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【さあ】バトルROワイアル【殺し合え】

1gm???.kitanosage :2004/12/24(金) 00:27 ID:OQo4UZS2
さあ今から皆さんに殺し合いをしてもらいまーす
2名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 00:32 ID:oE9rqwNo
OK、2GET
殺し合い?上等じゃねぇか、矢ぁぁぁぁってやるぜぇぇぇぇぇぇ!!!
3gm???.kitanosage :2004/12/24(金) 00:34 ID:OQo4UZS2
ちなみに補足ですがここは戦闘狂の俺TUEEEEEEEEEEEな
人に萌えちゃったりしちゃってる人のスレです
4名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 01:25 ID:vYqvLYCA
「突然そんなことを言われても・・・(´;ω;`)」とオロオロするまーちゃんに(*´д`)ハァハァ
5名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 01:53 ID:xgMCFbzU
5げっとしつつ

「へぇ、面白そうじゃない!」
と拳を固めるモンク娘もかわいいかもと言っておこう。
6BSさんソ*´∀`ノアドレナリンラッシュsage :2004/12/24(金) 01:59 ID:JgZyCpEw
お腹減った…
7名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 03:19 ID:Ax9eZL6A
>>4
せっかくだから俺は冒頭で「そんなこと冗談じゃない!」と異議を唱えてアーチャガーディアンに射殺される剣士子たんにハァハァするぜ!
8名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 11:36 ID:HPbcnh/k
最初に配られたアイテムで「+4デッドリーセイントローブ」を引き当てて、
青い顔してへたり込む剣士デフォ銀髪プリ子を猛プッシュだ!!
9名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 13:12 ID:ToHW6WTs
じゃあ私は+7DBl角弓を引き当てて
潜在してた凶暴性が露わになるアチャ娘たんを応援しときますね
10名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2004/12/24(金) 15:11 ID:ymHxcB3o
義妹のアコを守ろうと頑張るクルセ子に(*´д`)ハァハァ
11名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 16:52 ID:AfDZayBI
無表情でSGぶちかます冷酷WIZ様・・・最高です
12名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/24(金) 22:55 ID:t1G3t2v2
俺TUEEEEEEEEEEと叫びながらマステラくいながらメマー乱舞
で突っ込んでいくBS様にメロメロ
13名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/25(土) 13:49 ID:9Ejo3KbM
敵同士なのに、困ってる人にヒールして、逆に殺されちゃうアコさん・・・
・・・かわいそうです(;;)
14名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2004/12/25(土) 15:11 ID:ug//wl9M
そんなサツバツとした状況なのに、
普段どおりのポリンたん(・ω・)
15名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/26(日) 00:54 ID:Q2jPCt5Y
「うはwwwwww殺し合いってwwwwやばすぎwwwwwwwwww」
と異様な(いつもどおり?)テンションで暴走する内藤。
なぜか殺すのが惜しくなる。
16名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/26(日) 10:36 ID:QKl.lyik
>>8
絶望の果てにプリ子は支給品の+4デッドリーセイントローブを身に纏い己にヒールを……

こうですか?わかりません
17名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/26(日) 10:58 ID:0sTFDZag
GMにクレイモアトラップを仕掛けようとした直後に殺人マシンと化した脱衣系ログに
襲撃される罠ハンタ。
最後の力でログにクレイモアトラップを仕掛けるその姿に燃えておこう。
18名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2004/12/26(日) 17:59 ID:7hwxNuYA
ぬるぽ
19名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/26(日) 18:46 ID:jAp6NqlA
>>17
クレイモアの発動にはポリン帽かミミズの皮がカギとなるわけだな
20名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/27(月) 02:22 ID:BH0fLaJg
光翼型近接支援残酷戦闘鷹を操るハンタ娘
21名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/27(月) 10:04 ID:uSlEgUNU
αとβの組み合わせによって鷹の攻撃方法が変わるんだな?

つまり、20のハンタ娘は殴りハンターというわけだ。
22名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/04(火) 10:23 ID:NHB2T9..
>>20
しかも棒読みなハンタ娘
23名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/01/26(水) 05:55 ID:GrS7iYSs
>>16
聖女のようだったプリ子が、生にしがみついて
徐々にぶっ壊れていくのがイイんジャマイカ!!

このスレを見て、シャア板のガンダムバトルロワイヤルのスレを思い出した。
あんな神々が降臨する事を祈って、期待あげ!!
24名無しさん(*´Д`)ハァハァage :2005/01/26(水) 05:57 ID:GrS7iYSs
アゲ損ねたオレガイル。
25名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 09:57 ID:znz5MPZs
知人のスキルを奪ってボルトやらソウルストライクを乱打するローグ

・・・あ、この役割では最後死ぬの確定ジャン。
26名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 14:49 ID:z0oYYKyk
淫乱プリがそのみだらな肢体を使って男を犯して行くというシチュ期待
27名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 17:42 ID:Vkby5cR6
錯乱してチャージアロー乱射なバード。

囲まれたら不協和音。
28名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/03(木) 14:07 ID:ONn4RHPo
打撃でも矢でも銃でも白刃で止めるモン子萌え燃え
だが止めてる間に割って入ろうとする仲間と敵の団体さんに白刃相手もろとも
もみくちゃにされて
29名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/03(木) 15:50 ID:KQQBQlvc
これ、元ネタに沿った書き込みと元ネタ無しの書き込み混在してるような・・・
>7,13,16,23,25あたりは原作ネタ・・・・だよな?
30名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/06(日) 12:01 ID:FubMigEI
フェンクリを手に入れたはいいが、魔法詠唱を止められないが故に
短剣ローグにメッタ刺しにされるマジ娘たん

ゴメン グROスレ逝ってくる
31名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/07(月) 19:34 ID:AkjcGyhw
1月27日 23:19頃、BRワールド一部マップにおいて
生徒の死亡が確認されました。

これにより、一部のマップにログイン障害、
マップ移動の際の障害、キャラロスト等の現象が発生いたします。

▼新たな禁止区域
ウィザード転職試験場(job_wiz)
死亡生徒…36番:マジ娘

▼現在の禁止区域
蟻地獄ダンジョン B1〜2F(anthell01〜02)
ゲフェン地下ダンジョン B1〜2F(gef_dun00〜01)
ゲフェニアダンジョン(gef_dun02〜03)
ゲフェン中央塔(gef_tower)
クルセイダー転職試験場(job_cru)
ウィザード転職試験場(job_wiz)
プロンテラ地下水路 B1〜4F(prt_sewb1〜4)
大樹の道(um_dun01)
深奥の密林(um_dun02)
ルルカ森(um_fild01)
フムガ森(um_fild02)
カララ沼(um_fild03)
フムガジャングル(um_fild04)
ウータン族の村ウンバラ 室内(um_in)
ウータン族の村ウンバラ(umbala)
秘境ヒキョウの村ムラ(nif_fild01)
ギョル渓谷ケイコク(nif_fild02)
ニブルヘイム 室内シツナイ(nif_in)
死者シシャの街マチニブルヘイム(niflheim)
フベルゲルミルの泉(イグドラシルの幹)(yggdrasil01)
32名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/20(水) 12:38 ID:oYZh0K06
んー…質問。
萌えスレからのネタ持込可能?
暇と熱意が燃えれば、ちょっぴり書くかも。
33名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/21(木) 12:14 ID:Pds49.JA
とりあえず、ルールのようなものを明文化してみるtest
34名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/21(木) 12:14 ID:Pds49.JA
バトルROワイアル

 案之一 人数編人物編

 登場人物は、人数の肥大化を防ぐため、各職男女1名づつ。
 38名。プラス特別枠13名。(萌えスレなどより)合計51名より開始。
 特別枠については、登場順、もしくは立候補、推薦によって決定し、埋まり次第締め切りとします。
 (埋まらなくても、展開が進み、新規参入が難しくなった場合は締め切り)

 また、萌えの公平を期すため、キャラクタの髪型は各職業のデフォルトします。
 名前については、基本的に固有名詞は用いません。職業に男、子などの接尾語を付けて名前の代用とします。
(凡例:騎士男、アコ子等)。これは、固有名詞を用いて、キャラクタの私物化を防ぐ為です。ご了承願いたい。
 その他は、書き手が続ける流れの上で、決定していく物とします。
 (スキル、スタイルその他)

 それから、スーパーノービスに付いては、ノービスとのキャラクタの被りがある為、参加するか否かを考え中。
 転生職(ハイノビ、転生一次、転生二次)は、人数、バランスを鑑み、参加していないものとします。

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 場所、主催者編。

 主催者はGM(ゲームマスター)、開催場所は、GMが作り出した特殊な空間。(アリーナのような場所)
 又、その場所において、理不尽な蝿逃げ、BOT、会場外逃亡を防止するため、内部はテレポ禁止区域に。
 内部の地形的な設定は、これを設けない。但し、バトロワが成り立ち、ROの世界観を損ねないことを前提とします。
 そのほかには、内容のバランスを崩壊させない範囲で、何を妄想しても自由ということで。

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 目的編、各キャラクタの状態編

 原作に準拠する。但し、首輪に付いては…GM謹製の呪いの首輪、とでもしておきます。
 Wis、PTチャ、会話は筒抜け。ギルチャは、機能停止の方向で。

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 持ち物編

 各人、元々持っていた装備は持っていない(奪われた)ものとします。
 装備諸々は開始時に、GMから支給されるわけです。
 頭以外の防具に付いては、考えると厄介であるので、何か一つの種類に限定します
 武器の他に、食料、地図、回復用の赤ポ少々、その他幾つかの雑品を一つの鞄に収めているものとします。

 又、支給武器(と思われる)についてであるが…これは、各人のネタと妄想にまかせます。
 但し、各人流れを良く読むことは注意してください。
 尚、この武器と雑品は「青く古い箱」の形をした箱に収められているものとします。

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 書き手の注意編

 まず第一に、流れを把握することを薦めます。
 (余談だけれど、20話ごとくらいに、進行具合を見てテンプレが上がってくれれば、新規者はとても有難い)
 次いで、作品に付いては、先にUPされたものを優先して次の話に。

 但し、その作品が明らかに荒らし、煽り目的であったり、話に対して大きな矛盾点がある。
 もしくは、その作品が余りに理不尽すぎる死(突然何の前触れもなく吐血死する等)を描いていた場合、
前者は、問答無用でスルー。後者は冷静である読者の総意が認めれば、NGとして取り下げとします。
 また、ROの性質上、明らかにキャラクタ間のバランスを崩壊させる物品の登場はNGに。
 (バルムン、ミョニル、メギョンギルドといったものや、廃人、準廃人クラスの装備全般)
 更に俺TUEEEEEEEEEEE!!!に偏りすぎた内容もご遠慮ください。

 理不尽の度合いの判別は困難だと思うけれども、本家漫画版程度を大体のラインとして設定したい。
 要は、少々のグロや残酷では、NGにはならない、ということです。

 又、電波が着たらすぐに文章に直すことを希望。
 それから、お気に入りの職業が死んでしまっても、泣かない。

 そして、荒らしや叩きの類は完全スルーでお願いしたい。
 健全な読み手さんは、面白いあなた方の作品を待ってます。

 最後に、蛇足にはなるが、RO上の強さやバランス云々よりも、個々の職業を一個の生きも死にもする人間として
想定いただけると、幸いです。

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 読み手の注意編

 叩き荒らしは華麗にスルーをお願いしたい。釣られる事なかれっ。
 面白い、と思ったときには積極的に感想を。読み手の活力になります。
 これまでの粗筋、キャラクタ状態を纏めたテンプレや、妄想爆裂の書き込み、絵等、ポジィティブな物は大歓迎です。

 もちろん、書き手への転進も歓迎します。

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 その他・アコ系の回復技能編

 どんな怪我でも一発治癒、という便利さはヒールやサンクに想定しない方向で。

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 その他2・萌えスレからの参加者編

 萌えスレに付いては、超絶的な能力を持つ人が多い為(某ママプリ等)、
何らかの手段(首輪にその機能が追加されてる?)でGM側から、その力を縮小、限定されている事とします。
 強さうんぬんよりも、その立ち回りで萌えませう。


 最後に、これはあくまで一案であり、実効性はまるでない事を追記します。
 了。
35名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 12:06 ID:tFls6RS.
とりあえず、こんな感じか
36名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 12:07 ID:tFls6RS.
 01 狂気の夜明け


 そこは、外界と隔離された空間だった。
 とはいっても、別に地中の洞穴であったり、絶海の孤島である訳ではない。
 有り体に言って、そこには外界への空間的繋がりの無い何処かであった。

 無論、そんなものが自然に存在する訳は無い。
 GM。神の御使い。様々に呼び習わされる何者かが、始まろうとしている狂った茶番の為に作り上げた箱庭だった。

「こんにちわっ、GM秋菜です♪今回、栄えあるイベント参加者に選ばれたみなさんには、突然ですが殺し合いをしてもらいます」

 白い服を着た女が、言う。

 その一言に、狭く、暗いホールの中に鮨詰めに座らされている、雑多な一団が大きくざわめいた。
 幼い姿の者。奇妙に痩せた男。気高い聖職者。力強い騎士。その他諸々。何一つ統一性はない。
 しかし、その顔という顔には一様に激しい困惑が浮かんでいた。

「えー、静かにしてくださいねーお願いしますー 説明中ですよっ」

 その言葉に、終に耐え切れられ無くなったのか、一人が立ち上がった。
 幼さを色濃く容姿に残した女性。まだぴかぴかの胸当てを付けた、ノービスであった。
 自分の前に居る面々を掻き分け掻き分け、秋菜と名乗った女の下へ進む。
 そして、詰め寄ると、困惑と、憤りが入り混じった表情を、涼しげな秋菜へと向けた。

「ふざけないでよっ!! いきなり…殺し合いなんて…」

 その言葉が、遺言となった。言葉を放った姿のまま、彼女は彫像のように動かなくなる。
 つう、と顎から、真っ赤な血が滴った。ずる、とその頭が、縦にずれた。

「静かにしないと、こんな風に、BANしちゃいますよー」
 言って、いつの間にかバルムンを抜いていた彼女は、奇妙な彫像をつん、と指先で押す。


 ずる。指で押された人型は。

 ずる。正中線に、体を左右に分ける綺麗な亀裂が入り。

 ずる。それは、徐々にずれていって。

 …びちゃ。音を立てて、前後対象に倒れた。


 会場のあちこちで、掠れた様な女性の悲鳴が、聞こえた。
 斑に染まったGMは、未だびくびくと痙攣する足元のものをためらい無く踏みながら、数歩、一団の方へと歩み寄る。

「またー、皆さんには、ゲームを始めるに当たって、食料、赤ぽ、地図、それから特製容器入りの物品二点入りの袋が与えられまーす。
箱の中身は、武器だったり、便利な品物だったり色々でーす。役に立たないものも入ってるかもしれませーん。
でも、そんな人は運が悪かったと思ってくださいねー。頑張って、人殺しに役立ててくださーい。
それから、いきなり沢山死んだら面白くないので、皆さんには幾つかの組に分かれてもらって、
組ごとに、別々の場所の、互いに少し離れた位置からゲームスタートとさせていただきまーす」

 ふと、思い出したかのように、秋菜が、ああ、と声を漏らす。ぽん、と手を叩き、たおやかに微笑む。

「それからー、逃げようとか、私達に逆らおう、なんて間違っても考えちゃいけませんよー?
今、貴方達のはめてある首輪には仕掛けがあって、そんな真似したら、即BANできるようになってますからっ」

 真っ赤なGMは、一度言葉を切り、丸眼鏡をくいと押し上げる。

「それじゃあ、ゲームスタートです。頑張って、殺し合いましょうー」

 参加者達を、闇ポータルの光が包み込む。
 狂気の始まりは、告げられた。


<♀ノービス死亡 残り、50名>
37名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 12:07 ID:tFls6RS.
02 青箱1ヶ、空ける


 青々としげる森の中。僕は、一人その中で座り込んでいた。
 …いや、緊張から開放されてへたり込んでいる、と言った方が正しいのかもしれなかった。
 黄色い助祭の法服の下には、じっとりと嫌な汗がにじんでいる。

 神よ。どうして、貴方は僕にこの様な試練を貸すのですか?

 胸の内で、自らの信じる神へと疑問を投げてみる。
 だが、勿論答えは返らない。そもそも、その神様の御使いが、彼の置かれている状況を作っているのだから、どうしようもない。
 僕は、余り敬虔な信徒ではないけれど、それでも人並みには、信仰に励んできた筈なのに。

 そこまで考えたところで、♂アコライトは自分の思考を打ち切った。
 というか、これ以上考えていると、なんとなく泣きそうな気分になりそうだったので、やめた。

「どうしようか…」
 あたりでは、もう殺し合いが始まっているのかもしれなかった。
 視界は僅か10M先も真っ黒い木々に覆われて、確かめる術は彼にはないのだけれど。
 けれど、その中に、自分を狙う誰かの影が見えたような錯覚を覚えた。

 …ふと、冷静になる。
 そして、どうしようもない周囲の事は、取り敢えずは棚上げにすることにした。
 それから、先ほど秋菜と名乗っていた女性の言葉を、ゆっくりと思い出す。

『またー、皆さんには、ゲームを始めるに当たって、食料、赤ぽ、地図、それから特製容器入りの物品二点入りの袋が与えられまーす』

 闇ポタで飛ばされる前、何時もの荷物の変わりに与えられた大きい鞄を持ち上げてみる。
 なるほど。この中に、あの女性の言う物が入っているのだろう。

 だが…言葉に従ってその蓋を開けてやるのが、どうしようもなく癪だった。
 名前も知らぬ♀ノービス。あの無残な死に様が、脳裏にフラッシュバックする。

 僕は、この中に入っている物で、他の人達をあんな風に殺してまわるのだろうか?
 …その答えは、でない。出るはずもない。
 僕はは、聖職者だ。たとえ見習いでも。神に見放されていたとしても。
 けれど、同時に一人の人間であり、男でもあった。心残りなど、腐るほどある。

 二つの気持ちが、正反対の方向に、僕を引っ張りつづけている。

 けれど、なんにせよ、まずは生き延びなければならなかった。
 この場所に抜け出る、少なくともそのチャンスを得るためには、それしか道が無い。重い浮かばない。

 震える手で、鞄を開く。
 赤ポーションと、いくらかの保存食、上質紙に刷られた地図と…青く古い箱が二つ。

「と、特製容器…って、青箱のこと?」

 一瞬、『ゼロピー一個、獲得』という文字が脳裏を掠める。
 しかし、まさか、いくらなんでも本物ではあるまい。
 殺し合いをさせたいなら、そんな不確実な手段をとるはずが無い。
 ゼロピーなど、一体何の役に立つというのか。

 その証拠に、二つの箱は、その大きさが異なっていた。

「小さいつづらと大きいつづら…欲張り者が馬鹿を見る、か。
でも、どっちも空けるしかないんだよなぁ…」

 二つを地面に並べ、しげしげとそれを見つめる。
 こんこん、と叩いたり、振ってみたり。
 勿論、それぞれの行動に大した意味は無い。


 …けれども、この二つの箱は、これから先の僕の行き先を、大きく決める事になるだろう。


「…よし」
 誰に言うでもなく、呟き、唾を飲み込む。
 そして、大きな青箱に、手をかけた。

 …決して欲望からではなく、きっとサイズ的に、こちらの方が役に立つものが入っているだろう、という判断からだ。
 そう。決して、変な気持ちがあるわけではない。

 何となく邪な思考に偏りながら、ゆっくりと、その箱を開いていく。


『逆毛一個、獲得』


 大きな箱の代わりに残されたのは、堂々と天を突く赤毛の逆毛(頭に被るカツラの様なもの。人間ではない)。
 現実は、僕の想像の遥か斜め上を華麗にスッ飛んでいた。


<♂アコライト 逆毛一個、獲得 もう一つの中身は不明>
38名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 12:08 ID:tFls6RS.
03 嘘付きは商人の始まり


 薄暗い森の中を、一人の少女が走っていた。
 長いスカートと、首からかけた大きなズタ袋。♀商人であった。

 彼女は、走る。時折、枯れ枝を踏み折るパキリ、という音を聞きながら。
 草を書き分け、時には足に擦り傷を作りながらも。

 木々の隙間に、彼女は白い外套の端を見た。
 ぱっ、と安堵したような表情を作る。目を潤ませ、鼻をぐずつかせる。
 そう、それはまるで、誰かに助けを請う幼子の様に。

「たぁすけてぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

 叫ぶ。出来るだけ、哀れみを請う様に。
 白い外套の主…♂ハンターが、こちらを向き、驚いた様に動きを止めていた。

 それめがけて、更に走り…そのすこし前で、木の根に足を引っ掛けて、転ぶ。
 …彼女は、狩人が自分のほうに急いで近づいてくる音を聞いていた。

「おいっ、大丈夫か!?」

「だ、大丈夫ですぅ…痛たたた…」

 うずくまった、まーちゃんが見上げると、そこには心配そうに彼女を見ている、狩人の姿。
 鞄を肩から掛け、手に武器は無い。

「もー、服が埃だらけ…どろどろですぅ」
 立ち上がり、ぱんぱんと、衣服を払う。
 それから、はっ、とした様にハンターに対して向き直った。
 まるで、小動物が見せるような、行動に見えた。

「ははは…」
 思わず、その様子にハンターは笑っていた。
 笑われて、商人はきょとんとした風に、男を見る。

「…?」

「ははは…っと、お嬢ちゃん笑ったりしてごめんな」

「お兄さんには、まーちゃんが、そうみえるですか?」

 商人は、言う。

「ああ」

「そうですか…」

 狩人の問いに、商人は答える。
 不意に、狩人は、そんな彼女に違和感を覚えた。
 理由は、わからなかったが。

 彼は、自らの前に居る幼さを色濃く残した少女を見つめる。その目じりには、薄らとにじむ涙。
 気のせいだろう。男は、自分に言い聞かせる。

 こんな状況で、おかしくならない方がずっとおかしい。

 そして、彼は、少女から、視線をずらした。

「あの…お兄さん」

「…?」

「……」

 ふわ、と男は自分にもたれかかる、余りにも軽い体重を感じていた。
 その正体は、すぐにわかった。♀商人が、顔を狩人の胸に体を預けるようにして抱きついていたから。

「え…あ…う」

 これまで、まるで縁が無かった女の子の感触。内心の高まりを、隠すことが出来ず。
 そして、抱きついた商人は、冷静に、その音の高まりを聞いていた。
 どくん、どくん。音が聞こえる。それは、致命的なタイミングを知らせる、鐘の音だった。

「死んでね。私は、生き残りたいの」

「えっ…?」

 狩人は、その言葉の意味を理解できなかった。
 その代わりに感じたのは、熱。何処からかかなんて判らない。
 けれど、それは熱い、熱い、命を溶かし込んだ赤い水の熱だ。

 びくん、と男の体が跳ねる。しかし、商人の腕は、しっかりと抱きしめたまま、彼を離そうとしない。
 男はもがき…しかし、生まれてこの方、弓ばかり扱ってきたその腕は、余りにもその作業にはむいていなかった。

 ああ。そうか。
 狩人は、徐々に暗くなる視界の中で悟った。

 こんな状況で、おかしくならないほうが、ずっとおかしいのだ。

 ただ、自分と商人との間で、その方向にズレがあっただけで。
 自分も、彼女も、おかしくなっていたんだ。


 そして、黒が、彼の世界を支配した。


 <♂ハンター死亡 残り49人>
39名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/04/22(金) 12:08 ID:tFls6RS.
04 狸



 先ずは、一人。

 手と、それから袖を汚す鮮血を、目の前の死体から剥ぎ取った外套で、しっかりとふき取りながら、商人は数を数えた。
 そして、彼女は、考えていた。自らが、これから取るべき方策を。

 自分の武器は、細身の短剣…スティレット、と呼ばれる種類の物。
 それから、自分自身のあどけない、とも呼べる容姿と、商売で培った演技力。

 物理的な意味での武器は…当り、といっていいだろう。
 普段振り回している斧に比べれば、いささか頼りないようにも、それは見える。
 だが、自分がとるべき立ち回りを考えてみれば、実に都合のいい武器であった。
 虚を突き、倒せない相手はやり過ごし、集団にもぐりこめる機会があれば、もぐりこんで他者を利用する。
 純粋な戦闘能力で、状況を生き残ろうと考えるほど、彼女は愚かではなかった。

 もっとも…今の狩人に付いては、少々巧く行き過ぎた気もする。
 元々が、自身の立てた方策を実行するかどうかの賭けでもあったのだが…いくらなんでも毎回、ああは行くまい。

 そして、彼女の考えは、自己戦力の分析から、敵兵力の予想へと移る。
 自分にとって最も恐ろしいのは、飛び道具だ。特に、弓使い。
 目の前の死体を目標に選んだのは、その理由もあった。
 こちらからは、攻撃のしようがなく、逆に相手からは打ち放題。
 逃げるにしても、雨霰と降り注ぐ矢を避けながら、森の中を逃げ続ける自身は商人にはなかった。
 他のタイプの脅威…たとえば、魔術師や、暗殺者、騎士といった連中も居るかもしれない。
 だが、魔術師や騎士ならば、なんとか逃げ切る自身はある。
 暗殺者やローグについては…発見されない可能性に賭けるしかなかったが。

 随分と、分の悪い賭けね…

 しかし、そのステージに乗ってしまったからには、嫌が応にも勝利するしか選択の余地は無い。
 当面の目標は、弓手に発見されない事だろう。
 そして、彼らや他の参加者の不意を付き、数を減らしていく。
 あるいは、自分を守る壁として利用するために、友好的なグループに潜りこむ事だった。
 …もっとも、後者には、自分の血匂が、他の殺人者に紛れてわからなくなるまで時間が過ぎるのを待つ必用があるだろうが。

 彼女は冷静だ。一番大切なことは、取引で得られる自己の利益の最大化。ただ、それだけ。

 手と袖、それからスティレットを拭い終え、汚れた外套を地面に投げ捨てる。
 それから、近くに放りだされたままになっていた、ハンターの鞄を拾い上げ、中身から、役に立ちそうな物を抜き取った。
 赤ポーションを半分と食料を邪魔にならないだけ。それから、未開封の小さい箱。

「…猫耳?」
 ここにくるまでは、町でよく見かけたヘアバンドが、一つ、鞄の中に入っていた。
 びょん、びょん、とそれの端を弄びつつ、凝視する。

 …再度、述べよう。彼女は、根っからの商人だ。
 そして、彼女が手にした猫耳のヘアバンドは、見た目によらず、かなり高級な装備品だ。
 1+1は2。それくらい当然の帰結として、その結論は導かれる。

 …いつか、役に立つかもしれない。

 心の中で呟き、♀商人は、それを、自分の鞄にしまい込んだ。


<♀商人 猫耳のヘアバンド一個、青く古い箱(小:未開封)一個、赤ポ&食料適量獲得>
40名無しさん(*´Д`)ハァハァage :2005/04/22(金) 12:09 ID:tFls6RS.
だれか続きよろ
41名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 14:38 ID:YR6ZfMc.
くっ、漏れが書いてみたはいいが>>36-39様より劣る作品が
出来上がってしまった。
出直してきまつorz
42名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 16:06 ID:mfL1WJfI
05 決意

荒涼とした砂漠の中、一陣の砂埃と共に、漆黒の影が走っていた。

気がつくと彼はここにいた。
奇しくもそこは彼の生まれ故郷に酷似していた。
しばらくの間、彼はただ呆然と立ちすくんだ。
頭が混乱して、耳の奥がぐわんぐわんと鳴り響いていた。

GM秋菜と名乗る女が説明したルールはひどく胸糞悪いものだった。

ゲーム自体は殺しを生業とする彼にとって決して不利なものではない。
名前も知らない哀れな♀ノービスの死も、彼には見慣れた光景だった。
ただ、彼は嫌だったのだ。
ギルドの依頼でもなく、何かよく分からないものに乗せられて
納得できないままに他人を殺めるのが。

どう、すればいいのだろう。
このゲームに乗るか、反るか。

決めかねて困惑した彼の脳裏にふっと浮かんだのは、青髪の♀プリーストだった。


まだ彼が駆け出しだったころ、無理をしてタートルアイランドに単身渡ったことがあった。
FLEEは十分足りているから観光なら十分可能だと高をくくっていた。
しかし、島に着いて程なくして彼は自分の甘さを思い知った。
巨大トンボの群れに襲われたのだ。
当時の彼のレベルでは、切っ先を当てることすら難しかった。
加えて囲まれているため攻撃を満足にかわすことも出来なかった。
あっという間に白ポーションを使いきり、彼は死を覚悟した。
その時。
温かな光が彼を包んだ。
瞬時に傷が癒え、体が軽くなり、感覚が研ぎ澄まされた。
驚いて目を走らせると、一人の女司祭が微笑んでいた。
流れるような美しい青髪の少女。
彼女は彼がトンボを倒しきるまで支援を続けてくれた。
そのおかげで、彼はその場を乗り切ることが出来たのだ。


始まりの部屋で彼が見たのは、確かにあの少女だった。
あまりに急な展開で話しかけることすら出来なかったけれど、
彼女は今どうしているだろうか。
無事にいるだろうか・・・。

彼女を、守りたい。
反射的に彼は思った。
守りたい。今度は自分が恩を返す番だ。

彼は走り出した。
どこに行けばよいのかはわからない。
でも必ず見つけ出す。あの少女を。
そして命の限り守ろう。この命は彼女に救われたものなのだから。


<♂アサシン 獲得物不明 残り49名>
43名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 16:09 ID:nR5sZ8Pc
なんでアサシンを見ると失笑してしまうんだろう
44名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 16:23 ID:94FYKNRs
05

見ず知らずの場所へ飛ばされて、一体何時間が経ったのだろうか。
地図の横にある名簿の中で自分が知る名前は一つしかなかった。
聖職者である自分が人を殺めることにはやはり躊躇いがある。
しかし見ず知らずの他人に命を奪われるのはもっと嫌だ。

考えても仕方ない、そう思いながら俺は支給品の青箱を開けてみた。
中から出てきたのはチェイン。
運がいい、自分が一番扱いなれた武器だ。
気を良くした俺は、もう片方から盾でも出てくれれば、そう思って箱を開いて見たのだが、出てきたのはへこんだ鉄の鍋。
まぁこんなもんだろう。
ため息をついたその瞬間、1度目の放送が流れ始めた。

<♂プリースト チェイン1個・へこんだ鉄の鍋1個 獲得>
45名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/22(金) 16:24 ID:94FYKNRs
リロードし忘れた…_| ̄|○
>>44は06ということで。
46名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/23(土) 03:57 ID:1KYXp0i.
7 弱さ

あと一回だけの癒しの祈りでこの悪夢のようなゲームから逃げることが出来る
だが司祭の少女には死ぬ覚悟も戦いに身を投じる覚悟も無かった
最後の祈りを挙げることも出来ずただ蹲り嗚咽を上げるだけであった

<♀プリースト デッドリースケービュラ[1]一個 獲得>
47名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/23(土) 07:31 ID:S6cC9y7w
08 悪人と


 あれから、どれくらい経ったのだろう。
 一時間かもしれず、あるいは五分と経っていなかったのかもしれない。
 時間の経過は、ずっと蹲っていた彼女には、よくわからなかった。

 涙は、枯れない。今も尚、流れている。
 死の匂いがする法衣の生地が、涙で黒く湿っていた。

「おい」

 誰かの、声。♀プリーストは、顔を上げた。
 底には、一人の男の姿。木漏れ日が逆光となり、大まかな輪郭しか見て取れない。

 嗚呼。私は、ここで人生を終えるのか。
 確信にも似た想像。剣が、光に照らされて輝いていた。

 それは、男が女の頬に、直刃の抜き身。ツルギを突き付けている光景だった。
 片や、酷く目つきの悪い、顔に火傷のある男。♂ローグ。
 片や、目を閉じると、胸の前で手を組んだ女。♀プリースト。

 それは、静かな、光景だった。

 男の手に握られた剣。その切っ先は、女に触れいて。
 紅い血が、その頬からは、薄く流れていて。

 しかし、それでも女は、祈りの姿を取ったまま、身じろぎもしない。
 …あるいは、それは唯の諦めであったのかもしれないが。

「…おい」

「はい。何でしょうか」

 静かな、声。

「なんだって、俺に抵抗一つしようとしない?」

 一言、男は言う。

「そりゃ、諦めか?普通、叫ぶなりなんなり、やりようがあるだろ。
そもそも、この期になって、何で祈ってなんていやがるんだ?」

 言い終えて、男はぺっ、と足元に唾を吐いた。

「それは……そうかもしれません。でも…」

「…なんだよ」

 問われ、女はゆっくり目を開く。じっと、男を見つめた。

「苦しい時だから、余計お祈りしたいんです。そういうものじゃないですか」
 何となく…ですけど、と付け加える。あいまいな顔で、プリーストは男に笑いかけた。
 何故、こんな言葉が口をついて出たのか。半分は自棄になっていたのかもしれない。

 男は、ツルギを下げない。

「自分だけ助かりたいってか?」
 とんだプリーストも居たもんだと、ローグはせせら笑う。

 女は、むっ、とした顔をする。

「違います。そうじゃありません」
 祈るとするならば、その願いはたった一つ。

「じゃあ、なんだよ」

「それは…」

 女の言葉をさえぎって、悪人は口を開く。
 唇を歪め、下卑た笑みを浮かべてみせる。

「皆が助かりますように、ってか?手前だって、そこまで馬鹿じゃ…」
 ねえだろ、いくらなんでも。言いかけて、ローグの口が止まった。
 見ると、目の前で♀プリーストの口も、何か言いかけて止まっていた。
 その目は、びっくりした様に、彼を見ていた。

 そして、その大きな瞳は語っていた。
 『どうして、言おうとしたことが判ったのか』と。

 Int1クラスの大馬鹿が、彼の目の前にはいた。

 木の葉が、落ちる。

「あ、あのっ!」
 自身が傷つくのも躊躇わず、プリーストが慌てたような素振りを見せる。

 ツルギが、かちゃり、と鳴った。その切っ先が、1mmだけ、より深く食い込む。

「………チッ」
 …不意に、ローグが、実に嫌そうな顔で、舌打ちをした。

「あっ…」

「手前ぇの馬鹿さ加減に、毒気抜かれちまった」
 切っ先の外された首元を撫でているプリーストに、吐き棄てるように言う。

「助けて、頂けるんですか?」

「馬鹿野朗!! 助けたんじゃねぇ!! 手前みたいなInt1馬鹿は、わざわざ殺さんでも
すぐにおっ死ぬから、手間省いただけだ!!」

 ビクン、と怒鳴られて、プリーストが震える。

「ケッ。そんな様じゃあ、ワザワザ殺してやるのも面倒臭ぇ」
 淀みなくツルギを鞘に収めると、両手をポケットに突っ込み、男は背を向ける。

「あ…あの…」

「何だよ?」

「お優しいんですね」
 ぽつり、と言う。或いは、反れもまた、唯の勘違いに過ぎないのかもしれないけれど。

「……」
 男は、答えない。
 木々の合間に消えていくその背中も、何も語ろうとはしなかった。




<♂ローグ ツルギ、一個獲得 小箱の中身不明>
48名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/23(土) 07:33 ID:S6cC9y7w
…ちと、強引だったかも。
次の人よろー
49名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/23(土) 07:59 ID:S6cC9y7w
>41 テカテカしながら待ってます
50名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/23(土) 08:11 ID:S6cC9y7w
ぐわぁぁぁぁっ!!しもた。
修正一箇所入れ忘れた…っ。

首元を〜撫でているを
呆けたように、男を見ている、にnounai修正よろすく。
51名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/23(土) 17:26 ID:.iop1aaI
09 お約束

♂アルケミストは迷っていた
戦わなければ死ぬ、それは判っていた
しかし生き残り故郷に帰り着いたとして、自分になにがある?
伝承の中の人工生命を操る錬金術師に憧れ、来る日も来る日もただひたすらに知識を追い求めた
だが人工生命ホムンクルスの実験は幾度と無く失敗し、彼を信じてくれるものはもう居なかった
更に王国から直々に人工生命の創造は不可能である、と発表された日の絶望を彼は忘れていない
生きるも絶望、死ぬも絶望。ならばその絶望の道に誰かを道連れにしてやろうか
街中で商売をすることが主な商人や、非力なアコライトなら自分でもなんとかなるだろう
だが職業暗殺者や狡猾な狩人を前にして自分が生き残る確率は?
ほぼゼロ
それがホムンクルスが世に広まる日を信じて知力を高め続けた彼の結論だった
ならば他人と組み少しでも生存率を上げるということは可能だろうか?
1対1ならば死ぬことがあっても、2対1なら少しだけ生き残る確率は高くなる
しかし、もし信用して背中を預けていた相手に刺されたら?
ありえない話ではない。ここは殺し合いの場なのだからむしろそうなって当然だろう
何処へ向かってもあるのは絶望だけ。それならば
自らの運命を懐に忍ばせていた金貨に託し、瞳を閉じると彼はそれを放り投げた
表と、裏と、背中合わせの絶望がくるくると宙を舞い手のひらに落ちる
ゆっくりと目を開き、手のひらに収まったコインを見て彼は決めた
戦って死ぬか、人を信じて死ぬか、を

<♂アルケミ装備:不明>
【表と裏どっちが出たかは次の作者にお任せします】
52名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/23(土) 17:29 ID:.iop1aaI
面白そうな企画やってたので即興で一話書いてみる
他にコイントスしたかった人が居たらゴメン
あとホム待ちケミの人も気分悪くしたらゴメン
53名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 02:34 ID:WD90u7r2
10 憤怒

♂剣士の心は純粋な怒りにのみ満ちていた
管理者たちの傲慢に
そして、力を封じられているとはいえその傲慢を看過した己の不甲斐なさに
むろんそれは彼の生存本能がGMに刃向かうことを是としなかった結果であるが
彼にはそれが許せなかった
(この屈辱の報いは必ず受けさせてやる……)
長年連れ添った得物を手に彼は森の闇へと消えた

<♂剣士(?) 箱→ツヴァイハンダー>
5453sage :2005/04/24(日) 02:37 ID:WD90u7r2
こういう反則染みたネタはどうなんだろうか、と投下した直後に自問自答
一応はGMの不思議パッワーで並みの剣士程度の力しかないって脳内設定はありますが…
むしろ特別枠なんだろうか…
55名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 15:17 ID:stRTrBVo
11 利用


「…………」
木々の隙間から空を見上げているのは♂ウィザードだった。
ノービスの死を目の当たりにして彼が反射的に思ったこと。
”死にたくない”
次に考えたのは、
”どうやったら死なずに此処を出られるか”。

「殺すか…逃げるか……」
それはとても難しい二択だった。
首輪に恐る恐る触れる。
「………無理だ」
GMの言った言葉が正しければ、この首輪がついている限りこの箱庭から逃げる事はできない。
だが恐らくこの首輪を強引に外そうとすれば……。
思わず想像してしまった結末を首を振って否定した。
兎に角、この首輪は弄らないほうがいい。それがウィザードが最初に下した決断だった。
そうすると選択肢は他の人間を殺すことしかなくなる。
幸いウィザードは火の魔法を得意とする、高INTの持ち主だった。DEXもあるし、申し訳程度にならVITもある。
しかし、フェンクリップもヒールクリップもない。
全て殺す殺戮者になるためにはあまりにも不安があった。


「…………待てよ…」
支給された荷物から古く青い箱を彼は取り出した。
自分の装備品は何もかも取り上げられていた。それは他の参加者も同じだろう。
代わりに与えられるのはこの古く青い箱二つだけ。この中の物で戦うしかない。
一体、この箱の中から自分の望む武器や防具が手に入る人間がどれくらい居るのか。
次に名簿を見た。
そして慎重に考えながら、生き残る可能性の低い者から順に頭の中で消していった。
まずはノービス、アコライト。余程、最強の盾でも出ない限り一瞬で消し炭にできる。
矢と弓がなければ――流石に箱からファルコンは出ないだろう――下手すれば自分より弱いであろうアーチャー、或いはハンター。
魔力では確実に劣るマジシャン。
そして商人。
逆に生き残るのはアサシンやローグ、プリースト、騎士、モンク、ブラックスミス辺り。
…つまり、いざとなれば素手であろうと自分を越える戦闘能力を出せる人間だった。
「何も、全員殺す必要もない…」
そう、生き残りたいのは自分だけではない筈だ。そして必ず一人は血に飢えた殺戮者となる。
自分は黙って見ていればいい。
人数が減るまでじっと耐えればいい。

そして最後に自分がそいつを殺せばいい。


そうと決まればウィザードが次に求めるのは、”安全な隠れ家”だった。
こんな、いくら木が鬱蒼と茂っていて視界が悪い所でも、危険に思えて仕方がなかった。
「…………」
手に持っていた青箱を、彼は躊躇うことなく開けた。
大きいそれからは、
「……これは…聖書?」
プリースト、あるいはセージが使うような何の変哲もないバイブルが出てきた。
ウィザードにとっては無意味でしかない。
小さいそれに期待を込め開けてみる。
「…………」
ウィザードはその小さなアクセサリーを見て、にやりと笑った。


<♂ウィザード 大青箱:バイブル[2] 小青箱:ハイディング クリップ[1]獲得 >
56名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 15:19 ID:stRTrBVo
流石にクローキングマフラーとかは…ちょっとやばいかなぁと思ってやめましたが…。
……ハイドクリップくらいならOKですよね?

次の人を楽しみにしてます(*´Д`)
57名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 20:40 ID:zj9qgzUw
「はっ、はっ、はっ、はっ……」
森の中を二つの影が駆けていく
前を走るのは引き締まった身体に動き易そうなスパッツをはいた女性
それを追いかけるのはあまり機敏に動くことには向いていなさそうな服を着た男
二つの影は♀ハンターとそれを追いかける♂商人だった

♂商人は勝利を確信していた
彼の手に在るのはグラディウス。対して追いかけるハンターは見たところ素手
そもそも武器を持っていたなら逃げる必要は無いはずだ
「くっ、くくくっ」
思わず商人の口から笑いがこぼれる
いつもなら接近する前に弓を使いこっちが殺されるだろう。だが今は圧倒的に力を持つのは自分なのだ
普段は狩る側が今は狩られる側、こんな滑稽な場面は無い
上手く抵抗する力を削げればあの肢体をじっくり犯すのもいい。狩られた獲物という立場を判らせる様に
あの大きな胸に自身の男の象徴をうずめてやるのもいいかもしれない
「くは、ははははははは!!」
そうだ、これから出会う女は全て犯そう。犯して、それから殺してやろう
男もみんな殺して、殺して、生き残るのは自分だけなのだ

どれほど追いかけ続けただろうか。唐突に森が開け前に見える道が現れた
海岸へと向かう道のその先には下りの段差があるようだった
逃げるハンターはその段差を飛び降り、更に逃げようとする
商人はハンターを追いかけ、勢いよく段差を飛び降りた
その時

ぶわん

全ての音と、重力の感覚が消えた
(……え?)
数秒の間を置いて、どん、と身体が強烈に地面に叩きつけられる
(何が、起きた……?)
状況を確認しようと立ち上がろうとして、足に激痛が走る
いや、痛みが走ったのは足ではない、そのはずがないのだ
なぜなら
あるはずの下半身が全て
「え……ええ……?」
消え去っていた
「あ゙……あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!」
どろりと流れ落ちる自らの血、腸、原形をとどめていない内臓
その致命的な光景を目にして♂商人はようやく気づいた
狩りの獲物は♀ハンターではなく、自分だったのだいうことを
水に落ちた羽虫のように血の海でもがく哀れな獲物の前に、先ほどまで彼が握っていたグラディウスを手にしてハンターが立ち塞がった
「だ、だずげ……」
「ゴメンねぇ?私も生き残りたいのよ」
ずぶり、と♂商人の心臓にグラディウスの刃が沈んでいく
「あ゙……あ゙……」
「そンな状態じゃスグ死ぬでしょうけど念のため、ね」
口から末期の血をごぼりと吹き出し、最後の抵抗をしようとした腕が力なく地に落ちる
死の淵に落ちる寸前彼が見たのは、罠にかかった愚かな獲物を見下ろすハンターの冷たい笑顔だった

<♀ハンター所持品 ランドマイン残り4個、グラディウス、箱一個未開封>
<♂商人死亡 残り48人>
58↑12 狩る者、狩られる者sage :2005/04/24(日) 20:49 ID:zj9qgzUw
題名書き忘れてたorz
内容はちょっとグロかったかも
しかし以外に人少ないの、感想とかももっと書いて欲しいな

>>53
偶然今まで使っていた武器が支給品にあった、っていうのは他のロワでもあったから良いと思う
あんまりみんながみんな愛用の武器ばっかり手に入れるのもどうかと思うけど
管理者への反乱云々が気になるのなら原作でもやってたし良いのでは?
59名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 21:19 ID:fz5gSceY
13 究極の知能の融合


オレはこいつらと生きて帰る…。
将来を夢見てひたすら修練に励んだ日々を、あのバカなGM達によって崩されると思っていた。
しかし、天はまだオレを見放していなかったようだ…必ず、復讐してやる…。

時は少し遡る…
あてもなく、生きることを諦めた人形のように、オレは歩いていた。
的にでもされて、自分でも気付かずに死ねれば、それはどんなに楽なことだろうか。
視界が暗転する。
どうやら、草で編まれた単純な罠に引っかかったようだ。
「両手をあげて、おとなしくせぇや」
頭上から声がした。
ああ、オレはここで死ぬんだな…と思いながら、両手をあげてその場に棒立ちになる。
今まで神を信じたこともなかったが、目を瞑って、最期に思いきり空気を味わおうとした。
「って、あんた…支給品あけてすらいないんだ?」
突然の声に、はっと息を呑む。
いつものオレなら、後ろに人がいるのに気付かないわけがなかったのに。
ふと、前から近づいてきた商人――いや、アルケミストか――と思しき女が声をかけてきた。
「ホンマかいな、あんさん…もしかして、生きるん諦めてたりしたんか?」
「ああ、そうだよ…悪いか」
早く殺せ、と唾を吐きながら声のする方へ顔を向―――

ドゴッ

鈍い音が耳元で弾ける。最初は何が起こったのかわからなかった。
「アホいうんも大概にせぇ。…ま、あんさんがこんなゲームに乗ってなかったんやから、そこは喜ぶべきかいな」
頬を拳で殴られたらしい。ふらふらとする感覚から戻ってみると痛みだけが残っていた。
「っ…なんで殺さないんだよ…」
なまじ半端な痛みなため、苦しい。
オレはアーチャー。一流の狩人、狙撃手になるため日々を弓とともに生きてきた。
基本的な体術は会得していたものの、不意に殴られるのなど初めてだった。
そして、差し出されるのは右手。
「あんさんの力…うちらに貸してくれへんか?」
差し出される手に困惑するオレ。
戸惑いながら手を差し出そうとするオレに、後ろから鋭く突き刺さる声。
「でもあんた、生き延びる気力がないならここで人生終了しときな…
私らがやろうとしてることは生半可な覚悟じゃついて来れんよ?」
「やろうと、してること…?」
振り向いて声の主を見る。
容姿から…いや、雰囲気全てが、彼女が常人と違うというオーラを発していることに気付く。
「ああ…詳しくはまだ言えんがな…」
言うと、彼女は手に持つ短剣で近くの木に文字を彫る
『私らの会話は盗聴されていると踏んだ方がいい』
驚いた。オレにはそんなことを思う余裕すらなかったというのに。
「そうか…じゃ、まぁ…支給品とやらにオレの運命を託してみるか…」
かばんの中から小さい箱を取り出し、開ける。
中からは白い葉っぱが一枚、ふわりと出てきた。
「わ…白ハーブかぁ…生憎、製薬の道具は取り上げられてしもたがなぁ」
アルケミストの彼女が苦笑した。
「大事なのはそっちの大きい箱じゃないのかい?」
少しも温かみを感じさせない声で、セージは言う。
「そうだな…これに運命をたくすか…」
大きい箱を開ける…目を瞑り、中の物を手探りで掴む。
懐かしい感触。
その感触に触発されるように、オレの中で生き残るための気力が沸いて来た。
「…ビンゴ♪」
まだ何も言ってないのに、アルケミストの少女は嬉しそうに飛び跳ねる。
「これで、一緒に来てくれるよね?」
下から覗き込まれ、少したじろいだが、嘘偽り無くいえた。
「ああ…なんだってやってやるさ」
「で、盛り上がってるとこ悪いんだけど。あんた矢もなく弓持ってて意味あんの?」
その言葉に、一気に下がるオレとアルケミストのテンション。
「あはは、悪い悪い…これ、あんたなら使えるでしょ?」
その手に渡されたのは、ひとかけらのジャルゴン。


♂アーチャー アーバレスト[2]、白ハーブ1個獲得。
♀セージ ジャルゴン、ダマスカス[2]1個獲得
♀アルケミスト 不明。
60名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 21:22 ID:fz5gSceY
58さんの内容よく見ないまま愛用武器持たせてしまった…ごめんよ…orz
で、ネタバレになっちゃうのかな…>>53さんのは、DOPだt(ry
61名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 22:18 ID:SwFJJDY2
14 正義の拳
「拳は正義の為に使え、悪しき者を滅するために・・・師匠の教えだった・・」
♂モンクは1人草むらの中呟いた。
「今こそ師匠から教わったこの技を使う時がきたのかもしれない」
阿修羅覇王拳、自分の全生命力を注ぎ込みどんな者でも一撃で倒す。
たしかにGMは強い、だがいくらやつらでもこの技を受ければひとたまりも
ないだろう、俺は奴らと戦う。
 奴らをもし倒せても俺はBANされることだろう、だがそれでもいい。
このまま何もしないで死ぬのならせめてやつらに一矢報いてやる・・・

「そういえばやつらからもらった箱の中には何が入っているのだろうか?」
できれば少しは戦闘に役立つものが入ってればいいのだが・・・
何気なく箱を開けてみる

「こ・・・これは・・」

『イグドラシルの実1個獲得』

素晴らしい、これさえあれば阿修羅を2発打つことができるだろう。
見ているGMめ・・・貴様らの思い通りにはさせないぞっ!
「残影!」

彼は1人戦う事を決意したのだった

♂モンク イグドラシルの実1個獲得
62名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 22:55 ID:SwFJJDY2
15 運の無い男
「はぁー・・・」
♂シーフはため息をついた。
「どうせ俺は生き残れないだろうなあ、いくら素手で平等とはいえ
 騎士とかローグとかいたもんなぁ、この箱からたとえダマスカスでても
 俺じゃ相手が素手でも勝てねえよ・・・」

自己嫌悪に陥っていた。

「まー悩んでてもしょうがない、とりあえずGMからもらった箱あけてみるかっ」
威勢良く箱を1つあけてみる

『ゼロピー、1個獲得』
ガクッ・・・・
「な・・・なんでこんなときにこんなもんが・・・ええいくそ!もう一つあけてしまえっ」

やけくそになって残されたもう一つの箱をあけてみる

『古木の枝、1個獲得』
「お、枝だ、ってこんな時に出ても意味ねえじゃねえかっ!」

彼はイライラして古木の枝を折った

「って・・・・枝なんか使って平気か・・?もしとんでもないのが出ちまったら・・・」

(ブルルル・・・)

(馬の鳴き声?なんか嫌な予感が・・・)
そう思ってるとヌッ、と彼を影が被った

その影の正体は深遠の騎士だった

声も立てる前に♂シーフはブランディッシュスピアで吹っ飛ばされ致命傷を負った

(ああ、なんてこった。こんな間抜けな人生で終わるなんてあんまりだ、ああ、そういえば
 俺まともに女の子とも付き合ったことなかったなぁ、一度でいいから女の子と付き合いたかった
 なぁ、でも女の子は逆毛を嫌うからだれも見向いてくれなくて・・・)
そんなことを思いながら♂シーフは静かに永遠の眠りについた

そして深遠の騎士を野に放ってしまったのであった

♂シーフ死亡
深遠の騎士乱入?
63名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/24(日) 23:48 ID:SwFJJDY2
なんとなく使いたかったネタ使ってみたw(ぁ
64名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 00:19 ID:Qqnkgu0o
16 仮初の安息


「助けて…怖いよ……怖いよぉ…」
小さな洞穴の中で蹲って泣いているのは♀アコライトだった。
彼女が闇ポタで飛ばされた先は見渡す限り何もない砂漠。ソグラト砂漠を模したような場所だった。
こんな場所に居てはすぐに見つかり殺されてしまう、そう思った彼女は必死で走って…。
やがてこの洞穴を見つけたのだった。
彼女が此処に閉じ篭ってから既に30分程が経っている。
「どうしたら……いいの…?神様…」
人殺しなんてアコライトの少女に出来るはずもない。だけど殺されるのは怖い。
だが自殺もやはり許されない行為だった。
「会いたい…誰かに会いたいよぉ……」
だが誰に会えばいいのか皆目検討もつかない。
アサシンなどは論外だし、他の人間も誰を信用していいのかわからない。
せめて同職、もう一人いたアコライトや、プリースト、モンクならいくばくかは頼りになると思った。
「♂アコ君に…wis……届くかな…」
名簿を見て♂アコの名前を念じ、メッセージを飛ばそうと考えるが寸前でやめてしまう。
「やっぱり怖い…!!」
♂アコがもし殴りアコだったら自分などいつ殺されてもおかしくない。
せっかく見つけたこの仮初の安息を手放して誰かと会う勇気が♀アコライトにはなかった。


<♀アコライト 所持品不明>
65名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 00:26 ID:Qqnkgu0o
>>62
シーフきゅん…(;つД`)南無ー。しかしわらtt(ゴメンナサイイイイイイ


投稿の内容とは関係ないのですが禁止区域の描写とか放送とかはどうするんでしょう…?
>>31みたいな感じでいいのかな?
それともログインBGMをバックにGM秋菜の素敵放送?
66名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 02:19 ID:XR6jiUwI
17 NO〜NO〜チガウデショー

♀アサシンはこの戦いを生き残る自信があった
職業柄人間同士での殺し合いも幾度となく経験してきた
闇に紛れ、背後から獲物を討つ。その工程は息をするように迅速かつ確実に行うことが出来る
必要とあらば体を許し、その隙に相手の命を奪う。この殺戮の場所も彼女にとっては日常の延長でしかなかった
(ただ、問題が一つある)
素手のままでは分の悪い勝負も幾許かある
例えば武器を持つ相手から先制攻撃を受けた場合、素手のままではリーチの差は大きい
もしくは相手が複数の場合、悠長に絞め殺すことなど出来ない
それに素手のままではどうしても殺せる人数には限りが出てくる
武器の調達、それは何に優先しても行うべきことだった
手の中に在る大きな青箱、現時点ではそれに託すしかない
(どうか、カタール系の装備を……)
そして、願いを込めて開けた箱から出てきた物は彼女の愛用の品だった
長く伸びる白い二対の先端
露天に出せば軽く1Mは超えるそのレア製
装備すればクリティカルを約束するその効果
そう、その装備の名前は……!


(……よりにもよってうさみみか……)
生き残る自信が、ちょっとだけ小さくなった

<♀アサシン→♀ウサシン 所持品:ウサミミヘアバンド、小青箱>
67名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 02:27 ID:XR6jiUwI
題名はペリーVoiceで再生お願いしますw
あと現段階での進行状況など↓に

## 不明となっている所持品は箱として持っていると処理しています

死亡
×:♀ノービス
×:♂ハンター(大青箱の中身は不明 死体場所:森の中)
×:♂商人(小青箱の中身は不明、爆発で四散 ?死体場所:海岸)
×:♂シーフ(付近にゼロピー一個 死体場所:森の中)

生存
○:♂アコライト(所持品:逆毛、小青箱)
○:♀商人(所持品:スティレット、猫耳ヘアバンド、小青箱)
○:♂アサシン(所持品:大小青箱)
○:♂プリースト(所持品:チェイン1個・へこんだ鉄の鍋1個)
○:♀プリースト(所持品:デッドリースケービューラ、小青箱)
○:♂ローグ(所持品:ツルギ、小青箱)
○:♂アルケミ(所持品:大小青箱)
○:♂剣士?(DOP?)(所持品:ツヴァイハンダー、小青箱)
○:♂ウィザード(所持品:バイブル、ハイディングクリップ)
○:♀ハンター(所持品:ランドマイン4個、グラディウス、小青箱)
○:♂アーチャー(所持品:アーバレスト、白ハーブ1個)
○:♀セージ(所持品:ジャルゴン、ダマスカス)
○:♀アルケミスト(所持品:大小青箱)
○:♂モンク(所持品:イグドラシルの実1個、大(小?)青箱)
○:♀アコライト(所持品:大小青箱)
○:♀アサシン(所持品:ウサミミヘアバンド、小青箱)

◎:深遠の騎士(現在位置:森の中)

未登場
△:♂ノービス
△:♀剣士
△:♂剣士(?)
△:♀マジ
△:♂マジ
△:♀アーチャー
△:♀シーフ
△:♂騎士
△:♀騎士
△:♂クルセ
△:♀クルセ
△:♀ウィズ
△:♂セージ
△:バード
△:ダンサー
△:♀ローグ
△:♂BS
△:♀BS

特別枠残り12(3?)人?
登場参考:MOB、アニメRO、原作ラグナロク、萌えスレ各キャラ、アンソロ、殺しても笑って許してくれそうな有名人
68名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 03:13 ID:uG4dVFx.
萌えスレ各キャラとか、原作ラグナロクとかのキャラ参入はいらないと思うんだ
69名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 09:17 ID:ev41N/9Q
18 泉

木漏れ日がやわらかく降り注ぎ、木々の上では小鳥たちが囀り交わす。
なんとも麗らかな昼下がり。
深い森の中に、自然に湧き出た泉のほとりで
マジシャンの少女は何をするでもなく、岩に腰掛けぼんやりと水の中を見つめていた。


「突然ですが殺し合いをしてもらいます」

白い衣装に身を包み、狂った笑顔を浮かべた女がそう言い放ってから
一体どれくらい時間がたっただろうか。
ノービスの少女が目の前で息絶え、ゲームスタートの宣言がなされ・・・
それから・・・そう、気が付いた時には、自分はこの森の中に居た。


泉の中では小魚が2匹、くるくると弧を描いて泳いでいる。
決して広いとは言えないこの泉の中で、彼らは生まれ、一生をここで過ごすのだ。
外のことなど知らず、不満も感じずに、狭い世界の中でささやかに生きる。
――自分も、そうだとばかり思っていたのに。

「おや、こんな所にいたんだね」

不意に響いた女の声に、マジシャンの少女はハッと我に返り、振り向く。
そこには、木に寄りかかるようにして立った女ローグが居た。
友好的な笑みを浮かべた女ローグは、そのままマジシャンの少女の隣へと
躊躇うことなく歩を進め、同じように座り込んだ。
「なんだ・・・あなたでしたか」
「驚かせて悪かったね。探してたもんだからさ」
ほっと胸を撫で下ろすマジシャンの少女に向かって、女ローグは微笑みながら答える。
マジシャンの少女にとって、今の狂った状況の中、唯一心を許せるのがこの女ローグなのだ。


幼い頃から魔術について学び、特技と言えば魔術、趣味も魔術。
ゲフェンにある魔法学校での成績も良く、ウィザードの両親から愛情を注がれて育った彼女。
ダンジョンなどは話でしか聞くことがなく、ポータルに乗って行く以外には、
ゲフェンの外へも出たことがなかった。
特に不満もなく、これからもずっと、そうやって温々と暮らしていくのだろうと思っていた。
そんな矢先―――。
突然、どこだか分からない場所に連れてこられ、
同じように連れて来られた人々と殺し合いをしろと言われた。
今まで外の喧騒、ましてや血など見たこともなかった彼女にとって
それは信じられないような出来事だった。
恐ろしさに震え、泣きながら、助けを求めて森の中を彷徨っている時
手を差し伸べてくれたのが、この女ローグだった。
「こんな理不尽な状況下で、あんたみたいな奴に出会えて良かったよ。
 とりあえず、協力して身を守ろう。困った時はお互い様、ってね」
人懐こい笑みを浮かべながら、女ローグはそう言った。
そんな成り行きで、今二人は共に行動しているのだ。


「何してたんだい?一人でぼーっとして」
水面を指先でゆっくりと波立たせながら、女ローグが尋ねた。
微かに水音が響く。
「魚を、見ていたんです・・・ここに来る前は、私も同じように
 ゲフェンで何の不自由もなく幸せに暮らしていたのに、って」
「ふぅん・・・なるほどね・・」
答える女ローグの目線は、泉の中で泳ぐ小魚に向けられた。
「あなたのほうは?さっき、私を探していたと言ってましたが」
先ほど言ったことがなんとなく気恥ずかしくなったのか
マジシャンの少女は、慌てて女ローグのほうへ話題を切り替えた。
女ローグは小魚に目を向けたまま、ぼんやりと答える。
「あぁ・・・大したことじゃないんだけど・・」
そう言って、微かに微笑んだ。
そして笑顔はそのまま、マジシャンの少女へと向けられる。
釣られて、マジシャンの少女も微笑み返す。
―――と。

「・・・!?ぐっ・・」
少女の笑顔は、突然水面に叩きつけられた。
何が起きたのか分からず、息苦しさにもがく彼女を押さえつけるのは
先ほどまで共に微笑み合っていた女ローグ。
必死に水の中から視線を上げ、マジシャンの少女は女ローグを見る。
女ローグはゆったりと岩に腰掛け、先ほどまでとなんら変わることのない笑顔を浮かべていた。
「あんたが、あの狭い世界に戻る手伝いをしてあげる。
 ・・・どうだい?泉の中は居心地がいいだろう?」
言って、くすくすと可笑しそうに嘲笑う。
「・・・・・!!」
派手な水しぶきと水音をたてながら、マジシャンの少女は女ローグの手から逃れようともがいた。
しかし、普段体力を鍛える必要のなかった彼女が、短剣を扱い魔物を狩るローグに勝てるはずもなく。
「ぐっ・・がぼっ」
酸素の無くなった肺が、空気を求めて呼吸を促す。
泉の冷たい水が、勢いよく気管内へと流れ込んできて、彼女は激しく咳き込んだ。
「うーん。マジシャンのくせになかなかしぶといね」
そう言いながら、女ローグは更にマジシャンの頭を強く押さえつける。
そして、空いている片手で支給された鞄の中を探り、飾り気の無い短剣を一振り、取り出した。
「バイバイ、世間知らずのお嬢さん。人を見る目がなかったね」
くすりと小さく笑い、肩をすくめる。
短剣を持った女ローグの腕は、何の躊躇いも無く少女の背中へと振り下ろされた――。


<♀マジシャン死亡 残り47人>
70名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 09:24 ID:ev41N/9Q
19 獣


驚愕と恐怖がこびり付いた、名も知らない女ノービスの死に顔。
醜く崩れ、鮮血で汚されたその死体を見つめているうちに
女ローグは奇妙に心が躍りだすのを感じた。

「それじゃあ、ゲームスタートです。頑張って、殺し合いましょうー」

白い衣装の女が言う。
血に飢えた獣が、女ローグの中で静かに生れ落ちた瞬間だった。


「食料、回復剤・・・っと。おや、あんたまだ一つも使ってなかったんだ?」
泉に上半身だけを浸し、長い髪を散らしているマジシャンの少女に向かって
女ローグは、まるで親しい友人を相手にするかのように話しかけた。
うつ伏せになったマジシャンの少女の体からは、大量の血が滴り泉の中へと流れてゆく。
当然、少女からの答えは無い。
「ま、有難く使わせてもらうよ。こーゆうのはいくらあっても困らないからね」
言って、それらを自分の鞄の中へと放り込む。
元々支給された物を入れただけでは一杯にならない、大きめの鞄。
倒した相手から物品を奪い取ることも、十分視野に入れられている、といったことか。
しかし、このゲームとやらは、一体何なのだろう。
どうにかして、元の場所へは戻れないものか。

・・・あの白装束を狩れば、もしかしたら・・・?

いや、それはどうだろう。
ノービスの少女を殺した時の、あの太刀捌きは常人のものではなかった。
そもそも、危ない橋は渡らない――強者は避け、弱者に当たるのが、ローグの生き方だ。
だからこそ、最初に出会ったのが一次職の、しかも体力の無いマジシャンであったことは
幸運以外の何ものでもなかった。
反面、一番手強い相手となる可能性もあったが・・・。
軽い身のこなしを特技とする彼女にとって、避けることが出来ないのは、魔術による攻撃。
詠唱途中に仕留める事が出来ればこっちの勝ちだが、
ファイアーウォールなどを使われ、しかもサイトをされるとトンネルドライブで近づくことさえ出来ない。
・・・そこで、マジシャンの少女には、警戒されること無く近づける策をとった。
信頼されてしまえば、後は裏切るだけだ。簡単なこと。
心は全く痛まない。むしろ、血を見るとゾクゾクとした快感を覚えるくらいだ。
自分の手で殺した相手の血を見るのは、
あのノービスの少女の死に様を見たときよりも遥かに心地よかった。


木漏れ日が反射して、泉はきらきらと輝く。
小鳥の囀りも止むことは無く、そこはとても美しい場所だった。
澄んだ泉を赤く染めてゆくマジシャンの鮮血、傍らの岩場に倒れた死体。
この光景を、しっかりと目に焼き付けながら、女ローグは鞄を持ち上げ、立ち上がる。
「おっと危ない、忘れるところだった」
不意に、忘れ物に気づいた彼女は、マジシャンの少女の方へと駆け寄った。
「これは、返してもらうね。地味な武器でも、これしかないもんだからさ」
そう言って、血の気の失せた体に刺さったダマスカスを無造作に引っこ抜く。
彼女の持つ箱の一方から出たのが、このダマスカスという短剣だった。
滴る血をペロリと舐めて、くすりと笑った彼女は
ダークを鞘に収め、そのまま足取り軽く森の奥へと歩み去っていった。


<♀ローグ ダマスカス[1]1個、小箱(未開封)1個、赤ポ、食料獲得>
71名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 09:31 ID:ev41N/9Q
なにやら長文になってしまいました。
一人ぐらいこんなの(殺人快楽主義者)が居てもいいかなぁと思いまして
書かせていただきました。

そして訂正・・・最後の行の「ダーク」を「ダマスカス」に
脳内変換お願いしますorz
72名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 13:29 ID:IYwPRfT6
19 天才の代償
俺は天才だ・・・何とか生き残る方法を考えるんだっ
♂セージは考えていた、なんとか生き残る方法はないか。
「誰かが俺の変わりに全員皆殺しにしてくれればいいんだけどなあ・・そうだっ」
彼は閃いた、アブラカタブラがあったではないか、これでボスを召還してあとは
自分は安全地帯に身を潜めていれば勝手に召還したボスが殺してくれるので
自分は安全に生き残ることができるというわけである
「ふふ、やはり俺って天才かもしれないな」
そう思うと早速アブラカタブラを開始した
「マグニフィーカート」
「メテオストーム」
「アンゼルス」
「ディボーション」
なかなかクラスチェンジがでないな」

30分後
「クラスチェンジ!」
よっしゃきたああああああああああああ
さあボスを召還・・・しようと思ったのだが周りにモンスターがいない事が
今になって気づいた、動いてしまったらせっかくクラスチェンジが出たのに
無駄になってしまう、彼はしばらくその場に突っ立っていることにした

しばらくすると近くに♂のクルセイダーが通りかかった
「あー、すいません。よかったら適当なモンスター連れて来てもらえないかな?」

しかし彼は無視して走り去ってしまった、まあ当然である、殺し合いのゲームの
途中なのだ。

「だーもうしょうがないっ、自分で探そう、またクラスチェンジ出すのめんどい
 いけど仕方がないな」

彼はとりあえず周りを散策することにした。
すると一匹のルナティックがいるではないか
「ちょうどいい、こいつでいいや」
彼はルナティックを捕まえると再びアブラカタブラを開始した
「ストームガスト」
「ボウリングバッシュ」
うーんなかなかでないな

30分後・・・

「ファイアーピラー」
「インスタントデス!」

「あ・・・しまった・・・インスタントデスがあったのをすっかり忘れていた、
 やっぱ俺って馬鹿だわ・・・」

彼の魂は天に召されて逝った

<♂セージ死亡、箱の中身イエロージェムストーン大量、片方不明>
73名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 13:30 ID:IYwPRfT6
いかん話の番号間違えた 19じゃなくて20だった・・・
74名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 14:11 ID:Eu0HmTDI
21 神の思惑


 母さん。父さん。兄さんに妹。お元気ですか?僕は、今、少し落ち込んでいます。
 何故って?はは…理由は、言えません。オサッシクダサイッ!!
 でも、何時ものことです。ガンバッテマスッ!!
 首都(プロンテラ)では、桜も早々と散ってしまった今日この頃。
 でも、時々寒い日もあります。
 皆さん、お体には気を付けて、お元気で居てください。
 愚息より。かしこ。

 …

 僕が渡された大きな箱は、とても重い物でした。
 僕は、とてもわくわくしていました。いったい中に何がはいっているんだろう?
 想像していたのです。空想といっていいのかもしれません。

 僕は、一度もこの箱を開けた事が空けたなかったのです。
 勿論、噂程度には聞き及んでおりましたが。

 懸命に勉強を重ね、薬の秘術を識り、世界の根幹をなす知識を学び、諸物の変化の理論を実践して、夢でもあった職業に、漸く付いて。
 毎日が夢に満ちて。充実はしていたけれど、その代わりに貧しかった僕には、そんなものを買う余裕はなかったのです。

 手をかけました。大きな青い箱の掛け金に。
 ドキドキとする胸を必死で押さえつけて、ゆっくりと上蓋を持ち上げます。

 青箱一個、開ける。

 ぱさり。山盛りになっていた葉が、一枚落ちました。
 そこには、大量のハーブが突っ込まれていました。

 赤、白、緑、青、黄色。
 箱をさかさまにし、振ってみると色とりどりのハーブが地面を染め上げていきます。

 そして、最後に、一枚の紙切れ。
『オサッシクダサイッ!! ガンバッテマス!!』

びりびりと、その紙切れを破り棄て、もう一個の箱に手を掛けます。

 青箱。一個空ける。

 その中には、頑丈そうな、乳鉢とすりこぎが一つづつ。
 そして、やっぱり最後には、一枚の紙切れ。

『ガンバッテクダサイッ!!』


 …気が付くと、僕は大地にひざを着き、『orz』となっていました。
 こんなもので、一体何が出来るというのでしょうか?

 ねるねるねるねを練る様に、気合を込めて、ハーブを摩り下ろせとでも言うのでしょうか?
 『ネルネルネルネルネルネェェェェェッ!!』劇画調になった僕が、脳裏で叫びながら、すりこぎで、ハーブをすりつぶしています。
 そして、それを一口パクリ。『ウマーーイ』。ぱらぱぱっぱぱーん♪背景がぴかぴかと光輝きます。

 …少し、いいかもしれません。

 あるいは、このすりこ木で、襲い来る連中を迎撃するのでしょう。
 ヘッドロックをかまし、すりこ木でその頭を…
 『URYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!』(ぽこぽこぽこぽこぽこぽこ…)

 …少し、かっこいいかもしれません。

 ですが、所詮は妄想です。
 僕は、現実に戻ると散らばったハーブをかき集め、自分の袋に詰め込んだのでした。

 …とても、重たいものです。
 足とか、体とか、あと、荷物とかが。


<♂アルケミスト ハーブ類青・白×50 それ以外100ヶ すり鉢一個獲得(注:落としたりしない限り、割れません)>
75名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 14:12 ID:Eu0HmTDI
10 時計塔の少女

 遠くに、鳥の声が聞こえる。太陽は見えない。
 それは、きっここの空が、作り物だからなのだろう。
 何処までも不自然に青い空は、地上の少女を皮肉げに笑っていた。

 ふらふらと、彼女…アラームは森の切れ目を通る、比較的広い道を歩いていた。
 バドスケさん…時計塔の皆…少女は、そんなことを考えていた。

 あの後、何か回りが騒がしくなったけれど、隣に居たバドスケが、
見るな、と叫んで手で彼女の顔を覆ったから、よく判らない。
 けれど、何があったのかは、なんとなくわかっていた。頭の中では。
 殺しあえ。あの女性は、そんなことを言っていた。
 けれど、そんなことが出来る訳がない。

 それよりも、ここは何処なのだろう?
 時計塔で、いつの様に過ごして、何時ものように皆とご飯を食べて、お布団に包まって、それだけなのに。
 気がついたら、あの女の人がいた場所に座らされていた。

 頭の中が、ぐしゃぐしゃとして、何もかもが良く判らなかった。

「えぅ…」
 寂しさと、不安と、それから恐怖に蝕まれてじわじわと、涙がにじんでくる。
 それを、ごしごしと拭いながら、続いていく道をとぼとぼと行く。

 傍目には、少女の姿は、両親とはぐれた迷子のように写る事だろう。
 あるいは、丁度良い的に。か弱い羊に。

 彼女のそばには、誰も居ない。
 厳しいけれど優しい管理者も。綺麗で面倒見のいいライドワードも。
 意地悪だけど、本当は優しいバースリーも。オウル先生も、パンクも。
 荒武隊の皆も。

 そして、バドスケも。

「バドスケさぁん…」
 彼女は、もうこれで口にするのが幾度目かになる詩人の名を呼んだ。
 けれど、それは空気に溶けて直ぐに消えた。

 ざわざわと、風に吹かれて木々までが、その幼い少女を嘲笑う。
 諦めてしまえ、投げ出してしまえとそよぐ草は囁きかける。
 ぐすぐすと、鼻を鳴らし、しかしそれでも歩き続ける。

 彼女の知る詩人は、光に包まれた後、隣に居なかった。
 唯、アラームは広い草原の丘の上に居た。この道は、その近くにあった。
 そして、その上を歩き始め…今に至る。

 …あるいは、それは少女のサガなのかもしれない。
 唯、ひたすらに見果てぬ楽園を目指して歩き続ける。
 少女は知らず、自分の歩いている道の先に、何かを見出しているのだろう。

 けれど、小さなサンダルに包まれただけの少女の足にとっては、
楽園も、この道の先にあるかも知れないものも、遥かに遠いものだった。
 そして、その肩に下げられた鞄は、彼女にとっては余りにも重い枷だ。

「あうっ!!」
 小石に、アラームは躓く。

「ぅぅ…」
 しかし、躓いても彼女は立ち上がる。
 再び流れ始めた涙を、腕でふき取って。

 少女は、また、道を歩き始める。


<アラームたん 取得物不明>
<参照先:時計塔スレ>
76名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 14:14 ID:Eu0HmTDI
訂正10=>22に。

後、萌えスレなど特別枠の方は
出展を明記するってのはいかがでしょ?

それと、感想なんですが、
LiveROかここに専用スレ立てればよいのでは?
77名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 14:16 ID:Eu0HmTDI
後、登場の関係でNGとなったもの、
お蔵入りさせるのが惜しいので投下しますね。
78名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 14:17 ID:Eu0HmTDI
 08狂信者と

「お前は神を信じているか?」
 唐突な問い。いきなり、目の前に現れた♂モンクに、彼…♂ナイトは尋ね掛けられていた。

「信じてないな、そんなモノは」
 当たり前だ。一体、どうして信じられようか。
 唯、それは一般的な存在論の話ではない。神と呼ばれる何かが信用の置ける存在か、という意味での答えだ。

 この状況を作り出した元凶が神の使いである。
 神様、とか呼ばれる野朗が、どれ程性悪なのかは推して知るべし、だろう。
 見つけ出したなら、すぐさまにでもブチ殺してやりたいくらいだ。
 語尾に、百万回のFuckinをくっ付けてもいい。

「糞以下のカスだ。そうじゃなきゃ、山盛りの盗虫のおミソにも劣る」

 しかし、肩をすくめて言ったその答えに、♂モンクは、笑って答えた。

「それは、いけないな。とても、とてもだ」

「!!!?」

 頭を引いた♂騎士の直ぐ目の前を、爪が逆手に薙いだ。
 黒い、禍々しい爪。それが、頂点に達するまでもない。二撃目の爪が、殺気と風を孕んで居た。

 騎士は、浅く息を吐き出すと、背後に、それから斜めに連続して飛びずさり、その射程から逃れる。
 腹を強引にぶち抜かれた風の悲鳴が、はっきりと耳に届いていた。

「何なんだいきなり!!」
 それでも、腰の獲物を抜き放つ。長い、反身の異国の剣…一振りの刀を手に、彼は叫んだ。

「お前は、異教徒だ。だから、お前は糞以下のカス。山盛りの盗虫の脳味噌以下だ」
 男…♂モンクは、それで十字を造る様に手に握った爪を構える。
 それは黒い、十字。爛々と狂気を湛えた目。三日月に歪んだ口。

「うるせぇっ!!」
 唐竹に、騎士はモンク目掛け切りかかる。
 その剣は、黒い爪…モンクの支給武器ベルセルクにがっし、と止められていた。
 じぎり、じぎり、と金属が擦れる音が響き、火花が散った。

「私…否、我々モンクの教義をお前に教えてやろう」
 短い金属の爪で、長大な刀を受けとめながら、言う。

「私は…我々は存在するのだ。教会に逆らい、神に逆らう、生きた屍、悪魔、異教徒、世に遍く全ての糞共を…」

 爪が、剣を受け止めていた力点をずらす。ぎゃりっ、と一際鋭い音と共に、剣が爪の上をあらぬ方向に流れる。
 そして、次の瞬間♂モンクの肘が、あらん限りの体重を乗せられて、♂ナイトの鳩尾にめり込んでいた。
 帷子に包まれたそこが、一瞬男の肘の形にへこんだ

 それは、まるで鉄槌。

「げふっ!?」
 その一撃に、苦悶の声を上げながら、騎士が吹っ飛ぶ。

「…其の肉の、一片に至るまで、完全に絶滅し尽くす為に」
 Amen。一言。それは宣言。


 もう一度爪で十字を作り-----信仰という名の狂気を孕んだ爪を手に、走りだす。

「ッシィィィィィィィィィィィィッ!!」

「うぉぉぉぉぉっ!!?」

 騎士は、横に転がり、モンク…否、狂信者の一撃を何とか避わす。
 其の横で…まるで、爆発でもしたかの様に、彼の背にあった地面が弾けていた。

「…っ!!冗談じゃねぇぞ!!」

 転がった勢いを利用し、立ち上がった騎士が叫ぶ。
 その前では、鬼火のごとく亡、と輝く狂気の眼と、フードに包まれた頭上を舞う、複数の気弾。

「避けたか。そうか、避けたか」

 ざり、と落ち葉を踏みながら、笑いさえしながら狂信者が近づいてくる。
 じり、と背筋に汗を流しながら、騎士は後ずさる。

 彼は、体力に防御の全てを任せた類型の…所謂、Vit型と呼ばれる騎士。
 対する相手は…あの馬鹿力…どう考えても、騎士とは最悪の相性だった。

 じり、ともう一度後ずさり…そして、騎士は狂信者に背を向けた。
 騎士道不覚悟?知ったこっちゃない。騎士は思う。とにかく、こいつから逃げないと危うい。彼は結論を下した。

 走る。走る。どうやら、モンクは追ってはこない。
 走る。走る。目の前を、眼の端を、風景が次々と流れていく。

「…逃げるか。そうか、逃げるか。だがな。逃がさん」

 しかし、絶望は、背に影を引きながら、いつの間にか彼の隣に居た。
 その頭上で一つ減っていた気弾が、直ぐに補充される。

「死ね。塵の如く無価値にな」

 モンクの指が光った。腹に激しい衝撃。視界が、回転する。
 くるくると回る世界の中で、彼は空中から、上半分の千切れとんだ自分の下半身を見ていた。
 血を噴水のように噴出して、びくびくとそれは痙攣している。『畜生が!!』騎士はくるくると空を舞いながら叫ぶ。
 遠心力で血を噴く血袋と化した彼に出来ることは、もうそれだけだったから。


 どぢゃっ。


<♂騎士死亡 残り49人 カタナと他の荷物の扱いは次の人任せ>
<♂モンク 使用スキル=>指弾 残影 集気 ベルセルク・一個獲得。もう一つの中身は不明>


…最後に一言。いろいろごめんなさい。
79名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 14:22 ID:Eu0HmTDI
…うげ、しまった。コイントス見落としてるし。(汗
自分の♂セージのは、時間軸的に、
コイントスの直後でよろ。それがだめならNGで。
80名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 14:59 ID:GTS7gVVg
 23 聞いて逆毛リーナ♪


「聞いて逆毛リーナ♪ちょっと言いにくいんだけーど」

「聞いて逆毛リーナ♪どうしてこんなモノが入ってるだゴルァ!!神と聖霊の御名においてブチ殺すぞモルァ!!」

「聞いてくれてあーりがと逆毛リーナ♪」


 wWw  ボクッテイッタイ…>orz

と、「orz」していた僕は、逆毛の箱の中に紙が入っているのに気づく。

「魔法の呪文…?」

 よく分からないが、その紙を見てみる。

「みなぎって…北? なにこれ…「w」だらけだし…」

 すぽっ。その瞬間、僕はそんな音を聞いた。

「wwwww?」

 頭を触ってみる。つんつんとした硬い髪の感触。

「うはwwwwwww何wwww惟wwwやば杉wwww」

 というか、言葉もおかしい。
 これは…これはもしかして…

「無理wwwサポシwwwwwボスケテwww」

 というか、これ、抜けないし!!
 ぎゅむぎゅむと、頭のそれを引っ張ってみるがうんともすんともいわない。

 …

「逆毛wwww阿湖來堵(アコライト)wwww惨状wwww?」

 その問いに答える者は、誰もいなかった。

<♂アコライト =>wWw>
81名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 15:35 ID:GTS7gVVg
一言意見と感想言てみるtest

感想がつかないのは、作品upが早すぎるからの予感。
いや、いいことなんですけども。

それと感想53については、DOP様に燃えるスレってのがあるから、
そこを出展元にするか、MOBとして特別枠にするのがよい悪寒。

禁止区域など定時放送については、明菜の放送でいいのでは?
そうしないと、存在が忘れられそうですし。

意見はここまでで感想をば。

壁lω・)<トリアエズ、まだまだ前半戦ですが
    深淵をどう扱うかが、肝になりそうですねぇ。
    GMがすっ飛んで来そうな気もしますが。
    その辺りの筋書きは、書き手諸氏の腕の見せ所でしょう。
    各キャラクターが、どのような目的を持ち、どのように
    物語が絡み合っていくか楽しみであります。

壁lω・)<マーダーは、今のところ♀商人と♀ハンタと♀ログ、
    微妙なとこで♂Wizですか。
    女性陣が強いですねぇ。というか、怖いかも。(w
    男性陣にもハッスルを期待です。
    後、♀亜子たん。ごめん、と。

壁lω・)<特別枠は後8。どういう人が来るのか楽しみでもあり、
    また、彼らの扱いに四苦八苦して楽しみたいと思うので候。
    後、紹介もかねて各スレの方に挨拶くらいは
    したほうがいいかもと思ってみたり。

壁lミサッ<それじゃ書き手に戻ります。
82名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 16:14 ID:IYwPRfT6
原作の桐山君のようなキラーがほしいところだ
83名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 16:41 ID:/yqK7iyQ
問題は禁止エリアだよねー。
84名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 17:02 ID:XR6jiUwI
24 凸と凹

『頑張って、殺し合いましょうー』
目を閉じると、無残に斬り殺されたノービスの姿とGMの笑顔が思い浮かぶ
あの太刀筋、今思い出しただけでも背筋が寒くなる
一刀で人間を真っ二つにするなど、どれだけの腕前があれば出来るのだろうか?
剣の切れ味もあったのだろう。だが何よりも『殺す』ということに一切の躊躇が無かった
迷いの無い心はそのまま剣の力になる。だがあの剣はまるで、虫でも叩き潰すかのように無造作に振るわれた
怖かった。血に濡れてなお微笑む姿は、人間を見ている気がしなかった
魔物との戦いで幾度と無く死線を潜り抜けたというのに、久しく忘れていた恐怖心が蘇えっていた

その後、ポータルをくぐり降ろされたのはアルベルタを模した街の中だった
誰も居ない街は、不気味な沈黙が支配していた
一歩歩くたびに『路地裏から誰かが襲い掛かるかもしれない』『遠くから弓で撃たれるかもしれない』
そんな思考が心を支配し、まるで戦いを知らない小娘のようにびくびく怯えながら路地を歩く
風が吹くたびありもしない気配を感じ、自らの足音にさえ恐怖した
もしもそのままずっと一人だったなら、私は発狂してしまっていたかもしれない
だが、そんな時に出会ったのが
「騎士子たんのふともも(*´Д`)ハァハァ」
コイツだった
服装からして♂騎士なのだろうが、はっきり言ってそんな雰囲気は微塵も感じられない
むしろただの変質者といったほうが正しいのではなかろうか
コイツがいきなり物陰から飛び出してきた時には思わず……その……失禁ごほん!
まあ粗相してしまったりしたのだがコイツときたらそんな私を見て
「おおおお騎士子たんのおもらし萌えぇぇぇぇぇぇぇ!!」
などとぬかしてその後……





……もうやめよう、この記憶は永遠に心の奥にしまっておきたい
「騎士子たんの生着替え……(*´Д`)ハァハァ(*´Д`)ハァハァ 」
うるさい、人の記憶に割り込んで強制再生するな
「おおお怒った騎士子たん(*´Д`)ハァハァ 」
……と、コイツが終始こんな調子だったものだからすっかり恐怖心がなりを潜めてしまった
貞操の危機も考えたが、どうもコイツはハァハァ言っているだけで実際に手を出すつもりは無いらしい
そこだけは、一応、信頼できる
「ちょっとだけ優しいところも見せる騎士子たん(*´Д`)ハァハァ」
「人の頭の中を読んで発言するなっ!」
正直こんなヤツと一緒に行動するのは頭が痛いが、一人で再び恐怖に支配されるよりはマシだった
しかし箱から出たものがロッドとブリーフでなければこんな無様は見せずにすんだのだが……
「ブリーフ装備の騎士子たん(*´Д`)ハァハァ」
「うるさい、ロッドで殴り殺すぞ」
「ツンデレ萌え〜」
萌え〜とかいうなこの阿呆
「はぁ……とにかく他の参加者を探すぞ。今後どうするかはそれから決めよう」


<♀騎士 所持品:ロッド、ブリーフ>
<♂騎士? 所持品:不明>
85名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 17:14 ID:XR6jiUwI
ごめん、ついやっちゃったw
つーか仕事中に何書いてるかな自分

禁止区域は、そもそもMAPが出来てないから難しいな。RO内MAP準拠?
どこを禁止にするかも決めないといけないし、その方法も考えないと
いっそ侵入禁止MAP制無しにしてもいいんじゃないかな?
86名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 18:13 ID:Qqnkgu0o
これまでの描写がROMap位置がない(つーか参加キャラが把握できない?)から準拠は厳しいかなあ。
適当に北の森とか南西の砂漠とか言って、
あとは各キャラが「やべここ禁止エリアかよ」とか言って逃げればいいのかもしれん。
まぁ無しでも大丈夫かも…? デモナイトズットヒキコモルヒトガデテクルカモ コナイカモ

皆様とても素敵でございます(`・ω・´)じょ、女性にMADが多いですネェガクブル
妄想が完成次第自分もまた書きたいと思っております。
87名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 19:48 ID:/yqK7iyQ
25 逢いたい

彼女──女ブラックスミスにとって、山小屋の傍に闇ポタルされたのは幸いだった。

急いで小屋の中に身を隠し、早速、荷物の確認を行う。
食料。赤ポーション。地図。名簿。そして、青く塗装された古めかしい箱が2つ。

「──うん、まずはこの箱が大事だよね。」

こんな境地に立たされても、彼女は冷静で、賢明であった。

独り言を呟き、大きい方の箱を開けてみる。
──ぼろマント1個、獲得。

「これは……当たり、なのかな?」

魔法防御力が上がると云われる、このマント。
ウィザードや、マジシャンの攻撃から身を守るのには良いだろう。
所々に虫食いのような穴が空いたそれをさっと羽織ってみると、煤けた匂いがした。

「うん、悪くないかもね。次、次っと。」

今度は、小さい方の箱を手に取り、蓋を開けてみる。
中に入っていたのは、ひとかけらの鋼鉄だった。

「何もこんなときに……」

その言葉。単に、この殺し合いゲームに適したアイテムではなかったからではない。

こうした鉄の塊を見ると、あの人のことを、思い出す。
いつもプロンテラの街で自分の銘入りの武器を売っていた、鍛冶屋の、あの人のこと。
全てのポテンシャルを戦闘に費やした私とは対照的に、あの人は、腕のいい鍛冶屋だった。

こっそり隣で露店出したりしたっけ。
偶然のフリして、「また会ったね」なんて会話もした。

でも、本当はずっと追いかけていた。あの人の、こと。

白い服の女性に説明を受けているときには気付かなかった。
でも、闇ポタルされたとき、ほんの一瞬だけ、ポタルの光に飲まれていくあの人の姿が見えた気がする。
気がする、じゃない。見えた。夢にまで見た姿だ、間違いない。

あの人も、この馬鹿馬鹿しいゲームに参加させられているのだろうか。
今、どこにいるのだろう。まだ、生きているだろうか。それとも既に誰かに──

「……いけない、そんなこと考えない!」

女ブラックスミスは大きく首を振って、自らの思考を遮った。

冷静になれ。

「──そうだ、武器を確保しなくちゃ。」

防具だけでは、話にならない。
誰かを傷つける目的ではないにせよ、敵から身を守るためには武器が不可欠という判断だった。

小屋の中を物色する。
長身を生かし、上の方の棚から、見つけたもの。

「……よし、これなら私にも扱える──」

それは、一振りの包丁だった。
ケースを腰のベルトに括りつけ、そこに本体を刺す。

「これでオーケイだね。」

腰に両手をあて、一息つく。
後は──

あの人を、見つけるだけ。

あの人を、見つけられるだろうか。
もし、無事にあの人に出会えたとしても、あの人は私を信頼してくれるだろうか。

不安が過ぎる。が、悩んでいても仕方が無い。

再びずた袋を背負い、女ブラックスミスは小屋を後にした。
88名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 19:50 ID:/yqK7iyQ
初めて投稿します。至らない点も多々ありますが、お手柔らかに。m(_ _)m
89名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 20:35 ID:/yqK7iyQ
大事なもの書き忘れましたorz すみません・・・

<♀ブラックスミス 包丁1個、ぼろマント1個、鋼鉄1個 獲得>
90名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 22:33 ID:qd3DbQQo
26 暗中模索

「くっ………なんだってこんな事に………」

女クルセイダーが闇ポタで飛ばされたのは川の畔、その上流と思われる森の中だった。
まぶたの裏には未だに、GMの非道な行為が鮮明に焼きついている。
民を守るために常に前衛で勇敢に戦ってきた彼女だが、今は困惑と恐怖のせいか、覇気が感じられない。
呆然と座りつくしたまま、彼女はずっと考え続けていた。
ゲームに乗るか、否か。
誰か既に乗ってしまった人間がいるかもしれない。自分を獲物と見定めて背後から忍び寄り、今まさに襲おうとしている輩がいるかもしれない。
考えた。自分の心に、何度も何度も問いかけた。だがいくら自問したところで、答えは一つだった。

乗らない。乗れるわけが無い。

自分は聖騎士だ。人々の命を守るのが使命であり、その使命は同時に、自分にとって誇りだった。
今までずっと貫いてきたものを、今更捨て去れるというのだろうか?
不可能だ。それはこれまでの自分をすべて否定することになる。ならば―――
やることは決まっていた。
なるべく多くの人と共に、このくだらない殺人ゲームから脱出する。
今はまだ途方も無い目的かもしれない。方法の糸口さえ掴めていない。が、大勢で協力するならきっと道も見えるはずだ。

「とりあえず、所持品の確認だ。せめて身を守れるくらいの物は出るといいが………」

自分に戦う気が無くても、相手がどうかは分からない。
いざとなれば素手で対応することも不可能ではないが、それではいささか心許ない。
周囲に人の気配が無いことを確認すると、配られた大きな鞄の中身を取り出し始めた。
大きい箱の中身は………

「ナイフ、か………」

自分も駆け出しの頃に使った覚えのある小振りの刃物が、大きな箱にちょこんと収められていた。
扱えない弓などが出るよりは運が良かったのかもしれないが、これではちょっとした事ですぐ折れてしまうかもしれない。

「こっちは………?」

不安と期待を胸に、小さな箱の封に手をかける。
中には、鈍く光る青色の石が詰め込まれていた。
ブルージェムストーン。強力な魔法を使うときに媒体として使われる魔力石だ。
プリーストやウィザードなら有効活用できたかもしれないが、クルセイダーである彼女には活用する手段が無い。

「まあいい。何かの役に立つかもしれん」

ナイフを腰に、ジェムストーンを袋に戻すと彼女は立ち上がる。
まずは上流に行くことにした。高いところから、地理を把握しようと考えたためだった。

「探すんだ。きっと協力してくれる者がいる………信じろ」

クルセイダーは歩き出した。
大きすぎる不安と、一握りの希望を胸に。


<♀クルセイダー ナイフ1個、ブルージェムストーン1個 獲得>
91名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/25(月) 22:40 ID:qd3DbQQo
私も初カキコです。
稚拙な文で恐縮ですが、色々な方の意見を聞いて精進したいため、書き込みした次第であります。
よろしければ色々ご指導ください。

青石の数を3個に脳内変換していただけると幸いです。
92名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 12:12 ID:e6fYr.Mo
だね。まぁ、不必要な設定は忘れられていくものなので問題なし。
各スレからの参入は…まぁ、あれですね。
具合を見て、です。人数が最初、38じゃちょっと少ないと思ったんです。

と、投下ー
93名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 12:12 ID:e6fYr.Mo
14 裏切り者



 『裏切り者』1:主人、もしくは味方を捨てて敵方についた者

       2:期待に対して背いた者


 砂漠の上に、暗殺者が一人。
 破れた上着の裾を、風に嬲られるままにさせながら、歩いている。
 目指すは唯一つ。あのホールで見た♀プリーストの元。
 逃げる者は追いはしないが、向ってくる者や立ちはだかる者は残らず殺す。

 信念という名の妄執を胸にし…しかし、男は急に立ち止まった。
 再開の光景が、自己の状況確認を煙に巻いていたからだ。事実、箱の中身も確認していない。
 ごそごそと袋に手を遣り…頭ほどの大きさもある箱を両手で取り出す。

「……どら。開けてみるとするか」

 その中には、一言で言うなら、色がなく、その代わりに闇があった。
 箱の内張りも黒ならば、箱に入っていた物も、真っ黒い布で幾重にも梱包されている。

「これは、なかなか」
 期待できるか?箱をぽい、とその辺に投げると、♂アサシンは布を解いていく。
 布と同様に、真っ黒い刃がその下から覗いている。

「…裏切り者、か。ツイてるな」

 それは、人を殺す為だけの武器である。
 それから、何故かその刀身には、13という数字が乱暴に彫りこまれていた。

「もう一つは…目隠し!?」

 ツイている。ツキすぎていると言ってもいい。
 しかし、箱に収められたそれを持ち上げてみると…

「なんだ…頭巾かよ」

 幸運への感謝は、一瞬にして落胆へと変じていた。
 箱に、再び頭巾を積めると、それを投げ捨てる。

「まぁ、一つは当りだったわけだ。幸運、と思っておくか」

 腰に、鞘に収めた裏切り者をぶら下げる。そしてまた、歩き始める。


 …彼が手にした武器は『裏切り者』。そして、彼はその武器の名を深く考える事は無い。



<♂アサシン 裏切り者、一個獲得>
94名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 12:13 ID:e6fYr.Mo
17:卵と


 ♂ローグだ。森の中に居る。
 腰には、一振りの剣。肩には、あの女が寄越したバックが吊ってある。

 鬱蒼とした森の中で、気配を殺して潜みつつも、俺はさっきの自分の行動に首を捻っていた。
 なんたって、殺さなかった?プロ南を跳ね回ってるポリンを潰すより、簡単だった筈だろうに。
 ほんの少しでも、ツルギを握った手を前に押し出せば、それで終わりだった筈だ。
 俺の手は、あの馬鹿の血で、真っ赤に染まっていただろう。

「まさか、馬鹿が空気感染したのか?」
 ぼそっ、と呟く。
 まぁ、さすがに馬鹿が病原性などと言うことは聞いたことがない。

 と、一箇所に腰を落ち着けると急に腹が減ってきた。
 本当の事をいうと…鳴子の様な罠を急いで仕掛けた方がいいんだろうが、面倒くさい。
 鞄に手を突っ込み、ごそごそとやる。

「おいおい…こりゃ、本当に感染しちまったかもしれねぇなぁ」
 だとしたら、由々しき事態だ。
 その事実を肯定するかな様に、袋から出て着た手には、青箱。
 すっかり、開けるのを忘れてしまっていたそれが、食料のかわりに引き出された。

 手前の馬鹿さを笑いながら、それを開ける。

「…をい」
 そして思わず、俺は中身に対して突っ込みを入れていた。
 ちょんちょん、と指先で箱の中にいたそいつを突っつく。

「…む、むぅ」

 箱の中に窮屈な格好で押し込まれていたそいつが呻いた。
 寸詰まりの手足、ねじくれた角、それから親父ゆずりの鋭い鎌。
 普通、バフォメットJrと呼ばれるMobが、青箱の中にはいた。

 …というか、この箱。確実に空気穴も何も無いんだが。
 物理的に、絶対子バフォが中に入らないと思われるし。
 まぁ、そこは管理者脅威のメカニズム万歳、という奴だろう。
 支給品、というからにはペットの類なのだろうが…

「というか、俺には自分の食料はあってもペットの分なんぞ無い。
なるほど。今日は山羊鍋か。久しぶりの肉…」

 ぴゅん、とそんなことを言っている俺の目の前を横薙ぎに鎌が払った。
 …少し、危なかった。しかし、これだけの速度を出せるとなると、子山羊といえども筋張って硬いかもしれない。

「ぬ、主は…ワシを食らうつもりかっ…!!」

 肩で息をして、そいつは言う。
 見た目より、頑丈なようだった。ますます、筋張ってる説が有力視される。

「冗談だよ」

 言って、青箱ごと脇に放る。しかし、子バフォは、くるりと器用に空中で一回転し、着地してみせた。
 そして…きょろきょろと周囲を見回し始める。何故か横で、支給品はその行動を繰り返していた。
 一方の俺は、そいつにはすぐに興味を失って、懐を探り始める。記憶が確かなら、何本かタバコを突っ込んでいた筈だ。

「…すまぬが、ここが一体どこか教えてくれぬだろうか?」

 漸く一本タバコを探り当て、しかし、肝心の火が無いことに気づき、
支給品のツルギで火花でも出せないものかと、枝っきれを与えられたチョコかヨーヨーの如く四苦八苦していた俺に、
そいつが、そんなことを尋ねかけてきた。

「んー…?知らねぇよ」

 結局火が付かないまま、唾液で湿り始めたタバコをぷっ、と吐き出して言う。
 子バフォは、不愉快そうに、空中に舞うそれを鎌で真っ二つにした。

「知らぬ、と言うことは無いだろう。なら、どうやってお主はここに来た?」

「拉致られて」
 答えは、いたって簡潔だ。…そういえば、子バフォはユピテルが使えた筈だったっけ。
 一瞬、俺は真っ二つになった煙草に、物欲しそうな目線を送った。
 嗚呼…折角、火種のアテができたってのに。

「んー?どうした。白いぞお前?」

「…すまぬ。どういうことか、事の顛末を説明して欲しいのだが」

 少し、俺は考える。もう一本、煙草が懐から転がり出て着た。
 そいつを指に挟みながら、俺は言う。

「先ずは、木屑集めてくるから、そこにユピテル打ち込んでくれ。話は、それからだ」

 とりあえず、他の全ての問題を棚上げにして、俺はニコチン補給を決行するのだった。


<♂ローグ 子バフォ一匹獲得?>
95名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 12:22 ID:e6fYr.Mo
28逆毛と

「wwwwwwwwwww」

 とりあえず、黙っていても嘶きの様な声が自然と漏れるのはどうにかして欲しい、と♂アコライトは思う。
 恨めしくなって、上を見上げると、今も逆毛は飽きることなく天を突いている。
 その下は、というと頭上の逆毛に養分を吸い取られでもしたかの様に、萎れている。

 いや、実際萎れているのかも。頭上の逆毛は宿り木の様に、彼の体から、精気を抜き取っているのかもしれない。
 吸い取る逆毛。成長する逆毛。やがて芽を出し、そのうち立派に成長して逆毛の樹に。
 その瞬間、何故か少年の脳裏に変な光景が閃いていた。

 このー木何の木逆毛の木ー、なんとも逆毛な木ですから、とっても逆毛なー、花ーが咲くでしょうー♪

 そんな歌をバックに巨大な逆毛が地面から生えている。そして、その下には、完全に吸い尽くされたアコライト。
 モロク特産の木乃伊とかいう干物みたいになって、地面の下に。
 バック・トゥー・ザ・逆毛。逆毛に還るアコライト。
 きゃーきゃーと逆毛の大樹の周りで遊ぶ子供達と、逆毛に吸われ切った干物。
 逆毛・逆毛・逆毛と干物。逆毛と木乃伊のシュールな対比。

 想像して…背筋が、ぞわっとした。

「うはwwwwwマジwww寒勉wwwwww」

 いや、まぁ妄想なのだけれど。
 完全に腐って、気力が萎えているのは事実だけれど。

 嗚呼、そういえば…なんとなく、あのホールで、見知った顔を見たような気がしていた。
 けれど、♂アコライトは、既に逆毛の身の上。こんな頭で、こんな口調で一体何処にいけというのか。

 膝を抱え、彼は遠くを見つめていた。とても、とても遠く…12万4000光年彼方あたりを。
 嗚呼、光の国から我らの為に誰かさんがやってこないかなぁ、とか考えながら
96名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 12:23 ID:e6fYr.Mo
ぐえ。ナンバリングミスりまくり…スマソ。

上から27,28,29でよろすく。
97名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 16:00 ID:QAn1oZAE
30 リベレーションの意味を持つ者

今しがた己の槍で屠った♂シーフを冷ややかに見下ろしながら黒衣の騎士は現状把握に努めた
世の中には古木の枝という魔の眷属を呼び出す品物が存在する、それによって呼び出されたことは想像に難くない
だが、空間の雰囲気というべきものが何か違和感を感じる
かつて戦ったGM橘の作り出した紛い物の空間に酷似しているのだ
「とりあえず元凶は管理者か……」
事情は判らない、だが倒すべき敵だけは判った
GMの意図せず所でワイルドカードが場に伏せられた

<深淵の騎士→深淵の騎士子>
<参照先:深淵の騎士子スレ ttp://enif.mmobbs.com/test/read.cgi/livero/1105141710/l50
98名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 16:44 ID:hJ.cQ55Y
31 クールに

冷静な判断力。大魔法を操る魔力ではなく、それこそが自分の持つ最大の武器だと彼女は自負していた
ポータルで馴染み深いゲフェンに似た街へ落ち着いた彼女は、まず人目につかない屋内へと逃げ込んだ
そして荷物を広げて判断を下すため現状の把握を始めた

所持品は食料、赤ポーション、そして二つの青い箱
この箱の中から何が出るか……まず使えるものが出る可能性は低いだろう
だが、それでも開けてみないことには何も始まらない

「開けてびっくり玉手箱……と」

まず大きな箱から出てきたのは見事な反りを持った東洋の剣だった

「何、これ?」

手に取ってみようとその柄を手にした瞬間、びりり!と魔力が彼女の体を走る

「!?」

思わず地面に放り投げた刀が、がらんがらんと地面を転がった

「……ムラサマブレードってヤツかしらね」

絶大な攻撃力の代わりに所持者に呪いを与える妖刀、そう聞いていた
そういえば投げ捨てられた刀から立ち昇る魔力が恨めしげな泣き声を上げている気さえする

「どっちにしても私じゃ使えないわね」

両手剣に分類されるこの剣を扱うには、彼女の腕力は足りなさ過ぎた
持ち運ぶにしても重たいので、村正はそのまま置いていくことに決める

一息をついて気を取り直し、もう一つの小さな箱を開ける

「……ねこ?」

箱の中からでろーんと出てきたのは、垂れた猫を模したぬいぐるみだった
時価にして数十Mは下らない物品のはずなのだが……はっきり言ってこの戦場では一切役に立ちそうになかった

「なんでこう無駄なレア運があるのかしらね」

自分の運の無さに思わず苦笑がこぼれる
まあ乗せておけば矢避けくらいにはなるかもしれない。そう思いたれ猫を頭の上に乗せた
そして最後に確認しておくことが一つ

「ソウルストライク!」

掲げた腕から魔力の塊が飛び出す
全開の魔力で放ったはずの魔法は部屋の片隅にあった花瓶だけを粉々に壊し、そのまま消えた

「……はぁ。この程度の威力じゃ、よっぽど上手く狙わないと相手を殺すのは無理ね」

壁を突き破るつもりだったのだが、予想通り魔力が制限されている
アコライトやプリーストのヒールで致命傷を直ぐに回復されてはゲームになどなりはしないのだから当然だ
おそらく5分の1前後、その程度にまで魔力が落ちていた

「魔力の無いウィザードなんて唯の人と変わらないってのにね」

予想はしていたことだが、思わずため息が唇からこぼれた
魔力を増幅する杖があればもう少しマシなのかもしれないが無いものをねだっても仕方ないと再びため息
だが、これで彼女の進む道は決まった

この装備、更に下げられた魔力では戦い続けて勝ち残るのは無理だ
バカそうな男を口先三寸で誘惑して他人を殺させるという方法もある。だが、それは彼女のプライドが許さなかった
そもそも誘惑したつもりがこちらが殺される可能性だって大きい
ここに立てこもり自分が最後の一人になるのをブルブル震えて待つか?それもNO
そんな幸運があるなら、そもそも彼女はこんな戦いに巻き込まれなかったのだから

ならば残った取るべき道とは?
決まっている。この戦いから逃げ出す。あの女の裏をかいて

では次にその方法を考えよう。どうすれば逃げられるか
指先で首筋を撫でる
蛇のように巻きついた首輪が嫌に冷たい
この首輪が在る限り、逃げることは不可能。正に犬の首輪というわけだ

「クールに……良く考えなさい」

首輪には仕掛けがしてある、とあの女は言った
素人目にだが、見た目は唯のマーターの首輪程度にしか見えない
だが、そこから感じる魔力で……それがどんな類のものかはわからないが、確実に強力な呪いがかかっているようだった。それも複数

「……ダメね、私じゃ解析するにしても限界があるわ」

そういった緻密な魔法の分析はセージの領分なのだ
セージ……そういえばあの会場で見かけた♀セージがよく見知った顔だった
ノービス時代からお互い切磋琢磨しあい、セージとウィザードとして決定的に道を分かつまで♀セージは彼女のライバルだった

「ずっと気に入らない子だったけど……こんな時には仕方ないわね」

彼女なら、少なくとも技術的な信頼は出来る
進むべき道が決まったならここに立ち止まっている理由は無い。♀ウィザードは最低限周囲に気を配らせながら駆け出した
♀セージが戦いに参加しているとは毛頭考えなかった

(癪な話だけど、あの子も頭が良くて……何より理不尽が許せない子だったから)

<♀ウィザード 所持品:たれ猫>
<大青箱から出た村正はゲフェン?室内に放置>
99名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 16:49 ID:hJ.cQ55Y
まず特別枠をどうするかが問題かね、今後のためには
キャラ同士の絡みももっとやらせていかないと

あとロワの宣伝だけどどのスレに張ったらいいだろ?
ホムーランスレとか人が多そうだけど張っていいのかな
100名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 17:14 ID:q9Z9UtQw
そろそろ秋菜の放送も欲しいよね
書くの大変そうだけど

宣伝はしなくていいんじゃないかな?
もともとにゅ缶から隔離されて出来た板なんだし・・・
101名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 17:19 ID:BN7XuQuA
32 死んだふり


♂ノービスが草むらの中に倒れていた。
「………………」
ぴくりとも動かず、まるで死んでいるかのように。

そう、死んだふりだ。
ノービスのみが使える、ある意味無敵の防御スキル。

♂ノービスは♀ノービスと同時期に初心者修練場から巣立った仲間だった。
友達と呼べるほどの仲ではなかったかもしれないが、右も左もわからない♂ノービスにとっては唯一の知り合いだった。
その♀ノービスが目の前で殺された。
初めて見る人の死だった。

同時に♂ノービスは絶望に襲われた。
自分の戦闘能力では誰にも勝てない、
もし誰かこのゲームに乗らずに脱出方法を考えている人がいたとしても自分は何の役にもたたないと感じていた。
…………ふりではなく、いっそ本当に死んでしまおうか。
一瞬そんな考えがよぎった。
天国には♀ノービスもいるだろう。
怖い思いをして死ぬくらいなら今のうちに自分が楽な方法で死ねば…。

だけど故郷の家族のことが気になった。
自分が立派な冒険者になれるようにとにんじんやリンゴを沢山持たせてくれた両親、
将来はプリーストになってお兄ちゃんの助けになるの、と言っていた幼い妹、
あの言葉を裏切って死ぬ事なんて……。


その時、妙な音楽が周囲から聞こえてきた。


<♂ノービス 所持品不明>
10259sage :2005/04/26(火) 17:58 ID:rHbAUuKw
33 定時報告

「こんにちわっ、GM秋菜です♪みんな元気に殺し合い、してるかなー?」
間の抜けた声と音楽が擬似現実空間に響く。
「ここで、残念ながらゲームから敗退してしまった人の名前を読み上げまぁす♪
♂ハンターさん
♂商人さん
♂シーフさん
♀マジシャンさん
♂セージさん
以上5名…あらら、どうにも少ないですねぇ〜…誰も殺したくないなんて甘い言葉は通用しませんよ〜♪
でも、ちゃんと殺しまわってくれてるひともいるみたいだから安心安心♪
あ、そうそう…忘れるトコでしたー、秋菜、反省。
これから禁止区域を発表します〜。
今からいう区域にいる人は、30分以内に離れないとBANしちゃいますよ〜♪
港町アルベルタ
沈没船
砂漠の町モロク
ピラミッド周辺
山岳の町フェイヨン
以上です〜、さぁ、みなさん頑張って行きましょう〜♪」
10359sage :2005/04/26(火) 17:59 ID:rHbAUuKw
34 現在と過去と。

「異常無し、と…」
オレは木に上り、木の葉に身を隠しつつ周囲を見渡していた。
ここはミョルニール山脈に模されたような場所の近くの花畑…
どうやらここらの花の蜜は栄養豊富らしく、植物も動物も全てが大きい。
どうやら何か準備をするようで、オレは見張り役を言い渡された。
どんなことでも、今は自分の修練が役に立つことが嬉しい。
セージの女は相当場慣れしているようではあったものの、
得物――例えば魔詞の連ねられた本のような物がなければ、100%の力は出せないという。
アルケミストに至っては魔物との戦闘すらろくに経験がないらしい。
「ま…そういうわけで戦力になれるのはオレだけ…か」
これから何を行うのかは一言も告げられなかった。
もちろん、GMに盗聴されてでもいたら全てがパーになってしまうことぐらい低Intのオレにもわかる。
周囲に罠――狩人の設置するような精巧なものではなく、
その練習に行うような植物を使った一般的なものではあるが――を張り巡らせ、
鍛えたその視力で捉えられる範囲に、動く物がいないかを確かめる。
ふと視界の隅に止まったセージを見ると、なにやら動く植物を刈り取っている。
「なぁ、何してるんだ?」
見張り役を一時休憩として、セージに問いかける。
「ああ…こいつの花びらを集めとけば、後々役に立つだろうからね…」
それだけ言うと、またセージは作業へと戻る。
これ以上何も話す気はなさそうだ、とオレは背を向けて歩き出そうとした。

「あんたって…あいつに似てるんだよな…」

ポツリと漏らされる声には、何故か少し哀しい雰囲気がこめられていた。
「あいつって誰だよ?」
「や、大したコトでもないんだけどね…そうだな、少し昔話でもするか…」
取り掛かっていた花びら集めを一時中断させ、セージが腰を下ろすと、
「わ、なんやおもろいコトでも話すんか?うちにも聞かせてぇな」
どこから湧いたのかアルケミスト。
オレは見張りの仕事を再開しつつ、話を聞くことにした。
「昔な…私がまだノービスだった頃の話だ…」

――気がつけば何故かあいつは傍にいた。
どっちから声をかけた?どんな理由で声をかけた?
そんな細かいことは当の昔に忘れた。
あいつは、私と似ていたけれど、決して相容れない存在だった。
火の魔法を覚えるのは私のほうが早かったな…
だけど、それからすぐにあいつは、火も水も風も使えるようになった。
あいつと同じになるのは気に入らなかった。
だから私は、あいつの使えない「念」を極めようとした。
だがあいつは、私が「念」を見せた次の日にはもう使いこなせるようになっていた。
今思えば、私はあいつの才能に嫉妬していたんだろう…。
絶対的な才能の前に、私はウィザードになるのは諦めた。
なったところで、魔術ではあいつには絶対に敵わないと思ったから。
それから私は魔術師ギルドを抜け、勉学に励んだ。
年に数回しかなかったシュバルツバルドへの輸送車に隠れ乗り、
ジュノーで書物を読み漁っていて…気がついたら、この職についていた。――

ギルドを抜けた日以来、あいつとはあっていなかったんだがな…、とそこで一旦言葉を区切る。
「あっていなかった、ってことは…もしかして、そうなんや?」
恐らく、その「あいつ」と呼ばれる人もこのバカなゲームの被害者になってしまったという事か…。
「だけど、その人とオレのどこが似てるって言うんだ?オレは別に頭いいわけじゃないぞ」
「…一度決めたら止まらない素直さとか、悪いものに立ち向かえる強さとか、ね」
それきりセージはまた、黙って立ち上がり、また花びら集めを再開した。
それを見てまた、皆が散らばってゆく。
何故鬱蒼とした森に隠れなかったのか、とも思ったが、
これだけ深い花畑ならば、森にも劣らぬ隠れ蓑になるだろう。

と。
耳に届く、ガサっという微かな物音。
「誰か近づいてくるぞ」
小声でそういうと、いつでも矢を射れるように体勢を整え、木から下りる。
アルケミストは、セージから借りたダマスカスを――使い慣れていない感が否めないが――を構え、
セージはその口の中で呪文のようなものを反芻している。
音の主の姿は、まだ見えない――。
10459sage :2005/04/26(火) 18:03 ID:rHbAUuKw
勝手にGM定時報告とかしてしまったのですが…
私としては、「基本はROのマップに準拠」だと思っています。
誰もいないもうひとつの世界、とでも言いましょうか…その方が世界観出しやすいと思いまして。
マップは最北がアルデバラン、後はゲフェン、モロク、フェイヨン、アルベルタ、イズルードあたりまでが戦場という感じで。
プロンテラ城にはもちろんGMが…とそういう感じです
105名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:04 ID:mfsClwV.
ふむ。でも、それだと広過ぎだから、
かなりフィールドマップは削って、
更に、ダンジョンが存在しない、というのはどうだろ?

あんまり広いと追いかけっこになって、
収集つかなくなりまっせ。
106名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:15 ID:mfsClwV.
それと、特別枠に着いて。
今、バドスケ、アラームたん、騎士子@深淵、DOPの四名。
で、後9人の内、3人はROニメから引っ張ってくるとして、
残り六名。
んで個人的な候補は以下のとおり。
悪ケミ、ママプリ、アリスたん、マイト氏。
ほかの人も候補をなんぼか上げたほうが、
書き手は楽かもしれません。やりすぎは禁物ですが。

後、そのスレから、何人まで出れるか、
というのも制限する必要がありそうです。
個人的には、2ないし三人、というところかと思います。

それと、宣伝なんですけども、
まだ時期的に早いので必要ないですが、少しして
キャラ間の絡みなんかが成熟してきたら必要と思います。
ただ、萌えスレからのキャラクタの該当スレには宣伝要かと。


最後に、注意をば。
萌えスレ出身だからといって情け容赦は無用です。
死は、出演者全員に平等であることを申し上げておきたいと思います。

スレの書き手各位殿江。

かしこ。
107名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:23 ID:mfsClwV.
壁lω・)<エラソウナコトバッカリ イッテゴメンネ リアルタイムデ サンカスルノ ハジメテデ ハリキリスギチャッテ・・・

壁lω;)<アト アノネ カイタカラ トウカスルネ ヒトリデ レスシテバッカデ ゴメンネ

壁lつ(NG文と本編)

壁lミサッ
108名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:24 ID:mfsClwV.
 NG 俺の罪


 手には、べっとりと血にぬれたグラブ。
 全身が、震える。まるで、ノービスだった頃、間違えて叩いた蝶の化け物に殺されそうになった時みたいだった。
 そして、足元には、動かなくなった♂ノービスが転がっている。
 俺が、彼を殺してしまったからだ。

「…っは…う…」
 モンスターと人間とでは、此処まで殴った時の感触が違う物なのだろうか?
 硬い頭蓋骨を、薄い頭皮ごと、叩き割る感触が手にまとわりついている。
 製造職の俺が、何千、何万と叩き続けた鉄や、手ごろなMobのそれとは比べ物にならない。

 さっきの事だ。自分と同じくらいの少女が、あんな風になったせいで、完全に錯乱していたのだろう。
 悲鳴を上げながら、♂ノービスが、手にした安物の剣で、突きかかって来た。

 そして、俺はこの少年に殺されない為に、手にした棍棒で、ノービスを殴りつけた。
 何度も。何度も。何度も。何度も。
 頭から血を流してノービスは、悲鳴を上げ、剣を投げ出して俺に泣きながらすがり付いてきた。

 演技かと、思ってしまった。

 だから、又、殴った。ぼこり、と変な音がして、それからノービスが大きく震えた。
 今にして思うと、あれは頭蓋が砕けて窪んだ音だったのだろう。

 そして、俺は動かなくなったノービスを見て。
 けれど、それでも安心できなくて。

 馬乗りになって、何度も、何度も殴りつけた。
 …あるいは、このとき俺もまた正気を失っていたのだろう。

 今だって、そうだ。
 頭では、こんなに冷静に考えているくせに、おれは。

「っ…う…くそっ、くそっ、くそっ、くそっ、くそっ!!」

 地面に、自分の罪の重さに縫い付けられていて。

「くそっ…クソッタレ…」
 自分の犯した罪を嘆くしかなかったのだから。


 …けれど、その烙印は何時まで経っても消えそうに無い。


<♂ノービス死亡>
<♂ブラックスミス、グラブ一個獲得>
109名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:29 ID:mfsClwV.
35:選択肢


 きゃりっ。♂アサシンは、不意に、自分の足元からそんな音を聞いた。
 足をどけてみると…そこには、一枚のコイン。10000z金貨だった。そして、それは表を向いている。
 一瞬、どうしてこんな高級貨幣が道端に転がっているのか、と考えてしまうのは貧乏人の性というものだろう。

 それを拾い上げ、土を払って、しげしげと見つめる。
 まーちゃん等は、意外と質量のあるこれを思いっきり投げつけて、相手を撲殺するのかもしれない。
 世に言うメマーナイト、である。嗚呼、ブルジョワジー。
 金の力万歳に万歳三唱。大合唱。

 それはともかく。

「俺が持っていても、意味は無い」

 というのだけは、確かだ。

「さて、随分と歩いてきた」

 既に、砂漠と思しき地形はあっと言う間に超えてしまった。
 距離感が妙な気がするのは…まぁ、深く考えないことにした。
 今は、森の手前にさしかかろうか、と言う所である。

 但し。

「あの娘は…まだ見つからない、か」
 これまでの道のりで、彼の求める女性の姿は全く見えなかった。
 これからも、探し続けることは確かだが…

『これからの行動の指針を決める必要がある』

 それは、事実であった。
 ふらふらと探し歩くだけでは面白くないし、第一、何らかの形で食料を手に入れなければ、
そのうち探しつかれて飢え死にしてしまうやもしれん。歩いているうちに、腹が鳴って気づいたことだ。
 探索をし続けるには、それなりに食料が必用である。勿論、唯普通に生き延びるにしてもだ。

 そして、暗殺者としては、食料はその辺にいる人間を殺して奪うのが一番手っ取り早かろうと思われた。

「しかし、そうなると…」

 多くの人間を敵に回す事になる。
 武装の限定されたこの状況では…何とか切り抜けられないこともなかろうが。

「乗るべきか、乗らざるべきか。それが問題だ」

 と、不意に彼は手にしたままだった金貨に目を落とす。
 自分で決められないのなら、自身の運に決めてもらうのが、一番楽で確実だ。

 ぴぃん、と彼は、金貨を空高く跳ね上げた。
 それは、地面に落ち…ころころと転がっていく。

「裏」
 運は、彼に殺せ、とお命じになられた。

 奇しくも、それは男が此処に訪れる前、コインを投げたアルケミスト♂とは、真逆の結果。
 最も、アサシンはその事実を知る由も無い。
110名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:47 ID:S0C/M4tk
36 狂気
「くっ、もう5人も犠牲者がでないのかっ、急がなくては」
♂モンクはGMを倒すべくGMの元へと急ぐ。
「奴らが倒れればこの無益な戦は終わるはずだっ・・・む!?」
そこに1人の男が立ちはだかった、その男は巨大なカートを引いていた
♂モンク「BSか・・・、俺はアンタらとやりあうつもりはない、引いてもらえないか?」
♂BS「・・・・・」
彼は答えなかった、争うつもりはないのだろうか?そう思ってた矢先カートを担ぎ上げ♂モンクに襲い掛かった
♂モンク「くっ・・・やめろっ、無理にやりあう気はないっ!」
そう説得するも彼は攻撃を止めなかった
♂モンク「ちいっ、仕方がない、殺しはせんっ、だが暫く眠っていてもらうぞ。はっ」
♂モンクは♂BSに発勁を放った、吹っ飛ぶ♂BS、しかし♂BSは何事も無かったかのように立ち上がった
♂BS「・・・・・・」
♂モンク「なっ・・・こいつ強い、まともに決まったはずなのにまったくダメージを受けていない」
♂BSは再び♂モンクに襲い掛かった、弾丸のような拳が♂モンクを襲う
♂モンク「こいつ・・素手でも俺より格上だっ・・・このままではやられる・・っ仕方がない、全力でいくぞっ」
♂モンクは気を開放した
♂モンク「くらえっ、阿修羅覇王拳!」
ドゴォンという激しい音と共に♂BSは吹っ飛び木にぶつかった、ぶつかった木が折れてしまうほど激しく叩きつけられた
♂モンク「・・・手ごたえあった、この技を食らった以上生きてはいないだろう・・・悪く思うな・・」
♂モンクは立ち去ろうとした、しかし♂BSは立ち上がった、しかもまるでダメージを受けていない様子だ
♂BS「・・・・・」
♂モンク「バ・・・バカなっ、たしかに手ごたえあった・・・阿修羅をまともにくらって生きているはずがないっ・・・ハッ」
♂BSの服に一枚のカードがついてるのが見えた、そうゴーストリングカードである
♂モンク「き・・・貴様、ゴーストリングカードをっ」
♂BSが再び♂モンクを襲う、動揺した♂モンクはメマーナイトをかわし切れずまともにくらってしまった
♂モンク「ガハッ・・・・こ・・この威力、こいつ何者だ・・・?格が違いすぎる・・・」
♂BSは♂モンクにカートレボリューションを放ち止めを刺した

(無念・・・師匠・・・俺の正義は力なき正義だったのか・・・?俺は・・・俺は・・・・・)
薄れ行く意識の中彼は♂BSの発光する姿を見た
(あのオーラはまさか・・・人間の限界を超えた者はオーラを身にまとっていると聞いたことがある・・
 クソッ、お前ほどの実力があればゲームに乗らなくてもGMくらいたやすく倒せるだろう・・・が・・・)

♂モンクは絶命した

♂BSは♂モンクの持ち物からイグドラシルの実とまだあけてない箱を奪いその場で箱を開けた
箱の中身はブラッドアックスだった
♂BS「・・・・・・」
♂BSは血塗られた斧を背負い去っていった

<♂モンク死亡>
<♂BS 所持品、ゴーストリングロングコート、ブラッドアックス>
111名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:53 ID:S0C/M4tk
36 闇
俺は・・・誰だ・・・
♂BSは記憶を失っていた、覚えている言葉はGMという女が言っていた「突然ですが殺し合いをしてもらいます」
の言葉だけだ。
俺は誰だ・・・思い出そうとしても闇が広がり頭が痛くなる。何も考えたくない。
「殺す」
殺せばいいのか?わからない、ただ俺の記憶にあるのは殺せと命じられたこと
「コロス」
もう考えるのも面倒だ、全員殺す
「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス
 コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス
 コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス」
ブツブツつぶやきながら彼は歩き出した

<♂BS 所持品、ゴーストリングロングコート、ブラッドアックス>
112名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:53 ID:u.QrWknU
>>87を見る限り、♂BSは製造BSなのでは・・・
それを踏まえた上で>>110に続くならスマン
113名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:54 ID:S0C/M4tk
ちょっと強くしすぎたような気がするけどまあいいか・・・
バトロワの桐山君も超人的な強さの上マシンガンに防弾チョッキという
反則装備だったし(ぁ
114名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 21:59 ID:S0C/M4tk
>>112
それをふまえて何かの拍子に記憶を失った上人格まで変わり殺人マシーンと化すと
いう設定にした。だって残った職で冷酷な殺人マシーンとして活躍できそうな
職はもう♂BSしかのこってないんだもんw
115名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 22:00 ID:S0C/M4tk
あ、♂BSの持ち物にイグドラシルの実を追加だ
116名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 22:14 ID:mfsClwV.
んー…ゴスリンcは微妙ではないか、と言って見るテスト。
廃とはいわないかも知れないけど、
準廃は確実に突破している悪寒。と突っ込んでみる。
117名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 22:26 ID:mfsClwV.
というか…オーラでつか。
118名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 23:29 ID:BN7XuQuA
ゴスCにブラッドアックス……かなり廃装備だと思われますが…;;
自鯖の話で申し訳ないですがゴスは500M〜言い値、血斧も40M前後の準廃装備です…。
他の人も過剰精錬ヒドラC刺し高ATK武器でも持ってないとあまりに最強すぎるような気が…します。
119名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 23:43 ID:QAn1oZAE
38 喪門神

「ふふふ」
BSとモンクの戦い、否BSの一方的な虐殺の一部始終を見てGM秋菜はようやく満足げな笑みを浮かべた
参加者をアリーナに集めた時点でマーダーの素質がありそうな数人の精神に少しばかり細工をした
精神だけではない、たとえマーダーの素質があろうとも非力な製造型では彼女を到底楽しませることなどできない
だから、BSに至っては体組織にまで手を加えた、無理な改造のために完全に精神は壊れてしまったがGM秋菜には気にもならない些細なことだった
「でも、皮肉なものですよね。かつて最強の座から引きずり下ろされたBSが現環境下最強の一角であるモンクを瞬殺だなんて♪」
120名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 23:47 ID:S0C/M4tk
ゴスリンは別として血斧はそこまで殺傷力ある武器じゃないよ、ただ
足が速くなるので狙われたら逃げられない、血がついているということで
ジェイソンみたいな殺人鬼の恐怖感を出す為に出してみた。
ゴスリンはまあバトロワでいう防弾チョッキみたいなもんに丁度いいかなあと
つけてみました。

というか圧倒的にゲームに乗らず脱出考えようとする方に偏りが見られるので
相当強い殺人鬼がいないと最終的に殺し合いが目的ではなく脱出が目的のシナリオ
になってほとんどのキャラが生存してしまうような結末になりそうだったから。。
121名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 23:50 ID:QAn1oZAE
あ、38じゃなくて37だorz

>>110のBSが何故あそこまでやばい性能なのかって理由付けしてみた
GMならたぶんこのくらいの真似はぶっちぎりでやってくれるに違いない
おそらくGMは殺戮ショーが見たいだけだから確実に殺戮者になる側のキャラに圧倒的に有利な装備を渡すくらいの細工はするのじゃないか、と
122名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/26(火) 23:59 ID:eO.5zo8I
なるほど
ならばこちらもTUEEEEEEBSに対抗し得る手段を考えて投下しなくてはなりませんね。
強い人が一人残らず殺してしまうよりも
強い人にいかに立ち向かうか、抗うか(それで勝つか負けるかは別として)
逆転の可能性が絶対にないわけじゃない…それがバトロワの面白さだと勝手に考えておりますゴニョゴニョ

ID変わる前に投下は無理そうだ…orz
123名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 00:09 ID:mn1zOYqg
キーポイントは記憶喪失ってところか、記憶と取り戻せば元のやさしい
性格(?)にもどるかもしれないし
124名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 00:37 ID:cLJBHDsM
39 愛する人へ


「……やはり、乗っている奴が居るな」
当然といえば当然だが、と、♂ウィザードは溜息を吐いた。
放送で発表された死者は5人。早いうちに死ぬと予想していたハンターや商人、マジシャンが死んでいた。
そしてやはりプリーストやアサシン、騎士などは死んでいない。

ウィザードは数刻前に隠れ家になりそうな廃屋を見つけていたが、離れなくてはならなかった。
なぜならそこは、GM秋菜の放送で”禁止区域”と指定されたフェイヨンだったのだ。
折角街の中まで入ったというのについていない。
ウィザードは頭の中によく知った”本当の世界”の地図を思い浮かべる。
南のアルベルタには逃げれない。
必然的に目的地はプロンテラの周辺になった。
東の森に逃げるという手もあったが、仮にその森に繋がる区域を禁止されてしまったら…閉じ込められて終わりだ。


「…砂漠越えか」
見渡す限り身を隠せそうな物は何もない、砂漠を通る事はウィザードにとって予定外だった。
しかし此処を越えなければ身を隠せそうな森には辿りつけない。
なるべく急いでウィザードは砂漠を掛けていく。
その途中、声が聞こえた。


「布団がふっとんだ!!」


あまりにも場違いなギャグにウィザードは思わず脱力してしまった。
寒い、とても寒いが走っていたウィザードにとってはちょうどいいくらいの冷却材だった。

「ちょっとウィーズさーん!!無視しないで!!」
ウィザードを追ってくるのはやはりバードだった。
一体どういうつもりで追っているのかはわからなかったがウィザードはそのまま逃げ続けた。
しかし元々の足の速さと体力の違いなのか、徐々に距離が縮まり、やがてバードはウィザードに追いついた。

その頃には既に砂漠も終わり、プロンテラの南にまで二人は近づいていた。
「ぜーぜーぜー、に、にげなくても…いいジャマイカ…」
「………ぜーはー…ジョークは…やめろ……」
ウィザードはバードを木の陰に呼ぶ。バードはすぐに納得したのかウィザードと共に隠れた。
「…で、何で逃げるのさ。僕は見ての通り弓も楽器も持ってないよ」
「追ってこられたら逃げるのが普通だろう…、それに、短剣を持っていないという保障はあるのか?」
「……………やっぱ賢いね、ウィズって」
バードが腰から短剣を抜いた。そしてウィザードの首筋にピタリとあてがう。
「……………」
「動くと刺すよ」
ウィザードは木とバードの短剣に挟まれ身動きが取れなくなった。
「…このまま殺してもいいんだけど、ひとつ聞きたい事があってね」
「………何だ」
「ダンサー見なかった?」
「………………」
「どうなの?」
「見ていない。本当だ」
「そっか……じゃ、用はないからバイバイ」
バードが短剣を深く突き刺そうと振りかぶる。
鈍い音がして短剣が刺さった。
「!?」
しかし、そこにウィザードの姿はなかった。
あるのは深く深く短剣が突き刺さった木の幹のみ。
状況を把握できずにバードが辺りを見渡す。
「っ、何処だ…!?」
「此処だ」
上から頭を鷲掴みにされ、バードは動きを止めた。
ウィザードは逃げていなかった。
ウィザードの服に取り付けられたクリップを見てバードは気づく。
「ハイディング……!?」
「ファイヤーボルト」
ウィザードが手を振るとバードの頭上から炎の矢が降り注ぐ。
何本も、ウィザードが詠唱を続ける限り、バードが跡形もなくなるほど黒コゲになるまで。


やがて数回のボルトでバードは完全な像と化した。もっと焼けば灰にすることもできたが、そこまでする必要もなかった。
「…………くそ、魔力も制御されてるのか?」
ウィザードの計算では1回、もしくは2回のボルト詠唱でこうなる筈だった。
だが魔力が落ちている。目に見えて攻撃力が下がっている。
「…不味いな……」
魔法防御力がそこまで高い訳でもないバード相手にこれだけ苦戦してしまうとなると、接近戦はかなり辛い物になるだろう。
ウィザードは更に慎重に行動を取る事を決めると、木の幹から短剣を抜いた。
ウィザードにも扱う事のできる貴重な近接武器だ。
「マインゴーシュ……まあ、無いよりはマシか」
マインゴーシュを手に持つ。更にバードの荷物を探ると、彼がダンサーを探していた理由が少しだけ見えてきた。

しかしウィザードには不要な物。否、持っていってもどうしようもない物。
「…………」
ウィザードはそれを黒い残骸と化したバードの左手の指にそっと嵌めてその場を立ち去った。


<バード死亡 所持品:銀の指輪>
<♂ウィザード 所持品:バイブル[2]、ハイディング クリップ[1]、マインゴーシュ[3]、赤ポ、食料増加>
125名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 00:40 ID:cLJBHDsM
>121氏 38で合ってますよ(36が2つある)

バードが少しも触れられてないので書いてみました。
バードと言えばダンサー、ダンサーと言えばバードという気がするのは私だけでしょうか?
IDはとっくに変わってたようで…;; 0時ジャストじゃないのかな?
126名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 02:47 ID:rdXvpuCI
40 足元注意

「そうか、そのような事態になっておったのか…」
首都西部に広がるオークの森と飛ばれるエリアを北へ抜け、子バフォと♂ローグは歩いていく
「ああ、薄気味の悪ぃ白服につれてこられてこのザマだ」
一通りの説明を終わらせ、ローグは満足そうに久方ぶりの紫煙を吐き出した
「しかしなんなんだここは?太陽はねえしモンスターもほとんど見当たらねえ」
先ほどの森の中にも何時もならハァハァと煩いオークが一匹も見当たらなかった
そのせいでオークの森だということが全く判らなかったのだ
「そうだな、恐らくここは何者かが作り出した仮初の世界であろう。親父殿ならこういった空間についても詳しいのだろうが」
何しろ現在の神が世界に降臨する前からの住人だからな、とバフォJrはさも自分のことのように胸を張る
「まあ小難しいことは俺にはわかんねえが、」
そんな姿に苦笑しながらローグが言葉を紡ぎかけたとき
「……!止まれ!」

びゅおん

重く鋭い何かが鼻先を掠め、ローグが咥えていたタバコを切り落としていった
「!?!?!?」
すかさず何者かのニ撃目。間一髪で身を引いた♂ローグの目の前を血に濡れた斧が横凪ぎに通り過ぎる
「なんだってんだ畜生っ!!」
「…………」
ゆらり、と亡者のように……不気味なオーラを纏った男が一人と一匹の前に立ち塞がった
その男……♂BSは一切の感情を顔に表さず、斧を振り上げた
先刻血を吸ったばかりの禍々しい斧が、更なる血を求めてありもしない太陽の光で妖しく輝く
(ブラッドアックス……しかもオーラ付きだと!?)
三度振り下ろされる死の斧を今度もギリギリでかわす♂ローグだが、髪が数本斬り飛んだ
♂ローグは身のこなしには自信があった。だがBSの攻撃はまるで機械のような正確さでローグを追い詰めていく
「冗談じゃねえ!」
四度目、かすめた斧の刃が浅くローグのジャケットを切り裂いた
かわし様に足元に居たバフォJrを抱えると、♂ローグは大きく跳び退りBSとの間合いを開ける
それを見ても機械のような無感情さで斧を構え突撃する♂BS
「しっかり捕まってろ、子バフォ!SPが尽きるまでやるぜ!」
「何をするつもりだ!」
「……逃げるんだよォォォォ!!」
ローグはそう叫ぶと鬼のような速度でバックステップを連打した
当然それを追うBS。だがバックステップのほうが遥かに早い!
(よし、このまま逃げ切れば)
「愚か者!前を…ではない後ろを見ろ!」
バフォJrの切羽詰った声
だがそれに♂ローグが気づいた時には

すかっ

「へ?」
足場が
「へ?」
無かった
「おわぁぁぁぁああぁぁぁぁ!!!」
「だから言ったであろうが愚か者ぉぉぉぉぉぉ!!!」
絶叫を上げながら、重力に引かれて♂ローグとバフォJrは海の中へと没した
127名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 02:52 ID:rdXvpuCI
♂BSが桐山ということで、逃げて海にぼっちゃんは基本だろうとw
あと40話超えたので現状を↓に
128名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 02:53 ID:rdXvpuCI
## 不明となっている所持品は箱として持っていると処理しています

死亡
×:♀ノービス(死体場所:最初の集合場所)
×:♂ハンター(大青箱の中身は不明 死体場所:森の中)
×:♂商人(小青箱の中身は不明、爆発で四散? 死体場所:海岸)
×:♂シーフ(付近にゼロピー一個 死体場所:森の中)
×:♀マジ(所持していたはずの箱アイテムは不明 死体場所:森の中泉のほとり)
×:♂セージ(所持品:イエロージェムストーン大量 死体場所:森の中)
×:♂モンク(所持品:大(小?)青箱 死体場所:不明、森の中?)
×:バード(所持品:青箱 死体場所:砂漠付近の森)


生存
○:♂アコ(所持品:逆毛、小青箱 現在位置:森の中 備考:逆毛化)
○:♀商人(所持品:スティレット、猫耳ヘアバンド、小青箱 現在位置:森の中 備考:マーダー)
○:♂アサ(所持品:裏切り者、目隠し 現在位置:砂漠 備考:青髪♀プリ探し)
○:♂プリ(所持品:チェイン、へこんだ鉄の鍋 現在位置:不明)
○:♀プリ(所持品:デッドリースケービューラ、小青箱 現在位置:森の中? 備考:戦意は無し)
○:♂ローグ(所持品:ツルギ、バフォメットJr 現在位置:海の中)
○:♂アルケミ(所持品:ハーブ類青・白×50 それ以外100ヶ、すり鉢一個 現在位置:不明)
○:DOP(所持品:ツヴァイハンダー、小青箱 現在位置:森の中 備考:対管理者?特別枠)
○:♂ウィズ(所持品:バイブル、マインゴーシュ、ハイディングクリップ 現在位置:砂漠付近の森 備考:漁夫の利待ち)
○:♀ハンタ(所持品:ランドマイン4個、グラディウス、小青箱 現在位置:海岸 備考:マーダー)
○:♂アチャ(所持品:アーバレスト、白ハーブ1個 現在位置:ミョルニル山花畑 備考:対管理者?)
○:♀セージ(所持品:ジャルゴン、ダマスカス 現在位置:ミョルニル山花畑 備考:対管理者?)
○:♀アルケミ(所持品:大小青箱 現在位置:ミョルニル山花畑 備考:対管理者?)
○:♀アコ(所持品:大小青箱 現在位置:砂漠の洞窟)
○:♀アサ(所持品:ウサミミヘアバンド、小青箱 現在位置:不明)
○:♀ローグ(所持品:ダマスカス、小青箱 現在位置:森の中泉のほとり 備考:マーダー)
○:♂クルセ(所持品:大小青箱 現在位置:不明 備考:戦意なし?or箱から戦闘用装備なし?)
○:アラームたん(所持品:大小青箱 現在位置:森の道 備考:特別枠)
○:バドスケ(所持品:大小青箱  備考:特別枠)
○:♀騎士(所持品:ロッド、ブリーフ 現在位置:アルベルタ?)
○:♂騎士(所持品:大小青箱 現在位置:アルベルタ?)
○:♀BS(所持品:ぼろマント、鋼鉄一個、包丁(クリ効果はなし?) 現在位置:山小屋 備考:♂BS探し)
○:♀クルセ(所持品:ナイフ、青ジェム3個 現在位置:川上流の森の中 備考:逃亡のため行動)
○:♀ウィズ(所持品:たれ猫 現在位置:ゲフェン? 備考:逃亡のため♀セージ探し)
○:♂ノービス(所持品:大小青箱 現在位置:不明 備考:死んだ振り中)
○:♂BS(所持品:ブラッドアックス、ゴスリン挿しロンコ 現在位置:オークの森近辺 備考:BOTマーダー)
○:深遠の騎士子(所持品:深遠装備一式 現在位置:森の中 備考:特別枠、対GM、対PL?、首輪なし?)

◎:GM秋奈(所持品:バルムンク他 現在位置不明 備考:ゲームの管理者)

未登場
△:♀剣士
△:♂剣士
△:♂マジ
△:♀アーチャー
△:♀シーフ
△:ダンサー

特別枠残り9人
登場参考:MOB、アニメRO、萌えスレ各キャラ、アンソロ、殺しても笑って許してくれそうな有名人

侵入禁止区域:
港町アルベルタ
沈没船
砂漠の町モロク
ピラミッド周辺
山岳の町フェイヨン


ナンバリング
#公式HPでのジョブ紹介の上から順番に
01:♂ノービス
02:♀ノービス
03:♂ソードマン
04:♀ソードマン
05:♂ナイト
06:♀ナイト
07:♂クルセ
08:♀クルセ
09:♂マジ
10:♀マジ
11:♂ウィズ
12:♀ウィズ
13:♂セージ
14:♀セージ
15:♂アチャ
16:♀アチャ
17:♂ハンタ
18:♀ハンタ
19:バード
20:ダンサー
21:♂アコ
22:♀アコ
23:♂プリ
24:♀プリ
25:♂モンク
26:♀モンク
27:♂シーフ
28:♀シーフ
29:♂アサシン
30:♀アサシン
31:♂ローグ
32:♀ローグ
33:♂商人
34:♀商人
35:♂BS
36:♀BS
37:♂ケミ
38:♀ケミ

##ここより特別枠

39:DOP?
40:アラームたん
41:バドスケ
42:深遠の騎士子
43:???
44:???
45:???
46:???
47:???
48:???
49:???
50:???
51:???
129名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 03:27 ID:3z4x.q8A
DOP様は折角なので♂剣士との対決が欲しいですと言ってみるDOPスレ住人。
あと特別枠なんですけど、Wizぽんスレ辺りから誰か拉致してみるのはどうでしょう。
ほのぼの感がこっちのスレと激しく合ってないけどギャップを楽しめるかなぁと。
130名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 12:41 ID:B9qfqN02
41:微笑み


「……」
 僕は、ただぼうっとして大きな湖畔に立ちすくんでいた。
 きっと、数時間後に死刑を待つ囚人の気持ちはこういったものだろう。
 何となく、そんな気がした。

 言われた事実は、余りにも過酷で。
 こうしていると夢のようにも思える。
 けれど、首を摩ると、僕が『繋がれている』証明が在る。
 見えない鎖がくっついた皮の首輪だ。

 さく。

 ふと、土を踏む音が聞こえて振り返る。

「誰…? 言っておくけど、僕にやる気は無いよ?」
 どうせ、どう足掻いたって、殺されるだろう。

「奇遇ね…私達もそう」
 振り返った先に居たのは、♀アーチャーと、♀マーチャント。
 僕にそういったのは、弓手の方だ。隣には、頭に猫耳を付けた商人がくっ付いている。

「珍しいね。てっきり、皆その気になってる人ばかりだと思ってた」

 言うと、弓手は憮然そうな顔、商人は残念そうな顔をしていた。

「心外ね…」「そうですよっ。信じないと駄目ですっ」

 ぴょこぴょこと、商人の頭の上で猫耳が揺れている。
 彼女は、一歩、歩み出ると、僕の手を握る。

「よかったら、私達といきませんかっ?」

「いいの?」

「いいよいいよ。歓迎するよ」

 やがて…僕は、立ち上がる。
 二人の言葉に、ほんの少し勇気が沸いていた。
 きっと、それは僕の武器よりも、ずっと強いんだろう。

 その手の柔らかさが、僕のいくじなさを砕いていった。

「ありがとう…」

 その言葉に、二人は頷く。
 少し、遅れてしまったけれど、僕の出立の時がやってきたようだった。

「あ…ごめんですぅ。ちょっと、先に行っててもらえないですか?」

 僕と♀アーチャーは頷く。

「それじゃあ、おねがいしますぅ。直ぐ、追いつきますねっ」


 それから…商人の少女は、二人の後姿を見ていた。
 その口元に、三日月の様な微笑みを浮かべて。
131名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 12:43 ID:B9qfqN02
あと、時間軸的に40の直前?くらいと思われるものを投下。
だめだと思われるなら、NGで。
132名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 12:44 ID:B9qfqN02
 19:ローグ


 ……旨い。実に旨い。
 プカプカと、数日振りの煙草を暢気にふかして俺はご満悦だった。
 ユピテルで起こした種火を見つめながら、『主よ…今、我は何処にいるのだ?』とか言って子バフォが膝を抱えてるが気にしない。

 ん?何故、山羊鍋を食べてないかって?
 理由は単純。

「とりあえず、マッチ代わりになると判ったからである、まる」

「わ、我は…マッチ代わりか」
 鍋よりはマシだろうが。と、思ったが、青白く光っている鎌を見て、口にはしないでおいた。
 腐ってもバフォメットの息子だ。録に装備も無い今の状態で変に争っても無意味どころが損なだけである。

 まぁ…実を言うと、この山羊が膝を抱えているのにはもう一つ訳がある。
 こいつは、元々変なアルケミのペットだったらしく、そいつの事を心配しているらしい。
 何でも、俺達みたいな連中と一緒で、ふと気づいたら俺が目の前にいたそうな。
 あの女、『サカリ』のついた犬もびっくりの節操の無さだ。人様のペットにまで手を出すとは。
 …と、言っても勿論俺の知った事じゃないが。

「マッチ代わりに使えればそれでいいのである、まる」

「…怒るぞ」

「そりゃすまんかった」
 何となく、子バフォがマッチの先っぽみたく赤くなってきた気がして俺は、肩をすくめた。
 そして口から鼻から、煙草の紫煙を盛大に吐き出して反省の意を示してみる。
 我ながら、ユーモアとウィットに溢れた謝罪だ。

「……」
 ひゅぱっ、と目の前を閃光が掠めた。
 …今のは、俺が後ろに飛んでなければ確実に鼻を横に切っていた様な気がする。

「冗談だって。ほんと」
 ひょいと両腕を上げる。馬鹿は止めて、今度こそ降参のポーズだ。

「…ならば、良い」
 しかし、いきなり斬り付けてくるほど怒ってた割には、それを見るなり、子バフォは鎌を収める。
 単純かつマトモな奴である。どんな主人かは知らないが、さっきの心配ぶりを見る限り…さぞかし苦労しているのだろう。
 子バフォが。

「ところで…主はどうして此処に居座ったまま動かないのか?
我は、出来ることならば主を探しに行きたい。
我が此処に来てしまったのだ。主もまた、同じ災難を被っていてもおかしくないと思うのだ」

「まぁ、そりゃその通りだがな」

 一呼吸置いて、俺は子バフォに言う。

「なんにせよ今は、まだ早いだろ。行くならお前が見つかりにくい夜行った方がいい。
俺は、お前が支給品だと知ってるが…他の奴はそいつを知らない訳だし」

「……」

 俺の言葉に、子バフォは押し黙る。

「見た目通りの馬鹿では無い…か」

「失礼な。俺ゃ見た目通りのクレバー悪漢だぜぃ」

「それは無い、と答えておこう。ローグ殿」
 即答しやがった。なかなか言いやがる、こいつ。

 再度山羊鍋を夕食の候補に検討しようとして…
 俺は、その音を聞いた。

 火種のぱちり、と弾ける音じゃない。森の中一杯に敷き詰められている、枯れ葉の絨毯を踏む音だ。
 距離は、まだまだ遠い。近づいてくる奴が居る。

「……ローグ殿」

 言われるまでも無い。
 腰からツルギを抜くと、木の葉や、枝で偽装を施しておいた毛布(シーフの類が常備している迷彩布の代わりである)に身を包む。
 そして、子バフォもついでに毛布の中に引っ張り込んでから木陰に身を潜め、慎重に気配を殺す。
 そのまま相手が背を向けるのを待って、背後から不意打ちをするという寸法。
 俗にバックスタッブとか呼ばれる技法だ。

 足音は、どんどんと近づいてくる。
 …どうでもいいが、ひでぇノロマだった。
 俺は、苛々しながらそいつを待つ。

「…ひっく…ふぇぇぇぇ…」

 …おい。聞こえてきた泣き声に、思わず握り締めていたツルギを、一瞬取り落としそうになる。
 隠れていた俺の前を今しも通り過ぎていったのは、街中を歩けばその辺に居るだろうガキ以外の何者でもなかったからだ。
 俺のと似たような鞄を提げていて、揃いの糞忌々しい首輪もきっちりつけている。
 ただ、随分と、歩き通しだったらしく、金髪にはクモの巣やら、木の葉やらが幾つもくっついていたし、
着ている白で薄手のサマードレスの裾は、跳ねた泥で汚れてしまっていた。

 まぁ参加者には間違いないだろう…ひ弱で殺りやすそうだし、手っ取り早く殺して、鞄をもらっておこうか。
 俺が、そんなことを考えていた時の事だ。

「…アラーム殿?」
 子バフォの野朗が、そんな事を言ったかと思うと、偽装の中から這いずり出て、そいつの方に向っていきやがった。
 …山羊鍋決定だこのクソ!!

 しかし、意外なことにそいつは寸詰まりの山羊の声を聞いて、立ち止まる。

「…子バフォ…さん?」

「うむ」

「どうして…ここに?」

「お主と同じだ」

 …こいつら、知り合いか?妙に親しげに話してやがるが。
 まぁ、こいつらというよりは、子バフォの主ってのが友達か何かだったんだろうが。

「一人…ですか?」

「いや、もう一人。そこにローグ殿が…」
 言って、俺の方…あいつ等からは単なる茂みにしか見えないだろうが…を指す。
 …の馬鹿野朗が。いい加減、腹が立ってきたので、気配を消したままごそごそと移動する。
 もういい。真後ろから、バックスタブで二人ともバッサリ切り捨ててやろう。

「…何をやっておる?」

 …が、俺のその目論見は儚くも、何の迷いも無く移動する俺に指を向け続けている子バフォによって粉砕された。
 そういや、悪魔種族は隠形を見破るんだったっけか。畜生め。
 一方、アラームとか呼ばれたガキは、俺を探しているらしく、寸詰まりの指が指している方をきょろきょろと見ている。

 …見つけられる訳ねぇだろ。そりゃ、悪魔と虫だけの特権だ。出来ないこたぁ、するもんじゃない。

 尚も、俺は匍匐前進の要領で、一人と一匹の周りをぐるぐる回る。
 しかし、子バフォの指は腹が立つぐらい正確に俺を指しており…ガキも、ずっと俺の方を見ている。
 10週ほどしたところで、先に根をあげたのは俺の方だった。

 気配を殺すのを止めて、毛布を被ったまま立ち上がる。

「わひゃぁっ!!」

 そして…立ち上がった俺の姿を見るなり、ガキは悲鳴を上げて子バフォに抱きつきやがった。
 …失礼な奴だ。
133名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 19:09 ID:CkguKsyc
40,42のローグの補完でつ。
134名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 19:11 ID:CkguKsyc
23:山羊鍋

 よぉ、ローグだ。
 他の奴ぁ、どうか知らねぇが、俺は今、とても困っている。
 何故かって?隣を見りゃ、直ぐわかる。

「すぅ…すぅ…むにゃ…」

 …見てのとおりさ。あれから、疲れ切ったアラームとかいうガキは、すぐに俺の偽装毛布に包まって寝やがった。
 ああクソ。俺はお守じゃねーんだぞ、この野朗。どうにもヤキが回っちまったもんだ。
 思わず、頭を抱え込みそうだ。気を紛らわそうにも、煙草はとっくの昔に全部吸っちまったし。

「お主、起こしてやるなよ?よく眠っておる」
 などと、子バフォが、苛々して枯れ葉を蹴っ飛ばしていた俺に、そんな事を言ってくる。
 全くその通りだよ。こっちゃの苦労なんざ、何も知りゃしないんだろう。

 ふと脇を見ると…子バフォが、胸中で愚痴っていた俺をじっと見ていた。

「何をそんなに苛立っておる?」
 そして、心を読んだかのように、んなことを言いやがった。

「…うるせぇ」

「しかし…お主、表情にありありと苛立ちが出ておるぞ」

「当たり前だろうが…っ!!」
 今の状況に腹を立てずに、何に立てろというのか。

「すると、主はこのゲームとやらに参加したいのか?」

「そうだよ。俺ゃ、何時だってやる気だ」
 今までは、あのプリーストの馬鹿が伝染ってただけだ。
 第一、そうしなけりゃ、帰れないだろうが。

 不機嫌になって、俺は子バフォを睨みつける。
 子バフォは…そんな俺を見て、肩を竦め、鼻で笑いやがった。

 この山羊がっ…黙って俺は、鍋の材料を作るべく、腰のツルギに手を伸ばした。

「むにゃ…」

 そんな時だった。ガキが、寝言でそれを言ったのは。

「…さん…皆、皆…幸せに…なれたらいいのに…
どうして…争ってばかりで…むにゃ…」

 なんたって、ここに来てからこの手の馬鹿によく出会う?
 俺は、思わず脱力してしまいそうだった。
 毛布に包まって寝てるガキの目には、涙まで浮かんでいやがる。
 …というか、このタイミングにその寝言は無いだろ。実は起きてやがるんじゃ無ぇか?

 俺は、盛大に溜息を吐いた。そして、ツルギに伸ばしかけていた手を引っ込める。
 なんか、この場所に来てから、ロクな事が無い気がする。

「……ふふ」
 子バフォが、赤い目で俺を見ている。というか…何笑ってやがるんだよゴルァ。
 俺は、ツルギの代わりに子バフォに手を伸ばす。

「むぐ…ひゃめぬか(むぐ…止めぬか)」
 うるせぇ。俺は、びろーんと子バフォの口に手を突っ込んで、横に伸ばしてやった。
 山羊は寸詰まりの手足をジタバタさせているが、だが残念ながら俺の方が圧倒的にリーチか長い。
 この戦いは、ハナから勝敗が決まっている。どうだ、人間様の知恵に参ったか、畜生め。

「ひゃめろとひってふぉる!!(止めろと言っておる!!)」
 どごんっ!!鈍い音と、鳩尾に走る衝撃。訂正、それは認識不足だったらしい。
 奴は、俺の指を支点にし、振り子の様に体を振って俺の鳩尾に蹴りをくれやがった。

「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……!!」
 腹を押さえ、激痛に呻き声を上げながらゴロゴロと転がりまわる。
 たっぷり一分ほど、そのまま地面をのたうちまわる。クソッタレ。

 …そして、俺が子バフォに対して反撃を開始、奴がその迎撃を始めようとした時。

「…ふにゃ?」
 騒音に目を覚ましたらしいガキが、目を擦りながら、こっちを見ていた。
 俺達は、二人してそっちを見る。きっと、間抜けな顔をしていた事だろう。

 それから。

「……」「……」
 俺と子バフォは、二人してガキの前に天津伝来の座り方…正座とかいうらしい…をしていた。

「……」
 俺達の前には、目に涙なんか溜めてるガキ。これまた、正座している。
 そして、敵でも見るかの様な目でこっちを睨んでやがる。喧嘩をするな、ということらしかった。

 完全な膠着状態。その証拠に、段々足が痺れて来た。
 子バフォが鎌の柄で、急かすように俺の脇腹を突く。覚悟を決めた。

「…悪かったよ。だから」
 とりあえず、この座り方は勘弁してくれ。
 が、ガキは、まだ同じ様な表情でこっちを見ている。

「…握手」

 握手。ああ、握手ね。俺は、痺れる足に鞭打って子バフォの方に向き直ると寸詰まりの手を握ってやる。
 何となく、手を差し出したお互いが、腹に一物持った様な顔なのは、気のせいと言うことにしておこう。
 引きつったような顔、といえばぴったりくるだろうか。

「顔…変」

 …うるせぇ、ほっとけよ。
 そんな事をぼやきそうになるが、言葉の変わりに出たのは腹の音だった。

「だぁっ!! んな事より飯だ、飯にするぞ!!」

 そうして、俺と子バフォとガキは飯を食う事になったのだが…

「……ぅぅ」
 ガキが、保存食の余りの不味さに顔しかめながら、懸命にそれを咀嚼していた。
 …まぁ、気持ちは判らんでもない。冒険者でも、食ってると悲しくなってくるような味だしな、コレ。

 とはいえ、贅沢を言ってられるような状況でもない。
 俺は、子バフォに半分分けてやった(因みに、子バフォも食ってる間は何も言わなかった)靴底の様な干し肉のもう半分を口に放る。
 それから、水筒を取り出すと口に水を少し含んで、柔らかくしながら噛み砕いた。
 ガキは、と言うと唾液でふにゃふにゃにしてから、干し肉をゆっくり口に入れている。

 俺は、後ろ頭の辺りで手のひらを組むとその辺の木にもたれる。

「よく噛んで食えよ?」
 というか、よく噛まないと食えないんだが。

「…うん」
 ガキが、答える。
 その答えを聞いてから、俺は立ち上がる。

「?」
 食事を終えた子バフォが、不審げな顔を浮かべてこっちを見ていた。
 子バフォには何も言わずに、その辺に放っていた鞄を拾う。

「ちょいと、この辺見回りたい」
 そして、言った。
 途端、ガキは不安そうにこっちを見、子バフォは、呆れた様な目をする。

「お主…アラーム殿は、かなり疲れている様だが」

「だったら、ここで待ってりゃいいさ」
 俺のその言葉に、二人の視線が集中する。…考え無しな野朗共だ。

「主…アラーム殿を襲撃する輩が居たらどうする積りだ?」
 予想通りの反論を言ってきた子バフォに対して、返事をくれてやる事にする。

「隠れてりゃいいだろ。どの道、いつかは回りを調べにゃならん」
 言って、俺はアラームの包まってた毛布を持ち上げてみせる。

「…それだけか? なんとも頼りないな」

「人の説明は最後まで聞けっての。少し待ってな」

 俺は、腰からツルギを抜くと手近な木の太い枝を切り落とす。
 それから、それの先っぽを鋭く削っていく。…良し、出来た。

 それから、その作業を見ていたガキと子バフォに、それを示してみせる。

「こいつで、地面を深めに掘りぬいて、穴ぼこを作る。
穴の上は、木の枝なんかで俺が偽装を組む。こいつか…」
 俺は、さっきから文句ばかり言いやがる子バフォの頭を拳骨で小突いた。

「ルアフなんかでもない限り、まず見つけられん。
即席の隠れ家だ。俺達が帰ってくるまで、じっとしてろ」

「我も行くのか?」
 などと、戯けたことを山羊が言う。俺は、その頭をもう一回小突く。

「痛いぞ」

「お前の目なら、隠れてる奴がいてもすぐ判るだろうがよ」

「…」
 俺の言葉に、子バフォは黙り込む。…ざまぁみろ。
 と…勝利の余韻に酔っていた俺の服が、ぴょこ、と引かれる。

「……」
 見ると…ガキが、俺の服の裾を持ってじーっ、とこっちを見ている。

「どうしたよ?」
 怖がって、ダダでもこねるんじゃねーだろうな?
 まぁ…どうしても言うことを聞かないなら、何かでふん縛って転がしときゃあ、いい。

「…怪我しないで。ちゃんと帰ってきてください」

 ……ケッ。
 地面に唾を吐き棄てると、俺は作業を再開し始めた。
135名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 19:12 ID:CkguKsyc
疲れますた…次の人よろすく。
136名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 19:15 ID:CkguKsyc
そして、やっぱりナンバリングを間違えてる俺ガイル。23=>43に。
137名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/27(水) 22:52 ID:pqiMagP.
ココめっちゃ(・∀・)イイ!!
漏れ文才無いから書き込めんが、楽しみにしてます(*´д`*)
138名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 03:15 ID:HfNmP7tQ
44 勇者的行動

「マズいな、ここが禁止エリアになる」

定時放送が聞こえてきたのは、アルベルタの邸宅を家捜ししている時だった
次々読み上げられる死者。やはりこのゲームに乗っている人間がいる、それも恐らく複数
殺し会うにしろ抵抗するにしろ、武器が鈍器とも呼べない杖一本なのは不安だったのだが…

「くそ、ロクなものがないな…」

いくら探しても出てくるのは使えもしないガラクタばかり
タンスを開け、タルを探り、ツボを覗き込むが、武器としては使用出来そうに無いものばかり

「そっちはどうだ、何かあったか?」

大きなツボの中身から心なしばかりのハーブを見つけて、後ろで同じように探し物をしているはずの♂騎士に話しかけるが

「ローアングル騎士子たん(*´Д`)ハァハァ」

……こいつときたらハァハァ言いながらしゃがみこんで私の尻をじーーーっと見学していたらしい


ドゴッ!!


不届き者の頭に蹴り一閃、吹き飛ぶ♂騎士

「見るなこの阿呆っ!!ちゃんと探せ!」

「きき騎士子たんの蹴り〜!もっと蹴って(*´Д`)ハァハァ」

いかん、この阿呆に関わっていたら貴重な時間が無駄に過ぎていく

「生き残れたなら尻でも胸でも好きなだけ見せてやる!だから今は武器になりそうな物を探せっ!!」

焦りの余り、思わずそんな言葉が出てきてしまった
それを聞いた♂騎士は、ぽかん、と暫く呆然とした後

「お……」
「お?」
「おおおおおおおおおおお!!!」

まるで悪いものでも憑いたかのように物凄い雄たけびを上げて走り去っていった
……いかん、少し早まったことを口にしたかもしれない





暫くして、♂騎士が何も持たずに帰ってきた

「騎士子たんのおっぱい…ふともも…」

相当しょげているのか珍しく言葉に勢いが無い
だがもう時間ギリギリ、街を出なければ死んでしまう
町の出口まで移動し、一応禁止エリアから抜けたところでふと思い当たった
そうだ、そういえばこの男も箱を支給されているハズだ。その中身はなんだったのだろうか?

「なあ、お前の箱の中身は……」

そう、聞きかけた時だった


ひゅん!


目の前を飛び過ぎ、近くの木に一本の矢が突き刺さった

「!?」

何の宣言も無く遠距離からの狙撃、恐らくこのゲームに乗った参加者……しかも弓使い!
武器を調達できないままの狩人との遭遇、最も恐れていた事態が起こってしまった
ともかく、こうなればとにかく逃げるしかない!

「木を盾にしろ!北へ逃げるぞ!」

断続的に飛び来る矢の中、私と♂騎士は全速力で駆け出していた


<♀騎士 所持品:ロッド、ブリーフ、赤ハーブ3個>
<♂騎士 所持品:大小青箱>
139名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 03:22 ID:HfNmP7tQ
矢が外れたのは低DEXが相手かラックによる完全回避だったってことで
しかし自分色々書き過ぎかね

>>130
♂の職業が書いて無いみたいですけど……マジ?剣士?特別枠?
140名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 03:25 ID:z9mtU7N.
44 はダイジェスト版でお楽しみください

      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /             \
   /                  ヽ ゲフェンで村正ひろっちゃった
    l:::::::::.                  | これで僕の優勝は決まりだね(いってやった、いってやった)
    |::::::::::   (●)     (●)   |
   |:::::::::::::::::   \___/     |
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ


      .ト              ,へ
   ヽ、i / .∠           \/  ヽ    (  )
    / y'_/  `‐、        _/*+*`、    ( )
 .ゝ-+-::       .ヽ    <__♀Wiz___フ    )
  .__/::|   (○)    |    从  ̄ >ノ    〜
   / /:|__/     .| /     /゙゙゙lll`y─┛ 反則ぶっちぎりのネタでごめんなさいごめんなさい
    i ::|/        .|    ノ. |
    /i ::|     _ ノ'  .    `〜rrrrー′
     ::| _ ─''      .      |_i|_(


<禿ちゃん死亡>
<参考スレ:彷徨う者と共に苦難を乗り越えていくスレ 其の六(livero) >
141名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 03:27 ID:z9mtU7N.
俺リロード汁…orz
44を45で脳内補完お願いします>140
14287sage :2005/04/28(木) 04:05 ID:xeZLtgOc
設定場所、山小屋。
マップに山小屋なんてあったっけ・・・(;´Д`)コマッタ
続かなくなったらマジゴメン
143名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 10:32 ID:imYGoMos
何をいうのですか。山に山小屋がないわけないでしょう?
普段あるいてるマップでは、近くを通らないだけです。
心の目を開けば見えます。きっと。
144名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 10:34 ID:imYGoMos
ぐぉぅ。130ですが、剣士でつ…主観に凝るばかり、
入れるの忘れてますた。…吊って来ます。
145名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 14:56 ID:5s9baEJ6
|ω・)っ[ttp://wiki.spc.gr.jp/battleROyale/]

|ミサッ
14659sage :2005/04/28(木) 15:46 ID:rvzTC1uU
まとめキタ━━━(*´Д`)━━━!!
まとめ管理人様乙であります(。-ω・)ゞ
147名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 16:19 ID:dx6EZm4o
ここ最高
神書き手の皆様がんばってください
148名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 17:11 ID:z9mtU7N.
46 極めし者

「いつまで寝ているつもりだ?」
♂ノービスの意識していない方向から突然声をかけられた
背を向けているため顔は見えない、だが服装から♀剣士であることが伺えた
「死にたいというならば別にそのままでもいいが、な…」
先ほどからの歌声が近づいてくる
「ひっ!」
それは奇妙な光景であった、フォルムだけ見れば合奏している一組のバードとダンサーであろう
だがその片割れであるバードは全身が炭化しダンサーの手によってかろうじて支えられているに過ぎない
そもそもダンサーと共に居るからといって、その外見ではバードかすらも判別はつかないだろう
「ようやく出会えた……絶対生き残って私たちは結婚するの……だから」
その目にはもはや正気は残っていない
「シンデ!!」
ダンサーは咆哮を上げて飛び掛ってくる
正気を失っているとはいえニ次職と丸腰の一次職では勝負にならない
(そうしたら次は僕の番か…)
だが
「少年、人を甘く見るなよ」
地に伏していたのはダンサーの方であった
「これでも少しは名の知れた生涯一次なもんでね…」

<♀剣士:所持品不明>
<♂ノービス:状況変わらず>
<ダンサー:生死不明>
149名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 19:38 ID:w86juEfE
♂ノビって♂BSに殺されてなかったっけ?
時間軸的に前後してるのかな。
150名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 19:51 ID:HfNmP7tQ
45.5 ダイジェスト版を不真面目に文章化

「村正ひろっちゃったよ」

ゲフェンを走る♀WIZの背後からかかる何者かの声

「……ちっ」

他の参加者に武器を与えるくらいなら多少荷を重くても持ってくるべきだったか。♀WIZはそう思いながら振り返り
その先に居た人物(?)を見て、思わず絶句した
なんというか…………よくわからない生命体がそこに立っていた

「これで僕の優勝は決まりだね(いってやった、いってやった)」

毛の生えていないまん丸な頭、死んだ魚のような目、胴体も子供のラクガキのように適当だった

「……何、この生命体……これも参加者なワケ?」
「何言ってんだい、立派な彷徨う者じゃないか」
「どこが!?どうみても子供のラクガキじゃない?」

禿ちゃんの丸い頭に血管のような十字が浮き上がる

「なんだかムカついたから村正の錆にしちゃうよ!」

禿ちゃんが刀を抜く!

のろーーーーーー

「あれ…?なんか遅いな」

同時に、村正の呪いが発動していた

「…………」
「ほらそこの君、こっちに寄って。こういう時こそ助け合いの精神だよ?」
「……とりあえず、死んでおきなさい」

ストームガストLv10→ユピテルサンダー。禿ちゃんは跡形も無く吹っ飛んだ
♀WIZも、普段戦っているモンスター(?)相手には一切容赦が無いようだった

<禿ちゃん死亡 残り41人>
<参考スレ:彷徨う者と共に苦難を乗り越えていくスレ 其の六(livero) >
151名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 19:57 ID:HfNmP7tQ
禿ちゃんスレ見ないから似てるかどうか微妙だね

>>142
ミョルニル山の頂上に山小屋っぽいのがあったと思う。屋根無いけど

>>145
まとめサイトおつー
WIKIは編集の仕方わかんないから応援してます

>>149
あれは確か登場順の関係でNGだったハズ
152名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 21:28 ID:E.kFf/Qo
47 near-miss


「………」
森を歩いていた♀ローグは地面に落ちているものに目を留めた。拾い上げて観察する。
「吸殻…しかもまだ割と新しいね…」
誰か居るのかと辺りを見回す。だが周囲は静寂に包まれていた。
「ニアミスかな。…まぁ強い奴と鉢合わせるよりマシだけどね」
♀ローグは吸殻を投げ捨て更に歩いていった。

そのすぐ近くにアラームの少女が隠れていた事も、
数刻前まで♂ローグと子バフォがいた事も知ることなく。


<状況変化無し>
153名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/28(木) 22:25 ID:MPPONU52
48 悪魔よりも

「ほら、しっかり歩く!」

 悪魔ヘアバンドをつけた♀プリーストが、振り返って声を上げた。
 背後には、両手杖を頼りに疲れきった様子で歩いている♂マジシャンがいた。

「歩くの早いわよ! あたしは疲れてんの!」

 杖に寄りかかって叫ぶ姿はかなり情けない。
 というより、何故に女言葉なのか。

「安全な場所に今のうちに移動しないと、いつ誰が襲ってくるかわかりませんよ?」
「う……」
「あなたが死にたいのなら、私は止めはいたしません。お好きになさって下さい」
「ちょっと、それはないんじゃ……っ」
「あなたも会いたい人がいるのでしょう? 安全な場所でまずは休んで……探さなくては」
「……あー、もうっ わかったわよ!!」

 しぶしぶ、♂マジシャンは歩みを速めた。

「……生きてるかなぁ……♂剣士」

 最期にポータルに乗った時の横顔を思い出して、♂マジシャンはため息をつく。
 彼は、相方の♂剣士とともにここに拉致されてきたのだという。
 悪魔プリに発見されたとき、彼は泣きじゃくっていた。
 その姿に、悪魔プリは一人のWIZを思い出し……抱きしめて、落ち着かせたのだ。

「生きてるといいですね。見つけたら……一緒にがんばって、助かる方法……探しましょうね」

 周囲を警戒しながら、悪魔プリは進む。

 少し前まで、モロクですみやんと話をしていたはずなのに。
 気がついたらここにいた自分。

 理不尽な命令と理不尽な状況。
 それでも、希望は捨てない。

 生きて帰って、すみやんやWIZぽんたちに会いたい。

「本当に、生きて帰れるのかしら。いっそ、殺戮の限りを尽くしちゃう方が良くはなくて?」
「でも、人殺しにだけはなりたくないですよ。私は」
「悪魔プリは甘いわ……あたし、いつかあんた裏切るかもよ?」
「その時はその時です」


<悪魔プリ 悪魔HB、大青箱(中身不明)所持>
<参考スレ:萌え板 WIZぽんと愉快な仲間たち>

<♂マジ ソウルオブスタッフ、小青箱(中身不明)所持>
154145sage :2005/04/28(木) 22:45 ID:5s9baEJ6
(´-`)。o ○(ぼちぼち外枠作って埋めてくんで、期待しないで待っててください・・・)
155wikiの人 ◆.Sa.oFM0SYsage :2005/04/29(金) 01:55 ID:KwmxmdLE
33までなんとか・・・_| ̄|○<ツカレタヨママン…

・wikiの書式の関係で意図通りに改行できてないとかはごめんなさいっ
・死人カウントがどこかでズレてたのを修正しつつ追いかけてます
・「脳内変換ヨロ」等は勝手に修正してたりします

あと個人的なツッコミをひとつ。
>>153
×ソウルオブスタッフ
○スタッフオブソウル(装備レベル制限73)
156名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 02:55 ID:15S3CIbE
>>wikiの人
編集おつー
とりあえず可能な限り改行再現してみたよ
「こんなんオレの意図してた改行じゃねえYO!」だったらゴメンナサイorz
157名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 04:39 ID:2kRASRw.
48 前へ

時はGM秋菜の放送直後・・・

「ここも移動しないといけないようだな」

GM秋菜からの天の声、通称黄ばみ文字が流れる。
それと同時に自分達が今までいた砂漠の町モロクが禁止区域とやらに入ったことと、
このふざけたゲームに少なからず乗っている人が入ると言うことに体が震えそうなのを止めながら、
ずっと俯いていた♀シーフの少女に声をかける。

「ダメだよ・・・ここを離れてもすぐ皆に見つかっちゃう、そうしたら一次職のボク達なんかじゃ!?」
「シーフたん!」
「え?」

自分とは違う者の名を聞き、思わず顔を上げ、傍らの男を見上げる♀シーフ。
考えれば何処か不思議な男だった。
服装は剣士のため先ほどは自分と同じ一次職だと言ったのだが、
纏っている雰囲気はノービスのようでもあり、戦闘職でもあるように見え、そのどれらでもないように見える。

「ゴ、ゴメン、知り合いに君と同じ職がいたから・・・あ! 性格は全然逆であっちのほうが色々怖いかな それに」

小さく「・・・全職に個性的な知り合いがいるか」という僅かな呟きを洩らしたのをシーフとした鍛えられた聴覚が耳に挿むことで、
その交友関係の豊富さに首を傾げながらもこの男との会話は少しずつ気分を変えてくれていることに驚く。

「でも、ここを離れてその後どうするの? 誰がゲームに乗った人なのか判らないんじゃ、誰に会っても・・・」
「なーに大丈夫だよ。 ゲームに乗るってことは全員を殺、もとい、倒さないといけないんだよな?」
「う、うん」

「殺す」という単語に思わず顔が青ざめる♀シーフを見、言葉を柔らかくする。

「そうなると仲間なんて作ろうとはしないはずだ。誰かを側に置くことで自分に危害があるようなことを警戒する・・・はず」
「で、でも、騙したりして安全な間は一緒に入ようとするのじゃ?」
「・・・ま、まあ、それは置いておいて、そういう理由で仲間を連れている人間なら、かなりの確率で安心できると思うよ」

多少、危険でも一人で脅えていたり、誰かを疑い続けるより、多少は危険でも誰かが側にいたほうが確かに楽かも知れない。
♀シーフは下だけを見ていた自分が微かに苦笑だが、笑みを作っていることを意識し、
この不思議な雰囲気の男の言うことに乗ろうと決める。
それが今は何かの問題を先延ばしにしているだけかもしれないが、それでもこのことを後悔はしないと胸を張れる。

「そうだね、ここを出て、仲間になってくれそうな人を探そうか?」
「ああ!」

立ち上がり、前を向く♀シーフ。
少しだけ恐怖はあるけれど今は少しだけ安心している自分もいる。
それと同時に肝心な事を聞き忘れていたことを思い出す。

「君の名前聞いていないね?」
「俺? 俺は――。ちなみに君と同じ一次職だぜ?」

<主人公 所持品不明>

<参照先:ときめきラグナロク Episode4.0 ttp://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1081647645/ >

<♀シーフ 所持品不明>
(場所移動 禁止区域ちょっと前に「砂漠の町モロク」を出る)
158名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 04:45 ID:2kRASRw.
はっはっはっー
色々言われるだろうけど皆すまない
ときラグスレも何かとこの萌え板の歴史の1ページだから入れたかったんだよー
NGだったらホントすまん

そして
>>wikiの人
編集おつー(`・ω・´)

主人公という固有名詞はときラグスレでは普通に出てたけれど、
ここではそれはマズーかなーという考えのため色々ぼかしてみました
159wikiの人 ◆.Sa.oFM0SYsage :2005/04/29(金) 06:46 ID:KwmxmdLE
ローグと子バフォとアラームたんの辺りの時間軸が合わないのでちょこっといじってみました。
作者の方はご不満なら指摘をドゾー。

海に落ちた後、薄れ行く意識の中で
でもちゃんと2人・・・もとい、1人と1匹はどっかに漂流して助かるはずです、きっと。
役割的に美味しすぎでこのまま死なせるには勿体無(サーバーとの接続が(ry
160名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 07:14 ID:15S3CIbE
49 Sword Dance

地面で死んだ振りを続けていた♂ノービスは信じられない光景を見ていた

「あは、あははははははははははは」

哀れな狂女がダガーを振り上げ、襲い掛かってくる

「少年、君に問おう。戦いの結果を決めるものはなんだ?」

♀剣士は素手のままダンサーのダガーを持った手を捻り、いとも容易く投げ飛ばす

「装備か?能力か?スキルか?」

地面に背中を叩きつけられた狂女は暫く地面に伏していたが、まるでカエルが飛ぶような奇妙な動きで起き上がり、奇声をあげて三度♀剣

士に飛び掛る
だがそれも先ほどまでと同じようにあっさり♀剣士に受け流され、投げ飛ばされるのみ

「財力、運、仲間の有無?」

ダンサーは幾度と無く飛び掛り続けるが、全て♀剣士にかわされ、受け流され、返される
無様な踊りのようなダンサーの動きに対して、♀剣士のそれは優雅に舞っているかのような動きだった
♀剣士はまたダンサーを放り投げ、♂ノービスの方を向くと

「それらのものは全て結果を決定付けるものではない。一番重要なのは」

自らの胸にどん、と拳を打ちつけ

「ここだ。ここにある、勝とうとする、生き残ろうとする意思。それこそが勝利を引き寄せる」

すでに言葉すら忘れたのか人間のものとは思えないうめき声をあげたダンサーが♀剣士の背後に迫る

「少年、心を強く持て。心が弱ければ……」

危ない、と♂ノービスが叫ぼうとした時
♀剣士は振り上げられたダンサーの腕を取り、足を払い、頭を地面に叩きつけた

「こうなる」

びくん、びくんと数度痙攣し、ダンサーの体が動かなくなった
打ち付けた頭部からはどくどくと赤いものが流れ出し、すでに死んでいた

「立ち上がるがいい、少年。君は歩みを諦めるにはまだ若すぎる」

乱れた青髪を片手で払いのけ、地面に伏したままのノービスに手を差し伸べるでもなく♀剣士は言った

「……なんで、そんなことが言えるんですか。ノービスのボクが生き残れるはずも無いのに」
「私も、以前この戦いで生き残ったときはノービスだった」

あっさりと、♀剣士はそう言い放った
戦いに生き残った……つまり前回の『優勝者』ということか?
いや、それ以前にこんな戦いがそう何度もあったのか?

「だが立ち上がるかどうかは、君自身の意思で決めるべきことだ」
「……」

起き上がるノービスを見て♀剣士は満足そうに頷いた

「実を言うと、一人でこの二人を埋葬してやるには手が足りないと思っていたのでな……助かったよ」

死体を抱えあげ、ついてこいと♂ノービスを促す
ほんの少し進んだ先。そこは、古代の修道院があった
聖カピトーリナ修道院。ずっと昔はここで結婚式をあげるカップルが大勢居たと♂ノービスは聞いていた
支給品だったのだろうか、何処からとも無く持ってきたパイクで♀剣士はその近辺の地面を掘り返す
♂ノービスもダンサーが持っていたダガーで地面を掘り返し、暫くして二人分の墓穴が出来上がった

「死が二人を分かつまでというが……死してなお、仲良くあってほしいものだよ」

二人の埋葬を終えて自らが殺した相手に黙祷を捧げると、♀剣士は立ち上がった

「何処へ行くんですか?」

「この戦いを、止める」

そうきっぱりと言い放つと、♀剣士はそのまま立ち去ろうとする

「ボクも一緒に行きます!行かせてください!」

付いて来ようとするノービスに♀剣士は困ったような笑顔を浮かべ

「私が歩む道は恐ろしく困難で険しいものだ。そして恐らく道半ばで私は死ぬだろう。それに君が巻き込まれる必要は無い」

そう言うと、わかってくれと小さくノービスに告げた
だが♂ノービスは真っ直ぐな目で♀剣士を見つめ

「歩みを諦めるな。そう言ったのはあなたです。だからボクは、ボクの歩く道を諦めたくない」

そう返してきたノービスに♀剣士は目を丸くして驚いた後、

「ならば、地獄の底までついて来くるがいい」

心なしか嬉しそうに笑いながら、堂々と道を歩みだした

「はい!」

その背中を見上げるように♂ノービスも歩み始めた


<♀剣士 所持品:パイク、小青箱>
<♂ノービス 所持品:ダガー、大小青箱>
<ダンサー死亡 残り40人>
161名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 07:21 ID:15S3CIbE
優勝者ネタ、勝手に使っちゃったけど…いいのかな?(汗
あと妙に戦闘力が高く見えるのは冷静さを失った者VS冷静な者だからってことで
162名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 10:43 ID:VFd2xlKo
一次職が元優勝者ってのはちょっとアレだけどGJ!
163名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:06 ID:i3dw3.6E
50 粋狂


海と森との境、プロンテラとゲフェンに程近いマップを
♂クルセは周りの気配を油断なく伺いながら進んでいた。
背後に妙な気配を感じる。しかしそれは、今に始まったことではない。

ゲーム開始の合図とともに彼が送られたのは、通常ゴブリン森と呼ばれる場所だった。
身は隠せそうなものの、いつ大量のゴブリンに取り囲まれるか分からないので
彼は安全な場所へと移動しようと、とりあえず北へ向かうことにした。
そう。彼の持ち物の中に武器は一切含まれて居なかった。
大箱からはプレート、小箱からはロザリオを手に入れたものの
ロザリオにいたっては、転職から間もない彼に装備できるはずもなく。
途中で♂セージに呼び止められたが、何かの罠かと勘ぐり近づくことは出来なかった。

気配を感じるようになったのは、ゴブリン森を抜け、狸の丘から次のマップへと差し掛かったところ。
気のせいかと思い、最初は特になんとも思っていなかったのだが
放送を聞き、人殺しゲームの最中なのだと実感した途端、急に気配が恐ろしくなった。
彼は木の陰に身を隠したり走ったりしながら、気配の主を振り切ろうと必死で進んだ。
しかし、そんな彼の思惑とは裏腹に、その気配は今現在でも消えることなくついてきている。
恐怖で頭がおかしくなり、居るはずもないものに怯えているだけなのか。
それとも、本当に誰かが自分を狙っているのか――。

息を切らして木にもたれ掛かり、♂クルセは自分を落ち着かせようと汗を拭った。
不思議なことに、気配の相手は今まで一度も彼を襲おうとはしていない。
隙ならいくらでもあったはずだ。それなのに。
「・・・やっぱり、気のせいか」
ぽつりと呟いて、♂クルセは息をつく。

「残念、気のせいじゃないよ」

その声は唐突に、♂クルセのすぐ隣から聞こえた。
反射的に彼は隣の空間を腕で薙ぐ。
なにもいない。
「誰だ!?」
心臓が高鳴るのを抑えつけ、♂クルセは声のしたほうに向かって構えた。
嫌な汗が額をつたって落ちる。
「そんなに怖い顔しないでよ。なにもとって食おうなんて思ってないから」
答えたのは、呆気にとられるぐらい朗らかな女の声。
「で、出て来い!」
うっかり拍子抜けしつつも、♂クルセは気丈に叫んだ。
「おや、怖い怖い」
からかっているのか何なのか、笑い声と共に聞こえたその台詞は
♂クルセが構えを取っているのを、全く意識していない様子だった。
「仕方ない、そろそろバラしちゃうかね」
そしてそんな言葉と共に現れたのは、赤い服を纏った♀ローグ。
しかもそれが、今まで居ると思っていた場所ではなく
♂クルセの真後ろから現れたものだから、彼としては気が気ではない。
「・・・襲う気はないって言ってるでしょ」
尚も構えを続ける♂クルセを見て、♀ローグは呆れたように肩をすくめた。
「さっきからずっとつけてきてたんだろう?信じられるか」
きっぱりと言い放つ。
「なるほどね・・・」
♀ローグはそう呟くと、突然♂クルセの腕をつかみ、後ろ手にねじ上げた。
「さすがに失敗したってわけか」
言って、軽く笑う。
首筋に冷たい刃をあてがわれ、♂クルセは身動きが取れない。
「あれ?あんた煙草吸わないんだ?」
♂クルセの背後をとった形で顔を近づけ、♀ローグは意外そうに言った。
「ならあの吸殻は別だったわけね・・・」
独り言のように呟いて、ダマスカスをより強く首筋にあてる。


「さて、どうしたい?」

「・・・・・・?」
後ろで手をねじ上げられたまま、唐突に♀ローグから投げかけられる質問。
♂クルセは、思わず息を呑んだ。
「ここで殺されたい?逃げて生き延びたい?」
ゆっくりと囁くような声は、ひどく耳に甘い。
「それとも――」
挑発するように、♀ローグは少し間を置いて、言う。
「――私を殺したい?」

瞬間、♂クルセは♀ローグの手から逃れようともがいた。
♀ローグがわざと力を緩めたのか、それはあっさりと達成された。
振り向きざま、素手で♀ローグの頭を狙った一撃を繰り出す。
しかし♂クルセの攻撃は、難なく避けられ――
「そういうことね」
この行動を宣戦布告と読んだ♀ローグが、嬉しそうに言う。
完全に弱者だと見極められたのだろう。
無理もない。元々転職間もないLvの上、武器すら持っていないのだ。
頼るべきは、このプレート。これさえあれば、いくらかは耐えられるはず。
そう思って、♂クルセは全速力で駆け出した。


<♂クルセ プレート1個、ロザリオ1個、赤ポ、食料>
<♀ローグ ダマスカス1個、小箱(未開封)1個、赤ポ、食料>
164名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:07 ID:i3dw3.6E
51 鬼ごっこ


走り出した♂クルセを、♀ローグはすぐには追わないでいた。
全力で逃げてゆく後姿が親指大になるまで放っておいて、それから尾行を開始する。
♀ローグの目は獣じみて鋭い。口元には笑み。明らかに♂クルセを再び捕らえる事を楽しんでいるのだ。
まるで一度捕らえた獲物を無理に放し、もてあそぶ獣のように。
「どこまで逃げる気ー?」
走りながら、前方の♂クルセに向かって問いかける。
相手が遊び疲れてしまえば、そのときは―――。
そんなことを考え、心を躍らせながら。

♂クルセにとって、この状況は悪夢そのものだった。
こちらの攻撃は通用しない。クルセイダーの防御スキルも、まだ完成していない。
ペコペコや盾さえあれば、あるいは活路が見出されたのかもしれないが。

逃げる♂クルセの目前に、小ぢんまりした林と、高い崖が立ちはだかる。
振り返ると、♀ローグの姿はすぐ近くまで迫ってきていた。絶体絶命だ。
「さぁ、鬼ごっこは終わりだよボウヤ」
意外にも穏やかな笑みを浮かべ、♀ローグがゆっくりと近づいてくる。
♂クルセは構える。無抵抗で殺されるのは癪だ。
「そう来なくっちゃ」
まずは一撃。
それは、♀ローグのほうから繰り出された。
♂クルセの腕をダマスカスが切り裂く。
背後だけは取られまいと、♂クルセは素手で抵抗を続ける。
こちらの攻撃はことごとく避けられ、当たったと思っても、所詮は素手。
全く意に介さないといった様子で、♀ローグはクルセの隙を狙い続ける。
その刃は彼の体に徐々に傷を増やしてゆくが、プレートがあるため、致命傷までは至らなかった。
このまま耐えて、隙を突きもう一度逃げるか―――。
♂クルセが、そう思ったときだった。
「ストリップアーマー」
今まで体を覆い致命傷を避けていたプレートが、一瞬でその重量を失う。
「・・・なっ・・・」
思わず声を上げる♂クルセ。
背後を見ると、そこには満面の笑みを浮かべた♀ローグ。

「お疲れ様」

その言葉と同時に、♂クルセの背中に冷たい衝撃が走った。
がくんと膝を折り、前のめりに倒れこむ。
スローモーションのように薄れ行く意識の中で、彼は思い描いた。
転職を終え、これからめきめきと力をつけて行く筈だった、自分の姿を。

その顔に一筋、涙が伝ったのを見、♀ローグは一瞬だけ笑みを消した。


<♀クルセ死亡 残り40人>
<♀ローグ ダマスカス1個、小箱(未開封)1個、プレート1個、ロザリオ1個、赤P食料>
165名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:07 ID:RdraWDWo
まぁ>>148読む限りエタ剣士っぽいしいいんじゃないかな、と思ってる俺ガイル
166名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:08 ID:i3dw3.6E
またもや趣味の悪い狩り方してみたり。ムスカ的発想。

>>Wikiの人
拝見させていただきました。編集がんばってください|ω・*)
167名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:15 ID:i3dw3.6E
残り39人、ですね。失礼致しましたorz
168名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:16 ID:i3dw3.6E
しかも♀クルセじゃなくて♂クルセ・・・

<♂クルセ死亡 残り39人>
<♀ローグ ダマスカス1個、小箱(未開封)1個、プレート1個、ロザリオ1個、赤P食料>
169名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:40 ID:RdraWDWo
51 如何なる者にも平等に

「♂クルセイダー死亡確認、残り40人…か」
ハイディングを解いて倒れているクルセイダーの脈を調べる
無論死んでいる
「ったく秋菜の奴め、なにが『貴方には特等席でこのゲームを鑑賞させてあげる♪』だよ、これじゃただの雑用じゃねーか」
苛立ちをたたきつけるかのようにクルセイダーを蹴り飛ばす
「これが女だったらちったぁ楽しめるんだがなぁ」
と、下卑た笑みを浮かべる
「次の死者は女であって欲しいぜ、ったく」
「……貴方に次は無いわ」
背後からの声と共に首筋に冷たい感触を感じる、♀ローグは♂クルセイダーを殺した後未だにこの辺りに潜んでいたのだ
「ま、まてよ。俺は参加者じゃなくてジャッジだぜ、俺を殺せば首輪が…」
「あら?貴方の首にしてる者はなにかしら?」
「なに!?」
恐る恐る首元に手を触れる、金属のような硬い感触がそこのはあった
「首輪をしてるってことは参加者よね?たとえそれがGMでも」
その時♂GMはGM秋菜に謀られたことを悟った
(あのクソ女が…だが俺にはバルムンがある)
振り向き様に一太刀、この体勢は一見こちらが不利だが不意を打てる分五分と五分だ
《fromGM秋菜:参加者にバルムン奪われたらゲームが面白くなくなるから転送の時に没収しておいたからね〜んじゃ頑張って♪》
「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉ」

<♀ローグ:状況変化無し>
<特別枠 ♂GM:首輪有り 所持品無し>
170名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:41 ID:RdraWDWo
39人だったのか…orz
171名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 12:42 ID:RdraWDWo
しかも52だ 。。。人[首吊場]
172名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 14:15 ID:ULM9dax2
書いてみたけど書き込み忘れてて1週間たったからもう古いね(´・ω・`)
…出さないほうが良かったかもしれない…駄目でしたらスルーで。
>>38様ごめんなさい、文章引用させていただきました_| ̄|○||||
これは単なる自己満足です。
173名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 14:15 ID:ULM9dax2
? 疑問


木々の生い茂る森の中、一人の♂剣士は地面に座って考えていた。
あまりに突然すぎる戦いに戸惑っている私…でもこういう時にこそ下手に動けばかえって危ない。
狩人の罠、魔術師の遠距離攻撃、その他を含めてもまだ見習いにしか過ぎない俺に勝てる見込みなど無い。
幸い昔から防御だけに専念してきただけのことはあり早々やられる事は無い。
「さぁて…まずは確認からだ」
小さく呟いて鞄に手を突っ込む、その瞬間GMの言葉を思い出す。

『皆さんには、ゲームを始めるに当たって、食料、赤ぽ、地図、それから特製容器入りの物品二点入りの袋が与えられまーす。
 箱の中身は、武器だったり、便利な品物だったり色々でーす。』

言っていた通り中身は食料と薬、二つの青箱だった。
何故二つなのかは分からない、大きさも違いかなり不自然な感じで
ここに何かがあるならば間違いなく生き残るための"何か"なのだろう。
出来ることなら今持っているツルギより良い武器が出てくる事を願いながら1つ目になる大きな方の箱を開ける。
中身は外と全く同じ青箱だった。
「ま、まぁこういうこともあるだろう」
苦笑いをしながらもう一度開ける。
今度は紫色の箱が出てきた…GMは俺を馬鹿にしているのだろうか。
それ以前に大体このイベント自体可笑しい、本来姿を見せないはずのGMが出てきて殺し合いを開催するのか。
今までにGMが行ってきたイベントは何だ?
GMお披露目から始まり初心者GMによる遠足、バレンタイン、マイグレーション…
これと近いものとしてGM PvP参加イベントがあったがここまで陰気なイベントは無い、一体GMは何を考えているんだ。
だんだん苛立ちが募る中、これで最後になると思われる紫色の箱を開ける。
出てきた物はしっかりとした木材、いくら引っ張ってもたるまない糸で作られた角弓…俺は絶望した。
こんなもの、何の役にたつんだ…
俺は俯いて心の奥からこみ上げる熱い感情を堪えた。

「たぁすけてぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

刹那、背筋が凍るような叫びに慌てて腕で顔を擦って立ち上がる。
基本的に正義感の強い俺はその防御力で幾多の冒険者を助けてきた。
その場から動かないつもりでいた足はとても軽く、自分でも驚くほど早い。
初期位置から少し進んだ所で話し声が聞こえてきて、俺は見つからないよう茂みからこっそりその様子を伺う。
女商人と男狩人が話をしている…
「もー、服が埃だらけ…どろどろですぅ」
「ははは…」
いつ殺されても悪くないはずなのにあまりにも不自然な状況。
まるで知り合いのやり取りのような…
「ははは…っと、お嬢ちゃん笑ったりしてごめんな」
「お兄さんには、まーちゃんが、そうみえるですか?」
どうやら知り合いではないらしい。
「あの…お兄さん」
「…?」
「……」
商人が狩人にもたれた刹那、急に胸の辺りで、もやもやした感覚が襲って来た。
「え…あ…う」
あたふたしているだけの狩人はどうしたらいいか分からない様子。
次第にそれは別な形で裏切られた。
「死んでね。私は、生き残りたいの」
「えっ…?」
――!!
狩人から赤い液体が流れ、必死に抵抗を試みるも商人を引き離す事は出来ない。
やがて抵抗を諦めて全く動かなくなった…当然、人が死ぬ光景を見たのはこれが初めてで驚きを隠せない。
さらに普段と変わらないように見えてしっかり戦闘…否、"人間の心理をついた戦闘"をする。
流石商人と言ったところか…これを見て俺はさらに生き残る事が難しくなったな。
俺は溜息をついて近くの木に寄りかかる。


<♂剣士 角弓獲得 商人と狩人の戦闘を見学 小さい方の箱は未開封 >
174名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 14:46 ID:14pdIHzQ
BSがノビ殺すってのはNG扱いでふ。
BS暴走のが先に投稿されて、流れ的に競り負けたんで(^^;

とりあえず、投稿とか、キャラの扱いについては
完全先着準なので、競り負けた人は、涙を飲むべし、なのです。

>173 質問でふ先生! ♂剣士、そのシーン見た上で
   41話につながったんでせうか?

それと、投下です。
175リスト書いてた人sage :2005/04/29(金) 14:46 ID:15S3CIbE
しまった、誰か足りないと思ったら♀モンクだけリストに入れるの忘れてた(汗
追加ついでにWIKIの参加者リスト最新に更新しておきました
176名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 14:47 ID:14pdIHzQ
 52目覚め


 …体が、痛い。どうやら、強かに体を打ち付けたらしかった。
 顔を顰めながら、俺の意識は、徐々に覚醒していく。
 何時も何時もプロでダラダラしてた俺が、転職以来嗅いでいなかった臭いが鼻を突いた。

 潮の、臭いだ。

「…海に落ちたんだっけか。そういや」
 目覚めは、ちょっぴり生臭かった。ごつごつした岩場に横たわった体を起こす。
 頭に手をやって、額をぐりぐりと擦る。無理矢理に呆けた脳味噌を叩き起こそうとする試み。

「むー…」
 辺りを見回すと…俺から、少し離れた位置に、水に浸したぬいぐるみみたくなって、子バフォが転がっていた。
 そいつは、数秒のウェイトの後、む…ん、と呻いたかと思うと、体を起こす。
 しかし、こんな状況でも鎌を手放していないのは、流石というかなんというか。

「生きてるかー?」

「生きておるよ」
 俺は問い、子バフォが答えた。
 山羊は、ぴょこっと立ち上がるとこっちにやって来る。

「お主も無事か?」
 ぶるぶる、と丁度犬がそうする様に、全身の水分を払ってから、山羊が言った。

 無事なもんかい。被害は極めて甚大だ。
 大事な一張羅は塩水漬け。折角、セットした逆毛は今や、力なく唯の前髪として垂れ下がってるときたもんだ。
 というか、こいつ意外な所で畜生の本性を見せやがる。紳士として一人前になる為には、そんな事では遺憾と思うのだが。
 まぁ…それはともかくとして、だ。

「生臭ぇ。塩水で体中がベタベタする。最悪の気分だ」

「そうか。無事か」

 …無視か。そうか。俺の不平は見事に無視か。
 そして、無視したまま、子バフォは、その寸詰まりの手を、顎にやった。
 まぁ、先の一軒(俺を無視しやがった事件)は兎も角として、そいつが考えてることは、俺にも判る。

「ここは…どこだ?」
 それが先ず一つ目。まぁ、これは大した問題ではない。
 落ちた場所が、落ちた場所だからだ。あの崖下の海は穏やかで、遠くまで押し流す急な流れなんぞ入り込まないように思われたから。
 俺の勘だが…場所からして、さっきの場所から余り離れていない。
 沖合いに引きずり込まれるリガンリュー、とか言う恐ろしい現象もあるらしいが、それなら、今頃おっ死んでるだろう。

「それより…荷物、全部あのガキのとこだぞ畜生…」
 二つ目。…むしろ、こっちの方が現状では深刻だ。
 ぶっちゃけた話、今手元にある物といえば…ゴミと腰のツルギが一本だけ。
 しかも、塩水に漬けちまった。後で拭いとかんと、漏れなく錆びたツルギになることだろう。

 三つ目の問題は、あの糞スミだ。
 ゾンビのよな目と似ても似つかない、あのふざけた馬鹿力と装備。
 更にオーラだぞ?もう、世界で一番俺に関係の無い日、バレンタインとクリスマスが同時にきたよな騒ぎだ。
 ガキは見殺しでもかまわんが、最悪でも俺の荷物を確保するには、どっちにしろアレが徘徊する森に戻らにゃならん。

 正直、滅茶苦茶に気が重い。つーか、むしろ尻尾巻いて逃げてぇ。

「むぅ…」
 子バフォが呻く。こいつも、俺が考えてるような事態は、大体把握してるらしい。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーっ…クソッタレめ。ほんっっっっっっっっっとうにツイてねぇっ!!」
 あのバカプリといいガキといい。本当の俺は、こんなんじゃねぇ。認めねぇ。
 大体、俺はもうちっとcoolで、躊躇いなかった筈だ。もう、この場所じゃ何人もぶっ殺しててもおかしかない。
 最初っからあのプリぶっ殺しとけばこんな事にゃならんかった。
 …後悔先に立たずたぁ、このことか。

 とはいえ。
 俺は、疲れた様に俯いて、ぼりぼりと頭を掻き毟る。
 このままでは、にっちもさっちも行かないのは確かな訳で。

「仕方あるまいな。諦めよ」
 何をだ。つーか明言しろ。そりゃ、俺の命のことかっ!?

「……」
 脳裏に、何となく帽子を手で振って俺を見送る連中を空想しながら、目の前の畜生を見る。

「何を黙っておる?我とて、お主の地図で主の名も、我がいた場所も確認しておらん。
お主と我がアラーム殿の所に戻るのは事は利害の一致だろうに。一々躊躇うな」
 …この、畜生め。

「お前、リスクマネージメントとかいう言葉知らんのかっ!?」

「知っておる。その上での発言だ」

「……判ったよ。行くよ。戻りゃいんだろうが、戻りゃ」
 投げやりに言っていると、世の理不尽に何となく悲しくなってきた。

「うむ。…だが、何処か判るのか?」

「俺様の記憶力ナメるな、子山羊。
 そんなに流されてない筈だし、ここから上って崖沿いに進んでりゃ、そのうち見覚えのある場所にたどり着くだろ」

「…間違えるなよ?」

「たりめーだ。…と」
 かつん、と靴が小石を蹴る音だ。勿論、俺のそれじゃあない。
 岩影に転がり込むと、ツルギを抜き払う。子バフォも、別の岩の後ろで鎌を手に身構える。

「…客、か。誰だか知らぬが何とも間の悪い。こちらは何ももてなし等できんというのにな」
 子バフォがぼやく。勿論、愚痴吐きたいのは俺も同じだ。
 嗚呼、クソッタレ。不運がトコトンまで重なりやがる。


<子バフォ&♂ローグ、荷物は隠れ家にいるアラームの所に>
<やってきた者は不明。但し、流された関係で、BSは除外>
177名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 14:48 ID:14pdIHzQ
 53:無題

 そこは、鏡写しの様な世界では、プロンテラ王城、と呼ばれる場所であった。
 白い装束に纏った女が、豪奢な王座に腰掛けている。

「あらら…枝から、変なのが来ちゃいましたねぇ」
 秋菜は、一人呟く。困ったように、頬に手を当て、考えるような仕草を見せている。

「はぁ。イレギュラーは、排除した方がいいんでしょうねぇ。…面倒くさいですけど」
 王座から立ち上がる。ふと…そこで、何かいい考えでも思いついたかのように、女は笑う。

「そうだ。ついでに参加してもらいましょう」
 そうすれば、イレギュラーも排除したことになる…
 そして、もっともっと沢山の喜劇が見られる事だろう。


 誰にも知られずに、その白い女は笑った。
178名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 14:52 ID:14pdIHzQ
>158 特別枠なら問題ないんじゃ?
179名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 15:18 ID:14pdIHzQ
52=>「戻るのは事は」を「戻るのは」に修正よろすくです。
180153sage :2005/04/29(金) 17:28 ID:BU7lSQkQ
48の悪魔プリの話書いたものですが、アレって無視されちゃったの?
ショックだ(´・ω・`)

一応、マジは、スタッフオブソウル持ってますが所持しているだけで
実際つかえるかどうかは、今後の展開で……と思ったんですけど…
181名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 17:35 ID:/sNw9DVs
悪魔プリもしっかりと特別枠として存在しているぞー

文章upがかなり速いから、
文章書いている人たちも状況把握が意外と大変だし、
WIKIの中の人もかなりてんてこ舞いな状態なのだろう
182名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 18:03 ID:E571UBBE
ふむ、ナンバリングが48から一つずつずれていることに気が付かないからだな

ナンバリング修正
「48 悪魔よりも」 「49 前へ」 「50 Sword Dance」 「51 粋狂」 「52 鬼ごっこ」
「52 如何なる者にも平等に」 「? 疑問」 「53 目覚め」 「54 無題」

にそれぞれ脳内変更を
183173sage :2005/04/29(金) 18:29 ID:ULM9dax2
繋げられるようでしたら繋げて頂けますか?_| ̄|○||||
かなり状態が読めずに投下したので大丈夫かどうか不安だったのです。
184名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 18:54 ID:i3dw3.6E
>>182
52が二つアルヨー|ω・`)

ナンバリング更に修正
「48 悪魔よりも」 「49 前へ」 「50 Sword Dance」 「51 粋狂」 「52 鬼ごっこ」
「53 如何なる者にも平等に」 「? 疑問」 「54 目覚め」 「55 無題」
185182sage :2005/04/29(金) 19:27 ID:ggxanqdQ
ホントだ・・・ ガ━━(゚Д゚;)━━ン!
>>184
修正サンクス
186名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 19:39 ID:.ugBF8e6
あれ?♂ローグが海に落ちたのはだいぶ前じゃなかった?
187名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/29(金) 20:05 ID:mWiDHIiY
なんだかキャラの状況が掴みにくくなっているみたいなので
各キャラ登場個所一覧をどぞー
○は生存、×は死亡、△は未登場
○の後の数字はPTナンバー。同じ数字の人はPT組んで行動してます

☆    GM:秋菜  >>1>>102>>119>>169>>177

×    ♀ノービス  >>36
×    ♂ハンター  >>38
×    ♂商人    >>57
×    ♂シーフ    >>62
×    ♀マジ     >>69
×    ♂セージ    >>72
×    ♂モンク     >>61>>110
×    バード      >>124
×    ダンサー    >>148>>160
×    ♂クルセ    >>72>>163>>164

○1   ♂アコライト  >>37>>80>>95
○2   ♀商人     >>38>>39>>130
○3   ♂アサシン   >>42>>93>>109
○4   ♂プリースト  >>44
○5   ♀プリースト  >>46>>47
○6   ♂ローグ     >>47>>94>>126>>132>>134>>176
○7   ♂アルケミ    >>51>>74
○8   ♂ウィザード   >>55>>124
○9   ♀ハンター    >>57
○10  ♂アーチャー  >>59>>103
○10  ♀セージ     >>59>>103
○10  ♀アルケミスト  >>59>>103
○11  ♀アコライト   >>64
○12  ♀アサシン    >>66
○13  ♀ローグ     >>69>>70>>152>>163>>164>>169
○14  ♂騎士      >>84>>138
○14  ♀騎士      >>84>>138
○15  ♀BS       >>87
○16  ♀クルセ     >>90
○17  ♀ウィズ     >>98>>140>>150
○18  ♂ノービス    >>101>>148>>160
○19  ♂BS       >>110>>111>>126
○2   ♂剣士      >>130>>173
○2   ♀アーチャー  >>130
○18  ♀剣士      >>148>>160
○20  ♂マジ      >>153
○21  ♀シーフ     >>157
△    ♀モンク

特別枠:残り5名
○22  DOP       >>53
○23  深遠の騎士子  >>62>>97
○24  アラームたん  >>75>>132>>134
○25  バドスケ
×    禿ちゃん     >>140>>150
○20  悪魔プリ     >>153
○21  ときラグ主人公 >>157
○26  ♂GM       >>169
188wikiの人 ◆.Sa.oFM0SYsage :2005/04/29(金) 21:45 ID:KwmxmdLE
>>181
> WIKIの中の人もかなりてんてこ舞いな状態なのだろう
う、お察しの通りで・・・_| ̄|○

元々、暇な時間(ギルドに誰もいない時間とか落ちてて拾われるまでの間)でやってるんですが、
連休に入った事もあり、ROの自キャラで遊んでたりする事が多いんです(ごめんなさいっ

あと、てんてこ舞いなのはシーンをどうやって繋げるか、とかその辺なわけで・・・
自分の一存で勝手に改変しちゃっても作者様に失礼ですし。

迷ってたのが死亡人数に最初の♀ノビが追加されてない事。
参加すら出来なかったって扱いならいいんですが・・・

ちょっとずつおっつけていくんでのんびりお待ちをー。
勿論、他の人も更新して頂いてもいいと思います。wikiですしね。

作業作業ー。
>>187のようなの(登場人物毎に出てる話をピックアップ)もあると便利かなー。
189名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 03:05 ID:ZtLsnkK6
そういや舞台に夜はあるんだろうか?
あったらあったでネタが増えそうだけど、RO内だと昼夜の概念は無いしなぁ
190名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 03:06 ID:hhtpUdJA
ちょっとグダグダになってきてどうかな?と思ってたけど
みんなで盛り上げていけるといいね
WIKIの編集者さんホントに有難う
執筆続けられてる文神様にも心から敬礼
私も執筆がんばるよ!
191名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 03:21 ID:nixeAVXc
グダグダになってきたというか
当初のupペースが尋常ではなかった気もする。
執筆している人たちも状況が把握しきれなくなっているように感じたときもあるし

個人的にはそこそこ過激な話のスレだから、dame推奨はどうだろう
192名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 04:00 ID:ZtLsnkK6
56 神の意思

「やはりゲームは続いている」

流れてきた放送は確実に殺人ゲームが続いていることを告げていた

「殺さなければ殺される、か」

♂プリーストの手の中のチェインが、まるで血を吸わせろと呼んでいるようにさえ思える
殺すしかないのだ。生き残るためには

「あんまり気乗りのする話じゃないな」

しかし仕方が無い。それが自らが信じる神の意思なのだから
聖職者が神に歯向かうことは自らが今まで歩んできた道をも否定することになる
例え狂っていたとしても……それは自らが信じた神なのだ

「因果な職業だよ、聖職者は」

だが、自ら進んで相手を殺すのは聖職者としてではなく人として躊躇われた

「だから……殺すのは襲ってきた相手だけにしよう」

それが、聖職者としてでなく人として彼が出来る神への最大の抵抗だった

「ひとまず、ここから移動するか。このまま北に……アルデバランのほうにでも」
193wikiの人 ◆.Sa.oFM0SYsage :2005/04/30(土) 12:31 ID:xHmq1wX.
>>172
個人的にマーダー♀商人と認識した上で近付く、って設定も考えてみたんですが、
41話に繋げる文才が自分にはありませんでした_| ̄|○

書き込み簡易テンプレート?のようなのがあると便利かなーとか。こんなの。
・アイテムgetした時
<人物 ***獲得>
・死亡時
<人物死亡 残り**名>
・現状報告として
<人物 所持品:***、****>

誰も死んでなくても
<残り**名>
とかあるとズレも防止できていいんじゃないかなーとか。
194名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 13:32 ID:cmeFcBKs
57 嘘吐きは殺しておく

嘔吐感に♀アーチャーは目を覚ました
嘔吐感だけではない眩暈と頭痛のダブルパンチである
「ようやく目を覚ましたですよ、お姉さん見かけによらずねぼすけですねーお陰でお姉さんの命あと二時間って所ですよぉ」
と♀商人は空になった瓶をひらひらと振る
「なっ!?」
「猛毒瓶ってやつですよぅ、さっきのご飯にまるごと入れちゃいました…あっと、下手な真似はしないほうがいいですよ、解毒剤の在り処を知ってるのはまーちゃんだけですから」
無論解毒剤があるなど嘘である
「毒が回って死んじゃう前に一人殺してきてください、そうすれば解毒剤あげますよぅ」
これが♀商人の導き出した最適解である
たしかに集団にもぐりこむのはいい作戦だ、だがそれが一次職だけの集団では戦力として心もとないし行動が制限される
それならば最低でも二人、運が良ければ四人を脱落させしかも二人分の箱をせしめることができ行動が自由になるこちらの道を選んだ
「く……そ…」
頭では助かるはずがないと思いながらも本能は目の前にぶら下げられた生存への道を求め♀アーチャーは走り出した
姿の見えなくなったのを確認し次の哀れな被害者へと近づく
「さぁ、次はお兄さんです……よ……」
♀商人は何が起こったのか理解できなかった
何故自分の胸に自分が持ってたはずのダマスカスが突き刺さっているのか
「ごめん、全部知っていたんだ…だから前もって君のダマスカスを拝借していたし、食事にだって食べる振りしてただけだし今だって寝た振りしてただけなんだよ」
「そんな…」

<♀商人:死亡>
<♀アーチャー:瀕死>
<♂剣士:ダマスカス獲得>
<残り40名>
195名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 14:10 ID:CbvuNtn2
♀商人が死んでマーダーが減ったわけだが・・・
あまりにも良い人が多すぎてバトロワとしては謎を覚えるな
数少ないマーダーには、頑張って対管理者のキャラを消していって欲しい


とか思ってみるバトロワ好き
196名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 14:22 ID:.XH72l.6
原作でもマーダーって、桐山、光子くらいじゃないか?
あとすぐ死んだ赤松、大木、織田、元渕、旗上、新井田かな

うーん、やっぱりいい人多いか
197名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 14:39 ID:/tinHDc2
58:宴は続く

―ルーンミッドガッツ王国某所―

若いGM♀が豪華な部屋に息を切らせながら駆け込んできた。
そして息を整えた後偉そうな男に対しこう言った。
「GM秋菜と♂GMがどこかに消えた模様です。
そして所々に闇ポータルと記憶改竄の後が見受けられます。どうしますか?」
偉そうな男はGM♀の方すら見ないでこう返す
「奴は例の遊びをまだ行っているのか・・・
放っておけ、我々はただGravityからの指示に従っていればいいのだよ。」
「遊び?」
「ああ、彼女は人間達を集めて殺し合わせてそれを楽しんでいると聞いた。
他の目的があるのかは知らないが、悪趣味である事に変わりは無いな・・・」
「そんな事止めさせないと・・・!!」
「彼女の情報操作は万全だ。連れて行かれた者達は『元からいなかった事』に
されている。誰からの苦情もこないし悲しむものもいない。」
「それでもそんな事やっていいわけないじゃないですかっ!!」
♀GMの声には明らかな非難が込められていた。しかし、偉そうな男は変わらない口調で
「・・・君は若いな。命を賭けて知らない人間を助けたところで君の何になる?
しかも助けられると言う確証も無い。助けに行く者は無駄死にするかもしれないんだぞ?」
と言う。それでも♀GMは折れない。
「それでも私は・・・これを許せません・・・」
ここでやっと偉そうな男は♀GMの方を見た。
「彼女のいる空間に私たちは行けない。止められるのは彼女がこの空間に戻ってきた時だ。
そのときに説得でもすればいい。今は違う事でも考えていてくれ。」
「・・・」
♀GMは黙った後自分の部屋に戻った。
198名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 14:45 ID:ZtLsnkK6
そもそも>>130>>173で性格からして違うし、>>194>>173は連鎖NGでもいいんじゃない?
>>173の人も無理ならそれでいいって言ってるし、無理に繋げなくてもいいでしょう
あと>>194通るとしたらダマじゃなくてスティですよーと

ついでだから、もし♂剣士も猫被ってたとしたらって前提で書いてみた>>194の続きの投下、NG上等
199名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 14:48 ID:ZtLsnkK6
?? 狸と狐の化かしあい

少女は死の淵に立っていた
自らの犯した罪を記す十字架のように胸に突き立ったのは鋭い短剣

「まだ死なないでくれよ?解毒剤の場所は何処だい」

♂剣士は♀商人の頬をはたき落ちかけていた意識を無理やり引き上げさせた

「ふ、ふふふふふふふふふ」

♀商人は笑っていた
三日月のように吊り上げた唇の端からつ、と一筋の血が流れる

「ははははははははははは!解毒剤なんかが本当にあると思っていたの?」

口から血を撒き散らしながら、♀商人は笑った
狂ったように、愉悦すら含んだ声で

「この殺し合いの場所でそんな物があるはず無いでしょう?ははは、あははははは!!」

「……やっぱり、そうだったのか」

「そう!殺しあうしかないの!あはははははは!このゲームじゃね!あは、はは、ははあ、ははは!」

笑って、笑って、どこにそんな力が残っていたのかというほど笑い続けて

「覚えておきなさい!あは、あなただって手を汚したの!あはは、もう、このゲームから、あははは、逃げられないのよ!」
「……」
「あは、は……」

最後の笑いと共に、大量の血を吐き出して♀商人は死んだ

「ああ、わかっているさ。そのくらいのことはな」

手に握ったのはスティレット。これで素手よりは幾分かマシになるだろう
遠回りになったが、♂剣士は武器の確保に成功したのだ

「俺は、この戦いに生き残る」


<♂剣士 スティレット獲得>
<♀商人 残り39名>
200名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 14:53 ID:ZtLsnkK6
ぎゃー♀商人死亡のとこがヘンだよ

>>196
むしろマーダーよりもすれ違い、疑心暗鬼での殺し合いが密かに楽しみだったりする
マーダーは♂BSと♀ローグにガンバッテマス!してもらうしかないかなー、桐山みたいに
201194sage :2005/04/30(土) 15:10 ID:cmeFcBKs
>>198
うお!ダマはローグだったorz
>>130>>173で電波が来て投下しただけなんでNG指定でも構わないですよー
というか投下しただけで余は満足じゃ(ぉ

マーダーに関しては>>198=>>200氏と同意見で殺すために殺すタイプの純粋なマーダーは♂BSと♀ローグだけでいいじゃないかと
他の非マーダーの面々も生き延びる為に結局は少なからず殺し合いをせざるを得ないでしょうし
202名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 15:26 ID:eJAfKNvA
まだ♀ハンタがいるよ。
203名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 15:27 ID:eJAfKNvA
でもだいぶ話進んできたけどまだ主役っぽいキャラがまとまってこないね
204名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 16:06 ID:GY/q2Bjk
とりあえず主役は♂ローグっぽい流れになってるね
205名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 16:10 ID:5ThrfI0w
すれちがい


 暮れなずむ、夕暮れ。
 禁止区域となったフェイヨンは当の昔に潜り抜け、その一団は南下を続けていた。
 黄昏に染まる丘、そこを進む影は三つ。

「日が暮れるね」
 僕。特に、思うことは無い。強いて言うなら、弓手の子が持っていたバスタードソードを腰に下げている位。
 こんな場所じゃなかったら、正しく『何処にでも居る』人間でしかないんだろう。

「ええ…そろそろ、寝床とかも考えなきゃね」
 弓手の女の子。赤毛で、気の強そうな顔をしている。そんな事を言ったら、酷く怒るんだろうけど。
 彼女は、僕が持っていたグレイトボウと、矢を背中に背負っている。

 お互いが、お互いの持つモノを互いに手渡しあうということ。
 見慣れた風景が、場所と交換する物が違うだけで、こうも異なるものなのか。
 ドキドキしながら、女の子と交換する筈の僕が持つモノは、獲物を射る弓で。
 彼女はどうなのか判らないけれど、僕と交換する弓手の女の子が持つものは、人を殺すために渡された剣で。

 酷い皮肉だった。酷く、気分が悪くなるような皮肉だった。
 あの女は、僕達を嘲笑っているのだろう。可笑しそうな顔で見ているのだろう。
 歩く今も、そんな気持ちが僕の体を苛んでいる。

「…ごめんなさいですぅ、私、遅れてばっかしで…」
 その声は商人の女の子だ。彼女は、僕と、弓手の子の後ろに、時折パタパタと駆けたりしながら、続いていた。

「気にしないでよ」
 僕は、笑う。そうだ。
 どうしようも無い気持ちが心を蝕んでいたけれど、僕はまだ、笑える。

 だったら、まだ歩いていける。そう、思った。

「んー…」
 弓手の女の子が、急に立ち止まる。

「どうしたんですかぁ?」

「いや、この辺で、そろそろ野宿の準備をした方がいいかな、って思ってね」

「なるー」

 …そうだ。僕達は、今も歩いている。
 けらけらと笑い合いながら、木陰の方に向っていく女の子達を見ながら、そんなことを考えていた。
 なんとなく、手にしたバッソを見る。…薪でも探してこよう。


 …


「う…っぁ、つぅぅぅ…」
 腕にスティレットが突き込まれる痛みに、泣きながら♀アーチャーが呻いた。

「どうして…どうして…一緒に行こうって、いったじゃないっ」
 そんな抗議に、しかし馬乗りにアーチャーを押さえつける♀商人は表情を変えない。

「ごめんね」
 謝罪の言葉とは裏腹に、くすくすと笑う。

「あなた達みたいに、仲良くしたがる人がいるわよね。
そんな人たちの中に入り込んだら…中から殺していったら、そっちの方がとても楽じゃない」
 その言葉に反論するように、アーチャーは少女を睨み付ける。
 しかし、その様子に、商人は不愉快そうな顔をすると、腕に突き刺したスティレットに体重をかけ、ぐりぐりと動かした。
 圧迫された傷口から、ぶしゅっ、と血が噴出す。

 弓手の少女の背が、痛みに耐えかねて弓なりにしなった。

「いぎ…っ!! あがぁっ!! 痛…痛ぁっ!!」
 痛みに苦悶の表情を浮かべるアーチャー。商人は、満足そうな表情を浮かべる。

「それからね。このスチレには…毒が塗ってあるの。遅効性だから、すぐには死なないけどね。
一時間くらいかなぁ…でも、死にたくはないよね?お姉ちゃんには、その前にしてもらいたいことがあるの」

 そして、涙を流し、子供の様に首を左右に振り乱していた弓手に、商人は言う。

「私、実はお薬も持ってるの。もし、言うこと聞いてくれたらあげるから…言うこと聞いてほしいなぁ」

「ひっく…ぐすっ」
 スティレットは突き刺したまま、優しく微笑みかける。
 がくがくと、ぐずりながら弓手は首を縦に振る。

「誰か一人殺してきて。そしたら、お薬あげるから」
 もう一度、繰り返す。スティレットで傷口を弄くりながら、耳元で囁きかけた。
 悲鳴。涙と、涎と、鼻水が、気の強そうだった顔をぐちゃぐちゃにしていく。

 痛み。痛み。それは、悪魔の取引に同意のサインを描かせる。

「ぐすっ…ぐすっ…いきます…ひっく…いきますからっ…」

「いい子ね。素直な子は好きよ」
 笑って、商人はそう言った。
 姿が消えるのを確認すると、それとは逆の方向に進み始める。

「…この場所で待ってあげる、とは一言も言ってないけどね。お薬だって本当は持ってない。嘘ついてごめんね、お姉ちゃん」
 
 一人呟いて、商人♀は、次の犠牲者を探すために、歩き始めた。
 もう一人の剣士に構う事は無く。



 …


 手には、かき集めた薪。けれど、僕の目の前には、誰も居ない。
 唯、木々の枝が、草が。黄昏の風に吹かれて揺れているだけだった。


<商人♀ 小箱=>遅効性致死毒の小瓶>
206名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 16:10 ID:5ThrfI0w
130の中の人なんだが、すまん。実は自分も毒ネタだったりする。
とりあえず、自分のも投下するんで、
どっちがいいか、判断の上、結論だしやしょう。
207名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 16:36 ID:5ThrfI0w
>204さんに個人的な意見。ロワに主役なんぞいらん、と思う俺ガイル。
むしろ、魅力的なキャラクタが互いに潰し合ってく過程での
ドラマが素敵ジャマイカ、と思ってみたり。
あ、勿論ステキなキャラクターは大好きですが。

後、連投でもう一発、軽めのを。
208名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 16:38 ID:5ThrfI0w
 出会いは逆毛と共に


 ♂アコライトです。
 青箱開けたら逆毛でした。
 ♂アコライトです。

 ♂アコライトです。
 いくら引っ張っても逆毛が取れません。
 ♂アコライトです。

 ♂アコライトです。
 隣で、♂アルケミが同じ様に膝抱えてます。
 僕にも仲間が出来ました。
 ♂アコライトです。


 ♂アコライトです。♂アコライトです。♂アコライトです…


「wwwwwwww」

「…なぁ、俺達、いつまでこうしてるんだろうな」

 哀愁すら背中に漂わせながら、大量の葉っぱを詰めた鞄を脇に置いているアルケミが言います。
 そんな事言われても、僕がそんなこと知るわけありません。

「うはwwwwシラネwwwwっぅぇ」

「…そうか」

 僕達は、出会いました。そう、それはたった数刻前の事。
 十字架を背負った聖者の様な足取りで、この男はやってきたのです。
 …まぁ、鞄の中に大量のハーブを詰め込んで、重い足取りで歩く彼の姿は、
聖者、というよりも、鬱病を患ったモロク路地裏のの大麻売りに見えたのですが。

 そして、僕はというと相変わらずの逆毛。
 やる事も特になく、二人して膝を抱えて遠くを見つめる事と相成っていたのでありました。

 と、その時でした。がさり。目の前の茂みがざわつきます。

「…不覚を…とったか…っ。GMめ…っ」

 そんな事を呟きつつ、一人の女性がそこからよろめき出たのでした。
 美しい女性でした。意思の強そうな目をした、女性でした。
 しかし、ひび割れボロボロになった、戦装束を纏っていました。折れた剣を杖に、何とか歩いているという有様でした。
 僕と、膝を抱えているもう一人は呆然とその麗人を見ています。

 敵か、味方か。いったい何者か。首元にある、僕たちと同じ首輪以外からは、何も読み取ることができません。
 けれども、僕達に一言も言葉を投げないまま、その女性は地に膝を着き、そのままくず折れたのでした。


<深淵の騎士子 GM秋名と交戦? 首輪付き。扱いは次の人よろしく>
20959sage :2005/04/30(土) 16:55 ID:kMYkIiDo
61 共有

「――見えた、あれは…♀ウィザードか…?」
その言葉に、オレの背後でセージがびくっと反応するのがわかった。
「…オーケー、ここは私に任せて。ま、あいつのコトだから
こんなゲームには乗ってないだろうけど…念のためにな」
一歩前に出ると目を閉じ、問う。
「距離、どれぐらい?」
「――大体50mってとこだな…って、何する気だ?」
その問いには答えず、セージは目を瞑り――

「ファイアーウォール!」

突然、懐かしい声が聞こえたような気がした。
しかし目の前には轟々と燃え盛る炎の壁。
「まだ見えない…もし、あの子だったら…反撃するわけにはいかないわね…」
魔力を集中させる。
開放させるための魔力はなくても、固定するための魔力は幾分か残っているようだ。
自分の身体の周りに、薄く魔力の幕を張る。
これで、多少の攻撃には耐えられるはずだ。
「…ストームガスト」
最大まで魔力を開放できれば、辺り一面が氷山の一角にでもなるような吹雪の魔法。
だが、魔力を制限されてる今では、目の前の赤く行く手を阻む壁を消すのが精一杯だ。
異常に大きい植物に身を隠しつつ、ファイアーウォールを出した術者を見極めようとするべく前進する。

「ああ、やっぱりアナタだったのね」
現れたウィザードが、少し安心したような口調で、そう言った。
「よ。あんたも元気そうで何より」
旧友のような気軽さで話しているのに、何故か目と目の間に火花のようなものが見える。
「…で。とりあえず状況確認。孤独を好むアナタがPT組んでるってことは、
ゲームには乗ってないってことでいいのよね?」
「孤独を好む、は余計だ。…まぁ、そういうことだがな」
お互いがうなずくと、二人はそっと近づき、顔を近づけて――
「ってちょっとあんたらストップストップ!こんなときに何してるんですか!」
声が裏返ってしまい、息が詰まって咳き込むオレに冷たい二人の言葉が。
「何やってんのあんた?」
「…バカ?…って言っても、アーチャーが知るわけないもんね、いいわ、教えてあげる。
私たちみたいな魔術を使える人は――念魔法の応用なんだけど――自分の脳にある情報を魔力にして
他人に伝えることが出来るの…そうね、一般に言うテレパスってとこかしら?」
「…ま、何でこんなことしないと伝えられないのかは未だにわからないがな」
ちょっと後ろ向いてろ、と言われて渋々後ろを向くオレ。
後ろからは何故か卑猥な音が聞こえてくる。
何してんだ、と叫びたくなるのを我慢しつつ、その「何か」が終わるのを待った。
「…ふぅ。わかったわ、そういうことね」
二人は酷く汗をかいている。本当に何をしてたんだこいつらは。
「悪いけどあんたが想像してるようなことは一切ないよ」
…心まで読まれるのか。
「あー…いや、そのだな…って、アルケミストはどこ行った?」
見回してみると、木陰で眠っているのが目に付いた。
「まったく…暢気なことだ…」
とは言ったものの、神経を集中させていたのでさすがにオレの疲れた。
アルケミストが寝ている木陰に腰を下ろし、少し目を休ませる。
「疲れてるなら寝てていいわよ?私が代わりに見張っててあげるわ」
ウィザードにそう言われ、後々のことを考え休むことにし、
「じゃあ…まかせた」
そう言って、オレは眠りへと落ちていった――。
210名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 19:05 ID:er25kIog
♀商人は死んだというシナリオで進んでよいのだね?
211名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 19:08 ID:er25kIog
♂ローグの件はアラームと離れたあとBSに教われ海に落ちたでOK?
212名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 19:14 ID:ZtLsnkK6
>>210
いや、今の流れだと>>205のほうが正当ルートかな?
♂ローグはそれでOKだと思う
213名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 19:16 ID:er25kIog
じゃあ♀商人は死んでいないということで話進めるさ
214名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 20:19 ID:er25kIog
62 君と会えた奇跡
「ハァ・・・・ハァ・・・」
体中に毒がまわっていくのがわかる、体が冷たくなっていく。
誰かを殺さないと・・・・でも、もし殺したところで♀商人が約束を守る
と思えないことはわかっていた、でもわかっていても誰かを殺すしか方法はない。

私は走った、生き延びるために。このとき既に正気を失っていた

すると話し声が聞こえた、二人・・・?二人だろうと関係ない。
やらなきゃ私が死ぬ、やらなきゃ・・・・

私は千鳥足で声の来るほうに行った。

ガサガサ・・・

話し声の正体は♂ローグと子バフォだった、向こうはすでに♀アーチャーの存在に
気づいていたらしく身構えていた

「・・・・アーチャー?」
「待て、何か様子が変だぞ?」

私は最後の力を振り絞り弓を引いて放った、しかし空しく矢は外れた。
もうすでに狙いを定める余裕もなかった

「うわっ、あぶねえっ。」

もう弓を引く力も残っていなかった
立つ事もできなくなった♀アーチャーはその場にへたりこんでしまった

「なんだ・・・手負いか、様子からすると毒にかかっているようだが・・・」
「私・・・殺し合いなんてしたくない・・・でも仲間に裏切られて・・・毒を盛られて・・・
 誰かを殺してくれば助けてやるって・・・それで私・・・私・・・」
なるほどな・・・仲間を信用しすぎて裏切られたのか。
まあ当然だろう、このゲームはもともと殺し合いなのだ。誰かと組んだところで最終的に
生き残れるのは一人なのだ。信用などしてはいけないんだろうな、本当なら
「死にたくない・・・・死にたくないよぉ・・・か・・母さん・・・」

♀アーチャーの顔がどんどん青くなっていく。このままだと死んでしまうだろう
「おいっ、このままだと死んでしまうぞ!?」
子バフォが叫んだ、わかってるよそんなことは・・・だが助ける手段は・・・
あった、俺は解毒を覚えていた、助ける事は可能だった。だが助けてどうする?
助けた所でこのゲームは終わらない、本当なら見殺しにするのが正しいのだろう、
というか今までの俺なら間違いなく何人も殺していただろう。
というか自分でも何考えてるのかわからなかった。見殺しにすればいいんだ見殺しにっ。
大体こいつは俺達を殺そうとしたんだぞっ、助けてやる義理などない・・・

「はぁ・・・・はぁ・・・か・・はっ・・・ゴフッ」
♀アーチャーは吐血した。もはや死寸前であった
「ローグ殿!たしかにこの娘は我々を襲ってきたが利用されていただけだっ。
 助けてやっても・・・」
まったくこいつは仮にも悪魔の息子だってのにとんでもねえお人よしだな、いやおヤギよしか。
・・・んなことどうでもいいか
「ああああああああああああああああああああああああ、もうしょうがねえ、しょうがねえ
 なああああ!解毒!」

♂ローグは♀アーチャーを解毒した。

「はぁ・・・はぁ・・・」
♀アーチャーの顔色がよくなっていった
「おぬしも中々いいところあるではないか、ん?」
♂ローグは頭を抱え込んでいた
「ああ・・・もう俺どうしちまったんだ?殺せる奴見逃して子守り受けた挙句今度は
 人助けだあ・・・?ありえねえ・・・ああ・・やはりあの♀プリ(以下略」
以前の俺には絶対ありえない行動であった、この殺人ゲームに参加させられたことで
♂ローグに少しずつやさしさが芽生えていた
「そんなことどうでもいいではないか、少しおぬしのこと見直したぞ」
「けっ」
♀アーチャーが起き上がった
「あの・・・さっきはすみませんでした・・・、襲ったのは私なのに・・助けてもらって・・
 もうなんて言ったらいいか・・・私・・私・・うぅ・・・・うっ」
安心感と仕方なかったにせよ他人を殺そうとした自分が許せなかった
「あーもういいよ!大体な、あんたを助けたのも気まぐれなんだよっ。つか助けるつもりなんて
 毛頭なかったんだっ、気がついたらなんか解毒しちまってたんだよっ」
♂ローグは♀アーチャーにそう投げ捨てた、自分でも何言ってるのかよくわかってなかった
「・・・やさしいんですね」
「はぁ!?(どっかで聞いたセリフだ・・)」
妙に気恥ずかしかった、人からやさしいなんて言われたことは今までなかったのにな・・・
「あの・・・あなたについていってもよろしいでしょうか?」
「勝手にしろっ!でも守ってやる義理なんてこれっぽっちもないからなっ」
「いえ・・守ってもらおうなんて・・・ただ恩返しがしたいのです」
こうして私は♂ローグさんについていくことにした。ぶっきらぼうで口の悪そうな人だけど。
この人は信用しても大丈夫だと思ったから・・・
「でもあんた毒は消えたがその傷決して浅い傷じゃねえぞ、どっか安全なとこで休んで治療
 しないとな」
「え・・・でも」
「あーいーよいーよ、子守りのついでだ。ガキ連れ出したら安全な場所探すぞ」
215名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 20:20 ID:er25kIog
♀アチャ殺そうと考えてた人がごめんよ、♂ローグの解毒ネタ使いたかったんだ
216名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 21:57 ID:YQYL/Gh6
63 闇の中で

「・・・神様・・・助けて」

薄暗い洞窟の中で♀アコライトは蹲りながら必死に神に救いを求めていた。
皮肉にもその神の等しい存在が殺し合いをさせているのだったが・・・

「誰か」

会いたい、でも。
GM秋菜の提示報告の中でこのゲームに乗っている人がいる。
その人たちは最初に集められた時、
不安で脅えていた自分を励ましてくれた♂アーチャかも知れない。
一人冷静に秋菜だけを見つめていた♀剣士が乗ったのかもしれない。
皆、優しそうに感じた・・・だけど。

「誰も信用できない・・・」

実際に殺し合いがあったのだ。
数人の人間が死に、今だそのゲームに乗った人たちは、
普通の顔して新たな生贄を探しているのかもしれない。
それが判らないから。

「・・・誰にも会えない!」

大きくかぶりを振った瞬間。傍らに置いていた支給青箱の一つに体が当たり、
辺りに乾いた音を立てながら箱が開きながら転がる。

「ヒッ!?」

その音に滑稽なほど体を震わせ、辺りに脅えた目を走らせ、
改めて、自分が支給された箱のことを思い出す。

「・・・何か役に立つものがあるかも知れない」

何かして気を紛らわせないと心が壊れてしまうかも知れない自分がいるから。
でも、武器が出てきたら? 出てきたものが外れだったら?
そして、支援型のアコライトである自分に殺し合いなんか出来るのかだろうか?
そして中から出てきたものは。

「食べ物・・・」

色取り取りの果実や野菜。お菓子等が箱には詰まっていた。
そしてその上には一枚の紙が置かれていた。

[とっても新鮮でおいちい!ヽ(*'ω')ノ 食材ですよぉーわぁいらっきーヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい♪
でも、この中には一つだけすぐに人を殺せちゃうお薬が入っていますからねー♪ |)゚0゚(| ホェー!!
これを使って力の弱い人( ´,_ゝ`)プッアラツイワライガ
でも上手くすれば凄いことになっちゃうかも!? ウキウキ♪o(^-^ o )(o ^-^)oワクワク♪]

「・・・毒?」

<♀アコライト 青小箱一つ 青大箱→食料系回復アイテム各種一つずつ
内一つだけ致命的猛毒が含まれている>

(現在位置:砂漠の洞窟)
217名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 22:00 ID:YQYL/Gh6
バトロワの醍醐味でもある疑心暗鬼の種! 不和の種になりうる猛毒仕込食料ー
毒ネタは使われていたけれど使ってもいいかな・・・
現状の結束の力など破壊してくれるわー
218名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 23:35 ID:PJNqEN2w
♂ローグ…惚れそう
219名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 23:46 ID:9G.BhWnU
漏れとしては♀剣士と♀ローグに惚れそうだな
何気に♀キャラがいい感じ
220名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 23:47 ID:/tinHDc2
書き手が書きやすいように今の状況を適当に羅列。
適当なので間違っていたらゴメンナサイッ!

♂アコ、♂ケミ、深遠の騎士子→同じ地点に留まっている、発展待ち。♂ケミと♂アコは
 ゲームに乗る気がなさそう。深遠の騎士子は♂シーフを殺害した。
♀アコ→単独で砂漠の洞窟に潜んでいる。ゲームに乗り気なのかは不明。
♀商人→単独行動中。♂ハンターを殺害し、♀アーチャー達も殺そうとした。
 ゲームに乗っている。
♂アサ→単独行動中。♀プリと知り合い?ゲームには乗っているが、
 ♀プリを守ろうとしている。
♀アサ→単独行動中。ゲームには乗っている。
♂プリ→単独行動中。あまり乗り気ではないがゲームに乗っている。
♀プリ→一人で祈り中。ゲームに乗る気は無い。♂ローグとは知り合いになった。
♂ローグ、♀アーチャー→ともに行動中。ゲームに乗る気は無い?
 ♀アーチャーは負傷中。
♀ローグ→単独行動中。♀マジ、♂クルセ、♂GMを殺害。ゲームに乗っている。
アラームたん→単独で♂ローグを待っている。人を殺す気は無い。
♀ハンター→単独行動中。ゲームに乗り気。
♂ウィザード→単独行動中。最後に残った人間を殺す心積もりらしい。バードを殺害。
♂アーチャー、♀セージ、♀ケミ、♀ウィザード→ともに行動中。ゲームに乗る気は無い。
 なにかをやろうとしているらしい。♀ウィザードは禿ちゃんを殺害。
♂騎士、♀騎士→ともに行動中だが弓手から攻撃を受け逃亡中。
 ゲームに乗り気なのかは不明。
♀BS→単独行動中。♂BSと知り合い。♂BSに会おうとしている。
 ゲームに乗り気なのかは不明。
♂BS→単独行動中。ゲームに乗り気と言うか精神崩壊中。♂モンクを殺害。
♀クルセ→単独行動中。ゲームに乗る気は無い。
 ゲームから出るための協力者を探している。
♂ノービス、♀剣士→ともに行動中。ゲームに乗る気は無い。戦いを止めるつもりらしい。
 ♀剣士はダンサーを殺害。
♂剣士→単独行動中。ゲームに乗り気では無い?
♂マジ、悪魔プリ→ともに行動中。♂マジはゲームに乗る気あり?
 悪魔プリはゲームに乗る気は無い様子。♂マジと♂剣士は相方同士。
ときラグ主人公、♀シーフ→ともに行動中。とりあえず仲間を探している。
 ゲームに乗る気があるのかは不明。
DOP→単独行動中。GMに復讐するつもりらしい。
♀モンク、バドスケ→不明。
♀ノービス、♀マジ、♂ハンター、♂商人、♂シーフ、♂セージ、♂モンク、♂クルセ、
バード、ダンサー、禿ちゃん、♂GM→死亡
221名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 23:49 ID:er25kIog
♂GMは一応まだ生きてるはずw
素手で♀モンクと戦ってる最中
222名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 23:58 ID:cmeFcBKs
>>221
♀モンクじゃなくて♀ローグなはず
たしか「死亡確認!」(by王大人)はされてないが絶体絶命状態
というか未だに未登場な♀モンクw
223名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/04/30(土) 23:59 ID:er25kIog
あ。♀ローグだなw
224名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 00:03 ID:xowv7WJE
フェイヨン南から首都西まで走ったのか…凄いガッツだなアチャ子
225名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 00:06 ID:eCMTEnto
64 笑顔と恐怖と


じりじりと照りつける太陽、熱を跳ね返す広大な砂漠。
そんな中を、足取り重く進む一つの影があった。
「うぅ・・・暑い」
支給品の中にあった水は半分まで減り、のどは渇きっぱなし。
赤Pも水分には違いないが、飲む気にもなれない。
そんな状況の中、♀モンクはぽつりと一人、呟く。
生死に関わる危険なゲームだとは思っていたが、まさか砂漠に落とされるなんて思わなかった。
これでは、殺し合い云々の前に野垂れ死んでしまう。
「・・・そんなのってアリ?」
ありだとしたら、かなり情けない。うっかり涙が出そうになった。
せめてオアシスか、そうでなくても休める場所があれば・・・。
とりあえず、この暑さはだめだ。頭がくらくらする。
――と。
♀モンクは前方に、何か黒い影を見つけた。
「洞窟だ!」
やっと日差しを避けて休める場所を発見したと、♀モンクは嬉しそうに洞窟へと走った。

洞窟の中は思ったよりも広く、砂漠にあるにしては、なかなか涼しく快適だった。
日の当たらない奥へと進んでから、落ち着いて休めそうな場所を探し、腰を下ろす。
ようやく安心できたとばかりに、♀モンクはふぅ、と息をついて目を閉じた。
そのときだった。
「きゃっ」
「わっ・・」
突然、すぐ後ろで小さく叫ぶような声が聞こえたのだ。
思わずつられて、♀モンクも声を上げる。
見てみると、そこには両手で口元を覆い立ちすくんでいる♀アコライトがいた。
ずっと泣いていたのだろう、顔にはいく筋もの涙の後が見て取れる。
「ああ・・なぁんだー。アコさんかぁ」
♀モンクは、心底ホッとしたように胸を撫で下ろした。
それを見て♀アコライトは、ぱっと顔を上げる。
ずっとこの洞窟に一人でいた彼女は、誰かに会いたくて仕方がなかった。
心細さと恐怖の中で、誰かにメッセージを送ってみようかという誘惑にもかられたが
結局誰を信じていいのか分からず、ここで一人蹲っていた。
そんなときに現れた、この♀モンク。おなじ聖職者だということもあり、
♀アコライトにとっては、まさに待ち望んだ人物だった。
「わ、わたし、ずっとここに一人で居て・・・すごく、怖かったんです。
 よかった、同じ聖職者の方に会えるなんて」
最後のほうは、ほぼ安堵のため息と同時だった。
対する♀モンクのほうは、そうかぁ、と♀アコライトを気遣い頷いてみせる。
「あたしもね、気が付いたら砂漠に一人で居て、心細かったんだ。
 おまけに暑いし喉は渇くし・・・周りも警戒しなきゃだし」
言って、♀モンクは憂鬱そうにため息をつく。
ほんとうに憂鬱なのは、目の前の♀アコライトすら信じることが出来ない状況なのだが。
現に、今でも彼女は警戒している。
弱気なこの♀アコライトが、突然襲い掛かってくる事だって、十分あり得るのだ。
「・・・GMの放送で変なのまで流れてきて、もう気が気じゃなかったよ」
♀アコライトは、大きく相槌を打って♀モンクの近くに座った。
その様子を、♀モンクが控えめに横目でちらりと伺う。
「ここから帰れるのかな・・・」
弱気に呟く♀アコライト。手は、首もとの冷たい金属を触っている。
「うーん、どうだろうね。生きて帰れればいいけど・・・
 あ、あんまりそれ触らないほうがいいよ。なんかヤバそう」
生きて帰れれば。その言葉を口にした時、散々迷っていた♀モンクは、ついに小さく決意した。
♀アコライトはそれには気づかず、こんな状況の中でも
あくまで楽天的な喋り方をする♀モンクを見て、思わず小さく笑ってしまう。
「ん?なになに?」
きょとんとした顔をしてみせる♀モンク。
普段なら一緒になって笑うのだろうが、今はそれどころではなかった。
正直に言うと、今目の前で笑顔を見せている♀アコライトが怖い。
どくんどくんと気分の悪い音を響かせる心臓を意識しながら、
彼女はそっと、自分の鞄の中に手を差し入れた。
なんでもないです、と笑いながら言う♀アコライトは、もちろんそれに気づかない。

「生きて帰るには・・・。二人一緒に帰れないのが残念だね・・・」

言うや否や、♀モンクは立ち上がり、手にしたメイスを♀アコライトの頭めがけて振り下ろした。
♀モンクの目には、戸惑いと怯え、そして高揚感が同時に現れている。
ついに、やってしまった。もう後には引けない。
「な・・・なんで・・・」
わけが分からずに泣き始める♀アコライト。
最初からずっと騙されていたのだろうか。おなじ神に仕えるものなのに・・・。
「・・・ゴメンね、あたし・・・」
言って、♀モンクは恐れを振り切るように目を強く閉じた。
♀アコライトの蚊の鳴くようなの呻き声は、もう彼女の耳には入らない。
「ごめんなさい、アコさん・・・神よ、お許しを・・!」
♀モンクはそのまま二度、三度とメイスを打ちつけた。
痙攣していた♀アコライトの体が、完全に動きを止めるまで、何度も。


はっと我に返った♀モンクは、目の前の屍を見、震えながらずるずると後ずさる。
目の前が真っ黒だ。手には血の付いたメイスを持ち、体には大量の返り血を浴び・・・。
――こうするしか、なかったんだ。
真っ白になった頭の中で、呪文のように繰り返す。
――そうでなければ、こっちが殺されていたかもしれない――。

♀モンクは押し黙ったまま、ガクガクと震える手でアコライトの持ち物を自分の袋の中につめた。
食料系回復アイテムがたくさん手に入ったことにより、少しだけ安心する。
その中に猛毒の入ったものが含まれているとも知らずに。
物をすべて詰め終わると、♀モンクは逃げるように洞窟の外へと走っていった。


<♀アコライト死亡 残り39人>
<♀モンク クラブ1個、食料系回復アイテム各種(うち一つに猛毒入り)、小青箱2個、赤P、食料>
226名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 00:12 ID:OhaLI4eY
ん、首都西に♂ローグ達いたのかね?もともと森にいてそこからあまりはなれて
いないところにいたという事だったのでローグ達もフェイ付近にいたと思ってたのだが
227名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 00:21 ID:eCMTEnto
♀モンクの持ち物クラブじゃなくてメイス・・です(´・ω・)

♂ローグは兄貴エリア↑の海に落ちたのだったような。
228名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 00:34 ID:OhaLI4eY
↑のエリアから戻って兄貴森に戻ったところにしてもフェイ森から9フロアくらい
離れてしまうな、元気な状態ならこれくらいの移動はたやすいが毒の状態でこれは
さすがにきびしいか?
229名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 00:50 ID:OhaLI4eY
必死でターゲット探したが周囲に誰もおらずいつの間にか兄貴森まで行ってしま
ったということにしておこう(ぉぃ
230名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 00:55 ID:xowv7WJE
標的探しても運悪く出会えずに延々移動

死ぬギリギリで♂ローグのとこに着いたでいいんじゃない?
23159sage :2005/05/01(日) 02:36 ID:BFllzVbI
それより騎士ペアを襲った「弓手」が誰なのか気になりますね…
♂アチャ→非参加
♀アチャ→非参加
♂ハンター→死亡
♀ハンター→弓は持ってなさそう?

♂ローグ→剣型みたい
♀ローグ→短剣型

特別枠からかな…?
232名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 03:36 ID:55oQexXc
バードダンサペアも死亡してるしあと弓を持てそうなのはバドスケ?
233名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 05:31 ID:xowv7WJE
すぐに出せそうな感じなのに何故かROアニメのキャラが一人も出てないな
放送地域が限定されてたからかな?
情報サイトとか見た限りユーファとかいいマーダーになりそうなんだけど
234名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 10:41 ID:7jD/Yapw
65 トリガー

(やっぱりこんなんじゃ当たらないか…)
♀ハンターは手元の木の枝に蔓を括りつけただけのシロモノに目をやり嘆息した
見ての通り精度は最悪で掠りすらしてはいない、たとえ当たったところでたいした手傷にはならないだろう
ただ、本命は二人の騎士が追い立てられている先に仕掛けられている地雷原だから今のところは計算通りではあった
(罠を使いきるのは痛いけど、それで騎士二人仕留めれるなら万々歳かな…)

「なにをぐずぐずしている!?早くはし……れ…」
と、♂騎士を急かそうと振り向いて叱責するがその言葉は最後まで続かなかった
「騎士子たんのぱんちゅ(*´Д`)ハァハァ、騎士子たんのふともも(*´Д`)ハァハァ」
遅いのは当然だった人間は四つん這いになって走るには向いていないからだ
「この大馬鹿者がぁぁぁぁぁぁ」
「あああ、白いものがあwせdrftgyふじこ」
ひゅ!
「しまった!」
蹴り飛ばした♂騎士の背中に矢が迫っていた
カン!
「へ?」
一応は騎士の制服というものにも防御機能はある、だが彼らが普段身に着けている武具から比べると薄皮一枚にも劣るシロモノなはずである
それすら貫通できず弾かれるということは……
「……」
「騎士子たんの踵落とし(*´Д`)ハァハァ」
「おい…」
「もっと蹴ってもっと蹴って」
「……ああ、後で好きなだけ蹴ってやるから。それより今は」
あからさまな殺意を向けられてそれを看過するほど♀騎士はお人よしではない
「反撃の時間だ」

<♂騎士・♀騎士:共に撤退停止>
<♀ハンター:手作りの弓獲得>
235wikiの人 ◆.Sa.oFM0SYsage :2005/05/01(日) 13:04 ID:F7ZYl2D.
商人とこのNG関係で、自分で思ってる作品とナンバリングなんですが。

>>192 56話
>>194 NG
>>197 57話
>>199 NG
>>205 58話
>>208 59話
>>209 60話
>>214 61話
>>216 62話
>>225 63話
>>234 64話
ってことでいいんでしょうか?なんかずれてる気がしたんで・・・


個人的に♀ローグが好(ry
236名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 13:34 ID:L/4VYLMA
ユーファは洗脳されて一時期マーダーになってたね。
ROアニメでマーダーになりそうなのはキーオとゼフェルか。
237名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 14:22 ID:0yaIIdDw
ユーファはいいゼフェル先生を出せ!!
238名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 14:25 ID:398XS96I
>wikiの人 OKだと思われますよー
後ROニメは私、見てないのでつよ…ほかの人まかせです。
そして、NGと本編投下、と。
239名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 14:26 ID:398XS96I
 NG遭遇


 俺だ。ローグだ。
 今、俺はどういう訳か磯臭い海岸の、フナ虫なんかが這い回ってやがる岩陰に身を隠してる最中だ。
 一難去って又一難…どうも最近災難に見舞われてばかりでいけねぇ。天津でオハライとやらでもやってみるか?

 それは兎も角として。俺は、自分の目と鼻にはそれなりに自信がある。
 ガキの頃から、余所者や嘘を嗅ぎ分ける鼻と盗品やらの良し悪しを見分ける目は鍛えられ続けてるからな。

 で、だ。問題はここからだ。

「そこに隠れてるの誰なんだい? 取って食やしないから出てきなよ」
 岩影に隠れている俺と子バフォに、そんな言葉が朗らかに投げられた。
 喋っているのは、同業者の女。そいつからは、プンプンと匂ってきやがった。
 …嘘の臭いだ。生臭ぇ匂いは潮風に紛れてもな、それだけは直ぐに判る。
 それから、こういう場面で嘘をつくような奴は、経験則からして間違いなくヤベェ。

 さて…しかし、どうしたもんかね。何しろ相手が相手だ。
 ローグが使う手口ぐらい、当然だが熟知してるだろう。
 嘘。裏切り。口先三寸の騙し合い。どれもこの職業の得意分野だ。
 そして、その女ローグは、間違いなくこの類の人間としては優秀な部類に入るようだった。

「焦らさないで、意地悪ねぇ。来ないならこっちから行くよ?」
 うるせぇよ、勝手な事言いやがって。…しかたねぇ。腹、括るか。
 こっちを見ている子バフォに、相手の方を示して簡単なジェスチャーを送ってから、小石を二つ程拾い上げた。

 俺が出した結論は至って単純。迎撃だ。
 まぁ、俺がそういったのが苦手な、単なるチンピラだってのもあるが。
 ゆっくりと近づいてくる足音。慎重に飛び出すタイミングを計算する
 一、まだ遠い。二の、後少し。…三。良し。

「誰が手前ぇなんぞ焦らすかっ!!」
 立ち上がり様、怒鳴りながら握っていた石ころを二度、投げつけてやった。

「!! チッ!!」
 一瞬驚いた様な様子を見せたものの、飛び退いてあっさりと牽制の投石を回避する。
 俺は、その隙に岩陰から飛び出ると、♀ローグへと走った。

「シィ…ッ!!」
 僅か数秒の時間が過ぎる。走りながら、体重を乗せずに抜いていたツルギを突き出した。
 金属音。しかし、その一撃は、短剣の腹でいなされる。
 ここまでは牽制。避けられて上等だ。

「せっかちさんは嫌われるよっ、と!!」
 そしてそのまま、岩場の上を蹴ってこちらの懐に飛び込みつつ、♀ローグが言う。
 反撃とばかりに、即座の横薙ぎの一撃。なんとかツルギで受けとめる。

 その通りだよ。俺の持つツルギの様な長い剣は、リーチに優れる反面、踏み込まれると弱い。
 だから、短剣で効率的に制圧するには、近距離に飛び込んで押し捲るのが一番手っ取り早い。
 手前ぇのやり方は正解だ。だがな。剣ってのは、何も刃だけが武器じゃねぇ。

 うまいこと誘いに乗ってくれてありがとよ。
 …正解を引っくり返す裏技って奴を見せてやらぁ。

「残念だなぁ。俺ゃ、元から嫌われてるんだよっ!!」
 俺は、只でさえ縮まっている間合いで、更に一歩踏み込んだ。
 そして、添えた右手を軸に、捻じ込むようにして、殆ど密着していた♀ローグの腹に思い切りツルギの柄尻をカチ上げてやる。
 しなやかな腹を、鉄の棒でぶっ叩く感触が手に伝わってきた。

「ぐっ…」
 呻き声。しかし、目を見開いたかと思うと、そいつは腰を深く沈ませた俺からバックステップで一気に飛びずさった。
 …スゲェ奴だな、おい。俺がモンクから『覚えておいた』アレをこの状況で読みやがるか。
 その瞬間、俺は腹の底で素直にこの女ローグに感嘆していた。

「三段掌っ!!」
 一瞬遅れて掌打が、奴さんが居た場所を一呼吸の間に三度薙ぐ。
 避けられたが、まぁ、上出来だ。この一合の間に逃げ切る時間は十分確保出来た。
 こいつをこれ以上相手にするのは背負うリスクが大きすぎる。…種を見せた手品は二度は通じねぇだろうしな。

「逃げるぞ山羊!!」
 決断すれば、行動は早い。飛びずさった♀ローグに俺は背を向けて、高速の攻防に介入できなかった子バフォに叫ぶ。

「承知…っ!」
 そして、走ってきたそいつを引っつかんで抱えると、身を翻していた俺は、アクラウスも真っ青な速度で逃げだしたのだった。
 …クソッタレ。どの道、強制的にあの糞スミの森に行くしかなくなったじゃねぇか。


<♀ログ変化無し><♂ログ&子バフォ=>隠れ家目指して移動>
240名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 14:28 ID:398XS96I
 66お医者さん


 母さん。父さん。兄さんに妹。お元気ですか?
 便りが無いのは良い便り、という言葉もありますが、懲りもせずに、又手紙を書く僕をどうかお許し下さい。

 さて、話は変わりますが新しい友人が出来ました。
 少し変わったところも二つか三つ、もしくはそれ以上ありますが、多分いい奴です。
 助祭をしているそうで、僕よりも年下の少年です。

 しかし、彼のことは、簡単な紹介に留めたいと思います。
 それよりも、僕にとっての重大な問題があるからです。

 女性の問題です。こういう風に書くと、血気盛んな父さんと兄さんは僕を問答無用で殴り倒し、
一方の妹と母さんは、余りの衝撃を受けて泣き出してしまうかもしれませんが、それは激しい誤解です。
 正しくは、『怪我をしている女性の問題』です。
 僕と、サカ…もとい、友人の前に、彼女は横たわって荒い息を吐いています。
 錬金術を学ぶ過程で、多少は医学も学んだ僕です。そして、丁度都合のいいことに大量のハーブもあります。

 ですが。ハーブを使った薬、或いはハーブそのものの用法は二つ。『塗る』か『飲む』。
 この二つのどちらかです。どちらかしかないのです。
 そして、彼女は一向に眼を覚まさず、そしてその傷は結構深そう。見た感じ。
 喜んでません。喜んでませんよ!?僕は。決して小躍りなんてしてません。
 これは正当な医療行為!!間違いない!!父上様、兄上様、今、私も貴方達と同じく男になろうとしています…やったぜっ!!

 首都では、少しずつ熱くなってきている今日この頃。
 そちらも変わりなく、平穏無事であることを遠い空の下から祈っています。

 かしこ。


 …どごん!!そんな鈍い音が、暮れなずむ森の中に響く。
 ずきずきと、後頭部が激しく痛む。原因は、逆毛の打撃だった。

「うはwwwwwwエロネタwwwwwwイクナイwwwww不潔wwwおkkkkkkkk?」

「ア…アイアイ・サー」
 声に出していたようだった。ツッコミに対する反射的な返答。けれども、半分は事実な訳で。
 …むしろ見殺しにするのが一番無難なのだろうが。
 だがしかし。男として、また医学を齧った者として。
 このような美しい人を見殺しにできるだろうか、いやできない。
 魂的に負けてしまう。何かに。

「そうだ!!俺は、治療してさしあげるんだ!!」

「ヒールwwww」
 僕を差し置いて、逆毛が癒しの奇跡を行使する。

「…」
 ああ。そうなのか。やっぱりそうなのか。俺は、所詮しがないホム待ちのアルケミなのか。
 逆毛よ、運命に翻弄され続ける哀れな子羊とでも俺を哀れみたいか?
 全身を無力感が蝕んでいく。

「wwwww?」
 と…何故だか、逆毛は手のひらを女性にかざしたまま、停止する。
 更に何度か、『ヒールwwwww』と繰り返すが、女性の怪我は一向に回復する気配もみせない。

「どうしたんだ?」

「うはwwwwヒール全然効かないwwwwwっぅぇ」

 一瞬の間。それは、随分と長く続いたような気がした。
 それから、一言呟く。何処か、喜色が滲むのが押さえられない。

「俺の出番が…やった、俺、アコに勝ったよ…っ」

「wwwwwwww」
 逆毛が、こっちを見ている。疑ってるようだった。
 …何となく、それ以外の色も見えるが、気にしない。
 だがしかし。だがしかしだ。

「これは正当な医療行為だ…心配するな」
 言って、女性の纏った黒い甲冑の装甲を一枚一枚外していく。
 しかし…その過程で、下心は見事に吹っ飛んでいた。

「…酷い」
 まず、眼を引くのは腹に負った傷跡。
 そこだけ、何かに打ち抜かれたかのように甲冑の下の服が焼ききれ、火傷と打撲痕が、酷く痛々しい傷跡を残している。
 他にも、服にはあちこちに鉤裂きがあり、その下の肌は酷く切り裂かれ、血を滲ませていた。

「誰wwwがwwwwやったのwwwwかなwww」

「知らない」
 さっきまで、このあたりでは全く争いの音が聞こえなかった。
 つまり、何処か別の場所からこの女性は命からがら逃げ出してきたのだろう。
 …むしろ、自分も逃げ出した方が良いのかもしれない。
 少なくとも、『こういうマネ』をする奴が居るのは確かだろうし、
そいつが、この女性にトドメをさそうと追って来ないなんて保障は何処にもないのだ。

「wwwwwww?」
 逆毛に見守られつつも、急に現実的な思考になり、考えあぐねる。
 見殺しにするのも一案。助けるのも一案。

 だが、その天秤の片方に『コイントス』という重石が載り、更には『煩悩』という重石が乗る。
 一瞬で、天秤の均衡は脆くも崩れ去った。元々捨て鉢同然だ。これ以上どうして状況が悪くなりなどするだろうか。

 そして、鞄の中から、乳鉢を取り出すと、白ハーブ、それから緑ハーブを混ぜて摩り下ろし始めた。


 …


 夢だ。
 私は、夢を見ていた。
 何のことはない。平凡な、日々の暮らしの夢だ。

 何時もの様に、古城を巡回し、やってきた人間達と戦う。
 剣を手に、槍を手に。愛馬の背に乗って、戦場を駆ける。
 剛剣。無双。ある一つの武芸の極み。
 それは、私の日常の一側面。守護者としての。戦士としての貌。

 夢の形が、崩れる。崩れて、たゆたった後に再び像を結ぶ。

 何時もの様に、戦いを終えた後は、同僚達と語らう。
 不届き者のレイドリック二人に、何時もの様に渇を居れ。
 優しいオートマタの淹れた紅茶を飲む。
 時には、紅い服の司祭に翻弄され、また、とある方の娘と友情を深める事もある。
 それは、私の日常の一側面。古城に住まう者としての貌。

 けれど…どうした事だろう?
 不意に、それらをさえぎって一つの姿が現れる。
 それは。

 …内藤?
 同僚でもある、逆毛の深淵の騎士だった。
 何時もの様に、馬が嘶くが如き声を上げている。
 只…何時もとは少し、様子が違うように見えるのは気のせいだろうか?

 まぁ、構うまい。内藤は、いつだって内藤なのだろう。
 何だか、お腹の辺りが、ひんやりとしてとても気持ちがいい。
 ああ…このまま眠り込んでしまいそ…う…

 夢は、そのまま途切れた。


<深淵の騎士子 所持品:折れた大剣 首輪付き 昏睡中>
<♂アコ 変化なし>
<♂ケミ 治療中 白ハーブ&緑ハーブ10枚くらい使用>
241名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 17:26 ID:UhioSkqQ
66 犬の首輪


「もう一つの箱からこんなものが出るなんてね――ま、諦めなよGMさん」

頑丈なロープの束を両手に持ち、♀ローグは可笑しそうに言い放った。
その足取りは軽く、この異様な光景をひときわ際立たせる。
――くそっ・・バルムンさえあれば・・・。
もう何度目かになる台詞を心の中で呟きながら、♂GMは自分を騙したGM秋菜への恨みをつのらせた。
彼は今、森から砂漠へと続くMAPを、半ば強制的に歩かされている。
腕、首――歩くために必要な足以外は、全てロープで固定され、
背中には♀ローグ愛用のダマスカスを突きつけられて。

逃げようにも、逃げられない。
首のロープは、ちょうどGM秋菜のつけた首輪に引っかかる形で巻きつけられている。
逃げようとしてロープを引っ張れば、♀ローグが手を下すまでもなく勝手にBAN、ということだ。
楽天的なようでぬかりない♀ローグの手に、♂GMは絶望的な表情を浮かべる。
今、こうやって歩いている間にも、彼女の頭の中では一体どんな殺人計画が練られているのか。
自分の行く末を知らせられないまま――いや、行く末などはとうに知れている。
肝心なのは、その方法なのだ。
素手で殴りかかったあの時、その場で殺されていたほうが、まだマシだったかもしれない。
――命乞いなんかするんじゃなかった。
♂GMは激しく後悔した。


あの時。
待ってくれ、と叫ぶ♂GMを縛り上げ、♀ローグは一言「高台に行こう」と言った。
「死体を運ぶのは一人じゃきついからね。自分で歩いてもらうよ」
楽しそうにそう言った♀ローグの目には狂気。
表立っては見えないが、それは確実に♀ローグの奥深くに宿っていた。
「秋菜め・・・精神に多少細工したってのはこれのことか」
低く呟く♂GMの言葉を無視し、♀ローグは彼を無理矢理立ち上がらせる。
犬の散歩みたいだねぇ。そんなことを言って笑いながら、自分の前を歩かせて。
まさか、秋菜は最初からこのつもりで自分をここに送ったのだろうか。
最初から、参加者に殺させるつもりで。
「ビクつかなくても大丈夫だよ。まだまだ、すぐには殺さないから」
微笑む♀ローグに、GM秋菜の残酷な笑みを重ね、♂GMは背筋をぞくりとさせた。


「さて、到着っと」
不意にそんな声が聞こえて、♂GMはハッと我に返った。
到着――では、いよいよ始まるのだ。
「その白い服見てるとね、どうにも気分が悪くてさ」
無防備に伸びをしながら、♀ローグは言う。
参加者は皆、強制的にGM秋菜につれて来られた。
秋菜と同じ立場である♂GMに嫌悪感を抱くのは、ごく当たり前のことだ。
「そうだ。殺す前に一応聞いておくよ」
♂GMにゆっくりと近づき、♀ローグは囁いた。
「・・・あんた、私をここから元の場所へ戻せる?」
唇が触れそうなほど顔を近づけられ、♂GMはやや戸惑う。
「無理だ・・・ここは秋菜しか好きに扱えな――」
「そ。じゃぁ用はないね」
♂GMが全て言い終わらぬうちに、♀ローグはいとも簡単に決断を下した。

「その首輪。私にもついてるけど――これを外そうとしたらどうなるのか、見せてもらうよ」

言って、彼女は♂GMの体のロープを解いてゆく。
首輪に巻きついたものと、腕を固定したもの以外は、全て。
♂GMは崖の際まで連れてこられ、彼に巻きついたロープの反対側は、近くの木に括り付けられる。
これから何が起こるのか、見えた気がした。
「・・クソっ・・・!」
最後の抵抗とばかりに、♂GMは固定された両腕で、♀ローグに殴りかかった。
さすがに油断していたのか、腕は完全にかわされることなく、彼女の肩元をかする。
「っく・・・往生際が悪いね!」
♀ローグは、ほぼ身動きの取れない♂GMの鳩尾を、拳で強く殴りつけた。
そしてそのまま、有無を言わさずに崖下へと蹴り落とす。


一瞬、目の前が真っ白になるぐらいの閃光が走った。

続いて、焼け付くような匂いと、耳を裂く轟音。


あたりが静まり返るまで、♀ローグは両腕で頭を庇う姿勢で固まっていた。
音が消えたのを確認し、ゆっくりと目を開く。

あたりには砂煙が舞い、地面は焼け焦げ、それは酷い有様だった。
あと少し、自分と♂GMの距離が近ければ、巻き添えを食らっていただろう。
「はは・・・っ。やばいね、これは・・・」
半分呆けたように、♀ローグは呟いた。
はっと気が付いて手元のロープを手繰り寄せると、先は焼け焦げ、今でも燻っている。
崖下を覗くと、そこには♂GMのものだと思われる屍が、
いくらかの肉片になり、シュウシュウと音を立てて横たわっていた。
「血は残らないってわけね」
少し残念そうに、♀ローグは言う。
そして素早く残りのロープを巻き取ると、鞄に詰める。
あれだけの光と爆音だ。人が集まってくるかもしれない。
♀ローグは、小走りでその場を後にした。


<♂GM死亡 残り37人>
<♀ローグ ダマスカス1個、小箱→ロープ、プレート1個、ロザリオ1個、赤P食料>
242名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 17:28 ID:UhioSkqQ
またもや趣味の悪い狩り方をしてm(ry
今回は相手が♂GMということなので、少々違った感じにしてみました。

実は原作を読んでいないので、首輪を取った時の爆発?は完全に妄想です。
・・・申し訳ない・・・orz
243名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 19:46 ID:L/4VYLMA
原作だと首輪の爆発は手榴弾程度だったね。首から上が吹っ飛ぶ程度
244名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/01(日) 19:57 ID:L/4VYLMA
まあ原作そこまで真似しなくていいんじゃないのかな。原作だと生存者
二人しかいないという悲しい結末に終わってるからね
245名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 00:07 ID:EmWZk5ZE
遊び好きのGMってことでそれぐらいでも面白いんじゃまいか?
逆にうまく使えば武器になるってことで
246名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 01:46 ID:7srAfYSs
「アラーム、何処に居るんだ…」

バドスケはゲームが始まってからずっとアラームを探し走り続けていた
夜の闇が落ちてからもう随分時間がたった
もしかしたらどこかで一人孤独に泣いているかもしれない
いや、もうすでに誰かの犠牲に……

「余計なことは考えるな、今はまずアイツを見つけることが先決だ」

だが探索の道中、幾つもの遺体を見つけた
無残に下半身が吹き飛んだ死体、絶望に表情を固まらせたままの死体
激しい衝突でもしたかのようにほとんど肉塊のようになった死体もあった
アラームがその仲間入りをしていないとは言い切れないのだ
だがそんな道中で、真新しい簡素な墓を見かけたときは多少の驚きと共に嬉しさがあった
こんな狂ったような戦いの場において、まだ人間らしさを残せる人間が居たのだと
そんな人間がいるのならばあの少女が望む『楽園』にも、何時か辿り着けるかもしれない

「だが、そのためには」

そのためには殺し尽くすしかないのだ。そんな優しい人間であろうとも
だが、あの少女に他人を殺すことは、絶対に出来ないだろう
ならば自分がアラーム以外の全員を殺し、その後自分が死のう。それならば生き残るのはアラームになる

「怒られるだろうな、アラームに」

決意と共に握り締めた楽器は武器と呼べるほど頼りになるものではない
しかしそれでもやるしかないのだ、彼は


やがて街道を駆けるバドスケの前に、人影が見えてきた

<バドスケ 所持品:マンドリン、アラーム仮面>
247名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 01:49 ID:7srAfYSs
ごめん、アラームスレ初期しか見て無いからバドスケさんがこれでいいかよくわかんない

>>242
この爆発力なら色々面白いネタに使えそう…ぐっじょぶです
248名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 02:54 ID:KZLpVR2E
っていうかバドスケって何?
249名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 03:07 ID:7srAfYSs
>>248
参考スレ張り忘れてたorz

【アラームたん】時計塔物語 in萌え板【12歳】
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1107405841/l50
250名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 11:32 ID:E5HfJtiw
68 状況が違えば或いは

(やれやれ、まいったな…)
♀剣士は戸惑っていた
その気配を察したか♂ノービスが心配そうに見つめている
「どうしたんですか?師匠」
戸惑いの原因はこれである
「なあ少年、その『師匠』というのは止めてくれないか?」
あまりにもあまりすぎてこそばゆいのだ
無論♂ノービスからすれば生きる術を学びとる数少ない相手なので『師匠』の
呼称はあながち間違いではないが
「だったら師匠もボクを『少年』と呼ぶのは止めてください」
思わぬ反撃に♀剣士はキョトンとした顔になる
「…ぷっ、はははは。それは無理な相談だ私は君を『少年』としか評することはできない」
「でしたらボクも貴女の事は『師匠』と呼ぶ他ありません」
「ならば譲歩するしかないようだな」
「そうですね」
そして二人は一頻笑った
そう、仲の良い姉弟の様に

<♀剣士&♂ノービス 現状変わらず、移動中>
251名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 13:13 ID:70hzJDH2
首輪ネタ先に使われてしまったか…残念っ!
自分は、首輪の中から刃が飛び出してきて、
首がすっ飛ぶ、というのを考えてますた。

しかし、ここでふと思ったんですが、萌えスレからの人とか
ROニメからの人って、
一応簡易的な紹介とかしたほうがいいかも、と思ってみるtest。

投下後、まとめてみまつ。
252名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 13:14 ID:70hzJDH2
 69 DOPEL

 …二人は、何処に行ったのだろう。
 結局、しばらくしても姿を顕すことのなかった少女達の事を、♂剣士はぼうっ、と考えていた。
 既に、時刻は夕闇を孕み始めている。黄昏の世界は、何処までも金色だ。

 見捨てられたか。それとも二人の身に何かがあったのか。
 或いは、他の何かか。
 判断の基準は、ようとして知れない。
 判らない。全てが。何もかもが。

 それは、その何かは。自分の知らない何者かは、自分にも牙を向けているのかもしれない。
 恐ろしい。恐ろしい。此処に居る事が。歩き始める事が。人を知る事が。そう、全てが。
 恐怖は伝染し、恐怖は汚染し、恐怖は拡大する。

 あるいは、♂剣士はその時既に狂い始めていたのだろう。
 それ故に彼は、夕日に染まる平原にその幻想を見た。

「…ぼくが、いる」

 彼が、彼の前に居た。
 黄昏を背負った『彼』は、体を影のヴェールで包んでいる。

 それはもう一人の自分。
 それは同じ姿を取る者。
 それは主に成り代わる者。
 それは手に巨剣を握る鏡像。
 それは…ゲフェンの魔王。

 その幻想は、こう呼ばれる。
 即ち、ドッペルゲンガーと。


 <♂剣士 SUN値下落中(狂気に蝕まれ始めてる) DOPと遭遇。>
253名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 13:15 ID:70hzJDH2
 70道の途中

 夜の帳がすっかり降りた森。その中を三つの影が進んでいる。
 大きいのは悪漢。中くらいのは弓手の少女。小さいのは子バフォ。

「…お主、本当に道覚えておろうな?」
 これで既に何度目かになる疑問を子バフォが投げる。

「…いい加減しつけぇな手前ぇも。そこの大きな岩とか、目印になるもんとか利用してちゃんと覚えてるっつーの。…もうちょいだよ」
 その言葉に、辟易しながらローグが答えて、近くにあった巨岩を指差す。
 因みに、『もうちょいだ』という台詞は三度目だったりする。

 海岸を去ってから、終始この具合の一人と一匹に、♀アーチャーはそこはかとなく先行きの不安を感じていた。
 ♂ローグも、言ってる事は事実なのだが、もう歩き始めて随分になる。子バフォの言葉ももっともだった。
 距離感については、怪我をして体力が落ちていることもあるのかもしれなかったが。

 さりとて…雑談でもして不安を紛らわすにも、どうにも話しかけ辛いのだ。
 今、下手に喋ればきっと、先ほどのお礼を口にしてしまうこととなるだろう。
 まさか、何時までも礼を言い続けるわけにはいかない。弓手の少女は、それ程に恥知らずではない。
 そして、もう一点ある。
 確かに、彼等は命の恩人だ。だが、同時に毒が抜けて冷静になってからその時の言動を思い返してみると…背中が、非常にむず痒い。
 これは仕方の無い、仕方の無いことなのだが、やはり安全になってから思い出すと恥ずかしい。うん。
 我ながら身勝手な考えだけれど、と少女は思う。

「アーチャー殿、どうなされた?傷がいたむのか?」
 子バフォに尋ねられて、慌てて首を振る。まさか、自分の言動を思い返してむず痒くなっていた、などと言える筈もない。

「…あのな手前ぇ等、ちったぁ気ぃ張っとけ。この辺にゃ、確実にやる気になってる奴が潜んでるぞ?
ヘマしでかした時のフォローなんざ俺は絶対ぇしねぇからな」
 呆れた様な調子で、そんな二人にローグが言った。

「あの鍛冶師のことか?」

「そうだ。あの糞スミだ」

「確かに、出くわすと不味いであろうな。我等には正直荷が勝ちすぎる脅威だ」
 子バフォが、表情を曇らせる。その様子に、弓手は心を引き締めた。
 そうだ。まだ、安全な訳じゃあない。やる気の人間が近くにいるのだ。
 その時…悪漢が突然何か思い出したかのように、立ち止まる

「そういやよ…お前、仲間にだまされた、とか言ってたが、そいつは一体誰だ?」
 騙されるこたぁねぇだろうが、そういう奴には先手を打てるに越したこたぁねぇ、と続ける。

「♀商人よ。商人って言うより、むしろ詐欺師っていった方がいいかもしれないけどね」
 若干の恐怖と、大きな怒りを込めて、そんな言葉を口から吐き出した。

「違ぇねぇな」
 悪漢は、肩を竦めて弓手の返事に応えた。そして、再び歩き出す。
 …夜の森を進む彼等の旅は続く。


<♂ログ&子バフォ、♀アチャ 状態変化無し 隠れ家に向ってる途中>
254名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 13:48 ID:70hzJDH2
トリアエズ、大まかな説明、まずは時計塔スレ分だけ投下しときます。
細かい所が気になったら、スレを見ていただけるとありがたい。
他のスレの説明文は…少し待ってください。
GM明けないとネットの工事が来ないんです。
ネットカフェからなんで、制限時間ががが。

時計塔スレ

アラームたん
以下説明
12才。女性。アラームの中の人。
アルデバランの時計塔では通常の自動操縦アラームとは別に彼女の乗機が存在するそうな。
尚、他にも荒武隊という筋肉軍団が操ってるアラームも存在するとか。
勤務時間は朝方〜夕方くらいまでがアラームたん。夜〜朝までが荒武だそうです。
見た目は、グーグルでくぐるべし。画像が存在します。
性格などは…< ttp://www.alarm.sakage.jp/tarot/ss/alarm.htm >とスレ参照。

ここから先はスレでのバックグラウンド的存在ですので気にいらなければスルーよろ。
FA(ファイナルアンサー)は存在しない、というのがこのスレの主張でもありますので。

時計塔はそもそも地楽委が人と魔物が共存する「楽園」と言う物を作ろうとした過程で出来た物であり、
アラームの中の人は、その実現を強く信じているそうです。
ただ、他の住人達は、無理っぽいという事を既に分かっていたりもするそうです。

バドスケ

配置変更で、時計塔を去ったアラームたんと仲がよかったアチャ助が、時計塔の理想を広めようと、
詩人となって、「時計塔物語」という歌を歌う様になった姿。
基本的にソロで、ふらりと現れては酒場などで歌っているらしい。

見た目はグーグルでくぐれば多分出るはず。
性格などは…< ttp://www.alarm.sakage.jp/tarot/ss/achasuke.htm >とスレ参照
255名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 13:50 ID:70hzJDH2
GMじゃない、GWだっ… 脳が麻痺してるよママン
256名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 17:19 ID:CIKVyP12
71 この橋渡るべからず
♀プリはゲフェン西を抜け橋の前にきていた
「あら・・・?この橋いつ壊れてもおかしくないほど痛んでますね。気づかないで
 誰かがわたって怪我したら大変だから立て札立てておきましょうか。」
(このはしわたるべからず)
「これでよしっと、いくらこんな酷い状況でも聖職者として犠牲を増やすわけには
 いきませんからねっ」
 ♀プリはゲフェンの街中へと引き返して北へ抜けていった

1時間後

ちょうどその橋の前をハンタが通りかかった
すると立て札が目にとまった
「え?この橋わたるべからず?見るからに怪しいなあ、これはきっと誰かの罠ね。
 こういうときははしではなく真ん中を歩けばいいと何処かで聞いたことがあるわ」
そう根拠もない自己判断で♀ハンタは橋を渡った
すると
ドンガラガッシャン!
「えええええええええええええ、なんでえええええええ」
橋は崩れおち♀ハンタは川に流されていった

<♀プリ、状態変化無し、♀ハンタ負傷及び行方不明>
257名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 17:53 ID:7KoQdFd2
♀ハンタは>>234に既に登場してますよー
258名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 18:46 ID:NH4DMd7M
♀ハンタってまだしんでないよな?
259名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 18:51 ID:CIKVyP12
ああ、騎士組襲ったの♀ハンターってことになったのか。まあ橋に落ちるの
なんでもよかったんだけどほとんどのキャラがもう使用中になってて使いよう
がなかったからさ・・・今暇してるキャラ何がいたっけ
260名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 18:53 ID:lZlYf5oI
1時間後って設定なら適当に引っ張ってこれると思われ。

まぁ流石に♀ハンタがアルベルタからゲフェに1時間で移動するのはしんどそうだけどな。
(騎士ペアとの交戦もあるし)
261名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 18:58 ID:NVzUOsjk
場所が不明で多少暇しているキャラは「♂マジ」と「悪魔プリ」ペア
場所が多少不明瞭(川上流の森の辺りらしい)だが、「♀クルセ」
そして、今だ未登場の特別枠残り5人のメンバー。
262名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 19:07 ID:CIKVyP12
>>256はNGでいいっすよ
263名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 19:56 ID:ZgG6Rqng
そろそろ悪ケミ登場じゃない?
264名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 20:10 ID:l3QiThUc
子バフォって悪ケミのペットだったかそういえば
265246sage :2005/05/02(月) 21:58 ID:7srAfYSs
あーーー題名忘れてる(汗
>>246
67 楽園を詠う者
266246sage :2005/05/02(月) 22:01 ID:7srAfYSs
あと
>>259
ヒマだっていうだけなら>>261の他に♀アサシンもいるよー
道に迷ったってことにして♂プリでもいいし
267名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/02(月) 22:06 ID:NH4DMd7M
萌え板から出張は一部チョイスでいいと思われ
あくまでゲストなのだから絡ませすぎると一般キャラより目立ってしまう
268名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 04:03 ID:BC.D9dHw
ところで♂アサの探してる青髪♀プリがUFAって設定はどうよ
269名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 05:34 ID:TZ1xedeM
>>268
思いついたなら伺い立てる前にその妄想をメモ帳とかに叩きつけるんだ
真面目な話、髪型はデフォルトってルールに書かれてたから♀プリとは別に青髪プリ出す必要あるんだよな
まあ個人的にはケースバイケースで対応してもいいルールなんじゃないかなとは思ってるけど
270名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 15:03 ID:Ex9nTO7s
個人的にUFAとかは設定説明付けといてくれると助かると思う俺ガイル。
後、思いついたなら、妄想を即叩き付けるのがいいかと。
スレ全体が大きなリレーな訳だし、そのキャラの行動にFAはない訳で。
複線とか出してる人もいるだろうけれども、
続きを別な人が書いて番狂わせを起させるのもリレーの醍醐味かと。
つまるところただ見てるだけよりどんどん書き手やら、
妄想(ネタ)を言ってくれる人が増えてくれた方が嬉しいと思ってみるtest。

それから、キャラ出展(一部)と投下。
271名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 15:06 ID:Ex9nTO7s
深淵の騎士子スレより

深淵の騎士子
以下説明:
深淵の騎士の中の人。クールな女の人らしい。
後、一言で言うならばお堅い。頭装備収集が趣味とか。
不埒者への『ブランディッシュスピア』による突っ込みはお約束らしいです。

それからスレよりも古城倉庫( ttp://kojosoko.s52.xrea.com/ )の方が見やすくて過去ログ閲覧にはいい感じ。
容姿などは、グーグルで検索よろすく。

Wizぽんスレより

悪魔プリ
以下説明:
支援プリに少しコンプレックスを持っている悪魔HB装備の殴りプリ。
多少支援も使えるとか。 AGI>STR?型っぽい。
之だけでは何なので、出てくるとこを過去スレより摘み上げ
 2 934-935 , 948-950
 3 131-132 , 154-160 ,277-279 ,401-406, 563-564

ときラグスレより

ときラグ主人公
以下説明:
多分剣士。キャラクタとしては相沢U1とかギャルゲの主人公を思い浮かべてもらうと大体あってると思う。
特徴としては、友好関係が広いこと。弱点は、感覚がパンピーに近いので、狂気に対する体勢が低いこと、かも。
この人に付いては、かなり私見が混じってるのでスレ見る方が賢明と思われます。
272名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 15:06 ID:Ex9nTO7s
僕と逆毛とBDS


 ♂アルケミストは、せっせと摩り下ろしたハーブを塗った患部に、包帯を巻いていた。
 主に、黒く厚手の布で出来たそれは、女性の着ていた衣服の端や、外套を破って拝借したものである。
 それから、傷口に張り付いてる部分の布も、治療上折れた剣の破片で切除した。
 おかげで随分と服の裾やら袖やらを詰めたり切ったりすることになってしまったが。
 腹の部分などは、丁度♀ハンターの衣装のように全面を切り抜いてしまっているし、
袖にしても肩の辺りまで切り落としており…丁度、半袖に半ズボン、と言った趣であった。
 しかし、必用な作業である。少なくとも、治療している本人は、そう考えている。
 それに、包帯で患部をぐるぐる巻きにしている以上、肌の露出はそれほど増えてはいない。

「良し」
 最後に、手の甲の傷に包帯を巻きつけて、処置を終える。

「オツカレwwww」
 処置の間中後ろを向かせていた♂アコライトが、労いの言葉を掛けてきた。

「ああ、ありがとう。これで大丈夫…の筈」
 やれる事は全部やった。後はこの人の生命力次第、だった。
 そう考えながら、改めて女性を見つめた。

 長く癖の無い、赤い髪のその人は荒い寝息を立て、眠っている。
 傷のせいで発熱しているのだろう、上気した肌には薄く汗。そこはかとなく、色っぽい。
 ぬふぅ。何となく、♂アルケミストは邪な感情がじわじわと浮かんでくるのを覚える。
 しかし…ここで襲っては完全に人間失格。おまけに逆毛にそこらの石くれで撲殺される事は間違いなかった。

「うはwwww或閲(アルケミ)wwwwwSugeeeeeeeeeee」
 で、一方のアコライトはアルケミの思惑を知らぬのかそんな感嘆?の声でミイラ状態の麗人を見ている。
 うむ。短い付き合いながら、この少年は間違いなくいい奴だ、とアルケミは確信していた。
 只、少々潔癖が過ぎるのと、説教癖があるのと、不幸であることが欠点だが。後、逆毛だ。

 最後については、後天的な物…というよりも、支給品なのだそうだが。
 やはりこのアコライトは不幸であり、そして今、天に翻弄されているという点で、この二人は共通していた。

「仲間だよな俺等」

「うはwwwwwOKwwwwっぅぇ」
 アルケミは、体操座りをしつつ、がっしとアコの手を握り締めて言い、アコライトもそれに答える。
 考えるところが本当に一致しているかどうかは定かではないが。

 …

 何だ、この妙な夢は?
 騎士子は、思う。

 彼女の目の前では、とあるレイドリックと、逆毛の深淵の騎士が熱い友情の握手を交わしていた。
 そして、なにやら聞き取れない話をしては、彼等は大いに盛り上がっている。
 …というか、三人の性格が違うような気がしてならないが、尚も騎士子を置いてけぼりに話は続く。
 だが、それは段々議論となっていき、終には激論となる。
 あっ、内藤がレイドリックを殴った。吹き飛んだ後でレイドリック兄弟が何か反論している。
 その後、二度目の拳骨に反撃のクロスカウンター。両者ノックダウン。しかし、ふらふらと起き上がる。
 …一体どういう夢だ、これは? というか、何故夢を見ている?
 確か私は、GMに敗れた筈で…

 考え始めると、ゆっくりと体が浮かび上がる様な感覚を覚える。
 目覚めが、やってきたようだった。

 …

「っぅぅ…アコ、効いたぜお前のパンチ」
 ふらふらと、よろめきながらアルケミが立ち上がる。
 赤く腫れ上がっているその頬は、数瞬前のクロスカウンターの結果だ。
 殴りアコ相手に、かくも互角に渡り合うのは偏に信念の賜物。

「アルケミ破廉恥杉wwww修正してやるwwwぅぇ」
 一方のwWwもまた、口に溜まった血反吐を吐き出しながら言う。
 棄てられぬ主張がある。その為ならば、命も惜しまぬ。
 彼も又、今は一人の戦士であった。

 嗚呼、それは互いに相容れぬ想い故の決闘であった。
 具体的に言うと『綺麗なお姉さんは好きですか』というアルケミの話題に対しての見解の相違から来る戦い。
 方や『萌えだな逆毛の』。方や『うはwww破廉恥wwwイクナイ』。
 イム蘭西入権宣言は異なる信念の共存を提唱せしども、真の漢は互いの拳で語り合う事を止めはしないのであった。

「次の一撃で終いにしてやる…っ。覚悟しろ!」
 そんな事を嘯き、アルケミが一歩を踏み出した。
 正に、その時であった。

「ん…っ。 痛ぅ…」
 ぴたり、と両者の動きが止まり、申し合わせたかの様に女性の方に向いた。

「……」「wwwww」「……」
 三人の視線がぴったりと合っていた。

「えーと、お早う美しい人」
 しゅたっ、と片手を挙げ、赤く頬を腫らした顔で、爽やかにアルケミが言う。
 真の男は、諍いを何時までも根に持ったりはしないのである。

「あ…ああ」
 女性は、気圧された風に答える。
 と…不意に、彼女は不思議そうな顔をすると、包帯に包まれた自身の腹部を見た。

「うはwwwww大ジョブwwwww或閲がwwww治療したwwwwっぅぇ」

「そうか…有難う。礼を言う。…ん?」
 不意に、胡乱げな顔をすると…ぺたぺたと掌で服の胸の辺りを触れ始める。
 そして…何事があったのか、顔が徐々に真っ赤に染まっていく。
 やがてリンゴの様になって、そのまま俯いてしまった。何となく、肩がぷるぷると震えている。

「心配しなくていい、美しい人。医療上必用な処置であったのだ。『上』だけであるし、野良犬にでも噛まれたと思って…」
 あまつさえ、事態を察したアルケミはそんな事を言っていたりする。
 フォローどころか傷口に塩、である。

「……」
 ゆらり、そんな擬音が似合う様子で、騎士子が立ち上がった。
 そして、手近な所にいたアコライトの襟首を掴む。

「wwwww?」
 アコライトには構わず、彼女は気合を練り上げる。

「遺言…遺言はあるか? あるなら聞いてもいい」

「な、何を言ってるんですかサー!! 当方は、最善を尽くしたのであります!! 情状酌量を請求するであります!!」

「問答…無用」

「っていうか無視ですか裁判長ーっ!! 逆毛、弁護薄いよ何やってるの!!」

「うはwwww無理wwwwwサポシwwww」

 状況は、極めて絶望的だった。アコライトの襟首を掴んでいる手に、力がこもる。

「ブランディッシュスピアーッ!!」

「ボ、ボスケ…っぅぇwwwwwwww!!?」
 違う。それを言うならブランディッシュサカゲだ。
 そんな反論を口にする暇も無く、常識外れの力でブン投げられた逆毛の直撃を受け、
♂アルケミは、飛んできた弾丸と縺れ合いながら、ごろごろと地面を転がっていった。


<深淵の騎士子 昏倒から復帰>
<♂アルケミ 状況変化なし><♂アコライト 状況変化なし>
273名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 15:10 ID:Ex9nTO7s
 72暗中にて


 暗くて、凄く怖い。あの後、一人で少しだけかじったごはんは、ちっともおいしくなかった。
 私は、森の隠れ家の中で、こわい顔の冒険者さんの帰りを待ってる。
 なかなか、冒険者さんは帰ってこない。怖いお姉さんもすぐ近くまで来た。でも、がまんしてじっと待ってる。
 顔はこわかったけど、こころは怖くないと思ったから。

 バドスケさん。私は、きっとだいじょうぶです。
 バドスケさんも、無事でいてください。


<アラームたん 状況変化無し>
274名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 15:21 ID:Ex9nTO7s
キャラ間の絡みが増える事を期待しつつ…次の人宜しく。
後、272は71でよろすく。
275名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 16:03 ID:s8XkGuRM
73 見つめる瞳

(願わくばここが禁止指定区域になるのがまだ先であって欲しいな…)
鬱蒼と茂る森林の中で♂ウィザードは思った
なにしろここはハイディングで隠れるには視界が悪く近づく者は茂みを踏み分ける音ですぐに気がつくという最適の地形だったからだ
その刹那、がさりと茂みを踏み分ける音がする
(おっと、隠れなきゃな…)
敵わなそうな相手ならばやり過ごし容易に殺せそうな相手ならば後ろから不意をつく
その気配の進路は丁度こちらだったらしくすぐにその姿を現す
(ち、BSか……少し分が悪いな)
倒せなくはないだろう、だが少なからず消耗はするしなにしろ少しでもミスを犯して懐に潜り込まれてはウィザードでは歯が立たないだろう
現れた♂BSは丁度♂ウィザードの隠れている地点の直前でその歩みをぴたりと止めた
(なんだこいつの目……)
光の無いその瞳は真っ直ぐ♂ウィザードを捕らえていた
(まさかこいつ……)
手にした血に塗れた斧を振り上げる
(俺が見えているのか……)
そこで♂ウィザードの意識は背後の巨木と共に寸断された

<♂ウィザード 死亡>
<♂BS さらなる獲物を求めて徘徊中>
<残り 36人>
276名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 21:35 ID:TZ1xedeM
ところで定時放送って何時と何時に流れるんだろう?
正午夕方深夜早朝で6時間おきくらい?夕方早朝の12時間?
誰も書かないなら6時間おき夕方って設定で流すけどいいかな?
流石にこればっかりは伺いたてずに叩きつけるワケにもいかないし
277名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 21:43 ID:0vdrORVQ
74 悪夢

訳が分からない。

地にへたり込んだまま、♀BSは呆然と前を眺めていた。
いや、正確には目の前に存在する男。
―――斧を携えた♂BSの姿を見ていた。

事の経緯は少し前にさかのぼる。
山小屋を出た♀BSは、当てもなく♂BSを探して歩き回っていた。
その途中、偶然森の近くを歩いている時に、地響きのような音を聞いたのだった。
人がいる。そう思った瞬間、♀BSは森の中へ走り出した。
ゲームに乗った人間がいる可能性はあったが、そう近づかなければ逃げることも十分可能だと思ったし、何より♂BSがいるかもしれないという可能性を捨てきれなかった。

そして、辿り着いた先で彼女が見たものは………

(あの人だ!!)

見間違いではなかった。
あの髪、あの顔立ち。少々遠目ではあったが、憧れ、密かに焦がれてさえいた彼を、彼女が見間違えるはずは無かった。
ただ一つ、何かが違うとすれば。
いつも感じていた優しげな雰囲気を、今日は纏っていない事ぐらい………。

「♂BSさん!」

半ば叫ぶように彼の名を呼ぶと、彼女は走り出した。
彼に会えた。ただその嬉しさだけが胸に広がっていて。
今ここで殺し合いをさせられている事なんてすっかり消えていた。

「………」

ゆらり―――と、♂BSは彼女に目を向けた。
その目に正気の光が無いことなど、彼女は気づかなかった。
動きはあくまでゆっくりと。しかしその腕にだけは人にあるまじき力が込められ。
♂BSは血濡れの斧を振り下ろした。

ズガッ………!!

鈍い音が彼女の耳に届いた。
地を強烈に打ち据える刃の音。
彼女を真っ二つに断ち切るはずだったそれは、幸運にも前髪数本だけを連れ、地に刺さっていた。

「ぁ………え………?」

彼女の思考は完全に止まっていた。
何故彼が自分を斬ろうとしたのか。
自分は生きているのか。
何もかも理解できない。
ただ、彼が自分を殺そうとしたという事実だけが、頭の中をグルグルと回っていた。


「………?」

彼の中には何の感慨も無かった。
何故外れたのか。
何故目の前の獲物を見ると心が騒ぐのか。

―――分からない。

考えるのも面倒だった。

―――殺せば済む。

結論はそれだ。
殺せ。
ただ一つの、単純にして明快な真理。
もう一度、彼は斧を持ち上げた。

あの人が、斧を持ち上げている。
心には何も浮かんでこない。
恐怖も、悲しみも、何もかも。
先の一閃が、彼女を全てを刈り取ったかの様に。
そして何の抵抗も無いまま。
斧が振り下ろされ、彼女の命をも刈り取る………。

―――筈だった。

キィィィンッ!!
甲高い金属音が、辺りに響き渡る。
青い長い髪が、彼の姿の代わりに♀BSの視界に広がった。

「大の男が戦意の無い女性に斬りかかるとは………恥を知れ!!」

一声叫んで♂BSの斧を弾き返す。
間一髪二人の間に入り込んだのは、♀クルセイダーであった。


<♂BS、♀BS、♀クルセ遭遇 所持品変化なし>
278名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 21:54 ID:0vdrORVQ
リロードしようよ自分…。
♂BSのシーン2回続けちゃったけど大丈夫でしょうか?
まずかったら無視の方向でお願いします。

♀クルセの居場所は森ってことで、勝手に近くにいたと判断しました。

>276
自分はそれでいいと思います。
279名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 22:57 ID:0vdrORVQ
75 エスケープ

(………勝てないな)

一撃受け止めただけで、♀クルセイダーは率直にそう思った。
♀BSが襲われるのを見て即座に助けに入ってしまったが、無謀だったかもしれない。
腕には重い痺れが残っており、♂BSの斬撃の威力を物語っていた。
相手はオーラなのに加えてブラッドアックスを持っている。対してこちらは、今にも折れそうなナイフ。
不利だった。途方も無いほどに。

(かくなる上は………)
ちらりと、横目で♀BSを見やる。
まだ座り込んだままだが、外傷は特に無いようだ。
走ることぐらいはできるだろう。
ナイフで牽制しながら、じりじりと後退する。
♀BSのもとまで下がると、腕を引いて立ち上がらせた。
「…良いか、合図したら全力で走れ。その後生き残れたら………アルデバランの旅館で会おう」
小声で♀BSに伝える。
それと同時に、手の中に少量の砂を握った。
こういう手は好きではないが、なりふり構っていられる状況ではない。
まだ心ここにあらずといった感じの♀BSであったが、言われたことは理解したらしく、小さくうなずいた。

「………殺す」
♂BSが間合いを縮め………

「―――走れっ!!」
刹那、三人が三様に動き出した。
走り出す♀BS。
斧を横に構え、一跳躍で詰めた♂BSが射程に♀クルセイダーを捉える。
そして♀クルセイダーは手の中の砂を♂BSの顔面に投げつけた。

「………っ!!」
♂BSが一瞬怯む。
その隙を逃さず、♀クルセイダーはバックステップで間合いを取る。
視界を奪われた♂BSは斧を滅茶苦茶に振り回したが、それがクルセイダーに当たることは無かった。

(これなら………)
逃げ切れる。そう確信して彼女は振り返った。
しかし―――。

「なっ!?」
かなりの距離を離したはずのBSの姿が、小さくながらも見えたのだ。
しかもそれは、だんだんと近づいてくる。
(しくじった!!)
ブラッドアックスの移動速度増加という効果を、すっかり失念していたのだ。
(………くっ)
逃げ切るのは無理。
瞬時に彼女はそう判断した。
アルデバランに向けていた進路を、逆に取る。
戦うしかなかった。たとえ勝ち目が薄くとも。


<♂BS、♀クルセ 戦闘準備 廃坑方面へ 所持品変化なし>
<♀BS アルデバランへ 所持品変化なし>
280名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 23:11 ID:TZ1xedeM
76 心に念じる見えない刃

「……気づかれちゃったみたい」

逃走をやめ、こちらに向かい走ってくる騎士二人を見て♀ハンターは舌打ちした
まさかあんな命中精度で当たるとは……しかも間が悪いことに射程ギリギリのかなり威力が低くなった矢が

「仕方ない……予定変更ね」

だが♀ハンターに焦りは無い
しなくてはいけないことが増えただけなのだから

「さあいらっしゃいお二人さん。狩人の戦い方を見せてあげる」

にやりと笑うと、♀ハンターは二人に背を向けて逃げ出した。決して振り切ることの無いよう、注意しながら


「状況が悪くなれば迷い無く逃げるか、いい判断だ。だが……逃がさん!」

狩る側と狩られる側が完全に逆転したと、♀騎士は確信した
♂騎士も今回は真面目についてきている。確実に、仕留める事が出来る

「しかし、どこまで逃げるつもりだ。こちらが諦めるのを待つつもりか?」


(よし、ついてきている)

後ろを伺い、♀ハンターは心の中でほくそえんだ
走りながら、気づかれないように先ほどまで♀騎士たちが逃げていた方向に誘導しているのだ
そのまま走り続け、自分は地雷原を通り過ぎる。当然、自分で仕掛けたワナを踏むようなヘマはしない
何も知らずに走ってきたあの二人はそこでドカン。一巻の終わりだ

(さあ、いらっしゃい。おバカな騎士さんたち)

ワナの目印にしていた木を乗り越え、更に駆ける♀ハンター
数秒して、背後で爆発音。そしてうめくような声

「かかった……」

♀ハンターは獲物を仕留めたことを確信して、後ろを振り向いた


何が起こったのか♀騎士は理解できなかった
突然、♂騎士が自分の背中を押したのだ
こんな時にふざけるな、と叫ぼうとした時、大爆発に吹き飛ばされた
地面に体を打ち付けられ、暫く意識を失った
実際気を失っていたのはほんの数秒だったのだろう。再び気づいた時には未だに巻き上げられた粉塵が舞い続けていた
体のあちこちに軽度の火傷が出来、飛んできた木の破片で服や肌が切り裂かれている
♂騎士はどこかと探す視界に、少し離れた地面に落ちた黒い塊が目に入った
最初、それが何かわからなかった……いや、心がそれが何なのかを否定していた
それは、ぼろくずのようになった♂騎士だった

「……!!!しっかりしろっ!!」

駆け寄り、全身に酷い火傷を負った♂騎士を抱き上げる
所々身体が炭化し、どう見ても致命傷だった

「バカ…!なんでこんなこと…!!」

♀騎士の頬を涙が伝い、♂騎士の顔へと雨のように降り注ぐ
♂騎士はゆっくり目を開け震える唇で、こう言った

「き、騎士子たんのふとももで死ねる……本望!Σd(´▽`*)

最高の笑顔でサムズアップし、そのまま♂騎士は力尽きた

「バカ…最後の最後まで…このおおバカぁっ!!!」
「そんなに悲しいのなら、アナタも一緒にいってあげれば?」

何者かの声にはっと顔をあげると、そこには♀ハンターが立っていた

「お前か……お前がっ!!」
「あら、そんな状態で勝てると思ってるぅ?」

確かに直撃は免れたとはいえ♀騎士の身体はぼろぼろだ
しかも、爆発で持っていたロッドは何処かに吹き飛ばされてしまった
対して相手は無傷、更に手にはグラディウスを持っている
本来弓での戦いを主とする狩人相手でも、勝てるかどうかは怪しかった
と、その時

ころん

♂騎士の懐から、何かが転げ落ちた
恐らく♂騎士の青箱から出たアイテムだったのだろう、剣の柄だけがそこに転がっていた

(これ…は…?)
「それじゃあねぇ、バイバイ」

♀ハンターはグラディウスを振りかざし、♀騎士の脳天めがけて振り下ろす
それに対してぐっと柄を握り締め、それで刃を受け止めようとするかのように振りかざす♀騎士

がいんっ!!


金属と金属がぶつかり合う音がして、グラディウスが空中で止まった
いや、柄の先に生じた見えない刃がグラディウスの刃を受け止めたのだ

「な…に…っ!?」
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

更に♀騎士が柄を振るうと、まるでそこに剣があるかのように♀ハンターの肩を浅く切り裂いた

「ちっ……!」

何かはよくわからないが、♀騎士は武器を手に入れたのだ。接近戦では勝ち目が無い
そう判断した♀ハンターは飛び退ると迷うことなく逃げ出した。今度は完全に振り切れるよう本気で
一人は仕留めた、それで満足とはいえないが結果は出せたのだ
それに、あのボロボロの状態なら誰か他の参加者がしとめるはずだ

(癪だけど、見逃してあげるわ!でも…)

駆けながら、ぎり、と♀ハンターは奥歯を食いしばる
確実に彼女の狩人としてのプライドは傷つけられていた

(今度会った時は、絶対殺してあげるから!)


その剣のことは古代の文献の中にのみ記されていた
遥か古の時代に絶対に壊れない剣を作り出そうという試みの元作られた剣
『念』の属性を持ち主の心の力を刃に変える剣
その名を無形剣といった


<♀ハンター 所持品:手製の弓、グラディウス>
<♀騎士 無形剣一個獲得、ロッド失う>
<♂騎士死亡 残り35人>
281名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 23:15 ID:TZ1xedeM
無形剣レアだけど、効果はそんなに高く無いからいいかなーって
そもそも未実装かもしらんけど……
あとはまあ、誰かが属性武器出さないと♂BS相手に決定打打てるのが魔法使い組みだけになるから

んで前回放送直後の時間のこの組を終わらせたところで、心置きなく放送開始
282名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 23:18 ID:TZ1xedeM
77 定時放送2

「こんばんわっ、あなたのお耳の恋人GM秋菜です☆みんな順調に殺してるねー、秋菜嬉しいわ♪」

日が傾いた頃に流れてきた、場に似つかわしくない能天気な声
それは何よりも憎むべきあの白い死神の声だった

「さあ、今回も嬉し恥ずかし死亡者公表のコーナー♪
♂モンクさん
バードさん
禿ちゃん
ダンサーさん
♂クルセさん
♀アコさん
♂GMさん…あらら、もうちょっとネバってほしかったなー。残念っ♪
♂ウィズさん
♂騎士さん
以上9名が死亡確認でーす♪この調子で皆さん楽しく殺し合いしましょうねー」

流れる名前にある者は舌打ちし、ある者は安堵の息を吐き、ある者は友人の死に呆然とする

「続いて禁止エリアでーす
赤芋虫峠
フェイヨン東側の森
聖カピトーリナ修道院
オークの村
蟻地獄のある砂漠
以上が禁止エリアになりますから、死にたくなかったら30分以内に脱出してくださいねー♪
それじゃあ、今後もガンバってください♪」

そして、放送が途切れるのと同時に仮初の世界に夜の帳が落ちた
283名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 23:24 ID:TZ1xedeM
あ、殺した直後に同じ人が放送はマズかったかな
もしダメだったら上二つ、無視の方向で…(汗
284名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/03(火) 23:25 ID:QwrdzPp2
属性付与できるセージかプリでも何とかなると思われる、♂BSを倒す
ならセージがいるグループかプリがいるグループくらいしかないだろうな
285名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 00:10 ID:FSSqvtzU
材料が有れば♀BSが製造って手も有るね
286名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 01:00 ID:oQ58Ye16
♀ローグがストリップ持ってるから
それでも良さそう
287名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 02:46 ID:8KnbO/II
♀ローグと一騎打ちしたら間違いなくBS勝ちそうだけど。
288名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 04:05 ID:GpfAzAHI
>>278
位置的な矛盾も無いし
文中の
地響きのような音@277=巨木の倒れる音@275という解釈が成り立つので全然問題ないかと、というか俺はそういう風に読んでた
289名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 04:13 ID:7nS9Lpd2
♀BSに製造スキルは無いんじゃ・・・
290名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 04:32 ID:GpfAzAHI
78 生者と死者

「プ、プリーストさん助けてください!」
ようやくアルデバランへと辿り着いた♂プリーストを出迎えたのはカプラ嬢のこんな剣呑なセリフだった
「え?」
「あ、あそこに…」
と指を指した先には人が倒れていた
すぐさま駆け寄り様子を伺う
「…すでに手遅れか」
倒れていたのは彼も何度か声を交わしたことのある案内要員の少女だった
顔は青白く変色し当然ながら脈も無い、だがおかしなことに外傷も抵抗した形跡も無い
「カプラさん、これはいった…い…あれ……?」
事情を聞こうと振り向こうとするが力が入らずそのまま膝をついてしまう
「…なんで……これは……」
頬に受ける冷たい石畳の感触と共に♂プリーストの意識は闇へと堕ちていった
「カプラサービスは死んでも貴方方と共に……」
二人の死体をただ虚ろ気な笑顔で見下ろすカプラ嬢だけがそこに残った

<案内要員(特別枠) 死亡>
<♂プリースト 死亡>
<ニブルカプラ(特別枠) 所持品不明 備考:マーダー>
291名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 04:38 ID:GpfAzAHI
まぁゲームの方のルールにあまり縛られないほうがいいんじゃないか?
むしろ文章的な説得力があればいいではないかな
と、説得力もへったくれもない駄文投下した奴が言ってみる
292名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 04:57 ID:8KnbO/II
79 救出
♂ローグ達一行はアラームを連れに隠れ家までもどっていた
「ふー、おーい、ガキ無事か?」
「うん、へーき」
「おお、無事なによりじゃ」
ようやく♂ローグ達はアラームと再会できた
「あのー、再会の喜びのところ悪いけど・・・さっきの放送でこの辺も禁止エリアに
 なるって言ってたわ、はやくこの付近から離れないと・・・」
♀アーチャーはそわそわしていった
「ああ、わーってるよ。ほれ、この辺も禁止区域になるからさっさと脱出するぞ」

そして♂ローグ達一行は小屋を後にするのだった

「ところでローグ殿、これから何処へいくのじゃ?」
「そうだな・・・とりあえず俺たちが流された海に戻るか、あの辺りには人気が
 なかったしそこへ行ってから後のことは考えようぜ」
そんなことを話しながら歩いてると
ガキィン!!
「!?」
不意にものすごい音が聞こえた。
「何の音だ?だれかがやりあってるのか?」
「あっちの方から聞こえました・・・」
アラームは音のするほうに走っていった
マジかよ勘弁してくれ・・・やる気になってる奴ら止めるつもりかよ・・?
そんなことを思いながら仕方がなく♂ローグは後を追いかけた
♀アーチャーと子バフォもそれについていった

音の先では♀クルセと♂BSが戦っていた。
どっちが優勢かは火を見るより明らかだった
「げ・・・あの化け物BSだ・・・」
「ローグさん・・・あのクルセさん・・・助けてください」
おいおいマジかよ、また人助けか?俺はヘルパーじゃないんだぜ?
と思ったがそんなことを言っても非難の目で見られるだけで無意味なので
言わないでおこう。
「助けるっつってもあのBSの強さは見てわかるように鬼人みてえな強さで助けようにも
 俺なんかじゃ太刀打ちすらできねえよ、それにもう早く離れないと俺らも死ぬぜ?
 ここはやっぱ見なかったことにして逃げたほうが・・・」
「じーっ・・・・」
アラームは泣きそうな目でローグをみつめた
「ぐ・・・むむ・・・!?あ、そうだ」
♂ローグは何か閃いたようにポンと手を叩いた
「いい方法をおもいついた、お前ら先に行って待ってろ」
「え?でも1人じゃ・・・」
「説明は後だ、それにこの作戦は俺1人じゃないとできない。はやくいけっ」
「わかりました、どうかご無事で・・・・」
アラーム達は先に海辺へ向かった

ったく・・・俺を無事に祈るならいちいち危険なことに巻き込むなよな・・・

ブツブツ言いながら♂ローグは♀クルセの救出に向かった

「くっ・・・」
♀クルセの持っていたナイフが宙を舞った
「ダメだ・・・やられる・・・」
♀クルセは死を覚悟した。しかし後ろから声が聞こえた
「おい!あんたこっちにむかって走れ!」
声の主は♂ローグであった、悪漢とよばれる彼だが果たして信用してよいのだろうか?
そんなことが一瞬頭によぎったが今はこの男を信じるしかない。
そう思った♀クルセは♂ローグのほうへ走った
「おーし、ちっといてえけど我慢しろよ、インティミデイト!」
♂ローグは♀クルセにインティミデイトを仕掛けた。
この場から♀クルセをさらい逃げ出す作戦だったのだ。
二人は一瞬でその場から消えた
「・・・・・・・」
すでに周りに気配を感じなかったので♂BSは他の獲物を探しに行った


アラームたん 子バフォ ♀アーチャー、現在位置オーク村北の海辺付近
♂ローグ、♀クルセ現在位置上記よりすこし離れた場所

<♀クルセ、ナイフ消失>
293名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 05:26 ID:8KnbO/II
80 そして仲間がまた1人
危機を脱した二人は海辺に向かって歩いていた
「なんで助けてくれた?」
♀クルセは♂ローグに解いた
「連れに頼まれたからだよ、俺だってあんな危険な奴好んでかかわりたくねえよ、
 それにお前クルセイダーだろ?クルセイダーがこんな殺人ゲームに乗るとも
 思えねえしな」
♂ローグはそう答えた
「そうか、助けてくれて感謝する」
♀クルセが微笑んでそう言った
「ところで連れがいるといってたが仲間がいるのか」
「ああ、仲間とはちっと違う気がするがな・・・」
そんな会話をしながらローグ達二人は海辺付近にたどり着いた
「ローグさん!クルセさん!無事でしたか、よかった・・・・」
「そなたたちがローグ殿の仲間の方か、助けてくれたこと感謝する」
「いえ、私はローグさんに助けてあげてって言っただけですから。
 お礼ならローグさんに言ってあげてください・・・」

その後♀クルセと♂ローグ達は軽い挨拶を交わし自己紹介をした。
お互い戦意がないのをを確認するとお互い一緒に行動することにした。
「さて、これからどうするよ?脱出方法もねえしどっかにまた隠れてるしか
 ねえとおもうけど・・・」

「ならばアルデバランの旅館までご同行お願いできないだろうか?
 知り合いとそこで待ち合わせをしているのだ」

「わかった、おいみんな、反対意見はないな?」

アラーム「賛成です」
子バフォ「余は別にかまわぬぞ」
♀アチャ「ええ、行きましょう」

こうして♀クルセを加えた♂ローグ達一行はアルデバランへ向けて旅立った

<♂ローグ&子バフォ ♀アーチャー アラームたん ♀クルセ アルデバランへ、所持品変化なし>
294名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 11:10 ID:IpeqKgwo
>>287
一騎打ちでなかったら使えるかもしれんぞ


とは思ってみたものの
♀ローグが今の状況で他人と協力するのは有り得ないか・・・
29535sage :2005/05/04(水) 13:28 ID:w286mOOU
 81再会は紅葉と共に


 俺だ。ローグだ。ちっと時間を巻き戻した話をするぜ。
 俺達は、あれから運良く誰にも出会わないまま、あの場所に到着した。
 途中、文句ばかり吐きやがる子バフォと二、三度ドツき合った以外は、特に問題もねぇ。
 柄にも無く助けちまった弓手も、なけなしの薬での解毒が効いたのか、死にかけてたのが嘘みてぇな調子だ。
 ああ、説明を挟んどくとな。シーフの類ってのは、毒を扱う事も多いから、普段から解毒用の薬物を持ち歩いてる。
 最も、俺は弓手の治療で、最後の分使い切っちまったがな。
 それから、残りの煙草は塩水に浸かって全滅、自慢の逆毛はヘタレちまったまま。
 後、さっき子バフォに蹴られたどてっ腹が痛ぇ。まぁ、最後の辺はどうでもいい事だな。

 さぁて、話はここまでだ。目的を果たすとしよう。
 俺は、見覚えのある茂みに屈み込むと、偽装をがさがさと取っ払い、中に目掛けてこう言ってやる。
「よぅ。遅くなって悪かったな」
「…!!」
 ガキが、何事か喋った気がしたが、聞き取れなかった。
 ともかく次の瞬間、軽い衝撃が腹部に走っていた。頭突きの格好だった。
「ひっく…ひっく…」
 視線を下げると、俺の鳩尾辺りに顔面を押し付けてやがるガキの後ろ頭が見える。
 …っていうか、ガキ。何時までも顔押し付けてんなっ。鼻水付くだろが。ええくそ、離れろっての。
「ええと、その子?」
「うむ。アラーム殿だ」
 ガキを引き離そうと四苦八苦する俺を指差した弓手に、子バフォが答える。
「…っていうか、ローグさん。少し気遣ってあげたらどうです?その子、泣いてるじゃないですか」
「るせーよ。放っとけっ!」
 煩ぇ女だ。

 しかし、何を思ったかそいつは、俺が文句を投げた途端、
一瞬動きを止めたかと思うと、つかつかとこっちに近寄ってくる。
「ごめんね。ちょっと離れてね」
「え…あ…う、うん」
 そして、そう言って笑いかけ、俺がどんなに剥そうとしてもビクともしなかったガキをあっさり離れさせた。
 更に微笑みながら、頭を撫でてやってる。泣き止んだガキの方は、一度目元を擦ると素直に弓手に従って数歩、俺から離れた。
「あんがとよ。助かったぜ」
 そして、その背中に俺が言葉を投げた時だ。
 正直に言う。俺は、弓手が振り返って、こっちを見た時の表情を生涯忘れるこたぁねぇだろう。
 ともかく、そいつはそんな顔をして、俺の事を睨んでやがった。
「お、お姉ちゃん…?」
 後ろからでも、立ち上るオーラって奴が見えたんだろう。不安そうにガキが言う。
 しかしガキよ、俺はそいつを前面から見ている訳だ。思わずじり、と一歩後ずさる。
「な…何だよ」
 抗議は、空しい物だった。
 足が竦んで、バックステップで逃げれなくなってる俺に、無言で弓手は近づく。
「この大馬鹿たれぇっ!!」
 そして、一瞬で被ってた猫皮を脱ぎ捨てたかと思うと、腰の効いた平手を唸らせていたのだった。
 嫌になるくらい真っ赤な紅葉が、俺の胸元には咲いた事だろう。
 ズバァン。最も、俺はそんな鞭で思いっきり叩いた様な音を聞いたっきりなんだが。

「な…にしやがるこのクソアマ…っ」
 蹲り、胸を押さえながら、そう言うのが精一杯だった。
 俺の前では、気の強そうな目で、クソアマがこっちを見ていた。
 畜生が。猫被ってやがった。おまけに、キレてやがる。
「あのねぇ…この子は待ってたのよ、一人で!!アンタの帰りを!!
それをあんな風に扱うなんてどういう了見よ!!マトモな脳みそって物が無いの!?」
「んなもん…俺の勝手だろうがよ」
「なっ…この馬鹿ぁっ!!」
 ズパァン。なんとか立ち上がってた俺に、容赦の無い二度目だ。
「〜〜〜!!!」
 もう言葉もでねぇ。つーか、弓手の癖にその怪力は何だっつーの。
 手前ぇなんざもうアチャ子じゃねぇ。アジャ子だ!!
 …まぁ、んな悪態吐けない状態だったりするけどな。マジで痛ぇ。
「あー…お主等。この様な状況でも正気を保っているのは大変結構なのだが。…本来の目的から脱線してはおらぬか?」
 ナイスフォローだ、山羊。ガキも、頷いてる。
 俺は、それを見届けてから、よろよろと立ち上がった
「てな訳だ…荷物持って直ぐここをズラかるぞ、判ったかクソアマ」
「…判ったわよ。それとクソアマって呼ぶな」
「んじゃあ、アチャ子」
「嫌。変な風にもじられそう」
 畜生、読まれてやがった。
「…弓手」
「よろしい」
 …クソッタレ。何となく、凄ぇ負けた気がする。

「弓手殿、ローグ殿」
 早速提案した呼び名を使う子バフォに急かされて、俺は隠れ家の中に放り込んであった鞄を取る。
 …と、いい考えが頭に浮かんだ。俺は自分の分の鞄を背負うと、ガキの方をアジャ子に投げた。
「っと。何よ?」
「手前ぇに受けた傷がズキズキ痛んでガキの分持ってられねぇ。持て」
 ニヤニヤしながら言ってやる。大方予想どうり奴は実に嫌そうな顔していやがる。ザマァミロ。
「あ、あのっ…私、自分のぐらい自分で持つっ。大丈夫です…」
「駄目だ。この中で一番消耗してるのはお前ぇだからな。
倒れられたら、そっちのが困る。俺がおぶってやらにゃならなくなるし。なぁ、弓手?」
 ガキの言葉にそう返して、王手詰みだ。覚悟しやがれ。
「…判ったわよ。持つから。行きましょ?」
 言って、自分の分とガキの分、二つの鞄をアジャ子はタスキ掛けに肩に吊るした。
 奴の馬鹿力じゃ大した苦でもあるまい。
「応よ」
 内心で馬鹿笑いしながら、しかし外面は平静を装って答える。
 そうして、俺達はそのまま脱出できる…と思ったんだがな。
 どうやら、そううまくはいかないらしかった。

 そいつらの、争う音が聞こえたからだ。

<アラームたん=>♂ローグ達と合流>
<♂ローグ=>胸に負傷。但し、外傷は無い。荷物獲得 子バフォは変化なし>
<♀アーチャー=>化けの皮が剥がれる>
29635sage :2005/05/04(水) 13:29 ID:w286mOOU
82改竄

その男について語ろう。
 彼は、暗殺者だ。そして、この茶番の参加者である。
 裏切り者、と云う名のカタールを手に、森を歩いている。
 此処までは、周知だ。さて、語られていない事実を、少しずつ語るとしよう。

 彼は、昔、一人の女性と出会った。遊び半分で出向いた危険な島での事だ。
 化物の様に馬鹿でかい蜻蛉に襲われて、死に掛けたところを救われた。
 だから、彼は探している。其の女性を。確かに、あの集合場所で見たはずだ、と。
 だが。そこに根本的な錯誤が一つ、潜んでいる。
 そもそも、『何故』あの鮨詰めの部屋で、迷い無く、記憶の片隅にしかなかった様な女性の事を瞬時に把握できたのか。
 何故、こうして歩き続ける自身に何の迷いも抱く事が無いのか。
 改竄されている。そう、改竄されているのだ。記憶が、意識が、そして心が。
 『彼女』にしてみれば簡単な事だ。丁度、日記のページに嘘を付け加える程度の感覚しかあるまい。

 しかし、彼はその記述に忠実に従う。
 曰く、探せ、と。♀プリーストを探せ、と。そして、守れ、と。
 そして、改竄された彼は、自身を疑う事など在りえない。
 そもそも、『自己』がはっきりと認識できる改竄など、改竄ではありえないからだ。
 言うなれば、人が己を人であるのを当然の事実として疑わないのと同じ事。
 それは、彼の行動の当然の前提だ。
 正気を保ったまま、彼は狂った。

「…誰ですか?」
 相も変わらず祈り続けていた司祭の女は、足音を聞き、祈りを止めた。
 振り返ると、そこには見知らぬ男が立っていた。
「久しぶりです俺ですよ俺亀島で助けて頂いた」

「…?」

 朗らかに、しかしおかしな調子で喋るアサシンを彼女は知らぬ。当然だ。

「また会えて嬉しいですよこんな事になって俺最初プリさん見かけた時はどうした物かと思っちゃいましたし
ああ心配しなくていいですよこれからは俺がプリさん守ります近づく奴は皆殺しにしてみせますよ
これでも武器はアタリですからきっと力になれると思いますこれが終わったらきっと一緒に公平やりましょうね楽しみだなぁ」

 司祭には構わず、その男は一人で、朗らかなまま、しかしおかしな調子で喋り続けていた。
 もっとも、本人には、それは極めて普通に喋っている様にしか聞こえていないのだろう。
 だが、残念ながら主観と客観は違う。彼がそのように聞こえている事が、他人にも同じである、とは限らぬ。
 そして、男に施された記述は、余りも稚拙で、目の前の司祭が、記憶の中のそれとはまるで違っていても構わなかった。
 或いは、彼の女は恣意的にそうしたのかもしれぬが。

「あ、あのっ…すみません。どちら様ですか?」

「仕方ないよ俺はまだあの時只のピグミンで弱っちかったからそれで覚えてないんですよ
けど俺は覚えてるから安心してくださいああ俺は君を他の奴を殺して絶対に守って見せるから」

 思考の堂々巡り。司祭が誤解を解こうと百万言を費やそうとも、結局彼が行き着く結論は同じ。
 男は、只言葉を続ける。『俺が君を守るから。守る為に他の奴は殺し尽くすから』と。
 付け加えるならば、この娘と出会った時点で彼は、自らに課した一つの目的を果たした。
 それは、『司祭の女と出会う事』。
 残る目的は、後一つ。『司祭の女を守ること』。
 嗚呼、男の手には『裏切り者』。それを持つ男もまた『裏切り者』。


<♂アサシン=>精神操作>
29735sage :2005/05/04(水) 13:29 ID:w286mOOU
83戯言


「ねぇ…暇だし、ちょっと聞いてもいい?」
「ん、何? 俺に答えれる事だったらいいぜ。
そんかし、終わったら直ぐ寝ろよ?夜、見張りがあるんだから」
 闇の中、♀シーフが言う。襲撃に備えて、火を焚いて居ない為に、相手の姿は見えない。
 夜の間は、交代で見張りをする事になっているのだが…いかんせん、まだ時刻が早い。
 七時くらいだろうか。本当ならば少しでも早く眠っておいた方がいいのだろうが、そう思うとおりには物事は中々進まぬものだ。
「確か…全ての職に知り合いが居るっていってたよね?」
「げっ…聞こえてたのか」
 少し、ばつの悪そうな声が帰ってくる。
「聞こえてたよ。残念だったね」
 今度からは口に出さないように気をつけよう、と闇の向こうの声は言う。
 それはともかく、とシーフは返した。
「あのさ、君、一体どういう事してたの? 聞くのは野暮かもしれないけど…なんていうか、妙に気になる」
「俺? 俺か…」
 声は、しばし考え込む様に黙った。
「しいて言うなら、学生かな? ほら、冒険者の学校みたいなのあるだろ? そこに通ってた」
「ふぅん。意外と箱入りなんだね」
 少女はふふん、と笑う。
「笑うなよ…あんたは通ってなかったのか?」
「普通は通わないね。つーか、金持ちのボンボンが行くところっしょ、そういうの」
「…キツいお言葉で」
 流石にむっ、とした様な声。
 しかし、それには構わず、シーフは続ける。
「アタシなんかは孤児で、その日暮らし。乞食よりはまだ食ってけるってんで冒険者になったクチだから。
正直、アンタみたいな奴が羨ましいやら妬ましいやらでね…いいなぁ、アタシもここに来る前に行ってみたかったなぁ」
 数秒の間、それから返事が返る。
「通えるだろ」
 返事は、その様に言う。
「馬鹿言わないでよ…こんな場所に来ちゃったんだし…」
 しかし、闇の向こうの相手は、その言葉を遮って続ける。
「通える。絶対に此処から帰って…通える様になる」
 その言葉は、力強い。
「馬鹿ね。帰れるのは一人じゃない」
「う…」
 だが恐らくは、そこまでは考えていなかったのだろう。返事が止まる。
「まぁ、判った事もあるし、このへんで許してあげるよ」
「何だよ…俺が学生って事か?」
「そう。それと、おそらく、その知り合いってのは女の子だろうっ、てことかな。
じゃないと、そんな殺し文句、自然に出てこないよ。そんじゃ約束どうり、アタシは寝るからね」
 言うだけ行って、シーフは目を瞑る。
「……」
 残された夜の闇には、ただ沈黙だけが、わだかまっていた。

<ときラグ主人公&♀シーフ 交代で見張りをしながら夜に>
29835sage :2005/05/04(水) 13:30 ID:w286mOOU
 36二つの夜

 星の全く無い空。簡単な偽装を被って、地面に彼女は寝そべっていた。
 脇には、寝る邪魔になるから外したウサ耳を詰めた鞄が転がっている。
 ぴょこん、と白い綿毛を覗かせているそれは、この場所に酷く不似合いに思えた。

「誰にも出会わなかったか…」
 それは幸運か、それとも単にやる気になっている人間が少ないためか。
 まぁ、どちらにしても大差は無いのだが。本番は、これからだろう。

 前者だとすれば、自分の幸運に感謝すれば良いだけだし、
後者にしても、人が死ぬペースが落ちれば必然的に、あのいけ好かない女が何かを仕向けるだろう。
 焦る必用は無い。ゆっくりと殺ればいい。

 のそり、と体を起こす。いくら偽装を施してあるとはいえ、見破る人間が居ない訳ではない。
 頼りすぎるのは禁物であった。周囲を警戒したまま眠らねばなるまい。
 ♀アサシンは、偽装を被ったまま、手近な木にもたれ掛かる。

 重要なのは、むしろ明日からだ。
 今は、体を休めておこう。

 …

 星の全く無い空。前記の暗殺者とは別の場所。
 そこには二人、少年と女。
 ぐーすかと、いびきを立てて眠っているノービスを♀剣士はパイクに身を預けながら、眺めている。

「今は、まだ眠っておけ、少年」
 ぼそり、と呟く。

「食料が有って、十分に健康な時はいい。だが、問題はそれらが枯渇しだした時だ。
その時にこそ『本当の意味で』この茶番が始まる。前回もそうだった」
 その横顔の奥に、潜む陰をうかがい知る事は出来ない。
 只、女は一人独白に耽る。

「願わくば…間に合いたいものだな」
 そんな言葉は露知らず、ごろり、とノービスは一度寝返りを打った。

 まるで違う二つの夜。それらは徐々に更けていく。
29935sage :2005/05/04(水) 13:35 ID:w286mOOU
久しぶりに見たらスレが進んでて嬉しくなって書きましたよ、と。
時間軸的には81=>82=>83=36(84のナンバリングミス)です。

とりあえず、現状説明と動機、キャラ紹介をでっち上げ、と。
それと、ローグ組みはここでいったんとめて、他の
キャラクタの時間を進めたほうがいいと思うのですよ。
彼を弄るのも楽しいですが(書きやすいですし)
みんなで、未設定なキャラクタに粗ノミいれてみないか、と。

あくまで提案ですけどねー
30035sage :2005/05/04(水) 13:41 ID:w286mOOU
あと、291さんに賛成でつ。
シーフの解毒とか、ゲーム的矛盾沢山ありますし。
それらを理論説明しようとすると私の様なチンピラは
脳みそ甘ったるいプリンシェイク状態になりますから。
301名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 14:35 ID:T0sVmsnQ
85 障害

「あら、大変よ。ここ禁止区域に入ってるわ。どうする? 悪魔プリ」
「移動するしかないですね。プロンテラに向かいましょう」

現在地は赤芋峠。ここから移動するとすれば首都であるプロンテラが一番近い。
手早く荷物をまとめると悪魔プリは立ち上がる。

「そういえば、悪魔プリって殴り?」

座ったまま、♂マジは悪魔プリを見上げた。

「ええ、そうですよ」
「なんだ、支援じゃないのね。じゃあ、サフラ持ってないのね。残念だわ」

落胆した表情の♂マジの言葉に悪魔プリはムッとした。

「……お言葉ですけど、私、これでも支援スキルは一揃い全部持ってます。もちろんサフラも」
「わぉ。異端な殴りプリさまね。もしかして、メイス修練持ってないとか?」
「ええ。メイス修練はないですね……スキル都合上切ってしまいましたから」
「じゃあ、これ使って。メイス修練もちだったら、意味無いと思ってて渡さなかったんだけど」
「はい?」

♂マジが石板のような物を悪魔プリに渡した。

「これ……タブレットじゃないですか?!」
「残りの青箱から出てきたのよ。どうせ使い道ないし、あんたにあげる」

♂マジは両手杖を頼りに立ち上がると、服の裾の汚れを払った。

「さて、それじゃ、プロンテラに行きましょうか」
「ええ」


「そういえば、♂剣士さんと相方同士だって言ってましたけどいつから組んでたんですか?」
「んー……正確には、相方じゃないのよね」
「ハア?!」
「あたしが、あの人のことが好きでいっつも追いかけてたの。ストーカー紛いだなんて、言われたこともあったわ」
「……それって、えーと……」
「ああ、勘違いしないでね? 向こうもそれを楽しんでたみたいだから、どっちもどっちなのよ」
「え? え??」
「外見も女なら良かったのになって♂剣士によく言われたのよ。あたし、外見こそ男だけど中身は女だから。精神と、外見の性別が一致しないのよね。一種の病気みたい」
「あ……そうなんですか……」

悪いことを聞いてしまったと悪魔プリは思った。

「だから、相方同士……という認識はあたしが一方的にしているわけで、向こうはそうじゃないと思う」
「そうなんですか……」
「でも、PTは良く組んでたんだし、嫌われてはいなかったと思いたいけどね」

くすっと笑うと、♂マジは両手杖を引きずりながら歩き出した。
悪魔プリも慌てて、それを追う。

朝までに首都につけることを祈りつつ……。


<♂マジ 所持品:スタッフオブソウル>
<悪魔プリ 所持品:悪魔HB、タブレット、大青箱>
302名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 16:21 ID:sVW1E8T6
86:例外

「どこへ行くのかね?」
豪華な建物の前で♀GMは偉そうな男にそう尋ねられた。
「もちろん、あの遊びを止めに行くのです。」
♀GMの顔には決意の表情があった。
「先ほど我々には何もできないと言ったばかりだろう?」
偉そうな男は少し呆れながら言った。
「・・・それは貴方達が何かをしようとしないからじゃないのですか?
色々な所を探せば、どこかに助ける方法はあるはずです。」
♀GMは口調に非難の色を込めながら言う。
「・・・」
「あの人を止める事はできなくても被害に合った人たちが生き残れば、
必ずマスコミを動かせます。そうなれば彼女も簡単にはこの遊びをできないでしょう。
それなら・・・」
「たとえ自分が死んでも人々を助けられれば構わない・・・か。」
「・・・その通りです。」
「だが、もう中にいる人間は誰かを殺したか、殺そうと思った人間だろう。
自分が人を殺した事をマスコミに話すと思うか?」
「・・・まだそんな事になってない人もいるはずです。」
「根拠も無いな。」
「でも・・・可能性が無いわけでもありません。」

偉そうな男は少し考えた後、こう言った。
「・・・そこまで決意が固いならば、ヒャック氏を訪ねるとよい。
彼もまた彼女を止めようとしている。一人で当てもなく探すよりはいいだろう。」
♀GMは驚きの表情で偉そうな男を見た。
「・・・なんだ?」
偉そうな男は怪訝そうな声でそう言う。
「貴方が手がかりを言ってくれるとは思いませんでしたから・・・
貴方ならこんな面倒な事に関与しないと思っていました。」
そう言われて、偉そうな男は苦笑いしながら言う。
「君はよく働いている。そんな貴重な人材をみすみす見殺しにしたくない。
だからここまで行くのを止めたのだよ。だが、君を止めるのは無理そうだからね。」
「そうでしたか・・・ありがとうございます。では行ってきます。」

♀GMはそう深く頭を下げながら言い、建物を出て行った。
30335sage :2005/05/04(水) 20:16 ID:5Lxrc5Bg
書き忘れがあったので再度…

>276 12時間おきくらいでいいと思われます。
   あんまり早くても、人死にが少ないですし。

後、まとめサイトの人に私信。
もしよろしければ、スレの作品を上がってない分まとめてみましょうか?
納得の出来る物では無いかもしれませんが…
一人でやるには、流れが早そうでつし。
GW中は暇なので、裏方もしますです
304名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/04(水) 21:47 ID:IpeqKgwo
まとめサイトのほうは、
Wikiなので誰でも編集どうぞ〜とのことだったような。

自分も夕方頃いくつかまとめてみましたよ〜。
やりかたが悪いのか、
改行と行間を広く取る所がスレ通りにならなかったのですが…(´・ω・)
305名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 09:18 ID:9TgmS0hM
87

お父さん、お母さん、それに兄上に妹。お元気ですか
僕は元気です、運も上向いてきたみたいで友達も出来ました

色々とワケアリな人達ばかりですが

そしてさらにワケアリな人が一向に加わりそうです

「あ、あの…」
「……」
いくら尋ねても返事はありません
彼女らは端から見れば女の子に膝枕してもらっている男、いつもならこのバカップルに火炎瓶でも投げつけたい光景ですが
状況がそれとは違います、なにしろ今は非日常の極みともいえる状況だからです
「こう言ってはなんですがその人死んd」(ガッ)
「或閲wwwwwデリカシーwwww無いwwwwイクナイwwwwwww」
アコライト君はいい奴ですがすぐ手が出るのが欠点だと思います。あと逆毛だし
「殺すなら殺せ……殺す気が無いなら放っておいて…」
この二人に何があったのかは判りません、ただ彼女の身体以上に心がボロボロなのは見てとれます
するとさっきから興味もなさそうに見ていた深淵さん(彼女から身の上を聞いたときはびっくりしました)が彼女に近寄ります
ええ、とっても嫌な予感がするのは気のせいであってほしいです
パァン!
願った矢先にやってくれるとは流石です
「貴公、そのようなことで本当にその男が喜ぶとでも思っているのか?」
ええ、深淵さんの言いたいことはよく判ります
「本当にその男のことを想うならば意地でも生き残る、そうではないのか?」
ええ、言ってることは正しいです
「運命とは抗い得ぬ流れではない、何故戦おうとせん…」
だけど、それが出来るのは一握りの強い人だけなんですよ
大半の人間はそう割り切れるほど強くはないんです
「うはwwwwwwちょっとやり杉wwwww」
ヒール!!
「俺様wwwwwやさCwwwwwww」
アコライト君はもうちょっと空気を読むべきだと思います まる

<♂アコライト♂アルケミ深淵の騎士子♀騎士 遭遇>
306名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 09:28 ID:1OVnvpP2
♂ローグと♂アコの遭遇が見たいかも
…ラストのほうだな

個人的な望みはともかく書き手の皆様お疲れ様です
307名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 12:16 ID:yegwpjVU
個人的に、♂アルケミと♂アコの絡みが好きです。
書き手の皆さんお疲れさまです。毎回楽しみにしてます。
308名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 13:14 ID:BoMPpLLQ
内藤・・・なんで君は死んでしまったんだ
30935sage :2005/05/05(木) 13:52 ID:YB/p1amU
Wikiの使い方わかんねぇ俺ガイル〜とくらぁ。
…調べてきまふです、はい。

後、♂アコと♀アコ知り合いだったそうなので、
それを弄ってネタを作ろうと思います、まる。

それと、疑心暗鬼ネタもどんどんと作(ry

>308 内藤って♂騎士の事です?
310名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 14:01 ID:A9WatcRo
88 実験

……、ドォォォン!!

概ね予測通りの時間経過で首輪が爆発した。
ここはとある禁止区域の隣接エリア。
禁止区域に入った首輪は外部からの爆破信号で爆発する。
そして凍っている間はその信号を受け付けないようだ。

数時間前に見た♂GMの最後。
GMの片割れとして自ら葬ってやろうとも思ったが、♀ローグの実験に興味が
あったのは事実でもあり、影からその結果はしっかりと見物させて貰った。
如何に私とはいえあの爆発に巻き込まれては無事では済むまい。
ならば、GM秋菜に対抗するためにはどうにかして首輪を無効化しなければ
ならない。その方法をどう手に入れるのか…
私は、少なくとも1つの手段を手に入れたのだ。
だが、
「あの秋菜とかいうGMは、今の私1人の力では対抗出来ないだろう。
 お前の主がまだ生きているといいのだが…」
ヒヒィン
力無く鳴く、それは深い傷を負った深淵の騎士の愛馬だ。
無視しようかとも思ったがやはり知人の片割れである。
捨て置くのは夢見が悪い。

「さぁ、ここでの仕事は終わった。引き上げるとしようか」
そうしてドッペルゲンガーと深淵の愛馬は再び森の深奥へと消えて行く……

<DOP:所持 ツヴァイハンダー、箱1、首輪 備考:FDによる首輪の短時間無効化取得>
<深淵の馬:所持 無傷の大型槍 備考:首輪無し 割と重傷(命の危険は無し)>
31135sage :2005/05/05(木) 14:13 ID:YB/p1amU
>310 >>69と食い違いますし、
   DOPって剣士並に能力低下してた気ガス。
31235sage :2005/05/05(木) 14:15 ID:YB/p1amU
後、それならWizマジ系統はどんどん
首輪無効化できますしバランス崩れ気味では…と指摘してみる。

まぁ、何が言いたいか、というと
バトロワの雰囲気にそった物にしてもらいたいな、と。
31335sage :2005/05/05(木) 14:24 ID:YB/p1amU
あ゛あ゛あ゛…スレ浪費した上自治厨ぶってごめんなさい。
吊って来ます…

絞首台l  λ.......
314310sage :2005/05/05(木) 14:56 ID:A9WatcRo
爆弾の処理に冷凍するのってあったなー
 ↓
あ、首輪を冷凍しておけば爆発しないですむかな?
 ↓
でも、爆発させないだけ冷やした首輪なんて付けてたら普通死ぬな…
 ↓
DOP様ってボスで頑丈だろうしFD覚えてるキタ━━━(゚∀゚)━━━!!
 ↓
思いついたら即実行〜♪
 ↓
>>310

310はほとんど地の文ですけど、DOPの主観です。だからFDで凍結すれば
首輪が爆発しないっていうのはDOPの実験結果からそう取れるだけで、
実際には凍結状態でも爆発させられるかもしれませんし、タネ(凍結)が
割れれば暖めてドカン!!なわけで。本人も言っているように1vs1じゃ勝て
ないし不意打ち用奥の手です。
書いてる本人としても、「これでDOP様死亡フラグ立っちゃったなぁ…」とか
思ってるわけだし。原作でもバスケの人の作戦は途中で潰れたし。
自分でも結構無茶なネタだと思うからNG扱いでもいいし、自治する人が
まったくいないのも困り物だからこれからも35の人今後も頑張って下さい
バトロワ系リレー小説なんて初めて書いたので雰囲気とかはちょっと
わからないのですが、DOPを書きたいという初期衝動は満たされたので
議論はしないで後にssを続ける人の判断でNGか続行かは決めてくれると嬉しい

あと、>69との食い違いがわからない_no
315名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 15:36 ID:/KXtzGu.
>>314
多分69レス目じゃなくて、69話目の事だと思いますよ。
♂剣士がDOPと遭遇した話のはず。
316名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 15:46 ID:/Nwy0aNU
>>314
>>252氏の『69 DOPEL』と順番的の食い違いがあるって事じゃないか?
ただ、馬は見えていなかったってことにできるし
場所もそこまでずれていないわけで
69の前の話にしてしまえばいいのかな?
317名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 15:55 ID:9TgmS0hM
89 葛藤

♂ノービスの寝顔を眺めながら♀剣士は今後のことを考えていた
このゲームに乗らずに生き延びるには首輪をどうにかするしかない
一つだけ心当たりがある、首輪は装着者の情報を常に読み取っている死亡した場合その情報が変化し首輪が死亡を確認しそれ以降は爆発することはなくなる
そしてその情報を変化させる方法が死ぬ以外に一つだけある
「…転職か」
前回ノービスであった彼女が生き延びたのは彼女がノービスに言った要因と共にノービスであったこともあった
だが、前回と同じ方法であるためにGM側も対処手段を講じてある可能性も高かった
だからこそ出来る限り他の手段を見つけたいところであった

<♂ノービス&♀剣士 状況変わらず>
318名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 18:18 ID:Ef53w4Q.
初めてここのスレを読ませていただきました。
結構時間がかかるものですね・・^^;
書き手の皆様すばらしいです、これからも頑張ってください!

個人的に♀ローグと♀商人、♂ローグ、あと逆毛♂アコ&♂ケミの話が好きです。
続き楽しみに待ってます。
319名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 18:53 ID:uF.U3uq.
元々のバトロワとは違う方向に行ってもいいと思う人(1/20)

別に雰囲気変わったっていいじゃないかと思うのだが、そんな住人はダメだろうか。
脱出劇になったら、なったでそれはそれで楽しいと思うんだけど。
320名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/05(木) 21:17 ID:/Nwy0aNU
90:主よ、憐れみたまえ

(♂剣士か。戦闘力は期待できないだろうが、同じ姿である事を利用すれば、
奴を動揺させ、隙をつく事ができるかもしれないな・・・。)
ドッペルゲンガーはそのような事を考えながら、♂剣士に近づき、語りかけた。
「・・・私はドッペルゲンガー、君と争うつもりは無い。
私の目的はこの戦いを終わらせる事だ。だから私と一緒に・・・」
「・・・ものか・・・」
ドッペルゲンガーの話の途中で♂剣士は震えながら何か小さな声で言う。
「なんだ?」
「もう・・・騙されるものか!!」
「!」

刹那、ドッペルゲンガーがいた所をバスタードソードが通る。
彼の長い年月で澄まされた勘がなければ確実に致命傷を負っていたはずだった。
「貴方も僕を見捨てて、残されて絶望する僕を嘲笑うつもりなのでしょう・・・?」
震える手で剣を持つ♂剣士の目には狂気と怯えがあった。
「・・・話が通じないようだな・・・残念だ。」
怯え、狂い、隙だらけの今の♂剣士なら、今の自分でも余裕で倒せるだろう。
♂剣士の力が借りられないのは残念だが、他にも協力者はいるはずだ。
そう思ったドッペルゲンガーはツヴァイハンダーを構え、次の斬撃に備えた。

「・・・はあああっ!!」
一直線で、隙だらけの斬撃がドッペルゲンガーを襲う。
彼はそれを横に避け、そして彼の首めがけてツヴァイハンダーを振り落とした。
完全なるドッペルゲンガーの勝ち。

・・・のはずだった。
「なんだと・・・?」
彼と♂剣士の間には薄い壁が存在した。その名はキリエ・エレイソン。
「くっ・・・!」
片方の姿が見えない上にプリーストと剣士の二人が相手では勝ち目がない。
ドッペルゲンガーは♂剣士がいきなりの支援に驚いている間に、
森の影に繋いでおいた馬に乗り、西へ去っていった。


「さっきまでどこにいたのですか心配しましたよ」
憐れな♂アサシンは森から戻ってきた♀プリーストに本当に心配そうに尋ねた。
「あ・・・少し祈っていたのです。」
♀プリの言葉には少し動揺が混じっていたが、♂アサはその事を気にもかけない。
「まだ皆が助かる事を祈られているのですか」
「ええ・・・」
「私は貴方に近づく者があれば全て斬りますここでは死こそが救いなのです」
「でも・・・」
「大丈夫です私がいる限り貴女は絶対に誰にも殺させませんから」
「・・・」
「ではここから人がいそうなプロンテラへ行きましょうか」
「・・・ええ。」
彼らは東へ向かっていた足を北に向けた。
「主よ・・・我々を憐れみ、そして救いたまえ・・・」
♀プリは♂アサにも聞こえないぐらいの声でそう、囁いた。


♂剣士は一人残され、立ち尽くしていた。そして、何かに誘われるのかのように
首都、プロンテラへと向かう。狂気と怯えをその目に宿したまま。

<ドッペルゲンガー 状況変わらず。西へ。現在地点 蛇の森砂漠>
<♂剣士 人間不信に。 プロンテラへ向かう。現在地点 さすらいの森>
<♂アサシン 状況変わらず。プロンテラへ向かう。現在地点 チュンリム湖>
<♀プリ 状況変わらず。プロンテラへ向かう。現在地点 チュンリム湖>
321名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 00:37 ID:7MRjqydo
元々のバトロワとは違う方向に行ってもいいと思う人(2/20)

死者のその後とか
322名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 00:59 ID:ySqKqjp6
脱出が主になるならバトロワである意味がないな
323名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 01:36 ID:7MRjqydo
ハカギロワイアルは生存者何名だったっけw
324名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 02:10 ID:K90hlkHs
7名だね、100人参加者が居て
まあアレは最後の方に管理者との対決でゴソっと減った口だから
個人的には参加者同士の殺し合いだけで10人前後くらいになってほしいかな
その後に管理者との対決があるなら、だけど
325名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 02:33 ID:aY/OHHPs
生存者は7人と一匹だ( `ω´)=3

管理者との対決の前に戦闘マシーンと化したBS・結構ヤバゲな強さの♀ローグ
狩人らしい♀ハンターなどの強敵が控えている。
挙句の果てにはデンジャーモードが入った♂アサや、
今だ何かしてくれそうな♀マーチャン等もいるからなあ。

そして、今だ詳細を見せぬ特別枠3名が・・・
326名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 03:21 ID:k1Jf7hSI
このスレとてもいいですね〜。書き手に加わりたいものですが、
あんまり文章力ないし。なによりバトルロワイヤルを見ていない・・・orz

楽しみにしてます。がんばってくださいー!
327名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 03:45 ID:7MRjqydo
マーダーはマーダー同士で殺しあえばいいんでないかな
328名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 03:53 ID:k1Jf7hSI
連投すいませんですが、質問です。
304さんがおっしゃってますが、Wikiはだれでも編集可、なのでしょうか?
もし、可なのであれば。Wiki編集を勉強してすこしでもお手伝いしたいです。
329名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 04:08 ID:aY/OHHPs
>327
甘いぜ!
GM秋菜がそんな展開を望んでいないため、
純粋なマーダー同士の殺し合いは
そうそう行われないように登場人物の場所がきれいにバラけさせられている。

またWisによる連絡の取り合いもGM秋菜が常に監視・盗聴しているため
知り合い同士の情報の連絡を行おうとすると普通にWis遮断されてしまうのだ(`・ω・´)b
だから、♀弓手は♂剣士に連絡を出来ず、アラームもローグやバトスケに連絡が取れずに泣いていたのだよ・・・多分
330名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 08:11 ID:l6C6zavA
エロスが足りんエロスが。
誘惑を武器としたマーダーはまだかー
331328sage :2005/05/06(金) 11:31 ID:k1Jf7hSI
ちょっと思ったのですが、290さんの作品なんですが・・・。
さすがに、やりすぎなのでは・・・と心配に・・・。
ニブルカプラさんはすでに死んでいますから、ゾンビ、というよりはスペクターってイメージなんですが。
すでに死んでいるキャラは殺し合い、にはならないし・・・。
なにより殺し方が・・・。悪霊ならではなのかもしれませんが、触れただけ、なのかどうかはわかりませんが。
ほぼそれに近いLVで、絶命させることができるってのは理不尽すぎませんか・・・?
みなさんは、どう思われますか?(余計な口出しでしたらごめんなさい)
33235sage :2005/05/06(金) 13:25 ID:6s0fRCRA
>>331んー、まぁ、それは確かですね、などと
自分の舌先乾かないうちにしばし後投下のローグ一向の夜の部の話を
妙に気合入れて書いてるみ=ご(注:35)ですこんにちわ

ニブルカプラさんの参入そのものは問題なしですが
(ダメなら、バドスケの立場がないですし)
絶命はやりすぎ、という方向はどうでしょ?

今、瞬間的に思いついたネタだと、
ニブカプ話しかけ(悪気無し)=>♂プリ脱力&昏倒してる案内要因発見
=>ニブカプ、更に話しかける=>敵とみなしてニブカプ殺害
=>気づいてた案内要因♂プリ前に混乱=>♂プリマーダーだと誤解して逃走。
てな感じですか。

>>316 イエッサ、そのとうりでゴンス旦那。
   後、冷凍して無力化♀セージ達の立場が…と思ったんでさぁ。

>>314 ロワに忠実にならなくとも、萌え有り、燃え有り、疑心暗鬼有り。
   それが、キャラモノロワクオリティだと思うのです。

>>330 大丈夫♀商人がい…ゲフゲフ エッ、ナンノコト?

後、文章力がないなら、ネタを投下すればいいと思ったんだ思ったんだ。
書いてる人たちは、常にネタに困ってるんだ困ってるんだ、と。
特に、作りこみが少ないキャラクタについては。

いや…自分のことじゃないですよ?
歌って踊れて大学の講義も代わりに出てくれるホムンクルシスの夢を見る、
♂ケミとか、イクラをアイアンドライバーで打ちっぱなししてる♂ケミとか
色々としっかり考えてますともよ。

嘘です…疑心暗鬼は難しいよママン。orz
さっぱり何も浮かばない…冴えた脳みそ誰かPlz

以上、脳みそプリンシェイクのチンピラがお送りしますた。
33335sage :2005/05/06(金) 13:33 ID:6s0fRCRA
脳みそプリンでレス熟読してない俺ガイル。

to 314 from 35
爆弾、ではなくGM謹製呪いの首輪、だそうですし
冷凍無効はちょっとなー、と思った次第で。
仕組み解明は、♀セージさんが一番適任かなー、とも。
…またの呼び方を他力本願とも言いますけど。
334名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 13:59 ID:fW14Kwoo
91 えねみーさぷらいずどゆー(290のを受けてなのであちらがNGならこちらもNGで)

「なんやこの臭い…」
それに気がついたのは♀アルケミストただ一人
それもそのはずでこの辺りは強い匂いをさせる植物が群生しており、日常的に薬草や薬品と接している彼女であったからこそその微かな異臭に気がついたのだった
(死臭、しかもとびっきりのやつやな…)
臭いの元はすぐに見つかった
(…ニブルカプラって…あんなんまでいるんかい)
死者の街に居るそれは平時では(一応は)彼女らのような冒険者を手助けする存在である
だが、この状況では話は違った
(不確定要素はなるべく排除せにゃいかんな)
もしかしたら味方になるかもしれない、と頭の隅を過ぎる
だがそんな希望的観測を採用するにはあまりにも邪悪すぎる存在だった
考えが固まれば行動は早かった
「なぁねーやん、一つ頼みがあるんや」
見張りに立っていたのが♀ウィザードだったのは幸いだった
♀セージは変なところで甘い、♂アーチャは尚更
けれども♀ウィザードであれば彼女の頼みを実行してくれるだろう、悲壮な決意と共に告げた

「なぁねーやん、すまんけどー右向け右して帰ってくれへんかー?」
ニブルカプラはその勧告を無視して無言で近づいてくる
「そっかーしゃあないなぁ、ここから先は通行止めやねん」
と瓶を幾つか放り投げる、煙と共に巨大な食人植物が現れる
アルケミストの秘儀の一つであるバイオプラントだ
「やれやれ、折角集めた素材使い切ってもうたがなー」
ニブルヘイムの住人は精気を吸い取る、植物に自分が加わったところで精々数秒時間を稼ぐくらいにしかならないだろう
だが、その数秒が重要なのだ
♀アルケミストは駆け出した

<♀アルケミスト×ニブルカプラ 交戦状態に移行>
<♀ウィザード メテオストーム詠唱中>
335名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 14:04 ID:fW14Kwoo
290です…
331氏に言われてああなるほどと思い
必死で尻拭いしたとです
290です…
336328sage :2005/05/06(金) 14:09 ID:k1Jf7hSI
WIKIのメインストーリーの一話ごとに、その話での登場人物を並べてみました・・・(汗
もし、いらないとなったらすぐに消しますので。
337名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 20:59 ID:iqy6COGU
スパッツ娘あたりにエロスに走ってほしいものです
338名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 21:22 ID:K90hlkHs
けど誘惑出来る男が現時点じゃ♂剣士くらいしか居ないんだよな
残りはみんな男女混合or女or人外だし
339名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/06(金) 22:14 ID:DtPLI6bc
現状 女キャラの人数>>>>男キャラの人数 なわけで。
あと死んだ女キャラって全員女キャラに殺されてるような。
GM秋菜→♀ノビ
♀ローグ→♀マジ
♀剣士→ダンサー
♀モンク→♀アコ
ニブルカプラ→案内要員
340名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 01:22 ID:xWSpHYbg
♀クルセ→♀ダンサー
もだな
マーダーの数も戦闘意欲も♀キャラの方があるしなあ・・・
341名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 01:49 ID:JsWwD1wU
>>340
♀クルセはまだ未経験ですぞ

ああ、殺しですよ殺し
342名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 01:53 ID:uwxOD7Vw
しまった
♀剣士と♀クルセを素で勘違いした
343名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 02:47 ID:oUTI97iw
92 生きる者が出来ること

♀騎士は♀ハンターを追わなかった。いや、追いかけられなかった
負った傷は幸いに致命傷こそなかったが、出血は酷く血止めだけでもしなければ危険だった

「はぁ…はぁ………ぐっ……」

♀騎士は剣を杖代わりによろよろと歩き、荷物の確認をする
大部分が吹き飛ばされていたが、中には無事そうな荷物もあった
治療に使えそうなものをかき集め、暫く時間をかけ赤ハーブと無事だった赤ポーションでなんとか応急処
置を済ませる
所々に多少痛みや張りが残っているがなんとか動ける程度には回復できたようだった
それを確認した後、爆発で出来た穴の真ん中に♂騎士の遺体を安置して簡単に埋葬する
時々休みながらだったので随分と時間が過ぎ、終わった時には夕刻が間近に迫っていた

「あとの問題は、服だな…」

爆風に巻き込まれた♀騎士の服は、所々裂け破れなんともみすぼらしい状態になっていた
と、そこで♂騎士の持っていたらしいもう一つの箱が地面に転がっているのが目に付いた
爆発の中でも奇跡的に無事だった大きな箱は、開けろ開けろと催促しているようだった
まるで、♂騎士の執念がそこに宿っているように

「……何か、着る物が出てくれるといいんだけど」

異様な気に嫌な予感を感じながらも、箱を開ける
箱の中には何か布状のものが折りたたまれて詰まっていた
取り出してみると、ノービス時代に来た懐かしい服……コットンシャツが出てきた

「お前は……死んでまでこういうことをするのか?」

苦笑しながらも、形見となったコットンシャツに袖を通す
少し大きめのサイズだったが、ぼろきれのような服よりはマシだと思ったのだ
暫くして、だぶだぶのコットンシャツを着た♀騎士が完成した
もし生きている♂騎士がみたら鼻血でも吹きながら転がりまわるのではないだろうか

(一応念のため言うと、ちゃんと具足と篭手は付けてるぞ?)

それでもギャップ萌えーとか言い出すに違いないだろうな、と再び苦笑

「けど……お前には本当に、感謝している」

♂騎士はバカだった。事あるごとに萌えーだのハァハァだの言ってきた
しかし、確実に恐怖に震えていた♀騎士を救い、この場で生きる力を与えた
最後には、罠に気づかなかった彼女をかばい、爆発の中倒れた
最後の最後に見せた極上の笑顔を思い出し、♀騎士はこぼれそうになった涙を慌てて拭い去った

「まったく、死んでまで……お前は私を困らせる」


やがて太陽の無い夕焼けの中聞こえてきた放送は、♂騎士の確実な死とこれ以上ここに留まれない事を伝えてきた

「今度はここが禁止エリアか…ごめん、もう少し傍に居てやりたかったんだけど」

♂騎士の埋まっている地面をひと撫ですると、♀騎士は立ち上がり痛む体を押して駆け出し始めた
その頭の中にあるのは、ほんの数時間だけ一緒だった相棒の、復讐

(あの女……絶対に見つけ出してやる)

手の中の無形剣を握り締め、♀騎士は森の中へ消えていった


<♀騎士 コットンシャツ一個獲得、赤ハーブ3個ポーション全部使う>
<♀騎士、♂騎士の敵討ちのため♀ハンターを探す>
344名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 02:50 ID:oUTI97iw
ぐわぁ、よく考えたら自分女ばっかり書いてる(汗
たまには男もがんばらせないとなあ…
345名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 02:58 ID:lvYCxrrc
305氏が書いた、
85番目<♂アコライト♂アルケミ深淵の騎士子♀騎士 遭遇>
の話はNGになった?それともこれは、その後の話?
遭遇してヒールかけたりした後、そのまま去っていった深遠の騎士子一行、ってことなんかな?
346名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 03:55 ID:JsWwD1wU
脱出よりも敵討ちを選んだって感じじゃないかな?
347名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 04:52 ID:oUTI97iw
すんません紛らわしくて、深遠じゃない騎士子の話です…(汗
348名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 09:38 ID:lvYCxrrc
305で、死んだ♂騎士を膝に抱えて落ち込んでる♀騎士を
深遠の騎士子が、ほおを叩いて叱咤したり、逆毛アコが♀騎士にヒールをかけて
「俺様wwwwwやさCwwwwwww」とか、いうやり取りがあるんだけど。
343氏の話の出だしを読む感じ、305の遭遇話がなかったことになってるよね。
書くときに忘れてたみたいやねw これ、どうしようか?
つなげるのはちょっと苦しいし。
349343sage :2005/05/07(土) 13:42 ID:oUTI97iw
あーーーーーーー!!!!!ごめん、完璧に見落としてました(汗
NG行きで…
350343sage :2005/05/07(土) 14:03 ID:oUTI97iw
>>343をNG行きということです…
すみません、もう状況整理だけ地道にやっときます
布団|λ....
351名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 14:22 ID:lvYCxrrc
NGももったいないなぁ・・・。話うまくできてるし。
346氏の案を採用して343の冒頭を少し削れば、
話を加えるだけでスムーズに繋がりそうだし、がんばって〜。
自分も書いてみようかな・・・。指摘ばっかりじゃあなんだかアレだし。
しかし勇気がいるなあw
35235sage :2005/05/07(土) 15:04 ID:ZFSmxckY
壁l<プロ ニ ヒト アツマッテキテルカラ ソレデ ツギハ ハナシ カコウカト カンガエテマス・・・

壁l<ソノ マエニ

壁lつ(ローグのお話)

壁lミサッ
35335sage :2005/05/07(土) 15:05 ID:ZFSmxckY
其(ソレ)を思ふ曲〜序、夜の帳

 さて。此処よりは一つの詩。
 とある夜長に、とある箱庭で開かれたる演目で御座います。

 さあさあ。しかと御一見。再上演は御座いません。
 今、ここでしか見られぬ詩を、どうか楽しんで下さいませ。
 しからば、この道化めは、皆様の為。笑って幕を上げると致しましょう。

 …


 道無き道を歩いていた。
 先頭には、甲冑姿の女と、悪漢。その後ろに、弓手、子バフォに付き添われたアラームと続く。
 既に夜の帳はすっかり降り切って、行軍の速度はめっきり遅くなっていた。

「随分歩いたが…まだまだ、目的地までは遠いな」
 今の場所からだと、大人の足で数時間、といったところか。
「ま、俺やアンタは大丈夫だろうが…後ろの連中はそうもいかねぇ。今日は、この辺で野宿だわな」
「相判った。これ以上無理をして、はぐれる者が出ても困る」
 クルセイダーの的確な答えに、悪漢は満足して頷く。
「…なんつーかな。ここ来てから、初めて人間とマトモな会話した気がするぜ。っと」
 後ろを向き、おい、手前ぇら止まれ、と歩いている少女二人と子バフォに言った。

「うん…」
 力なく萎れた声で、アラーム。子バフォに先導されて歩いてはいるが、随分消耗している様子だった。
「ぜぇーはぁー…ぜぇーはぁ…」
 すぐ前では、結局荷物を二つ持たされたままの弓手が、荒い息を付いている。
 まぁ、こっちは大丈夫だろうな。特に明確な根拠は無いが、悪漢は思う。
 何せ、手負いであの馬鹿力。
 少なくとも、ビックフットと同程度の耐久力はあるだろう、などと考えていたりする。

「大丈夫か? アラーム殿」
 一方で、つぶさに様子を見守っていたであろう子バフォが、心配そうに尋ねかけた。
「うん…」
 返事は返す。しかし、矢張りぼんやりとした目。
「…本当であろうな?」
 二度目。今度は、幾分疑わしげに。
「うん…」
 しかし、全く同じ様子で、全く同じ答えだ。ローグは、その様子にぼりぼりと頭を掻く。
「あんまし大丈夫そうじゃねぇなぁ…」
「うん…」
 三度、矢張り同じような調子の声が返ってきた。
 アラームは、というと立ったまま、ふらふらと不安定な様子。
 今にも、そのまま卒倒しそうに感じられる。というか、マトモに言葉を判別していない様にも思える。
「ちょっと…アタシは無視…っ!?」
 肩で息をしている弓手が言った。
 額には青筋なんかが浮かんでいる。
「いや、お前なら大丈夫だろ」
 何せ、Ms.ビックフットだし。頑丈さは折り紙つき。
「んなわけあるかっ!!誰かさんが遣した鞄が重いのよっ!!」
 悪党は肩を竦め、アラームはぼんやりとした目に何とも申し訳なさそうな光。
「ま、兎も角お疲れさんな」
 男は軽口を叩くのを止めて、自分の水筒を投げ渡した。
「…ふんっ」
 器用にそれを捕まえて、弓手はごくごくとその中身を飲み干す。

 まぁ、疲れていた、と言えば矢張り彼女も疲れていて。
 何より、あの形相を浮かべた時ぐらい元気であるならば。

「あの水筒、素手で引き千切るくらいの芸当はしてくれる筈だしな」
「…それは幾らなんでも無理だとおもうぞ、ローグ殿」
 少し、離れた場所まで移動してから、ぼそりと戯言を零した悪漢に、彼に続いた子バフォの冷静な指摘。
 やれやれ。彼は、少女等に見せているより貌より少しばかり真面目になって、息を吐いた。
 表情は闇に紛れて見えないが、きっとそれは苦笑。
「おい、子バフォ。少し手伝え。鳴子を仕掛けるからよ」
「御意」
 言って、開けた重い男の鞄の中からは、一巻きの細くて丈夫な糸。それから、数個の鈴。
 …どちらも、開始直後に男が拝借してきたものだ。
 他にも、包帯を初めとした簡単な医療品や、幾つかの物品が雑然と詰められている。
 アラームや弓手は、その中身を一度だって見た事は無いし、ローグもまた、見せた事は無い。

 そして、それっきり男は、自分の作業を終えるまで、一度も喋らなかった。
35435sage :2005/05/07(土) 15:05 ID:ZFSmxckY
 其を思ふ曲〜夢語りと母親

「ったく…アタシに一体何の恨みがあるのよ、あの馬鹿っ。見張り人に押し付けて、自分一人は先に寝てるし」
 ブツクサ文句を言いながら、♀アーチャーは背を木に預けて、座っていた。
 それから、言葉通りに、憎憎しげな視線の先に、枯葉の上に寝転がった男がありありと。
 弓手として鍛えられた自分の、良く見える目がなんとも疎ましかった。
 公平にジャンケンで決めた、といっても疲れている自分を放っといて、目の前で鼾(イビキ)までかかれていると、腹も立つ。
 因みに、順番は弓手=>クルセ=>子バフォ=>ローグ。どう考えても不公平な気がしてならなかった。
 アラームが見張りを出来ないのは仕方が無いとしても。ローグが一番最後ってのは納得がいかない。
 ああ、苛々する。あーもう。最初は感謝したけれど、今は本当に腹が立つ。

「もー、ギッタギタのボコボコのズタズタのボロボロにしてやりたいわ…」
 もう、秋菜とかいう女よりも先に、だ。最優先目標。是が非でも確殺。もう、DS連発で瞬殺。
「…ふぅ」
 どうしようもない怒りをぶつけていて、溜息一つ。
 そういえば、一度溜息を付くと一つ幸せが逃げる、なんて事を誰かが言っていたのを思い出した。
 思わず、自嘲する。幸せが逃げるのなら、教えて欲しいものだ。
 今の自分の何処が幸せだというのか。
 こんな場所で、あんなに理不尽な事を言われて。
「すぐ死ぬかもしれないってのにね」
 そういえば、昔から溜息ばかり付いていた気がした。
 きっと、それは気のせいなんだろう。
 けれど、口にせずには居られなかった。
「なぁんだ。昔っから…幸せ逃してばっかだったんだ」
 突拍子も無く、だからこんな事になったのかもしれない、という思考が浮かぶ。
 しかし、何処かそれは現実味を帯びていて。
「はぁぁぁぁ…何考えてんだろ。アタシってば、本当に馬鹿ね」
 もう一つ、幸せが逃げ出す。やっぱり馬鹿だ。
 こんなのだから、あの商人にだって騙されたんだろう。

「ん…むにゅ… ん…ううん」
 そんな事を言っていると、アラームの寝言が聞こえた。
 小さく丸まって…子バフォを人形の様に抱きしめて、眠っている。
 まるっきり、只の子供だった。
 その様子を見ていると…ほんの少し、勇気が沸いた気がした。
 こんな子だって居るんだ。あたしも文句なんて言ってられない。
 弓手は、微笑む。
「…ありがとね。勇気、くれて」
 お礼の代わりに、クリップが一つついた、綺麗な髪の毛を撫でてやる。
 もぞ、と身じろぎ一つ。疲れ過ぎて睡眠が浅くなっていたのか、それだけでアラームは目を覚ましていた。
 ぼんやりとした焦点の合わない目が弓手の方を向き…やがてしっかりと像を結ぶ。
「お姉ぇ…ちゃん?」
「ごめんっ、起こしちゃった? すぐ寝ていいから」
 寝ぼけ眼を擦るアラームに、すまなさそうに言う。
「ううん…大丈夫、らいじょうぶです」
 ふぁ、と眠そうに一度欠伸。眠気を覚ますように、自分の頬を張る。
「見張りですか?」
 それから、たとたどしくそんな事を尋ねた。
「うん」
「退屈じゃないですか?」
 一瞬、何を言っているものか、とも思ったが確かに、退屈だった。
「まぁ…そうかもね」
「それじゃあ、何かお話しませんかっ?」
「眠れないの?」
 こくこく、とアラームは首を縦に振るものの、瞼の調子は上下していて。
 どう見ても、嘘。
「だいじょぶです。これくらいへっちゃらへーのへーなのです」
 けれど、強く小さな拳まで握り締めて言われたら…断り切れそうにもない。
 暇であったのは事実だから、退屈しのぎ程度にはなるだろう、と考えを改める。
「そうねぇ…何、話そっか?」
 幾つか、この女の子にも合いそうな話題を検索。そうして、一つの候補。

「ねぇ。アラームに夢ってある? アタシには、とっても大きいのがあるんだけど」
 にぱっ、と笑い顔。自慢みたいで嫌味かもしれない。一瞬、そんな考え。
 けれど、アラームは目をきらきらさせて、弓手を見ていた。
「お姉ちゃん、それってどんな夢っ?」
「あたしの夢はね〜」
 んっふっふっふ、とか判りやすく勿体つける。
「世界一の弓手になる事。これねっ」
 冗談めかして言ってやる。けれど、アラームの顔は少し曇っていた。
「動物さんや…色んな生き物を…撃つの?」
 しまった。クレイモアだった。当然、色んな生き物っていうのには…認めたくないが人間も入ってるのだろう。
「ま、まぁ…そりゃ生きて行くために、少しはね。いっておくけど、人なんて絶対撃たないから」
 慎重に言葉を選んでいくつもりで、喋る。少し失敗したかもしれない。
「でもね、それよりもっと…ただ単に、上手になりたいから、って言った方が合ってるかも。
なんて言ったらいいかなぁ…ほらっ、料理とか裁縫とかもそうだけど、上手に出来るようになったら嬉しいじゃない」
 特に後半の『料理』の辺りでこくこくと納得した様に頷いていた。

「それじゃ、今度はアラームの番ね」
 少し、意地悪く言うと、困ったような顔。
「ほらほらー…早くお姉さんに白状しちゃいなさーい?そうしちゃえば楽になるわよ?」
「ぅぅぅ…や、止めてよぅ。言うからっ」
 その様子が可笑しくて、つい、頭をぐりぐりと撫でると、益々困った顔。
 けれども、もみくちゃにされていたアラームが、そう言ったから、すぐに止める。
 居住まいを正して、アラームはまるで何かの発表会の様な顔をして。
「…笑わないでね?」
「笑わないってば」
 そしてすうっ、と息を吸う。

「『楽園』が…出来たらいいな…って。それが、わたしの夢」
「楽園…?あー…確か、アコとかが読んでる聖書に出てくるのみたいな?
ほら、『大いなる救世主天より来たりて、全ての悲しみは過去のものとならん』…だっけ」
 見ると、アラームはさっぱり理解できていない様子で。
「あー…まぁ、気にしなくてもいいよ。うん。それで?」
 だから、弓手はもう一度尋ねる。
「ローグさんも、お姉ちゃんも、バドスケさんも…人も、魔物も…みーんな、みーんな…幸せになれたらいいなぁ…って」
 言いながら、いつの間にか泣き笑いのような顔。ぐすっ、ぐすっと嗚咽が聞こえ出す。
 弓手にしてみても、それは馬鹿みたいな夢。それこそ、神様でもないと出来ないような。
 でも、そんな事を考えて、現実から逃げてる訳ではないんだろう。
 だって、少女は泣いている。この場所が、その夢からは世界で一番遠い場所だと、判っているから。
「ひっく…ぐすっ…ごめんなさい…ひっく」
 誰に対してか謝る。馬鹿。謝る必用なんて無いのに。
 弓手は、見ていられなくなってアラームを抱きとめた。
「いいのよ。もう、いいから。もうゆっくり休みなさい。ね?」
 そうとだけ言って、泥まみれのサマードレスの背中を摩る。
 嗚咽が聞こえなくなるまで、弓手はそうしていた。

 ──そうしてアラームが感じたぬくもりは。

「…あのね」
「何?」

 ──ずっと昔に忘れた、優しい人のそれに似ていて。

「お姉ちゃん…なんだか、お母さん…みたい」

 ──その腕の中、安心していられたから。

「馬鹿、そんなに老けてないわよ。老けてるのはローグだけで十分。いいから、もう寝なさい?」
「…うんっ」

 ──ゆっくりと、彼女の意識は、優しさの中に溶けていった。
35535sage :2005/05/07(土) 15:06 ID:ZFSmxckY
 其を思ふ曲〜昔語りとまがい物の騎士


 その男は、二つに増えた寝息を聞きながら、音を立てずに横たえていた体を起こし、目を開いた。
 現状は予想の範囲内。最も、そうはいっても延々くり返された弓手の愚痴には流石に辟易していたりもするが。

「…案の定かよ。もうちったぁ頑張ると思ってたんだがな」
 ローグの視線の先には、身を互いに預け合う様に眠る少女が二人。
 ゆっくりと立ち上がると、そこらに転がっていた偽装毛布を被せてやる。
「ったく」
 やれやれ、と溜息を一度。眠っている弓手とアラームから離れ、どっかと地面に座る。
「…起きてんだろ?子バフォにクルセの姐さん。今更、俺まで狸寝入りで騙そうってのは無しだぜ?」
 あらぬ方向を向けられた、誰に言うでもない独り言。しかし、むくりと起き上がる気配が二つ。
「お主も人の事は言えぬであろうに」
 苦笑している様な子バフォの声を聞いた。
 二つの気配はそろそろと移動し、悪漢の近くに腰を下ろす。
「さて…ま、当初の予想通りになっちまった訳だ」
「お主の予見、見事に当った、という事であるな」
 頑丈そうだが、恐らく弓手は見張りの途中で寝込むだろう。
 だから、もしそうなったら二人と一匹でそれを引き継ごう、と。

「やれやれ…参ったぜ。本当によ」
 何度目にもなる愚痴。しかし、何時の間に自分がこうも甘くなったのか。
 本当に不思議でならない。
「そう言われるな…貴方のお陰で私は助かった」
「そらどーも」
 本当は孤独を愛してるんだがな。クルセに対する返答に、心中密かに思う。
 と…不意に、ローグは今の今までゴタゴタ続きですっかり忘れていた事柄を思い出した。
「あー…そうだ。そういや、子バフォ。お前のご主人、名簿に名前あったのか?」
 確か、アラームと合流したときに、ぱらぱらと斜め読みしていた筈だ。
「いいや。幸い、無かったな」
「そりゃぁ、良かったな。…つーかさ。一体どんな奴? お前のご主人って」

 悪漢の言葉に、子バフォは口篭った。むぅ…という声。
 反応に困っている。何やら、悩んでいる。

「一言で言うならば…変わった方、か。色々とな。そして、優しい方だ」
 そうして、慎重に答えを選んでいた子バフォの第一声はそれだった。
「酷い貧乏でもあったしな…我も、よく困らされたものだ」
 二人して明日の食事の心配をする事も珍しくなかった、と続ける。
「おまけに、妙な薬を作っては失敗し、毎日の様に騒ぎを起しておったしな。
普通の物を普通に作りさえすれば、人一倍の腕前であったというのに」
 言葉は、ある種愚痴とさえ受け取れる。しかし、一言一言には酷く深い感慨が滲み。
 ローグが、クルセがただ黙ってそれを聞いている。
「…だがな」
 言って、一度子バフォは言葉を切った。
「我が主は…今まで、只の一度も我を下僕や、愛玩動物としては見ておらなんだ。
ただ、分け隔て無く、我を友としてさえ扱っておられた」
 当人にその自覚があるかどうかは、知り得る所ではないが、そう言って子バフォは、己の主に苦笑いを浮かべる。
「信じられるか? 我は魔で、主は人だ。それでも、我の為に血を流し、我の為に泣いてさえくれたのだ。
只、己にかけがえの無い者だ、という理由だけでな」
「士は、己を知る為の者に死ぬ…か?」
 クルセが問う。
「そうだ。それ故、我は我が主に従い、我が主と共に在る」

 そこまで饒舌に言ってから、この山羊にしては珍しい事に、何とも気まずそうな様子で自分の言葉を切った。
 喋り過ぎたか。そんな心情が見て取れるような様子。
 だが、笑う者も、言葉を発する者も、誰一人として居ない。
 沈黙が、現れた。

「む…むぅ。これでは我の喋り損ではないか」
 返答は無い。しかし、子バフォは何故か笑った。
「道連れだ。お主にも何か喋ってもらおうか、悪党?」
「…俺か?俺なのか?っていうか、山羊。クルセの姐さんだっていんだろがよ」
「すまん、少し寝させてもらう。もう少しで私の受け持ちだ」
 縋る様な目で見ているローグの希望を、しかしクルセはいとも簡単に打ち砕く。
「まぁ、我はどちらでも構わんがな」
 などと口にするものの、にやにやと笑いながら山羊は悪漢を見ていた。
「クソッタレ…敵前逃亡たぁ士道不覚悟だぞ、畜生め」
「生憎と、クルセイダーのそれは騎士のとは違うのでね。ともかく、頑張れ」
 切腹しやがれ、などと悪態を付くローグをあっさりとやり込め、クルセはマントを毛布代わりに地面に寝転がる。

 溜息が一つ。それから、彼は子バフォに向き直った。

「言っとくけど、つまんねーぞ?」
「構わぬ。但し、嘘は言うなよ?」
「悪魔が釘を刺すかよ。つーか、どっちかってーとプリとか担当の台詞だろ、そりゃ」
 仕方ねぇな。渋々、男は記憶を掘り返す。
 が、適当な記憶が無い。断片は無数にあっても、それが一つの形に纏まらない。
 悪戦苦闘し、結局投げ出した。
「…何話していいか判んねぇ」
「ふむ…では、さっきの弓手殿の話題を借りるか。夢ぐらいお主にもあろう?」
 子バフォが言う。ローグは、それを聞くなり即答する。
「そりゃ勿論、大金持ちになってウッハウハになりてぇな。
後、毎日遊んで暮らして、浴びるみてぇに酒飲んで、楽しくおかしくやりてぇよ」
 …んだよ。んなジト目で見やがって。わーったよ、真面目に答えるよ。
 渋々、考える。

「ガキの頃のしか覚えて無ぇんだが、構わねぇか?」
 頷いて山羊は答える。深く一度、溜息をついた。
 正直、こっ恥ずかしい事この上ねぇが…まあ、付き合いって奴か。
 自分をどうにか納得させ、それから彼は口を開く。
「俺は…そうだな。騎士に、なりたかった。…まぁ、結局なれなかったけどな」
 思い出し思い出し、ゆっくりと言葉を吐く。

 ──ああ。あれは、今からしてみりゃ下らねぇ、ガキ特有の憧れだったんだろう。
 プロの路地裏を残飯漁りに走り回ってた頃、毎日の様に行進していた騎士団が、酷く眩しく見えたんだった。
 そういえば、あの頃の俺は、まだ今の俺とは違っていた気がする。

「ならば、何故ローグになどなった?騎士とは正反対の職だろうに」
「知らねぇよ。…いや」

 ──今みたいになったのは、何時からだったろうか?
 昔は。まだ、俺にも家族って奴が居て、ゴミ漁りや盗みをしてなかった頃も、少なくとも今の俺みたいな悪党じゃなかったはず。
 勿論、それからも一度だって悪党になりたかった訳じゃない。

 ガキの頃の憧れなんてすっかり忘れて、盗みが得意だからってシーフになった時からだろうか。
 それからローグになって。そりゃ、その頃には俺はすっかり悪党だったから、沢山の人間を殺したり犯したりしてきた。
 後悔がある訳じゃない、俺だってれっきとした悪党だ。ついでに、そうやって他の奴から嫌われてた方が、ずっと楽だった。
 そうして、どんどんと一人ぼっちになっていったんだけれど。
 でも、楽だったから、俺はそうしたんだろうか。

 ──いや、違う。そうじゃない。
 俺は。

「何時だって現実って奴に、押しつぶされ続けてきたから、なんだろうな」

 ──そうだ。夢って奴は、確かにあったんだ。
 只、俺の手はそれを掴むには余りに短過ぎて、立っていた場所は夢から余りに遠かったんだ。
 それを見ているのが嫌で、認められなくて、背を向けて逃げ出したんだ。
 なるほど。結局俺は、強がってただけの、何処までも落ちこぼれた奴だった訳だ。
 …糞。なんたって、今、この場所でこんなことを思い出す。
 あのバカプリと出会って、目をじっと見られて。抵抗すらされないで。
 そうかと思ったら、今度はアラームのガキが、俺みたいな奴の帰りをじっと待っていやがって。

「でも、ひょっとすると…どっかで」

 ──ああ、そうか。
 俺は、漸く確信した。
 本当に、あの馬鹿とガキに毒されきってしまっているらしい、と。
 多分、もうどうしようもないくらいに。

「まだ、ガキの頃の夢を燻らせてるのかもしれねぇな。俺は」

 きっと、だからこんな柄にも無い事を繰り返しているんだろう。
 それが、俺が何時か思い描いていた夢の形の様な気がするから。
 もう叶わない夢。例え、叶わない夢が叶って。もし、本当になれたとしても…

「…ま、なれたとしても、俺はきっと、まがい物の騎士なんだろうけどな」

 腰から外して、脇に置いていたツルギを手にとり、何とは無しに、ローグはそれをちゃり、と鳴らす。
 それから懐に手を遣り、そこから引っ張り出した湿った煙草を、何も考えずに口に運んだ。

「ぶぺっ!! しょっぺっ!!」
 口に付けた瞬間、煙草を噴出す。自分が塩水に浸かっていた事を、すっかり忘れていた。
 彼を見て、子バフォは何時かと同じような風に、笑う。ハードボイルドには、なり切れない。
 それから、毛布の塊がもぞ、と動く。
 それは『むにゃむにゃ…馬鹿いってんじゃないわよ…ぅぅん』などと零していた。

「…やれやれ。お互い、苦労するな?」
 うるせぇ、余計なお世話だ。

 そして、いつの間にかいつもの顔をして、ローグは子バフォを睨んでいた。
35635sage :2005/05/07(土) 15:06 ID:ZFSmxckY
 其を思ふ曲〜閉幕、明ける夜

 白む空を眺めながら、ローグは一度大欠伸をかく。
 眠気にぼやける頭を摩りながら、唾を吐き棄てた。

「…眠ぃ」
 文句を言ったところでどうにもならないと判ってはいるが、それでも言わずにはいられない。
 ふぁぁぁ、ともう一度欠伸。首を回す。ゴキゴキと言う音。
「…ん? 起きたか、弓手」
 音のした方を見ると、不機嫌そうな顔で、♀アーチャーがこっちを見ている。
「どうして起こさなかったのよ? アタシ、見張りの途中で寝ちゃってたでしょ?」
「さぁな」
 その問いに男は肩を竦め、言った。

「つーか、そんだけ元気あるんだったら、今から見張り代わってくれっての」
 いい加減眠くて仕方がねぇ。
「…いいわよ。やってやろうじゃないの」
「おいおい、どういう風の吹き回しだ?」
 茶化す様に言う。
「うっさいわね…放っときなさいよ」
 弓手は、睨む目付きでその言葉に応えた。
「へっ…ま、頑張れや」
 言って、ローグは昨晩と同じように枯葉の上に寝転がる。
「言っとくけどね。アタシが自分の責任取る為にやるんだからね!!その辺、勘違いしないでよ!!」
「へいへい」
 ローグは、寝返りを打って少女に背を向ける。

 静かに、夜が明けていく。
 何処か遠くから、小鳥のさえずりが聞こえていた。

 …

 これにて、この演目は終了で御座います。
 さあさあ、これからも彼等彼女等の道中と喜悲劇を、どうぞごゆるりとお楽しみに。
357310sage :2005/05/07(土) 17:20 ID:0LsA84K6
私的には適当な死体で実験したつもりだったんですけど
よくよく首輪の設定思い出したら、首輪って生死判定があって
死亡判定だと禁止区域でも爆発しませんよね?
ゲーム終了後に検死するために。
という事は88話冒頭の爆発は生きてる生贄が必要だけど、特別枠
以外でソロ行動している適当な人がいないという矛盾が。
そんなわけで差し替えVer.とか作っちゃってもいいかな?(´・ω・`)
いや、もう差し替えVer.作っちゃったんだけど、自分だけの話な
わけじゃないから、こういうのってどんなもんなんだろうと…
358名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 18:45 ID:cKBEjBrs
>>357
差し替えがあるのなら出す方がいいと思いますよ
まだ爆弾を使ったネタが出てないのだから
今のうちに矛盾点は無くしたほうがいいんじゃないかな
359名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 19:00 ID:Kt.rpIBI
同じ人ばかり書いてると萎える
じゃあお前が書けというレスはいらない
360名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 19:05 ID:XEawXsE2
なら、他の人が書き易いようにネタ出すなりしろよー
361名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 19:37 ID:dzXdg5JU
萎えるなら見なければよろし
362名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 19:40 ID:oUTI97iw
>>359
なら知り合いとかに宣伝して他の書き手連れてきて
結構切実なお願い…
363名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 19:48 ID:TGE3E5wg
確かに最近同じ人ばかりだが、
他の書き手はどこに行ってしまったんだ・・・
書きにくくなってきたのだろうか・・・と、少し不安に
今執筆中とかだといいんだが・・・

♀商人と♀ローグ、♀モンクの続きが気になる
というかマーダーガンガレ
36488話差し替えsage :2005/05/07(土) 21:39 ID:0LsA84K6
88 黒馬

遠く聞いた剣戟の音の下へ
そして辿り着いたそこには、勝者はおろか敗者すらいなかった
あるのは戦闘の跡、残骸ばかり
地面に突き立った大槍、折れた剣先、恐らくは鎧だろう破片、そして
「……!?あの帽子は深淵の騎士の!しかし完全装備の
 深淵の騎士をここまで痛めつけるとは、いったい誰が……」
そもそも最初の集合場所に深淵の騎士はいなかったはずだ
誰かが枝を折り、呼び出されたか?
何にしろ完全なイレギュラーなのだろう
だからGM秋菜が直々に手を下したのではないか
「死体がここに無いという事は、生かされている…?」

大槍を拾い周囲の捜索を開始する
そして見つけたはただ1頭、瀕死の黒馬
「くそっ、まだ息はあるか?!ヒール!! こ、これは…!?
 まだ駆け出しのプリーストの方が強力だぞっ
 同朋1人救えなくて、何がゲフェニアの王か!!」

長時間の、魔力の大半を投じての必死の治療により、戦闘行為は
無理でも単純に走る程度が出来るまで回復する事が出来た
だが、それだけ
黒馬の主は遂に見つからず、もうじき日も沈む
「お前が生きていたんだ。お前の主も生きているだろうよ
 槍はお前が持て。主に自ら返すといいだろう」

GMの打倒、間接的にだがその道筋の困難さを実感する
だがこの身はゲフェニアに君臨する魔王
絶望という奈落に落とされようと、どんなに力を封じられようとも
魔王としての誇りを誰が封じる事が出来ようか
「何を犠牲にしようともこの報いを受けてもらおう
 たとえ我が身が朽ち果てようと、必ずだ……っ!」

誓いの言葉を残し、1人と1頭はこの場を去った

<ドッペルゲンガー 所持:ツヴァイハンダー、箱1>
<深淵の馬 所持:深淵の槍(ランス?) 備考:負傷中>

--------------
DOP話の順番
>>53(10)>>364?(88差し替え)>>252(69)>>320(90)
88話のポイントは、黒馬と遭遇、首輪関連全カットの2点
時系列の並びは上述の通りであってるはず
365名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 21:51 ID:.Omc.Vz.
序盤のほうで何回か書いてはいたんだけど、
使おうと思っていたネタが全部使えなくなってしまって…。
新たなネタ思いついたらまた投下しにきます。

ちょっと知り合いの文書きさんにも声掛けてみますわ|彡サッ
366名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 22:26 ID:4XDQ5ZTM
|)<>>353>>356は勝手に92〜95と言う事にして次の話置いときますね。

|)<後、ネタ不足というか人が集まりすぎて会うに会わせられないのです。

|)<現状マーダーが集団に突っ込んでも♂BS以外はタコ殴り→アボンですから。

|)<・・・そこは文才でカバーしろ? 私には無理です・・・
367名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 22:28 ID:4XDQ5ZTM
96:鯖

ここは癌呆新開地開発部。♀GMは偉そうな男が言ったとおりそこに行った。
そして貧相な建物の中に入り、一人だけで仕事している男に話しかけた。
「貴方がヒャック氏ですか?」
男は持っていた書類を置き、応えた。
「そうです。貴女が例の件を解決しようとしている♀GMさんですね?歓迎します。」
「もうあの人から私が来る事を聞いたのですね。ならば話が早いです。
彼女の・・・GM秋菜の遊びはどうやったら止められるのですか?」
「・・・まず彼女が使っている空間の事から話しましょうか。
あの空間は彼女の力で創られたものでは無いです。
あの規模の空間となると彼女クラスのGMでもほとんどの力を使って
やっと創れるかどうか程度です。さらに彼女は空間系でなく精神系や肉体系の操作を
得意としています。だから余計に彼女の力とは思えないのです。」
「では、いったいどうやって・・・?」
「多分道具が使われているのだと思います。私の予想だと使われているのは
『エミュ鯖』という道具ですね。」
「『エミュ鯖』・・・・それを破壊すれば助けられるのですか?」
「恐らくは。ですが、こちらでは待つしかありません。」
「・・・何故ですか?」
「恐らくは彼女が持っている『エミュ鯖』があちらの世界で傷つけられれば、
あちらの世界のどこかに歪みが生まれるはずです。
そこから逃げるのを手伝うのが私たちというわけです。」
「・・・やはり、後手に回らなきゃいけないのですか。」
「ええ・・・今までの戦いでは『エミュ鯖』が傷つけられることはありませんでした。
今回こそは破壊されることを祈るばかりですよ。」
♀GMは今の自分では何もできないと知り、いるのだかわからない神に祈った。
368名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/07(土) 23:21 ID:JsWwD1wU
93 残された者の義務

(…できればバイオプラントだけで済ませれりゃよかったんやけどなー)
ニブルカプラに絡みついたフローラがみるみるうちに萎れていく、あと幾許もせず枯れ果てて足止めに役に立たなくなるだろう
プラントボトルはすでに使い切った、打ち合わせ通り隕石の魔法が発動するにはあとちょっとの時間が足りない
残る手札は自分の身体のみ
「熱いのは苦手なんやけどなー」

(早く!早く!早く!!)
♀ウィザードは焦っていた、フローラが枯れ果てる前に魔力の収束が完了しなければ♀アルケミストはおそらく自分を犠牲にして足止めに行くだろう
短い付き合いだがそういう馬鹿げたことをする人種だと直感的に気がついていた
(なんでこんなに遅いのよ!)
詠唱はまだ半分も済んでいない、だというのに群生であったフローラは数本を残して枯れ果てその数本も今当に朽ちようとしていた
想像していた通り♀アルケミストが駆け出す
(ああ……)
これで♀アルケミストが生き残る可能性はほぼ皆無だろう、たとえ力が抑えられているとはいえなんの抗魔法処理もされていない装備で直撃を耐えれるほどウィザードの秘技は甘いものではな
ならば彼女の死を無駄にしない、それが♀ウィザードに出来る唯一つのことである


降り注ぐ隕石はあたかも大粒の涙の様であった

<♀アルケミスト ニブルカプラ メテオストーム直撃>
<♀ウィザード メテオストーム詠唱完了>
369名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 00:01 ID:1zi1/JYw
98 穢れた歌い手

エプロンドレスを来た少女は悲しみで張り裂けそうな胸を押さえ、
力なく歩いていた。
管理者の手により連れ去られてきたこの場所で、殺し合いをさせられるという事実と
すでに幾度かの放送で様々な人たちがその命を終えている。

魔物として、古城をさ迷う人形として生まれながらも、
港町での優しい商人の少女との出会い等の僅かな暖かな記憶も遠い世界のように感じられる。

(私は…)

管理者の言葉には従えない。
だから、せめて最後に自分がいた世界をこの目に焼き付けたかった。

(綺麗な風景……)

夜が開け、陽の光が世界を染め上げていく光景と、
暖かな風が自分の髪を優しく撫でて行くのを感じ、ほんの僅かに顔を綻ばせる。
こんなに綺麗な世界の下で、悪夢のような殺し合いが展開されているとはとても信じきれないだろう。

自分の背後に大地を踏むかすかな音を聞き、微かに目を閉じる。
それと同時に空を切る音と同時に自分の胸に熱い感触が通り過ぎる。

「はっ、あぁ…」

意識が途切れていく中、過ぎ去った暖かな記憶を思い出し、
顔を微かに微笑ませながら少女は眠りについて逝く。


「まずは一人」

バトスケは眼前に倒れている少女――アリス――を見下ろしながら、
自嘲気味に笑う。

「…もう後戻りは出来ないな」

何処かアラームに似ている雰囲気、争いを望まないであろう存在をこの手にかけたのだ。
迷いや情は全て捨てるしかない。
例え、この手が血に塗れても、自分の行為が独善だとしても
アラームを必ず、あの時計塔へと戻すために。

「せめて安らかに…」

血に塗れた歌い手は、アリスの亡骸に僅かな黙祷を捧げると、
背を向け、狩るべき相手を探し始める。

時計塔の少女のために、楽園を探す少女のために、
少女が最も悲しむであろうであることを知りながらも歩み始める。

<バドスケ 所持品:マンドリン、アラーム仮面、青小箱、青大箱>

<アリス死亡 残り32人>
<参考スレ:RAGNAROK THE ANIMATIONより >
370名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 02:16 ID:Elk1MJKc
例えば、強力な組を潰すためにマーダー同士で
結託する可能性ってないだろうか
例えば、♂BSを♂ローグ組の近くに誘導して、その対処してる
間に挟撃、♂BSと負傷(死?)者にかまけてる間に撤退したりとか…

<特別枠残り2名>
371名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 02:41 ID:S2mJIs32
<番外編> 本編とは関係なくお読みください

「ん・・・・ここはどこだ・・・?」
♂シーフはむっくり体を起こした
俺、死んだんだよな?

たしかに死んだはずだ深遠のブランディッシュスピアで・・
辺りを見回すとそこは花畑だった、澄み切った川が流れている。

「ああ・・・ここは死後の世界ということか、死んだら人生終わりかと思ってたけど
 死んでも人間ってその後ってあるものなんだなあ」

なんだか嬉しくなってきた、さっきまで絶望のどん底にいたのだが。
いやあ、死んでみるもんだな、そんなことを思いながら川を渡る前に少し辺りを散策してみた。
すると♀アコライトが倒れていた
「おや、あれはたしか一緒に参加してた子だ、おい、大丈夫?」
「う・・・ん、あれ・・?ここは?」
♀アコライトは目を覚ました
「よう、お目覚めかい?」
「あ・・あれ?私たしか死んじゃったんじゃ??」
「うん、俺も死んだよ。で、多分あれが三途の川だ」
「そう・・・私死んじゃったんだ・・・」
♀アコライトはひざをついて泣いた。
「おいおい、そんな泣くなよ、死んでも人生終わりってわけじゃないみたいだし、
 それに俺死んだ気がしないんだ、死んだら起きることのない永遠の眠りにつく
 だけかと思ってたけどそうじゃないみたいだしさ」
♀アコライトは少し泣き止んでシーフを見上げた
「それに・・・、俺君のような可愛い子と話したの生まれてから一度もなかったんだw
 死んじまったけど何か妙に嬉しいんだ、変か?変だな。アハ、アハハハハ」
♂シーフは照れくさそうにして笑った
「え・・・?あはっ、あはははは」
♀アコライトも顔を赤くしてついつい笑ってしまった
「ほら、よかったら一緒にいかないか?」
♂シーフは手を差し出した
「え・・・?どこへ?」
「あの川の向こうさ、あの川の向こうにきっと俺達の未来がある、俺も君もこれからが始まりなんだよ、きっと」
「うん♪」
手をつないで二人は歩き出す
三途の川を渡り天国へと

死んでから願いが叶うなんて・・・・神様ありがとうっ
372名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 08:06 ID:.UsXDVbg
なに、結局ニブルカプラはそのまま採用なったん?だれかやりすぎじゃないかって指摘してて
だれかがそれに賛同意見だしてなかったっけ。スルーされたん?
ニブルカプラ強すぎw一瞬の生命吸収なんてだれが耐えれるんだよw
もうバランスも何もないな・・・。
♀WIZのMSで舞台から退場なったとしても、あまりな死に方をした♂プリや案内要員はそのままになるよな。
♀ケミもか。ええんかなあ?読者のみんなもほかにだれも、何もいわないし。
373名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 08:23 ID:wztnsNwg
何か毒薬でも注射されたってことにしておけばいいんじゃない?もしくは塗っただけで死ぬ劇薬
具体的に「生命をどうこうした」って書かれて無いし、注射なら外傷ぱっと見残らないし
まあ、ニブルカプラ死んだ今になったらそういうこと描写するのは難しいかもだけど

本音を言うとそういうことに対する議論で停滞するとヤバそうだと思ってるから
前にそれでえらいことになったて結局終局したロワ見てるからなぁ
374名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 08:47 ID:h5iv6NSw
書いた本人はNGでも構わないみたいな書き込みあるしNGでいいんじゃ?
375名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 08:57 ID:VxwZk9ok
99:死と生

♀ウィザードが放ったメテオストームはそれほどの威力を有するものではなかった。
やはり、首輪により魔力が抑えられているのだろう。
もしかしたら♀アルケミを巻き込むことを考えて、全力を出せなかったのかもしれない。


メテオストームが落ちた所の砂煙が止み、
生命力を吸われてふらふらになった♀アルケミと、生命力を吸い、
色が濃くなったように見えるニブルカプラがいた。
だが、ニブルカプラの胸にはダマスカスが深々と突き刺さっている。
「成仏しいや・・・」
そう♀アルケミに言われ、ニブルカプラは少しずつ薄くなっていき、そして消えた。
その顔は泣いているようにも笑っているようにも見えた。


「・・・俺は寝ていたのか?」
ここはアルデバラン。♂プリーストはニブルカプラが死んだことにより生き返っていた。
「まだ神に見捨てられたわけじゃないようだな・・・」
そしてアルデバランから南下する。まだ寝ている案内要員を置いて。


<ニブルカプラ成仏 残り31人>
<♀アルケミ 微妙に負傷 現在地点 変わらず>
<♀ウィザード 状況変わらず 現在地点 変わらず>
<♂プリースト蘇生 残り32人 現在地点 アルデバラン南へ>
<案内要員蘇生 残り33人 現在地点 アルデバラン>
376名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 08:58 ID:VxwZk9ok
|)<とりあえずニブルカプラの影響があまり出ない方向で書いてみました。

|)<ニブルカプラが吸収→仮死状態→ニブルカプラが死ぬ→生命力が元に戻るとか言う設定です。

|)<一度死亡だと思われた人間と言う設定で動かす事もできそうですし。

|)<ダメポかったらNGで構いません。
377名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 13:04 ID:9Ff24zr.
一度止めて、進行具合とか確認する必要があるかもしれませんね。

後、マーダーを動かすんじゃなくて、組内部で
人を分裂させる方向にもっていくとか…
378名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 13:45 ID:.UsXDVbg
ふと、思った。スレの最初の方で「まとめサイト」のアドが乗ってるけど。
初めての人でも、読めばわかるんだけど。ひょっとしたら知らない人もいるかもしれない。
と、いうことでここでもう一回紹介。

バトルROワイアルWiki
つ「 ttp://wiki.spc.gr.jp/battleROyale/ 」

書き手は、ここで書くキャラの過去の話を読み返そう。
379み=ごsage :2005/05/08(日) 21:46 ID:9Ff24zr.
すんません、質問なんすが、
今現在、ここで書いていらっしゃる、
もしくはネタはないけど書く気力は十分にあるって方、
どれくらいいます?

来週木曜日まで集計とろうと思いまふ。
380名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/08(日) 22:23 ID:VxwZk9ok
|)<>>379氏 ここに一人。 ノ

|)<ネタ切れしまくってますがね。

|)<後、いよいよ次の話は100話目ですね。私は恐れ多くて書けません。

|)<・・・ネタが無いのも原因ですが。
381名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 00:05 ID:L0ikkzyk
6話分くらいなら書いたかな
382名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 00:24 ID:kc8T4tq2
一応ここにも一名〜。
授業中に書いてることがほとんどなので、最近ちょっと止まってましたが。
それにプラスしてネタ切れというか、ちょっとばかし書き込む度胸が足りないというか・・・
皆さんの文見て怖気づいてるというかw
書く気はあるので挙手しておきますね
383名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 00:37 ID:NX3Uh5pM
ネタさえ思いつければ書きますよ
38459sage :2005/05/09(月) 00:39 ID:Yhu1WQmk
59ってついてる人です(´¬`)
書いてたPTをうまく書き続けてもらえてうれしかとです(*ノノ)
385名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 00:41 ID:dNKvIHmg
今の状況で♀ローグは少し動かしづらいので、
様子見をしているところです。
他のキャラも、思いつけば書かせて頂くつもりです。

ということで挙手。
386名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 01:24 ID:4kqyrmsE
WIKIでキャラクターの持ち物整理とかやってる者デス
どうやって各PTを内部分裂させようかと悩み中デス
まーちゃん上手く使うのが良いかと思いながらその具体的方法がうかばんデス
とりあえず疑心暗鬼もロワの醍醐味だからもっとぐちゃぐちゃさせていきたいDeath
上手く書けるかどうかは別の問題として、デスが
そういうわけで挙手7人目、思ったより書いてる人多いデスね
387名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 01:38 ID:4kqyrmsE
あと、某ラグDのところの画像使って会場MAP加工して作ったデスが
もしUPするとしたらどこがいいデスかね?ていうかあげてもいいものなのかどうかデス
388名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 01:46 ID:WGe.NTkg
投下する気満々だよー
まとまった時間がないから書く時間が・・・
自分の力量では、内部分裂は現状だとムズイので
なんとかキャラ達を離散させてから、現状の結束をなんとか崩そうと画策中ー
389名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 02:52 ID:2FrB7SQ2
挙手ー
書く気もあるしネタも無いわけじゃないけどまとめたり推敲する時間が……
とりあえずマーダー然りPT然りあっさり死んでくれそうなメンツが減ってるんで如何に丁寧に矛盾無く殺すかが悩み所ですねー
いや、それを考えるのが楽しい訳ですが
390名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 05:08 ID:PpwtzqYc
私も書く気ありあすが、できればコテ無しでやってほしいな、と思ったり。
このキャラってこの人のもんなのかなーって感じで他の人書きづらくなるし。
余程わかりやすい複線が無い限り、キャラクター共有しませんか?
391名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 06:45 ID:oEZk9li.
私も書いてる側だけど、コテハン反対派。
こてなしで書いた方が皆で使えそうだしねー。
392名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 09:02 ID:8FxBPt6.
集計取る意味あるんか?
これからこのスレに気がついて、書いてみようと思う人だっているだろうに。
そんなことしたら、この集計時に挙手していない人は書く権利がないみたいになるじゃん。
そういうことではないってのは分かるけどさ。
新規参入者からすれば最初からこのスレにいた人しか、書いてはいけないのかみたいな印象受けるぞ。
「新規も歓迎です」とはまあ当然言うだろうけどさ。身内で固まるみたいな雰囲気でよくないと思う。
こういうことやってさ。雰囲気だけでも、新規書き手が入りにくくなるようなことするなよな。
今、かいてるひとどれくらいいるー?って聞くのが限界だと思う。集計なんてするな。
あと、コテ絶対反対。
自分が一生懸命書いてきたキャラを変にいじられたくない、って気持ちも分かるが。
390氏の二行目になる。結果独占みたいになるからやめよう。
393名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 10:06 ID:j3aUwBZ2
おお、久々に見たらなんかいい流れになってる(´ω`*)
もう今からじゃ参加出来なさそうだが、じっくりと見守るぜぃ

コテの是非はどっちの言い分も判るな…。
2ちゃんねるの旧シャア板に、ガンダムの世界観でここと似たような事をやってるスレがある。
そちらは現在第4回の大会に突入してて、参加者を事前募集してコテ進行のルールになってる。
ゲームマスター的な役割の人間が居たりと細かいところが全然違うんで、
こちらの進行には参考にならんだろうけど、1つの形としてああいうのもあるってのは判るかも。
話は圧倒的に深くなるけど、当然一見さんお断りの風潮が強くなるし、途中参加なんてほぼ不可能。

ttp://comic5.2ch.net/test/read.cgi/x3/1115474465/-100
394名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 10:21 ID:NX3Uh5pM
「バトROワ2ゲーム目」とかならゲームマスター決めて
書き手を募集してがちがちに進めてもいいと思うけど、
今回は初の試みなんだから途中参加大歓迎!
って方向性でいいと思います
だから>>393氏もネタが思いついたら書くといいと思います
むしろ書いてくださいお願いしますorz
39535sage :2005/05/09(月) 10:37 ID:IU77dUqM
コテ賛成にしろ反対にしろ、
これだけ人がいるってことは凄い喜ばしい事です
自分が35書き始めた時、ここ書き手どころか住人もいない有様だったので。
ロワも何も、まず住人がいない事には始まりませんし。
33ルール明記以前の書き込みから二ヶ月くらい経ってますし。

人がロワはじめられるまで集まればいいなー、というのが
35以下、しばらく名無しで書いてた当初の目論見だったりしますから
できれば、住人のやる気度合い測る為にも集計付き合って頂けると幸いです。
馬鹿の我侭、と言われればそれまでですが。

後、個人的な意見を言うならば
一ゲーム目ですし、動かすテストも兼ねていただければ幸いかと。
もう、ある程度のはっちゃけは気にしない方向で。
多分、本番は人も集まってくる2ゲーム目以降になりますし。

後、コテについてですが、書き手はともかく
色々纏めたり、作業したりする人は
逆にコテ有った方がいいような気もします。
いや、そういう影で苦労してる人ほどヨイショしたい性質なんで。
396名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 11:14 ID:Y2tSKMaA
空気嫁
397392sage :2005/05/09(月) 11:35 ID:8FxBPt6.
んー35氏の言ってることが半分理解できて、半分わからない。
住民がいないことには始まらないってのは分かる。初期に書いてたメンバとして住民もいないころの寂しさ。
集まってきた時の嬉しさ。今、こうやって流れてるのを見る喜び。十分わかる。この状況を維持したい気持ちも分かる。わかるが、

「住人のやる気度合い測る為にも」
測ってどうするん?現時点でのやる気=未来のやる気じゃないし。
それに、「集計」っていう明確なものを作るのは反対だと書いた意味を理解してもらえてないようで。
393氏の言っている 「一見さんお断りの風潮が強くなるし、途中参加なんてほぼ不可能。」
っていう雰囲気になってしまうだろ、って言いたいんだ。
現在は、まだまだ人を募らないといけない段階で、それはまずいよ、と。
新規参入者の心理的壁になる可能性が高いと思うからやめてくれ、と言ってるのを理解してほしい。

それからコテだけど。オレも一応裏でまとめつづけてるけど現在では
投下された話をまとめていくだけで、その話を誰が書いたのかとかを把握する必要はないと思う。
393氏が例をあげた、ガンダムの世界観でやっているところは書き手の事前登録でやってるみたいだね。
こういう体制になって初めて、だれが書いているのかを把握する必要がでてくるわけで。
だいたい、コテをつけたときの弊害として390氏が指摘していることを意識していないように思える。

自分でも人がいることは喜ばしいとか、動かすテストも兼ねてと言っているのに。やろうとしていることは、
393氏が例にあげてくれたスレみたいな、完全に体制ができあがった状況下で必要とされることを、やろうとしている。
それは、「一見さんお断りの風潮が強くなる」ってわざわざかいてくれているのに。
言っている事と、やろうとしている事が矛盾しすぎている。少なくともオレには、そういう風にしか見えないんだ。
393氏や、394氏のカキコをよく読んで意味を考えてほしい。

ここまで書いておいてなんだけど、35氏のやる気は非常に買っている。
オレもこれから話を投下するべく、案を考えているとこだし。
まだまだこれからなんだから、本当に必要かどうかみんなで考えて進めていきたい。
長くなったけど、オレの意見はこんなとこ・・・。(うまくまとめれない・・・orzゴメンナサイ)
398名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 13:17 ID:rKfIKBEE
逆をいわせてもらうと35の人がコテハン名乗ってる限り、書き込みたくない人。
大体、コテハンで書き込むって言うのは、
その人独自のストーリーがあるもので、その人その人のみのために、
まとめる必要性があるものに限られると思う。
今回のは、リレーでも「みんなで作る〜」の下水リレーとは違うんだから、
コテハンははずして欲しい。
399名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 13:52 ID:j271kPXY
398

 まず、雰囲気悪くしてしまって申し訳ありません....
 女々しい言い訳は萎えると言う方も勿論おられるでしょうが、
 一度だけ自分に弁解をさせてください。
 気に入らない方はスルーして頂けると幸いです。

 まず、自分が上であんな事を言ったのは単純に書き手、そして書こう、としている方が
今現在何人いるか知りたかったからです。
 単純に点呼とればよかったんでしょうが...この点は本当に申し訳無いとしか言い様がありません。

 ごめん、判りやすく伝える文章書く自信無いから硬い事書くのやめます。
 確かに自分もロワ書きたいし完結させたいんです。これは本当です。
 ただ、全然空回りしてるばかりで今書いてても全然、巧く説明が出てきません。

 一言で言えば、空気読めてないって事でしょうか....雰囲気悪くしてごめんなさい。
 暫く頭冷やして、巧い繋ぎ考えます....

 最後に、397さん,396さん,393さん,394さん。
 馬鹿な事ホザイテタ自分に会心の突っ込みありです。
400名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 15:57 ID:4kqyrmsE
コテつけてようと付けてまいと文体見たらある程度「あ、あの人の作品なんだな」って判ると思うけどね
特に自分なんか本人は文体変えたつもりでも知り合いに「書いてるやろ?」って言われたし(笑
でもまあ自分もコテには反対かな。今は居ないと思うけど、もしこれからお察しくださいな人が流入してきたら絶好の標的になるし
例外的にWIKIの人とかが更新したよ〜的な告知の時だけ付ければ良いと思う

とにかく自分は荒れて終局することだけが怖い
そういうわけで

.  ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚) < あれそうなわだい ここまで
  。ノДヽ。
   bb

>>393
まだ人数的に中盤にすら差し掛かってないから遅いなんてことは絶対に無い
リアル事情、ネット事情、飽きた等々で書けなくなる人もいるだろうから書き手は多いほうがいい
401名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/09(月) 16:18 ID:2FrB7SQ2
100 顔で笑って心で泣いて

残った小箱を前に私は思案していた
たとえばこの中身が武器であったなら問題は無い、確実に殺せる相手から所持品を奪えばいいだけだ
また食料や薬品なんかであれば取引に使えるだろう、あわよくば油断させることもできる
可愛い装飾品なんかであれば異性(或いは特殊な趣味の同姓)をたぶらかすことも出来なく無い、幸いにしてそこそこの容姿には恵まれている
「…ま、とりあえず中身を確認してからか」
かぱり
「……」
無言でソレを手に取り身に着ける
白く伸びたうさみみに笑顔の白い仮面
それはあまりにも不気味である、十人中九人はとっさに身構えるに違いない。ちなみに残りの一人は有無を言わさず逃げるか襲ってくるかであろう
「ああ、本当にどうしよう」
402書き忘れsage :2005/05/09(月) 16:19 ID:2FrB7SQ2
<♀アサシン うさみみ所持 スマイルマスク獲得>
403名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/09(月) 16:21 ID:xq7vuXAg
>>401
スマイルマスクか・・・?
404名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 00:44 ID:Jwp2Rx0g
まとめサイトに載ってる85話までのレス番号まとめ

GM:秋菜     >>1>>102>>119>>169>>177>>282

♂ノービス    >>101>>148>>160
♀ノービス    >>36(死亡)
♂剣士      >>130(>>205)>>252>>320
♀剣士      >>148>>160>>250>>298
♂シーフ     >>62(死亡)
♀シーフ     >>157>>297
♂商人      >>57(死亡)
♀商人      >>38>>39>>130>>205
♂アーチャー  >>59>>103>>209
♀アーチャー  >>130>>205>>214>>253>>292>>293>>295
♂マジ      >>153>>301
♀マジ      >>69>>70(死亡)
♂アコライト   >>37>>80>>95>>208>>240>>272
♀アコライト   >>64>>216>>225(死亡)

-------ここまで整理------
以下未整理、後は誰かお願いします_|\○_

♂騎士      >>84>>138
♀騎士      >>84>>138
♂アサシン    >>42>>93>>109
♀アサシン    >>66
♂BS       >>110>>111>>126
♀BS       >>87
♂ハンター    >>38
♀ハンター    >>57
♂ウィザード   >>55>>124
♀ウィザード   >>98>>140>>150
♂プリースト   >>44
♀プリースト   >>46>>47

♂クルセ     >>72>>163>>164
♀クルセ     >>90
♂ローグ     >>47>>94>>126>>132>>134>>176
♀ローグ     >>69>>70>>152>>163>>164>>169
♂アルケミ    >>51>>74>>240>>272
♀アルケミ    >>59>>103
バード       >>124
ダンサー     >>148>>160
♂セージ     >>72
♀セージ     >>59>>103
♂モンク     >>61>>110
♀モンク

特別枠:残り2名
DOP       >>53
深遠の騎士子  >>62>>97>>240>>272
アラームたん  >>75>>132>>134
バドスケ
禿ちゃん     >>140>>150
悪魔プリ     >>153
ときラグ主人公 >>157
♂GM       >>169
アリス

NG(発見した分)
♂剣士>>173>>194>>199
405名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 00:45 ID:Jwp2Rx0g
↑追記
抜けや間違いは現時点で既に無いとは
言い切れないので見つけたら訂正お願いします
406397sage :2005/05/10(火) 06:30 ID:JyrKOWX2
えらそうに色々言うだけもあれだし、案も考えていましたが。とりあえずそれは保留して。
♀モンクの現状と、まあちょっとした付け加えを電波受信のままに書いてみました(^^;

駄文ですが、みてやってください・・・_| ̄|○
いろいろ指摘いただけるとありがたいです。
それでは・・・どうぞ。
407名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 06:31 ID:JyrKOWX2
♀GM秋菜の用意したこの世界に、モンスターはいないようである。
お互いを殺し合いさせたいのに、モンスターに殺されたりしては元も子もないのだから当然なのかもしれない。
必然、生あるものの気配が非常に希薄となり。恐怖をさそってやまない。
心弱い者はその恐怖だけで、一人でいたら狂ってしまえるだろう。

この陰惨な茶番劇の出演者となった者たちは、どのようにすごしているのだろうか。
ある物は狂気に落ち、獲物を求めさまよい。
ある物達はお互いに身をよせあい、夜をやり過ごそうとする。
もしも天空から見下ろす目を持つものがいたとしたら。
地上を動く彼らが、非常にか弱く。ほんの少しの運命が起こす気まぐれな風で、吹き飛びそうな存在に見えただろう。
あるいはそれは、♀GM秋菜であろうか。
しかし、神ならぬ身の出演者達にそのような目はあるわけも無く。今を必死に生きようとしていた。

すでに太陽は没し、しんしんと夜は更けていく。満月の光が地上を淡く照らし出し、水面に写る満月は幻想的であった。
408名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 06:33 ID:JyrKOWX2
101 闇の中で

♀モンクは、泉で体に大量にこびりついた返り血を洗い流し、すぐそばの崖の近くに大木をみつけていた。
その大木の根元の、低木の群生。入り込んで座れば体を隠すことができた。
入り込むときに木の枝で、多少引っかき傷ができたのだが。そんなことにかまっている余裕はなく。ただひたすら震えていた。
考えまいとしていても、♀アコライトの笑顔が浮かんでくる。
洞窟であったとき、ずっと泣いていたのであろうあの顔が。自分と会ったときに心底嬉しそうな笑顔になった。
そして次の瞬間、♀モンクの頭の中で泣き顔に取って代わる。
「な・・・なんで・・・・・」と泣き崩れる♀アコライトにメイスを打ち下ろし。殺したのは他ならぬ彼女だった。

♀モンクは激しく後悔していた。
あの時は♀アコライトの笑顔にさえ恐怖し、おもわず殺してしまった。
いきなり襲われるかもしれなかったし、それを恐れたのではあるのだが。
自分が警戒して、距離を少し取っておくなりなんなりすれば問題なかったのではないのか?
あきらかに自分が、♀アコライトに戦闘面で劣っていたとは思えなかった。
この陰惨な茶番劇の中、同じ聖職者として貴重な数少ない味方になっていたかもしれない。
そうすれば今、こんな夜に孤独と恐怖に震えていることもなかっただろう。
なにより自分の心の弱さに愕然としていた。

♀モンクは聖職者にあこがれ。そしてまたモンスターから人々を守る力にも憧れ、モンクになった。
厳しく自分を律し、体を鍛え。まだまだ半人前だがそれなりにモンクの技も身につけて・・・。
それなのに、あっさりと恐怖に屈し。同じ聖職者である♀アコライトを手にかけてしまった。
同時にいろんな可能性を自分で潰してしまったんだと考え、余計に後悔が深まっていった。

(あたしは、どうして・・・・・。こんなに弱かったの・・・?)
(ああっ!そんな笑顔をアタシに向けないで!!しかたなかったんだ!!)

(「わ、わたし、ずっとここに一人で居て・・・すごく、怖かったんです。よかった、同じ聖職者の方に会えるなんて」)
(「な・・・なんで・・・」)

♀アコライトの言葉がリフレインする。あまりの罪の意識に、今にも押しつぶされそうになっていた。

(こ、このままここで頭を抱えているだけでは、自分は狂ってしまう・・・・・)

♀アコライトにさえ恐怖したのに、今はだれかに会いたかった。
会ってその人に尽くしたかった。聖職者としての行動を取り戻したかった。
それが♀アコライトへの罪滅ぼしにもなると思った。そうすれば正気を保っていられる気がした。

(夜が明けたら行こう・・・。行くんだ。このままここにいても気が狂ってしまうわ・・・・・。)
(だれかに・・・、あたしが助けることのできる誰かに・・・。)
(夜が明けたら、だれかに・・・。だれかに・・・。)

そうやってこの後の行動を考えていれば♀モンクは、♀アコライトの幻影から逃れることができたのかもしれなかった。

<♀モンク 現在地サベージ森(旧エルダ森)>
<♀モンク所持品 ・ メイス1個、食料系回復アイテム各種(うち一つに猛毒入り)、小青箱2個、赤P、食料>
409名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 06:43 ID:JyrKOWX2
しまった、文がおかしい・・・_| ̄|○|||

407の、「吹き飛びそうな存在」が「♀GM秋菜」になってる・・・ぐぅ・・・。
「♀GM秋菜」は、天空から見下ろす存在のことです・・・。
脳内補完おねがいします・・・・゜・(´□`;)・゜・
410名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/10(火) 07:12 ID:rVUwQp4A
特別枠あと2人ですか・・・?
じゃあ月夜花いいっすか?
411名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 07:14 ID:jekStUOo
いいんじゃない〜?
もうひとりは>42の青髪♀プリになるのかな
412名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/10(火) 07:19 ID:rVUwQp4A
あけといて・・・
まだ考えてなかった_| ̄|○
413名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/10(火) 10:11 ID:rVUwQp4A
102 マイペース

1人の小柄な少女が森の中で寝ていた。
彼女は月夜花。殺し合いの事などまったく考えていなかった。
ただ、友達のDOPを探していただけだった。
なかなか見つからず、疲れて仮眠しているようだ。
「んにゅ〜・・・よくねた〜・・」
月夜花は目を覚ますと、またDOPを探しに歩き始めた。
「さて・・・また頑張らなきゃ!1人じゃ寂しいもん」
すでに青箱は開けてある。装飾用ひまわりと、ほお紅だった。

<月夜花 現在地狸里>
<月夜花所持品 ・装飾用ひまわり ほお紅>
414名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/10(火) 10:12 ID:rVUwQp4A
これくらいが限度です・・・_| ̄|○
あとよろしく・・・;
415名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 12:52 ID:v/UdtafI
 燻る火種

 彼女の思い出が、死んだ。
 思い出の名前はアリス。
 親友だった。

 唇を硬く引き結ぶ。顔は上を向く。
 悲しみ漏らさぬよう。涙零さぬよう。
 彼女の装束は黒。夜明けの赤にも、空の青にも染まらない気高い色。
 宵闇の中、静かにたゆたい、夢の安らぎを導く優しい色。
 その漆黒の戦装束に、涙は一粒だって似合わない。

 手には、中程からぽっきりと折れた剣。
 剣と言うよりは、大振りの鉈。
 構わない。目的は遂げられるだろう。

 管理者は、斃す。けれど、その前にしなければならないことが。
 だから寄り道をして、歩く事にしよう。
 一人で、折れた剣を手に道を往こう。
 管理者を斃す為ではなく、参加者の誰かを殺す。
 そんな復讐の旅に、道連れはいらない。
 逆毛の助祭も、少し間の抜けた錬金術師も。

 彼女は、親友を殺した者を決して許さない。
 それは大切な、日常(パズル)の欠片。
 二度と、そこに嵌るピースは無く。
 ピースの欠けた日常の図版は、もう完全では在り得ない。

 ──或いは、完全で無くなった時点で、彼女の日常は死に絶え。

師は、血騎士候は私を叱るだろうか。

 だから、黒衣の騎士は己に問う。

騎士は、誰かを、何かを守るからこそ騎士足り得る。
ならば、守ることを棄てた私は。

 既に、騎士ではない。

それでも構うまい。

 黒い復讐者は、己に言う。

血は、所詮血でしか購う事はできはしない。

 けれど、何処か寂しげな笑みを浮かべ。

そして──私は所詮、人ではない。

「これ以上は…ついてくるな、人間」

 鉈を手に、背を向けて歩き出す。
 何事か、二人は喋っている。しかし、耳に入れない。

「殺さなければならない者が出来た」

 それは、きっと彼等にとっては道に外れる事だから。

「恩のあるお前達まで、巻き込む訳にはいかない」

 けれど、背中の気配は消えなくて。

「冗談言わないでくださいよ…泣きそうな声で肩を震わせてるような女の子、一人で往かせちゃ男の名折れっす」
「うはwwwwokkkkkkwwww」

 そんな事を、言う。

「……馬鹿者」

 もう騎士で無くなった彼女は彼等を止める事が出来なくて。

「此処に来た時点で自棄っぱち。何処まででも付き合いますよ」

 道を自ら違えた錬金術師は一言彼女にそう言った。
 火種は、ぱちぱちと音を立てて燻り始めていた。


<深淵の騎士 アリスの復讐を誓う>
<注:時間軸的には、アリス死亡含む放送の直後ぐらい>
416名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 12:53 ID:v/UdtafI
取りあえず、グループ同士の火種投下しますよ、と。
417名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 13:05 ID:JyrKOWX2
416
GJ。
418名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 16:04 ID:AsRa.qJY
>>72の『19 天才の代償』でルナティックが出てるけど、
これはNGにするべきなのだろうか。
それともルナティックが特別枠最後の一人なのだろうか・・・
419名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 16:11 ID:4LMIDFIE
>>415
深淵の騎士子スレのアリスと
>>369
ROアニメのアリスって同一人物(同一機械?)なのかのぅ?
ちょっと気になっただけだ。スルーしてくれて結構。

まぁ深淵の騎士子のほうならオートマーター扱いだから
直せば直りそうだがナー(´▽`)
420名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 16:21 ID:B36MAlO.
>>418
正味一切居ないんじゃなくて食料になりそうな少数の生物だけが放り込まれてて…
で、長期化するとその食料を巡って殺し合いになる、っていうのはどう?

それより、>>305で出会ったハズの騎士子が>>415までの間に何処に行ったかが気になる
>>343を出会った方向で書き直すべしってことですか
421名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 17:59 ID:9oYIo8pY
>>419
同一人物ではないねー
だが、枝で呼ばれた深遠の騎士子にはそれを確認する方法がないため
自分の知っているアリスと勘違いしたのでは?
生真面目な性格だし・・・
422名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 18:12 ID:Jwp2Rx0g
まとめサイトに載ってる85話(>301)までのレス番号まとめ
一部301以降のレス番が含まれてるのは気にしない方向でどうか1つ

GM:秋菜     >>1>>102>>119>>169>>177>>282

♂ノービス    >>101>>148>>160>>250>>298
♀ノービス    >>36(死亡)
♂剣士      >>130(>>205)>>252>>320
♀剣士      >>148>>160>>250>>298
♂シーフ     >>62(死亡)
♀シーフ     >>157>>297
♂商人      >>57(死亡)
♀商人      >>38>>39>>130>>205
♂アーチャー  >>59>>103>>209
♀アーチャー  >>130>>205>>214>>253>>292>>293>>295
♂マジ      >>153>>301
♀マジ      >>69>>70(死亡)
♂アコライト   >>37>>80>>95>>208>>240>>272
♀アコライト   >>64>>216>>225(死亡)

♂騎士      >>84>>138>>234>>280
♀騎士      >>84>>138>>234>>280
♂アサシン    >>42>>93>>109>>296
♀アサシン    >>66>>298
♂BS       >>110>>111>>126>>275>>277>>279
♀BS       >>87>>277>>279
♂ハンター    >>38(死亡)
♀ハンター    >>57>>234>>280
♂ウィザード   >>55>>124>>275(死亡)
♀ウィザード   >>98>>140>>150>>209
♂プリースト   >>44>>192>>290(死亡)>>375(蘇生)
♀プリースト   >>46>>47>>296

♂クルセ     >>72>>163>>164(死亡)
♀クルセ     >>90>>277>>279>>292>>293
♂ローグ     >>47>>94>>126>>132>>134>>176>>214
           >>253>>292>>293>>295
♀ローグ     >>69>>70>>152>>163>>164>>169>>241
♂アルケミ    >>51>>74>>208>>240>>272
♀アルケミ    >>59>>103>>209
バード       >>124(死亡)
ダンサー     >>148>>160(死亡)
♂セージ     >>72(死亡)
♀セージ     >>59>>103>>209
♂モンク     >>61>>110(死亡)
♀モンク     >>225

特別枠:残り1名
DOP       >>53>>252
深淵の騎士子  >>62>>97>>208>>240>>272
アラームたん  >>75>>132>>134>>273>>292>>293>>295
バドスケ     >>246>>369
禿ちゃん     >>140>>150(死亡)
悪魔プリ     >>153>>301
ときラグ主人公 >>157>>297
♂GM       >>169>>241(死亡)
アリス       >>369(死亡)
月夜花      >>413
特別枠は残り1名かと思ったけど10人出てるから打ち止め?
深淵の騎士子が枝召喚だからもう1人だしてもOKだとは思うけど

----
ミスがないとは言えないので、気付いたら訂正もしくは脳内補完して下さい
まとめサイトの方のmember,storyなんかもどんどんまとめていきましょう
>>188で、
>勿論、他の人も更新して頂いてもいいと思います。wikiですしね。
と、wikiの人も言っていますし。
423名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 19:35 ID:JyrKOWX2
420
書き直しがすぐに出てくれば、それで良かったんだろうけど。
348の指摘の後に、349でNG行きでいいって言ってるからNGでいいんじゃ。
今から書きお直して加えるってのもなんかややこしいし。
それに、422のまとめでも343は無いことになってるし。
424422sage :2005/05/10(火) 19:50 ID:Jwp2Rx0g
重ねて言うけど>>422はこのスレ>301までのまとめで、
302以降の話、つまり>305>343>415辺りの話については保留状態です
とは言いつつアリス等、あとから出た人は整理のためだけに乗せてたり、
♂プリは290で死亡しているのにその後蘇生しているのでそこだけ載せてみたり。
と、書いてるうちに案内要員>290>375が抜けてるのに気づきました
あ、ニブルカプラ>290も入ってないですね
ようするにやっつけ仕事なわけで、このスレ全部一人で読んで
まとめなおすのは結構大変なわけで…

矛盾点の解消や、NG行きなのか訂正するのか、辻褄合わせ話
作るのか、新しい話もいいけど少しまとめが必要だと感じるこの頃
425名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/10(火) 23:03 ID:54weHsXI
んー、それじゃ皆が感じている疑問点、矛盾点を一旦まとめてみないかい?
箇条書きで皆さんドゾー
426名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 01:20 ID:kH02D94k
それじゃ一番手
・GM秋菜がいるはずの首都は禁止エリアじゃないの?みんな向かってるけど
・ニブルカプラ関連、殺したのに復活とかありなんだろうか?
>>305で合流した騎士子は>>413までの間にどこに行った?
・♂BS装備の割に撃墜数少ないよね
・逆毛ってなんで支給品?

最後の二つはネタとして、特に知りたいのは1番
一番フォローが必要そうなのは2番かな。GM秋菜の意向に沿ってないと思うから
唯の酔狂、もしくは何か秋菜に別の目的があるとか?
他は大きすぎる矛盾とかは無いと思うけど。自分の目から見た限り
427名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 01:36 ID:f4C9cMc.
ニブルカプラ関連は、初登場での殺し方があまりにも理不尽ってことで
まずいんじゃないかって話がでて。書いた人自信もそれに納得したのでNGでもいいって言ってたけど
なんとかやりすぎてしまったのを、取り戻せないかと本人がまたフォロー話をわざわざ書いてくれた。
まあ、ちょっと強引だし復活って線は前例をつくらない方がいいと思うので、個人的にNGに一票。
347から以前のレスを参照。

騎士子に関しては、♀ハンタとの戦闘で♂騎士を失った場面のまますすんでいないはず。
敵討ちにでるって話もあったけど、その話の書き手が349で言っているように
深遠の騎士子一行との遭遇話(レス番305)を、完全に見落としてましたってことでNG申告が出てる。
349周辺参照
428名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 01:44 ID:f4C9cMc.
分かりにくい文ですいません・・・orz
説明を付け加えます・・・

<復活って線は前例をつくらない方がいいと思うので、個人的にNGに一票。>
ここでいうNG、っていうのはニブルカプラの話全体をNGにしませんか、ということ。
せっかく書いてくれた人には悪いですが、読み返すとやっぱりムリがあるし。復活っていうのがどうにも・・・。

<♀ハンタとの戦闘で♂騎士を失った場面のまますすんでいないはず。>
これは、
<♀ハンタとの戦闘で♂騎士を失った場所で、深遠の騎士子一行と遭遇した場面からすすんでいないはず>
に、読み替えてください。
連投すいません
429名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 04:29 ID:nidhOtig
♀剣士と♂ノビの二人は聖カピトリーナ修道院を後にし、衛星都市イズルートを目指していた。
そこの船を使えないかという淡い期待に賭けての行動であった。
敢えてプロンテラを迂回したのは、そこには人が集まりやすいという理由である。

「ねえ師匠。今晩はもーそろそろ野宿ですか?」

♂ノビの暢気な声が聞こえる。♀剣士も淡々とした口調でそれに答える。

「もう少し急ごう。他の連中に食料奪い尽くされる前に、私達で確保しなければな」
「はいっ! いや〜それにしても師匠は冷静ですね〜。頼もしい限りですよ♪」

にこやかにそう言う♂ノビ。だが、♀剣士は表情を曇らせた。

「……少年、ここが何処だかわかるか?」
「はい?」

いきなりの質問に♂ノビは素っ頓狂な声をあげる。
だが、♀剣士は至って真面目な顔だ。

「ここは戦場だ。街中でもなければ狩り場ですら無い。そこに私達の意図や好みは存在しない。あるのは、生きるために何をするべきか、だけだ」

♂ノビは目を丸くしているが、♀剣士は構わず続ける。

「戦場では、衣、食、住、を得るにも相応の労力が居る。そもそも、ただ生きるという事すら努力と工夫無しでは許されないのだ」
「……は、はい」
「そんな戦場の中でただ生きるだけではなく『人間』でありたいと思うのなら、そこに必要な努力と工夫は並大抵の物ではない。わかるな?」
「……………はい」
「ならば今君がすべきは、無駄口を叩く事でもなく、これから先何が必要になるか、何をする必要があるのか、それを考える事ではないのか?」

♂ノビはしゅんとなってしまうが♀剣士は止めない。

「判断を要する場面に遭遇した時、予め自身で考えをしっかり持っていなければいざという時に迷いが生じる。だったら考えをまとめられる時間は有効に使った方が良い」
「……………………はい」

予想以上にしょげてしまっている♂ノビに、♀剣士は苦笑してフォローをしようとしたその時、それは来た。

「!?」

♀剣士の体に白光を放つ結界が張られる。
それがプリーストのキリエエルレイソンであると剣士が気付く前に、突然背後からもの凄い衝撃が襲って来た。
敵はいまだ背後に居る。そう感じた♀剣士はそのまま前に勢いよく転がって襲撃者から距離を取る。
姿を現したそいつは、両手にカタールを付けた♂アサシンであった。
脳内で舌打ちをしつつ♂ノビを怒鳴りつける。

「ここは私が押さえる! 君は引け! 足手まといだ!」

そこまで叫ぶとパイクを構えて♂アサに向かう。

『ソニックブローを一発でももらったら終わりだ! 先にこちらが……』

そう考えしかける♀剣士の強打を♂アサは難なくかわすと、カタールを振るう。
その一撃で、キリエは吹き飛んだ。
余りの破壊力に♀剣士は♂アサの得物を確認すると、その理由に気付いた。

『くっ、こいつなんて力……ってまさかそれは裏切り者かっ!?』

流石に死が見えた♀剣士であったが、直後更なる支援が♀剣士を包む。

「キリエエルレイソン! 速度増加! ブレッシング! イムポシティオマヌス!」

♀剣士は支援をくれたのが何者か確認したかったがそんな余裕も無かった。
各種支援が入ったと見るなり、♂アサの姿がかき消えたのだ。
そして即座に襲い来るグリムトゥース。
♀剣士は♂アサから距離を取り、支援をくれたプリーストが居ると思われる場所に向かう。
そこには、一人の♀プリーストが居た。
彼女は怯えた表情で、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
♀剣士は彼女を守るように前に立つと、周囲を警戒しながら声をかける。

「助かった。だが戦闘はまだ継続中だ、頼むっ!」

♀プリは即座にルアフを唱える。
すぐに見つけられる範囲に♂アサは居なかったが、ルアフの届かない場所からグリムトゥースを撃ってきた。
すぐにキリエは切れ、容赦の無い斬撃が♀剣士を襲う。
だが、♀剣士は怯む事無く一直線に♂アサの居ると思われる場所に飛び込む。
タイミングを合わせて♀プリがその場所にフーニューマを置き、♀剣士がその中に入った事を確認すると♀プリも前進してルアフ範囲に♂アサを収める。
軽い衝撃音が響いた後♂アサがその姿を現すが、すぐにバックステップで♀剣士の眼前から姿を消す。

『しまった!』

♀剣士が振り向くと、♂アサは♀プリの前に立ち、ソニックブローの体勢に入ろうとしていた。
だが、♂アサは裏切り者を振るう事はなかった。代りに場違いな声で言った。

「……あれ? あなたは♀プリさん?」

♂アサは何を思ったか突然♀プリの前から更にバックステップでその場を離れる。
二人は、その後10分程警戒を解けなかったが、♂アサが再度襲ってくる事は無かった。

安全が確認出来た事を知ると、♀剣士はだらしなく両足を伸ばしながらその場に座り込む。

「助かったよ。礼を言う……」

だが、♀プリは最初に見た今にも泣き出しそうな、怯えた表情のままだ。

「……どうした? ああ、心配しなくていい。命の恩人に何かをしようという気は無いよ」

♀剣士はそう言って静かな笑みを見せる。
それを見た♀プリは堪えきれず滝のような涙を流しながら叫んだ。

「私はっ! どんな努力をすればいいんですか!? 私はどんな工夫をすればいいんですか!? どうすれば……」

そこまで言ってその場にくずおれる♀プリ。

「どうすれば私は人間として生きられますか……教えてください……私は……人間で居たいんです……」

顔を覆いながらそう言って嗚咽を漏らす♀プリ。
♀剣士は黙って♀プリを見ている。

「私はプリーストとしての誇りも、人間としての尊厳も捨てたく無いです……でも……でも……」

♀剣士は言葉を続ける。

「死ぬのも恐い……な」

その言葉に驚いて♀プリは顔を上げる。だが、♀剣士は♀プリが考えていたような表情はしていなかった。
静かに、優しく言葉をかける♀剣士。

「みんな一緒だ。死ぬのは誰だって恐いさ。恥じるような事じゃない」

♀プリは♀剣士の腕を掴んで再度、火がついたように大声で泣き出した。


♂ノビはそんな光景を呆然として見ていた。
二次職に相応しい実力を持った彼女、それほどの人でもこのゲームでは恐怖に震え、自らの生き方に苦悩している。
このゲームに対する自分の認識が甘かった、それを♀剣士は知っていたのだ。
今の♂ノビには、知らず震える我が身を自分の両腕で抱きしめてやるぐらいの事しか出来なかった。
430名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 04:35 ID:nidhOtig
っとごめん、>>429は104話だ……_| ̄|○
流れをぶった切るようで申し訳無いが
すんごい興味を引かれたので、初ながら参戦してみました。一応全部の物語は目を通しましたが……
不備があったら言って欲しいです。次からはきちっと直してまた参戦しようと思ってますから
431名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 05:43 ID:3TvORkkg
ニブルカプラについてだが
>>368>>375は書き手別でないかい?
>>368は思いっきりニブルカプラ殺そうとしてる流れだし
何故こういう現象が起こったか(GM秋菜の企み等等)を矛盾無く作品に出来る文神が現れたならば両方おk
とにかく復活するという前例を作るのがアウトって意見が多ければ>>375のみNG
ニブルカプラみたいな存在が居たという事実がヤバイだろって意見が多ければ両方NG
って考えてみた
どんなにやばい設定の持ち主でも舞台から退場するとストーリに対する影響力は小さくなる訳で
その小さな影響力が今後に作用するか否かが分かれ目なんじゃないかなっと
あと、実はプロンテラは禁止エリアにまだ入っていたかったりする。そもそも集められた時点では暗いホール(アリーナ?)から各地に転送させられたので各キャラクター達は秋菜がプロンテラに居ることすら知らない可能性があるんじゃないかな?
432名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 07:11 ID:f4C9cMc.
また、すごい文のうまい人が・・・(汗)戦闘の臨場感というか、スピード感というか・・・
自分の駄文が恥ずかしくてしょうがない・・・(><;;)
いろいろ見習わさせていただこう・・・
433名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 10:47 ID:VG8D2lKs
>>430
.>429のタイトルも考えてくれると、あとでまとめサイトに
載った時の見栄えがいいですよー?

ニブルカプラは倉庫利用の時にドレインかましてくれる
困ったさんなので、固有能力として無傷での殺害も可能
だろうとは私的に思います。
案内要員と♂プリはたぶん油断している所で攻撃された
ので咄嗟に対応出来なかったという脳内変換。
>368みたいに十分警戒して対応すれば倒せる相手だと
思うので、>375NGor一部改変、復活は無しの方向がいい
かなと私は考えます

♀騎士関連>305>343は、どっちも好きなので時系列的に
2つの中間の話を考え出せればいいなぁと…
434名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 10:51 ID:VG8D2lKs
>>305からの続き
----

105 一人、タツ

お父さん、お母さん、兄上に妹。お元気ですか?
今度は少し悲しいお話をしなければいけないみたいです。

それは一人の女の子が、その場所から…、その人から…、
そしてとても、とても悲しい誓いを……。

……

「俺様wwwwwやさCwwwwwww」
「…、……」
「やばいwww♀騎士さん反応ないwww俺様修正されそうwww」
「ああ、もう…。♀騎士さん?あの、こういうの言うのもなんだけど
 さすがにそろそろ出発しましょう?そうだ!僕達と一緒に行きませんか?」
「あぁ…、そうだな…。いや、ダメだ。一緒には、行けない」 アノ女ヲ、生カシテオケナイ

…、何かよくない言葉が聞こえました
僕以外には聞こえなかったみたいで、後ろにいた2人は特に何も反応が
無かったみたいだけど騎士さんは絶対にそう言いました
その決意とも誓いとも取れる言葉は、声は小さくとも重く、暗く、悲壮で…
このゲームの闇の一端を僕は垣間見てしまったようです

「ふん。逆毛♂ケミ、行くぞ!一緒に居れない者といつまでもこうしている余裕は無い!」
「うはwww厳しいwww」
「でも彼女の事考えたらもう少し時間を!」
「♂ケミ、私達はもう十分の事をしたよ。これからどう立ち上がり、何を選択するのか。
 それは彼女が選ぶ事だ。不幸なことに、今ここに居る物で時間を持っている者など
 誰もいない。誰もだ。それは私達も例外ではないのだよ。残念だがね」

だけどそれじゃああんまりだ!
声にならない叫びを上げる
きっと声にならなかったのは、本能ではそんな事わかりきってるからなんだろう
それでも何か言おうとした

「埋葬、しなくちゃ…」

僕じゃない声
見た事も無い不思議な剣を杖代わりに、僕達が居る事なんて知らないみたいに
作業をする彼女が凄く切なくて、僕はもう声を出せなくなってしまった

「行くぞ。私達はもうここに居てはいけない。彼女のためにも、私達のためにもだ…」

もうすぐ夕焼けになる
夕焼けになればきっと彼女が抱きかかえていた人の名前が呼ばれるのだろう
非力な僕だって、いつ名前が呼ばれる事になるのかわからない
前を歩いてる深淵の騎士子さん、後ろを歩いている逆毛♂アコ君
出会って間もないとはいえ、仲良くなってしまった
2人が死んでしまったとき、僕はどうするんだろうか
そして僕が死んでしまった時、2人は何を思ってくれるんだろうか…

…、もうじき、日が暮れる

<♂アコ、♂ケミ、深淵の騎士子 現状維持 移動中>
<♀騎士 >>343へ>
435名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 10:57 ID:VG8D2lKs
あ、434の各話ナンバーって105じゃなくて、87.5か91.5あたりの方が
のちのちの読み易さ敵にそっちにした方がいいのかな
まとめた人の裁量に一任って事でお願いします_noスイマセン
436名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 11:18 ID:f4C9cMc.
ニブルカプラの件。自分の意見としては、ニブルカプラは警戒すれば倒せるとか、そんな問題ではないと思います。

ここのスレ、「バトルROワイアル」としてのルールの中で「あまりに理不尽な死に方は無し」となっている。
つまり、倒すことが可能であろうと、不可能であろうと関係なく。
その「殺害方法」があまりにルールにあわない、「バトルROワイアル」に沿わない、ということです。
よって、♂プリと案内要員も殺され方が不適切であると言えると思うのです。
復活という前例を作るのも好ましくない。よってニブルカプラの登場自体を現段階ではNGとして。
そもそも最初から、♂プリと案内要員はニブルカプラに遭遇していない、という方向でNGにしてはどうだろう、と思います。

まとめますが、倒せるか倒せないか、ではなく「殺害方法」がここのルールに沿わない。
この殺害方法で殺されてしまった、♂プリと案内要員の死は不適切といえると思うので
ニブルカプラは登場しておらず、♂プリと案内要員はそもそも遭遇しておらずまだ死亡していない、
生存しているという方向でNGの提案です。
437名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 12:36 ID:Jzj6GtaI
僕も、ニブカプはNGの方向のが無難だと思います。
色々問題をはらんでる以上、下手に取り扱うとえらい事になりそうですし。

勿論、すべて想定の上で納得ができる傑作書き上げてくれる
神がスレに光臨すれば別ですが・・・


それから、プロについては城下町は問題ないと考えます。
王城=>禁止エリア それ以外=>可という感じでいいのでは?
参加者も、王城に秋菜がいるのは既出の通り知らないでしょうし。

後、深淵とアリスに関してですが、
別人と下手に考えるより、本人そのものと想定した方が
これからの流れ的にはスムーズになる気がします。
いや、少々どころではない解釈的な無理があるのは承知してますけども。
そこは、深淵スレのFA無しという規定から捻ってなんとか…

と、いうのも個人的には、人数はまだまだ減ってほしいので
アリス=>本人扱いで、♂ケミ&アコグループと
バドスケと繋がりのある♂ローグのグループが
対立してつぶしあってくれればなー、と思いまして。

それはどうか、と思われる方もいるでしょうが、僕としては
( 設定の正確さ < ストーリの展開とキャラ同士の絡みの発展 )
なのです。正確さを突き詰めてくとキリがなくなりますし。

あ、最後に。
これらはあくまで自分の個人的意見なので
あまり本気にしないで、参考程度に考えて頂けると幸いです。

それと付け加えですが
気が早いかもしれませんが段々次のスレの季節が近づいてきてますね…
ますますの発展と様々な神の光臨を期待しつつ、レスの筆をおきます。

to スレ住人各氏
438名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 13:37 ID:Zl1ASJyk
♂プリがかわいそうに見えて仕方ない俺がニブルカプラごと消してみたZEEEEEEEEEEE
NPCが最後に勝ってもつまらないと思うので投下してみます。


?? 消える目的地

アルデバランに向けて足を進めている途中で、天の声が流れはじめた。
足を止めて地図にチェックをいれる。禁止エリアがどんどん増えていく。赤芋虫峠…ここも禁止エリアになるらしい。
急げば時間内に通過できるかもしれないが、途中で何が起こるかわからない。
進路をかえよう。しかしどこへ向かえばいいのか。
これまでのパターンからすると、町は全て禁止エリアになるだろう。普段から人が多く集まっているマップも危険だ。
いくら腕に覚えがあるとはいえ、所詮はプリースト。他の戦闘職とまともにやり合っても分が悪い。
仲間が欲しい。
今までは何でも一人でやってきた、一人で何でもできる自信があった。
しかし、これからを考えると心細くて仕方なかった。
協力し合えそうな人を探そう。一般的なプリーストと比べると多少劣るが、支援もできる。
きっと何とかなるはずだ。

十字を切って祈りを捧げ、ゲフェンへと足を向ける。
彼はルールを覚えていないのだろうか…?
439名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 17:09 ID:4sZWmqs.
>>429の続きです。駄文失礼します。
>>434が105話、>>438が106話だとするとこれは107話なのかな。


107 君泣きたもうことなかれ

♂アサシンが我に返ると、周りには誰もいなかった。
そう、彼の大切な♀プリーストさえも。

俺は・・・何をしていたんだろう。彼女はどこへ行ったんだろう。
記憶をたどろうとするも、脳内に小さな羽虫がわんわんとたかっているようで思考がまとまらない。
俺たちは、そう、町に向かっていた。
彼女は怯えて疲れきっていて、ゆっくりと休める場所が必要だったから。
彼女が歩き易いように、危険を承知で街道沿いに歩いた。
そこで二人組の集団に出くわした。♀剣士と♂ノビ。

あとは断片的な記憶しか残っていない。

手練れた印象の♀剣士に狙いを定め、走った。
回避不可能な間合いまで一気に距離を詰め、両の獲物を一閃。
後頭部を狙った一撃はしかし光の壁に阻まれた。
前のめりに転り逃れようとする♀剣士を追い、更に間合いを詰めて、
振り上げた刃の先に、さらめく青の髪。両の瞳から零れ落ちる涙。

なぜ泣いているのですか。
どうか笑顔を見せてください。
貴女は必ず俺が守りますから。

そうか、彼女はヤツらに連れ去られたのだ、と♂アサシンは結論付けた。
向かう先はおそらくこの道の終点、衛星都市イズルード。


-------

「わー、本物のイズルードにそっくりですねー!」
大声を上げてはいけないと分かっていても、♂ノビは感嘆をもらさずにはいられなかった。
♀剣士、♂ノビに♀プリーストを加えた一行は順調にイズルードに到着した。
この世界は忌々しいこのゲームのために作られた虚構の空間だと聞いた。
だがいざ実際によく見知った土地にくると、路傍の石の一つ一つまでもが記憶のままで、それが造り物であるとはとても信じがたかった。
懐かしい情景は、今までのことは全て悪夢だったのではないかと錯覚させた。
♂ノビはそう思い込みたかった。が、首にかかる重みは甘い幻想を許さなかった。

「私は船を見てこよう。君は民家を当たって食料や物資を集めてくれ、少年」
「はい師匠!」
「先客がいるかもしれない、警戒は怠るなよ」
そう言い残し、♀剣士は港へと向かった。
残された♂ノビと♀プリーストは手近な家を一軒一軒まわった。
ごめんなさい!と心で謝りつつ窓ガラスを壊して屋内に侵入し、食料や薬、武器になりそうなもの等を集めていった。

そしてそれは3軒目の探索が終わり、次の家に向かう道すがらのことであった。

♂ノビは背後で風が爆発したように感じた。
強い力で突き飛ばされ、石畳に頭を打ちつけた。
「な・・・にが・・・?」
言いながら起き上がろうとした刹那、背後で風を切るような音がした。
反射的に♂ノビは横に転がり、迫っていた刃を避けた。
背後を振り仰いだ♂ノビの目に映ったのは、♀プリーストを横抱きに抱えた黒装束の男。
♂アサシンの目にははっきりとした殺意が、そして狂気が見て取れた。
「もうやめて! 殺さないで!!」
♀プリーストが泣き叫んだ。
だが♂アサシンはそれに応えず、右に付けたカタールをゆらりと頭上にかざした。
♂ノビは呆然と、自分の頭上に掲げられた凶器をただ見上げていた。
440名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 18:06 ID:s4AzHeo6
アサシンのくせに強すぎる件について
441名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 18:06 ID:f4C9cMc.
キャラは全部デフォの髪型、髪の色で♀プリは違うんだよな、たしか。レス番268で言われているように、青髪♀プリは特別枠扱いだった。
けど、レス番296の第82話を読めばわかるけど。
♀プリのことを、♂アサは昔自分を助けてくれた青髪♀プリだと精神操作によって思い込まされているんだよな。
よって、今いる♀プリは青い髪ではない、と。細かいことで、ちょっと書き直せばすむことなんだけどさ。
書き手は書こうとしているキャラの過去の話と、いろんなレス番の指摘などをちゃんと把握して書こう・・・。
これをしないから、♀騎士と深遠の騎士子一行の遭遇の話とかを見逃して書いちゃって
ややこしくなったりしてるんだからさ・・・。
話が多くなってきて大変だけど話に対するレス番は、けっこうあとの方で出てきたりするから大変にしても、
登場話は、ちゃんと目を通そう。
まとめサイトもあるんだしね。
442名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 18:12 ID:f4C9cMc.
440
そういうくだらない煽りは、やめようぜ・・・。
もともと対少数は強い職業なんだし、戦闘の描写がうまくて迫力あるって話なだけで・・・。
(こう感じてるのはオレだけかもしれないけど。)
連投スマンセン
443439sage :2005/05/11(水) 18:28 ID:4sZWmqs.
>>441
混乱させてすみません。
いちお言い訳すると、>>439の中で「青い髪」という描写が入るのは♂アサの記憶の中だけで、
現実の♀プリについては描写を入れてないつもりです。
(♂アサにはそう見えているという設定で・・・)
444441sage :2005/05/11(水) 18:34 ID:f4C9cMc.
なるほど。そういうことですか。
しかし読み手に伝わりにくいのでは・・・?単純に自分の読解能力が足りてないのか・・・?
以降の書き手が混乱しそうだったので、指摘させていただきました。

で、個人的なお願いですが。だれかWikiでの、新ページ作成方法教えてくれ・・・_| ̄|○
すでにあるページとかの編集は、できるようになったんだけど。
ページを作って新しい話をWikiに載せるって作業をできる人間は多いほうがいいと思って、
やろうとしたんだけどわからない・・・(TT;
445名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 18:47 ID:s9pWzV8M
>>437
アリスの部分だけ気になったので一つ
それだったら別人でもその展開は、できるんじゃね?
深淵は、アリスが古城のアリス思って動いてるっぽいから
この流れなら、♂ローググループと、やりあう展開もいけるだろう。
さらに別人だった場合、勘違いして他人を殺そうとした(殺した、になるかは
文神様によるが)その後悔の念から、さらにドロドロに〜とかも
行けそうと考えるのだが…いや俺にはそれを纏めきる文才ないけどさ。
446名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 21:27 ID:3TvORkkg
108

凶刃は♂ノービスに届くことはなかった
「やれやれ、嫌な予感がすると思えば……案の定か」
♂アサシンと♂ノービスの間に割って入ったのは……
「師匠!!」
その胸元には深々と裏切り者が突き刺さっていた
「…警戒を怠るな、と言ったはずだぞ少年」
♂アサシンは凶刃を引き抜くべく力を入れる。だが突き立てられた刃はピクリともしない
「…やれやれせっかちな男だな君は、そんなことではもてないぞ?」
と♂アサシンの腕を掴みそのまま体当たりをする
石畳をもつれ合いながら転がる、その弾みで♀プリーストの拘束が解かれる
「今のうちに少年を連れてできるだけ遠くへ!」
逡巡は一瞬だった
「わ。わかりました」
「そんな!?師匠を置いて逃げるなんて出来ません!」
「我儘を言わないでくれ少年。大丈夫、きっと追いつく…それにこれからやるべきことは少しではあるが紙に書いて君の荷物に入れておいた」
そういった♀剣士の顔に♂ノービスは一瞬力を抜いてしまった
それまで常に張り詰めた表情しか見せたことのない♀剣士の満面の笑顔だった
「ごめんなさい」
一度崩れた体勢は如何に非力なプリーストといえど容易に引きずることができ、すぐその姿は見えなくなった
「さて、こちらもケリをつけようか……さすがに私も限界が近いようだ」
たとえ修練の差があったとしてもこれだけの時間抑えこんでいたこと自体が奇跡に近かった
最期の力を振り絞り♂アサシンの首につけられた環の留め金に手を伸ばす
(…やれやれ、役回りが違うだけでまるっきり前回と同じだな)
そして辺りは閃光に包まれた

<♀プリースト&♂ノービス 辛くも逃亡>
<♂アサシン&♀剣士 死亡>
<備考:イズルード東の出島崩落>
447439sage :2005/05/11(水) 21:30 ID:soR4D1tI
>>441
おっしゃるとおりです。以後気をつけます〜!
ご指摘ありがとうございました(`・ω・´)
448名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 21:32 ID:3TvORkkg
なんでタイトルが消えてるんだ…orz
108 繰り返される悪夢
で脳内補完おながいします
449名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 21:53 ID:VG8D2lKs
wikiの新しいページの作り方
・まずおもむろにstoryのページを開く
・85話を別窓で開いてから編集画面を開く
・元のstoryページから86話の?をクリック
・85話の編集画面を参考に適当に編集
・プレビューで確認して、最終的に満足行く物ができたら保存

先に85話のページの、進む 86?.例外 の?からページを作って
storyページの86話リンクを作ってもOK

最終的に保存さえしなければ何弄っても問題無いので
怖がらないでいろいろやってみるといいと思います
450名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 22:01 ID:kH02D94k
あらら、♀剣士死亡かぁ…色々優勝者関連でやりたいネタあったんだけど残念
クルセで♂BS相手にグランドクロス相打ちネタも書いたけど被りすぎだからお蔵入りだねorz
まあ生き残りが剣士系とシーフ系の割合多かったからバランスが取れて良し

で、ニブルカプラ関連が解決しない限り次の放送流せないわけなんだけど
結局どうなるんだろう?なんだったら「理不尽じゃない殺し方」したの書くけど
書き手の人がそういう代価のネタ投下でもいいなら、だけど
あと>>438は♂プリの方針変えすぎじゃない?一応ゲームに乗ってるんだから仲間は求めないと思う
共闘でゲーム進めるための仲間?もしくは移り気しまくりな性格とか?
451名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 22:43 ID:63mETuTE
ニブルカプラNGの方向で書いてみた。
特別枠が一つ空いているはずなのでそれも頂戴いたした。
あと、レギュレーションすれすれの気がするのでNGかどうかの判定もスレ住人にお願いしたい。

どいつも、こいつも

「どいつも、こいつも、どいつも、こいつも…」

彼、♂剣士は既に闇に覆われた森の中を歩いていた。
このキリングフィールドを一人で歩く彼の脳裏をよぎるのは、初めて出会った♀アーチャーであり、♀商人であった。まるで、自分を馬鹿にするかのように姿をくらませた彼女たちの顔を思い浮かべると、はらわたが煮えくり返るようだ。本来、冒険者の花形である剣士の僕を馬鹿にするなんて決して許しはしない。次に見えた時には必ず殺さなくてはならない。
そういえば、あのドッペルゲンガーも気に食わない。エリートである僕のことをまるで雑魚を見るかのように見下して、その上路傍の石のように無視するとは…所詮は魔物の王だ。あれも殺さなくてはならない。
そして、間接的に♂剣士を助けたはずのプリーストにも彼の殺意は向く。姿をあらわさずに辻だけをするなどこのエリートである僕に対する態度ではない。そんな性根の腐った聖職者などには、神に代わって僕が天罰を下さなくてはならない。


「どいつも、こいつも、どいつも、こいつも…」

彼は、彼のことを馬鹿にした兄弟のことを考えていた。
兄は騎士団に詰めている。最近は若い剣士の恋人ができたらしく、始終いちゃいちゃするばかりでなく、褥を共にしているというではないか。
弟はゲフェンダンジョンによく赴く。色狂いのアイツは、目を血走らせ狂犬さながらによだれをたらしながら一次職やなりたての二次職を追い回している。
一方彼は、時計塔に篭っていた。うわっついた噂一つなく、ただ時計塔で日々を過ごしていた。
以前、時計塔地下で兄弟にであったとき、言われたことがある。

「この真性ひきこもり」

兄弟は少しは外に出ろということを言いたかったのだろうが、彼はただ引きこもりと言われたことが無性に悔しかった。それ以来、彼は兄弟をいつか見返してやると心に誓ったのである。
彼の名はエクスキューショナー。時計塔にのみ存在を許された不遇の魔剣である。

と、黒い十字架のように大地に突き立つ彼の目の前には、暗い妄想に顔をほころばせて歩く♂剣士の姿があった。

そして、暗い妄想に顔をほころばせて歩く♂剣士の目の前には、いつの間にか黒い十字架のような剣が大地に突き立っていた。

一人と一振りの間に沸き起こるのは、敵愾心でも恐怖でもなく、同族に排斥されたもの同士の奇妙な共感と胸の高鳴り。

「ウホッ!いい魔剣(剣士)… 殺 ら な い か ?」


<♂剣士 SUN値0(発狂) エクスキューショナー獲得>
<魔剣エクスキューショナー 特別枠参加 所持品なし>
以降、一人と一振りは手に手を取り合って愛の逃避行、違うマーダーとして行動
452名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/11(水) 23:27 ID:6iT9gUkw
♂BSはイグ実持ってるから2回致命的な攻撃を与えないと倒せない
453名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 00:47 ID:9RvjCoAU
えっと>>429です。タイトルを付けた方が良いとの事で
>>429のタイトルは「対狂人戦」でお願いします……ああ、捻りも何も無いねコレ_| ̄|○


110 ゆめときぼうと


♀プリと♂ノビは二人で並んで走っていた。
イズルートを出る時、背後で爆発音が響いたのも知っている。だが、振り返る事はしなかった。
プロンテラ周辺地域を離れ、更に森の奥地へ。
そしてゴブリン森まで入った所で二人とも限界だったか、その場に座り込む。
荒い息を漏らす二人、だが二人とも一言も発しないで、今度はその場から動こうとはしなくなってしまった。
長い沈黙、それは♂ノビの小さな嗚咽の声で破られた。
♀プリは黙って♂ノビの体を抱え、ゆっくりとその頭を撫でてやるのだった。

そんな事をどれだけ続けていただろうか? そんな二人に声をかけてくる者が居た。
「……す、すみませ〜ん。何か食べる物持ってませんでしょうか〜? 私……おなかぺこぺこでもう……ダメですぅ〜」
全身を埃まみれにした♀商人が、二人の前に姿を現したのだ。

♂ノビが鞄からパンをいくつか取り出し渡すと、♀商人はよっぽどお腹が空いていたのか、もの凄い勢いでそれらを平らげた。
「は〜、生き返りました〜♪ ありがとうございますっ! あなたは私の命の恩人ですぅ!」
オーバーに感激してみせる♀商人を見て、二人は少しだけ顔を綻ばす。
「あー! そうだ! もしよければお二人とご一緒させてもらえませんか!」
と言ってしまって、はたと気付いたようにしゅんとした顔になる。
「……そうでした。私達殺し合いしなければならないんですよね……ごめんなさい、私……ずっと一人で心細くて……だから久しぶりに人に会えたからつい甘えちゃって……」
♀商人の言葉に♀プリは顔を伏せる。
だが、♂ノビは決然とした表情で♀商人に言い放った。
「そんな事しないよ! 誰も殺さないし誰も殺させない!」
♀商人は♂ノビの言葉に目をぱちくりさせている。
「ボクは絶対こんな事許さない!」
♂ノビの言葉に、♀プリも決意を込めて頷くのだった。


シフ子とときらぐ主人公の二人組は、森を彷徨い続けていた。
「ねえ、それで君、今何処に向かってるかわかってる?」
「……あのさあ、そもそも何処に出たのかもわからないのにそんな簡単に……あ」
そう彼が言うと森が開けた。
そこには複数のテントを張っただけの簡易な集落があった。
シフ子はこの場所に見覚えがあった。
「ここって……もしかしてゴブリン村?」
すぐにときらぐ主人公も相づちを打つ。
「そうだよ、ゴブリン村だ! でも、ここにもモンスターは居ない……ってあれ?」
不意にときらぐ主人公の目に集落の一つから、煙があがっているのが見えた。
驚いたのはシフ子も同様だ。
「嘘! 誰か居るの!? ちょ、ちょっとちょっとこれまずくない?」
「そ、そんな事言ったって……」
「ほらっ! 君男の子でしょ! アタシはか弱い女の子だからこういう時は後ろから……」
「わっ、わー! 押さないでよ! ってそんなにくっつかれたらむ、むむむむねが……」
「へ?」
僅かな沈黙。
そして突然の悲鳴と共に突き倒されるときらぐ主人公。
「っきゃー! いきなり何言い出すんだい君は!」
「知らないよ! 大体こんな非常時にいきなりむ、むむむむねをおしつけて……」
「わー! そんなに胸胸って連呼しないでよー!」
二人のやりとりが突然止まる。
それは集落のテントの一つから微かに笑い声が聞こえてきたからだ。
「く、くっくっくっく……」
「くすくす……も、ダメ……ごめんなさ〜い、笑っちゃダメってわかってるんだけど……」
「ごめん……ボクももー限界……あーーーーーはっはっはっは!」
「笑っちゃダメっていったの♂ノビ君じゃない〜……あっはっはっはっはっは!」
二人は呆気に取られた表情のときらぐ主人公とシフ子。
すぐにその笑い声の主はテントの中から出てきた。
「普通こんな所でそんな漫才するかな〜。君たち一体何してるんだい」
「お、お腹痛いですぅ〜。怖がって隠れてたのに、いきなり漫才始めるなんて思ってもみなかったよ〜」
まだ笑っているのは♂ノビと♀商人。
その後ろから出てきた♀プリは穏やかに笑いながら言った。
「私達にあなた方と戦う意志はありません。もし、あなた方もそうなら私達と一緒に行動しませんか?」
いきなりの申し出に戸惑う二人だったが、♀プリの次の言葉に更に仰天する。
「私達一人一人では無理でも、ここに集まったたくさんの人達が協力すればきっとここから抜け出せるはずです。一緒に……その方法を探してみませんか?」
即座に♀商人が言葉を継ぐ。
「おいしいご飯もありますよぅ〜。是非ご一緒しましょー♪」
その言葉に即答したのはお腹の音。


 ぐ〜〜〜。


ときらぐ主人公は無言でシフ子を見る。
「なんでアタシを見るんかな!? い、いいいい今のは君の音じゃないか!」
「え? だって僕はまだそんなにお腹空いてないし……」
「それでも君の音なのっ! 絶対そうっ!」
「ええええ? 違うよ! ご飯は出かける時にきちーっと食べて来たしお腹空いてなんてないよ」
「嘘っ! ぜーーったい嘘付いてるっ! あんなおいしそうな匂いしてきてるってのにお腹空かない訳ないっ!」
やはり無言でシフ子を見るときらぐ主人公。
「う〜〜〜…………あー! もういいよ! ごめんなさい! アタシはお腹空いてますっ!」
そんなやりとりを見て、やっぱり笑い転げる♂ノビと♀商人。
♀プリまでが、口元に手をあてて笑いを堪えている。

そんなやりとりを木の上から眺める影があった。
その影はかつて自分がそうであった姿をそこに見つけたのだ。
「あたし……戻れるかな? ううん、あの人達の側に居ればきっと戻れる! 殺しも殺されもしないあそこに戻れるんだ!」
明けない夜なんて無い。きっとこの先には自分が目指すモンクへの道が開けているに違い無い。
♀モンクは木から飛び降りて五人の元へと駆けていった。


<♂ノビ&♀プリースト、♀商人、ときらぐ主人公&シフ子とゴブリン村にて合流>
454名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 00:55 ID:DFG1TJek
449氏ありがとう!
これでオレも、もうちょっとまとめの手伝いができる。ほんとありがとう。

で、ニブルカプラはもうNGにしようよ・・・。具体的にどうするか書くから、もうこれでいってくれ。
これ以上ひっぱるのやめようぜ。せっかく書いてくれた人達には申し訳ないが・・・。
レス290番・78話/334番・91話/368番・93話/375番・99話 以上四つをまとめてNGで。
♂プリは192番・56話で現在のところ話の進行は止まっている、ということにしよう。

で、438番の話だけど。192番・56話では「襲ってきた者のみ、殺そう」だから襲われない限り殺さないんだし、
ゲームに乗っているとはちょっと意味合いが違うので、仲間を求めても不都合はないと思うがどうだろう。
450氏のいうような、「方針変えすぎ」とか「移り気しまくり」とかには、見えない。
192番・56話から、続けて読んで特に矛盾は感じない。
ただ、最後の「彼はルールを覚えていないのだろうか?」っていうだけ、どれのことを指しているのかオレにはわからない・・・orz
455名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 01:06 ID:.RR3MlGs
今回の基本ルール確認
>>31>>34
これだと特別枠13名ですね
でもそろそろ未登場キャラ出させないとかなりの時間の空白が出来てしまうことに
場合によっては人数縮小運営を考えましょう
あと、♂アサが青髪プリをたしかに見た、と独白しています>42
今登場している♀プリはデフォ髪なので別人物ですが、これは
未登場キャラ確定の伏線なのか、>296改竄ネタに絡ませるのか
の決断を人数制限の都合から決めておかないといけないかも。

ニブルカプラ関連初出の290は、この話自体がNGでいいかな
根拠は436の通り、「殺害方法」
ニブルカプラの能力として「〜ドレイン」はありだったかもしれないけど、
一瞬で対象の意識を刈り取り死に至らしめるのは少しやりすぎたかも
酷く衰弱させてナイフで止め程度だったらまだよかったかもね?
290を認めても蘇生だけは認めてはいけないと思います

♂プリの行動原理としては、192で襲われたらやり返すと発言があるので
仲間を求めるのは無理とも言い切れないと思います

1.青髪プリの存在をどうするか
2.ニブルカプラの扱い
とにかく早めに解決した方がいい案件はこの2つでしょうか
1人で決め付けるのもなんなのでアンケートでも。

1.プリが多くなりすぎていると思うので改竄ネタ。青髪プリを見たは勘違いに1票
2.完全NG ニブルカプラと案内要員は現時点で未登場、♂プリは>192状態
私の意見としては、こんな感じ。
456名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 01:17 ID:.RR3MlGs
リログしよう!俺!!

ニブルカプラ関連は454氏が憎まれ役(?)を買って出てくれたので
これの方向で。スイマセン断定しちゃうの怖くて455では少し逃げましたorz

よくよく考えたら青髪プリについては、♂アサ死んでるからもう
今後にたいした影響与えない…?
これについては意味があるかわからないけど、意見募集継続という事で。
457名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 01:27 ID:BwQZhUIw
ニブルカプラをNGにするなら>438の進行で問題ないと思う。

>彼はルールを覚えていないのだろうか…?
の部分だが、漏れは生き残れる人数を指していると思った。
作者さんのフォローがないからわからないけど。

個人的に彼がどう動くのか楽しみで仕方ない(・∀・)
458名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 11:16 ID:ETvuhYQw
111 嵐の前の

(うーん、女の子がいっぱいで迷っちゃうな・・・)
簡易なテントの中、食事の仕度をする女性陣を眺めながら、ときらぐ主人公は不謹慎なことを考えていた。
明るく活発なスポーツ娘タイプの♀シフ。
物静かで清楚な文学少女タイプの♀プリ。
かわいらしく甘えんぼな妹タイプの♀商人。
親しみやすそうな、隣の家の幼馴染タイプの♀モンク。
(これで♂ノビが実は男装の美少女でした、とかなら完璧なんだけど)
ときらぐ主人公はでれでれと鼻の下を伸ばし続けるのだった。

そう、この時はまだ誰も、数分後に起きる惨状など想像もしていなかったのだ。


(やっぱり・・・思い出しちゃう・・・な)
手渡されたハムをナイフ(♂ノビがイズルードで確保したもの)で食べやすくスライスしながら、♀モンクは視界の端で♀プリの姿を追い続けた。
仲間になりたいという申し出は笑顔で受け入れられて、♀モンクは5人と行動を共にすることになった。
皆暖かく優しそうで、♀モンクは昏く冷えきった心が少しずつ癒されていくのを感じていた。
しかし、♀プリの姿を見ると、どうしてもあの少女を思い出してしまうのだ。
洞窟の中で一人怯えていた、小さな聖職者の卵。
(あの子もきっと、この紫紺の司祭服に憧れていたんだろうな・・・)
その夢を自分が奪ったのだ。この手で、メイスを何度も頭に打ち付けて。
(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい)
なぜ、私はあの時あんなことをしてしまったのだろう。
同じように怯えていた彼女に、なぜここの人たちのように、手を差し伸べることができなかったのだろう。
メイスの血のりは拭えても、この汚れた手は決してきれいになることはない。
(神よ・・・どうかお許し下さい。正しい道へとお導きください)

「んー、6人分にはちょっとまだ足りないな〜」
♀商人ののんびりとした声に、♀モンクは我に返った。
「あ、食料ならいっぱいあるよ、ちょっと待ってて」
♀モンクは自分のかばんを♀商人に放り投げた。
受け止めた♀商人は予想外の重みに軽くよろけた。
「おもっ! 随分いっぱい入ってるんだね〜」
何気ない一言に♀モンクはぎくっとなった。そう、その食材も彼女から奪ったものなのだ。
「適当に中漁っちゃっていいからっ!」
言いながら、♀モンクは♀商人から目をそむけ、元の作業に戻った。
再び暗い後悔に心を蝕まれながら・・・。

♀商人がかばんを開けると、中からたくさんの食材が現れた。
果実、野菜、お菓子・・・元々支給されたにしては明らかに多すぎる量であった。
「わー、いっぱいあるね〜、おいしそう〜」
弾んだ声を上げながら、♀商人は冷静に思考をめぐらせた。
元々支給された食事はパンと干し肉の塊やチーズ等の保存食だった。
だとするとこの食事は・・・どこからか取ってきたもの? それとも。
・・・ああ、そうか。きっとそうなんだ。
♀商人はある結論に行き当たった。
目がすうっと細められ、口の端がさも可笑しそうに跳ね上がった。
これから面白いことになりそうね・・・。とても。
459名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 11:37 ID:8DAHOzzI
>>205>>408でネタが浮かんだあるReadOnlyMember

でもありきたりなネタな上文才ないのでやっぱりReadOnlyMember orz
460名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 11:41 ID:ETvuhYQw
>>455
青髪プリは記憶改竄でいいと思います。

当方42を執筆した者なのですが、当時ルールを読み飛ばしていて
イメージで♀プリの外見決めちゃってたなんて今更言えない・・・_no<オユルシクダサイ
混乱させて申し訳ありません(;´Д`)人
461413sage :2005/05/12(木) 12:51 ID:ssyrB9f2
111 魔剣と剣士と狐

「あーーーーーもう!!」
ガンッと木を蹴ったのは森を歩いてた月夜花。
どうやらなかなかDOPに会えなくてイラついているのだ。
「どうしてDOPはボクを見つけてくれないんだー!」
月夜花は見つけやすくするために自分の気を放出していた。
力を封じられていてもそれぐらいはできる。
「う〜ん…もうちょっと探そう…」
もう一度歩き出そうとしたその時・・・。
(……殺気!?)
月夜花はとっさに身をかわした。
ザグッ
月夜花がいた所に剣がささった。
「あ・・・君は剣士クン!?」
そこにいたのは木の上で月夜花を見下ろす♂剣士だった。
「危ないじゃないか!当たったらどうするんだよー!」
プンスカ怒る月夜花を見下ろしていた剣士はニヤリと笑いこう言った。
「「当てるつもりだったのさ」」
「え…?今声が重なってたような…?」
月夜花が一瞬疑問に思ったその時、彼女の足元にあった剣が動きだした。
「♂剣士!最初の獲物だ」
ソレは魔剣エクスキューショナーだった。
「うん!いいな!月夜花もDOP同様殺そう!」
それを聞いた月夜花は驚いた。
「エ…?うそ…?冗談だよね…?」
「冗談?お前は魔物だろ?魔物は殺さないと…」
その言葉を聞いた月夜花は怒りの表情をみせた。
「君…ボクの事好きだって言ったよね?ボクを見るためだけにFDの奥によく来たよね?
いつかは友達になりたいって言ったよね?」
「そうだよ、でも・・・・」
すでに木から降りている剣士は魔剣エクスキューショナーを持った。
「人間がいいな…しかも僕の強さを認めてくれるようなアコライトがね…」
―もう、あの時の頃の剣士クンじゃないな。
そう思った月夜花は戦闘態勢にはいった。
「魔剣エクスキューショナー!ボクは君を倒す!」

<月夜花 ♂剣士と遭遇>
462413sage :2005/05/12(木) 13:03 ID:ssyrB9f2
正義感の強いヤファ_| ̄|○
スマソ・・・ボスモンスターなのに・・・
好きなんだよオオオオ
人殺して笑うヤファイヤなので・・・・おりこうにしてしまった
463413sage :2005/05/12(木) 13:06 ID:ssyrB9f2
あ・・・・言い忘れてたけど・・
月夜花、首輪つきです
464名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 14:00 ID:9RvjCoAU
112 いただきます


♀シーフがじとーっとときらぐ主人公を見ている。
「……」
しつこく延々と見ている。
「…………」
♂ノビと♀プリはにこにこしながら談笑しているが、♀シーフはときらぐ主人公を見つめ続けている。
「………………わかったって! 悪かった、謝るよ! だからその目はやめてくれー!」
遂に根を上げるときらぐ主人公。
「えっち」
「ちっがーう! だから胸の件は不可抗力だって言ってるじゃないか!」
「どうだか、どーせ他職にたくさんいる友達ってのもみーーーんな女の子ばっかなんでしょ」
言いがかり甚だしいが、実は事実である。
「…………」
「ええーーー! 本当にそうなの!? 最低ー!」
「いいじゃないか! みんな友達だよ! そんな君が思うような……」
「アタシがどう思ってるってのよ!」
いい加減放っておくといつまでも言い合いしてそうなので、♀プリがやんわりと窘める。
「ほらほら二人ともそのぐらいにして。ご飯もう出来てくるわよ」
♀プリの言葉尻に重なるように、ちょうどタイミング良く♀モンク、♀商人の二人が厨房から出てくる。
「おっまったせー! んじゃー早速いただきましょー♪」
全員が席に着くと手を合わせる。
『いただきます』
まだじと目している♀シーフから目線を外して、バターを塗ったジャガイモを手に取り頬張る。
「うん、おいひーーーーふぇろわなら……」
訳のわからない賛辞を述べるときらぐ主人公に♀シーフがつっこむ。
「ふぇろわなら? 何処の方言よそれ。あ、それね、アタシが作ったんだから褒めるんなら力一杯褒めなさい……」
机に突っ伏すときらぐ主人公、そのまま脱力したかのようにイスからずるずると滑り墜ちる。
「え?」
頭部が床に激突する音が一際大きく聞こえた。
突然血相を変えて♀プリがときらぐ主人公のそばに駆け寄る。
「……息が無い……そんな……なんでこんな……」
♀シーフは呆然と倒れるときらぐ主人公と♀プリを見下ろす。
「え? え? ……な、何が起った……」
♀商人は席を立って立ち上がって♀シーフを指さす。
「ひ、ひどいですぅ! あ、あなた毒をっ! その人はあなたのお友達じゃなかったんですか!?」
♀商人の指摘に♀シーフは慌てて首を横に振る。
「ち、違っ……わ、私毒なんて……」
♀モンクは目の前のテーブルを♀シーフに向けてひっくり返す。
不意をつかれた♀シーフはテーブルごと部屋の隅に転がる。
「みんな下がって! ♀プリさんは早くあたしの後ろに!」
「だからアタシ知らないってば! ねえ、嘘でしょ? ♀プリさん! ねえ彼が死んだなんて嘘でしょ!」
♀プリは黙って首を横に振る。
「そんな誤魔化し言ったってダメですぅ! そのじゃがいも作ってたのあなたなんですからぁ〜!」
♀商人の言葉に♀シーフは立ち上がって即座に反論する。
「何言ってるのよ! そもそもそのじゃがいも持ってきたの♀モンクさんじゃない! アタシそんなの知らないっ!」
「そういえば……ひっ! 私♀モンクさんの持ってきたにんじん食べちゃいましたっ!」
喉に手を入れて吐き出そうとする♀商人。
だが、今度は♀モンクが反論する。
「あたしじゃないっ! 大体ときらぐ主人公君が倒れたの食べてすぐじゃないっ! 大体すぐ効く毒だったら♀商人ちゃんも♀プリさんもとっくに倒れてるはずじゃないの!」
♀プリが口論に割って入る。
「いい加減にしてください! そんな事より今は彼を……」
♀商人がすぐに言い返す。
「そんな事ってなんですかぁ〜。この中に人殺しが居るんですよー! わ、私こ、殺されちゃいますっ!?」
「そ、そんな事無いからとにかく落ち着いて……」
♀プリが皆を諭しにかかるが、♀シーフは倒れたテーブルの下に転がっている果物ナイフを拾う。
既に♀シーフの目は据わっている。
「……アタシわかった。貴方達みんなグルなんでしょう? それで私達を殺そうとして騙したのね!」
♀モンクはその言葉にぎょっとして♀商人を、♀プリを、そして事態についていけてない♂ノビを見る。
「許せない……よくも彼を殺したわね。あんなに良い人を……よくもっ!」
そういって果物ナイフを持って♀商人に飛びかかる。慌てて♀商人はテントの入り口の方に逃げ込むが、♀シーフの俊敏さには敵わず、入り口を出てすぐの所で捕捉される。
「た、助けてーーーーーー!!」
「殺してやる!」
だが、テントを出た所で♀商人は突然反転、♀シーフに向かって体当たりを喰らわせる。
よろめく♀シーフ、♀商人はその隙にテントの外に出て、大きく間合いを取る事に成功した。
だが、♀シーフもこの程度で引っ込むつもりは無いらしく、すぐさま追いかけようとした所で突如後ろから誰かに両手を取られる。
「落ち着いて下さい! 私達は……一緒に戦う仲間なんですよ!」
そう言って♀シーフの手を取ったのは♀プリだ。
♀シーフは全力で抗うと、考えていたより簡単に♀プリの手が離れた。
そのまま、♀プリは♀シーフに寄りかかってくる。
「な、何っ!?」
驚いた♀シーフが♀プリを突き倒すと、その後ろでメイスを持ち鬼の形相で立つ♀モンクの姿が見えた。
「嘘つき……みんなで協力しようって言ったのに……嘘つきっ! 嘘つきっ! 嘘つきーー!!」
頭部を強打されたせいで全身が痺れて動けない♀プリを、メイスでめった打ちにする♀モンク。
「何が一緒にここを出ようよ! 人は殺さないよ! 人死んじゃったじゃない! この大嘘つきーーーーーっ!!」
既に♀プリは頭を庇う事すら出来ない、それでも、♀モンクはメイスを振り下ろす事をやめなかった。
♀シーフは、♀モンクの言葉に矛盾を感じそれを追求しようとしたが、常軌を逸した♀モンクの様に、恐ろしさのあまり数歩後ずさる事しかできなかった。

(すみません、本文長すぎて2レス分になります)
465名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 14:02 ID:9RvjCoAU
どすっ


♀シーフは背中に焼け火鉢を押しつけられたような衝撃に、驚いて後ろを振り向くとそこには♀商人が居た。
「残念でした〜。あなたはここでゲームオーバーですぅ〜」
そう言って邪に笑う♀商人。
「あなたが……彼を?」
「知っりませ〜ん♪ 私はま・だ・毒なんて入れてませんでしたからぁ〜」
♀シーフは理屈を考えられる程、冷静な状態ではなかった。
だから、感情に従ってこいつが全ての元凶だと決めつける事にした。
「ふっざけんじゃないわよーーーーーー!!」
♀商人の眼前に手をやり、インベナムを撃つ♀シーフ。
真正面から、まともにもらった♀商人は顔を押さえてのけぞる。
「っっきゃーーーー!!」
「あんた……あんただけは許さないっ!」
傷の痛みを怒りが忘れさせてくれた。♀シーフは狙いを定めて♀商人を思いっきり突き飛ばす。
♀商人は、突き飛ばされながらもなんとか体勢を立て直そうと軸足を後ろに付きだしてこらえようとするが、その足が何かにぶつかる。
「きゃっ」
♀シーフの狙い過たずに、♀商人は外にあった井戸の中へと墜ちていった。
憎々しげにそれを見ていた♀シーフ。
すぐに、後ろから声が聞こえる。
「インベナム……そう、あなたが毒を入れた犯人だったのね……」
その声が聞こえた瞬間襲い来る三連撃。♀シーフはその二発目で既に息絶えていた。
♀シーフにとどめを刺した♀モンクは慌てて♀プリの元へ戻る。
♀プリの側でその手を取っていた♂ノビを突き飛ばして、半泣きになりながら言う。
「ごめんなさい! 毒盛ったのあなたじゃなかった! あたしてっきり……ごめんなさいごめんなさい!」
虫の息の♀プリは、しかしそんな♀モンクに笑みを返した。
「…………ご、誤解……わかってくれれば……よか……」
「それ以上しゃべらないで! 今私がヒールするから!」
神の奇跡、癒しの術を♀プリにかける。
この人は嘘は言っていなかった。そして今回の事も怒ってない、なんて素晴らしい人なのだろう。
この人と共に、この人を守って、初めて自分はモンク、聖職者としての勤めを全う出来る。
そう♀モンクは思っていた。
「ヒール!」
その呪文で、♀プリは痙攣を起こすと完全に絶命した。
「……え?」
驚いた♀モンクは再度ヒールをかける。
「ヒール! ヒール! ヒール!」
既に遺体となっているが、それでも術をかけるたび、♀プリの皮膚は裂け、更なる傷を増やす。
♀モンクは呆然となって自らの手を見た。
「……あたし……呪われちゃった……神様に……あたしが人殺しだから……」
そして、救いの主である♀プリを自らの手で殺したのだ。
「もう……ダメ。もう何も……知らないっ……っわーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
絶叫を上げる♀モンク。そのままテントを飛び出し、メイスを投げ捨てると川に身を投げ底へと沈んでいった。


井戸の下に突き落とされた♀商人。
必死にもがいて、なんとか沈まずに居るが、それも時間の問題だ。
「助けて! ♀プリさん! ♀モンクさん! ♂ノビ君! わたしはここにいるよー!」
落下の時に壁にしこたま叩きつけた左腕は言うことを聞いてくれない。
「手が、手が動かないの! お願い助けて! わたし死んじゃうっ!」
暗闇の中、微かな光のみを頼りに、底も知れぬ水に浮かんでいる恐怖。
「たすけてー! しんじゃうよ! 私が、私が死んじゃうっ! ヤだ! こんなのヤだー!」
そして救いの主は現われる。
ちょうど、♀モンクが絶叫を上げてテントから出てきたタイミング。
そのメイスは、井戸の中に放り込まれ、そして♀商人の残った自由な右腕に直撃した。
「んーーー! ぐ、ぐごがぼっ…………」
♀商人はすぐに恐怖なぞ感じない体になれたのだった。


♂ノビは、一部始終を見ていた。
黙って、静かに、見ている事以外に何も出来なかった。
そして、♂ノビだけがその場に残った。
いただきますから、ほんの10分の出来事だった。


<ときらぐ主人公、♀シーフ、♀プリ、♀モンク、♀商人死亡>
<♂ノビ生存ゴブリン村現状維持>

とりあえず……次はこのすんげー文章長くなる癖なんとかします_| ̄|○
466名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 15:15 ID:TQfXx5hI
113 夢から醒めなサーイ

クリティカルを誘発させる補助的な作用のあるうさみみ
致命的なダメージとなりうる顔面への攻撃を防ぐスマイルマスク
考え方に寄ってはベストとは言えずともかなり良い引きだ
「……とでも思わなきゃやってらんないわよ!コンチクショー」
などとやけっぱちに叫ぶがその表情はスマイルマスクに隠れて判らない
「あとは武器ね…よし!無いなら作ればいいのよ」
彼女もまた極限状態で精神に異常をきたしてしまったのだろうか
カンカンボキンカンカンボキンカンカンボキンカンカンボキンカンカンボキンカンカンボキン
(中略)
カンカンボキンカンカンボキンカンカンボキンカンカンボキンカンカンピロリン
「できた〜」
それは木の枝を蔓で寄り合わせただけのお粗末なシロモノであった、だが彼女の心の支えでもあった
「よ〜し、さっそく試し切りよ。てやっ」
バキ!!
彼女の心の支えは(当然といえば当然だが)乾いた音を立てて砕け散った
「……もうやだよぅ」

<♀アサシン ガラクタ一個獲得>
467名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 16:23 ID:TTMLsrFI
議論もひと段落したみたいですし、
差し入れに、軽めのNGと本編投下しますね。
468名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 16:24 ID:TTMLsrFI
二人の騎士子〜殴り愛宇宙


 柔らかな光が、♀騎士を包み込んでいた。
 癒しの光。逆毛アコのヒールだった。

「ゴメwwwwwあんましwwwwwキカネwwwwっぅぇ」
 苦笑いしながら、wWwが言った。
 ♀騎士は、俯いたままだ。♂ケミはタンコブを抑えて蹲っている。
「どうした?何時までそうやっているつもりだ」
「……」
 問いに、しかし騎士は答えない。
 深淵の騎士は、その様子に呆れた様な様子を見せる。

「そうか、そんなにいじけていたいならば好きにしろ」
 そして、言い放つ。♂ケミが、顎をカクン、とクルミ割り人形のように落としていた。
「深淵さん深淵さん、そりゃちょっと落ち込んでる子に言いす…ヘブァ!!」
 問答無用の裏拳炸裂。後ろ頭から♂ケミは枯葉の中に突っ込む。
 顔面を押さえながら、彼はごろごろと地面をのたうちまわっている。
 どうやら、彼は黒衣の女性に嫌われているらしい。
「…ともかくだ」
 一歩、深淵の騎士は♀騎士に歩み寄る。
「お前の様な腰抜けを助けたとあっては、その男もニブルヘイムでさぞかし後悔してるだろうな」
「うはwwwwそれwwwwちょっと言い過ぎwwwwwっぅぇ」
 wWwが、非難の声を上げる。しかし、深淵は聞いたような素振りも見せぬ。
「…さい」
 ぽつり、と言葉が♀騎士から零れる。
「どうした?何か言いたい事でもあるのか」
「煩い!!煩い煩い!!」
 叫びながら立ち上がった。
 キッ、と深淵を睨みつける。
「貴様に何が判るというんだっ!!」
 止める暇も無い。固めた拳が、次の瞬間には深淵の頬に突き刺さっていた。
 二、三歩黒衣の女性はよろける様にして後ずさる。
 ♀騎士は、そのまま詰め寄り、相手の胸倉を掴み上げていた。
「確かに私にお前の事は判らない。だがな」
 切れた口元を拭いながら、深淵は騎士を睨み返す。
「お前が手にしていた物はなんだ!! その剣はその男がお前に遺した物だろうが!!
それは単なる偶然かもしれない。だが、言ってやる!!断言してやる!!己の剣と戦友を裏切るな!!」
 手を振り払い、♀騎士を突き飛ばした。
「それでも騎士か…この馬鹿者がぁぁぁぁっ!!」
 そして、拳が♀騎士の人中の辺りで炸裂する。
「がっ…」
 呻き声。衝撃に、騎士がのけぞる。しかし、倒れない。
 そのまま体を捻り、彼女はフックの要領で掌を薙ぐ。
 それは届かない。両手を高く上げる構えを取った深淵の腕に阻まれる。

「ふざけるなぁぁぁぁっ!!」
 しかし、♀騎士はそのまま、足を曲げ、体を沈めてタックルを敢行。
 両腕で、装甲板の幾つかを取り外した胴体を俗に鯖折と呼ばれる形に挟み込み、そのままリフトアップ。
 絶叫しつつ、自らも相手を抱え込んだまま、握る位置を変え、深淵を地面に叩き付けた。変形のオクラホマ・スタンピードだ。
「がっ…は。ぐっ!!」
 衝撃。一瞬、呼吸が止まる。深淵が次の瞬間見たのは、自分に馬乗りになりながら、その片腕を振り上げようとしている騎士。
「うはwwwwwマウントwwwwっぅぇ」
 wWwの実況が、彼女等の体勢を告げていた。
 しかし、深淵も負けては居ない。騎士の服の襟元を掴むと、自分の方へ一気に引き寄せる。
「舐めるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!腰抜け騎士風情がぁぁぁぁぁぁ!!」
 深淵が吼えた。ごすっ。鈍い音。深淵の額が、騎士の鼻面に突き刺さる。
「〜〜〜っっ!!」
 一瞬鼻に手を遣りかけつつ、騎士が声に成らない悲鳴を上げる。
 しかし、もはや形振り構って居られないのだろう。
 鼻血を盛大に飛沫ながらも今度こそ、渾身の掌打を、肘鉄を放ちかけた深淵に叩き付けた。
 衝撃が走る。鈍い音。直後、掌で顔面を塞がれた深淵が、しかし、騎士の胸倉を掴むと力任せに、自らの上から引き剥がす。
 離れる両者。構える両者。既に他の事など目にも入っていない。その瞳には、只互いの姿のみ。

「あー、騎士子たんs? ええと…貴方方女の子なのだからしてもうすこし落ち着いて…」
『すっこんでろ!!』
 二人の騎士子が、申し合わせたかのようなタイミングで♂ケミを睨み付け、怒鳴る。
 もしも、殺気で人が殺せるものなら、この瞬間ケミは即死していただろう。
 飛んでいる蝿など、たちどころに破裂してしまいそうな超絶的威圧感である。
「ごめんなさいごめんなさいなんでもなかとですなんでもなかとですゆるしてくださいゆるしてください…」
 ガタガタ蹲って震えながら平謝り。ぽん、と逆毛が諦めた様な表情でケミの肩を叩いて、首を振っていた。
 処置なし、である。
 何となく、彼等は理不尽に窓際に追いやられた不遇の勤め人の気分が判った気がした。
 嗚呼、哀愁の五十路男よ。
 待ち受ける運命は大聖堂の屋上から紐なしバンジー一択。
 さようなら現世、こんにちわニブルヘイム。
 これからは一緒にハッピィ・ゾンビーライフ。
 ああ、僕達の新しいゾン生の始まり。一緒に暮らそう楽しいニブルヘイム。

 ともかく、遠くから遠い目で見つめる男二人をおいてけぼりにして、殴り合いは加速する。

「さっきから黙って聞いていれば、独りよがりをべらべらと!!
大体!!何処の世界に頭突きなんて真似をする騎士がいるかぁぁぁぁっ!!」
「五月蝿い!!此処にいるだろうがっ!!というより、貴様に騎士を説かれる筋合いは無いわぁぁぁぁぁっ!!」
 完全に逆ギレした深淵が♀騎士に怒鳴り返す。
「なんだと…!!」
「ほう、怒るか。ピーピー泣いて、戦友の遺志に報いようともしない貴様が、己の騎士道を疑われて怒るのか!!」
「この…言わせておけばぁっ!!その気取った面、小龍包みたいにしてやる!!」
「フン、上等だ…来い!!貴様如きを前にして…誰が斃れるかぁぁぁぁぁっ!!」


 二人の戦士は走り出す。手には拳を二つ。そして殴りあう。夕日と男二人だけが、その聖戦を見守っていた。
「アコ君。二人とも頑張るね。でも、僕達見てるだけだね」
「おkkkkk。問題Neeeeeeeee」
「うん。アコ君のそういう優しいとこ、僕は好きだよ」
「うはwwwwwヨルナwwwwwっぅぇ」
「……薔薇は嫌いだってばよ」
 というよりも、手の出しようがなかった。彼等は、只その辺りで膝を抱えているだけだ。


「ぐっふ…」
 ♀騎士がなんとも男らしい呻き声を上げながら、腹を押さえていた。
 その前では、傲岸かつ不遜とした様子で深淵が彼女を見下ろしている。
 誤解が無い様に述べて置くならば、どちらの顔も小龍包状態。尚、これ以上の描写は諸事情で割愛する。
 二人が二人とも、ちらりちらりとは脳裏にその事実が掠めているのだろうが、それどころではない。
「ろおした。そのていろか」
 一方の此方…深淵は、どうにも発音が怪しくなっている。
「うる…さぃっ!!」
 ぶおん、鈍い音を立てて、横薙ぎの拳骨。
 深淵の顎に突き立つ。
「はぐっ…ふぁいかへひ(倍返し)にひてやるっ!!」
 捻りの効いたローキック。騎士の足がひきつけの様にガクガクと震える。
 続いて、ストレート。しかし、これは外れた。
「遅いっ!! そんなパンチ効くかっ!!」
「ふぉとなひく、ふらへっ!!(大人しく食らえっ!!)
 既に互いの辞書に、回避の二文字は無い。只、彼女等は殴り合い続ける。
 というか、元々二人とも戦う以前から満身創痍である。
 只、足を突き動かすのは気力と、目の前の相手に負けたくない、という意地のみ。
 一方で「くる、こない、くる、こない…」などと、終には花占い等始めていた♂ケミの指が、最後の花びらに掛かった。

「…ホムンクルス、やっぱりこないんだ…お花まで、僕にそんな事言うんだ」
 そして、聖戦組曲は最終楽章を迎える。具体的に言うと、両者の体力が限界に達しようとしていた。

「雄ォォォォォォォォォッ!!」
「疾ィィィィィィィィィッ!!」

 怒声。怒号。気合。意地。
 全てが集い、全てが収束し、全てが拳を走らせ、互いの足を歩ませる。
 互いに、ゆっくりと近づいていくその姿は、まるで鏡写しの様にそっくりで。
 小細工も、計算も。一切合財何も無い。只、純粋極まる拳…これが、最後の一撃だ。

「うはwwwww黒須過雲多!!」

 遠くから聞こえてくるその声と、激しい衝撃を最後に、お互いの意識は、ぷっつりと途切れた。
 カンカンカーン。何処かから、遠い鐘の音と、だみ声のオヤジが叫ぶ声のハレルヤが聞こえていた。
469名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 16:25 ID:TTMLsrFI
我儘

 朝日。
 頭に悪魔の羽の様な飾りを付けたプリーストは、横たわる死体の前に跪いていた。
 手を組み、目を閉じている。その傍らには、石版と退屈そうにそれを見ている♂マジシャン。

「例え汝、道の途中にて果てようとも我等が主は汝を忘れず、広き懐の内にその魂を招かん。
灰は灰に。土は土に。汝と汝の霊に、偉大なる我等が主の国での、永久の安らぎがあらんことを」
 聖句を唱え、略式の印を僧侶は切る。十字の形に指は、虚空を走る。
 それから息を付くと、彼女は♂商人の死体の居住まいを直してやった。
 下半身の無い死体の手を胸の上で合わせて、恐怖に見開いた目を閉ざしてやる。

「終わった?」
「ええ」
 悪魔プリは答える。
 本当なら、埋葬した方が良いのだろうが、生憎とそこまでの労力の余裕が彼女等に在る訳では無かった。

「…にしても、一々律儀ねぇ」
「これでも聖職者ですから」
「ご立派なこと」
 言う魔術師は、何処かつまらなそうな顔。
「ほーんと、真面目ね。何も、こんな所でまで仕事しないでもいいのに」
「職業病…なんでしょうね。きっと」
 魔物を狩る狩人としての悪魔プリ。迷う人に僅かながらも力を貸すのもまた、悪魔プリ。
 心に被る幾つものペルソナ。人のあり方は一つではない。

「誰かが襲ってきてから『私、人殺しなんてできません』なんてのは無しよ?」
「私達が信じ、私達を見守っておられる神は誰もを平等に愛しておられます。でも、同時に厳格な裁定者でもあります。
罪人に容赦する積りはこれっぽっちもありませんから安心して下さい」
「…意外と怖いわね。あなた」
「そうですか?」

 事実上、襲撃者には一切の容赦をしない、と宣言したようなものだ。
 しかし、悪魔プリはあっけらかんとした様子で答える。

「私だって、殺されたくはないです。帰りたいですから」
「じゃあ、やっぱし殺してまわった方が早いんじゃないの?」
「いいえ。そんなことしませんよ」
「我儘ね。すみやんって人も苦労してそう」
「そういうものです。自分の我儘をいかに巧く通すかも女の甲斐性ですよ?」
「…あんたにゃ負けるわ」
 ぼそり、と魔術師が呟く。

「さて…と。あと少しでプロンテラです。行きましょうか」
「はいはいっと。…っていうか、筋肉痛で歩くのも辛いんだけど…少し休まない?」
「速度増加」

 制限された魔力では、本来の効果は現れない。
 しかし、この状況下では又、違った効果が現れていた。

「…」
「いきましょう?」
「……ふぁい」

 なんとなく、もう一度同じ言葉を繰り返してみたい気が♂マジシャンはしたけれども、怖かったから止めた。
 結局、棒の代りにしかならない重い杖に身を寄りかけながら、歩くしかないようだった。

 箱庭の中のプロンテラは、もう近い。
470名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 16:30 ID:KgKS/fp.
114エグゼクター

「……もういい、こうなったら他人を利用してでも生き延びてやる」

小一時間ほどorzした後、半ば自棄っぱちに♀アサシンは呟いた
とにかく誰かと会おう。出来れば無抵抗な相手かゲームに乗っていない相手と
そこで信用を勝ち取って武器を盗めれば、そのままゲームに乗ればいいだけだ
もし武器を持っていなくても、逃げる時の囮くらいにはなるはずだ
だが、そうするとしたらうさみみにスマイルマスクは流石に妖しすぎた
そんな格好の相手が「敵じゃないぞー」と出てきたところで信用するか?
絶対にしない、誰もしない、むしろ出て行った瞬間攻撃される

「そうなると、うさみみかスマイルマスク、どちらかが邪魔ね…」

妥当に考えて捨てるべきはスマイルマスクだろう。流石にこの笑顔は不気味すぎる
もって行くにしても少々かさが張るし、着けないならば捨てていくのがいいだろう
そう思いスマイルマスクを地面に放り投げると♀アサシンは歩き出した
この行動こそが、今までの不運を消し去ってくれると信じて
……むしろ、そう信じるしかなくて





♀アサシンがその場から立ち去って数時間後、地面に落ちたスマイルマスクを拾う何者かが居た
♂BSだった。何も感情を表さない顔のままスマイルマスクを拾い上げ、被る
『無』だった表情が『喜』に変わった。まるで、この場で起きている殺戮の喜劇に歓喜しているかのように

<♀アサシン スマイルマスク放棄、一時的な仲間を求め行動>
<♂BS スマイルマスク獲得>
471467sage :2005/05/12(木) 16:32 ID:TTMLsrFI
すみまそん…NGは殴り愛の方です…
馬鹿と冗談を詰めてみた代物なので
468は生暖かい目で見てくれるとうれしかとです…
472名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 16:48 ID:KgKS/fp.
のぅ、リロードしようよ自分orz
ナンバーは115でお願いします

>>454
実は>>192書いたの自分で、削除した数行を脳内保管していたようで(汗
確かに、じっくり読み返してみるとそう行動してもおかしくないですね…

ニブルカプラNGっていうことは特別枠残り2名?
とりあえずニブルカプラでNG確定だけど書いたのもったいないから投下〜
473名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 16:50 ID:KgKS/fp.
NG 死者の国

「だ、誰か!助けてください!」

アルデバランに入った♂プリーストを迎えたのはそんなセリフだった
声のする方を向くと、真っ白なエプロンにカプラヘアバンドの女性、街中でよく見かけるカプラ嬢が怯えた表情で駆け寄ってきた

「どうしました?」
「あ、あそこで人が…」

カプラ嬢が指差す先、路地裏へと続く赤い血の跡が続いていた
罠ではないか、そうも思ったがあれだけの血液だ、もしカプラ嬢が犯人なら純白のエプロンで居られる筈が無い

「わかりました、ちょっと見てきますからここで待っていてください」

青い顔のカプラ嬢を置いて、♂プリーストは襲撃者に気をつけながら路地裏へと駆け込み
そのあまりの惨状に顔をしかめた

「酷いなこりゃ…」

現場は正に血の海だった
その中心に、少女の死体が一つ転がっていた
楽に死ねなかったのだろう、苦悶の表情のまま自らの血に突っ伏している死体は、首都で案内をしている少女だった
服のあちこちに太い針で刺したような穴が開いており、それによる傷が致命傷となったようだ
死んでからも幾度と無く突き刺されていたようだった。まるで相手に憎しみでも抱いていたかのように

「死因は、失血死ってところか」

逃げ回ったのだろうか、路地の所々に血痕がこびり付いている
だが、まだ血が乾いておらず死亡してからそれほど時間が経っていない様だった

(ちょっと待て…『死んで間も無い』だと?)

さっき会ったのは誰?ここの都市はどんな街だ?
そして、このゲームは、どんなルールだ?
つまり、ここでこの少女を殺したのは

「がッ!?」

背後からの衝撃に♂プリーストは思考を中断させられた
背中に激痛が走り胸の中が熱い何かに満たされていく
思わず膝を突き血を吐く♂プリーストの背中に、襲撃者がのしかかり地面に押さえつける

「こ…のぉっ!!」

♂プリーストが苦し紛れに背後へ振り抜いたチェインが襲撃者の顔に当たり…

(手ごたえが…薄い!?)

つぅ、とチェインが当たった頭から一筋のどす黒い血を流したのは、さきほどのカプラ嬢だった
いや、聖職者としての知能が此処に至ってそれをの本質をようやく見抜いていた
それは死者の怨念が集まり物理的な影響力を持つほどの力を得たもの
ニブルカプラ、冒険者の間でそう呼ばれる存在だった

「……いたい」

カプラが手にした凶器が再び♂プリーストの背中へ突き刺さる
叫び声をあげようとした肺から、ごぶりと鮮やかな紅をした鮮血が溢れ出す

「いたい、いたい、いたい、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛イ痛イ痛イ痛イ痛イ痛イ痛イ痛イイタイイタイイタイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ」

何度も、何度も、返り血に瞬き一つもせず手にした凶器がプリーストの背中に突き立つ
真っ白だったエプロンはあっと言う間に鮮血に赤く染まっていく

「しねしねしねしねしねしね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシシシシシシシシシシシシ」

その怨念の全てを目の前の憎い生者に叩きつけ続けるニブルカプラの顔には、暗い憎しみ以外の感情は浮かんでいない
薄れ行く意識の中で♂プリーストは恨んでいた、この街に在るとある施設をすっかり忘却カプラを信用していた自分に
アルデバラン、そこはカプラサービスの本社がある街。血を浴びようと変えの服くらいすぐ調達できたのだ
やがて、♂プリーストの死後の痙攣が止むまで手にした錐を突きたて続けたニブルカプラは、血に濡れた暗い笑みでこう言った

「カプラサービスは、死んでもあなたのそばにあるんですわ…」


<♂プリースト、案内要員死亡>
<ニブルカプラ 所持品:錐、カプラヘアバンド、大小青箱 念1属性(物理25%)>
474名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 17:50 ID:OMhnsiHU
む、♀プリもう一度♂ローグと会わせようと思ってたがお亡くなりになられて
しまったか、後生存者どれくらいだろう
475名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 18:30 ID:ETvuhYQw
>>464-465
同じところを書こうとしてましたが、
♀プリのデットリースケビューラの使いどころに脱帽しました。
負けたー!と思いました。面白かったです。
476名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 20:33 ID:3p/zbjXE
このリレーいいなぁ、と見ている人です。

生存者とか書くのも良いですけど誰がどこで死亡、生きている人は今どこに?
とか、何レス目が正確に進んでいるのかを書ける人は書いて欲しいかもです。
そのほうが筆者も書きやすいと思うので・・・。
無理にとはいいませんができたらでいいのでキボンヌです。

変なお願いスマソ(´・ω・`)
477413sage :2005/05/12(木) 21:34 ID:8rLghNnw
115?116? あの日の君

チリリーン
チリリーン
「ん?この音は・・・?」
フェィヨンダンジョンの奥深く…。
彼、♂剣士はそこに来ていた。
「ヤツか…」
剣士は身構えた。そう、月夜花が現れたのだ。
「ウフフフフ……また来たんだね?」
岩の上に座って、月夜花は剣士を見下ろした。
「月夜花!今日こそはっ!」剣士は構えた。
「今日こそは僕と友達になってもらうぞ!!」
クスッと月夜花は笑った。
「いいよvただし…ボクに勝てたらだけどね」
彼女のウインクで戦いは始まった。
もちろん、剣士のボロ負けだ。
「ダメダメだね…そんなんじゃあボク、君のトモダチになれないなあ」
「うう〜…今度は負けないぞ!」
そう言って剣士はよろよろと帰っていった。
「ウフフvいつでも待ってるから、そして…いつかトモダチになろうね」


「死ねよ!」
剣士はエクスキューショナーを月夜花に振り下ろした。
月夜花はギリギリでそれをかわす。
「覚えてるか月夜花?あのときはよくも僕を見下ろしたな!
お前もこの僕をコケにした…」
剣士は完全に狂っていた。月夜花以外、周りが見えていなかった。
「!!」
突然、月夜花の動きが止まった。
―今だ!
剣士は月夜花に向かって突撃した。
「剣士クン動いちゃダメエエエエエエエエ!!」
「僕に命令するなあああああああああ!!」
その時だった…。爆音―……。
「があ…」
剣士は爆発の中…肉片と化した…。エクスキューショナーとともに…。
死因は簡単…剣士が振り回していた武器は周りの木々を裂いて、砕いていた。
その形の変わった木の枝に首輪がひっかかっていた。
それが原因で外れて爆発したのだった。
月夜花はそれに気づいたが、剣士はまったく気づいていなかった。
「……剣士クン…どうして…どうしてこんな事に……」
剣士の体を失った腕を抱きかかえ、月夜花は涙を流した。
「説得すれば…分かってくれると思ってた…」

<♂剣士、魔剣エクスキューショナー死亡>
478名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 21:44 ID:TTMLsrFI
ごめ。♂剣士の現在地は地上エリアな予感。
更に付け加えるなら、フェイは禁止エリアだから
FDまでの移動は無理なのでは…?
479名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 21:46 ID:7L4TWGpA
>>478
そこの部分は過去の回想だと思いますよ。
480413sage :2005/05/12(木) 21:49 ID:8rLghNnw
上と下は昔と今ってわけで・・・
やっぱり理解してくれなかった_| ̄|○
ややこくてスマソ・・・
481413sage :2005/05/12(木) 21:53 ID:8rLghNnw
あと…
砂漠でないから木はある
…と言い訳してみたり・・・
482名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 21:56 ID:TTMLsrFI
あ…なるほどなるほど。
すまん。誤解してた…吊ってくるわ。

絞首台l.......λ<ゴメンヨー
483名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 21:58 ID:OMhnsiHU
今日だいぶ死んだね、生存者あとどれくらいだろ
484439sage :2005/05/12(木) 22:33 ID:9LR3uHaI
>>476
wikiにわりと最近の情報が書いてありますよ〜
ttp://wiki.spc.gr.jp/battleROyale/
485名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 22:40 ID:TQfXx5hI
番外編或いはNG

「あ!こっちのお姉ちゃん目醒ましたよー」
私の顔を覗き込んでいたのはノービスの少女だった、この子はたしか最初にGM秋菜に殺された…
そこまで考えて、私も死んでしまったはずだったことを思い出した
「やれやれ、君もこちら側に来てしまうとはな」
聞き覚えのある声がノービスの少女の後ろからする
「まぁ少年がまだ来てないことは幸いだが」
「♀剣士さん!?ここはいったい、それに貴女も私も死んだはずじゃ……」
それにこのノービスの少女も…いや、それだけじゃない、ここに居る人達は皆……
「君も知っているはずさ、GMが不始末をした時よく使う手段をね」
「そんな!?それじゃあまるっきり…」
茶番ではないか
「茶番どころの騒ぎではないぞ、時が巻き戻ったところで記憶が消えることはない」
だから、とある方向指を指した
「こいつーーーーー泣かす!絶対泣かす!!」
「♀シーフちゃんストップ!ストーーーーーップ!」
「ふーん、私はなんにも悪くないですよぅ」
「…ごめんなさいごめんなさいごめんなさぃ…………」
ついさっきまで一緒にいた4人だ
「心の傷や憎悪は時が戻っても残り続ける、それに……」
と、また違う方向を指差す
そこには……
「あああああ……」
あの♂アサシンだった、その目は焦点が定まらず宙を向いていた
「変わってしまったモノは元には戻らない、あれも奴にとっては娯楽なのさ……せめて彼だけは変わらずにいてほしいものだがな」
この人はこんな所でまで彼のことを心配している
「大丈夫ですよ。あの手紙を読めば彼ならきっと…」
「ん?読んだのか!?あれを」
「ええ、彼はまだ読んでいないみたいでしたが、こっそりと読ませていただきました」
珍しくうろたえる彼女が面白くて私は柄にもなく意地悪な口調になるのが自分でも判った
「あれじゃぁまるでラブレターですよ?」
「ま、待て!そんな内容じゃなかったはずだ!」
私たち二人のやり取りにギャラリーが増えていく
とりあえずゲームが終わるまでの待ち時間は暇しなくてよさそうだ
自分の意外な一面に驚きつつもこんなことを考えていた
486名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 23:04 ID:QCFjk4Kw
♂ローグに進展がないと死者が多いな(笑
いえ、存分に楽しませてもらっております
書き手の方、がんばってください
487名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/12(木) 23:18 ID:PmFztk2.
そりゃ殺し合いのゲームだから死者が多いのは当然・・・
残りのマーダーは♀ローグと♂BS、微妙なところで♀モンクか
現状無敵っぽい♂BSの戦闘シーンを楽しみにしてマス
488名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 23:33 ID:OMhnsiHU
というか♂BS使って殺すのがもうほとんどいない・・・マーダーをすべて
♂BSで始末して他のグループ結合して♂BS1人相手に戦争にするとか?
489名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 23:39 ID:a4/zlEeE
>>486の話ほのぼのしてて良いな〜
個人的に前者の番外編として組まれて欲しい物だが
>>487
♀モンクは自分で身投げして死んだっぽいぞ?

このスレ大分盛り上がってきたな
書き手の方々がんばれ
490名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 23:43 ID:a4/zlEeE
スマン、485だ・・
それと600ぐらいで512KBに達しそうだな
早いうちにテンプレなり決めておいたほうが
いいかもしれん
491名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/12(木) 23:50 ID:TTMLsrFI
♂ログと一騎打ちで打倒させようと考えてる俺ガイル>♂BS
492名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 01:00 ID:17a.CH2k
マーダーは♂BS、♀ローグ、♀ハンターかな。
♂BSは記憶を取り戻してほしいと思ってみる
493名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 01:02 ID:LIDkCK8Q
死ぬ前に記憶取り戻す感じでいいのでは?
494名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 01:19 ID:A7nML4D6
バッドエンド風に♂BSが最後まで勝ち残って、
元の世界に狂ったまま戻っちゃうエンドでも
それはそれでいいかもなーとか思ってたり

マーダーといえばバドスケを忘れてはいけない
武器がマンドリンで本来の武器、しかも遠距離攻撃なので
で狙撃が可能と、マーダーとしての能力はかなり高い雰囲気
495名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 01:24 ID:d2vrbBQQ
マーダーはバトスケもいるよ
深遠の騎士子もやや不安定要素を含んできている
496名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/05/13(金) 01:30 ID:pqMEnQyg
深淵騎士子はマーダーっていうより復讐に燃えてる感じでは?
逆毛とアホケミ殺してないし。女騎士と殴り合ってるけど(笑)
497名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 01:34 ID:MencDydE
>469

殴り愛はNG扱いで宜しくですサー!!
498名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 01:37 ID:d2vrbBQQ
>495
被った


>497
あれはNGなのか・・・
あれはあれで味があるのにちと勿体無いなあ
499名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 01:38 ID:MencDydE
ごめんよ。
議論が終わった直後だったし、軽めの投下して
場を和ませたかったんだ…
500476sage :2005/05/13(金) 01:48 ID:8QxeX/22
>>439=484
おぉ・・書いてる(・∀・)
どうもっす〜
501名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 08:57 ID:Y4B4ilDA
407・408で、♀モンクを書いた者ですが。
あれほどのへたくそな文にもかかわらず、♀モンクの考え等をちゃんと使って
以降の書き手さんに書いていただいて。ヘタでもちゃんと読んでもらえて嬉しい限りです。
ちょっと恐縮してたのですが、またがんばって書いてみるか、投下してみるかという気になれました。
さて、また登場がすくないキャラを書いてみようかな・・・。

次スレのテンプレは、まとめサイトのリンクのせるくらいかな?
あとは、一応まとめサイトのルールを、文字数少なめに箇条書きにするくらい?
502名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 17:03 ID:JmCLlKQM
117. farewell to the innocence

風が吹いた。
木々がざわめき、色づき始めた葉を降らせた。
木の葉はひらりひらりと頼りなく宙を漂い、
幾枚かはつぶてとなって、少年の髪に、鼻すじに舞い降ちた。
肌を撫ぜるかすれた感触は、少年にこう問うているようだった。

――いつまで、ここでこうしているのですか?

(動かなきゃ……)
少年は両手足を踏ん張り、立ち上がろうとした。
力が入らなかった。
体中の力が抜け落ちて、指一本動かすことが出来なかった。
空は雲ひとつない快晴で、日の光が川面できらきらと踊っている。
穏やかでうららかな昼下がり。
目の前には、頭蓋が割れ全身を血にまみらせた♀プリースト。
少し離れて、背中にナイフを突き立て、首をあらぬ方向に曲げた♀シーフ。
背にしたテントの中には、苦悶の表情のままこと切れたときらぐ主人公。
ほんの少し前まで笑いあって、一緒にご飯を囲んでいたのに。
一緒に行こうと、助け合おうと誓ったはずなのに。

少年は喉がカラカラにひりつくのを感じた。
水を飲みたいと思ったが、井戸の水も川の水もとても口にすることは出来ない。
かといって、食卓に残されたものを再び口にする勇気はなかった。
どれに毒が入っているかもわからないのだ。

――この中に人殺しが居るんですよー!
――貴方達みんなグルなんでしょう? それで私達を殺そうとして騙したのね!
――嘘つき……みんなで協力しようって言ったのに……
――知っりませ〜ん♪ 私はま・だ・毒なんて入れてませんでしたからぁ〜
――……呪われちゃった……神様に……あたしが人殺しだから……

誰が毒を仕込んだのか、誰が嘘を付いていたのか。
誰を信じればよかったのか。
わからない。わかっているのは、残ったのは自分だけだということ。
自分以外の5人は死んで、もう戻ってこないのだということ。

(一人ぼっちになっちゃった……)

どうしよう。どうすればいい?
またゲームが始まった時のように、死んだふりをして誰かに拾われるを待つ?
そうしてまた誰かに庇護されて、その人の足を引っ張るのだろうか。
"ゲームに乗った人"に見つかってしまったらどうしよう。
いや、例え優しそうな人に拾われたとしても、その人を信じることが出来るだろうか。

背筋がゾクリとした。

(どうしよう、……信じるのが、こわい)

♀剣士と出会った時は、彼はまだ知らなかったのだ。疑心と裏切りの恐怖を。
この僅か数分の間に、彼はヒトの心の深淵を叩きつけられた。
彼は扉を開けてしまった。もう元の純真な心には戻れない。

(師匠……教えて、ボクはどうすればいいの? 助けて、師匠)

――少年、君に問おう。戦いの結果を決めるものはなんだ?

ふいに耳の奥で、懐かしい声がよみがえった。

――装備か?能力か?スキルか?
――財力、運、仲間の有無?

ああ、そうだ。あれは初めて師匠に出会った時。
師匠はボクになんて言った?

――それらのものは全て結果を決定付けるものではない。一番重要なのは

そう、一番大切なのは。
少年は右手をもちあげた。そしてその手で胸元をぎゅうと握りしめた。

「ここだよね、師匠」

瞬間、強い風が吹いた。
木の葉がくるくると渦を描き、風の中へと消えていく。
少年はその中心に、微笑をたたえる♀剣士の姿が見えたような気がした。

「師匠は知ってたんだね、ココがそういう世界だって」

師匠はボクをずっと側においてくれた。
ボクのことを、裏切るかもしれないってこれっぽちも疑わなかった?
ううん、違う。師匠はボクの何倍もこの世界のことを知っていたもの。
裏切りも騙しあいも、きっと何度も見てきたはずだ。
じゃあどうして、ボクを側に置いてくれたの?

……それはきっと、心が強かったから。
たとえ裏切られても手折られない強さがあったから。

ボクに欠けているのは強さだ。
もちろん体力も筋力も、他の参加者に比べて劣ってる。
でも今ボクに何より必要なのは、心の強さだ。
一人でがんばれないのも、他の人を信じれないのも、心が弱いからだ。

――立ち上がるがいい、少年。君は歩みを諦めるにはまだ若すぎる

「師匠、ボクは、強くなれるのかな……強くなりたい、なりたいよおぉぉぉ……」


ぽろぽろと、両の目から涙があふれ出た。
涙の粒は後から後から流れ出て、止まる気配を見せなかった。
それをぬぐうことなく、悲しみや憤りを塞き止めることもなく。
少年は地に伏し、心の全てを押し流すように、泣いた。
503名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 17:15 ID:AYH7gGIk
是非ともこのノービスくんと♂ローグが会話するところが見たい。
これから、な彼と夢にやぶれた彼の。
504名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 17:24 ID:PNpp.BGs
118 悪魔と獣

「おや、戻って来ちまったね」
常緑樹の林の中に、♀ローグの緊張感のない声が響く。
♂GMの爆発現場から離れようと、小走りで進んだのは良かったが
結局その前に居たタヌキの丘付近に戻って来てしまったのだ。
彼女の目の前には、少し前に彼女自身の手で葬り去った♂クルセイダーの遺体が放置されている。
「・・・まいったねぇ」
言いながら、♀ローグは頬をかく。
てっきり北に向かっているとばかり、思っていたのに。
ひとつため息をつき、その場に腰を下ろす。
目の前の♂クルセイダーは、彼女が手にかけた後と、ほぼ何も変わらない状態だった。
ひとつ、変わったことといえば、死に際に流した涙が乾いているといったことぐらいか。
♀ローグは、何気なく♂クルセイダーの頬に触れる。
死後硬直が始まっているのか、その肌は硬く、冷たかった。
「あぁ、そうだ」
ふと思い立ったように、♀ローグは自分の鞄の中をあさり始める。
「重い上に使えないもの、持ってても仕方ないからさ。返すよ」
そう一人呟いて、♂クルセの傍にプレートを置く。
脱がすことは出来たが、死後硬直の始まった体にプレートを装備させることは無理だった。
♀ローグは、お手上げといった風に笑い、肩をすくめた。
「さて、と」
言って、♀ローグは立ち上がった。
服についた草を軽く払いのけ、重いプレートを運んで凝った肩をならす。
「これで軽くなった」
満足げに呟いて、元来た道はどっちだっただろうと、周りを見渡す。
周りは木漏れ日の差す林に囲まれ、元来た方向は容易には分からない。
見た事のある木や、小さな広場を辿りながら、彼女は注意深く林の中を進んだ。


 
「・・・?」

タヌキの丘をもうすぐ抜けるかといった所で、♀ローグは、ふと妙な気配を感じて立ち止まった。
それを長年の経験から殺気だと感じ取った彼女は、すぐにハイディングで身を隠す。
自分の後ろ方向。オークの森のほうから来たと思われるその人物は、
手に血のついた大斧を持ち、まっすぐ♀ローグのほうへと歩いてくる。
――♂ブラックスミスか。
心の中で小さく舌打ちをし、彼女はトンネルドライブでその場から離れる。
♀マジシャン、♂クルセイダー、♂GMと3人を葬ってきたが、今回ばかりは相手が悪いらしい。
――厄介な奴に関わるのはごめんだね。
♂ブラックスミスの、心が通わない虚ろな目を見、彼女は眉をひそめた。
しかし、その目は確実に――トンネルドライブで歩きながら隠れているはずの彼女を見ている。
ブラックスミスから離れようと歩いていたはずが、何故か差も縮まるばかり。
「・・・っくそ!」
♀ローグはこのままトンネルドライブ状態で居るのに危険を感じ取り、姿を現して走ることを選んだ。
途端、♂ブラックスミスも彼女を追って走り出す。
丘を抜け、林を抜け、道は砂漠へと達した。もう木々に紛れて逃げることも出来ない。
――どうする・・・?
♀ローグが前方を睨んで唾を飲んだ瞬間、♂ブラックスミスの気配が、すぐ背後まで迫った。

「っく・・・」
重い斧が耳元をかすめる音。
それを持ってこの速さで走っているのに、全く息を荒げない♂ブラックスミスの攻撃を、
♀ローグは両手で浮け流した。
次いで、二度目の攻撃。
横薙ぎに振られた斧を、バックステップで避ける。
――仕方ないね――。
逃げるのを諦めて反撃しようとダマスカスを構え、
♀ローグはそのまま♂ブラックスミスの腕を切り裂こうと、素早く短剣を振り下ろした。
腕さえ使えないようにしてしまえば、この大斧は使えまい。
そう思ってのことだった。
しかし―――
「・・・え?」
彼女のダマスカスの刃先は、♂ブラックスミスの肌に触れることなく、何かに阻まれたように宙を薙ぐ。
その上、反撃を避けるためにバックステップでとった間合いも、常人より早く詰められた。
「この野郎・・・」
再度バックステップで距離をとりながら、彼女はようやく理解した。
「運のいい奴も居たもんだね!」
言って、大きく後ろに跳ぶ。
♂ブラックスミスは、やはりそれを追って高速で移動した。
大斧が髪をかすり、衣服をかする。
全て紙一重で避けながら、彼女はどうにか隙をつこうと♂ブラックスミスを睨み続けた。
軽い身のこなしが得意なはずの自分を、ここまで正確に狙ってくる相手を
必死でやり過ごそうとバックステップで間合いを取り、避け続ける。
足場が悪いせいか、バックステップをする度に、砂漠の乾いた砂が巻き上げられ、辺りには砂煙が立っていた。

砂漠の中に聳える一本の木を見つけ、♀ローグがそれに近づいた時になって
いつまで続くとも分からない二人の攻防が、一瞬だけ動きを止めた。
突然、♀ローグがその場に立ち止まったのだ。
深く考えない――否、その思考すらも奪われた♂ブラックスミスは、そのまま大きく斧を振りかぶる。
ようやく目の前の獲物を捕らえられる歓喜に、♂ブラックスミスの顔がうっすらと笑みを刻んだ。
そのとき。
「ストリップウェポン!」
♀ローグの声が響く。
血のついた大斧は、♂ブラックスミスの腕からゆっくりと、滑り落ちた。
突然の出来事に、♂ブラックスミスは呆然とした表情を浮かべる。
しかし、それはすぐに怒りへと変化した。
「殺す・・殺す―――殺してやる」
低く、とりつかれたかのように繰り返し呟く♂ブラックスミスを見、♀ローグは背筋をぞくりとさせる。
――ったく・・・!
なにか、捨て台詞でも吐いてやろうかと思いながらも、
彼女は本能的に危険を感じ取り、バックステップで距離をとって走り出した。

♂ブラックスミスは、鬼のような形相で彼女を追ってくる。
しかし、斧を装備できない彼には、バックステップで逃げる♀ローグに追いつく術はなかった。



<♂BS 状況変わらず 現在位置:砂漠>
<♀ローグ ダマスカス1個、ロープ、ロザリオ1個、赤P食料>
505名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 17:25 ID:PNpp.BGs
119 思案

「・・・ふぅ、ここまで来れば」
言って、♀ローグは手近な木にもたれ掛かり、息をついた。
ストリップの効果が切れると、またあの斧を持って追いついてくる。
そう思った彼女は、♂ブラックスミスの姿が完全に見えなくなってからも
延々と彼から遠ざかるために走り続けた。
周囲は砂漠から草原へと変わり、目前には自分たちの住む国の首都、プロンテラの城壁が見える。
「プロンテラか・・・誰がいるか分かったもんじゃないね」
暫くは、トンネルドライブでこの辺りに潜んでいることにする。

しかし、あの♂ブラックスミス。
血斧を持っている上にゴーストリングカード挿しの防具。そしてオーラ。
あのとき、ストリップが失敗していれば、間違いなく自分は死んでいただろう。
「冗談じゃないね・・・」
言って、顔をしかめて薄く笑う。
あれをどうにかしないと。――運良くこのまま生き延び続けても、結局最後には奴とぶち当たる。
「・・・ふん」
まぁいい。
追ってくるのなら、逃げ続ければいいだけだ。簡単なこと。
ぎりぎりの賭けで、さっきも生き延びたじゃないか。
仮に逃げられず、負けたとしても、賭けに負けて死ぬのなら、それも仕方がないことだ。
最期に自分の血を見ながら死ねる、それでいい。
隙を突けば、あの化け物ブラックスミスの血だって見ることが出来るだろう。
それに、他の生存者はまだまだいる。
舌先三寸で言いくるめ、近づいて、信用されてから殺す手立てだって、まだある。
うまくいけば、あの♂BSを共闘で倒すことも出来る。


狡猾でなければ、ローグはつとまらない。

まだまだお楽しみはこれからだ―――。
思って、♀ローグはにやりと微笑んだ。



<♀ローグ ダマスカス1個、ロープ、ロザリオ1個、赤P食料 現在位置:プロンテラ南>
506名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 17:27 ID:MencDydE
ちょいと書きたい文章の予約とらせてもらっていいでつか?
彼岸での♀プリ&♀剣士メインの絡みなんですが…
まぁ、NGというか彼女等の心境の補完っぽいものかければな、と。

後、思い切りクレ厨みたいで嫌なんだけれど
そろそろ絵神の光臨が待ち遠しくなってきた悪寒。
神は何処や?神は何処におわすか?おわすなら愚人の嘆願を聞いてたもれ…

えーと…ごめんなさい。色々と。orz
507名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 17:49 ID:EJDNigCA
120 Bad luck or...?


「ほら、起きろ」
身体を揺さぶられ、起きる。
目を開ければ、すっかり日は落ちていた。
「ん…あぁ、オレはどれぐらい寝ていたんだ…」
立ち上がり、大きく伸びをして声の主――セージに問いかけた。
「ざっと三時間半ってところか…まぁ、そんなことより」
セージから弓が手渡される。
その弓を念入りに点検しながら、セージの続ける言葉を聞いた。
「この近くの赤芋峠が禁止区域になった。つまり、だ…もし誰かがそこにいたら、
通り道が塞がれるようなアルデバランにはいかないだろう…そうすると、残る道は必然と」
「こっちになるってわけね」
今のところ異常は無いわ、と付け加え、今までオレが寝ていた木に寄りかかって座るウィザード。
「杖が、欲しいわ…そうすれば、少しはましな魔法使えるのだけど」
「ほな、うちの箱開けてみる?」
ひょこりと現れたアルケミストは、こっちも異常なしやわ、と皆に告げた。
「そうね…嵩張る物が出たら困るけど、さっきの放送で聞く限り、
残っているのは殆どが、このバカなゲームに乗ってるバカみたいだし。
あなた、開けてくださる?どうも私は運がいいのか悪いのかわからないから…」
頭の上に乗っている、ネコを模したぬいぐるみを指して言う。
「うちもだめやわー…ここは自分のエモノしっかり引き当ててるアチャ君にお願いせんとな」
にっこりと、顔に満面の笑みを浮かべながら、箱を手渡してきた。
少し文句も言いたかったが、ここにこれ以上留まるのもまずいと思ったので、一気に開けることにした。

ぱこっ

そんな音が聞こえるような勢いでまずひとつ開ける。
「なんやこれ…クリスタルブルーやんか…」
さっきの笑みはどこに消えたのだろう、酷く落胆し、悲しそうな目を向けるアルケミスト。
「まぁ…まだもう一つあるわ。あなた?しっかりお願いしますわ」
なら自分で開けろ!と叫びたかったが、叫んだ後が怖いので、ブツブツといいながら箱を開ける。
「これは…短剣?」
「どれ、見せてみぃ」
アルケミストの少女に、その中々豪華な装飾がしてある短剣を手渡した。
「ふむ…これは…これは…フォーチュンソード…」
最初の笑顔と、さっきの悲しそうな顔を足して割った感じの、微妙な表情が窺える。
「ふ、フォーチュンソードって結構いいもんじゃないのか?」
居た堪れなくなり、動揺しつつも聞いてみることにした。
「やー…確かにいいもんはいいもんやけど…この戦いで役に立つかどうかは…わからへんなぁ」
「ないよりはマシってとこね…それ、私が持っててもいいかしら?」
「うちが持っててもしょうもないしな」
ウィザードはその短剣を受け取ると、手の中で弄びつつ、その短剣を観察する。
「クリスタルブルーは多分私が一番使えるわ…これは、あんたが持ってて」
たくさんの花びらをアルケミストに手渡し、代わりにクリスタルブルーをカバンにしまう。
「さて…ここが現実の世界を模してるなら…周りから、禁止区域になってる。
必然と、向かう先はプロンテラになるな…」
頷いて、一同は南下を始めた――。


<♂アチャ アーバレスト 銀の矢50本 白ハーブ1個>
<♀アルケミスト ダマスカス 食虫植物の花びら50個>
<♀ウィザード フォーチュンソード たれ猫>
<♀セージ クリスタルブルー1個>
<現在位置:ミョルニール山脈を南下中>
508名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 17:54 ID:EJDNigCA
一応ニブルカプラNGというコトで書いたアチャPTです
もしダメだったらNGてコトで…
509413sage :2005/05/13(金) 18:04 ID:BHz00Ezs
120 悲しみのあとに…

♂剣士の死を目の当たりにし…トボトボと砂漠をあるく月夜花。
「トモダチ…ボクのトモダチになってくれる人が死んだ」
悲しんでてもしかたないのに涙があふれる。
「DOPに…会わなくちゃ…彼ならなんとかしてくれる・・・」
しばらく歩いて、誰かいるのに気がついた。
「あ!あの人は…!」
月夜花はその人影に近づいた。そう…♂BSに…。

<♂BS 状況変わらず 現在位置:砂漠>
<月夜花 持ち物 ほお紅、装飾用ひまわり>
510413sage :2005/05/13(金) 18:06 ID:BHz00Ezs
いよいよ月夜花の最後です・・・
(つд‘ )
511名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 18:13 ID:wd6yV7P6
>>510
月夜花には是非悪魔プリ&♂マジコンビと遭遇しておいて欲しかったなー
512名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 18:27 ID:MencDydE
485を受けて

 NG2 死者達のあとさき


 私達は、見た事の無いくらい大きな川辺に二人、座っていた。
 隣には、少し不機嫌そうな様子の♀剣士さん。
 あの後、ノービス君に渡した手紙を、聖書の節の暗記で培った暗記力で朗読しようとしたせいだ。
 最も、それは顔を真っ赤にした彼女にがくんがくんと揺さぶられて止められたんだけれど。
 あの場所では、あんなに強い人だったのに。ちょっとした意地悪に、すぐにムキになる♀剣士がなんだか可笑しかった。

 それはこの場所…つまり、果ての見えない川辺には、何処までも似合わないような気がするけれど。
 彼女が、私を連れて、さっき居た場所から少し歩いた川辺に連れて来た理由は、私には判っていた。

「すまない」
「いえ…いいんですよ」

 悲しそうな顔をして、♀剣士さんが私に言う。

「私は、嘘をついた。…いや、事実を告げる勇気が無かったんだろうな」

 ぽつり、と呟く。
 それは、そうだ。そんな残酷なことを告げる事なんて、誰にも出来ないだろう。
 私達は。此処にいる人達は、皆死んでしまった。それが、変わらない事実。
 いずれ、何処の誰とも知らない。私達にとって、本当に神、と呼ばれる誰かが私達の処遇を決めるのだろう。
 行き先は天国が、それとも地獄か。それは判らない。
 ここは、それが決まるまでの間、私達が過ごす仮初でしかない。

 私は、聖職者だから。そして、誰も殺せなかったから。
 だから、この人は、私に話す事にしたんだと思う。

「本当は、私達は、もう死んでしまっている…」
 ぽつり、と言う。

「そうだ。流石は聖職者だな…冷静だ」
「人の死を看取る事はよくありましたから。流石に、自分のは初めてですけど」
「それは、そうだな」
 ♀剣士は、笑った。何処か、寂しそうな笑みだった。

「これから、どうするんですか?」
「私は…そうだな。この川辺で、人を待つとするよ。
どんな職業についているかは判らないが…年老いて、家族に看取られながら幸せに逝った老人をね」
「奇遇ですね…私も、そんな人を待つつもりなんです」
 私も、笑う。やっぱり、寂しそうな表情をしているんだろう。

「ほう。…折角だ。時間はたっぷりある。
聖職者の心を射止めた、その不埒者の話、聞かせてはくれないか?」
 意趣返しなのだろうか。笑いながら、彼女は言う。
 暫く考えてから、私は口を開いた。

「いいですよ」
 にっこりと、笑って言う。
 そして、座りながら、手を後ろについて、雲が流れる空を見上げた。

「貴方の言うとおり、時間はたっぷりありますし。
ここから、私達の心をスナッチャーした人達が、年老いてやってくるのを祈りながら、ゆっくりと話しましょう?」

 冗談めかして言ってから、私達は、その大きな川辺でお互い笑いあった。
 何処までも、その声は明るく響いていた。
513名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 18:36 ID:MencDydE
ふと思ったんだが、禁止区域、
あるていど遠回りにはなるけど、
各町間での移動が不可能にはならない程度で調整した方がいいんじゃないか?

爆弾にはさまれて身動き取れないボンバーマン状態ってのも
どうかと思ったんで。
514413sage :2005/05/13(金) 19:08 ID:BHz00Ezs
121 夢見る狐

少女は、なんの疑いもなく♂BSに走りよる。
「おーーい!」
♂BSは月夜花をちらりと見て、また視線をあさっての方にもどした。
「ねえ!BSさん一緒に行こう!ボク1人じゃさみしくて…」
「・・・・・・・・・ろ」
なにかボソリと言った。
「ん?なあに?協力してくれるの?」
「邪魔だ…消えろ」
刹那、斧が振り下ろされた。それをなんとかかわす月夜花。
「こいつもっ…殺す側なの…?」
月夜花は、離れて体勢を立て直す。
♂BSの出す殺気に彼女は恐怖した。しかし、幼い少女の姿をしているとはいえ
月夜花は魔族だ。こんな事で怯えるわけにはいかない。
「エヘヘ…DOP…もう君に会えないかも…」
彼女は覚悟を決めた。刺し違えても奴を倒すと…。
力を封じられてるとはいえ、月夜花は♂BSよりちょっと弱いレベルだ。
武器がないから術や、武器がなくてもできりスキルを打ち続けた。
「フロストダイバー!ホーリーライト!メマーナイト!!」
しかしどれも通用しているようにはみえない…。
「ダメだ…敵わないよ…なんだよコイツ…」
「終わりか…?」
―もう…この手しか
一撃でしなないよう、エナジーコートを唱え、すばやく動けるよう
速度増加をかけた。あとブレッシングも…。
「う…うわあああああああああああああああ!!」
月夜花は♂BSに突撃した。♂BSの斧が彼女に振り下ろされた。
その斧は…月夜花の左肩に深々と刺さった。肺まで達したほど…。
―痛い…。痛いイタイイタイ……
彼女は大量の血を吐いた。
「ゴブゥ…。こ…これで…終わり…だよ…。」
月夜花は自分の首輪に手をかけた。
―剣士クン…。ボクもそっちにいくよ…。

爆発から少し離れた所に右腕を失った♂BSが気を失って倒れていた。

<月夜花 死亡>
515413sage :2005/05/13(金) 19:09 ID:BHz00Ezs
♂BSを弱らせました
516413sage :2005/05/13(金) 19:11 ID:BHz00Ezs
あ!
月夜花の能力はスパノビです

BSの事あとはヨロシク
517名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:18 ID:YTWykf.w
その前にちと意義あり!(=゚ω゚)ノ
ヤファ話の書き手はずっと同じだが、それではキャラクタの私物化に近いものになるのではー
リレー形式の話なんだから、同じ人が同キャラの話を全て書くのはいまいちしっくりとこない気もする
518名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:32 ID:D9vpUZUw
>>413
>>517氏のような考えの人間が結構居るので(かく言う私も同意見)投下する場合は名無しで投下したほうがいいかも
あと、せめてIDが変わるくらいの時間は同一キャラでネタ投下するのは控えたほうがいいかも
悪気があってのことではないとは思うけれどもそう矢継ぎ早に投下されるとほかの人が絡む余地が無いですし
519名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:43 ID:BF6paVbY
♂BSに襲われたところを、間一髪♀クルセに救われて逃げ果せた♀BSだったが、その歩みは目的地へと辿り着く前に止まっていた。

「どうしよう……」

約束の場所は、アルデバラン。
しかし、そこへ行くための唯一の通り道である赤芋峠が、もうすぐ禁止区域になろうとしていた。
閉じ込められ、そのまま死を待つなんてことは御免である。
命の恩人とも言える人との約束だ。出来ることなら守りたくはあったが……。

「やっぱりダメ。場所を変えるしかない」

彼女が自分の立場だったとしても、ここでアルデバランに向かうようなことはしないだろう。
進行方向を変える必要があった。

「けど……」

この位置から一番近いのはプロンテラ。
現実世界ではもっとも人々の集う、ルーンミッドガッツの首都。

「……」

だがそれ故に、彼女は恐れていた。
人が集まるということは、それだけ襲われる可能性も増えるということ。
もし、もし再び誰かに襲われたら。
そしてそれが、自分の憧れた彼だったら。
自分は正気でいられるだろうか。
恐怖に駆られて人を殺すことも無く、かといって殺されることもなく、無事に彼女と会えるのか。

「そんなの無理!無理よぉっ!!」

無理だ。無理に決まっている。
彼女の心は恐怖でいっぱいだった。
体は常にブルブルと震えているし、木々のざわめきにさえ身構えた。
今も知らず知らずのうちに、腰の包丁に手がかかっている。

「誰も……誰もいなくなればいいのに」

自分を脅かすものなんて全て消えれば良い。
そうすれば恐怖に身を竦ませる事も無い。暖かいベッドで、とまでは行かなくても、心休まる穏やかな眠りも迎えることが出来る。
そうだ。
いなくなってしまえ。
いなくなってしまえ。
いなくなってしまえ!!

「…そう、か」

そう思ったとき、彼女の中で何かが切れた。
今までに死した者たちの怨念か、はたまた舞台に渦巻く狂気の成した悪戯か。
確かに何かが、彼女の中で変わった瞬間だった。

「フ、ウフフ……」

簡単だった。
消せば良かったんだ。
自分の気に入らないもの、自分に危害を加えるもの、自分以外のもの!!
だって―――。

だって、あの人もそうしてる。

自分が惹かれ、憧れ、欲したあの人。
♂BSだって、私を殺そうとしたじゃないか!!

「ウフフフフ……アハ、アハハハハ、ハハハハハハハハッ!!!!」

恐怖というものは、ここまで人を変えることが出来るというのだろうか。
そこに、先ほどまで震えていたか弱き女性の姿は無く。
安寧を、安楽を求めるが故に、そして、何よりも人として生きることを求めたが故に。
人である事を捨てた一つの傀儡が、壊れた笑いを響かせていた。
520名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:43 ID:MencDydE
兎も角、そろそろ次スレ立てた方がいい様な悪寒
521413sage :2005/05/13(金) 19:44 ID:BHz00Ezs
それはそうだけど・・・
なんかヤファ絡ませてないから
仕方なく自分が考えた結果を書いてる


414 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/05/10(火) 10:12 ID:rVUwQp4A
これくらいが限度です・・・_| ̄|○
あとよろしく・・・;


って書いたのにさ・・・
522名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:48 ID:MencDydE
まあまあ、そういうなさ。愚痴はよそうぜ?
俺っちは、しっかり絡み考えてたよ。
まぁ、そのネタは流れでつぶれちまったが。
523519sage :2005/05/13(金) 19:50 ID:BF6paVbY
話の途中に流れ無視で投下してゴメンorz

ちょっと無理やりだったな〜と思いつつ火種投下
♂ローググループに問題増やしたかったってのが本音だけど、バドスケと深淵騎士子で既に問題発生済みな気がしてきた
やばかったらスルーよろです

あと、♂プリは方向修正→仲間捜索って方向で良いんだろうか
それだったら書いてみようかと思ってるんだけど
524名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:50 ID:54A7CmOE
>>413
ちょっとやそっと続かない程度で諦めてちゃやってらんないよ?
♀BSなんかもかなり久しぶりに↑で出てきたくらいだから
ていうかそもそも特別枠残り二人なんか開始から今まで一回も出てないし
連続で同じキャラ書くなら例外除いて2、3回くらいが限度だと知っておいた方がいい
なかなか続かなくても、じっと我慢すること。そのうち誰かが絶対書くから
525名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:51 ID:MencDydE
んで、これは告知なんだけども、
これから22:00まで誰も次レス立てなかったら
俺っちが次スレ立ててもいいですかぃ?
526名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:54 ID:MencDydE
…ごめん。二行目次レスではなく、次スレですね。
失礼しました。
527名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 19:58 ID:BF6paVbY
申し訳ない。519タイトル付け忘れた。
122 Marionette
でお願いします。

>>526
自分は何も異論ありません。
よろしくお願いします。
528413sage :2005/05/13(金) 19:59 ID:BHz00Ezs
>>522
NGでいいからかいてくれ
見たいっす
529名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 20:05 ID:MencDydE
私信:to413 いいけど、少しまってねー。
大学のレポートが月曜朝までなのよ。

以下、スレ住人各位殿宛て

2スレ目のタイトルの候補があるって方いらっしゃいます?
候補があれば受け付けます。

因みに、候補無ければ次のスレタイは
【殺し合いは】バトルROワイアル 二冊目【加速する】
ってな感じにしようと思ってます。
530名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 20:14 ID:AYH7gGIk
NGっぽい 聖なる大馬鹿者

見知った顔だった。腹立たしい程に記憶に焼きついた顔だった。

―皆が助かりますように、ってか?手前だって、そこまで馬鹿じゃ…
きょとん、とその頬から少し血を流しながら自分を見つめる顔。

水を補給するためにローグ達は地理を思い出しながら川原に来たのだが。
補給している間、
ちょろちょろと動き回るアラームと、それを危ないからと止めようとするアーチャー。
アーチャーの頭にのっかっているバフォメット。
2人と一匹が走っていった方向で悲鳴があがる。

夕日で赤く染まる中、その夥しい赤に目を奪われた。


―馬鹿野朗!! 助けたんじゃねぇ!!
手前みたいなInt1馬鹿は、わざわざ殺さんでもすぐにおっ死ぬから、手間省いただけだ!!
びくりと震えて、涙のあとがのこる顔をこちらを向いて。


手に食べ物をもったまま突っ伏して死んでいる男、
少し離れたところで背中から大量に血を流してこときれているシーフ、争った痕跡、血のついたスティレット。
そして…

そして少しうつむいて、ポツリと。
―お優しいんですね


「……っとに…!!」
ローグはうつむいて目を閉じ、両手をぎりと音が出るほど強く握る。
頭にくる。頭にくる。頭にくる…。吐き気がする、ムネがムカムカする…
どんな状況で殺されたのか、わからない。  けれどきっとこいつは。

思考がローグがいまだ理解できない感情に染まりきる寸前、肩をたたくものが居た。
肩に手を乗せているのは沈痛な面持ちのクルセである。
「ローグ、行こう…。」
この光景を目の当たりにして気付かぬうちに結構経っていたらしい。
血が乾いてこびりついたスティレットをクルセが持っていた。
そのクルセの肩越しに顔色を暗くして、野花を供えているアラームたちの様子が見えた。
531名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 20:16 ID:AYH7gGIk
舌打ちをして歩き始めようとするが、プリーストのそばに転がっているものに気が付く。
それは、小さな青箱。
無言でプリーストとそれを交互に見つめ、ローグは青箱を拾い上げた。

苛立っているローグを見て、
惨劇の場からしばらく離れた辺りでアーチャーが先頭を行くローグに小走りで追いついて話しかける。
「ねぇ…。」
「あんだよ」胸の中でまだわからない怒りがぐるぐると渦を巻いている。
「ローグ、もしかして…さっきの人たち、知り合…」
「しらねぇ。」
遮るように言う。それきりアーチャーは黙ってまた歩き続ける。

そうとも、理解なんかできない、あんな大バカは。知らない、知らない、識らない。
あの馬鹿のせいで。

後ろを振り返る。
アラーム、アーチャー、クルセ。それにバフォ。
そういえばなんでこいつらがついてきているのか。どうして、自分は。


そして少しうつむいて、ポツリと。
「…ああ…馬鹿って、うつるもんなんだな…」
まったく、可笑しい。
そうとも、あんな大馬鹿は笑ってやる。くっくっとひとり笑う。

嘲笑の形を型作っているつもりだったが、ローグのそれは苦笑い。
うまく、笑えない。

最後尾を歩くクルセイダーは一人、考えていた。
『BSは…もしや』フラッシュバックする先程の光景。
ハッとなって頭の中から振り払う。
まだだ、まだ…。
しかし、ミョルニール山脈をどうやって超える。禁止区域、あの狂ったBSの脅威、アルデバランへ、約束の…
思考がまとまらない。

ふと、前を見る。
私には、一時的にとは言えパーティーが居る。
♀BSは…。
焦る。這い寄る恐怖、容赦なく蝕んでくる狂気、狂気、狂気。そしてまた先程の光景がよみがえる。
狂気がそこに。

『私はひとりじゃない、しかし…』
唯不安が募る。

ローグの乾いた笑い以外、誰も一言も発しないまま、日が落ちるまで歩く。

<ローグ一行 また移動中 小さな青箱1個獲得 スティレット獲得>
532名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 20:22 ID:54A7CmOE
一つ投下しようと思ったけど次スレ立ってからの方がいいかな?
あと、進んだ話数的にそろそろ夜明け&定時放送かな?
533名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 20:27 ID:MencDydE
その方がいいです…>次スレ
このままだと、誘導前にスレが止まりそう。(汗
534名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 20:48 ID:MencDydE
つ ttp://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1115984857/

壁lミサッ<次スレ タテタヨー
535名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 20:58 ID:PNpp.BGs
>>534
おつかれさま&有難うございます〜。

>>413
>>518氏が名無しで、と書いているように
とりあえずそのコテハンをはずして投稿したほうが良いとは思います。
ヤファに限らず、結果的に同じ人が同じキャラの話を書き続けることになっているのは
ある程度仕方がないとは思われますが・・・
名前有りで投稿しているから、キャラの私物化になってしまっているわけで。
536名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:03 ID:54A7CmOE
次スレたておつー
立ってからで今更だけど、書き手の参考用に他の完結してるロワとかにリンクしてみるとかどうかな?
自分が知ってるのは葉鍵ロワイアル
ttp://hakagiroyale.nobody.jp/
くらいだけど

あと、定時放送についてはどうする?そろそろ流すか、もっと待ったほうがいい?
537名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:05 ID:Y4B4ilDA
413
だいたい、413のちょっと前で(390前後)コテ反対等の話がでてコテはやめようってなってるのに、
なんで無視してコテつけて書いてるの?
それに10日にヤファ投下して、12日にも二話投下して、さらに13日の今日こんだけ投下して。
で、理由が「あとよろしくって書いたのにさー・・」かよ。
もっと長期間書かれてないキャラ(つまり投下したのに続きを書かれていない書き手)だっていっぱいいるのに自分の事しか見えてない。
わがまますぎ、自分勝手すぎだろ。自分の投下したキャラは、すぐにみんなが書いてもりあげてくれないとゆるさない、ってか?
517氏、518氏、524氏の話をよく読んで少し考えてくれ。
しかも、522氏が決して放置されたわけではないよ、オレも考えたから安心しな、ってフォローしてくれてるのに
「じゃあ書いてくれ」っていうような、つっかかるような返し方。自分でどう思う?
そんなつもりじゃない、なんてのはナシね。自分がどういうつもりかは、重要じゃない。相手がどう受け取るか、なんだから。
すこし自分のやったことの、何を批判されてるのか落ち着いて考えな。
538名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:15 ID:54A7CmOE
>>537氏の話を見てもう一個テンプレに追加しないといけないものがあったね、コテ無し推奨

・固定ハンドルネーム(コテハン)は出来る限り付けない様にしましょう
 連続で同じコテハンが書くとキャラ独占と受け取る人も少なからず居ますので

みたいな感じかな?
539名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:15 ID:PNpp.BGs
定時放送ですか。
そろそろ欲しいかな?
540名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:17 ID:MencDydE
そいじゃあ、そろそろこっちは埋めましょうか。
各人、妄想などの投下を+激しく+推奨します。
541名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:26 ID:Y4B4ilDA
さて、まとめサイトの更新の手伝いをしてきます。
こちらも埋めないとね〜。で、またしばらくかかれていないキャラとか探して
話を書こうと思います。駄文ですが、お付き合いください・・・_| ̄|○
542名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:28 ID:54A7CmOE
って、コテ禁止もう書かれてたのね(汗

埋め立て妄想ー
間違ってアラームたん殺しちゃって人格崩壊するバドスケ
♀キャラに惚れたとたんその♀キャラを目の前で殺される♂キャラ
敵から必死に逃げて逃げ切ったと思ったらそこが禁止エリアでドカン
決闘してDOP死亡後、黒王ご…もとい深遠の馬を受け継ぐ誰か

こんなところかな?
543名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 21:48 ID:Y4B4ilDA
あ、妄想ってそういうことね・・・。そんじゃあ・・・

赤芋峠で引き返した♂プリと♀BSが遭遇、戦闘、とか。もしくは聖職者らしく狂気から救うとか?
遭遇するまえに、♂アチャや♀セージのPTにどっちかが到達してごたごた?
♂BSが痛みで精神操作から開放されるけど、正気にもどって逆にさらにタチ悪く狂ってしまう?
悪魔プリPTに遭遇して殺されてしまうバドスケ。そこをちょうどアラームたんが目撃して・・・?

こんなかんじでいいんかな?(てきとー書いた・・・(滝汗)
544名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 22:14 ID:AYH7gGIk
埋め立て

いいかげん水浴びぐらいしたいとぶーたれる女性陣。
のぞきをしちゃうお約束★

突然ですがここでGM秋奈嬢のビーチでの撮影会!はじけるめがねとかがやく頭!   ん?!

崩れ落ちるプロンテラ城の高台の上で戦い続ける誰かと誰か。

突然ですがここでGM秋奈嬢の@Wisショッピング〜!今ならこのバルムンk…(ザーピーガー……ザー…)
545名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 23:06 ID:MencDydE
頭の何処をどう叩いても
♂ローグの燃えしか出てこねぇ俺がいますよ、と。orz

以下は♂ノービス&生き残りへの♂ログの台詞+一部抜粋と思いねぇ。

「行け。行けよ。お前は、お前等は生き残れるさ。
俺は、最後まで悪漢だったけど…
お前は、お前等はまだまだ先があるじゃねぇか」

 所詮、俺はまがいもので。
 何処までも弱っちくて臆病で、くだらねぇ只の悪漢で。

「ああ、でもよ。そうさ。まがい物でもいいさ。
最後に一度ぐれぇ、俺にナイトって役柄を預けてくれ」

 手には、すっかり馴染んだ剣。

「なんだよ。泣いてるなよ? んな面してると化けてでるぜ? さぁ、行け。
お前等は生き残る、俺は此処で死ぬ。それが俺とお前等の役目って奴だろ?」
546名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 23:20 ID:EJDNigCA
泣きそうだ…
というかその話書きたくなってきた…
547名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/13(金) 23:30 ID:bQt4aUy2
よーし文才の無い漏れも妄想梅しちゃうぞー

狂った♂BSvs♀BS。狂気の果てに愛が生まれる…!!
その時スケベDOPは見た。あれは女性陣の水あb(鯖キャン
♂ローグと♂ノービスと♂プリが同盟を組み女装して覗こうとしたその時、
背後に狂人夫婦の影が…!

エピソード999 「覗くな危険」


というのはさておき♂♀BSの両方を死ぬ間際でいいから狂気から開放してやりたい。
♂ケミは生き残ってホム完成して逆毛生やしながらガンガッテいただきたい。
548名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 00:50 ID:bVoc/92Y
♀ローグと♀ハンタの戦いを見てみたい
>>544氏の崩れ落ちるプロンテラ城の高台の上で戦い続ける誰かと誰か。な感じで
他の♀キャラでもいいんだが、今のところ殺し合いしそうなのはこの二人かなと
♂BSが今のところマーダーでは盛り上がっているが
♀キャラマーダーにも頑張って欲しい俺ガイル
549名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 01:04 ID:ayWdaBhY
で、ヤファ話は結局どのラインまでNG扱い?
それがわかんないと放送流そうにも流せないんだけど…
次スレに書かれてるみたいに最初以外全部?
550名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 01:15 ID:NvfduTLs
>>545氏の文に激しく興奮しながらくだらない妄想投下。

前に誰かが書いてたけど、♀クルセが♂BSとGX相打ちってのは考えたな〜。
というか、♀BSを逃がした後のところをそれで行こうかと思ってたんだけど、書き終えるの遅くてお蔵入り
あとは♀アサのウサミミプレi(パケロス
これも誰か書いてたけど、色気で騙して殺すキャラがいないんだよw
個人的には♀ハンタかアサの役割だとおm(*´∀`)=○)*´3`)

>>549
どうなんだろうな…
個人的にはそのまま通してもいい気がするけど、>>522氏に一度書いていただくっていうのはどうだろう
それが良い感じに繋げられそうなら、申し訳ないけど先に書かれたほうは最初以外NGって感じで
まあ途中から繋げられるなら途中からそっちに切り替えるとか
でもそれだと月曜までお預けになるのか・・・
こればっかりはどうしようもないな。>>522氏のレポ作成を遠くから応援するだけだ

長くなってごめんorz
551名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 01:24 ID:jl/o7W7Q
♂BSは秋菜の前の大ボスという感じでもいいと思う
無形剣、セージの属性付与などのいい感じの複線もあるので
ローグチームだけで♂BS打倒はちと勿体無い気も
しかし、改めて作品見ると、♂キャラの不甲斐なさと言うかあっけなさが際立つな
♀キャラ達がかなり頑張っている様子が刻々とー
552名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 02:46 ID:W9wdRtLo
何かレポの内容が脱線して来たぜフゥハハハー
判りやすく説明入れてたら余計判りにくくなってきちまったぜーorz

それは兎も角、550さんに返信。

自分が考えてたネタは、

ヤファたん、寝てたときラグ主人公と遭遇

=>目覚めたときラグ主人公、皆様の想像通りの視線をヤファたんに向ける

=>ヤファたん、その視線に警戒する(主はヤファがmobだと気づいてない方向)

=>主慌てる、ヤファたん逃げようとするも、
主、あわてて羽交い絞めにして引き止める

=>ヤファたん暴れる、主押さえつけようとする、そして♀シーフ目を覚ます。

=>ほぼ、九割の確信を持って予想できる状況に。

ってな感じのギャグテイストなものだったのでつよ。
因みに、考えてる途中、妄想が脳内飛び回って
講義に身が入らなかったのは秘密。

とりあえず、別なものも考えて見ますけど…余り、期待はしないでください。
他力本願ながら、何かヤファたんでネタがあれば投下してくれるとうれし。
553名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 02:48 ID:6PjH3gAs
まだまだ埋まらないっぽいですか?ならもう少し。

天候の急な悪化、離れ離れになる仲間。
不安になるなか、寄り添うそれぞれ…ポロリもあるでよ!

来る決戦のために行われる阿鼻叫喚の精錬合戦!Heaven Or Hell?!
クホホの悲鳴がミッドガルドに響き渡る!

お腹がすいた!ハーブでも煮込んで食っちまおうぜ!
マズ〜い!もう一杯!ハーブ汁おかわり!


それこそ吹けば簡単に消える灯火の命を繋ぎ、繋ぎ、その背にかかる命が果てしなく重く。
疑惑が薄い絆を砕き壊し、その上でつながれる絆が揺らがない鋼の絆となるまで。
重みが理不尽を潰すまで、理不尽への無力な憎悪が折れぬ武器となるまで。
希望を探す。確かなものを探す。
血反吐を吐いて尚、叫び、抗う。

それは、神をも裂くモノとなって天に還るかもしれない。


雪が何かをそっと白く埋もれさせて。朦朧とする意識の中で見るのは故郷の夢、偽りの帰還。

ずっと、帰ってきたかったんだ。 ここに―

「…ただいま」

想いだけは、埋もれない。
554名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 02:58 ID:W9wdRtLo
まだまだっぽいねー
でもその分普段少ない妄想が増えるからいいんジャマイカ?

それじゃあ自分はレポ書きに戻ります…
自室l......λ
555名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 03:13 ID:5LkhkDQ2
埋めついでの妄想妄想

以下『GM秋菜の最期』集(♂キャラ編)
♂ノービス編
「ぐぁ……何故邪魔を、時さえ戻れば君だってあの娘にもう一度会えるかもしれないのに……」
「確かに僕は師匠にもう一度会いたい……だけど、あの人の望みはこんな悲劇がもう二度と起こらないこと、だから!!」
この時初めて自分の意思で少年は人を殺した
♂ローグ編
「こそ泥風情がよく頑張った、と言いたいところですがこれでおしまいです♪」
「へっ勝利宣言する前にその首についてるヤツを確認したらどうだ?」
「な!?これはまさか」
「こそ泥の手癖の悪さ、甘く見ていたようだな」
♂BS編
「あはははは、よく頑張りました〜♪私もいろいろ細工した甲斐があったってもんですよ♪」
「……」
「嫌だな〜なにか言って下さいよ♪……ああ、そっか喋ることもできないくらいいじくっちゃったんだっけ」
「…まだ終わりではない……」
「え?」
「まだ一人残っている……貴様が……」
556名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 05:14 ID:htK.paw6
んー、あまり妄想しちゃうと書き手の方のネタがなくなっちゃうんじゃないかい?
とは言ったものの妄想分も楽しんでる俺ガイル

でも妄想している方々、妄想じゃなく書いてみないか?
その方がいろいろ盛り上がると思うよ〜
557名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 05:28 ID:0gd2Bhk.
まだいける? なら漏れも少し妄想。
♀クルセ死なせるならやっぱりGX相打ちは外せないと思う。
その死をきっかけに♂ローグの中で何かが変わる、というか
♂ローグに歩みを進めさせるために身を呈す、みたいな展開が良いな。
♂BSは参加者内でもラスボスクラスだろうから……♂アサ?
ソニックブローを身体で受け止め、そのまま抱え込んでGX……とか。

まあ蛇足かもしれないけど少しくらいドキドキ要素(謎)を加えると、
♂ローグの中にある真っ直ぐな部分に気づいて、惹かれる(恋愛未満くらいで)んだけど
彼の心が自分以外の誰か(♀プリ?)に捉われてるのにも同時に気づいて……みたいな。

すまん、クルセスキーなもんで。
558名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 05:32 ID:0gd2Bhk.
ああ、♂アサは死んでたか。まあ♂BSと相打ち狙うけど殺しきれない
とかでもそれはそれで。
559名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 05:45 ID:yU/KTzbg
妄想の小出しをすると、本編のストーリーの予約みたいになって
その通りのストーリーしかなぞれないんじゃないかと危惧してみる
そうなるとリレーである意味はなくなりそうなので
妄想は控えめのがよくないだろうか
560名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 05:48 ID:W9wdRtLo
むぅ。
そいじゃあ今後埋めは
パロ風とかギャグ風の本編アナザー投下形式にしてみるとか
561名無しさん(*´Д`)ハァハァsage こんな感じだろうか? :2005/05/14(土) 06:18 ID:NoDpkhxg
特別枠から最後の絶望が出現!
首都の破壊神ことホルグレン! どんな装備も破壊するこの男を狩れる者はいるのか!?

装備を破壊され、絶体絶命のピンチに追い込まれる♂ローグ一向。
最後の青箱から出てきたものとは!?
次週「アラームたん出撃!」 最後に絶つ勝者とは? 活目して待て!
562名無しさん(*´Д`)ハァハァsage いいんでない? :2005/05/14(土) 06:24 ID:W9wdRtLo
ならばこの男を外すわけにはいくまい。
東(フェイヨン)の闘神、アントニオ!!

聳え立つ二つの壁!!
他の参加者をぶっちぎった彼等の決戦の時は近い!!
563名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/05/14(土) 08:54 ID:Uoqgsz7Q
出切ればヤファは
最初と最後がいいんだが・・・
BS弱らせたいので・・・
564名無しさん(*´Д`)ハァハァsage DOP燃え :2005/05/15(日) 17:59 ID:WbD5arJY
バトROワアナザー
*** 覚悟

ズダン!

重い響きの直前に散開するモンスターチーム
ゲフェニアの魔王、ドッペルゲンガー
フェイヨンの獣娘、月夜花
深淵の騎士子の愛馬、黒馬(絶賛名前募集中)

「ちぃ…!なんて速度だ!振り切れないぞ!!」
「力さえ完璧ならこんな事になんてっ」

いかなボスと恐れられようが、ここGM秋菜の仮想空間の
中においては彼らも普通の冒険者と大差ない現状、
3対1でも勝ち目、どころか逃げる事すら厳しい状況だった
執拗に攻撃を繰り返していた♂BSも、対象が3方にばらけて
まず誰を殺すか悩んでいるかのように、辺りを見回している…

そして狙いをつけたのは、ぽややんとした雰囲気を持つ月夜花
鋭い殺気を放ち続けるDOPと、体格差の激しい馬は後と判断したのだろう

「うわわわわわっっっ><」
まともな武器を持たない上に、戦闘意思の極めて弱い月夜花は
避けることが出来ない!
ガギィィィィィン!
だがしかし、ブラッディアクスは月夜花には届かない
「目の前で同胞を殺されるほど私は甘くないぞ!」
「DOPくん!」
その一瞬の交錯で、だがしかし絶望的な感触を受けるDOP
「馬!後は任せるぞ!」
「ヒヒィィィン!」
出会って間もない、だが既に幾つもの修羅場を越えた1人と1匹
直接の会話が出来なくとも意思の疎通などたやすい物だ
「なんで!倒すんならボクも手伝うよ!逃げるなら一緒に…」
だが察しのいい月夜花は絶叫を持って否定する
「馬鹿か貴様!自分と相手の戦力差くらい読めるだろう?!」
一言二言の会話をするだけで、先に受けた絶望の色をより
確実な色に染め上げる♂BSの攻撃の嵐
たった一言の会話に割く思考すらも惜しいその斬撃
もはや一瞬の猶予もなく、
「フロストダイバー!!」
「え?!」
ぱきっ
(なんで?!DOPくん!!)
同じボス同士だからこそ効いたのだろうか、凍結する体
その身が火属性である事も影響したのだろうか
そしてその体を上手く乗せ駆ける黒馬
だが、その一瞬を、他に思考を回した隙を突かないわけもなく
カートでDOPを吹き飛ばし、黒馬に追いつこうとする
月夜花の凍結は未だ解除されずに、血色の斧を振りかぶる…


「速度減少!!」
途端鈍くなる♂BSの体、寸での所で掠める斬撃
横合いから迫るドッペルゲンガー
「一番大切な時に効くんだ。私も、まだ捨てたものではないっ!」
今まで一度たりとて効いたことの無いスキルの成功に歓喜の声を、そして
「ダークスマッシュ!!」(闇属性攻撃だと思いねえ)
お返しとばかりに繰り出す闇属性攻撃。吹き飛ぶは♂BSの体

「DOPくん!今助けるからっ!」
「だめだ!見ろ!奴には私の攻撃では倒せん!」
「でも2人でなら、」
「お前にはまだ殺す覚悟も、殺される覚悟もないではないか!」
月夜花の言葉を打ち消し叫ぶDOP、それもそのはず、彼には時間がない
「お前は耐久力こそ無いが、秘めた破壊力は私の及ぶところではない!
 必要なのは覚悟だ!殺し、殺される覚悟!そして生き延びる覚悟だ!!
 …お前はまだ若い。ここは古代の亡霊に、お前を生かす覚悟を決めさせてくれ」
─さぁ、もう行け─
沈黙の背中がそう語る

彼は魔王である
人の身を模す"彼等"は多種多様な姿を持つ事が出来、事実として
ゲフェニアの深部では様様な姿の彼等がいるのだという
だが、"彼"は剣士の姿を変えることはない
彼はゲフェニアに君臨する魔王である
その彼が剣士の姿を変える事はなく、ならばそれは即ち
彼は魔王である前に一人の剣士なのだろう
その彼が自分を生かすと言ったのだ
この場、そしてこのゲームから生き延びなければならない

戦いの音が聞こえなくなって、まだ遠くへ駆ける
「ボクは、やっぱり殺す覚悟なんてできないよ。でも…」
(生き延びる覚悟だけは、君のおかげで持てそうだよ?それに…)

彼を見つけた時は、彼が裏切られる瞬間だった
殺したその時のあの顔はたぶん、きっと、泣き顔だった
その次に見たのは必死に話し掛ける彼と、そんな彼を襲うPTだった
戦うしかなくて、PT最弱の1人に致命傷を与えないと逃げられなかった
そんな彼が見せたあの表情はたぶん、きっと、泣き顔だった
最後に見たのは、瀕死の彼に気配を消して近づいた人物
その時呟いた言葉は、「また殺さねばならないのか」
ボクはその顔を、言葉を忘れられないだろう

殺す覚悟と殺さない覚悟、大きな矛盾
「君が言わなかった最後の覚悟。ボク、気付いちゃったよ…?」
大切なのは強い心
必要なのは折れない覚悟
それを気付かせてくれた
「また会ったら、今度はボクが助けてあげるから!」
届かない願いを残して、黒馬はただただ駆ける

<♂BS・DOP戦闘中 備考:DOPは負傷中>
<月夜花 黒馬と共に戦闘区域から離脱し、なおも移動中>

この話し上の設定
DOP 75AGI両手騎士65マジアコ3人複合くらいの強さ
    望むと望まざると殺害経験有り
    本作DOPとは若干GM秋菜への復讐心が薄い
    打倒が困難ならば、なるべく大人数での脱出を成功させて
    GM秋菜の娯楽を最大限に妨害するのが目的
    その過程で殺せたらいいなぁくらい
月夜花 まだ生まれて日が浅い。ぶっちゃけて言うと年が若い
     怒った時の攻撃力はかなりの物だが、のほほんとした
     性格のために未だその能力は未発揮
---
DOP好きーとしてDOPと月夜花を会わせたかった
ていうか前提の脳内ストーリーとか多すぎてまとまりません_no
諸所の雑な所は埋めネタという事でご容赦を
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