書き手は読み手の心が読めんと話にならん。
しかしまぁよくぞここまで長いのを書いてくれたもんだ。目が痛いわ。
まさに「迷惑」これだ。掲示板を重くして住民を悩ませる。
素晴らしき迷惑行為だよ。これは。君はある意味神といえるだろう。
200名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/18(水) 04:39 ID:BuiNGvTs
>>199
仕込み乙。
201名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/18(水) 05:53 ID:9.z/.CsU
>>200
正直疲れた。
202名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/18(水) 22:18 ID:rMSFs6R.
実に良いな。226たんもそうだがROの世界に入り込めるSSだ
考えてみたら259たんと226たんって似てる?
作風でキャラ使い分けてる同一人物・・・まさかな
203名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/18(水) 23:15 ID:BuiNGvTs
>>202
座談会にて別人であることは確認されてるよん。
…よっぽど上手にどっちか片方が演技してたとかじゃないかぎり。
204名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/26(木) 17:14:01 ID:l13UTn9.
なぁ>>199…気付くのに1週間かかった俺を、笑うだろ?
205sage :2005/05/28(土) 07:35:21 ID:lXKeVXlw
>>204・・・私は>>199じゃないけど、誰も貴方を笑ったりしないよ?
206名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/05/28(土) 07:39:27 ID:lXKeVXlw
・・・・・・・でもメル欄間違えた私は笑い者になるんだよね orz
207199sage :2005/05/28(土) 19:57:45 ID:Rd97jbmw
結構気合い入れて仕込んだのに速攻見破られたのはショックだったよ。
続き続き〜(*´д`*)ハァハァ
208199sage :2005/05/28(土) 23:54:15 ID:Rd97jbmw
なんかちょっと読み違えてた俺バルログ。
>>204
アンタみたいなんがおると正直嬉しいよ。↑にも書いたけど、
無い頭ひねって一生懸命頑張って書いたから。なのに200で速攻見破られたから、
やっぱりちょっとショックだったな。でも、アンタみたいなのがいると
また頭ひねる気になれる(・ω・)
209名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/30(月) 19:20:33 ID:j7C3HAqo
>>208
面白いけど、書き手や慣れてない人がびっくりするだろうから程々でヤメレw
210名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/30(月) 23:31:25 ID:1uFZfN3M
>>208
私も209に同意。
確かにの199の才能は凄いかもしれないけどびっくりするからやりすぎに注意。
211200sage :2005/05/31(火) 13:11:24 ID:.Z0UAe9w
書いた人じゃない自分ですら見つけてマジびっくりした後にあれ?と思ったんで速攻で突っ込みを入れてしまった。
199には悪いことしたけど、そういう人間もいるってことで。
212名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/31(火) 15:16:59 ID:Yy4Gx0wU
というか、アンチを装った縦読みってけっこう多いネタだと思う。
213名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/31(火) 19:18:46 ID:Gh/WvPD2
でもアンチ的な書き込みの方もいい得て妙な罠
214名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/05(日) 19:16:32 ID:EQTLNO9I
見よう見まねなSS、投下させて頂きます。
・らぶらぶのような、襲っちゃうような
・♀ダンサー×♀ダンサー
・元々ttp://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1117190675/l50
 の方に投下しようとして書き始めたものです。
・ ( ゚∀゚)彡 ←よって、テーマはこれです
215名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/05(日) 19:30:43 ID:EQTLNO9I
書き込めない症候群キターorz
216名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/05(日) 19:38:50 ID:EQTLNO9I
「ちょっと話があるから、後で私の部屋に来てくれるかしら?」

突然の呼び出しだった。
呼び出したのは私の先輩、私が最も憧れるダンサーで
一生狩人として生きていこうと思っていた私がダンサーになったのは
彼女に魅せられてしまったからだ。

容姿端麗、スタイル抜群、明るくて優しい性格。まるで非の打ちようがない。
優雅で気品あふれる出で立ちで、踊り始めれば男性はもちろんの事、女性すらも虜にする。

普段はプロンテラの舞台のスターなんだけど、
時々は地方に出向いてゲリラ的にショーを行ったりする。
その際はお金にはならないのだけど
曰く、「上達するには欠かせない事だし、楽しいから。」なのだそうだ。

気さくな人なので何度も話した事はあるのだけれど、
つい舞い上がってしまって何を話したかまでは覚えていない事も多い。
あの綺麗な瞳に見つめられるだけでドキドキしてしまう。
いつか私もあれぐらい美しくなりたい……無理かな。。


コンコン
先輩の部屋をノックする。

「こんにちは、先輩。あの…」
「はーい、ちょっと待ってね。」

間もなく部屋のドアが開いた。
私も先輩も舞台が終わったばかりなのでステージ衣装を着ている。
なので、先輩が刺激的な格好をしているのは当たり前だったのだけど…。
思わず豊かな胸や女らしくくびれた腰に目が行ってしまう。
同性の視線すら釘付けにしてしまうなんて、本当に反則だ。

「お待たせしました。何の御用でしょうか?」
「お待ちしていました♪どうぞ中へ。」

そう言うと、中へ通された。
初めて見る先輩の部屋はとても殺風景だった。
タンス…にベッドしかない(汗
元々ダンサーに与えられた部屋なんて広いものじゃないから
余分な物が置いてなくても不思議ではないけど。

「ふふ、久しぶりのお客様だからすっきり片付けちゃった。」

…それじゃ、片付ける前はどうだったんだろう…良く分からない。

「それで…えと…」
「立ち話も何だから座って。ね?」

先輩がベッドに腰掛け、隣をポンポンと叩く。
何でもない事なのに思わず赤面してしまう。

「は、はい。それじゃ失礼します。」

ちょこん、と。遠慮がちに腰掛ける。
ちょっと手を伸ばすだけの距離に先輩の体が…。

「えと…それでお話とはどのような事でしょうか?」
「んとね、あなたのダンスについてなんだけど…ちょっと足りない所があるの。」

ああ、それはそうだろうと思った。
非の打ち所のない先輩から見れば自分なんて欠点だらけ
そんなの分かりきってるのに。

「まず…ステップ、これは素晴らしいわ。それにキレ、表情、ノリもいいし、
 動き全般で言えば間違いなく私たちの舞台No.1ね。」

…え?
先輩の口から出た事はあまりにも予想外だった。
そもそも私の欠点を指摘しに来たハズだったのに。

「そ、そんな。そもそもこの舞台のNo.1は先輩じゃないですか!」
「嫌味な言い方になっちゃうけど…ダンサーとしては貴女より私の方が上だと思う。」

??
ますます分からなくなる。

「ダンサーに必要なのはね、ダンスだけじゃないの。
 貴女には『色気』が足りないわ。」

あぁ…なるほど。
私のダンスが今一つなのって…ダンスと言うよりは私自身の問題だったんだ。

「そこで、今日は貴女のそんな所を改善したいと思うの。」
「…はい。」
「ちょっとベッドに横になってくれるかしら?。」
「…?はい。」

言われるままに横になる。
そんな事して何になるんだろう??
217名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/05(日) 19:40:12 ID:EQTLNO9I
「よっこいしょっと。」
「!!?」

いきなり先輩が私の体にのしかかるように覆い被さってくる。
思わず心臓がバクバクして、顔が真っ赤になっちゃう。

「せ、せせせ先輩?」
「ふふ、やっぱりね。貴女、処女でしょう?」
「!!?なっ…」
「女は抱かれる事で綺麗になるの。貴女はとってもカワイイけど、ダンサーらしい艶やかさがないわ。
 それに、一番致命的なのは…コレね。」
「あっ…!?」

先輩の手が外側から包み込むように、私の胸に触れる。
優しくだけど、それでも私の鼓動はますます速まってしまう。

「バストはね、女の魅力にとって最も大事な所なの。
 それの鍛錬を怠っているんじゃ、ダンサーとして成長できないわ。」
「はい…。ごめんなさ…ひゃぅぅっ!?」
「安心して。私がマッサージして大きくしてあげるから♪。」

そう言うと先輩は覆いかぶさった体勢のままで
私の胸を掴むようにして揉み始める。
ぐにぐにもにゅもにゅ、と私の胸は変形する。

「あっ…先輩…駄目っ…!」
「駄目なのは貴女の方よ。胸を大きくするためなんだから我慢しなきゃ。」
「あふぅっ…は、はい。……やぁっ…んっ…。」
「ん〜…形もいいし、張りもいいわね♪これで大きさがあれば完璧なのにね。」
「きゃふっ…はぁ…ん…。」
「大きくなったらきっと男性は頬ずりしたくて堪らないでしょうね。貴女のダンスを見た人が
 それをおかずにしてオナニーするかもしれないわよ?」
「あぁん…くふぅ……やぁ…そんなの嫌…です…。」
「嘘おっしゃい?想像して感じちゃってる癖に…ふふっ。」
「ふぁぁん…はぅっ…ち、ちがい…ますぅ…ひゃぁ、ん…。」

初めのうちは胸が圧迫されて変形される違和感だけだったのに、
先輩に揉みしだかれていくうちに変な気分になっていく。
おかしくなっちゃいそう…。

「きゃふぅ…駄目…先輩、おかしくなっちゃ…あぁぁっ…。」
「ふふふ、それでいいの。女の子はこうやって胸を犯されると気持ちよくなって、おかしくなっちゃうの。」
「あぁん…私…先輩に…犯されてる…?」
「そうよ。貴女は胸を犯されて悦んじゃう変態ね♪」
「やぁっ…ち、ちがいます…私…。」

図星だったせいなのか、あわてて否定する。

「何が違うの?胸を揉まれて、犯されてるのに喘ぎ声が出ちゃうのって…変態じゃないのかな〜?♪」
「そ、そんなぁ…ひぁっ…。」
「安心して…気持ちいい事しか考えられなくしてあげるから、ねっ。」
「はぅぅぅ!!?」

乳首を触れられた瞬間、電撃のような物が走った。
乳首は元々感じやすかったけど、こんな刺激初めて…。
先輩は乳房を揉むのをやめて、乳首をコリコリと刺激し始める。

「やぁっ…!くふぅん…せんぱいぃ、だめぇ、そこ…」
「あは、変態ちゃんはやっぱり乳首でよがっちゃうのね。」
「あはぁ…だって…かんじちゃ…あぁぁん!」
「…よし、マッサージ終わりにしようか?」
「……え?」

そんな…酷い。だってこんなに気持ちいいのに。
やめないで欲しい。やめないで欲しい。
いじわる、絶対いじわる。だって先輩、顔がにやけてるもん。

「あの…先輩…。」
「ん?なぁに?」
「もっとして下さい…。」
「え〜、だって手が疲れてきちゃったし…。まぁ貴女が変態で、どうしても我慢できないからお願いします!
 ってお願いするなら考えるけど〜…♪」

あぁ、今悟った。
この人Sだ。いじわるだ。

「先輩、お願いしますからぁ…私の胸をいじってください…。」
「ん〜?何か忘れてないかなぁ?♪」

言わなきゃいけないのね…。
もう、我慢できない。何でもいいから触って欲しい!

「私は胸を触られて喘いじゃう変態です…どうしても我慢できないから触って下さい!」
「ふふ、良く出来ました♪」
「あっ…きゃふぅっ♪…んぅ…気持ちいいです…♪」

今度は胸全体に手を押し付けるようにして刺激してくれる。
乳首も刺激されて、さっきとはまた違った快感が生まれる。

「んはぁっ…気持ちいいっ…気持ちいいです先輩!」
「ふふ、ずいぶん良い子になったみたいね。良い子にはもっと気持ち良くしてあげましょうね。」
「くふぅっ…かはっ…くぅぅん…。」
「こんなにかわいくてまだ幼さも残るのに。」

ますます息が乱れて気持ちよくなる。
胸を触られてるだけなのにまるであそこを触ってるみたいに体がビクビクして。

「変態でぇ、いじられるのが大好きなこはぁ」
「はぅぅっ…いいぃ…きもひいいのぉ…。」
「胸だけでイっちゃいなさい♪」

そう言うと、もっと力を入れて揉みしだきはじめる。
十二分に感じていた私の体はますます快楽を注ぎ込まれ、
視界がかすむ程に胸に感覚が集中する。

「あぁぁっ!そんなっ…せんぱい、わた…し…」
「ほら、遠慮しなくていいのよ?おっぱいでイっちゃいなさい?」
「むね…だけでっ…イっちゃ…ふあぁぁぁぁぁん!!」

全身がビクビクと痙攣したかと思うと、
かすんでた視界は真っ白になって。
次々と注ぎ込まれていた私の快楽の容れ物は満杯になって。
胸だけで絶頂へと導かれた。
218名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/05(日) 19:40:55 ID:EQTLNO9I
………

「どう?気持ち良かった?」
「は、はい…。」

え〜と、何か最初と趣旨が違っているような…。

「普段の踊ってるあなたもカワイイけど、胸で感じてる時は格別だわw」
「あ…ぅ…。」

何も言い返せない。
ノせられちゃって変な事口走った気がするし…。

「一度貴女がカワイクよがってる姿見てみたかったのよねぇ…♪」
「ぇ…?じゃ、じゃぁ…酷い。だましたんですか?;」

最初から…これが目的で?
胸を大きくするためだって言ったのにーー。

「だましてないよ〜。本当に胸を揉まれて気持ちよくなれば、
 胸も大きくなるし色っぽくもなるんだから。でも…。」
「で、でも…?」
「繰り返す事で効果が現れるんだから、一回だけじゃ意味ないよね〜。」

そ、それはそうだと思う。
一回胸を揉まれただけで大きくなったらビックリだし。

「さて、貴女は…これからもマッサージして欲しい?」

魅惑の言葉。
気持ちいいし、胸も大きくなるし、先輩だし
断れるハズがない。

「…はい。これからもよろしくお願いします♪」
219名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/06(月) 00:59:20 ID:yVGpJ0L2
OKこんなけしからんSSはこうしてくれる。

  _  ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
 ⊂彡
220名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/06(月) 09:44:43 ID:rhU2V6TM
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 ちちゆれ!ちちゆれ!
 ⊂彡
221名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/07(火) 02:01:00 ID:b9zwNbeY
いつもスタンでやられている私のアサクロ娘も、
今日からダンサー好き好きになりますた!
222名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/08(水) 23:29:18 ID:E7qqdhjQ
  _ _∩
( ゚∀゚)彡 先輩!最高!
 ⊂彡
223名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/09(木) 15:09:57 ID:N2lEh5vY
>>221次はスタンしてる間に縛られてダンサーにヤられるアサクロ娘で(*´Д`*)
224名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/11(土) 12:26:51 ID:HfBEAQLQ
前に短編(アイデア?)でサージべべ1枚差しのラインで叩かれてるのってなかった?
ほら、後2枚も入るのよ、どうなるのかしら・・って・・
225名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/11(土) 12:40:02 ID:MHGNpEVk
>>223その次はクローキングして背後からダンサーを襲うアサクロ娘で(*´Д`*)
226名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/14(火) 22:24:33 ID:CfZ8Elk2
>>224
前スレの247ね。ライダーネタでアイテムネタ。
227名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:30:17 ID:EPiya0UI
SS作成時間て思ったよりずっと長引きますね…
と言うわけで、前回の続き投下
ttp://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1106844767/216-218の続きです。
・♀アサクロ×♀ダンサー
・例によって主人公が襲われてしまいます
・今更ながら名前が付きました
 主人公→リディア(ダンサー) 先輩→サラ(ダンサー)
・次回へ続く予定ですが、選択肢を作ってみました
228名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:31:07 ID:EPiya0UI
「♪〜♪〜〜」

私はここ最近で一番の緊張状態にあった。
なにしろ、初めて舞台のトリを勤める事になったのだから。
体調にも気を使ってきたし、練習の量も普段の比じゃなかった。

ここでの扱いは年功序列ではない。
だから、新人でも実力さえあればスターになれるし、
人気の衰えたベテランがいつまでも良い扱いを受けるわけではない。
まぁ、一番トリを勤める事が多いのは我らが先輩なんだけど…。

「らーらーらら〜♪」

それで、この甲高い声で歌ってる人が今回私と共演する事になったバードだ。
確か、私とほぼ同時期にこの舞台に参加する事になったハズ…。
男とはちょっと信じられない程高い声が自慢らしい。
顔立ちも結構中性的だ。

肢体を思い切り振る。
回転する。
汗がにじむ。
歓声があがる。

結果としてこの舞台も成功に終わったのだった。



「お疲れ様〜。」
「あ…お疲れ様です。」

舞台が終わり部屋に帰ろうという時、ふいにバードさんから声をかけられる。
心の準備が出来てなくてとても間抜けな返事をしてしまった。

「相変わらず素敵ですね。」
「そんな…私のダンスなんかまだまだです。」
「いえ、ダンスではなく貴女が、ですよ。」

一瞬、反応が思わず止まる。
何を突然涼しい顔して言うのか…この人は。
次に起こる反応は、顔の紅潮。
いや、自分じゃ見えないけど絶対赤くなってる。だって顔が熱いもん。

「もぅ…からかわないで下さい。」
「からかっているつもりはありません。近頃ますます綺麗になられましたね。」

言われてちょっとビクッとする。
近頃…と言うとやはり先輩との事だろうか?
その事が関係してるとしたら…綺麗になって嬉しいような
ちょっと後ろめたいような複雑な気分。

「ほら、その証拠にこうやってサラさんからトリも奪えた事ですし(笑)」
「そ、そんな事無いですっ!たまたま私にも機会が与えられただけですってば!」

サラ、と言うのは先輩の名前だ。
奪ったなんてとんでもない。そもそもトリなんて必ずしも実力No.1だなんて限らない。
今回の私みたいにたまたま機会を与えられて、なんてことも多い。
第一、先輩からトリ奪ったなんて本人に聞かれ…た…ら…

「あら、お二人さん、仲が良いわね〜。何のお話?」
「…いえ〜。何でもありませんよ。ただ、リディアさんが最近ますます綺麗になったと。」

リディア、と言うのは私の名前。
職業柄、別の名前を使う人もいるんだけど、私の場合は本名で通っている。

「あ…っと。すみません、僕は用があるのでこれで失礼しますね。」
「ええ、今日の歌も素敵でしたわ。色男さん?」

さっきの発言のせいで気まずくなったのだろうか。
バードさんはそそくさと行ってしまった。…ように見えた。

「今日のダンス、いつにも増して素敵だったわよ。」
「あ…ありがとうございます。」

いきなりダンスを褒められ、ちょっと戸惑う。

「流石、私からNo.1の座を奪っちゃうだけあるわねぇ。」
「な、何言ってるんですか!私なんてまだ…。」
「謙遜しなくていいわ。貴女はもう私より上かもしれない。」

思いもかけない言葉。
憧れの人に認められた。いや、それどころか、追い抜いた…?

「もちろん、私だってまだ貴女に負けたくは無いけどぉ。」
「あ…ぅ…。」

軽く敵意にさえ感じられる視線。
ちょっと困惑し、言葉につまる。

「まぁ…それもこれも私のおかげよね?」
「は、はい…ひゃぅっ!?」

ふいに、正面から胸をわし掴みにされる。
突然の刺激に思わず声が出てしまう。

「失敗だったかなぁ?こんなに成長しちゃうなんてねぇ。」
「んふぅ…そんなには…成長してません…。」
「胸の大きさだけじゃなくてね。やっぱり貴女、綺麗になったわ。」
「そんな…事な…はぅっっ…。」

ぐにぐにぐに、と胸を揉まれる。
いつもされてる事だけど、いつになっても飽く事の無い、せつなくて気持ちいい感覚。
いや、飽きるどころか、ますます感じるようになってるのかも…。

「まぁ…貴女が私の手の届かない所まで行っちゃっても
 こっちの方で楽しませてもらうからいいけどね♪」
「んっ…んぁ…くぅん…あぁぁ…。」

先輩の与えてくれる快楽に身を任せる。
たまらなくなってしまうのに、優しい刺激。
少なくとも「こっち」の方じゃ先輩には絶対敵わないんだろうなぁ…。

「ふぁ……ぁ…」

ふいに、刺激が中断される。
快感が消え、ぽっかりと穴が開いた感じになる。

「ごめんね、私ちょっと仕事が残ってるの。だから、ちょっとの間おあずけ。」
「あぅ…そうなんですか。」
「でもその分、後で思いっきりかわいがってあげるから…ね?」
「…はい…♪」

ちょっと名残惜しいけど、その言葉を胸に
そこで先輩と別れた。
229名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:32:21 ID:EPiya0UI
部屋に戻ると、そこには見慣れない人が立っていた。
格好からすると…アサシン?
何でこんな所にいるんだろう。
部屋の前で待ってたから、私に用があるのかな?

「こんにちは。」
「…こんにちは。」

ちょっとボーイッシュだけど綺麗な人だ。
挨拶と共に、不敵な笑みを浮かべる。
微笑み…と言う感じでは無かった。

「あの…何か御用でしょうか?」
「ええ、そんな所よ。出来れば貴女の部屋にお邪魔してお話できないかしら?」
「はい、構いませんけど…。」

部屋の鍵を開け、中に入る。
立ち話も何だから…。

「どうぞ、そこにお掛け下さい。」
「ありがとう。」

ミステリアスな人だ。何者も寄せ付けないような力強さが感じられる。
一つ一つの動作にまるで隙が無い。
…ってアサシンだから当たり前かな。

「粗茶ですけど…どうぞ。」
「ありがとう。意外と気が利くのね、リディアちゃん。」
「あの…それで、どのようなご用件でしょうか?」

突然訪ねてきたアサシンの目的が早く知りたかった。
暗殺されるような恨みを買った覚えは全く無いんだけど…。

「今日のダンス、素敵だったわよ。」
「…ありがとうございます。」
「私ね…貴女が欲しくなっちゃった。」
「………え?」

言って、殺気…ではないんだけど強いプレッシャーを感じる。
そう、まるで蛇に睨まれた蛙のような感覚。

「どういう意味…でしょうか。」
「言ったままの意味よ。貴女の身も心も欲しくなっちゃったの。」

貞操の危機、そんなものを女性相手に感じるのは初めてだった。
しかも、今まで感じた物よりも一番、ずっと大きいような…。

「…!」
「そんな怖がらなくても、抵抗しなければ酷い事はしないし、可愛がってあげるよ?」
「そんな…突然そんな事言われて、納得できると思ってるんですか!?」
「まぁ…無理だろうね。でも、抵抗した所で痛い目にあうだけだよ?」
「……そうでしょうか。」

言って、素早く後ずさり、弓を構える。
今は本業が踊り子とはいえ、元は弓士。
自分の身を守るぐらいはしてみせる。
どっから取り出したかは企業秘密だ。

「お帰り下さい。無駄な戦いはしたくありませんから。」
「あら、怖い。無駄な戦いはしたくないって言うのはこっちも同意見だけど?」
「それじゃぁ、って…え…?」

ふいに自分の身体に訪れた変化に戸惑う。
弓を引いてたはずの手に力が入らない。そのため、弦の力に抵抗できず、引けなくなってしまう。

「くっ…このぉっ…」
「無駄よ。かなり強めの毒を入れておいたからね。しばらく体は動かないわ。」
「なっ…!いつの間に!?」
「さっき貴女が背中を見せた時に、ね。アサシンクロスに背中を見せるなんて迂闊過ぎじゃなくて?」

あぁ、そうだ。道理で普通のアサシンとは雰囲気が違うと思った。
彼女はアサシンではなく、その上位に位置づけられるアサシンクロスなのだ。
アサシンの毒ぐらいではやられるつもりも無かったけど…
これがアサシンクロスの実力…!傷付けられた事も気づかないまま毒を盛られ、
その毒にかかればまるで身体が言う事を聞かない。
弓を引くどころか、立っている事さえも危うくなってきた。

「くっ…うぅっ…。」
「驚いた。貴女、その状態で立ってられるのね。普通の人ならもう倒れて何も出来なくなるんだけど。
 …まぁいいわ。毒とは言っても体の自由が利かなくなるだけで、
 体に障害が出たり死んだりはしないから安心しなさい?」

確かに、このまま死んでしまうよりは動けなくなるだけの方がずっとマシだ。
だけど、この状況ではそれも大問題に違いない。

「ほら、大人しくしなさい。」
「ぁ…やぁっ…!」

何とか立っているだけの私を、難なく抱きかかえる。
俗に言う、お姫様だっこ…。
とても力が強いらしく、人を抱えていても全くビクともせず、安定感がある。
そして、そのままベッドに寝かされた。

「はい、邪魔な衣装は脱ぎ脱ぎしちゃいましょうね〜♪」
「だ、だめっ!やめっ…!ひゃぁっ…」

いきなり服(とは言ってもいつもの露出が多い衣装だけど)を脱がされ、胸をぐにっと掴まれる。
そして、乱暴にぐにぐにと揉まれる。
抵抗しようと試みるが、さっきの毒のせいか手足が全然上手く動いてくれない。

「ふぅん…そんなに大きくは無いけど、形は良いわね。感度もいいみたいだし。」
「ひぁ…くふぅ…かはっ…そ、そんな強く揉んじゃだめぇ…。」
「もっと優しく揉んで欲しいのね。素直な子は好きよ。」
「なっ…!ち、ちがっ…あぁっ…んっ…。」

先輩に開発された私の胸は確実に刺激を快感に変えていく。
そして快感が大きくなれば思わず声を漏らしてしまう。

「ふふっ…まだ胸を責めてるだけなのにこんなに感じちゃって。こんなえっちな子だなんて思わなかったわ。」
「んふぅっ…そ、そんな…こんな事されたら誰だって…はぁ…はぁ…ああぁん…。」
「そうでもないわよ?慣れない子はいつまでも感じなくて開発するの大変なんだから。
 まぁ、貴女みたいにえっちな子の方が開発するの楽なんだけどね。」

違う。私がこんなにえっちになったのは先輩のせいだ、絶対…。
…そう考えた瞬間、一種の罪悪感のようなものが浮かぶ。
先輩以外の人にこんな事されるなんて、先輩が知ったら怒っちゃうかな。
でも、不可抗力だし…。
あれ?でも私って先輩とその…付き合ってるってわけじゃないよね。
う〜何か良く分かんない。

「あ…ふぁ……はぁ…はぁ…んぅ…!」
「あは、さっきより感じやすくなってるわね。もっと気持ちよくしてあげる。」

ぐにぐに…もにゅもにゅ…
アサクロの揉み方は変化に富んでいて、飽きない刺激を与えてくる。
それも、刺激に慣れた頃を見計らってだんだん強く揉み始める。

「ハァ…ハァ…やぁ…うぁぁ…ん…。」
「どう、気持ちいいでしょう?テクニックにはちょっと自信あるんだけど。」
「う…は…はぁ…あはぁ……きもち…いいです…。」

あっさり認めてしまう。
こうなってしまった私にはもう理性なんて残っていない。
いつもはクールな性格だと思うのだけど、どうしてこういう時は変わってしまうのだろう。

「ふふふっ…純情そうな顔して、とんだインランね?」
「ひっ…はぁっ…んんっ…はぁ…くぅ…ちがい…ますぅ…。」

精一杯の反論。
我ながら全くもって説得力が無いと思う。

「何が違うの?おっぱいだけでこんなに感じてるなんて、淫乱の証拠じゃない?」
「やぁ…だってだってぇ…くぁぁっ…ふああぁぁ…はぁぁぁん…はぁ…はぁ…。」

むにゅむにゅと乳房を揉まれて、コリコリと乳首を責められて。
胸から生まれた快感が完全に頭を支配して、身体全体がビクビクしてしまう。
私って本当に、誰にでもいいから胸を揉まれたい淫乱かも…。
そんな事を考えると、ますます感じてしまう。

「ほんと、淫乱。お願いしてみなさいよ、もっと気持ちよくして下さい、って。」
「はぁっ…はぁっ…かっ…お、お願いします。もっと…くぁっ…きもちよくして…あんっ…くださいぃぃ…。」
「あはっ、本当におねだりしちゃった。素直なのね…。それとも、よっぽど我慢できないのかしら?」

それもあるけど、きっと先輩の調教(?)の賜物です。
いつもおねだりさせられてるから。
…ごめんなさい、先輩。私は気持ちよくされると誰にでもおねだりしちゃうイケナイ子です。

「まぁいいわ…。お望みどおりもっともっと気持ちよくしてあげる。」

そう言うと、私の秘所に手を伸ばし…
って、えぇぇー!?

「やっ…だ、だめぇぇ!そ、そこはぁぁっ…!」
「何言ってるの?もうこんなに濡らしてる淫乱のくせに。」

アサクロは私の秘所に触れ、溢れ出ていた液体をすくい取り、
私の口に運ぶ。

「ほら、舐めなさい。貴女が淫乱な牝犬だって言う証拠よ。」
「やっ…んんんぅ…!むぐ…ちゅ…ぺちゃ…ちゅぷ……はぁ…はぁ…。」
「あはっ♪自分の愛液飲まされて興奮しちゃってるわね。」

自分の股間から溢れ出た愛液を無理やり飲まされる事に興奮してしまう。
ちょっと酸っぱいような、何とも言えない味…。
小ばかにするようなアサクロの言葉も、興奮するためのものにしかなり得ない。

「じゃあ、次は私の指を食べさせてあげるね。」
「はぁ…はぁっ……え…?や、やだっ…!」
「何言ってるの?もっと気持ちよくなりたいんでしょう?」
「だって私…そんな事するの初めて…。」
「……は?」

あ…びっくりしてる。それとも呆れられてるのかな。
まぁ、普通は胸でこんなに感じるのに処女だなんて思わないよね…。
先輩にはいつも胸だけでイカされて、膣内を触られた事って無かったんだよね…。
あ…その…クリトリスをいじめられる事はあったけど…。
230名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:33:26 ID:EPiya0UI
「…あなた…処女なの?」
「は、はい…だからどうか、そこだけは…。」
「ふぅん、そうなんだ。らっきー♪こんな所で処女を奪う機会があるなんて思わなかったわ。
 それに、処女であんなに感じちゃうんだから、膣内に入れたらどうなっちゃうのかしらねぇ〜♪」

ぁぁぁああああ、逆効果だ。
迂闊だったとしか言いようが無い。
Sの人の行動原理は先輩で痛い程分かってたハズなのに…。
いや、この場合じゃ隠してても無駄だったかな…。

「じゃぁ、天才ダンサー、リディアちゃんの処女をいただきまーっす♪」
「やぁぁぁ!だめ!だめぇぇぇ!…ひぐぅぅぅぅう!?」
「ふふっ、一気に指三本入れちゃったから流石にちょっと痛かったかな?
 どうかしら、私にバージン奪われちゃった感想は?」
「そん…なぁ、ひどいぃ…あ…ん!んぁぁ!」

処女を奪われた事に対する抗議を言おうとするものの、
指を出し入れされるとあえぎ声に変わってしまう。
ごめんなさい先輩、私は本当に犯されちゃいました…。
とは言っても、ひょっとして先輩は私が犯されてもどうでもいいのかな…。
心の中でそんな事が思い浮かぶけど、それも段々大きくなる快楽に消されてしまう。

「あぐっ…あ…あっ…あはぁん…♪」
「…杞憂だったみたいね。処女の癖に簡単に指三本を飲み込んじゃった挙句、
 指を出し入れされて悦んじゃうなんて…。なんていやらしい牝犬なのかしら。」
「やぁぁっ…うそ…こんなにきもちいいなんて…ああっ…あ…あんっ…♪」
「嘘じゃないわよ。真性の淫乱ならちゃんとおねだりできるわよね?」
「はンッ…あひぃっ…♪もっと…かき…まわしてぇ…!…あぁんっ…♪」

ずりゅっ…ずぷっ…ずずっ…
指を出し入れされる度に私のあそこがとてもいやらしい音をたててしまう。
完全に理性が飛んでいた。
全くためらう事もなく快楽を与えてくれるように、おねだりする。

「凄いわね…。牝犬のここ、えっちな汁が一杯溢れてきて、私の指を吸い付いて離さないわよ?
 ここ撫でたらどうなっちゃうのかしら。」
「や…ぁ…ひんっ…!ふぅっ…ん…!?きゃふぅぅぅ!?あっ…あッ…あぁぁっ…やめ…てぇっ…
 感じすぎちゃ…すごっ…!いいぃぃ…!♪」

膣の内壁を強く擦るように刺激されると、とっくに破壊されていた私の理性が粉々になる。
もはや、脳は言うまでもなく、心臓まで止まってそうだ。
あそこが気持ちいいと言う事しか考えられない。
…しかし、その快楽は突然中断されてしまう。

「はぁっ…はぁっ…はー…はー…あ…ぅ…?」
「ちょっと待ってなさいな。今すぐ、もっと気持ちよくして昇天させてあげるから。」

突然おあずけを食らった事に対する、私の視線での抗議。
それに対し、アサクロは「まて」をかけ、いそいそと服を脱ぎ、全裸になる。
ふいに、足を掴まれ、両手で抱えられるような体勢を取られる。
当然、私の股は大きく開かれ、秘所が露わになる。

「ぁぅ…はずかしい…です…。」
「あは、今もっと気持ちよくしてあげるからね…。」
「ぁ…はぁ…はぁ…きゃぅぅっ!?」

アサクロは自分の秘所を私の秘所にあて、擦り合わせるように刺激する。
その…クリトリスとクリトリスが擦り合わされ、強すぎる快楽が私を襲う。

「ぁっっ…!くふっ…!かはっ…!くぅぅん…。」
「あはっ…どう?こんないやらしい格好で…んふぅ♪…犯されちゃってるのよ、貴女。」
「ふぁぁぁ〜〜♪あぁぁん…♪わたし…おかされ…あうんっ…♪」

クリトリスへの刺激だけでなく、体位による、犯されていると言う実感、
それに、アサクロの言葉が私を責め立てる。

「あはぁぁん…♪いいのぉ…もっとおかしてぇ…くぅぅ…ふぅぅん♪」
「あは…♪あぁん…♪貴女のここべちょべちょで…気持ちいいよ…。」
「私も…私もいいのぉっ…はぁ…はぁ…か…ああっ…ひぃ…♪くぁっ…♪」
「どう?私のクリトリスの味はっ!?…んぅ♪」
「すごいのぉ…♪こわれちゃうぅ…ううん♪くふっ…イイっ…♪」
「ふふ、自分からも擦り付けちゃって…ぁ…♪…この淫乱牝犬…あぁんっ♪」
「ぁ…♪あぁ…♪そ、そこぉ…イクっ…イっ…ちゃうぅぅ…♪」

ビクビクと全身を痙攣させ、私はオーガズムへと達してしまう。
感じすぎて、息も整わない。
毒のせいもあるのかもしれないけど、身体はピクりとも動かない。

「はぁ…はー…はー…くっ…はー…。」
「盛大にイッちゃったみたいね…。でも、これぐらいで許してもらえると思わないでね。」
「はー…はー……あぅぅぅ!?んんっ…♪や…それらめぇぇ…♪」

イってすぐだと言うのに、突然アサクロは私の秘所を舐め始める。
筋にそって…花びらを…更にその周りも。
ちゅるるっ…ちゅぷぷっ…
下品な音をたてて、私の秘所から溢れ出した液を吸う。

「うわぁ…濡れすぎよ、貴女。まるでコップの水をこぼしたみたい。」
「そんなとこ…ぁ…♪…すっちゃだめぇぇ…くぅん♪…あぁぁん♪」
「…聞こえてないみたいね…ちゅるるっ…。」

理性なんてとうに消えてしまっていたけど、それ以上の物が生まれつつあった。
つまり、完全にこの人の虜になってしまいそうだった。
いつも快楽を与えてくれる人の事も忘れて…。

「ふふふ、貴女最高よ。気に入っちゃった。…じゃあ第2ラウンドといきましょうか♪」
「はぁ…はぁ…ぁ…はい…♪」

当たり前だけど、この時に理性が残っていたなら拒んでいたハズだと思う。
そして、あの時のあの約束の事も覚えてたに違いない…。
最もタイミングの悪い時に嫌な事が起こるのは、
こうやって見知らぬ人にいいようにされて喘いでしまった天罰だろうか。
突然、ドアが開いて…入って来たのは…当然…

「いやー、ごめんね〜待たせて。思ったよりも長引いちゃ…って……。」
『あ』

まずい、非常にまずい。
普段から可愛がられてるだけに、先輩の言動は大体察しがつく。
いや、何も言ってくれなかったらそれはそれで寂しいけど…。

「な、何やってるのかな〜、お二人さん☆」

先輩、☆が怖いです、とっても。
その外見は完璧だけど、オーラを出しながらの笑顔も止めて下さい。
素っ裸で密着してる二人に魔人様はお怒りのようです。

「それはこっちの台詞ね。いきなりドアを開けるなんて失礼じゃなくて?
 大体、鍵はどうしたのよ、鍵は。」
「あら、それは失礼致しました。鍵はその子から預かってますから。」

そう、親密になってからはお互いの部屋の鍵は交換してた。
それがこんなピンチを招くなんて思いもしなかったけど…。

「まぁ、リディアは私の牝犬ですから。見知らぬ人に手を出されるとは思いませんでしたわ。」
「ふぅん…そうだったの。でも残念ね、今日から私の牝犬になっちゃったから。」

うぅ…私、ペット扱いですか?
そりゃ、恋人だなんて思ってなかったけどぉ…女同士だし…。
…と、先輩の視線が私に突き刺さる。

「…そうなの?リディア。」
「ち、ちちち違いますっ!!」

恐怖のあまり、思わず否定してしまう。
しかし、アサクロが口を挟んでくる。

「あら。貴女、本当は私のモノになりたいんでしょう?あんなに素直に感じてたのに。
 本当はこれからも私に気持ちよくして欲しいのよね?♪」
「〜〜〜!!」

先輩の怒りのオーラが激しくなる…。
でも、確かに気持ちよかったし…。
どうなんだろう、先輩と私は恋人同士って言うわけじゃないし…。


私は………
1、「あ…その…そうかも…」(主人公(リディア)お仕置きコース)
2、「そ、そんな事ないですっ!」(アサクロお仕置きコース)
231名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:35:05 ID:EPiya0UI
と言うわけで次回に続きます。
あ、なお
3、選択肢に関するレスが頂けない場合(打ち切りコース)
ですので(笑

後になって申し訳ないのですが、前回レスを下さった方々
本当にありがとうございました。
232名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:38:19 ID:n745ds2w
2、「そ、そんな事ないですっ!」(アサクロお仕置きコース)

(・∀・)
233名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:45:53 ID:VChHa/KE
なんか伸びてると思ったら、またきたー!!!!
お待ちしてました!!!!
しかもこういうおまけつきですか…悩むっ

ここは一つ
2、「そ、そんな事ないですっ!」(アサクロお仕置きコース)
に一票っ
234名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 00:57:31 ID:8qCpWZzo
つ 4、「お姉さま(サラ)もいっしょに・・・」(3Pコース)
235名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 01:47:09 ID:EPiya0UI
早速のレス、とても嬉しく思います。
書き忘れていたのですが、アサクロについては当然
前回に対するレスを参考にさせて頂きました。ありがとうございます。
選択肢に関してですが、期限をある程度決めないといけないと後から気づきました。
・5票抜け出す選択肢が出る   ・木曜日の午前0時に一番多い選択肢を採用
いずれかを満たした場合に、その選択肢に決定させて頂きます。
236名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 01:47:41 ID:EPiya0UI
なお、234さんのように「その他」の選択肢は想定外でしたが、
票の数によっては採用も考えます。
後、当然ですが同じ方が何度も投票するのは禁止です。
ID変わっちゃうと分からない気もしますが、そこは各々方の裁量にお任せします。
237名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 02:20:43 ID:5fuXwTqg
えろーーーーす(*´Д`)

せっかくだから、俺は墜ちるトコまで墜ちてしまえな
1、「あ…その…そうかも…」(主人公(リディア)お仕置きコース)
を選ぶぜ!
238名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 03:08:10 ID:JVDqfFa2
ここはやはり
2、「そ、そんな事ないですっ!」(アサクロお仕置きコース)
で!
239名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 07:14:12 ID:dWTYlg4Q
どっちつかずなリディアに対して、
先輩(サラ)とアサクロでどっちが感じさせるか
リディアを使って勝負するというのはどうでしょう?

3Pということで234さんと同じかな?
240名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 08:11:36 ID:igkPICDQ
せっかくだから
4、「お姉さま(サラ)もいっしょに・・・」(3Pコース)
を選ぶぜぃ!
241名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 09:34:17 ID:UOd8pETE
せっかくだから

5、「お姉さま(サラ)のよがり顔見たくない?」(サラ攻めコース)
を選ぶぜ!!!
242名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 11:48:32 ID:8wqREQQQ
2、「そ、そんな事ないですっ!」
がいいと思いつつ、主人公にはお仕置きされて欲しいナー
243名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 12:15:17 ID:iQlCYOoo
主人公にはどこまでも堕ちて欲すぃ…
1、「あ…その…そうかも…」(主人公(リディア)お仕置きコース)
にイピョーウ
244名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 14:33:00 ID:RTsZdGXk
2、「そ、そんな事ないですっ!」

でもって、アサクロさんもサラさんに一緒に攻められちゃって3Pへ
245名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 16:42:43 ID:6x01E5Ns
これはもちろん

4、「お姉さま(サラ)もいっしょに・・・」(3Pコース)
でしょう?
246名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 20:13:17 ID:6.j77eQI
5も捨てがたいけど4がいいですねぇ・・
4、「お姉さま(サラ)もいっしょに・・・」(3Pコース)
に一票で
247名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 21:50:06 ID:L1oraA5Y
>>239氏の、
「どっちがリディアに相応しいか勝負よ!」
がいいなぁー
248名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 22:37:11 ID:qgS3IfBQ
おまいら、

両 方 書 い て 下 さ い という香具師は居ないのか!?(*゚∀゚)=3
249名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 22:44:56 ID:VChHa/KE
思っていても書かない慎みが淑女のたしなみでしてよ
250名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 23:06:34 ID:EPiya0UI
たくさんのご意見ありがとうございます。
まさに嬉しい悲鳴と言った感じです…。

現在の所、
1、「あ…その…そうかも…」(主人公(リディア)お仕置きコース)  2票
2、「そ、そんな事ないですっ!」(アサクロお仕置きコース)  5票
4、「お姉さま(サラ)もいっしょに・・・」(3Pコース)  5票
5、「お姉さま(サラ)のよがり顔見たくない?」(サラ攻めコース)  1票
となっているようです。

>248
お気持ちは本当にありがたいのですが、
どうせ書くなら全く新しく書いた方が新鮮なのかな〜とも。
ご希望とあらばぼちぼちと応えたいとは思いますけども。

…さて、あまりにも回答数が多いので、レス消費しすぎで申し訳ないと思い、
外部でアンケートを用意させて頂きました。
ttp://board.elsia.net/usr/216a/anrank/
不便な事に、管理者が項目を追加する事が出来ないので、
申し訳ありませんが、投票する方で項目を作って頂きたく思います。
アダルト系の話題はダメかもしれないので、項目名は、単純に
「選択肢1」「選択肢2」「選択肢4」「選択肢5」として下さい。

なお、これまでに既にお答え下さった方の分はちゃんとカウントしますので
こちらのアンケートに投票する事はしないで下さい。
と言うか、多重で投票する事は禁止ですし…。
251名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/20(月) 23:10:47 ID:EPiya0UI
あ…そうだ、混乱なさるといけないので追加させて頂きます。
感想などのレスは大歓迎ですが、投票はアンケートページの方にお願いします。
しかし、万が一アンケートページに投票する事が出来ない方がいらっしゃいましたら
こちらにその旨を述べ、希望の選択肢を書いて頂ければと思います。

…ちょっとした思い付きだったのに結構面倒な事に(汗
252216sage :2005/06/23(木) 01:45:52 ID:WreyLGcg
本当にたくさんの投票ありがとうございました。
途中まで2と4が拮抗してたのに、終わってみれば4が大差でトップですね…。
それではまた後日投稿致しますのでよろしければご覧下さい。
253名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/24(金) 01:27:16 ID:YHsLyb72
>>216
首を長くして投稿お待ちしておりますー

スレの流れが(普段は)早くない分、こういう投票形式ができるってのは
いいですよねぇ。
254名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/27(月) 00:55:56 ID:DkYzYeCc
第3話なのです
・リクエスト通り選択肢4ぽいです
・無理やりまとめてみました

何か気づいた所などありましたら指摘して下さると嬉しいです。
255名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/27(月) 00:57:14 ID:DkYzYeCc
-サラ視点-

ずいぶんと遅れてしまった。
今頃リディアは寂しくて自分で慰めてるかもしれない。
…そんなわけないか、受身的な娘だし。
遅れた分だけたっぷり可愛がってあげればいいよね、うん。

「いやー、ごめんね〜待たせて。思ったよりも長引いちゃ…って……。」
『あ』

私とした事が、驚きのあまり完全に固まってしまった。
なにしろ、これから可愛がるはずの娘は、既に他の全く知らない女に押し倒され、
情事の真っ最中のように二人とも顔を真っ赤にし、秘所を濡らしているのだから。

「な、何やってるのかな〜、お二人さん☆」

なるべく落ち着いた素振りを見せようとして、笑顔で訪ねてみる。
…が、意識しすぎてかえって怒ってるように見えたかもしれない。

…怒り?嫉妬から来る物だろうか?
そもそもは自分も博愛主義で、自分の可愛がってる娘が誰に抱かれても
気にしてなかった気がする…以前は。
そういえば最近、リディア以外を可愛がったと言う事は全く無い。
それほどまでこの娘を気に入ってると言う事だろうか。

「それはこっちの台詞ね。いきなりドアを開けるなんて失礼じゃなくて?
 大体、鍵はどうしたのよ、鍵は。」
「あら、それは失礼致しました。鍵はその子から預かってますから。」

鍵など、当然持ってるに決まっている。
全く憎々しい。
このアサクロを今すぐこの場で半殺しにするか、
それとも動けない状態にしてその辺の男に犯させるか。
…我ながら物騒な考えが次々に浮かぶ。

「まぁ、リディアは私の牝犬ですから。見知らぬ人に手を出されるとは思いませんでしたわ。」
「ふぅん…そうだったの。でも残念ね、今日から私の牝犬になっちゃったから。」

何かほざいている、ぐらいにしか感じない。
このアサクロと話すよりはリディアと話をした方が早いだろう。

「…そうなの?リディア。」
「ち、ちちち違いますっ!!」

…まぁ、とりあえず否定の言葉が返ってくると思ったけど。
勝負はこれから、ってとこ?

「あら。貴女、本当は私のモノになりたいんでしょう?あんなに素直に感じてたのに。
 本当はこれからも私に気持ちよくして欲しいのよね?♪」
「〜〜〜!!」

平常心平常心。
これからも〜のくだりはともかく、
素直に感じてた、って所は自分の想像の範疇だからとても嫌なんだけど…。
そして、次にリディアから出た言葉はとても意外な物だった。

「あの…その…お姉さま、先輩も一緒に…しませんか。」
「はぁ!?」

思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。
一緒に…って言う事は3Pって言う事だろう。
何故今あったばかりのアサクロを混ぜて3Pをしなければならないのか。

「…貴女、そこのアサクロに可愛がられて、止まらなくなっちゃったのかしら?」
「ぁ…ぃえ…そんな…。」

この否定しない、ごまかすような返事はリディア流のYESだ。
ああっ全くもう、どうしてうちの牝犬はこうも節操が無いのか。
牝犬だったら大人しくご主人様一筋でいられないの!?

「私は『旧』ご主人様とは違って聞き分けがいいからね。
 リディアちゃんがそうしたいって言うなら全然構わないわよ。」

何かアサクロが口挟んできた。
誰が「旧」だ、誰が。

「リディアちゃんも可哀想だったのね…。ご主人様にはろくに可愛がってもらえないのに束縛されちゃって。
 でも、私がご主人様になったらもっとリディアちゃんを可愛がってあげるからね…。」

うあ、何か露骨な誘惑を始めやがりましたわ。
普段から十分可愛がってるって言うのに…。
これ以上黙っている気は無かった。

「誰もやらないなんて言ってないわよっ…。」

そうだ。リディアに節操が無いなら…
「他の人とえっちしない」なんて命令するよりは
行動で示して、私無しではいられないようにしてあげればいい。

「ふーん、やるの?いいのかな?一緒にリディアちゃんを可愛がってあげるのはいいけど、
 私の方が上手だって、気づいちゃうかもよ?」
「…その言葉、そのままそっくりお返しするわ。」

そう、リディアにとびっきりの快楽を与えて、私無しではいられないって気付かせてあげる。
…その後は、節操の無い牝犬がどんなお仕置きを受けるか、教えてあげようかしら。


-リディア視点-

「あの…その…お姉さま、先輩も一緒に…しませんか。」
「はぁ!?」

何言ってるの!?、みたいな反応をされる。
ちょっと自分の言葉を反芻してみる。
…なるほど、この言葉は火に油を注いだだけじゃないだろうか。

「…貴女、そこのアサクロに可愛がられて、止まらなくなっちゃったのかしら?」
「ぁ…ぃえ…そんな…。」

思わず口ごもる。
下手な事を言うと鞭でしばかれかねない勢いだ。
256名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/27(月) 00:58:01 ID:DkYzYeCc
で…。

「そう言えば貴女の名前何よ?」
「イドゥン。貴女は?」
「サラ。じゃぁ私は胸を責めるからね。」

自分で口走ってしまった事とは言え、
本当に2人に責められる事になってしまった。
先輩は私の後ろに回りこむと、後ろから手を伸ばして私の胸を鷲づかみにする。

「やっ…くぅん…。」
「ふふっ…相変わらず感じやすいのね…はむっ。」

突然、先輩が私の耳を口で咥える。
性感帯とは言い難い場所なのに、耳を舐められていると思うと
精神的に高揚してしまう。

「ほらほら、リディアちゃん、こっちも舐めてあげる…。」
「あっ…ひぃぃっ…くぅっ…。」

くちゅっちゅぱっ…。
アサクロ…イドゥンが私のあそこを全体的に舐める。
先ほどまでの行為で既に敏感になっているのか、
刺激はあっさりと快楽へと変わっていく。

くりっこりっ…。
それに合わせたように先輩が乳首を重点的に刺激してくる。
開発された乳首はあそこに勝るとも劣らない快感を生み出す。

「ふぁぁぁぁ!?ぁぁん…ふっぅ…ひゃぁぁん…。」
「さ〜、リディアちゃん、お○んことおっぱいどっちが気持ちいいかしら?」
「そんなの…くぅっっ…どっちも…はぁ…はぁ…よくて…んっ…。」
「そうよね。リディアはおっぱいだけでイけちゃうし、お○んこを舐められれば
 すぐにあそこからえっちな汁が溢れ出しちゃう淫乱だものね。」

先輩に胸、イドゥンにあそこを責められながら
なおかつ二人に言葉責めされてしまう。
二人でしか成し得ない、未知の感覚に翻弄されてしまう。

「あっ…はンッ…あひぃっ…♪」
「ほら、リディア、貴女は何されてそんなに悦んじゃってるのか言ってみなさいよ。」
「くふっ…牝犬はぁ…ぁ…おっぱいさわられて…ふぁぁっ…お○んこ舐められて…ます…。」
「そして、これから私にクリちゃんを舐められてイっちゃうのよね。」
「ぇ…あぐっ…あっ…くぅん…あぁぁん…♪」

イドゥンがクリトリスを舌で転がすようにすると、
ますます大きく反応してしまう。
すると…ふいに先輩が支えていた私の身体を、後ろに倒した。

「んくっ…ふぇ…?」
「あそこだけじゃ可哀想だから…おっぱいも舐めてあげるわ。」
「やっ…ちょっとせんぱ…くっ…ひぃん…♪…はー…はー…」

完全に寝かされて、おっぱいを先輩に、あそこをイドゥンに舌で刺激される。
乳首とクリトリスを同時に転がされているだけですぐにでもイってしまいそうだけど、
先輩はそれだけじゃ終わらなかった。

「ん…ちゅぅぅぅ、ちゅぷっ、ちゅぅぅぅ…。」
「か…はっ…ひゃぁぁ…♪せんぱぃ…すっちゃやだ…ぁああん♪」
「ちゅぅぅぅ…ふふ、牝犬のミルクおいしいわよ。」
「あッ…あッ…あぁぁっ…♪みるくなんて…あぅぅぅぅ…でません…。」
「んふ…じゃあどうしてそんなに感じちゃってるのかしら…ちゅぅぅぅ…。」
「そんな…だってぇ…あぁぁん…♪いいっ!ふぁぁぁ〜〜♪」

同時刺激はもちろん、二人に責められていると言う事実が
私の被虐心を煽り、どんどんと高められていく。
その状態で私が達するのは時間の問題だった。

「んあああ…あぁっっ…くぅあぁぁぁんっっ♪…はー…はー…」
「んふぅっ…イっちゃったみたいね。えっちなお汁が一気に溢れて来たわよ。」
「ちゅぅぅぅ…んっ…よっぽど感じたのかしら。こんなに早くイクなんてね。」

身体をビクビクと痙攣させてイったのに、二人は舐めるのを止めてくれない。
先輩は相変わらず私のおっぱいに吸い付いてるし、
イドゥンは私のあそこから次々に流れ出てくる愛液をちゅぅちゅぅと吸い取ってる。

「くぅっ…はぁっ…♪ちょ、ちょっと休憩…させてください…はぁ…はぁ…。」
「…何言ってるの?まだ始まったばかりなのに。」
「そうそう。もっともっとイかせてあげるから覚悟してね…。」

うぅ…最初からこれじゃ、私壊れちゃうかも…。
そんな事を考えていると、膣内に強い圧迫感を感じた。

「んっ…あぁぁっ…そんなところに舌いれちゃだめぇ…。」
「ふふっ…♪んっ…。」

イドゥンが挿し入れて来た舌は膣内を押し広げるだけではなく、
膣壁の前後を圧迫したり擦るように暴れさせる。
先輩はと言うと…私の前に自分のあそこを見せ付けて来た。

「あっ…ふぁっ…ふあぁぁぁん♪…んっ!?むぐぅっ…」
「ほら、舐めなさい。貴女のご主人様のお○んこよ。」

先輩が自分のあそこを私の口に擦りつけ、「舐めろ」と命令してくる。
先輩のあそこを見る機会は、実はほとんど無かった。
いつも一方的に責められてばかりだったから…。
見慣れない先輩のあそこはとっても綺麗なピンク色をしていて、
膣からはどんどんと愛液が溢れ出して来ていた。

「あっ…ん…♪…ぺろぺろ…ちゅるっ…くふぅ…♪」
「んっ…♪そうよ…やっぱり牝犬にはぺろぺろがお似合いね…(笑」

あそこに舌を挿し入れられて刺激されているからか、
とても舌使いがおぼつかない。
それでも先輩は満足そうに感じてくれる。
愛液を一通り舐め尽くすと、私は先輩のクリトリスに舌を添えて…

「ぺろぺろ…んふぅ…ちゅっ…くぅぅ…♪」
「んふぅ…うくっ…♪…そう、そこ気持ちいいわよ…。」
「んっんっ…じゅぷっ」

イドゥンは私のあそこの中の舌を、段々激しく動かす。
高められた私の身体は膣壁が擦られる度に激しく反応してしまう。
そして、あっさりとピークに達しつつあった。

「あっ…ああっっ…あーーー…♪…はぁ…はぁ…ぁ…。」
「ふふっ、どうだった?私の舌のお味は。」
「…ちょっとリディア、舌が止まってるわよ。」
「…んぅっ…ぁ…はぃ…。」

一瞬意識が朦朧とするのを我慢し、先輩のあそこへの奉仕を続ける。
先輩のあそこから溢れ出てくる愛液が、私の顔にかかってしまう。
それがますます私の意識を朦朧とさせた。

「ほら、リディアちゃんのここ、イったばかりなのにすごく物欲しそうにヒクヒクしてるわよ?」
「ぺろぺろ…んふぅ…やぁ…そんな事…。」
「また私の指欲しい?」
「…欲しぃですぅ…。」

そう言うと、イドゥンは私のあそこに指を挿し入れて来る。
それを私のあそこは、ずぶずぶと容易く飲み込んでいってしまった。

「んはっ…♪ああぅっ…♪」
「あはっ、こんなに簡単に指三本飲み込んじゃって…。
 でも、凄く締め付けてくるわ。そんなに私の指が欲しいのかしら。」
「リディア、また口の方がお留守になって…もう、しょうがない娘ね。」
「はんっ…♪…むぐっ!?」

何を思ったか、先輩は突然指二本を口に入れてくる。
突然の事に、驚いて目を見開く。

「ほら、舐めなさい。」
「んふっ…ちゅ…ちゅぷっ…んふぅ…♪」

私は喘ぎながらも、素直に先輩の指を舐める。
あそこだけでなく、口腔までも犯されていると言う事実にますます興奮してしまう。

「ん…んっ…んくっ…♪んぐっ…。」
「へぇ…リディアちゃんは口を犯されても感じちゃうんだ。」
「当然よ。真性の淫乱だもの。」
「あふぅっ…♪わ、わらし…もういっひゃ…。」

実際、否定できない程までに快楽のゲージは高められていた。
感じている事に加えて口を犯されているため、まともに喋ることも出来ない。
…その時、突然先輩が手を口から抜いた。

「ぷはっ…はぁ…はぁぁ…♪」
「さて、止めを刺してあげようかしら…。」

そういうと私の肩を掴み、身体を起こす。
そして触れてきたのは…私にとって未知の場所。

「はー…はぁ…♪ん…ぇ…?先輩…?」
「ふふっ、おしりは初めてだったかしら。」
「ぁ…ぅ…ゃ…だめです…そんなとこ…ん…」
「大丈夫よ、貴女の唾でたくさん濡れてるから。」
「ゃぁ…!?あくぅっ…ふぁぁぁ…!」
「ほら、簡単に入っちゃった。」

拒絶の意志とは反して、私のおしりは先輩の指二本を軽々と飲み込んでしまう。
そして、次に襲ってきたのは心地よい羞恥心と激しい快感だった。

「だ、だめぇぇ…くぅぅ♪こわれちゃぅ…んぁぁぁぁん♪」
「あはっ、リディアちゃん、前も後ろも挿入されちゃって凄く気持ちよさそう…。」
「どう?リディア。初めて後ろを責められた気分は。」
「かはっ…♪こわれっ…こわれるぅぅっ…♪あふっぅ…♪あぁぁぁぁーーーーー…♪」

身体を痙攣させてイってしまうと私の意識はそのまま途切れてしまった。
257名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/27(月) 00:58:58 ID:DkYzYeCc
-サラ視点-

「っと…本格的にイっちゃってみたいね。」
「リディアちゃん、どうだった?」
「はー…はー…♪ぁぁ…♪ん…。」

リディアの身体を支えて様子を見る。
どうやら言葉に反応する余裕も無いらしい。
とは言え、喘いでるのだから意識はある…のだろうか?

「ほら、リディア。聞こえる?話せる?」
「あふぅ…んくっ…はー…はー…。」
「…聞こえてないみたいね。」
「…ちょっとやりすぎちゃったかしら。」

まぁ、経験上…このぐらいは大丈夫だと思うけど。
せっかく「先輩の方が気持ちよかったです」って言わせたかったのに。

「う〜ん、残念っ。私の方が気持ちいい、って言って欲しかったのに。」

どうやらイドゥンも同じ事を考えていたらしい…。
さて、このいけ好かないアサクロをどうするかだけど…。

「あら、それはリディアが起きてても聞けなかったんじゃないかしら。」
「あはっ、大した自信ね。」
「…で、どうするの?事態に収拾がつかないんだけど。」
「まぁ…ここはやっぱり…力づくでリディアちゃんを頂いちゃおうかな♪」

…そう来ると思った。
いや、そう来て欲しかった。
とてもシンプル。ここでコレを倒せばいい。
素早く後ずさって間合いを取る。…裸のまま。

「あら、貴女…素っ裸で私に勝てると思うの?」
「カタール…。貴女…猛毒使いね。」
「ご名答。もっとも、今回は身体が動かなくなる程度の毒だから安心してね。」
「そう…それはありがと。」

馬鹿にしてる。そんな事をペラペラしゃべる暗殺者なんて恐れるに足りない。
仕掛ける方法が決まると、私は早速大きく息を吸い込んだ。
すーーーーっ…

『キャーーーーーーーーー!!!』
「なっ…それっ…うっ…。」

イドゥンはくらくらとバランスを崩す。
やっぱり。
この手の素早さを武器にする人種は
概して感覚が鋭敏で、私の叫び声の格好の獲物だ。

『キャーーキャーーキャーー!!!』
「ぐっ…やめなさっ…うあぁっ…!」

ダメ押しで、更に大きくバランスを崩す。
この隙を逃す手は無い。
さっと近づいて…。

「はい、チェックメイト。」
「くうぅっ…ぁぁ…そんな…。」

彼女自身のカタールで、ちょっと腕を傷つけてやる。
まぁどうせ毒の耐性とかも無いだろうからこれで終わりだろう。

「あれ〜、どうしたのかな〜?ずいぶんと立ってるのが辛そうだけど。」
「くっ…ばかにしないで…。」

言った側から、どたんっと前のめりに倒れる。
身体が動かなくなる程度の毒、かぁ…。
ひょっとしてリディアを襲った時もこれで?
それならとても都合がいいかな。


-リディア視点-

「ん…」

意識はぼんやりと少しずつ戻ってきた。
えっと、さっきからどれぐらい経ったのだろう。
結構長い時間眠ってた気がす…る…。
目の前の物を見た驚きで一気に覚醒してしまう。

「ほら、イきなさいよ。淫乱アサクロ。」
「あふっ…♪あぁ…あーーーーー…♪」

思い切りはしたない格好でイってるイドゥンに…
それを責めてる先輩。
寝てる間に一体何があったのだろう…。

「あら、リディア。おはよう。」
「お、おはようございます…これは一体…。」
「ん。ちょっと、リディアにちょっかいを出したお仕置き。」
「…はぁ…。」

流石先輩、私みたいなMだけじゃなくて
Sだったはずのイドゥンまで屈服させてしまうなんて…。

「ほら、そろそろ許してあげるわ。もう毒も抜けてるでしょ?さっさと出てったら?」
「はー…はぁ…サラ…この借りは返すからねっ…」

そう言い捨てると素早く着替え…
でも、どこかおぼつかない足取りで出て行った。


-サラ視点-

「ごめんね、リディア」
「…え?」
「私ね…リディアが他の人に抱かれたなんて考えただけで頭に血が上っちゃって…
 抱かれたら気持ちよくなっちゃうのは当たり前なのにね…。」

やっぱり、愚かだったと思う。
リディアが他の人に抱かれただけで、嫉妬なんてしてしまって。
抱かれれば気持ちいいのは当たり前だ。
極論を言えば…本当に可愛がってる娘なら、その娘が快楽を与えられる事自体
自分も喜ぶべき事だと言えるのではないだろうか。

…いずれにしろ、束縛しようだなんてみっともない。
この娘が望むのなら、どんな快楽でも与えてあげよう。
…まさか自分から他の人に犯されたいなんて言い出さないと思うけど(汗

「これからは…貴女が望むのならどんな快楽でも与えてあげる。」
「ありがとうございます。でも…」
「でも?」
「多分、気持ちよくしてくれる人は一杯いるけど、
 暖かい気分、幸せな気分にしてくれるのは先輩だけですから。」

そんな言葉を言われては、ますます可愛がってあげるしかないようだ。
ぁ…でも。

「それはそれとして…ご主人様以外の人に抱かれたお仕置きはきっちりするからね♪」
「ふぇぇ!?どうしてですかっ!?さっき許してくれるって言ったばかりなのにぃ…。」

ごめんね、趣味なの。お仕置きしたいのは。
258名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/27(月) 01:56:21 ID:KQulfB4A
お疲れ様です(*´Д`)GJ!!
259名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/06/27(月) 08:34:55 ID:9CihjPyE
GJです!最後のイドゥンの言葉が気になりますね。
イドゥンが今度はサラに仕返しを…っていう展開とか期待しちゃったりして…
何はともあれお疲れ様です
260216sage :2005/06/28(火) 00:38:38 ID:kAYzBvLk
早速のレスありがとうございます。
とても励みになります。

>259
それいただk(ry
261名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/10(日) 02:12:13 ID:RQ4zuCz.
過疎ってる・・・何か燃料はナイモノカ

先日マイキャラが変換をミスってえちーな言葉を誤爆しちゃったんですが
・・・IMEのことなんか話にならないですよね_| ̄|○
会話が忙しいときにオープンとPTと誤爆・・とかならいける・・のだろうか。
262名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/10(日) 12:54:57 ID:WjseVqrs
彼女とWISでえちーな話をしてたらオープンで喋っちゃって
近くにいた人たちに襲われr
263名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/11(月) 21:03:34 ID:9D.Nkt8o
>262
♀×♀だからむずかしいのでは?

燃料になるかはわからにが、知り合いに♀LK×♀アサのコンビいるんだが、
転生どうしでもないのにすごくいちゃついてて見ててかなり(以下略
264名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/12(火) 07:14:41 ID:ke.yWeDA
略すなっ!
265でんぱゆんゆんsage :2005/07/12(火) 15:38:03 ID:/s5Z9qlg
>>262の意見だと♂×♀じゃないと不自然である(♀に対して♀だけが襲うのはリアリティに欠ける)
つまりこうだ

・wisでAとB(両方♀)でえち話
・誤爆発生、Aが♂数人に襲われる(襲われる、とだけ書いて描写等なし
・ズタボロの状態でAとBが会う(何らかの形で)
・B「どうしたの!」
 A「えぐ・・・実は・・・」
・B「そうだったんだ…ごめんね、私とそんな話してたせいで…

 

 
   お詫びになるかわからないけど…私で貴女の汚れちゃった体、綺麗にしてあげる…」
266名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/12(火) 20:32:27 ID:UQRLJxRQ
余計リアリティに欠けると思うのは私だけですか
267名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 00:19:08 ID:zB5MvCsE
>>266
馬鹿めそれがガンホークオリt(ry
268名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:54:57 ID:kF/WVFLE
流れを読まずに拙作を投下です。

お断り事項
・導入が長くえっちシーンが短いですので、お嫌いな方は読み飛ばし推奨
・某♀セージスレでのネタが元になっているので展開に無理があります。お気をつけください。
・ギルド戦の知識がほとんどないので、動きなどがおかしいところが多々あると思います。
 どうか見逃してやってください。

それでは、以上を踏まえて…読んでいただけたら幸いです。
269名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:55:17 ID:kF/WVFLE
毎週日曜日、夜。
ほんの2時間、されどそれに関わるものにとっては限りなく激しく熱い2時間がある。
「ライン整えろ、また来るぞ!!」
「ロキ隊、踏ん張れよ!魔法部隊、用意!」
それは、攻城戦と呼ばれる戦い。人と人、ギルドとギルドがその力を持って砦を奪い合う戦いだ。
元々は魔物との大規模な戦争を想定した模擬戦形式の訓練だったものだが、
すでにその意義を覚えていないものも多いのではないだろうか。
名誉、力、財宝…それぞれが求めるもののために戦う、そんな人々もいる。
そして、ここにもまた一人…。
「うわっ、またあのセージ娘来たぞ!」
砦を守る側の一人がそんな叫びをあげる。
「迎撃要員、足止めいけ!!」
「くそっ、今度は護衛付きかよ!」
一気に慌しくなる戦場、入り乱れる人々。
時に戦況は、たった一手で変わってしまうこともある。
「抜けられた?!まずい!!」
ロキの叫び…スキルを一切使うことのできなくなる地帯を抜けたセージ娘は、
その外から魔法攻撃を続けていたWizたちへと目標を定めた。
そして…
…なぜか、一人のWiz娘へと接近していく。
「え、な、何?!」
そんな謎の行動の間も呪文の詠唱を止めることはできない。
ロキ地帯への範囲魔法による絨毯爆撃を止めては、一気に押し切られる可能性があるからだ。
…それが…彼女の不幸の始まりだった。
「スペルブレイカー♪」
ちぅーーーー
その瞬間、その場にいた全員が空気の凍った音を聞いた。
「なっ、あなたっ!なななななななにをっ!!」
「何って、普通のことでしょ?」
屈託ない笑みを浮かべつつ答えるセージ娘に、おそらく全員が心の中で突っ込みを入れていた。
『やり方が普通じゃねぇ!!』と。
「こ、この…っ!ストーンカー…」
怒りと羞恥と何かよくわからない勘定とで混乱するWiz娘は実力行使に訴えようとした。
しかし。
「マジックロッド♪」
「きゃうん?!」
さわさわ〜と羽のような柔らかなタッチで首筋から耳元を撫で上げられてしまい、思わず声をあげてしまう。
わずかな硬直の後、Wiz娘はそれに気づいて真っ赤になってしまう。
真っ赤になったまま慌てて首筋を押さえながら涙目で睨みながらなんとか言葉を出そうとするも
「なっ、あ、あなったっ…」
「だから、常套手段でしょ?」
と、にっこりとした笑みに遮られる。
『だから違うって!』
なぜだか、その場にいた全員は奇妙な連帯感すら覚えていた。
「もう、仕方ないなぁ、そんなにうるさい人は黙らせちゃおうかな…」
くすくすと小悪魔のような笑みを浮かべながらWiz娘へとゆっくり近寄るセージ娘。いや…
「や、やばい!あいつセージじゃない!あのピンクのわっかは!」
誰かが叫んだ時には遅かった。
「ソウルバーン♪」
素早く器用に抱き寄せられたWiz娘は逃げることすらできず、避けることもできなかった。
まるでそこに収まるのが当たり前であるかのような自然な動きで唇が重ねられ、吸い上げられる。
音がしそうなほど狂おしく蠢く唇は、重ねあうというよりは擦り付けあうような。
セージ娘…いや、教授娘の唇から舌先が覗き、二人の唇を濡らせばてらつくような光を放つ唇がどこか淫靡で。
わけもわからず呆然と甘受するだけのWiz娘に気を良くしたのか、教授娘の唇がさらに大胆に動く。
食むように唇を蠢かしてたっぷりと唇を濡らしてしまえば、その間を割り開いて舌が差し入れられた。
ぬちゅ…くちゅ…くぐもった水音を響かせながら、Wiz娘の中が蹂躙されていく。
そのたびに羞恥と混乱と…何か知らない感覚に押し流されて思考が削ぎ取られていく感覚。
一際大きな水音を響かせ、自身の舌が吸い上げられた時に、Wiz娘は思考を放棄して真っ白に燃え尽きた。
くたり、その場に膝をついてしまう。
「んふふふ、ご馳走様〜♪」
そんな屈託ない声で教授娘がWiz娘の頭を撫でるのを見て、それまで呆気に取られていた人々が我に返る。
…嫌、一部、そうでなかった者たちもいた。
「おっしゃ、先生いくぜ!」
そう、教授側の一部のメンバーが其の間にロキ地帯を突破していたのだ。
「あらん、さすが♪…じゃ、名残惜しいけどバイバ〜イまったね〜♪」
「し、しまった!…魔法部隊はここで後続を止めろ!残り、食い止めるぞ!」
エンペルームへと殺到する敵味方入り乱れた人の群れ。
其の中で目立つ、走るリズムに合わせてぴょんぴょんと踊るピンクのわっか。
呆然と座り込んだまま、Wiz娘はその背中を見詰めていた。
そして。
「…は、はぢめてだったのにぃぃぃぃ!!!!!ば、ばかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
Wiz娘の叫びが、砦内に響き渡った。
270名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:55:38 ID:kF/WVFLE
それから、幾度となくWiz娘の守る砦は攻められた。
…そして、そのたびにスペルブレイカーをかけられた。
戦力はお互いに拮抗していたのか、時に守りきり、時に落とされ。
シーソーゲームのような関係の中、いつしかWiz娘の目は自然と教授娘をすぐに見つけられるようになっていた。
見つけなければ公衆の面前でディープなキスをされてしまうのだから仕方もない。
「来たわね、この歩く公然猥褻罪!!!」
「私そんな難しい言葉わかんな〜い」
睨みつけるWiz娘、そらとぼけるセージ娘。
…いや、本当に知らない可能性もあったが。何しろ完全対人ステである彼女は、INTにまるで振っていないのだ。
「今日こそ、今日こそ今までの屈辱を倍返しにしてあげるから!!!」
「あはは〜優しくしてね♪」
愛嬌たっぷりにウィンクしながらの投げキッスなどされて…ぶち、と何か切れるような音が聞こえた。
後に、周囲にいた人間はそう証言している。
もはや恒例、と落ち着いて観察されるくらいに周囲の人間も慣れきっていたのかも知れない。

「ま〜た〜や〜ら〜れ〜た〜〜〜〜〜」
どん、とビールの注がれたジョッキをテーブルに叩き付け突っ伏したWiz娘の声から呪詛のような声が響く。
結局また唇を奪われ、さらにあれこれされてしまったのでは呪いたくもなるだろう。
はいはい、とそんなWiz娘を慰めるギルドメンバーたちも手馴れたものだ。
「ほらほら、そんなに飲みすぎないの。明日また二日酔いになっちゃうわよ?」
「いいのよーだ、一日くらいなんだー!アジトダンジョン使えばすぐだー!」
そう言いながらまたジョッキを煽る。
結局唇を奪われたものの、なんとか防衛そのものには成功した。
尊い犠牲だった…そう思えばまだ慰みにもなる。
「ビールおかわりぃっ!」
…むしろ、そう言い聞かせて無理矢理納得できるようにアルコールでテンションをあげてるとも言える。
「しっかしやばかったよな〜」
「やっぱあそこ強いやね。動きいいの多いしさ」
などという声も聞こえてきたりするが、Wiz娘の耳には届いてなかったりする。
何度も戦いを繰り広げた結果、双方のギルドはすっかり互いをライバルとして認め合っていた。
それがあまり表に出てこないのは…ひとえに、今テーブルで突っ伏しているWizだった何かを慮ってのことだったが。
Wiz娘とて相手ギルドの力は認めている。
同盟をという案が出ているのも知っているし、その有効性もわかっている。
が。
「納得いかない〜〜!!!」
…それはそうだろう、ということで実行される気配はない。
結局その日の反省会という名の宴会は夜半まで続き、完全に潰れてしまったWiz娘はギルメンのモンク娘に背負われて運ばれていっ

た。

次の日。
「あうっ、つ、いたたたたた…」
朝、どころかすっかり日が高くなった時刻。
目を覚ましたWiz娘は頭を抑えたまま、起き上がることすらできなかった。
「うぁ…天井歪む〜…気持ち悪い…」
そう呟いてまた目を閉じる。ぐったり、そのまま身じろぎすらできないほど脱力。
決して酒に強いわけでもない。むしろ弱い部類だろう。二日酔いからの回復だって遅い。
わかっているのに飲まずにはいられない。
そんな自分の弱さにも頭痛を覚えて、さらにベッドに沈み込む。
ぎゅっと目をつぶって、ゆっくりとあける。
サイドテーブルのいつもの位置にある水差しとコップを確認。
また目を閉じると、おぼつかない慣れた手つきというどこか矛盾した手つきで水をコップに汲む。
水を喉に流し込むと、少しだけ不快感が和らいだ。
そのまま、体の力を抜く。
今日は休む。みんなもわかってるだろうし。
そう心の中で呟くと、ゆっくり、ゆっくりまどろみの中へと落ちていった。
271名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:56:27 ID:kF/WVFLE
結局、其の日はぐっすりと寝て過ごした。時折水を飲みに起きて、また寝て。
翌日は、週に一度のお休みの時間。
大分良くなったとは言え、まだ気だるさの抜けないWiz娘は寝て過ごすつもりだった。
と、そこへコンコン、とノックの音。
「…はい?」
誰だろう、と怪訝な顔でドアへと声をかける。
しばらく躊躇うような間の後、ゆっくりとドアが開いて…
「あ!!!!!あなたっ!!!!!…っつぅ…」
ドアの隙間から覗いた顔に思わず叫んでしまい、途端にまた走る鈍い痛みに頭を抑えるWiz娘。
「あ、ご、ごめんなさい、そ、その…」
普段攻城戦の時見せる元気はどこへやら、驚いたように体を縮こまらせる教授娘。
そんな様子に、なんだか毒を抜かれたような気分になってしまい
「…あ、いやその…私のほうこそごめんなさい、大声出しちゃって」
なんだか納得がいかないものの、とりあえず謝ってしまう。
…もしかしたらいつも押し切られるのはこの性格のせいなのだろうか、
などと考えが横にそれかけたところで、教授娘が口を開いた。
「その、ギルドの方に酷い二日酔いだと聞いたから…セージギルドで調べた二日酔いに効く薬を…」
ドアから顔だけを覗かせただけの姿でおどおどと。
いつもとまるで違う様子にWiz娘はしばし目を瞬かせることしかできない。
ちょこん、と薬を入れているらしい紙袋がドアの隙間から覗いた。
途端、耐え切れなくなって、ぷっと吹き出してしまう。
「ふ、ふふ、あ、あなたって…」
「え、え、あの…?」
笑うとまだわずかに頭が痛む。それでも笑いを止められないWiz娘と、それを見て今度は教授娘のほうが目を瞬かせる。
「いえ、ね…ごめんなさい、笑っちゃって。攻城戦で会う時はいつも元気なのに、今日はそんな顔してるから…」
「えっ、そ、そんなおかしな顔してる?」
慌てて顔を触って確かめる様子を見れば、なおさらおかしくて。
口元に手を当てて、前かがみになって。必死に堪えようとするけれど、笑い声が零れるのを止められない。
「そうじゃなく、て…ふふ、そんなしおらしいあなた見るの、初めてなんだもの」
「へ…?…あ…だ、だってそれは…飲みすぎの原因があたしだなんて聞かされたら悪いなって思うし…」
ますます小さくなる様子を見ていると、その飲みすぎで苦しんでいたこともどうでもよくなってきた。
ギャップがありすぎて、目の前の彼女が宿敵の彼女と一致しないせいもあるのかも知れない。
ようやっと笑いが収まってきたのを感じて、こほんと小さく咳払い。
「ずっと立ち話もなんだし、入ってきたら?」
と、声をかけながら手招き。
びっくりしたような、目を見開いた表情もどこかおかしくて、また噴出しそうになるのを何とかこらえる。
「い、いいの…?」
「ええ、わざわざ薬まで持ってきてくれたんでしょう?…お見舞い、ってやつよね」
おっかなびっくりといった様子で教授娘が中に入ってくる。
272名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:57:04 ID:kF/WVFLE
「…あなたでもそんな風に歩けるのね」
「へ?何いきなり」
手近な椅子を勧められて、殊勝な顔で座りながら教授娘は不思議そうな顔になる。
「だってあなたときたら、いっつも凄い勢いで向かってくるじゃない」
その後、あれこれされてはしまうのだが。なぜだろう、嫌な気分にならないのは。
「あ、だってほら、あれは攻城戦じゃない。いくらあたしだって、病人の前では静かにするよぅ」
拗ねたように教授娘が唇を尖らせた。唇に視線がいってしまって…思わず、どきりとする。
タイミングが悪かった。丁度そのことを考えていただけだから。…なのにかすかに頬が熱を帯びた気がする。
「どしたの?…あ、熱でもでちゃった?」
そう言いながら額へと手を伸ばそうとしてくるのを見て、慌てて手を振る。
「い、いいえ、なんでもないわ。ちょっと考え事してただけ…」
深呼吸をして、こほんと誤魔化すように咳払い。
少し落ち着いた頭を働かせて言い訳を考える。
「あなたがいつもと違いすぎるから、きっと驚きすぎて血の流れもおかしくなっちゃったのよ」
笑いながらそう言って誤魔化す。
まだ体の中におかしさが残ってたせいか、自然な笑みを作れたようだ。
「そんなにおかしいかなぁ…なんだかあたし、いっつもばたばたしてるみたいじゃない」
段々と口調が砕けてくる。いつもの調子が出てきたようだ。
「それはもう。いつもの明るいあなたはどうしたの?って感じだったもの」
なんて軽い口調で返しただけ、だったのに。
ふと、教授娘が黙り込んだ。
「…え、どうかした、の…?」
自分に何か失言があっただろうか。思い返してもそれらしいものはない。
様子を伺うように覗き込むと、ぎゅっと唇をかみ締めて顔を赤くしていた。
「ちょ、ちょっと…?」
肩に手を伸ばして揺すると、びくん、と大袈裟なまでの反応。
ますます心配になって顔を近づけながら
「ちょっと、本当にどうしたの?急におなかでも…」
「違うのっ」
遮るようにぱっと教授娘が顔をあげた。不意をつかれ、Wiz娘は驚いたように見つめることしかできない。
「あ、あのねっ!あのね…違う、の…あたしがいっつも元気なのも、凄い勢いであなたに向かっていくのも…攻城戦だからじゃ、

ない、の…」
「…え…?」
突然のことに、上手く言葉が出てこない。
なぜだか、心臓の鼓動が早くなってきた。なぜ…?聞きたいのに、声が出ない。
「あたし、あたし、ね…あたし…」
「う、うん…」
見つめられる。…その瞳が潤んでいたからますます高鳴る心臓を押さえられない。
「あなたのこと…ずっと前から、知ってたの…あの砦で初めて会った時よりずっと前に…」
「…え…?」
言われて、よく見てみる。…見覚えは…あるような、ないような…。
「覚えてなくても、仕方ないよ…だって、時計塔ですれ違うくらいだったんだもの」
アルデバラン時計塔。魔法使いたちの有名な狩場である。
…そういえばもう、どれくらい行ってないだろう…?
Wiz娘が考えに沈み沈黙しているのを気にせず、教授娘の言葉が続く。
「最初はね、応対しきれない時にクァグマイヤかけてもらっただけだったの。
 …お礼言おうとしてもすぐ行っちゃうんだもの…だから、何度も探しちゃった」
ただの昔話、のはずだ。…なのにどうして彼女はこんな顔をしているのだろう。
…こんな、幸せそうな顔を…。
「結局あなたを見つけたのは何日も後になってから。さすがに今更…でしょ?
 何も言えずに、時々あなたを見かけるたびに目で追うだけだった…。
 ふふ、すごーく几帳面な倒し方するんだな〜って思ってた」
「…な、なんだかそう言われると…すっごく恥ずかしいんだけど…」
そう、恥ずかしい、だけ。
だから顔が赤くなってもおかしくない。Wiz娘はそう自分に言い聞かせる。
「でも、ある日からぱったり見なくなった。…なんでか、探しちゃったよ。
 そしたら、あなたのギルドがGvGで有名になってきてたの聞いてさ、そっちに行ったのかって」
「あ…あの、頃…」
少しずつ記憶が戻ってくる。そういえば、あの頃よく見かけたセージは…。
面影が、ゆっくりと重なっていく。そう、この子だったと…。
「よくわかんないけど、だったらあたしも追いかけようって。でも、あたしその頃は一人で戦うための力しかなかったから…
 …がんばった。がんばって、転生して…それからもがんばって…運良く今のギルドに入れて…」
がんばった、と軽く言う彼女。でも、その重さはわかってしまう。
自分でも辛かった道、まして彼女は完全な対人特化…想像もつかない。
「やっとあなたに追いつけた時…はめがはずれちゃった。みんなもびっくりしてたもの」
なんて、教授娘は笑った。…しかし、Wiz娘は笑い返せなかった。
よくわからない何かが、胸に迫ってくる。
「その時…気づいちゃったの。私がなんでこんなに一生懸命だったか
273名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:58:44 ID:kF/WVFLE
「…それは…どう、して…?」
呼吸をするのさえ上手くできない。自分の体が自分のものでないような、もどかしい感覚。
視線が外せない。…外したくない。
「あたし…あたし…」
訪れる、沈黙。
言葉を急かすでもなく、ただ待っている。言わせてあげないとだめだ。そう、Wiz娘の中の誰かが言っている。
そして、それはWiz娘自身にもわかっていた。
「あたし…あなたのことが…ずっと好きだったの…」
「…うん…」
「ご、ごめん、ね…おかしいよね、女同士なのにこんなの…でも、そうだってわかっちゃったの…
 でも、こんなこと言えないから…だから、あなたにだけあんなスペルブレイカーを…ごめんね…」
少しずつ言葉が聞きづらくなっていく。かすれるような声…泣いているのだろうか。
かける言葉を捜す。こんな時にどうしたらいいかなんて知識はない。
だったら心に聞いてみる。しばらく沈黙が落ちた中、Wiz娘が口を開いた。
「私のほうこそ謝らないといけないわ…今、ようやっとあなたのこと思い出したんだもの…」
「…え…」
ゆっくりと、教授娘が顔をあげる。堪えようとして零れ落ちた涙を拭うのも忘れて、呆然とした顔で。
「でもね、思い出したんだけど…あなたのこと、よく知らないから…ごめんね。
 だから、あなたの気持ちに応えられるかはわからない。でも…」
そっと自分の唇に指先を当てる。何度も触れた彼女の感覚を思い出す。
「でも…あなたの…その、えっと…スペルブレイカー…嫌じゃなかった、よ…?」
嘘はない。自分の心の教えてくれるままに、言葉が、微笑が零れた。
信じられないものを見るような顔のまま、教授娘の顔が小さく左右に揺れる。
肩に置いたままだった手を引くと、そのままWiz娘の胸へと倒れこむように抵抗なくもたれかかった。
「ほんとうよ。…そりゃ、すっごく恥ずかしかったし、ばかー!って思ったけど…
 そうなのよね…どうしてかしら。嫌、ではなかったのよ。
 …だってほら、だったらマスクでもしとけって話しじゃない」
「…あ…」
俯いたまま、教授娘は唇に手を当てた。…今すぐにでも蘇ってくる、感触。
思い出しても思い出しても、それが布や仮面で遮られたことは…なかった。
「まあ、今日のあなたの大人しさに誤魔化されてるのかも知れないけど、ね」
「そ、そんな、こと…わかんない、けど…」
それが、冗談めかした言葉であることはわかる。でも、恐くてしがみついてしまう。
…拒絶は…されなかった。逆に、抱き寄せられる。
言葉も、その柔らかな腕も…嘘を言ってない。
それが少しずつ頭に、体に浸透していくにつれて冷え切っていたような体の芯から、熱が生まれてくる。
恐かった。もう、恐がらなくていい…そう、理解できて。
…涙が溢れてくるのが、止められなかった。
そんな教授娘を抱きとめたまま、Wiz娘は宥めるようにその頭を撫でる。
すすり泣く声だけが聞こえる、穏やかな沈黙。
やがてそれも静かになってきたころに、ふとWiz娘の悪戯な笑みが浮かぶ。
「ああ、でも一つだけどうかして欲しいことがあったわねぇ…」
「えっ…」
弾かれたように教授娘が顔をあげる。驚きに目を見開いている表情へと、笑いかける。
「…それはね…もうちょっと雰囲気のあるほうがいいかなって」
こんな風に。そうささやきながら、掬い上げるように頬へと手を伸ばす。
言っていることが理解できていないのか、驚きの表情のまま教授娘は動くことができない。
その瞳を覗き込むように微笑みながら、ゆっくりとWiz娘の顔が寄せられていく。
「目を、閉じて…?」
小さなささやきに、慌てて目を閉じる、そんな仕草もなんだか可愛くて小さな笑みが零れる。
そして、そっと…本当にそっと、壊れ物に触れるかのように優しく触れ合う唇。
ただ触れているだけなのに、その柔らかさと流れ込んでくる熱の感じられる、静かな、キス。
どれくらいそうしていただろう…ゆっくり、ゆっくり…名残を惜しむかのよう、離れた。
「ふ…ぁ…」
呪縛から解放されたかのよう、大きく息を吐き出しながら倒れこんでくる教授娘を、Wiz娘は抱きとめる。
「ふふ…そうね、やっぱり私はこういうキスのほうがいいな…あなたは?」
問いかけて、また顔を覗き込む。濡れた瞳のまま教授娘は顔をあげて
「あ、あたしも…っ…こっちのほうが、いい…」
恥ずかしそうに小さな声で。でも、確かに。
そう返す姿が可愛くて、思わず抱きしめる。
そうして、また頬を手で捕らえて。今度は二人、距離が縮まるほどに瞼を伏せて。
もう一度、二度…幾度となく重ねる唇は、啄ばむような熱を帯びていく。
教授娘の腕が伸びて、首に絡みつく。昂ぶるほどに求め合っていく口付け、音が響くのにも気づけないほどに。
唇を押し付けあうだけでは足りるはずもなくて。
どちらからともなく唇をひらけば、待ちわびたようにてらつく舌が絡み合う。
求め、食むようにしながら吸い上げ。交じり合った蜜を喉に流し込めば、それだけで恍惚のため息がこぼれてしまう。
幾度も幾度も飽くことなく唇を求めながら、もっと、と求めるように体をすり合わせる。
少しずつ、少しずつWiz娘が押され…ふぁさり、ベッドへと押し倒された。
唇が離れてしまっても、体を離すことができなくて。
抱き合ったまま、浅く早い呼吸を繰り返す二人。
しばらくそうして、口付けの余韻に浸っていると…教授娘がベッドへと体をあげてきた。
まだあまり力の入っていない様子ながら上体を起こし…馬乗りのような格好になりながら、口を開いた。
「…お願いが、あるの…」
「…え…なぁに…?」
274名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:59:27 ID:kF/WVFLE
まだキスの熱に侵されたままの潤んだ瞳のまま、真剣な表情。
その表情に、姿勢を正そうとするかのよう、身じろぎをしながらWiz娘は答えた。
しばらく、迷うような沈黙。そして。
「…あたしを、抱いて…あたしを、女にして…っ」
「えっと…なんだか唐突、というかなんというか…」
予想していた言葉と、予想以上の真剣さ。戸惑うような表情になるも、拒絶のそれではなく。
どうしたの?と優しく問いかけてから数秒、答えが帰って来た。
「あたし…明日から変わらないといけないから…でも、まだ勇気がなくて…」
「…え…?…あ…そっか…」
「だから、あなたがあたしを変えて…あたしに、勇気をくださいっ」
言葉の勢いそのままに、教授娘が覆いかぶさってくる。
そうして、また求められる唇に、反射的に応えてしまう。
「まったく、まだ答えてない、のにっ」
そう小さく零すも、背中に腕を回すのは、最初から受け入れるつもりだったからだろうか。
マジシャンにも似た露出度の高い背中を抱きしめて、ゆっくりと背中に指を這わせる。
それだけで、ひくんと体が震えるのがどこか面白くもある。
「…敏感なの…?それとも、敏感になっちゃってるの…?」
「えっ、ち、違っ…あんっ!」
恥ずかしそうに否定しようとした矢先、背中を滑り、一気に撫で下ろす指先。
真っ赤になって顔を埋めるのを見れば、目に入った耳朶へと軽くキス。
背中の滑らかな感触を楽しみながら、ゆっくりと指を這わせて…ふぁさり…胸を覆う衣装を脱がせてしまう。
「あっ…ぁぅ…や、やっぱり恥ずかしい…っ」
「もう…そんなこと言ってたら、ちゃんとしてあげられないよ…?」
しがみついて隠そうとする様子が可愛くて、きゅっと抱きしめて耳朶にキス。
そのまま、くるんと寝返りを打つようにして体を入れ替える。
「きゃっ…あ…や…」
「…だぁめ。ちゃんと、覚悟しなさい?」
なぜだろう、こんなに大胆な行動に出られるのは。
そんな疑問が一瞬だけ脳裏を掠めたけれど、すぐに組み敷いた彼女へと意識が奪われる。
顔を寄せて、キス。幾度重ねても飽きないその唇に取りつかれたかのよう、貪るように。
何度目か、唾液をこくんと飲み下した教授娘がまた両手を首に絡めてくる。
目を細めて口付けに没頭しながら、ゆっくりと背中から手を抜く。…胸を覆う布と一緒に。
夢中になって気づいてなかった教授娘も、胸に触れられた瞬間にいやでも気づかされた。
「あんっ!や…なんでこんな、に…っ」
「いいじゃない…もっと感じて欲しいな…」
指を動かすたびに甘い声が響く。その官能的な光景に自身も飲み込まれていくような感覚。
片手に余るほどのたっぷりとした量感を持つ柔らかな膨らみを、そっと指で包み込む。
手触りを確かめるように、ゆっくり、ゆっくりと動かして
「…着痩せするタイプ?すっごく大きい…」
「やっ、言わない、でぇ…あんっ!そ、そんなに、したらぁ…」
懇願の声も聞こえないのか、柔らかく形を変えるふくらみを弄ぶ指は止まらない。
次第に大きく動かしていけば、声も高くなっていく。
そんな反応が楽しくて、ついついいじめたくなってしまう。
「じゃあ、こんなことしちゃったり…」
「え…っきゃぁっ!あ、それ、だめっ、んっ、んぁっ!!」
きゅ、と膨らみの頂を彩る薄紅の突起を指で摘む。摘んだまま、手は動かして。
反対側の突起には、唇を寄せて…挨拶代わりの軽いキス。
唇で挟むと、ぎゅ、と抱きしめる力が強くなった。それに構わず、唇と指で突起を挟みつけて。
ちゅぅ、と聞かせるかのよう、音高く吸い上げる。
「ふぁぁっ!!あ、そんな、吸っちゃだ、めぇ…やぁんっ!!そんな、した、らぁ…あふっ!」
びくん、びくんと跳ねる体、響く甘い声。
何度も何度もその突起を吸い上げるたびに腕の力は弱くなり、やがてぱたりとシーツに落ちた。
275名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 04:59:45 ID:kF/WVFLE
「ふふ…もうとろとろになっちゃいそうなの…?」
唇で乳首を、片手で胸を愛撫しながら、器用に自らも服を脱いでいく。
そうして、体と体、肌と肌を重ね合わせた。
柔らかな、どこまで柔らかな、全てを包み込んでくれそうな体。
体を重ねる、その意味がわかるような気がした。
重なるのは、体だけでなく…心まで。
だから、胸と胸が触れ合うように、体の全てが重なるように体を寄せる。
「いいよ…とろとろになっちゃって…?」
「あっ、ま、まってっ、まっ、ああっ!」
止まることなく、指先が肌を伝っておりていく。
下半身を覆う布をめくりあげ、滑り込み。腰を覆う薄布を迷うことなくずりおろした。
それだけで羞恥に染まった頬へと、軽く唇を落として。
直接、指で触れた。
「ひぁぁっ!!こんなっ、ああっ!!」
「…まだ触っただけ、なのに…かわいいなぁ、もう」
身を捩じらせて悶える顔を見つめながら、幾度も唇を落とし。
そうしていながら、指先はゆっくりゆっくりと溢れる泉の入口を撫で回して音を立てる。
とろとろに溢れる蜜を、敏感な突起に塗り込んだり、時に転がしたり。
そのたびに、甘くも追い詰められたような声が上がり始める。
「…そろそろ…かな…?」
「ひやっっ、こ、これ、いじょっんぁっ、あ、あああっ!!!」
もはや抗議の声すら艶っぽい誘う声にしか聞こえない。
誘われるがままに指が…ゆっくりと沈められていく。
「ふぁっ、あああああっ!はいって、くるぅ…んぁっ、あああっ!」
「中…すっごくとろとろで…あったかぁぃ…ほら…気持ちよくなって、ね?」
そう囁いて、耳朶にキス。
ゆっくりと、ゆっくりと。体に負担のないようにと優しく指を揺するだけなのに、教授娘の体は跳ねる。
指を動かすうちに、ざらざらした感触を指に感じた。
「ここ…かな…?」
そうつぶやくと、指の腹でそのざらざらを集中的に撫でこすった。
「やぁぁぁぁぁっ!!それ、だめっ!!す、すごいのっ!すごすぎなのぉ!!!」
髪を振り乱し叫ぶのをどこかうっとりとした瞳で見つめながら、指の動きを早くしていく。
声も枯れそうなほどにまで追い詰めて。
敏感な肉芽に親指をあてがうと、一緒に撫でこすり…転がす。
「あっ、あっ、ああああっ!!!だめっ、あっ、んあっ!ふぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
一際大きな声をあげ、体を跳ねさせる、その体を抱きしめる。
どれくらいの時間が経ったろう。やがてくったりと力が抜けたのを感じれば、優しくベッドに横たわらせ。
「…んふ…とろとろに…なれた…?」
「ふぁ…あ、うん…いっぱぁぃ…」
まだ夢現の瞳のまま微笑むのを見れば、自然と唇が寄せられて。
ちゅ、ちゅ、と小鳥が啄ばむような軽い口付けが繰り返される。
抱き合ったまま幾度も唇を求めあううちに、また体が絡み合い…戯れは、夜が明けるまで飽きることもなく…。
276名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 05:00:00 ID:kF/WVFLE
翌朝。
「…お役に立てたかしら?」
「うん、大丈夫っ…ありがとう、無理なお願い聞いてくれて…」
はにかむような笑顔で玄関に立つ教授娘と、それを見送りにきたWiz娘。
二人とも、満ち足りていながらどこか恥ずかしげでもあって。
「いいのよ、私も…たっぷり、可愛い顔を楽しめたから」
「あ、あわっ!そ、それは言わないでよぉ〜!」
顔を真っ赤にしながら焦る様子に、人差し指を立て、唇にあてて。しー、とお静かにのジェスチャー。
慌てて口を両手で押さえるのを見て、また笑いそうになるけれど何とか堪える。
「じゃあ…いってらっしゃい。新しいあなたに会えるの、楽しみにしてるわ」
「うんっ…あのね、一番に見せにくるから!またね!」
「ええ、また」
そう言って手を振って見送る。元気に駆け出した教授娘は何度も振り返っては手を振ってきて。
そのたびに、何度も何度も振り返して…その姿が見えなくなるまで、そこで見送っていた。
結局流されてしまったような気もするが、妙に清清しい。
…案外自分も悪い気はしていなかった、そういうことだろうか。
そんなとりとめないことを考えているうちに、ふと思い立つ。
ギルドマスターが起きていることを確認して、個人通話。
「もしもし、マスター?…朝早くからごめんなさい。例の同盟の件なんだけど…」
確かめるつもりなら早いほうがいい。
一緒の時間を作る方法なんていくらでもある。
やれることからやっていこう。きっと、彼女となら楽しいから…。
277名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 05:01:02 ID:kF/WVFLE
以上です。お目汚し、失礼いたしました。
それでは、♀×♀スレのさらなる発展を祈願しつつ、これにて失礼いたします。
278名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/13(水) 16:45:46 ID:Fl.hI1Vg
GJ!!
レズキススキーには堪らんかったです(*´Д`)
279名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/14(木) 02:31:11 ID:TRi6HfgE
>>268
某♀WIZスレ住人&レズ好きとして貴方に感謝を捧げます。
280名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/15(金) 03:25:05 ID:odfp/Hv.
GJ!そしてお疲れ様です。

ところで教授娘は何に変わるんだろう・・・転生ではない生まれ変わり?
281名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/15(金) 04:36:19 ID:d5VS3jKQ
ヒント:アユタヤパッチで何かが起こる(起こった)
282268sage :2005/07/15(金) 07:59:37 ID:ud940aBg
元々が、

194 (○口○*)さん sage 05/07/07 06:10 ID:y69Skii7
教授娘:7/12 18:00以前の♀Sage
女教授:7/12 18:00以降の♀Sage

202 (○口○*)さん sage 05/07/10 16:03 ID:xw+lbOxo
目隠しがツボとはコアだな・・・

>>194
教授娘:7/12 18:00以前の♀Sage(処女)
女教授:7/12 18:00以降の♀Sage(大人)

206 (○口○*)さん sage 05/07/11 23:09 ID:KRkDS5fm
>>202
だれに捧げたんだ(*ノノ)

207 (○口○*)さん sage 05/07/11 23:41 ID:TSGVZtTb
それまでずっと悪戯してたWiz娘に。

という流れの中で生まれたネタですから、住人じゃないとわかりにくかったですね、すみませんです。
皆さんレスありがとうございました、また次もがんばります!
283名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/19(火) 04:06:27 ID:iH7UFxFk
226たんマダー?
284226たんsage :2005/07/20(水) 22:52:59 ID:GUQAFPc6
転生したメインキャラを
285226たんsage :2005/07/20(水) 22:54:09 ID:GUQAFPc6
…失礼。
転生したメインキャラを育成しまくっておりました…
現在サポート用の養子を自分の垢に作り育成中ごめんなさいごめんなさい
286名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/21(木) 03:06:36 ID:Tre/DaQ6
つまり226たんは養子システムをネタにするために
わざわざ養子キャラを作っているんだよ!!

ほわっとアイデアができるときまでお待ちしております。
287名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/21(木) 11:46:00 ID:LRuAAd8.
>>285
育成がんばです!
投下は義務ではないですし、そうやってROしてるうちにネタができることもありますし!
288名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/22(金) 03:03:58 ID:UpYgPM5o
文神の皆様に触発されて書いてみました。
いざ書いてみると、本当に難しいですね…。(とくにえっちしーん
結局長くなってグダグダになってしまったかも…。

そして投下するのにえらく緊張する今日この頃!
それでは投下させていただきます。
289名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/22(金) 03:05:06 ID:UpYgPM5o
「はぁぁ……」
宿の一角にあるバーのカウンターでグラスを揺らしながらため息を漏らす。
転生してから何度目のため息かな…。
あたしの名前はティルファ 職業はスナイパー、転生してからもう3ヶ月ほど
今ではかなり強くなって、どんな敵もねじ伏せる自信がある。
「無理だよねぇ……絶対…」
あたしにはねじ伏せたい相手がいる。
ねじ伏せて、ひぃひぃ言わせて、あたしの物にしたい相手。
つまり、このため息は恋の病みたいなもんだ。
「まーた、恋のお悩み?」
くすくす笑いながらそう尋ねてきたのは、同じギルドのハイプリースト。
たしか狩りが終わって一緒に飲みに行こうって誘われて
あぁ、また悪い癖が出ちゃったわけか…
「お酒が入る度に凹むんだから…いい加減勘弁してよ?」
意地悪くそう言うが、気分は害していないらしい。
お酒で軽く上気した頬、濡れた唇…色っぽいなぁ
胸もあたしよりおっきいし……。
「な、なに…? どうしたの…?」
気がつけばやや引きつった表情でこちらを見ている。
まあ、睨むような目で体中舐めるように見られては落ち着かないのだろう。
「スタイル…いいなぁと思って。」
「もう酔っ払った?大丈夫?」
今度は心配そうな顔で見つめてくる、可愛いなぁ。
思わず抱きしめたい衝動に駆られるが、ここは我慢。
残念ながらあたしの片思いのお相手は、この娘じゃない。
この娘には悪いけどもう寝よう。
そして明日、もう一度あそこへ行こう。
ぐいっとグラスの残りを一気に開けて言い放つ。
「寝る!」
「はいはい、お休みなさい。」
この会話も毎度の事。
あっちもさして引き止めず、あたしは邪魔されることなく自分の部屋に戻る。
部屋に独りになると、急に切なくなる。
これも、いつものこと。
「ぐす…」
涙が出てきた。情けない…。
「うあああぁ…!」
みっともなく声を上げて、泣きじゃくる。
どうして…あんな人を好きになっちゃったんだろう。
決して、手に入らないあの人をなんで…。
そう、あたしの恋のお相手は────
290名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/22(金) 03:05:25 ID:UpYgPM5o
────チュンチュン・・・
「んぁ・・・」
小鳥の鳴き声で目を覚ます。
どうやら泣き疲れてそのまま寝てしまったらしい。
これも、いつものこと。
もそもそと体を起こし、洗面所に行って鏡を確認する。
「うぁ…酷い顔……」
少しだけ、気持ちを切り替えよう。
備え付けのバスタブにお湯を張っていく。
この部屋の売りは、魔法の力でちょうど良い熱さのお湯がすぐ使える…だったかな。
そんな事を思いながら手早く服を脱ぎ、裸になる。
鏡の前で、そのままポーズ。
「そんなに…悪くないよね…?」
(胸もお尻も少し小さめだけど、無いって訳じゃないし・・・)
そんな事を考えながら揉んだり突いたり。
夢中になってるとバスタブからお湯が溢れそうなのに気づく
「わ・・・やばっ・・・」
慌ててお湯を止め、桶にお湯を汲んで体にかける。
確かにちょうど良い熱さ、気持ち良い。
もっと心地良い熱さを味わいたくて、湯の中に体を沈める。
「んぁぁぁ・・・♪」
思わず声が漏れる、乙女としては少し失格かな?

心地よい熱さが、心を蕩かしていく。
「ふぁ・・・んっ・・・」
気がつけば、湯の中で自分の胸を揉んでいた。
いや、違う、この手はあの人の手。
あの人に、愛撫されてる。
無理矢理そう思い込み、自らを慰める。
「ひゃあっ…! そこは…」
あの人の指がついに存在を主張している乳首に触れ、優しく擦りあげてくる。
気持ち良い・・・。
「んんっ…!」
乳首を強く摘まれ、軽く引っ張られる。
そしてもう一方の手は、足の間に無遠慮に割り込んでくる。
「ひゃぁっ…!?」
いきなり体の中心を弄られて、思わず高い声を上げる。
「そこは…だめだよぉ…んぁあぁっ…!」
あの人の指が入り込んで中をかき回してる…。
そう思うだけで体の奥が熱くなって、蜜が溢れてしまう。
もうダメ……
「ふぁっ…んぁぁっ…ふぁあぁぁぁっ…!!!!」
体を何度もビクつかせて達してしまう。
「はぁ…はぁ…」
また、しちゃった…これからあの人に会いに行くのに…
体が熱い…頭がぼーっとする…
のぼせたみたい…
立ち上がろうとすると酷い立ちくらみ。
あたしの馬鹿…。


やっとの事で這うようにして風呂場を出て、クラクラする頭を押さえながら身支度をする。
ほんとは横になって休みたいけど、あの人とお茶の約束がある。
何度も何度も話しかけてやっと貰ったチャンス。
向こうに着くまでには、気持ち悪さも収まってる…ハズ…
身支度を終えて部屋を出ると、待ち受けてたように声が掛かる。
「おでかけ〜?」
声の主は昨日の夜のハイプリーストの彼女。
「あ、うん。ちょっと約束があってね。」
「意中の人と?」
鋭い…。
最近この人に心が見透かされてる気がしてならない。
「そんなところだよ。」
内心の焦りを表に出さないようにそっけなく答える。
「ふぅーん…」
訳知り顔で頷くハイプリースト。
まさか、相手のことバレてる…?
そんなことあるわけ無いか。
あの人のことを漏らした覚えもないし。
「とりあえず、行ってくるよっ!」
そういって駆け出す。
見送る視線が痛かった気がするが、あまり気にしないことにする。
291名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/22(金) 03:06:01 ID:UpYgPM5o
首都は今日も快晴、熱いくらい。
宿から出て、カプラサービスへ向かって走る。
転送サービスは便利なのだが、目的地まで一気にいけないのがもどかしい。
カプラさんに話しかけると、いつもの笑顔でいつものご挨拶。
「いらっしゃいませ!カプラサービスはいつも皆様のおそばに…」
全部聞いてやる必要は無いから、言い終わる前に注文する。
「ゲフェンまで転送お願いっ!」
代金を押し付けるように渡すと、ふっと軽くなる自分の体。
目を開けるとそこはゲフェン。
体が動くようになると同時にまたカプラさんまでダッシュ。
「いらっしゃいませ!カプ…」
「アルデバランまで転送お願いっ!」
「いらっ…」
「ジュノーまで転送よろしくっ!」
同じ事を何度か繰り返して、賢者の都市ジュノーへ。
空中に浮いているこの都市は、高いところにあるせいか首都よりも大分涼しい。
火照った体を冷ましながら、目的の場所まで歩いていく。

しばらく歩くと、大きな建物が見えてくる。
「いつ見てもおっきいなぁ…」
セージキャッスル
賢者たちの最終試験場であり、また内奥部にはユミルの心臓を抱えるジュノーの中心となる建物。
ここに、あの人と会う為の鍵がある。
あたしは躊躇いもなくその建物の中に入り、もう何度も通った道を歩いていく。
目指すのは、最近発見されたといわれるユミルの書が安置されてる部屋。
部屋を管理する人に軽く挨拶をして、本に触れる。
本に軽く念を送ると、何者かが答えて体が転送されていくのを感じる。
転送が終わったのを感じて目を開けると、目の前には空に浮かぶ石畳。
一週間に最低三度は足を運ぶわたしにとっては馴染みの場所。
この奥にあの人が居る…。
思わず心が軽くなり、弾むようにステップを踏みながら歩いてしまう。
道の両脇に居る英雄たちに軽く手を振りながら神殿の再奥部へ
少しだけ開けた広場のような場所に、彼女は居た。
神々しいオーラに包まれて、背中の翼を羽ばたかせ、金色の髪をたなびかせて…
赤と青の左右で違う瞳があたしを捉えて、にっこりと微笑む。
ああ…、その表情 くらっとくる…
柔らかそうな唇が開いて、言葉をつむぎだす。
「そろそろ来る頃だと思っていました。ティルファさん」
柔らかく微笑んだまま、彼女はそういった。
「お久しぶりだね、フィー。」
そう返すのがやっとだった。

そう、彼女があたしの片思いのお相手。
さらに強い力を求める者を転生に導く戦乙女。
転生するために初めて会ったときから、あたしは彼女にお熱。
なにせ、転生して全ての記憶を失ったはずなのに、彼女の事だけは頭の中に鮮明に焼きついてるくらい。
それから、何度もここを訪れた。
それこそ1レベル上がるごとに、彼女のところに顔を出して報告した。
彼女はあたしの報告を全部聞いて、まるで自分のことのように喜んでくれた。
記憶をなくして不安な心を癒してくれたのも彼女。
そんな優しい彼女をどんどん好きになっちゃうのは当たり前だよね…?
スナイパーに転職する時、ご褒美に色々教えてもらったのは今も覚えてる。
フィーという本当の名前のことも、その時に聞いた。
名前を教えるのはあたしが初めてだという言葉に胸が高鳴ったのはいつまでも忘れられないだろう。
292名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/22(金) 03:06:49 ID:UpYgPM5o
「ティルファさん…?」
呼びかけられてはっと我に返る。
どうやら、昔を思い出してぼーっとしてしまっていたらしい。
「大丈夫…ですか?」
気がつけば目の前にフィーの顔。おでことおでこがぶつかりそうな距離にふわふわと浮いている。
「な…ちょっと…!?」
「動かないでください。」
そっとおでこに当てられる手の感触。
少し冷たくて柔らかくて…。
あぁ…ヤバい…。
「すごく、熱いですよ…。体調が悪いなら無理して来なくてもいいのに…。」
泣きそうな顔でそんな事言われたら逆効果。
確かに今朝お風呂でのぼせたけど、今の顔の熱さはその所為じゃない。
「お薬のみます? すごい効くのがあるんですよ。」
だんだんフィーの声が遠くなっていく。
もうダメ、我慢できない。
想いが行動となって爆発した
「フィー、好き…」
目の前にふわふわと浮いている彼女の体を抱き寄せる。
「きゃ…!?」
いきなり抱きしめられるとは思ってなかったのだろう。
驚きに目を見開き、困ったようにきょろきょろしている。
手に触れる羽の柔らかさが気持ちいい。
「もう…可愛いんだから……。ん…。」
フィーの柔らかそうな唇にあたしの唇を重ねる。
「ひゃ…!? んっ…んんん…ッ!」
おそらく、こんな事されるのは初めてなんだろう。
でも止めてあげない。止めるもんか。
翼をばたばたさせて暴れるフィーをしっかり抱きしめてちょっとだけ唇を離してやる。
「ティルファさん…なんで…こんな……んぅ…ッ!」
言葉の途中で開いたままの唇を塞いで、貪るように吸う。
夢にまで見たフィーの唇。
とても甘くて、美味しい。
「んんっ…はむ……ちゅぅぅ…」
フィーの口の中へ舌を進ませて、縮こまってる舌をつつく。
その度に大きく翼が震えて面白い。
上あごや舌の周りを思う存分ねぶり、満足したところで唇を開放してやる。
「ふぁ……はぁ……はぁ……」
未知の感覚に、抵抗する気が失せてるらしい。
石畳の上にへたり込み、ぼーっとこちらを見つめていく。
この子が頬を上気させて息を荒げる様子は、誰だって色っぽいと思うだろう。
それを今は独占している。
ゾクゾクする…。
「フィー…あたしは今まで、ずぅっとあなたのことを思ってきたの」
石畳に座り込んでいるフィーを抱いて、彼女の甲冑に手をかける。
「ティルファ…さん…まだ、何かするの……?」
「怖いことじゃないから、安心して…?」
怯えの混じった声であたしに問いかけるフィーを安心させるように頭を撫で、首筋にキスをする。
「ひゃっ…!」
首筋へのキスだけでこんなに可愛い声を上げるんじゃ、この先どんな声を上げてくれるんだろう…?
唇を離し、満足そうに微笑むと、あたしはフィーの甲冑を外し、さらにはその下のローブまで脱がしてしまう。
「すごい…綺麗…」
思わず声を漏らす。
一糸まとわぬ戦乙女の姿はとても神々しくて、そして完璧だった。
愛おしくてたまらない。
気がつけばあたしはフィーのお腹の辺りを撫で回していた。
「にゃっ…ティルファさん…もうやめてください……。」
泣き顔でそう言われても、もう遅い。
肌の感触を確かめるように撫でていた手を徐々に上に這わせ、そっと胸を揉む。
「うっわぁ…柔らかい…」
「ひゃっ…んっ…」
何かを堪える様に眉を寄せ、声を抑えるフィーにさらに劣情を刺激されて少しだけ力を込めて揉み続ける。
「んぁっ…だめです…だめぇぇ…」
手に力を入れるたびに可愛い声で鳴いて翼を震わせるフィー。
あたしだけのもの。
「フィー、気持ちいい…?」
控えめに存在を主張し始めた乳首を摘んで、優しく擦りあげてやる。
「分かりません……ひゃああっ!?」
どうやら乳首は弱いらしい。
「ふぅん…ならこれはどうかしら…」
とっておきの悪戯を思いついて、即実行に移す。
「はむっ…ちゅぅぅッ…」
乳首を口に含み、一気に吸ってやる。
「んぁぁっ! これ…すごいですっ…! んぁぁぁっ…!!」
乳首を責めた途端可愛い声で喘ぐ。
あぁ…可愛すぎる。
「もっと…してあげるからね?」
乳首を責めながら内股を撫で上げる。
「ふぁあぁっ…はぃ…」
控えめに頷くのを見て既に濡れ始めていた秘書をくすぐる。
「もう、濡らしてるんだ…。」
感じている証を指先で感じながら、そこに神経を集中させる。
一般的に集中力向上といわれるこの技は、細かい作業をするのに最適だ。
そのまま、濡れそぼった秘所を嬲っていく。
「ティルファ…さん…ッ! こんなの初めてで…私…私ぃっ…!!」
もう限界なのか、体をガクガク震わせながらあたしの指に溺れるフィー。
「いっちゃいなさい…」
さらに指の動きを早めて、フィーを責め立てる。
「私、もう…んぁっ…ひゃぁぁぁぁぁんっ…!!!!」
フィーが体を反らせ、羽を大きく広げて体を痙攣させながら達する。
あたしは満足げにそれを見つめて、強く抱きしめた。


「うぅ…ティルファさん、酷いですよ…。」
しばらく経ってフィーが口を開く。
「好きだったんだから、仕方ないでしょ?」
意地悪く答え、フィーの瞳を見つめる。
「そうかもしれませんけど…」
また、黙り込んでしまう。
「あ、あの…」
「うん?」
「次は、もうちょっと優しくしてくださいね?」
「またしても、いいの?」
「えぇ…嫌じゃありませんでしたから…」
「わかったよ。」
苦笑しながら答える。
「それと…」
「なぁに?」
「キス、もう一度してください。」
フィーを見れば、目を閉じてキスのおねだり。
あたしはそっと唇を重ねた。


フィーが、創造主に無理を言ってロードナイトに転生するのは、もうちょっと先のお話。
293名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/22(金) 03:08:08 ID:UpYgPM5o
以上です、妄想力全開で書いてみました。

感想とか頂ければ多分泣いて喜びますっ
それではお目汚し失礼しました〜
294名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/22(金) 14:02:58 ID:Hn53W/ZM
>>289
GJ!!まさかこんなネタを用意するとは…
脳内で神認定させてもらいますね。
あと、これくらいの長さが個人的には読み易くて好きだったり。
何にせよ、今後もご活躍に期待しています!
295名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/07/23(土) 05:16:59 ID:UwfutCpA
(*´Д`)ハァハァ
296名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/05(金) 03:53:56 ID:hayv2CO6
暑いので妄想する気力もない。
休みで外にでなくなったので刺激=ネタを得る機会も減る。
ネタ振りしたかったが、どうしたものか・・・。

と書いておけば会話が続くわけない
297名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/05(金) 04:09:13 ID:w9fFdOPw
キスシーンを書こうと思ったものの、
内容次第では18禁扱いになるのかどうか悩むところで。
その後18禁シナリオに続くかどうかも悩むところで…
ネタだけ貯めすぎたかなぁ。
298名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/05(金) 22:06:17 ID:nBLFqE/o
>>297
まず、なにがなんでも勢いにかまけて書く
そして、年齢制限に引っかかるかどうかを判断
大丈夫だったらここに投下、ひっかかったら18禁スレかえろだにUP
299名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/06(土) 00:38:06 ID:vLgjIb12
ここって年齢制限あるの?
300名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/06(土) 00:41:42 ID:5KUYtLUM
こっちは18歳未満は禁止…だよね?
301名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/06(土) 07:23:53 ID:4Hfaf9YU
っ〔スレタイ〕
302名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/06(土) 13:01:07 ID:pHZTDxX6
唐突に電波が来たんだけど文才ないんでパーツだけ。

少し前にダンサーの転職試験やったんだけど
試験のダンス用?にサンダルと貝殻二つ、とかいわれるよね?
あれってやっぱ貝殻は胸当てで、拾ってきた貝が小さかったら
ポロリもあるって事デスカ!
今までいっしょに頑張ってきたアコさん(仮)に見守られながら
頑張っておめかししたのに何度も転んじゃって
その上、転んだのははきなれないサンダル(アマツ風で鼻緒がついてるやつ)
で指の間がすりむけちゃったせいだったりとかね。
消毒〜とか言って舐められちゃったりしたらかなりエロスと思ったんだけど
どうなんだろー?
303名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/06(土) 13:42:50 ID:5KUYtLUM
貝殻が胸当て、というのはうにせのエロい人が随分前に日記絵にしてたな…あれはエロかった
しかしサンダルでそこまで考えるとは、いい電波受信しましたなぁw
304名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/07(日) 14:56:09 ID:g0ul.T4U
>>302
(*´Д`)
漏れをこんなにも萌えさせるなんて・・・・・・っ!
責任を持って書け、ぜひぜひ書いてくださいお願いします
305名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/15(月) 11:52:26 ID:jmL.wjwU
637 :(○口○*)さん :05/08/11 00:21 ID:Yj0PmUIq
ちょっと前の一連の流れで
「どうしても転職試験に必要な貝のむき身が見付からず
ある日寝ぼけた剣士子はお姉ちゃんクルセ子の貝を剥いて

なんて話を思いついた。さーどーしよう。


638 :(○口○*)さん :05/08/11 01:24 ID:7l5aOfRD
転職NPC「あー、残念だなあ。むき身が一個足りないからまだナイトにはなれないよ。」
転職NPC「ちょ、そんなに泣かないでよ」

ここで剣士子おねえちゃんが酔っ払いながら言ったことを思い出す
姉「むき身が足りないなら自前のを差し出せばいいのよwwwwww」
姉「何のことかわからないですって?wwwww」
姉「こうやってスカートをたくし上げて、「私の貝のむき身じゃだめですかぁ」っていうのよwwww」

剣士子スカートをひざの少し上まであげつつ
剣士子「あ、あの、、、、わわわわたしの貝。。。。。」
剣士子「//////」(赤面してうつむく)
306226たんsage :2005/08/19(金) 12:43:31 ID:sum589kU
>>153-159の続き、入ります。
もう少しねっとりしたかったんですが、あっさり気味になってしまい残念。
そのくせ、長いです。

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「お姉さん、逃げちゃダメですよ」
「わかっているわ…それより、本当にこれが済んだら帰してくれるのね?」
 …どうしてこんなことに。
「可哀想に。せめて、楽しむといいわ」
 丁寧に服をすべて脱ぎながら、哀れむようにアサシンが言う。
 …どういう意味?

 本当…どうして、こんなことになったのやら。
 私はベッドに寝て、何も着けず何も被らず、手足を伸ばしている。
 …間抜けも極めたものだ。
 剣士とアサシンの娘が、私の身体を見ている。
 夢魔であり淫魔である私の…サキュバスの身体。
 服を脱ぎ、装飾を取り除いた今はほとんど人間と変わりない。
 背中の大きな翼を除けば。

「でも、きっと逃げ出そうとしちゃいますよね」
「師匠、どこまでする気なの?」
「そうですね…お姉さんと心から仲良くなれるくらいかな?」
「この人、淫魔やってるくせに殆ど耐性ついてないんじゃ…」
「当たり前じゃない。私たちは犯す側の生き物よ」
 …性行為は、人間を惑わすためのもの。
 自分が感じたことなんかない。そんな必要は、ない。

「一回くらいされてみたいと思わなかったんですか?」
「思わないわよ。私に犯されて人格ごと崩壊した人間を何人も見てるのよ?」
「もったいない…癖になるほど気持ちいいのに」
「じゃあまずは、教えてあげます」
 笑顔。何を企んでいる、女狐め。
 私の責めを耐え、自我を保ったどころか、へたくそと言い放った小娘。
 一体、この私に何を教えるというのか。
「そんなに身構えないで…私は、もうお姉さんのこと嫌いじゃないですよ」
「何故?」
「お兄ちゃんに手を出さないなら、綺麗な女の人は好きです」
「……」
 複雑な表情を浮かべるアサシンと、笑顔のままの剣士。
「ふん」
 …どうだっていい。
 どうせ、私ではこの2人に…勝てないのだから。
 正面から戦いを挑んだとしても、勝てないだろう。
 にも増して今は、力の源である両の角を叩き折られている。
 悔しいが、今の私は人間の町娘程度の力しか持たず、魔力も行使できない。
 逃げ出すことすら叶うまい。アサシンが出張るまでもない、剣士の娘に腕を取られれば逃げられない。

「変な気を起こさないことね」
「大丈夫、逃げようなんて思わないようにしますから」
 戦って勝てぬのは自明。もし勝てても、例のプリーストが黙っていまい。
 本来、こういう場合こそが我々淫魔の出番となる。
 都合の悪い人間は全員快楽に狂わせて、自分の僕に変えてしまえばいいのだ。
 しかしどうやらこの娘には、それが通用しないらしい。

「好きにすればいいわ。それで気が済むのなら」
 どちらにせよ、逃げ出そうとする素振りでも見せればこのアサシンが黙っては居まい。
 それなら、言う通りにするのが一番早い。
 どうせ、人間に私たちの真似なんかできるはずが無いのだから。
 淫魔の技術は生まれ持った身体の特性…何もしなくても人間を堕落、発情させられる身体。
 この身体を活かさなければ、あり得ないのだから。
「やっぱり、興味はあるんですね」
「何がよ」
「まずは、お姉さんを気持ちよくさせてあげます。すごく幸せになれますよ」
「できるものならね」
「怯えているんですか?」
「まさか」
「こんな人間の小娘から、逃げたりなんかしませんよね」
「よく言うわ」
 これも挑発。
 …面白い。

「いいわ、乗ってあげる。でも、感じない方だと思うわよ」
「関係ないですよ、そんなことは…」
「…? ねえ。何だか背中がひりひりするんだけど」
 ベッドが湿っているあたりがちくちくと刺さるように熱い。
「さっき師匠がお漏らししたからじゃないですか?」
「そうか、聖水で淹れたコーヒー飲んだから。お姉さん、大丈夫ですか?」
「…屈辱だわ」
 こんな小娘のお漏らしの上に寝かされて、おもちゃにされるわけね。
 …もし同族から助けが来たりしたら、末代までの恥だわ。
 サキュバスとしてのプライドなんかもう、無いようなものだけど。
「大丈夫そうですね。じゃあそのままでいてください」
「ひどい待遇ね、この店は」
「そのままの方が力が入らなくて、逃げられにくいかなー、と思って」
 かちゃ、かちゃ。
 ご丁寧に、四つあるベッドの脚にロザリーを掛けていく。
「そこまでしなくても、逃げも隠れもしないし、できないわ」
「お兄ちゃんもわたしも、まめな性格なんです。これも全部お兄ちゃんが手間をかけて作ったんですよー」
 …迷惑な兄妹だこと。
「話していませんでしたけど、今日はお兄ちゃん帰ってこないんです」
「え?」
「モンスター退治が長引いてて、野営して明日帰るって連絡がありました。時間はたっぷりありますよ」
「…そう、最初から計算ずくだったのね」

 そこで、黙って見ているだけだったアサシンが動いた。
 裸のまま、ベッドに寝ているわたしの枕元に立って無遠慮に私の顔を覗き込む。
「師匠」
「ええ、始めていいですよ。お口で虜にしてあげて」
 くす、と微笑みを交わす2人。
 …気味が悪い。
「師匠ほど上手くないけど、我慢してね」
「く…」
 私の顔を見下ろして、目を細めて微笑む。
 そのままそっと顔を下ろして…
307226たんsage :2005/08/19(金) 12:44:03 ID:sum589kU
 ちゅ…。
 キスをされた。
「…ん…」
 思っていたのと全然違う、優しいキス。
 何故この娘、私なんかにこんな優しいキスができる?
 右手を私の首の下へするりと差し込んで、頭をそっと持ち上げる。
「…ん…ん」
 激しく吸われているわけでもない。乱暴に舌で愛撫されているわけでもない。
 ただ優しくキスをされている。
 冷酷な目をしていた暗殺者の、全く予想外の攻撃。
「お姉さんにリラックスしてもらうから、優しくしてあげてくださいね」
 こく。
 アサシンの娘が小さく頷く。
 それに合わせて、頭を支えている手も小さく沈められる。
 それだけじゃない。ゆるやかに上下に、左右に揺らしている。
 微かにだが、確かに揺らされている。

「…ん…ふぅん…」
 口から娘の口の中へ。鼻から娘の頬へ。熱く甘い息が勝手に漏れる。
 何だこれは。
 疑わしい。あり得ない。
 掌で支えたまま、首の後ろを指先で器用に探られる。
 その指先が探り当てたいくつかの点を優しく押すと、身体の力が勝手に抜ける。
「…ふぅぅ…ぅ…」
 マッサージして凝りでもほぐしているのかもしれない。
 そういうのとは違うのかもしれない。
 ぴちゅ、ぷちゅ。
 口ではかすかに、蜜が粘つくような音がしている。

「気持ちいいでしょう?」
 様子を見ている剣士が言う。
 ゆら…ゆら…。
 ゆさ…ゆさ…。
「ん…んふぅ…」
 すべてが優しくて丁寧で、心の奥までかああっと温かくなる。
 気持ちよくないわけがない。

 …待って。
 どうして…こんなに簡単に私は。
 思考がまとまらない。初めての感覚。
 私は今、どうなっている?
 それを考えることが、できない。

 強い眠気に襲われているようなのに、苦しくはない。
 聖水に焼かれる背中の、痺れる痛みすら忘れていく。
 勝手に目が閉じていく。

 ちゅぱ。ぴちゅ。

「ん…ん…ぅ!」
 危ない。
 待って。怖い。
 そう訴えたくても口は塞がれている。
 身体もくたりと弛緩して、動かせない。
 私の身体は、私よりもこの娘を信用している。
 娘のキスは、優しく私の身体に語り掛けてくる。
 大丈夫。任せて。怖くないよ。
 わたしの身体は、私の意志の命令よりもその言葉を信頼している。
 動け。抵抗しろ。おかしいではないか。
 いくら訴えても、指一本動こうとはしない。

 ちゅる…ぴちゅっ。
 恐る恐る、舌が入り込んでくる。
 私を脅かさないように、大切なものに触れるように、そっと。
「ん…ん…ふ…」
 優しい。
 何故、こんなに優しい?

 ゆら。ゆら。
 首と髪も、優しく触れられている。心地好い。
「……」
 何も言わず、私の顔を覗き込む。
 細い目に優しい笑み。暗殺者の表情ではない。
 でも何も言わず、キスをし続けて息の一つも乱さない。
 目が合うと、何故かどきっと胸が鳴る。

 ぴちゅ、ぺちゃ…。
 舌がそっと、私の口の中を進んでいく。
 口の粘膜が勝手に吸い付いて、擦れ合う。
「ん…んく…っ」
 温かい唾液が口の中に満ちている。
 熱い舌がそこにゆっくり沈んでいくと、不思議な甘さが広がる。
 だから、これは何。
 かああっと胸が熱くなる。
 これは、危ない。ダメだ。

 ちゅ…ぴ。
 舌先がぴとり、と私の上顎に触れた。
「…ふっ…ん……ぅ……ん…」
 じわあああ…っ。
 そこから、温かい何かが身体へ広がる。
 綿布を水に浸したように、身体中へ甘い熱が染み渡っていく。
 瞳に涙が溜まる。何故。

 ちゅ…ぺろ。
 舌は手前へと引き返し、歯の付け根をそっと舐める。
 じわあ。
 また、何かが身体中へ広がる。
 身体がぴくんと跳ね上がりそうな、くすぐったくて心地好い感覚。
「…んふ…ぅん…」
 跳ね上がりそうだが、跳ねられない。動かない。
 身体は動かないが、苦痛はない。
 跳ねる代わりに、ベッドの中へ身体が埋もれていくような感覚。

 そうして口をくすぐられながら、頭を支える手はゆらゆらと揺れる。
 揺り籠に揺られる赤ん坊になったような、安心感と温かさ。
 首と髪を優しく撫で、触れながら…ゆっくり、かすかに揺れる。

 ゆら、ゆら。
 上がって、下がって。
 ゆさ、ゆさ。
 優しく…揺られて…。
 ぷ…ぴちゅ…ちゅぷ…。
 …気持ちいい。

 浮いて…沈んで。
 浮いて…沈んで…。
 沈んで…沈んで…

 沈んで…。
308226たんsage :2005/08/19(金) 12:44:47 ID:sum589kU
「ぷぁ」
 うっとりした顔で、唇を離される。
「…ぁ…」
 口が閉じられず、2人分の唾液がとろりと零れて、頬を伝う。
「…気持ちよかった?」
 アサシンの娘が言う。
 …認めてはいけない。
 そう解っているのに、身体は勝手に頷いた。
 その表紙に、こくん、と唾液を飲み込む。
 …染み渡るような甘さだった。

「良かった」
 くすっ、と微笑む娘。
「…ぅ…」
 目が合うと、胸の奥がきゅううううっと鳴った。
 これは何?

「可愛い顔になりましたね、お姉さん」
「…どういう意味?」
「お姉さんが今されたキスは、特別なんです」
「でしょうね」
 これが普通だったら、私は夢魔を廃業しなくてはならない。
「しかもすごく上手になってました。さすがです。わたしより下手なんてとんでもない」
「…ありがとう」
 視線を逸らして照れた顔をするアサシンの娘。
 何故か息が苦しくなる。
 …この感情は、一体。

「お姉さん」
「何よ」
「彼女のこと、好きになりました?」
「…な」
 言われた意味がよく解らない。
「お姉さんが今されたのは、自分がまず優しく、相手に喜んでもらうことに一生懸命にならないとできないキスなんです」
 なるほど。手放しで納得できる説明だ。
 明らかにおかしいとわかるほど、優しかった。
「うわべじゃダメです。家族や恋人にするように。心から相手のことを好きにならなきゃできないんです」
「…それで?」
 言っていることは解る。
 …そうでなければ、あんなことはできまい。
 でも。おかしい。
 怪しすぎる。
 ほんの先刻まで、刃を向けられていた仲だ。
 加えて、好かれる覚えが全くない。

「会ったばかりの私にそこまでできる訳ないでしょう。好かれる理由もないわ」
 …思ったとおりに、そう言った。
 何故か急に涙が出そうになった。
 別に好かれたくなどないはずなのに、悲しんでいるのか。
 あのキスに込められた心や優しさなど、明らかに偽りではないか。
 つまり私を惑わすための道具だ。

「理由なんて関係ないんですよ。一緒に気持ちよくなりたい、よくしてあげたい人にはできるんです」
「…師匠、それ恥ずかしい」
「結局、何が言いたいの…?」
 …イライラする。
 こんな女狐の言葉に耳を貸すべきではなかった。
 緊張と混乱と、アサシンの娘に対する不可解な感情が胸の中で渦を巻く。

「師匠」
「ええ、お姉さんの髪とか撫でてあげてください。わかってもらえますから」
「どういうこと」
「気にしないで。身体、少し触るわよ」
 勝手に話を進められている。
 まあ、いい。相手の手口は理解した。
 もう、我を失うものか。
 見えている罠に引っかかるほど馬鹿ではない。

 そこでそっと、温かい掌が私の額に置かれた。

「…あ」
 顔が赤くなる。
「リラックスしていいわ。怖がらないで」
 言われるままに、勝手に目が閉じる。
 キスをしているときは聞けなかったけど、綺麗な声だ。
 緊張が嘘みたいに溶けた。
 そっと掌をずらして、私の目を覆う。
 反対の手で、私の手を優しく握る。
 …何故、こんなに安心する?

「ほら。お姉さんは、もう好きになっちゃったんですよ」
 答えるのが面倒くさい。
 だから聞き流す。
「淫魔さんは、相手のことを無理やりいやらしくさせますよね」
 そうね。
「わたしたちのやり方は、相手に好きになってもらうんです」
 …好きに?
「本当に優しく、気持ちよくしてもらえたら…誰でも、身体と心が勝手に恋をしちゃうんですよ」
 何か、怖いことを言っている。
「そうなったら心の底からその人を求めてしまいます。生き物ですから」
 自分の左手を握ってくれている手を無意識に握り締める。
「もう絶対に逆らえません。優しい母親や愛しい恋人みたいに」
 私がそうなってるということ?

「わたしたちの気持ちのこと、知らない人は偽りだって言うかもしれませんけど」
 偽りだ。
 そうでなくてはいけない。
 そうでなくては困る。
「お姉さんは、さっきのキスは偽りだと思います?」
「…そうでなくては、おかしいわ」
 …そのはずなのだ。
「私も師匠も、いつでも本気よ」
 だめだ。
 この言葉を望んではいけない。
 喜んではいけない。
「わたしたちは、綺麗な人と気持ちよくなるのが大好きです」
「もちろん、私も」
 小声で言う。
 力の限り顔を背けていたので、表情は見えなかった。
 だが、恥ずかしそうな声だけで不可解な感情が泉のように湧き上がる。

「普通の人が想像もできないくらい、気持ちよくなれます。
 普通じゃあり得ないくらい、可愛らしく乱れた姿も見られます」
 …私を、そうしようとしているの?
「そんな計り知れない幸せをくれる相手なら、心の底から愛せると思いません?」
「でたらめよ…」
「本当ですよ。すぐにわかってもらえます」
 怖い。
 怖い。怖い。怖い。
「そ、それを偽りって言うのよ…!」
「ひどい話。まだ信じてもらえないのね」
 苦しい。
 この娘に、嫌われたくない。
 植えつけられた感情なのに、拒めない。

「だいたい、お姉さんにそんなことは関係ないんです」

 ぞく。

 背筋がすうっと冷えていく。
 聖水の痛みが突き刺さる。

「だって、考える必要はないですから」

 …私が、恐怖している。

「誰に愛されるよりも、幸せにさせてあげますから」

 誤解していた。
 人間がサキュバスに、人心を惑わす術で勝るなど考えていなかった。
 生まれ持っての素養に頼らず、磨き抜かれた技術を甘く見ていた。
 この2人から見たなら、確かに私など井の中の蛙。
 そして、今の私は蛇に睨まれた蛙。

 剣も持たぬ剣士の少女に、かつてない恐怖と戦慄を覚えて震える私の身体。
 傍らで手を差し伸べるアサシンの娘。

「師匠、あまり怖がらせないで」

 罠と解っているのに、この手が離せない。
 瞳を覆う掌が温かい。
 心がこの娘にすがって離れない。

 底の見えぬ暗黒の上に立つ身に、下ろされた蜘蛛の糸のように。
 熱病に浮かされた幼児が、床で握り締める母の手のように。

 この細くしなやかな手が離せない。
 今離したら、きっと私は泣き出してしまう。

 手遅れだ。
 私は今、この娘に恋をしている。
 理解しても、心も身体も抵抗できない。言うことを聞かない。
 私の心と身体は、私よりもこの娘に依存している。
 甘すぎる罠に溺れきっている。
 私の理性がいくら警鐘を叩いても、耳を貸そうとしない。

 逃げようなんて思わないようにします、と剣士の小娘は言っていた。
 せめて警戒すべきだった。

 訂正すべきだ。
 今の私は、蛇に飲まれた蛙。
 蛇の存在を知らぬまま井戸を這い出た、愚かな蛙。
309226たんsage :2005/08/19(金) 12:45:30 ID:sum589kU
 さわ。
「…何?」
 処刑を待つ死刑囚のような気分で寝転んでいると、脇腹に触れられる感触。
 視界は遮られているので詳しくは解らない。
「わたしのことも好きになって欲しいんです」
 感触を確かめるように、ふにふにと脇腹を押している。
 今のところ、変わったことはないが…。
 今の私はまだ、罠にはまったという自覚がある。
 確かにアサシンの娘が恋しくて仕方が無いが、まだ客観的にそれがわかる。
 だが。
「や、やめて…」
「大丈夫。師匠は怖くないわ。あんまり」
 …この娘に言われると、弱い。
 このままこの2人に弄ばれて、私は私のままで居られるのだろうか。
 この意識は、いつまで存在していられるのだろうか。
「私も、貴方の気持ちよくなる顔が見たいの」
「……」
 髪をさらさら梳かされながら、そんなことを言われると。
 身体が緩んで動かないどころか、口も開けなくなる。
 顔ばかり真っ赤になって、涙が出た。

 つつ…つん、ふに、つつつ…。
 脇、臍、腿、膝、ふくらはぎ、くるぶし、足の甲、足の裏、指。
 探るような動きで触れていく。
 特に変化は無いように思う。
「やっぱり、普通の女の人ですね」
 基本的には変わりないはずだ。
「私も、特に変には思わなかったわ。折れてるけど角があるのと、あと翼があるだけ」
「ふむふむ。翼ねー」
 つん、つん、くいくい、つつ…。
 触診するような指の動きはまだ続く。
 これは2人ともに言えることだが、乳房や性器には一切触れてこない。
「師匠、時間かけるなら…その」
「そうですね、手か口を借りてしててもいいですよ。準備させてもらいます」
「ありがとう」
 ベッドの隣に椅子を持ってくると、脚を開いてそこに腰掛ける。

「こっち見てくれる?」
「…あ」
 丸見えの性器。
 見慣れたはずのそれは、愛しい人のものというだけでとても特別になる。
 思わず目を逸らしそうになるのに、逸らせない。不思議な感覚。
 心臓がどきどき言い出す。
「ちゃんと見て。とろとろになってるでしょ」
「……あ、う」
 ダメだ。
 顔が真っ赤になる。
 混乱する。興奮している。
「大分我慢してましたからねー」
 私の身体のあちこちを触れて回りながら剣士が言う。
 意識しないと気づかないほど軽く、性行為とはおよそ直結しないところを触れて回っている。
「師匠がしてる所見ながら、ここ触ってたのよ。でも最後までしてないの…」
 言いながら寝そべったままの私の手を取って、そこへ宛がう。
 …ぴと。
「え…あ…あ、その」
 パニックになる。
 大好きな人の熱くて濡れたそこに、指が触れた。
 顔が熱い。何故こんなに恥ずかしいか解らなくて、余計に恥ずかしい。
「貴方とのキスもすごく美味しくて、もう我慢できないの。手を貸してくれる?」
 くちゅ、ちゅ。
 私の手をくいくい引いて、そこに押し付ける。
「あ…あ…」
「淫魔なんでしょ…私のこと好きなら、すっきりさせるの手伝って」
 くちゅ、くちゅ、くちゅ。
 心臓が破れそう。私は完全におかしくなってる。
「…後で貴方のことも良くしてあげるから」
 ぼん。
 顔が熱で爆発した。気がした。
 情けない。
 まるで生娘ではないか。

「…ほら、ちゃんと見て」
 見た。濡れている。椅子まで垂れ、湯気が立つほどだ。
 まるで、私の淫気に中毒した人間のよう。
 …いや、先刻のキスで私の唾液と呼気を相当量取り込んだはずだ。
 実際に淫気中毒は起こしているのだろう。
 普段と決定的に違うのは、手玉に取られているのは私の方だという点。
「指使ってね。入れるから」
 言われるままに、差し出すように中指と薬指を束ねる。
「そうそう。じゃあ、貸りるわ…っ」
 つぷ。
 無造作に中へ入れてしまった。
「…あ、あふ…はぁあぁ…」
「だ、大丈夫…?」
「気持ちいいだけ…いいから動かして」
「あ…はい」
 くいくい指を動かす。
 何人もの人間を堕落させた私とは思えないほど、単純で稚拙な動き。
「はぁ…本当にへたくそなのね」
「…ご、ごめんなさい」
 心の底から申し訳なくなった。
 どうすれば人間の女に快感を与えられるかなんて、良く知っているはずなのに。
 今は全く思い出せない。
 どうして、こんなことが。
「冗談よ。気持ちいいから続けて」
「…は、はい…」
「意地悪いですねー」
「…師匠。少し黙ってて」
「はいはい。もう少しでこっちは済みますよー」
 そう言ってまた、わたしの身体を撫で、つつき、触っていく。
 何をやっているのかさっぱりわからない。
「じゃあ、私も早く済ませた方がいい?」
「かもしれません」
「わかった…じゃあ特別に、私をいかせる方法教えてあげるわ」
「…え?」
 何か特別なことがあるの?
「師匠に仕込まれると、自分の弱点くらいわかるのよ…」
 そう言って私の手首を掴んで動かす。
 膣の奥とも手前ともつかない地点に指先を当て、強い力で固定する。

「…ここは誰でも感じるんじゃ」
「女の子の身体は、もっと精密なんですよ。その人その人に、特別感じるところがあるんです」
「師匠の言うとおり。さっきの指の動かし方で、最高の触り方ができるようにしたわ」
「じゃ、じゃあ…」
 半信半疑で指先をくいっと曲げる。
「…っはぁ…あ」
 びくん、と腰が跳ねた。感じ方が先ほどの比ではない。
 それなのに私の手首を握る手は、強く握り締めながらもぴくりともしない。
 まるで万力のよう。
「ちょっとしただけでいっちゃうから…とりあえず10回くらい気持ちよくしてくれる?」
「は、はい…」
 くい。
「っふああっ…あ、あ…やめないで…っそのまま…」
「あ…」
 …感じてる。本当に。
「やっぱり、ひとりでするより良いわ…」
 くい、くい。
「…っふあっ、あ、あぁぁあっ」
 きゅうきゅう締め付ける。いってしまったらしい。
 信じられないくらい感じてる。
 私の指で、この人が感じてくれてる。
「…本当に一番好きなところに当てたんですね」
「だってぇ…自分でここ触るとすぐいっちゃって何度もできないから…」
 強く握られた手首が痛い。
 この手をここに固定するだけでも、相当我慢してるいるに違いない。
 くい、く、くに、くに、くい。
「ひ、あ、ひぅっ、あ、あ、ふあぁぁあぁっ!!」
 まだ溜まっていたのか、どろりとした蜜が溢れてくる。
 ぞく、と背筋を何かが通り抜けた。
 …可愛い。
 私の指でこんなに、可愛くなってくれるなんて。
 嬉しい。
「かわいい…」
 くい、くい、くい、くちゅ、くちゅ、くちゅくちゅくちゅくちゅ…。
 嬉しくて、指が止まらない。
「や、ひゃ、あ、あ、あ、ああ、ひゃ、ひ、あ、ぁん、ぁ、あ、あ…あ、あぁぁあんっ!」
 多分、もう10回はとうに超えている。
 でも、可愛くて嬉しくて…止まらない。

 くちゅくちゅくちゅ…。
「ちょ、や、ひゃん、ふあ、き、きもちい、だ、だめ…」
 もっと、もっと気持ちよくさせたい。
 もっとしてあげないと。
 もっと。もっと…もっと。
310226たんsage :2005/08/19(金) 12:45:54 ID:sum589kU
 くちゅくちゅくちゅ…ちゅぽっ。
「あ…」
「はぁ…はぁ、はぁ、はぁ…」
 手首を掴んだ手で、指を抜かれた。
「こ、ここまで…ね…?」
 よだれと涙で汚れた可愛い顔。
 …やりすぎた。
 この娘はいつもの獲物ではないのに。
「ご、ごめんなさい」
「大丈夫…この程度でどうこうなるほどやわじゃないわ…」
「でも…」
「気持ちよかったわ。ありがとう」
「…っ」
 …私はやりすぎてしまったのに。
 罠とばかり思っていたけど、この娘は本当に優しくしてくれてるのではないか。
 いや、剣士の娘が言うように…優しさに偽りも何もないのではないか。
 私がこんなに幸せなのが、証拠なのではないか…。
「師匠、そっちは」
 ふにゅ。
 腹を指で一押しされた。
「はい、準備できてますよ」
 …何の準備なのだろう。
 ずっと私の身体を、何も感じないくらいにそっと触っていた。
 何があるのだろう。
 今は、私の身体は性の疼きを訴えてこない。
 大好きな人の痴態をあれだけ見ておいて、疼かないというのもかえって不自然だ。
 何か細工があるのだろうか。
「じゃあ、私は少し休むわ。気持ちよかったし」
 アサシンの娘は、自ら弱点と言った場所を無造作に愛撫するだけでああも乱れた。
 …私にもああいうポイントがあるのだろうか。
 だとしたら…。

「お姉さんもあんな風に感じたいですか?」
「そんなこと」
「わたしのこと好きになってくれたら、してあげてもいいですよ」
「…大きなお世話よ」
 興味が無いといえば嘘になる。
 でもそれ以上に、恐ろしい。
「残念です。でも、どちらにしてもわたしは仲良くしたいんです」
 ちょん。
 先ほどと同じように太腿に触れる。
 …じわあああっ。
「え…」
「ふふ」
 何ともいえない温かい感覚がそこから広がる。
 あのときのキスに酷似している。
「ちょ、ちょっと」
「心を込めて、お姉さんの身体をほぐしておきました」
 とん、とん、とん。
 両肩、下腹部。順に指で軽く叩く。
 かくんと全身の力が抜けた。
「な、なにこれ…」
「師匠の得意技。すごく気持ちいいから、身を任せていいわよ」
「優しい気持ちよさはもう取られちゃったから、わたしはえっちな気持ちよさをあげますね」
「や、やめ…!」
 それは危険だ。
 そんなことをされたら…。
「えい」
 ちょん、と触られた場所は予想に反して、脇腹。
「ふあぁぁ…」
 …え?
「ここは?」
 つん。
 上腕部。
「は…ぁ…ん」
 …何故。
 何故、気持ちいいの…?
「あそことかおっぱいとかを急いで触るのは、せっかちな人のすることです」
 つつつ…。
 膝の脇を指先が滑る。
「や…あぁぁ…」
 すうっと要らない考えが消えていく。
 身体が逆らう気を全く起こさない。
 激しくないのに、圧倒的な快感。
「こうして感じやすい身体になってからのえっちは、溶けちゃうくらい良いんですよ」
 つん、つん、とん。
 ピアノを弾くように、滑らかに指先で鎖骨を叩く。
「…ぁ…ぁ…」
 気持ちよさが身体の中で反響して、広がっていく。
 あり得ない快楽に女性器が熱くなり、その熱も広がっていく。

 ふわん。
 水溜りをアメンボが這った後に残る波紋のように。
 ふわっ…。
 あるいは、湖面に石を投げ込んだ波紋のように。
 熱い快感が、全身を包んで広がっていく。

 水面に浮かぶ波紋を眺め、身体は水底へと沈んでいく。

「こっちはまだ、おあずけです」
 下腹部のぷっくり盛り上がったところを指先が打つと、熱はさっぱりと引いた。
 ただ気持ちよさだけが残る。
「うそ…」
「師匠の指は魔法の指だから」
「そんなたいそうな物じゃないですよ。お姉さんには、何の不快感もなしに感じてもらいたいんです」
 …確かに、満たされない性欲は苦痛だけれど。
「じゃあ、いきますよ?」
「え…あ」
 つん、つん、とん、たとん、つつー…とん、くりっ、つん…。
 ピアノに例えるなら、練習を終えて演奏が始まった。
「あ…ぁ、ぁ…」
 私の身体の、普段は全く意識しないようなところ。
 そのひとつひとつをささやかに刺激していく。
 時には翼まで触れ、撫でる。
「声、出さなくても平気ですよ。自然な気持ちよさをあげますから」
「……」
 本当だ。
 乱れ狂う性交よりも気持ちいいのに、何も抵抗がない。
 自然と目が閉じる。
 湖へ沈む。
 その水は甘い、甘い、砂糖水。
 温かなシロップに身体が沈んでいく。

 ついっ、とん、さらっ、つん、たん、ぴと、つん…。
 汗ばんでいるはずの私の肌の上を、羽でも生えたかのように指が飛び回る感触。
 そこから全身に波紋になって広がる、気持ちいい感覚。
 あっちからもこっちからも、波が重なり合って、全身を包んでいく。

「きもちいい…」
「甘くて、温かくて、気持ちいいですよね」
 甘い…。
 身体が重い。
 力が入らない。
 濃い水飴のプールに、頭まで浸されたまま。
 永遠にこのまま、沈んでいたい。

「だから、怖くありません」
「…うん…」
「この感じ、好きですよね」
「うん…」
「また、しましょうね」
「うん…」
「えっちなこと、好きですよね」
「…うん…」
311226たんsage :2005/08/19(金) 12:46:47 ID:sum589kU
 つん。
 どこを押されたのか解らない。
 だけど、そこを押されると目が開いた。
「こっち見てください」
「…え?」
 …あれ…何をしていたか思い出せない。
「師匠…」
「駄目ですか?」
「良いですけど。今度喜ばせてくださいね」
 見ると、剣士の娘が…アサシンの娘の長い髪を指先でくるくると縒っている。

「じゃあ、失礼しますね」
「!」
 ぷつん。
 ひと房摘み取って、短剣の刃を当てて根元近くで切り取った。
 …何てことを。
「くるくるっと。はい、できた」
 片端を器用に縛り、長さを揃えて切って見せる。
「…ブラシ?」
「そう、ブラシです」
 細めの筆の先くらいの、髪の毛のブラシ。
 それを手に取って私に近づいてくる。
 …その時点で気が付いた。

「ちょ、ちょっと! やめて!」
「ダメです」
「ひっ」
 さわっ。
 ブラシが脇腹を撫でた。
 くすぐったいのは一瞬。すぐに甘い感覚に変わって広がりだす。
「気持ちいいでしょ、大好きな人の髪」
「ひ、ふあ…あ、はぁ、あ…」
 きめ細かいさらさらの髪が、私の敏感になった肌を舐めていく。
 震えが来るほどのくすぐったさと、どこか異常な快感が湧いてくる。
「私の髪…そんなに良いの」
「はぁ、ひ、ん、あ、…っ」
 後から後から切羽詰った感覚に喉を突き上げられ、喘ぎ声すらまともに出ない。
「おへそもお掃除しますね」
 さわっ、ぼそぼそ…さわさわ、ぽふっ。
「ひぃっ、あ、っかふっ、あ、んっ、ぁ、あ、ぁ」
 余りのくすぐったさにお腹を突き出したり、引っ込めたり。
 思考は甘い余韻に酔って、形にならない。
「師匠…私にはそれ、しないでくださいね」
「残念です。きっと大人しい子になるのに」
 ぱさっ。
 ブラシの送る波が引いた。

「はぁ…はふ、はぁ…は、ん、はぁ…」
 涙と涎で顔がべとべとになっているのが解る。
 ひどい目に遭った。そう思いながらも何故か、
 大好きな人の髪で感じることの幸せが心に満ちていく。
 …私、もう駄目だ。
「右胸、お願いします」
「わかったわ」
「はぁ…ふぁあ、え?」
 ぷちゅ。ぱさ。
「…っふあああ…っ!」
 右の乳首にアサシンの娘が、濡れた唇で吸い付いた。
 左の乳首には髪の毛で作られたブラシの毛先が被せられた。
 ちゅ…こり、こり、ちゅう…。
 さわ、ふさ、ふさ、ぱさっ、さわっ…。
「…っ、っはんっ…っふ、っふぁっ、ひっ」
 私の喉はあっという間に大渋滞になった。
 身体が否応無しに叫びを上げるような感覚を一気に注がれ、声が出せない。

 ゅぱ…つつぅぅ…ぺろ、れろ…つつ…。
 さわ…っさら…さら、さわ、ふさっ…。
「…ぁ、ん…ふぅ…ぁ、ぁぁん…ふぁ…」
 唇とブラシが同時に、そっと乳首を離れた。
 舌先と毛先で乳房の側面を登ったり、降りたりを繰り返す。
 先端がじんじんと余韻に震える丘が、ゆらゆらと揺れる。
「はぁ…んぅん…きもち…ぁん…いい…」
 言葉が話せるようになると、勝手にそう口から漏れた。
「そう、きもちいいですよー」
 ぱさぱさぱさ、ふさ、ぱさぱさぱさ。
「ひ、あ、ぁ、んっ、っは…」
 ブラシだけが乳首へ戻り、小刻みに左右に揺らされる。
 ぞわぞわするくすぐったさと、そこから生まれる狂おしい快楽。
 こんな責めは、初めてされた。
「おっぱいがもっとしてー、って膨らんできましたね」
 嘘。そんなはずはない。
 ちゅ、ちゅう、ちゅ、こりこり、くに、ちゅううう…。
「ひあっ、あ、あ、や、あ、き、きもちよすぎ…っ!」
 ブラシが丘に戻ったかと思うと、アサシンの娘が右の乳首を吸い上げる。
 赤ん坊のように吸いながら、舌と唇で揉みほぐす。
 時に歯の先でこり、こりと扱きながら。
 胸がこんなに良かったのは、初めてだ。
 違う。
 こんな快楽を与えられたのは、初めてだ。

「はぁ、ふぁ、…ぁ…」
 不思議な浮揚感で我に返った。
 剣士の娘が、私の膝を掴んで持ち上げている。
 私の腰から下を持ち上げて、寝そべる私に見せ付ける格好だ。
「ちょ、ちょっと何を…!」
「お姉さんも、ここ見てください」
 ここ、とは私の性器。
 ちょうど目の前に突きつけられた形。
 そこは貝のようにぴったりと閉じあわされていた。
「師匠…開けるの?」
「ええ。もういいですからやっちゃってください」
「あ、あっ」
 アサシンの娘が、その割れ目に手をかけて…ぱくっと割り開いた。
「…ひっ」
 冷たい。と思った。
 その中の熱が外気に晒されたせいだと、一瞬遅れて理解した。
 抑えられ閉じ込められていた私の蜜が、こぷんと音を立てて溢れてきた。
「あ、あ、や、ちょっ」
 止まらない。
 こぽこぽと、ねっとりした液が湯気を立てて溢れてくる。
 今までここが疼かなかったのは、閉じ込められていただけだったらしい。
 漏れないように私の身体を細工したのだろうか。
 …何でも出来るのか、この2人は。
「滝みたい…」
 とろり、と濃い蜜が流れ出て…私の臍の窪みに溜まっていく。溢れる。
「ちょっと…拭いて…」
「ダメです」
 脚をもとのように下ろしながら、ブラシを私の臍にできた愛液のプールに浸す。
「覚悟してくださいね」
 ちゅう…っ。
「…っあっ」
 元のように乳首を吸い、口中で弄ぶアサシンの娘。
 ぴと…、ぴちゃ、しゅ、ぴちゅ。
「ひ、んっ、あ、ふぅ、はぁぁ…」
 粘液にまみれて筆のようになったそれで左の乳首を撫で回す。
 …先ほどより落ち着いた、心地の良い快感…だけど。
「どうですか…?」
「ひ、ああ、あ、や、熱い…」
 じくじくと、先ほど開かれた女性器が疼く。
 甘い快感を与えられるたび、自分も触ってくれと切なく訴えてくる。
 解放されたと同時に、意識がそこへ集中した。
「さ、さわって…あそこも…」
「もう少し、我慢したほうが感じますよ」
「そ、そんな…ぁん…ぁ」
 背中が痺れる。
 そういえば、聖水の染みの上に寝かされているのだった。
 今になって意識されると、急に存在を大きく感じる。
 背中がびりびり、ちくちくと…私を煽る。
 痛みと快感が、疼きとなって私を襲う
「だ、だめ…だめぇ…」
 涙が止め処なく溢れ出す。
「もう少し、遊んであげますね」
 ぴちゅ。
「…っふあっ!?」
 胸を愛撫したまま、剣士の娘は私の臍の…蜜の池に口をつけた。
「おへそ、もっと洗ってあげます」
 ぴちゅ…れろぉ…ぺろ、ぴちゃ、ぺろ…。
「あ、あ、ぁぁぁ…ぁ、あ、ぁ…」
 お腹がきゅううう…と引っ込んでいく。
 私の流した愛液を舐めながら、臍に舌を捻り込んで、責める。

「ぁ…あ、だ、だめ…あ、ぁ…!」
 ちょろ…しょわ、しょわぁぁ…ちょぼ、しょろ…。
 気づいた時には遅かった。
 膀胱が圧迫されたのだろう。
「…あは…、お姉さんもお漏らし、するんですね」
「はぁ…ぁ、ぁぁん…ご、ごめ…ん」
 私は、小水を漏らした。
 圧し掛かっていた剣士の娘の腹にしたたか掛けて、ベッドの一角を水浸しにしたようだ。
 腰がわなわなと震える。
 熱く疼いた秘所からのそれは、私が経験したことのない快感だった。
 あまりの快楽に、呆然となっていた。
「いいんですよ…わたしにされたらそうなっちゃう人、いっぱいいます」
「…ひあああっ…」
 再び臍に口をつけると同時に、大人しくしていたアサシンの娘が乳首に歯を立てた。
 ちゅう…ちゅうう…こく。
「ちょ…飲まないで…」
「ごちそうさまです」
 意地の悪い笑みを浮かべ、胸を撫でていたブラシをアサシンの娘に手渡す。
312226たんsage :2005/08/19(金) 12:47:13 ID:sum589kU
「おまちかね、あそこを触ってあげちゃいます」
「…胸、してればいい?」
「はい、お願いします」
「おねがい…我慢…できな…っふぁ…っ!」
 アサシンの娘が、無表情ながらも優しい両胸への愛撫を再開した。
 左の乳首を舌先で転がし、右はブラシで円を描いて撫でる。
「はぁ…はぁん…ふぁ…」
 快感が、腰へ溜まっていく。そういった質の愛撫だ。
 自然と、腰が物欲しそうに揺れだす。
「お姉さん、すっかり可愛くなりましたね」
「…いい…から…お願い…」
「もう、お兄ちゃんに手を出さないってもう一度誓ってください」
「…?…」
 …何のこと?
「忘れましたか? お姉さんは、わたしのお兄ちゃんを取ろうとしたんです」
「あ…ぁ」
 どうでも良くて…忘れてた…。
「誓わなかったら、してあげません」
「誓う…誓います…」
「わたしの言うことを聞いてくれるなら、いつでも気持ちよくしてあげます」
 こく、こく、こく。
 身体が勝手に頷く。
「忘れないでくださいね」
 ちょん。
 クリトリスを、指先で突いた。

「…ひぁあああああああああああああああああっっっ!!」
 一瞬、快感だと理解するまで間があった。
 既に離れてしまった指を求めて、腰ががくんがくん跳ねる。
「いいですか?」
「ふぁ…ぁ…いい、いいよぉ…」
「わたしの邪魔をしたら、二度としてあげませんからね」
 ぴと。
 秘所の入り口に指を当てた。
「はぁぁあん…はぁい…」
「ダークロードより、ドッペルゲンガーより、バフォメットより…誰よりも」
 つぷ…ぷ…。
「あ、あぁ…ふあぁぁ…」
「このわたしの言葉に従うんです」
「ふぁい…」
 探るように、ゆっくりと指が潜っていく。
「これから毎晩、身体が疼いて耐えられないと思います」
「…はぁん…」
 つぷ…つぷ…。
「満足させられるのはわたしたちだけ」
「はぁい…」
 ぺろ、ぺろ。ちゅう…。
 両胸から流れ込む快感が、秘部に挿し込まれた細い指をより甘くする。
「言うこと聞かない子には、二度としてあげません。死ぬより辛いですよ」
「はぁ…ふぅぅ…ん」
「貴方の淫魔の力、誰のために使いますか?」
「あなたの…ため…」
 この人なら。
 この人なら、私の主人になれる。
 なにより。
 きっと私はもう、この人なしでは生きられない。

「そう、いい子ですね…さあ、ここがお姉さんの一番感じるところ」
 ぴたり、と指が止まった。
 胸も、秘部も、全ての刺激が止まる。
 途端に、逃げ場の無くなった熱が…私を正気に戻す
「あ、あ、あ…や、熱い…」
「お願いしてみてください。あなたが必要とする人と、大好きな人に」
 ずく、ずく。
 長剣を腰に突き刺されているような、灼熱と焦燥。
 一刻も我慢など、できない。

「ごしゅじんさま…いかせてください…」
 心の底から、その言葉は紡がれた。
 私はもう、私でなくなった。

 くに。

 指が曲げられた感覚。
 そっと、私の唇の上に重ねられる唇。

「―――っ」

 腰を折って、クリトリスを主人の掌へ押し付けて。
 大好きな人に再び唇を奪われながら。
 今まで生きた永い年月が、跡形もなく吹き飛ばされるのを感じた。


「――んぅぅっっっ!!」
 文字通りの、壊れるほどの悦楽を流し込まれた。
 理性と過去が壊れ落ちる断末魔の悲鳴を上げたかったが、唇は恋人に捧げたままだった。
「下準備で全身が敏感になっているから、すごいでしょう」
 くい。
 声が出ない。
 恋人の舌を貪りながら、頭は酸素不足と快楽で機能を停止している。
「ほんの一点、一番弱い場所をある角度、ある強さで押すだけなの」
 くに。
 腰が暴れ狂いたがっているが、既にその力がない。
「だけど、それができるのはわたしたちだけ」
 くに。
 私が溶かされる。
「あなたは、これがないと狂い死んでしまう」
 くちゅ。
 溶けた私は粘土のように。
 主人の思うように、作り直される。
「さあ、そろそろ終わりにしますよ。もう一度弾けてもらいます」
 くい。
 期待で身体が震えだす。
 話していることがまだ理解できているのが、奇跡に近い。

 指が狙いを定め直した。
 今までのはまだ、ずれていたということ。

「仲良くしましょうね、お姉さん」

 くちゅ、ずちゅっ。
 指先の捉えた点を強く叩き、指を膣の奥深くまで捻りこんだ。

「…っ……!」
 首を抱えられ、情熱的に舌を貪られながら。

 私の身体は、意識を手放した。
313226たんsage :2005/08/19(金) 12:48:07 ID:sum589kU
 無限の幸せ。
 気を失う前、最後に感じたのは確かにそれだった。

「おねーさーん、片付け終わりましたよ」
「え…あ」
 目を覚ますと、私は全裸で綺麗に片付いたベッドに座っていた。
「良く眠れた?」
「あ…はい、あ、その」
 愛しい人に不意に声を掛けられ、言葉に詰まる。
「彼女にはここに来れば会えますよ。眠れない夜もここで、わたしが請け負います」
「……」
 記憶が混乱している。
 何故、眠っていたのだろうか。

 そうか。

「ありがとう、ご主人様」
 …そうだった。
 私は、この剣士の小娘に仕える身になったのだった。
「でも今更、もとの家に帰れませんよね」
「家…とは違うけど」
 私はもっぱら、ゲフェニアダンジョンの下層に暮らしていた。

「私と暮らせばいいでしょう」
「!?」
 とてつもなく魅力的な声がした。
「どうせ、住所不定ですもんね」
「ペットが流行の最近なら、怪しまれることもないと思うし。人間に化けて貰ってもいいわ」
「い、いいんですか…?」
 大好きな人と、共に暮らせるなんて。
「良いけど、昼は戦闘訓練と、夜は夜の相手をして貰うわ」
「よ、喜んで!」


 …確かに、全部記憶にある。
 私がこの人を好きなのは、そう仕向けられたせい。
 ご主人様に逆らえないのも、そう刷り込まれたせい。
 でも。
「ご主人様」
「なんですか? そろそろ出ないとお兄ちゃんが帰って来ますよー」
「これを受け取って」
 返してもらった、折れた角を手渡す。
「…装備できませんよ、レベル足りないから」
「いいのよ。それでも、ご主人様のほうが似合うわ」
「無理ですってばー」
 遠慮するのを無視して、ご主人様の頭に角を付ける。

「…あれ?」
「と、取れなくなった」
「師匠、レベルいくつ?」
「34ですけど」
 サキュバスの角は、人間が着ける場合はレベル80が必要のはず。
「ちょ、ちょっとこれ、どうするんですか」
 ご主人様の頭に、角が付いて…いや、生えてしまった。
「私より、ご主人様の方が角に相応しかったってことね。きっと」
「そ、そういう問題じゃないですよ。これ、お兄ちゃん来たらどうするんですか!?」
「師匠、斬る?」
「多分無理ね。私のときとは訳が違うみたい」
 純度の高い魔力に溢れている。
 これはブラッドアックスを持ち出しても斬れまい。

「いきなりわたしとお兄ちゃんの邪魔をするんですね…?」
「師匠それ不可抗力」
「ご、ごめんなさい、とりあえずこれ!」
 自分が角を隠していたシニョンキャップを差し出す。
「…仕方ないです」
 いそいそと角を綿に詰めて、布で覆う。
 …可愛らしい。

「それじゃあ師匠、また今度来るから」
「はい、ちゃんと面倒見てあげてくださいね。わたしはもう寝…」

 そこで。
「ただいまー」
『げ』
 例のプリーストが帰ってきた。

「こっち、早くして!」
 アサシンの素早さを活かし、小さい窓をするりと抜けて外へ出る。
「彼女を追ってください!」
「は、はい。って、羽がつかえた、痛、痛いって、押さないで!」
「いいから、早く出てくださいいいいいいっっ!!」


 何をされたのか、全部覚えてる。
 自分の価値観を書き換えられたのも、しっかり覚えてる。
 今の幸せな気持ちは、作られた物。
 でも。

 幸せだから、いいかと思った。

-------------------------------------------------------------------------------

アレなんですよね。
進歩ないなあ、自分。
314名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/19(金) 13:12:08 ID:oM4dGuoQ
いや、なんというか…圧倒されました
えっち描写ってここまでやれるんだな〜と、ただただ感服…
サキュバスたんの感じていた気持ちよさや幸せ感が自分にも伝わってくるような感じで…
これでまだ満足してないというのも恐ろしい…

ほんと、ただただ感服です、恐れ入りました!
315名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/08/19(金) 16:33:22 ID:70wfE5NA
316名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/20(土) 04:46:28 ID:L1oraA5Y
最近萌え板が活気ないなー とか思ってましたが
久しぶりの花火がどーんと。
GJ、お疲れ様です。
317名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/21(日) 23:45:47 ID:JatRLyik
ねもうす
318名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/22(月) 15:15:46 ID:/H/2/8lQ
(*´Д`)神杉。
319名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/23(火) 15:19:55 ID:qwZJPTIk
いいもんみれたありがたや〜
(*´Д`)人アリガタヤ
320226たんsage :2005/08/24(水) 05:46:03 ID:yPLzOA3A
感想ありがとうございます。
ねっとりこってりさせたいと思うあまり、ただただくどく長くなってしまったのが悔やまれます。
もっと妖しくしたかった。

次は一風変えてダークな作品を書くか、甘ったるくない清涼な作風を取り戻すか。
うまくいきそうな方を書いて、持ってきたいと思います。
321名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/27(土) 14:34:52 ID:pqiMagP.
(*´Д`)ダーク!ダーク!
322名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/08/28(日) 10:18:33 ID:PY2DgWGc
(*´Д`)鬼畜!鬼畜!
323226たんsage :2005/09/06(火) 18:42:23 ID:707ehLp2
残念ながらダークは次回へ延期になりました(ごめんなさいっ)

もうすぐ一本書きあがる予定なのですが、相変わらず長めになります。
長文をこうポンポン貼り付けてもいいものなのか少し悩むくらいです。
どうなんでしょう。
324名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/06(火) 18:58:43 ID:UX5hDqYY
コレまでも貼り付けておきながらどうなんでしょうもこうなんでしょうもありませんよっ

長すぎてスレを食うことに気が引けちゃうなら
wikiのほうにあげちゃうとかエロダ使うとか。
見やすさのレベルが下がっちゃうからあんまりお勧めしたくはありませんが。

というわけで
スレ投下で良いと思う(1/??)
325名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/06(火) 19:19:42 ID:MLeEJzF.
スレ投下で良いと思う(2/∞)
326名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/06(火) 19:43:42 ID:Inz54VH6
ただでさえ過疎ってるのに226たんがいなくなったらどうなるの。
327名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/06(火) 23:18:37 ID:7jsFTOyM
しかし長さにもよるわけで。
極端な話100KB超とかの大長編になったら、やはり圧縮してアップローダが妥当でしょう。
数十KB程度ならスレに投稿で問題ないと思いますよ。
328226たんsage :2005/09/07(水) 05:26:44 ID:rzOo5aPk
レス早すぎて驚きました。見てる人はいるんですね。ありがたく貼らせていただきます。
予告通り長くなりましたが、えっち分量は控えめです。スレ違いといわずひとつ、お願いします
------------------------------------------------------------------------------
「エンペ消えたぞーーーっ!」
「よっしゃあ!」
「お疲れさまー」
 砦の最深部、ギルドのシンボルであるエンペリウムの飾られた部屋。
 今節のギルド攻城戦の終了が、エンペリウムの消滅によって告げられた。

 僕は傭兵としてこのギルドに使われる詠い手。
 できることと言えば、弦楽器を弾きながら歌うくらい。
 そんな僕達バードの歌には、不思議な力がある。
 詩歌の神ブラギの残したとされる詩を心込めて歌い上げれば、周囲の仲間達にその力が流れ込む。
 ブラギが詠うように素早く呪文を唱え、法力を練ることができるようになる。
 情熱的な踊りができるダンサーと共に演奏すれば、囚われもがくロキの苦痛と憎しみをも表せる。
 戦場でそれを見れば、暗い洞窟に臓物で縛り囚われたロキのように、思うように戦えなくなるのだ。

 知らない人が見たら物笑いの種にでもされるかもしれないけど、僕達の歌は戦の道具でもあった。
 それを疑問に思わないでもないけれど、こうして力を持つことで僕の歌を聴いてもらえるなら、十分だった。
 ラグナロクに備えて、とか富と名声を、とか、そんなことにはあまり興味がない。
 僕は、歌が好きなだけだから。

 僕の歌に耳を傾けてくれる人がいて、お金もいっぱいもらえる。
 戦うのは怖いけど、詠うのに夢中になればすぐに気にならなくなる。
 戦場に出る以外では、いろいろな町で子供たちや冒険者に歌を聴いてもらう毎日。
 たまに攻城戦の手伝いに出てさえいれば、気ままな暮らしでも食べるに困ることはなかった。

 そうして日銭を稼ぐバードは、ときに揶揄されることもある。
 僕達の歌は本当は、人々を喜ばせるためのもの。戦いの道具じゃないから。
 でも僕は、大勢の人が熱心に聴いてくれるこのステージが好きだった。


「おう、お疲れさん。今日もいい歌だったぜ」
「ありがとう」
 顔見知りのアサシンクロスが肩を叩いてくれた。
 彼も僕と同じくいろいろなギルドに参戦しているらしく、こうして共に戦うのは三度目。
 僕の歌を信頼してくれて、身体と精神を同時に攻撃する奥義を次々に繰り出す心強い仲間だった。

 ここはプロンテラの裏路地。
 雇い主だったギルドの集合地点。
 もう夜も更け、報酬を受け取った傭兵もだいたい帰ってしまった。
 残っているのは僕と彼と、あと数人。
「他のバードと一味違うよなー。高い声が段違いに綺麗だし」
「あはは…褒めても何もでないよ」
「お前さんは、報酬はもらったのか?」
「うん。いっぱいもらえたけど…いいのかな、こんなに」
「今日はいい仕事して守り切ったからな。いいんだよ」
 いつものことだけど、こんなことでこんな大金を手に入れていいんだろうか。
 同業の子たちもみんなどこかのギルドに抱えられているって聞くけど…。

「よし、お前さ、今晩俺に付き合えよ」
「え?」
「いい店知ってるんだ。息抜きに連れてってやるよ」
「お店?」
 何か、下品に笑ったような気がした。
「ちと高いが、お前のお陰で活躍できたんだしな。奢ってやるよ」
「…い、いいよ。悪いし」
「うるせーよ。んじゃこっちだ、こっち。俺は馴染みだから安心しな」
「ちょ、ちょっと待ってよ」
「へーへー、お坊ちゃんは怖がりですか」
「そ、そんなんじゃないけど」
 …あー、うまく乗せられた気がする。
「そーかそーか、じゃあ行こうぜ」
「…わかったよ…」
 僕の細い手を無遠慮に掴んで、引きずるように路地を歩き出してしまった。
 しょうがない。適当にお酒飲んで、近くの宿に泊まろう。
 早くお風呂に入りたい…。


 プロンテラ南東の裏通り。
「ここだ、ここ」
「酒場…?」
 奥まった路地の隅にあるその店は、意外にも小奇麗に掃除されているようだった。
 壁は清潔な石造り。店の前には街路樹の葉が少し落ちているだけで、ゴミはほとんど無い。
「まあ、そんなところさ。通向けのな」
 暗くてよく見えないけど、口の端が笑ってる。
 何だか良く分からないけど、ろくなことを考えていなさそうだ。
 ランプに照らされた板面にメニューが貼ってある。
 お酒がいくらかと、簡単な食事。でも、通向けの酒場にしては随分と貧相なメニュー。
 宿も兼ねているらしく宿泊費用も書いてある。
 その下に、『1時間40kzから』『延長30分30kz』『サービス各種料金は店内にて』。
 …飲み放題か、何かなのかな。

 カラン。
「いらっしゃいませー」
「おう、俺だよ」
「おや、お客様。本日は攻城戦の帰りでしょうか?」
「ああ。その仲間も連れてきたぜ」
「あ、あの…」
 店内は綺麗に片付いていたけれど、一見してただの貧乏酒場。
 でも、奥の壁や待ち合い用のテーブルに置かれたメニューには、女の子の肖像画がいっぱい。
「これはこれは。初めまして」
「は、初めまして」
 メニューには、時間ごとの料金と、指名料。
 いろいろな「サービス」の案内と料金が詳しく。
 …サービスの内容は、一目ではよく分からない。
 それに、すぐ目を逸らしてしまった。
 エッチな写真つきで、『本番OK』とか、書いてあった。
 『各職業コスチューム用意してあります』『各職現役冒険者指名OK(聖職者はご遠慮ください)』
 大きな字でいろいろ書いてあるのがちらっと見える。
 それだけで十分理解できた。

 ここ、お酒も置いてるけど本業は酒場じゃない。
 この店は…娼館だ。
329226たんsage :2005/09/07(水) 05:27:59 ID:rzOo5aPk
「へへ、お坊ちゃんはこういう店は始めてかい」
「こ、こんな…ぼ、僕…」
 顔が真っ赤になる。
 ダメだ。
 女の子がいろいろ世話を焼いてくれる酒場には連れて行かれたことがあるし、なんともないけど。
 こういうお店はダメだ。
「なーに、何も知らなくても良くしてもらえるぜ」
 …この人はこんなお店の馴染みさんだったんだ。
 いや、そんなことじゃない。
 そんなことよりも…。
「あ、あの、僕…ダメです」
「何がだ?」
「その、ええっと…」
 言えない。
 どう言って逃げたらいいんだろう。
「おい、こいつに合う酒を一本出してやってくれよ」
「かしこまりました」
「……」
 頭が混乱する。
 どうしよう。
「俺は何てったっけ、前のプリさん」
「お客様、当店は現役聖職者は使っていないはずですが。法律がありましてね…」
 どうしよう。どうしよう。
 あまりに予想から離れた状況で、どうしたらいいかわからない。
 何とかして、逃げないと。
「はいはい、そういうことにしときますかね」
「ありがとうございます。ご指名の者は丁度お相手できますが…」
「何かあるのか?」
「最近、昔うちで働いていたアーチャーの娘が復業しましてね。ダンサーに転職していますが」
「あぁ、金持ちの騎士に買われたっていう例のあれ?」
「はい、その娘です」
「へぇ、懐かしいな。人気だったんだっけ」
「そうですねえ。ホワイトキュラソー、お待ちどうさま」
 僕の前にグラスが置かれる。
 わけが分からないまま手に取り、口をつけてグラスを傾ける。
「けほっ、けほ」
 オレンジ果皮から作られた苦味のあるアルコールが、喉を焼いた。
 むせて涙が出てきた。
「大丈夫ですか、お客様」
「おい、大丈夫かよ」
「だ、大丈夫…」
 すかさず出された水を飲みながら、涙を拭く。
 少し頭がすっきりしてきた。

「そうだな、俺は前のプリさんでいいや。そのダンサーはこいつに付けてやってくれよ。丁度いい」
「かしこまりました」
 知らない間に話が進んでいて、お店の人は奥へ引っ込んでしまった。
「お前、本当にこういう店知らないんだな」
「う、うん…僕はいいよ、帰るから」
「バカ野郎。もう頼んじまった、遅いよ。せいぜい男にしてもらうんだな」
「そ、そんな…無理だよ」
「わっはっは、お坊ちゃんにはいい経験になるぜー」
「あう…」
 …どうしよう。

 くいっ。
「…ふぅ…」
 とりあえず、出されたお酒を飲む。
 僕はあまりお酒に強い方じゃないけど、美味しい。
 身体が熱くなるのに対して、頭が冷えて、冴えてきた。

「腹括ったか。そのうち呼ばれるから、楽しんで来いよ」
「あ…っと、うん…ありがとう」
 ここで逃げ出しても、妙なことになるだけだ。
 恥ずかしい噂を広められても困るし。とりあえず流されてみよう。
 彼は少なくとも、好意でしてくれてるみたいだから。
 …いったい女性をどう思ってるんだか、知らないけど。
「なんだ、機嫌悪そうだな」
「ううん…お酒のせいだから」
 くいっ。
 この熱さがかえって正気を保たせてくれる。
「お前、なんか色っぽいな…」
「ええっ!?」
「ああ、いや、悪い。そんな趣味はないんだが」
「照明のせいだよ、きっと…」
 気をつけないといけない。
 今日は、声が高いことも指摘されたし。
 バレちゃいけない。

 …僕が、女だってことは。


 アーチャーとして腕を磨いた時期があった。
 特に理由があったわけじゃない。初心者修練所で言われたとおりの道。
 だけど、僕の興味は弓よりも歌。吟遊詩人という職に向いていた。
 修練を終えたアーチャーは詩人、バードへ転職ができると聞いたときは、飛び上がるほど喜んだもの。
 弓の型なんかそっちのけで、毎日発声練習に明け暮れた。
 いい声だねって褒められるのが、とても嬉しかった。
 だけど。
 この国では、女性がバードに転職することは認められていなかった。

「お前、童顔美形だからな。きっとモテるぜー」
「や、やめてよ」

 せっかく見つけたやりたい事、諦めたくなかった。
 身体にぴったり合ったタイツを倉庫へしまい込んで、大き目のメントルに買い換えた。
 お気に入りだったリボンのヘアバンドもやめて、ウィローカードを差したキャップで通した。
 小柄な男の子としてなら、なんとか通るかもしれない。
 そう思ったその日から、僕はアーチャーの男の子になった。

 精一杯低い声で歌う練習をした。
 それで喉を痛めて大変だったこともある。血が出たこともある。
 医者に行けば性別がばれてしまうので、緑ポーションで毎日うがいをした。
 日ごろからトーンを落とした声で話せるようになるまで、結構かかった。
 神話や詩の勉強もして、楽器の教本も買い込んだ。
 姿勢矯正帽を頭にのせて、誰もいない街道のはずれで、ポポリンを観客に歌の練習を続けた。
 あれから一年。僕はいっぱしのバードとして、暮らせている。

 このことを話せる友達はいない。
 男性と女性どっちと仲良くすればいいかも、よくわからない。

「この店な、いい子多いんだぜ。お前もきっと楽しめるよ」
「あ、うん。そうなんだ…」
「…何だよ、つまんねー奴だな」

 攻城戦に出るようになって少し慣れた。
 それでもまだ…自分を男だと思って話しかけてくる男性が、少し怖い。
 女の人にからかい半分で色目を使われることもある。
 僕の体格じゃとても年相応の男性には見えないから、そういう所が気に入られるのかもしれない。
 やっぱり、そんな女性も少し怖い。

 不便なことはいっぱいあるけど、それでも歌うのは楽しかった。
 僕にはやっぱり、この職業しか考えられない。

「お客様、お部屋の準備ができました」
「おう、俺はいいからこいつを案内してやってくれよ」
「かしこまりました」
 チップを渡しながら、勝手に奥の部屋へ歩いていく。
 …本当に、馴染みの店なんだなあ。
「こちらになります」
「うん…」

 大丈夫、取り乱してない。
 お店の女の子には悪いけど、お話だけして時間を潰そう。
 それで平気な顔して帰れば、好意も踏みにじらなくてすむ。
「では、ごゆっくりどうぞ」
「ありがとう」
 彼に倣ってお店の人にチップを渡して、部屋に入る。
 それまでは、余裕があるつもりだった。
330226たんsage :2005/09/07(水) 05:28:26 ID:rzOo5aPk
「こんばんは」
 大きなベッドの真ん中に座っている、ダンサーの女の子。
 薄く綺麗な布で飾られた華奢な身体。
 お腹が見える。下着のような服以外は、透き通る薄布と小さな装飾しか身につけていない。
 見つめたまま、立ちつくす僕。
 鼻をくすぐる、香木の匂い。
「ご指名はわたしでよろしかったですか?」
「あ、うん、えっと、たぶん…」
 急に変な汗が出てきて、返答がしどろもどろになる。
 あ、あれ?
 さっきまで、何を考えてたんだっけ。
「さあ、こちらへどうぞ」
 にっこり笑って、座る位置を少し移ってくれる。
 仕種のひとつひとつが目の奥に焼きつく。可愛らしい。
「あ、ありがとう」
 我ながら間抜けなくらい、ちょこんとベッドの隅に腰掛ける。
 一気に緊張してしまい、どうしていいかわからない。

「お客さん、こういうお店は初めてなんですか?」
 すすっと僕の隣に来て、にこにこしながら聞いてくる。
「…うん」
 サイズが少し大きいキャップを脱いで、バイオリンと一緒にベッドの横に置く。
 砦帰りなので、+7まで精錬されたナイトメアカード差し。
 このバイオリンはゴーレムカード差しなので、床に置いても壊れない。
 音楽家として褒められた話じゃないけど。
「そうなんですかー。それなのにわたしを選んでくれたなんて、なんだか嬉しいです」
「いや、そんなんじゃないんだ…」
「?」
「僕、無理矢理連れて来られたようなもので。別に来たくて来たんじゃないから…」
「あ、そうなんですか…」
 残念そうな顔をする。
 僕よりも若そうなのに、ずっと大人びて見える女の子。
 なのに、急に幼さが漂う寂しそうな顔。
 この子は、どういう子なんだろう。
「だから、別にエッチなこととかしたいわけじゃないから。無理しないで」
「…無理なんてしてません」
 むくれたように言う。
 何か、まずいことを言ったかな…?
「そ、そうだなあ…あの」
「はい?」
「エッチなことはいいから、少し話し相手になってくれる?」
 うん。
 落ち着いて、ばれないうちに帰ろう。
「お話、ですか」
「うん。それだけじゃ嫌?」
「いいえ、構いませんけど。お客さんはそれだけでいいんですか?」
「いいよ」
「…そうですか」
 また寂しそうな顔。
 この子、何を考えてるのか良く分からない。
 ひょっとして、エッチなこと好きなだけ?

「ねえ」
「はいっ」
「君、可愛いよね」
「あはは、ありがとうございます」
 …あれ?
 話題を探してたら、変なことを言ってしまった気がする。
「…いいなあ。部屋に入ったとき、びっくりしたよ」
 …な、何言ってるんだ僕は。
 ただ、羨ましいって思っただけなのに。
「そ、そうですか…?」
「うん…」
 …羨ましいな。
 僕は、男として生きていくことにしたから。
 こんな綺麗な服を着ることもないから。
 可愛い女の子を見ると、やっぱり羨ましい。

「でもお客さん、わたしより綺麗じゃないですか」
「…え?」
 僕が、綺麗って?
 それって。
「そ、それはあんまり嬉しくないなあ」
「そうですか?」
「だって、僕…男だよ?」
「……」
「な、なんでそこで黙るの」
 …まさか。
「でもお客さん、女の人ですよね」
「…ち、違うよ。女性がバードになれるわけないじゃない」
「わかりますよ。戦の帰りですよね。汗の匂いがしますから」
「あ、汗って。僕、そんなに動いてないよ…」
「わたし、女の人の匂いを嗅ぎ慣れていますから。もちろん、男の人の匂いもですけど」
「そんなの…」
 隣に座っただけで分かるわけがないじゃない。
 まして、香がうっすら炊いてある部屋なのに。
「一生懸命、声を涸らして歌って。空気のひりついた戦場を走り回って。大変だったでしょう」
「君も、あの砦にいたの?」
「いいえ。見ていなくても、どうしてそんな汗をかいたのか、匂いでわかります」
 確かに、攻城戦に出てからお風呂に入ってないけど…。
「そんなこと、どうして」
「わたし、ある女騎士さんに何度も抱かれました。だから、女性の汗の匂いは間違いません」
「…どうして」
 この「どうして」は、女性に何度も抱かれたという彼女の経験に対して。
 ひとつ前の「どうして」は、匂いひとつで僕のことが何でも分かってしまうことに対して。
「お客さんにも事情があるでしょうから、男性としてお相手しようと思いましたけど」
「…そうしてくれれば良かったのに」
「お客さんともっと、話したいですから」
 この子、何を考えているんだろう。

「…そうだよ」
「?」
「君の言う通り、僕は女です。これでいい?」
「はい。ありがとうございます」
 …にっこり、今日で一番の笑顔を見せてくれた。
「はぁ…内緒にしてね?」
「もちろんです。わたしたちは、口が堅いんですよ」
 そうでもないと、こんな商売できないのかもしれない。
「これで、どうして困ってるか分かってもらえたと思うけど」
「確かに、男の人と思ってここへ連れてこられたらお客さんも困りますね」
「そういうこと。だから、お話だけして帰ろうと思ってるんだ」
「そうなんですかー。残念です」
「…エッチしたかったの?」
「そ、そういうんじゃないですけど」
 やっぱり、可愛いなあ。
「この部屋、隣に声が漏れたりしないの?」
「大丈夫ですよ。もともと…そういう用途の部屋ですから」
 赤くなって言う。
 僕のほうが恥ずかしいよ。

「じゃあ、お話しよっか」
「はい。お酒を出しましょうか? その、料金が別にかかってしまいますけど…」
「ううん、いいよ」
「でしたら、服を楽にしてください」
「え? ぬ、脱ぐの…?」
 思わずまじまじと、彼女の綺麗な衣装を眺めてしまう。
「いえ、胸元が苦しそうですから…」
「あ…」
 僕は普段、女であることを隠すために胸に透明な布をきつく巻いている。
 解けないように、端はクリップで留めてある。砦へ出るときはスモーキーカード差し。
 当然、長くそうして締め付けていればひりひり痛みだす。
「恥ずかしいのでしたら、上に羽織るものがあります。わたしが使っている着物で、恐縮ですが…」
「う、うん。じゃあそれお願い…」
「はい」
 …よく気が利く子だなあ。
 渡されたのは、フェイヨンかアマツ風の着物。もちろん女物。
 略式のものなので羽織るだけなら簡単そう。
「なんか、恥ずかしいや」
 人並みかそれ以下のバストだけど、平らに見せようと思うとやっぱり苦しい。
 胸元を締め付けられながら声を出して歌うのも、簡単じゃない。
 上着、+8 アンフローズン メントルを脱いで、巻きつけた布をするすると解いていく。
「綺麗ですね」
「み、見ないでくれない?」
「はい」
 解き終わると、胸元を手で隠して着物を羽織る。
 滑らかな布地。こんなの、「女の子」だった頃でも着たことはない。
 いいなあ、こういうの。
「もう、見てもいいですよね」
「うん」
 着物の衿って左右どちらが前なんだっけ。男女で違うのはこっちだけの風習だったっけ。
 …分からないからどっちでもいいや。
 どうせ僕、男だか女だか分からないし。
「お客さん、やっぱりわたしより綺麗です」
「そんなことないよ」
 しみじみと、自分が捨てたものを恋しく思う。
 女性としての優美さ。
 僕はもう、求めることもできない。
「ふう…楽になったよ、ありがとう」
 ふっくらと膨らんだ胸元が、ひりひりと少し痛む。
「いえ、わたしの服しかなくてすみません。持って来させても良かったんですが…」
「いや、それは困るよ。見られたらまずい」
「そうですよね」
 素直にくすくす笑う。
 そんな単純な仕種でも、不思議と魅力的に見える。
 僕も、男心が分かるようになったってことなのかな。

 …そうだ。
 男性といえば。
「…仲間とはいえこんなお店通ってるって知っちゃうと、複雑だなあ」
「お連れの方ですか?」
「そう。女性に対して失礼だと思う」
「…それは」
「それは?」
「失礼な考えのひとも、確かにいますけど」
「うん」
「わたしたちは、そんなふうに思いません」
「え?」
 どういうことだろう。
「お客さんは、わたしを買いに来たんじゃないんですよね」
「買いに…って。そりゃあ、違うよ」
 僕は、そんなことしない。
 女だからとか関係ない。そんな、お金で女性の身体を買うなんてしない。
 そう思って言ったけど、彼女はまた寂しそうな顔をした。
「じゃあせめて、ゆっくりお話がしたいです」
「うん、僕も。君のことを聞きたいな」
 この子は、不思議な子だ。
 こんな商売をしているというのに、汚れもいやらしさも感じさせない。
 ただ、理由もなく魅力的だった。
 その正体が知りたかった。
331226たんsage :2005/09/07(水) 05:29:40 ID:rzOo5aPk
「わたしのこと?」
「うん。どうして、こんな仕事をしているのかとか…嫌じゃなければ」
「あはは、嫌じゃないですけど」
「…なにかおかしかった?」
「昔、ある女性のお客さんが来たんです。彼女も同じことを聞きましたから」
「そ、そうなんだ…」
 やっぱりまだまだ、僕の考え方は女のままなんだろうか。
 残念なような、ほっとしたような。
「最初にここにお勤めするようになってからは、結構経ちます。まだアーチャーだったころです。
きっかけは、借金を返すためでした」
「借金?」
「ええ。ちょっと悪い人に騙されたみたいで、借金ができちゃって…返すために、働いてました」
 そんな人事みたいに。
 にこにこして、反省してるように見えない。
「…大変なんだね。まだ返しきれない額なの?」
「いいえ、ある女騎士さんが代わりに返してくれました」
「そうなんだ」
 ――確かに、同じ女性なら同情したくもなるかもしれない。
 このとき僕は、失礼にもそんなことを考えていた。

「それからしばらくは、その人に身請けしていただいて、従者としてお世話になっていたんです」
「その人、どうしてお客さんとして来たの?」
「ちょっと複雑な事情があったんですけど…わたしのことを、欲しがってくれました」
「良く分かんないや…君はその人のこと、どう思ってたの?」
 知らない世界の話みたい。
「大好きですよ」
「恩人だよね」
「…うーん、それは違うかもしれません」
「?」
「あの人は、わたしを買ってくれたんです。大金で。それだけの価値を払ってまで、わたしを欲しがってくれた。
それはすごく嬉しかったけど、わたしの価値との取引ですから。恩人とかじゃありませんよ」
「何それ…分かんない」
「嬉しいんですよ? そのお金で買える他の何より、わたしが欲しいってことなんです。
お金は別に欲しくないけど、その気持ちがすごく嬉しい」
「そ、そうかもしれないけど」
「大金でした。強い武器も、煌く防具も、騎士団の勲章も、おいしい食べ物も、他の女の子も買えるくらい。
でもあの人は、そのどれよりわたしの優しさを求めてくれた。すごく嬉しいです」
「…間違ってるよ、そんなの」
「そんなことないです」
「いいや、続けて」
 全然知らない価値観を見せられて、頭が混乱してる。
 さっき飲んだお酒のせいか、頭に血が上ってるかも。
「はい。それで、住み込みで一緒に暮らしました。とても楽しかった」
 この子が今ここに居るということは、その恩人とは別れたということなのかな。
 それが気になって、真剣に耳を傾ける。
「あの人は、わたしの優しさを求めてくれた。わたしは、求められることを求めました。幸せだった」
「……」
 何だろう。
 なんだか今、少しこの子のことが分かったような気分になった。

「一緒に暮らしていくうちに少しレベルも上がって、こうしてダンサーに転職できたんですよ」
「そうなんだ…それならどうしてここに居るの? その人、別れたの?」
「はい。わたしでも少し力になれたみたいで、喧嘩していた婚約者の方と仲直りできたんです」
「その人が?」
「そうです。本当によかった」
 嬉しそうに笑う。
「で、でも…それで君、捨てられちゃったの…?」
「え? そんなんじゃないですよ。幸せになれたならもう、わたし要らないじゃないですか」
 にこにこしてそんなことを言う。
 …やっぱりこの子、よくわからない。
「あの人はわたしのこと、良く知ってくれていますから。転職のときに、もう自由にしていいよって言ってくれました」
「…寂しくないの?」
 女性同士の恋愛とかはよく分からないけど、そんな仲だったなら寂しいと思う。
「寂しいですけど、いいんです。わたしはいつだって、わたしを一番求めてくれるひとを愛したいから」
「そんなの、愛って言わないよ…」
「求められないのに一方的に愛するなんて、嫌ですから」
「…でも」
 そんな単純なものじゃないと思うけど。
 言い返せない。
「だからまたこのお店で、働くことにしたんです」
「どうして? もう借金はないんだから、もっといい仕事だって…」
「ここよりいいお仕事なんかないですよ。ここにいたら、お金を払ってまでわたしを求めてくれる人が来てくれるんです」
「……」
 …変だ。
 この子の言うことは変だ。
 だけど、僕は少し騙され始めてる。
「わたしを一番求めてくれる人を愛しているだけで、お給金がいっぱいもらえちゃうんです」
「…そんなの」
「あの人もたまに来てくれます。一晩だけわたしを一番にしてくれるんです」
「そ、そうなんだ」
「だから、お客さんがわたしを求めてくれないと思った時、寂しかったです」
「う…」
「卑しいお仕事しているつもりはありません。優しく愛して、愛されるのが実感したいんです。
買ってもらえるだけの価値がわたしにあるって、認められたいんです」
「…そっか…そうなんだ」
 そう。
 僕は、彼女にとても失礼なことを言ってしまった。
「わたし、踊りは覚えたてです。自慢できる才能は、ひとに優しくすることだけ…」
 頬を染めて微笑んで、僕を見つめてくる。
 この可愛らしさも十分、才能だと思う。


「わたしのことは、これで全部です」
「ありがとう」
「今度は、お客さんの番ですよ」
「…え? 僕の番?」
「はい。お客さんのことも、知りたいです」
 …僕のことって…。
「僕のことなんか、聞いても面白くないよ」
「そんなことないです」
「小さな頃から歌が好きでね。無理して、男のふりをしてバードになったんだ」
「やっぱり、そうなんですか。素敵ですね」
「そんなことないよ。形だけ真似てるだけのダメ詩人さ」
「…どうしてですか?」
 さっきの僕よりも真剣な顔で聞いてくる。
 この子は、そういう子なんだ。
 僕のことを知ることで、一生懸命僕に優しくしようとしてる。
「自分の歌を売り物にして、戦の道具にされてもなんとも思わないんだ。誇りがないんだよ。
僕の歌に力があって、それを聴いてくれる人がいればいいやって思っちゃう」
「……?」
「本当は僕らの歌は、楽しむためのもの。戦いのためにあるんじゃないのに」

「いいじゃないですか」
「どうして?」
「嬉しいです。お客さんも、わたしと同じですね」
「同じ?」
 そのまま僕が羽織っている着物を掴んで、そっとしがみつく。
「ちょ、ちょっと?」
「わたしは、わたしの優しさを一番必要としてくれる人にそれを売ってます。
お客さんは、歌を一番必要としてくれる人に売ってるんですね」
「そうなの?」
「そうですよ。対価を払ってまで欲しがってくれる人がいるなんて、素敵じゃないですか」
 確かに、傭兵としての報酬額は大変なもの。
 でもそれだけに、堕落と揶揄される。
「誰に何を言われてもいいんですよ。誰かが求めてくれれば」
「僕はそりゃ、それでいいけど…」
 ぎゅっ、と僕の腰に手を回して抱きつかれた。
「ちょ、ちょっと!?」
「お客さんは、素敵な人です」
「や、やめてよ…」
 いったい、何のつもりなんだろう。
「性別を偽ってまでバードになるのは、大変だったでしょう」
「そりゃ、まあ…」
「声がすごく綺麗です。きっとすごく練習して、とても素敵な歌が歌えるんですよね」
「…それほどじゃないよ」
「胸元、赤くなってます。こんなに綺麗な女の人が、それを捨ててまで男の人になるなんて。
きっと、わたしなんかじゃ想像もつかないくらい…大変だったと思います」
 …この子は。
「いい匂いがする汗をかいてます。我を忘れるくらいの情熱で歌を詠ったんですよね。
一生懸命、とにかく自分の歌を聴いて欲しくて、がんばったんですよね…」
「…う、うん」
「よく分かります。わたしと同じ…すごく、素敵だと思います」
 この子は、どうしてこんなに僕のことを見通せるんだろう。
 これじゃあ…。
「お客さん、やっぱりわたしのこと、求めてくれています」
 しなやかな腕に少しの力がこもる。
 座っている僕の腰に頬擦りするように、抱き締める。
「ずっと、一人でがんばっていたんですね…」
「そ、それは…」
 これじゃあ、僕の弱いところまで、見透かされてしまう。

「男の人とも、女の人とも、深い仲になれなくて。誰にも、打ち明けられなかったんですよね…?」
「そ、そんなことないよ…」
「そんな目をしてました。こんなに寂しそうな人は、あの人以来です」
「…だ、だって…こんなこと、誰にも…」
 涙が出てきた。
「わたしを買ってください。お願いです、わたしを求めてください」
「…そ、そんな…ぐすっ…ひぅ…」
 涙が止まらない。
 そんな僕のことを見上げる彼女も、涙目になっている。
「泣かないでください。せっかくの綺麗な声が、台無しです」
「だ、だって…僕…ひくっ…うぇ…ぇ…」
 息を継ぎながら泣きじゃくる僕。
 ずっと泣きたかった。
 誰も気づいてくれなかった。
 誰にも打ち明けられなかった。
 ずっと一人だった。
 こんなに悲しかったなんて、僕も知らなかった。
332226たんsage :2005/09/07(水) 05:30:07 ID:rzOo5aPk
 コン、コン。
「お客様、そろそろお時間となります」
「あ…」
 ドアの向こうから、お店の人の声。
 声を通すための穴が開いていて、その蓋を外して話しているらしかった。
「…すみません。わたしも忘れていました」
「ううん、いいよ…」
 おかげで、少しだけ落ち着いた。
 息を吸い込んで、精一杯はっきりした声が出るように。
「延長をお願いします。それと、さっきのお酒を一杯この子に持たせてください。清算はあとで」
 幸い、お金は持っているから。
「お連れ合いの方には何とお伝えしましょう」
「先に帰るよう伝えてください」
「かしこまりました」
 パタン。
 蓋を閉じた音がした。
「じゃあ、お酒取りに行ってくれる?」
「あ、ありがとうございます」
「ううん、僕こそ」
 この子の言うとおりだ。
 僕は、彼女を求めてる。優しくされたいと思ってる。


 カチャ。
「お待たせしました」
「ありがとう」
 トレイにグラスを載せて、彼女が戻ってきた。
 そっと受け取って口をつける。美味しい。
「君も飲む?」
 グラスを彼女に向けて差し出してみる。
「いいえ、結構ですよ」
「そっか。駄目なの?」
 残念。
 飲んでもらいたかった。
「そうですね…一口だけなら」
 少し考えてから、そう言った。
「うん」
 左手に持ったグラスをそっと渡す。
 飲みかけでごめんね、とは思っても言わない。
「ん…」
 優美に頬を染めて、果実酒を一口だけ飲む。
 綺麗だ。
 自然と僕の羽織る着物の前合わせが緩む。
 お酒のせいもあって胸元が熱い。
「ありがとうございます」
 グラスを返される。
 綺麗な手だ。陶器みたい。
「…お客さんの手、傷だらけなんですね」
「ん…ああ。弓や弦楽器を使うせいだよ」
「素敵です。きっと、一生懸命練習して、演奏したせいですね」
 ちゅ。
 そっと僕の手の甲にキスをした。
 それは本来、女性の美しい手に対しての行為。
 僕の手は、硬く擦り切れてボロボロなのに。
 女を名乗ることすらできないのに。

「お客さん、わたしを買ってくれました。応えてもいいですか?」
「優しくしてくれれば、誰だっていいんだよ。それでもいいの」
「はい。お客さんを女性として愛せるのはわたしだけ…わたしが一番」
「君が一番なのは今だけかもしれないよ」
「いいんです。お客さんの歌と同じ…一晩だけ誰かの心を奪えればいいんです」
「僕の歌?」
 ぱさ。
 僕の羽織っていた着物が脱がされる。
 慌てながらも緩慢な動作で、胸元を隠す。
 心のどこかでは、この子には隠さなくていいと思っていた。
「わたしのことを卑しいと罵るひとがいます」
 うん。
 僕もそう。歌い手の誇りを失った、戦の犬って言われる。
「でもわたし、この仕事をしてしまったから。もう、普通の幸せでは満足できないんです」
「普通の幸せ?」
「恋をして、結婚をして、愛し合って、互いを大切で当たり前な存在にする愛。そういう幸せも素敵です。
だけど…ここに居たら、薄まった愛じゃ満たされなくなっちゃいました」
 そんなの…。
「不純でもなんでもいいんです。わたしの心や身体を、お金を積んでまで欲しがる人がいます。
そういう人が来てくれます。一晩だけ、狂おしいくらいわたしを求めてくれる」
「…君は、求められるのが好き?」
「今、一番求めてくれる人が一番好き。今だけでいいんです。今はあなたを愛してる」
「僕と同じ…」
 戦場でもどこでもよかった。お金が欲しいわけでもなかった。
 僕の演奏を一番欲しがる人のところへ行きたかった。
 その時一番、真剣に聴き入ってくれる人たちのために歌いたかった。
 戦場ではみんなが僕を注目する。敵も味方も関係ない。僕の歌で、戦いの流れすら変わる。
 僕はそれが大好きだった。身体の芯が震えるくらい、熱中できた。

「あ…っ」
 僕の肩に腕が回された。
 ゆっくり、顔が近づけられる。
 ゆっくりなのに動けない。隙のない剣の達人に相対したように、竦んでしまう。
 呆然としたまま…唇が重ねられた。
「んっ」
 ちゅ…っと控えめな音がした。
 初めてのキス。
 身体の力が抜けて、細くてしなやかな腕に抱かれる。
 ちゅう…。
 唇が熱い。口の中に苦く甘いいアルコールの味が広がる。
 僕の背筋が伸び、天井を仰いで上からのしかかられるような姿勢。
 背に回された細い腕がなければ、ベッドに倒れこんでいた。
「ちゅ…ちゅ、ん、ちゅ…」
 力があるとは思えない細い腕なのに、とても上手に抱えられて。
 優しく抱きしめられ、一方的に唇をついばまれる。
 体験したことのない不思議な気持ち。
 男として生きていて、女の子とこんな風になることを考えなくはなかった。
 男性として女性と結ばれることを想像しても、嫌な気持ちはなかった。
 だけどまさか、女の子として女の子に抱かれるなんて。

 ぺろっ。
「!?」
 僕の口の中に舌が入ってきた。
 上前歯の裏を舌先がたどる。
 付け根をくすぐって、上顎の天井をくるくる器用に舐める。
「…っ…」
 ぞくぞくする。
 キスは気持ちいいっていうのは知ってる。
 だけど、こんなに気持ちいいなんて。
「ん…ちゅ…はぁ…」
「ふぅん…ん…んっ…」
 舌が歯の付け根を洗うように、丁寧に舐めていく。
 くすぐったいようなぞくぞくが背筋を走って、僕を溶かしていく。

 エッチなことの知識は少しある。
 性別を偽って生きるためには、男女両方のことを知っていなくてはいけないから。
 恥ずかしいけど、いろいろな想像をして変な気分になったこともある。
 こっそり一人でエッチなことをしたこともある。
 そのときだけは女に戻ってしまう。悔しかった。
 だけど、こんなこと僕は知らない。

「ん、ふ…っ、ん、ぅんっ」
 くすぐったくて我慢できなくて。
 僕の口の中を泳ぐ舌を、僕の舌で押さえ込もうとする。
 にゅるっ、と器用に避けたかと思うと、そのまま僕の舌に絡みついた。
 ざらざらした面が擦れ合う感触。ぞわぞわする快感。
 勝手にお腹が引っ込む。
 息が詰まる。
 耳の奥が痒い。
「れろ…ちゅぱ…」
 僕の舌を絡め取って、下顎に押し付けて舐める。
 舌が舌で揉まれて、唾液に漬けられて溶かされる。
 背筋のぞわぞわが気持ちいい。
「ん、ん…んぅっ…ふぅ」
 そうされていると何故か、胸やあそこが妙に気になる。むずむずする。
 勝手に背筋が反れていく。胸を突き出すみたいに。
 お腹は苦しいくらいに引っ込んで、僕の薄めの胸を持ち上げる。
 ふにゅ。
「んっ…ふ…っ!」
 右胸の先端を摘まれた。
 背骨が折れそうなくらい身体が反り返る。
 自分でするときも、こんなに胸で感じたことはなかった。
「ちゅ…ちゅぱ、んん…ぢゅ…ぺろ」
 摘んだままくりくり揉み潰して、舌も激しく絡めてくる。
「ふぅぅ…んふぅっ…ん、ちゅ…」
 舌が触れて擦れるたびに、火花が上がるような感覚。僕からも吸い付くように求めてしまう。
 胸から広がる味わったことのない快感。びくびく震えるように胸を突き出す。
 だめだ、止まらない。
 何かのスイッチが入ってしまった。
333226たんsage :2005/09/07(水) 05:31:25 ID:rzOo5aPk
「ぷぁ…ん」
「ぁ…ふぁ…」
 そこで唇が離れる。
 余韻が抜けずに、口から涎を垂らしてしまう。
「これ以上したら…下着を汚しちゃいますから」
「あ…うん」
 促されるままに厚い布地のズボンを脱ぐ。
 初めてのキスの快感に酔ったまま、皺になるのも構わず丸めて脱ぎ捨てる。
 人前で裸になるのは子供のころ以来。
「どうですか、わたしの幸運のキス」
「すごい…良かった…」
「ふふふ。踊りは下手ですけど、こっちは自信あるんです」
 指先で唇を拭いながら微笑んでいる。
 もう、その笑みが幼くは見えなかった。
「僕、こんなの初めてで…ごめん、どうしていいのか…」
「いいんですよ。わたしに任せて、わたしを感じてください」
 色っぽい台詞を平気な顔で言って、僕をベッドに誘う。
 綺麗な衣装は着けたまま。ほんのり肌に朱が差している。
 「女」って…すごいや。
 こんなに魅力的なんだ。同性なのに、まるで飲み込まれるみたい。
「胸…肌が傷んでますね。赤く擦り切れてるみたい…」
「…ぁんっ」
 僕の胸にそっと掌を沿えて、撫でる。
 汗ばんでいてもおかしくないはずなのに、指先がさらさらと流れて気持ちいい。
「綺麗な声。思うまま歌ってくださいね」
「え、ぁっ…ん…はぁん…」
 両手で胸を優しく撫で、解される。
 乱暴に締め付けられて赤くなっているはずなのに、痛くない。
 むしろ…それだけ敏感になっている。
「はぁん…なにこれ…気持ちいい…ふあぁ…」
「お客さんは、ここはあまり自分で触ったことないんですね」
「だって…これ以上大きくなっちゃったら…んっ…困るから…」
「隠すのが…ですか?」
「うん…」
 今の控えめなサイズでも、結構無理をしてる。
 外から怪しまれないようにするのは本当に大変。
「触らないほうがいいですか?」
「ううん、いいよ…気持ちいいから…」
「わかりました。今だけでもいいですから、女の子でいてください」
 撫でる動きが、揉むように変わる。
 指の腹が時々、先端を不規則にかすめる。
「…え…っふぁ…はぁ…んっ…ふぅぅん」
 自然に声が出る。
 練習した低い声じゃなく、高くて甘い声。
「これ、傷にならないようにしてくださいね」
「う、うん…」
「せっかく綺麗な女の人なんですから」
「綺麗じゃないよ…僕なんか」
「いいえ。すごく一生懸命で、素敵で、綺麗なひとです」
「それに…どうせ、女として振舞うことはできないから」
 僕は今の職をやめるつもりはないから。
 きっとこのまま、男性として生きていく。
「ここに来てくれたときだけでいいです。わたしの前でだけ、女の人」
「え…?」
「そうだ。次来てくれるまでに、擦り傷にいい塗り薬を用意させますね」
「あっ…っんっく」
 むにゅっ、と胸を強めに揉まれた。
「脚を開いてください」
「あ…う、うん…」

 そっと膝を立てて、左右に開く。
 そうすると彼女は、するりとそこに入ってきた。
「こっちは、触ったことあるんですね」
「え、えええっ!?」
 …どうしてそんなこと、見ただけで判るの。
「あはは…わたしたち花魁は、プロなんですよ」
「…エッチなことの…?」
「ち、違います! ぁ、ち、違いませんけど、そうじゃないんです」
「あ、ごめん…」
「わたしは、お客さんのことなら何でも分かるんです。いろんな人を見てきました。
お医者さんより熱心に観察します。どうしたら喜んでもらえるか、知るために」
 …そうか。
「すごいね…立派な才能だよ」
「ここに居れば、そんなわたしを求める人が来てくれる…。わたしを何よりも優先してくれる。
だから、その人が何を求めてるかすぐわかるように、頑張るんです」
「…じゃあ僕は、何を求めてる?」
 僕自身は、それが全然分からない。
「それを言っちゃったら、台無しじゃないですか」
 くすっと笑って、僕と向き合って横になった。
334226たんsage :2005/09/07(水) 05:31:56 ID:rzOo5aPk
「踊りはまだできませんけど、わたしのサービスをしますね」
「あ…ん、はぁ…ぁ」
 ぞくっ。
 彼女の指が僕の太腿の間に滑り込んだ。
 変な期待で身体が震える。
 もう僕は正常じゃなくなってる。
 身も心も彼女に依存した、僕の知らない女の子。
 ちゅぷ。
「…ひぁっ…ん…っふ」
 女の子になった僕のそこは、すっかり蕩けていた。
 胸がどきどき鳴っている。ひりひり痛む乳房に、布が擦れてくすぐったい。
 目の前にいる彼女の身に着けた、薄い飾り布。そう思うと何故か、くすぐったさが甘くなる。
「大好き…もっと、わたしに酔ってください」
 ちゅぷ、くち、くちゅ。
 彼女の中指と薬指が、僕の女の子の部分をリズミカルに押す。
 ポンプを押しているみたいに、押すたびにとろとろの熱い液が漏れていく。
「んっああ、や、ふあぁ…感じる…っくふぅ…」
 我慢しても、女の子の声がお腹の奥から湧き出てくる。
 あんなに練習した男の声が、忘れたみたいに作れなくなった。
 どうして、女の子にされているのに、僕はこんな風になるんだろう。
「わたしは女です。それに、お客さんのこといっぱい知ってます」
「う、うん…っふ、ぅんっ…ふあぁ…」
 つぷ、ちゅぷぷ、つぷ…。
 二本の指がゆっくり僕の中に入ってくる。
 自分で指を入れてみたときは、第二関節くらいで痛くなってやめた。
 なのに今は痛くない。
「だから、隠さなくていいんです。今だけ、思う存分女の子になってください」
「はぁ…あぁ、ぁ…入って、くる…」
 ぞわぞわとして落ち着かない気持ち。
 身体が勝手に彼女を求めて、抱きしめる。
 僕の中に、そっと何かが入ってくる。
 初めての経験なのに、何故か痛くない。

「今日はここ、破らないでおきますね。最初は気持ちよくなってほしいですから」
「…ぁ…え?」
「ずっと一人で、抱えてたんですよね…」
 くちゅ。くに、くちゅ。
 指がそっと、僕の処女を傷つけないように曲げられた。
「あ…あ、あ、あ…」
 とたんに湧き上がってくる変な感覚。
 ぞぞぞぞと背筋を何かが登ってくる。
 熱いような、寒気がするような。何だか怖い。
「こんな素敵な女の子を隠して生きて。大変だったでしょう」
「ひ、んっ…あ、あぁん…ふぅぅっ!」
 目の前の彼女の肩に回した腕で、ぎゅううっと抱きしめる。
 彼女の腕や胸に、僕の胸が押し当てられる。
「こんなに可愛くて綺麗なのに、もったいないです。辛かったでしょう」
「はぁあ…んぅん…そ、そんなこと…」
「わたしになら見せていいんです。ひとりで抱えないで、女の子に戻ってリラックスしてください」
「う…ふぇ…ん…ぐす…っ…」
 また涙が出てきた。
 こんなにぽろぽろ泣いて、本当に女の子みたいだ。
 でも、この子の前でだけは…それでもいいんだ。

 よしよし、ってされるみたいに頭を撫でて、抱かれた。
 僕はずっと、こうして僕の秘密を知ってくれる人を探していたのかも知れない。
 この子は、僕のことをあっという間に知ってしまった。
 それどころか、僕が知らない僕のことまで知っていた。
「気持ちいいですか?」
 僕の中に入れられた指が、少しずつ大きく動き始める。
 だんだん解れて来たみたい。
「うん…僕、変になる…」
 僕の声とは思えないくらい、艶っぽい女性の声。
 ここでしか出せない甘い声。
「よかった。リラックスしてくれましたね」
「あっ、ふ…あ、はぁぁ…」
 大きく抜き差しされたと思ったら、指先を小刻みに曲げて一箇所をくすぐる。
 どれも、僕の知らない気持ちいい愛撫。
 感極まって涙がこぼれる。
 頬はきっと真っ赤。
「んっ、ふ、はぁぁん…っふぁぁぁ…」
 勝手に目が細くなって、媚びる様な眼差しになる。
 熱い吐息が絞り出されて、彼女の綺麗な髪を揺らす。
 身体は反れたり縮こまったり、知らない快楽に狂わされている。
「めろめろですね…もっと、わたしを感じて…」
 くりっ。
「ひ…っふああぁっ」
 僕の女の子の、一番弱いところ。
 自分でするときもそっと触れるだけで弾けるほど感じるところ。
 そこに手が触れた。
「やっぱりここ、好きなんですね」
「ひあっ、ふっ、くぅんっ、ふぁ、あぁっ…」
 指の付け根、掌の骨の部分でこりこりと刺激する。
 僕の指で触れたときとは比べ物にならないくらい、気持ちいい。
「はぁ、ひ、や、だめ…だよぉ…」
「何がですか?」
 ちゅぷ、ちゅぶ、こり、くに、ちゅぷ。
 ゆっくり、僕の中と外の敏感なところを同じリズムで撫でられる。
 こんなの、我慢できない。
「ぼ、僕…こんなの…や、だめ…」
「うふふ…いっちゃいそうなんですね」
「怖いよ…ふあぁあ…僕、や、んくっ…だめっ…」
 ちゅぷう…くりゅっ…ぷちゅ…くちっ。
 ゆっくり、ゆっくり、僕が変になっていく。
 女の子に飲み込まれて、男の僕が消えてしまいそうなくらいの…気持ちいい感覚。
「怖くないですよ…ずっとこうなりたかったはずです」
「わかんない…んっ…ふ、ぁ…わかんないよぉ…」
「いっちゃったこと、ないんですね。…ほら、すっきりしちゃいましょう」
「ひぁっ…あ、あぁぁっ」
 ちゅぷ、ちゅくちゅくちゅく…。
 気持ちいいところを指の付け根で押しつぶしたまま、指先を小刻みに震わせる。
 そこから昇ってくる感覚を堪えようと、僕の腕が思い切り彼女を抱きしめる。
「ほら…わたしにだけ、見せてください」
「んっ、ひっあっ、あ、あ、あっ、ふっ、ひあぅ…っ」
 くちゅくちゅくちゅくちゅ…。
 指先の動きから手首の動きになって、僕の弱いところがぐりぐり激しく揉み潰される。
 僕の中のきゅんきゅん感じるところを、指先がぐいぐいと押してくる。
「あ、あ、あ、やっ、だ、っめ…っあ、ああぁぁあぁぁっ…」
 ぎゅううううっと目の前の女の子を抱きしめた。
 心も身体もその少女を求めていて。
 そうすると、すごく気持ち良かった。
335226たんsage :2005/09/07(水) 05:33:42 ID:rzOo5aPk
 ヴァルキリーレルム、砦。
 僕はいつもの通り、お金で雇われてここに居る。
「おい、敵さんはこの中らしいぜ。大した人数いないし、ロキの叫びの演奏は無いってよ」
 いつかのアサシンクロスの人も、一緒に雇われているらしい。
 久しぶりの共同戦線だ。
「そっか…僕らだけじゃ心細いけど、援軍は遅れそうだね」
「そうなんだよな」
 攻め手のギルドに雇われての、エンペリウム破壊作戦。
 敵の防衛部隊が控える階層のすぐ手前。

「わかった、僕に任せて。まず僕が突っ込んでブラギの詩を歌うよ」
「…おいおい」
「皆はそれに合わせて攻撃して。僕は倒されるかもしれないけど、多分大丈夫。囮にもなれるし」
 詩の力が残っているうちに敵魔術師を倒し切れれば、勝てる。
「お前な…そんなムチャな」
「バードさん、これ使ってくれよ。俺の分のマステラの実」
 呆れ顔のアサシンクロスさんと、回復剤を分けてくれた、今回の雇い主にあたるセージさん。
「アサクロさん、ソウルブレイカー頼みますよ。準備はいい?」
 そう言いながら僕も、炎の力を弱めるジャックカード差しのマフラーを巻く。
 うまくいけば、今日の作戦も成功だ。

「…お前さー、あれから男らしくなったよな」
「ん、そうかな?」
 あの日以来、あの娼館には毎週一回ずつ通っている。
 攻城戦に参加する目的に、そのためのお金を稼ぐのも加わった。

 あの子と居るときだけは、僕は女になれる。
 だから僕は、男でいても苦しくなくなった。
 僕のことを、誰よりも知っていてくれる人が出来たから。


「文字通り、男にしてもらったのかねぇ。お坊ちゃん」
「ふふっ、さあねー。皆、がんばるよ!」
「おう!」
「こうなったら、あんたらが頼りだ!」
「うん、任せてよ」「てめーらも、遅れんじゃねーぞー!」

 やっぱりここは最高のステージ。
 僕の詩にこんなに期待してくれる人たちは、戦場にしかいない。

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な、長かった…orz 読んでくださった方、ありがとうございます。
スレ分化前に投げた古い作品の設定が多分に入っています。知らない方ごめんなさい。
336名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/07(水) 05:47:20 ID:R.UAHdSY
うはwwwwwwwwwwwリアルタイムで読めるとはwwwwwwwwwwwっうぇっうぇ
226たんの作品はエロくて好きだ、前の作品からのファンだぜーヒャッホイ
337名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/07(水) 07:10:51 ID:YTG0qFIE
長かった分読み応えたっぷりで楽しめました!!!
心理描写がしっかりしていて、感情移入しまくりでしたよ
それでいてやっぱりエロイしw
長いとか気にならずに一気に読めました!GJです!
338名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/07(水) 12:02:53 ID:UIzv3ru6
あのアチャ子たんがもう一度見れるとは思わなかった…GJ!
339名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/08(木) 20:46:36 ID:l/3XLPlQ
えろいよう
340名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/09(金) 06:40:35 ID:Z3yu4V2w
お疲れ様でしたーGJ。
次は完全新作が見たいなー。
341名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/09(金) 12:08:19 ID:buup6GiA
あのアサシンクロスさんはアチャさんに木琴貸した人かも、
ってのは深読みのしすぎですかね?
そもそもどっかのギルド入ってたから違うか…
342名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/09(金) 18:00:41 ID:/yqPK5uk
>341
そのアサシンはアチャ子に好意を寄せていたので、
この文中のアサクロの「少しだけ知っている」のような態度にはならないと思います。
343名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/10(土) 02:23:44 ID:Ujnk5f1c
あのアサさんはもっと渋い感じだったと思うよ。無口クール系の。
転生を機にイメチェンしたのかもしらんがw
344名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/11(日) 01:06:48 ID:ix.BseNs
くぁwせdrftgyふじこlp;@
「」;pぉきじゅhygtrふぇdwq

GOD JOBBBBBBBBBB
345名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/09/12(月) 08:16:42 ID:MLyBXGNc
>>344
落ち着けよみっともねぇ・・・・

って226タソキテル━━━(。A。)━━━くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」:@;pぉきじゅhygtfrですぁq
GOOOOOOOOOOOOOOD JOOOOOOOOOOOOOOOOB!!!!!!!!!!!!!!!!!
346226たんsage :2005/09/14(水) 01:45:46 ID:s4YEeOqg
感想ありがとうございます。
このアサクロは言われているアサとは別人ですね。
頂き物の作品なので気安く引用できないのもありますが、むしろ自分はクールな人を書けないorz
今回のキャラは結構気に入っているのですが、えろはかなり薄いような…。行為軽いですし。

>>340
いつもと違うノリで完全新作を考えております。うまくいく自信はないですが。
ただ、嫌いな人は嫌がりそうな内容になる予定です…
347名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/02(日) 17:12:22 ID:tEDRdvOc
時が止まってますね
348名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/02(日) 23:13:31 ID:CaUAiSr.
コレぐらいザラ。
349名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 12:51:45 ID:wr4GoZAg
そして時は…
350名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/07(金) 13:30:58 ID:UWvh7jOg
未来。
351名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/09(日) 01:22:31 ID:ax0.L/tY
世界は核の炎に包まれた…!
352名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/10(月) 09:22:35 ID:x2W7mPIs
349-351
それをネタにして書くのは無理な気がする
353名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/10(月) 13:23:08 ID:svK1gVwY
ネタね・・・
昔からあるネタとしては、座ってたらいきなり下から卵が生えてきて・・さらにどくどく震えてる・・
そのままピッキがかえっちゃって中で暴れちゃう?

そういえばチェインを持ってプリさんとローグさんを探すマリオネットたんはどうなったのかな・・

失恋で泣いてる相方を慰めてたらいきなりキスされて・・そのまま目覚めちゃうとか・・・
こんなはずじゃなかったのに・・
354226たんsage :2005/10/12(水) 16:50:43 ID:4HIouNgQ
うまくいかなくてくしゃくしゃぽいを繰り返してます。
練習作でも書こうか。女の子の一人遊びってこのスレでいいのでしょうか。

それから。
自分も、他の書き手さんの投稿待ってます。
がんばってください。
355名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/12(水) 21:43:51 ID:GXwtbyIQ
ここでいいと思いますけど・・・向こうでもいいような・・・
自慰ネタってどっちなんでしょうね・・・

(あそこに古木の枝を入れて、ポキって折れたらペコペコの卵が中でどくどく動く・・
 そんな電波が来てしまいました・・・)
356名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/12(水) 22:35:16 ID:GxTAd1dM
ここでいいような気がする(2/∞)
357名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:45:47 ID:kF/WVFLE
ここでいいような気がする(3/∞)
今はどうか知りませんけど、以前エロ小説スレが荒れてるとか聞いたこともありますし…
まったりやるのだったらこちらのほうがいいかも知れませんね。

そして皆さんお久しぶりです。
マリオネットはその後どうなったか。
こうなりました。
358名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:46:12 ID:kF/WVFLE
ちり…ちり…ぼふっ…ちり…
時折入る風が蝋燭の音に変化をつける。
…しかし、それだけだ。
物音のほとんどしない室内、静かに、静かに…蝋燭のゆらめく音だけがかすかに聞こえる。
魔物たちの総本山とも言えるグラストヘイム古城。
その2階テラス…冒険者たちが城内へと踏み込む足がかりとしてよく使う場所。
そこから城内とは反対方向へと伸びた通路の先にある、4つの小部屋。
GH室内と呼ばれることの多いその小部屋は、訪れる人もさほどいない。
否、いなかった。
だからせめて…と異動先に選んだというのに。
最近は時折来る賑やかで壮麗でかつ、圧倒的な力を持つ人間の冒険者がいる。
仕事熱心な同僚達をかき集めてはまとめて薙ぎ倒し、その力を誇示するもの、弱き者を急激に育成するもの…。
そんな人間たちが時折くる。
それもいつものことではないから、嵐が過ぎ去るのを待つかのようにこうしてここで静かにしていれば大したことではない。
細く狭い通路、壁にも囲まれ、人の視線も通りにくい。
仮に見つかっても、かき集めるのに必死な人間であれば、ついていこうとしなければ大抵は無視してくれる。
…その分薙ぎ払われるダークフレームたちの愚痴を聞くくらいで平穏に暮らせるなら、これはこれでいい。
そんなどこか達観した考えを持ちながら壁に隠れるようにして座り込んでいるのは、マリオネットの少女だった。
耳を澄ましても、喧騒はどこか遠く。
ふう、と零す小さなため息も多分耳に留めるものはいないだろう。
座ったまま、ぼんやりと天井を見つめていた。

…帰りたい。

そんなことを口に出せないまま、ぼんやり。
ここに来てからというもの、ずっとそんな静かな、あるいは怠惰な時間を過ごしている。
昔を懐かしむだけではいけないのに…そんな殊勝なことを考えていると、ふと、何かが気になった。
…喧騒が、近づいてきている…?
人間達がよく通る道からは外れている。
ここまで見回りにくる仲間達も正直なところ、少ない。
なのに、その少ない仲間達を狙うかのようにやってくる人間の気配があった。
…ああ…戦わなくちゃいけないのかな…せめてすぐに終わらせて欲しいな…。
そんな気持ちになりながら、億劫そうな動きで立ち上がる。
それでも、壁に身を寄せて、ぎりぎりまで見つからないように、戦わずに済むように…。
目をつぶって祈りながら、聞こえてくる音に耳を済ませる。
…侵入者を排除しようとしていた仲間達は皆撃退されてしまったようだ。
かつ…かつん…冷たく響く靴音を聞きながら、ため息を一つ。
そこの曲がり角を曲がれば、侵入者はこちらに気づくだろう。
無意識に、きゅっと手にしていたものを抱きしめた。
どうか、こちらに来ませんように…そんな願いも虚しく、足音はもう、すぐ、そこ…。
観念したような諦めた表情で目を開くと、視線を向ける。
「え…?」
信じられないものを見たような、そんな声。
幾度も、瞬きをして。
ちゃりん…冷たい金属質な音がわずかに響く。
「プリ姉さま!!ローグ姉さま!!」
抱きしめていたチェインを放り出し、マリオネットは二人へと駆け寄って、飛びついていた。
359名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:46:31 ID:kF/WVFLE
どれくらい泣いていただろう。
二人に飛びついて、何もかもを忘れて泣き喚いた。
もしかしたら今まで流した涙よりももっとたくさんの涙を流したかも知れない。
そんな彼女を、二人は優しく抱きとめて、抱きしめて、いっぱい頭を撫でてくれた。
忘れるはずもない、二人の柔らく優しい腕。
嘘でも幻でもないその感触を感じた瞬間に、涙が溢れて止まらなかった。
どれくらいの時間そうしていただろう。
泣いて甘えて体を預けても優しくしっかりと抱きしめてくれる腕。
その感触にずっとずっと甘えて、嬉しくて、止まらない涙を流れるままに流して。
ようやっと、落ち着いて…ゆっくりと顔をあげる。まだ、体は震えを残していて、視線が少し定まらない。
それでも、二人の顔はやけにはっきりとわかった。
ずっとずっと会いたかった、大好きな二人の顔。その、笑顔。
止まりかけた涙が、また出そうになった。
「あらあら…マリちゃんは泣き虫さんだったんですね〜…」
相変わらずの、どこか間延びした声。それでいて、優しい声…。いつもよりも、もっと優しい。
「ごめんね〜、さすがにちょっと時間がかかっちゃって…」
気軽そうでぶっきらぼうで、それでいて耳に障ることのない気遣いのこもった声。いつもより、もっと柔らかい。
「姉さま…姉さまぁ…」
あたしの大好きな二人なんだ。
声が聞こえるだけで、その実感がひしひしと増して、嬉しくて嬉しくて…涙が出てしまう。
そんなマリオネットの気持ちがわかるのか、普段は軽口ばかり口にする二人も、からかいの言葉一つ出すことなく。
抱きしめた少女の体を、その頭を、髪を…優しく優しく丁寧に撫でていた。
「ちょっとしばらくゲフェンダンジョンに行けなくって…
 やっと行けたと思ったらマリちゃんが見当たらないんですもの、心配しましたよ〜」
間延びをした口調なのに、本当に心配していた気持ちが伝わってくる。
多分、ローグの次にマリオネットの少女には伝わってくるのだろう。どれだけ心配していたかが。
「それで二人してあっちこっちマリオネットのいるとこを探して歩いたんだけどさ、
 まさかここだとは思わなかったから…ごめんね、ほんと時間かかっちゃった」
ある意味プリの声よりも安心できる、裏表のない声。
まっすぐに届く声が、今のマリオネットには途方もなく心地いい。
「いいの、あたしもちゃんと言えなかったから…急にここに行け〜って感じだったんだもの…」
ぷぅ、と頬を膨らませて見せる。
二人の腕の中だからこそ安心して見せられる、素顔の自分。
今度はむくれた彼女を宥めるように頭を撫でてくれる二人が、本当に…愛しい。
「まあ、でもこれで居場所もわかったんだし…」
「…今までの分もたっぷりしてあげたら、不機嫌も治りますよね〜?」
「ってこらまて。やっぱりあんたはすぐそれかい!」
目の前で繰り広げられる、いつもの漫才じみたやりとり。それも懐かしくておかしくて、くすくすと笑ってしまう。
「いいんです、ローグ姉さま…」
食って掛かるローグを押しとどめ、マリオネットは微笑みながらゆっくりと体を起こす。
「…あたしも、久しぶりだから…いっぱい、可愛がって欲しいです…」
頬が熱を持ってくるのがわかる。
期待なのか、羞恥なのか、それ以外の何かなのか…そんな混沌とした高揚も今はただ嬉しい。
二人の目の前で、ゆっくりと…キャミソールのような薄手のワンピースを、脱ぎ下ろす。
ぞくん、と背筋を走る何か。…心地いい、何か。
大好きな二人の視線が自分へと、簡素な下着を纏っただけの自分へと向けられ絡み付いてくる。
それだけでえもいわれぬ高揚を感じて、瞳は先ほどとはまるで違う潤みを帯びた。
体の、心の求めるままに一歩、二人へと踏み出した…

その時、だった。
360名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:46:53 ID:kF/WVFLE
「待てぃ!!」
風を切り裂くような鋭い声が響き渡る。
その声に、プリーストとローグ、二人の顔が一瞬で歴戦の冒険者のそれに変わる。
ぱっと声の主からマリオネットをかばうように立ち、鋭い視線を向けた。
一瞬反応の遅れたマリオネットは、慌てて脱ぎ捨てたワンピースを拾って体を隠すように抱きしめる。
「さ、彷徨う者さま…?」
そう、視線の先に居たのは、東洋の剣士を彷彿とさせるたたずまいの、魔物の剣士が居たのだ。
風に属するものらしいその素早い身のこなしと鋭い剣技は、冒険者たちも恐れている。
「マリオネットよ…そなたの行状がどうにも怪しいと思うておったら…人間などと通じておったか」
凄腕の剣士に相応しい鋭い眼光がマリオネットへと向けられる。
かちゃり…わずかな音とともに、その刀が引き抜かれた。
「その罪、侵入者たる人間どもとともに今ここで切り捨ててくれる!」
疾風のごとき神速の踏み込み…一瞬にしてその刃が、マリオネットへと届く…その、刹那の寸前。
「キリエ・エレイソン!」
キンッ!!と硬質な音がして、その刃が弾かれた。
剣士の刃の前に、深紫の衣服に身を包んだ姿がすっくと立ちはだかる。
「そちらの言い分もわからなくはありませんが…マリちゃんはやらせませんよ〜」
…その口調を知っているものならばはっきりとわかる、戦いの決意。
だが、残念ながら彷徨う者にはただの間延び口調にしか聞こえず、がく、と小さく膝が曲がる。
「ふ、ふざけるな!人間ごときがそやつをかばう筋合いなどっ」
「あるのよねぇ、これが」
背後から聞こえた声に、ぞくり、と冷たいものが走って慌てて振り返ろうとする。
しかし。
「バックスタブ!!」
背後からの強烈な不意打ちに、彷徨う者は思わず仰け反る。
「あたしらは好き勝手自由に振舞ってる。だからその責任からも逃げないで、しょいこむのよ!」
「な、何を意味不明なことを!」
振り返りざまの鋭い一閃。しかし、それをローグはバックステップで器用にかわす。
「私たちはマリちゃんが好きです。だからこんなにも親しくしていますし…」
プリーストの声が遮るように静かに響く。
一瞬、そちらへも彷徨う者の視線が向いてしまう。その間に、ローグはさらに距離を取る。
「私たちの好意を注がれてマリちゃんに危害が及ぶようならば、その危害を全力を持って排除します」
「あたしの」
「私の」
『誇りにかけて!』
二人の決然とした声に、マリオネットは思わずその場にへたりこんでしまった。
…自分がどんなに思われているか…二人の声と、行動から…これでもかと伝わってくるから。
だが。
「人間風情が、戯言をぉ!!!」
怒り心頭となった彷徨う者は、止まることができない。
向き直り、再びプリーストへと切りかかろうとした、が。
「レックス・エーテルナ!!」
刃が、プリーストの構えた盾を打ち払い、その肩にまで食い込む。
が、それ以上は、進まない。プリーストのかけていた防御魔法は、まだわずかに残っていたのだ。
にっこり。
そんな表現しか浮かばない、プリーストの会心の笑み。
そして。
「どこ向いてんのさ!バックスタブ!!!!!!」
プリーストへと意識を奪われた、その隙は…ローグを相手にしては、大きすぎた。
神聖魔法によって威力が倍化した背後からの不意打ち。
それをまともに食らってしまっては、いかな彷徨う者といえど…

地に膝をつくしかなかった。


「く…む、無念…二人がかりとはいえ、人間風情に…」
「ま〜だ言ってるよ…や、さすがに一対一じゃあたしもどーなったかわかんないけど」
ダメージが蓄積して無力化された、無念そうな彷徨う者とそれを見下ろすローグ。
その後ろから、心配そうに二人を交互に見やるマリオネット。
そして。
「…あら?」
くん、と鼻を鳴らしてしばらくの沈黙の後、きゅぴーんと目を輝かせるプリースト。
俯いた彷徨う者の側にちょこんとしゃがみこむと、じぃ、と見つめる。
「…なんだ、殺すならさっさと殺せ。生き恥を晒すなど…」
と硬い声を絞り出す彷徨う者を無視するかのよう無言でしばらく見つめた後
「えい」
その時、ローグとマリオネットには、ちゃりーんという音が聞こえたような気がした。
プリーストの手がするりと、決して素早くはないのに止めることができないような自然さで、彷徨う者の顔へと伸びた。
と、思うと指先が…ローグにすらなんとか目で追える、そんなスピードで閃いて。
「な、何を貴様っ、う、うわっ!」
「あらあら、まあまあ…やっぱり、そうだったんですねぇ〜♪」
明らかにうろたえた彷徨う者の声と、嬉しそうなプリーストの声。
「へ?」「え…?」
どこか間の抜けた、ローグとマリオネットの声。
彷徨う者の髑髏の顔…と思っていたそれが、かつーん…と乾いた音を立てて床へと落ちた。
と同時に、ふぁさり…艶やかな黒髪が解放され辺りへと広がる。
髑髏に隠されていたその顔は、切れ長で意思の強さを語る鋭い瞳をもつ、整った顔立ちの…
「き、貴様っ、貴様っ!このような屈辱を…っ」
「だって、そんな仮面をつけてるだなんて勿体無かったんですもの〜」
「え…ええええええ?!!!」
「彷徨う者さまって…女の子だったんですかぁ?!!」
驚きの声が二つだけ、そして言い争うような…いや、一方が言い募り、片方がのらりくらりと受け流す
そんな声が、しばらくその場に響いた。
361名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:47:27 ID:kF/WVFLE
「最初見た時から、おかしいな〜とは思ったんですよねぇ…体の線とかが〜」
見破った上に暴露した張本人はのほほんとそう語る。
「ば、馬鹿な…詰め物をして今までは誰にもばれずに居たというのに…」
「あ〜…無理無理。この子、女の子には異様な嗅覚発揮するから」
無念そうな彷徨う者と、それを慰めているのか追い討ちをかけているのか、なローグ。
「決め手はやっぱり、香りでしたねぇ〜ふわりとこう、女の子のいい匂いが〜」
「そ、そんな不確かなものでわかるというのか?!」
「…プリ姉さまは匂いだけで体調までわかっちゃう人ですから…女の子限定で…」
諦めましょう、とゆっくりと首を振るマリオネット。
彷徨う者は膝をつく、どころかがっくりと両手もついて、襲われた脱力感に抗っていた。
「まあそういうことですので〜このことをばらされたくなければ、マリちゃんのことは内緒にしてくれませんか〜?」
にっこり、無邪気な笑みで口にするのは脅迫のような言葉。
しかし、打ちひしがれた彷徨う者にもまだ矜持は残っていたらしい。
きっと鋭い目でプリーストを睨みつけ
「ふ、女だとばらされたところで我になんの不都合があろう
 貴様らに誇りがあるように我にも誇りがある。そのようなことができるものか!」
ふん、と胸を張って言い捨てるその姿は、言外にさあ殺せ、と言わんばかりだった。
「…女モブハァハァな男どもが押しかけてくるわよ」
ぼそりと呟くようなローグの声に、びし、と一瞬硬直する彷徨う者。
「ふ、ふん、そのような者ども、打ち払ってくれる」
…やはり魔物にも嫌なものはあるらしい。微妙に言葉の勢いが削がれている。
しかし、言葉を覆すつもりはないようだ。
「…となると…しかたありませんね〜」
びく
しかたない、と言ってる癖に妙に楽しげなプリーストの声に、ローグとマリオネットが反応する。
「そこまで言うなら、口封じをさせてもらいませんと〜」
二人は思わず顔を見合わせて…やっぱりか、とため息をついた。
「だから最初から言っておるだろうが。さっさとやるがいい」
しかし何も知らない彷徨う者は安心したような顔で居住まいを正している。
死への恐怖もない、目を閉じて覚悟を決めた表情で背筋を伸ばした正座姿は凛とした美しさすらあった。
「あらあら〜では早速…」
その側へとプリーストがしゃがみこむのを見ると。
「なむ…」
「なむです…」
ローグとマリオネットは同時に十字を切った。
362名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:47:58 ID:kF/WVFLE
最初に違和感を感じたのは、プリーストの白い指が頬を包み込むようにして触れた時だった。
「…?」
ただ触れられているだけだというのに、そこから漣のような何かが広がっていく。
「ま、まて何をしているのだ?」
「あらあら、ただ触っているだけですよ〜?」
慌てたような彷徨う者の声に応えるプリーストの声はのんびりと間延びしたもので。
その声と、触れられている感覚があまりに違うから、なおさら困惑が広がっていく。
「いや、それ以前になぜそんな風に触る必要がある。口封じをするならこう、すっぱりと」
「私の口封じは普通のとは少し違いますから〜」
その時はじめて、彷徨う者の背筋に嫌な予感が走った。
しかしその時にはもう、遅かった。
さわ…首筋から頬へと羽毛に撫でられたかのような柔らかで…甘い感覚。
「…いちお、サポートいる?」
ぽん、と両肩にローグの手が置かれた。
それだけで体の自由が奪われる、逃げることができなくなったと悟ってしまう。
プリーストもだが、このローグも腕の立つ冒険者であることはわかっていたが、それがさらに実感を伴って感じられた。
「そうですねぇ…お願いできますか〜?」
プリーストはにっこりと微笑みながらそう答えると、彷徨う者へと顔を寄せていく。
「な、何を…っん?!」
言葉が途中で遮られてしまった。
口が、封じられる。
そう、プリーストの唇によって。
驚きに目を見開く彷徨う者を気にすることなく、プリーストの唇は彼女の唇を濡らしていく。
しゃべろうとしていたのが、不幸だった。
柔らかく甘い唇の感触だけでも初めてだというのに、さらにその先。
濡れた舌先が口腔へと入り込んでくると、ぞくぞくと背筋に何かが走ってしまう。
歯茎、その裏、上あご…自分で触れることも滅多にない部分が柔らかな粘膜によって蹂躙されていく。
それがどうしてこんなにも、体の力を奪っていくのだろう。
何かが奪われていくのと引き換えに、自分の知らなかったものが与えられていく。
その感覚に体を震わせ、逃げようとするも逃れることができない。
気がつけば、瞳を閉じていた。
抵抗するかのように眉を寄せながら、手には力が入らない。
そして目を閉じてしまえば一層感覚は鋭くなってしまう。
注がれてくるそれは…溶けた砂糖のようにとろとろで、甘かった。
「ふふ…どうですか〜?私の、口封じ…」
くすくす…唇を離したプリーストの浮かべる、無邪気な笑み。
自分は何をされていたのだろう、いや、わかっているはずなのに。
あまりに、その笑みとされていた行為とがかけ離れている。
理解、できない。
「何、を…」
茫洋とした表情で、ようやっとそれだけを口にする。
「あらあら〜…まだまだ、口封じはこれからですのに…可愛らしいこと〜」
濡れた唇を、プリーストの指先で拭われる。
それだけで、またあのぞくぞくとしか感覚に襲われる。
唇とは、こんなに敏感な場所だったのか?
少なくとも、今までの彷徨う者は知らないことだった。

「ありゃ、やっぱり詰め物だけじゃなくてサラシまで巻いてるよ」
そんな声も、どこか遠くに聞こえる。
着物の前をあけられて、詰め物も取られ…気がつけばサラシまでも解かれていた。
はだけた着物のあわせから覗く胸元へと視線が集まると、なぜだか体が熱を持つ。
「彷徨う者さまってば…お胸も綺麗…隠してるなんてもったいないですよ…?」
マリオネットが、耳元で囁いた。その吐息に耳朶を擽られると、また背筋が跳ねてしまう。
「…お耳も…敏感なんですか…?」
その反応に気づいたのか、もっと唇が寄せられて、吐息が浴びせられる。
「ち、違うっ、そのような、こと…っ!」
声が、跳ねた。
ちゅ、と小さな水音とともに、耳朶へのキス。
それだけで言葉が途切れてしまったことに、そしてそこから注がれる感覚に、さらに頬が赤くなる。
「あらあら…では、お耳はマリちゃんに可愛がってもらいましょう〜
 私たちはもっと、色々と…教えてさしあげますね…?」
微笑みかけてくるプリーストから目をそらす。そらしても、状況が変わるわけではないのだが。
「ひゃぅっ?!ど、どこを、触って…っ」
「どこって…この日に全く焼けてない、白くて綺麗なお胸さんですよ〜?ほら、ここなんて綺麗なピンク色で…」
「い、いちいち口に…っだ、さなくて、もっ、や…っ」
「聞いてきたから答えてあげただけですのに〜」
首筋から辿るように指先が下りてくる。
その指が辿った跡すらじんじんと熱を持つような感覚。
何かを塗りこまれているような気持ちにすらなる、奇妙な実感の篭った、熱。
それが、形良く膨らんだ胸にも塗りこまれていく。
「骨だけに見えてたけど、結構大きいねぇ…こんなに柔らかいし」
ローグのささやきに、答えることもできない。口を開けば恥ずかしい声が出てしまうと、わかっているから。
そんな様子を気にした風もなく、片方の膨らみを遠慮のない、それでいて優しい手つきで揉みしだく。
繊細さと大胆さのないまぜになった手つきに翻弄され、その手の中で思うがままに形を変えていく乳房。
そこから送られてくる感覚が、徐々になにかわかってくる。認めたくない、それが。
しかし。
「ふふ、ここもこんなに尖ってしまって…ちゃんと触ってあげますからね〜」
ローグのそれよりも遥に繊細な、そして不思議な指。
プリーストの愛撫は、彷徨う者の内部から何かをどんどん引き出していく。
それがゆっくりと…硬く尖りきった先端へと向かってくるのを知ると…胸がざわめいた。
「や、やめ…ひんっ!!あ、あうっ、や、ぁ…っ!!」
その胸のざわめきが、期待だと理解する間もなかった。
白蛇のように纏わりつき、絡め取るような指が薄紅の先端に触れ、包み込んだ瞬間に、体の中で何かが弾ける。
声が、抑えられなくなった。
わずかな指の動きすら、荒くなった呼吸で体が震えるのすら、そこから甘い何かを送り込んでくる。
否、叩き込んでくる。
二つの異なる刺激を同時に胸に注ぎ込まれ、混乱と別の何かとで何も考えられなくなる。
気がつけば、背筋をそらしていた。何かに耐えるように…そして、胸を差し出すように。
「こ、こんなっ、し、知らないっ、こんなっ、あっ、ああっ!」
それが、何か。
理解した瞬間、体が、受け入れてしまった。
気持ちいい…そう、理解した瞬間、何かが弾けて…頭の中が、真っ白に染められてしまった…。
363名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:48:54 ID:kF/WVFLE
「ふあ…ぁ…」
言葉が、出てこない。ただ力が抜けて、体の中で暴れている熱に身を任せてしまいたい。
ぐったりとローグに背中を預けたまま、彷徨う者はそんなことを呆然と考えていた。
しゅるり…かすかな衣擦れの音。続いて、ひんやりとした空気が素肌に触れる感覚…。
「ま、待て、何を…」
「何をって…まだまだ続きはあるんですよ?」
「まさか胸だけでいっちゃうとは思わなかったけど」
何を言っているのか、いまいちわからない。しかし、なんとなく理解したことはある。
「…もっともっと…気持ちよくなれちゃいますよ…?」
そんなマリオネットのささやきに、真っ赤になって俯いてしまう。
すると、見えてしまった。
袴を脱がされて、露になった下半身が。
プリーストの指が、ふとももに触れた。そこから、すぅ…と撫で上げられていく。
「ひゃっ!な、だから、やめ…んぅっ」
まだ、言葉だけは抵抗しようとしていた。
しかし、だらしなく開いた足は、閉じてくれない。そこに、ローグが後ろから足を絡めてきた。
ざらざらとした網タイツの感触すら、今は甘い疼きを体の中心に注いでくる。
大きく足が開かれていく。誰にも見せたことのない、秘めた場所。
そこに、三人の視線が注がれていくのがわかってぎゅっと目を閉じた。
ひくん、と震えるその場所は、すでに…熱く潤いきっていて誘うかのよう。
「もう、こんなにとろとろになってしまわれて…美味しそうですね〜」
くちゅ…と小さな音が響いて、その場所に触れられた。
それだけで、びくんと腰が跳ねる。
「ふあぁっ!!そ、そんなところ…き、汚い…っあっ、ああっ!」
熱くぬかるむ泉へと踏み込んだ白い指が、ゆっくりと蠢き始めた。
最初はゆっくりと、入口の周りをなぞるように。
それから少しずつ大胆に、内側にも滑り込み、また戻り…小さな出し入れのような動きで、入口とその周囲をくまなくなぞってい

く。
「んふふ〜いい声出すじゃない。あたしももっと楽しませてもらおっかなぁ」
背後から抱きしめるようにして、足を絡め…彷徨う者の動きを封じ込めているローグがそんなことをささやく。
両手で鷲づかみにされた胸は、指が食い込み、形を変える様が妙にいやらしい。
見ていることができなくて目を閉じれば、もっと鮮明になる肌の感覚。
ふくらみがどう弄ばれ、そこからどれだけ甘い感覚が注がれてくるのか…嫌でもはっきりとわかってしまう。
そして、目を閉じても焼きついている、淫らな光景。
思い浮かべるだけでも頭の芯が痺れてしまいそうな感覚が体の熱と溶け合って、どうにかなってしまいそうだ。
ぴちゅり…くちゅり…淫らな水音が聞こえる。
秘めた場所から…それにしては、やけに鮮明な。
「彷徨う者さまぁ…とっても、可愛いですよ…?」
耳元ではっきりと聞こえる、マリオネットの声。
それに続いて聞こえる、水の音と…ぬめるような感触。
舌先が耳朶を嘗め回し、耳孔にまで滑り込んできていた。
普段ならば汚らわしいと思うそんな行為すら、今は心地よくて。
「そ、んなっ…こと、言う、なぁっ、ああっ!!可愛く、なんかっ、んっ、んぅっ!」
言葉に、力が入らない。
ただ、声を出していないと熱が篭って破裂しそうで。
だから、ただ言葉を発していた。何も、考えられないから、口が覚えている言葉を、ただ意味もなく。
「大丈夫ですよ〜ほんとに、可愛らしいですから…」
くすくす…プリーストの笑い声も、どこか遠くに聞こえる。
なのにその指は、深く深く、自分の中心に触れ、揺さぶり、体の内側から自分を壊していくかのようだ。
泉へと侵入した指は、いつのまにか二本に増えていた。
二匹の白蛇がじゃれあいながら奥深くへとゆっくり進んでいく。
そんな、激しさとはまるで無縁の動きだというのにどうしてこんなにも体の芯に響いてくるのだろう。
「ここも…可愛いですね〜…」
視線が、秘めた場所の一箇所へと向けられる。
体の中心の…さらに芯、とも言うべき場所へ。
くりゅ…
包み込まれるような感覚と、撫で回される感覚と、押し転がされるような感覚と。
その全てが一度に襲ってきた。
まるでそのタイミングを知っていたかのように、両胸の先端が、つまみあげられる。
「ふああああっ!!!あ、あああっ、あっ、だめっ、だめっ、あああああっ!!!!!」
先ほどの比ではない、爆発としか言えないような何かが襲い掛かってきた…
そう認識することもできないうちに、彷徨う者はその体をぴんと張り詰めさせて…くたり、と崩れ落ちた。
364名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:49:12 ID:kF/WVFLE
「ふあっ…も、もう、やめ…だ、め…」
切れ切れの声が響く。
くちゅり、くちゅりとかすかに響く水音にもかき消されそうな弱々しい声。
はだけた着物の上だけを肩にかけただけのあられもない格好のまま、彷徨うものは腰を時折振るわせるだけしかできない。
「だめですよぉ〜まだ口封じができてないじゃないですか〜」
「しゃべれるうちは大丈夫よ、うん」
かたや、彷徨う者を弄ぶプリーストとローグは実に楽しそうだ。
「た、助けて…これ以上…こわれ、ちゃう…っんぅっ!」
弱弱しく頭を振るも、抵抗、にすらならない。
そんな彷徨う者をしばらく見つめていたマリオネットが口を開いた。
「あ、あの、プリ姉さま、ローグ姉さま…」
「はい?マリちゃん、なんですか〜?」
止めてくれるのか、とわずかに残った希望へと彷徨う者は目を向けた。
が。
「…これ…使ってあげてもいいでしょうか…?」
そう言いながらおずおずとマリオネットが差し出したのは…彼女が先ほど放り出した、チェインだった。
「…なんだか今日は大胆だねぇ」
「だって…」
ゆっくりと、マリオネットの視線が彷徨う者へと向けられる。
彷徨う者は、ぞくりと背筋を振るわせた。
その瞳の色は…プリーストやローグと同じ艶を帯びていたからだ。
「こんなに可愛い彷徨う者さまを見ていると…してあげたくなっちゃって…」
「な、何を…や、やめ、ろ…我は、もう…」
「あらあら〜…そんなに言うのなら、させてあげなくては〜」
彷徨う者の声を遮るように、語尾にハートマークや♪マークでもつきそうな声が響く。
「じゃあ、やりやすいように…こういうの、どう?」
後ろから抱きかかえていたローグが、手を離した。
ほっとするのと同時に感じる、寂しさのようなもの。
だが、それもすぐになくなってしまった。
「うわっ…こ、これ、はっ…や、だぁ…」
後ろに回っていたローグが、前へとやってきたかと思うと…そのまま、床へと倒れこんだのだ。
彷徨う者を引き込むようにしながら。
ローグへと覆いかぶさる彷徨う者を、ローグが抱きとめるような形。
そして…
「うわぁ…これなら、よく見えます…」
お尻を、突き出すような形。
そのことに気づいてなんとかもがこうとするも、するりと足が絡みついてきてがっちりと腰の辺りを挟まれてしまう。
「大丈夫、すっごく気持ちよくなれるから…ね?」
彷徨う者を抱きしめながら、ローグが囁く。耳朶へと、キス。
そこから首筋へと流れていき、鎖骨にいたるまで丹念に唇で愛撫していく。
「そ、ういうこ、とじゃっ…んっ…だ、め…」
逃げようともがいても、力は入らない。
否…その動きはどこか艶めいて…さながら、胸をローグの胸に擦り付けるような。
「あは、こっちのほうして欲しかったの?」
「きゃぅっ!ち、ちが、ぁ…あんっ!」
二人に挟まれてつぶれそうになっていた胸を、そっと包み込む。
手のひらでその先端の突起ろ転がすようにしてやれば、それだけでまた声があがり、腰が震えて。
その腰を、一回り小さな手が捉えた。
「プリ姉さま、そちらはお願いします…」
「はい、あ、マリちゃん、これを〜」
ごそごそとプリーストが小瓶を取り出した。受け取ると、マリオネットはにこりと笑った。
「な、何…?…ひぃ?!」
後ろを振り向こうとした彷徨う者は、思わず声を上げてしまう。
手を休めていたプリーストが、再び指を動かし始めたのだ。
それだけであっというまに、また官能の渦に捉えられ、動けなくなる。
「彷徨う者さま…いっぱいしてあげます、ね…?すごく…気持ちいいんですから…」
ささやいて…顔を寄せる。
視線の先にあるのは、秘めた小菊。
彷徨う者が声を上げるたびにふるふると震えるさまが、愛らしくすらある。
躊躇うこともなく、引き寄せられるように…口付けた。
ちゅ、ちゅ、と遠慮がちに、丁寧に響くキスの音。
びくり、と背を反らして彷徨う者は声をあげる。
「ひぁっ!!そ、そこ…違っ、や、やぁ…きたな、いっ…からぁ…ああっ!」
「そんなことないです…とっても…可愛い…」
ぴちゃ、ぴちゅ、と音が響く。
秘所から響く水音もあるはずなのに、その全てが小菊から聞こえてくるかのように聞こえて、羞恥が高まっていく。
マリオネットの可愛らしい唇が、自分の恥ずかしい場所に触れている。
そんな禁忌にも似た行為だからこそ恥ずかしく、そして…昂ぶってしまう。
唇でたっぷりと濡れた菊が、ゆっくりと広げられる。
滑るようなこの感覚は…舌先が、こじいれられている…?
そう感じた瞬間、きゅっと締め付けてしまった。
一層強く舌先を入れられる感覚を感じながら、ぞくぞくと甘い背徳感に身を震わせる。
恥ずかしい場所の、さらに奥にまで舌が入ってくる。
全てを舌先で暴かれていくような、羞恥と…心地よさ。
「や、め…だ、めぇ…そんな、そんな、ところぉ…ふあぁっ!」
体が、受け入れてしまう。言葉も、もう抵抗ができなくなってきた。
小菊は、きゅ、きゅ、と幾度も締め付けながら…丹念な舌の愛撫によって解れはじめている。
「おいしい…です…ここも…」
ゆっくりと、舌が出し入れをされる。その艶かしい感覚が体の芯を溶かしていく。
腰が、動いてしまう。逃げるように…求めるように。
「あらあら…先ほどよりも濡れてきましたよ…?そんなにいいんですね、お尻が〜…」
「いや…言わない、でぇ…そんな、ぁ…あぅっ!」
泉と小菊、二つの恥ずかしい穴から注がれてくる感覚が溶けてないまぜになって。
恥ずかしさも気持ちよさと溶け合ってしまって。
もう、何がなんだかわからない。
「…準備、これでいいかな…?さ、いきますよ…?」
「えっ…ま、まだ準備…?」
すでにもう、限界を超えているような官能に振り回されているのに、これ以上?
驚いていいのか…期待していいのか。
わからないまま、呆然と後ろを振り返る。
ぬらり…粘性の高い液体が、マリオネットの手にしたチェインへと塗られていく。
たっぷりと粘液をまぶされたそれを手に…マリオネットは、これ以上なく艶やかに微笑んだ。
「はい…あたしが一番大好きな…恥ずかしくて気持ちいいこと…教えてあげます、ね…?」
小菊に、いくつも連なった鎖の先端がそっと押し当てられる。
つぷん…充分に解された小菊は、粘液をたっぷりと纏った鎖を、あっさりと受け入れる。
「はうっ!!あ、は、ぁ…な、に…や、ぁ…んぅっ!、は、う、んぅ…んっ!」
突然の未知の感覚に、また仰け反ってしまう。
そうして、次、次、と小菊を犯す鎖…その度に声が弾み、涎すらこぼれ落ちる。
最後の一個がやや強引に入れられると、びくん!と大きく震えて…
ようやっと、次がないとわかると、ぱたりとローグの上に倒れこむ。
はぁ、はぁ、と荒い呼吸のまま、しばらくそうしていると…
「さあ…これで準備が全部終わりました…」
「…え…?」
「…たくさん…楽しんでください、ね…?」
そうして。
鎖が一つ、小菊から引き抜かれた。
「ひあぁ?!」
そして、また一つ、二つ…一気に、全部。
「ひぃっ、あ、ああっ!!!あ、やぁっ!!!あくっ、あっ、ふあああああああ!!!!!」
もはや、仰け反る力も残っていなくて。
お尻を突き出した姿勢のまま、その恥ずかしい姿勢の、一番恥ずかしい場所から生じる、爆発的な快感。
それが、何度も何度も…その、最後を迎えた瞬間、一際大きく高い声を放ち…
彷徨う者は、意識を手放した…。

「マリちゃんてば、すっかりエッチさんになっちゃって〜」
彷徨う者を絶頂へと導いたマリオネットを暫く見つめていたプリーストが、しみじみとした声を出す。
「…あんたにだけは言われたくないと思うわよ、マリだって」
「え、そ、そんなことは…」
じと目で突っ込みを入れるローグと、もじもじと言葉を濁すマリオネット。
彷徨う者はいまだ気を失い、着物と袴を敷いた上に寝かされている。
「さ…次は、マリちゃんの番ですよね〜…?」
くすくす…無邪気な微笑みで、プリーストが手招きする。
「そーね、すっかり待たせちゃったし…あんなことしちゃうくらい、たまんなくなってるみたいだし?」
にんまり、ちょっと悪戯な笑みを見せるローグも、瞳は優しく…しかし、艶を帯びていて。
「…はい…エッチなマリは…もう、我慢できなくなっちゃいました…」
そっと、簡素な下着に手を伸ばす。
二人の視線を全身に浴びながら、はらり…はらり。
一糸纏わぬ姿になったマリオネットは、二人へとゆっくり歩み寄り
「たくさん、たくさん…可愛がって、くださいっ」
そうして、二人の腕の中に飛び込んだ。
365名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:49:30 ID:kF/WVFLE
「…よいか、このマリオネットのことを黙っておくのは、あくまでもこのような屈辱を言い広められては困るゆえ。
 決して勘違いするでないぞ」
三人がたっぷりと戯れ、マリオネットが幾度も絶頂を迎え、ローグが恥ずかしい格好で弄ばれた後。
彷徨う者は頬を染めながら、着物ののあわせを確かめるように何度も弄りつつ、そう言った。
「あらあら〜どんな勘違いをしそうだと言いたいのですか〜?」
「…っ、わ、わからぬのならそれでいい、とにかく、黙ってはおく、それでいいだろう!」
さらに赤くなる様子に、くすくすとプリーストは楽しそうだ。
「わかりました〜気持ち良さに負けたのではなく、そういうことにしておきますね〜」
「だっ、だからっ!そ、そういうことなのだ!」
図星だったらしく、覿面に真っ赤になる様子を見るとマリオネットも笑いを堪えるのが大変そうだ。
「あはは、まあどっちでもいーのよ、黙っててくれたら。マリをよろしくね」
「…人間に言われることではない。我はこの娘の上司ゆえ」
ふい、と顔をそらしたその横顔に浮かぶ、剣士の誇りをもった表情。
これなら大丈夫。
小さく、プリーストとローグは頷いた。
「それでは、随分と長居してしまいましたし、私たちはそろそろ〜」
「そーね、さすがにここで寝泊りするわけにもいかないし」
立ち上がる二人に、マリオネットが寂しげな顔を見せた。
「…大丈夫です、また来ますから〜」
「そそ、場所さえわかればこっちのもんよ」
笑顔を見せながらも、二人はまた、ぎゅっとマリオネットを抱きしめた。
「…はいっ、いい子にして、待ってますから…っ」
二人に抱きしめられて、しばらく震えていたものの。
ぱっと顔をあげると、笑顔を見せる。にっこり、二人を安心させるための、満面の笑みで。
「さっちゃんもまたお会いしましょうね〜」
「誰がさっちゃんだ!そんな呼び方をするな!」
「そんじゃ、さまーとか?」
「き、貴様らっ」
「あはは、冗談冗談。そんじゃ」
「また、お会いしましょう〜」
また、の部分に妙に入った力。一瞬向けた流し目の、艶やかさ。
ぞくん、と背筋に走った何かに思わず絶句したその刹那、光の柱が立つ。
マリオネットと彷徨う者へ手を振りながら、ローグとプリーストはワープポータルの光の中へ消えていった。
その光が消えてもなお…マリオネットはその場から動かず、見つめていた。
「…寂しいか?」
「…はい…やっぱり…でも、大丈夫です、から…」
ぽん、とマリオネットの頭に手が置かれた。
ぎこちない手つきでも、撫でようとしてくれるのが伝わってくる。
「また、と言っていた。それを信じてやれ」
「…はい…」
ごしごしと涙を拭く様子を見ないようにしながら、幾度も幾度も頭を撫でていた。
こんなに甘くなったのはいつ以来だろう、と彷徨う者は思わず苦笑してしまう。
そんな自分を振り切るかのよう、こほんと咳払いを一つ。
「しかし次からはほどほどにするんだぞ、我がかばうにも限度がある」
「あ…は、はい…できるだけわからないところで…」
「…見つからぬように見張りでもしてやるか、いっそ」
はぁ、と思わずため息。
と、不思議そうな顔でマリオネットが見つめていることに気がついた。
「…どうした?」
「彷徨う者さまも一緒にするんじゃないんですか…?」
「なっ!だ、誰がだ、いいか、今回はあくまでも不覚を取ったからでありだな、
 あんな淫らな行為に耽るようでは武門の恥であり…」
慌てて言い募る彷徨う者をしばらく見ていたマリオネットは、くすっと笑って
「じゃあ…見張りのお礼に後であたしが…してあげますね…?」
「なっ?!」
素っ頓狂な声をあげたまま、絶句する彷徨う者。
そんな彼女を見つめながら、くすくすと楽しそうにマリオネットは笑っていたのだった。
366名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 00:50:41 ID:kF/WVFLE
以上です。
つらつらと書いてるうちに結構な文量になった気もしますが…
正直、読みにくいかとは思いますが、お気に召された方がおられたら幸いです。

それでは、♀×♀スレのさらなる発展を祈りつつ!
367名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 18:16:42 ID:7Ww6or1E
GJ(≧▽≦)b
まさかマリオネットたん、転勤になってたとは・・
でもまさか、彷徨う者が女の子って・・・
もうすごいです(><)

次はアリスもプリさんの餌食に?
(そんなの考えたら時計塔の管理人まで女の子だったりして・・)
368名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 18:59:09 ID:fvGljygA
(*´Д`*)?
369名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/13(木) 21:09:21 ID:a/n4niQ.
さっちゃん(*´Д`)
370名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/14(金) 02:04:24 ID:KSgjza9g
時計塔にはあんまり手を伸ばして欲しくない元アラムスレ民(´・ω・`)
371366sage :2005/10/14(金) 02:32:09 ID:Z9o5ohgE
>>367
彷徨う者が実は!というのはふっと思い浮かんでのものなので、これ以上はやるつもりはないです。
そして、アリスたんは…某スレで深淵の騎士娘たんとのカップリング支持派なので…
ともあれ、楽しんでいただけたようで、ほっとしました。

>>370
ご心配なく、私も以前時々覗いていましたので、あそこの雰囲気はわかっているつもりです。
静かに穏やかにアラームたん始め時計塔のみんなには暮らして欲しいと思っています。
372名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/14(金) 13:01:18 ID:8YtJp/ag
257 :(○口○*)さん :05/10/13 16:18 ID:sV1I3Qbu
         /⌒ヽ、_ノ)::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
          F_コミ、_ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
         r┤├、 : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 某スレに禿野郎の擬少女化エロ小説が投下された件について
        /  ∨ \ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::
       F/:彡ミ゛ヽ;|ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
      / :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
      / :::/;;:   ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄
373366sage :2005/10/14(金) 19:43:02 ID:Z9o5ohgE
モンスターの女性化はあまり軽々しく扱うべきではなかったということでしょうか…
私の思慮が足りませんでした。不愉快な思いをされた方々には深くお詫びを申し上げます
反省してしばらく自粛しようと思います
374名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/14(金) 20:56:01 ID:fC6JhjdI
>>366
人それぞれの好みとか思い入れは仕方ないわけで。
ただまぁ彷徨いの女の子化は少々癖が強すぎた感もあるのかも?

ですが個人的にはこの三人のお話の続きを見たかった訳なのでむしろ感動。
自粛されるか否かはさておき、是非またこの3人を書いてほしいなぁ、と…。

そして深遠スレ住人でしたか!
…裏スレで深遠の騎士子たんとアリスを…とか言ってみたりしつつw
375名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/15(土) 22:43:25 ID:MvkBXcN2
・・・そういえば前もまるちゃんがプリさんにいじられてたね・・・まさか・・・

まぁ気にしないで行きましょう〜
やりすぎなければ万事OKです
376名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/16(日) 11:58:17 ID:EjxmPqhw
>>373
372はレイド達が禿に突っ込みを入れるというネタスレの書き込みなんで
そんな真剣に受け止めなくていいかと
レイドが俯いてるのは、それが書き込みのデフォなだけで
別に不愉快とかそういうんじゃないだろうし
377名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/16(日) 12:06:27 ID:EjxmPqhw
追伸
そのスレではレイドアチャとイビルドルイドも女の子ということになってます
よしなに
378名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/16(日) 14:02:29 ID:bO.1Wu.U
>>373
例のスレでの禿ちゃんが擬人化少女になったとしたら…確かにそれは思いっきり引くだろうけどナーw

だが366氏の彷徨う者は何となくだがストイックな剣道少女っぽい趣があって実にハァハァできた
萌えるnounai鯖補正が掛かれば全く問題ないと思われ
むしろマリちゃんが攻めになってて更にハァハァ

つまりはGJと言う事でどうか一つ。ぜひまた続編なり新ネタなりで再臨希望。
379366sage :2005/10/16(日) 22:12:25 ID:sYJgYBjY
皆さん、暖かいお言葉ありがとうございました
あまり考えすぎないようにしようと思います
しかし、やはり脳内補正などが必要な分野であることも確かなようなので、今後安易に用いることのないようにしようと思います
なんとも、失礼いたしました
380名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/17(月) 15:57:15 ID:wr6wiJBE
>>378
例のスレってどこだ……?
なんとなく大ちゃん系の匂いがするが。
381名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/17(月) 20:25:43 ID:36SP.nMs
>>380
LifeROのどっか。彷徨うとかで探すと見つかる。
382名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/17(月) 21:28:13 ID:36SP.nMs
×LifeRO
○LiveRO

縦方向のタイプミスってのもなんともはや。
383名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/18(火) 14:52:36 ID:hCvy/0xI
久々きたのでごめん
>>257のお話の続きって、どこかにあるのでしょうか
384名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/19(水) 01:29:49 ID:.PxdtYG2
>>383
ないはず


…書いてませんから…orz
385名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/10/19(水) 02:13:38 ID:oM4dGuoQ
>>384
も、もしや?!

き、気負わずマイペースでいってくださいまし
386名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/04(金) 17:10:02 ID:p89kQUyE
>>366
いちどLiveROのあのスレを見に行ってもいいかもしれんw
>372のはたぶんあのスレでの禿と小説とのギャップと俺ら(レイドたち)にも光を、って意味だと受け取った

いろんなモンスター像があるわけだしあんまり気にしなくていいかと
なんにせよGJ
387名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/04(金) 18:04:40 ID:diX2OxIs
どきどきわくわく
388名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/05(土) 11:59:55 ID:KRx05Q1A
どきどきわくわく
レイド擬人化楽しみだ
389名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/06(日) 23:48:04 ID:ahwoua9Q
禿ちゃんと苦労人レイドの美少女擬人化か…

駄目だ兄貴! 弱 い 考 え し か 浮 か ば ね ぇ ぇ ぇ ぇ !
390名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/11(金) 00:44:06 ID:Bi8tOaCs
弱い?
彷徨う者は回避は鬼だけどDEFが全然無いから当たるとすごく痛がるだとか、
レイドは鎧が硬いだけで中身はひ弱だとか、
そういうことか!
391名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 12:35:42 ID:aF.oqYBY
一つ思うんだが・・
レイドって闇属性だが人間なんだよな・・・
レイドアチャは闇属性の悪魔型だが・・・
つまり、空っぽの鎧に見せかけて、誰かが着てるのか?
はっ!?まさか光学迷彩色を身体に塗ってるのか!?
392名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/13(日) 13:41:16 ID:nFtdnsJI
相変わらず反逆してんなぁ、>>389
393名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 00:47:18 ID:2MrYLKY2
幼少のころに神隠しにあい、GHの奥深く、深遠様の元で
れいどあちゃこといっしょに育てられるれいどたん。

あちゃこと同じ悪魔だと暗示(と呪術)をかけられて人間の前では
本当の姿が見えなくなってるれいどたん。

いつもは妹思いで激情型、猪突猛進な元気っこだけど
人間だった記憶が時々戻っちゃうとものすごく不安になって
おどおどしちゃうか弱いれいどたん。

・・・ハァハァ
394名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/14(月) 08:52:13 ID:8YtJp/ag
389-393
お前らの妄想力は素晴らしいな
395名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 04:21:43 ID:dRSsT4CU
書きかけ投下、まだえろくないけどねー
396名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 04:22:14 ID:dRSsT4CU
Incomparable Escutcheon


 問う、天国はありや?
 然り、天国はあり。
 然らば問う、地獄はありや?
 然り、地獄もまたあり。天国のある世界に地獄がなかろうはずもない。でなければ如何に天国を定義するや?
 地獄への恐れの故に人は天国を目指す。地獄の恐ろしきはその恐るべき実態の故に非ず、姿見えぬが故、人の恐怖心を煽り立てる。姿見えぬものこそ真の地獄。『地獄の如し』とは言えど、其はただの比喩に過ぎず。地獄にはあらじ。
 とはいえ、『ここ』を見たものは誰しも同じ思いを抱こう『地獄の如し』と。


 肌を刺す冷気、耳をつんざく悲鳴、視界一杯に広がる、黒、黒、黒、黒、黒。
 死者の国ニブルヘイム、苦しむ魂がミッドガルドまで届けと恨みの声をあげ、生者への嫉妬に狂った死者が来訪者を引きずり込まんとする場所。
 怨念が満ち、生きるものの存在を許さぬこの場所だが、対魔の修行を積んだ聖職者達や、豊かな戦闘能力を持つ前衛系にとっては経験を積むのにちょうどいい。発見当初こそ戸惑った冒険者達だったが、今やここは絶好の狩場と化している。
 勿論危険であることに変わりはない、が。

『わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。
身分の低い、この主のはしためにも目を留めてくださったからです・・・・・マグニフィカート!』
 聖なる祈りと共に術式が展開され、神の奇跡が具現化する。途端にアリシアの思考は加速され、体は活力を帯びる。
「それじゃあ、今日も張り切って行こう!」
 アリシアに向けて気合を込めた一声を送るや否、シャルンは皮袋から真っ赤な液体の入った瓶を取り出し、一気にあおる。見よ、彼女の体は一気に熱を帯び、全身に力がみなぎる。背に負われた巨大なトゥーハンドソードを二、三度試しに振って彼女は好戦的な笑みを浮かべる。
『神速の斬撃、今ここにッ!ツーハンドクィッケン!』
 術式不要、ただ、詞を以ってそれは発動する。眼前に現れた首吊りの木の形をした怪物に彼女は大きく踏み込んで一撃を見舞い、目にも留まらぬ速さで二の太刀を振るう。
高速の世界、彼女の目にははるか彼方から迫り来る新手の敵も、傍らで更なる祝福を以って支援を行う銀髪の少女(そう言って差し支えなかろう年頃と容貌である)も、ましてや目の前の敵の動きなど、静止したに等しい。三の太刀、四の太刀、五の太刀が、彼女からすれば欠伸が出るほど遅い敵に叩き込まれ、戦闘能力を削いでいく。剣速は速いが、いずれもが重い。これが騎士の力である。
長い金髪が揺れる、眼前の敵は沈黙した、これ以上構うことなどない、次の獲物を彼女の目はきっと見据える。三体、首吊りの木と、鎧武者、そして月に乗った少女の敵が迫ってくる。アリシアは既に詞と共に敵に呪いをもたらす祝福を行っている。シャルンは地面を蹴り、集団の中心にいる月に乗った少女――ロリルリ――に向けて突進した。
『震えよ大気、ボウリングバッシュ!!』
 ただの一撃で首吊り木(ジビットという)は致命的なまでにその身を切り刻まれ、残りの二種もまた大きな打撃を受ける。すかさずシャルンはジビットに向き直り、高速の斬撃を叩き込む。すぐに息絶えるであろう(尤も、救われがたいこの魂は延々と化け物として転生を繰り返すだろうが)。
『天の法、神の律、宇宙の全てに、永久に!レックス・エーテルナ!』
 アリシアが詠う。剣が天より飛来し、ロリルリに突き刺さる。ジビットを滅したシャルンはこの機を逃さず、再び詞と共に力を解放した。
『唸れ豪剣、バッシュ!』
 ロリルリは一撃で粉砕され、残った鎧武者(こちらはデュラハン)もアリシアの祈りによって朽ちた。
 全滅した敵に高々と右手を掲げ、アリシアに誇らしげな笑みを見せるシャルン、
 笑みを受けて、控えめに頷きつつ、微笑み返すアリシア、
 彼女らの細腕には何れも高レベルを意味する腕章がついている。レベルは97,8か。転生の儀も間近であろう。手馴れた戦いから推察するに、長くここで戦っており、また、彼女らも長く共に戦ってきたのであろう。その戦いは危なげがない。如何な大群も互いを信頼し、補うことで殲滅していた。
 この日の狩も、幾度かの危険に遭遇しながらも、彼女らは一度も窮地に陥ることなく乗り切ったのだった。


「お疲れ様!」
「お疲れ様」
 首都に帰還した二人、戦闘態勢の時の厳しさは何処へやら、少女二人、和気藹々としたものである。シャルンが荷を解く、雑多な収集品がこぼれ落ち、アリシアがそれを種類別にてきぱきと分けていく。これが今日の稼ぎだ。数日は食事に困らないだろう。
「今日はたくさん戦いましたね」
 と、アリシア、収集品を売却したのだろう。金貨を二つの袋に分けている。一つは彼女、もうひとつはシャルンのものだ。
「大分稼げたけどおかげで随分遅くなっちゃったねー、宿とれるかな?」
 シャルンはイズルードから来ている。そして、イズルードはそろそろ門が閉まるころだろう。この日は時間を忘れて戦ったのだ。
「でしたら、わたしの家に参りますか?一人くらいなら十分入れる余地はありますよ」
 アリシアが提案する。彼女はプロンテラの助司祭であり、高い経験を積んだ聖職者として、簡素な官舎をあてがわれているのだ。
「うーん、それじゃあお言葉に甘えようかな」
 にっこりと微笑んで、では案内しますね、と前を行くアリシア。楚々として可憐な彼女は万人の思い描く聖職者像にぴったりだろう。細い腕、折れてしまいそうな華奢な体、優雅さの感じ取れる足取り。世の中には殴りプリーストというものがいて――シャルンは思う――自ら祝福されたチェインを取って邪なものをねじ伏せると言うが、そう言った聖職者もまた、アリシアのように歩くのだろうか?否、殴りは愚か、誰だってこんなに可憐に歩くことは出来ないだろう。
 わたしのプリースト!シャルンはアリシアの後姿を熱っぽく見つめる。真っ白い肌、腰まである銀髪、碧い目、しなやかな体。しかし戦闘の際には身を以って抱えきれぬ敵を支えてくれる事もある、頼れる相方。転生はもうすぐ、あと数度今日と同じことをすれば、二人揃って転生の儀を受けられる。シャルンは自然と生まれる笑みを抑えられない。
 転生してもこのまま、剣を使い続けよう。今は槍を使うほうが有利と言うのは百も承知だが、わたしは剣が好きだ。先輩たちだって決して弱くない、いや、転生前よりはっきりと、十倍は強くなっているように見える。深淵の騎士を楽々切り伏せる先輩のロードナイト達。わたしもあのようになろう!
「つきましたよ」
 唐突にシャルンの思考は遮られた。
「ここがわたしの家です」
397名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 05:05:24 ID:biIKG.tk
>>396
まったく煽るつもりはないのだが、字がびっしりすぎて読む気がなくなる…
適度に改行してほしかった…
398名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 07:54:04 ID:70wfE5NA
>>396
戦闘描写に素直に燃えた。
399名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 08:44:10 ID:N//vpLdM
こっちも生殺しか!
400名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 11:09:13 ID:dRSsT4CU
 アリシアの家は、簡素な一戸建てで、外観は特徴のないものであった。内部も本来無個性なものだろう。
 しかし、家は家主の個性に影響される。
 この家もまた、内部は彼女を表現するかのごとく、美しく整理整頓され、機能美を誇りつつも、無機質ではなく、控えめに自己を主張していた。
 (わたしの家とは大違いだなぁ)
 シャルンは生活感溢れる我が家を思い、顔を赤らめる。
「客間はそちらです。お布団用意しますね」
「えー、一緒に寝ようよー」
「ホーリーライ・・・・・」
「待った待った!魔法抵抗低いんだからやめてー」
 勿論アリシアにその気はないのはわかっているが、おどけてガードするシャルン。
「はいはい、では、先にちょっとシャワー浴びておいてください。浴室はこちらです」
「はーい」

「ふー、さっぱりした」
 浴室から出たシャルンは薄手の寝巻きに着替え、客間に向かう。
「・・・・・にしても」
 細いながらも、十分に力強い腕を見て思う。
「もうすぐ、なんだね」
 神速騎士。
 身の軽さと剣速に命をかける騎士の通称である。
 一撃の重さよりは手数を優先し、耐久力よりも俊敏さを優先する。
 同輩の騎士の中には更なる剣速を目指し、耐久力も攻撃力も捨て去った者もいるが、彼女はそこまで極端でもなく、中々強力な一撃も繰り出せるタイプの騎士だ。
 今までの自己のスタイルに疑念などない。彼女は自身に誇りを持っていた。
 槍騎士達が肩で風きり、同輩の騎士達も少なからぬ数が槍に転向したが、信念に曇りはない。
 トゥーハンドソードは輝き、柄は両手に確り馴染む。
 わたしは両手騎士、神速騎士、今も、今までも、これからも。
 ずっと両手剣を使い続けるだろう!
 そこまで考えたとき、彼女は浴室に愛用のブローチを忘れたことに気がついた。
「いけないいけない、ククレブローチが一緒に洗濯されちゃう・・・・」
 もしかしたら風呂上りのアリシアを見れたりして、などと考えながら、彼女は浴室に急ぐのだった。


『神の恩寵がわれらの魂に豊かにありますように、キリエ・エレイソン!』
 術式が展開され、アリシアとシャルンの周囲に強固な防壁が展開される。
「今日も頑張りましょ、シャルン!」
「う、うん」
 しかしシャルンの表情は冴えない。バーサクポーションを飲むことすら忘れている。
「むー、どうしましたか?今日は顔合わせてからずっと変ですよ?」
「な、なんでもないよ」
 慌ててバーサクポーションを飲み、戦闘態勢に移る。剣速はいつもと同じ、動きも問題ない、だが、アリシアの目に今日のシャルンはやはり妙に見えた。
「具合悪いのでしたら今日のところは帰りま・・・・・!!」
 でかかった言葉を中断する。
囲まれている。ロリルリ、ブラッディマーダー、デュラハン、ジビット、ハイローゾイスト。
ニブルヘイムの住人たちが十以上、彼女らの周囲を取り囲んでいた。
 反射的に一歩前に出るアリシア、敵の半数が彼女めがけて殺到する。アリシアは身構えた。
 しばらく耐えれば、もう半分を殲滅し終わったシャルンがやってくる!
 彼女らはいつもそうやって危機をしのいできた。シャルンといえどもあまりに多くの敵に囲まれれば回避もおぼつかず、圧死する。
 それが故にアリシアは大量の敵に対しては一歩前に出て負担を軽減しているのだ。
 だが、この日は事情が違った。
『プロボック!』
「!?」
 アリシアにつかんとした敵が次々と離れ、シャルンのもとに行く。慌てて取り返そうとするも、既に遅く、アリシアについたのはハイローゾイスト一体のみであった。
「何を!?」
 アリシアは混乱した、こんな状況は初めてだ。
『震えよ大気、ボウリングバッシュ!』
 裂帛の気合と共に必殺のボウリングバッシュが放たれる。だが一撃では屠れない。シャルンは一瞬後に集中攻撃を受け、回避する間もなく全身に打撃を受けた。
「ヒール!ヒール!ヒール!」
 必死に癒しの祈りを捧げるアリシア、だが回復よりも攻撃の手が早い。そう判断した瞬間、アリシアは休むことなく祈りを捧げつつ、アリシアのもとへ走る。シャルンが再びボウリングバッシュを撃つ。敵が散った。
 すぐさまシャルンの背後に回るアリシア。
「わたしは気にせず!大丈夫です!」
 再び半数を抱えたアリシア、赤い蛙のカードがささったバックラーで攻撃を防ぐ。
そのとき、包丁を構えた大男――ブラッディマーダー――が不気味なマスクの裏側でにやりと笑った。
『呪い、恨み・・・・・死ね、ソニックブロウ!!』
「きゃああああ!」
 バックラーが高速の打撃にへこむ。衝撃は受け流しきれず、アリシアに看過しえぬ打撃を与える。
「アリシア!」
「この程度!早く片付けましょ」
 アリシアは更に強力なロリルリも抱えている。そして彼女は有効な盾を持っていない。
ボウリングバッシュが放たれる。ハイローゾイストやジビットと言った雑魚は落ちた。シャルンはマーダーに狙いを定めて剣を振るい、アリシアはカースブレスを周囲の敵にかける。
 危機は脱したのだ。


「なぜ、あんなことを?」
 再びシャルンを家に招いたシャルンは、帰り着くや否そう言った。
 清算の最中も、家への道中も会話ひとつない。
 そして今もう一度無言が空間を支配する。
 数分後、やっとシャルンが口を開いた。
「わたし、昨日見たんだ」
「?」
「アリシアがシャワー浴びてるとこ」
「・・・・・・・・・」
 今度はアリシアが顔を赤らめて沈黙した。
「いいじゃないですか、胸が小さくたって、そもそも東洋では古来よりこちらのほうが尊ばれて・・・・」
「そうじゃなくて」
 自己正当化をはじめたアリシアをシャルンが遮る。
「傷跡」
「・・・・・・」
 アリシアの全身には幾筋もの傷が走っていた。ヒールでも治らない。一生そのままだと言われた。
 大勢の敵の攻撃をバックラー一枚で防ぎ、しばらく耐え切る戦いをするなら、嫌でもこのような傷はつく。
「わたし、騎士としてアリシアを護っている積もりだったけど、そんな酷い怪我させてるなんて知らなかったから」
 シャルンにとってアリシアが、あの美しいアリシアが醜く傷ついていると言うのは耐え難いことだった。
「だからわたし、転生したら槍騎士になって、盾を持って護るね!」
「主は定めたもう、万人の法。レックスディビーナ」
「!?」
 アリシアがシャルンの口を唇で封じる。
「セージの真似をしてみました」
 少し顔を赤らめると、アリシアは決意したかのように真剣なまなざしでシャルンを見ながら語りかける。
「盾なんていりません。貴女は既に盾を持って戦っているのです」
 アリシアがゆっくり聖衣を解く。
「わたしが、貴女の最強の盾(Incomparable Escutcheon)です」
 一糸纏わぬアリシア、白い、大理石のような肌にはしかし、傷跡が走っていた。
「よく見てください。これが貴女を護った証、盾としての誇りです。ほかの人には醜いかもしれませんが、貴女には誇りを持って見せられる」
 アリシアがシャルンの服に手をかけた。シャルンはアリシアに魅了されたかの如く動けない。
「貴女にもわたしを護った傷があるはず、よく見せて・・・・・」
 順番に服が脱がされ、生々しい傷が顕になる。アリシアが愛しげに傷を撫でる、シャルンはぼうっとした目でなすがままにされる。
「わたしだって貴女を護ってるんです・・・・貴女がわたしを護るように。わたしも貴女を大切に思っているから・・・・」
 熱い口づけが続く。
「ん・・・・・ふ・・・・」
 思うんです、わたし。ずっと何もなく今まで過ごしてきましたけど、ただ一度、あなたに口づけができるなら愛の歓びが自ずとあなたに伝わるだろう、と。そう、百千の喜びを語らなくても。
 アリシアの手が優しくシャルンのふくよかな胸を撫でる。
「ぷはっ!あ、アリシア、明かり消して・・・・・その、恥ずかしい」
「ダメ、見えなくなっちゃいます」
「み、見えるのが困るよ」
 自らの体に覆いかぶさるアリシアも、自分の姿もよく見える。シャルンはアリシアの優しい愛撫にまかせつつも、羞恥心を隠せない。
「大丈夫、任せてください」


(中略、誰か書いて、いや本当。ここ描写が思いつかなかった。百合は好きなんだけど・・・・)
401名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 11:10:12 ID:dRSsT4CU
 そこまで考えたとき、彼女は浴室に愛用のブローチを忘れたことに気がついた。
「いけないいけない、ククレブローチが一緒に洗濯されちゃう・・・・」
 もしかしたら風呂上りのアリシアを見れたりして、などと考えながら、彼女は浴室に急ぐのだった。


『神の恩寵がわれらの魂に豊かにありますように、キリエ・エレイソン!』
 術式が展開され、アリシアとシャルンの周囲に強固な防壁が展開される。
「今日も頑張りましょ、シャルン!」
「う、うん」
 しかしシャルンの表情は冴えない。バーサクポーションを飲むことすら忘れている。
「むー、どうしましたか?今日は顔合わせてからずっと変ですよ?」
「な、なんでもないよ」
 慌ててバーサクポーションを飲み、戦闘態勢に移る。剣速はいつもと同じ、動きも問題ない、だが、アリシアの目に今日のシャルンはやはり妙に見えた。
「具合悪いのでしたら今日のところは帰りま・・・・・!!」
 でかかった言葉を中断する。
囲まれている。ロリルリ、ブラッディマーダー、デュラハン、ジビット、ハイローゾイスト。
ニブルヘイムの住人たちが十以上、彼女らの周囲を取り囲んでいた。
 反射的に一歩前に出るアリシア、敵の半数が彼女めがけて殺到する。アリシアは身構えた。
 しばらく耐えれば、もう半分を殲滅し終わったシャルンがやってくる!
 彼女らはいつもそうやって危機をしのいできた。シャルンといえどもあまりに多くの敵に囲まれれば回避もおぼつかず、圧死する。
 それが故にアリシアは大量の敵に対しては一歩前に出て負担を軽減しているのだ。
 だが、この日は事情が違った。
『プロボック!』
「!?」
 アリシアにつかんとした敵が次々と離れ、シャルンのもとに行く。慌てて取り返そうとするも、既に遅く、アリシアについたのはハイローゾイスト一体のみであった。
「何を!?」
 アリシアは混乱した、こんな状況は初めてだ。
『震えよ大気、ボウリングバッシュ!』
 裂帛の気合と共に必殺のボウリングバッシュが放たれる。だが一撃では屠れない。シャルンは一瞬後に集中攻撃を受け、回避する間もなく全身に打撃を受けた。
「ヒール!ヒール!ヒール!」
 必死に癒しの祈りを捧げるアリシア、だが回復よりも攻撃の手が早い。そう判断した瞬間、アリシアは休むことなく祈りを捧げつつ、アリシアのもとへ走る。シャルンが再びボウリングバッシュを撃つ。敵が散った。
 すぐさまシャルンの背後に回るアリシア。
「わたしは気にせず!大丈夫です!」
 再び半数を抱えたアリシア、赤い蛙のカードがささったバックラーで攻撃を防ぐ。
そのとき、包丁を構えた大男――ブラッディマーダー――が不気味なマスクの裏側でにやりと笑った。
『呪い、恨み・・・・・死ね、ソニックブロウ!!』
「きゃああああ!」
 バックラーが高速の打撃にへこむ。衝撃は受け流しきれず、アリシアに看過しえぬ打撃を与える。
「アリシア!」
「この程度!早く片付けましょ」
 アリシアは更に強力なロリルリも抱えている。そして彼女は有効な盾を持っていない。
ボウリングバッシュが放たれる。ハイローゾイストやジビットと言った雑魚は落ちた。シャルンはマーダーに狙いを定めて剣を振るい、アリシアはカースブレスを周囲の敵にかける。
 危機は脱したのだ。


「なぜ、あんなことを?」
 再びシャルンを家に招いたシャルンは、帰り着くや否そう言った。
 清算の最中も、家への道中も会話ひとつない。
 そして今もう一度無言が空間を支配する。
 数分後、やっとシャルンが口を開いた。
「わたし、昨日見たんだ」
「?」
「アリシアがシャワー浴びてるとこ」
「・・・・・・・・・」
 今度はアリシアが顔を赤らめて沈黙した。
「いいじゃないですか、胸が小さくたって、そもそも東洋では古来よりこちらのほうが尊ばれて・・・・」
「そうじゃなくて」
 自己正当化をはじめたアリシアをシャルンが遮る。
「傷跡」
「・・・・・・」
 アリシアの全身には幾筋もの傷が走っていた。ヒールでも治らない。一生そのままだと言われた。
 大勢の敵の攻撃をバックラー一枚で防ぎ、しばらく耐え切る戦いをするなら、嫌でもこのような傷はつく。
「わたし、騎士としてアリシアを護っている積もりだったけど、そんな酷い怪我させてるなんて知らなかったから」
 シャルンにとってアリシアが、あの美しいアリシアが醜く傷ついていると言うのは耐え難いことだった。
「だからわたし、転生したら槍騎士になって、盾を持って護るね!」
「主は定めたもう、万人の法。レックスディビーナ」
「!?」
 アリシアがシャルンの口を唇で封じる。
「セージの真似をしてみました」
 少し顔を赤らめると、アリシアは決意したかのように真剣なまなざしでシャルンを見ながら語りかける。
「盾なんていりません。貴女は既に盾を持って戦っているのです」
 アリシアがゆっくり聖衣を解く。
「わたしが、貴女の最強の盾(Incomparable Escutcheon)です」
 一糸纏わぬアリシア、白い、大理石のような肌にはしかし、傷跡が走っていた。
「よく見てください。これが貴女を護った証、盾としての誇りです。ほかの人には醜いかもしれませんが、貴女には誇りを持って見せられる」
 アリシアがシャルンの服に手をかけた。シャルンはアリシアに魅了されたかの如く動けない。
「貴女にもわたしを護った傷があるはず、よく見せて・・・・・」
 順番に服が脱がされ、生々しい傷が顕になる。アリシアが愛しげに傷を撫でる、シャルンはぼうっとした目でなすがままにされる。
「わたしだって貴女を護ってるんです・・・・貴女がわたしを護るように。わたしも貴女を大切に思っているから・・・・」
 熱い口づけが続く。
「ん・・・・・ふ・・・・」
 思うんです、わたし。ずっと何もなく今まで過ごしてきましたけど、ただ一度、あなたに口づけができるなら愛の歓びが自ずとあなたに伝わるだろう、と。そう、百千の喜びを語らなくても。
 アリシアの手が優しくシャルンのふくよかな胸を撫でる。
「ぷはっ!あ、アリシア、明かり消して・・・・・その、恥ずかしい」
「ダメ、見えなくなっちゃいます」
「み、見えるのが困るよ」
 自らの体に覆いかぶさるアリシアも、自分の姿もよく見える。シャルンはアリシアの優しい愛撫にまかせつつも、羞恥心を隠せない。
「大丈夫、任せてください」


(中略、誰か書いて、いや本当。ここ描写が思いつかなかった)
402名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/19(土) 11:11:27 ID:dRSsT4CU
 その騎士は自信を失いかけていた。
 GH騎士団、上級冒険者達が訪れる場所。
 彼は友達のプリーストとハンターと共にここに来ていた。
 ジョーカー、魔剣にオートカウンター、獲物は主にレイド、深淵はカリッツを持つ。
 そこには何の問題もない。彼は熟練した両手剣騎士だった。
だが、周囲を行くのは殆どとまることなく走る槍騎士。彼が恐れる深淵も彼らにとってはいい獲物だ。
(剣一筋だったけど・・・・・槍騎士強いなぁ)
「ヴォルフェ?どうしましたか?」
「あぁ、いやなんでもないよルーシア。ただ、僕が槍騎士ならキミにもっと楽をさせてあげられたかなって」
 ルーシアはあきれたような顔をした。
「人は人、ヴォルフェはヴォルフェ、自虐は嫌われますよ?」
「足りないところがあれば補えばいいのさ」
 ハンターのルーシャスが言う。
「うーん、でもなぁ」
 ため息をつくヴォルフェ、二人は肩を竦めた。
「・・・・・?剣戟の音?」
 ルーシャスが持ち前の耳のよさを発揮した。
「かなり大きな鋼鉄同士がぶつかり合う音だ、誰かが深淵の騎士と交戦中らしい・・・・・!!」
 ひときわ大きな轟音と共に巨大なもの――深淵の騎士――が三人の近くの壁に叩きつけられた。
「すぐ近所だったか!槍騎士のブランディッシュスピアで飛ばされてきたか?」
 ――否。
 答えはすぐにやってきた。
 真紅のマントを翻し、隙なく身構えたロードナイト。その手には両手剣が握られていた。
 ロードナイトが地面を蹴る。態勢を立て直した深淵の騎士がこれを迎え撃つ。深淵の騎士ならカリッツは?いた、レイドと共に深淵の騎士のブランディッシュスピアの射程に僅かに届かぬ場所に位置するハイプリーストがこれを受け持っている。すなわちロードナイトと深淵の騎士、一対一。
 斬る、打つ、払う、薙ぐ。深淵の騎士の巨大な剣とロードナイトの大剣がぶつかり合う。
それは一つの舞だった。一合毎に空気が震え血飛沫は飛ぶ、剣風は空間を刻み、何者も近寄れない。だが、それは完成された舞だった。
『生死は戦陣に身を置く者の常、今放つ、ブランディッシュスピア!』
 伝家の宝刀が抜かれる。直撃を受けたロードナイトはすさまじい速度で吹き飛ばされる、だが、後方のハイプリーストが壁に叩きつけられるはずのロードナイトを支える。
その目が何より雄弁に語っていた。
「わたしは大丈夫、さぁ、思う存分!」



「つええ・・・・・・・・・」
 ヴォルフェの内に、熱いものがこみ上げてきた。
「!!ヴォルフェ後方にレイドとレイドアチャが!」
 ルーシアの言葉に勢いよく反応するヴォルフェ。その肩に弓が突き刺さる。
「つっ!!」
 へぇ、この俺とやろうってのか?
 ヴォルフェの意識が加速する。
 面白い、やってやろうじゃないか。
 挑戦的にレイドをにらむ。ルーシアがレイドアチャにすばやくカースブレスをかける。
見ろ、もう矢も刺さらない。俺たちのプリーストは凄いぜ。そして弓手ども、お前らは俺が突進するまで生きちゃいないさ。
ヴォルフェが突進する。ルーシャスがレイドアチャを素早く瞬殺した。レイドもまたヴォルフェに突進する。
「かかって来い、天下無敵の両手騎士が相手だ!」


ふーん、やるね。
シャルンの意識が加速する。
流石は騎士団の難敵、恐れられるだけのことはあるね。
気合は十分大地をしっかり踏みしめ、強敵を睨み付ける。
でもだめ、世界最強の盾を持った世界最強の剣には敵わないよ。
「それじゃあ、はじめよう!」

 術式不要、ただ、詞を以ってそれは発動する。
『『トゥーハンドクィッケン!!』』
403名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/21(月) 13:03:47 ID:niBpT/cE
そろそろ次スレの季節でつね
404名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/23(水) 04:09:45 ID:zNtRcOUo
Incomparable Escutcheon の話は、401と402の間を埋めてくれってことでいいのかな?
405名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/11/26(土) 14:19:21 ID:wA6oYXMM
>>396
感動した。・゚・(ノД`)・゚・。
褒めようにも言葉が見つからない貧弱な語彙を、許しておくれ
406名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/10(土) 12:10:40 ID:g2OPqrXU
ふと思い立ち、1スレ分まで保管庫へ登録作業を行いました。
作者様におかれましては、タイトルなどご確認いただければ幸いです。
407名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/13(火) 19:26:48 ID:9idJsLMo
ちょっと書きたくて書きたくてしかたなかった♀チャンプの話を投下してみます。
ストーリー的にはノンケなスレともつながるかもしれません。
408名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/13(火) 19:30:56 ID:9idJsLMo
私は、高揚感に躊躇していた。
目の前の対象の気持ちを自分に向けさせることができたらどれほど喜ばしいことか、想像に易かった。
日頃腕の中にかくまい、私のためだけにぬくもりとなまめかしい吐息を保たせ、私の弱みの一切を包み込んでもらいたかった。
私は女だ。見られる姿は、いくら身の丈が並以上でも、みずみずしくきめ細かい肌の下に熱い赤と白の鋼鉄を潜めていても、たわわな双丘や秘めたい部位は女のみの、もの。
それなのに私は、好きな人に同じ肌を求める。
その人は、同性。

「35点かな。隣は50点くらい。ねー、レーニャさんはどう思う?」
身も蓋もない点数だが、こうして点数がついた相手に悪い顔を彼女がするのを見たことがない。
「0点」
「もぉ、いくら男嫌いでもそれはひどいよ〜」
評価する気もない。男なんか誰でも同じにしか見えない。
ウサギの耳を揺らす姿の愛らしい、十代も半ばのプリーストである彼女に、聖職者らしい慎ましさは微塵もなく、その目に写る男性はみな彼女にロマンスを運ぶ可能性でしかない。
相手は騎士にアサシンか。単独系の職が、うちの好色に魅入られた幸運、といったところか。
「いいよね? レーニャさん」
「ん、ああ、いいよ」
「やったぁ」
細振りの腰を翻して、彼女は二人の無骨に笑顔で近づく。
「おっけーだって。よろしくね」
はきはきと、私には真似の出来ないほどの元気一杯な喋りで伝える彼女。
「こちらこそ願ったりだ」
やや静かな語り口なのは、騎士のほう。寡黙なタイプのコワモテさん。やや背は低めだけれど、隆々の筋骨が鎧の上からもうかがえる。
「よろしくな、俺はグラビット、こいつはワクーレク」
「……よろしく」
どちらかというとネアカなアサシン。背は高めで、髪は綺麗に整えられていて、やや癖っ毛がわかるほどの短めの髪をしている騎士とは几帳面さが違う気がする。
妙な取り合わせだけれど、きっと二人はうまくやっていけているんじゃないか。
「うん、私はチェリム、彼女はレーニャだよ」
お互いのネアカが取り持って、私たち4人、パーティーが成立する。
楽しい旅にしたいのか、そのうさ耳を跳ねさせながらチェリムがしきりに男二人と会話をし始める。
チェリムは根っからの男好きだ。
彼女が声をかけ、何らかの縁があった男は、ほとんどといっていいほど彼女の膣(なか)を蹂躙している。別に彼女がセックス依存症なわけではないのは、そばにいてわかる。聞けば、彼女自身はあくまでスキンシップだと言う。
私には理解不能。
いや、別に肌を触れ合わせ互いの部位を結ぶことを理解できないわけじゃない。それは気持ちいいことだし、そうして互いに快感を共有するのは、私自身好きなほうかもしれない。
理解できないのは、どうして男のあんな赤黒い汚物をうれしそうに舐めさすり、己の大事なところに出し入れして喜ぶのか。私は舐めるなんて虫唾が走るくらい嫌。入れられたら死んだほうがマシだった。
でもそれをチェリムは好む。
そんなチェリムを見ていると、あんな凶器を持つ男が少しうらやましくなる。彼女とそこそこ仲良くなれれば、大抵の男はチェリムとセックスできるから。
でも私は女。
チェリムとはどんなにがんばっても友達までしかいかない。気の許せる相方くらいにしか思われない。
馬鹿チェリム、そうやって私に可愛い後姿を腰を振るように見せ付けられると、今にでも抱きついて、小ぶりだけどつんと張り詰まった乳房を両手に収めたくなるんだから。
私の、割に合わない大きめな乳房を押し付けながら、たぶん荒くなってる息をチェリムの耳に吹きかけてる。
抑えきかなくて、チェリムのショーツに手を入れて、大事な蜜口をなぞったり、秘核を押しやったりしながら、その愛液に濡れぼそった花芯の奥に指を入れて思い切りかきまぜるの。
チェリムが崩れ落ちるように、私の腕の中で何度も気をやって。
私が優しく抱きとめて、その頬にキスを……。
したい。ちゃんと、チェリムに好きっていわれて。
チェリムが責めてくれてもいい。
たぶん私、アソコ濡れ濡れになってて、熱い唇を重ね合わせて、舌を絡ませながら、両手でたくさん胸を愛してもらってる。
先端の乳首がもう堪えられないほどの性欲に勃ってて、つまんで、はじいて、押しつぶしてもらうたびに体がびくん、びくんてはねてる。
でもチェリムはなかなか私の芯を貫かなくて、首筋を淡く舐めながらだんだん唇を下腹部に寄せて。
はぁ、そお。その一番感じる部分を舌でつついて。
つつきながら、指でかんじ、いいえ、私はまだ処女だから、優しく破いて。
あなたに破いて欲しい。
ちょっとどころじゃなく痛いと思うけど、でもあなたに捧げたい。
ヒールで裂けた部分の血や痛みを癒してもらってからが本番。
私の中、蜜内を指先がなぞりかきまわすたびに、声にならない声あげてる。
すごい、チェリム、すごく上手。
私、私もうイキそう。
「おーい、レーニャさーん?」
「……ん……」
今いいところ、もう、私だめ……
「あの〜、狩り場なんだけど、渓谷でいい?」
「あ、う」
チェリムの声で現実に引き戻される。
見るとあまりにもチェリムの顔が近すぎて、思わず後ろに何歩かあとずさってしまう。
「う、え、あ、ああ、うん。渓谷でいい」
顔赤くなってるかもしれない。気づかれたらどうしよう。
「もう、ときどきレーニャさんってぼうっとするよね。しっかりしてよ。このパーティでレーニャさん、柱みたいなもんなんだからね」
「あ、うん、努力する」
「じゃあ、決まり。ニブルヘイムのギョル渓谷、到着は明日になるけど、準備の上集合」
仕切るチェリムの顔は、これからの一切を喜ぶような満面の笑みをあふれさせていた。
その笑顔はひとときのやすらぎにとても似合う天使のよう。
きめ細かい肌、色白の肌。
穏やかな刹那の時、私は惚けた目で彼女の今ある様を見つめつづけていた。
私が揺るがすことのできない感情。
彼女を、心から愛している。同性愛の極みとして。
409407sage :2005/12/13(火) 19:31:56 ID:9idJsLMo
いったんここで中断。
続きは早いうちにあげます。
410名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/16(金) 18:24:34 ID:MnvvelME
12月初の作品キター
続き待ってます
411名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/17(土) 04:29:29 ID:WAoXbitY
マッテルヨー
412名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/18(日) 08:13:41 ID:3EWnrTGY
このスレだとは思うんだが
Gvギルドのマスタとギルメンのダンサが主役で
繁栄しすぎたギルドを国が内部から潰していくってことが分かり、
それを防ぐためにマスタが内部崩壊を装ってダンサをなぶるって話がなかったかな?
wikiは更新止まってるみたいだし、過去ログも埋もれていて探索ができない・・・
もし、記録が残っていればどこかで再UPしてもらえないだろうか。
レス違いだったらすまん。
413名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/18(日) 10:48:30 ID:.0AAWd8M
「259の人」で一回スレ内を検索しる
ひっそりと続きを待ってる人(1/20)
414名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/12/18(日) 23:22:22 ID:Xt.EGuEc
dameときますね
415名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/19(月) 09:40:06 ID:BfAQMZ3I
気付けば496KB
新スレ作るのか・・・?作るならば任せた
416407sage :2005/12/21(水) 08:10:05 ID:ZQZQhXG6
すみません、諸事情で現在アップできそうにありません。
ある程度あげる分はできているので、復帰次第あげます。
ご迷惑おかけしますがよろしくお願いします。
417名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/30(金) 02:49:57 ID:KxSkRIw6
埋め
418名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/30(金) 02:50:09 ID:KxSkRIw6
埋め
419名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/31(土) 03:05:12 ID:TYEl3e4Q
今ちょっと書いてみようかなぁっておもってるんだけど、
職の組み合わせ好きなのとかあったら参考にさせてくださいorz
420名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/31(土) 04:52:22 ID:P7GIpRbs
>>419
モンクが絡んでるならいかなる組み合わせも◎
421名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/31(土) 10:12:51 ID:bxYKa0lE
剣士系がかなり出てこないので希望
422名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/31(土) 14:06:27 ID:w03doR1A
剣士xアコとかいいかも、アコxアコもいいけど
423名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/31(土) 14:56:14 ID:QkukEfEw
ぶっちゃけどんな組み合わせでも絵になるというのが正直なところ。
そういう意味ではコレまでに無い組み合わせって言うのは魅力だよね。
424名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/12/31(土) 19:38:38 ID:C1VlT6R6
剣士タンといえばPvでケミ子に負けていぢめられるってSSあったけど未完のままだっけ?
作者タンはもう見てないのかな・・・ツボだったんだけど(´・ω・`)
425名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/04(水) 12:52:45 ID:RYFc7vRE
埋めって言うか次スレは立てなくていいのかな?
やろうかと思ったのですが、立て方わからないので申し訳ないです……。
426名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/04(水) 23:22:51 ID:vCU9QxKU
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1136384492/l50
427名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/09(月) 04:52:45 ID:b1ypzbwo
後20kどうやって埋めましょう・・・

お目汚しっと

「このあたりなら敵も沸きやすいかな・・バイオレントゲイル!」
「敵も沸かないうちから属性場を作るのはどうかと・・・」
「うっ・・いいの!どうせすぐに沸くんだから!」

今回、私はこの子と一緒に伊豆Dに来ている
単一属性の通じるところの方が付与セージであるあたしにとってはいいからね

「しかし・・半漁人も沸きませんけど・・・」
「うぅぅ・・・」
「最近ではここも人、少ないですからね・・・もっともあれでにぎわってるのはいやですけど・・」
「それだけは同感・・・でもいい場所なんだからにぎわってるはずよ!さっきだって団体さんみたいでしょ」

そう、さっきもどこか4人ぐらいのPTが狩りに来ていた・・・でも悔しいことに・・

「ハイな一次職な方達でしたけどね・・いいな・・・赤い剣士服・・」

そう、転生した方達がほかの二次職の人と来ていたのだ・・ってあれ?

「あれ?やっぱりあなたもあうゆうピンク色とかがいいの?」
「えっ!?あぅ・・そっそうゆうわけでは・・」

あはっ、あせってるあせってる

「とっともかく、私たちもいずれは転生できるでしょうから別にうらやましいことなど・・」
「ふ〜ん、うらやましくないって事は着たいんだ」
「ちっちがいます!!」

あははっ☆ホントこの子ってからかいがいあるよね〜♪

「っと半漁人が沸きました!シールドブーメラン!」
「はいはい、じゃあタゲを取っておいてね。偉大なる雷神の元、その雷を我に・・」
「オートガード!リフレクトシールド!てや〜!!」
「我が手に在りし5つの雷の矢をかの敵に降り注ぎたまえ!ライトニングボルト!」

ってやば、一撃でしとめ損なった!!

「コラ!そっち行っちゃだめ!バッシュ!!」

良かった・・半漁人を気合い一線で撃破・・・でも・・・

「ふぅ・・・やっぱり土属性の聞く敵の方がいいんじゃ・・ってどうしたの?」
「えっ・・・あの・・・」
「・・・えっと・・まさか敵一匹で興奮したんじゃ・・」

あっ、何か勘違いして後ずさってる・・むかっ!

「たかが敵一匹でなるわけ無いでしょ!考え事してただけ!」
「そっそうよね・・でも何考え事してたの?」
「あっ・・うっ・・それは・・その・・」

うぅ・・そんなこといいにくいよ・・・

「むぅ・・・何?隠し事?」
「あっ・・あの・・・えっと・・・」
「(ぎゅぅ)隠し事は無しって言ったでしょ。どんなことも二人でがんばろって言ったじゃない」

わぁ・・あぅ・・そうだよね・・・うぅ・・でも何も抱きかかえなくても・・

「・・・ねっ・・・何隠してるの・・・?(ぎゅぅ」

ううぅ・・そんなにぎゅってしなくても・・・鎧ごつごつして痛いけど・・

「えっとね・・・言っても怒らない?」
「大丈夫、怒らないから言って」
「じゃあ言うけど・・・あなたにライトニングローダーかけて、一人で狩った方が効率よくないかなって・・」
「むっ・・それってあんたは一人楽しようって事?」

うぅ・・怒らないって言いながら怒り声になってる・・そうじゃないのに・・

「そうじゃなくて・・・公平とかせずに一人の方がダメージとかも・・」

ディボーションって自分の防御力は換算されなくて、あたしの防御力で食らったダメージだし・・

「・・・(ちゅっ」

んっ!?えっ!?いきなりキス!?ってえぇなに!?!
ってんんっ!やぅ・・舌まで入れて・・はぅ・・んっ・・

「はふぅ・・・落ち着いた・・・?」
「ふぁ・・・あぅ・・・」

おっ落ち着いたって・・そんな赤い顔して言われても・・
はふぅ・・・でもとろけそう・・・

「もう・・そんなの前から言ってるでしょ。二人で一緒に行こうってね」
「うっうん・・・」
「だから、効率とかそんなの関係なし。楽しんで行かなくちゃ、ね。」
「うん・・・ごめんね・・・」

ホント・・・こんな事考えちゃうってどうかしてたよね・・・
ってあれ?

「・・・ところで・・・さっきの舌使い・・」
「ふふっ・・どう・・練習したんだけど・・・感じた?」
「うん・・・でも・・感じたって事は・・ディボーション切ったでしょ」
「(びくっ)あっ・・あの・・それは・・だって切らないと感じないから落ち着けないでしょ」
「・・・横沸きしてあたしが攻撃されたらどうするのよ・・・」
「あぅぅ・・・すっすぐするから!ディボーション!」

くすっ、引っかかった・・これで一分半はこの子はあたしのお・も・ち・ゃ♪
あたしに火をつけてそのままで行けるなんて思わないでね

「じゃあほら、気にしないで狩ろう。属性場ももったいないsひゃぅ!」
「くすっ・・どう・・いきなりクリちゃんは♪」
「はぅ・・やぁ・・いっいきなり・・なっなんでぇ・・あぅ!」
「それは・・あたしに火をつけてくれた、お・れ・い♪」
「はぅ!やぁ!だっだめぇ・・てってきわっわいてくるよぉ!」
「そのときはセフティーウォール張って、蝶で逃げればいいじゃない。ほらほら♪」
「あぅん!やぁ!だっだめぇ!!」

フフ・・あそこ押さえてもじもじしてる・・かわいい♪
428名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/09(月) 06:17:26 ID:b1ypzbwo
まだ後10K・・・

------

「ほら・・お礼なんだから・・素直に感じていいのよ・・」

っていいながら自分のクリをくりくりつまむようにしてあそこに・・
感じてる感覚はやっぱり全部あの子に行ってるけど、あそこ濡れちゃってる・・
恥ずかしいけど・・いっか・・指入れちゃえ

「ひゃぅん!やっやぁ・・ふぁぅ・・あぁぁぁ・・・」
「ここ、こすったらどうかな・・あなたと感じる場所、違うけど、私はここ、すっごく感じるから」
「ひゃっ!だっだめぇ・・そこ・・へんになっちゃう・・きゃう!」

フフ・・自分の身体だから弱いところもわかってるんだから
ほら、胸もつまんじゃうよ

「ほら、こっちもいいでしょ、きゅってね」
「ひゃくぅ・・あぅ・・ふぁぁぁ・・・あぅん・・・」

あはっ☆あそこと胸押さえて、足ガクガクさせて、淫乱な踊りみたい

「ねぇ・・・さっきのキスして・・ねっ・・(ちゅっ」
「ふぁ・・んんっ・・んんっ・・」

やっぱりもう溺れちゃって正常な思考できてないわね
あたしにさっきのキスするってわかってないみたいね

「んくぅ!んんっ・・んみゅ・・んくぅ・・」
「んっ・・んふ・・・んちゅぅ・・ちゅっ・・」

ほら、自分でして自分で感じてる
でもそれだけじゃないからね・・あたしもあの子の口の中、犯してあげるんだから
あたしの感じるのを受けて、さらに自分でも感じて、2倍感じさせてあげる

------

ごめんなさい・・眠くなってきました・・
続きは考えてあるけど書けるかな・・
429名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/14(土) 07:15:14 ID:Xe6U8NsY
>>427-428
続き!続き!
430名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/14(土) 12:14:32 ID:8YtJp/ag
431名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/16(月) 23:56:23 ID:fbE2Nrlo
>>419ではないけれど、

これまでに無い組み合わせですか。
転生も実装済みだから、職の数自体は増えてますね。

>>420
受け攻めどちらでも、ということですか?


本家というか、非18禁のほうもスレが埋まるちょっと手前で固まったままなので、
活気が欲しいところですが…なかなか難しいですね。
432名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/01/20(金) 00:20:12 ID:vBTYz/I.
>>395
今更かもしれないけど今日読んだんで。
泣いた。もう、すごくイイです。ありがとうGJ。
433名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/02/26(日) 01:11:25 ID:NY6pqXFM
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434名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2006/02/28(火) 01:28:17 ID:s8O9c082
過疎化

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