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【お子チャマは進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第2巻【エロ】

1名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2004/06/25(金) 00:39 ID:P9nNsuIQ
このスレは、各スレの書き込みから『電波キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!』ではない、
萌えでなおかつえちぃ描写の含まれる自作小説の発表の場です。
・ リレー小説でも、万事OK。
・ 萌えだけでなく燃えも期待してます。
・ このスレでの『えちぃ』基準は、「手淫」(オナーニ)だとか「目合い」(セクース)だとかのレベルです。
・ どのジャンルの文神様でも大歓迎!書いてて百合になった小説は是非こちらへご投稿ください。
・ あえて許容範囲を大きくしてあります。読者様もおおらかな気持ちで受け入れてください。

▼小説内容に関して
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・ ♀×♀の絡みをメインに据えた小説でお願いいたします。
・ 特殊ジャンルは苦手な人もいるということを考慮してやってください。
・ 話の流れ上どうしても必要なら主人公を殺すのもアリとします。ただし描写はソフトに美しく!
・ 話の流れ上どうしても必要なら♂との絡みが入ってもOKとします。ただしあくまでも百合がメインで!
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▼リレールール
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・ リレー小説の場合、先に書き込んだ人のストーリーが原則優先なので、それに無理なく話を続かせること
・ イベント発生時には次の人がわかりやすいように
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※ 読者各位様は、文神様各位が書きやすい環境を作るようご協力をお願いいたします。
※ 文神様を拒絶・萎えさせるような発言はご遠慮くださいますようお願いいたします。
2名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/06/25(金) 01:22 ID:vycT380E
>>1
スレ立て乙
さーて、新スレ立ったし、がんばって何か書きますかね。
3名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/06/25(金) 20:36 ID:X93FXUZA
新スレキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
>>1
スレ立て乙
>>2
いきなり文神きたヤカン?楽しみにしてます(*´Д`)ハァハァ
4名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/06/29(火) 20:32 ID:xD2BTA.Q
前スレ329です。
・・・ハッ、予告から1ヶ月以上経ってる_| ̄|○ ゴメンナサイ

遅筆ながら作品完成いたしましたので、投下致します。
スレ一番手が駄作になってしまってゴメンナサイ、と先に謝罪をば。
尚、ふたりのイメージはこれで・・・

つ[セレス]csf:iz0220g0a10n
つ[レイ]csf:ir0350a10n

今回はレイ視点です。
5名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/06/29(火) 20:33 ID:xD2BTA.Q
「大地よ、悪しき者を貫く剣となれ!アーススパイク!」
叫ぶと、私の眼前のモンスターは地面から現れた石柱に貫かれ、崩れ去った。
私は今、生活費を稼ぐために…危険な場所と噂される、グラストヘイムの地下水路にいる。
以前、酒場で噂を聞いて、試しに一度来てみて・・・その場で得られる「証」を商人に見せてみたのだが、
それを持つモンスターを倒す手間の割に合わない莫大なお金で取引されている物品なのだそうな。
それ以来、お金稼ぎはここ、と言わんばかりに入り浸っているのである。
念願の骸骨の杖も手に入ったし・・・♪
しかし、お世辞にも気味の良い場所とは言えない。
薄暗くて、清掃もされていないために異臭がする。
閉鎖されているという場所柄、声が響く。
自分の声だとはわかっていても、なんだか妙な感じ。
そんなことを考えていると・・・私の目の前が、急に暗くなった。こいつは、いつもファイアウォールの餌食だったけど・・・
「くっ、…我が前に立ちはだかりし者よ、汝の全てを我に曝け出せ!」
―死刑囚の怨念が巨大な手の形を成したモンスター、スティング。
―泥の体の所為で移動は遅いが、その攻撃力はトップクラス。そのため、絶対に接近されてはならない。注意されよ。
と、解説じみた声が頭に響く。まるで異界の、どんな大きさのものでも半径5センチくらいの球に収まる生物の図鑑みたい。
ふーん・・・改めて調べては見たけど、近づくな、か・・・って、今目の前にいるじゃない!
そんなこと考えてる場合じゃない、逃げ・・・
「ぐっ・・・」逃げ遅れて、スティングの振り回す、手の部分に腹部が当たってしまった。
体が、壁に打ち付けられる。
そして血が口に上ってきている感じがする・・・あの手、刺があったのね・・・
このままでは口から出血してしまう。そうなってしまっては、声が出せない。
声が出せない、すなわち我々ウィザードにとって、無抵抗に等しい状況になってしまう。
さらに相手には情けなどない。その前に、脳があるのかどうかすら怪しい体だけど・・・
「炎よっ・・・天高く聳える柱となれ!ファイアウォー・・・」・・・しかし、私の言葉はそこで止まった。
思わず手を地に付き、ひざが崩れる。そして、口、腹部から流れ出る多量の血。
それでも、微弱ながら魔法は発動したらしい。熱が地面を通じて伝わってくる。
血液が足りず、意識が朦朧とする。が、目前の光景が私を現実へと引き戻す。
スティングが、ファイアウォールを破ってきた。不完全な術にしては、よく耐えたわ・・・
早く・・・止めを刺さないと・・・
口に上ってくる血をなんとかこらえて、詠唱を始める。
「炎よ・・・矢となりて我が前の敵を討て!ファイアボルト!」どこからか飛来する炎の矢がスティングに突き刺さる。
苦しそうに悶えながら、スティングは自らの泥にその白い手を飲み込まれて消えていった。
直後、私もひざから地面に崩れ落ちる。
「これじゃ・・・狩り・・は・・・かはっ」先ほどこらえた血が溜まっていたからか、多量の血が口から溢れ出す。
が、私はそれに構うことなくマントの内側を探る。
そして、蝶の羽を取り出し・・念じる。
「羽よ・・・我の帰るべき場所に導き給え・・・」
私の体は光に包まれ、視界は真っ白になった。

しばらくして、視界は明るくなる。
目に入ったのは・・・見慣れた光景。自分の・・・家。そして、せっせと家事をこなす妹の姿・・・
無事・・・じゃないけど、帰ってこられたんだ・・・
安堵の息を吐いて、地面に倒れ伏す。かすかに開いている自分の目。そこから見えたのは、取り込んでいた洗濯物を投げ捨て、こちらに駆け寄ってくる妹。
やはり、というべきか・・・妹の言葉はいつもとは違った。
「ね、姉さん!?しっかりしてっ!!」
妹の声が頭に直接響く。
あぁ・・・そうだよね。こんな怪我してるし・・・
私・・・妹のためにお金を稼ぎに行ってたのに、なにやってるんだろ・・・
妹のため・・・なのに・・・

次に私が目覚めて、初めて視界に入ったのは、見慣れた・・・自分の部屋の天井。
腹部の傷口・・・そして、なんだか暖かいような、くすぐったいような感触。包帯・・・?
あ、そっか・・・私、帰ってくるなり気を失って・・・
「あ・・・姉さん!よかった・・気がついて・・・」
上から私の顔を覗き込んで、涙を流す妹。その涙が私の頬に落ちる。
私は妹を安心させるため、抱きしめようと体を起こす・・・
・・・痛っ。
「姉さん・・・まだ動いちゃだめ。お医者様が『絶対安静だ』、って言ってたから・・・」
そう言って妹は、私から離れて何やらじゃらじゃらと音を立てている。
―つまり、私は意識を失っている間に医者の処置を受けた、というわけね・・・でも、こうしちゃいられない。
私が医者にかかったという事は、お金もそれなりに使っちゃったはず・・・
じっとしている時間なんてない。『収穫』を換金しに行かないと。
と思い、いつもの癖でマントの内側を探るしぐさをする。が、マントはない・・・
念のため、少し首を引いて自分の格好を確認する。
見てみると、ウィザードの支給品である上下兼用の衣服はなく、ブラにショーツだけというほぼ裸の状態になっていた。
マントは壁にかかって・・・いない。私が脱いだわけではないのだから、当たり前かな。
「セレス、私のマントは何処?」ベッドに横たわりながら、妹に声をかける。
「姉さんの?なら、今私が荷物袋と一緒に中に入っていたものを全部出して修繕してるけど・・・」あら、気が利く。
「その中に、モンスターから取れたごみみたいなものがあったと思うんだけど・・・出してくれる?お金に換えてくるから。」
「あ、換金なら・・・私が、もう済ませてきたから。姉さんは、今日はゆっくり休んでて。」
「あら、そう・・・ありがとう、セレス。」
そう言って、私は再びベッドに横になってまぶたを閉じ、そのまま眠りについた・・・
6名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/06/29(火) 20:37 ID:xD2BTA.Q
ん〜っ、ふぁぁ・・・よく寝た・・・こんなに長く寝たのは久しぶり・・・
大きく欠伸をして布団から起き上がる、と。
「くしゅんっ!」
大きなくしゃみが出た。ふと、思い出したように自分の体を確認する。
ぁー・・・これじゃ風邪引くわ。
昨日、妹に手当てをしてもらったときの、格好。ブラにショーツ。身を覆っているのはそれだけだった。
早く服着なきゃ・・・よいしょっ。

服を着て居間へ行くと、エプロン姿の妹が朝食を調理台から運んでいる最中だった。
「あ、姉さん。おはよう!」と、元気のいい挨拶を投げかけてきたので・・・
「おはよう、セレス・・・昨日はありがとう。」寝ぼけ眼で応じる。ごめんね、こんな姉で。と、心の中で呟いてみる。
「ううん・・・気にしないで。さ、ご飯にしようっ♪」私が思っていることなどいざ知らず、
明るく振舞って、私を椅子に座らせる。続いて彼女も椅子に座る。

朝食を摂りながら、妹が語りかけてきた。
「ねえ、姉さん。」
「ん?」
「昨日みたいな怪我・・・珍しいんだよね?」
「ああ・・・あんなこと、日常茶飯事よ。」
さも当然かのように言ってみる。と。
「・・・やっぱり、私も狩りに行く!」
「ダメよ。あなたにはモンスター以外の危険だってあるんだから・・・」
そう。今まで暮らしてきて分かったことだけど・・・
この子は、人間ではないのだ。長くとがった耳がその証拠。
それに、まだ母さんが生きていた頃にピクニックに行って、モンスターに襲われたとき・・・
人間では扱うことの出来ない術を、この子は使っていた。
よって、その力を悪用しようとしている人間に見られたら、この子の身が狙われる可能性がある。
それなのに・・・この子ときたら。
「だけど・・・姉さんばっかり危険な目にあわせられないよ!」
「セレス・・・」無駄な心配、だったのかな。
私が思っていた以上に、自分の考えを強く持っていたみたい。
「・・・わかったわ。」
「本当!?」嬉しそうに答える妹。でも、そう簡単には。
「ただし、私が訓練をしてあげるから。それで私の許可が出てからよ。・・・何時がいい?」
「えっと・・・この後、いいかな?」そんなにすぐに・・・ま、いいか。
今日はゆっくり休むつもりだったけど。全く動かないのもどうかな、って思ってたところだし。
「・・・いいわ。それじゃ、片付けが終わったら私の部屋に来なさい。」
「うん!」
その返事を確認して、私は自分の部屋に向かった。
話しているばっかりじゃなく、ちゃんと食べて鋭気を養わなきゃダメよ。
この後の訓練に耐えられるように。
7名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/06/29(火) 20:39 ID:xD2BTA.Q
約束をして、暫く部屋で待っていると・・・
「こんこんこん。姉さーん。」
「入りなさい。」ノックもしないで自分でノック音を言って・・・何やってんだか。と、含み笑いをする。
がちゃっ。ノブが回り、ロックが外れる音がすると、妹が部屋に入ってくる。
「早速だけど・・・ベッドに座って、エナジーコートをかけておきなさい。」
「・・・はい。」そう言うと、妹は私に言われたようにベッドに座り、防御魔法を自分にかけた。
「準備はいいわね?」
そう言うと、私の顔を見て、こくり。と頷いた。OKね。
「それじゃあ・・・行くわよ。・・・大地よ、悪しき者を貫く剣となれ!」
妹のいるあたりに精神を集中し、構成・・・そして、開放する。
それに対し、ベッドの中の妹はというと。
「きゃぁっ!」
飛び退いて、なんとか石柱・・・ではなく、石柱のように聳え立つシーツをかわしたところだった。
場所をベッドにしたのはそのため。いくら実戦を想定した訓練とはいえ、妹を傷つけるなんてできないから。
「これくらいはやってくれなくちゃね・・・」
私はさらに呪文を唱え、石柱ならぬ布柱を次々に放つ。
今の私は、妹の瞳にどう映っているんだろう。
「ひゃっ、あう・・・はぁ、はぁ・・・」
エナジーコートをかけた状態で、何度も攻撃に当たっていれば・・・そりゃ、息も上がるわよね。
まぁ、それが狙いだったんだけど。
「セレス・・・狩りに出るには、相手の攻撃を読んでかわすだけではだめなの。」
「え、何・・・?」
「あらかじめ、魔法結界が張ってある・・・っていう事もあるから、それに対する術も身に付けておかなきゃダメ。何かあってからでは遅いんだから。」
「うん・・・」
言って、マントの内側から古ぼけた1枚の紙を取り出す。
「これは・・・グラストヘイムの古城で偶然見つけたものなの。なんだか、魔術士協会で高値で取引されているらしいけど・・・
 せっかくだから、独学で解読してみたの。この魔法陣。」
「・・・どうだったの?」首をかしげて尋ねてくる。
「ん・・・今みたいな説明をしたっていうことは、何だと思う?」
「結…界?」
「そう。次はこの結界を張るから、魔術で解除するか、耐えてみせなさい」
「うん・・・」
そして、解読した魔法陣の構成を読み取り、結界をベッドを中心に張る。
すると・・・
「・・・んんっ、はぁっ・・・あふぅっ・・・」喘ぎ声が聞こえてきた。
どうやらこの魔法陣に記録された結界は、術者の精神力を性的興奮に変換する作用があるらしい。
夢中になって解析して、自分で試したけれど・・・胸と陰核をいじる手が止まらなかった。何度達しただろうか。
今のあの子も、そのときの私と同じ状況に違いない・・・いや、それ以上の効き目があるようだ。
「ふぁっ、あっ、ん・・・ね、姉さぁん・・・これ・・・は?」
「セレス・・・モンスター全員が全員、殺生を目的としているわけじゃないのよ。
 結界の効果を考えて、最善の策を取りなさい。」
「ん、ん・・・ひゃ、んっ・・・」喘ぎ声は、どんどん大きくなっていった。
「ほら、動かないと・・・モンスターの思う壺よ!」
我々ウィザードは、精神力の回復が早い。
そして・・・立ち止まっていると、自然と落ち着いてきて精神も安定してくる。
つまり、精神力の回復はさらに早くなるのだ。それは、この結界の中では何を表すかというと。
「あ、あんっ・・・ふあぁっ・・・」
妹は、先ほどの攻撃で精神力をかなり削られている。そして、今自然回復に入っている・・・
薬品に例えれば、強力な媚薬を休みなく飲まされているのと同じなのだ。
その証拠に。結界の中の妹を見ると・・・衣服の上から胸を強く揉みしだいていた。揉んでいないほうの胸も、服を着ていても分かるくらいに乳首が立っている。
「や、んっ・・・あっ、あぁぁっ!」
あれま・・・強すぎたかなぁ。もうイっちゃったか・・・
でも、狩りに出すにはまだ経験は不十分。
聞いたところによると、モンスターに犯され、精神を破壊され、自殺にまで陥った女性もいるらしい。
妹には、そうなって欲しくないから・・・
という思いをよそに、結界の中の妹はまだ足りないと言わんばかりに、自慰に耽っていた。
やれやれ・・・
「・・・セレス!何をしているの!?」
「んっ、あっ・・・ね、姉さん・・・こ、この結界は・・・なんなの・・・?」
「今は相手が私だからいいけど、実戦では、同情を引く余地のないモンスターなのよ!?これくらいで屈してどうするの!?」
「あっ・・・ご、ごめんなさい・・・」
「まあいいわ。続けるわよ。」
とまぁ、叱責はこの辺にしておいて。経験を積ませなきゃ・・・
さっきの勢いだと、放っておいたらきっと勝手に出て行ってしまっただろうから。
・・・と、ふとよからぬことが頭に浮かぶ。アーススパイクの構成をちょっと変えれば・・・
そんなことを思いながら、ベッドの上で悶えている妹に目を向ける。
「んぁ・・・はっ・・・ぁんん・・・」しめしめ。今度は耐えてるみたいね・・・
でも、それだけではダメ。反撃が出来なきゃ・・・
「何か、魔法を放ってごらんなさい。耐えているだけでは、モンスターは倒せないわ」
「んぁっ・・は、はい・・・炎よ・・・っくぅ!ひ・・・光の…矢となり…て…くはぁっ!・・わ、我が前の敵を…討て!」
炎が私に向かって飛んでくる。が、私の目の前で消滅した。
「その調子!私に当てられるまで何度も撃つの!」
「ぁっ、んんっ・・・はい・・・」
そうして、訓練を続けているうちに・・・妹は結界の中でもずいぶん落ち着いてきた。
多少喘ぎ声が混じってしまうのは仕方がないだろう。そういう効果の結界なのだから。
これなら、狩りに出しても安心かな・・・でも、最後に。
「それじゃあ、これが最後よ。この結界が発生している中で、私の放つ石柱をかわしてごらんなさい!最初に言ったように、エナジーコートを忘れないこと!」
「は、はいっ・・・んっ」
そして、アーススパイクの詠唱を開始する。・・・もちろん、さっき思いついた構成を編みながら。
「大地よ・・・悪しき者を貫く剣となれ!」叫ぶと同時に、ベッドにかけられたシーツが勢いよく盛り上がる。
「うっ・・・」急に飛び出した柱に反応しきれなかったのか、直撃を受けて苦しそうな声を上げる妹。
いつもと違う、丸っこい先っぽ・・・うん、成功ね。じゃあ、これをもう少しサイズを抑えて・・・
「大地よ・・・悪しき者を貫く剣となれ!」うずくまっている妹に、容赦なく魔法を放つ。今度は、膣めがけて・・・ね。
口の端をゆがめて笑う私。我ながら、悪趣味である。
「あぁぁぁっ!んぅ・・・ひぐぅ・・・」命中。石柱・・・いや、シーツはうねりながら妹の膣に入っていった。
今はエナジーコートをかけているから、きっと刺激がむず痒く伝わってもどかしいに違いない。
と、ここで自分で編み出した術を試みる。本来はモンスターへのとどめのための魔法。頭でイメージを構成して、詠唱を開始する。
「大地よ・・・揺れろ!」すると、妹の中に入っているシーツは上下運動を開始した。
「ぁんっ!ぁ、あぁっ・・・ひぁっ!ぅんっ・・・」それに合わせてか、妹の喘ぎ声もどんどん高く、そして早くなる。
それじゃ、仕上げは私が。
ベッドの上で悶えている妹に近づき、その硬くなった乳首を弄り始める。
「んぁっ・・・ゃっ、姉さ・・・ぁっ、あぁんっ!!」さらに襲い来る快楽に、身を震わせて応えてる。可愛い子・・・
ちらりと下半身を視界に入れると、膣に入っていたシーツは沁みを残してもとの形へと戻っていた。
「・・・合格♪」ぷちゅっ。空いてしまった膣に、指を入れる。
「んぁっ!・・・ね、姉さん・・・だめぇっ!も、もう・・んぁ、ふぁっ・・ぁんん・・・」中で指を曲げたり伸ばしたり。どうやら絶頂が近いみたいね。
「・・・行ってきなさい、あなたの望むように。」くちゅくちゅくちゅ。指を出し入れする。
「んっ・・は、はいっ、んぁぁっ、あはっ・・・ああぁぁぁっ!!」
びくっ、びくっと震えて、妹は私に寄りかかる。
「ちょっと、やりすぎたかも・・・ごめんね。」耳元で囁く。妹はと言うと、それに対してこくこくと力なく頷くだけだった。

次の日の朝。私は、妹の厚意に甘えて一日休むことにした。
休むといっても、私たちの役割が入れ替わっただけなのだけれど。
「それじゃ、姉さん・・・行ってくるね。」家の門の前で、私を見つめて言った。その眼差しは、一日前の同じ時間からは比べ物にならないくらい力強い。
「はい、行ってらっしゃい。」
「私、初めてだから・・何か、持って帰れるといいな。姉さんの役に立つもの。」
「それは・・・」と、後を向いていた妹の頭をつかんでぐいっとこちらに回し、唇を合わせる。
「んっ・・・」ちゅっ。
「あなたが生きて帰ってきてくれること。いいわね?」すると。
「・・・はい!」妹は元気よく答えて、街の外へと駆けていった。
ふぅ・・・前もあの子に言ったけど、時が経つのってずいぶんと早いものね・・・
あの子の心の変わり様ったら。まるで別人みたい。
「・・・さて、久しぶりに家事がんばりますか。」
私は私に出来るだけのことをしよう。
初めて狩りに出た妹を、暖かく迎えたいから。
8名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/06/29(火) 20:49 ID:xD2BTA.Q
あとがき

えーと・・・お楽しみいただければ幸いなのですが、
エロ少なくて、その上導入部分が無駄に長くてごめんなさい_| ̄|○
あと、古い魔法陣については少々こじつけだったかなぁ、と思います。
重力スタッフの皆様方、こんな使い方してごめんなさい_| ̄|○lll

以後も変わらぬ繁栄を願って・・・
♀×♀スレ乾杯!
9名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/01(木) 02:03 ID:tkVw8R6g
な・・・なんで丸1日放置されてるんだろ・・・・。
そこも気になりますが、兎にも角にも

前スレ329さんGJ!
やっぱり百合はええですなぁ。
10名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/03(土) 14:11 ID:/sAKe8YQ
人がいないんじゃないかな…
こんないい作品読んだらほっとくはずがない(*´Д`)
この2人の続き読んでみたいなぁ・・とかw
これからも頑張って下さい
11前349sage :2004/07/05(月) 03:24 ID:pwPfRDGw
忙しかった仕事も一段落し久しぶりにこのスレに戻ってきたら、何だか過疎ってますね。
しかし、ROの百合スキーはまだまだ健在なはず。
まったり進行でも大いに結構。
そこに萌えがある限り。
そこにプリーストがいる限り。
ネタが尽きるまで、気力が尽きるまで。
私は百合小説を書きたいです。

ROの百合スキーの皆さま、私の声がきこえますか?
へっぽこ物書きの 前349です!
私に力をお与えください!

百合ばんざーい!

…ごめんなさい、ごめんなさい。
一度スパノビの爆裂ネタやりたかったんです。_| ̄|○
近いうちに投下したいと思います。
12名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/05(月) 08:49 ID:YCQ93ZHY
>私に力をお与えください

( ゚w゚)っ旦←バーサクポット入り茶
13名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/06(火) 02:25 ID:WOjVddQM
あっ、お茶ありがとうございます
ごくごく・・・
あぅ・・・後Lv2足りなかったよ・・・(ふるふる)

(ごめんなさい・・・なかなかHな文章が書けません・・・)
14名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/06(火) 02:51 ID:YaEZKNQ6
前レスの流れからするとLVに達してない時にバーサクPOTを飲むと
(あっち方向に)爆発しちゃうので、

13さんが電波受信する日も近い気がする(ぉ
15前329sage :2004/07/06(火) 12:37 ID:Q1c6nBX.
皆さん。これをお忘れですよ。

( ・ω・)つ[アロエベラ]
誰でもプロボックが使えるという品ですよ。
プロボックって、相手を挑発して興奮状態にするから・・・
・・・言葉攻めですかね?このスレ的には。

駄アイデアでしたかね・・・_| ̄|○lll
16名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/06(火) 18:01 ID:RNAvNzXg
あれ?どの職でもインデュアが使えるんじゃ・・・
ってそれは「アンティペインメント」でした・・・痛み止め・・・orz

ということは始めての場合はこれで?
でもこの薬の痛みって、その時麻痺しちゃうだけなのかな・・・
濃縮したら全身動けなくなるとか・・
効果が切れたら今までの痛みとか快感が襲ってくるとか・・・

そうするとアロエベラっで無理矢理興奮状態に・・・
お薬なんだから強制的なのかな?それとも言葉責めかな・・・

あぅ・・・またアルケミさんの責め手段が増えちゃったよ・・
(100個分作れるかな・・・)

・・・という事で、次の方これをどうぞ・・・
( ゚ー゚)っ旦←アロエベラ入りお茶
17前349sage :2004/07/07(水) 16:41 ID:14/81eGI
さて、『心の癒し手』2話サイズは17KBほど)がようやく完成したのでアップしますが、
スレまたいでのお話なのでごく簡単におさらいを。
時間に余裕があるお方は、前スレの最後あたりにある1話目もどうぞ。

リーナ(殴りプリースト)
この人視点のお話。魔物に犯された女性を助ける仕事をしている。

フィアネル(INTアコライト)
リーナの助手。今回このフィアネルさんのお話です。

>前スレ407さん
まだ見てるかな?
「フィアネル」って名前は、何か響きがいいのでつけた名前ですから、
ラグナでの知り合いから取ったものではありませぬ。
でも言われてみれば、私のプレイする鯖でこの名を見た気もするかも。(ちなみにリ鯖です)
もしご本人なら、ごめんなさい。
まさか名前かぶりするとは思わなかったです。

>15、16さん
面白いアイデアですね。
でも私一個人の考えとしましては、プロボで興奮させるよりも真心こめての
行為で興奮させてあげたいと甘ったるい事を考えてみたり。
痛み止めも、「好きな人の痛みなら耐えられるから」なんてセリフ言わせそうです。(苦笑)

では、(´・ω・`)つ『心の癒し手2話』
18前349sage :2004/07/07(水) 16:42 ID:14/81eGI
もうすぐ日付もかわり…一日の仕事も終わる。
あたしたち「心の癒し手」は、週の半分を教会の仕事に費やすと言っても、ずっと教会に詰めている訳ではない。
毎日毎日あたしたちの出番があるような、そこまで物騒な世の中ではない。
ただもしもの時すぐに駆けつけられるよう、プロンテラ内にさえにいれば、基本的に何をしていてもいい。
でも教会からお給料が出る以上、それなりに仕事はある。
難しい資料の整理とか解読とか、納品される品の検分などなど他いろいろある。
そしてこの仕事の特性をいかしてか、カウンセラーをやってる癒し手も結構いる。
かく言うあたしも、悩み相談の真似事をやってたりする。
プロンテラの東の一戸建て…ここがあたしの家であり、第二の仕事場である。

「ふう…」

手がけていた資料の作成をとめ、あたしは身体をぐっと伸ばした。

「…お茶が入りました」

と、そこへフィーが絶妙のタイミングでお茶を持ってきてくれた。
ふわりと漂う甘い匂いが、作業に疲れた頭には心地よく感じられた。

「ありがと」

香りを楽しみながら、フィーのいれてくれたお茶をゆっくりと口に含む。
蜂蜜の入ったハーブティーだ。
…休憩の時にフィーがいれてくれるこれ、あたしはとても気に入っている。
フィーはいつもあたしが望む絶妙のタイミングでお茶をいれてくれる。
それも長らく助手をやってきたからだろう。
仕事の助手だけじゃなく、ほとんど家事はフィーがやってくれる。
料理なんかあたしより上手だし、掃除もまめにやってるし。
ほんと、出来た助手がいてあたしは幸せ者だ…。

「…今日は何だかお疲れのようですが、大丈夫ですか先生?」

あたしがぼんやりと考え事をしていたのを、フィーは疲れたからだと思ったらしい。
心配そうに尋ねてきた。

「んー…まあ、結構疲れたかも」

今日はずっと難しい資料とにらめっこしてたので、脳が疲れたと訴えてるのは事実。

「でしたら、今日はもう休まれてはいかがですか?」

「…んー…そうしようかな」

資料の提出期限はまだまだ先だし、煮詰まってきた感じもある。
今日はゆっくり休んで、明日また続きをしようかな。

寝ると決めたら後は早い。
手分けして戸締りの確認をし、パジャマに着替えてお布団にもぐりこむだけだ。
まもなくフィーも残っていた家事を済ませて寝室にやってきた。
明かりを消し、あたしのお布団にもぐりこんでくる。
そして甘えるように擦り寄ってくるのだ。

「…お姉さま…」

「お姉さま」…これは、この子が助手から恋人に変わる合図だ。
公私の区別はきちんとつけたいあたしは、仕事中にはそう呼ぶのを許していない。
この子もその点はわきまえてくれてる。

「…甘えんぼさんね、フィアは」

そしてあたしも、恋人としてこの子を呼ぶ時は「フィア」と呼ぶ。
「フィー」では略しすぎて何だか味気ない。
略さず「フィアネル」と呼ぶ時もあるけど、それはとっておきの時のみ。
だから間を取って「フィア」と呼ぶ事にしたのだ。

「…私をこんなのにしたのはお姉さまです。責任取ってください」

からかわれたフィアは、ぷうっとほっぺを膨らませて抗議した。

「…責任は…取ってるつもりよ」

そう言ってあたしはそっとフィアの唇を奪った。
…フィアを助手にしたのもそう。
基本的に甘えるのを許さないあたしが、それでもフィアには許してるのもそう。
元々しっかりしていたフィアを甘えんぼにしたのは…あたし。

「…おやすみ、フィア」

「…おやすみなさい、お姉さま…」

キスで機嫌を直してくれたようで、フィアは微笑んでゆっくりと目を閉じた。
寝つきがいいフィアは、ものの数分ですぅすぅと寝息を立て始めた。
そんなフィアを眺めながら、ふとあたしは、フィアと初めて出会ったあの日の事を思いだした。
19前349sage :2004/07/07(水) 16:43 ID:14/81eGI
あれはあたしがこの仕事についたばかりの頃だから…一年と少し前の事。
あたしの友達でありライバルでもあるアコライト、名前をレミーと言うのだけど、
彼女がモンクに転職すると連絡があった。
それでお祝いに行こうとモンクの聖地「聖カピトーリナ修道院」を目指して、あたしはプロンテラの北東の森を歩いていた。

レミーとはあたしがアコライトになってから知り合った仲。
あたしはプリースト、彼女はモンク。
お互い目指す職業は違ったけれど、でも殴ることを志した者同士、競い合って腕を上げたものだ。
そしてあたしが魔物に犯された時も、レミーは心配して飛んできてくれ、
いろいろお世話してくれた。
先生だけじゃなくレミーの励ましがあったから、あたしはまた頑張ろうと思えたと言っていい。
それからあたしは先生の下で修行して、レミーに先んじて転職をして今に至る。

さて、今歩いているこの森には、マンドラゴラと言う植物型の魔物が生息している。
触手を獲物に絡みつかせてくるこの魔物…どうにもあたしを犯したヒドラを思い出させる。
だから通り道で見かけたら、思いっきり叩き潰す事にした。
森の中を歩き続け、崖下に小さな池があるところを通り過ぎようとした時の事。
池の周りに多くのマンドラゴラが生息しているのを見かけたのだ。
それだけなら別に何て事はなく、寄り道せずにさっさと修道院を目指すところだけど。
…その中に、人影を見た気がしたのだ。
ここからでは木が邪魔して見づらく、今確認しようと覗き込んでも見えないのだけど。
…何だか妙に気になって。
この下へはそれほど回り道をせずとも行けたはずなので、確認しに行ってみる事にした。
…今思えば、その予感は運命だったのだろう。
問題の池の近くへやってきたあたしは…その光景にしばし言葉を失った。

そこでは一人のノービスの女の子が…宙吊りにされていた。
両手は頭の上で何重にも触手が絡み付いている。
虚ろな瞳をしたその子の小さな口は、何本もの触手によってこじ開けられ。
服は胸の部分が引き裂かれ、まるで絞り上げるように触手が巻きつき。
足はM字に広げられ、ズボンとショーツが足にひっかっかっている。
そして、その子の大切な部分とお尻には、触手が何本も挿入されていた。
もうすで彼女の綺麗な金色の長い髪が、きめ細やかそうな白い肌が、
禍々しい緑色の樹液でドロドロになっていた…。

「…くぅ…」

とにかく急いで助けだそうとしたあたしは…でも、その場を動く事ができなかった。
足が震えている…いや、足だけじゃない。全身が震えている。
もうあの事からは立ち直ったと思っていたけど…身体はあの恐怖を覚えていた。
身動きできず望まぬ快楽を注ぎ込まれ、身体の奥の奥までねぶられるあの恐怖を。
かくんと膝をついたあたしを見て、奴らはあたしを無視して止まっていた触手を動かし始めた。
これ以上は無理と言うほどに足を大きく広げさせ、さもそこをあたしに見せつけようとする奴ら。
ゆっくりと出入りしていた触手がだんだん速く激しく動く。
秘所とお尻を犯す触手が妖しくうねるたびに、ぐちゅぐちゅと言う音がここまで聞こえてくる。
口を犯している触手もそれに連動してか、彼女の喉にまで達するようなうねりを見せる。
喉を突かれた反射で、彼女の身体がビクンと大きく痙攣した。

(助けなきゃ、早く止めてあげないと…)

そう思っているあたしの心とは裏腹に、依然身体は震えて言う事を聞かない…。

「……!!」

そして…彼女を犯していた触手が一斉に震えた。
その瞬間、まるで彼女と意識がシンクロしたような錯覚に陥った。

(…あ…ああ…一番奥に出されてるんだ…)

女が子を宿すための大切な、神聖なそこに、汚らわしい液体が浴びせられているのだ。
しかもその感触が、望みもしない快楽となって己を襲う…。
その事は、以後ずっと己を苦しめる…魔物の行為にすら感じてしまう女の本能が、この時ばかりは憎い…。

触手は数度痙攣すると、彼女の中から這いずりだしてきた。
その衝撃で彼女の口から、秘所から、お尻から、禍々しい緑色の樹液が、どろりとあふれ出した。
そして彼女を吊っていた触手が、無造作に彼女を放り投げた。
彼女の身体は放物線を描いてそのまま地面に叩きつけられ、その勢いであたしのそばまで転がってきた。
彼女は身体を痙攣させながら、弱々しく口をパクパクとさせ…そして、虚ろな瞳と目が合った。

ドクンッ…

…身体に力が蘇ってきた。
その原動力は、怒り…魔物と自分への怒り。
あたしがすぐ助け出していれば、彼女は少なくともこの凌辱を受けずに済んだのだ…。
あたしのふがいなさが、彼女にさらなる責め苦を味わわせた…。

「うわあああああっっっ!!」

頭が真っ白になり、大声で叫びながら奴らに突っ込んだところで、記憶が飛んだ。
20前349sage :2004/07/07(水) 16:43 ID:14/81eGI
…次にあたしが覚えているのは、ずたずたに引き裂かれてさらに黒焦げになったマンドラゴラの群生。
そして息を荒げて全身に返り樹液を浴びた自分の姿だった。
たぶん、気力の続く限りマグナムブレイクを叩き込んだのだろう…。
すうっと意識が冷静に戻っていくにつれ、まだ為さねばならない事があるのを思い出した。
急いで気絶している彼女のそばに駆け寄り、その容態を確認する。
触手による痣が全身に無数に走り、ところどころ血も滲んでいる。
他にも地面に叩きつけられた際の怪我だろうか、打ち身で青くなっている所も…。
樹液まみれの全身は後から何とでもなるとしても、この痣と怪我は何とかしてあげないと。

「…ヒール!!」

多少回復した気力でヒールを使うと、何とか怪我は回復し、痣もほとんどなくなった。

「…んぅ…」

それで彼女は意識を取り戻したようで、よろよろと身体を起こした。

「…だ、大丈夫?」

「……」

あたしの問いかけに、彼女は反応を示さない。
ただ、樹液まみれの身体をぼんやりと眺めたまま…。

「…お母さん…ごめんなさい…」

かろうじて聞き取れたその言葉に、凄く嫌な予感。
腰にあった鞘からナイフを抜いた彼女は、そのまま自分の喉へとつきたてた。

「…っ、待ちなさい!」

ザクッ!

「ぐぅっ…」

咄嗟に掴みにいったあたしの左手を、彼女のナイフが貫いた。
しかし激痛に負けず、そのまま気合いで彼女のナイフを奪い取る。
ナイフを抜き取ると、派手に血が噴き出た。

「…あ……あっ、あ…ご…ごめんなさい…ごめんなさいっ」

「…大丈夫よ、これくらいなら…」

「で、でも…」

「いいのよ…」

この程度の怪我、彼女が心に負った傷に比べれば何て事はない。
犯される彼女を前に動けなかったあたしに、神が与えた罰のようなものと思う事にした。

「…治療するから、手伝ってくれる?」

「は、はい…」

彼女に手首をギュッと握ってもらって血止めをして、痛みに耐えながら何とかヒールに集中した。
あたたかな光が左手を包み込み、痛みがゆっくりと引いていく。

「…凄い…」

「…魔法を見るのは、初めて?」

「…はい…聞いた事はありますけど、実際には…」

「そう…」

そうして何とか左手の怪我も治る。

「…本当に、すいませんでした…」

彼女はもう一度頭を下げて謝った。

「…でも、止めないで欲しかったです…」

「…どうして、死のうとしたの?」

「…どうしてって…あんな目にあって…うぅ…」

彼女は先程の事を思い出して、身体を震わせながら嗚咽を漏らし始めた。

「…つらかったでしょう…気持ちは分かるわ」

あたしは彼女をそっと抱き寄せ、優しく頭と背中を撫でる。

「…この気持ちが分かるなら、どうして死なせてくれないんですか…」

彼女は責めるようにあたしを睨む。
…こう言う時、何て言ってあげればいいのだろう。
自分も同じ目にあったから、ここで安易な同情をされたくないのはよく分かる。
また、一般論を言ったところで納得してくれるものではない事も分かってる。
「心の癒し手」としての初めての相手となる彼女に、あたしは何と言ってあげれば…。

「…どうして…って、あっ…」

じっとあたしを睨んでいた彼女の表情が、ふと驚いたように変わる。

「…泣いて…」

「…えっ?」

彼女に言われて、あたしは自分が泣いているのに気づいた。
一度意識すると、後から後から涙が湧いて出てくる。

「どうしてあなたが泣くんですか…泣きたいのは私の方なのに…」

「ご、ごめんなさい…」

でも止まらない…彼女のような人を助けようとこの仕事についたのに、彼女を上手に励ましてあげられない自分が情けなくて。
そして、今の彼女の気持ちが痛いほど分かってしまうから。
あたしと同じ目にあってしまった彼女には、それでも何とか生きて欲しい…。

「…なぜ…なぜ私なんかのために…見ず知らずの人のために、泣けるんですか…」

見れば彼女も、ポロポロと涙を流していた。
…何を言っていいか分からないなら、素直に心の内をぶつけるしかない。

「…あなただから、泣けるの…」

同じ目にあった、言わば仲間である彼女だから…。

「…お願い、生きて…」

生きて欲しい、ただそれだけがあたしの願い。

「…そんな事、言われても…」

戸惑う彼女に構わず、あたしは言葉を続けた。

「あのね、あたしもね…前に魔物に犯された事があるから…あなたの気持ち、よく分かるの」

「…え…」

「ただ、そんなあたしを救ってくれた人がいた…。
その人に憧れて頼み込んで弟子入りして、今こうしてあたしも同じ仕事についた。
でもまだなったばかりで、その人みたいに上手い事は言ってあげられない。
けれど、そう言う人を助けたいって気持ちはその人にも負けないわ。
あなたを立ち直らせるためになら、何だってできる。
…もし望むなら、この命ですら差し出してもいいくらい。
だから…ね、もう一度、頑張って欲しいの。
一人で頑張れないのなら、あたしがそばにいてあげるから…お願い…」

「…そ…そんな事言われたら…私…甘えてしまいますよ?」

「いいの、それであなたが立ち直れるなら、いくらでも甘えてくれていい。
ううん、あたしが構ってあげたい…」

「…寂しくて心細くて、だからいつもそばにいてって、子供みたいに駄々をこねるかもしれませんよ?」

「うん、構わない」

「…本当に、くっついて離れませんよ?」

「……」

あたしは答えず、ただ抱きしめる腕に力を込めた。

「…う…ぅぁ…」

「…今は、泣いてもいいから…これからを頑張るために、泣いてすっきりしてしまいなさい」

「…はい…う、うわあああん!!」

彼女はあたしの胸の中で顔を振り乱しながら号泣した。

「…つらかったです! 苦しかったです!」

「…うん、うん。そうよね。ごめんね。すぐに助けてあげられなくて」

「でも…でも、あなたのような人に出会えて…嬉しい!」

「…あ、ありがと…」

まさか嬉しいと言ってくれるとは思わず、物凄く胸がせつなくなってしまった。
そのまま彼女の気が晴れるまで、あたしは彼女を抱きしめ続けたのだった。
21前349sage :2004/07/07(水) 16:44 ID:14/81eGI
安らかな表情をして眠るフィアを見ながら、あたしはあの時の自分を思い出して苦笑した。
あたしがフィアにしたのは、励ましではなくお願いだった。
そのお願いをフィアは聞いてくれた…おかげで、この仕事をやっていける自信になった。
もしフィアが絶望したまま立ち直れなかったなら、あたしはたぶんこの仕事をやめていただろう。

…さて、あの日はそれからが忙しかったっけ。
フィアの治療を一通り済ませ、フィアを手元に置くためにいろいろ準備に走り回って。
今のこの家も、その時貯金を全てはたいて買ったものだったり。
無事転職したレミーが家に来て「なぜ来てくれなかったのよ〜」と拗ねるのをなだめたり。
まあ、事情を話せばすぐに納得してくれたけどね。
それから「働かざるもの食うべからず…何か仕事ください」とフィアが言うので、
フィアには家政婦の仕事をやってもらいつつ、助手として育てていく事にした。
さっそくその日の夜フィアに料理を作ってもらったけど、何か冒険者やらせるのがもったいないくらい上手と思ったのを、今でも覚えている。
急な引越しで片付かなかった荷物も、フィアはあっさりと整頓してしまったし…。
あたしも家事は苦手ではないけど、ここまで腕の違いを見せつけられると、もうお見事としか思えなかった。

…この時点では、フィアはまだ恋人ではなく助手だったのだけど、それが今の関係に変化したのは、その日の深夜の事だった。
22前349sage :2004/07/07(水) 16:45 ID:14/81eGI
ゆさゆさと身体を揺り動かされるのに気づいて目を覚ます。
すると、別室で寝ているはずの彼女がいた。

「…んー…どうしたの、フィー…」

彼女の顔がはっきり見えたところで、一気に脳が覚醒した。
…彼女は泣いていた…震えていた。

「先生…私、昼間の事、夢に見て…怖くて…」

「…いらっしゃい」

彼女をお布団の中に招きいれ、落ち着くまで抱きしめてあげた。
あたしの胸の中で、彼女は嗚咽を漏らしながら呟き始めた。

「先生…私…魔物に犯されたのに…嫌だったのに…でも、身体は感じて…。
夢から覚めて…気づいたら、あそこが濡れてて…どうしてって…」

「……」

…彼女は、間違いなく昔のあたしの通った道を進んでる。
そんなつもりはまったくないのに身体の奥が疼いたり、嫌な夢だったのに反応したり。

「先生…私、どうすれば…」

…今度はどうすればいいか、あたしは知っている。
あたしは迷わず、彼女の唇を奪った。

「んむっ…んぅ…んん…」

一瞬びっくりした彼女も、すぐに大人しくそれを受け止めた。
唇をついばむようなソフトなキスをしばし続けて、あたしは彼女を解放した。

「…はぁ…先生、どうして…?」

「…今度から、身体が疼いたのならあたしを求めなさい。あたしに抱かれたくなったと思いなさい。
そうすれば楽になれるわよ、きっと…」

…実はこれ、先生があたしに言ったのと同じ。
魔物の事で身体を火照らせるくらいなら、好意を抱く人に欲情した方が心も楽だろうと。

「…はぅ…だ、抱かれるんですか…?」

「嫌ならいいのよ、無理強いはしない。あなたの気持ちが大切なんだから」

「…せんせ…同性の私を抱くなんて…嫌じゃないですか…?」

「…あなたは、抱いてもいいくらい綺麗よ…ううん、抱きたいかも」

先生に何度も抱かれてるから、同性同士の行為には別に何のためらいもない。
慕ってくれる彼女を助けてあげたいって気持ちもあるし、可愛い彼女がどう乱れるのか見てみたいって気持ちもある。
先生もきっとこんな気持ちであたしを抱いてたんだろうなあ。
ただ先生は基本的にノーマルだったから、抱いてはくれても抱かせてはくれなかった。
だから愛情と言うよりは奉仕に近い行為だったのだろう…それでもあたしは満足だった。
寂しいと言う気持ちもあるけど、でもその行為には随分と心救われたものだから。

「…えと…あの…お姉さまとお呼びしていいですか?」

彼女は恥ずかしそうに、でもとても潤んだ目であたしを見つめた。
…それは、あたしに抱かれたいと言う答え。

「…仕事中以外なら、そう呼んでもいいわ」

「あぁ…」

「…じゃあ…フィア…あなたを抱く時は、この名前で呼ぶわね。
フィーと呼んでる時は、あたしにその気がないと思ってなさい」

仕事とプライベートの区別だけはつけておかないと、この仕事はやっていけないから。

「は、はい…分かりました」

「じゃあ…抱いてあげるわ、フィア…」

「…お…おねえ、さま…」
23前349sage :2004/07/07(水) 16:45 ID:14/81eGI
「……」

フィアの寝顔は、ほんと穏やか…普段からぱっと見るとお嬢さんにしか見えない彼女。
でもそんな彼女があたしを慕い、乱れたところを見せてくれる。
先生と助手(あるいは患者)と言う感情が強かったあたしの心を、がっちりひきつけるくらい艶やかで。
あの顔を見られるのも、あの声を聞けるのも、自分だけ。
その事を思うと、胸が一杯になる。

「…フィア…」

つんつんとほっぺをつつくと、柔らかな感触が返ってきた。
あまりやりすぎると起こしてしまうから、ちょっとだけその感触を楽しむ…。
すると、だんだん睡魔が襲ってきた。

「…ふふ…おやすみ、フィア…明日もよろしく…」

あたしもフィアの後を追いかけるべく、そっと目を閉じたのだった。

おしまい
24前349sage :2004/07/07(水) 16:54 ID:14/81eGI
こういう匿名掲示板で続きもの書くのって、何だか板を私物化してるような気がして
申し訳ないのですが、せっかく思いついたものを無に帰すのももったいなかったので
とりあえず書いてみました。
お目汚しかもしれませんが、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
25前スレ259の人sage :2004/07/08(木) 02:56 ID:bUvmOTcs
毒電波来たので勢いだけでざっくりと書いてみました。
キャラは前スレのどこかに投下したケミ子です。
お時間ある方は探してみるといいかもしれません。

>>前スレ359様
魔法をえちに有効利用って大好きなシチュです。
前スレも見てました。SWが特に(ゲフゲフ
♀×♀スレ乾杯!

>>前349様
あなた様の書くSSはすごく百合百合しててたまりません。
萌えポインツ突きすぎです。これからも頑張ってください。
続き物申し訳ないなんておっしゃらずに!
26前スレ259の人sage :2004/07/08(木) 02:57 ID:bUvmOTcs
 生い茂る木々に差し込む木漏れ日。跳ねるポリンにルナティック。森林浴をするにはいい場所なのかもしれない。うにょうにょと触手を蠢かせるアヤシゲな植物さえいなければ。
 しかし、景観を損ねているこのマンドラゴラと呼ばれるアヤシイ植物型の魔物こそが私の目的なのだから、文句を言うことはできない。既存の薬品の製造はもちろん、新薬の研究にもこの魔物から取れる植物の茎は欠かせないのだ。正確には茎自体ではなく、そこから取れるこれまたアヤシイ液体を使って云々かんぬんなのだが、それは割愛するとして。
 のどかな雰囲気を破壊する存在がもう一つある。
「ユイちゃぁん、もう飽きたぁー」
 少しくせの付いたピンクのロングヘアを指先で弄びながら、だらけた声を発する女。勝手に付いてきた挙句ぐだぐだと不満を垂れ流し続けるコイツになら、文句を言っても問題はないだろう。
「何もしてないのに飽きたも何もないでしょうがあんたは。大体、そんなに暇なんだったらちょっとくらい手伝おうとか思わないわけ?」
「ゴルァちゃん気持ち悪いから近寄りたくないんだもん」
 それはそうだ。私だってできれば近寄りたくない。それでも、こうして嫌なことも厭わず地道な努力を積み重ねていくのがアルケミスト道というものである。同じアルケミストギルドの一員でありながら、このミルという女はそれがわかっていないのだ。
「そんな我侭言ってるからいつまで経っても露天商みたいなことしかできないのよ」
「そんなことないよぅ。ユイちゃんと違ってファーマシーの材料くらい露店で買えるし、だからお薬だっていっぱい作れるよ?」
「……私が貧乏で材料買うお金も無いって、そう言いたいの?」
「違うの?」
 ――くっ……コイツは……っ!
 確かにお金は無い。が、そもそもの原因はミルにあるのだ。コイツに毎日邪魔されているせいで研究が遅々として進まず、結果として私にはほとんど収入が無い。そう何度も本人に言っているのに、この言い草とは。
 毎度の事ながら人の神経を逆撫でするのが果てしなく上手い奴である。
「違わないわよ……!悪かったわね、貧乏で!お金持ちのミルさんはこんなとこ来ないでお得意さんと乳繰り合ってコネでも広げときゃいいでしょ!」
「……ユイちゃんのえっち」
 ――そこで赤くなるな……。
 何を想像しているのか、もじもじと体を捩るミルに、怒りを忘れて一気に脱力してしまう私。
 こんな奴に怒ってみても体力の無駄にしかならない。
 ――アホらし。
 無視して、次の獲物を探すことにする。
「ユイちゃん待ってぇ」
 悶えるミルを放置して歩き出した私の耳に、何か言っている声が届いたが、黙殺して先へ進む。放っておいてもミルが付いてくることは間違いない。
 予想通り、程なくして、トコトコという小さな足音と、カートの車輪が回るカラカラという音が後ろから聞こえてきた。
「もっとゆっくり歩いてよぅ」
 ――無視無視。
 ここで相手をしては付け上がるだけだ。
「速いってばぁ」
 ――ミルに合わせてるわけじゃないもの。
 カラカラカラカラ……。
「ねぇユイちゃぁん」
 ――知らないわよ。
 カラカラカラカラ……。
「……怒るよ?」
 ――怒れば?
 カラカラカラカラ……。
「……怒った」
 ――どうせぷくーってかわいい顔するだけでしょ。
 カラカラカラカラ……ポキ。
 ――……ポキ?
 何か変な音が聞こえたような……。
 嫌な予感がする。直感は割と信じる方だ。足を止めて振り返ってみる。
 怒りの表現なのか、かわいらしく頬を膨らませているミル。その両手には、二つに折られた――。
 ――古木の枝!?
「嘘っ!?」
 さすがにあんな物騒な物を使われては声も出てしまう。無視作戦はここに終わりを告げた。
 すると、ミルの顔がぱぁっと輝く。たったこれっぽっちのことでこんなに嬉しそうな反応を見せられると――不覚にも、ちょっとかわいいかもしれない。
 ――いやいや、そうじゃなくてっ!
「何考えてんのあんた!?」
 解放された枝の魔力が生み出した空間のひずみから、何者かが這い出てくる。
 手に余る魔物であれば、すぐに離脱しなければならない。それほどあるわけでもない全身の筋肉を弛ませ、現出しようとしている存在に意識を凝らす――。
 ――あ、三葉蟲だ。
 土の色をした昆虫型の魔物。あまり戦闘が得意とは言えない私たちにも対応できるレベルだ。
 緊張を解いて、魔物との間にミルを挟むように移動する。
「ミルがんばって」
 腕力にはとことん自信が無い。攻撃はミルに任せ、私は後ろからポーションを投げることに徹する。
 それほど時間も掛からず、虫さんは土へ還っていった。
「ユイちゃんユイちゃん!見て見てほら!これアロエベラだよね!?」
 心底楽しそうに顔を綻ばせながら、魔物の消えた辺りを指差して戦利品の報告をしてくるミル。
 私の頬もつられて緩みそうになるが、意志の力で抑えこむ。ここで流されてしまっては完全にミルのペースにはまってしまう。
「無視したのは悪かったけど、何であんたは枝なんて使うのよ。危ないでしょうが。三葉蟲だったから良かったものの、手に負えないのが出たらどうする気だったの?」
「ん?ユイちゃんがどうにかしてくれるでしょ?」
 ――あぁ……やっぱりね……。
 答えが予測できていても、実際に聞くと溜息が出るのは止められなかった。
 攻撃される前にミルにハエの羽を握らせて二人で逃げるくらいならできるつもりではいるが、自分で処理できない問題をわざわざ引き起こそうとしないで欲しい。
 全身を襲う妙な疲れを感じつつも、取り合えず伝えたいことだけは伝えることにする。
「まぁなんでもいいけど、とにかく、もう枝とかやめてね。心臓に悪――」
「ねぇユイちゃん!アロエベラって酸っぱいんだよね?食べてみていい?」
 ――……いや、つーかさ……。
 一応発言自体は私に話し掛ける形になっているが、意識は彼方の世界へトリップしているようだ。
 魔物の残したアロエベラを手にとって、好奇心に満ちた眼差しで見つめている。不自然に引き結んだ唇を見ると、口内には唾液が溜まっているのだろう。
「……あんた私の話聞いてる?」
 絶対に聞いていない。その証拠に、ミルは返事をする素振りを全く見せず、その代わりにごくっと喉を鳴らし、大きく口を開いて――。
 ぱく。もぐもぐもぐ……。
 よほど酸っぱいのか、硬く目を閉じて何かに耐えるように小さく震えている。そんな状態でも口の動きだけは止まらない。微妙に不気味な絵だ。
 ――食べていいって言った覚え無いんだけど……。
 食べてしまったものは仕方が無い。ミルが飲み込むのをきっちり待ってあげてから声を掛ける。
「何でいきなり食べるの」
「だって食べたことなかったんだもん。すっごいおいしかったよ?あ、ユイちゃんも食べたかった?」
「そんなもの生で食べなきゃいけないほど落ちぶれてないわ」
 普通に食事するくらいのお金はある。しかし、今ミルの胃に収まったアロエベラは――正直、持ち帰りたかった。
 もちろん食用ではなく、研究者としての本能が欲していたのだが。
 ただ、それを口にするとまた貧乏貧乏と扱き下ろされるのは目に見えているので、黙っておく。
「まぁおいしかったなら良かったんじゃない?」
「うん!……ねぇねぇ、それよりユイちゃん。私アロエベラ食べたんだよ。何か無いかな?」
「へ……?」
 言うなり、ミニスカートの足の付け根のあたりを摘み、くいっくいっと裾を持ち上げて私に太ももを見せる。
 かと思うと、今度は前かがみになり両手で体を抱くようにして胸の谷間――意外にもコイツはCカップの制服を着ている――を強調する。
 何だろうこれは……。
 次々とポーズを取るミルを白けた気分で眺める私。かなりアレな空気が漂っている気がする。
 謎の構図に呆れ返った私には止める気も起こらない。
 ――あれ……?
 そうしてしばらく見ているうちに、なぜかもやもやと胸が苦しくなってきた。
 心拍数も上がり、こころなしか体が熱くなってきたような感じもする。
 何かおかしい。
27前スレ259の人sage :2004/07/08(木) 02:58 ID:bUvmOTcs
「……あんた何してるの?」
「挑発だよぅ。ちょっと赤くなってるし、実はムラムラ来てるんでしょ?」
 ――あぁ……なるほど、挑発ね。道理で……。
「ほら、我慢しないで襲っちゃっていいよー」
 ――無断でアロエベラ食べたと思えば、私にプロボックですか……。いい根性してるじゃないの……。
「お外でするのも大好きなユイちゃぁぁん!みたいな?」
 ――『お外でするのも大好き(はぁと)』ぢゃねぇだろ……っ!
 ぷっちん。膨れ上がった怒りが臨界点を突破する音がはっきりと聞こえた。
 暴れだしたい衝動を堪えて、カートの中を探る。
 ――私を怒らせたらどうなるのか教えてあげるわ……っ!
「あー、あー、あぁぁぁぁぁ。あんた襲われたかったの。ごめんね気付かなくって……!」
「あ、あれ?ユイちゃん……なんか、もしかして……怒ってる……?」
 一切怒気を隠さない私の声音は、常春のお花畑脳にも危機を感じさせたらしい。ミルはじりじりとあとずさって私と距離を置こうとする。
 だが、今の私を支配しているのはコイツへの怒りのみである。いかに怯えていようが見逃す気はない。
「待てやゴルァっ!」
 ポーションピッチャーの要領で、白色に濁った粘性の高い液体をポーション瓶数本分ぶっかける。
 瞬く間に植物特有の青臭い香りを放つ粘液で全身をどろどろに汚したアルケミストが出来上がった。
「ユイちゃん何これぇ……くさいよぅ」
「うっさいわ!」
 気持ち悪さにか無防備になったミルをカートレボリューションで――もちろんミルの花柄カートを無断使用だ――森の奥へと飛ばす。
「それね、受粉適期のマンドラゴラの雌株から取れた茎を絞ってさらに濃縮したやつなのよね。まぁこんなことに使ったことないけど、たぶん襲ってもらえるわ」
 私に飛ばされて尻餅をついたミルはマンドラゴラの索敵範囲に入ったようで、すぐさまその体に緑色の触手が伸びていく。
 普通ならそれを叩きつけるようにして人間を襲うこの魔物だが、今のミルは敵として認識されていないらしく、触手は足首に巻きついた。
 さらに腰と背中の下にも何本か入り込み、少し地面から浮かせるようにして本体の方へ引っ張っていく。
「やだぁ、ゴルァちゃん気持ち悪いよぅ」
 武器の届く間合いまで近づくと、ミルは腰の鞘から剣を抜いてマンドラゴラに切りつけた。
 地に足を付いていない状態での攻撃だから威力など高が知れているが、それでも傷口からは粘ついた白い体液が大量に溢れてくる。
「何ふざけたことやってんのミル!これから襲ってくれようって相手に攻撃するなんてっ!あんたには礼儀ってもんが無いのっ!?」
 私はミルに切られたマンドラゴラにポーションを投げてやる。見る間に塞がる傷口。
 ――うん、完璧ね!……って……あぁぁぁぁぁっ私は何をっ!?
 突然、プロボックの効果から解放されて正常な思考が戻ってきた。
 しかしミルを助けようとはあまり思わない。あれは自業自得だ。
 メマーもラウドボイスも使っていないことから、本気で抵抗しているようにも見えない。あんな状況にも関わらずミルには何か楽しめる要素があるのだろう。
 何よりも――。
 ――こんな人体実験の機会なんて二度と無いもんねきっと。
「ミル、見ててあげるからしばらく可愛がってもらいなさい。危なそうなら助けてあげるから」
「ゆ、ユイちゃんが見ててくれるなら、わっわたし……恥ずかしいけどっ……」
 ――いや、だからなぜそこで変な小芝居をする……。
 例によってミルのリアクションは謎に満ちているが、武器は収めてくれた。これで安心して鑑賞できる。
 ポーションはできるだけ投げたくないのだ。それくらいには貧乏の自覚がある。
「きゃあっ!だめゴルァちゃんっ!」
 いつの間にか数本の触手がミルの服の中に入って蠢いていた。
 ぴったりとした布地に不規則に浮かび上がる影は、のた打つ蛇を思わせる。
 両手両足にも一本ずつぐるぐると巻きついて、白い太ももと二の腕を凹ませている。
 ミルの身体は仰向けに、腰のあたりの高さまで持ち上げられて、地面についている部分は全く無い。
「ミル痛くないの?」
「うんっ、痛くないよぅ。あんまりっんっ、きつくないの……けどなんかっにゅるにゅるしててぇっ、ぁやんっ」
「にゅるにゅるはまぁ……私が掛けたからね」
「やぁんっあぁっこれぇぇっユイちゃんの白濁ぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」
 ――わけわかんないこと叫ぶな。
 普段は気持ち悪くて仕方の無い触手が今ばかりは頼もしく見える。頑張れゴルァ。
 ミルの服の胸当ての部分がずりゅっと下にずらされた。
 ゴルァの触手には太さが色々あるらしく、手足を押さえているものよりも細い、私の指くらいのものが胸を絞り上げるようにうねっている。
 間断なくなぶられて一秒たりとも同じ形を保たない両の胸の頂上には、かわいい桜色の突起が既にぷっくりと顔を出していた。
「乳首立ってるじゃない。ゴルァにしてもらうの気持ちいいの?」
「んっあ、ちがぁんっユイちゃんが見てるからぁっ!」
「私のせいなの?じゃあちょっと目つぶっててあげるからその間にそれ引っ込めときなさいね」
「やだやだぁぁっ!ユイちゃん見ててぇぇぇ!」
 今までの様子から、短時間目を離しただけではそれほどの危険があるとも思われない。
 実験だということはもう忘れることにして目を閉じた。
 聴覚に集中すると、ミルの喘ぎ声に混じって、にちゅにちゅという粘着質な水音が微かに聞こえてくる。
 直前まで目にしていた光景が瞼に残っているせいが、嫌に卑猥な音として認識してしまう。
 キスで舌を絡めるときの音。耳に唾液を塗りたくられるときの音。あそこをかき混ぜられるときの音。
 どれとも似ていてどれとも違う。
 ミルはどんな風にされているのだろうか。
「んはぁぁっや、あっ、んくぁっ、お胸ぇぇぇっ……すごっんっ」
 想像してみる。半脱ぎのミルの胸。白い粘液にまみれていて、触手に絞り上げられて。
 頂上の突起は――太い触手に潰されて、挟まれて、擦られて――細い触手に摘まれて、引っ張られて、扱かれて――。
「やぁっあぁ、あ、あ、あ、それっだめ…ぇ……っ!」
 こんな声を聞きながらだと、視界を閉ざした方が余計に変な気分になるものなのかもしれない。
「ミル、目開けるよ」
「うんっ、うっんぅっ、ユイちゃ…ぁぁんっぁんっみてぇ……!」
28前スレ259の人sage :2004/07/08(木) 02:59 ID:bUvmOTcs
 ――うわぁ……。
 さっきまで無かった凧糸くらいの細さのピンク色の触手が新たに何本も増えている。地面から生えているところを見ると根なのだろうか。振り払ったのか土はついていない。
 ミルの乳首はそのピンク色の糸のようなもので巻き上げられて、擦られながら捻じられるというか、なんだかすごい責められ方をしていた。
 そのまま何度も何度もリズミカルにぎゅぅっと絞られる。
「あんっぁ、あ、あっぁ、あっやめっそれっひぁんっ!」
 甲高い声が空気を震わすたびに、ミルの身体がびくんびくんと跳ねる。
 いや、跳ねようとする動きを四肢を拘束する触手に阻まれ、肌の窪みが深くなる。
 そうすると触手の感触を強く感じてしまうのか、逆方向に逃げさせようとしているようだが、代わりに反対側が凹むだけで悪循環にしかなっていない。
「結局乳首立ったままじゃない。私が見てなくてもミルはゴルァにされると感じちゃうのね?」
「そんっぁ、ぁ、ちぁっんぁっ!らって…っ!」
「自覚してる?とろんとした目で、開きっぱなしの口で。よだれまで垂らしちゃって、違うなんて説得力無いわ」
 粘液でぐちょぐちょの体に、蕩けきった表情。
 火照った肌と湿った服を彩るのは、手足と首と乳房に柔らかく巻きついてうねる緑色の触手と、指と乳首をきつく締め付けて擦りあげるピンク色の――。
 ――って、あれ……?何で緑とピンクでこんなにはっきり別れてるんだろ……。もしかして……。
 ちょっとした探究心が頭をもたげる。
「ミル、パンツの中ってどうなってるの?」
「やんぁっ、なかっすごっあ、あぁぁぁんっああいくぅぅぅっ!ユイちゃんみてぇぇぇぇぇぇっ!」
 がっくんがっくんがっくん。触手にも押さえられなかったのか、今度は本当に跳ねた。
 ――すっごい気持ちよさそう……。つーか聞こえてないかな。
 休む暇も与えずに、先ほどまでと同じように動き続ける触手。
 ミルの喉もそれに合わせて、声を洩らしつづけている。まだ元気そうだ。
「答えられないなら、自分で見に行くよ」
「あっん、うんっ、ぁんっひぁっあっ……」
 ミルのところまで行って――獲物に夢中なのか、ゴルァは全く攻撃してこなかった――スカートを捲りあげる。
 限界まで水分を吸った白のショーツにはあそこの形がはっきり浮き出ていた。
 そして、隙間から入りこんだピンク色の糸のようなものも見て取れる。
 迷わず短剣でショーツを切り落として、全て空気にさらしてやる。
 ――うわ、やっぱり……。
 乳首にしているのと同じように、クリにもピンク色の細い触手が巻きついて蠢いていた。
 どうやら、ある程度までの太さのものにはピンクの触手が、それを超えるものには緑の触手が巻きつくようだ。ミルの胴など、それよりも太いものになるともう巻きつかない。
 膣に異物の挿入されている様子は無い。口腔や鼻腔が解放されていたことから考えても、触手を穴に潜りこませるような習性は無いらしい。
 ――ということは。
「ミル、ここすっごいとろっとろになってるよ。あんたの愛液で。わかる?」
「ぁんっ、ひぁぁっうんっぁ!わっ…かるっぅぅ!」
「こんなになってるのにずーっと放って置かれたのよね?」
 大陰唇を手袋越しの指先で優しくなぞってあげる。
 くすぐるように、時に掻くように、弱弱しい刺激を与えながら。
 肢体の自由を奪われたミルには逃げることも押し付けることもできない。
「うんっぁんぅっそうっ、欲し…のっ…あっあぁんっ!いれてぇぇぇぇっ!」
 切羽詰った声でいやらしいお願いをするミルが、たまらなく――かわいい。
 ――って嘘っ!
 私の指にピンクの触手が巻きついてきた。
 スカートを捲ったときに例の粘液が手袋に染みついてしまったのだろう。
 締め付けの強さは一定ではなく、きつくはあるものの、緩急がついていてマッサージされているような――。
 早い話が、手袋の上からでもかなり気持ちいい。
 ――ミルってこれ直接乳首とクリにもされてるんだ……。
 想像するだけでも体の芯から解けてしまいそうな気がする。
「ユイちゃぁっぁあんっ!いれ…てよぉぉぉぉ……!」
 ――どうしよ……。
 指を見れば、触手に巻きつかれた薄手の手袋には歪な凹凸が刻まれている。
 ピンクの糸が動くたびに、一瞬一瞬ごとに変わっていくその形。
 ――これこのまま入れちゃおっか……入れちゃえ。
「今入れてあげる」
「んんはぁぁっあぁぁぁぁぁ……」
 柔らかい肉の壁を押し割る指の感触。
 触手に揉まれる感覚と、襞に包み込まれる感覚。
 ――すごい気持ちいい……。
 ゆっくり出し入れすると、異様なまでの絡みつきを感じる。
 入るところまで突き込み、お腹の側に押し付けて動きを止めてみた。
 指に感じる触手のうねりがこのままミルにも伝わっているはずだ。
「あぁぁっなにこれぇぇっ!ぐにぐにってっ…なかでぇぇぇぇっ!」
「気持ちいい?」
「いいぃっこんなっ・…んぁんっ!すぐっいっちゃっ…んぅぅっ!」
 ミルの腰が小刻みにふるふると震える。
「我慢しないでイっちゃっていいわよ」
 抜き差しはせずに、押し付けたままの指を振動させてやる。
 触手の巻き付いたクリを軽く弾く。
 それだけで充分だった。
「んんっんんんぁぁぁああぁぁぁぁっっ!」
 喉を反らせて一際大きな声を上げるミル。
 それっきりぐったりとして喘ぎ声一つ出さなくなる。
 身体は余韻か何かでびくびくと踊るが、意識は無いらしい。
 ――さすがにもうゴルァ止めないとね。……って、あれ?
 まとわりついていた触手がいつの間にか数を減らしていた。
 視線を上げてゴルァ本体に目をやると――なにやら緑色の触手にピンクのそれを絡みつかせている。
 ――待て。
 ミルについていた粘液は、当然体をまさぐっていた触手にもついたわけで。
 とすれば、あの触手は雌株の香りたっぷりなわけで。
 これはまさか。
 ――マンドラゴラの……自慰行為?
「き……きもいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ!」
 奇声を上げながらゴルァをメッタ刺しにする私。
 アロエベラなんかよりも遥かに強力なプロボックを掛けられた気分だった。


「まぁ結局収穫なんて大して無いのよね」
 宿の自室で本日の収集品をチェックする。わかってはいたが、少ない。
 ミルがいるとどうしてもこうなってしまう。
 あのまま日の高い時間に蝶で戻ってきて、ミルを介抱し、送り帰して今日が終わり。
 ――何であんな調子に乗ってやっちゃったかなぁ……。
 楽しんでいたのは確かだから後悔するわけではないが、何となく納得がいかない。
 ――プロボックの影に隠れてわかりにくくなってただけで、実はあの挑発で本当にムラムラ来てたとか?
 ポーズを取っていたときのミルの表情を思い出してみる。
 いつもと変わらない能天気な顔。かわいいことはかわいい。
 とは言え、あれにムラムラ来ることなんて。
 ――まさかね。
 ありえない。
 苦笑して振り払ったその想像は――。
 私の心に何か暖かいものを残していってくれた。


  終わり。
29前スレ259の人sage :2004/07/08(木) 03:13 ID:bUvmOTcs
ということでアロエベラネタでした。
自分設定満開でごめんなさい。他の作品とは切り離していただけると。
特に直前の前349さんの余韻に浸りながら読んだりした日には酷そうですね∧‖∧

プロボックといえばATKが上がってDEFが下がる!えちに応用したら!
みたいなのはいかがかしら。ありがちっぽいですが。

より一層のスレ発展を願って別れの挨拶。♀×♀スレ万歳!
30名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/08(木) 03:32 ID:KeogO4LI
お二方ともGJです。そしてご馳走様です。

>>前349さん
百合でえちぃのが無か(ごめんなさい
けど燃え(?)させていただきましたですよ。
おしまいじゃなくって、ここでお姉さまとフィアとのえちーを希望(ぉ
あとアレですよ、「自分が作った作品見やがれヽ(`Д´)ノ」という気概でいいんですよw

>>前259の人
プロボといえばWIZに使って詠唱妨g(ry
ざっくりと書いたと仰る割には中身は濃いーかったですよ。
このケミ2人組シリーズももっともっと見たいです。

・・・と、長々と感想を書いてみましたが、感想書くのって難しい_| ̄|○<文書きさんにくらべれば遥かにラクですけどね
31名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/08(木) 16:49 ID:A9.EzjOw
詠唱妨害って・・・
セージのスペルブレイカーとか・・・
あれって確か某所では、SPを吸い取る&詠唱を止めるから・・・
キスしてるって絵があったような・・・

「Wizちゃ〜ん、SPちょうだい♪」
「はいはい、じゃあ、ストームガス・・」
ちゅ〜!
(真っ赤
「ちょっと、SP回復したんだからもういいでしょ!」
「ん〜まだ〜こんどはWizちゃん味わいたいんだも〜ん。こっちの方がもっとSP吸えるかも」
「ばっばか、そっちはだめ、ひゃっ!」
電波受信しちゃった(*ノノ)
32名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/08(木) 21:35 ID:I2WfJa2A
>>26=259の人

ユイとミルの続きキタワァ!!
えち可愛くて大ファンなのですよ〜、ユイとミルちゃんのコンビ!!
超ぐっじょぶですよ!
33名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/09(金) 23:59 ID:q7i6IT2I
>>前349
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
GJですよ ( ´∀`)b
34前349sage :2004/07/10(土) 02:14 ID:ZIvfSR7o
仕事からきかーん。(´・ω・`)ノシ
感想をくれた皆さま、さんくすです。
そして他の作者さま、お疲れ様です。

>30さん
連載などの長編を書くときの私の手法なんですが、
続き物においては今回のように直接の絡みのないお話も必要なんです。
今回はあくまで回想だったので、エッチシーン丸々回想させるのは冗長な気がして。
でもフィアとのえっちは、今後続けていく中で書きますので今回はご容赦を。m(_ _)m
あのおしまいは。2話目がおしまいって事にしてくださいませ。
3話以降、書く気はあります。夏ばてと仕事が多忙にならなければですが。(苦笑)


さて、今BS×プリのお話が半分以上できてるので、かみんぐすーんと言うことでよろしく。
壁|)彡 サッ
35名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/11(日) 01:05 ID:xJOw/qW.
>>31
WIZたんはセージたんのキスの虜ですナ。
そして何処を吸おうとしてるのか気になって眠れない馬鹿(1/20)
上か下かッ……どっちだっ…。
3630sage :2004/07/12(月) 01:44 ID:x/p4NVa2
>>前349さん
いえまぁ・・そういうことでしたら何も問題はないのですよ。もう何も言いますまい。
BS×プリのお話も、期待しています。

>>31さん
こっち、と言っているあたり
SGの詠唱止めたのが上でその後が下だと妄想。
けどどっちでも問題なs
37前349sage :2004/07/15(木) 14:12 ID:WQwQmorw
壁|ω・).。oO(お待たせしました。思いの外長くなって時間がかかりました。
壁|ω・).。oO(34で言ったように、BSとプリのお話です。
壁|ω・).。oO(容量見たら約38KBです。長い…。
壁|ω・).。oO(それでは、アップ開始します。
38前349sage :2004/07/15(木) 14:13 ID:WQwQmorw
武器…それは戦士が戦場で己の命を預ける相棒。
武器の優劣で戦いが決まる訳ではないが、多少の力量の差はカバーしてくれるものだ。
それゆえに優れた武器には高い値段がつく。
貧乏人には手の届かないような高値がついて、露店に並べられるものだ。
しかし優れた武器を持つ事で狩場を上げると、そこで得られる収入も多くなる。
それだけの金額を投資しても元が取れるし、危機に陥る事態になる可能性も少なくなる。
だから冒険者たちはより優れた武器を手に入れようと、冒険で得た収入をこつこつと貯める。
そして自分に合う武器を買い求めるのである。


さて、優れた武器と言っても各種いろいろある。
単純に攻撃力の高い武器。あるいは軽く扱いやすい武器。
または何か特別な力を秘めた武器もある。
他には、モンスターが極稀に落とす自身の力の宿ったカードを武器に挿す事で、
特別な武器…特化武器へと変貌させる事もできる。
そして武器に「火水風土」の四大元素を宿らせた、属性武器というものも存在する。
威力としては先に挙げた特化武器に劣る場合も多いが、
如何せんカードはモンスターからしか入手できず、供給が確実ではない。
しかし属性武器は、材料と作り手…そして運があれば生み出せるため、市場に出回りやすい。
属性の相性によっては、特化武器以上の威力をも発揮する。
そんな属性武器を作る事ができる唯一の存在…ブラックスミスと呼ばれる職業は、
冒険者たちから敬われ、大切にされるべき存在である。


…はずなのだが。
ところが実際、ブラックスミス…の中でも、製造を生業にする者たちの現実は厳しかった。
製造においては、ほんの少しの力加減が成否の鍵を握る事が多い。
したがって力加減を間違えないように手先は器用である必要がある。
特にしなやかな指を保つ必要がある。
己の身を守るために力をつける必要もあるが、それで手がごつごつまめだらけになっては加減が難しくなる。
それゆえどうしても戦いには向かず、他人と協力して戦うとしても足を引っ張る可能性が高い。
また、製造型と聞くと嫌な顔をされる事も多々ある。
嫌な顔をされるだけならまだしも、はっきりと「邪魔」「嫌」と言われる事もある。
だから製造を志望する者は一人孤独に己を磨く事がほとんどである。
しかし非力なのでモンスターを中々倒せず、己が傷ついていてたくさんの回復の道具に頼らざるをえない。
その出費は馬鹿にならない額になり、己の財布に直撃するのだ。
そして苦労の末製造できるようになったとしても、ライバルの数は多い。
さらに少しでも安く買い求めようとする冒険者たち。
己を邪魔と言った冒険者たちが、笑いながら値切ってくる。

「お前ら…安くして欲しければ少しは労われ」

と愚痴りたくなるブラックスミスも多いだろう…何とも報われない。


製造型ブラックスミス…それはかくも厳しい茨の道…。
39前349sage :2004/07/15(木) 14:14 ID:WQwQmorw
ここはオークダンジョン。
アンデッドとなったオークたちがうじゃうじゃといる事で知られるところである。
そこに一人の製造型ブラックスミスを志す女性がやってきていた。
名前はクレア。
綺麗な茶色の髪を後ろで束ねたポニーに、露出の多いラフな出で立ち。
そこから覗かせる肌はほどよく焼けた健康的な色をしている。
しかし今、その肌もあちこちに傷がつき、じんわりと血が滲み出していた。

(…く…もう、次から次へとうじゃうじゃうじゃうじゃ鬱陶しいわね!)

ズドーン!

己が引くカートを群がるオークたちにぶつけながら、クレアは毒づいた。
つい先日ようやくブラックスミスを名乗る事が許され、念願の武器製造へ向け一歩を踏み出した彼女。
早く一人前になろうと、狩場を少し上げて己を鍛える事にした。
ここは沸きのよさで知られ、それを捌けるなら確かに成長は早い。
しかしブラックスミスになったとはいえ、元々非力な製造型に殲滅が追いつくはずもなく、
気がつけばかなりの数に囲まれていた。

(はぁ…はぁ…くぅ、腕が…)

多少なら囲まれてもカートでなぎ倒せるのだが、何度も何度もカートをぶつけていると息切れもするし、
振り回す腕も引きつりを起こす。
あちこち傷だらけで身体も言う事を聞かなくなり、オークたちにじりじりとにじり寄られ、
逃げ場がないこの状況は、まさに絶体絶命と言っていいだろう。
事ここに至って、クレアは背伸びした事を後悔し始めた。

(…い…いや…)

力及ばずモンスターに倒された冒険者の末路については、いろいろと耳にしているクレア。
女である自分に待っているのは…果てしない凌辱だ。
普段は気が強い彼女もやはり女。
これから自分の身に降りかかるであろう惨劇を思うと、震えが止まらなくなった。
しかも先程まで無表情に見えたオークたちが、今はどこか下卑た笑いを浮かべているように見えるのが、
恐怖によりいっそう拍車をかけた。
それで何とか奮い立たせていた気力が恐怖に取って代わられ、
クレアはついにがくんと腰を抜かして尻をついてしまった。
その隙に一斉に群がってくるオークたち。

「た…助けてぇ!」

「…はあっ!!」

ズドーンッ!

クレアが目を閉じて叫んだとほぼ同時に、クレアに群がったオークたちが派手に吹き飛んだ。
何が起こったのかと、クレアは恐る恐る目を開いた。

(め…女神さま?)

そこには、優雅に波打ち背中まで垂れる鮮やかな金色の髪をしたプリーストの姿があった。
何か魔法でもかかっているのか、全身がうっすらと光で覆われているその姿はとても綺麗で、
クレアはぽうっとその姿に見とれていた。
彼女はオークたちを牽制しながらクレアをちらりと一瞥して言った。

「…倒してもいい?」

「あ…はい、お願いします。助けてください」

声も澄んでいて耳に響き渡り、そこいらの詩人よりも綺麗で、クレアはまた引き込まれた。

「…このまま去るならそれでよし。向かってくるなら…手加減はしないわよ」

手にしていた武器…チェインと呼ばれる鈍器を突きつけ、オークたちを威嚇する彼女。
思わぬ強敵の出現にざわめいていたオークたちだったが、
多勢に無勢、数で押し切れると思ったようで再び彼女へと群がり始めた。

「そう…悪いけど、今の私に挑んできたあなたたちが馬鹿なのよ!」

そして目の前で起きた光景に、クレアはぽかんと口を開けるしかなかった。
彼女がチェインを振るい目の前のオークにたたきつけると、ドカンと爆発が起きる。
一振り一振りごとに爆発がおき、オークたちを蹴散らしていく。
…ものの一分もしないうちに、群がっていたオークたちは全て倒され、土に返っていった。
それから彼女は振り返ってクレアに何度かヒールをかけて傷を癒した。

「…あ、あの…ありがとうございま…」

助けてもらったお礼を言おうとしたクレアは、しかし彼女の表情に言葉を飲み込んだ。
整った顔立ち、透き通るような青い瞳。
もし微笑んでいたならば本当に女神に見えたであろうその顔も、
いかにも不快そうに見つめられていては…。

「…あなた、見たところブラックスミスになって間もないみたいね」

「え、ええ…つい先日ようやく…」

クレアがそう答えると、彼女は品定めをするようにまじまじとクレアを見つめた。

「…その華奢な腕を見るに、製造志望?」

「…そうよ」

助けてもらった恩があるとはいえ、あまりにも不躾なその態度に少しむっとするクレア。

「転職したてなうえに製造志望?
…ぷち強い商人がこんなとこに来るなんて、死にたいわけ?」

「な…なんですってぇ!?」

ぷち強い商人…彼女の発したその言葉に、クレアはカチンときた。

「あら、違うと言うの?
ブラックスミスとしての修練を積んでない今のあなたは、商人から多少強くなっただけじゃない。
だいたい、囲まれたらさっさと蝶の羽でも使って逃げればいいのに、
身の程も知らずに敵の相手をする…それとも、気が動転して逃げる事も思いつかなかったの?
そんなので冒険者としてやっていこうだなんてお笑いだわ」

「ぐ…」

けちょんけちょんに貶されているとはいえ、言ってる事は事実そのものなので返す言葉もないクレア。

「まあ製造さんはダンジョンになんて来ず、外でのんびり狩りでもしてる事ね。
じゃあね、さっさと出て行かないとまた敵に襲われるわよ。
次は助けてあげないからね」

言うだけ言って、彼女は洞窟の奥へと歩いていった。

(…く…悔しい…)

蝶の羽を力一杯握りしめながら、クレアは己のふがいなさに涙を流した。
そして、一瞬でも彼女を女神と思ってしまった事を深く恥じた。
仮にも聖職者が、いくら事実でも初対面の自分にそこまで言うのかと。

(…見返してやる…いつか必ず有名になって見返してやるんだ!)

決意を新たにしながら、クレアは洞窟を脱出した。
40前349sage :2004/07/15(木) 14:15 ID:WQwQmorw
数日後…クレアは首都プロンテラで露店を開いていた。
使った回復アイテムのお金を補填をするため、消耗品を冒険者に売るのだ。
薄利多売でこつこつ頑張っているクレアには、少しだが常連客もつき始めていた。

「ようクレアさんよ。いつもの100個よろしく」

「あいさ。いつもありがとね」

「はは、頑張ってるあんたの姿を見てると、冒険で荒んだ心も癒されるってもんよ。
とと、代売りも頼みたいんだが構わないかい?」

「いいよ。お得意さんのお願いとあれば断れないじゃない……と、これが代金だよ。
いつも通りちょっとだけ手数料もらっといたよ」

「ああ、ありがとよ。じゃあな、これからまた狩りにいってくるよ」

「ああいってらっしゃい。死ぬんじゃないよ〜」

常連の一人を笑顔で送り出したクレアは、今の収支を帳簿につけ始めた。

(やれやれ…これでようやくまた狩りにいけるだけ貯まったなあ…)

はぁ…とため息をつくクレア。
しかし嘆いたところで状況が変わる訳でもなく、またこれは自分で選んだ道。
遠回りになろうとも目標に向かって進むだけ…それがクレアの信念だった。
先程の客もそんなクレアが気に入ったから、数ある露店の中から彼女を選んで贔屓にするのだ。

(さてと、自分で使う回復アイテムを仕入れにいこうかな)

そう思って露店を畳もうとすると、その前に一人の客がやってきた。
その客と目が合い…クレアは顔をしかめた。

「ようやく見つけた…」

…そう、そこにいたのは、先日自分を貶し…もとい、助けてくれた彼女であった。

「…何の用? もう店じまいなんだけど」

「あらあら、つれないわね」

「…さすがにあれだけ言われた相手に笑顔で応対できるほど、あたしは人間できてないんだ。
…用があるなら手短にお願い」

「…ごめんなさい」

「…なんだって?」

予想外の言葉が飛び出した事に、クレアは首を傾げて聞き返した。

「…ごめんなさい…」

そしてもう一度出た言葉は、間違いなく謝罪の言葉だった。
あの時あれだけ強気な態度だった彼女が、今は目の前で申し訳なさそうにしている。
そのあまりの差にクレアは戸惑った。

「…とりあえず、ここじゃあれだし向こうで話でもしようか」

メインストリートのここでは人目が多すぎる。
今にも泣き出しそうな彼女の相手をしていては評判も悪くなると考え、
クレアは手早く露店を畳むと彼女を人気の少ない路地へと連れてきた。

「…で、どういう風の吹き回し?」

「…実はあの日…ちょっと嫌な事があって凄くイライラしてて…
それで気晴らしにあそこにいったの。
そうしたらあなたが囲まれてて…あなたが製造型ブラックスミスだと分かると、
何だか凄く腹が立って…あんな事を…。
でも、後で冷静になってから思い返すと、初対面の人に八つ当たりした自分が情けなくて…。
あなたの心を傷つけてしまった自分は、聖職者として失格だなと落ち込んで…。
きっとこの街で露店をしてるはずだと一軒一軒探して…ようやく会えた…」

もう一度ごめんなさいと言うように彼女は頭を下げた。

(…嫌な女と思ってたけど、それは改める必要がありそうね)

一度滅茶苦茶に貶されたけれど、それをこうしてわざわざ謝りに来たあたり、
案外誠実な人なのかもとクレアは思った。
彼女の言う通り、たまたまご機嫌斜めな時に出くわしてしまったと納得する事にした。

「もういいよ。あたしも助けられた身だし、言われた事は事実だしね。
でも一つだけ。どうして製造型ブラックスミスに腹を立てたの?」

「…実は…その少し前、私はある方に武器の製造を依頼したのだけど…」

「…ははぁ、それで失敗されたから恨んでるってわけね」

最後まで聞かずとも先が読めてしまったクレアは、やれやれとため息をついた。

「…いえ」

しかし彼女は、クレアの言葉にはっきりと首を振った。

「…武器製造が確実にできるものではない事は、重々承知してます。
自分の持てる力を全て出して、その結果失敗したのなら、私も文句は言いません」

「へえ…みんながあんたのような考え方をしてくれたら、製造業界も平和なんだけどねえ…」

失敗した事に腹を立て、喚きたてる冒険者も数多い。
申し訳なく思っているところに追い討ちをかけられて、それでトラウマとなるブラックスミスもいる。

「…実はその方、私の渡した材料を自分の劣化した材料と取り替えていたんです。
それで私の材料を後で露店に並べてるのを見つけてしまって…。
もちろん文句を言いましたが、言いがかりだと取り合ってくれず…。
騎士団にもかけあってみましたが、それを証明できない事にはと言われて。
…せっかく頑張って材料集めたのに、こんなのって…」

「…ごめん」

「…えっ?」

「あたし、同業者として恥ずかしいよ…ごめんね。
でも、全てのブラックスミスがそうであるとは思わないでね」

「え、ええ…それは分かってる…次は信頼できそうな人に…」

とそこまで言ってから、ふと彼女は考え込んだ。
そしてある事を閃いたようで、うんと一つ頷いた。

「ねえ、あなたに相棒っている?」

「…製造ブラックスミスを相棒にする物好きなんていないよ。
どう頑張っても足手まといだし」

「…私が、その物好きになっちゃ駄目かな?」

「はあっ!?」

「製造を志すブラックスミスの道のりが険しい事はよく知ってる。
でも私と組めば怪我しても癒してあげるし、魔法で少しは援護してあげる事もできる。
あなたにとってこれは魅力的な提案だと思うけど、どうかな?
しばらく私と組んでみない?」

「い、いや…その…ちょっと待って」

あまりにも話が突飛過ぎて頭が回らないクレアは、いったん返事を保留した。
確かに彼女の言う通り、その提案は凄く魅力的だ。
彼女の癒しの力に頼れば、回復アイテムが湯水のように消えていく事もない。
また魔法の加護でいつも以上の力が出せるので、敵を倒しやすくなる。
…しかし、話があまりにもうますぎて素直に頷けないところがある。
うまい話には裏がある。それは商人時代から叩き込まれてきた事。
それが分からない限りは、おいそれと頷くわけにはいかなかった。

「…あたしには魅力的だけど、あなたには何のメリットがあるわけ?
自分から足手まといを抱える事になるのよ?」

「…そうね。話ができすぎてて疑うのも当然よね。分かった、ちゃんと話す。
実は最初からね、しばらくの間あなたのお手伝いをするつもりでいたの。
ひどい事を言って傷つけてしまったお詫びに」

「…もういいってば。助けてもらったのとでおあいこって事にしといて」

「…まあ、あなたがそういうならそうしとくわ。
で…あなたに恩を売っておけば、次に製造を依頼する時ちゃんと作ってくれそうだし、
報酬も安く済むかなと…つまり先行投資ね。
あなたを鍛えて腕を磨いてもらって、そのうち私の武器を作ってもらうの。
あなたが信頼できる人であるのは、今話しててよく分かったから。
まあ、後は私の代わりに必要道具を仕入れてもらったり、狩りの収穫を売ってくれればいいくらいかな…。
つまり、私には私なりのメリットがあるのよ…どう?」

「…いいわ。その話のった」

提示された理由はクレアが納得するのに十分なものだった。

「決まりね、よろしく」

ふたりはがっちりと握手を交わしたのであった。
とりあえず宿に戻って食事を取る事にしたふたりは、自己紹介がてらに話をする事にした。

「そういえば、まだ名乗ってもいなかったわね…私はメイよ」

「メイね。あたしはクレア」

「クレアね。これからびしばしあなたを鍛えるから覚悟してね」

「あはは、できればお手柔らかに願いたいものだね」

「ふふ…じゃあ私から聞かせてもらおうかな…クレアはなぜ製造を志したの?」

「んー…あたしは手先が器用だって小さい頃から言われててね、
あたしも何か作るのは好きだった。
じゃあそれを職に生きていけたら、きっと幸せだろうなって…単純でしょ。
まあ実際はそこにたどり着くまでが厳しいのだけど、我慢した分後の喜びも大きいもんだって納得してこの道を選んだよ」

「へえ、そうなんだ」

「そういうメイはなぜプリースト…それも殴る方を?」

クレアがそう尋ねると、メイはちょっと苦笑しながら答えた。

「小さい頃、近所にとても優しいプリーストのお姉さんがいてね、よく私と遊んでくれたんだ。
そのお姉さんに憧れて、私もプリーストになりたいなって思ったの。
ただ私…魔法の素質があまりなかったみたいで、適性検査でもそう言われちゃった。
でもプリーストになるのは諦めたくなかったし、じゃあメイスの修練を積んでみようかなと」

「へえ…」

プリーストとは魔力に秀でた人が志す職業だとクレアは思い込んでいたのだが、
世の中いろんな人がいるものだと考えを改めた。

「…まあ、とりあえず明日から頑張ろうね」

「ええ」


…そして次の日から、クレアの特訓が始まった。
41前349sage :2004/07/15(木) 14:16 ID:WQwQmorw
「…もっと気合い入れて攻撃しなさいっ!」

「何そのへっぴり腰は。やる気あるの!」

「その程度の攻撃くらい避けなさい! 怠けてんじゃないわよ!!」

(ひ、ひえぇぇぇ…)

狩場でのメイは、クレアを容赦なく怒鳴り飛ばしていた。
目の前の敵よりも後ろにいるメイの方が怖いと思ってしまうほど。
怒鳴られないように必死になって武器を振るい続けるクレア。
そうして日が暮れる頃には身体も心もクタクタになって、そこでようやく狩りを切り上げる。

「お疲れ様、頑張ったわね」

「お風呂上りに筋肉痛にならないようにマッサージをしてあげるわね」

宿に戻ってきたメイは、狩りの時とは打って変わって優しくクレアを労わった。

「…あんた、ほんとに同一人物?」

とクレアに言わしめるほどの変貌だった。

「私は狩り場では妥協は許さないようにしてるの。
気を抜いててもし魔物に不覚を取ったら、悔やんでも悔やみきれないじゃない」

「なるほど…」

そしてお風呂上り、クレアは自分の布団の上にうつぶせになってメイのマッサージを受けた。

「…んん…」

メイのマッサージは手馴れたもので、疲れがたまった筋肉を的確に解きほぐしていった。

「…くぅ…」

それがあまりにも心地よくて、そのままクレアは寝息を立て始めた。

「…ふふ、本当にお疲れ様。明日もしごくから、ゆっくり休んでね…」

メイはクレアを眠りやすい格好に整えてあげ、自分もお風呂へと向かった。


そんなメイの厳しい指導のもと、クレアの冒険者としての腕は少しずつ上がっていった。
そしてブラックスミスとしての修練も少しずつ積みかさねていった。
メイは狩りで得た収入でこつこつと材料を買い集め、クレアは製造用具をそろえていく。


ふたりが組んで半月ほど立ったある日の事…この日は、酷使した身体を休めるためのお休みの日。
クレアは製造資金を稼ぐためにのんびりと露店をしていた。
メイは出掛けに「ちょっと狩りに出かけてくる」と言って出て行った。
日が暮れるまで露店に精を出したクレアは、そこそこの収入にほくほくしながら宿へと戻る。
メイも丁度戻ってきたところで、狩りで得たものをクレアが代売りしたる。

(…嘘でしょう?)

メイが稼いできた額は、ふたりが狩りで得る額やクレアが今日一日露店で頑張った額を大きく上回っていた。

(…ひとりでこんだけ稼げるのなら、あたし要らないんじゃないの…?)

わざわざ製造を依頼しなくとも、完成品を売ってる露店はたくさんある。
失敗するリスクを考えれば、狩りでお金稼いでそれを買えばいいんじゃないのかと。

(…あたし、やっぱり足引っ張ってるんだ…)

十分その自覚はしていたが、今改めて実感してショックを受けるクレア。
その落ち込み具合はメイの前でも隠せず、夕食後に部屋に戻ってメイに何事かと問い詰められた。
仕方なく、クレアは素直に思った事を伝えた。

「ふうん…まあ、確かにあなたの言う通り、普通に稼ぐだけならひとりの方がいいわね」

メイはあっさりとそれを認めた。

「…でも、初めに言ったわよね、先行投資だって」

「…あたしを育てる手間よりも、露店で完成品買った方が絶対…」

「…ああ、そっか。私が依頼にこだわってる理由が、クレアは分からないんだね」

「そう、それ」

「…武器って、狩場で己の命を預ける大切な相棒よね?
だからこそ、自分が持つ武器にはこだわり…思い入れが欲しいの。
自分で材料を集め、職人が自分だけのためにと作ってくれた武器が欲しいの。
露店に並んでる誰のためでもない武器なんて、今の私には意味がないものなのよ」

「へえ…」

「それに、武器に銘が入るのなら、友達の銘が入ってたら嬉しいじゃない」

そう言ってにっこりと微笑んだメイに、クレアはドキッとした。

(友達か…嬉しいな)

今までずっとひとりだった、常連さんは少しずつできたけど、それは深い仲じゃない。
狩りを通して心を通わせられる深い仲の友達はメイが初めてだった。

「そういう事だから、私は自分の主義に従ってあなたを鍛えてるの。
損してるとも足引っ張られてるとも思ってないから、気にしないように」

「うん…ありがと」
42前349sage :2004/07/15(木) 14:17 ID:WQwQmorw
「そういえば、今日はメイがお疲れ様だね。
たまにはあたしがマッサージしてあげよっか?」

お風呂から戻ってきたメイにクレアがそう尋ねた。
いつも全身クタクタで、メイにお返しのマッサージする前に力尽きていたため、
是非お返ししたいとクレアは思っていた。

「んー…お願いしてもいい?」

「もちろん」

クレアは喜んでメイの上に乗りかかり、いつも自分がされてるのを思い出しながらマッサージを始めた。

(うわ…メイの身体って柔らかいなあ)

このしなやかな身体のどこに狩りで見せるような力強さが隠れているのか…不思議で仕方がないクレア。
腕の太さとか自分とほとんど変わらないのに、一撃の重さは全然違うのだから。

(お肌も白くて綺麗だし、羨ましいなあ…)

自分はラフな衣装をまとっているうえ、溶鉱炉を使ったりするので焼けている。
焼けた肌が嫌いな訳ではないが、この白い肌は同性から見ても綺麗でうっとりしてしまう。

「そういえば、メイって初めからマッサージが上手だったよねえ。
凄く手馴れてた感じがしてたし。
あたしと組む前に誰かと組んでて、その人にもやってあげてたの?」

プリーストのメイなら引く手あまただろうから、きっとそうなんだろうなと思ったクレア。
しかしメイから返ってきた言葉は意外なものだった。

「…あなたの前に組んだ事があるのはひとりだけ…後はずっとひとりよ。
マッサージは…自分で覚えたようなものよ」

「え…ひとり…メイのように強いプリーストを放っておくなんて、もったいないなあ」

「…私は…強くなんてないわ」

「またまた謙遜しちゃって……ん、ごめん…」

メイがとても寂しそうな表情をしているのに気づき、慌てて謝るクレア。
メイは気にしないでと言うように手を振った。

「…ねえクレア…あなたから見れば、私は強く見えるのかもしれない。
でも…世間の冒険者から見れば…そうでもないのよ」

「……」

「…みんなみんな、プリーストに求めてるのは援護魔法だもの。
私の少ない魔力では、すぐに支えきれなくなる…」

…それはまあ…そうかもしれない、とクレアは思った。
自分と組んでる時も、ヒールの連発の後は息切れして休憩を取る事がおおかったから。
ただ、クレアはそれを自分が弱いからヒールを使わせてしまう、無理させて申し訳ないと思っていたが。

「…前組んだ人と狩りをしてそれを実感して…別れてもらった。
別にひどい事言われた訳じゃないけど…申し訳ないもの。
自分と組むより魔法の得意なプリーストさんと組んだ方がその人のためにも…って」

「…そうなんだ…」

「…人の期待に応えられないのは…つらいわ。
でも…私だって…誰かの役に…立ちたいって………すぅ…」

…今日はメイがクレアのマッサージに陥落してしまった。

「…お疲れ様…」

今までメイの事をどこか雲の上の存在のように思っていたクレア。
でも、メイにはメイの悩みがあり、その悩みは自分に通じるものがある。
誰かの足を引っ張るくらいなら自分から身を引く。
でも、自分の力が誰かの役に立つと信じたい…。
そんな似た悩みを知って、一気に親近感がわいてきた。

(あたしも、頑張るよ)

足手まといな自分が彼女の役に立てる事はたった一つ…彼女の武器を作る事。
彼女は、他ならぬ自分の武器が欲しいと言ってくれたのだから…何としても作ってあげたい。
そのためにも、さらに精進しなくてはならない。

「…あたしにはもったいないほどの相棒だよあんたは…おやすみ」

メイを眠りやすい格好に整えてあげ、クレアも寝床に入った。


…それからまた時が過ぎていき…ついにメイの武器を作るための材料が集まった。
43前349sage :2004/07/15(木) 14:18 ID:WQwQmorw
いよいよ武器を作る事になったふたりは、集中できるようにプロンテラの街から出て、静かな郊外へとやってきた。
カートの中には山のような鋼鉄と炎の力を秘めた石、それから鋭い鱗。
作るのはソードメイスと呼ばれる武器。

「あれ、確かプリーストはスタナーの方が強いんじゃなかったっけ?」

「うん、でもこっちの方が気に入ってるから」

「そっか」

製造の手順としては、材料を溶鉱炉で溶かして鋳型に流し込み、そこに属性石を埋め込む。
そして最後に金槌で細部を整えていく…この最後の作業がもっとも難しい。
ちょっとでも力加減を誤ったり叩きすぎたりすると、まだ不安定な武器はあっさり折れるのだ。

「じゃ、準備はいい?」

「うん、おっけ」

金敷きも金槌も用意した…後は自分の腕次第。

「…ブレッシング! グロリア!」

そしてメイの魔法が飛び、クレアは作業を開始した。
鋼鉄を溶かしていきながら、クレアはふと考え事を始めた。

(この武器が完成したら…メイともお別れなのかな…)

メイは自分に武器を作ってもらうためにペアを組んだ。
その目的が達成すれば、もう足手まといでしかない自分は必要なくなる…。

(…それは…寂しいな…)

ずっとひとりだったなら、寂しいとは思わなかっただろう。
しかしこれだけの期間メイと組んで…厳しかったけど、でも楽しかった。
誰かと共に過ごす事がこれほど心地よいものだったとは思わなかった。
このふれあいに慣れてしまった今、またひとりになるのは…。
そんな微妙な思いにとらわれていたクレアは、今一つ製造に集中できなかった。

「あ…」

そしてついに最後の仕上げのところで加減を間違えてしまった。
砕けてしまった材料の残骸を見て、クレアはガクッと肩を落とした。

「あ、あなたは頑張ったわ。材料はまた頑張って集めるから、次こそよろしくね」

クレアの落ち込み方が半端じゃなかったので、メイは慌てて慰めの言葉をかけた。

「…う…うぅ…ごめん…ご…めん…」

しかしそんなメイの言葉も今のクレアには効果がなく、ぽろぽろと涙を流し始めた。

「いいのいいの。製造なんてほとんど時の運なんだから、今回は運がなかったのよ。
あなたは何も悪くないって」

「…ち…違うの…あたしは…あたしは…くっ…ちくしょう!」

ドカッ!

クレアは己の利き腕である右手で思いっきり地面を殴りつけた。

「…ク、クレア!? やめなさい!」

「あたしなんて! あたしなんて!!」

ドカッ! ドカッ! ドカッ…

メイの制止も聞かず、クレアは右手を何度も何度も叩きつけた。
衝撃で皮は裂けて血が飛び散り、骨まで見えるほどの怪我を負ってもまだやめようとしない。
やむなくメイはクレアに飛びつき、強引に地面に組み伏せた。

「いい加減にしなさい! あなたの手は大切な商売道具でしょ!
それを粗末に扱うなんて、武器職人としての自覚が足りないわ!」

メイは怪我を負った右手にヒールをかけ、何とか元通りに回復させた。

「…もう…あたしに、武器を作る資格なんてない…」

「…ちょっとお、一回失敗しただけでどうしてそこまで落ち込むのかなあ。
今でこそ名の知れた凄腕の職人さんだって、たくさんの失敗を乗り越えてきたはずよ。
だから悔しいなら、それをバネに次頑張ればいいじゃない」

「…もう、次はないから…」

「いいえ、私は次もあなたに頼むわよ。私はあなたの武器が欲しいの」

クレアの潤んだ瞳をじっと見つめ、何とか自分の気持ちを伝えようとするメイ。
しかしクレアは、その眼差しに悲しそうに俯いてしまった。

「…もうメイの武器は打てないよ…だってあたし…メイの信頼を裏切った…」

「…どういう意味?」

「…あたし…全力で作業しなかった…ううん、わざと失敗した…」

「……理由を言いなさい。その理由によってはあなたでも赦さない」

「…寂しくなったんだ…これが完成したら、メイともお別れなんだって思ったら…集中できなかった。
これに失敗したら、もうしばらく一緒にいられるかも…そんな悪魔の囁きに、あたしはのってしまった…うぅ…」

「……」

「でも…馬鹿だねあたし…友達の信頼を裏切ってでも一緒にいようだなんて。
ちゃんと全力を出して、成功失敗にかかわらずちゃんと気持ちを伝えれば、
こんな惨めな思いせずにすんだのに…」

「…そう…」

クレアの懺悔を聞いたメイは、怒りと喜びが混ざり合った不思議な感覚にとらわれていた。
自分の信頼を裏切った事は赦せないと思う。
でも…その理由が、一緒にいたかったからと言われて…嬉しくなったのだ。
一緒にいたい…その気持ちはメイも同じだった。
今までひとりでいたのも、実は臆病の表れのようなもの。
自分より他の人と組んだ方がその人のためなるから身を引くと言えば聞こえはいいが、
結局のところ役立たずと言われるのが怖かったのだ。
そして自分から一緒にいたいと相手に告げて、それを拒絶されたら…悲しいから。
しかし、クレアの気持ちを先に聞いた今、メイも自分の気持ちをしっかりと伝えようと思えた。

「クレア…ありがとう」

「…なんでお礼なんて言うのよ…責めてよ…メイの信頼を裏切ったあたしを罵ってよ」

「…クレアがそれを望むなら罵ってあげてもいいけどね。
でもまあその前に…クレア、あなたは償いをするつもりある?
材料費はね、はっきり言ってどうでもいいの。
私の信頼を裏切った事に対する償いをするつもりはある?」

「…償い…こんなあたしに、いったい何ができるの? …償う事ができるの?
…どうすれば、あなたに赦してもらえるの?
もし赦してもらえるなら…あたし、何だってするよ…」

涙で濡れた瞳ですがるように見つめるクレア。

(うっ…何だろうこの気持ち…凄くドキドキしてる…)

普段勝気なクレアのそのしおらしい姿に、胸が締め付けられるような思いがしたメイ。
傷ついたクレアをあたたかく包み込んであげたい。
そして自分のものにしてしまいたい…そんな気持ちがふつふつと沸いてきた。

「…本当に、何でもするの?」

「…うん…」

「じゃあ…これからも私と一緒にいなさい。
私が冒険者稼業をやめる日まで…ずっと…」

「…え…え?」

言われた事が理解できず、目をぱちぱちとさせるクレア。
言ったメイの方も恥ずかしかったのか少し顔を赤くしているが、
それでも優しく微笑んでクレアの返事を待っていた。

「え、えっと…それって…あたしを相棒に…って事だよね…本気?」

「ええ本気よ。この場面で冗談言ってどうするのよ」

「…で、でもあたし、足手まといだよ?
戦いではもちろんの事、武器製造だってこうしてヘマやっちゃう馬鹿者だよ?」

「…今私が聞きたいのは、イエスかノーか。
それ以外のグダグダなんて聞きたくない。
…でも、嫌なら嫌って言ってもいいのよ。
弱みに付け込んでいい返事なんてもらいたくないし」

「…本当に、あたしで…いいの?」

「…うん。あなたと旅をするのは楽しかった。
いろいろ怒鳴ったりしたけど、あなたが成長するのを見ているのが楽しかった。
頑張ってるあなたを見てるのが楽しかった。
そして、あなたの役に立てるのが凄く嬉しかった…。
だからこれからも、あなたをそばで見ていたいの…」

「……あり…がと…ぐす…ありがと…うえっ…」

クレアは感極まってメイに抱きつき、また涙を流し始めた。
足手まといの自分を、信頼を裏切った自分を、メイは優しく包み込んでくれたのだ。
こんな自分でいいのなら、もうどこまででもついていきたいと。

(…やっぱりメイは女神さまだった…)

微笑んでるメイはとても綺麗で、初めてメイに出会った時抱いた感想はやはり間違いではなかったと、クレアは改めて思った。

ドクン…ドクン…

相手の鼓動が伝わるほど密着している今のこの状況。
気持ちが通じ合った今のふたりが、相手をもっと感じたいと思うのにそう時間はいらなかった。

「…いいかな?」

上になってるメイが、両手でクレアの頬を優しく包み込みながら問いかけた。

「…うん…でも…人…来ないかな?」

「…人が来ない静かなところだから、ここで武器を作る事にしたんだし、きっと大丈夫…」

「…うん」

クレアが頷いて目を閉じ…ふたりは口付けを交わした。
44前349sage :2004/07/15(木) 14:20 ID:WQwQmorw
瑞々しい唇の感触にふたりは酔いしれた。
唇で相手のぬくもりを感じる今の状況が、理性を甘くとろけさせていく。
先にそれが限界に来たのはメイの方だった。

(…困ったな…もっともっと、クレアが欲しい…)

唇を合わせるだけのキスでも十分心は満たされたが、これ以上の事をやったらもっと満足できるはず。
そんな欲深い自分を少しだけ神に懺悔しながら、でももう止まれない事を悟った。

(…女と女だからこそ、一度相手が欲しいと思ったら歯止めが利かないものかも…)

異性ではなく同性に欲情する…それが普通ではない事を承知の上。
でも相手がそれを受け入れてくれるのならば…この心に、正直に生きてもいいんじゃないか。
相手がそれで喜んでくれるならば…。
プリーストの道を志した時に叩き込まれた数々の教えと、そう心の中で折り合いをつけたメイ。
さっそく己の心を満たすため、メイはクレアの口内へ舌を差し込んだ。

「んむっ!?」

クレアはいきなりのメイの進入にびっくりして目を開ける。
しかし、切なそうな表情で自分を求めてくるメイの姿に、緊張がゆっくりと解けていった。

「…んん…」

舌のざらっとした感触と唾液の味の甘さに、クレアは頭がぼうっとしていく。
舌と舌がからまりあい、唾液が混ざりあい、くちゅくちゅとした音が頭に響いてくる。
それがメイの興奮を高め、クレアの陶酔を深めていった。
息苦しくなってメイが顔を離すと、粘り気を帯びた糸がふたりを繋いだ。

「はぁ…クレア…あなたが欲しい…もっともっとあなたを感じたいの…」

「うん…感じて…メイの好きにして…」

「…じゃあ…いくね…」

メイはクレアの首に巻いてある赤いスカーフを抜き取り、首筋に顔をうずめた。

「ん…ううん…」

くすぐったいようなぞくぞくするような不思議な感覚に、クレアは鼻にかかった声を漏らす。
その反応に気をよくしたメイは、何度も首筋に舌をはわせ、ついでに耳もチロチロとなめる。

「は…はあん…」

耳の後ろをメイがなめた時、クレアは声を抑えきれず喘ぎ声を漏らした。

「耳…弱いんだ」

「そ、そんな事知らないよ…こんな事初めてするのに…」

「…奇遇ね、私も初めてよ…。
だから聞きかじった知識しかないけど、あなたが感じてくれると嬉しいな」

「…うん…気持ちよかった…と思う」

「よかった…もっと気持ちよくなってね」

メイはクレアの胸元の、服の結び目をスルッと解いた。
服の構成上どうしてもブラを着けられないので、すぐにたわわに実った胸が露になる。

「…やっぱりノーブラなんだね…それなのに型崩れしないのって反則じゃない?」

ふにふにとクレアの胸を揉みながら、メイがどこか拗ねたような表情でそう呟いた。

「…んっ…そんな事…あっ、言われたってぇ…」

「ふふ、ここをマッサージするのって私も気持ちいいなあ。
少し力入れて揉むと凄い手ごたえが返ってくるわ」

「いやぁ…変な事言わないでよ」

「…それに、先端がふるふると揺れてね…私を誘ってるの。
早くここにもって言うように大きくなっていってるの…ちゃんと感じてくれてるんだねクレア」

そのツンとかたくなった先端に、メイがそっとキスをする。

「…あんっ」

初めて感じた衝撃にクレアの身体が大きく跳ねる。
メイの舌が触れたそこがじんじんと疼き、せつない甘さを身体中に走らせる。

「…ひっ…あっ、あっ、あん…ああん…」

メイは胸の先端のみならず胸中にキスの雨を降らせた。
メイが舌でなぶり、転がし、そして吸い上げるごとに、クレアの喘ぎ声が高くなっていく。
メイが顔を離すと、クレアの胸にはたくさんの赤い痣ができていた。

「…ふふ、何かこれいいな…私のものにしたって感じ」

「も、ものって…」

「ああ、誤解しないでね。言葉のあやで別に物扱いしたい訳じゃないの。
やっと手に入れた大切な相棒だもの。私のものなのよって印つけたくなるじゃない」

「…嬉しい…」

「だから…あなたも、私に印をつけてくれると…嬉しいな」

メイはゆっくりと聖衣とブラをはだけさせて、クレアの目の前に自分の胸をもっていった。
メイの胸もクレアには劣るものの決して小さくなく、綺麗な曲線を描いていた。

「……」

初めてまじまじと見る他人の胸に、クレアの胸の高鳴りは増すばかりだった。
透き通るような白い肌、桜色の先端。それが今、目の前にある
その汚れを知らない肌が、自分に印をつけられる事を望んでいるのだ。

「…あたし、ずっとメイのそばにいるから…メイも、あたしを見捨ててどっかに行かないでね。
メイは立派なプリーストだから、どうしても他の人のとこに行ってしまう気がして、怖いの…。
あたしのような足手まといと組んでくれるのは、メイしかいないの…」

「…私が相棒に求めるのは強さじゃない、人柄よ。
私はね、あなたの心が欲しいの…だから心配しないで。
…さあ、私にもして…あなたの気持ち、刻み付けて」

「…うん…」

クレアは恐る恐るメイの胸にキスをした。

「ん…もっと…もっと強く」

「ん…ちゅっ…ちゅっ…」

「そう…そう…んくっ、気持ちいいよ…嬉しいよクレア…はぁん」

もう片方もしてと言うようにメイが身体を動かすと、クレアもすぐにそちらにキスをする。
何度も何度も、自分の思いを刻み付ける。
そうして、メイの白い肌にもくっきりと赤い痣が残った。
45前349sage :2004/07/15(木) 14:20 ID:WQwQmorw
「はぁ…はぁ…クレア…そろそろ、次に進むね…」

「次って……って、えっ…あっ…」

己のホットパンツに手をかけられたクレアは、反射的にメイの腕を掴んだ。

「ちょ、ちょっと待って。まだ心の準備が…」

「…じゃ、待ってるから準備して…」

「…うぅ…」

切なそうに自分を見つめながらそれでも待ってくれるメイに、クレアは困ってしまった。
自分自身ですらあまり触れた事がないここを他人の前に晒すのだからそれも無理はない。

(…恥ずかしい…でも、メイがしたいのなら…)

それが相棒の望みなのだから、受け入れてあげないと…。
クレアはそう心の中で言い訳をして、何度も深呼吸をして…掴んでいた手を離した。

「…いいよ…」

「クレア…ありがと…大好き」

メイは静かにベルトを外し、パンツをずらす。
水色のショーツにつつまれたそこにはすでに薄っすらと染みができ、女の匂いを漂わせていた。

「…よかった。ちゃんと濡れてくれたんだ…ほんとに気持ちよかったんだね」

「…嘘ついてどうするのよ」

「だって…こんな事するの初めてだから、上手にできなくてくすぐったいだけかもしれないって。
私を気遣って気持ちいいって言ってくれてたのかなって思っちゃって…」

「…大丈夫…メイはちゃんとできてるよ…」

「ありがと…ぐしょぐしょになる前に脱がせてしまうね…いい?」

「うん…」

頷いたクレアが腰を浮かせて協力してくれたので、メイはショーツも一気に足から抜き取った。

「「あぁ…」」

メイはうっとりとため息を漏らし、クレアは羞恥からのため息を漏らした。
クレアのぴっちりと閉じた秘唇からは、すでに愛液がにじみ出ていた。

「…綺麗…」

「…ありがと…あ、あん…」

メイがそっと秘唇に触れると、それを喜んでいるように愛液があふれ出す。
すぐに粘り気のある愛液が指にからまり、くちゅくちゅと音が立つ。

(クレア…凄い…どんどん濡れて…もっと感じて…)

知識として少しだけある、一番感じるところを…敏感なだけにそっと。
濡れた愛液をまぶすようにそっと触れた。

「ああっ…そ、そこ…ううんっ…」

優しいメイの指にクレアは身体を震わせてながら、生み出される快感に必死に耐えた。

「あっ、はっ、ああっ、はぁんっ!」

秘唇と突起への愛撫にクレアが喘ぎ声を上げるたびに…メイの方も秘唇が疼き始めた。
クレアが鳴くごとに、じわじわ…と痺れる甘さが走るのだ。
メイはクレアへの愛撫をいったんやめ、己のそこに指をもっていった。

(…んっ…うわ…ぐしょぐしょになってる…)

ショーツがすでに役を果たさないくらい、自分も愛液を溢れさせているのが指に伝わってくる。
己の指が触れた瞬間、ぴりっとした電流がメイの身体を駆け巡った。

(…私も…クレアに触れてもらいたいな…)

自分のここを晒すのは恥ずかしいけれど、クレアは自分のために我慢してくれた。
そして自分の拙い愛撫に感じてくれた…だから自分もそうなりたい。
大好きな人にここを愛されたら、どれだけ心が満たされるだろうか。
きっと今までにない心の充足を得られるに違いない。
そう考えたメイは、はだけていた聖衣を完全に脱ぎ捨て、濡れてしまったショーツも脱ぎ捨てた。
それから、少し首をひねって考えた後…クレアの顔の前に己のそこが来るようにまたがった。
…俗に言うシックスナインの体勢である。

「メ…メイ?」

「クレア…私にもして欲しい…あなたに愛されたい…。
私も…もっともっと、あなたを愛するから」

「…うん…分かった…一緒にしようね…」

クレアがそっとメイの濡れた秘唇に触れ、己がされた事をメイにしてあげた。
指にからまる愛液を突起に塗りつけ、秘唇をなぞるように愛撫する。
感じて溢れてきた愛液が、ぽたりとクレアの顔に垂れてきた。
それをぺろりとなめ取ったクレアは、その不思議な味に酔いしれた。

(…もっと欲しい)

クレアはメイのお尻を掴んで顔の方に引き寄せ、秘唇に舌を伸ばした。

「はぁぁんっ!?」

舌による愛撫のあまりの気持ちよさに、メイが大きく身体を振るわせた。

「ご、ごめん…」

「…はぁ…ううん、気持ちよかったの…。
私も同じ事するから、一緒に気持ちよくなろうね…」

メイもクレアの秘唇に顔をうずめ、なぞるように愛液をなめ取り始めた。

「あぁぁっ…す…ご…」

クレアもその衝撃にびくんと身体を震わせながら、それでも何とかメイのそこに舌を伸ばす。

「んっ…んふっ…」

「んむっ…んんん…ちゅ…」

ふたりは一心不乱に相手のそこに舌をはわせ、溢れ出る愛液をなめ取る。
そうしないと相手がもたらす快感に流されて、何もできなくなるから…貪るようにしゃぶりついた。
そして大好きな相棒にもっと気持ちよくなってもらいたいと、
閉じた秘唇を指で開いて舌を差し込んだり、指で突起も同時に愛撫した。

「あっ…ああっ…何か、もうげん…かい…」

「あ…あたしも…頭の中…真っ白に…」

「クレア…んはっ…好き…大好きっ!」

「あたしもっ…んむっ…大好きっ!」

「「…あああっ!!」」

そうしてふたりは同時に身体を大きく震わせて絶頂に達した。

…少しして、メイはふらふらとクレアの上から身体を離し、隣に寄り添うように寝転んだ。

「…気持ちよかったよクレア…」

「…あたしもだよメイ…」

繋いだ手をキュッと握りしめ、愛しあった余韻にひたるふたり。

「また…明日から、一緒に頑張ろうね」

「…うん…次こそは成功させてみせるよ…」

「うん…でも、私…武器よりも大切なもの、手に入れられたから…満足よ…」

「…ありがとう…」
46前349sage :2004/07/15(木) 14:22 ID:WQwQmorw

 

そうしてまた、ふたりで材料を集める日々が過ぎていき…再び材料が集まった。

…もうクレアには何の迷いはなかった。
メイはこれからもずっとそばにいてくれるのだから…。

(神さま…あたし、あんまりちゃんと祈った事ないけど、これからはきちんとお祈りするから。
だからどうかあたしの大切な…大好きな相棒のためにも、あたしに加護を…)

かっと目を見開いたクレアは、全神経を集中させて金槌を振るった。

カンカンカン…カンカン…カン…カーン!

…最後の一振りを終えても…ついに武器は砕けなかった。

「で…できた…できたよメイ!」

「…クレア!」

クレアがメイに飛びつき、メイはしっかりとクレアを受け止めた。

「これであたし、ようやく胸張ってあなたの相棒だって言えるよ!」

「うん、うん…クレアは頑張ったわ。
ありがとう、ありがとう…私のために、ありがとう…。
さあ、早く私たちの思いの結晶であるこの武器に、あなたの銘を刻んであげて…」

「分かった」


…普通武器には製作者の名前のみ刻むものだが…この武器には、こんな銘が刻まれていたと言う。


「クレアより愛を込めて…」


おしまい
47前349sage :2004/07/15(木) 14:25 ID:WQwQmorw
_| ̄|○<ホントナガスギ…ショウジキスマンカッタ

燃えつきたので、しばらく充電する事にします。
48名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/15(木) 15:23 ID:/JzyYnrY
>>37-47前349さん
GJ!!!激しくGJです!!!
製造BSと殴りプリ、PTに不向きといわれる二人の気持ちが、
もう、たまんなく萌えです。
Hシーンも優しく甘く、愛に満ちていて良いですね〜。

気になったところといえば、CRやMBはスキル名を叫ばないのに、
ブレスとグロリアだけは普通にセリフになっていたところ。
こういうシリアス(?)な話には、スキル名をセリフにするのは似合わない
んじゃないかな〜と思うもので。個人的に、ですけどね。
コメディタッチのものならわかりやすくて良いんですけどね〜。

次回作にも、期待しております。
49名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/15(木) 18:33 ID:0BPlhz2I
なんかイキナリスレ伸びてると思ったら大作キター!!
前349氏、激しくGJ!!
二人の心が近づいていく過程がきちんと描かれているからこそ、愛も感じられるんでしょうね。


まあ激しくえちぃのもそれはそれで!!(死)
50名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/15(木) 22:27 ID:RHi24UU.
>>37−47
感動しました〜
読んでいて少し涙目に;
感性が似てるというか・・・次回作にも期待しています。
ごちそうさま
51アサシン好きsage :2004/07/18(日) 16:25 ID:k/LTL86A
「最近なぁ、枝テロが多くねぇか?」

「カネが余ってやることのねぇ道楽の趣味だろ」

「それが違うんだよ、どうにも日に日にモンスターの量が増えてる」

「はぁ?増えてる?」

「明らかにな、これが先日のテロがあったSSだ」

無造作に写真を受け取る

「どれどれ…うわぁー、悲惨だなこりゃ半端な量じゃねぇじゃん」

「そうだろう?これ程の枝、数十Mどころじゃない」

「しかも毎日か、さすがに道楽の域は超えてるな」

写真をクシャクシャに丸め、ゴミ箱に飛ばす

「だがな、オレらも手をこまねいてるだけじゃない」

「ほぉ、どういうことだ?」

「一連のテロに共通の点がある」

「例えば?」

「まず、犯人が全く特定出来ないことだ。これだけ連続のテロだ、必ず名前くらいは掴めるんだが一切の証拠がない」

「そして二つめ、まったく未知のモンスターがいる」

「未知…?」

咥えたタバコを中指で飛ばすとカラダを乗り出し聞き入る

「これがそのSSだ」

「どれ…」

大量のモンスターの中に少しだけ写る影

「なんだコレ…こんな女のモンスター知らねぇぞ」

「そうだ、どうにもコイツが怪しくてしかたない」

「じゃあ犯人はコイツか?」

「いや、オレはアルケミストだと思う」

「はぁ?アルケミストォ?」

「…元々ファーマシーが使えるアルケミストがモンスター召還が出来ないことはない」

「ポーションとモンスターじゃ勝手が違うんじゃねぇ?」

「もちろん普通ならな、だがこんな話しを聞いたことはないか?」

「なんだよ…」

「ホムンクルス」

「お、お前…」

「オレが思うにこれはホムンクルスじゃないかと思うんだ」

「ホムンクルスかよ…それこそありえないだろ」

再びタバコに火をつけ煙を吐き出す

「そうでもない、このご時世材料はどこでも手に入る。後は技術さえあれば問題ではないだろう」

「そんなマゾケミストいねぇよ」

「わからんぞ、とにかくこの件はお前に任せたいと思う」

「オレかよ!プリーストなら世のため人のため解決してみろ」

「人に奉仕はするが敵を倒すことは出来ない、それとも支援のオレに未知のモンスターをヤれと?」(csm:0y80b

「だからってアサシンに頼むか?」

「もちろん、任務失敗が今まで無いお前だからだ」

「…しゃあねぇな。この話しはまだ後日にな」

「あぁ、よろしく頼む」

テーブルに代金を置くと早々と去る

イスにかけておいたスウィートジェントルを深く被り店を出る(csm:4n0e80o0e2

ルーンミッドガッツの首都プロンテラ

大層な城壁に大人数の兵士

まさに鉄壁の守りといったところだが…中身は脆いもんだ

正体不明のテロに怯えきってやがる

そのせいか露天が少ないようだ、まいるな任務用に道具を用意しようと思ったんだが…

などと思っていると一人のアルケミストが目についた

頭に装飾花をつけて何をするでもなく、ぺたんとその場に座っている(csf:br026090k103

首都がこんな有様なのに危機感のないヤツだ

と…何気にそいつの露天に目をやった

(ポーション製造承ります…か)

丁度いい、露天がない上に製造とくれば白ハーブも半分で済む

(1つ頼むか…)

相変わらず魂半分抜けてんじゃねぇか?と思うアルケミストの前にプリーストの様に膝をついて座る

「ねぇちゃん、ポーションの製造頼めるか?」

「…ぼーっ」

「…おい、ねぇちゃん客だ客、起きろ」

「…ほけーっ」

「………」

ほっぺたをつねり力強く引く

「ふぇ!?いひゃい!いひゃい!!」

「何語だ?ちゃんと人語喋るんだ」

指を離すとゴムのようにパチーンと顔に当たる

「あいたたた…なによぉアンタ」

「ポーションの製造って言ってんだろが、製造」

「あ、あらやだ、お客さん?」

「お客さん」

「もう、それならそうと声かけてくれたらいいじゃない…」

「どあほが、ちゃんと掛けただろうがボーッとしてる方が悪い」

「や、やだ見てたの…?」

「あほかお前は、早くしてくれ」

「あ、あほ!?……この天才ケミ様のアタシによく言ったわね…」

「あほあほ、どあほ」

「ひどいぃぃ〜…」

いきなりうずくまり泣き出したアホケミスト

「ちょっ!泣くこたぁねぇだろうに、ほら悪かったから顔あげろ」

「ふんっ!」

ずむっ!

「がっ…!」

アホケミのアックスが見事にオレの股間にみね打ちする

「くぁwせdrftgyふじこlp;@!!」

ワケの分からない言葉を吐いて道端で悶絶するオレ

「あっはははは!鈍感ねぇアンタ、それでもアサシンー?」

「ひっひっふー!ひっひっふー!」

思わずラマーズ法を取る、この痛みオトコにしかわかるまい

まるでエンゼラスが響くようだ

「いいこと?このケミ子様に二度とアホなんて言わないことね」

「あぁが…あがが」

「ちょっと何語〜?ちゃんと人語話してよね」

(このサノバビッチ!はったおす!!)

(……キンタマの痛みが癒えてから)

「まぁ一応は客だしね、しょうがないからファーマシーしてあげるわ」

「そ…そりゃどーも…」

青ざめた顔で注文の紙を渡す

「何々、白ポーション120個、青ポーション30個」

「多いわね、そんなに持てるの?アンタ」

「STR90舐めんな、それより早いトコ頼むぞ」

「ふーん、BOSS狩りでもするの?なんでもいいけどね」

スッと立つとファーマシーの準備を始めるアホケミ

「じゃあ行くわよ?」

「おう、頼む」

「ファーマシー!!」

パリンっ!!

「…あら?」

「…………」

「も、も一回ね?」

「ファーマシー!!」

パリンっ!!

「おい…」

「う、うるさいわね!たまたまよ!」

「ファーマシーっ!!」

パリンっ!!

「…ま、まさかお前…」

「う……」

「戦闘アルケミか…?」

「う…うん…」

爆笑

「あーはっはっはっは!!天才ケミストォ!?おいおいおい、そりゃあアンタ戦闘でか!?」

関をきったかのように笑いが止まらない

「よく言ったもんだぜオイ、ホントのアホケミだなお前」

「な、なによ!ちょっとファーマシーが苦手なだけじゃない!」

「苦手にもほどがあるだろうが、逆百発百中じゃねぇか」

「う…」

「まったく…なんでこんなサギまがいな…」

「違うわよ!そんな…人を騙すつもりじゃ…」

「じゃあなんで?」

「…強くなるためよ」

「はぁ?強くなるため?」

「そうよ!アンタ達がアルケミストを散々いじめるからじゃない!」

「ちょっ、ちょっと待てよアルケミはそんなに差別職じゃねぇだろ?」

「戦闘ケミならどうなのよ…」

「あ…たしかにスゲェ微妙」
52アサシン好きsage :2004/07/18(日) 16:25 ID:k/LTL86A
「皆そう言うじゃない!ちゃんと強いのよアルケミスト!」

「でもお前、戦闘スミスとか鬼だぞ?あいつらのメマーがどれくらいかわかるだろ?」

「知ってるわよ…でもアタシはこの職が好きなの、なおさら他職に認めて欲しいじゃない…」

「ふーん、だから装備整えのためにポーション製造でも?」

「う、うん…」

「軽率」

「うっさいわね!」

「その気になればいくらでも強くなれるさ、大体なんで他職と比べるんだよ」

「なんでって…」

「オレ達には役割があると思わんか?騎士には騎士のハンターにはハンターの」

「そりゃあ…そうだけど、アンタ悔しくないの?」

「悔しいさ、どれだけ他の職がうらやましいか…」

「じゃあなんでよアサシンにならなきゃ良かったじゃない」

「オレもお前と同じでアサシンが好きなんだよ、弱いからいいんだ」

「アンタおかしいわよ、絶対…」

「そうか?弱いほうがその気が出るだろう?」

「ハンターや騎士が嫌いなわけじゃないが、あれ程恵まれたスキルがあったら面白くないと思わんか?」

「思わん」

「お…思わんか」

「うんっ、思わん!」

何故か満面の笑顔のアホケミ

「な、何でご機嫌なんだよ」

「だってアタシと似た境遇なんだもんアンタ、親近感覚えちゃう」

「そうか?」

「そうよ、それにアタシの話しこれだけ聞いてくれたの…アンタがはじめてだし」

「そうかぁ…いろいろ辛かったんだなぁ」

「うん…」

ヒュッ!!

(ッ!?)

不意に向けられた殺気を察知し斬撃をかわす

(間に合うか!?)

「きゃああああっ!!」

手を引っ張り敵の攻撃かアルケミストを守る

「つっ…痛ぁい…」

少々の傷を受けたようだが、致命傷には程遠い…良かった…

「かすり傷だろ、気にするな」

トリプルクリティカルジュルを構えると敵と対峙する

(こ…コイツ、あのSSの…)

形が多少変わってるが間違いない、恐らくテロの犯人だろう

全身の肌が白く人間の女のような格好だ

手の一部が刃に変形している、こんなモンスターみたことがない…

(ダメだな…敵の情報もしらずに戦うのは得策じゃない)

(ここは一旦引くか…)

「おい、引くぞ」

「ひ、引くって…ちょっ!」

アルケミストのバッグから蝶の羽を取り出し握りつぶす

「あばよ化け物、またな」

…………………………

「…なんでお前までオレの部屋にいるんだよ」

「何よ、悪い?」

「悪かねぇけど…お前オトコの部屋だぞ?」

「なによ?したいの?」

「ばっ、どあほか!」

「そう言ってるようなもんでしょうがー、いいわよアタシあんたのコト好きになっちゃったし」

「い、いきなりぶっちゃけたな…」

こっちが恥ずかしくなり背を向ける

「それともアタシじゃ…ダメ?」

背中に抱きつき問われる

「い、いや…オレは、全然OKだけど…」

すると不意にベッドに押し倒される

「うおっ、な、なにしやが――」

「あ、あたし…もっとアンタの事…知りたいから…」

「お…オレ…オレもお前のこと知りた――」

ドォォォォン!!!

「っ!?」

「きゃっ!」

ベッドから跳ね上がり窓から首都を眺める

「ロードオブヴァーミリオン…そうとうヤバイみたいだな…」

「…行くの?」

「そりゃ行くさ、依頼もされてるしな」

「待ってよ!まだアタシ何も知らない!アンタのコト!名前も!全部!」

「そうだよな…な〜んも教えてないよな」

「だから…だから…」

アルケミストを引き寄せ唇を交わす

「ん…んん…ぷぁっ…」

「帰ってきたらの楽しみにしとけアホケミ」

「う、うるさいわね…バカ…」

「じゃあ行くわ、すぐ帰ってくらぁ」

「ちょっと待って」

「なんだ?」

「今日あたしの誕生日なの、気の効いたプレゼントお願いね」

「…わかったよアホケミ」

「うるさいわね…待ってるからね、ずっと…アンタのこと」

「……おう」

窓から飛び降り大魔法を落ちた場所に向かう

(負けるものか、さっさと終わらせて帰るんだ…アイツのところに)

ジュルを硬く握り締めひたすら走った

……………………………………

いっちゃった…

あのバカアサシン…ほんとにいっちゃった…

でも帰ってくるわよね…きっと

「っあ!!…痛っぅ!!」

(な…なにコレ…傷が…)

(こ…コレって…や、やだ…あのモンスターとの…)

(い、いや…まさか…アタシが…あのモンスターの…!?)

ブシュッ…

「え…?」

不意に腕から血が噴き出し激痛が走る

「うぅあ!…あぁああぐ」

(そう…あの人が戦ってるから…アタシのカラダに…)

次々とカラダが切り裂かれていく、そのたびベッドが血に染みアタシの顔が歪む

「うぅううぅ…うあぁぁああっ!」

(痛い…痛いじゃない…バカアサシン…)

(でも…アタシとの約束…守るためにこんなに必死に…)

(バカねぇ…あいつ…でも…このジュルのキズも…アイツの愛なのかな…?)

瞬間、胸に大きな衝撃が走る

(あっ…終わった…のね……アイ…ツ勝った…のかしら…)

意識が遠くなるのがはっきりわかる、あたしは死ぬんだろうな

でも…あいつと抱き合った少しの時間…

そう思ったら…死ぬことなんて…怖くない…アイツとの時間を思っていれば…

「もう…一度…会…いた…か…っ………」

「………………………」

………………………………………………

「おい、見ろよたしかにコイツだろ?」

倒したモンスターをプリーストのアイツに見せる

「たしかに…細かいところでも確認はとれた、さすがだなやはり」

「バカ言え、結構苦戦したんだぜ」

「いや、やっぱりお前はすごいよ普通のアサシンじゃあない」

「じゃあオレはそろそろ消えさせてもらうわ」

「どうした?報酬はいらんのか?」

「悪いけど彼女待たせてんだ、後でいいさ」

「そうだ、ならコレでももっていけ」

プリーストが投げた物を受け取る

「sブローチじゃねぇか、いいのか?こんな高けぇもの」

「この件にくらべれば些細なことだ、さっさと行ってやれ」

「そうか…悪いな」

プロンテラの人ごみをかき分けオレの家を目指す

(ラァッキー、いいプレゼントになるぜこりゃ)

(あいつ戦闘ケミだからなこれは持ってて損ねぇだろ〜)

アイツの喜びようを想像すると思わず笑ってしまう

(いかんいかん、さっさと渡さなきゃな)

南十字路を抜け裏路地を曲がり自宅に着く

(楽しみで仕方ねぇな〜、アイツの顔が目に浮かぶぜ)

(おっと気づかれちゃいけねぇからな、あくまでポーカーフェイスだ。オレ)

胸に期待を膨らませ自宅に帰った

「ありゃ?降りて来ねぇな」

(散々待つとか言いながら、まったく…)

(いや、アホだから寝たのかもしれんな、一発ビビらせてやるか)

二階に忍び足で上がり部屋の扉を開けた……
53アサシン好きsage :2004/07/18(日) 16:28 ID:k/LTL86A
スゲェ久しぶりに書かせてもらったよ前々スレ(?)くらいで
痴女アコとアサシン書いたヤツですわヽ(´ー`)ノ
今回もエロじゃない上になんか暗いけど呼んでやってくだされ
次こそは必要とあらばエロ…にしてみるか
54アサシン好きsage :2004/07/18(日) 16:30 ID:k/LTL86A
うぐぁ、ここじゃねぇー!ホントすまん書き込むスレを間違った_| ̄|○
スルーしてくれ…・゜(ノД`)゚・。
55名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/18(日) 16:41 ID:ViXfj9Zs
ヾ(・・ )なでなで

でもお話、よかったですよ☆
次は間違えないようにね〜
56名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/18(日) 16:45 ID:ViXfj9Zs
Hな文章ってどうやったらかけるのかな・・・
試しに(?)書いたのはこれなんだけど・・・

ふぁくぅ・・・薬のせいかな・・・あそこが・・胸が熱い・・・
内側からも熱くて・・・ふぁぅ・・・思考が・・・飛んじゃう・・・
「んふぅ・・・」
「あっ、また鎖揺らして、あんまり抵抗すると跡が残りますよ〜」
リミィは笑いながらそういいました。
でもリリィがさっきまで脱出しようと揺らしてたのに対して
今は足を・・腰を中心に揺らしていた・・・

「ふぁぅ・・・」
「んっ?どうしたの?」
「ふぉ・・ふぉふぇふぁい・・・ふぉう・・・ふるひれ・・・」
リリィの目からはもう反抗する光がなくなり、涙目になっていた・・
「ん〜何言ってるのか全然わかりませんね〜」
リミィはにやにやしながらそういいました
「ふぁぅ・・・」
じゃらじゃら・・・じれったそうに足が・・腰が動くリリィ
「あぁ、もう、だめだってば」
リミィは椅子から立ち上がって近くに来て
「跡が残るでしょ、お仕置き☆」
ぴんっ!っと乳首を指ではじいた
「ふぁぅ!!」

どうすればもっとHに、後、続きがかけるようになるかな・・・

えっ?どこかでみた事ある名前?気のせい気のせい・・・
(いないと思うけど待ってる人いたらごめんなさい・・
57名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/18(日) 17:16 ID:BuiNGvTs
>>54
どんまーい。
ここは一つ、♀×♀なのも(鯖キャン)
58名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/19(月) 00:23 ID:ShLpg4Uo
131さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
と思ったらさわりだけですか・・・

あんまり催促しちゃいけないだろうけど、いつまでも待ってますよ〜
59名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/19(月) 02:47 ID:kqu9W5U2
>>56
「〜ました」と「〜た」が混在している(俺的には「〜た」に統一がいいと思う。)
状況描写をしっかりとした方がいいと思う。鎖での拘束の仕方とか。

エロ以前に小説として文章が完成していないと思う。

……と一読者としての感想を述べさせてもらいましたが、なんか偉そな文体ですみません。
60名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/20(火) 01:37 ID:7Oa47IgQ
>>56
漏れはあんたをずっと待ってるんだZE!?(;´Д`)白ポ100個分ハァハァ…ハァハァ

>>59
OK、藻前の言いたいことは解る。「〜ました」と「〜た」が混合してるのは読みにくい
しかしだ

>鎖での拘束の仕方とか

前スレ嫁YO
61前349sage :2004/07/20(火) 02:59 ID:0pMiLxpQ
壁|ω・).。oO(スレが進んでるなと思って顔を出しにきますた。
壁|ω・).。oO(暑いですね…皆さま、夏バテに負けないよう…私は負けかけてますが。

>48さん
スキル名のご指摘、書いてる時には全く考えてもみませんでした。
なので、自分的にどう処理するのが違和感ないかなと考えた結果、
「スキルによって変化させる」
って結論に落ち着きました。
攻撃系のスキルは、「はっ!」「やっ!」などの気合い系で代用。
しかしその中でも大技(騎士のBBやBDS)などは言わせた方が、
爽快でいいかなと。
で、私がメインで書くであろうプリも含めた魔法系は、
スキル名がないとラグナロクって感じがしないので、とりあえず言わせる方向で。
自分の中でしっくり行く理由、表現ができればこの限りではありませんが。

>49さん
私が百合を書いてて楽しいのは、えっちぃシーンよりもその過程、
心が通じ合うまでのやり取りだったりします。
でも今回、その過程が長すぎてお手軽に小説を読みたい人には向かない量になりましたが。_| ̄|○

>50さん
基本的にせつない系しか書けないへっぽこ物書きですが、気に入っていただけたようで何よりです。

>56さん
同じ物書きとして僭越ながら私がアドバイスを。
えちぃシーンは慣れるまで中々上手く書けないと思います。
私は一応物書き暦も数年ほどあるのである程度慣れましたが、やはりまだまだ修行が足りませぬ。
そんな私が書き始めた頃やってたのが、「他の人の小説をたくさん読む」事でした。
いろんな人の小説に触れ、自分にあった表現の仕方やシーン展開を、自分の中に取り込んでいく。
ついでに萌えエネルギーを補充できれば一石二鳥かと。
もっとも、ネタとか展開とか丸々ぱくったら盗作になるので注意。あくまでも参考程度に。


壁|ω・).。oO(さて、充電期間は終わってないんですが、37〜47のおまけを思いつきました。
壁|ω・).。oO(今回は過程はほとんど必要なくえっちぃお話だけなので短いでしょう。
壁|ω・).。oO(そのうち投下させていただきますね。
壁|ω・).。oO(それでは皆さま、よい百合ライフを。
壁|)彡 サッ
6259sage :2004/07/20(火) 13:41 ID:3J9A7XCk
>>60
すみません前スレが見つからないです。すでに落ちているのではないでしょうか?
それで申し訳ありませんが、前スレの該当個所の詳細を教えてください。
6359sage :2004/07/20(火) 13:50 ID:3J9A7XCk
>>60さんの「待っていた」からすると前編が前スレにあったのでしょうか。
だとしたら、>>59>>62は取り消してください。
お見苦しい駄レスの消費申し訳ありませんでした。
64名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2004/07/20(火) 15:09 ID:8gK7JjbU
まぁまぁおまいら落ち着けよ
(っ'ー')っ且~~オチャドゾー
65名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/20(火) 15:09 ID:8gK7JjbU
ごめんあげちゃった(;´д`)
66名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2004/07/20(火) 17:08 ID:ukTWrJMg
スレを降下させるには「dame」なければいけまセーン。
今度カラは気をつけマしょうネー。

>>59
同じ作者様が書いた前編的な位置付けと思われるSSが前スレにあったのですが、
そのSSには拘束等の描写があったYO! ということだと思います。多分。
また、当該スレはスレッド一覧からは落ちていますが、
html化されて倉庫内に保存されておりますので、
老婆心ながら一度目を通しておくことをおすすめします。
素敵な作品群でいっぱい百合百合できますし。

倉庫URL→ttp://f36.aaacafe.ne.jp/~teruchin/
>>56の前編→ttp://f36.aaacafe.ne.jp/~teruchin/html/1063652944.html の、レス番131にて。

最後に。
∩(・∀・)∩百合スレバンジャーイ
67名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/20(火) 18:25 ID:FyerETIs
131さんキター!!いつまでも続き待ってます(*´Д`)

>>66の補足というか、前スレ254も参照すべし!
68名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/20(火) 18:51 ID:h.hNiN82
ごめんなさい、ごめんなさい(><)
意見聞いたのになかなかみれなくて・・
みていないうちに色々と発展してたんですね・・

>59さん
なるほど・・・文体と文末を統一する事・・・メモメモφ(..;
後、状況描写ですね・・・拘束の方は一部しか書いて無くて本当にすみません(><)
前の文もまとめてみれるようにどこかに上げておきますね(ノ_・、)

>60さん
やはり皆さん見にくかったんですね・・過去の分も修正しておきます(><)
後前スレよめは・・・一応隠して他のでわからなかったのでは無いでしょうか
わたしの落ち度です・・・
えっと、白ぽ100個分、あんな事やこんな事でネタはあるんですけど・・
なかなか書けないんですよね・・・想像してるのと書くのとは大違いで・・

>61さん
色々な小説を読む事ですか・・・
小説はここの萌え版のいくつかとや単行本で読んでるんですけど・・・
18禁の方はここともう一つ読んでますけど・・Hな部分になると恥ずかしくて・・(///)
ついつい読み飛ばしてしまうんです・・・
萌えエネルギーは充電してるんですが、Hエネルギーは充電不足なのかな・・

わたしの落ち度で色々紛糾させてごめんなさい(><)
とくに59さんには意見を貰ったのに嫌な思いをさせてごめんなさい(ノ_・、)

後まっている皆様方、本当に遅筆でごめんなさいm(_ _)m
6968sage :2004/07/20(火) 19:05 ID:h.hNiN82
>66さん 67さん
誘導の方ありがとうございますm(_ _)m

「えろだ」に修正して圧縮してあげておきました
色々こうした方がいいって意見がありましたらよろしくお願いいたしますm(_ _)m
7060sage :2004/07/21(水) 05:19 ID:Mh1n6S9E
>>59
倉庫から前スレ見れない?見れると思うんだけど
7160sage :2004/07/21(水) 05:21 ID:Mh1n6S9E
って66がもう説明済みじゃんか。わけ解らんな漏れ
吊てくるー('∀`)
72前349sage :2004/07/21(水) 21:20 ID:LhhC88cc
壁|ω・).。oO(おまけ、完成しました。長さは12KBほどです。
壁|ω・).。oO(設定に関していろいろな意見があるかもしれません。
壁|ω・).。oO(まあ、一作者の戯言と思って軽く流してやってくださいませ。
73前349sage :2004/07/21(水) 21:20 ID:LhhC88cc
ブラックスミスが使える技の中の一つに、「アドレナリンラッシュ」と呼ばれるものがある。
鈍器あるいは斧を持つ人間の新陳代謝を一時的に高め、機敏に動けるようにするこの技。
なぜ鈍器と斧を使う時のみなのか、いまだにその原理は説き明かされていない。
しかし多くの先人たちがこの技のお世話になってきた…その技を、クレアも習得するべく修練を積んだ。
もっとも、ひとりの人間が学べる技にも限界がある。
この技を習得すると、製造に携わる技術をマスターできなくなるのだ。

(…でも、別にいいんだ…メイの役に立てるなら)

メイの魔法はいつもクレアを護り、能力を高めてくれる。
しかし自分からは何も返せない、戦いにおいてクレアはただ養われているようなものだ。
戦い以外でならいくらでも役に立てるのだが、やはり相棒として少しでも肩を並べて戦いたい。
その思いが、クレアにこの技を習得させる動機となった。
メイの武器はクレアと同じく鈍器…この技が使える。
戦闘力のあるメイがこの技で強化されたら、いったいどうなるか…それが楽しみなクレアだった。
時間はかかったが、特訓の末ようやくクレアはアドレナリンラッシュを会得した。

(たぶんこれでいいんだろうけど…メイに教えるのは、一度試してからにしたいな。
もし不発に終わったら何か恥ずかしいし)

一度実戦で使ってみて、いかほどの効果か確認してみたい。
しかし基本的に狩場ではメイが一緒だから、こっそり試す事もできない。
そう思ったクレアは、一度だけメイに内緒で狩りに出ようと決心したのだった。


…次の日の朝、メイが起きた時にはすでにクレアは出発した後だった。

「どこ行ったのかな…」

とメイが心配していると、クレアが使っていたベッドのそばの机に、置手紙を発見した。

「メイへ。
あたしとした事が、常連さんに頼まれてた品物の仕入れを忘れてた。
急いでコモドまで仕入れに行ってきます…夜までには帰るので、心配しないでね。
クレア」

「…なあんだ、仕入れか…」

ほっと胸を撫で下ろすメイ。
いきなりいなくなる、そして置手紙…この組み合わせで「失踪」を考えない人はいないだろう。
まあ、コンビ仲は極めて良好だったので、メイもそこまで不安に思う事はなかったが、
クレアはさっぱりしているようでいて中々物事を引きずる性格だ。
自分が気づかない悩みで思い詰める事も考えられたのだ。

(んー…寂しいけど、久しぶりにひとりで稼いでこようかな)

ふたりでいる事にすっかり慣れてしまったメイ。
久しぶりの単独狩りに寂しさを覚えながら、相棒の思いの篭った武器を手に狩りへと出かけた。

その頃クレアは、書置きの通りコモドへとやってきていた。
実はクレアは別に仕入れを忘れていた訳でない。
これを置いてくれるなら多少高くても買うよ、と常連さんに言われていたので、
そのついでにとここまでやってきたのだった。

「さて、仕入れも終わった事だし…そこの洞窟で軽く実験してから帰ろうかな」

クレアは三つある洞窟の中で一番敵が弱いと言われる東の洞窟へと足を運んだ。
クレアの実力ではその弱いと言われる敵でも手ごたえがある。
だから数少ないが生息する凶暴なモンスターを、クレアが相手をするのは自殺行為でもある。
危ない時はすぐに逃げられるようにと蝶の羽を準備しておく。

(そういえば、初めてメイと会った時は思いっきり貶されたよねえ…)

己の実力をわきまえなかったクレアをメイが手厳しく注意したのが、ふたりの初めての出会い。

(…うん…大怪我するとメイに心配をかけるから、ちゃんと逃げるよ)

幸いな事に入り口付近に強いモンスターの姿はなく、クレアでも相手にできるピンク色の大きな蛙、タラフロッグに遭遇した。

「…よし」

すぐに戻るつもりだが、本番と同じ状況でのテストと言う事で、
少しもったいないが「ハイスピードポーション」と呼ばれる薬をクレアは口にした。
薬はすぐに効果を発揮し、全身がすうっと澄み渡るように軽くなる。
そしてクレアは技を使うために神経を集中させた。

「すぅ…はぁ…」

呼吸を整え、身体の中で気を練りあげる。
そして、それを一気に解放した。

「…いくよっ、アドレナリンラッシュ!」

クレアの意志ある声に応えて、身体の中で練り上げた気が全身を駆け巡る。
抑えきれなかった気がオーラのように身体から弾けた。

(う、うわぁ…何これ…)

身体が燃えるように熱い…血がたぎるとはこの事だろうか。
じっとしてられないほどに身体に活力が有り余ったような状態だ。

「むんっ!」

手にしていた風ソードメイス(メイと共用の自作品)をタラフロッグに叩きつける。
その動きは普段と比べ物にならないほど機敏で、殴ったクレア自身が思わず驚いて手を止めてしまうほどだった。
それでも一度攻撃をされて我に返ったクレアは、そのまま数度攻撃してタラフロッグを倒した。

「…す、凄いじゃんあたし。あたしでこれじゃ、メイだと恐ろしい事になりそ…」

「タコ殴り」と言う言葉が一瞬頭をよぎったクレア。

「…さ、帰ろう。明日狩場でメイをびっくりさせてあげようっと」

自分も戦いで役に立てそうなクレアは、ご機嫌の様子で蝶の羽を使い、プロンテラへと帰還したのだった。
74前349sage :2004/07/21(水) 21:21 ID:LhhC88cc
次の日…狩場へ到着したふたり。
さっそくクレアはハイスピードポーション、メイはスピードポーションを服用して、狩りの準備を整えた。

「ねえメイ。今日はね、メイに使ってあげたい技があるんだ」

「…クレアが…私に?」

「うん…アドレナリンラッシュって技なんだけど、知ってる?」

「…ああ、あれね…ってあなた、あの技使えるの?」

技の存在は知っていたメイも、まさかクレアが使えるとは思わなかったようで目をぱちぱちとさせて驚いた。

「うん、最近こつこつと練習してたんだ。
で、ようやく使えるようになったんだよ」

「…でもあなた、それだと製造を極める事ができなくなるんじゃ…」

「…まあね。でも、何もあたしひとりで全ての武器を作る必要ないし。
それよりも、戦いでは足手まといなあたしが、少しでもメイと肩を並べて戦うためにも、
どうしてもこの技が欲しかったんだ」

「そうなの…ありがとう。クレアのその気持ち、私すごく嬉しいよ!」

メイが満面の笑顔でクレアに抱きつき、頬に感謝のキスの雨を降らせた。
クレアもここまで喜んでもらえたのが嬉しくて、メイの身体をギュッと抱きしめた。

「…じゃ、早速使ってみるね。
たぶん、今までとは比べ物にならない別世界が見えると思うよ」

「へえ、楽しみだなあ」

メイはわくわくしながらクレアを見守った。

「すぅ…はぁ…」

昨日のようにゆっくりと気を練り上げ、クレアは技を発動させた。

「はっ! アドレナリンラッシュ!」

クレアの身体から放たれたオーラが、メイの身体を包み込む。

「…うっ、あっ、あああっ!?」

そのとたん、メイは悲鳴を上げてその場に崩れ落ちた。

「…えっ…えっ?」

何が起きたのか全く分からないクレア。
自分は昨日のように身体が熱くなり力がみなぎった状態になっているのだが、メイは違うらしい。
メイは胸の辺りを押さえてうずくまっていた。

「メ、メイ!? 大丈夫!?」

「ク…クレア…ああん…」

クレアがメイを抱き起こそうと身体に触れると、メイは思わずドキッとするような艶かしい喘ぎ声を上げた。

「ク、クレア…助けて…身体が…身体がぁ…はあん!」

ここが狩場である事すらも忘れたように、メイは自分の胸を揉み、己の股間へ指をあてがってもぞもぞと動かし始めた。

(う、嘘…あたしは別に何ともないのに)

メイのいきなりな乱れ方がとても信じられないクレア。
敵がうろついてる狩場でこんな事するなど、メイの性格では絶対にありえないはずだから。

「いやぁ…いやぁ…熱いの…たすけて…」

「…分かった。とりあえずここから離れるから、暴れないでね」

こんな状態でここに留まっていては危険だ、敵が襲ってこない安全なところへ…。
そう思ったクレアはメイを抱き上げ、己が引くカートに乗せてダッシュで狩場から離れた。
75前349sage :2004/07/21(水) 21:21 ID:LhhC88cc
少しして、自分から襲ってくる敵がいない地域にたどり着く。
そして万が一にも他の冒険者に見られないよう、森の中の木陰にメイをつれてきた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

すでにメイは散々愛しあった後のように息を荒げ、ショーツを通り越して聖衣までぐしょぐしょになっていた。
運ばれた際のカートの振動が、メイの全身を愛撫してとんでもない快感を与えていたのだ。
何度も何度も絶頂に追いやられ、狂いそうになる快楽で失神寸前のメイだった。

「ク、クレア…私を滅茶苦茶にして…この身体の熱をどうにかしてぇ…」

「う、うん…」

メイをカートの中から抱き上げて地面に寝かせたクレア。
クレアはすでにアドレナリンラッシュの効果も切れ身体の熱もなくなったが、メイはまだ収まらないらしい。
恐らく、アドレナリンラッシュは最初の火付け役だけで、
後は自身の身体が勝手に燃え続けているだけなのだろう、とクレアは考えた。
とりあえず、滅茶苦茶にしてと言うメイの言葉に従い、全身を強めに愛撫してみる事に。
胸を鷲掴みにし、形が変わるくらいにこね回す。
そして足を思いっきり開かせてぐしょぐしょになっているショーツを剥ぎ取った。

(うわぁ…こんなにも濡れるものなんだ…)

もはや「垂れ流し」と表現しても決して大げさでないほど、メイの股間は愛液まみれになっていた。
むせ返る女の匂いにクレアもむらむらとしてきて、貪るようにそこに吸い付いて愛液をなめ取った。
なめてもなめてもメイの愛液はとどまる事を知らないように沸き続ける。

「駄目、それじゃ…それじゃ足りないの。
もっと奥が…私の奥が、マグマのように熱いの…」

「奥って言われても…これ以上は無理だよ」

すでに限界まで指や舌でメイの膣内を愛撫していたクレア。
これ以上先に進むとなれば…処女膜を突き破らなくてはならない。
思いが通じ合って以来何度も抱き合ってきた中でも、膣内を愛撫する時は膜を傷つけないようにしてきたのだから。

「い、いいの…クレアになら、あげてもいい…ううん、もうクレアじゃないとやだ。
だ、大好きなあなたに初めてを捧げられるなら、幸せなのぉ!」

「メ、メイ…分かったよ。メイの初めて、あたしが貰う」

愛する相棒にそこまで言われては、クレアも頷くほかなかった。

「あ、ありがと…はあん…」

「でも…どうやって膜をやぶけばいいのかな…」

時には男性自身さえ押し返すと言う話を聞いた事があるクレア。
自分の指で膜が破れる気がしなかったのだ。

「…こ、これ…これで突き破って…」

クレアの腰につけていた短剣の鞘を掴んで、メイは懇願した。
クレアは頷いて鞘を取り外し、中の短剣をカートの中に放り込んだ。
そして鞘をメイの膣口にあてがった。

「メイ…今楽にしてあげるから…」

「う、うん…一思いにやって…」

クレアはまずはゆっくり鞘の先端を沈め…それから一気に奥まで突き入れた。

「ひ、ひぃぃああぁぁっっ!!?」

衝撃でメイの身体が大きく跳ね、びくびくと痙攣した。
鞘を伝ってメイの初めての証である血が滴り落ちてくる。

「メイ…大丈夫?」

「あ…ぁ…痛い…痛いよクレア…でも…嬉しい…んむっ」

ぽろぽろと涙を流しながらも微笑もうとするメイが愛しくて、クレアは荒々しくメイの唇を奪った。
舌を絡めとり、口腔の隅から隅までを愛撫していく。

「んむ…んん…くちゅ…んあ…」

メイもすがりつくようにクレアに抱きつき、懸命に舌を絡めてきた。
クレアのキスでまた頭がぼうっとして、破瓜の痛みが紛れていく。

「んは…クレア…動かして…痛いのより、熱い方が苦しいの…。
私の中の熱いのに、今届いてるから…それを滅茶苦茶に吹き飛ばして…」

「…分かった」

クレアはもう一度メイにキスをしてから、鞘を持つ手を動かし始めた。
ぐちゃ、ぬちゃ、と粘性の高い音を立てながら、鞘はメイの奥深くを愛撫する。
血と愛液が混じりあい、薄いピンクの液体が鞘の出入りに押し出されるように溢れ出て、
メイのお尻の方へと垂れていく…。

「はぁっ、ああっ、はあん、うああっ!」

鞘が己の最奥をこつんこつんと打つたびに、己を苦しめる熱の塊が小さな爆発を起こし、
凄まじい快楽となって襲ってくる。
すでに何度もイっていたメイは、そろそろ本当に身体に限界が来たのを悟った。

「ク…レア…クレア…」

身体が吹き飛ぶような浮遊感に、メイは拠り所を求めるように愛する者の名前を呼んだ。
クレアもそんなメイの気持ちを察し、メイの身体を力の限り抱きしめた。
そして、とどめの一撃をメイの最奥に加えた。

「ク、クレアァァァァァッッ!!」

身体の中でくすぶっていた熱が一気に爆発し、全てが真っ白に吹き飛んだメイは、
大きくのけぞるように身体をしならせた。
お腹の中の息を全て吐き出すような絶叫とともに、がくんと身体を弛緩させたのだった。
76前349sage :2004/07/21(水) 21:23 ID:LhhC88cc
メイが立てなくなるほど消耗してしまい、今日は狩りどころではなくなってしまったので、
メイをカートに乗せてクレアはのんびりと街へ戻る事にした。

「…クレアは…どうして、何もならなかったのかな…」

気だるさ全開の身体をカートに預けながら、メイはぽつりと呟いた。

「…うーん…」

そこがどうしても分からないクレア。
自分が平気だったのも、メイが異常なほど反応してしまったのも、ただただ首を傾げるばかり。

「…あたし…余計な事、しちゃったのかな…」

せっかくメイの役に立てると覚えたこの技が、まさかこんな事態になるとは…。
初めて武器を作って失敗した時のように、ずーんと落ち込みそうになるクレア。

「…ううん、メイの気持ちはほんと嬉しいよ…。
私、今まで狩り場でいろんなスミスさんを見てきた。
でも、みんな普通に戦ってたし…慣れが必要なのかな…」

「そうなんだ…慣れか…」

「…慣れるまで、付き合ってね…私の熱を静めてね」

「…うん!」


余談だが、なぜクレアは普通だったのにメイがそこまで反応したのか。
ふたりはそれぞれ同僚や先輩に尋ねたところ、こんな答えが返ってきたと言う。

「スミス自身は技に耐性があるから、身体が熱くなる程度で済むのよ」

「薬とアドレナリンラッシュの相乗効果は、沈着さや冷静さが必要なプリーストには刺激が強すぎる。
まして快感に耐性のない処女の子では…慣れたらなんて事ないけどね」
77前349sage :2004/07/21(水) 21:24 ID:LhhC88cc
壁|ω・).。oO(以上です。今度こそ充電する事にしますね。
78名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/21(水) 23:29 ID:NLKsOIeA
てっきりARなんて覚えるならいろんな武器を作れるようになりなさい!
とかいうガクガクな雰囲気になるのかと思いきや、実はこういう展開だったとはw

予想の斜め上をいくストーリー展開(笑)に >_<b
寧ろこれほどの出来の話が充電中に作られた話だという方が斜m
7978sage :2004/07/23(金) 02:56 ID:7tzvpgCk
ストッパーな自分_| ̄|○
80名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/07/23(金) 20:34 ID:u1PXMQfI
気にするな人間なら誰だって一度ぐらい過ちを犯すものさとか言って見る
81名無しさん(*´Д`)ハァハァsage 寂れてる・・・ :2004/08/04(水) 04:40 ID:24.cvq.o
|
|w`) ・・・・・誰もいないぽ
⊂)
|
82名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/04(水) 04:43 ID:4btCN5BE
|
|w゚) イナイヨー
⊂)
|
83名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/04(水) 11:40 ID:ZqGYqRDs
|
|ω`) イナイイナイ
⊂)
|
84名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/04(水) 12:57 ID:b7bGeVJ.
|
|∀`) ぬるぽ
⊂)
|
85名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/04(水) 14:38 ID:5WU8rkCg
|
|∀゚) >>84 ガッ
⊂)
|
86名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/07(土) 22:21 ID:aRNJb/pk
|
|゚Д >>>>>>>>>>>>】 ハイレーザー
⊂)
|
87名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/08(日) 03:44 ID:KeogO4LI
|                     |
|;゚Д >>>>>>>>>>>>\ マホカンタ (゚Д#|
⊂)            V      .(⊃|
|             V          .|

やばい、AAスレになってしまう・・・。
88名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/08(日) 03:44 ID:KeogO4LI
_| ̄|○ブワー
89名無しさん(*´Д`)ハァハァsage 文神様は何処に・・・ :2004/08/08(日) 05:08 ID:mrA/zjcg
|
|ω`) 文神様カモン、ナウ(今かよ
⊂) >>88 ヰ`
|
90名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/09(月) 01:35 ID:q7i6IT2I
まぁまったりと待とうじゃないか
91名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/11(水) 05:58 ID:2RxOdjOk
まったりといえばコレ、
っ旦
夏なので冷茶にしてみました。
92名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/13(金) 08:43 ID:q8xGmUVk
あ、どうも マターリ(´・ω・)旦ズズズ・・・・・・
冷茶いいよね、生き返るよ

もうすぐ1ヶ月経っちまうよ。・゚・(ノД`)・゚・。
93名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/13(金) 14:39 ID:03aoms7k
構想はあっても書き出す気力が無い今日この頃。
非18禁のほうはもっと過疎化しているので何か書かないとマズイかも…。
94名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/15(日) 13:18 ID:u/uhIkPw
ぶっちゃけ、貝合わせってどうよ?
95名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/15(日) 16:23 ID:JLkHIdCo
>>94
大嫌いだ。
スカスカしていて濃厚さが無い。穴には何かを入れてこそいやらしさが際立つというものだ。
キスならばお互いに舌を絡め合い、秘所ならば双頭バイブを用いるべきだ。
だからといって貝合わせ肯定派を非難するわけではないが。
96名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/15(日) 17:59 ID:4Ipt72dw
>>95
レス番間違ってません??
貝合わせって貝殻に絵や短歌とか書いてお互いが出し合って合わせて遊ぶ遊びじゃ・・?
というか>>94が誤爆?
97名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/15(日) 18:03 ID:94q0bgTM
>96
♀×♀において貝合わせとはそのような雅な行為ではなく、
お互いの女性器を擦り合わせることです。
ちなみに、見栄えはいいのですが現実ではそれほど気持ちよくないらしいです…_| ̄|○
98名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/15(日) 18:39 ID:rj16.0vY
つーか、巧く擦れない。そんなことするくらいなら69の方が……
99名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/15(日) 19:43 ID:LCbgR2/s
口でするのとそんなに変らないが
♂のHと違って、体の快楽だけ有ればヨシ、って物でもないので
それこそ、快楽のみの視点で見るなら>>98の通りだけど
そんな物でも無い訳で、気分的なものだよ
だけど、その気分、が一番重要だと個人的には思うけど。

レズも突き詰めれば、やっぱり何か入れたくなるらしいけどね
本能的なものかね。
100名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/16(月) 10:17 ID:sSzddlDI
>>97
ぐはぁ、そんな意味もあったのね…無知を晒してしまった_no
101名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/16(月) 20:48 ID:roFPQb82
むしろ雅な方の貝合わせを知らなかった香具師の数(1/20)
102名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/16(月) 20:52 ID:bHcpH5qk
(2/20)


(;´∀`)
103名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/16(月) 20:58 ID:BIiRQcI6
(3/20)


(;;´∀`)
104名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/16(月) 21:07 ID:wF/razAc
お父さま、お母さま、ごめんなさい。104はどちらもしたことのある悪い子です……
10595sage tate :2004/08/16(月) 23:07 ID:KNY6bNUg
誰も突っ込んでくれないなんておっさん哀しいよ…_| ̄|○


(4/20)


(;;´∀`)
106名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/17(火) 00:05 ID:aT.vXUlg
>>105
いやほら、ことが貝合わせだけに突っ込まない。
#お後がよろしいようで。
107名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/17(火) 01:08 ID:Thc5SRF6
印象に残ったスレに報告できないのが悔やまれるっ

っていうか、>>104のレスには誰も突っ込m(ry
108名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/17(火) 05:21 ID:q8r8weQ.
投稿があったかと思ったら騙されたっヽ(`Д´)ノ

>>107
きっと>>104は平安時代の人なだ

ところでWeb辞書引っ張ってみたら>>96とはまた違う遊び方も載っていた。
雅なモマエラは検索しる


(5/20)
(;;;´∀`)
109名無しさん(*´Д`)ハァハァsage 文神様h(ry :2004/08/17(火) 22:32 ID:4vznmG1A
(6/20)
(;;;@盆@;)<知ってる香具師が少数派なんだヨ。きっと

>>108
>投稿があったかと思ったら騙されたっヽ(`Д´)ノ

(2/20)
( つД`)
110名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/17(火) 22:55 ID:8.26tOAk
なんかこの流れで見てるとさ、
>>96だけが 知ってた奴(1/20)っぽいな。
無論俺は(7/20)だけど
111名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/17(火) 23:06 ID:JgsBZBeo
知らなかった訳では無いけれど、
このスレで出た話題なのだから当然>97の意味なのだろうと…

>108,109 投稿が無ければ自分が投稿すればいいじゃない
11296sage :2004/08/18(水) 10:20 ID:Bzu5Ej36
むしろそっちの意味を知らなかった奴(1/20)
113名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/18(水) 21:00 ID:7JDLtNps
こんな形で盛り上がるとは…
114名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/19(木) 01:54 ID:.PxdtYG2
誰かそれをネタに1本書けば丸く収まるじゃないか。
115名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/19(木) 14:53 ID:b.LS3ZT6
おっとりお嬢様系アコたんが先輩プリたんに「貝合わせしませんか」と
雅な方のつもりで誘ったら、プリたんはそっち系で、
「こんな貝合わせもあるのよ。教えてあげる・・・」な展開キボンヌ
116名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 00:35 ID:AxkRPJwk
和風でエロいな
海沿いの温泉シュチが頭に浮んだ(*´ω`)
117259の人sage :2004/08/20(金) 02:47 ID:g23SPfQo
まだ旬は過ぎてないと思いたい!
旬は過ぎていなくても私のは腐りきってる気がしますが。
ということで一本投下していきます。
118259の人sage :2004/08/20(金) 02:48 ID:g23SPfQo
 そよともしない空気が体に纏わりつき、頭上に輝く太陽は求めてもいないラブコールを熱烈に送ってくる。
 じわじわと足元から迫る来る熱気に体力を奪われ、全身は神経が溶けたかのような脱力感を訴えていた。
「あづぃー。ユイちゃん、あづいよぉー」
 プロンテラの大通りを整然と舗装する石畳を今日ほど憎いと思ったことはない。足元が石でなければ、これ程は暑くもないだろうに。
 カートを引きながら凹凸に富んだ街の外を歩く度に恋しく思い出すこの道も、いざ今に至っては怨嗟の対象でしかなかった。
「あーづーいぃぃぃぃぃぃ」
 雲ひとつなく澄み渡る青空に顔を向け、肺に溜め込んだ空気を細く長く吐き出す。
 ――これがタバコの煙だったら、ちょっとは絵になるのかしらねー……。
 くたびれた様子で地面に座り、露店の店番をする黒い長髪の美女。虚空を見据える漆黒の瞳は世の中を倦んだかのような暗い色を湛え、ときおり思い出したかのようにしなやかな指でタバコを口に運び、紫煙をくゆらせる……。
 脳裏に描いた絵はなんとも退廃的な仕上がりになった。
「あっ!づっ!いっ!」
 この分だとタバコなんかは吸わないほうが客受けはいいだろう。
 ――でもなぁ……。
 はっきり言って、自分で断言できるくらい、私は容姿に恵まれている。学生時代には言い寄ってくる相手は男女を問わず山ほどいた。恋愛沙汰に興味の無かった私がことごとく誘いを断ったのと、ピンクの髪のアホ女に終始付きまとわれていたおかげで、卒業する頃にはめっきりいなくなっていたが。
「あーーーーーーーーーーーづっ!いぃぃぃいぃいぃっ!」
 たまにしか露店を開かないにも関わらず生活できているのには、製薬の技術だけではなく、この容姿も大きく影響しているに違いない。よほど妙なことでもしていない限り、多少高めの値段設定でも楽に売りさばけるのだ。
 それを考えると、店番をしながらタバコを吸うくらい案外どうということも無いかもしれない。
「あづっ!あづっ!あづっ!あづっ!」
 ――お金ができたら買ってみてもいいかも。
 実用性よりも嗜好品としての印象の強いタバコは、貧乏人にとっては最も身近にある贅沢の象徴である。ひけらかすのはどうかと思うが、一度は咥えてみたい。
「すみません」
 ――と。
 暑さを紛らわせるために妄想の世界に旅立ちかけていた思考が、客らしき男の声で現実へと引き戻される。
 所狭しと並べられた商品サンプルを挟んだ向かい側にBSの男性が立っていた。
 鏡の前で何度も練習した、今となっては客が来れば反射的に作られる『とびきりの』笑顔を向ける。
「いらっしゃいませ。何がお入用でしょうか?」
 僅かに首を傾け――この角度がミソだ――、営業用のかわいい声を出す。媚びるわけでもなく、硬いわけでもなく、かといって歳不相応に舌足らずなわけでもない、限りなくフレンドリーに、相手に自然に入っていくことを目指して、これも何度も練習したものだ。
 私はアルケミストであることに誇りを持っているが、どうせ露店をやるなら売上は伸びたほうがいい。
「あ、いえ、買物じゃなくて……」
 ――うへ、また口説いてくるバカ男かしら。
 内心の悪態は表に出さずに、無邪気な顔で先を促す。商売人は何があってもお客様に不愉快な思いをさせてはならない。貧乏な自覚があるなら特に。
「隣のコ、あなたのお友達ですよね?さっきから話し掛けてますし。商売にならないので、できたらどうにかして欲しいんですけど」
 男の発言は一見すると穏和なものだったが、その声色からは隠し切れない怒気が確かに滲み出ていた。
「……」
 言葉が出てこない。表情が凍りつく。茹だった頭が冷えていく。
 合わせて体感気温も下がっていっている気がするのに、全く嬉しいとは思わない。
 わかってはいた。頭ではわかってはいた。しかし、認めたくなかった。
 その現実をこのBSは直視しろと言っている。
 逃避の時間は強制的に終幕を迎えさせられるようだ。
 BSの男が冷たい表情で私の隣を見やり、あからさまに顎をしゃくって見せる。
「あぁぁぁっづぅぅいぃぃぃよぉぉっ!」
 そこには、無駄に大きな声で『暑い』と連呼しながらのた打ち回る、見飽きるほど見知ったアルケミストの姿があった。
119259の人sage :2004/08/20(金) 02:49 ID:g23SPfQo
「っ……す、すみません」
 勝手についてきた連れとも言いたくない連れのために謝罪する理不尽さを感じるまでも無く、私の体は自然に頭を下げていた。商売人根性に毒されつつあるということなのだろうか。あまり嬉しくない。
 顔を上げながら軽く周囲に目を配る。
 ――マズイ。
 怪しい行動を取るアルケミストの女と美貌の私、そこに加わった険悪な空気を放つBSの存在に、遠巻きにではあるものの、通行人がちょっとした人だかりを作り始めていた。不審人物だけなら関わり合いになるのを避けるようにそそくさと通り過ぎていく人々も、実際に関わり合いになっている人物を見ればたちまち野次馬と化すものらしい。
「ちょっと……、あんまり暴れないでよミル」
 怒鳴りつけてやりたいところを必死に堪えて、困惑した表情を作り、宥めるように囁きかける。周囲の視線を一身に感じている今、迂闊な行動を取ることは禁物だった。『突拍子も無い知人の行動に戸惑いつつも、通行人と周囲の露天商のためになんとかやめさせようと努力する美人店主』という構図を認識させなければ――ミルと同類だと思われてしまっては、その先に待つのは考えるまでも無く売上の大幅低下である。
 しかしながら、裏を返せば人の集まっている状況というのは好機でもあった。振る舞い次第では常連客ができるかもしれない。
 ――どうしたもんかしらね……。
「あついよぅ……」
「暑いのはわかったから、これでも飲んで落ち着いて。ね?」
 暴れ回るのだけは止めてくれたミルに秘蔵のブドウジュースを手渡す。痛い出費ではあるが、この重要な場面で金を惜しむような女だと思われてはならない。
 ブドウの房をかたどった可愛らしい容器にストローを刺してちゅーちゅーと何口か飲むと、ミルはようやくおとなしくなってくれた。
 もっとも、これは今だけのことでしかなく、ジュースが無くなればまた騒ぎ出すのは目に見えている。
「あのさ、ミル」
「ん?なに?」
「露店終わったら遊んであげるから、少し静かにしててくれない?ミルが静かにしててくれたらすぐ終わるから」
 優しい微笑みとあやすような口調で、精神的に幼い友人の面倒を見ながら露店をこなす健気な美人オーラを全面に押し出す。
 ――『うん』って言いなさい、『うん』って!
「……なんか怪しいなー。何でそんなに優しいの?ユイちゃんから遊んでくれるなんて言ったことないのに」
 ――ぐっ……いきなり冷静になんないでよ……!
 精神疲労を回復させるブドウジュースの効果で、ミルの脳味噌も回転することを思い出したのかもしれない。だとしたら、ブドウジュースを選択したのは明らかに失敗だった。
 焦りを押し隠し、崩れかけた優しいお姉さん然とした面持ちを精神力で持ち直す。もちろんミルのためではなく、衆目を意識してのことである。
 ――お金のためなら小芝居の一つや二つや三つや四つっ!頑張れユイ!
「今日は私もミルと遊びたいの。ミルのしたい遊び何でもしてあげるから、静かにしてて。お願い。私の言うこと信じられない?」
 ――まぁ嘘なんだけどね。
「……ホントに?何でもいいの?」
 さっきまで暴れていたのと熱気のせいだろう、ミルの頬は生気に溢れた朱色にほんのりと彩られていた。同い年とは思えないほど可愛らしい顔に輝く、純真そのものの瞳で覗き込まれる。
 見つめ返すと、わけもわからず、不意に揺らぐ心を感じた。
 騙そうとしている罪悪感から来ているのだろうか。
 ――どうしよっか。
 もう一度だけ考えてみる。
 自分の中で結論に到達するまでにはほんの僅かな時間しか掛からなかった。
 ――どっちにしろミルの被害からは逃げられないんだし、たまにはね。
 それもいいかもしれない。
「うん、ほんと。何でもいいよ。露店終わったら後は一日ミルに付き合ってあげる」
 さっきまでとは違う、嘘偽りの無い言葉。にっこりと、ミルのためだけに笑ってあげる。
 心の揺らぎは溶け崩れ、暖かく全身に染み渡るような心地よさを残して消えていった。
「ユイちゃん大好きっ」
 満面の笑みを浮かべて抱きついてくるミルをそっと抱きとめる。
 ――よしっ落ちたっ!完璧!
 これでこれ以上騒ぎが大きくなることはない。あとは見物人がお客様に変わるかどうかだ。
「ということで、後はおとなしくさせますので、お騒がせして申し訳ありませんでした」
 ミルの腕を振りほどき、BSの隣まで行って深々と一礼、さらに見物人へのアピールも含めて駄目押しの営業用スマイルを一つプレゼントする。我ながらやりすぎな気もするが、見栄えのいい人間のやることというのは概ね好意的に受け止められるものである。
 今ここには『傍迷惑な行動を取る知人を放置してだらけていたアルケミスト』の私を知る者はほとんどいない。思惑通り、『オイオイあんなかわいい子になんだよあのBS』的な空気が広がっていくのが手に取るようにわかる。
 ――勝った……っ。これでこのBSの客は私のものっ!
 BSとアルケミストが同じ商品を扱っているとは考えにくいが、そこはそれ、気分の問題だ。
「ねぇユイちゃん」
 勝利の余韻に浸る間もなくミルに服の裾を引かれる。ここで無視しては今までの苦労が水の泡と化してしまう。見物人が引くまでは油断はできない。
「ん?」
 隙を作らないように、意識して優しく微笑みながら顔を向ける。
「さっき何でもいいって言ったよね?」
「ぁ、うん。まぁダメなのも無いわけじゃないけど」
「じゃあー、『貝合わせ』って知ってる?」
 ――貝合わせ……アマツの方の遊びだったかな……?
 内面に絵や歌の書かれた貝殻を伏せて並べ、捲りながら対になる貝殻を探す――そんな感じだった気がする。絵札を使った遊びにも似たようなものがあるが、東方の文化に詳しい知人の話によると、『雅』や『趣』といった価値観を理解する人間にとっては、絵札を使ったものより遥かに素晴らしく洗練された遊戯となるのだそうだ。
「多分知ってると思うけど……」
 ――つーか、何でコイツが……?
 ミルがこの遊びを知っているというのは、かなりの衝撃だった。私にしてもそれほど理解が深いわけではないが、コイツに至っては東方の典雅な価値観など対極にある存在としか思えない。
「えっと、じゃあ私、ユイちゃんに貝合わせ教えてもらいたいんだけど、いい?」
 ざわざわと聞こえていた周囲の騒音がいつの間にか幾分か音量を下げていた。『貝合わせ』を知っている人間が私と同じ衝撃を味わって凍りついたのだろうか。お子様一直線のこのキャラの口から情趣あふるる格調高い遊戯の名前が飛び出したのだから無理も無い。ミル耐性のついている私と違い、一般の方々には少々刺激が強すぎたようだ。
 ――ちゃんとした道具は無いけど、どうせミルだし自分で貝殻に絵描かせればいいかな。
「いいよ、そんなのならいくらでも。でも知識として知ってるだけだから、一緒にやりながらね」
「うんっ!」
 ミルが嬉しそうに頷くのに一拍遅れて、喧騒が息を吹き返した。先程よりもうるさく聞こえるのはおそらく気が抜けてきたせいだろう。
 それ以上何も言ってこないミルを確認してから、まだ隣に立っていた例のBSの男に向き直る。
「まだ何か問題ありました?」
「と、ぁいえ、だっ大丈夫です。こちらこそご迷惑おかけしました」
 本当に大丈夫なのかと聞きかえしたくなるほどどもりながらそう言って、男は自分の露店へと引き返していった。
 ――さてとー、やることもやったし、露店再開かしらねー。
 気分を入れ替えるために、細く短く一息つく。仕事用の明るい表情を顔に貼り付け、私も店番に戻ることにした。
120259の人sage :2004/08/20(金) 02:49 ID:g23SPfQo
「うー、疲れたぁ」
 浴場で汗を洗い流して部屋に戻った私は、飛び込むようにベッドに倒れこんだ。柔らかく受け止めてくれるわけでもなければ、布地の肌触りにしてもそれほど良くはない、決して上等とは言えない寝具だが、それでもこのシングルのベッドの上は私にとっては間違いなく一番のくつろぎ空間である。
「私もー」
 枕に突っ伏す私の隣に、ぼふっと音を立ててミルが倒れこんでくる。自分のためだけのはずの甘い空間を侵略されても、今はあまり嫌な気がしない。
 ミルが私と一緒に汗を流してきたのは見ているし、熱気に晒され続けて磨耗した精神には怒るだけの力が残っていなかった。
 ――でもミルじゃなかったら絶対怒ってるなぁ……。
 それほど退いて欲しいとも思わない反面、逆にミルだからこそ、完全に許していると思われるのは何となく癪でもある。
「ミルどいて。これ私のベッドなんだから」
「えー、ケチー」
 枕越しのくぐもった声は我ながらあまり美しくなかった。
 うつ伏せのまま首だけ捻って横を向き、面を空気に晒す。目に映ったミルは私と同じ体勢でこちらに顔を向けていた。
「ケチじゃないわよ。ケチだったらミルがベッドに載った瞬間に利用料金請求してるって」
「それはケチじゃなくて変な人だよ」
「あんたに変な人なんて言われたら、変な人がかわいそすぎるわ」
「むぅー」
 覇気のない唸り声と同時に膨らんだミルの頬を、指先で軽く摘んでみる。血色の良い肌は程よく温かく、瑞々しい弾力に満ちていた。
 ――若々しいっつーか、羨ましい肌質よね。
 感触を愉しみつつ、揉んだり捏ねたり引っ張ったりとミルの頬で遊ぶ。
「あんあり弄んないでよぅ」
「いいじゃん。ミルかわいいんだもん」
「ふぇっ!?」
 頬を弄る私の行動には抵抗らしい抵抗を見せず、戸惑ったような表情で顔を赤らめるミル。
 珍しい反応に思わず口元が緩んでしまう。らしくない発言をした自覚はあったが、ここまで素の反応を返されるとは予想していなかった。
「いや、ほんとに」
「うぅー、なんかユイちゃん変だよ?」
「嫌?」
「……ううん」
 指を離してもミルの頬からは熱が引いていく様子がない。
 ――やっぱかわいいな……。
 顔だち自体もかわいらしく整った造りをしているし、お気楽な性格と突拍子も無い行動にしても、常識の枷から脱しきれない私には好もしく感じられる。唯一にして最大の欠点である、私の仕事を悉く邪魔するという点は、ミルのために過ごすと決めたこの時間においては全く問題にならなかった。
 今目の前にいるミルは心の底から文句無しにかわいいと思える。
「ミル?」
「なにユイちゃん?」
「貝合わせしよっか」
「うんっ」
 ――ミルと遊ぶためだけの時間ってのも、あってもいいのかもね。
 輝くようなミルの笑顔は、そんな気持ちを私に抱かせてくれた。
121259の人sage :2004/08/20(金) 02:50 ID:g23SPfQo
 が――。
 穏やかで温かなその気持ちは一分と経たずにひび割れ始めた。
「何で服脱ぐわけ?」
 ベッドに腰掛けた私の目の前には惜しげもなく裸身を晒したミルの姿がある。
 考えてもみなかった展開を目の当たりにした私の心は、得体の知れないうそ寒さに侵食されていた。
「貝合わせするんでしょ?」
「いや、だから何で脱ぐの?」
「む?脱がなくてもできるの?」
「へ……?」
 全く会話が噛み合っていない。とてつもなく嫌な予感がした。
「ねぇ、『貝あわせ』って何のことだと思ってる?」
「ん?えっとね……、確かー、女性と女性がお互いの性器を擦り合わせ――」
 ――っ……!
 背筋が凍るというのはこのような感覚のことを言うのだろう。
 何かを思い出しながら話しているらしいミルの説明を、私はほとんど聞いていなかった。
 往来で『貝合わせ教えて』とミルが言ったときの周囲の反応と、今の説明の冒頭部分とを照らし合わせる。
 よくよく考えてみれば、東方の古い遊びとしての『貝合わせ』を知っている人間がそれほど多いとは思えない。隠語に明るくない私が知らなかっただけで、女性同士が互いの性器云々の方は、ミルの妄想などではなく割と一般に知られた言葉であり、集まっていた人たちが反応していたのはこちらの意味に対してなのだろう。そう考える方が自然だ。
 ――つーことは……。
 間違いなく、最悪な誤解が生まれている。
 ――あんな、大勢集まってるとこで、私が、同性愛者で……ミルと……そういう…間…柄…だ…と……。
「……殴っていい?」
 握り締めた拳がわなわなと震える。
 怒りもあるが、それよりも、どうしようもない苛立たしさに思考が支配されている。
「えすえむはやだなぁ。でも、ユイちゃんがどうしてもって言うなら……」
「悶えるな!なんでそこまで考え無しなのよ……!もう最悪……」
 久々に本気の溜息が洩れた。
 しかしそれ一つで吹っ切れる。
 ――ミルに怒っても仕方ないか……。どうせなんも考えてないんだし。
 お気楽属性が感染しているようであまり嬉しくはないが、ことあるごとに凹ませてくれるミルと行動するうちに、気持ちをポジティブに持っていこうとする習慣が自然と身についてしまっていた。
 淀んだ感情を体外へ放出するイメージを思い描きながら、数回深呼吸をする。
 ――うしっ。面倒なことは後に回してとりあえずはミルで遊ぶかな。
 今しばらくはそれで精神の安定を保つことにする。難しいことは落ち着いてから考えればいい。
「どこで聞いたか知らないけど、女性器を合わせるのは割と最近の遊びなのよ」
 唐突に謎な語りを始めた私をミルは怪訝そうな瞳で見つめてくる。
 が、無視して思いつくままにインチキ口上を続けることにする。ペースを掴む前に口をはさまれたら嫌な気分が復活してくるかもしれない。
「貝合わせっていうのは、元々は貴族なんかの上流階級に限られた遊びでね、貝に絵とか歌とかを書いてお互いに出し合うっていうのが一番初めだったの。何でそれが一般に浸透しなかったかって言うと、昔の話だから、上流階級以外の人々には絵や歌の教養もなければ、遊戯に耽るだけの時間もなかった――これが一つ。もう一つはね、貝っていうのがなかなか手に入らなかったのよ、それこそ栄華の絶頂にある上流貴族のような人々でもなければ。ここで言う『貝』っていうのが、さっきミルの言った『貝合わせ』の貝の語源ね。要はそれよ――若くて美しい女性の性器」
 丁度すぐ前にあったミルの股間を指差してやる。
「そうなの?」
 ――いや嘘だけど。
「うん。んで、私が教えたいのはこっちの貝合わせなのよね」
「えー、でもさっき脱いだら『なんで?』って言われた気がするよぅ」
「あぁ、それはまた別の。機会があったら今度教えてあげるから今は忘れて。つーことで、今日は描かれる側の作法を教えてあげるから、ここに仰向けで寝なさい」
 ぽんぽんとベッドを叩くと、ミルは躊躇いもせずに指示したとおりの姿勢をとった。結局のところ私と遊べればなんでもいいのだろう。
「最初にね、自分の用意した貝っつーか、つまりその女性がどれだけ素晴らしいのかをアピールするために、相手に触らせるのよ。こんな感じで。あ、私今相手役ね」
「んっ……」
 髪の毛を掻き分けるように耳元から首筋へと指を滑らせる。
 べたついた汗のような感触がほんの少しだけ指に引っかかった。
 ミルに覆い被さり、首元に顔を埋めてそっと唇を這わせる。
 敏感な唇で確かめてみれば、産毛一つない滑らかな肌にはやはり薄く汗の膜が張られているようだった。
「汗かいてるね。そういうのの味も見るらしいよ」
 唇で食み、ときおり舌を着けるようにして耳の付け根まで舐め上げると、くすぐったそうに首が竦められた。
「ユイ…ちゃ……っ」
「あんまり動くのは良しとされないわ。鑑賞を妨害するのは減点事項なのよね」
 ひくひくと動く耳朶に囁きかけ、口に含んで形を確かめるように舌でねぶる。
 耳に届くミルの呼吸が次第に悩ましい湿り気を帯びてきた。
 空気を吸い込んでじゅるじゅると音を立て、舌を入れてくちゅくちゅと掻き混ぜてあげる。
「っ…はぁ、んはぁっ……んひぁっ!」
 目を閉じて耳への攻撃に耐えているミルの脇腹を、不意打ち気味に撫で上げた。
 ミルは反射的に身を捩って私の手から逃れる。
「動いちゃダメって言ったでしょ。減点ね」
「んっ、だって……」
「口答えも禁止」
 耳から口を離し、ミルの顔を真上から覗き込む。
 こういうことをしながらじっくりと見るのは初めてだったかもしれない。
 暑さ以外のもので朱色に染め上げられたその顔は、普段からは想像もつかないほど色っぽかった。
122259の人sage :2004/08/20(金) 02:51 ID:g23SPfQo
 ――なんか、キスしたい……かも。
 そんな衝動に駆られる。
 溢れ出る吐息を吸い込んで、唇を押し付けて、柔らかさを愉しんで、舌を絡めて、唾液の甘さを味わって――。
 ――だめ……っ!
 湧き上がる衝動から逃れるように視線を下に向ける。
 こんなことをしていても、それだけは友人として超えてはならない一線のような気がした。
 自重で形の崩れた胸を乱暴に掴み、硬くなり始めていた先端の突起に口付ける。
 唇への欲求をそのままそこにぶつけることで紛らわせたい。
 吸い上げて、柔らかく挟み込み、両唇を擦り合わせながら押し潰す。
「んふぁぁっあっ、い…きなりっ……っ!」
 唾液を絡めて舌先で捏ねまわす。
 歯先で挟んでざらついた舌の腹で擦り上げる。
「ひゃんぅっ!だめっやぁっ!」
 ――っ……!
 ミルの胸から顔を上げる。
 『だめ』という声がいやによく響いた気がした。ただしそれは私の心の問題に過ぎず、言葉自体に拒絶の意思が込められていなかったのはミルの表情を見れば明らかだった。
「ど……したの?」
 心底不思議そうな声。それで我に返る。
 ――何やってんの、私は。
 一旦冷静になってしまえば、ミルの唇の誘惑は抗いきれないようなものではない。
 結論は単純だった。
 ――私にキスの衝動を起こさせるとはっ、ミルの分際でナマイキなっ!
「『だめ』とか『やだ』とか言うのも減点なのよ、ホントは。でも今は点数付けてないから、ペナルティとして一旦停止――と見せかけてっ!」
 唾液に濡れ光る胸の先を指先で摘み上げ、ぬめりに任せて転がしてやる。
「ひぁあっ!…ずるぃんひぅっ!」
「いっぱい触ってもらえるのは素材がいいって証拠でもあるの。だから喜びなさい」
 逆の乳首を吸い上げて勃起を促しながら、空いている手で感触を確かめるように柔らかく胸を揉む。
 ピンク色に火照った肌はやはり羨ましいほどの触り心地をしていた。
 口に含んだ突起が完全に屹立したのを舌で確認してから、胸をまさぐる指の先で弾く。
「んはぁっ、やんっあぁっだめっひゃんっ、んぅ!」
「上半身の肌の質は最高ねー。下の方はどうかしら」
 片手で乳首を弄ったまま、膝を立ててもじもじと擦りあわされている両ももの間に手を差し入れる。
 新たな刺激が嬉しいのか、ミルのふとももは私の手に強く柔肌を押し付け、更なる摩擦を得ようとする。
 ――うわっ、すごい気持ちいいしっ!
 付け根の方にずらしていくと、ふっと唐突に締め付ける力が消えた。
「あっんぁ、ねっ…触ってっん!」
「あーそれだめ。素材の方から何か要求するなんて最低の行為だわ。礼儀知らずここに極まれりって感じ」
 そう言われると逆らいたくなるのが人情である。
 股間に至る寸前で止め、爪の先で繊細に引っ掻くようにしながら内もものラインをなぞり上げる。
 小刻みに震える脚の動きが卑猥に見えて仕方が無い。
 ミルのかわいい喘ぎ声と合わせていやらしい気持ちをどんどんと昂ぶらせている自分に気付く。
「っと、まぁこんな感じよ」
 行き過ぎる前に両手ともミルの身体から離し、ベッドのそばに立つ。
 何かを訴えかけるような潤んだ瞳でじっと見つめられた。
「っ…ユイちゃ……んっ……」
 ――くそぅ、こうなると普通にかわいいなコイツ……。
 ねだるような声も媚びるような視線も熱に浮かされたような息遣いも、全てが淫靡に私を誘っている。
 欲望のままに肌を重ねたくなる衝動をねじ伏せ、私はテーブルの上の鉛筆立てに手を伸ばした。
 一度屈しそうになった以上、再び誘惑に負けるということはミルごときに完全に敗北することを意味する。それだけは私のプライドが許さない。
「私が評価するなら、身体は満点態度は0点ってとこね。んで、触らせるのが終わってから、自分の貝に絵とか歌とかを書くわけよ」
 細身の筆を手に、膝を立てたままのミルの足元に陣取る。
「足開いて。あ、で今の私はミルを用意した人ね。色つけたりしないけど感触だけ味わって」
 手を貸すまでもなくMの字に開かれた両脚の中心に、筆の先を近づける。
 溢れ出したミルの愛蜜はしっかりとシーツにまで染みを作っていた。
 ――こんな状態になったら絵なんか描けるわけないわね。
 ミルに教えた『貝合わせ』の無茶苦茶さ加減に、小さく笑いがこみ上げる。
「ちょっと自分の手で開いてくれない?描きやすいように協力するのも大事な役目よ」
「んっ、うん……っふぁぁっ!」
 そろそろと伸びてくるミルの手を待ちつつ、お尻の穴の少し上の辺りを毛先でくすぐってやる。
 ひくんひくんと敏感に反応するあそことお尻を見ているうちに、筆の先はたっぷりと汁気を含んでしまっていた。
「あぁやぁぁっだめそれぇっ!」
「手止まってるよ。さっさと開きなさいって」
 自分の責めに感じてくれている姿というのはたまらなくかわいいものだ。
 止められてもやめる気は全く起きない。さらに激しく筆を動かしてやる。
「だめぇむりっ!やんあぁぁぁっ!」
「できるじゃない」
 無理と言いながらもミルは、ゆっくりとではあったが、快感に震える指先で秘唇をくつろげてくれた。
 露わになった貝の身をお尻の方から前まで一筆で撫で上げる。
「んあぁぁぁあっ!ぁ…あ、ぁ…」
 毛先を振動させるようにしてヒダをなぞる。
 頤を逸らしたミルの口から洩れ続けている声が耳に心地いい。
「あんまり動くと綺麗に描いて貰えないよ?」
「ぁやぁぁっだってっユイちゃっ…ユイちゃぁぁぁんっ!」
 もうミルが何が言おうとしているのか私には良くわからない。
 充血して顔を出しているクリの根元に毛先を絡めると、ビクっと尻が跳ねた。
 誘うように腰をくねらせ、ひくひくとあそこを蠢かせる。
「ユイちゃっ!んっおねがっひんっあぁぁおねがいぃっ!」
 ――さすがにもういいかな。
 ミルの誘惑に負けたわけではない、決して。
 私では筆だけで満足させることができないことは初めからわかっていた。
 筆を置き、奥まで指を差し入れる。
「んんあぁぁっあああぁんんんっぅぅ!」
 甲高い声に煽られるままに、鉤型に曲げた指で愛液を掻き出すように膣壁を擦りたてる。
 白濁した液体があたりに飛び散り、淫猥な水音が鼓膜を叩く。
「イっちゃっていいよ、ほら、ね?」
 自然と零れた言葉は、この日一番の優しい響きを帯びていた。
 自分の声がどこか別人の物のように聞こえる。
 ――やばい私、興奮してるかも。
 次第に動きを激しくしていく指は既に私の制御を離れているようですらあった。
「うんっぁぁんっあぁっうんっいくぅっ!」
 切羽詰った声に背中を押されている気がする。
 必要無いのはわかっている。
 でも――抑えられない。
 ――手だけでいいのに……!
 びくびくと痙攣しだすミルの中に、一気に指を突き入れる。
「んあぁぁっぁぁんんんぅぅぅんぁぁぁああぁぁぁっ!」
 強い締め付けを感じたその瞬間、私はミルのあそこに、口付けてしまっていた。
123259の人sage :2004/08/20(金) 02:51 ID:g23SPfQo
「えー、嘘だったの?」
「当たり前でしょ」
 あの後もう一度浴場で汗を流し、二人でゆっくりとした時間を過ごした私は、帰り際のミルに本当のことを教えた。
 今の今まで嘘だと気付かなかったとは、さすがはミルである。
「ひどいよぅ」
「酷くない」
 元はといえば大通りで分別をわきまえない発言をしたコイツが悪いのだ。
「うん、酷くないね。ユイちゃん今日優しかった」
「……妙に素直ね」
「だってほんとに嬉しかったんだもん」
「それは、どういたしまして」
 ――調子狂うなぁ。
 しかし悪い気はしない。こういうのもたまにはいいかと、やっぱりそう思う。
 『貝合わせ』の時、最後の最後で誘惑に屈してしまったのにしても、不思議とあまり悔しくない。
 ――ミルのために過ごす時間、か。
 それはある種の魔法なのかもしれなかった。
「うん、だからね、お礼」
「ん?」
 ちゅ……。
 ――って……ぇ?
「今、キス……?」
 あの感触は間違いない。
 すぐ目の前、本当に目と鼻の距離に、はにかんだようなミルの表情がある。
 私がキスをしたい衝動を堪えるのにあれだけ苦労したというのに、コイツは一瞬で台無しにしてくれた。
 ――ん……『一瞬で』?
 コイツは躊躇いも気負いもせずにいきなりキスしてきた。
 もしかすると、私とミルとではキスの位置付けが違うのかもしれない。
 もしそうであれば、私の努力は無駄ではなかったことになる。
「ミルはさ、キスってどういう人とするの?」
「えっとね、大好きな人。あと大切な人」
 判然としない解答だったが、察するに、ミルにしてみれば家族愛やらなんやらの親愛の情を表す行為なのだろう。
「そっか」
 ――そうだよね。
 友人としての一線は踏み越えられてもいないし、私も踏み越えていない。
 私たちのあるべき関係はこの関係だ。昨日までと変わらず、今日も明日もこの先ずっと続いていく。
 でも……。
 ――キス、したかったんだよね。あの時はほんとに。
「けど……ユイちゃんにしかしないよ」
 ――っ……!
 その言葉が耳に届いた一呼吸ほど後、わけもわからず涙が溢れそうになった。
 いや、これは笑いかもしれない。
 よくわからない。
「ユイちゃんどしたの?」
 ――ほんとどうしたんだろ。
 ミルが不思議そうにこちらを見つめている。
 能天気そうな顔を見返していたら不意に全部どうでもよくなってきた。
 お気楽属性の感染は順調に進行しているようだ。
 ――キスしたきゃすればいいのよね。
 どうせこの魔法の時間が過ぎ去って昼間のミルの爆弾発言の処理に追われるようになれば、嫌でも今まで通りの関係に戻るのだ。
 『ミルのために過ごす時間があってもいいかも』なんていう気持ちはきっと無くなってしまう。
 ――だったら、今だけでも大切にしてあげてもね。
「ミル」
「うん?」
「ありがと」
 ちゅ……。
 そっと、キスを返してあげた。
 我慢したのが無駄になるのは嫌だから、柔らかなミルの頬に。
 唇にするのと同じだけの気持ちを込めて。
124259の人sage :2004/08/20(金) 02:58 ID:g23SPfQo
 終わり。

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前回レスくれた方、読んでくださった方、今回読んでくださった方ありがとうございました。

前フリ長くてごめんなさい。無茶苦茶でごめんなさい。
なんか吊っときます∧‖∧

当方貝合わせは、雅な方もアレな方も両方知ってた奴ですた。

それではまた会う日まで。♀×♀スレ万歳!
125名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 06:02 ID:8Oy3tTPE
訳あって途中までしか読んでないですが、
激しくGJ!!!
まさかあの流れからホントに書いてくださるとは・・・w
126名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 09:59 ID:8DBhLekk
あぁもうぅっ、なんつーかなんつーか


(*´Д`)ハァハァ

259の人、激しくGJですよ!
序盤はミル鬱陶しいとか思いながら読んでたのに読み終わったらミル(*´Д`)ハァハァ
……ミル、ひょっとして計算して動いてたんではなかろうかとか思ってしまったりも。
127名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 10:39 ID:VChHa/KE
259の人キター!
激しくGJ、すんばらしくハァハァさせていただきました!
天然なのか計算なのかわからないミル、素直になれそうでなれないユイ
この二人はやっぱり萌えますな!
…そして相変わらずえっちぃ(パケロス

この後に拙作で続くのは激しく恥ずかしいですが、折角書いたのだし投稿させていただきます。
あれのシーンへの持ち込み方に悩んでたので、あの流れはありがたかったです。
128名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 10:40 ID:VChHa/KE
ゴォ〜ン…ゴォ〜ン…
澄み切った夏空へと向かって厳かに響く鐘の音。
冬のそれに比べるとやはり、どこか明るく軽やかな気はするけども、耳にすれば身も心も引き締まる。
まだ街が目覚めを向かえていない、早朝の礼拝。大聖堂の中、私は頭を垂れて祈りを捧げていた。
神の栄光、街の平和と繁栄、友人たちの無事と武運。
祈ることはきりがなく、礼拝の時間などあっという間。
特に、私の友人たちはどうしたわけか変わり者が多く、心配の種が尽きない。
礼拝のほとんどが友人たちのため…などと知られたらやはり怒られてしまうだろうか。
そんな取り留めのないことを考えながら大聖堂から出ると、見慣れた人影が。
「やほ〜、終わった?」
「ええ、待っててくれたの?」
柱に背を預けるようにしてそこにいたのは、一番祈りの時間を割いてしまう人。
アサシンである彼女とはよくモンスター討伐に出かけるのだが、それだけに無茶も目についてしまうのだ。
「そりゃね、今日はデートの約束してたし」
「…こういうところで誤解を招く発言はやめてくれないかしら」
嗜めてみても堪えた風もなくへらへら笑っている彼女を見ると、思わずため息。
これで戦闘の時までへらへらしてたら、こっちが堪らないところだ。
まあ、これもいつものこと、と気を取り直し
「で、今日はどこに行くの?」
「ココモビーチにでも行ってみようかな〜と。夏だし。」
「いや、夏は関係ないでしょ…」
「何言ってるの!照りつける太陽、青い海!これは夏の定番ってものでしょ!」
「え、そ、そうなの…?」
「モチロン!!てことで、海といえば水着、なのでも君の分も水着を用意してきましt」
最後までしゃべらせずにアークワンドで後頭部を叩く。
「い、いったぁぃ、なにすんの〜?」
「なにすんの、じゃないわよ、私は水着なんて着ません!」
「え〜、折角ハイレグビキニを用意したのに〜」
「尚更よ!」
「じゃあ、あたしとおそろいのワンピースがよかった?」
「え?…ちょ、ま、まさか?!」
慌てて彼女の服装を見る。水着のようだと揶揄されるその服装は…よかった、いつものだ。
「いくらあたしだからってさすがに街中じゃ着ないってば」
「そ、そうよね、ごめんなさい、私ったら」
「下には着てr」
…反射的に叩いてしまうのは、絶対彼女のせいよね…。
「まったく、海水浴に行くんじゃないんだからね?」
「でもさ〜、折角海行くんだし、ちょっとくらい!楽しみにしてたんだよ〜一緒に遊ぶの〜」
「知りません」
「水着だって似合うだろうな〜、可愛いだろうな〜って思って一生懸命選んだのにな〜」
「う…私が頼んだんじゃないもん…」
でも、ちょっと悪いことしちゃったような気はしてきてしまってる。
このあたり、自分の性格が恨めしい。
「夏の醍醐味だもん、一緒に味わいたかったんだよ〜。君と一緒じゃないと意味ないし」
「……はぁ…もう、わかったわよ、ちょっとだけよ、ちょっとだけ」
いつものこと、だけど…結局私が折れてしまった。
途端、ぱっと満面の笑みになって飛び上がる彼女。
「やった〜!さっすが話がわかるね、大好き!」
「あ、ちょ、ちょっとぉ!だから、人前ではしゃぎすぎ!」
抱きつかれて、顔を赤くしながら慌ててしまう。
…はしゃがれてるから、だけじゃないんだけど、ね。
「くぅ〜、楽しみだなぁ、熱い日ざしを受けて輝く君の水着姿…ビバ・サマー!!」
「だ、だからっ、少しは落ち着きなさいっ」
「そして夜は日に焼けて火照った肌をそっと優しく」
べきぃ!と渾身の力で殴りつけると、さすがに撃沈した。…あ〜、後頭部に入っちゃったかな…
ま、まあ、自業自得、うん。
「いいから落ち着きなさい。それから、人前ではしゃぎすぎない」
「…あい…」
さすがに痛かったらしく、ちょっと涙目になってる彼女を見ると吹き出しそうになるけどそれは堪えて。
「とにかく出発だ〜!きゃっほ〜!」
…5秒で復活するくらいなら、変な情けはかけなきゃよかった、とか後悔したりもしながら。
「こら、慌てないの。まずカプラさんに寄って装備を」
そんな風に嗜めながら、ふと彼女と出会った時のことを思い出していた。
129名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 10:40 ID:VChHa/KE
もうどれくらい前になるだろう。
その時私は、冒険者の集まる広場で出会った人たちとモンスター討伐に出かけていた。
彼女のその中の一人だった、というありきたりな出会い。
まだ未熟だった私は、討伐の間中口を聞くこともなく、ひたすらメンバーの支援を寡黙に行っていた。
無事に討伐の終わった後も、にこりともせずに。
普段ならそこで解散、また会うかもわからない、となるはずだったのに、彼女だけが残っていた。
何か問題でもあったのだろうかと様子を伺っていると、しばらくの沈黙の後に彼女が言った言葉は
「あのさ、そんなに張り詰めなくても、あたしゃ簡単には死なないよ?」
…初めて言われた言葉だった。
そして、その一言で、見抜かれていたことに気がついた。
そう、討伐の間、口を開くことがなかったのは余裕がなかったため。
いつ敵が来るかわからない、何かあったときにはすぐに対応を…
そんな張り詰めた状態が続いた後では、疲れきって雑談に加わる余力も残らない。
もちろんそんな様子は見せないようにしていた。
だのに、今までは気づかれなかったのに、彼女にはあっさりと気づかれたのだ。
驚いて二の句の告げない私に、彼女は笑いながら
「この後用事ある?ちょっとあたしに付き合って欲しいんだけど」
…何度も言うけれど、普段ならそこで解散、が当たり前。こんな風に誘われたのも初めてだった。
言い訳はいくらでも考え付いた。
この後礼拝にいかなければ。一息入れたらまた討伐にいかなければ。今日は疲れてるから休む。
…けれど、気がつけばなぜか私は、頷いていたのだった。

彼女に言われるままにワープポータルでゲフェンの街へ。
…ちゃんと青ジェムをくれるところに彼女の人柄を感じて、笑みがこぼれそうになったのは内緒。
彼女に手を引かれるままに、大橋を渡ってさらに少し北上…私が今まで来たこともない場所。
この先を進むのは、熟練の冒険者たち…そう、この先にあるのは、最も闇に近い領域、グラストヘイム。
そんな場所に私たち二人で?そう疑問に思った瞬間だった。
唐突に、彼女が道を曲がった。どこへ行くというのだろう、この先には河くらいしか…
そんな私の困惑を置いてきぼりにするかのよう、彼女は進む。私は引っ張られる。
足場の不安定な場所、引っ張られている私は足元を見て転ばないようにするのが精一杯で。
色んな意味でいっぱいいっぱいだったところに、唐突に彼女が足を止めた。
「とうちゃ〜く。ほら、見てごらんよ」
「え…あ…」
彼女に促されて顔を上げた私の前に、飛び込んできた景色。
神の御業によって作られたとしか思えない、宙へとせり出した小島。
眼下に見下ろす先ほど渡ってきた大橋は雲にかすんでどこか幻のよう。
遮るもののない視界の向こうに広がる澄み渡った空、その色を写し取ったかのような蒼の水面。
それも時折霞みがかれば、ふと幻想の中にいるかのような錯覚さえ覚えてしまう。
…言葉も、なかった。
ただ呆然と目にした風景に打ちのめされたかのように動きを止めた私を、
彼女が満足そうに見ていたことはなぜか覚えている。
どれくらいの時間が経ったろう、まさに魂を奪われたかのように見入っていた私へと、彼女が声をかけた。
「や〜っぱ、ここに来たことなかったんだ。どう?中々のもんっしょ」
一応、彼女の声は認識できていた。
けれど、私はすぐには戻って来れなくて、ただ頷くことしかできない。
「モンスターを倒すことも大事だけどさ、それだけじゃ息が詰まるでしょ。
世界はこんなに広くて綺麗なのに、それを知らないで歳ばっかり取るなんて勿体無い」
彼女の言葉が少しずつ頭に入ってくる。
現実へと戻ってくる。彼女の顔を自然と見つめる形になる。
「楽しいことを見つけようよ。探し方はあたしが教えてあげる」
さっきまで私が見入っていた景色、それをバックにした彼女の微笑み。
…不覚ながら、私は目を逸らすことができなかった。

それから、私は彼女に連れ出されることが多くなった。
礼拝などの聖職者としてのお勤め以外ではほとんど討伐に出かけていた。
そんな私には、彼女が連れて行ってくれる場所は新鮮なところばかりだった。
何しろ、私は常にモンスターの出現の著しい場所に討伐に向かうパーティに参加していて、
限定された場所にしか行かなかったのだから。
そんな場所に向かって、様々なものを見て。時に笑い、時に怒りなどしながら過ごしていくうちに
私に変化が訪れたことに気づいたのはどれくらい後になってからだろう。
聖職者の家系に生まれた私にとって、モンスター討伐に参加するのは当然のこと、ある意味義務ですらあった。
けれど。
様々な場所にいき、色々な人々に出会って、世界の美しさを知って。
この世界を護りたいと思うようになった。それは義務ではなく、私の望みとして。
そんなことを父にふとしたときに漏らしたことがある。
父は驚いたような顔をして、それから、微笑んでくれた。
いい友達を持ったな、と言ってくれたのが凄く嬉しくて印象に残っている。
…まあ、いい友達、というばかりではなかったのだけど。

「ほんと、君ってば真面目に生きてきたんだね〜」
呆れたような声に私は反論することができなかった。
子供の頃どんなことをして遊んでいたか、なんて話になった時に、私は咄嗟に出てこなかったのだ。
というより、ほとんど遊んだ記憶などなかった。
「し、仕方ないでしょ、そういう家だったんだし」
親が遊ばせてくれなかったわけではなかったけれど、気がつけばそうなっていた感じ。
父も母も忙しくて遊び相手にはなかなか、だったし…
「お母さんが手が空いた時に遊んでくれたりもしたけど、友達とは中々…」
「時間がなかったわけじゃないんでしょ?そのお母さんとしてた遊びでもすればよかったじゃない」
「そうは言うんだけどねぇ…貝合わせなんてできる子滅多にいなかったんだもの」
ため息混じりにそう零した途端、彼女は吹いた。
「なっ、ちょ、ちょっと待って、君、お母さんとそんなことしてたの?!」
顔を赤くしながら声を潜める彼女。私は不思議に思って首を傾げた。
「そんなことって…そこまで言わなくてもいいじゃない、そりゃ珍しいけど」
「や、珍しいっていうかなんていうか」
「それにほら、お母さんにしてみれば花嫁修業みたいなものだったんじゃないかしら」
説明を続けるほどにどんどん彼女は赤くなっていく。一体どうしたのだろう。
「き、君のお母さんって進んでるっていうかオープンなのね…」
「どこが?むしろ古いじゃない。スタイルも古典的っていうかそんな感じだったし」
「え”、あれって新しいとか古いのとかあるの?」
驚きながら、彼女はますます顔を赤くさせつつ身を乗り出して顔を寄せてくる。
「あるに決まってるでしょ、題材のとり方とか言い回し、韻の踏み方だって」
途端に、彼女がぽかんとした顔になる。
その反応に、どうかしたのかと首を捻る私。
「あ、説明の仕方が悪かった?やっぱり普通はわからないものかしら…」
ようやっと呆然とした状態から戻ってきたのか、慌てたように首を振る彼女。
そんなに慌てるようなことがあったのだろうか?
「えっとね、ごめん。それ、何の話…?」
「あ、やっぱりわからなかったんだ、ごめんね。
短詩って本来は色々とルールがあるのよ。お母さんは特に固い人でね〜」
「花嫁修業っていうのは…」
「そういう嗜みがあったほうが貴族とかからの受けはいいんだって。こっちにはそんなつもりはないのにね〜」
「じゃ、じゃあ貝合わせっていうのは…」
「貝殻に短詩を互いに書いて見せ合って、合わせる遊びだけど…知らなかったの?」
がくぅ、と急に力を失ったかのように彼女が座り込んだのを見て私は首を傾げた。
「どうかしたの?」
「や、そ、そうよね、いくらなんでもお母さんとあれはしないわよね…」
脱力したままの彼女の言葉に、傾いだ私の首は戻らない。
「あれって?もしかして貝合わせって他のやり方もあるの?」
「あー、まあ…」
力なく頷いた彼女は一度言葉を切る。しばらく何か考えているかのような沈黙。
そして、顔を上げた彼女はいつもの彼女に戻っていた。
「折角だし、教えてあげよっか?」
「え、そうね…教えてもらおうかな」
好奇心のほうが先に立っていた私は、あっさりと頷いてしまった。
…あの時、彼女の瞳に浮かんだ悪戯な光に気づかなかったのは本当に不覚だったと思う。
130名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 10:42 ID:VChHa/KE
案内されたのは彼女の部屋。
一人暮らしの生活感漂う部屋に案内されて思わずきょろきょろしちゃったのはまあ、ご愛嬌。
「あんまり見ないでよ、恥ずかしいなぁ」
「あ、ごめんごめん」
気にした風もなく片手をぱたぱた振りながら彼女は笑い返した。
「んじゃま、座って座って。椅子がなくて悪いね〜」
「ううん、お構いなく…って、どうしてそんなにぴったりくっついて座るの?」
普段一緒に討伐に出かけるのだから、一緒に座ることは珍しくない。
けど、其の時はこんなに寄り添うように座らないはずだ。
…そう、寄り添うように。彼女の体温が間近で感じられて、なぜだか心臓がどきどきしてきた。
「それはね、あたしの貝合わせはこうしないとできないからなのよ」
普段どおりのはずの彼女の声。
それが、耳元で囁かれただけで何か違う響きになってしまう。くすぐったいような、なんだろう…。
身動きしない私に気をよくしたのか、彼女はさらに体を寄せてくる。
腰に、手が回って…絡め取られるような錯覚…ううん、きっと錯覚じゃない。
彼女のささやきが耳朶をくすぐるたびに、腰に回された手が僅かに動くたびに、
滲み出るように少しずつ、体中へと広がっていく熱。
その感覚が広がるにつれて、段々体の自由が利かなくなってくる。
「ま、まって、これ、何か変…っ」
体の自由が利かなくなるに連れて、逆に感覚が鋭くなっていく。
わずかな身じろぎですら、肌をくすぐる布地の感触が感じられて思わず息を潜める。
呼吸するごとに体の中に取り込まれる、熱と…風を浴びたような開放感。
未知の感覚であるそれらを最小限に抑えようとすれば、自然と呼吸は浅く、速く。
「それでいいの、これはそういう遊びなんだから…ね?」
ね?という言葉とともに、彼女の唇が耳朶へと触れた。
「あっ!…、ちょ、ちょっと、本当に…んっ」
思わず跳ねてしまった体と声。なぜだか恥ずかしくなってしまって顔が真っ赤になるのが自分でもわかる。
もう一度、耳朶へと…そう、これは、キス。
理解した瞬間に、かぁ、と体中の熱が跳ね上がる。
彼女の唇が触れるたびに生まれる何か。
そのたびに鋭くなっていく肌は、呼吸のたびに彼女の胸が上下するのすら伝えてくる。
彼女に包まれて絡め取られていく…その感覚は…私に羞恥と安らぎを同時に与えてくれた。
ゆっくりと、腰に回されていた手が胸元へと登っていく。
それとともに、肌を上っていく、この感覚は
思わずため息が零れて、体の芯に響くような感覚。
…甘い…
そう、蕩けるようなこの感覚は、甘いというのが一番近いような気がした。
途端に身構えるように僅かに残っていた力が抜けてしまう。
しっかりと体を抱きとめてもらえる感覚に、やっぱり、とよかった、が同時に浮かぶ。
ざわざわと肌を上ってくる胸騒ぎにも似た甘い感覚。…ほんのりと生じる、期待。
柔らかな指がそっと、でもしっかりと私の胸を包み込む。
最初は伺うようなゆっくりと優しい動き。
大胆なように見えて繊細で注意深いその指先に、ああ、彼女なんだ、となぜだか嬉しくなってしまった。
「…どう?気持ちいい?」
「んっ…わかんない…でも…へ、んっかも…私、嬉しい、かも…あなただ、って…」
普段なら絶対口にできない言葉。
だけれど、蕩けて溶かされてしまった私の口は邪魔をするものがなくなってしまったみたい。
不意に、締め付けられるような感覚。
彼女に、抱きしめられたのだと。
理解する前に体が感じたのか、零れるのは安堵と幸せの混じった甘い吐息。
それも、すぐに跳ねてしまう。
胸を包み込んだ彼女の手が、段々と大胆な動きに。
服の上からでもきっとわかるくらい、形が歪められているのがわかる。
普段なら、痛いとすら思うであろう、それは…今の私には、甘い感覚しか生じさせない。
指先が踊る。
胸の先端を擽られて、びくん、と体が跳ねる。そこから電気を流されたかのような鋭く、それでいて心地よい刺激。
「…脱がすよ?…息苦しそうだから、ね…?」
苦しい言い訳、としか思えない彼女の言葉。
だけれど、それも彼女らしくって、私は受け入れるしかできない。
首元へと伸びる指先、脱がせやすいように、と顔を逸らして喉元をさらけだす。
「あんっ!…そんなとこ…キスしちゃぁ…」
さらけだされたそこへと、降りてくる柔らかな感触。それが彼女の唇だと、なぜだかすぐわかった。
彼女が首筋を吸い上げているのが喉で反響して体内へと響き渡っていく。
そうしているうちにも解放されていく胸元から空気が入り込むと、またひくんと体が震える。
暴かれていく、私の体。彼女の目の前に肌をさらしてしまう…頭の片隅でそれはわかっていた。
けれど、押しとどめる気持ちはまるで湧いてこない。
女同士ということもあったのだろうけれど。
…見て、もらいたかった。彼女に、私を見て欲しかった。
胸を覆う下着が外されたときの解放感、その心地よさは普段の着替えの時のそれに比べようもない。
「綺麗…こんなに綺麗だなんて…ごめん、想像以上…」
「もう、何言ってるの…ばか…でも、嬉しい、な…あんっ、あ、ああっ」
素肌に感じた彼女の指先は、それまでとはまるで違う、そう、本当に触られているという実感を与えてくれる。
そして、見られている、と教えられてしまって引き起こされるのは羞恥、のはずなのに。
羞恥は確かに感じている。恥ずかしくて、顔が赤くなっているのは自分でもわかる。
けれど、それ以上に湧き上がってくる何かで、体を隠すことができない。
直接肌に触れる彼女の指先は、それまで以上の繊細さで私へと触れていく。
「ここも、こんなに硬くなってる…ふふ、可愛いっ」
「な、なに…っきゃふっ!だ、だめ、そこっ!や、やあっ!」
さすがの私でも、もうこの行為がどんな意味を持つのかはわかっていた。
胸の先端で尖って自己主張している蕾を摘まれて、声がまた出てしまう。大きくなってしまう。
はしたなく、いやらしい声。
なのに、抑えられない。抑えられないのか抑えたくないのかもわからない。
不意に感じる、浮遊感とも落下感ともつかない感覚。
背中に感じるシーツの感覚、続いて感じたのは覆いかぶさってくる熱いなにか。
それが、彼女の肌だと頭で理解する前に腕が伸びて、彼女にしがみつく。
「あんっ…も、もう…いきなり抱きつかれたらびっくりするよ?」
「だ、だって…あ、んくっ!」
心臓が早鐘のように鳴り響いている。私と、彼女の間で。
いつのまに衣服を脱ぎ捨てたのかはわからないけれど、触れ合う素肌と素肌、胸と胸。
彼女の鼓動も早くなっていることに、不思議な嬉しさがこみ上げる。
私だけじゃない…そう思うと、ぎゅ、と抱きしめてしまう。
鼓動のたびに、わずかな身じろぎのたびに肌と肌、胸と胸がこすれあう。
はさまれて形の歪んだ胸、その先端は常に転がされているようなもの。
ただこうしているだけでもどんどん心地よさが湧き出てくる。
131名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 10:42 ID:VChHa/KE
不意に、彼女の手が腰に下りてきた。
私の身を隠す最後の一枚にかかるのを感じると…一度だけ、大きく息を吸って、吐いて。
こくん、と頷くと、腰を浮かせた。
ゆっくりと、でも澱みない動きで脱がされてしまう下着。
そうして、膝元から元来た道を辿るように上ってくる彼女の指先。
内側の普段触れられない、柔らかく敏感な肌を伝ってくるそれが引き起こす甘い感覚と、不安と…期待。
時間をかけて、昂ぶらされていく。
少しずつ、心も体も開かれていく。
力が入らないせい、だけでなく、閉じられることのない私の足。
遮るものもなく上ってきた彼女の指は…ついに、その場所へと触れた。
「ふぁっ!!あ、そこ…っ!んっ、あ、ああっ!」
「うん、ここ…すごく、熱いね…とろとろだし…嬉しい…」
「や、やだ、言わないでっ…んぅ!わ、私、おかしくなっちゃうっ、んんッ!!」
触らなくてもわかっていた。
誰の目にも、まして指に触れられたことのないその場所が熱く潤んでいることを。
彼女の指が訪れれば、さらにそれを実感させられてしまう。
最初は、外側の造りをなぞるように緩やかに撫でるだけ。
…それだけで、私はどうにかなってしまいそうな感覚を覚えていた。
自分で触れたこともないことを知っているかのように、壊れ物を扱うごとく丁寧で繊細な指先。
ううん、きっとわかっているんだろう。私がまるで経験がないことを。
だから、こんなにも慎重な指使い。
最初から、今こんな時まで、私は彼女に見透かされている。
それは、悔しいけれど…彼女の指で引き出される熱とともに喜びとして体中に満ちていく。
「ほんと、可愛い…ここも、こんなに可愛くなってるよ…わかる…?」
「ば、ばかっ、なに言って…ぁあっ!だ、だめ、そんな…ひぅっ!」
綻んで、花開くようにゆっくりと、さらけ出されていく。
指が、私の中へと入ってくる感覚。ほんの少し恐くて、何も考えられなくなるくらい、嬉しくて気持ちよかった。
彼女の指が中をなぞる。指先で、そんな恥ずかしい場所を知られていく。
全てを知られていく。彼女にだけ。
それはきっと…。
「ふふ、すごい、溢れてる…準備はこれくらい、かな」
「えっ…じゅ、準備で、これ…?」
正直なところ、彼女いわくの準備によってすでに私の体は蕩けきっていた。
なのに、これ以上…?そう思うと、心臓が鼓動を早くするのを抑えられない。
「うん、ちょっとだけ我慢してね…?」
そういうと、彼女は私のそこから指を抜く。
濡れた指先をぺろり、と舐めたときに見せた陶酔するような表情にこれ以上ない羞恥を覚えた。
「ぁ…ば、ばかっ、何言ってるの、何やってるのっ」
彼女の指が抜ける瞬間、それを引き止めるかのよう、きゅ、とそこが彼女の指を締め付けたのがわかった。
つまり、彼女の言う我慢とは…それがわかってしまったところにその仕草。
もう、心臓がどうにかなってしまいそう。
でも、きっとこのまま何もされなくてもどうにかなってしまう。
悔しいけど、私はなすがままにされるしかなかった。
「だって、美味しいんだもの…さ、貝合わせ、教えてあげる」
「だ、だからそういうことを…」
胸が破裂しそうなほどのどきどきは、恥ずかしさと期待と…もう一つ。
彼女が顔を寄せてくる。目を逸らすことも、逃げることもできない。
唇が、重なった。
柔らかく熱い唇を感じれば、自然と瞼が閉じて。
自分でもよくわからない、熱いものが胸にいっぱいになって、いつのまにか零れる涙。
それを指先で拭ってくれてから、彼女は私の足の間に体を滑り込ませた。
今更ながら、彼女の前に全てをさらけ出してしまうその態勢に、真っ赤になってしまう。
でも、まだ甘かった。
彼女は私の太腿を抱きかかえるようにして、さらに大きく開いてしまったのだ。
「きゃっ、や、やぁ…そんな見えちゃう…っ、だ、だめぇ、開かないで…」
「だぁめ、こうしないと教えられないんだから。…私だけだから。私だけに、見せて…?」
ずるい。
そんなことを言われては、もう抵抗できないとわかっているんだろうか。
せめてもと目を閉じれば、開かれていくのが一層鮮明な感覚としてわかってしまう。
…それだけで、奥からまた熱い蜜が溢れてくるのもわかってしまう。
はしたない格好、いやらしい私。
でも、彼女はそれを優しく受け入れてくれているのがわかってしまうから、次第に羞恥に期待が勝っていって。
私のそこに熱いものが触れた瞬間、自分でもびっくりするほどに体が跳ねてしまった。
全身を雷で打たれたような感覚を与えてくれたそれは、私の泉へと吸い付き、絡み付いてくる。
「ふぁぁぁっ!な、なに、これっ!!こんなの、こんなの知らないぃっ!」
「んっ、こ、これが貝合わせ…っ…あ、んぅっ」
乱れているのは私の声だけじゃない。彼女の声に、うっすらと目を開けば、私のそこへと吸い付いたものの正体がわかった。
それは、彼女自身…その淫らな行為に、互いの秘めた場所の立てる水音に、気が遠くなりそうになる。
熱くて。恥ずかしくて。いやらしくて。…嬉しくて、気持ちよくて。
溢れさせていたのは私だけじゃなかった、それが、なぜかすごく嬉しかった。
ぎゅ、と私の足にしがみついて腰を振る彼女。その求めるような仕草を見ていると、単純な快感とは違う暖かなものが満ちてくる。
気がつけば、私も腰を動かしていた。
互いに求めあう、そのリズムが合わさって同調して、さらなる高みへと飛ばされていく。
もう、羞恥はどこにもない。はしたないとも思わない。
求められ、求めるその行為が生み出してくれる快感と、嬉しさだけが私を支配していって。
「だ、だめっ、私、もうだめっ!」
「あ、あたしもっ、あ、ああっ!一緒に、んっ、一緒にっ!!」
何かが、来る。その感覚に耐えるように、きゅっとシーツを握った。
一番敏感な、ひっそりと息づく突起。私のそれと彼女のそれがぶつかるようにこすれあった瞬間、弾ける何か。
「ふぁっ、ああっ、あああっ!」
「んっっ、んぅっ、んぁああっ!!」
一番、高くて長い声が溢れて、びくん、びくんと体が痙攣を起こしたかのように跳ねる。
体の中で吹き荒れる熱い嵐に翻弄されて動くこともできず、ただ、ただ堪えているのかそれを味わっているのか。
様々なものが入り混じった感覚の中、一つだけはっきり感じることのできた感覚。
私へと覆いかぶさってくる彼女。躊躇うこともなく抱きしめる…抱きしめたつもり。
力が入らなくて腕を背中に回すのが精一杯だったけど、多分伝わったと思う。
互いの乱れた呼吸の音と、大きく上下する胸、いまだ熱く火照る肌。
ただそれだけを感じている時間も今の私には心地よかった。
「…気持ちよかった…?」
「ん…」
彼女のほうが回復が早かったらしく、そう聞かれても私は小さく頷くしかできない。
…もしかしたら、もうちょっとこの感覚に浸っていたいのかも知れないけど。
「重くない…?」
「ううん…このままがいい…」
ちょっとだけ体に力が戻ってきた。ぎゅ、と逃がすまいとするかのよう腕に力を入れる。
聞こえた彼女の吐息は、ちょっとだけ照れくさそうで、とても幸せそうだった。
大きく息を吸って、吐き出す。
きっと、彼女には見透かされてしまっただろう。
私も、とても幸せな気持ちだと。

…行為の後の無防備な状態だったから仕方ないけれど、それもまた不覚だったとはその後思い知らされた。
結局貝合わせについて教えてもらったのは夜が明けて昼過ぎになってから。
それまで何があったのかは…ご想像にお任せ。
やっぱり優しかったからいいのだけれど。
132名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 10:43 ID:VChHa/KE
そんなこんなで今に至る私たち。
そして、はしゃいだ彼女に引きずられるようにココモ海岸へと至る私たち。
…人が少ないのが本当に幸いだ。とてもじゃないけれどこんな無防備な格好、人前ではできない。
「くぅ、やっぱりあたしの見立てに間違いはなかったねっ!せくしーかつきゅーと!」
一人テンションをあげてる彼女の言葉に思わず身を護るような仕草をすれば、かえってそれがよかったらしくますますヒートアップ


私は呆れたように彼女を見つめるしかなかった。
彼女のほうはビキニではなくワンピースの水着。
ほっそりとしながら引き締まった筋肉を秘めたしなやかな手足。
ぴったりと張り付いた水着によってくっきりと浮かび上がる体のラインは優美な曲線を描きながらも引き締まっていて。
今にも弾けそうなバネと包み込んでくれそうな柔らかさ。彼女の魅力を上手に引き出していた。
…悔しいけど、彼女の気持ちが、ちょっとだけわかってしまった。
「ほらほらどうしたの、折角だから泳ごうよ!」
「あー、はいはい」
彼女の手招きに応じて近づいて。
悔しかったから、お返しとばかりに彼女の腕に抱きついて胸を押し付けてあげる。
「わ、わぉ、どったの、大た〜ん」
おどけたようにそう言いながらも微妙に目が泳いでる様子に、くす、と小さく笑みが零れるのを抑えられない。
あれから私も彼女のことはわかってきてる。
するのは大好きなくせにされるのは苦手。例えばこんなことでも。
それから、律儀。今でも約束を守ってくれるから。
「さあ、どうしたんでしょう。まあいいじゃない、ほら行きましょう?夏の醍醐味を教えてもらわないと」
彼女の腕にしがみついたまま、引っ張るように波打ち際へと。
よほど慌てているのだろう、普段の軽やかな身のこなしなどどこかへ行ってしまったような彼女の様子に、笑みが止まらない。
楽しいことはいっぱい。今までも、これからも。
見つけていこう。見つけていける。こうして彼女と一緒なら…。
133名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/20(金) 10:46 ID:VChHa/KE
以上っ

投稿してみると思ったよりも長くてちょっと焦ったのは内緒です。
ちなみに、自分も雅なほうも両方知ってた人間だったり。

とまれ、これにて一時退場、また何かかけましたらば。
♀×♀スレのさらなる発展を祈りつつ!
134名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/21(土) 02:56 ID:o9zDAVCQ
>>128
(*´д`*)ハァハァ
135名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/21(土) 16:37 ID:dhxfTPfo
128さんのお話も259さんのお話も素晴らしいです。
たくさん(;´Д`)ハァハァさせていただきました。どうも有り難うございます。

259さんのミルとユイの話は、ちょっとずつ距離を詰めている二人がとてもいいです。
特に、えちが終わったあとのユイさんの心境描写が実に丁寧でグッと来ます。
これまでの二人の話を読み返したくなりました。
また二人の話を書いてくれると嬉しいです。

128さんの話はえちと心境描写のバランスが良くて(;´Д`)ハァハァ読めました。
こちらも愛のあるえちでよござんした。

貝合わせっていい素材なんだろうか(笑)
136名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/25(水) 01:20 ID:.EWon52A
|´-`)ダレモイナイ・・・置き逃げするなら今のうち


GvG---
ルーンミッドガッツ内の鍛えられた猛者達が集い、砦の所有権を賭けて戦う、1週間に1度の祭典。
開始までの時間が短くなるにつれ、砦付近のカプラは異様な熱気に包まれる
彼女もまた、その一人であった
背には巨大な十字剣。よく躾けられたペコペコに騎乗し、鍛えぬいた防具を身に纏う 国内屈指の傭兵
―――――
「600M!?」
彼女は提示された報奨金を聞き、我が耳を疑った
「ええ。」
雇い主の小柄の男は素っ気無く答える。
「600Mって、えーっと・・・6億Zenyの事よね?」
彼女は興奮を抑えつつ聞きなおす。
たかが傭兵に600Mも払う、等通常ありえないことだ。興奮するのもムリは無い。
「落としていただきたい砦は・・・ここです」
男が提示した砦は、今や最大規模の戦力を持つ同盟が所有している砦であった。
しかしその程度で怯む彼女ではない。冷静さを取り戻し、条件を聞き出す。
「はい、600Mをお払いするには条件があります
まず、今回の600Mという額は、成功報酬とさせて頂きます。
消耗品等の経費は私が負担しますが、失敗した場合お支払いする事はできませんので、よろしくお願いします。」

これだけの大金が動くのだ、当然と言えば当然の事である。
「分かりました。必ずや砦を討ち取ってみせます」
彼女は言い、契約書にサインをした。
137名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/25(水) 01:20 ID:.EWon52A
GvG開始の合図と共に、仲間達と一斉に砦に乗り込む。
相手ウィザードの大魔法で命を落とす者
味方の誤射で命を落とす者
防衛側の圧倒的戦力に怯え、逃げ出す者

次々と仲間達が消えてゆく中、遂には彼女一人がエンペリウムの前に立っていた。
「ツーハンドクイッケン!!」
攻撃速度を上げた両手剣で一心不乱にエンペリウムを切りつけ続ける。
防衛側の部隊が到着した時、エンペリウムは崩れ去った。
しかしこれで終わりではない、終了時刻まで砦を防衛しなければ成功にはならない。
「生き残っているもの、反応を!」
彼女は生存者を確認すべく、通信を行う
無言の通信機
「うそ・・・」
彼女の声が虚しく木霊する。敵は、あまりに強大だったのだ・・・
―――――
しかしいつまでも絶望してはいられない。
請けた仕事は命尽きようと最後まで全うする、それが彼女のポリシーであった。
臨戦態勢を整え、エンペリウム部屋の前に鎮座する
当然だが、交戦らしい交戦の音は聞こえない
焦りが、彼女にスキを作ってしまった。
一瞬のスキにエンペリウムが殴られる音が聞こえる
「?!」
振り向くと、元防衛側のモンクがエンペリウムを攻撃していた
「残影・・・!」
しかし、この振り向きは致命的な振り向きだった。
突如背後に現れた数人のローグにより、防具と武器を外され 無防備になったところに打ち込まれるバックスタブとダブルストレイフィング
そして大魔法の嵐。
地に伏せる彼女の顔を見て、指導者らしき女プリーストが言い放った。
「エンペを破壊しだい彼女を地下に拘束しておきなさい」
サッ、と付きのアコライトが彼女の両腕を掴んだのとエンペリウムが破壊されるのは、そう違わない時間だった。
138名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/25(水) 01:20 ID:.EWon52A
「っつ・・・」
ここは何処だろう?
声が出ない・・・
私は死んだのかな?
腕を動かそうとする
「カチャ」
動かない
「・・・・!」
一瞬で意識が戻る
拘束・・・されている
足、腕に枷を嵌められ 口には猿轡
しかも・・・全裸でだ

「あっ、目が覚めましたねっ」
声の主はアコライトの少女。
「マスターの命令で、貴女を拘束させていただきました。私が下準備をさせていただきますね」
少女はそういうと、棚から小瓶を取り出した。
そして小瓶から液体を手に取り、私の秘部 胸に塗りたくる。
「フムゥ・・・!ムグッ・・・・・・!」
他人に秘部をいじられる羞恥と、少量の快楽に正に"声にならない声"を上げる
「あははっ、敏感なんですねぇ。」
少女は笑いながら、私の秘部に液体を塗ってゆく。
「それじゃ、終了時刻までお留守番お願いしますね」
小瓶の中身を全て塗り終わると、少女は言い 部屋を出ていった。
139名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/25(水) 01:21 ID:.EWon52A
もう何時間がたっただろうか
ほんの数分がそう思えるほど彼女は追い詰められていた。
先ほど少女に”何か”を塗られた場所が疼いてたまらないのだ
「クゥン・・・フグ・・・」
猿轡を涎で濡らし、必死に体をくねらせながら耐える
秘部はもう濡れそぼり、下に小さな水溜りを作っていた。
ガチャリ
不意にドアが開く。
「もうすっかり出来上がってるわね」
「お留守番、ご苦労様です」
声の主の1人は先ほどの少女、もう1人はプリーストの服に身を包んだ女性であった。
「さて、貴女はなぜ自分が拘束されているか分かる?」
猿轡を外しながら、プリーストは言う。
「ハァゥ・・・ン・・・・・わ、私を・・・見せしめに殺すため・・・?」
傭兵の末路として、至極当然の回答をする。
「ハズレよ」
プリーストは言い、こう続ける
「私は貴女を気に入っているの。殺すなんて勿体無い・・・」
「じゃあ・・・?」
逆に騎士が問いかける
「貴女を今日からギルドのお抱え奴隷にするのよ」
とんでもない事を言い放つ
「ン・・・こ・・・殺せっ・・・アァン・・・」
「聞こえなかった?貴女は今日からこのギルド・・・いえ、私の奴隷よ」
140名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/25(水) 01:21 ID:.EWon52A
「アァゥッ・・・・ハァァァ!」
薄暗い地下室に私の嬌声が響き渡る
「チュム・・・随分感じやすいのね・・・意外と淫乱だったかしら?」
私の秘部を舐めながら、彼女はクスクスと笑う
「やっ・・・違っ・・・!ンン・・・」
体は正直、とは良く言ったものだ。
イヤがっていても、責め立てられ 騎士の中の女が反応してしまう
「そろそろ・・・壊れましょうか」
やはりこの女、とんでもない事をサラッと言う
そして、先程少女が小瓶を出した棚から違う小瓶を持ってくる
明らかに毒毒しい色をしたその内容物が入った小瓶の入り口を、私の秘部にあてがう
「ヒァッ・・・やめっ・・・」
私の抵抗は虚しく、入り口が挿入され 内容物が膣内に注がれる
「・・・・・・!」
声にならない声
膣内が熱い
膣内だけでなく、体全体が熱い
枷の痛みだけで絶頂を迎えそうな そんな激しい快楽が私を包む
「壊れなさい」
今までに無い、冷酷な声で言い放つプリースト
コリッ
「アァァァァァァァ!イく・・・!アァァァン!」
クリトリスを軽く摘まれただけで、激しく体を痙攣させ 絶頂を迎える
「貴女ばかり気持ちよくなるのも何だか癪ね・・・」
プリーストは言い、自らの法衣をたくしあげる
下着を下ろし、濡れそぼった秘部を騎士の秘部にあてがう
「ふふ・・・一緒に気持ちよくなりましょう・・・」
プリーストが腰を動かす
「ンア!アァァ!!イちゃ・・・イったばかりなのに・・・アァァァ!」
2度目の絶頂を向かえる騎士
「ン・・・フゥ 気持ち良いわよ・・・もう貴女は私の物 誰にも渡したりしないわ・・・」

―End
141136sage :2004/08/25(水) 01:24 ID:.EWon52A
処女作です(´д⊂
鬼畜になりきれてない上、長くてダラダラ
なのに終わりはアッサリすぎる

[文神への道]λ.... トオイナ・・・
142名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/08/25(水) 14:00 ID:th7/XOVc
>>136

|∀・)<グッジョブ!!処女は戴いた
143前329sage :2004/08/25(水) 17:02 ID:iRyTglqA
>>136さん
ご馳走様でした。
これで調教して奴隷に・・・恐ろしいプリさんだ(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
何はともあれ、(*^ー゚)b グッジョブ!!
これからの活動も期待させていただきますね。

っと、またもネタ電波を受信したのでちょっとばかりの予告を。これをネタに書こうと思います。

・3作目にしてようやく姉妹絡み脱却
・はじめてのおつかい

時間と相談しながら書いていきますのでまたーりお待ちください。
144577sage :2004/09/01(水) 18:05 ID:piWaw6TE
投稿させて頂きます・・・。

-----------------

(「銀河鉄道999」のリズムで)
「汽車は敵を連れて 嵐の中へ
 死体ちらばる 経験稼ぎさ オーラー目指して 走ってゆこう
 人は誰でも レアもの探す 旅人のようなもの
 希望のレアに 巡り会うまで しばきつづけるだろう
 きっといつかは 君も出会うさ 光るカードに」

こんなアブナイ歌を歌って女WIZと共に狩りを続けているのは、
誰かというとあの危険なハイレベル・まーちゃんでした。
彼女はお金にモノを言わせた廃装備に身を固めて、白ぽをこくこく飲みながら
なんとなんと非公平で壁をしてWIZ嬢を育てています。
ストームガストを連打つつ、困ったような表情を浮かべる金髪の女ウィザードと
それに気付かないフリをして敵を集める廃まーちゃん。
なんで二人がこんなことをしているのかというと、それは先日・・・。

--------------------

「あーあ、もう倒れてばっかりでやだなー。」

いつもの仲間がたむろする酒場で、彼女もそこそこ常連といった
状態になったある日、WIZ嬢はカクテルの最後の一口を飲み干すと
溜息と共に言葉を掃き捨てました。
このところ彼女の主たる狩場である時計3階では、

・レアがでず
・やっと出たと思ったオリ塊が、取りに行く前に消え
・やっと出たと思ったクリップが、取りにいく前に本に齧られ
・やっと出たと思った青箱が、取りにいく前にアラームに齧られ
・やっと(ry

ということが重なり、ついでに今日などは集中力が欠けたのか
なんども時計の愉快な仲間達にのされ、
経験がごっそりと削られてしまいました。
飲まずにはいられないというやつです、そんなわけで彼女はマスターに
もう何度目かのマティーニを注文すると、残っていたオリーブを齧りながら
先ほどのセリフを呪いの言葉と愚痴との間に挟みこんで
女一人自棄酒をあおるのでした。
すると・・・。

「あれあれヤケ酒?、もったいないですよお嬢さん」

「ん・・・貴方だれえ?、会った事あったっけ・・・ふにゃ・・・」

「ここで何度かみかけましたよー、私其処のテーブルに居る
姉御さんや殴りプリさんと知り合いなんです(うふ」

「・・・(うふ・・・って)あー、なるほどにゃるほど・・・」

「良かったら奢らせて頂けません?面白い話が聞けそうですし」

そういってまーちゃんが返事も聞かずにとなりに座ったのを、
あきれたように見詰めたWIZ嬢は、しかしぽつりぽつりと自分語りをはじめました。
まーちゃんの顔に一瞬浮かんだ怪しげな表情に気付くこともなく・・・。

「・・・・・・というわけなのよ、そりゃ固定パーティでも組めって言われるかもしれない
けどさ、前それで変な男につきまとわれたことがある身としてはどうもねー。
あーあ、変な男には好かれるのに、いいかなって想った人は振り向いてくれない
辛いわねーーーーーー(ぐちぐち)」

「ええ、ほんとにねえ、お姉さんの気持ちはよっくわかります、
ここは私にまかせてくれませんか?今日の挽回ってことで・・・
あとジョブ1でマスターなんですよね?、なら明日一日であげてみせますよ!(どんっ)」

「・・・それは無理があるんじゃ・・・あなたまーちゃんだし・・・」

「え?なら出来たら私のお願い聞いてくれますか?」

「あ、ええまあできることなら・・・(まあ大したことはないでしょう)」

「はいっ!、じゃあ取引成立!、よろしくね!(キュピーン)」

そういって元気よく差し出された手を握ったWIZ嬢は、
またもやまーちゃんの眼に浮かんだ怪しげな光に気付くことなく
約束をしてしまったのでした・・・。

そして翌日早朝

「はいっ!、じゃあ白ぽと青ぽはどっさりありますから
ひたすらフェンSG全力お願いします。
私が敵を集めます(うふ)」

「・・・あ・・・(こいつ本気だ!・・・)」

非常に嫌な予感のする展開に、何をさせられるかと冷や汗もののWIZ嬢ですが
それでも経験の誘惑には勝てず、「まあなんとかなるだろう」という都合の良い
解釈をしてまーちゃんについて行きます。
程なくして時計塔の地下2階につくと、まだ人が少ないうちに手早くポイントを
確保して狩りをはじめます。
ストームガスト連打にたおれていくオークと虫達、
開きがあればポーションを飲みまくり、まーちゃんがかき集めてきた敵を倒す度に
どんどんどんどん経験があがっていきますが、
それとともにどんどんどんどん不安も蓄積されていきます。

「・・・(まーちゃん経費かなりいってるだろうな・・・私の装備で何かほしいのがあるとか・・・
こわいな・・・((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル」

「ほらほら休んじゃだめですー、連打♪連打♪」

やがてかなりの時間が過ぎ去って、いいかげん精神的な疲労が蓄積され
魔法の詠唱も辛くなった頃、彼女が放ったSGがまた何尾かのアクラウスをなぎ払った
とき・・・。

「ぱーーーーーーん♪(ジョブUP)」

「あ、おめでとう御座いますお姉さん、ジョブレベルアップ、カンストですよ!」

「はあ・・・有り難う・・・ねえ、もう帰ろうよ・・・はあ・・・」

「はい、じゃあ帰りましょう、はい、蝶の羽、着いたらご飯にしましょうね(うふ)」

受け取った蝶の羽を握りつぶして、空間転移に身をゆだねながら
彼女は心の中でレベルアップの喜びと、「約束」の不安がごちゃまぜになり
なんともいえない気分のまま酒場に向かうと、
席を確保してから深く溜息をついたのでした・・・。

「・・・はあ・・・ホントにあの子何が目当てなのかしら・・・」
145577sage :2004/09/01(水) 18:05 ID:piWaw6TE
「で・・・なんで目隠ししなきゃならないの?」

「まあまあ細かいことは気にしないで、こっちです、こっち」

まーちゃんに手を引かれながら宿屋の一室に向かう彼女は、
「約束」を果たすべく覚悟をきめていたのですが、当のまーちゃんから先ほど

「お姉さんは暫らくベッドで横になっていてくれればいいです」

ということを聞いて拍子抜けしてしまいました。
しかし目隠しをするのがどうにも気になって、ついつい良からぬ想像をしてしまいます。

「・・・(まさか・・・)」

普通の宿屋とはいえ、部屋の中で何をされるかわかったものじゃありません。
そう考えて大きな声をあげようとした丁度そのタイミングで、
彼女は大きなベッドの上に寝かされると、あっという間に両手両足をベッドに
括り付けられたと思うと、口に酸素マスクをはめられて・・・。

「むぐ・・・なに・・・何!?」

「え?何って約束ですよ・・・別にそれほど大変なことじゃないとおもいますよ」

「え?ちょ、ちょっと!目隠しとって!」

「あ、はい」

目隠しをとられたWIZ嬢は、自分の周囲を取り囲んでいたまーちゃん以外の
薄着の3人の女の子達に心底驚き、口をぱくぱくする以外のことがなにもできません。
そんな彼女の耳元で、まーちゃんは囁くように・・・。

「えーと、今度女の子向けのHなサービスをしようと思ってまして・・・
貴方にはそのはじめてのお客さんになってもらいます。
ノンケの人でもうーんと気持ちよくしてあげますから、悪くないと思いますよ、ネッ☆」

「ち、ちょっとおおおおおーーーーーーーーー!!!!」

彼女の悲鳴は酸素マスクを貫通してなお部屋中に響き渡りますが、
女の子達まったく気にすることなく、は身動きの取れない彼女の服を
脱がすことはできないのでずりずりと上げ下げして
肌をあらわにするやいなや、その手と舌で「ご奉仕」を開始するのでした・・・。

「お姉さんきれいな白い肌ですね・・・うん・・・いいにおい(ちゅ)」
「わ、ほんと、日焼けしてないー、時計にいるからですか?(さわさわ)」
「でも下のおけけは濃い目ですね・・・(さわさわ)」
「あ、こんなところに黒子が・・・舐めてあげますね(ぴちゃぴちゃ)」

「あ、あなた達やめて・・・あっ、は・・・、私そんな趣味・・・くううう」

「そんな事いわないでくださいお姉さん、私たち真剣なんです(さわさわ、くちゅっ)」
「そうそう、女の子向けサービスの先駆者になるの!、頑張るわ(すりすり、ちゅっ)」
「心配しないでください、男の人の扱いならプロですから、傷つけたりしませんよ(さわっ、むちゅ)」
「力をぬいたらもっと気持ちよくなれますよ、ねえ・・・(ぺろっ、ぺろっ)」

「あ・・・はいっ・・・は・・・あう・・・ダメ、ダメえ・・・私そんな・・・ああ・・・
みんなに舐められて・・・触られて・・・こ、こんなあ・・・あああああああっ!」

性のベテラン4人の8本の手と4本の舌が、彼女の露出した肌を自由奔放に駆け巡り
あっというまに魔法使いの体は、触れたとこすべてに火柱が立ちそうなほど燃え上がります。
それをまた容赦なく責める女の子たちは、一人がお○んこに舌をつっこみながらかき回し、
まーちゃんはクリ○リスをいぢりながら、調子にのって自分のものにまで指先を伸ばしていきます。
後の二人はWIZ嬢の体をなでさする合間に、自分たち二人でレズプレイに耽り、
部屋の中は汗と汁の匂いで急速に埋まっていくのでした。
やがて秘裂にさしこまれた赤い舌先が、キツツキのように激しく出し入れされたと思うと
甲高くせつない声が。

「あああああっ!、あーーーーーっ!!、くふうううううううっつ!!!・・・だめ、だめええっ、
い・・・く・・・い・・・くる・・・うううううううううううっ!!!!」

半脱ぎ状態で彼女は、女4人の責めにあってあえなく撃沈してしまったのでした、
しかしそれだけで終わることはなく、舌が抜かれたと思うと、休むまもなくまた
レズっていた二人が。

「え・・・やっ、イッたばかりなのに・・・敏感なのおっ!、だめ休ませて・・・ああっ!」

「女の子はなんどでもイケるんですよお・・・お姉さん私がもっと深いところへ連れて行って
あげますからね、ねえ・・・(ぴちゃぴちゃ)」
「そうそう・・・わたしたちのダブルアタックで昇天しちゃってください(ぐちゅっ、ぐちゅっ)」

一人は三本指を根元まで打ち込まれかき回し、一人は乳首をこねくり回しながら首筋にキスの嵐を
降らせる・・・、その連携プレイになすすべもなく彼女はまたすぐに大爆発寸前の高みにまで連れて行かれます。
そして2度目の絶頂に達してからも勢いは衰えず・・・。

「ひゃああああ!、い・・・いくうううううううううう!!!、やっ!ゆびっ!ゆびいいいいぬいてえええええ!!!
だめイキつづけちゃああ・・・あ・・・いく・・・あ・・・いきっぱなしいいいいい!!!!とめてええ!!!!!」

「凄いでしょう・・・女のからだって本当に凄いの・・・ねえ・・・忘れられなくしてあげる・・・
(ぐちゅっ、ぐちゅうううっつ、ぐ・・・ちゅう)」
「ホンと・・・汗噴出しちゃって、かわいい・・・舐めちゃおっと・・・(ぺろぺろ)」

しばらくして膣内で蠢く指の動きが止まったときには、彼女はもうすでに何べんイッタかもわからないほど
感じさせられて、涙まで流しながら体を振るわせることしかできなかったのでした、
しかしまだまーちゃんは。

「お姉さんホンと綺麗ですよ(ふふっ)・・・サービスでこれも使ってあげますからね・・・」

「ぐすっ・・・ぐすん、え・・・何・・・まだ・・・?」

彼女が取り出したのは、男性器の形状に削られて磨かれた黒光りする木の棒でした、
息をのむ魔女の目の前でさらに二度ほど振って見せると、まーちゃんは

「うふ・・・気に入ってもらえると思いますよ・・・貴方の好きなモンクさんのアレと
同じ大きさに削って仕上げた特注品ですから・・・後でプレゼントします・・・」

「え・・・な・・・やめ・・・なんでそんな事知って、なんでそんなもの作れ・・・あああああああ!!!!」

疑問に答えを得られないまま、体内につきこまれたソレのもたらす快楽に体を操られ、
彼女は白くきつい匂いのラブジュースをベッドの上に振りまきながら身もだえします。
まーちゃんの突きは精緻を極め、クレバスの中で一番ほしい部分をじらしながらも的確にこすりあげていきます、
今日何度目かの大津波が彼女の膣内から頭のてっぺんまで駆け抜けたと思うと、
それはさらに特大級の津波となって、下半身めがけて襲い掛かり。

「ひぐうううううう!!!、だ・・・はあああああ!!!・・・だめっ!!!・・・狂っちゃうよおおおおおお!!!
こわれちゃうよおおおおおおおお!!!・・・あああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

最期に落雷のような大音をあげてウィザードは堕ち、完全に意識がトンでしまった後も、
そのからだは擬似男根をぱっくりとくわえ込み、そこだけ別の生き物のようにたらたらと愛液を
しばらくは流し続けていたのでした・・・。

「うんっ♪、これ商売になるわ!、イケるイケる、お姉さんこんなにイッちゃったしね(笑)」

--------------------

「お姉さん機嫌なおしてくださいよお・・・ちょっと調子に乗りすぎたけどよかったでしょ?、
約束なんですし・・・確かにこっちがちょっとやり過ぎたとおもいますけど・・・また壁しますから・・・ねえ?」

「・・・あんなハズカしい・・・ぐすっ・・・」

しばらくベソをかいているWIZ嬢をなだめていましたが、なかなか機嫌がなおらないので
まーちゃんはそっと立ち上がると、部屋の出口へと歩み寄っていきました。
そしていったん外に出たと思うと、またすぐにドアをあけて、

「御免なさいのしるしに、ここ私の宿ですから好きなだけ無料で泊まっていってください。
それと・・・さっきの約束、其処においてあります、高価なものだから大切にしてね♪」

ウインクを残してドアを閉めた、まーちゃんの視線の先にあった黒光りする棒・・・、
しばらくウィズのすすり泣きが続いた後、扉の向こうで何かをポケットにねじ込むような
音を確認すると、廃まーちゃんは手すりに寄りかかってにんまりと笑みを浮かべ。

「これイケる、イケるわ!、いい商売になる、キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* 」

と一人宿の廊下で悦に入るのでありました・・・。
146名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/02(木) 10:32 ID:YJQoNxIQ
乙であります!(・∀・)イイ
147名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/03(金) 16:13 ID:iOoygrOo
どこからかネタ電波送信。

姉御肌のAGI-DEX騎士娘とおっとりINT-VITプリたん。
狩場で出会って意気投合
その日は一緒に泊まることになり、やや強引にプリたんを襲っちゃう騎士娘。
プ「あっ、ダメだって…こういうのは好きな人同士じゃないと…」
騎「私のこと嫌い…?」
プ「え? あ、そうじゃなくてだからその…」
騎「じゃぁいいでしょ? ほら、私気持ち良くなれる方法色々知ってるのよ〜」
プ「あっ、やっ…そんなとこっ…ひぁっ!?」

〜1時間後〜
器用な騎士娘にほぼ一方的にイかされ続けたプリたん。
騎「ふぅ…気持ち良かった…」
プ「はぁ…はぁ…はぁ…ん…?…もう終わりなの?
  あ、そうだ、今度は私があなたにしてあげるねっ?」
騎「ぇ?わっ、ちょっ待っ…!?」
プ「こうして、こうするんだったよね。こうかな…?」
騎「ひぁぁっ! あぅっ、やっ、真似するのダメっっっ! うぁぁぁっ…」

〜2時間後〜
VITに勝るプリたんのクローンスキルであっさり立場逆転。
とうとう騎士娘ダウン。
騎「…(ビクッ…ビクン…)」
プ「あら? 失神しちゃった? もう…誘ってきておいて先にダウンなんて
  許さないわよ〜?(ニヤリ)」
プ「リカバリー!!」

〜次の日〜
プ「ほら、さっさとアイテム拾って、モタモタしてると置いてっちゃうわよ?」
騎「はっ、はいっ、…あっ、待ってー」
なぜか狩場でも立場逆転してしまう2人でしたとさ。
148名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2004/09/03(金) 16:56 ID:q4TfmpYo
ハム太郎の人キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
149名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/11(土) 09:19 ID:ahbUjHUw
ノーマルスレが賑わってるので百合も盛り上がってたり・・・と思って見にきた


どこからか「蛍の光」が聴こえた気がした
150名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/11(土) 23:19 ID:u6Yr0Dpg
>>149
盛り上がらないものを盛り上がらないと言っても盛り上がらない。
せっかくだから漏れが何か書いてくるぜ!
151名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/12(日) 19:12 ID:MLyBXGNc
ネ申誕生の悪寒・・・ニヤニヤ
152150sage :2004/09/12(日) 21:09 ID:JuUY0CCE
というわけで書き上げてきたぜ。
>>151
素人なのであまり期待されても困ります(つД`)
それではかなり長くなってしまいましたがお楽しみください。
153桜(1)sage :2004/09/12(日) 21:22 ID:JuUY0CCE
 季節は春。
 雪解けの水はゆるやかに流れて、その下でかすかに鼓動をはじめた新緑は芽吹き、これから若葉の生い茂る夏に向けて伸びてゆこうかとする、そんな季節。
 北のシュバルツシルトから吹き下ろす風にちらちらと粉雪のように舞う桜の花びらは今を盛りに、
ルーンミドガッツ王国の首都であるプロンテラの街並みを春の装いに染め上げている。
 昔、アルベルタの港からはるか東方に船出した所にあるアマツという国から友好のために時の王であるトリスタン二世に送られたというその由来を知ってか知らずか、
探していたそのひとは修道院の裏手の桜の木の下にその身を横たえていた。
 思わず嫉妬したくなるほど艶のある長い黒髪は、今は降り積もる花びらの上に絡まるように流れ落ちていて。
 身体を包んでいる深紫の法衣は少しも乱さずに、ただ舞い散る桜の下に瞳を閉じている。
 首都の大通りでは桜の通り抜けも満開。宴もたけなわ、暴飲暴食その他もろもろで苦しむ人々に神の愛を、なんて理屈をつけて街に繰り出すアコプリも多いのに、
それを尻目に裏手でひっそりと咲くこの木の下にわざわざ来る物好きは修道院の中ではそのひとくらいなものだった。
 触れればはらりと散ってしまいそうな繊細さに彩られた漆黒の睫毛がゆるやかに動く。
 ここは修道院の敷地だから部外者は誰も入って来られないのだけれど、その姿はあまりに無防備で。
 だからなのか、黒曜石のようなその瞳の中に映りこんでいる私の姿を認められるほどになったとき、私の胸は自然に高鳴ったのだった。
「おはよう」
 そのひと――トーカさんは、頭上で咲いている桜のように優雅なしぐさで身を起こしてそう言うと、まるで親しい友人に久しぶりに会ったかのように目を細めて微笑んだ。
髪にまとわりついていた花びらがひらひらと落ちて、柑橘系の香りがふわりと私の頬を撫でる。
「おはようございます」
 もうお昼だったけれど、ついついつられるようにしてそんな事を言ってしまう。さっきまで眠っていたせいで黒髪についたかすかな癖が、
いつもの端正に整えられた姿を見慣れている私には少しだけ新鮮に感じる。
 一応漢字で書いておくと冬花さんは夜行性なので昼間はほとんど眠っていて、世界から人の消えはじめる夜になると突然活発に活動を始めるME退魔型のプリーストだ。
 詠唱だってすごく早いし、バイストンウェルに飛んでいくのももう間近のことと思われた。
 冬花さんの白いうなじが不思議そうに小首をかしげる。
「どうしたの?息を切らしてそんなに走ってきて」
 そうなのです。冬花さん、私はすごいものを手に入れてしまったのです。
「あの、冬花さん……」
 流れた風に、またはらはらとまた粉雪のような桜の花びらが散った。なあに?と冬花さんがその下で笑う。いきなりこんな事を頼むなんて不躾な子だと思われたりしないだろうか。
 でも、せっかく冬花さんの好きそうなものを手に入れたのに。ああ。
「あの、私とその、お暇でしたら貝合わせをして頂けませんか?」
 言っちゃった。おそるおそる冬花さんの方を見ると、その顔は鳩がいくら豆鉄砲を食らってもそんな顔にはならないのではないかと思われるくらい唖然としていた。
 午後の穏やかな日差しはそんな私達の上に浅い影を投げかけて、背後の大聖堂からは取ってつけたような鐘の音が響く。
 どうしよう、私、また冬花さんに変な事を言ってしまったのではないだろうか。
「ご、ごめんなさいっ」
 恥ずかしさから思わず駆け出そうとした私の手を、ひしと冬花さんの華奢な腕が掴んだ。そのままするするとたぐり寄せられてしまう。
 気がつけば私の髪にも桜の花びらは絡みついていたようだった。冬花さんの温かい体温を擦れ合った布地越しに感じて、花びらが今度は私達の髪から、ひらひらと舞った。
 かすかに早く脈打つ冬花さんの心臓の鼓動が押し付けられた耳元から流れ込んでくる。
 散ってゆく桜の木の下で、私はなんと、冬花さんに抱きしめられているのだった。突然のことでよく分からなかったのだけれど、夢のようで目を閉じてしまう。
「……そうね。そう言えば私たちもそろそろそんな時期なのかもしれないわね」
 ああ。貝合わせをしてくださるという事は、冬花さんにとってそれほど重い意味を持つのだ。私は勝手にそう納得した。私と冬花さんと。近づいた二つの心臓の鼓動はゆるやかに溶け合っていくような気がして。
 そのまま身も心もとろけてゆきそうになる私に、冬花さんは言ったのだった。
「せっかくだからココモビーチの夜桜を見に行きましょう。あそこは温泉も出るし、貝合わせをするのには丁度よい所よ」
 これはもしかしたらデートのお誘いなのだろうか。二つ返事した私の頭を撫でて、
「ふふ……ゆっくり可愛がってあげるから」
 と、意味深な言葉がどこかから聞こえたような気がした。
154桜(2)sage :2004/09/12(日) 21:26 ID:JuUY0CCE
 日はすでに岩陰に落ち、汐の匂いをかすかにはらんだ風に乗って広がってゆく闇が空をうっすらと藍色に落としてゆく。
 空の端にかすかに残っていた黄昏が呑まれたのを最後に、宵が口を開けた。
「今日は色々と回りましたよね、冬花さん」
 あれから一夜明けた翌日。珍しく夜に眠っていた冬花さんと私は朝になるとすぐに出発して、イズルードから快速艇に乗り、
アルベルタで帆船に乗り換えてココモビーチには昼過ぎに着いていた。
 夜までにはまだ時間があったので、私と冬花さんはサンダルマン要塞跡に行ってみたり、ビーチの近辺のジャングルを探検してみたり。
 日も暮れ始めたのでビーチに帰ると、私達は冬花さんの予約した旅館に荷物を置いて、汗もかいていたので先に露天風呂になっているという温泉に行くことにした。
「そうね。狩り以外で外に出たのは久しぶりだわ」
 温泉の白濁した湯の中に透き通るような肌を浮かべて、無造作にはだけさせた髪をゆらゆらと揺らしながら冬花さんが答える。頭にちょこんとお湯を浸した
手ぬぐいを乗せて、黒曜石の瞳が私を見た。頬は湯気に染め上げられてほのかに上気して、その瞳はかすかに潤んでいるような気がする。
「そういえばあなた、貝合わせがしたかったのよね」
「はいっ。お風呂から上がってお部屋に戻ったら、お食事を食べた後でしましょう」
「夜桜を見ながら?」
 そう。私達が案内された部屋は、窓を開けると桜の木が見えるのだ。あの時には日はまだ落ちていなかったけど、今頃はさぞ綺麗な夜桜が咲き誇っていることと思われた。
 首をぶんぶんと勢いよく縦に振ってうなずく私に、冬花さんは頬に片手を添えると考え込むように言ったのだった。
「……そういえば、あなたと肌を合わせるのは初めてだったわね」
「え?」
 肌を合わせる?突然言われた言葉の意味が分からずにしどろもどろになる私に、冬花さんは艶やかに微笑んだ。はらり、と頭の手ぬぐいが落とされて、
桜の木の下でしてくれたように華奢な両腕が身体を引き寄せる。でも、今はお互いに一糸もまとわない姿だというのに。
 湿った冬花さんの髪が、蔦のように私の身体に絡みつく。かすかに抗議するような声を上げかけた唇を、冬花さんの唇がそっと押しとどめた。
 そのあまりの柔らかさにたじろいだところに、ぬるりとしたものが流し込まれる。
(ぁ、ゃ、ふぁっ)
 キス、されている。目の前にはまぶたを落とした冬花さんの顔。温泉の中には私達以外には誰もいなかったけれど、私は閉じられた戸口の方に目線を向けた。
 今、誰かに入ってこられたら湯の中で抱き合って口づけを交わしている二人の姿が見られてしまう。
 ぬるりとした、たぶん冬花さんの舌は私の舌をなぶるように弄び、口内を歯の裏側まで味わいつくすと、唾液の糸を引いて離れた。
「ゃ……やめてっ」
 自由になった口で、拒絶の言葉はきちんと吐いたのに――嘲笑うように冬花さんは私の耳元で言葉を囁くと、耳たぶを白い歯で噛んだ。
「お部屋では貝合わせをするのでしょう?きちんと濡らしておかないと」
「そうですけどなんでこんな事……ゃっ」
 初めて冬花さんに会ったとき、彼女は暗いダンジョンの中で多くの不死者や悪魔を相手にして、一歩も退かずに光の方陣を詠唱していた。
 長い髪を後ろで束ねて、目を閉じて詠唱を続ける冬花さんの姿はこの世のものとは思えぬ美しさだった。
 そんなひとに私は好きなようになぶられている。指先はみだらに私の身体の上に這わされて、湯の上で淫靡な水音を立てる。
 むず痒いような感じがそぞろに背筋を這い上がってくるのを感じながら、私は必死に言葉を絞り出した。
「こんな所、誰かに見られたら……っく」
「見られたら?どうするの?」
 指先が私の胸の膨らみの周りをじらすように回る。そう、見られたら。私はどうするのだろう。甘いような痺れがまとわりついて、その先は考えられなかった。
「安心して。今日は私達だけの貸し切りよ。誰も来ないわ」
 そう、冬花さんは私なんて及びもつかないほどのお金持ちなのだ。今回の旅行だって費用の半分は出すといったのに断られてしまった。
 そういえば貸し切りって、最初からこんな事をするつもりだったのだろうか。つん、とそそり立っていた私の乳首をなぞるように弄んでいた指が離れて、
考える間もなく歯がそれを責めたてた。
「ゃ、ぁぁん、だめっ、そこっ」
 むず痒いような感じはどんどん高まってゆき、上体が自然にのけぞってゆく。足はゆるやかに反り返るようで力が入らない。
 冬花さんは右の乳首を吸い上げながら、手は湯の下に沈めて、今度はお臍の辺りをなぞり始めた。
 その下――湯の中にいるのに、弱々しく開いた股の間がどうしようもなく熱を帯びてゆく。
「ふふ……そろそろ堪らなくなってきたのかしら?」
「うっ、はぁぁっ……そ、そんな事っ」
 乳首を吸う口を休めて、冬花さんが言う。玉のように浮き出た汗が、目の前に伸ばされた黒髪の絡みつく首筋を伝って流れ落ちてゆくのが見えた。
 かすかな喪失感が胸元から広がる。そのまま深い闇に落とされていくような気がして、私は自然に冬花さんを求めていた。
 こんな事をされているのに。そんな自分に嫌悪する。
 それでも冬花さんの手は、優しく私の身体に回されるのだった。上に覆いかぶさってくるような形になる。
 首筋に這わされる唇を感じてまた声を上げそうになったとき、不意にボーン、と間の抜け切った音が響いた。脱衣所にかけてあった大時計の音だ。
「そろそろね。湯当たりを起こすといけないから、上がりましょう」
 引き起こした身体から湯のしずくを滴らせて冬花さんが素っ気なく言う。
「え……その」
なんとなく物足りないような、それでもどこかほっとしたような。
「貝合わせはお部屋でするのでしょう?私は入浴の時間は20分だと決めているの」
 冬花さん、向こうの水風呂から柄杓で水をすくって身体にかけている。
 仕方なく湯から上がると、太股をすり合わせた時に潤みがぴちゃ、と嫌な水音を立てたような気がした。
 恥ずかしい事を想像してしまう私に、冬花さんが冷たい水をいきなり浴びせてくれる。
「ひぁぁっ!?」
「温泉に入った後は水で身体を洗ったほうがいいのよ。少し我慢しなさい」
 またざぶんと水。これからだという所で突然流れを切ってしまった割には、大したフォローは用意されていないのだった。
155桜(3)sage :2004/09/12(日) 21:29 ID:JuUY0CCE
「いただきまーす」
「頂きます」
 ぐらぐらと煮立っていた鍋のふたを取る。色鮮やかに茹で上げられた硬い甲羅が姿を現して、私はそろそろとそこに取り皿を添えた。
 冬花さんは漆塗りの器に盛られたフェンのお刺身に箸を伸ばして、すりおろした山葵と醤油を和えたものにそれを浸している。
「美味しい。あなたも食べてみるといいわ」
「冬花さん、このカニ美味しいですよ」
 同時にそんな事を言ってしまって、二人で顔を見合わせてくすくすと笑う。あらかた食べ終わったところで着物を着た給仕さんが
シェーカーに入れた透明な飲み物を持ってきてくれた。氷と一緒に振る音がして、グラスに二人分ちゃんと注いでくれる。飲んでみるとお酒で、ほのかに梅の香りと味がした。
「食べましたねぇ」
「こんなにたくさん食べたのは久しぶりだわ」
 どうもさっきからシンクロしている私と冬花さんは食事を終えると、奥のふすまを開けた。明かりを消された部屋の中には濃い闇が淀んでいて、その向こうには桜が枝を伸ばしている。
 昼間は淡く、儚げに見えたその花は今や闇に塗り込められて、むせ返るような色香を照らし上げる光の中に漂わせる。向こうに見えている月を霞ませて絡み合う枝々と花たち。
 私は桜の本性を見たような気がした。夜の闇をつたってひたひたと忍び寄ってくるそれは、本来は狂気の花の色なのだ。
「綺麗ね」
「ええ」
 貝合わせの時まで取っておきましょうと言って閉められたふすま。狂える桜の下には布団が隣り合わせに敷かれていて、枕が二つ並べられているのが見えた。
「私、貝合わせセット出してきますね」
「あら、そんなものがあるの?」
「はい。>>144-145の商人さんから買ったんです」
そんな事を言いながら、私は荷物の中から木の箱を取り出した。本来は貝合わせに使う貝には胡粉で下地を盛り上げたうえに金箔で仕上げ、そこに絵を描くのだけれど、
これは安物なのでそれっぽく絵だけ描いてある。
「そうね。やっぱり何か挟んでした方がいいのかしら」
 どこから取り出したのかノートパソコンでレス番をチェックしつつ、何かつぶやいている冬花さんは置いといて、私は箱から貝を出すと畳の上に並べはじめた。
「……?何をしているの?」
 冬花さんが気づいて、物珍しそうに後ろからのぞき込んでくる。
「貝合わせの準備ですよ」
そう答えた私に、不意に冬花さんはぐたっともたれかかってきた。さっきあんな事をされたからなのか、背中に押し付けられた柔らかい胸の感触を変に意識してしまう。
 直後に響いてきた声に、思わず私は自分の耳を疑った。
 冬花さんは確かに笑っている。それも普通の笑い方ではない。目に涙を浮かべて顔を真っ赤にして大爆笑している。
「と……冬花さん?」
 桜にあてられて壊れてしまったのだろうか。そんな私の心配をよそにひとしきり笑い続けた後、冬花さんは不意に貝を並べていた私の腕を引っ張って、
私もろとも敷いてあった布団の上に倒れ込んだ。
「最初からすれ違っていたのね、私達。でももういいわ」
 さっきの笑いは影をひそめて、やけに冷静な声で私を組み敷く。またキス。
「折角だからもう一つの貝合わせの方を教えてあげる」
156名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/12(日) 21:33 ID:JuUY0CCE
「……冬花、さんっ」
行灯の薄明かりの中でも、私のそこは薄く淡い色に潤んでいるのが見えた。指は身体の他の部分を愛撫することなく、玉のような汗を浮き立たせた太ももの上を滑り、
まだ茂みといえるほどでもないそのひだを責め立てている。はしたなく漏らした愛液を伸ばしていたかと思う指は、
次の瞬間にはゆるやかに広げられたひだの先に淫靡な水音を立てて沈んだ。
「ん、んんっ」
 つつとそこから糸を引いて指先が離される。舌を出してその粘液を舐め取ると、冬花さんは勝ち誇ったように言った。
「こんなに濡らして。さっきお風呂場で最後までしてあげるべきだったかしら」
「冬花さん、やめっ、やん」
それでもじらすように入り口の辺りを弄んでいた指先がぐっと、私の中に入ってくる。何か深い闇の中に落ちていきそうな気がして、私は冬花さんの身体にすがりついた。
 けれども、冬花さんの動きはそこで止まる。またじらすような動き。
 永遠に満足させてもらえないかもしれない。そんな恐怖を感じる。ひらひらと、開いていた窓から桜の花びらが流れ込んでくるのが見えた。
 冬花さんと私はその下で身体を合わせている。昨日のお昼下がり、修道院の裏の桜の木の下で抱きしめてもらった時にはそれだけで満足できたのに。
 満足――私にそれが許されるのか?
 満たされることのない、定期的に襲ってくる飢餓感から私は狩りに出るというのに。
 身体の奥にある深い、深い闇の中から声が響いてくる。さっきも、温泉でもそれが怖くて冬花さんにすがりついたのだった。闇は徐々に私へと忍び寄ってくる。
 何かのタガが外れた。
「冬花」
 無理やりその唇を奪う。一瞬驚いたような顔をして、身体を引こうとした冬花を私は万力のような力で掴んだ。遊びは終わりにしようじゃないか。
 お前も私も、これでは満足できないのだから。意識にかけていた擬装がばらばらと外れていく。恐らく本来の自分を取り戻した私は、冬花の唇から離れるとそれを告げた。
「なぜあなたは――今まで一度も私の名前を呼ばなかったのかしら」
 びくん、と冬花の瞳孔が開く。
「呼称する対象をどう形容すればいいのか分からなかったからよ。自分をどう呼べばいいのかは、冬花、あなたにも分からないでしょう?」
「ドッペルゲンガー……」
 黒曜石のような瞳にさっきまではなかった確かな光を浮かべて、冬花がつぶやくのが見えた。ふふ、と私はさっきまで冬花がそうしていたように微笑む。
「そんなに怖がらなくてもいいわ。ちゃんと気持ちよくなれるようにはしてあげるから」
「なぜ、なぜ……やぁっ」
「あなたの頭を少しだけいじらせてもらったのよ。私はあなたの欲望の通りに舞台を構築し、あなたが一人遊びしている時の妄想の相手に私を当てはめただけ。
この旅館高いんでしょう?夕食も美味しかったわ。予約してくれてありがとう」
「あぁっ、んんっ、やぁっ、いやっ」
「私のハンマーフォールをかいくぐり、スキルを全て無効化してくれた割にはあなたも人並みには弱い部分があるのね」
 全てはさっきとは逆転している。私の指先は冬花の秘所と胸を責め上げ、夜露のように冬花の愛液が布団の上に滴っているのが見えた。
 二人の女の美しい黒髪がみだらに絡み合って、昇り始めた月の光がそこに影を落とす。
「そう、最初から私達はすれちがっていたのよ」
 そろそろだろう、と私は冬花を責めていた手を休め、二人の身体をお互いの太ももが性器に当たるよう互い違いに抱き合わせた。
 冬花と私が交互に責め合ったお陰で、じっとりと湿った感触が伝わってくる。
「貝合わせよりもこっちの方が気持ちいいでしょう?」
 冬花は答えなかったが、ゆるやかに動かし始めると喘ぐような声が部屋の中を満たした。
 そのまま狂わせてやる。私を狩った代償の大きさを思い知らせてやる。
「これは松葉くずしに近いわね……んぁっ」
 言葉の端はすぐに意味のない喘ぎに変わる。冬花を支配しているという事実が私を興奮させて、心なしか冬花の腰の動きが滑らかになったような気がした。
「も、もう、気持ちよかったら誰でもいいっ」
 冬花の告白を薄笑いを浮かべて聞きながら、それでも開いた手で冬花の身体を責めることは忘れずに。何度も何度も口づけを。
 最後に甲高い絶叫を上げて果てた冬花に、私はたまらない愛おしさを覚えていた。
 それはたぶん、無抵抗になった餌を見つめる捕食者の感情だった。

 桜に喩えられたのは――冬花であり、私。
157150sage :2004/09/12(日) 21:36 ID:JuUY0CCE
最後に名前入れ忘れましたがお目汚し失礼。
元々Wordファイルだったので書き込んでしまうとこんなに感じが変わるのかと
思ってしまってビックリです。それでは。
158名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/15(水) 04:22 ID:uL2TIfXA
>>150
GJ。ストーリーが予想外な展開でおもろかーたです
欲を言えばエロスがもうちょっと欲しk(鯖缶
159名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/19(日) 10:48 ID:0OBs8VVM
>>150
( ´∀`)bグッジョブ!!
文章も丁寧で良かったっす。そして何より150氏の心意気に惚れました(*゚∀゚)b
漏れも白ポ100個の続きを楽しみにしつつ何かネタを探しに行ってくるかッ

【nounai鯖】∀゚).oO(…ところで剣士子や騎士子ってなんとなく総受けっぽい気がしませんか?)
160名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/20(月) 03:36 ID:cu5CVH1c
>>159

【mousou鯖】∀゚)。o(俺敵には>>147氏のようなイメージ(ステにもよるが・・・)
161名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/09/21(火) 18:43 ID:Mh1n6S9E
ノーマルスレ荒れてるからこっちでまったりしとこう

∧_∧
( ´・ω・)=3 まったくしょっちゅー荒れるんだからホント・・・・・
( つ旦O
と_)_)


>>150
今更ですがGJ。最後の展開がすげーよかったです。好みだわぁ(*‘∀‘)
162名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/02(土) 00:29 ID:BHTKCkBI
動かんなぁ
163名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/04(月) 19:11 ID:diG2ZWbY
ここはそういう性格のスレです。
私達にはふたつしか選択肢はありません。
ひとつは・・・神が降臨するのを待つ、忍耐の道。
ひとつは・・・自らが筆を取る、茨の道。
164名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/04(月) 19:14 ID:diG2ZWbY
と・・書いてから気付きました。
みっつめの選択肢は、「貝合わせ」の件のような、
神を書く気にさせる燃料を投下する、影の道。

燃料は・・イグ実ネタとか今まであったのでしょうか?
165名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/04(月) 22:24 ID:N92Sz2rA
イグ実・・・どんなネタだろう(´ー`)
166名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/06(水) 02:15 ID:AyA9mzEM
イグ実ネタか・・・・重症を負った相棒に
口移しで強引にイグ実食わせてたら相棒が目を覚まして・・・・・

ってとこか?

すまん。俺の想像力じゃこの辺が限度だ。
次のヤツ、頼む。
167名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/06(水) 02:43 ID:45J1mVsM
研究熱心なケミ子。イグ実からイグ樹を生やせば大もうけっとか思いついてみた。
そのためには栄養分たっぷりの苗床が必要…。愛液が組成上最適ー。でも一人じゃ足りないー。
さぁ、どうするっケミ子!

と、それはいいとして。
某座談会で誘導されてきて、神の御業にごろごろしております。百合属性は欠片もないはずなのに、
ドキドキものですネ。とりあえず、こんなものを用意してみました。
ttp://cgi.f38.aaacafe.ne.jp/~charlot/pukiwiki3/pukiwiki.php
えーと、他管理で忙しいのでスレ保管までは手が回りかねますが、場所だけ提供しようかな、とか。
そんな無責任な奴はいらん、ということでしたらポイ捨てします。はい。では、おやすみなさい
168名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/06(水) 02:48 ID:5KUYtLUM
イグ実ネタ…なにか、心引かれるものが。
どういうネタなんでしょね、ほんと。
128からのを書いた程度の技量でよければ書いてみようかな〜と思うので詳細ぷりーずしてもいいでしょか。
169名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/07(木) 01:13 ID:X896wV8Q
イグ実・・・HPとMPが全回復するベルみたいな形の実
う〜ん・・・やっぱり回復しすぎて・・・っていう展開かな・・・
それともぐったりしたところでイグ実で復活?復活ならイグ葉のような・・・
・・・イグ実の中の茎?花弁?みたいなので敏感なところをふるふる?
それとも花粉がついて・・・ってこれじゃあ花みたいですね・・

ということで色々考えてみました。真相は何なんだろう?
170名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/07(木) 10:43 ID:3oXK0KPk
SMっぽい感はありますけど…
一個ずつ入れていくのがありますね…
171164sage :2004/10/09(土) 03:23 ID:EIR616V2
うわ・・やっぱり適当な振りはするものじゃないですね_| ̄|○<コウナッタラ積極的ニアピール
一応イグ実のアイテム説明はこんなのです。
「この世界の根になったイグドラシルの木の実。その幻想的な味に酔った後はおどろくほど生命力いっぱいな
自身を発見できると言う。HPとSPを全部回復してくれる。」

えーと私が考えていたのは
「イグ実はどんなに傷ついた手練れの騎士の傷も、疲れきった高位のWIZの精神もたちどころに回復してしまう。
それほどの強力な効果を持つ実を1次職、まして疲れても傷ついてもいない時に食べてしまったとしたら……」
以下は取り入れなくても構いません。「ボス狩りするハイな人たちに『イラネので適当に処分ヨロw』と言われた
ギルメンの純な1次職(達?)。実の危険さを知らずに食べてしまい、火照る体を抑えきれず……っ」
というような感じです。
こんな設定でよければどなたか書いてもらえませんか?勿論>>128さんでも大歓迎ヽ(´▽`)ノ
言うまでも無く>>166,167,169さんの案でもOKです

ちなみにイグ実は3房構造です(何
172名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/09(土) 03:30 ID:EIR616V2
って、書き過ぎ_|\○_
173名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/10(日) 09:26 ID:dwWz8PMk
ネタか…
転生実装でさっそく転生したものの、癌のミスで♀になってしまった元♂を
立場逆転したお姉さんが優しく手ほどきするってのはどうカナ。どうカナ。

微妙にスレ違いかorz
174名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/10(日) 11:49 ID:RAk1..BQ
っ[MH(人だかり)でギャングスターパラダイスしながら・・・]
175名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/10(日) 14:16 ID:BBnCYrZ.
イグ実じゃなくてイグ葉なら、あの詠唱時間は「咀嚼」していて「口移し」で、ってどこかで・・・
176名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/11(月) 15:52 ID:OUhuCgEA
イグ実→生えると即連想してしまった…スレ違い棚…
177名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/12(火) 16:34 ID:vEbvZT6Q
マジ娘&WIZ娘が輝く草に実を結んだイグ実を発見、世界の根、イグドラシルをもっと知るため二人で食べようということに

二人で一緒に一つの実をかじって、味わううちに勢いでキス(プリッツやトッポなんかを両側から食べる図を連想していただければ分かりやすいかと。

幻想的な味=ぇろぇろ な展開へ

こんなんしか思い浮かびませんでした_l ̄l○
178名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/16(土) 14:20 ID:LFJq1eow
ジャラリ…
黒く冷たい鎖の音が地下室に響く
つ【SM入ってるので注意ですよっと】

私はアサシンだ、先月悪名だかいGvギルドのギルマスを殺せとの依頼を受けギルドに潜入した。
ギルメンに取り入り信頼を受け好意までもたれる
そこまでは良かった。
「そろそろかな…」

ある夜の事ギルマスの寝室に忍びこみ自分の相棒とも言える裏切り者を取り出し暗殺しようとした。
そこまではよかった…が、しかし
「な…ゴーストリング鎧!?」
うっかり武器に毒を塗るのを忘れていたのだ。
相手は念属性鎧の持ち主通常攻撃で殺せるわけはなく騒ぎを駆けつけた騎士達にあえなく捕まってしまう

「何であんなヘマをしたんだろうな…」
少し考えているとギルマスらしい♀プリーストが入ってきて尋問を始める。

「さて、貴女がこのギルドに進入しあまつさえ私の命を狙った理由を教えてくれるかしら?」
私は答えない、どれだけ拘束されてようが心までは拘束された覚えはない
「では…この…」
プリーストの尋問をどんどん受け流していく
「…わかりました、最後の質問です。共犯者はいるのかしら?」
「…!」
共犯者…今回の仕事は辛いと思い一緒に潜入してくれと頼んだウィザードの姉。
私は彼女の事を聞かれ思わず表情を変えてしまう

「うふふ…♪その表情、いるんですね?共犯者が、表情に出してしまうとは暗殺者失格ですよ?」
プリーストに言われる、自分自身でも暗殺者失格だとは思った
「まぁいいです、共犯者の事も依頼主の事も理由も全部身体に聞かせて貰いますよ…」
プリーストは私の秘部に顔を近づけ、

ペロリ…

「やっ…ひゃんっ」
思わず私は声を上げてしまう
179名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2004/10/16(土) 14:21 ID:LFJq1eow
うわ…注意欄と本文の順番逆だし_| ̄|○
と、いうことで何か電波がdできて書いてみました
続きを考えてるわけでもなく中途半端な駄文すいませんでした_| ̄|○
180名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2004/10/16(土) 15:38 ID:uLjAigpc
164氏の設定で書いてみました。
話を書くのは物凄く久しぶりなので、ちょとリハビリを兼ねてます(汗
イメージとして
ミナcsf:4n0280i051
レティcsf:4l0d03041
と、なっておりますです。
ちなみに導入部のようなとこまでです。続きは晩御飯の支度を終えてから書き始めます(苦笑

それでは逝きます。稚文はご容赦を…orz
181180sage :2004/10/16(土) 15:40 ID:uLjAigpc
sage忘れたorz
182180sage :2004/10/16(土) 15:40 ID:uLjAigpc
事の始まりは数時間前。
私がギルドの溜まり場で親友のレティといつものお喋りに興じていたときの事だった。
「たっだいまー」
戻ってきたのは私の先輩ハンターであるフィスアさん。彼女は既にLv99で、いつも「暇つぶし」と称してボス狩りにでかけている。
言っちゃあなんだけど、いわゆる「廃」な方。
「お帰りなさい、あれ?他の皆さんはどうしたんですか?」
「あー、あいつらまだ続けるってさ。私は疲れたから、ちょっと休憩に。それと…」
そうして笑いながら私たちの前に座り、がさがさとポーチを漁りだす。
「二人とも見たこと無いだろうと思ってさ、一つ珍しいもの貰ってきたよ」
いいながら私たちの目の前にあるものをだした。
…なんだこれ?
「これなんですか?何かの実に見えますけど…」
私の気持ちを代弁するかのように、レティがフィスアさんに聞く。
「あ、やっぱ見たことなかった?これはね、イグドラシルの実なの。聞いたことない?」
「「イグドラシルの実…」」
レティと視線を合わせる。「私知らないよ」と思いっきり顔に出ていた。
「その反応から察するに、聞いたこともないみたいね?(笑」
どうやら私も顔に出ていたらしい。
「まぁ知らないことは恥じゃないしね、これから覚えればいいだけの事よ。さてこの実だけど、これを食べるとどんなに疲れていても、たちどころに元気になるすごい実なのよ」
「へぇ〜…すごいんですね」
素直にそう思った。でも、そんなにいい物なら有名な気がするんだけど…
一次職の私だけど情報収集はかかさず行っている。これでも結構頑張ってるほうだと思っていた。
まだ自分は甘いのだろうか…フィスアさんの話は続く。
「そう、本当にすごいのよ。私も結構使うしね。でもこれ、気をつけないと危ない事になるの」
「危ない事って?」
不安そうにレティが尋ねた。
その言葉に、何故かフィスアさんの顔が赤くなる。
「え、あー…ま、まぁとにかく危ない事になるのよ。あ、あはは…」
「そう言われても…じゃあどうすれば防げるかとか」
「うーん…アナタ達は食べない事、かな」
「なっ…私たちは食べちゃダメなんですか!?それじゃあ使えないじゃないですか!」
食べないと意味を為さない物なのに食べるなとは、矛盾しているじゃないか。
私は思わず反論の言葉を口にしていた。
「まぁまぁ、そういわないで頂戴。食べるにはそれ相応のLvと経験が必要なのよ。まだアナタ達には早すぎるってだけ」
「なんか…ズルくないですか?」
「そう思うならミナも頑張ることね。もちろんレティちゃんも…さて、そろそろ戻るかな」
「もうですか?まだ戻ってきて十分くらいしかたってないのに」
レティの言うとおり、フィスアさんはまだ十分ちょっとしか休んでいない。
それでもフィスアさんは弓を手に取り立ち上がる。
「wisで助けて〜、なぁんて事言われたらマスターとして黙っているわけにはいかないでしょ?」
そうしてまた笑いながら、「行ってくるねー」と言葉を残し、フィスアさんは駆け出していった。


「相変わらずすごい人だよね」
「そうだねぇ…ってあれ?」
レティが目の前にあった何かを拾う。
「これってさっきの…置いて行っちゃったんだ」
レティが持っているもの、それはイグドラシルの実だった。
「急いでるっぽかったしね。それより、ちょっとそれ貸して」
実を受け取る。見た目は軽そうだが思っていたより重い。
こうして持つだけでも果実独特の甘酸っぱい香りが漂ってくる。
どんな味なんだろう…私は物凄く興味をそそられた。
「ね、レティ…これ食べてみない?」
「え!?」
突然の提案に驚くレティ。
そりゃそうだろう、さっき食べちゃダメだって言われたばかりなんだから。
「大丈夫だって、フィスアさんはああ言ってたけど果物なんだよ?危ないって言ったって大したことないって」
「それはそうかもしれないけど…でも」
どうすればいいのか、レティは迷っている。
レティはいい子だけど、たまに優柔不断なところがある。
それでもちらちらと実をみるところ、やっぱり興味はあるみたいだ。
もう一押し。そう考えた私は思い切って手に持っている実にかじりついた。
「あぁ!」
しゃくしゃく…ごくん。
「ど…どう?どんな味?美味しい?」
「……ぃ」
「え?何よく聞こえないよ」
「これ…すっごく美味しい!!」
かじりついた瞬間、中から際限なくあふれ出す果汁。
実そのものは熟しきっていてとても柔らかく、甘い。
後味は爽やかそのもので、いくらでも食べられる。
「ほら、レティも食べてみなって。ホントに美味しいから」
一房ちぎり、手渡す。
おそるおそる口にする。
しゃくしゃく…ごくん。
「わぁ…!ホントに美味しいね!」
「でしょ?ほらほら、もっと食べなよ」
「うん!」
こうして私たち二人は仲良く実を分け合いながら、全部を食べてしまったのだった。
183名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/17(日) 15:56 ID:4vznmG1A
>>180
続きま〜だ〜?(AA略
184180sage :2004/10/17(日) 19:45 ID:EDw0SfyI
>>183
遅筆なんで人(´д`;)モウチョットマッテテ
あと数時間で書き終わる…終わるといいなぁorz
185180sage :2004/10/17(日) 23:50 ID:EDw0SfyI
もう日付変わりそうだ(´д`;)
でもちゃんと書き終わりました。
お待たせしました(待ってない?)、続きをどうぞー。
186180sage :2004/10/17(日) 23:51 ID:EDw0SfyI
食べ終えてまたお喋りをはじめた私たち。
小一時間も経った頃だろうか。
「それで…って、レティ?どうかした?」
少し様子がおかしい。
話をしていても上の空、目はとろん、としており顔もほのかに紅潮している。
「はぁ…ぁっ…っふ…はぁ…」
息遣いもどこか艶かしく感じる。
「おーい?」
目の前で手を振ってみる。
「………(ぽーっ」
反応が無い。
「ちょっとレティ、しっかりしてってば」
そういいながら手を肩に置いたときだった。
「ひゃっ…!」
ビクン、と体を震わせたかと思うと、力が抜けたように私のほうへ倒れこんでくる。
突然のことで咄嗟には支えきれない。
レティに押し倒される形で、私は倒れた。
「あいたたた…」
目を開けると目の前にレティの顔があった。
やはり顔が赤い…それどころかさっきよりますます赤くなっている。
熱でもあるんじゃないかと、手を額に伸ばそうとしたその時。
「ごめんね、ミナちゃん…」
「何謝って…んぅっ!??」
言葉の途中で口を塞がれる。
何をされたのかわからなかった。
しかし、口の中に「それ」が入ってきたとき、私は唐突に理解した。
レティにキスをされたのだ。
そして「それ」は私の口の中を自在に動きまわる。
その動きは、私の理性のタガを、確実に、一つ一つ外していく。
気づけば、私も動きにあわせ「それ」を求めていた。
ちゅっ…ちゅぷ…ちゅ…ちゅぅぅぅッ…!
思い切り息を吸われ、苦しさから思わず唇を離す。
つぅ…と一筋の糸が引いた。
「っはぁ…はぁ…」
苦しさのせいか、飛びかけていた冷静さを少し取り戻すことが出来た。
明らかに今のレティはおかしい。
「ぁん…ヤだ、どうして止めちゃうの?私、まだ足りないよぉ…」
そう言いながらまた顔を近づけてくる。
「ちょ、ちょっと待ってってば、こういうのは本当に好きな人とやるものでしょう?」
慌てて私は引き剥がした。
それにこれ以上は…私が止まらなくなってしまう。
「それなら問題ないよぉ」
思わず胸が、どきり、とした。
「私がいっちばん好きな人はぁ、ミナちゃんだもん…」
その言葉に、私のどこかでふつっと何かが切れる。
「そう…そっか、レティは私の事が好きなんだ?」
「うん!」
にこーっと笑う。
あぁ、もう、どうしてこの子は。こんなにも、無邪気に微笑んでくれるのだろう…
ずっと抑えていた…ずっと隠していた言葉が、私の心の奥底から溢れてくる。
「私も…私もアナタの事が好きよ。レティ…大好き…」
思い切り、レティの事を抱きしめる。
「ほ、本当…?私、すごく嬉しいよ…」
同じようにレティも抱き返してきてくれた。
お互いに見つめあい、再びくちづけを交わす。
今度は優しく、触れるだけのキス。
目を開けると、愛しい人の名残惜しそうな顔がある。
私は立ち上がり、手を差し出した。
「ね、レティ…私の部屋にいこ?」
「…!うんっ!!」
頷きながら私の手をとり、嬉しそうに微笑んだ。
187180sage :2004/10/17(日) 23:51 ID:EDw0SfyI
私たちは一糸纏わぬ姿で、ベッドの上に座った。
緊張からだろうか。レティの体は少し震えていた。
そっと近づき、手をとる。
「大丈夫だから…私に任せて、楽にして?」
耳たぶに触れる。
「柔らかい…」
「やんっ…くすぐったいよ…」
「そう、それじゃあ…」
耳元で私は囁く。
「こうしたらどうなるかな?」
そのまま、耳たぶを口に含んだ。
「ひぁっ…!!」
レティの体から力が抜ける。
「ふふっ…敏感ね。可愛い…」
耳たぶから首すじ、鎖骨の辺りへと、キスの雨を降らしていく。
「んっ…あぁ…ぁんっ」
私の唇が体に触れるたび、びくびくっとレティの体は反応する。
その反応が可愛く、そして艶かしかった。
私はキスを続けながら、胸へと手を伸ばす。
あまり大きいとは言えないけれど、とても綺麗な、女の私から見ても嫉妬してしまいそうな形の良い胸。
その頂点にある乳首は既にピンと勃っていた。
指でそれを転がす。
「んあっ!」
一際大きな声をあげる。
「もうこんなになってるの?レティは感じやすいのね」
「そんな事…んっ、無い…よぉ…んぅっ」
「本当かしら…?」
私は胸への愛撫を止めない。
指で転がしつつ、掌で乳房を押し潰し、揉みさする。
「っと、片方だけじゃ不公平よね。もう片方も愛してあげる…」
空いている方の乳首を口に含む。
舌で舐め上げ、赤ん坊のように吸い付いた。
「あっ、あぁっ!ヤだぁ、気持ちいいよぉ…んぅっ、んはっ…ぁぁぁぁぁんっっ!!」
レティの体がびくびくと痙攣する。
「ほら、やっぱり感じやすい…イッちゃったんでしょう?」
「ぁ…はぁぁ…」
余韻にひたりつつも、レティは頷く。
ぼーっとしながら起き上がり、すまなさそうな表情をする。
「はぁ…ごめん…私一人気持ちよくなっちゃって…」
「謝る必要なんてないの、私はレティを気持ちよくさせてあげたいんだから。何度イッても構わないのよ?」
「うん、ありがとう。でも…私もミナちゃんを気持ちよくさせてあげたい。だから…」
「だから…?きゃっ!」
突然私に覆いかぶさってきた。
そして笑顔を浮かべたかと思うと、
「だから今度は私の番っ」
そう言いながら私の胸に吸い付いてくる。
「やっ、ちょっとレティ止めて…あぅんっ!」
「止めてって言われても…ココはそうは言ってないよぉ?」
レティの手が、私の敏感なところに触れる。
途端、体に電流のようなものが走った。
「ああぁっん!!」
「わ、すごい…ほら、聞こえる?ミナちゃんのココ、ぴちゃぴちゃって、やらしい音たててる…」
胸と秘所を同時に攻められ、何も考えることが出来なくなった。
今はただ、この快感を味わっていたかった。
「気持ちいい?ミナちゃん」
「んっんっ…あぁぁ…はぁんっ、や、レティ凄い…気持ちいいよぉっ…あぅん!」
「感じてるんだね…それじゃあもっともっと気持ちよくしてあげる」
レティの舌が胸をはなれ、私のお腹を通り、陰核へとたどり着く。
「ココは舌でいじってあげる…指は中に入れるね?」
「うん…入れて…私の中、指でかきまわして…」
私の懇願を、レティは微笑んで聞いてくれた。
人差し指に私の愛液をまぶし、ゆっくりと入れる。
「んっ…!指、入ってくるぅ…!」
その感覚に私は酔いしれた。
ゆっくり…ゆっくりとそれは動く。
「あっ…あぁっ…っふ…ぁん…!!」
その動きだけで、私はすぐにでもイッてしまいそうだった。
「あぁ…んぅ、んっんっ、ん…」
唐突に動きが止まる。
「ぁ…やぁ、止めないでぇ…」
「だって…ミナちゃんイッちゃいそうなんだもの…もっと長く感じてほしいもん」
「そんな…このままじゃ切ないよぉ…お願い、早くイかせて欲しいの…」
「うん…分かった。それじゃあ…」
指の動きがまた始まった。
今度はゆっくりなだけじゃなく、緩急をつけて。
私はただ感じることしか出来なかった。
「はぁっ…あっあっあぅあぁ…ぁぁぁんっ!!」
そしてそれは唐突に来た。
一番敏感な陰核を、レティに舐め上げられた時。
「ひあっ!…ぁっあ、あっ、あっ、やっ、ダメぇ…んぁっ!イク、イッちゃうよぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」
188180sage :2004/10/17(日) 23:52 ID:EDw0SfyI
はぁっ、はぁっ、はぁ…ぁ」
久しぶりだったせいなのと、相手がレティであることが重なって、今まで経験したことがないくらい感じてしまった。
快楽の波が去り、レティのほうを見てみる。
とても嬉しそうな顔。だけどどこか物足りない、といった感じ。
あぁ、そっか…
なんとか起き上がり、レティに近づく。
「ん…」
軽くくちづけをしながら、手をレティの秘所へと伸ばす。
「あっ…!」
「まだレティのココは可愛がってあげてなかったものね?」
優しくそこを撫で上げる。
焦らすようにゆっくりと、敏感な陰核は避けて。
私がそろそろと動かすたびにレティは声をあげる。
「ぁ…あはぁ…ん…ん…やぁん」
触ってほしいところを触ってもらえない。
そんなもどかしさを今感じているはずだ。
物欲しそうな目で私の事を見る。
私は気づかない振りをして続ける。
「んっ…はぁっ…ぁ…はぁ…っはぁっ…やんっ…ふぁ…」
続ける。
突然、レティの手が私の指を持った。
「んぅっ…んぁぅ…ん…ヤだよぉ…ココ、触って欲しいの…」
私の指を陰核へ持っていく。
でもまだ動かさない。
すぐに動かしてくれない私を見て、一瞬ためらったのち、レティは私にお願いしてくる。
「お願い…ミナちゃん、私のクリちゃん触ってぇ…」
「そう、レティはクリちゃん触られるのが好きなの?」
「うん…だから早く…お願い…あぁぁぁっ!」
ゆっくりと動かし始める。
触るたびにひくひくと動き、まるで私を誘っているかのようだった。
「あっ、あっあぅふぁんっ、んっ、あぁんっ!」
ぷっくりと隆起しているそこを、人差し指と中指を使って剥いた。
そして口を近づけ…舌でつつく。
「きゃふっ…!んぅっ、んっ、うぁんっ!」
私の舌の動きに嬌声をあげ、反応を返してくる。
もっと見たい。もっと感じて欲しい。
私は舌で陰核を攻めながら、指にレティの愛液を塗りたくって中へと入れた。
レティの声が1オクターブはね上がる。
「やっ、あっ、あぁぁぁんっ!っく、ふぁぁ…ぁ…!!」
「んふ…気持ちいい?もうイきそう?」
喋りながらも攻める手は休めない。
中で指を曲げさらにスピードを速める。
「ひっ…!あぁっ、あはぁっ、らめぇっ、み、ミナひゃ…わたしっ、ひぁっ、あぅ…んぁっ、ひゃぁぁぁん!!」
レティの痴態を目の前で見て、私の秘所も潤いを増していく。
甲高い嬌声があがるたび、私のどこかが感じている。
空いている方の手を、自分の秘所へとあてがう。
勢いをつけて、指を中へと突っ込んだ。
「んぅ…っ!!」
一人でしている時には、こんなに感じた事がなかった。
レティを攻める手も、自分を慰める手も抑制が出来ず、ますますスピードが上がっていく。
「あぁっ、あっ、ぁんっ!レティ…大好きよ、ぁっ、もう離さないから…ぁぁぁぁっ!」
「んあぁっ!ミナっ、ひゃんっ、わた、私も…大好きぃっ!!あっあっあっ!」
「「あっあぁっ…あぁぁぁぁぁぁぁぁっんぅっっっ!!!!!!」
189180sage :2004/10/17(日) 23:53 ID:EDw0SfyI
レティは今シャワーを浴びている。
あの後二人とも失神してしまい、私が気づいたときにはもう夜になっていた。
先にシャワーを浴びた私は、すやすやと眠るレティを起こし、浴室へと放り込んだ。
寝ぼけていたレティを起こすにはそうする事が一番だし、何より顔を見るのが恥ずかしかったから…
結局…あれはやはりあの実のせいなんだろう。
フィスアさんが顔を赤くしたのは、きっとこういう意味だったのだ。
今更になって理解しても遅いんだけど…
窓を開け、空を見上げた。
そこには綺麗な星空が広がっていた。
ひゅう…と風が吹く。この頃めっきり寒くなってきた。
「もう冬が近いんだね…」
「そうだね…ってうわぁっ!?」
いきなりバスローブ姿のレティがあらわれた。
くすくすと笑いながら、尻餅をついた私に手を差し伸べる。
「もう…そんなに驚かなくてもいいと思うな」
「いきなり横に来れば、誰だって驚くよ…」
手を取ったところで、ふといい事を思いついた。
「えいっ!」
思いっきりその手を引っ張る。
「きゃっ!!」
いきなり手を引っ張られたせいで、レティは私に抱きつく形になった。
「いたたたた…いきなり何するのよぉ?」
「こうするの」
…ちゅっ。
軽いフレンチキス。
レティの顔が真っ赤になった。
「も、もぉ…そんな事したって誤魔化されないんだからぁ!」
「あはは、ゴメンゴメン」
「まったく…でも」
「でも?」
私を真っ直ぐにみつめ、にこーっと笑った。
「私は、そういうミナちゃんがだぁい好き♪」

…ちゅ♪
190180sage :2004/10/18(月) 00:00 ID:2G8UytKA
おしまい。


久々だったからうまくまとまってるかどうか謎です(´д`;)
変わってなかったのは遅筆だという事だけorz
この話、書いてて色々妄想膨らませてました。
例を一つ。
イグ実の効力で燃え上がる二人。
そこへ帰ってきた先輩ハンターのフィスアが二人の疼きを静める…
とか。

他にも色々あったんですけど、まぁお蔵入りってことで(苦笑
また何か、よさそうな燃料があったら書いてみようかなと。
よかったらお付き合いください(笑

読み返してて「これ、萌えるかな(´д`;)」
とか思ったのは内緒(ぁ
191名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/18(月) 04:19 ID:60yPZxEM
文章自体は赤玉大将軍(打ち止め)モノでした。moe様。

でも先生、フレンチキスはディープキスのことであります。あああごめんホントどうでもいい事なんです
ていうかこんな些細な事どうでもいいよね、超GJ。次回作期待してます
192180sage :2004/10/19(火) 14:42 ID:UrmPctQM
>>191
感想ありがとうございます、そしてご指摘どうもです。シラナカッタヨorz

こう、百合で(*´Д`)ハァハァしたい自分にとってこのスレは天国なんだけど…
活性化の為にもう一本書いてきます。

なんだかんだ言いながらただ書きたいだけの奴(1/20)
193164sage :2004/10/19(火) 23:52 ID:b8hRlIOs
なっ、なななななななななななななななななな
暫く来るのが怖くて見てない内に、本当に書いてくださる方がいたなんて・・・
>>180さん激しくGJ!!
と言いたいところですが、今から現実(レポートの〆切)と闘って来ないといけないんです_| ̄|○|||
終わってからハァハァさせてもらいますヽ(`Д´)ノ 次回作も頑張ってください。

なんだかんだ言いながらただ読みたいだけの奴(1/20)
194259の人sage :2004/10/21(木) 22:52 ID:xaSu9DaU
>>180さん
あぁぁぁ!まさにこういうのが読みたかったのです。
萌え萌えなキャラによる萌え萌えなシチュで萌え萌えはぁはぁ!これです。
こういうほんわりしたあまーいのが大好きです。ありがとう(*´Д`)GJ!
>読み返してて「これ、萌えるかな(´д`;)」
激しく同意。いつもどきどきです。

259の人です。書いてきました。見てみたら35.6kもあったんで、読むには覚悟が必要です。
長いのにえちしーんが少ないです。期待すると痛い目に会うので、そこだけ先に。
それでは投下。ケミのとかとは無関係です。
195259の人sage :2004/10/21(木) 22:53 ID:xaSu9DaU
 0


 ミッドガルド大陸の東の海に浮かぶ小さな島国は、その日、『台風』の進路上にあった。
 激しく吹き荒れる雨と風をもたらすこの災害は、単に影響下に入るだけならまだしも、直撃コースともなれば人を死に至らしめる可能性も低くない、恐るべき自然の猛威を振るう。台風の日はよほどのことでもない限り家に閉じこもっているというのが、ここ、アマツという国での常識だった。それは農民であれ、職人であれ、商人であれ変わりはない。
 しかし、大陸には台風やそれに類する災害を目にする機会のほとんど無い地域も少なくなく、旅行者に焦点を絞れば、その脅威を認知していない者も数多く存在する。
 もちろんそのような場合には、不必要な被害を抑えるためにも、彼らを主な客として受け入れる旅館の人間が台風が如何なる物なのかを教えてやることにはなっているのだが、それが徹底できているかどうかは疑わしい。
 台風の日ともなれば何かと備えることもあり、人手不足になりがちで割ける人員が少なく、さらに海外からの客の大部分を占める冒険者という人種は、危険と言われるものにこそ強い関心を示す傾向が強く、説明自体にも非常に時間が掛かる。となれば、いくらかおざなりになってしまうのも無理はないのかもしれなかった。
 実際、旅行者がその恐ろしさを深く認識しないままに台風に遭遇することは、発生頻度と比較すればそれほど珍しくない。それが人的物的被害とどのように相関するのかは別の折りに置くとして、さしあたって、アマツにおける台風と旅行者との関係の現状はそのようになっていた。
196259の人sage :2004/10/21(木) 22:53 ID:xaSu9DaU
 1


「あーあーあーあー、もー……!」
 食膳に載った刺身やら鍋物やらの豪勢な食事を箸でつつくアコライトの少女は、いかにも詰まらないといった具合に顔をしかめた。
 おいしいものを食べられるのはいいと思う。慣れない畳の香りというのも、一晩一緒に過ごせば清々しい風情があるような気がしてくる。
 とてもいいと思う。温泉旅館の和室で、舌鼓を打たずにはいられないようなステキなお料理を昼間っから戴く。本当にいいと思う。これはこれで最高の幸せの一つに違いない。
 それは認める。けれど。
「せっかくここまで来たのに観光できないってどういうことよ?」
「んー、まぁ、そうですねぇ……」
 話し掛けられた対面に座るマジシャンの少女は、相方の不満を適当に聞き流しながら、焼き魚を口に運んでいた。
 似たような質問が朝から何度か繰り返されている。二人きりで旅行に来るほどに仲のいい相手がすることなのだから嫌なわけではないのだが、全部にきちんとしたリアクションを返すのは少々面倒くさい。
 それでも一応聞いていることくらいは示そうと、マジシャンの少女は魚から視線を上げた。不貞腐れるアコライトのハチミツ色の髪の外ハネが、心境を表したかのように普段よりしおれているように見えた。
 湿気にも負けない真っ直ぐな自分の青いロングでは、気持ちを表現するのには役に立たないだろうか。
 そんなどうでもいいようなことがマジシャンの頭を掠める。
「あーもう、どうなのよ? ていうかどう思う? つーか聞いてる? リンネ? むしろ私のこと愛してる? ベッドインする?」
「どうと言われましても……」
 立てつづけに浴びせられる問いかけに、リンネという名を持つマジシャンは曖昧な返答で食事を続けることを断念した。
 面倒だと思っていた一瞬前の思考は意識するまでもなく消えていく。結局のところ、スルーするのでもきっちり付き合うのでも、この少女と一緒なら何をしていても楽しいのだ。
「多分センカさんと同じですよ。最後の方はベッドインとか明らかにおかしいので放置しますけど」
「あ、やっぱ同じ? そうよねぇー、思うことは一緒よねぇ。愛があるもんねぇー」
「いや、ですからそれは違いますと」
「うんうん、そうよね。私たちもそろそろキスやらナニやらベッドやらで愛の確認をしてもいい時期だ――」
『――こちらは、アマツ市です』
 何の前触れも無く響いてきた声にふたりの会話が遮られる。
「お、天の声来たね」
 大して驚いた様子も見せず、アコライトの少女――センカはそれだけ言って口を止めた。リンネも黙って放送に耳を傾ける。
『現在、台風が接近中です』
 二人の少女は事務的な口調によって伝えられるこの台風情報を待ちわびていた。内容如何では観光の可否が覆るかもしれないのだ。
『屋根や窓際などに物を置いておくと、強風で飛ばされる可能性があり、大変危険です。充分注意してください』
「…………」
「…………」
 しーんと、室内を静寂が満たす。雨音だけが遠く響いていた。
「うぐぐぐ……」
「終わりっぽいですね……」
「……やっぱそうかな?」
「おそらくは」
 進路が逸れてくれれば異国の地を見て回れる可能性も出てくるところだったのだが、どうやらそのような展開にはなっていないらしい。
 センカは天井を仰ぎ、盛大な溜息を吐き出す。期待してしまった分だけ落胆は大きかった。
「やっぱりだめなのかなぁ……。あーもー、なんなのよ『タイフウ』って。私たちの愛の旅行を潰してそんなに楽しいのかしらね」
「楽しいとかではないと思いますが……。というかその前に愛の旅行じゃないですってば」
「ちぅかフロントのおっちゃんも『タイフウが来てるから出歩かない方がいい』とか言っちゃってさー。それ以前に私は『タイフウ』がどういうものかよく知らないっての。旅行者をバカにしてんのかぁー」
「……あ」
 元気の無い声をこれまた元気の無い面持ちで聞いていたリンネが、突然に表情を明るくする。
「そうですよ!」
 両手が合わさって、ぽんっと軽い音を立てた。
「台風ってアマツ名物みたいな感じですよね。プロとかじゃ見たことないですし。ですから、これもアマツならではの貴重な体験だと思うことにしたらどうでしょう?」
「……リンネって、たまにすんごいポジティブだよね」
「だめ、でしょうか……」
 気の無い答えを返されて、マジシャンの少女はわずかに目を伏せた。ほんの少しだけ、注意して見なければわからない程度に、頬を膨らませながら。
「まさかっ! ダメじゃないよ!」
 センカは力の篭もった声音でそう言い、箸を置いて勢いよく立ち上がる。
 対面に座る少女の顔は、しっかりと見ていた。どんな些細な変化でも見逃すはずがない。口先だけでなく、本当に大好きなのだから。
 気づかれないとでも思っていたのだろうか。
 見つからないように膨れてみせるその仕草が。
 かわいかった。たまらなく。
「そんなところもらぶりー、愛してるわっ!」
 膳を回り込んで、横から抱き付く。
「やっ、ちょ……」
 真っ赤になりながらも全然振りほどこうとしないとこなんかも、――うん。
 リンネと旅行してるって事だけで充分。内容なんてどうでも。
 どうでも――。
 どうでもいいのだけど――。
 でも少し考えてみたらやっぱり何もしないのはちょっと、悔しかった。ので。
「よしっ! 『タイフウ体験ツアー』をしよう! 今日はそれで決まり!」
「ぇ……」
 マジシャンの少女は抱き付かれていることも忘れてしばし呆然と固まった。
 元気満々に言い放たれた『本日の予定』は、――だってそれは。
「……なにか、根本的に間違ってませんか」
 頑張ってそれだけ搾り出した。
197259の人sage :2004/10/21(木) 22:55 ID:xaSu9DaU
 2


 雨と風の音を安全な場所で聞きながら、おいしいものを食べてぬくぬくと過ごすはずだった。それがなぜこんなことに。
 リンネは荒れ狂う暴風雨を目の前に、旅館の玄関口に立っていた。頭上にはちゃんと屋根があるのに、ずぶ濡れになってしまっている。
 『タイフウ体験ツアー』の『ツアー』の部分を取り去ることに成功した数時間前の自分に感謝することで、気を紛らわせようとするものの。
 強すぎる横殴りの風は容赦なく雨滴をぶつけてきていた。全然紛れない。
 痛い。寒い。すごく。泣きそうだった。
 台風はもう嫌というほど体験した。胸を張れるほど体験した。
 いい加減背中にある閉ざされた戸を開けたい。中に入りたい。ぬくぬくしたい。
「まだですかー! そろそろ飽きたでしょうー!」
 屋根の無い所で思いっきり全身を風雨に晒しているセンカに、大声で話し掛ける。叫ばないと届きそうもなかった。
 前々からどこかおかしな感覚をしているとは思っていたが、こんなとんでもない勢いの雨の中でくるくると楽しそうに踊れる神経には全く理解が及ばない。
「あはははー! 楽しーよー! リンネもこっちおいでー!」
「嫌ですよー! もう限界ですー! 中入りますねー!」
「あー待ってー! じゃあ私も行くー!」
 怒鳴り返したアコライトの少女は、強風を受けてよろめきつつ、しかし倒れないほどのバランスは保って、ゆっくりと玄関に向かう。
 ダメと言われても自分だけで戻るつもりではいた。でも一緒の方が嬉しいのは間違いない。
 器用に歩く少女を眺めて頬を綻ばせながら、リンネは外に出ていたそれほど長くもない時間を振り返った。
 今すぐにでも逃れられるという段になってしまえば、案外悪くないものだったと思える。
 雨に打たれてはしゃぐセンカの姿が目に焼き付いた。本当に楽しそうだった。
 きっとこれは、旅行の思い出としては最高の部類。
 素敵で、幸せな時間だった。
「っとー、到着っ!」
「おかえりなさ――」
 ふらつきながらも屋根の下まで辿り付いた少女に笑いかけようとしたところで、リンネの表情が凍りつく。
 視界の端に何かを捉えた。
 握り拳より一回りほど大きなその黄色い物体は、矢を思わせる速さで飛んでいた。
 センカの無防備な頭部を目掛けて、一直線に。
「っ……!」
 口を開く暇もない。
 刹那の出来事だった。
 注意を呼びかけなければと思ったときには、鈍い音が耳に飛び込んでいた。激しい雨にも邪魔されること無く、鈍器で殴りつけるような衝突音は、リンネの鼓膜をはっきりと叩いていた。
 暴風に煽られても一度も転ぶことの無かった少女の体が、傾いでいく。
 支えるはずの足は出されず、受け止めるはずの腕もまた出されず、そのままどさりと、崩れた。
「センカ……さん……?」
 リンネは数歩分ほど前の地面に倒れている人物を見詰める。
 ぴくりとも動かない。
 ハチミツの色に似た金髪が、白い頬と額に張り付いて、そこから、次々と赤い――。
 首を振る。
 ――よくわからなかった。
 これが誰なのかも、なんで目の前に横たわって動こうとしないのかも。
 見慣れた金色と白色の中に混じっている赤色の正体が何なのかも。
 本当は全部わかっていた。
 でも全然。
 わからなかった。
「ねぇ……。中入らないと、風邪、引いちゃいますよ……?」
 わからないまま声を掛け、リンネは覚束ない足取りで、伏した身体に歩み寄る。
 何もわからないのに、ふらふらと揺れてしまうのが暴風のためだけでないのは、なぜだかわかってしまった。
 膝をつき、震える指先で、頬の白い部分に触れる。
 さっきからずっと雨に叩かれていたのに、温かかった。
 赤いのなんて、きっと、目の錯覚だ。
 だって、ヒールなんてできないし、ポットも無いし、リザなんて無理だし、さっきまであんなに元気だったし、今だってこんなに温かいし、なんで付いてるのかもわからないし、雨に濡れて、流れればそれで、もう消えて――。
 消えて。消えて。消えて。
 消えて消えて消えて。
 消えて――。
「やだ……なんで……」
 消えていなかった。
 どんどんどんどん、広がっていた。
「嫌……嘘……嘘、ですよね……?」
 赤いものが、髪に、顔に、叩いて垂れ落ちる雨の流れに混じって、見たくもない彩りを添えていく。
 額を染めて、こめかみを染めて、眉毛を染めて、開く瞼を――。
 開く、瞼。
「――っ!」
「……うん、嘘」
 センカの青色の瞳がしっかりとリンネを見つめ返していた。
 赤の中で変わらない、いつも通りの色。
「嘘っていうか、嘘じゃないんだけど……そんな悲壮な顔されるほどじゃ。ちゅか、なんか応急手当てとか……してよ」
 声も、いつも通りだった。弱々しくはあったけれど。
 動いた唇もいつも通りで。
 顔にはべっとりと、赤い血がついていた。
 普通に、血だった。
 よく見るもの。魔物と闘っていれば日常的に見る。
 なんでもない光景だった。血を流して倒れるところなんて、何度も見たはずだった。
 なのに――。
 心構えが無いところで見せられるだけで、こんなに取り乱すものだとは。
「ば……ばかっ……」
 じわじわと染み入ってくる安堵を感じると、リンネはふと自分の体が震えていることに気づいた。
 信じられないほど平静を失っていた。人を呼ぶのでも薬を取ってくるのでも、やれることはいくらでもあったのに何もできなかった。
 そのことを考えると、恥ずかしくて、苛立たしくて、血まみれにしてはやけにけろりとしている少女を見ると、少しだけ腹立たしい。
 それよりも何よりも、センカがいつも通りに声を聞かせてくれることが、嬉しくて。
 笑ってしまった。泣きながら。
「手当てなんて、自分でヒールするのが一番早いじゃないですか」
「ううん。もっと早いのが、あるよ……。私にぶつかったの、多分それ、イグ実。どっから飛んできたのか……わかんないけど」
 横たわったままの少女が視線で指し示した先には、割れた上に更にひしゃげて果汁を垂らす、黄色い果実があった。
 リンネも図鑑や露店で目にしたことのある、イグドラシルの実という果実。どれだけの重傷もどれだけの精神疲労もたちどころに癒すと言われる。もちろん流通価格も高く、実際に使用してみたことは無い。
「ね……食べさせてよ。動けないから、口移し、して」
 馬鹿馬鹿しい話だと思った。
 実の効果に疑いは持っていないが、そもそもセンカには必要無いのだ。少し神に祈りを捧げればそれだけで怪我は完全に治るのだから。
 ヒールと呼ばれるそれは、難しい詠唱など要らない、アコライトが身に付ける初歩の初歩の奇跡だ。どんな重体でも正常な意識と話せる口さえあれば行使できる。
 マジシャンのリンネでもそれくらいは知っていた。
 でも。
「――キス、して」
 すぅっと、雨音をかい潜って耳に滑り込んできたその声には。
 冗談めかした響きが、無かった。
 いつもと同じだと思っていたセンカの唇が、震えていた。
 それで、何となく、リンネにはわかってしまった。
 平然として見えたのは、ただの虚勢でしかなかったのだと。倒れてすぐにヒールをしなかったのは、悪戯心のせいなどでは全くなくて、混乱して、恐怖していたせいだったのだと。
 センカがきっと、今、自分と同じ気持ちをしているのだと――。
「はい。いいですよ」
 大切な人が無事でいることを、そのぬくもりで確かめたかった。
 だから。
 リンネは地面に転がる潰れた果実を手に取った。土の付いていないところを齧って口に含む。
 そして、瞳を閉じる少女の唇に、そっと、口付けをした。

 初めてする、センカとのそのキスは、とても、幻想的な味をしていた。
198259の人sage :2004/10/21(木) 22:55 ID:xaSu9DaU
 3


 『タイフウ体験』を終えた二人は、温泉で冷えた体を温め、清潔な浴衣に着替えてから、部屋に戻った。
「どーよ? どーよ? どーだった? センカさんとの初口付けというか初接吻というか、いわゆる初キッスってやつの味は!」
 他人の入り込まない空間に到着するや否や、アコライトの少女は軽い口調でまくし立てる。怪我をして倒れていた時の印象など、頭部にできていたはずの傷と同様に、どこを探しても見当たらない。
「ぇ……、い、いや、味なんて、そんなのわかりませんでしたよ」
「ふっ、嘘をついても私にはわかるわ。顔に書いてあるぜ。『センカさんのあの唇の味はもう一生忘れられない! 素敵過ぎて夜も眠れなくなりそう! 責任とって!』って。そんな真っ赤になっちゃって、センカさんの目を誤魔化せるとでも?」
「そんなわけわかんないこと思ってませんって」
 一大イベントの後でも全く態度を変えようとしないセンカの手によって、リンネの未来予想はきっぱりと打ち砕かれていた。
 落ち着いた和室の空気の中、何を話したらいいのかわからない二人は沈黙し、心臓だけがどきどきと激しく自己主張をする。
 おそらくは気まずいに違いないその雰囲気を、期待していたのかそうでないのか。
 考えてみても、今のリンネには答えを出すことはできなかった。
 どうやっても判断できそうにない。
 少し前から、意識に靄が掛かり始めていた。
「というか私、やっぱり、赤いですか?」
「赤いね。かなり」
 湯船を出てからそれなりに時間が経っているのに、体の火照りが一向に取れて来ない。むしろ次第に増してきているような気さえする。
「あの、ごめんなさいセンカさん。私、風邪、引いちゃったかも……」
「うそ、まぢで? ちょっと熱診るよ」
 声のトーンを下げて言うと、センカは耳まで紅潮させている少女と額を合わせた。肌を通じて、照れや何かで血が上っているだけとは到底説明できないほどの異常な熱さが伝わる。
「あー、ほんとに風邪っぽいね。ごめん、なんか一人でテンション上げてて」
「いえ、それは、楽しいので……」
「あのさ、台風過ぎてもどうせこんな時間に出掛けるとか無理なんだし、もう休んじゃいなよ。私フロント行って薬かなんか貰ってくるから。んで、明日元気になったら遊ぼう」
 センカは応えを待たずに寝間の襖を開けた。つかつかと踏み入り、ぎこちない手つきで押入れから布団を出し始める。
 慣れないことを一生懸命にしている少女を、リンネは柱に寄りかかってぼうっと眺めていた。
 それしか出来なかった。体の内側から迫り来る熱が思考を侵食し、手伝おうという意思を剥ぎ取っていく。
 本格的にまずいかもしれない。
「よし、できた。じゃ私、ちょっと行って来るね。辛かったら寝ちゃってていいよ。心配しなくても御飯とお薬のときはちゃーんとキスで起こしてあげるからっ」
「はい。ありがとう、ございます……」
 元気付けるためであろうセンカの冗談に付き合う余裕もなく、それだけを返す。
 部屋から出て行く後ろ姿を見届けて襖を閉めると、リンネはすぐに布団に崩れ落ちた。
「はぁっ……はぁ……ぁはっ……」
 隠す必要がなくなると、自然と呼吸が荒くなる。
 喉を通る、空気の摩擦と、この、乾いた響き。
 聞き覚えがあった。感じた覚えがあった。
 それで気づいた。いや、認めた。
 これは――。
 風邪じゃない。
 原因はわからない。でも、これは確かに、あれだ。
「あぁは……はぁんっ……んくっ……」
 前のめりに倒れ込んだリンネは、白い敷布に爪を立てた。
 下腹部の奥が、溶鉱炉を孕んだかのように、熱い。
 何かが融かされて、溢れてくる。
 大事な部分を包む下着に、濡れた感触があった。
「やぁ……ぁ……はぁっ……やっぁ……」
 リンネの全身にじんじんと淫らな火が灯る。手先から、頭から、足先から、腕に、首に、ふくらはぎに――。
 一旦意識すると、もう止まらなかった。
 手の甲を、頬を、シーツに擦りつける。滑らかな布地で得られる刺激は弱々しいのに、湧き起こる切ない痺れは骨の髄まで浸透してくる。
「だっぁ……やぁ、だっ……だぇっ……なん、でぇっ……」
 それだけで、じゅんと、広がっていく染みが、わかってしまった。
 布団まで汚しかねない。ふと思い至って腰を上げる。
 肩と顔と膝とで体を支える姿勢になると、浴衣の裾から入り込む冷気がふとももを撫ぜた。
 それがまるで羽毛によるくすぐりのように感じられて、更に愛液が滲む。
 体験したことのない感覚だった。意思に関係なく、無理矢理に性的な快楽が掘り起こされていく。
 強引なのにも関わらず、嫌悪などは微塵も生まれてこない。ただただ純粋に甘美で、すぐにでも身を委ねて溺れてしまいたくなる。
「やっ、だっ……めっぇぇ……センカっさんっ来ちゃっ……うぅっ!」
 無意識の内にシーツに皺を刻みながら股間に向かっていた指を、リンネは両手を握り合わせて押し止めた。
 したい。けど。
 そんなことしてるなんて見つかったら、きっと、気まずいなんてそんなレベルじゃない。
 せっかく、センカと二人っきりで旅行に来てるのに。
 ――キスだって、したのに。
 わからなかったと言ったのは、嘘。
 その味も、そのぬくもりも、本当はよく覚えていた。
 大切な人との、最高の記憶。忘れるはずがない。
「センカっさんっぁ……センカさぁぁっ……ぁあはっ……」
 思い出すと、また溢れた。
 吸収しきれずに布地が蜜をこぼし始める。内ももを雫が伝う。
 印象が強すぎて、幻覚の唇が離れてくれない。
 キスしている。気がする。今も。
 もっとはっきりと感じたくて、瞳を閉じた。
 舌を出し、ちろりと唇をなぞる。
 温かくて柔らかい、センカの唇と、舌。
「っ……んぅっ……はぁっ……っんふ……」
 見つかりたくないなんて、おかしな話。だって、キスしてるのに。
 ここに、いるのに。
 だから、大丈夫。しても。
 気まずくなんかならないし、嫌われも、しない。
 大丈夫。
「っはぁ……んふぁ、ぁ……んんぅっ!」
 限界まで水分を含んだ布越しに、リンネは指の先を、秘所に触れた。
199259の人sage :2004/10/21(木) 22:59 ID:xaSu9DaU
 4


 風邪薬の入った包みを手に、板張りの廊下を歩きながら、センカは口元を綻ばせる。
 突如として頭に走った強烈な痛みを自覚した時は、正直死ぬほど恐ろしかったが、そんなものは

もう忘れた。リンネが忘れさせてくれた。
 キス、してしまった。
 それも、あの子の方からしてくれた。
 思いがけない幸福を与えてくれた黄色い果実と神様に、心の中でお礼を言う。
 もう一つ、二日目の予定を完璧に潰してくれた台風にも。
 少女の発熱の原因が自分に付き合ってあの強雨に打たれていたことにあるのだろうとは容易に想

像がついた。しかしそれにはついては目を瞑ることにする。申し訳なさそうにして見せたところで

リンネが喜ばないのは、長い付き合いでわかっていた。
 残りの日程が全部駄目になってもいい。からかいながら看病してやろう。
 一番の思い出は、もう出来たのだから。
 頬を緩ませたまま、センカは宿泊している部屋の木戸を開けた。
 中にいるはずの少女が眠ってしまっている可能性を考慮して、小さめな声で呼びかける。
「起きてるー? 戻ったよー」
「……ンカ……さ……ぁ……」
 起きてはいるらしく、奥の方から喘ぐような声がかすかに聞こえてきた。
 明瞭な反応でないところを見ると、出て行く直前のあのぐったりとなっていた状態と比べても、

具合は悪くなっているらしい。
 笑みを収めて居間に上がり、そろそろと静かに歩く。病人がいるのだから、余計な震動や音はで

きる限り立てたくない。
「ぁ……はぁっ……んあっは……!」
 寝所に近づくにつれ、耳に届く喘ぎは次第に大きくなってくる。
 呪文の詠唱で鍛えられた喉はまだ無事なようで、途切れ途切れではあるものの、その声自体は確

かに慣れ親しんだ少女のものに間違いなかった。
 ただ、吐息混じりに鼓膜を撫でる音色には、センカはどことなく別の人が奏でているかのような

錯覚を抱いてしまう。
 何となく自分のあれの時の声色と似ている気がして、エッチな冗談に乗って来ることのほとんど

無いリンネという少女とはうまく結び付かない。たまにまんざらでもなさそうな返事を寄越すこと

もあるから、影ではやっぱりそういうこともしているのだとは思うが。
「はぁぁっ……んんんっ、んぁあっ!」
 はっきりと聞き取れる位置にまで来ると、センカの背中にぞくりとするものが走った。
 リンネは風邪を引いている。それで苦しんでいる。そのはずだ。
 高熱を出しているのも確認した。
 けど――。
 この声は、もしかすると、いや、明らかに――。
 違う。そうじゃない。
 かぶりを振ってすぐに否定する。
 まさか。ありえない。
 酷似している。それだけのこと。
 熱に浮かされたうわ言だ。これは。
 ざわめく心を宥めつつ、センカは襖に手を掛けた。
「センカっさぁっあっあぁっ!」
 そこで、凍りついたように動けなくなる。
 自分を呼ぶ声を、聞いた。
 想いを寄せていた相手が、あれを彷彿とさせる喘ぎ声を上げながら、自分の名を呼んだ。
 ひょっとしたら、好意の表れとして喜んでいいところなのかもしれない。
 でも、そんなものを感じる以前に、竦んでしまった。認識した瞬間に、震えが来た。
 イメージと違いすぎている。
 自分の知るリンネは、抱きつくだけで頬を染める初々しい少女だ。キスをしたからと言って、一

足飛びに、そんな、あれをしながら帰りを待っているなんて。
 ――それは、リンネじゃない。
 知らず、襖に触れるセンカの手の平には、汗が滲んでいた。
 この先に進んだら何かが壊れてしまう。そんな予感がする。
 しかし、壊れると言ったらこのまま引き返しても壊れてしまうに違いない。疑惑はもう、確信に

近いレベルになってしまっているのだから。
 確かめなければならなかった。
 これが、淫らなことに興味を持ちすぎた自分が生み出した、ただの妄想に過ぎないのだと――リ

ンネがリンネなのだと、よく知っている大好きなリンネのままなのだと、その目で確かめなければ

ならなかった。
 一縷の望みに、賭けねばならなかった。
「ぁぁあっ、はぁんっ……、んはぁぁっ、はぁっはぁっ……んあぁあっ!」
 よほど辛いのだろう。そうに違いない。
 でなければ、こんな切羽詰った響きは出せない。
 それ以外でこんな声を出すなんて、あるはずがない。
 リンネが、こんな――二人で泊まっている部屋で自慰をするなんて、絶対に、ない。
 目を閉じて、真面目に礼拝したことの無かった神に、心の底から祈る。
 一度深呼吸をしてから瞼を上げ、センカは紙と木で出来た滑りの良い戸を、僅かに横に引いた。
 出来上がった細い隙間から、恐る恐る中を覗き込む。
 そして――。

 力の失われた手から、薬の包みがこぼれ落ちていく。
 畳にぶつかって、とさりと、音を立てた。
200259の人sage :2004/10/21(木) 23:00 ID:xaSu9DaU
 5


 その光景は明確にそこに広がっていた。疑う余地など与えない。
 言葉も無く呆然と立ち尽くすセンカの前で、無慈悲に展開し、見せつける。
「んぁんっ……あぁっはぁ! んやぁっ、んっ!」
 青い長髪をした少女が布団の上で横になり、股間に手をやっていた。浴衣は着崩され、愛液でてらてらと光る太ももを、かわいらしい白のショーツを、その中で卑猥に蠢く指の動きさえも、否応無しに目に入れる。
 とめどなく溢れ続けるつややかな声に混じって、くちゅりくちゅりと、水音が響いた。
「ぁんん、ぁああっ、あはぁっ、あぁ……っ!」
 薄く開かれた瞳は虚空に据えられて焦点を結ばず、不規則に開閉する唇は意味のある言葉を紡がない。
 それは泣きたくなるほど明快な、手淫に耽るリンネの姿だった。
「はっ……はぁっ……はぁ……」
 センカの口から荒い息遣いが洩れる。いつの間にか呼吸を止めていたらしく、肺は激しく収縮した。全力での運動後のように体中が脱力感に包まれ、尻がぺたんと畳に落ちる。
 へたり込みながらも、耳はリンネの嬌声を捉えて脳に伝えることを止めない。
「はぁっぁあっ、センカ、さん……! ふぁっぁあ……!」
 現実感がまるで無かった。
 薄い戸一枚を隔てた先であのリンネが自らを慰めていて、それを自分が覗いている。
 距離にしてみればニ、三歩で届く程度でしかないのに、全く気づかれていない。その不自然さが非現実性を更に助長する。
 どこか遠い世界の出来事のように感じられた。空気が重く纏わりつき、体の動かし方がわからない。思考は散らばり、まとまりを持たない。
 どうすることもできないセンカは、物音を立てることも呼びかけることもなく、ただ息を潜めて、その行為を見つめていた。
「んぁんはぁっ、ぁはっあっんぅふっ……ふぅ…」
 視線の先の少女がふっくらと色付いた口唇から舌を覗かせ、妖しく揺らす。そこに不可視の口付けの相手がいるかのごとく、何も無いはずの空間をなぞり、割り、絡める。
 センカは開きっぱなしになって乾き始めていた唇に唾液で濡らした自分の舌を這わせた。名を呼ばれるせいなのか、その感触が少女に舐められているもののように思えてしまう。
「あぅん……ったしっ、わたしぃっ……んんんっ!」
 ショーツの下で、リンネの中指が蜜を垂らす秘密の唇に埋められた。
 同時に上がった甲高い声が、盗み見る少女の心に揺さぶりをかける。心臓が高く鳴り、頭に上った血がいつまで経っても降りていかない。
 現実を認めたくないがための逃げなのかもしれないし、単純な欲求なのかもしれない。どういったものがそうさせたのかは不明だったが、センカは自分がこの背徳的な状況に酷く興奮していることを、自覚した。
「んぅ、んああっあぁ……っ! すっきいぃっ、センカさんっ! 好きいぃぃぃっ……!」
 ずくんと、センカの胸が一際大きく跳ねる。
 これは、夢だ。
 口に出して『センカさん、好き』などと言うリンネは見たことが無い。だから、これは夢だ。
「んはぁぁぁっ、あぁっあ……」
 興奮が伝播する。白い下着にできた山がその形を変えるたびに、センカの股間にじくじくとむず痒い疼きが生まれる。解消されること無く蓄積されて脳髄を蕩かしていく。
 間近で繰り広げられる嬌態に意識をかきまわされた少女は、もはや襖に作った小さな隙間から目を離すことができなくなっていた。
 どうせ夢なのだし、したいようにすればいい。リンネがおかしいのだから自分もおかしくなれば釣り合いが取れる。
 そう、したいようにすれば。
「ふぅ、んっ……!」
 ふに……。
 センカは欲望の命ずるままに、片手を浴衣に差し入れ、下に着ていたシャツに潜らせて胸に添えた。ブラをずらし、既にかたく突起していた先端を直接に爪先でくすぐる。
「んはっ……んぁは……っ」
 空いた手でショーツに触れると、指先は熱を帯びたほのかな湿り気を伝えてきた。そのまま布越しにくにくにと揉みこむように押しつけて、もどかしい感覚を愉しむ。
「はぅんっ……んぅぅぅっ!」
 両の手に与えられる刺激に合わせて、センカの背筋を甘い電流が走り抜けた。いやらしい蜜が染み出して指を濡らす。
 もう止められる気もしなければ、止める気も起こらない。二人で気持ち良くなったらいい。
 肉体的な快感に後を押され、少女の理性は低く鳴りをひそめていった。
 悩ましい吐息と共に快楽にまみれた声を抑え気味に洩らしながら、センカは自らの身体を苛む手に熱を込める。乳首を摘んで転がし、下着の上から秘所をさすり、引っ掻く。
「んぁ……はぁっんっ、リンネ……っ」
 小さく囁く声が襖の奥からのものと同じ響きを帯びて脳内で共鳴し、反響した。マジシャンの少女を鳴かせる指と自分の指との区別が段々と曖昧になっていく。
「リンネっ……感じてっ、ねぇっ、もっと……!」
「あはぁぁっ、ぁぁんっ! センカっさんっ……んあぁぁ!」
 居間から覗くセンカの昂ぶりが通じたわけではないだろうが、秘められた場所に加えられるリンネの愛撫が激しさを増した。鉤型に曲げ、蜜液を掻き出すように内部を擦りたてる。水を吸った布地に、手指の身じろぎがぴっちりと浮かび上がった。
 普段のリンネからは想像もつかないような、目眩を催すほどの淫靡なありさまがすぐ目の前にある。一段と情欲を煽られたセンカは、ショーツに指の先を潜り込ませた。既に準備のできていた自身を確かめると、浅く沈めて掻き混ぜる。
「はぁぁ、んんぅぅっ、んんっんはぅっ……!」
 大きくこぼれそうになる声を、センカは唇を噛み締めて堪えた。
 下腹部から湧き上がり震動しつつ神経の隅々にまで広がっていく波が、かつて感じたことの無い衝撃を全身に絶え間なく与えてくる。心に思いつづけた少女と同調しているという錯覚がセンカを狂わせていた。
「んふぅっ、リンネっ……リンネぇっ……」
「センカさっ、んぁうぅっ、あぁんぁぁ、すきっすきぃぃっ……!」
「好きっ……わたしもっ、好きぃ……!」
 耳朶を撫でていく水の音がどちらのものなのかわからない。いや、実際は幻聴なのかもしれなかった。いずれにせよ、その淫猥な調べは頭の中で的確に鳴り響き、官能のスイッチを一つ一つ押していく。
 手首を挟んだ太ももの奥で、センカは一心不乱に指をくねらせ、下着を、浴衣を、溢れ出る快楽の証でなまめかしく彩った。そうすることで水音がより大きく聞こえるように感じられて、少女の熱は際限なく上がっていく。
「はぁっんぅぅ……ぐちゅぐちゅってぇぇ……してるぅ……!」
「あぁああっやぁっ、ぁくぅぅぅぅ……っ!」
 か細く叫んでリンネが睫毛を震わせた。限界が近いらしく、言葉を紡ぐでもなく小刻みにおとがいが上下する。
 性の愉悦に歪む顔を見せ付けられて、センカの欲求は最高潮に達した。
 いきたい。リンネと一緒にいきたい。
 独りでするときには撫でさすることしかしない敏感な蕾を、愛液にぬめる指先で捏ねまわす。
「ひぁぁっ、あぁぅぁ、ああ、ぁああ……」
 腰が溶けていくような強烈な快美感が駆け巡り、視界が歓喜に曇った。
 瞬く間に臨界を超えそうになる悦楽の炉を、蕩け行く意識の中で必死に押し留める。
「ぁぁんんっ……! んふぁっ、リンネ……いくのっ? ねぇっいこ……いこぉっ……!」
 一度終着が見えてしまえば、もう意思の力など微々たる効果しか持たない。
 まだ、まだ、と訴えても肉体は頓着してくれず、目と鼻の先にある恍惚を貪ろうと蜜を吐き出して指の動きを助ける。ちかちかと脳裏で点滅する光が抵抗力をこそぎ取っていく。
 長くは我慢できそうになかった。
「ねっぇぁ……やっ、あぁぁぁっ! らめぇっぇ、いっちゃぁ……ぅよぉぉぉ……っ!」
 涙を浮かべて絶頂への予感に身悶える。
 届くかどうかは関係ない。考えることもできない。それでも、ねだるような言葉は勝手に口をついて出ていた。
「いこぉっ……はやくっ、はやくぅぅっ……!」
「センカっさっ……! やぅっあっあ、あっ……んあああっぁぁぁああ!」
 瞬間、焦がれる願いが通じたかのように青髪の少女の肢体が痙攣し始める。
 霞む瞳で見て取ったセンカは、花芽を優しく揉み潰した。
「ひぅぅぅ……ぅぅうんんんんんぁぁぁぁっ!」
 堰きとめられて下腹部にわだかまっていた灼熱が一息に破裂し、瞼の裏を白く染め上げる。喉が引きつり断続的にしか呼吸ができない。
 センカはしばらくの間、丸くなり体を抱くようにして激震に耐えていた。
201259の人sage :2004/10/21(木) 23:01 ID:xaSu9DaU
 6


 頭を満たしていた劣情が徐々に収まっていく。うずくまったまま、センカはぼんやりと思った。
 嫌にリアルな夢。現実よりも気持ちいいとは。
 夢――。
 夢だったはず。でもどこから。
 いつまで、続くのだろうか。
「はぁっ……はぁ……ぁ……っ!」
 ぞわりと、心が慄いた。気づいてしまった。
 本当に。いつから、夢になったというのか。
 余韻が急速に消え失せる。鼓動の形を取る警鐘が間断なく鳴らされる。
 センカはゆっくりと、ぎこちない動作で、顔を上げた。襖の隙間に再び目を当て、奥の部屋の様子を探る。
 マジシャンの少女は乱れた息を整えつつ、布団から上体を起こしたところだった。頼りなく宙を見据えていた瞳が、染みを作られた敷布で焦点を結ぶ。僅かに表情を翳らせると、寝室を眺め回し、そして、居間とを仕切る薄い戸で、ぴたりと視線を止めた。
「ぇ……」
 一拍ほど置いて、がちがちと少女の歯が鳴り出す。上気した肌から血の気が引いていく。
 その目は確かに、センカの瞳を捉えていた。
「ぁ、あ、あ……ち、違うんですっ。これっ、ちがって……ちがうんです……」
 青ざめる面持ちと怯えきった口ぶりから、センカは悟る。
 見るなという方が難しい状況だったのに、本人は見られたくなかったのだろう。とすれば、していたこと自体も不本意な衝動によるものだったのかもしれない。
 しかしそうであっても、見てしまったことも、それがばれてしまったことも、夢などではなく、疑いようの無い事実だった。
 もう逃げられない。仮に逃げられたとしても、逃げるべきではない。
 普段どおりに振舞える自信は無かったが、センカはできるだけ平静を装った口調で返した。
「あ、あーいや、違わなくて、いいから」
 こんなことで壊れるのはどうしても嫌だった。嫌な上に馬鹿馬鹿しかった。
 今さっき『好き』と聞いたばかりなのに。
 自分だって、こんなに好きなのに。
 世界で一番大好きな、リンネのままなのに。
 目が合った瞬間に、不意にわかった。信じられないような場面を目撃しても、自分の気持ちは全然揺らぎも薄らぎもしていなかった。純粋に、リンネを失ってしまいそうで、それが怖いだけだった。
 自慰を見たから何が変わるなんて、理想を押し付ける傲慢の極みでしかなかった。
 冷静に考えてみれば簡単なことだった。ありのままのリンネが――リンネの全てが好きなのだから、何をされようが、幻滅することも、嫌う原因になることも無い。
 リンネが好きで。リンネも好きでいてくれて。
 だったら、壊れてしまうような理由など何一つありはしない。
 リンネが恐れているのは、おそらく自分と同じことだ。なら、教えてやればいい。
「開けるよ?」
 センカは言いながら襖を引いた。蒼白になっている相手に返答は期待していない。
 身を乗り出して敷居を越え、愛液の乾ききらない手を見せて微笑みかける。
「あのさ、ほら。私もしてたの。リンネかわいーって、我慢できなくて」
「でも、そんなっわたし……ほんとに……ちがうんです、そんなんじゃ……。なんで……? やだ……」
 色の失せた唇で呟いた少女は、差し出された濡れ光る指に目を向けた。
 ただしそれは虚ろな眼差しでしかなく、映ったものを認識しているかどうかは怪しい。そのまま消え入ってしまいそうな不安感を与えてくる。
 センカは這い寄って、震える少女の体を強く抱きしめた。
 側にいる自分を知って欲しくて。離れていって欲しくなくて。
「大丈夫だから。リンネはリンネだから。変わらないから」
「ね……やだ、なんで……? わたしじゃ、ないんです……ちがうんですほんとに……。ですから、おねがい……一緒に……」
「ここにいるから。誰が何て言っても、リンネが何しても、私はリンネのこと、好きだから。ずっと、好きでいるから」
 頬を合わせ、耳元で囁く。優しく、力強く。
 腕の中の少女の強張りが、少しずつほどけていく。
「センカさっ……センカ、さん……。わたし……」
「一緒にいるから。ずっと、好きだから」
 恐怖に支配された時に何を思うのかは、よく知っていた。数刻前、雨の中に倒れた自分を思い出す。
 そう、あの時は――。
「キス、するよ。リンネのこと、好きだから。感じたいから」
 少女は答えず、ただこぼれ落ちる言葉を止めて、吐息を洩らした。凍えるような震えは収まりつつある。
 リンネの口から生まれて耳を撫でていく小さな風の、その穏やかさが、拒絶の無いことを教えてくれた。
 抱擁を緩め、センカは血色の戻り始めた少女の唇に、自らのそれを寄せていく。
 そして、静かに重ね合わせた。
 伝えるのは柔らかなぬくもり。口では言い尽くせない想い。
 伝わってくるものも、また同じ。
 一度目のような幻想的な味わいは無かったけれど、二度目のキスからは、あのときよりももっと、あたたかい心が感じられた。
202259の人sage :2004/10/21(木) 23:02 ID:xaSu9DaU
 7


 汚してしまった布団をどんな顔で旅館の人に渡したらいいのか、などと他愛もない話をしていたセンカは、ふと思って尋ねた。
「つーか、風邪じゃなかったの?」
「とりあえず違ったみたいです。始めはそうだと思ったんですけど、いきなり、その、したくなって。頭が変になるくらい。実際変になってましたし」
「あーやっぱり? 私も実はそうなんだよね。なんかおかしかったわ。普通見ちゃったからって隣でしたりしないでしょ」
「ですよね? おかしいですよね、あんな」
 リンネの頬がほんのりと朱に染まる。
 時間が経っても恥ずかしいものは恥ずかしいし、何をしてもいいと言われても、見られたくないものは見られたくないものに違いなかった。
 外的な要因のせいだったと強調しておきたい。
「それで、ちょっと推測してみたんですけど、何か、妙な香りしませんか?」
「ん?」
 訝しげに眉をひそめ、センカは嗅覚に集中する。
 ほのかにではあったが、嗅ぎ慣れない香りが漂っていた。言葉では表現できない、不思議な、しかし芳しい香り。親しみが薄いだけで、記憶に無いわけではない。むしろよく覚えている。
「これって、イグ実?」
「そうですよね! これイグ実ですよね!」
 望んでいた回答に、リンネの顔には自然と嬉しげな笑みが形作られた。
「これ、私とセンカさんの体から出たんですよ。私の方がちょっと濃かったみたいで、それで気づいたんですけど」
「む……?」
「イグ実って、『手練れの騎士の負った致命傷も、高位の魔術師の疲れきった精神もたちどころに回復してしまう』って言うじゃないですか」
「それはよく聞くね」
「それって、どんな深い器でも満タンにできるだけの力があるってことで、私たちはすごい浅い器しか持ってなくて、私なんか特に、怪我もしてませんでしたから」
「溢れた、と?」
「です」
 マジシャンの少女はころころと楽しそうに瞳の色を変えながら話す。
 相づちを打つセンカは、表情が緩んでいくのを抑えられなかった。
 知識を求める魔法職の性なのか、怪しい説明をするときや小難しい解説を聞くときにはいつも目を輝かせる。
 今もそう。本当に、いつも通りのリンネだった。
「あんな高価なもの無傷のときに食べる一次職なんてほとんどいないでしょうし、一般に知られてない副作用みたいなのがあってもおかしくないと思うんですよね」
「あるかもねぇ」
「世界の根になった木の実だって言われてますし、生命繁栄のために元気な人には性欲を高める効果があるとか。というか、そうじゃないとさっきのあれ、説明が……」
 そこまで話して再び顔を紅潮させる。
 どんなリンネもリンネではあるけれど、恥じらう姿と照れる姿は特にかわいい。
 もう少し、追い討ちをかけてみたかった。
 真面目な口調を意識しつつ、センカは語る。
「ちょっと思い付いた。性欲を高めるのはそうなんだけど、それはあれだよ、生命繁栄なんてそんな事務的なのじゃなくて、恋人たちの愛を確かめるためだよ」
「ぇ……」
「そっちの方が良くない? 世界樹の実なんでしょ? 私にぶつかったのもどこから飛んできたのかわかんないし、きっと、世界が投げてくれたんだよ。私たちのために。私たちの愛を確かめて祝福するために」
「クサいですね……」
「クサくてもなんでもこの気持ちは本物だもの。イグ実も、世界も認めてくれてる。リンネ、好き。愛してる」
「いや、ぇーと……」
 クサい。クサ過ぎる。余りに神妙な話し振りなせいで逆に胡散臭くなっている。
 からかわれているのだとはすぐに理解できた。それでもリンネは返答に詰まるほど頭に血を上らせてしまう。
 今日の出来事で、センカのことが本当に好きなのだとわかってしまったから。
 それに、例え言葉自体は冗談っぽくても、その奥の本心を、さっきキスで感じてしまったから。
 何度も言われた『愛してる』が、昨日までより心地よかった。
 今までに無い気持ちに包まれたから、今までに無いリアクションを返してみたくなった。
 赤らんだままで。少し、笑ってみせて。
「私も。愛してますよ」
「な……っ!」
 センカは驚いたように目を見開いて、それから徐々に、頬を染めていく。
「い、言うようになったね! ちくしょー、かわいいぜ! お仕置きだ!」
「ぇ……」

 ちゅ、と。
 ふたりの唇が合わさった。ほんの一瞬、微かに触れるだけ。
 短すぎて浅すぎて、ぬくもりも何もわからない。
 ただ、衝動的にする口付けというのは、愛の証拠のような気がして。

 三度目に交わされたキスは、ふたりの中に、その日一番の幸福感をもたらしてくれた。


 おわり。
203259の人sage :2004/10/21(木) 23:09 ID:xaSu9DaU
あぁぁぁぁぁ>>199に謎改行が!(つД`)
あれってなんなのですか?初体験でした。原因わかる方いたら教えていただきたく。
ノートパッドからコピペでブラウザはA Boneでふ。
---------------------------------------------------
前回読んでくださった方、今回読んでくださった方ありがとうございました。

ということで、色んな電波を混ぜ混ぜしてたらこんなものになりました。
ROが楽しくなってきたので何日か間空けながらだらだら書いてたら部分部分でテンションが∧‖∧

ミッドガルドにおける台風(っぽいもの)発生地域については完全に脳内設定です。
公式サイトの設定だと天変地異が各地で起こってるらしいので
台風に似たような現象くらいどこでもあるような気がしないでもありませんが、それは放置。
いつものごとく勝手なでっちあげしまくりです。ははは。

>前回レスくれた皆様
本当にありがとうございます。えらい嬉しいです。
ハァハァとかGJとか言われると震えてしまいます。震えて悶えてべっどいんヽ(`Д´)ノ
次投下するとしたら、多分ケミのか、それっぽいノリのになると思います。
今回のでこういうのはいろいろムリだと悟りました。あっちの方があってそうです。

それではまた会う日まで。♀×♀スレ万歳!
204名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/21(木) 23:34 ID:kdQkLwqY
GOOOOOOOODDDDDDD JOOOOOBBBBBB

GOD Job!!!!!! いやまぢで。
205名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/22(金) 01:37 ID:2ux1JXCQ
超GJ!!!
楽しくほんわかでありながら、萌えかつえちくて最高です!
206180sage :2004/10/22(金) 02:22 ID:5x60gnpQ
>>259さん
すげぇ…Lvが違うよ(´д`;)
259さんみたいなギャグって書けないんで、ひたすらほんわかかつあまあまに徹することにします。
超GJ、負けないよう話の続き書いてきます(`・ω・´)

プレッシャーナンテコワクナイ…コワクナイゾォォォォorz
207どこかのケミ持ちsage :2004/10/22(金) 02:46 ID:58zjaY72
259さんの御技に感嘆しつつ…、つらつら読み進み。
……次回のケミのって、まさか座談会で言ってた…!? 本気だったですくぁ!
わくわくしながら待つヨ!
208名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2004/10/25(月) 18:31 ID:NdEHFIVw
|´・ω・) オジャマシマース
初投下してみますっ
最初♂×♀プリだったんですが
女王様×♀プリにしてみました(*´ω`)
攻め側は職不定なのでお好きな職を当て嵌めてみてくださいませ。


背後から顎に回された手にぐっ、と力が入る。
「ほら、マリア様に手ェ付いてねだってみなさい」
「やっ…、もう止めてください…!」
震え、泣きながら言っても彼女は全く意に介そうとはしない。
腰に掛けてあったチェインを外すと、彼女はその柄を見つめる。
―――まさか。
期待と恐怖の入り混じった、熱い感情。
思わず私はごくり、と唾を飲んだ。
「もっとケツを高く!全部見えるように突き出すんだよ!」
平手でお尻を打ち付けられる。
踏みにじられる心と、歓喜に震える身体。
熱く本能に呼びかけて来る。
「―――…て、ぇ…」
咽喉の奥から搾り出すような、声にならない声。
「あん?」
「全部見てぇ…!あたしの恥ずかしい所…っ!」
震える声で、やっとの思いで願望を口にする。
…その後はもう、堰を切ったように止まらなかった。
「もっとぶって!汚いあたしをなじって!!」
半ば半狂乱のように、天を仰いで叫ぶ。
とろりとした熱いものが、太腿を伝って落ちていくのが分かった。
「チェインでも何でもいいの!早く突っ込んで…!!」
待ち受けるように、目一杯脚を開く。
…しかし触れるのは外気ばかり。
「お願い、早く…!」
にやり、と彼女は笑うと、首を横に振る。
「こんな淫乱だったとはね…?しかもマゾ?ぶたれる方が好きだとはねぇ?」
相変わらず局部には触れてこない。
顔は既に吐息を感じるほどの近さだが、匂いを嗅ぐだけしかしない。
「ちょっと聖職者さん、エッチなお汁が溢れてるわよ。
もっと引き締めないと!」
言って、私のお尻を再度打つ。
「あぁっ!!」
その官能的な刺激に、思わず私はまただらしなく汁を垂らす。
「性殖者の間違いじゃなくて!?」
高い嘲笑の声さえ、肌に突き刺さる視線さえ、私の心を乱していく。
身体も思考もとろりと熱を帯び、期待に打ち震えていた。
「お願い…!!」
言うが早いか、マリア様についた右手とは逆の左手を秘部に伸ばす。
ぬるりとした感触、指に絡みつくそれは熱くて。
蜜壺から溢れ出た愛液を、小さな突起へ塗り付ける。
同時にぞくりと快感が背を這った。
「ッは…、ん……っ!」
口の端から零れ落ちた唾液が、輪郭をなぞり顎から離れる。
「…っふ、いい光景ね?
まるでマリア様に欲情してるみたい。
オナニーまで初めて……、ねぇ!?」
声と共に幾度目かの殴打が飛ぶ。
「はぁんっ!!」
思わず、高い嬌声を上げてしまう。
響いて、自分の耳に届く。
心の隅に残っていた理性は、これで全て無くなってしまった気がした。
開放され、身体の隅々まで官能が支配していく。
「…きちんとお願いしてごらんなさい」
残酷な声は、清浄な空気に凛と響いた。
大聖堂のステンドグラスに舞う天使も、主も、聖母も、何も見えなくなる。
「お願いします…!わ、私を犯してくださ、い…っ!!」
動悸は止みそうに無い。
マリア像に手を突いたまま、首だけで後ろを振り返る。
そこには、優しげな顔で微笑む彼女がいた。
「よく出来ました。」
しかしその声に、優しさはない。
薄い光を目に宿したまま、私のお尻を鷲掴む。
ヒヤリとした感触が触れたかと思うと、それはそのまま私を貫いた。
「ひッ、あぁああああぁあっ!!」
身体が引き裂かれそうな痛みを伴う快楽。
快感は私の身体を奔り、脳に直接響く。
先端の太い部分が、膣内に押し入って行く。
膝も腰も砕けたような錯覚。
立っていられず、その場にへたり込む。
―――しかし、すぐに私の腰を彼女の腕が掬い上げた。
無理矢理立たされている…、というより抱き上げられている格好だ。
「お、っと。まだ倒れられちゃ困るんでね。」
彼の、残忍で酷薄な笑みが深まる。
言うが早いか、間髪入れずにチェインを引き抜いた。
「ぁあっ!!」
硬く冷たい金属の感触が、内部を犯す。
再びそれは深く突き入れられ、私の深い部分を抉る。
バックから挿れられた事で、最奥に当たるのが堪らない。
激しく動いたせいで、捲られたスカートが擦り落ちたが、彼女は気にも留めていない。
スリットから覗く恥部に深々と刺さるチェインに、ぐっと力が込められる。
ぐりぐりと奥を刺激するように動かされるそれに、私ははしたない声でよがった。
「ぁはッ、ん!!そこ!〜〜〜…っ、そこいい…っ、ぁ!!」
息をするのも苦しいくらいの激しい快楽に襲われる。
「ほらっ!マリア様に手ぇ突いてねだってごらん!」
何か言葉を発そうと開けられた口からは、荒い息と涎しか出てこない。
「―――…っ、は…!!」
胸が熱くなる。
何かが、来る。

頭のなかが まっしろ に なる 。

「…―――〜―!!」
満たされる。
それは、長い長い絶頂だった。
背中がビクビクと微かに痙攣する。
…次第に身体が弛緩してくると、麻痺していた感覚が無理矢理覚まされる。
彼女は尚も、責めの手を休めてはくれない。
「あらあら、イッちゃって…。
 垂れてきた汁で汚れたんだけど、どうしてくれるのかしら?」
優しい声が、どこか遠いもののように聞こえる。
…ひやり、と触れる感触に、私の背が弓なりに反った。
「ひゃ…っ」
首だけで後ろを振り返る。
「舐めな」
差し出された指には、嗅ぎ慣れたチーズ臭。
(―――!)
差し伸べられた手をそっと咥える。
その間にも、私のお尻の穴を、何かが探っている。
危うい場所を掠める度、ぞくりと肌が粟立つ。
「な、にを……?」
自分の震えた声を聞き、少し羞恥心が戻ってきた。
今にも泣きそうな声だった。
少ししてから彼女は、口元だけで笑った。
「これよ」
優しく言うと同時に、硬い物が直腸へと入り込んでくる。
声にもならず、震える吐息をゆっくりと吐き出した。
「だめ…っ……!そんな…っ、入らない…って……っ!!」
半ば泣き叫ぶように訴えた。
ゆっくりと鎖は、私の恥穴を犯す。
微かに鎖が音を立てて揺れる度、膣の柄が引っ張られる。
「あぁ…!!」
ぐぐ、と無理矢理押し込まれ、声を殺して忍び泣く。
もう私のアヌスは裂けてしまいそうだった。
「…ッふ、ほら、1つ入った」
短く哂い、咥えさせた指を一気に咽喉の奥まで追い遣る。
瞬間、えずいて咳き込む。
しょっぱい、というか苦いような、舌がピリピリするような味。
2つ目が既に無理に押し込まれ始めている。
腸壁をぐり、となぞる冷たい金属質。
感覚が麻痺したのではなく。
その気持ち良さに少しずつ目覚めていく。
全部すっぽり収まる頃には、すっかりその感覚の虜となってしまった。
入ったかと思うと、すぐに彼女はそれを引き抜いてしまう。
しかし、その感覚は、挿れるときの何倍も激しい快感だった。
何度も出し入れを繰り返され、既に膝は笑っている。
教壇にうつ伏せに引き倒され、腰だけ良く見えるように高々と掲げられる。
「…よし、これでいいでしょう」
満足したように頷く彼女。
彼女は私の手足と教壇を、ベルトで縛り上げた。
「な、にするの…?」
期待と怯えと切望の入り混じった、不思議な気持ちだった。
彼女は、ふっと笑い、初めて優しい顔を見せた。
「とってもイイコト」
―――それが、私が最後に見た光景だった。
目の前が真っ暗になる。
頬に当たる布の感触。
…二重?
いや、三重だろうか。
彼女の押し殺すような笑い声が、次第に小さくなる。
かつん、と高いブーツの音。
「ま、待って!!これ解いて…!」
「煩くすると見付かるわよ?」
そう聞こえた声は、入り口から広い室内に響いた後のものだった。
年季の入った木製の扉は、ギィィ、と残酷な音を残す。
やがれそれも、静寂へ溶けた。


|´・ω・)御目汚し失礼しましたっ
|彡 ぴゃっ
209名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/25(月) 20:36 ID:z8R3OTxE
>>259
激しくGJ!
ケミの続編期待してます(*´Д`)=3
210前329sage :2004/10/30(土) 19:32 ID:7FESzDWU
ようやく書きあがりまし・・・げ、告知から2ヶ月も経ってる_| ̄|○
転勤辞令のばかー・・・と、声を大にして叫びたい心情です。

肝心の作品ですが、転勤でいろいろとドタバタしている最中に暇を見つけて書いたものですので
だいぶ文面が荒いと思います。
さらに、書きたいことをいいように詰め込んでしまったために容量が33KBと膨れ上がってしまい、
貴重なスレの容量を大量消費することとなってしまいます。
よって、今回の書き込みでの公開は見送らせていただきます。
ご要望があれば、微修正を加えた上での公開をさせていただこうかと思います。
今回の件については賛否両論あるかとは思いますが、これからもスレ住民としてよろしくお願いいたします。

♀×♀スレ万歳!
211名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/30(土) 21:18 ID:aC78QxGk
>210
貴方には公開する権利が・・・もとい、義務がありますっ!このスレの住人の為にも活性化の為にもっ!
ウソデス。ゴメンナサイ。読みたいだけです。・゜・(ノд`)・゜・。
212前329sage :2004/10/30(土) 22:55 ID:7FESzDWU
>211さん
うへ、こんな短い間にレスが・・・ありがとうございます。。・゚・(ノ∀`)・゚・。
では、公開したいと思います。

注意点:書き手の文章力の都合により、相変わらず進歩のない一人称視点にて展開されます。
     尚、今回は乱文雑文が以前にも増して見られるかと思いますが、
     広い目で見守っていただけると嬉しいです。

尚、今回は原点回帰という意味を含めてセレス(妹)視点でお送りします。
ダレー?と思った方は、過去ログから私の過去作品もご覧いただけると、より一層お楽しみいただけると思います。
では、お送りしまーす。
213前329sage :2004/10/30(土) 22:57 ID:7FESzDWU
「新しい魔法?」
そう言って私は首を傾げた。自分の声が周りの壁に当たって反響し、また自分の耳に返ってくる。
まるでグラストヘイムの地下水路にでも居るような感じ。たとえ自分達の家だと解っていても、あまりいい気分ではない。
ここは、私達の家。…の、はずなんだけど。
いくら母さんが残していった「私有地」といえど、地下に勝手にこんなの作っていいのかな…?
そう、私達の家には変わりは無い。無いんだけど…
姉さんがいつのまにか地下に作ってた実験室。
姉さん曰く、「この位のスペースなら、ヘヴンズドライブですぐに掘れるものなのよ。」だそうで。
家、よく壊れなかったなぁ。
それに、ウィザードにどうして実験室が要るんだろう。錬金術師ならまだしも…
と考えつつも、姉さんの話に耳を傾ける。
「そう。この前の魔法陣を見たら、さらに強力な結界を作りたくなって。で、その結果がこれ。」
この前の魔法陣、というのはおそらく私の訓練に使った魔法陣のこと。
あの中に居たときは体がどんどん熱くなって…思考を保つだけで精一杯だった。
それ故に、もっと強力になれば実用に足るのではないだろうか…

「セレス?セレスー。起きなさーい。」
――姉さん?それに、ここは私の部屋…
「研究中の催眠薬の原液を熱してるのすっかり忘れてて、蒸発してあのあたりに充満してたみたいなの。ごめんねー。」
体を起こす。その拍子に、頭がズキっと痛んだ。どれだけ強力な薬なんだろう。それに、姉さんは何で平気だったの?
原液というくらいだから、相当濃いに違いない。
こんなものを攻城戦の戦場に放り込んだら…壊滅的な打撃を受けるんだろうなぁ、きっと。
「…それで、姉さん?結果って何だったのよ?」
窓の外で選択をしている姉さんに、意識を失う前のことを思い出して問い詰める。
「あー…居間のテーブルの上に置いてあるから、見てちょうだい。あ、すみませーん。」と、姉さんの誰かを呼び止める声が聞こえた。
「はーい。」誰かが姉さんの呼びかけに応じたのだろうか。と外を見ると。
「…それと姉さん、衣類の洗濯くらい手でやってよ…何のための手よ全く…」
見ると、姉さんは通りすがりのセージさんに水の力場を張ってもらって、ウォーターボールで衣服を洗っていたのだ。
とりあえずベッドを降り、ドアを開けて居間に向かう。
寝起きだからか、薬の所為なのかは分からないけど、頭がふらふらする。
しっかり、しっかりしなきゃ…そう自分に言い聞かせていると。

ごんっ

いったーい…壁に頭をぶつけてしまった。
「セレス、どうしたの?凄い音がしたわよー」
姉さんの、とてものほほんとした声が聞こえる。
「姉さん!後でヒール10秒間お願いね!こうなったのも姉さんのせいなんだからー!」外に向かって、力の限り叫ぶ。
「はいはい。あ、もし今ので壁に穴が開いたようなら直しておくのよー。」
完全に目が覚めた。血が繋がっていないとはいえ、
妹が自分の所為でこんな目に遭ってもあんなにのんきで居るなんて…鈍いのか、それとも意図的なのか。
その件についてはあまり深く考えないようにしよう。そう自分に言い聞かせ、壁を見る。
…あ、ほんとだ。穴開いてる。この家も古いからなぁ…
とりあえず、ちょっと穴の開いた壁に手をかざし、小声で呪文を唱える。
「大地よ、悪しき者を貫く剣となれ…アーススパイク」
囁くと、穴の開いた壁から勢い良く石柱が飛び出してきた。
これを、壁にあわせて切り落とすため、また呪文を囁く。
「解き放たれよ…我に眠りし竜の爪よ!」
すると、私の右手首から先が光を放ち、竜のものへと変化する。
その手を振り、石柱を切り落とす。
「爪よ、再び我へと帰るが良い…。」そう言うと、私の手は人間のものへと戻った。
こういう、偉そうな物言いって好きじゃないんだけどなぁ。呪文ってなんでこうなんだろう。ま、仕方ないか。
何はともあれ、修理完了っと。
気を取り直して、私は居間に向かう。
そして歩きながら、私は数週間前のことを思い出していた。

もはや科学者と化した姉さんの調べでここ最近わかったことが、私自身のことについて。
私は魔族で、それも上級魔族の「竜族」らしい。
だけど姉さんが言うには、母さんが見つけてきた私は人間の姿をしていて、使用言語も性格もやっぱり人間でしかなかったそうで。
私にはそのときの記憶はないけれど、優しい母さん、姉さんだからこそ今がある。これだけは確かなことだと思う。
もし、前に姉さんの言っていた「私の力を悪用しようとする者」に、幼い私が拾われていたらこんな生活はできなかっただろう。
運命というのは、時に残酷。でも時には味方になってくれると、つい最近再認識した。
そして姉さんは、私の、竜族としての力を引き出す呪文を研究してくれた。
もとの力を取り戻したは良いけれど、もし全ての力を取り戻した時…
そのときは、姉さんとの別れが待っているのではないだろうか。
それだけに、複雑な気分だった。
214前329sage :2004/10/30(土) 22:59 ID:7FESzDWU
居間のテーブルに置かれていたメモには、こう書かれていた。

「これらの物品を合成することにより、私の研究している魔法は完成する。

・裂けた大地の書:1冊…結界の基本構成が記されている。これを武器に使うなんてとんでもない!
・古い本のページ:10枚…魔導書生成のために必要。表紙用の厚紙も一緒にネ。
・レッドジェムストーン:5個…呪文をページに定着させるために必要。
・ドロの塊:25個…効果範囲の向上に必要。あればあるほどイイ!!」

「…姉さーん?これが結果なら集めてくればいいじゃなーい」
外で物干し作業に移っている姉さんに声をかける。
「え?だって今日は私が家事の日でしょ?だからセレス、稼ぎついでにお願いねー。」
そ、そうだった…椅子から崩れ落ち、地面にひざまづく。私の周囲にだけ、冷気が漂い始めたような気がした。
どうしよう…避けた大地の書を持ってるライドワードなんて、駆け出しウィザードの私に倒せるはずが無いよ…
と、落胆していると、物干しを終えた姉さんが居間に入ってきた。
「確かにあなたはウィザードとしては駆け出しだけど…その他の面ではどうかしら?」
どうやら知らない間に口に出していたらしい。
「うーん…まぁ、やれるだけやってみるけど、期待しないでよ?」
そう言って、私はマントを羽織う。
ふと横目で荷物袋のほうを見ると、姉さんが私の荷物袋に何かを入れている。
「姉さん?何してるのよー」
「見ても分からないかもしれないけど、お弁当入れておいたからね。暇があったら食べて。」
「あ、ありがとう…」思いも寄らぬ差し入れに、思わず胸が熱くなった。
「気にしないの。さ、行った行った。」
あーい、と舌足らずな声で返事をして、私は家を出た。


姉さんに借りた、空間転移の力を封じた髪飾り。そのお陰もあって、家を出て3時間ほどだろうか。グラストヘイムの古城に到着した。
それにしても、ここは…何時見ても薄気味悪い。空は暗雲に覆われ、日の光は辛うじて光の筋として射し込む程度。
とりあえず、姉さんの書いたリストの一番上、裂けた大地の書を手に入れるために騎士団に向かって歩き出す。
すると…
(あ、セレスー?セレスー。聞こえるー?)
突然、姉さんの声が聞こえた。
『姉さん?うん、聞こえるよ。何?』
(ごめん、さっきのリストに書き漏らしがあったの。)
『書き漏らし…うん、わかった。で、何なの?』
(あれ、さっきはあんなに怒ってたのに…ほんっと、「乙女心と秋の空」ね。)
『気にしないの。で、書き漏らしたものって何?』
(1品だけなんだけどね…)姉さんの声が聞こえづらくなってくる。
『うんうん。メモの準備できたよー』
(狩人の…液…)それを最後に、姉さんの声は途切れてしまった。
どうやら、この城を取り巻く怨念に阻まれてしまったようだ。
ひとまず、メモをとる。狩人の液…っと。
液ってなんだろう…どこの液なのかな。頭をフル回転させて考えてみたけど、解らなかった。
そうこうしている間に、騎士団前へと到着した。
…よしっ。心の準備完了!れっつごー!
215前329sage :2004/10/30(土) 23:01 ID:7FESzDWU
騎士団に入ると、まず目に入ったのは巨大な鎧。
これを着られる人はそうそう居ないんだろうなぁ…などと物思いに耽っていると。
すっ、と、突然目の前に本の形をしたモンスターが現れた。こいつがライドワード…
凄い邪気。そのオーラに負け、体が言う事を聞かない。
初めて目にする、強大な力を持った魔族の前に、私は震えながらしりもちをついてしまった。
怯えて、震えてる。そんな私を前にして、ライドワードはその大きな口を開けたまま停止した。
何・・?何が起こったの・・?
何が起こったのか、今の私では理解できない。どうして攻撃を…?

『…リカバリー。』また、頭に声が響く。
私は、暖かな光に包まれた。そして視界がもといた場所、グラストヘイムの騎士団に戻ると、彼は口を閉じたまま、私の目の前で浮いていた。
私の意識が戻ったことを確認すると、彼はこちらに本の字が見えるように、自らの体を傾けた。
そして、ページがめくられる…私はそれを声に出して読む。
[いきなり襲ってしまい、大変御迷惑をお掛けいたした。すまない…]
ページの隅のほうに、[めくれ]と小さく記されていた。
とりあえず、指示通りにめくってみる。
[償いとして、私に何か手伝えることがあれば申されよ。]
え…と、つまり、彼(彼女?)に戦う意志はないってことね。それじゃあ…
「えっと、早速で申し訳ないのですが…姉さんから頼まれているものがあって、それが欲しくて来たんです」
そう告げると、ライドワードさんはまた別のページをこちらに見せる。
[何が欲しいのだ?]
…怖い怖いって言われてたライドワードだけど、こうして見るとけっこうかわいいのかも。
こんな経験できるの私だけかもしれないけど。
「んっと…これです。あと、私は魔族の方の言葉も解りますから、直接お話してくださって構いませんよ。」
言って、姉さんから貰ったメモを見せる。すると、先ほどの竜たちのように、じかに頭に声が響き始める。
『そうか…了解した、セレス殿。こちらへ。』
「あ、はい…」
この人、なんで私の名前を…?そんな私の疑問をよそに、彼はどんどん進んでいく。
体力の無い私は、ライドワードさんの進むスピードについていくのが精一杯だった。
ライドワードさんに案内された場所は、騎士団の中にある書庫だった。はぁ、はぁっ…はぁ、疲れた…
『大地の書、大地の書…』本に噛みついては捨て、噛みついては捨て…
魔族は、人間から見ると「恐ろしい敵」という認識しかないから、こうして私生活を見られることは殆ど無い。
でも、見てみると結構温かみがあるものなんだなぁ。かわいいなぁ…。
『…あったぞ。持って行くが良い。』ぼーっとしていると、私の足元に、ばさばさっ、という音を立てて、本が置かれた。
「えっ…二冊も頂いてしまってよろしいのですか?」
『当然だ。竜族のセレス殿には、前々からお会いしたいと思っていた。だがそんなセレス殿にご迷惑をお掛けしてしまった故、これでも私の気は済まぬ。』
「そんな…気にしないでください。このように人間の姿をしているのも、私が望んでのことですから」
『いや…先ほども言ったが、それでは我が気が済まぬのだ。さぁ、先ほどのメモを拝見させていただきたい。』
「あ、はい…」力なく返事をして、メモを渡す。
ここまでされると、逆にこっちが申し訳ない気持ちになってしまう。
『古い本のページ10枚か。我が身を削ればよかろう、さぁ引け。』と、空中でV字型になった。でも、この場合・・・
ページが下に垂れているから、Y字型なのかな。どっちでもいいけど…
「そんな、申し訳ないです。そのページはあなたにとって命も同然、恩人を傷つけるようなことは出来ません!」
この人(本?)は私を、騎士団に潜む別のモンスターから守ってくれていたのだ。そんなことは出来ない。
『おお…やはり、慈愛に溢れたお方だ。他の人間どももこうであればよいのだが…では、セージワーム殿の本からお譲り頂こうか』
そう言って、彼(という事にしておこう)は、近くに居たメイドさんと、メイドさんを取り巻く学者さんのような生き物の近くに飛んで行った。
216前329sage :2004/10/30(土) 23:03 ID:7FESzDWU
その間私は、その場に座って休むことにした。
そういえば姉さんがお弁当入れたって言ってたっけ…。と、ふと思い出して荷物袋の中を探る。
ごそごそ…あった。あ、おにぎり♪
おにぎりとは、アマツで収穫される「稲」という農作物から取れる「玄米」を覆っている薄い膜を削り取って「白米」と呼ばれる状態にし、
その白米を水と一緒に加熱すると、一般的に「ごはん」と呼ばれるものになり、
それを手にとって握り、形を整えて、味をつけてのりを巻いたものをおにぎりと呼ぶ。だったっけ。
姉さんは、私が狩りに行く日には、週に1回くらいこれを入れてくれていた。
なんでも今年は米があまり取れなかったらしく、米の値段が高騰しているそうで。

おにぎりを目の前にして、いろいろなことを考えていると…
『セレス殿、只今戻った…む、その食物は、「おにぎり」か。実際に目にするのは初めてだな。』
彼は興味津々、といった風で私がかじったおにぎりを眺めている。
「おにぎりを見るのは初めてなんですか?」
『あぁ。少し観察させてもらっても良いだろうか。』
「はい。でも、今年はお米があまり取れなかったようでして…食べられることは少ないんです。」はむっ、と、おにぎりを一口かじる。
口の中にほんのりと広がる「のり」の匂いと塩の味。
『ふむ…ああ、セージワーム殿からページを譲り受けた、ここに置いておくぞ』
口内で奏でられる3つの食材のハーモニー。
その味に酔いしれていると、彼は思い出したように本のページを荷物袋の上に置いた。
「あ、ありがとうございますー。…ライドワードさんも、おにぎり食べますか?」
『私にも…?よろしいのか?私は何も食さずとも生きられるが』
「はい。一人より大勢で食べたほうがおいしいですから。」
『かたじけない。』と、彼は風呂敷の上に広げられた一つのおにぎりにかじりついた。
彼は、美味しい、美味しいと言いながらおにぎりを味わっていた。やっぱりかわいいなぁ。

昼食を終えた私達は、他の品を入手すべく騎士団の地下から地下水路に出てきたのだった。
『後は…ドロの塊にレッドジェムストーンか。このグラストヘイムの地底部分にある洞窟に、手の姿をした怨霊の塊と虫が居るな。』
「手の姿のはスティングのことですね。でも、レッドジェムストーンを持つのは…虫、なんですか?」
『ああ。だが奴等は「恨み」と「本能」だけが全てだ。よって話は通じぬ。力ずくで奪うしかなかろう…』
そう、この先はそれほどまでに恐ろしい場所なのだ。
私も一度だけ来たことがあるから、その恐ろしさは十分にわかっている。
『着いたぞ。此処から先は怨霊の巣だ。セレス殿は空間転移で先を目指されよ。我は荷物袋へ入らせてもらう…』
「解りました。じっとしててくださいね。」
そう返事をして、私達は「怨霊の巣」へと足を踏み入れた。

目の前に広がる地下水路の光景。薄暗く、一筋の光も射しこむことはない。
漆黒の闇、という言葉がそのまま当てはまりそうな雰囲気を漂わせている。
『南のほうにさらに深くへと通じる道がある。私が道を示そう』
鞄の中からライドワードさんが話し掛けてくる。
その声を聞いた次の瞬間、この水路の地形が、頭の中に流れ込んできた。
以前ここに狩りに来た時には、迷った挙句に蝶の羽の魔力を利用して帰ったんだっけ。それだけに、道は知らない…はずだった。
けど、今回はライドワードさんのお陰で道に迷うことなく水路を抜けることが出来た。
217前329sage :2004/10/30(土) 23:05 ID:7FESzDWU
辿り着いた洞窟は、水路よりも更に暗く…それに、空気が薄くなった気がする。
『ここに、セレス殿の求める2種の品を持つ怪物がウヨウヨ居る。心して参られよ。』
鞄からふよふよとライドワードさんが出てきた。
「はい…」なんとか返事はしたものの、空気が薄いので呼吸が苦しい。意識が消えそう…
その瞬間、私の視界は紫色の泥に覆われた。
『いかん、スティングだ!セレス殿ッ!』
息苦しくてうずくまっている、そんな状況を狙われたのか…それとも全くの偶然なのかは解らなかった。
でも、そんなことはどうでも良い。
私は死ぬ。姉さんのおつかいを達成できぬままに。
私の心を絶望が支配した、そのときだった。
紫色の泥の魔物は、突然横に大きく吹き飛んでいったのだ。
「何ぼさっとしてるの!死ぬわよ!?」
遠くから、怒声とも取れる声が飛んできた。
でも、恐怖と息苦しさで意識が…

『セレス殿、セレス殿ッ』ん…ライドワードさん?
いつもの様に体を起こ…すことは出来なかった。見慣れない天井、そして手首、足首に感じる冷たい感触。
この状況を呑み込むのに、少し時間がかかった。
「もしかして私…拉致されてしまったんですか?」一部始終を見ていたであろうライドワードさんに問う。
『そのようだ…だが何故、ハンターに目をつけられた私が助かったのだか。それが疑問だ』
確かに、彼の言う事は一理あった。ハンター…狩人なら、並大抵のモンスターはその持ち前の罠設置技能で…狩人?
「え、狩人さんが私を助けてくれたんですか?」
『そうだ。助けた、と言いがたいとは思うが…結果的にセレス殿は生きているのだ、そういう事にしておこう』
「そうですか…で、なんで私、拘束されてるんですか?」今更な疑問をライドワードさんにぶつける。
「それは、あなたがあまりにも可愛かったから…つい、ね。」予想外なところから答えが返ってきた。
驚いて声のしたほうを見ると、腰の辺りまで伸びた髪を肩くらいの高さのところで結んだ、綺麗な女性が立っていた。
「え、可愛…って…いえ、そうではなくて。」
相手のテンションに乗せられそうになったものの、なんとか踏みとどまる。
「見た感じ凄く可愛いかったから、つい拘束したくなっちゃって。」
この人、綺麗だけど…サドっ気があるのかも知れない。
「ふふ…動かないでね…」
と、私の予想を裏切り、彼女はやわらかな口調で囁いて私の上に覆い被さった。
直後、彼女が私の胸に手を伸ばす。
「きゃっ…や、やめてっ…」
おつかいの最後の品を持つ「狩人さん」を目の前にして、ここで私は彼女に蹂躙されてしまうのか。と思ったときだった。
『セレス殿ッ。この狩人、見た感じ完璧だがどこか抜けている!』
ライドワードさんから声がかかった。
「ひゃぅ、どうしてですかっ…?」
狩人さんに胸を弄られて声が上がってしまった。私は胸がとても弱いのだ。
俗に言う「前戯」程度の愛撫でも、イくかイかないか、というところまで上り詰めてしまう。
『私は一部始終を見ていた。その狩人がセレス殿をここに運ぶところや、拘束するところをな。』
「は…ぅんっ、はい…それで、何がわかったんですか…?っ、ひぁんっ!」
「誰と話しているの…?まぁ、独り言かな。そういう子、好きよ」
狩人さんは休む暇なく私の胸を触っている。だけど、ここで快楽に身を任せてしまえば脱出は困難を極めるだろう。
耐えなきゃ。自分にそう言い聞かせ、ライドワードさんの話に集中する。
『実はこの狩人、ウィザード拘束の定石を踏み忘れているのだ。セレス殿の精神力を奪う様子は見られなかった』
「え、それって…」
『魔法で脱出できるぞ。セレス殿ほどの実力を持っているならば。』
「わかりましたっ…ひぁ…」
『では、ここより先は情事であるが故、私はどこか遠くで待機しているとしよう。』
そういって、ライドワードさんはその場でスッと消えてしまった。
218前329sage :2004/10/30(土) 23:07 ID:7FESzDWU
じゃ、今度は私の番・・・胸が気持ちいいけど、それを堪えつつ。
「ぁ、んっ…あのっ」
「ん?なぁに…独り言は終わったの?」
「あなた…ふぁっ、大事なことを忘れていませんか…はぁっ…」
自分の弱いところを触られている以上、どうしても意図しない声が出てしまう。
「大事なことって…?服を脱いでないからもどかしいの?」
私に絶え間なく送り続けられる快楽。それに耐えながら、続ける。
「いえ、んっ…そうではなくて。ウィザードを、ぅんっ…拘束したと、言い張るならぁっ、ぁん…精神力を、奪わないとっ…やっ…」
喘ぎながらだけど、言い終えた。その瞬間、彼女の手が止まった。
「すみません…私、おつかいで来ていたので急がないと…」
そう告げ、呪文を、彼女に聞こえないくらいの小さな声で囁く。
「炎よ、我が身を護る灼熱の鎧となれ」
熱を帯びた自分の四肢。それを持ち上げ、拘束していた金具を切断する。そして解除呪文を同じように囁く。
「ウィザードを拘束するのでしたら、精神力を削っておくのはお忘れなく。」
呟いて、私は拘束されていたベッドを離れ、彼女の荷物袋に手をかける。
当の彼女はというと、失敗から来るショックで硬直していた。
「これ、あなたの荷物袋ですよね?泥の塊とジェムストーンをいただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
どこかへ行ってしまっている彼女の意識を呼び戻すことも含め、声をかけてみる。
「…はっ、あ、うん…いいよ」
「ありがとうございます。あと、最後にひとつ頼まれている品物がありますので少々お待ちいただけませんか?」
と聞くと、狩人さんは無言で頷いた。
そして自分の荷物袋から、姉さんのメモを取り出し、その一行目に目を向ける。
[これらの物品を合成することにより、私の研究している魔法は完成する。]
姉さんのことだから、きっとえっちな結界に決まっている…
そう考えた私は、ここで姉さんの研究の成果を試してみることにした。「狩人の液」のためにも。ごめんね、姉さん。
裂けた大地の書、古い本のページと表紙用の厚紙、泥の塊、レッドジェムストーン…わっ、凄い量の泥…
とりあえず、泥はメモに書かれている最低数。
それらを一纏めにし、紙に魔法陣を描き、その上に置いた。そして、念じる。

直後、轟音とともに目の前には一冊の魔導書が現れた。
その魔導書を開き、記されている呪文を口にする。
すると、結界は無事に発生したようで。体全体がだんだんと熱を帯びてくるのが解った。
とはいえ、まだなにも分からない未知の呪文。何が起こるか分からない。
そして私は空き瓶を荷物袋から取り出し、狩人さんが硬直しているベッドの上に戻った。
「ねぇ…なんだかぼーっとしてきましたよね…?」
「ん…うんっ…」
「それじゃ、続き…しましょうか。服、脱ぎましょう…」
彼女にそう告げて、服を全部脱ぎ、自分の胸を見てみる。
さっきまで服の上から触られていたせいか、乳首は自らの存在を誇張するかのようにぴんと立っていた。
そして、当の狩人さんはというと。
「はっ、はぁっ…これで、いい?」
服を脱ぐと、思っていたよりも少し大ぶりの胸がぷるん、と震えて姿を表した。先っぽは、私と同じ状態。
私のを触って感じちゃったのかな。それとも、結界のせい?
そんなことはどうでも良かった。それはお互いに同じだったようで、
次の瞬間には、何の前振りもなしに互いに胸を触りあって、ベッドの上に倒れこんでいた。
「はっぁ、やぁん…ひぁ、あはぁっ」
「んふ…ぁっ、そうよ…そうやって、一緒に気持ちよくなりましょう…」
ふにゅっ、ふにゅっ、ぎゅっ。
時に強く、時に優しく。焦らすような、急に押し上げるような。
いつしか、私は彼女の愛撫の虜になっていた。
「ぁ、はいっ・・んっ!あぁっ、あんっ…い、いくぅっ…」
「ふふ…見込み通り、可愛い声出すのね。・・ゃん、手休めちゃダメよぉ…」
快楽に飲まれ、手が止まっていたようで。狩人さんが艶っぽい声で私に促す。
同性の私でも、思わずドキッとしてしまいそうな甘い声だった。
「ぁはっ、はいっ…わ、私、もうっ…だめぇっ…あぁぁっ!!」
頭が真っ白になる。
「あら、胸だけでいっちゃったの。いきそうだったから、手が止まってたのね…可愛い子。それじゃ…」
彼女は囁き、私の下半身に手を伸ばし、先程からの攻めでもう硬くなっている陰核を下着越しに擦ってきた。
「はぅ…ぁっ、んん…」
「ふふ・・ここ、もうびしょびしょ…じかに触るわね。」
するりと、彼女の手が私の下着の内側に滑り込んでくる。
「え、ちょっ・・やめっ・・ふぁっ!ぁ、あぁっ・・ぁんっ!」
くちゅ、くちゅっ。達したばかりの敏感な膣に入れられた指を動かし奏でられる、淫靡な音。
その音は、達してなおとどまっている私の理性をどこかへ押し流していくかのように、休むことなく響き渡る。
219前329sage :2004/10/30(土) 23:13 ID:7FESzDWU
「あぁ…ほんと、可愛い声で鳴くのね。私もおかしくなっちゃいそう…」
「やっぁ、あはぁっ…ぁんっ!」
くちゅくちゅくちゅっ。彼女の指の動きはだんだんと速さを増していく。
今はこの快楽に身を任せていたい。そうして居たいけれど、私にはしなければならないことがもう一つあった。
「狩人の液」の採取。
それをはっと思い出した私は、ベッドの上に転がっていた空き瓶を手に取り、狩人さんの頬にぴたりと当ててみた。
「きゃ…な、何っ…?」
思ったとおり、狩人さんは驚いて手を止めた。
「はぁ、ぁっ・・すみませんっ。おつかいの最後の品物が…『狩人の液』なので」
「はぃ?」
拍子抜け、と言わんばかりに間の抜けた声を出す彼女。
さっきまでお互いに愛し合っていて、尚且つ催淫結界の内部に居るとは思えないくらいの声だった。
「えと、その…どこの液のことなのか、分からないので…お願いします、採らせてください!」
言い切る前に私は彼女の下着を脱がし、空き瓶の口を彼女の秘所の奥深くへ挿入した。
「…ナパームビート。」
私は自らの体に秘められた力を解放し、彼女の秘所に挿さっている瓶を固定する。
姉さんの訓練のお陰で、こういった結界の中でも魔術だけは扱えるほどに、精神を鍛えられたようだ。
そして、もう片方の手で陰核を擦ってみた。
あの姉さんのことだから、きっと愛液のことを言っているに違いないと、直感したのだ。
「きゃっ!はっ…あなた、何してっ…ひぁぁっ、じ、上手ぅっ…ぁんっ!」
魔法の効果なのか、それともお互いに愛し合った結果なのか。
攻める前から溢れていた愛液はその勢いを増し、ビンの中へ注がれていく。
「はっ…ぁは、気持ちいい…」
「ん、そうですか…胸、お留守なので舐めちゃいますね。」
ちゅ、ぴちゃっ…彼女の豊満な胸。その頂に口付けをし、唇を窄めて吸ってみる。
すると、口内に勢い良く液体が放たれた。
「ぁ…お乳、出るんですね…。それとも、出ちゃうくらい感じちゃいました?」
「ふぁっ、やっ…い、言わないでぇっ・・はぁっ、ん…」
私は当初の目的であった愛液の採取のことを忘れかけるまでに夢中になって、彼女の胸から溢れ出るミルクを吸い続けていた。
その途中、ふとよからぬ事を考えつく。
ただ吸っているだけでこんなに出るのなら、噛んだらどうなるんだろう、と。
試しに、軽く噛んでみた。
「あぁっ!だ、だめっ…はっ、ち、乳首っ、噛んだらぁっ…気持ちいいのぉっ」
彼女の体が大きく跳ね、ミルクは噴き出ていると言わんばかりに私の喉に飛び込んでくる。
「お姉さん、すごく気持ち良さそうです…はぁっ、私にも…してください。」
と告げて、私は彼女が私の胸に口付けできる位置まで回りこむ。
互いに上下逆の体勢になって、性器を愛撫し合うことを俗に「しっくすないん」って言うらしいけど…この場合はどうなるのかな。
「さ、早く…してくださいよぉ…」自分の声とは思えない声を出して彼女を誘う。
「う、ぅんっ…」
彼女はそう言って、私の胸の頂に口付けをした。
「…ゃっ、ひぁっ!」とたんに、乳首にむず痒い感覚が走る。な、何が起こってるの…?
「あら…あなたも、おっぱい出るんじゃない…」ど、どうして…?
ちゅうちゅうと、音を立てて乳首を吸っている彼女。
その音と、乳首に走る快感とで私の平常心はどこかに掻き消えそう。
「ほら…やめちゃイヤ…休んじゃダメ。」彼女が乳首を吸う合間に呟く。
「んぁっ、はっ、はい…んっ、んんっ…」
なんとか意識を現実に呼び戻し、彼女の胸への愛撫を再開する。
「ぁんっ、あはぁっ・・上手よぉっ・・はん…」
「ひゃぁっ・・ぁっ、ありがとう…んゃぁっ、ご、ございますぅっ…あぁんっ」
彼女も私も、空いているほうの乳首からはミルクが噴き出して、体にかかっているみたい。
「はぅんっ、あなたのっ、・・おっぱい…とっても、いい味がするわ…」
「あはぁっ・・そ、そうですかっ…ひあぁぁんっ…」
普段は出ないのに、どうして。
自室で一人で慰めている時も、胸を強く揉むことは日常茶飯事だった。だけど、今みたいになったことは今まで一度もなかったのだ。
もしかして、これが姉さんの研究の「成果」なの…?
――姉さん。危うく忘れるところだった。
「ふふ…んっ、…おいしいわよぉ…?」
「ふぁっ…ぁ、あはぁっ…んっ・・」
思考はなんとか保てているけれど、体は彼女の愛撫によりふるふると震えている。
早く、帰らなきゃ…
そう考え、絶え間なく伝えられる快感に耐えながら、彼女の秘所に両手を伸ばす。
彼女の陰核に、左手の指が触れた瞬間…
「ひぁっ!」と悲鳴のような声を上げ、体をびくんと震わせた。
引き続き、陰核を指で撫でるように触れていく。
「ぁ、あはっ・・な、何してるのぉっ・・っはぁ…んっ!!」
また右手では、秘所に挿し込まれていた瓶をつかみ、出し入れする。
口では休むことなく、彼女の胸の頂を攻め続けた。
「んゃ、あぁぁっ、だっ…ひぁんっ!はぁっ、はっ、激しすぎっ…」
彼女は、3箇所から来る刺激に悶え、喘いでいる。
「んふふ…3箇所同時でこの反応ですか…でしたら、これは…?――ナパームビート。」
彼女の陰核から左手を離し、私の荷物袋に向かって手を掲げる。
魔力を利用して荷物袋から空き瓶を取り出すと、私の手元に空き瓶を手繰り寄せ、魔法による制御を解く。
そして彼女の胸の頂に瓶の口をつけ、また魔力で内部の空気を調整する。
「ひぁ、だめ、だめぇっ!・・っぁんっ!やっ、いく、いくぅっ…」
「ふふ、最初の態度が嘘みたいですね…かわいいです…いく姿、私によく見せてくださいね。」
私が最後にそう言って彼女の乳首を軽く噛み、右手で掴んでいた秘所に挿さったままの空き瓶を一気に奥へと押し込むと。
「ゃっ!だめっ!噛んじゃ・・・はっ、おっぱい、止まらなくっ…あぁぁぁぁぁっ!!」
雷鳴のような大声を上げて、背中を弓みたいに反らせて痙攣し、
秘所からは愛液を吹き出し、胸からはミルクがぷしゅーっ…と噴水のように溢れている。
「ふふ…すごい、いやらしくいっちゃってますね・・ほら、胸もあそこも…こんなに溢れてます…」
と、彼女の秘所に挿さっていた瓶と、胸に吸い付いていた瓶を手に取って、ふたをして彼女の目の前で左右に振ってみる。
しかし彼女は、息を荒げたままそれをとろんとした瞳で確認すると、意識を失ってしまった。
「あら、気持ちよすぎて失神しちゃいましたか…」
だが意識を失って尚、彼女の胸から放たれる噴水は止むことなく、秘所からは愛液がとろとろと流れ出ている。
彼女の意識が無いことを確認すると、私は自分の荷物袋の中から紙とペンを取り出し、書き置きを残すべく文を書き始めた。
「このたびの物質のご提供、大変ありがたく思います。
私はもう帰りますので、また何か御用がありましたらご連絡ください。
あと、大変遅ればせながら自己紹介です。私の名前はセレス。首都プロンテラに、姉と一緒に住んでいます。
プロンテラへお越しの際は、是非お立ち寄りくださいね。  ceress」
と書いたメモを、彼女が倒れているベッドの端に置く。彼女が目を覚ましたら、すぐに目に入るはず。
220前329sage :2004/10/30(土) 23:15 ID:7FESzDWU
…あ。今思ったけど、出口が分からない。
今更気付くのも変だけど、ここは密室みたいだ。
ひとまず、先にどこかへ消えたライドワードさんと連絡を取るべく念じてみる。
(…ライドワードさん、近くにいらっしゃいましたらお返事お願いします。)
返事は、予感していたよりも早く返ってきたのだった。
『む、如何なされた。終わったのか?』
(はい。姉さんから頼まれた物も全て集め終えましたので、あとは帰るだけなんですが…)
『が…何かあったのか?』
(ええ…ここ、どうやら密室みたいで、出口がないんです)
『む、確かに…セレス殿はあのハンターが入って来たドアをよく見ていなかった気がするな。わかった。すぐに向かう』
(ありがとうございます。それでは、お待ちしてますね。)
よかったぁ…すっと胸を撫で下ろす。じゃ、服を着て…
『セ、セレス殿、何を…?』さっきと同じ感覚が頭の中に流れる。けど、気配が近いのがわかった。
(何って、服を着て…きゃっ!)み、見られちゃった…我を忘れて、ふよふよと浮いていたライドワードさんをはたき落とし、足で踏みつける。
『セレス殿、すまぬっ!…踏んだままでも良いから、早く着替えてくだされ。』
(あ、はいっ!)顔が真っ赤になっているのが、自分でもわかった。それぐらいに顔が熱を帯びている。

(着替え終わりましたー…)踏みつけたままのライドワードさんに声をかける。
『む、終わったか。…終わったのなら足を離してくれぬか』
(っ!ご、ごめんなさい!)慌ててライドワードさんから足を離すと、踏まれた状態・・・体を閉じたまま、またふよふよと浮かびだした。
『よいよい。では、帰るぞ。…セレス殿、棲家は何処に?』
(えっと、プロンテラです。)
『了解した。では目を閉じて念じるのだ。』
(はい。)
ライドワードさんに言われるままに瞳を閉じ、そして魔法を使うときのように念じると。
蝶の羽の魔力を開放した時のような感覚に包まれ…

瞳を開くと、そこは見慣れたプロンテラの街並み。
『到着したぞ。』
(あ、ありがとうございます。まさか空間転移の髪飾りの魔力を増幅してくださるなんて…)
『この位手馴れたものだ。前世はプリーストだったからな。あ、あとセレス殿。』
(はい、なんでしょう?)
『もし差し支えなければ、セレス殿のお住まいでお手伝いを…と思うのだが、どうだろうか。』
(私は構いませんよ。でも姉さんに聞いてみないと。それでは、家に向かいましょうか。)
声に出さない会話を交わし、ライドワードさんを荷物袋に詰める。
上級魔族のライドワードさんが街に現れたとなっては、プロンテラの聖騎士団が黙っていないだろう。
ライドワードさんを隠して安心すると、私は家に向かって歩き始めたのだった。

『…セレス殿っ』
荷物袋の中からライドワードさんが話し掛けてきた。
(なんでしょうか?)
『もしかしたら共に暮らすことになるかも知れぬ故、話しておくことがある』
(はい…それで、話しておくことってなんですか?)
なんだろう。急に改まって…
『うむ…もしかしたら既に誤認されているかも知れぬが、私は女だ』
「えっ!」
驚きのあまり、声に出して驚いてしまった。それに気付いたのは声を上げた直後。
気付いた時には既に遅し、というのはまさにこの事だった。
『うむ。生前からの癖であるこの口調の所為で、この姿になってからはだいぶ男と間違えられやすいのだ』
(そ、そうなんですか…ごめんなさい、仰るとおり男性だとばかり)
『気にするな。はっはっは。』
そうこうしているうちに、我家に着いたようだ。
221前329sage :2004/10/30(土) 23:16 ID:7FESzDWU
「姉さーん、ただいまー」家の外で洗濯物を取り込んでいた姉さんに声をかける。
「おかえり、セレス。どう、頼んだものは持ってきた?」
「うん。ちょっと待ってね…」
肩から提げていた荷物袋を地面に置き、姉さんに頼まれた品々を次々に置いていく。
「ふむふむ…裂けた大地の書、古い本のページに、表紙用の厚紙…ドロの塊、レッドジェム。あと…これは何?」
と、姉さんが透明な液体と白い液体の詰まった瓶を指差した。
「え?狩人の液、だけど…姉さんがどこの液か言う前に声が途切れちゃったから、わからなくなって。」
「あ、あのあたりの怨霊の仕業ね」
「で、姉さんのことだからきっと…」姉さんに近づき、耳打ちをする。
「えっちな結界なんでしょ?だから、愛液と…その、胸から出たお乳を…」さすがにこんな会話を堂々とするわけにはいかない。
「はぃ?」と間の抜けた声を上げる姉さん。
「え、違うの?姉さんのことだからてっきり…」と、同じく間の抜けた声を上げる私。
「あのね、そんな頼みにくいものをおつかいさせるわけないでしょーに。」
あ、そう言われればそうだった。なんだかんだで優しい姉さんなのに、なんで忘れてたんだろう。
「私が欲しかったのは、狩人の『血液』よ。人間のどの部分に作用するかが解読できるから欲しかったの。」
わ、私とんだ間違いを…
「…とはいえ、これでもなんとかなりそうだわ。ありがとね。」
どうやら許してくれたみたい。っと、もう一つ姉さんにお願いが…
「・・あの、姉さん?お願いしたいことがあるんだけど…」
「ん?どうしたのよ改まって。」
「あのね、最近ペットって流行ってるでしょ?」
「ええ。ムナックなんかも最近は飼われてるわねぇ」
「それで…」と、荷物袋を持って、袋の口を開けると、ライドワードさんがふよふよと浮かんできた。
「ぎゃっ!ら、らい、らいどわーど、らいどわーどっ!!」
姉さんらしからぬ慌てよう…苦手なのかな?
「ファイアーウォールッ!せ、セレス!?はやくこっちに!」
「あはは、姉さん、大丈夫よ。彼女には戦う意志はないみたいだから。さ、ライドワードさん、あとはご自身でお願いしますね。」
そう告げると、ライドワードさんは姉さんのほうに、ファイアーウォールを避けて飛んでいった。
「きゃ、ファイアーウォールを迂回してくるなんてっ」
慌てる姉さんをよそに、ライドワードさんは姉さんの目の前で止まって。
そして、私にしたように自らのページを見せるような姿勢になって。
「な、何…?『私には戦う意志はありません。そう身構えないでいただけると助かります』…へ?次があるの…」
と、ライドワードさんメッセージを一通り朗読して、ページをめくって次のメッセージを確認している。
「えっと…『あなたがセレス殿の姉上でおられますか。私は本日グラストヘイムで出会った一ライドワードです』」
だいぶ落ち着きを取り戻してきたようで、それが口調に現れている。
「『この度はセレス殿のお手伝いをさせていただきたい故、ペットとして拾っていただきたく存じます』…え!?」
ちょっと待って。私に会いたかったって…なのに何この違い!
「『もちろん、姉上様のお手伝いも致しますので…どうかよろしくお願いいたします』…むぅ。ちょっと考えさせて…」
そう言って姉さんは自室に篭ったまま、その日は部屋から出てこなかった。
(ライドワードさん、何なんですかさっきの態度は…私とは大違いじゃないですか〜)
『いや、すまない。同性の私から見てもセレス殿の姉上があまりに美しかったもので、な』
(むー、それは確かにそうですけどー…なんか悔しい。)
と、また声にならない会話を繰り広げる私たちだった。

次の日、ライドワードさんは姉さんに同居を認められて、その日から仕事を言いつけられたのだった。
彼女の持つ膨大な知識は、早速姉さんの研究に大いに貢献しているのだとか。
それで、姉さんの研究メモに記されていた品々は、狩人の愛液、母乳を加えた上で私が実験することになって…
以前のあの日のように、また姉さんにいかされてしまったのだった。
後日、自分の研究が大成功であることを再確認すると、早速姉さんはこの結界を
「母乳が出る空間」→「乳間」→「ニューマ」として、魔法書を修道院に提出したのだった。
こんなものを修道院に提出してどうなることかと思ったけど…
なんと、聖職者の学習する魔法(習得自由)に、採用されてしまったのだった。
なぜかというと、遠方からの放射物を防ぐという副作用があるとのことで、非常に有用なのだとか。

こうしてニューマは広まり、今や聖職者さんたちがあの結界を張るのも珍しい光景ではない。
だけど、精神の鍛錬を怠った聖職者さんが使い、あの時の私のようになっている様を見ると…
彼ら、彼女らが異様に乱れる姿が昔の自分と重なって、ちょっと懐かしい気分になるのだった。

-おわり-
222前329sage :2004/10/30(土) 23:23 ID:7FESzDWU
あとがきです。

えー、書きたいこと全てを詰め込んだら、こんなごちゃごちゃした作品になってしまいました。
スレ汚しと思われた方には、心よりお詫び申し上げます。
萌えていただけた方には、心よりお礼申し上げます。

・・・あと、この遅筆をなんとかしたいと思います_| ̄|○
最後になりましたが、この言葉をもちまして、締めさせていただきますね。

♀×♀スレ万歳!
ヽ(*`ω´)ノアカルイミライヲー
223名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/31(日) 15:24 ID:X0h9mt26
♀×♀スレ万歳!ヽ(´▽`)ノ

ライドワードに萌えますた(*´д`)b
次回作、心よりお待ちしております♪
224名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/10/31(日) 23:16 ID:5EjFRjgw
内容はもちろんですが…ニューマの効果が実は副作用、という設定にもある意味萌えますたw
他に応用できそうなスキルないかなぁ…
225名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/02(火) 02:23 ID:/UcayWSQ
な、なんだこれ、ありえない。
素晴らしすぎっヽ(`Д´)ノ
一言では書きつくせません、GJ!!
226前329sage :2004/11/02(火) 18:01 ID:zAQBFL3M
スレ住民の皆さん、こんなに日が経たないうちに
たくさんのレスを有難う御座いました。
そして自分の作品を読み返してひと言。

あれ、なんか変だn・・・;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
スレ容量上限を考慮した上で削除した、
竜族との会話シーンを仄めかす表記が残っていました。
_| ̄|○lll ゴメンナサイゴメンナサイ
227名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/04(木) 02:19 ID:XkAlFH0o
なんて民明書房チックな解説のニューマなんだ(´д`*)
GJ!!!
228名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/04(木) 23:43 ID:wyddqK96
先日、うちのマジ子が蟻の巣2へ行きテレポできないことに[/ショック]
あげくマヤー様に殺され、ああなるほど田宮良子がいないわけと納得。
で、ここから妄想。

・・・
 蟻の巣一階。入ると同時に聞こえる、ハエの音。そう。ここは
恐るべき人外どもの住処! 修羅のちまた! 蟻の巣、そこは寄生獣の
支配するダンジョン……。
「うう、怖いざます〜〜」
 そこをおそるおそる歩いていく垂れ布娘。彼女こそゲフェン育ちの
生粋的マジしゃんである!
ゲフェン育ちだからアクティブには慣れていない!(オイ)リンクなんて
もってのほか!(マテ)しかもFW使いでルートを相手にしちゃったらもー。
「で、でも空き瓶集めるだけだと退屈だし……」
 というわけで命知らずにも奥ふかーくまで進入してしまったのだった。
ちなみにパーティ名は「三風呂の新鮮組♪」。わー、一人公平とか色々
ツッコミどころがあるけど、もう何も言わないあるね!

「(ひゅーん)わ、わわわ〜〜、あぶあぶ……(ヒューン〜)」
 すぐ目の前に戦士の姿、あわてて立ち止まる。すぐに飛び。
危ないところで激突をさけ、ふーと大きく息を吐いた。
「ん、もう……本当に蟻の巣は怖いところですだ……」
 何度も言うようだけれど、蟻の巣の一階の支配者は寄生獣である。
断じて人間ではないのだー。マジしゃんがそう思い、腰を下ろしたとき……。

「ちょっとまてぇぇぇ〜〜〜い!!」

 謎の声! 突然に重なるハエの音! 世界が一気に無人となる!
呆然と座るのはマジしゃんだけっ、そこに現れた大きな影……!
一体何者???
 どどどーん(効果音)、そのとき颯爽と姿を現したのはっ、
「二刀流の幕末剣士、マヤパープルけーんざーーーんっ!」
 高らかな声が響き渡る。

「…………」
「…………」
 両者、しばし沈黙。ポンッ、と手を打ち鳴らすマジしゃん。
「ああ、社長」
「なぬーー。誰がじゃ」
 ずーん。突っ走ってくるなりマジしゃんの前に立ちはだかる。
一歩でも動いたらザクリの刑だ。
「え、ええ? でもみんな言ってますよ、社長」
「ほほぅ。どしてさ、あたしがマヤーより偉いってことかい? ふふふ」
「BOT相手に空回り…………」
「恐怖のボディプレース」
「うきゅ」
 ぺしょん、とつぶされるマジしゃん。
身をよじって何とか離れようとするけれどバンジーガムがぺたりと
張り付いてヒソカリターンズだ。
「あうあう」
「むかむかー。LVは同じなんだよ? ん? 爆裂波動とかAGとか
使われないからって調子のってませんかFWの火マジちゃん。
あんたなんか、こうして押さえ込まれたら秒殺よ?」
「ふわわーーん、分かりましたから退いて下さい社長ー」
 マジしゃんが泣き声をあげる。重いのもそうだし、何より
マヤパープルの細長い脚はマジしゃんのまるだしになったお腹を
こちょこちょ、丁度いい速さでくすぐっていた。
「やーだよ。もっと乱暴にぐいぐいぐい」
「あ、あうっ……」
 社長の脚は温かく、柔らかい。その感触はまるで乳房のよう。
うっすらと蜜に濡れる、トロトロとしたその脚にくすぐられると……
なんだか変な気持ちになってくる。
 ぎゅっと強く押しつけられた瞬間、マジしゃんの唇から
艶っぽい吐息が漏れた。

・・・
 てな感じのシチュキボン。
229名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/05(金) 01:36 ID:xwEpfjMI
マヤパープル来る前にアクラウスに轢かれる罠。
230名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/05(金) 03:53 ID:tISIeLTU
マヤパープルって男だと思ってた
231名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/05(金) 05:53 ID:U5fVKazc
胸あるけどね。
232名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/06(土) 00:46 ID:ehwPwkwc
フタナリってこと?
233名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/06(土) 13:33 ID:Ses.NGX2
>232
新説だな
234名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/06(土) 23:01 ID:Cr1xgOBw
>>232
うちのギルマスが似たようなこと言ってたきがする・・・


(゚Д゚)ハッ
235名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/07(日) 01:14 ID:y4pKRjRc
なあ・・・思ったんだが・・・アクラウスとマヤパープルって
いつも別行動じゃないか・・・?
いや、念のため(ry
236名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/10(水) 00:41 ID:bpe3pmY.
|-`)・・・

|-`*)マヤパープルをネタにする文神様は現れず・・か?

|彡サッ
237名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/10(水) 00:53 ID:jWS8IZk.
|-`) ……

|∀゚) マヤレッド! マヤブラック! マヤパープル! マヤイエロー! マヤピンク!

|)...
238名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/10(水) 21:56 ID:4GtwfGpE
むしろあそこまで書いて、放り投げた>>228タンのい・け・ず〜♪
239名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/11(木) 03:30 ID:RFu7pr2k
イケズー
240名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/11(木) 09:49 ID:XTuGPMTc
書き込みがないときには・・・
1.ひたすらまつ
2.自ら書く
3.ネタを投下する
ですよね・・・・

アイテムネタってそろそろつきちゃったかな・・・
レベル不足によるバーサクでの媚薬効果が基本で
アンティペインメントが痛み止め・・(インデュア)
アロエベラによる興奮効果に・・(プロボック)
イグ実での過剰回復による興奮・・・
そういえば蜂蜜があるよね・・・ぺたぺた塗ってなめなめ・・
そういえばスポア人形ってあれっぽいけど・・・やっぱり動くのかな・・
マッサージ機能付きスポア人形とか・・・
そういえば昔、SPを消費してふるえる杖があったな・・・
ワンドが弱くて、マイトが強くて・・・ふれてる人のSPだからふるえて止まって回復してまたふるえて・・
SP回復のスキルがあると動きっぱなし・・・

スキル・・・セージさんのが色々ありましたよね・・・
スペルブレイカー(ちゅ〜♪)
属性付与・・・(火属性は肌で暖めて、水属性は・・・)
パートナーに火属性付与するには肌と肌を合わせてかな・・(*ノノ)
241名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/11(木) 10:14 ID:E2txNEyU
つ[未鑑定鈍器]

あそこにあてがって鑑定(*ノノ)
って、まーちゃんネタか
242名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/11(木) 14:06 ID:e0MZ7YpE
ライトニングローダー(風付与)でぴりぴりしちゃいます。
243名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/11(木) 20:00 ID:ZI4gw/dU
っ[触手に電気]

びりびりするよ?(*´Д`)
244名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/11(木) 20:39 ID:iQE6DLFA
つ[素手にフロストウェポン]

手がこんなに冷たくなって…私で、暖めてあげる…
245名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/11(木) 23:09 ID:8uSwYApE
>>244
余計凍ってる凍ってる
246名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/12(金) 01:54 ID:ixv2T5cU
ふたなりが読みたい。

な、なんだよその目は!
247名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/12(金) 02:48 ID:oA6a5ZKw
アイテムネタねぇ。

ダンサー「ふふ……どうかしら、私のスターンラインの味は。
痺れて……トロトロにとろけちゃいそうでしょう?」
♀マジ「あ……くふ……ぅ……」
ダンサー「あらあら。想像以上に感じているみたいね。
マジじゃなくてマゾに転職しなさいな。あなたにはぴったりよ、
おほほほほ」
♀マジ「そ……んな……こと……!」
ダンサー「ふふ、まだ頑張る気? 言い忘れていたけれど。
私のラインにはまだスロットが二つありサベージベベCを刺すたび
あなたに与える快楽が増していく。この意味が……分かるわね?」

ラインの声:オルガスム・ベント(微妙に懐かしいな)。

♀マジ「あっ……やぁっ……」
ダンサー「さあ、鞭の悦びに溺れなさい。ほらっ!」
♀マジ「ふぁぁあっ……熱いよっ……何か……すごいのが……
きちゃうっ……っ……! ああぁぁっ!!」
248名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/16(火) 02:24 ID:Xxjgu3uQ
>>247
GJ!ついつい気になってgoogleで検索してしまったぜ!

どーでも良いですがウチュウカラノデンパを受信したのでちょっと書いてきます。
228氏の続きが激しく読みたいのは内緒だけどな!
249名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/16(火) 10:11 ID:19hIjIJQ
白ぽ100本の人の続きマダー?
楽しみに待ってるんだけどー(´・ω・)
250名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/17(水) 01:24 ID:cqHnzQFI
>>240
>そういえば昔、SPを消費してふるえる杖があったな・・・
って何の杖のコトかな?かな?

私もアイテムでネタないか探してみよ・・・
うーん・・・ジェム使用するスキルをジェム無しで使っちゃって体に大負担〜とか。
どっちかというと燃えてしまいそう。
うーん・・・呪われたルビーの魔力にあてられて〜とか。
うーん・・・メント(説明:記憶さえもぼんやりさせる、まっ白な花、痛みを忘れるようにする成分があると言う。)とか。
キチークになりそうなのは気のせいですか。
あとROM776にイジドル(すり下ろして飲むと強い幻覚を見せる麻薬のような植物。
有害な為、製造と栽培が禁止になった。)ってゆー226たんが書いたら物凄そうな未実装アイテムが載ってたり。

どれもこれもイマイチかな・・精進します
251名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/17(水) 22:27 ID:iY3f0ESg
226たん、また来てくれませんかね・・
252名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/19(金) 14:51 ID:phAuD4LU
>>246
(´・ω・)つ[ふたくる]
あの人(94氏)どこ行っちゃったんだろうね
253名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 03:07 ID:z2khNXXM
流れをぶった切るように初投稿させていただきます。
プリ♀(注:フタナリ)攻めアコ♀受けのSSです。
ふぇらとふたなりせっくすです。苦手な方は飛ばしてくださいね。
また、SS書きに慣れていないのでご感想、ご意見等お待ちしております。
それではお楽しみください。
254名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 03:08 ID:z2khNXXM
プロンテラの街をノービスの少女とプリーストの少女が歩く。
見た感じはノービスが妹でプリーストが姉という雰囲気だった。
少女は首都に来るのが初めてのせいかものめずらしそうにきょろきょろとする。

「…田舎者ねぇ…あなたは」

落ち着かない少女を見て微笑むプリースト。
そんな様子のまま大聖堂につきそのままアコライトの試験に入った。
少女のアコライト試験はプリーストの手助けもありすぐに終わり、
最後は神父から色々話を聞いて試験を完了した。
プリーストの目の前でアコライトになった少女は服を着替えて出てくる。

「お姉さま、わたしアコライトになりましたっ」

満面の笑顔でプリーストに報告する。少女は露出の少ないアコライトの服になると
大きい胸も前ほどは目立たなくなった。

「おめでとう…これからが大変だと思うけどがんばってね」

プリーストも自分のことのように喜んでいた。
そしてアコライトになった少女とプリーストが手をつないで大聖堂から出てくる。
そのまま仲良くプロンテラの街に行き少女用の装備などをプリーストがプレゼントした。
少女は遠慮したがプリーストは「転職祝いよ」と言って強引に少女に渡した。
そんな形ではあったが少女も嬉しそうに受け取った。
その日は首都に初めて来た少女のためにプリーストが色々周り教えてくれた。
そして日没後は宿に行きゆっくりと落ち着いた。

「…わたしは明日、ここを立つわ」
「今日まで楽しかったけど、明日からはあなた一人でがんばりなさい」

旅館で食事を終えて部屋に戻ったときプリーストは少女にそういった。
「転職するまで付き合う」プリーストは以前からそう言っていたので転職した今日、
その約束は達成された。
少女はその言葉を聞いて思わず泣きそうになった。以前からわかっていたけど
今まであまりにも楽しくて、嬉しくてそのことをすっかり忘れていた。

「あのっ…わたしも連れて行ってください」
「わたしもお姉さまのような強いプリーストになりたいんですっ」

少女は思わずそう願い出るがプリーストはきっぱりと断った。

「ダメよ、あなたはまだまだ弱すぎるわ」
「わたしと冒険をするには危険すぎるのよ…わかって頂戴…」
「今は己の心身を自分自身で鍛えなさい」

そう厳しい口調で言う。少女の瞳からは思わず溜まった涙が流れ出そうになる。
しかしその後、やさしくこう付け加える。

「あなたは自分に自信が無いだけよ、もっと自分を愛し自分を信じなさい」
「自分が思っているほど今のあなたは弱くは無いわ」

そういって泣きそうな少女の頭を撫でる。
しばしの沈黙の後、重苦しい空気を払うかの様にプリーストはお茶を淹れ始める。

「今晩はまだ一緒なんだからそんなに悲しい顔しないでよ」

苦笑いしながら少女を慰める。
お茶を入れながら少女に声をかける。

「お砂糖とミルクは入れる?」

そう聞いて少女の方を振り向くと突然少女が抱きついてきた。
突然のことにプリーストは少しよろけるがすぐに立ち直す。

「ど、どうしたの?突然」

プリーストは驚いて少女にそう聞く。
すると少女は今までに見せたこと無い真剣なまなざしと熱っぽい表情でプリーストに言う。

「わたしを女にしてください…少女じゃなくて女の人に…」
「女になって強くなりたいんです…もっとお姉さんに近づきたいんです…」
「自信を持つきっかけを…最後に…ください」

そう言って少女はプリーストをぎゅっと抱きしめた。
先ほどまでノービスの少女と思っていたが転職で志も心構えも少し大人になったのだろうか…
さすがにこのことにはプリーストも驚いた。

「えっと…んー…その…ほら、そういうのは大切なヒトとじゃないと…」

慌てながら切り返そうとしたが少女の目は本気だった。

「わたしは…お姉さまのことが…本当に大切なんですっ」
「…その…好きなんです…」
「…女の子なのに女のヒトを好きになるなんて…わたし、おかしいですか?」
「お姉さまはわたしは…嫌いですか?」

少女は抱きついたままプリーストに返した。

「いや、嫌いじゃないわ…むしろ好きよ」

そういってプリーストは少女と唇を重ねる。その後少し離れると少女は顔を赤くしていた。
そしてプリーストも覚悟を決めたのか口を開き始めた。

「いい?初めてはホントに痛いわよ?それでもいいの?」

少女はこくりとうなずいた。

「んー…どうしようか…指で貫いてほしい?」
「それとも他の方法がいい?」

プリーストは初めてのモノは何がいいか少女に尋ねた。

「その…お姉さまが使うならなんでもいいです…お願いします…」

顔を熱っぽく赤らめプリーストに答えた。

「なら、コレ使ってみる?」

そういって薬を入れた子袋から小さな試験管に入った薬を見せる。
市販されているようなものではなく明らかに研究用の試験管だった。

「んーとねぇ、コレ飲むと女の子なのにおちんちんが生えるんだって」

思わず少女が絶句する。そんなものがこの世に存在するとは思っても見なかった。

「ふふっ…わたしも使ったこと無いけどコレを使ってレポート出さないといけないのよ」
「世の中にはこういう危険なことを扱うこともあるのよ」
「どうする?試してみる?」

そういわれた少女はコクンとうなずく。

「けど、それ、実験ですよね?お姉さまの躰は大丈夫なんですか?」

「んーどうだろ?大丈夫じゃない?」
「信頼しているアルケミストからの依頼だからそのあたりは問題ないわ」
「しいて言うなら効果の程度がわからないから度合いはわからないわ」

少女は複雑な表情をする。

「大丈夫よ、一応効果を読むね」

そういうと試験に添付されていた小さい取説のようなものを読む。
しばらく経ち取説を読み終わると少女に効果を告げる。

「このクスリを飲んでからしばらくするとクリトリスの近くからおちんちんが生えてくるんだって」
「それでね、そのおちんちんからはエッチな気分になるフェロモンが出るらしいのね」
「カウパー液とかも催淫作用があるらしいわ」
「そうして沢山エッチなことができるらしいの、何回か射精するとなくなるんだって」

何度もおちんちんと言ったり射精と発言するプリーストを見て少女は思わず顔を赤くする。

「お姉さまが大丈夫ならわたしはいいです…」
「わたしとしてください…お姉さまので…」

そういうと顔を真っ赤にしてうつむく。

「ふふっ可愛いわね、じゃぁ飲んじゃうね」

手元にあったお茶と一緒に試験管に入った薬を飲み干す。

「うぇ…なにコレ…ザーメンみたいにどろどろしてる…」

のど越しの悪さに思わずぼやく。

「さて、効果が出るまで時間があるからそれまではお茶を楽しみましょう」
255名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 03:10 ID:z2khNXXM
そうプリーストが声をかけると少女は嬉しそうに「はいっ」と答えた。
お茶を飲みながら色々な話をした。昔のことや冒険のことなど…
そして薬のことなど忘れかけて頃に効果が現れ始めた。

「それじゃ、お茶を汲みなおしますね」

そう言ってお茶の器持ち少女が立ち上がる。そしてポットの方へ歩き出すとプリーストが抱きついてきた。
少女は思わずびっくりして器を落とす…器は床にごろんと転がった。

「お、お姉さま?」

突然のことに驚いた少女はプリーストに声をかける。
そして振り向こうとしたとき少女の耳元に唇が当たる。
プリーストの唇からは熱い吐息がハァハァとこぼれていた。

「お願い…このまま抱かせて…」

後ろでそいわれて少女は躰を預ける。
するとプリーストは少女を少し強めに抱きしめる。
しばらくは少女を抱き耳元で吐息をこぼしていたが次第に腰を擦り付けてきた。
少女は最初、なんだかよくわからなかったがお尻の辺りになにか硬いものが当たる。
思わず少し考え込むがすぐに理解した。先ほどの薬が効果を表したのだろう。
思い切って少女はプリーストに声をかけた。

「お姉さま…もしかして効果が出てきたんですか?」

「う…うん…そうみたい…こんなカンジ初めて…」

そう答えながらも腰は先ほどよりも激しく擦り付けていた。

「こうすると…キモチイイの…」

目が虚ろになり熱い吐息で少女の顔のそばで呟く。
少女のお尻には熱くて硬いモノが擦り付けられる。
少女もどうしていいのかわからずそのまま躰を預けていた。
すると次第に擦り付ける速度があがっていった。
プリーストの吐息も激しくなる。

「あなたのお尻…すごくいいわっ…」

そういいながら少女のお尻の部分に自分の股間を擦り付ける。
プリーストの服には黒く液体で濡れた跡がじわりと広がっていた。

「はぁはぁ…なんか出そうよ…」
「おちんちんからなにか出そう…」

そういうと少女の尻に激しくこすり付け、強く抱きしめた。

「ふぁぁあぁっ出る、出ちゃうっ!」

そう叫ぶと少女の尻にがつがつと硬いモノが辺り、次第に熱い液体で濡れていった。

「でちゃった…イっちゃった…」

絶頂にのぼりつめたプリーストは呟いた。
達したことを知ると少女は振り返る。
するとプリーストの股間には大きな出っ張りがあり、それを中心に大きく濡れた跡があった。

「あの…お姉さま…」

そう声をかけると虚ろな瞳のプリーストは微笑む。

「あなたのお尻、良かったわ…」
「ねぇ…コレめくって…」

プリーストに言われて少女がスリットの前の布を捲る。するとねばぁっと大量の精液がプリーストの陰茎と
服の間に糸を引き、生暖かい熱気と精液のにおいが辺りを包む。

「うわぁ…凄いですぅ…」

思わす少女が声を上げる。

「どう?そこはどうなってるか教えて…」

プリーストに言われて生地を思いっきり捲り股間が外に出る。
そしてプリーストの股間の前に顔を近づけ質問に答える。

「…その…お姉さまの…パンツがびちょびちょに濡れています」

「それでぇ?」

「パンツから太ももにかけて…エッチな液が沢山たれていて…その…陰毛が透けて見えます」

「んっ…う、上のほうは?」

「…陰毛と一緒に大きなその…男のヒトのが飛び出していて…」

「男のヒトのはどんなになってる?」

「えっと…沢山の白い液はまとわりついていて…がちがちに硬そうです…」

「ふふっ…ありがとう…」

そういうとプリーストは自分の陰茎に手を持っていき精液を手にまとわりつかせる。
そしてその手を口に持っていき舐める。

「んふっ…おいしいわぁ〜」

指についた精液をおいしそうに舐める。そしてその指を少女の口に持っていく。

「あなたもどう…?」

そういわれた少女は恐る恐る指に口を近づけ舌で舐める。
普段ならこんなことは拒絶するのだろうが、今はその淫猥な空気に飲まれる…
いや、もしかしたら先ほどの薬の効果かもしれない…しかし今の少女にそのことを
考える余裕は無かった。

「どう?わたしの精液…おいしい?」

そういわれて少女は微笑み答える。

「はぃ…不思議な味ですけど…おねーさまの…おいしいです」

プリーストと同じくその瞳の輝きは怪しく、淫靡な雰囲気が漂う。

「…それはよかったわ…ねぇ、わたしのコレ、綺麗にしてくれない?あなたのお口で…」

そういって股間の陰茎を指差す。
陰茎は射精しても萎えることなく硬度を保っていた。
少女は頷きプリーストの言うとおり口を持っていく。
そして精液まみれのがちがちに硬くなった陰茎をぺろっと舐める。

「ひゃっ…い、いいわぁ」

プリーストは思わず奇声を上げる。

「いいわぁ…あなたに舐められるとゾクゾクするわ…」

そう言われて少女は嬉しそうにぺろぺろとプリーストの陰茎を舐め始めた。
舐められるたびにプリーストはびくっびくっと跳ねた。

「んんっ…いぃぃいい…」
「キモチイイわぁ…」

少女のたどたどしい舐め方が余計快楽を与える。

「ねぇ…舌だけじゃなくて口や手も使って…」

プリーストがそう要求すると少女は一生懸命口を開き陰茎を含む。
そして手と口を使い動かし舌でれろれろと激しく舐めた。

「ふぁああっ…あなたのいいわぁ…きもちいぃ…」

歓喜の声を上げて喜ぶプリースト。一方の少女は顔を火照らせ陰茎にしゃぶりつく。
淫猥な空気に包まれたせいか少女の躰も反応を始める。

「…あら…しゃぶってるだけで興奮しちゃった?」

陰茎を舐められながらプリーストはそういって少女の胸を見た。
すると衣装の上からわかるほどに乳首が勃起していた。

「ぁ…はぃ…胸がジンジンします…」
「ぁあそこも…なんか…その…ぬるぬるして…」

少女はプリーストの質問に恥ずかしそうに、うれしそうに答える。

「それはよかった…わたしもうれしいわ…っん…」

プリーストは明るく微笑み喜ぶ。少女もそれにつられて微笑む。

「んんっ…もっと…もっと激しくしてぇ〜」

思わずプリーストが要求する。
少女は慣れてきたのか上手に咥えなおかつ動きを激しくしていった…

「ふぁぁ…気持ちいぃ…きもちいいわぁ〜」
「あなたのいいわっお口いいわぁ…」

少女の口に激しく陰茎を突っ込み声を上げる。
少女のほうも一生懸命咥える…
そして一気に絶頂へ上り詰めようとする。

「んっ…ふっ…んっ…そろそろイきそうよ…」

「んぐっ…はぃ、イってください…」
「我慢しないでイってください…」
「わたしの口におねーさまのを放ってくださいっ!」

「んんっ…いい娘ねぇ…んっ…」
「出そう…でっでるわっ…」

そういうと口から一気に陰茎を抜いた。
予想もしないことに少女は驚いた。
256名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 03:11 ID:z2khNXXM
「えっ…?おねぇさま…?」

思わず名残惜しそうにそう視線を送る。

「ふー…あぶなかったわぁ…」

そういうと陰茎の先を見る。少しだけ漏れた精液が先端の割れ目を薄っすらと白く染めていた。

「…忘れていたわ…あなたの下のお口に入れるのだったわね…」

少女はそれを聞いて思わず赤くなる。最初に約束していたことを忘れ思わずおしゃぶりに
熱中していたことを思い出してもっと赤くなった。

「お、お姉さま…」

「ほら、入れてあげるからベットに寝て」

プリーストがそういうと少女は恥ずかしそうにベットに倒れる。
するとプリーストが覆いかぶさり少女の胸元を開く。
顔の幼さや体の大きさに似合わない大きな胸がぷるんっと顔を出す。
乳首は既に隆起し硬くなっていた。
その様子を見てプリーストは喜ぶ。

「あなた…エッチねぇ」

「あぅ…そんなこと無いです…そんなこといわないでくださぃ…」
「お、お薬のせいですよ…エッチな気分になるフェロモンが出てるんですよぉ〜」

そういって少女は顔を赤らめ否定する。

「ふふっ…そうかしら?じゃぁこっちはどうなの?」

プリーストがそういうと少女のスカートを一気に捲り上げる。
すると少女のパンツが愛液でびちょびちょになっている。
濡れたパンツで少女のつるつるの恥丘が透けて見えた。

「うわぁ…あなたのここ、エッチな汁でぐちょぐちょよ…」

そういってパンツを撫でる。
少女は思わず「ひゃっ」と小さく悲鳴を上げる。
パンツを撫でて愛液がまとわりついた指をプリーストが少女に見せる。

「ほらぁ…あなたエッチすぎよ…こんなに汁たらして…」

妖艶に微笑みながらプリーストはその指を舐めた。

「コレだけ濡れていれば大丈夫かな」
「じゃぁあなたの初めてもらうわね」

そういうとプリーストは少女のパンツの布を少しずらし恥丘をむき出しにする。
そして陰茎をあてがいにゅるにゅるとすじを擦る。

「んんっ…あなたのエッチ汁のせいでなかなか入らないわ…」

そういって少女をじらす。
そのたびに少女のクリトリスにプリーストの陰茎があたり少女が熱っぽい声を上げる。

「んっ…はぁ…はぁ…おねぇさまぁ…」
「お豆がジンジンして…んっ」

しばらくの間、二人とも小さな快楽を楽しんだ。
そして、しっかりと穴にあてがいそのときは来た。

「さて、入れるわよ…」

そういうとプリーストは少女に抱きつきキスをする。

「痛かったらやめてもいいんだからね…」

プリーストがそうやさしく諭す。
少女は顔は火照ってるものの真剣なまなざしで答える。

「お姉さまのだから…我慢します…だから途中でやめないでください」
「お姉さまが気持ちよくなるまでしてください…」

その少女の覚悟を聞いてプリーストは腰を動かし挿入した。
濡れた少女の穴はプリーストの固い陰茎をすんなり飲み込んだ。
プリーストは途中の引っかかる部分を勢いに任せて貫く。
何かか破けるような感触を感じながらも陰茎を奥まで突っ込んだ。
そして貫かれた方の少女は一気に悲鳴を上げる。

「きゃぁぁあああーー!!痛いっ痛いっ痛いっ…」

そう叫びながら少女はプリーストの衣装を強く引きちぎるくらいの勢いで握り締めた。

「じゃぁ動かすわよ…」

プリーストは少女に気を使いながらゆっくりと腰を動かし始める。
少女の穴にプリーストの陰茎が挿入されるたびに少女は悲鳴を上げる。
入り抜きされるたびに陰茎に少女の破瓜の血が纏わりつく。
その痛々しい光景を見てプリーストは言う。

「しばらくは痛いけどそのうち気持ちよくなるから…」
「催淫作用のあるカウパーが出るらしいからそれまで我慢してね」

申し訳なさそうに少女にそういい腰を動かしていく。
しばらくは少女に合わせて遅く動かしていた腰も徐々に激しくなっていった。
少女の方も最初は悲鳴をあげていたにもかかわらず腰の動きが早くなる頃には熱い吐息を吐き
気持ちよくなっているようだった。

「どう?良くなってきたでしょ?」

「…はい…んっ…なんか中が変なんです…」

初めて異物を飲み込んだ少女は今までに感じたことの無い感覚に戸惑っていた。

「ふふっ…それが「感じる」ってことなのよ」
「普通の子は初めてで体感はできないけど…この薬の効果かしら?」
「アソコの奥が熱いような電気が走るような…そんなキモチイイ感覚なんでしょ?」

少女はそう言われると軽く頷き催促する。

「お、おねーさまぁ…もっと、もっと…わたしのココ…気持ちよくしてくださぃ…」
「もっと激しくっ…んっ…んふっ…」

少女の催促にすぐに応え陰茎を少女の穴にがしがしとピストンさせる。

「んんっ…あなたのきつきつできゅうきゅう締めてきて気持ちいいわぁ」
「あなた、初めてのクセにこんなにエッチな液垂れ流して…淫乱ね…」

腰をパンパンと激しくぶつけながら少女にいやらしくそう言う。
少女は顔を手で覆いながら恥ずかしそうにする。

「あっぅ…おねーさまだから…大好きなおねーさまだから…エッチになっちゃうんですっ…んんっ」

アソコを貫かれ感じながらもプリーストへの好意を伝える。

「んんんっ…い…いい子ねぇ……わたしもあなたこと好きよ…」

そういい腰を激しく動かしながら唇を重ねる。
呼吸を乱しながらも舌を絡ませながら熱いキスをする。

「はぁはぁ…いいわぁ…キモチイイ…」

「わ、わたしもキモチイイです…おねーさまの熱いのがわたしの中で暴れてますっ…んっ」

お互い激しい快楽を貪りながら徐々に絶頂へ進んで行く。

「ねぇ…もう、わたし、出ちゃいそう…」

陰茎をピストンさせながらプリーストは絶頂を予告する。

「んんっはぁはぁ…だ、出してください…わたしの中で気持ちよくなってくださいっ」
「中に熱いのを…おねーさまの熱いの出して…」

「だ、ダメよ…赤ちゃんできちゃうかもしれないのよ…んっ」

少女の思いがけない発言にプリーストは慌てた。
しかしもう射精まで時間も無かった。

「いいですっ…おねーさまとの赤ちゃんならいいですからっ」
「出してっ気持ちよく…んんっ…んっ…おねーさまぁ…気持ちよくわたしの中に出してっ…」
「わたしにおねーさまのあついの出してくださいっんんっ…」

少女にそう言われて少女のクリトリスをつまみ上げる。

「ひゃぁあぁあっ…だ、ダメっわたし、イっちゃいますっ!」

一気に絶頂に向かった少女の中は一気に締め上げてきた。

「んんっ…わっわたしも出るっイっちゃう」

「「イっくぅー!」」

声を揃えて絶頂を迎える二人。

「はぁぁぁ…出しちゃったわ…出してるわよ…わたし」

少女の中にビクビクと陰茎を震わせながら大量の精液を注ぎこみ呆然とするプリースト。

「熱い…おねーさまの熱いのがでてますぅ…」

注ぎ込まれている方も虚ろな眼差しで喜んでいた。
そしてプリーストはしばらく少女の穴に射精して最後まで出し切って陰茎を抜いた。
既に穴からは入りきらなかった精液がドロドロと流れていた。
陰茎を抜くのと同時に少女の穴からはさらに大量の精液が流れ出た。

「ご…ごめんね…凄い沢山出しちゃって…」

プリーストはその大量の精液を見て思わず謝る。
すると少女は嬉しそうに答える。

「いいんですよ…お姉さまのですから…うれしいですぅ」

そう微笑み自分の割れ目に手を持っていき流れ出た精液を指に絡ませる。
そしてその指を口に持っていき舐め取る。

「お姉さま…ありがとうです…こんなわたしの初めての人になってくれて…」

笑顔で涙を流し始める少女。
その少女をプリーストはやさしく抱きしめる。

「わたしのほうこそありがとう…あなたのような子にめぐり逢えて幸せよ…」

二人は抱きしめあいながらキスをする。

「とりあえずはお互い別々の道を歩むけどいつかまた、きっと会えるわ…」
「そのときをわたしは楽しみにしてるわ…がんばってわたしに追いついてきて…お願いよ…」

「はい…お姉さまのようにわたしも強くなり必ず迎えに行きます…」

そう約束を交わし夜は更けていった…
257253sage :2004/11/21(日) 03:13 ID:z2khNXXM
長い割にはエロくなくてごめんなさい_| ̄|○
あとあっぷろだの方にも上げておくので
よろしかったらお楽しみください。
皆さんのご意見ご感想…苦情とかもお待ちしております_| ̄|○
258名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 04:25 ID:LRuAAd8.
>>253
…正直なところ、これをこのスレで書く意図がわかりません。
普通の18禁スレで書かれたほうがよかったのではないでしょうか。
使われる言葉も直球すぎて、男性をただ置き換えただけ、という印象を強く受けました。
後、これは個人的な好みの問題ではあるのですが、精神的な機微というものをもう少し描写されたほうが、と。
男性向けエロマンガを文章化したもの、というのが私の受けた印象です。
私の好みから外れてるがゆえに辛口に過ぎたところは否めませんので、話し半分に聞いていただけると幸いです。
259名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 05:48 ID:m3MzctZE
いあ、ほら……女同士のプレイだから書く気分になるってことも
あるんでない? 作者さんにも色々私情はあるんだろうし。
私も書きたいんだが最近セクシャル願望が渇いていて……。

的はずれな意見かもしれないが、スタイルがMC系サイトで有名な
SKY STORY PAGEを思わせる。というわけでそこら辺を参考に文章を
組み立てると吉かな。そしたらずいぶん向上できると思う。セリフ
以外のところとか格段に伸びる。
あと全体をもっと縮小・デフォルメすると見やすくていい感じ。
まあ過疎だから多少スレを消費しても(接近に失敗しました)

とりあえずぐじょーぶ。
260名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 06:54 ID:Ty5U1AKk
男も見てるこのスレで男性向けエロマンガ云々は意味の無い発言だな
あおるだけのこのレスも意味の無いレスだな
261名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 07:04 ID:LRuAAd8.
>>260
男性向けエロマンガ、に含めた意味を全部書き出すとさすがに障りのありすぎる文章になるものですから。
262名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 07:31 ID:Ty5U1AKk
このスレから出て行け、と冒頭に言っておきながら障りとか気にするのか
不思議な人だな君は

あとアドバイスにおいて精神的な機微というものを気にする必要はないんじゃないか?
どうにも冗長で嫌味ったらしい印象を強く受けたよ
263名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 07:47 ID:QxCA0fus
>>262
俺の文章最高などこぞの作家様だから触ってやるな。
264名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 08:17 ID:LRuAAd8.
>>262
そんなに不思議ですか?
作品に対して否定的な意見を出せば荒れる元になるのはよくあること。
それを嫌って抑えた言い方にするのもありだと思うのですが。
実際にあなたのようなレスがついたわけですしね。
265名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 09:00 ID:gf1KeOHM
ええと・・・色々言いたいことはあるが双方放置推奨
266名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 10:44 ID:Ave8A9BQ
ふたなりかぁ…ふたなり攻のショタ受ならノーマルスレの管轄かねぇ、一応♀×♂だし。
267名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 12:20 ID:HLdABd0Q
これって、ふたなり攻めのロリ受けじゃ?
ふたなりはノーマルスレで書いても、百合スレで書けって暴れる人出てくるし
大目に見るのがよろしいかと思われ。

こんなふうに荒れちゃってるけど、作者さんGJ。
初めてだから仕方ないだろうけど、ひとつ言うなら、セリフ以外の描写がテンポ悪いかな。
268名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 15:15 ID:m3MzctZE
抑えた言い方ができていないから荒れるのだろうという
ツッコミはストレート過ぎて、ドーナッツを砕くことはできない。

まあそれはともかく、こんな話を知ってるかね。

・・・

女プリ「あなたはなぜそんなに私を憎むの?」
男もんく「君たち、知り合いなのか」
女ローグ「貴女は非道い人だった。
 ミス・ROと呼ばれみんなの人気者。
 目立たないギルメンの私を平気で無視した。
 でも忘れられない、あの日のあの思い出……」
女プリ「まだ覚えているの?」
女ローグ「昨日のように鮮明に。
 未知のよろこびを味わう、あの胸のときめき……
 スリルと――あの恥じらい……」
男もんく「……続けて」
女プリ「あの時の、あなたの表情。
 引き締まった肌に汗が……。
 あなたは私の足首を縛った。
 きつく……」
女ローグ「……」
男もんく(ごくり……)
女プリ「でも自然に逆らうことだった」

女プリ「バンジージャンプは危険すぎるわ」
269名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 17:23 ID:7S3MfMWE
>>268
な に が い い た い ん だ ! !

ごめんワロタ
270名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/21(日) 20:52 ID:NHDWlsrc
おいおいテメー、ちょっと ドキッ! っとしちまったじゃねーかぁ!(゜∀゜)
271名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/23(火) 09:28 ID:AavZ7FaM
LRuAAd8.
こいつの書き方ってリネ2板で暴れてた議員様そっくりだな・・・。
というわけで今後はお前は議員様でFA
272253sage :2004/11/24(水) 00:33 ID:e6NdsdpM
自分の投稿により少し荒れてしまってごめんなさいです。
どうやらスレ違いだったみたいで申し訳ございませんでした_| ̄|○
というかフタナリは該当スレが無いんですね…失礼しました。
また、スレ違いにもかかわらず皆さんから沢山のアドバイス、感想を頂き
本当にありがとうございます、感謝感激です。゜(゚´Д`゚)゜。
以後、スレッドのローカルルールをしっかり確認して投稿したいと
思いますので今後も投稿する際はよろしくお願いいたします。
レスつけてくれた皆さん、本当にありがとうございました。
273名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2004/11/24(水) 01:10 ID:jAx/Mz82
正直自分はフタナリは好きじゃないんだが、主体は♀なわけだから、
ジャンルとしては♀×♀で正解なのではないかと思う。
それに、冒頭部分で内容説明がされているし、
嫌いなら読まなければいいのではないか。
読み手側の意見としてはスレの趣旨がどうこう〜とかいろいろあると思うが、
それくらいの配慮をすることも大事だろう。
不特定多数の人間が出入りする場所なら尚更。

内容はどうあれ、>>253さんはそういった配慮を心がけているようなので、
大丈夫なのではないだろうか?


あと、いくつかのレスについてだが、活字になるとどうしても言葉に棘が感じられるように
なるものだから、その辺を考えて発言を心がけてくれると嬉しいです。

長くなったけど、自分が言いたいのはこれだけ。


まったりいこうぜー
274名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/24(水) 02:15 ID:DpUHFYS.
>>268
何かの映画のパクリだったような・・・
275名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/24(水) 03:03 ID:yt8Sscws
あーなんか妙な流れになってる?

>>272
あなたは悪くないと思いますよ。
わざわざ冒頭にフタナリ警告までつけてくださってるわけですし。
少なくとも>>1に書いてあることはすべて守ってらっしゃるかと。
それに自分はフタナリOKですよ。GJでした。
懲りずにまたおいでまし。

…ただでさえ過疎ってて寂しいのでむしろお願いだから来てくださいorz
276名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/24(水) 06:39 ID:wDagsYtA
>>272
ま、ここは正規の小説板と違うから、自分の趣味で注文つける香具師も
たまにいるからな、そのへん割り引いて考えた方がいい。
277名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/24(水) 16:18 ID:.ItpZ/c.
>>253
あなたは何も悪くないし間違ったこともしてないと思う。
むしろ258がこのスレにいらない。
精神的な機微云々っくらいを心に留めるくらいであとはスルーが吉。


次作品も期待してるよ〜。
278名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/24(水) 17:18 ID:xN18wBuk
ふたなりは過剰反応するやつがたまにいるからなぁ。258はそういうやつだったんだろ。
中には道具もだめってのもいるくらいだからな…。
>>272氏お疲れさま。変なのいたけど気にしないようにしてくださいやし。
279名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/24(水) 22:49 ID:a.mKuLAQ
>>274
もっと正確にいうなら
「映画をパクったコメディ映画に出てくるセリフをパクったもの」
ヒントは、フセインとブッシュがセイバーで争う映画。
280名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/26(金) 03:27 ID:HzouIErQ
ネタはあるんだけどかけないんだよね・・・
ゲフェン、魔法学園でのいじめっ子のお姉様(Wiz)を
いじめられっ子(マジ)が仕返しするのが・・・

ある夜、Wizがふと目が覚めると手足が縛られていて・・服が脱がされてて・・
マジ子の仕返し・・・
Wizがやっと買ったばかりの骸骨の杖にSPを吸ってふるえる特殊なジェムストーンをいれて・・
盗虫卵を背中の所に置かれて、ぷるぷる震えて・・・
最後は立場が逆転したWizはマジと一緒に
フェンクリップとイヤリングを乳首につけて下着無しで狩り場へ・・・

ほとんど中核をなすH部分がかけないのが致命的です(−−;
281名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/26(金) 19:45 ID:H8.quh6.
>>268
爆笑。しかし男モンクじゃなく男ハンターのが良かったんじゃ?
あの主人公刃物と飛び道具が主力だからw

って・・・・ここじゃ♂の話なんざどうでもいいか。

とりあえずアレだ。プリとローグってのがまた笑えるな。
これでエロまで行ったら完璧だったよ。
282名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/27(土) 22:46 ID:bUL/cPdQ
>>279
熱射撃痛のことかー!!
283名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 05:03 ID:z13JgxoY
なんつーか、フタナリまんせーなんですかこのスレ。

ちんこやら精液やらは正直ご遠慮願いたいんですが…。
284名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 11:11 ID:.vEwsIa6
マンセーというか一般的にふたなりはレズだし。
この辺はレナール様とか由女様とかその辺見れば分かる。

だから、少なくともふたなりはスレ違いではあるまい?
それともお前がこのスレルールの支配者様ですか?
285名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 11:30 ID:U/eIQ8vs
ふたなりマンセーではないが
「ID:LRuAAd8」の態度が気に入らない人が多数かと
286名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 12:34 ID:uyweaKl6
>>283
個人的な意見ではふたなりは百合じゃない
そんなにヤりたいなら、ふたなりなんて無茶設定作らずに♂キャラ作れと言いたい
どうしても百合で挿したかったら器具を使えと
イメージ重視派にはきっついでホンマ

でも、他スレ見渡すとやっぱここしかないだろ
あってもいいんでないかい?
287名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 14:00 ID:.vEwsIa6
器具がペニスの代わりだと思ったら、その考えは間違いだ。
誠心込めたディルドーはおちんちんよりも遙かに熱い。

それはともかく、「一般的には」ふたなりは100%百合だから、
このスレでもいいと思うんだ。もちろん俺はコアだからふたなりと
百合のエロさが違うとは思っているものの、かといって「ふたなりなら
絶対、百合要素のすべてが失われる」とは思っていない。

それとふたなりを無茶設定ゆーな……少数とはいえ実在するんだから。
288名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 14:57 ID:gSP5996.
いや、書かれる(or描かれる)ような巨根のふたなりは有り得ないから。
意図的に生やしたのや穴開けたのは別としてね。
289名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 16:16 ID:NNP42OW2
漏れはふたなりはOKだったんだけど、文章で読むとまたイメージ違っちゃうんだなと思った。
ディルドーの代わりみたいな扱いだったらよかったんだけど、精液の描写とかがあんまり出てくるとちょっと辛いかった。
ふたなりと一言で言っても、男性的なイメージで描かれているのか女性的なイメージで描かれているのかで
受ける印象ってのはかなり違うのかもね。
どういう描写なら男性的イメージで描かれてることになるのかとかは個人個人でやっぱり違ってくる。
漏れは精液とかザーメンとかの言葉で男性的イメージを持っちゃったのかもだ。

しかし、エロ小説スレは特殊ジャンルは苦手な人もいるということを考慮してくださいとか書かれてるし、
ふたなりは特殊になると考えると持っていきにくいのもあるだろうしねぇ。
あっちで書くにしてもこっちで書くにしても、最初に断りをしっかり入れておくってことになるんかな。
専門スレを立てるほどの需要はどうなんだろうね?
290名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 20:47 ID:0NhYsGAM
専門スレを立てるほどの需要はないと思う。
何はともあれ譲り合う精神が重要だよ。
こっちに投下するか向こうに投下するかは内容次第ってことで作者さんの裁量に任せる
ってことでいいような。もちろん、苦手な人はスルーしてくださいと前置きをいれて。
291名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 20:56 ID:aY1de1Sk
>各種
>>1 ということで書き始めに注意書きそえるくらいでいいのでは。
百合が好き 百合もすき とか色々あるわけだし。
嗜好や見解も個々人で違うから。

紳士は、他人の萌えを否定しない。 それは萌えを否定することであり、すなわち己を否定することである。
292名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/28(日) 22:45 ID:.vEwsIa6
とりあえず何かの参考になれば。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E9%99%B0%E9%99%BD
293名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 00:35 ID:Cw1P4PTU
>>292
悪いけど何の参考にもならん。
現実の半陰陽とお話の中のふたなりは別物って言っても過言じゃない。
294名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 03:24 ID:yV8DTZH.
終わった話にまたくいついた>>283がなんか不自然なだ。

誰か「紳士は、他人の萌えを否定しない〜」のAA持ってる人はっといて〜。
295名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 05:47 ID:eHzreDbU
    |
    |  ('A`)   マンドクセ
   / ̄ノ( ヘヘ ̄
296名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 08:26 ID:CUbJQ7Xg
>>294
たまにしか見てないので。

ミルとユイの話書いてた人が最近書いてくれないので寂しい。
297名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 14:16 ID:3RuHC6dg
まあ、好みに合わないと言う理由で分立してたらスレがいくつあっても足りないわけで。以下個人的雑感。

アダルトフィクションのふたなりは、棒は突っ込みたいが男のケツは描きたくねえというエロマンガ的ジレンマと異形肉体の持つエロティシズムの融合から生まれたものだと思ってる。
一般化するにつれ後者のテーマ性が薄れ、ふたなりを出すことの必然性が感じられなくなって来てる感はあるよね。
この辺は昨今のシチュエーション先行萌エロブームと関連が深いと思うけど…ふたなり以外にも母乳とか触手とか異種姦とか、百合もそのひとつか。
>>254たんへの否定的レスはふたなり自体の好き嫌いもさることながら、特異性を喪失したマイノリティに感じる抵抗と解釈するとなかなか面白い。
人跡未踏の地の原住民とかが洋服着て英語喋ってネットやってたら何か嫌でしょ? そんな感じ。


まあ、ぶっちゃけ萌えれば何でもいいんだけどなHAHAHA!
298名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 14:27 ID:3RuHC6dg
ああ、あとご注文のこれな。

               |
           /\
          /   \
           ̄ ̄ ̄ ̄                  _
                             _'´_ ミミ
                           ||  ひ` 3彡
                           ||   匸 イ、_
                           || ,イ:〈Y〉::::::l\
                           |レ' l:::::V:::::::::l  l
             ___               ( ,) l::::::l::::::::::l  l
         / ,,....,ヽ              |ト-' l;;;;;;l;;;;;;;;;;l__/
       彡c´,_、, ゞ'                 _ || _ |::::::t::::::::|ソ
   〈 ̄⌒)::く 、..,_.ノソ         ,,. -‐ '' ´ ,lニニl、_ ̄`` '' ─ --
   人 ヽ:::::ノy`,.<、   ,,. -‐ '' ´ ,,. -‐ '' ´ ̄ ̄  ̄`` '' ─ --
  /:::ヽ ヽ//:;:へ、 \'' ´ ,,. -‐ '' ´
  /:::::=ヽ◯=====(=ヘぅ==========  ○
 ヽ::::::::-‐ '' ´ ,. -‐ '' ´               ●
‐ '' ´ ,,. -‐ '' ´
‐ '' ´

紳士はあらゆる萌えを侮蔑しない。それは萌えを否定することであり、すなわち己を否定することである。
299名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 20:58 ID:HKI/8AZw
>>1より
・ あえて許容範囲を大きくしてあります。読者様もおおらかな気持ちで受け入れてください。

書き込みがないときには・・・
1.ひたすらまつ
2.自ら書く
3.ネタを投下する
ですよね・・・・

スキルで何か無いかな・・・・
そういえばマグナムブレイクって熱の出る範囲型バッシュみたいな物だよね
その熱ってどこから出してるのかな・・・正義の萌える心?勇気?羞恥心?
逆に行き場のない熱がこもっちゃって使いすぎて熱を冷ますために一人Hしちゃったりして(*ノノ)
300名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/29(月) 21:15 ID:qHZL3OVM
集中力向上で向上しすぎて敏感になっちゃうとか(*ノノ)
301294sage :2004/11/30(火) 00:08 ID:RFoPw/qs
ありがとう>>297たん やらないか
言ってる意味はよく分かんなかったが_| ̄|○

それだけじゃあなんなので。
ステータスで感度のよさに関係するのって言ったら、どれかと言われればDEXかなぁ。
それじゃあDEX振ってないタイプはどうなんだとなったらしょうがないので、ステで測れないなにかってことに?

けど集中力向上はイイかもしれないノノ
302名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/30(火) 01:11 ID:ZHCD6tFk
♀ハンタが狩りの時極端なトランスモード(これが集中だと思われ)に入って、
正気に戻すにはエッチせにゃならんってのをどっかで読んだ気がする。
たぶんここの♂♀小説だと思うが思いだせんorz
303名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/11/30(火) 13:51 ID:noauWFu2
だいぶ前のノーマルカプスレにあったね。
第1〜5スレ
ttp://moe.novel.knight.client.jp/
第6スレ〜
ttp://f38.aaa.livedoor.jp/~charlot/pukiwiki2/pukiwiki.php
このどちらかで見つかると思うが。
そう言えば百合スレには保管庫がないのか…
304名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/01(水) 04:37 ID:xEt2aRYM
VITが低いと抵抗力がないからいきやすいかな・・
DEXはやっぱり指先とかテクニックかな・・・
INTが言葉責めで・・・・
AGIは攻めの早さ?
305名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/01(水) 06:59 ID:ru3P6axM
>>303
あるよ。
ttp://f38.aaa.livedoor.jp/~charlot/pukiwiki3/pukiwiki.php
第6スレ以降の保管庫と同じ管理人さんみたいです。
いつも保管ありがとうございます。
感謝を。
306名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/01(水) 15:49 ID:xvSUomkA
倉庫のほうに前スレ残ってるから、チェックはできるね。
307名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/05(日) 04:38 ID:TmMvGtY6
印象スレ28 820-831を思い出して閃いた。
バックスタブはネタに使えないものか。
>対象が自分から背を向けている時にのみ使用することができる。(3方向)後ろからの攻撃であるため、対象は絶対に避けられない。
愛撫による威力も700%にならないかな。
こう・・・手に鎖を巻きつけられた(目隠しをされたとか)プリたんの後ろから
ローグがハイドで迫って、一気に・・
耳に吐息を吹きかけたり胸を揉みしだいたりして、
いつもの7倍の快感にプリたんは一瞬で絶頂の遥か彼方に・・・

バッシュとかだとこうはいかないかな。Bsbは不意打ちによる高ダメージって具合で。
308名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/05(日) 04:41 ID:7Y63Q7eM
>>307
ぶらじゃーのホック外しとかどうだろう。どうだろう。
ばいんばいんほどダメージは大かもしれない。いろいろと。
309名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/07(火) 15:06 ID:9xpbKd.w
…百合好きの同志の皆さま、お久しぶりです。前スレ349の中の人です。
夏以来でもう5ヶ月になりますね。
…仕事の多忙化は地獄だぜ、フゥハハハァー(AA略

あたためていたネタがようやく完成しそうなので、近日中にここに投下したいと思うのですが、
サイズが現時点で40KB弱(これでもまだ途中、もっと増えます)とかなりの長文になっています。
そんな長い小説をここに投下していいものかと気が引ける次第です。
310名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/07(火) 16:48 ID:DBTfakcY
余裕でOKだと思うので、活性化のためにも是非・・・・!
311名無しさん(*´Д`)ハァハァsage sakagewww :2004/12/08(水) 00:25 ID:Fo6vI.fI
漏れもかまいませんと思うでつ
312名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2004/12/08(水) 02:40 ID:Gv9YIAB.
一応ダメる。

そう思うに一票〜
313名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:10 ID:FcpaYyGU
皆さまこんにちは、前スレ349の中の人です。無事完成しました。
駄目と言われなかったので投下しますが、IEプロパティによると61KBにもなってしまいました。

<注意書き>
・お手軽に百合小説(またはえちぃ話)が読みたい方、すいません。
うざかったらスレの平和のために鮮やかにスルーしてやってください。
ちなみにえちぃシーンは終盤のあたりに。

・手前勝手な設定を多用しております。できましたら寛容な心で受け止めて
いただけましたら幸いです。
314名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:11 ID:FcpaYyGU
(1)

プロンテラはルーンミッドガッツ王国の首都。
それだけに常に人で賑わい、活気に満ち溢れている。
たださすがに夜になると喧騒も消え、街は静寂に支配される。
さらに雨が降っていればなおさらだ。
冷たい雨が深々と降りしきる中…静まり返った路地裏をふらふらと歩く者がいた。
その者はフードのついたマントを身にまとっていた。
そのマントはあちこちが切り裂かれ、ボロボロになっていた。
…実はその者はついさっきまで、この雨の中戦っていたのだ。
己を捕らえようとする刺客(しかも三人)を相手に必死に応戦し、ついにはこれを殲滅した。
しかし自身もかなりの傷を負い、手持ちの薬も尽きて手当てもままならない。
止血だけはしたものの、この冷たい雨と怪我のせいで体力の消耗が著しかった。
この時間では店も閉まっているし、宿は運悪くどこも満室で泊めてもらえなかった。
寄る辺のない者に一晩の宿を貸し与えてくれる場所など、もう他にはない。
…いや、一ヶ所だけあるにはある…教会だ。
しかしその者は教会へ足を踏み入れるのにはためらいがあった。
…なぜなら、その者は暗殺者だからだ。
先の刺客を退けられたのも、暗殺者としての修練があったからだ。
闇を生業とする暗殺者の自分が、教会の助けを受けられる訳がない…そう考えていたからだ。
だから教会の前に来てみたものの入るに入れず、その場に立ち尽くすだけであった。
冷たい雨を限界まで吸い込んだマントは、その者の体力と熱をどんどん奪っていく。
怪我による消耗と相まって、ついに限界が来てしまった。
意識を失いかけたその時、天の助けが舞い降りた。

「…ああっ、しっかりなさって!」

ちょうど教会から出てきた修道女がその者に気づき、崩れ落ちるその身体を抱きとめた。
もうすっかり冷たくなっている身体にびっくりする修道女。
急いで中へ運び込むため、とりあえず水を吸って重くなったマントを剥ぎ取った。

「…あ…」

現れた姿に思わず目を見開く修道女。
中から出てきたのは、長く綺麗な金髪の女性だったからだ。
今まで行き倒れになったのは全て男性で、女性を収容する事などなかったのだ。
そして驚いたのはそれだけではなかった。
身体のあちこちに傷を負っているのもそうだが。
何より女性の頭に猫のような耳が。そしてお尻にも尻尾がついていたからだった。


ミッドガルド大陸には「猫人族」と言う希少な種族が存在する。
人語を解しそれなりに人間とも友好的なので、両者の間で子を為す事もある。
猫人族とのハーフは、見た目は人間そのものだが、この者のように猫耳と尻尾が生えてくる。
さらに血の作用なのか、ハーフには容姿端麗な者が多い。
それ故に一部愛好家(俗に言う猫耳マニア)や風俗店などが、競って雇い入れたり囲い込んだりもする。
また闇で高値で取引される事もあり、一攫千金を狙って捕らえようとする者も存在する。
この猫人族との友好関係を破壊しかねない事態に、時の国王トリスタン三世は保護に乗り出しているが、
法の間をかいくぐる闇取引を規制するのは難しく、目立った効果は上がっていない…。


これは、その猫人族のハーフの女暗殺者と修道女のお話。
315名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:12 ID:FcpaYyGU
(2)

その女暗殺者…名をヒュッケと言う…は、悪夢にうなされていた。
幼い頃からその容貌ゆえ奇異の目で見られ続けた。
また愛玩や奴隷として連れ去ろうとする者もいた。
まだヒュッケが戦えない頃は両親が守ってくれたが、
母は異種の子を宿した事で身体を弱くして、ヒュッケが幼い頃に病死。
父もヒュッケを守るために刺客と戦い続け、最後には殺されてしまった。
だからヒュッケが暗殺者となったのも、身を守るために父から手ほどきを受けていたため。
非力なヒュッケが敵を倒すには、不意をついて一撃で葬るか、
相手の攻撃を避け続けながら、倒れるまで何度も攻撃するしかない。
幸い血の力か身のこなしは猫のように素早く、また身を隠し不意をつく戦い方は暗殺者の得意とするもの。
それがこれまで何度も彼女を助けてきた。
彼女の腕がひそやかに冒険者達に伝わると、彼女を狙おうとする者の数は減ったが、
それでも粘着するように付けねらう者も存在した。
…先の刺客を放ったのは、彼女にふられた貴族だった。
彼はプライドが高くサディストの素質を持っていたので、ふられた事にひどく自尊心を傷つけられた。
だから何としても彼女を屈服させ、性奴隷として手元に置くとのだと、執拗に刺客を放っているのだ。
これまで何とか刺客を撃退してきたヒュッケだったが、いつか力及ばず捕まえられるかもしれない。
そうなった自分を想像すると震えが止まらなくなる。
…そんな夢を、ヒュッケは見ていた。
そして夢は己が犯されるところに至り…恐怖で飛び起きた。

「はぁ…はぁ…ごほっ…」

がたがたと震える身体を抱きしめながら、荒れた呼吸をゆっくりと静めるヒュッケ。
少しして夢の余韻が覚めると、ようやく自分の状況に頭が回り始めた。
身体のあちこちには包帯が巻かれている…誰かが手当てしてくれたらしい。
身体はずしりと重く気だるい。頭もぼんやりとしている。咳も出る。
そして燃えるように熱い…体調は最悪らしい。
それから、ゆっくりと辺りを見回す…質素な部屋だった。
とちょうどその時、部屋に人が入ってきた。
ヒュッケを助けたあの修道女である。

「…あら、気づかれたのですね、よかった…」

修道女はほっとため息をつきながら、手にしていた桶を枕もとの台に置いた。

「丸二日意識が戻らないので、とても心配していたのですよ」

「…二日…」

ヒュッケはめまいに耐えながら必死に頭を回転させた。
二日も放った刺客が戻らないとあれば、次の刺客が動き出しているだろう。
このままここにいては、間違いなく迷惑をかけてしまう。
なのでヒュッケは出て行くべく身支度を整えようとした。

「あ、まだ寝ていないと駄目ですよ…」

しかし予想以上に消耗しているのか、修道女に軽くベッドに押し戻されてしまった。

「…私は、ここにいてはいけないんだ…離して欲しい」

すがるように修道女を見つめるヒュッケ。
しかし修道女は静かに首を振り、そのままヒュッケを強引に寝かしつけてしまった。

「…このわたくしでさえ跳ね除けられないその身体で、どこへ行こうと言うのです?
…大丈夫です。ここにいる限り、あなたを狙う者も手を出せないはずです」

「っ!?」

自分が狙われているなど一言も口にしていないのにそれを知っている修道女に、
ヒュッケは警戒して身構えた。

「…その傷の手当はわたくしがしたのですが…魔物にやられた傷ではなく、刃物による切り傷でした。
つまり、人に襲われたと考えるのが当然でしょう。
…それに失礼ながら、あなたのその姿を見れば、だいたいの察しがつきますので…」

「…そう…なればこそ、私を置いておく訳にもいかないはず。
後生だからこのまま行かせて欲しい…」

「…ここであなたを行かせてもし何かあれば…わたくしは一生後悔するでしょう」

「しかし…助けてもらった恩人に、これ以上迷惑をかけたくない…」

「大丈夫です。困っている人を助けるのがお勤めでもありますから、迷惑だなどと思いません。
それに繰り返しますが、ここにいる限りあなたを狙う者は手が出せませんよ」

「…なぜ?」

そこがいまいち理解できないヒュッケ。
厳重に警備がなされている場所ならともかく、ここなんて隙だらけで侵入し放題だ。
そう修道女に伝える。

「…そうですね。それはあなたの仰る通りです。
…それでも、ここにいる限り大丈夫な根拠がありますから。
もしあなたがここで襲われたなら…当教会は全力で犯人を捜すでしょう。
そして、ここは王国直轄の教会でもありますから、王国の方でも動いてくれます。
当然騎士団にも話が行くでしょうね…十字軍も動いてくれるはずです。
つまりここを襲う事は、この王国そのものを敵に回すようなものなのですよ」

物理的な警備はなくても、いろいろなコネの七光りに守られていると言う訳である。

「…一個人の事でそこまでしてくれるものなのか?」

もし本当にそうなら、これまで自分がここまで生きるのに苦労する事もなかったはず。
とっくの昔にどこかへ助けを求めて駆け込んでいただろう。
だからどうしても納得がいかない様子のヒュッケ。

「…もしそれを看過した、あるいは犯人を捕まえられなかったとしたら。
…今後同じような事件が頻発するようになるでしょう。
だからこそ、王国側は治安の維持のためにも、全力で動く事になります。
…あなたがどうしても不安と言うのであれば、地下室にお連れしてもいいですが…
あそこは病気の療養には向いてないと思いますよ」

「…私は、いてもいいのか? 暗殺者の私の存在など、教会では好まれないはず」

理由は納得はしたが、まだその点で気が引けるヒュッケ。

「…職が暗殺者だからと言って、皆が悪事に手を染めている訳ではないはずです。
あなたは生きるために暗殺者になったのでしょう?
身を守るための殺生は、神も禁じてはおりません。
…それに、あなたは違いますが、道を踏み外した者を正道に導くのもまた聖職者の使命です。
…納得していただけました?」

「…すまない…しばらく世話になる」

どこまでも穏やかに優しく諭す修道女に、ヒュッケもようやく警戒を解いた。
修道女も嬉しそうに頷いて、ヒュッケの額に濡れたタオルを置いた。

「…そう言えば、まだお互い名乗ってもいませんでしたね。
わたくしはセシルと申します」

「…私はヒュッケ」

しばらく目を閉じても眠気が来なかったヒュッケは、ふと気づいた疑問を尋ねてみた。

「…この怪我、ヒールで治せばいいのではないのか?」

「まあ、そんな事をしたら今のあなたでは、かえって悪化してしまいます」

セシルは簡単にヒールの概念についてヒュッケに説明した。
ヒールは怪我を治すために生命エネルギーを注ぎ込む魔法である。
しかし対象が極度に弱っていたり病気を発症していたりすると、それはかえって逆効果になる。
弱っている時は、急激なエネルギーの増加に身体がついていけない。
病気の時は、その病気の素にもエネルギーが届いてしまう。
風邪でダウンしている人にヒールして、肺炎にまで悪化させてしまう者もいたため、
ヒールを使う者にはその辺りの知識を修める義務もあったりするのだ。

「…その風邪が治れば、怪我はヒールで何とかできますから、今はゆっくり休む事です」

とても優しく自分を見つめるセシルに、ヒュッケは何だかほっとした気分になった。
その眼差しがとても心地よく、すうっと眠気がやってきた。

「…寝る…おやすみ…」

…誰かにおやすみを言ったのは久しぶりなのに、自然とその言葉が出てきた事に驚きながら、
ヒュッケは眠りに落ちていった。
316名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:13 ID:FcpaYyGU
(3)

セシルの献身的な看病のおかげで、ヒュッケはどんどん快方へ向かっていった。
そしてその間、一度も刺客に襲われる事もなかった。
確かにセシルの言う事は正しいのだと、身をもって知ったヒュッケであった。

看病の間、セシルは旅の話を聞きたがった。
さすがに刺客の事は話す気はないが、それ以外の事なら話してもいいかと、
他の街の事などを話した。
するとセシルはとても楽しそうに耳を傾けるので、ヒュッケの方も何だか楽しくて話が弾んだ。

そうして風邪の方も完治し、怪我もヒールで癒えた。
そろそろここを辞す時が来たと、その日の朝ヒュッケは身支度を整え始めた。
ボロボロだったマントもセシルが繕ってくれて、一応着られたものになっている。

「…ヒュッケさん、おはようございます…あら?」

部屋に朝食を持ってきたセシルは、身支度を整えているヒュッケを見て驚いた。

「…おはようセシル。おかげですっかり元気になった。
ちょうど今、世話になったお礼を言いに行くところだった」

「そうですか…それは何よりです。とりあえず朝ご飯を食べてくださいね」

「ああ、頂くよ」

「…これからどうなさるおつもりですか? どこか行く当てでも?」

「…当てなどない。あちこちを放浪しながら、その日その日を生きていくだけだ」

「そうですか…」

そう呟いたきり、何かを考え込むように黙り込んでしまうセシル。
ヒュッケはその様子を不思議に思いながら、食事を黙々と口に運んでいく。
これでここの食事も最後かと、しみじみと懐かしむヒュッケ。
病人だった事もあり味気ない食事ばかりであったが、わざわざセシル自身が用意してくれたと言う食事は、
宿で出される食事にはないあたたかなぬくもりがあった。
それは、久しくヒュッケに縁のないものだった。

「…ごちそうさま」

だからつい名残惜しい気持ちが出てしまったのか、幾分沈んだ声になってしまった。
セシルはまだ考え事の途中らしいので、ヒュッケは身支度の続きに取り掛かった。
ただ支度と言っても元々所持品は少なく、せいぜい旅装束に着替えて装備を整える程度。
すぐに支度は終った。
セシルはなお何かを考えているようだったが、声をかけずに出て行く訳にはいかず、
ヒュッケはセシルの肩に手を置いて声をかけた。

「セシル…今まで本当に世話になった。
できればこの恩に報いたいのだが…私に何かできる事はあるだろうか?」

と、そこでようやくセシルが顔を上げた。

「…それでしたら、一つお願いがあるのですが…聞いてもらえますか?」

「ああ、私にできる事ならば何でも言って欲しい」

その言葉通り、自分にできる事ならどんな事でも引き受けようと思っているヒュッケ。
しかし次のセシルの言葉は、ヒュッケの予想にない言葉だった。

「では…わたくしを連れて行ってもらえませんか?」

「…い、いや…それはまずい」

セシルも自分が狙われている事は知っている。
だからそんな自分に着いてくれば、巻き添えをくらうのは目に見えているはずなのに…。
と戸惑うヒュッケに構わず、セシルは言葉を続けた。

「…お恥ずかしい話なのですが…実はわたくし、プロンテラの外に出た事がないのです。
お勤め柄いろいろな方から相談を受け、助言させていただいていますが、
世間を知らないわたくしの言葉など、実感の伴わない薄い言葉でしかないと思うのです。
書物などで仕入れる知識には限界がありますから…。
ですから、一度世間を旅して見聞を広めたいのです」

「…それならば、教会に頼んで人をつけてもらえばいい。
何も私でなくても構わないはず」

「…それはそうですが…わたくしは、他ならぬあなたと旅がしたいと思ったのです。
あなたが狙われる身である事は承知しております。
ですが、わたくしこれでもプリーストの資格を持っていますので、きっとお役に立てるはずです」

「……」

恩人の頼みだから引き受けたい、恩返ししたいとは思っているヒュッケ。
しかし恩人を巻き込みたくない気持ちもまた強い。
それに…旅慣れぬセシルの存在は、ヒュッケにとって足手まといだ。
自分ひとりなら切り抜けられそう局面も、セシルがいては逃げるのもままならない。

「あまりわたくしこう言うのを好まないのですが…プリーストの権威と言うものも、
あなたのお役に立てるのではないでしょうか。
わたくしがそばにいれば、あからさまに変な目であなたを見る人も少なくなると思います」

「むう…」

それについては少し頷けるものがあったヒュッケ。
プリーストは一般の人からは尊敬の目で見られる存在である。
そのプリーストが着いていく事を認めた存在だと、世間の人は自分を認識してくれるのだ。
刺客にその理屈が通るとは思わないが、もしそれで一般の人々からの奇異の視線が弱まるなら、
セシルを連れて行く理由としては十分な気もした。

「…私の旅に道などない。次の日の無事も保障できないような旅だ。
それでもあなたは着いてくると言うのか?」

「はい。もしわたくしの存在が足手まといと感じたら、切り捨ててくださっても結構です。
どうかわたくしを外の世界に導いていただけませんか?」

「…分かった。それがあなたの望みなら引き受ける」

「ああっ、ありがとうございます…それでは支度をしてきますね。
…置いていかないでくださいね?」

「…大丈夫。そんな不義理な事はしないから」

まるで子供のように目を輝かせて喜ぶセシルの姿に、ヒュッケは苦笑しながら頷いた。


少しして、支度を終えたセシルがヒュッケのところにやってきた。

「…何だ、その荷物の量は?」

ヒュッケは頭を抱えた。セシルは荷物のいっぱい入った鞄を手にしていたのだ。

「お薬とか着替えとか、他いろいろ必要と思うものを用意していましたら、
いつの間にかこんなになってしまいまして…」

「…せめて半分くらいまで減らさないと旅の邪魔になる」

遠くまで歩く事になるので、荷物が重ければそれだけ疲れる原因にもなるのだ。
ヒュッケはセシルの許しを得てから、鞄の中身を漁り始めた。

「…傷薬は私が持っているから、あなたは持たなくていい。
着替えは一着あればいい…」

と、次々と中身を取り出していくヒュッケ。

「…それだと街に着くまでに服がもたないと思うのですが。
それに衛生的にも問題があると思います」

「…そんな事を気にしていては、旅などできない。
誰も冒険者に清潔さを期待してないから、同じ服を何日も着ていても文句は言われない。
汚れが目に余るくらいになってから着替える」

「そ、そうなのですか…」

自覚はしていたが改めて世間知らずなのを実感して恥じ入るセシル。

「…その…下着も、一着だけなのですか?」

「…下着はかさばらないから、数枚持っていってもいい。
私は慣れているからまだ我慢できるけど、汚れた下着を着続けるのはあなたには苦痛だろう。
…よし、こんなものでいい」

そうして膨れ上がっていた袋も、ある程度すっきりしたものになった。

「では行こうか」

「…あの…」

ようやく準備も整ったので、マントを羽織るヒュッケ。
しかし今度はセシルが待ったをかけた。

「マントを羽織るなとは申しませんが、せめてそのフードは取りませんか?
せっかく綺麗なお顔をしていらっしゃるのですから」

「…この耳を晒せと?」

「…わたくしの考えとしましては、そうすべきと思います。
ですが、今まであなたの苦労を考えると、それを求めるのも酷でしょう。
なので…これをかぶってみてはどうですか?」

そう言ってセシルが差し出したのは笠だった。

「これなら耳は隠せますし、日よけとしても十分でしょう」

「…私は狙われているから、できれば露出は避けたい」

「…あなた狙う人達は、たとえフード隠していてもやってくるのでしょう?
でしたら、そちらについてはこの際割り切ってしまって。
一般の方々の視点を気にするべきだと思います。
フードまでかぶってる姿は、それだけで目立っていると思いますし。
ましてプリーストのわたくしがそばにいてそれでは、余計に目立つ気がします。
…そう考えるのは、わたくしが世間知らずだからなのでしょうか?」

「…いや、あなたの言う通りだ…分かった。これをかぶってみよう」

「…まあ、お似合いですわ」

「そ、そうか?」

邪な心のないセシルの褒め言葉に、つい照れてしまうヒュッケ。
男性からの褒め言葉は下心丸出し、女性はほとんど自分を褒めないから、それが新鮮だったのだ。
しかし笠をかぶる事は了承したものの、いざ出発する段になるとやはり不安になるヒュッケ。
今は背中にあるフードは、外界と自分の間に立てた壁のようなものだったから。
それがなくなり、自分を直視されるのが怖いのである。

「…大丈夫です。わたくしがついてますから」

そんなヒュッケの怯えも、セシルがそっとそばに寄り添うと、不思議なくらいすうっと引いていったのだった。
317名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:14 ID:FcpaYyGU
(4)

…ヒュッケの心配は杞憂だった。
プロンテラを抜ける間だけとはいえ、セシルが横にいるだけで道行く人が彼女を特別視する事はなかった。
それに耳は笠で、尻尾はマントで隠れているので、ぱっと見は普通の冒険者にしか見えないのだ。
ただ、ヒュッケの美貌に惹かれた男性からの視線が強くなってしまったが。
それでも珍しいものを見る目で見られる方がヒュッケには苦痛だったので、
その程度の視線は気にならなかったようだ。

旅はおおむね順調だった。
ヒュッケは旅慣れぬセシルを気遣って、まずは近場の街から順番に巡っていった。
ゲフェン、イズルード、アルベルタ、フェイヨン…。
街を見学したりその近くで狩りをして収入を得たりしながら、数日ごとに移動していった。
時には街に辿り着く前に夜が来て、野宿をする事もあった。


「…今日はここで休むとしよう」

「…すいません…わたくしの歩みが遅くて、街まで辿り着けなかったのですね…」

予定では夜までには辿り着けると聞いていたセシル。
しかし歩き通しで足が棒のようになり、休憩を取る回数が多くなり、結果辿り着けなかった。

「…気にする事はない。誰だって慣れないうちはペースが掴めないものだ。
私も昔はそうだった…さあ、私が寝ずの番をしているから、セシルは休むといい」

「…はい」

疲れているセシルは、寝袋に入るとすぐに深い眠りに落ちた。
眠っているセシルを眺めるのは、実はヒュッケの楽しみの一つでもあった。
セシルはとても穏やかな表情で眠る。
自分を信頼して安心しきっているその表情が、ずっと孤独だったヒュッケには心地よく、
その信頼に応えようとさらなる活力を与えてくれるのだ。
そうしてヒュッケは日が昇るまで、辺りに気を配りながら見張りを続けた。
セシルが目を覚ましたら、交代で短い時間眠りにつくのである。


ようやくセシルが旅慣れてきた頃に、ヒュッケは次の目的地にモロクを選んだ。
砂漠を越える旅は中々厳しいものだから。
暑さはもちろんだが、何より砂に足を取られて、どうしても歩みが遅くなる。
そして昼間の暑さと対照的に、夜はぐっと冷える。
オアシスで夜を迎えたふたりは、そこで野宿をする事にした。


「…眠れないのか?」

今日も寝ずの番を引き受けたヒュッケは、珍しくすぐに眠らないでいるセシルに尋ねた。

「…少し寒くて…疲れてるはずなのに目が冴えてくるのです…」

「そう…」

目立つので火を起こせないため、重ね着をする事で寒さに対応してきたものの、
砂漠の寒さはそれだけでは対処しきれなかったようだ。
…そこでヒュッケは、セシルを自分のそばに来させ、マントでくるむように抱き寄せた。

「…まだ寒い?」

「…いえ…ヒュッケさん、あたたかいですね…」

「そうだろう…私も昔、父によくこうしてもらったものだ…」

「…ヒュッケさん…」

寂しそうに遠くを見つめるヒュッケに、思わず胸が締め付けられたセシル。
両親と死に別れ、以来たったひとりで生きてきたその苦労がいかほどのものなのか、
セシルには想像もつかなかった。
荒んだ生活は心から潤いを奪う。
にもかかわらず、ヒュッケの心は他人への優しさを失っていなかった。
旅慣れない自分をとても気遣い、包み込むように守ってくれた。
もし普通の生活を送っていたなら、彼女の人生はもっと幸せなものだっただろうに。
でも周囲の環境は彼女にそれを許さず…結果他人を信じられなくなり、
己の力だけで生きていく…それが彼女の生き方となってしまった。
それは、一見すると強く見えるが…そんな強さは脆い。ふとした弾みで一気に崩れてしまう。
だから彼女が強気の言動をするのも、それは心の弱さを相手に悟られないためのものだ。
周り全てを敵と見て、怯えながら生きている彼女が不憫でならない。
…何とか彼女を幸せにしてあげたい…と、セシルはこの時強く意識した。


モロクへとやってきたふたりは、砂漠越えの疲れを癒やすために宿を取った。
そしてここ数日の汚れを落とすべくお風呂に入る事になった。
砂漠での水はとても貴重なものだが、この街は豊富に水があるのでそれも可能なのである。

「ヒュッケさん、お背中流しますね」

ヒュッケは別々に入る事を望んだのだが、セシルがどうしても首を縦に振らないので、
やむなく一緒に入る事に。
セシルに恩を感じているヒュッケは、あまり彼女に強く「ノー」と言えないのである。
セシルはヒュッケの身体に優しくタオルを走らせる。
その感触が心地よく、ヒュッケもしばらくされるがままになっていた。
程なく洗い終わって泡を流された時、ヒュッケはため息混じりにぽつりと呟いた。

「…私の身体、傷だらけだろう? 腕もこんなに固くなってしまった…。
あなたのその綺麗な…白くきめ細やかな肌が羨ましいものだ…」

「……」

その言葉を聞き、セシルは自分の短慮を深く恥じた。
ヒュッケが一緒にお風呂に入るのを嫌がったのはこのためだったのだ。
自分はただ、疲れているであろうヒュッケを優しく労わってあげたかっただけなのに、
彼女の心の傷をえぐる事になってしまったのだ。

「…ヒュッケさん…あなたの身体はとても綺麗ですよ。
…わたくしには、まぶしいくらいに輝いて見えます」

「…お世辞でも、そう言ってくれてありがとう…」

「いえ、お世辞ではありません。
…傷は確かに残ってしまっていますけど、それはあなたが一生懸命生きてきた証…。
もしそれを指さして笑う者がいるなら、その者はあなたにとって取るに足らない者です。
それに…この傷の中には、わたくしを守ってできた傷もあるでしょう。
…わたくしは、わたくしを守ってくれるこの優しい腕が、好きです…」

そう言ってヒュッケの腕を手に取ったセシルは、慈しむように頬ずりをした。
…その言葉と行為は、ヒュッケの心に深く深く染み入った。
その言葉が、その気持ちがあれば…自分はセシルのためになら、たとえ地獄の業火の中へも飛び込めるだろう…そう思えたのだった。
318名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:16 ID:FcpaYyGU
(5)

モロクでの滞在も最後の予定である日の朝。
ふたりは次の目的地をどうするかを話し合っていた。

「これで近場の街は全て回った。
後はかなり険しい峠を越えた先にある運河の都市アルデバラン。
そこから行ける雪の街ルティエ。
ただこの二つを訪れるなら、まず一度プロンテラまで戻らないといけない。
他には、アルベルタから向こうの大陸への船が出ているけど…」

「…さすがに向こうの大陸まで行く余裕はないですね。
雪の街とはまた幻想的でいいですね。そこへ行ってみたいです」

「分かった。それではプロンテラに帰ろう。
…また砂漠越えになるから、ちゃんと準備しておかないと…」

「そうですね…あら、ジェムの残りが少し心もとないですね…。
近くの露店で買い足してくる事にします。ヒュッケさんは食料の方をお願いできますか?」

「分かった」

ふたりはそこで別れて買い物に出かけた。


少しして保存食などを仕入れたヒュッケが宿に戻ってきた。

「…おや、私の方が早かったのか…」

ジェムを露店で買うだけなので、すぐに済むだろうと思っていたヒュッケ。
まあ露店が品切れで他を探しているのかもしれないし、のんびり戻ってくるのを待つ事にした。
…しかし一時間ほど経過しても…まだセシルは戻ってこない。

「…遅すぎる…いったいどこまで買いに行ったんだ?」

段々不安になってきたヒュッケ。
道に迷うような方向音痴ではないし、もし迷っても誰かに尋ねれば親切に案内してくれるだろう。
もし急に教会から使いが来て、戻らなくなったとしても、
一言も伝言を残さず去るような彼女ではない。
…他に遅くなる理由が思いつかず、最悪の可能性を考え始めた頃に、
宿の店員が手紙を届けに来た。
それを開封したヒュッケは愕然とした。

…中には地図の書かれた手紙が一枚入っていた…。


「お前の相棒は預かった。本日日が暮れる時分、上記の場所にて待つ」


少し時を遡る…セシルはジェムを求めて広場の露店を捜し歩いていた。
売っている露店はすぐに見つかり、つつがなく買い物も済ませたセシル。
その帰り道…人の良さそうな中年の男性がセシルに声をかけた。

「少しお尋ねしますが、あなたはセシルと言うお名前ではありませんか?」

「はい、そうですけど」

「ああ、やっと見つけました。
実はヒュッケと言う女性が、魔物に襲われていた私を庇って怪我をしたのです」

「何ですって!?」

街中でも稀に魔物が発生するのは知っていたセシル。だからその言葉をあっさり信じた。

「それであなたに助けを求めています。すぐに来ていただきたいのですが」

「分かりました。案内してください」

そうしてセシルは人気のない街外れへ連れてこられた。

「…ヒュッケさんはどこに…っ!?」

いきなり当身をくらったセシルは、あっけなく気絶してしまったのだ。

「…こんな簡単に捕らえられるとは拍子抜けだな。まあ、手間が省けていいが…」

人の良さそうな男を演じていた刺客は、本性である下卑た笑みを浮かべながらセシルを抱きかかえ、
見つからないように街の外へと歩いていったのだった。
319名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:17 ID:FcpaYyGU
(6)

…まもなく日が暮れる。
ヒュッケは憔悴しながら指定された場所へと向かった。

…ずっとずっと、ヒュッケは自分を責め続けていた。
すぐそこだからと安心して別行動を取った自分の浅はかさを、言葉の続く限り罵ったのだ。
もし彼女に何かあれば…もう生きていけない。
助けてもらった恩もあるが、何より彼女には久しく味わう事のできなかった安らぎを、
ぬくもりを貰った。
自分を心から信頼してその身を預けてくれた…。
その眼差しがどれだけ荒んでいた自分の心を優しく包み込んでくれた事か。
だからそんな彼女が…大切な彼女が汚されたら…おめおめと生きていられない。
彼女を助けるためなら、相手の要求は何でも聞く…たとえそれが己の身の破滅としても…。
そんな悲壮の決意を胸に、ヒュッケは歩き続けた。
…そうして辿り着いた場所は、ピラミッドの近く。
少し離れたところに入る事のできるピラミッドがあるが、この付近に人気は皆無である。

…そこにセシルはいた…後ろ手に縛られ、猿轡をかまされながら、ふたりの刺客と共に…。

「約束通り来た。その人を放せ!」

「あんたが大人しく我々の言う事を聞くならば、解放してもいい」

「元よりそのつもりだ。だからその人には何もしないでくれ!」

「んーっ! んんーっ!?」

セシルは懸命に首を振り、言う事を聞いては駄目だと訴えかけた。

「お前達の目的は私を捕まえる事だろう? …この通り素直に降参する。
だから…その人を自由にしてやってくれ」

ヒュッケは武器を捨て、両手を上げ降参の意を示して刺客達に哀願した。
それを聞き刺客の片方…リーダー格らしき刺客は、何か面白い事を考えたのか下卑た笑みを浮かべた。

「あんたは凄腕の暗殺者だ。大人しく降参すると言うのは見せかけかもしれん」

「な…そんな事はない!」

「どうだかな…我々も暗殺者だからな。武器を隠し持つくらいの知恵は持っている。
捕まえようと近づいたところをやられるのは勘弁だからな」

「ならばどうすればいいのだ!」

「…そこで素っ裸になれ…そうだな、色っぽくストリップでもやりながら脱げ」

「なっ!?」

刺客の言葉に絶句するヒュッケ。
…やはり男は、自分を淫欲の目でしか見ないのか…。
と、そんな諦めにも似た思いがヒュッケを支配する。

(…私は…何のために生まれてきたのだろう…)

これまで欲のはけ口として見続けられ、実際そうしようと襲い来る刺客と戦い続け。
それが何よりも大切な人を危険な目に遭わせて。
…もうヒュッケは全てが嫌になってしまった。
もうどうでもいい。自分が自分であるのも嫌だ。
ただの肉の塊になれば…何も悩まずに済む。

「分かった…」

ヒュッケは頷いて己のまとっているものに手をかけた。


セシルは必死になって猿轡を噛み切ろうとしていた。
ヒュッケの瞳がどんどん暗く濁ったものになっていくのが、セシルには耐えられなかった。
何としても彼女に言葉を届けなければならない。
自ら闇に堕ちていく彼女を救えるのは自分しかいないのだ。

(神よ、今こそご加護を…っ!!)

その祈りが通じて奇跡が起きたのか。
渾身の力で猿轡を噛み切ったセシルは、ヒュッケに向かって叫んだ。

「駄目、ヒュッケさん! わたくしはどうなってもいいのです。
わたくしに構わず、あなたは逃げて!」

セシルの叫びにヒュッケの手が止まる。

「…何…猿轡を噛み切っただと?」

「おい、余計な事を喋るんじゃない。黙っていろ」

「セシル…私は何のために生まれてきたのだろうな…男の欲のはけ口としてだろうか。
…私はもう疲れたよ…あなたさえ無事なら、もうどうなってもいい…」

喉もとに突きつけられた短剣に構わず、セシルは言葉を続けた。

「ヒュッケさん、あなたはご両親が愛し合い、望まれてこの世に生を受けたのです!
生まれは選べるものではないですが、それを恨むのはご両親を恨むのと同じです。
あなたはご両親の事を愛していたはず。
ならばどれだけ苦難が続こうとも、あなたはあなたとして、誇りを持って生きないといけません!
だからそのような事をしてはいけません! 生きる事に絶望しないで!」

「うるせえ!」

ざくっ!!

「ああああっっ!?」

セシルの言葉に切れたリーダーが、セシルの腿に短剣を突き立てた。
剣が抜かれると血が勢いよく噴き出し、セシルのソックスを真っ赤に染めていく…。

「セ…セシルーッ!!」

「…動くんじゃねえ! 近づいたら今度こそこいつを殺すぞ。
さあ、こいつを助けたければさっさと脱げ。早くしないと出血多量で死ぬぞ!」

「くっ…分かった…」

ヒュッケは笠を取り、マントを脱ぎ捨てる…ハーフの証である耳と尻尾が姿を現した。

「くぅ…駄目…駄目です…ヒュッケーッ!」

セシルの悲痛な叫びも、ヒュッケの手を止める事は出来なかった。

「兄貴…やべえよ。こいつ教会所属のプリーストだぜ。
こいつに手を出した俺達は、一生お尋ね者だ…」

「ふっ、あいつさえ引き渡せば当面遊んで暮らせる金が手に入る。
その金を持って国外にとんずらすればいい」

そんな刺客達の会話の間にも、ヒュッケは衣服を脱ぎ捨てていく…。
すっかり暗くなったその場で、ヒュッケの白い肌だけが一際輝いていた。

「ヒュッケ…ヒュッケ…駄目ぇーっ!」

下着に手をかけるヒュッケに、セシルは最後の絶叫を上げ…ついに気絶してしまった。


…そのセシルの魂の叫びを合図に…新たなる闖入者がその場に姿を現した。


セシルを押さえている刺客の背後にいきなり現れたその男は、寸分も違えず刺客の心臓を刺した。
そしてヒュッケの裸体に気を奪われ、対応が遅れたリーダーの方の刺客の喉をも切り裂いた。

「がはぁっ!?」

もんどりうって倒れた刺客はしばらく痙攣していたものの、すぐに動かなくなった。

「…誇りを捨て闇に堕ちた同業よ…地獄で悔やむがいい」

「…だ…誰?」

息絶えた刺客を見下ろしてそう吐き捨てたその男に、ヒュッケは呆然としながら声をかけた。

「…話は後だ。まずは服をまとうがいい。そしてこの者を何とかするのが先だろう」

そう言って男はヒュッケに背を向け、気を失って倒れているセシルに応急手当を始めた。
ヒュッケも急いで服をまとい、セシルのそばにかけよる。

「…宿はどこだ?」

セシルを抱き上げた男がヒュッケに尋ねる。

「…ついてきて」

今にもくじけそうになる心を何とか叱咤して、ヒュッケは宿を目指して走った…。
320名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:18 ID:FcpaYyGU
(7)

セシルの手当てを宿に居合わせたプリースト任せたヒュッケは、
謎の男と共に廊下で手当てが終わるのを待っていた。

「…あなたは何者? なぜ私達を助けた?」

「…私の名はカイ…誇り高き暗殺者が集うギルドの一員だ。
君をギルドに迎えるべくやってきた」

「…私を?」

「そうだ…君の噂は耳にしている。女ながら卓越した技術を持っているとな。
…そして、君を仲間に迎えたいと言う同胞がギルドにいてな、君を探していたのだ」

「……」

カイの言葉に、ヒュッケは疑うような視線を向けた。
助けてもらった恩はあるが、さすがに男の言葉をすんなり信じる事はできなかったのだ。
そんな敵意を含んだ視線を向けられても、カイはとくに気に留めず言葉を続けた。

「…君の事情については知っている。
男の私の言葉では、君も素直に聞く事はできないだろう。
そして今の君に冷静な判断が下せるとも思えない…故に今は引き下がろう。
明日の深夜、君を迎えたいと言う同胞を連れてくる…では失礼」

カイはヒュッケの返事を待たず、風のように去っていった。
確かにカイの言う通り、セシルの事が気になって心ここに在らずなヒュッケ。
自分の事を考える余裕などなかった。
およそ一時間ほどして…中からプリーストが出てきた。

「セシルは…セシルは…」

「落ち着いてください…傷はヒールで塞がりました。
かなり血が流れたようので衰弱していますが、命には別状ありません…ただ…」

そこでそのプリーストは表情を曇らせた。

「…かなり深くまで刺されていたので、恐らく後遺症が残ってしまうでしょう。
日常生活を普通に送る程度なら問題ないですが、あの足で魔物と渡り合うのは…」

「…そうか…すまない。遅くに世話になった」

「いえいえ、これもお勤めですから。
さあ、あなたに会いたがってましたよ、行ってあげてください」

プリーストは軽く会釈をして去っていった。
ヒュッケが部屋に入ると、中ではセシルがベッドの上で身体を起こしていた。
入ってきたヒュッケを見て立ち上がろうとしたので、ヒュッケは慌ててそばに寄った。

「…すまないセシル…私のせいで…」

「…ああ、ヒュッケ…無事でよかった…」

微笑みながらヒュッケを抱きしめるセシル。

「…なぜ…なぜ笑えるのだ。あなたは私のせいで大怪我をしたのだぞ。
恨み言の一つでもぶつけるべきだろうに…」

「…あなたのせいではありません。わたくしが甘かったのです…」

「それは違う! 私とかかわらなければ、こんな事にはならなかった。
だから私の…私のせいなのだ…うっ、うぅ…なぜ責めてくれないのだ。
はっきりと言葉で罵ってくれればまだ気が楽なのに。
あなたのその優しさが、私には辛い…」

「…ヒュッケ…」

堪えていたものが決壊したのか、ヒュッケはしゃくりあげるように泣き出してしまった。
そんなヒュッケの背中を、セシルは慈しむようにさすった。

「…責めろと言われましても、わたくしの心には、少しもあなたを責めようと言う気持ちが沸かないのです。
あなたが無事でよかった…本当にそれで胸がいっぱいなのです」

「…そう思えるあなたの心が、私には理解できない…あなたが神に仕える者だからなのか?
他人のために身を投げ出すのが教義だからなのか?
…だったら、そんな自己犠牲の教義など、私には苦痛なだけだ…」

「…半分仰る通りで、半分違いますね。
…確かにわたくしは、ずっと神に仕えて生きてきました。
だから今あなたが言ったような生き方が、わたくしに染み付いているところはあります。
ですが…情けない事ですが、わたくしはまだまだ未熟者です。
あなた以外の人に巻き込まれ怪我をしたなら、きっとその人を恨んでしまうでしょう。
…あなただから、わたくしはこの身を捧げられるのですよ」

「…セシル…」

「…あなたにも、この気持ちは理解できるはずです。
旅慣れないわたくしに、あんなにも優しくしてくれたではないですか。
魔物に襲われてどれだけ自分が傷いても、わたくしを守るためにそれを厭わなかったではないですか。
わたくしは、そんなあなたの優しさに惹かれたのです。
…人は、好きな人のためになら、何だってできるのですよ…」

「…うぁ…あぁ…私は…私は…」

セシルの言葉に胸がいっぱいになってしまい、また泣きじゃくるヒュッケ。
これほどまでに自分を思ってくれる…好きとまで言ってくれたのだ。
ヒュッケはその言葉にようやく救われた気がした。
そのままセシルに抱かれながら泣きはらし、ヒュッケはようやく落ち着いた。

「…いろいろあってセシルも疲れているだろう。今日はもう休もう」

「そうですね…疲れました」

ふたりとも肉体的にも精神的にもクタクタだった。
ほっとして緊張の糸が切れたため、眠気が襲ってきたのだ。

「…じゃあ寝ようか…」

ヒュッケは何となく名残惜しい気持ちにとらわれながら、
自分のベッドへ行くためにセシルの抱擁を解こうと身体をよじる。
…しかしセシルは、キュッと抱いた腕を解こうとしなかった。

「…セシル?」

「…行かないで…そばにいて…」

触れ合っている身体から伝わってくる震えにヒュッケは気づいた。

「…分かった、そばにいるから…離れないから…」

聖職者としての包容力を見せられていたから気づかなかったが、セシルだって人の子。
あんな事があって心細い、怖いと思うのは当たり前だ。
その揺れる心が自分を求めている…ならば、その求めに応えたい。
こんな自分がその心を包み込めるなら…と。
321名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:20 ID:FcpaYyGU
(8)

(…うぅ、眠れない…)

その深夜…ヒュッケは眠れずに悶々としていた。
セシルの方はヒュッケに抱きつき、すやすやと眠っていてその寝顔はとても穏やかだ。
しかし…それがヒュッケを苦しめていた。
自分に密着するその身体から伝わってくるぬくもり。
ふわりと柔らかな感触…そしてなぜか懐かしいと感じる匂い。
それらに包まれて…疲れているはずなのに、脳が覚醒して全然眠れないのだ。

(…私はいったいどうしてしまったのだ…)

…先ほどのセシルとの会話で、ヒュッケはセシルへの思いを募らせてしまった。
今までにも好きと言う感情がなかった訳ではない。
自分を信頼してくれるセシルが好きだと言う気持ちはあった。
しかし、それは助けてもらった恩から来る感情と思っていた。
でも今は…セシルの心が欲しくて仕方がない。
それだけではなく…セシルの全てが欲しいと思ってしまう。
セシルの整った顔立ち…優しい言葉を紡いでくれるその唇の何と慎ましやかな事か。
その唇を奪ったら、きっと心がとろけるだろう…。
抱きしめたら折れてしまいそうなほど華奢な身体なのに、意外と存在感のある胸の感触。
そこに顔をうずめたら、どれだけ心地よいだろう…。
そんな風に、同性に欲情している自分に、ヒュッケは気づいてしまったのだ。
…そうした性欲はこれまで自分を苦しめてきたもの。忌み嫌っていたもののはずなのに。
まして相手は同性で、さらに聖職者…神に仕える汚れなき存在なのだ。
こうした俗世のドロドロした感情を抱くなど、彼女への冒涜でしかない。
手を伸ばせば届くところにあり、しかも相手は恐らくその手を受け入れてしまう。
だからこそ、この手を伸ばす訳にはいかないのだ…。

(これが神が私に与えた罰なのか…)

理性と欲望の狭間で悶えている今の状況は、まさに生き地獄だ…。
感情の乱れを何とか鎮めようと深呼吸しようものなら、セシルの匂いを目いっぱい吸い込む事になる。
しかも胸に顔をうずめるように眠っているセシルは、時折むずがるように身体を動かす。
…胸に、むずむずとした感覚が沸き起こり、物理的にも悶えてしまうヒュッケ。
こんな状況が続けば…そのうち、もっと困った現象が起きてしまうだろう。

(…助けてくれ…)
322名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:21 ID:FcpaYyGU
(9)

結局ヒュッケは一睡もできずに朝を迎えてしまった。
早寝早起きな教会の生活が染み付いているのか、セシルは部屋が明るくなってきた頃に自然と目を覚ました。

「…おはようございます」

ヒュッケの葛藤など知る由もないセシルは、いつものように穏やかに挨拶をした。

「…ああ…おはよう…」

すっかり疲れきった様子でヒュッケも挨拶を返す。
そこでセシルはヒュッケの目が真っ赤になっているのに気づいた。

「ヒュッケ…まさかずっと起きていたのですか? …自分を責めていたのですか?」

思い詰める性格のヒュッケなら、自分を安心させ眠らせた後にそうする事も十分ありえる。
どうすれば心から納得してくれるのだろうか…と、セシルは必死に考えた。
しかしかけるべき言葉が見つからない。
何を言っても言葉通りには受け取ってくれないのだから。
それでも、自分にできる事は素直に思いを伝えるしかない。
彼女が納得してくれるまで何度でも…。
セシルはすがるようにヒュッケに抱きつき、心のうちをぶつける事にした。

「…どうすれば、あなたは納得してくれるのですか?
まだ言葉が足りないのですか? どうすれば…この思いを分かってもらえるのですか?
あなたが罪悪感に苛んでいるのを見るのはとても辛いのです…」

「…いや、違うんだ…あなたの思いはよく分かってるんだ。
本当に心が救われる気がしたんだ…それは信じて欲しい」

「…では、あなたは何を悩んでいるのですか?
疲れているのに眠れないなど、よほど深い悩みを抱いているのでしょう。
それを話してください」

「そ、それは…」

それが言えるものならば苦労はしないし、眠れないほどに悶える事もなかったはず。
今ただでさえギュッと抱きつかれ、理性を総動員している状態。
こんな状態で一度堰を切ったら、もう歯止めはかからないだろう。
…そんな自分をもセシルは受け入れてしまいそうだから、ヒュッケは喋る事ができずにいた。
打ち明けようとしないヒュッケに業を煮やしたセシルは、やむを得ず少しばかり卑怯な手を使う事にした。

「…わたくしでは頼りになりませんか? あなたひとり救う事もできないのですか?
ああ…やはりわたくしは、プリースト失格なのですね…」

とても悲しそうな表情をして俯くセシルに、ヒュッケは大いにうろたえた。

「そ、そんな事はない。あなたは立派なプリーストだ。頼りにしている!」

「…では、何を悩んでいるのか、教えてくれますよね?」

「…うぅ…」

悲しそうな表情を一転させ、いつもの穏やかな表情で自分を見つめるセシルに、
ヒュッケは困り果ててしまった。
…喋らない限り、いつまでたっても納得してくれないだろう。
しかしそれを告げて…普通ではない感情を彼女に伝えて…嫌われるのが怖い。
彼女が好きだから、嫌われるのが耐えられないのだ。
言葉に窮しているヒュッケの姿に、セシルはさらに駄目を押した。

「…言い辛い事を無理に聞きだそうとしてすいません。
でも…好きな人の力になりたいと思うこの気持ちは、間違っているのでしょうか…。
ご迷惑なのでしょうか…」

また悲しそうな表情をするセシルに、ヒュッケはついに観念した。
昨日のように、もうどうにでもなれと、自棄になって口を開いた。

「…私は…あなたを愛してしまった。
あなたの全てが欲しいと思ってしまった…そんなあなたに抱きつかれて。
隣に眠っているあなたは、私を信頼しきって安らかに眠っていて。
もっと強く抱きしめたい。もっとあなたに触れたい…そんな気持ちと必死に戦って。
だから眠れなかったんだ…。
こんな普通じゃない感情、あなたにとっては迷惑なものだろうから。
あなたに知られて嫌われるのが怖かったから、言えなかった…言いたくなかった。
聖職者であるあなたを、そんなドロドロした気持ちで汚したくなかった…。
でも…もういい。私は狂っているようだ。
これ以上あなたに迷惑をかけないうちに、姿を消そうと思う…」

胸のうちを吐き出して多少気が楽になったヒュッケは、自虐するように笑みを浮かべた。
これでセシルに嫌われただろうと思ったヒュッケだったが、いつまでたってもセシルは自分を振り解こうとしない。
…それどころか、より強く抱きしめてくるではないか。

「…あなたの気持ち、とても嬉しいですよ」

さらにそんな言葉まで出てくる始末。

「なぜだ、なぜ拒まない…私に同情して受け入れようと言うのか?
…それでは私があまりにも惨めではないか…」

「…同情が全くないとは申しませんが、それは些細な事です。
確かにわたくしは聖職者ですが、その前にひとりの人間です。
好意を抱く人に求められて、嬉しいと思うのはおかしな事ですか?」

「…それはそうだが…しかし私も女だ。あなたは同性に求められたのだぞ?
心だけならともかく、身体まで欲しいと言われたのだぞ?
普通気持ち悪いと思うだろう」

「…確かに一般的な愛の形とは言えませんね。
ですがそう言う形がある事を、わたくしは否定しようとは思いません。
世の中人の数だけ愛の形があり、その中には同性同士の愛もあるのです。
それにあなたのご両親は、異なる種族でありながら愛し合ったのですよ。
それに比べれば、同性である事など些細な事と思いませんか?」

「…そんな理屈は聞きたくない。あなたの言葉は聖職者として万民に語っているものだ。
…私はただ、あなたの本心が聞きたいだけなのだ…」

「…わたくしはこの生き方しかできないので、理屈っぽく聞こえるのは勘弁してください。
これまでずっとそうしてきたのですから、今さら変える事などできません。
本当にわたくしはあなたの求めを嬉しいと思っていますし…その…そうされてもいいと思っています。
これは紛れもなくわたくしの本心ですのに…どうして信じてもらえないのですか。
聖職者としての本心は、また別にあります」

「…ならば、その聖職者としての本心は何なのだ?」

「…あなたは特殊な生まれのため、これまで苦労して生きてきました。
他人を信じず、己の力だけで生きていこうとするその姿が、わたくしには見ていられなかったのです。
…そしてわたくしは、あなたに『愛』を教えてあげたいと思いました。
誰かに愛される、または誰かを愛する事は、とても心を豊かにしてくれますから。
初めはそう考えてあなたと旅をしていましたが…あなたにとても優しくしていただいて。
あなたのぬくもりに包まれて、そして心に触れているうちに…そうした考えは関係なく、
あなたが好きだと思うようになりました。
だからこそ、あなたのためになら何でもできると思えるのです。
…これでもまだ不足なのですか?」

涙を流しながらのセシルの告白に、ヒュッケもまた涙が溢れてきた。
セシルの瞳はどこまでも真っ直ぐだったから。
その輝きは、それが彼女の本心であると十分信じるに足りるものだった。

「本当に…いいの?」

「…あなたの心がそれで満たされるなら、わたくしも幸せですよ。
…いえ、この言い方ではあなたは納得してくれませんね。
わたくしは、あなたに愛されたい…」

そう言って、セシルは静かに目を閉じた。
…もう、ふたりを阻むものはない。
随分と回り道をしたけれど、ようやく心は一つになれたのだ。
後はそれをより強いものにするだけ。
…すなわち、身体で繋がる事。

「「ん…」」

ふたりの唇がそっと触れ合う。
…初めてのキスは、せつない涙の味だった。
323名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:23 ID:FcpaYyGU
(10)

唇から伝わってくる相手のぬくもりが、ゆっくりと心に染み渡っていく。
それはじんじんと甘い疼きを沸き起し、意識をとろけさせていく。
やがてどちらともなく口を開き、舌を絡め合わせ始めた。
敏感な舌と舌が触れあうと、身体にびりびりと痺れが駆け巡る。
そして感じる相手の唾液の何と甘い事か…もっともっとと欲しくなる甘さだ。
夢中になって求めるうちに息苦しくなってきて、そこでようやく顔を離した。

「…はぁ…ヒュッケ…」

初めての深い深いキスにうっとりしているセシル。
しかしヒュッケの方はその程度ではすまなかった。

「セシル…セシルッ!」

「きゃっ!?」

セシルを強く抱きしめてベッドへ押し倒したヒュッケ。
人一倍愛に飢えていた彼女には、今のキスは刺激が強すぎたようだ。

「ヒュッケ…ヒュッケ…落ち着いて。
わたくしは逃げたりしないのですから、優しくしてください…」

そうたしなめられて、ヒュッケはようやく我に返った。

「すまない…何だか頭が真っ白になった…あなたしか見えなくなったんだ…」

「…優しくしてくれるなら、わたくしを好きにしていいのですよ。
どうもわたくし、あなたに優しくされると…心が震えてうっとりしてしまうのです」

「…ありがとう…優しくするから」

ヒュッケは今度は落ち着いて、セシルの聖衣に手をかけた。
セシルも一度身体を起してそれに協力する。
聖衣を脱がされたセシルは、恥ずかしそうにしながらベッドに横たわった。

「…綺麗だ…」

セシルの裸体はヒュッケにはまぶしすぎるくらい神々しく映った。
手も足もほっそりとしていて、その色は汚れなき処女雪のように白い。
そしてそんな華奢な身体の割に意外と大きめの胸。
恐る恐るその胸に触れると、ふにゃっと柔らかい感触が返ってきた。

「あっ…」

ぴくっと身体を震わせてそれを受け止めるセシル。
ヒュッケに愛されているので怖くはないが、未知の体験なのでどうしても緊張してしまう。
そんな緊張を解きほぐすように、ヒュッケはそっと手を動かし始めた。
ゆっくりゆっくり、セシルの柔らかな胸を揉みしだく。

「あ…あぁ…」

胸から伝わってくる妖しい感触に思わず声が漏れるセシル。
まるでヒュッケの優しさが直接心に届くようで、心の震えが激しいのだ。
身体にぽっと火が灯ったように、熱を帯びていくのがはっきり分かる…。
上から見下ろす形のヒュッケには、特にそれがはっきとり見て取れた。
白い肌がさっと赤みを帯びていく様は、まるでセシルを自分と言う染料で染めているようだ。
そして自分の手の中にある小さな突起が、むくむくと自己主張をし始めている。
それは、自分の行為がきちんと快感をもたらしている証で、嬉しさがこみ上げてくる。

「ちゅ…」

まるで幼子がそうするように、ヒュッケはセシルの胸に吸い付いた。

「あ…あん…くすぐったいです…」

恥ずかしさとくすぐったさで身をよじるセシル。
しかし、とても穏やかな表情で自分の胸を吸うヒュッケに、愛しさがこみ上げてきた。
ヒュッケの頭を…これまでの辛い人生の原因となった耳を、慈しむように撫でた。

「…ん…セシル、くすぐったい…」

「…わたくしもくすぐったいのですよヒュッケ…」

「…すまない、気持ちよくなかったのだな…」

「…こうした刺激に慣れていないから、くすぐったさしか感じないのだと思います。
でも、あなたの思いがたくさん伝わってきて、それはとても気持ちいいですよ。
だから…気が済むまで、そうしてくださって結構ですから」

「ん…」

再びセシルの胸を吸い、もう片方を優しくこねながら、頭を撫でられるヒュッケ。
その行為に、ヒュッケは自分の中であいまいに感じていた感覚の正体に気づいた。

「…そうか…そうだったのか」

「…はい?」

「…怒らないで聞いて欲しい…私はあなたから『懐かしさ』を感じる事があった。
今まで何が懐かしいか分からなかったが…私はあなたに『母』を見ていたようだ」

「お母様ですか…」

「私は母以外の女性に優しくされた記憶がない…だからあなたの優しさに触れると、
幼い頃の記憶が呼び起こされるのだろうな…」

「ヒュッケ…」

…昔を見ている時のヒュッケの目は、またセシルの心を鷲掴みにした。
一度目は砂漠で…父の事をを語った時。
今思えばあの時から、自分はヒュッケに恋をしたのだ。
幸せにしてあげたい、愛を教えてあげたいと願った。そして今その願いは叶った。

「ふふ、ヒュッケ…」

セシルはそれが何だか嬉しくて、微笑みながらヒュッケを抱きしめた。

「な、何だいきなり…変なセシル…」

いきなり笑い出したセシルにびっくりしながら、でも嬉しそうなので気にしない事にした。

「…いつの間にか、私をさん付けで呼ばなくなったのだな」

「…ヒュッケさんとお呼びする方がいいですか?」

「…あなたになら、さん付けされずに呼ばれてもいい…むしろそう呼ばれたい」

「…はい」
324名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:23 ID:FcpaYyGU
ほのぼのとした流れで行為を中断してしまったが、またせつなくなってきたので次に進む事にしたヒュッケ。
セシルの下半身に視線を移して…刺された痕をはっきりと目にした。
手当てをしてくれたプリーストの言う通り、深く刺されたこの足は、もう今までのように自由には動かせないのだろう。
そしてこの白く綺麗な肌に、消せない大きな痕を残してしまった…。

「…ヒュッケ…あなたの性格では、わたくしが何を言っても自分を責め続けるのでしょう。
ですから…別の事で償ってください。
申し訳ないと思うその分、わたくしを強く思ってください。
…何だかわたくし欲張りになってしまったみたいで…それを満足させてください」

「セシル…あなたと言う人は……はぁ。
…どうやら私も欲張りになったらしい…もっともっとあなたが欲しくなった」

「あ…ヒュッケ…待って」

いよいよショーツに手をかけたヒュッケに、セシルは待ったをかけた。

「…わたくしだけ裸になるのは…その、とても恥ずかしいです。
それに…わたくしも、あなたに触れたい…その綺麗な身体を見たいのです」

「あ…え…あ、ああ…そうなのか…それは悪い事をした。
…すぐに脱ぐから少し待って欲しい」

いったんセシルから離れたヒュッケは、急いでまとっていた服を脱ぎ捨てていく。
恥ずかしさもあったが、セシルからの求めが嬉しく、裸を見せる事にためらいはなかった。
そうしてヒュッケはセシルに先んじて、一糸まとわぬ姿になった。

「あ…ああ…」

セシルはヒュッケのすらりとした裸体に魅入られてしまった。
セシルほどではないが、ヒュッケもそう身体の大きい方ではない。
その身体でこれまで多くの刺客と渡り合ってきたのだ。
特に筋肉質と言う訳ではない…猫のようにしなやかな身体は、まさに血の為せるもの。
むしろ余分な脂肪がついていない分、より綺麗なラインを生み出していた。

「…さあ、好きなだけ触れてくれ。あなたになら、何されてもいい…」

再びセシルに覆いかぶさったヒュッケは、少し目を潤ませながらその身体を差し出した。
セシルは吸い寄せられるようにヒュッケの胸へ手を伸ばした。
柔らかな感触が手のひらに返ってくる…。
そして自分がされたように、ゆっくりと胸を揉む。
…セシルへの愛撫で興奮していたためか、その愛撫に関係なくヒュッケの胸の突起は固くなっていた。
そこに迷わず吸い付くセシル。

「あ…あふ…」

ヒュッケもその刺激がくすぐったかったが、全然嫌ではなかった。
愛しさが泉のように溢れてくるのだ。

(…ああ、セシルもこんな気持ちになっていたのだな)

一心不乱に胸を吸うセシルが愛しくて、その頭をそっと抱きかかえて撫でるヒュッケ。
程なく満足したらしいセシルが愛撫を止めたので、頭を解放してやった。

「…さて…その、情けない話なのだが…心が、もう限界だ。
早くあなたを愛して…満足したい」

そう言って、ヒュッケはセシルのショーツをするりと抜き取った。

「…わたくしも、せつなさと愛しさで心が押し潰されそうです。
…その、わたくしにまたがるような格好になっていただけませんか?
わたくしだけ愛されては…たぶん、力尽きそうです…」

「…ん、分かった…その…お手柔らかに頼む…」

己の秘所を他人に晒すのはすごく恥ずかしいが、すでに愛されたい気持ちの方が強い。
ヒュッケは一つ深呼吸してから、セシルをまたぐように身体を動かした。
セシルもそれに合わせるように閉じていた足を開く。
…初めて見る他人のそこに、ふたり同時に感嘆のため息を漏らした。
心の昂りに呼応してか、すっかり濡れて花開いているそこ。
恐る恐る指を伸ばして、そこをなぞるように動かした。

「あっ…くっ…」

「あっ…あぁっ…」

胸の時のものを数倍する甘い痺れが全身を駆け巡る。
理性が限界だったヒュッケは、そこで完全に飛んでしまった。

「あっ、あああっ!?」

セシルの秘所に顔をうずめ、じゅるじゅると吸い始めたのだ。
舌のざらりとした感触と相まって、とてつもない衝撃がセシルを襲う。
セシルの愛液を貪るようになめとり吸い上げるヒュッケ。
そうしないと心が満たされないとでも言うように、それは激しく。
まだ少し理性を残していたセシルも、その愛撫で限界が来た。

「んぁっ!? あっ、あぁぁぁ…」

セシルもヒュッケに負けないくらい強く秘所に吸い付いた。
その衝撃に一瞬セシルへの愛撫が止まるが、すぐに再開した。

「んっ、んっ、んんぅ…」

「あ…ふ…うぅん…」

くぐもった喘ぎ声を漏らしながら、ひたすら相手の秘所に貪りつくふたり。
…そこでセシルは、己の目の前でひょこひょこと動く尻尾に目が行った。
丁度それは尾てい骨のあたりから生えている…それに触れてみた。

「きゃうっ!!?」

途端、ヒュッケの身体が大きく跳ねた。

「や、やだ…そこには触れないでくぅ…れぇ…あぅっ!?」

ヒュッケの感じ方は半端でなく、全身をがくがくと痙攣させるくらいすごいものであった。
…ヒュッケは知る由もなかったが、発情している時の尻尾は、性器以上に快感をもたらすものに変化する。
普段は別にここまで敏感なものではない。それでは戦闘などで大きな障害となってしまう。
これは猫人族の女にも存在する症状だが、ハーフになると格段に強くなるのだ。
…もしかしたら、異種族で愛し合って生まれてきた存在に、神が与えたご褒美なのかもしれない。

「ああっ、駄目…駄目ぇ…」

…愛する人をより感じさせたいと思うのは当然の事。
セシルはヒュッケの懇願を聞かず、尻尾を優しく愛撫しながら秘所への愛撫も再開した。
目の前が明滅するほどの激しい快感がヒュッケを襲う。
愛液が激しく噴き出して、セシルの顔をどんどん濡らしていく…。
もはやセシルへ愛撫する余裕もないヒュッケは、その愛撫に流されるままであった。

「あっ…ああぁぁぁ…」

そしてついに全身をぴんっと硬直させて…崩れ落ちてしまった。

「…ヒュッケ…」

安らかな表情をして気を失っているヒュッケに、セシルはそのまま寝かせてあげる事にした。
そっとヒュッケの身体をベッドへ転がし、ベトベトになった身体を軽く拭う。
自分の方も後始末をして、ヒュッケの隣に横になった。

「…おやすみなさい、ヒュッケ…愛しい人…」

そっと頬にキスをしたセシルも、ヒュッケの後を追うように目を閉じたのだった。
325名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:24 ID:FcpaYyGU
(11)

その日はずっとベッドで寄り添いながら、お互いの昔話に花を咲かせた。
そうして深夜になって…部屋の窓に、コツンコツンと小石がぶつかる音がした。
ヒュッケはそこで昨日の事を思い出した…セシルの事で頭がいっぱいで、すっかり忘れていたのだ。

「…少し出てくる…人が来ているんだ」

「まあ、こんな時間に?」

「…昨日私達を助けてくれた人なんだが…私をギルドに迎えたいそうだ」

昨日のカイとの話を簡単に説明するヒュッケ。

「…わたくしも、一緒に行ってもいいでしょうか?」

「…私は構わないが、もし向こうが駄目と言ったら素直に戻って欲しい」

「はい、そうします…行きましょうか」

セシルは立ち上がり、ゆっくりと歩き出す。
足を引きずるように歩くその姿に、ヒュッケの心がズキッと痛んだ。
しかしいつまでも落ち込んだ様子を見せていては、セシルの思いを踏みにじるにも等しい。
そばで彼女を守る事で償えばいいのだ。
ヒュッケはセシルの横に並び、手を繋いでゆっくりと宿を出た。
少し離れたところにあるヤシの木の下で、カイは腕組みをしてふたりを待っていた。

「…遅くなってすまない…が、ひとりなのか?」

昨日の話では、自分をギルドに加えたいと言う人を連れてくると事。
しかしカイの他に人はいない。

「…おい来たぞ。出て来い」

カイの言葉を合図に、ひとりの女性がすうっとその姿を現した。

「え…」

その姿を見て、ヒュッケは思わず声を漏らした。
なぜなら…その女性にも耳と尻尾があったからだ。

「…では私は帰る。女同士存分に語り合うといい」

そう言うやいなや、カイはすっと姿を消してしまった。

「ふう…やっぱり、砂漠の夜は冷えるわね」

そう言ってその女性は持っていたマントを羽織った。

「さて、自己紹介といこうかしら。
私の名はバルカデー…見ての通りあなたと同族よヒュッケさん。
そちらのプリーストさんがあなたの相棒なのね…お名前を聞かせてもらえるかしら」

「セシルと申します…あの、わたくしがいてはお話の邪魔でしょうか?」

「いいのいいの、あなたに聞かれてまずい話をする訳じゃないし。
むしろ相棒のあなたにも聞いてもらうべきだと思うわ」

「そうですか…では、このままいさせてもらいますね」

「さて…ヒュッケさん。単刀直入に言うけど、うちのギルドに入らない?」

「…なぜ私を誘う気になったのだ? まずはそれを聞きたい」

「…今のあなたは、昔の私だから…同族として、何とかしてあげたいのよ。
私も昔、今のあなたのように刺客に追われる日々を送っていたわ。
だから誰も信じられず、近づいてくる人が全て敵に見えるくらい、それは荒んだ生活だった。
何度も両親を恨んだわ。なぜ私をこんな姿に生んだのだと。
でも…このギルドに招かれてからは、私は私として生きていられるようになった。
この姿も好きになれた…私を好きと言ってくれる人とも出会えた…」

そう言った時のバルカデーの表情は、傍目からでも分かるくらい幸せそうなものだった。

「…あなたは今、とても充実した人生を送ってらっしゃるのですね」

まるで自分の事のように喜んで、バルカデーに微笑みかけるセシル。

「…なぜギルドに入ると幸せになれるんだ…私には分からない」

「…あなたが狙われ続けるのは、あなたがどこの組織にも属さない独り者だからよ。
個人で抗い続けても、たかが知れているからね…。
でもうちに入れば、あなたはギルドの保護を受けられる。
あなたを狙えば、うちのギルド全体を敵に回す事と同じ…そうなると怖いわよ。
何たって腕利きの暗殺者達のギルドだもの。
考えてもみて。一日中命を狙われ続ける事になるのだからね。
食事中だろうが睡眠中だろうが関係なし。隙あらばざっくり…。
だから私を狙おうとする者も、それ以後まるっきり姿を現さなくなったわ」

「なるほど…」

これについては、以前セシルが似たような事を言っていてそれが正しいと実感しているので、
ヒュッケもすんなり信じる事ができた。
そしていつ敵が襲ってくるか分からない…それがどれほど恐ろしいか、よく知っている。
それはかなりの抑止力になるだろう。

「そしてこの耳も尻尾も、堂々と人前に出して生活できるようになったわ。
たまに言い寄ってくる男がいたり、変な目で見る人もいるけど、
このギルドのエンブレムを見たらすごすごと退散していくようになった。
まあそう言う事だから…あなたの苦労を終わりにしてあげたくてお誘いしたの」

「…ありがとう…その心遣い、すごく嬉しい。
こんな私でいいなら是非仲間に加えて欲しい…でも、一つだけ聞きたい事がある。
…セシルはどうなる? 一緒に仲間に加えてもらえるのか?」

そのヒュッケの問いかけに、バルカデーとセシルは揃って表情を固くした。

「…うちは暗殺者のギルドよ。
プリーストの仲間はいるけど、それは同盟みたいなもの…このエンブレムを持つべき存在ではないわ。
それに…セシルさんにも、その気はない様子よ?」

「…バルカデーさんの仰る通りです。
わたくしは教会に所属してますから、そちらのギルドに入れていただく訳にはいきません」

「そ、そんな…」

ようやくセシルと思いが通じ合い、これから一緒に頑張っていこうと思っていた所。
しかしギルドに所属するなら、当然仕事を受け持つ事になる。
それがどんな仕事であれ、セシルと一緒にいるのは難しくなるだろう。
…かなり動揺しているヒュッケの様子を見て、バルカデーは優しく微笑んだ。

「…あなたにとってセシルさんは本当に大切な人なのね。
別に今すぐ仲間になれとは言わないから、ゆっくりふたりで話し合いなさい。
でも…これだけは覚えておいて。
どこかに所属しない限り、あなたはいつまでも狙われるわ。
そしてまたセシルさんを…他の誰かを巻き込む事になるかもしれない…それを忘れないでね。
決心がついたら、この手紙に書いてある遺跡に来て。そこがギルドの本部だから」

バルカデーはヒュッケに手紙を握らせて、それからセシルに向き直った。

「同族として、彼女の心を救ってくれた事に心からお礼を言わせて貰うわ。
本当ありがとう…そして後は任せたわ。
あなたなら彼女を正しく導いてくれると信じているわ」

「はい…お任せください。
あの、カイさんに『助けていただきありがとうございました』とお伝え願えますか?」

「ええ、伝えておくわ…それじゃ、今日は帰るわね。
ヒュッケさん、あなたが来るのを楽しみに待っているわ」

バルカデーはセシルと握手を交わして、そのまま街の方へと歩いていった。
326名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:25 ID:FcpaYyGU
(12)

立ち尽くすヒュッケの手を引き、セシルは街の中央にある湖のほとりへとやってきた。
ヒュッケを座らせ、自分もその隣に腰を下ろした。

「…ヒュッケ…わたくしが何を言いたいか、分かっていますよね?」

その言葉に、ヒュッケは怒ったようにセシルを睨んだ。

「…あなたは私と別れるのが平気なのか? 私への思いはその程度だったのか!?」

自分はこんなにもショックを受けているのに、セシルは全然そんな素振りを見せない。
それがヒュッケには気に入らなかった。

「…わたくしも、できる事ならあなたと一緒にいたいですよ。
昨日あなたに語った事は、紛れもないわたくしの本心なのですから。
ですが…この身体では、もう満足に旅はできません」

「…私が守る。どんな敵が来ようが守ってみせるから…そんな事言わないで欲しい」

「…それに、わたくしが旅に出たのは、見聞を広めるためです。
それが済めば教会に戻って、また修道女としての勤めを果たすつもりでした。
…その日が、思いの外早く来てしまった…ただそれだけです」

「嫌だ…あなたと別れるなんて嫌だ…」

むずがる子供のようにいやいやと首を振って涙を流すヒュッケ。

「ヒュッケ…別れると言っても、別にあなたとの関係が終わるのではないのです。
たとえ身体は遠く離れていても…わたくしのこの心は、いつもあなたと共にあります。
それができるくらいあなたと思いを通わせたと思っています。
…ギルドに入れば、バルカデーさんのようにきっとあなたにも幸せが訪れるでしょう。
大切な人の幸せのためになら…一時の別れを、わたくしは受け入れます。
…でも生活が落ち着いて余裕ができたなら…その時は、わたくしに…」

…そこで言葉を詰まらせるセシル。
これ以上喋っては…自分の方も限界を超えそうだったから。
泣いてはいけない、笑顔で送り出してあげたい。
愛する人の門出なのだから…と、セシルは何とか涙を堪えていた。
…その姿を見て、ヒュッケも決心がついた。
セシルも寂しいと思っている…それでも自分を送り出そうとしてくれているのだ。
その思いを大切にする事こそ、彼女への一番の恩返し言えるだろう。
それに彼女の言う通り、これが今生の別れではない。会いに行く事だってできるのだから。

「分かった…私はギルドの一員として、誇りを持って生きていこう。
それがあなたの一番の願いだろうから…落ち着いたら、必ず会いに行く。
私の心も、ずっとあなたと共に…」

「はい…遠くプロンテラの地で、あなたの幸せを祈り続けます」

…見つめあうふたりは、ごく自然に目を閉じて唇を重ねた。
別れる前の最後のぬくもりを心に刻むため。
…別れのキスも、せつない涙の味となった。


次の日…セシルは教会からの迎えに連れられ、プロンテラへと帰っていった。
それを見送って、ヒュッケは手紙にある遺跡を訪れた。
遺跡ではバルカデーの他、数人の暗殺者がたむろしていた。

「ようこそヒュッケさん。きっと来てくれると思ってたわよ。
皆、彼女がヒュッケさん。仲良くしてあげてね」

「よ…よろしく頼む…」

簡単な自己紹介を済ませ、ヒュッケはバルカデーに本部の中を案内されながら説明を受ける。

「うちのギルドの仕事は、暗殺者志望の冒険者に試験を受けさせたり、
機関からの要請を受けて人材を派遣したりするのが主な仕事ね。
新入りのあなたには、まず下請けの仕事をやってもらう事になるわ」

そう言ってバルカデーは何枚かの紙の束を手渡した。

「…何だこれは?」

「うちで試験を受けて合格した人に支給する道具の仕入れ伝票よ。
ゲフェンの鍛冶屋ギルドに注文してあるから、受取人としてモロクに行って欲しいの」

「…ここまで運ばせればいいだろうに。こっちは客だぞ?」

「まあそれはそうだけど…ここまで来られる商人さんはあまりいないのよ。
それにあなたに道具を渡すのが、向こうの試験の一つでもあるみたいだからね。
詳しい受け取り場所は伝票に書いてあるから、早速仕事にかかってね」

「……」


こうして、ヒュッケの新たなる生活は幕を開けた。
まだ人前に出る事には抵抗があったが、いざ始まってみると案外あっけないもので。
相変わらずヒュッケの美貌に言い寄ってくる男はいるが、バルカデーの話の通り、
ギルドの一員である事を知るとすごすごと去っていった。
そして耳と尻尾を見ても特に何も言われなくなった。

(…平和だな…世界とはこれほどゆったりとしたものだったのか…)

全てが敵に見え、ただひたすら生きるために駆け抜けた日々が、まるで夢のよう。
しかしそれが夢でない事は、己の心に色褪せず輝く思いが証明してくれる。

(そう…この思いが夢であってたまるものか)

自分に愛を、幸せを教えてくれた大切な人を思いながら、
今日もヒュッケはのんびりと配達人を待つ。

(…それにしても遅すぎる…いつまで待たせるつもりだ)

待てども待てども、待ち人がやってくる気配はない。
じりじりと照りつける太陽の光が、ヒュッケのイライラを募らせていく。

(…ええい、客を長く待たせるんじゃない。商売人失格だぞ。来たら文句を言ってやる)

日差しを避けるために軒下にもたれかかりながら、じっと配達人を待つヒュッケ。
傍目から見ても不愉快そうな雰囲気爆発のヒュッケに、ガタガタとカートを引っ張って近づいてきた誰かが、恐る恐る声をかけた。

「あ、あの〜…」

「遅すぎる…私は、怒った!」
327名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 14:31 ID:FcpaYyGU
以上です…燃え尽きました。⊂⌒~⊃。Д。)⊃
できましたら、裏話みたいなのものにもお付き合いください。

頭装備の黒猫耳の説明文見て、「うわ、このネタ使えねえ」と思いました。
実はこれも数ヶ月書かなかった理由の一つでもあります。

途中刺客とのやりとりは、セシルさん犯されるverも考えたのですが、
ここは百合スレなので、できれば男との絡みはなくす方向がよろしいかと、本編の流れにしてみました。

・・・最後に、ほんとすいません。長すぎました…。
328名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/09(木) 17:53 ID:c9EJdqUE
私は、怒った!!


ネ申━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━!!!!
329名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/10(金) 01:40 ID:vcSUDqAs
普段ROMしてるものだが・・・最後のオチに感動した。
そして萌えた。ヒュッケたんが益々好きになりそうだよ。GJ
330名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/12(日) 20:30 ID:pdVH3f7Q
(・∀・)イイね!
うん、犯されないほうがよかったと個人的には思うっす
331名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/13(月) 23:10 ID:m11cjjY6
向こうにも書いたけど、
バイオプラント仕様変更で色々と妄想が広がりそう。
332名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/15(水) 01:20 ID:7M.2FbTM
>>327
二人のやり取りに感動してうるっときました。セシルさん犯されずにホントによかった。

マイローグがシーフ時代からモロク常駐なんで、ヒュッケさんは気になってたんですよ〜
色々あったんですねぇ。

蛇足ながら。セシルさんが、自分を襲った暗殺者の死を悼んでくれたら
もっとよかったとも思ったが、冗長に過ぎるとも思った。
333名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2004/12/16(木) 01:24 ID:rNIgq0V2
まぁ・・・・あれだ・・・・・GJ!!
ちょっと感動しちまったよ
時折こっそり会いに行くとかいいんじゃねえか?
例えばセシルさんもう出歩けないんだからヒュッケたんが情報を提供してやるとかね。
ちなみに漏れの商人なぜか知らんが毎回ヒュッケたんの所にお届けに送られるんだが・・・。
なぜだ?うさ耳がまずいのか?
334名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/01(土) 22:41 ID:JRz11XzA
>>327
GJでした。

あの黒猫耳の説明文にはヘアバンドと書いてありましたが、直接的に捉える必要は必ずしもないかも。
青い魚や垂れ猫みたいに、普通に考えたら○○だけど実は◇◇なのかもしれない…
みたいな事をほのめかしてるものもありましたし。

ともあれ、GJでした。
335名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/07(金) 09:55 ID:J6teuAfE
>>327
最高でした

そういえばこのスレ一度もモンスターネタでてないですね
WIZ×ムナックとか見てみたいです
暇な人よろしくお願いします
336180の人sage :2005/01/08(土) 23:56 ID:VMKdPovk
遅ればせながら、百合スレの皆様あけましておめでとうございます。
前に書いたあともう一本書くって言っておきながら結局書いてません…ゴメンナサイorz
書きかけてあれもこれもと詰め込みたくなってものすごく中途半端で止まってます。
もし書きあがれば投下するかも、かも。

短めになるとは思いますが、335さんのネタで書いてこようと思います。
遅筆ですゆえ、しばしお時間をば…
337名無しさん(*´Д`)ハァハァ :2005/01/10(月) 17:55 ID:3UwJwu5w
あけましておめでとうございますm(_ _)m
書き込みがないときには・・・
1.ひたすらまつ
2.自ら書く
3.ネタを投下する
ですよね・・・・

プリのスキルのアクアベネティクタって聖水を作るスキルだけど
よく、黄ぽの材料でできてるとか・・・でも、あれで二人でHな汁のいれあいとか

ケミのバイオプラントが新しくなるみたいだけど・・・何だか触手系ばっかり?

おばばとかミストレスとか敵のみが使ってくるスキルスパイダーウェイブ
あれっておばばとか倒した後も動けなくなるから・・・

ディボーションってダメージ肩代わりするんだけど
ディボーションしたクルセが手を縛られてて、されたこの方が自慰したら
感覚はクルセさんの方にいくのかな・・・手を縛られてるから感じるけど・・

「ねぇねぇ、ディボーションの実験したいからかけて」
「えっ?いいけど?ディボーション!」
「うん、じゃあこうしてっと」
「えっ?何?いきなり手を縛って・・」
「ふふっいいこと♪て、うごかさないようにね」
「だからなに・・ってえっ?ふぁぅ・・」
「んふぅ・・・さっきからあたし、風属性を付与した触手いれてたの。どう、ぴりぴりして気持ちいいでしょ」
「あふぅ・・こんなのって・・ふぁぁ!やぁぁ・・」
「あはっ☆あたしのいじったらクルセさんの方が気持ちよくなるみたいね」
「あぅ・・うぅ・・・やめてよ・・・」
「その鎧、手が縛られてたら脱げないからいじれないもんね☆さてっと、どこまで耐えられるかな〜」
「やぁ・・ふぁぁ・・あぅ・・やぁ・・じらさないでぇ・・・」
338名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/10(月) 17:56 ID:3UwJwu5w
sage入れ忘れ・・・ごめんなさい orz
339名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/01/10(月) 23:47 ID:hJS8YLg.
sageじゃdameだぞ
340名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/13(木) 01:36 ID:oJIYCA16
>>337たんは前スレ298以降を見ると幸せになれるかもしれない。
あっちのは感覚を「共有」してて、337たんのは共有ではなく感覚は完全にクルセの方に
流れて行ってるのかな。それはそれで別の切り口で萌エロを追求できるかもしれない。

というわけで337たんには文の完全版を投下することを命じますっ(ぇ
341名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/13(木) 01:46 ID:3cQJyyCc
ネタがあっても投稿まで至る余力が無いと言うかなんと言うか…
余裕が無いので、頭の中で話が出来る程度に留まっています。
過去の投稿から1年以上経ってしまっているけど、春までには何か書けるといいなぁ…orz
342名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/13(木) 17:18 ID:sNft.SR2
MCとか投稿するときって書く前に注意書きみたいなの書いておけばいいかな?
343337sage :2005/01/13(木) 23:15 ID:CS3imyg2
読んできました!なるほどこんな方法が・・・
触手ネタまで入ってるし・・・
なぉ、文章が書けるようなら苦労しません(TT)
ネタもそろそろ切れてくるし・・・
剣士子をいじめるいいネタ無いかな・・・
(具体的には白ぽ100こb(ry 作者さん来ないかな・・)

ところでMCってなんですか?
344名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/14(金) 04:12 ID:uM3QguA.
マインドコントロールのことではないかと思われ。
(少なくとも漏れが知ってるMCはそう)
345名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/14(金) 19:57 ID:1TGLUZoE
マリオネットコントロールとかマグネットコーティングとか。
346名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/15(土) 22:04 ID:f7DdN.hU
モンスターコントロールやマリオネットキャミソールはだめ?
347名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 01:27 ID:eZ5alclg
マリオネットがキャミソール激しく読みたい!!!11!!!!
348名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 01:27 ID:eZ5alclg
「が」ってなんだorz
349名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:01 ID:sYJgYBjY
なんか刺激されたので書いてみました。
マリオネットがキャミソールを脱がされたら、な感じで。
350名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:02 ID:sYJgYBjY
「スティール〜」
「こっちもっ、スティールっ!!」
ゲフェンダンジョン3階。念属性と子悪魔、グールなどがかなりの勢いで沸くそれなりに上級なダンジョン。
そこに響き渡る二つの声。チャリーンと小気味よく効果音がなりそうな勢いでモンスターから何かを盗んでいる二人組みがいた。
一人は赤い露出度の高い服をきた、ローグの女。
もう一人は、青い清楚な、それでいてスリットの深い服を着たプリーストの、やはり女。
色々な意味で対照的な二人が見事な連携で次々と敵から盗んでは敵を倒している。
「ん〜、いい調子ですね〜」
近寄ってきた赤い蝿をさりげなくローグへと擦り付けながら、プリーストが満足そうに頷く。
素早く短剣から弓へと持ち替えたローグは赤い蝿の後ろへと回り込んでバックスタブをお見舞いした。
「つーかあんたが盗み過ぎなんだと思うんだけども?」
なんてローグの突っ込みをしれっと無視しながら、ホーリーライトが赤い蝿に止めを刺した。
実際のところ、ローグには負けるもののプリーストは凄い勢いで盗んでいたりする。
さきほどのホーリーライトの詠唱の速さからしても、相当に器用さが高いようだ。
…言葉は間延び気味だが。
「あらあら、なにやら団体さんの予感でしょうか〜?」
プリーストが視線を向けた先には、グールや子悪魔などを含めたかなりの数の敵が居た。
まだこちらには気づいてないようだが、油断のできない距離。
「…どうしましょう〜?」
などとローグに問いかけながら、マグニフィカートの詠唱を始めた。
ついで、ジョーカーカードの刺さったクリップからフェンカードの刺さったクリップへとつけかえる。
「どうしようとか言いながらやる気まんまんじゃない。」
やれやれとため息をつきながらも、ローグは手持ちの矢の数と種類を確認。
マグニフィカートの詠唱が終わると、ついでキリエ・エレイソンがかけられる。
「んじゃ、いきますか。頼んだ。」
「は〜い」
こくり、と頷きあうと、まず先に敵へと向かったのはプリースト。
それに気づいた敵の群れがプリーストへと向かって殺到する。
と、立ち止まるプリースト、彼女を追い抜くローグ。
敵の一部はそのままプリーストへと殺到し、残りの敵がローグへと目標を変更した。
「サプライズアタック!!」
一瞬ローグがその姿を消した、と思えば、いきなり現れて奇襲をかけた。
それに面食らって動きを止める敵へと目もくれず、プリーストへと向かって殺到した敵の背後へと迫る。
「バックスタブ!!」
背後からの不意打ちが次々と放たれ、プリーストへ群がっていた敵はどんどん減っていく。
奇襲によってまともに動けなくなっていた敵が回復するころには、ほとんどが倒されていた。
「ホーリーライト〜」
ついで詠唱される、プリーストの攻撃魔法。
それが回復した赤い蝿やグールへと命中して、ローグから目標をプリーストへと変える。
「もうちょっと辛抱してね!」
そうプリーストへと声をかけると、ローグは自分へと向かってくる敵へと向かう。
軽やかなステップであっという間に背後を取れば、再び炸裂するバックスタブ。
「キリエ・エレイソン〜」
プリーストへと襲い掛かった敵は、その間延びした高速詠唱によって生じる結界を崩すことができないでいた。
そして。
「バックスタブ!!」
背後から迫ったローグによって、全て倒されていったのだった。
351名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:02 ID:sYJgYBjY
「ふ〜、やれやれだわ…さすがにあれだけ数がいると疲れるわ…」
「そうですねぇ〜、あちらで少し休憩しましょうか〜?」
スキルを乱発したために流石に疲れを隠せないローグへとかけられたプリーストの声はまるっきりいつものもの。
内心でそんな彼女に呆れながらも、ローグは声を返す。
「いいけど、『ご休憩』はなしだかんね?こんなとこで。」
きっぱりとした声。プリーストの視線が僅かに流れ、しばらく沈黙が訪れた。
「いやですね〜、いくら私でもそんなことしませんよ〜」
などと誤魔化しくさいことを言いながら建物の影へと向かうプリーストの後を、やれやれといった風情でローグはついていく。
敵の出やすい開けた場所と違って、この辺りならばゆっくり休憩ができそうだ。
そう判断したローグは建物の壁に背を預けるように腰をおろす。
その隣へと、擦り寄るようにぴったりとプリーストが座る。
「…なしだかんね?」
「わかってますよ〜。でも、こうしてるだけならいいでしょう〜?ね?」
一応釘を刺すローグへと向けられる、はにかむような微笑み。
思わずぐっと言葉に詰まって顔を背けたローグの頬はほんのりと朱が乗ってしまった、ような。
一般的とは言いがたい出会いだった上に常に主導権を握られっぱなし。
そのくせ、こんな時に見せる無防備でまっすぐな笑顔。
絶対に彼女のほうがシーフの才能がある、とローグは思う。
もちろんそんなことは照れくさくて口が裂けても言えたものではないが。
そんなことをつらつら考えながら、ちょっとだけ身じろぎ。
ローグのほうからも少しだけ寄りかかろうとした時だった。
ぴくり。
二人同時に反応して立ち上がる。
聞こえてきた燃え盛る炎のような音。視線が素早くそちらへと向けられる。
「…なんだ、マリオネットが一匹か〜」
「まあまあ、油断大敵と言いますから〜」
そんな、どこか気の抜けたようなやりとりをしながらも、二人の視線は油断なく動く。
どうやら周囲に他の敵はいないようだ。そう判断するとまずローグがマリオネットへと間合いを詰める。
巨大な燭台を振り回して攻撃してくるのをするりとかわすと、その隙にプリーストが近づいた。
「スティール〜」
鮮やかに彼女の手が閃いた、その次の瞬間だった。
「キャア〜〜〜〜?!」
唐突に、愛らしい少女の悲鳴が響き渡った。
352名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:02 ID:sYJgYBjY
「…はい?」
突然のことに呆然とするローグ。
目を瞬かせながらよーく見ると…。
「か、返してっ!服返してっ!」
「…あ、あらら〜?」
ほっそりとした肢体を両手で隠しながらへたりこんでいるマリオネット。
きょとんとした顔のプリーストの手には薄い布。
そう、プリーストは見事な手つきでマリオネットのキャミソールワンピを脱がせてしまっていたのだ。
「…ねえ、ほんっとあんたって…シーフっつーかローグなんじゃないの…?」
呆れていいのやらどう反応していいのやら。そんな間の抜けた声で問いかけるローグの声も届いているのかどうか。
プリーストはあらあらと困ったような顔で手にした服とマリオネットを見比べている。
マリオネットは顔を真っ赤にしながら返して、と手を伸ばす。
いや、伸ばそうとしては見えそうになるので体をもじもじとさせている。
と、プリーストが不意に笑顔を見せた。
「そうですね〜、じゃあ返してあげますけど…」
ぱっと嬉しそうな顔になったマリオネットへと、不意打ち気味な声がかけられた。
「脱がせてしまったお詫びに、着せてあげますから〜万歳してくださいな〜」
「えっ?!や、やだっ、そんなことしたら見えちゃうよ?!」
予想外の言葉に、マリオネットは慌てて首を振る。
しかし、プリーストは簡単に引っ込まなかった。
「大丈夫ですよ〜。ほら、私たちは二人とも女ですもの、見られるくらいは大したことないでしょう〜?」
それはもう、人畜無害を絵に描いたような笑顔で答えるプリースト。
…あんたじゃなければね、という言葉をローグは飲み込んだ。
余計な水を差せば、今夜何をされるかわからない。それはもう、嫌というほど教えられてきたものだ。
「で、でもそれにほら、人間は素手じゃ触れないから…」
「アスペルシオ〜」
途端、プリーストの手が聖なる輝きに包まれた。
そして、マリオネットの肩へと手を伸ばし、そっと撫でる。
触れられた事に驚いたのか、ひくん、と小さく肩が揺れる。
「ね?これなら問題ないですよね〜?」
駄目押し、とばかりに笑顔を見せるプリースト。
しばらくマリオネットは口をぱくぱくとさせていたものの、やがて渋々といった顔で頷いて見せた。
『なむ…』そうローグは心の中でつぶやくと、見えないように十字を切った。
353名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:03 ID:sYJgYBjY
「では、着せてあげますね〜」
嬉々としてマリオネットへと迫るプリーストと、おどおどとしながら両手を挙げるマリオネット。
するり…柔らかな布地がゆっくりとマリオネットの腕を滑りおりていく。
「んっ…??」
腕から感じる、滑らかな感触。普段とまるで違う感覚にマリオネットの表情が動く。
それに気づかないかのように、さらにゆっくりと服は着せられていく。
腕を滑り抜けて、首筋へとまとわりつく布地。具合を確かめるかのように襟元で動くプリーストの指先。
生まれてくる感覚が、無防備な格好と相まって羞恥を呼び起こしマリオネットの顔が朱に染まる。
「あ、ちょっ…何か変っ…んっ!」
マリオネットの変化を見ているローグの表情は、同情や憐憫、に近いものだった。
首筋から胸元へと降りてくる布地。それを導いていく指先。
それらが生じさせるものを、よく知っているから。
青白いマリオネットの肌へと絡み付いていく白蛇のような指先。
ただ肌をなぞるだけのそれが、ゾクゾクと背筋を振るわせる甘いものを注いでいく。
未知のそれに、いやいやをするかのようにマリオネットは首を振るものの、抵抗することができないでいた。
「お、お願いっ、ま、待って…あんっ!」
胸の頂にあるかすかに尖りかけた突起、それへとするり、指先が一瞬だけ絡み付けば、ひくんっと傍目にもわかるほど震える体。
一層真っ赤になってしまうマリオネットへと向けるプリーストの視線は無邪気なもの。
その笑顔とまるで別の存在であるかのよう、指先がその肌を滑っていく。
シルクのような滑らかさのワンピース、それと同じくらいに滑らかな指使い。
肌へと刻まれていく甘い軌跡を覆うシルク。
身じろぎをすれば、滑らかな衣擦れが刻まれたばかりの甘やかさを思い起こさせて、体の震えが止まらない。
ぎゅっと目をつぶってその感覚に耐えようとしているマリオネットをよそに、指先はさらに下へと。
緩やかな曲線を描く腹部から、その下…簡素な下着に包まれた場所へと伸びていく。
「や、やぁ…っ…そこ、だ、めぇ…」
その場所がどんな場所か、知っているのだろうか。
熱に浮かされたような声で懇願するマリオネットを見ながら、くすり、とプリーストが笑みを零す。
「だめなんですか…?でしたら、やめておきましょう〜」
そんな声と共に、下着の上から一瞬だけ下腹部をなぞる指先。
そのまま、布地で覆われていく。
「えっ…あ、そんな…っ…んっ!」
驚いたようにマリオネットは声をあげるが、すぐにまた甘い声を出してしまって慌てて口をつぐむ。
下腹から内股へと流れていった指先は、それだけでも十分に甘やかなもの。
恥ずかしさに顔を真っ赤にして、必死で何かを堪えているマリオネット。
するり…ゆっくりとプリーストの指が彼女のワンピースから離れてその足へと絡みつくと、またひくんと震えた。
「はい、着せてあげましたよ〜。…どうされました〜?」
へたり込んだまま立ち上がることも、言葉を発することもできないでいるマリオネットを不思議そうな顔で見つめるプリースト。
こつん、ローグが彼女の頭を小突く。
「…わかっててやってんでしょーが」
小声でぽそぽそ、マリオネットへと聞こえないように。
「…なんのことでしょう〜」
そらとぼけるプリーストの声に、やれやれ、とため息。
そんな二人のやりとりを気にする余裕もなくへたりこんだままだったマリオネットが、ゆっくりと顔を上げた。
「お、お願い…っ…こ、このままじゃ…つ、つらい、のっ」
涙を浮かべ、羞恥に顔を朱に染めながら、懇願するような必死の声。
ふるり、プリーストが小さく身震いしたのをローグだけが気づいていた。
「ふふ、お願いされたら仕方ありませんね〜」
嘘をつけ。そんな突っ込みすら多分通じないであろう満面の笑顔を、プリーストは浮かべていた。
354名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:04 ID:sYJgYBjY
「さ…お願いしてまでどこに触って欲しかったんですか〜?」
へたり込んだままのマリオネットの隣へと膝をつくと、そのままぴっとりと寄り添うように体を寄せるプリースト。
その反対側から挟むようにして座ったローグは、今にも倒れてしまいそうなマリオネットの体を支える。
なんであたしがこんなことを、とぼやきたいところだが、いかな魔物、念属性とはいえ女の子を地べたに寝かせるわけにはいかな

い。
妙なところで律儀だったりする自分の性格を恨みながら、マリオネットの体に手を回した。
二人に体を寄せられて、それだけでも敏感になってしまったマリオネットの体は反応してしまい、時折震えている。
そんな自分への羞恥はまだ消えていないのか、しばらく口篭っていた彼女だが
「さ、さっき…触ってくれなかった、ところ…」
今にも消え入りそうな声でようやっとそれだけを答えた。
「う〜ん、それだけじゃわかりにくいですね〜色々触ってないところありますし〜」
無邪気で、意地悪な声。口元をマリオネットの耳朶へと寄せれば、ふぅ、と吐息を吹きかける。
伸ばされた手が太腿へと伸ばされ、そこからゆっくりと柔らかな肌を伝って上っていけば、裾がゆっくりとたくし上げられていく


少しずつさらけ出されていくほっそりとした足。
そのほとんどが二人の目にさらされても、プリーストの指先は太腿を撫でるだけで肝心な場所には触れてくれないでいた。
「だ、だからぁ…こ、ここ…触ってぇ…」
太腿を撫でられているだけなのに、じわじわと体を、心を侵していく甘い感覚。
少しずつ溶けていく理性、少しずつ大胆になっていくおねだり。
かすかな身じろぎをしたと思えば、わずかに足が開かれてマリオネットの望む場所が覗く。
「へぇ…結構大胆だね…」
そんなマリオネットを見ながら、思わずローグが耳元でささやいた。
ひくんっ!と体を震わせるものの、足が閉じられることはなくて。
なんとなく、可愛い、と思ってしまって、思わず抱きしめてしまう。
「あ…んぅ…」
それだけでも零れる甘く、どこか満たされるようなため息。
「ふふ、本当に可愛らしい方…よく、言えましたね…?」
プリーストが褒めるように言いながら頭を撫でる。
それすら心地いいのかうっとりとした表情になるマリオネット。
「ご褒美をちゃんとあげませんと、ね〜…」
耳元で囁くと、ちゅ、と小さく音を立てて耳朶へとキス。
指先が、するりと肌を滑っていけば、マリオネットの熱が高まっていく。
そして、指先がそこへと触れて、小刻みに動いた瞬間
「ふぁっ!あ、そ、そこぉっ!!」
支えていたローグも驚くほどにマリオネットの体が跳ねた。
なのに、その場所へと触れている指先はわずかも離れることがなく。
「あら…マリオネットさんもちゃんと濡れちゃうんですね〜ほら、こんなに…」
「ひっ、んぅっ、んぁっ!!だ、だって、だってぇっ!!」
下着の上からわかるほどに滲み出てきていた蜜が、指が踊るたびにくちゅりくちゅりと淫らな音を立てる。
入口をなぞるようにかき回しているだけ、に見えて小刻みに震えるそれは、二つの刺激を同時に注ぎ込んでマリオネットの官能を

高めていく。
「だって…なんですか〜…?」
ささやいて。下着の上から探り当てた肉芽を優しく撫でながらその包皮を剥きあげていけば、マリオネットの理性もはがれていく

かのようで。
「だってっ…はぅんっ!!だって、濡れちゃう、のぉ…っ…いっぱい、お胸とか、触られて…っっ!!」
布地越しに、指先が白蛇のように肉芽へと絡みついた。
それだけでもマリオネットは体を硬直させ、びく、びく、と震えていたというのに。
「胸も、気持ちよかったの…ねぇ…?」
背後から抱きしめていたローグの手がマリオネットの小振りな膨らみへと伸ばされる。
服の上からでもわかるほどに尖った先端を指で摘んで、転がせば
「ひぃっ!!い、いいのぉ、気持ち、いいのぉ…もっと、もっと触ってぇっ!!」
甘い声で叫ぶようにおねだりしながら、ローグの手へと押し付けるかのよう胸を反らした。
355名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:04 ID:sYJgYBjY
「いいよ、もっと触ってあげる…」
そう囁けば、すっかりまくれあがったワンピースの裾へと手を伸ばす。
手を中へと差し込んで、胸元へと向かって肌の上を滑らせていけば、マリオネットの裸身のほとんどがさらけ出されていく。
露になった胸元へと改めて手を伸ばし、撫で回すようにしてふくらみを揉み、先端を転がすたびに聞こえる甘い声。
「い、いいっ!気持ち、いいのぉっ!!お胸、もっと、もっとぉ!!」
ねだるような声、もっと、と体を揺するのはさらに強い刺激を求めてか。
汗が散り、ほの光る髪が踊るその光景は幻想の中のような淫靡さがあって、ローグは目を離すことができない。
「あらあら〜お胸、そんなにいいんですか〜?見えちゃってますよ〜?」
そんな意地悪なことを言いながら、プリーストがマリオネットの下着を脱がしてしまう。
熱く潤む泉をさらけ出されたのに、もはや足が閉じられることはなく。
「い、いいのぉ…見られても、いいのぉ…んぅっ!!…み、見てぇ…あたしの恥ずかしいとこ、見てぇ…っ!!」
胸を反らして、腰を突き出すようにして。足が、ゆっくりと開かれていく。
秘めた場所全てを晒しながら、もっと、とおねだりをするように揺れる腰。
指を伸ばして、ゆっくりと泉の入口を開きながら、プリーストがマリオネットの顔を見上げる。
「いいんですか〜?恥ずかしいところなのに…ほら、こんなに…見られてる、のに…?」
開かれたその場所は、視線を感じただけでもひくひくと震え、誘うように蠢いて。
「いい、のぉ…見られて、いい…見られるのが、いいのぉ…んぅっ!!」
熱に浮かされたように、淫らな言葉を紡ぎ続けるマリオネットの体が、跳ねた。
視線を注がれ続けて敏感になっていた泉へと、するりと差し入れられた白い指。
きゅ、と締め付けられたそれは、途端にまるで別の生き物であるかのように踊り始めた。
ただかき回すのとも、出し入れするのとも違う複雑で淀みなく的確な動き。
獲物を見つけては捕らえていく白蛇の様、次々と敏感な場所へと襲い掛かっては官能を注ぎ込んでいく。
「いいっ!もっと、もっとしてぇっ!!もっと、見てぇっ!あたしの恥ずかしいとこ、見てぇっ!!」
「そんなに見られたいの…?見られて、気持ちいいんだ…?」
そういうと、ローグが身を乗り出していく。視線が、マリオネットの裸身全てへと注がれて。
一際自己主張をしている胸の突起を見つけると、顔を寄せた。
「なら、もっと見てあげる…だから、気持ちよくなって…」
ちゅぅ、と高い音を響かせながら、吸い付く。幾度も音が響くたびに、マリオネットの体はそれこそ人形のように跳ねる。
「ひぅんっ!!いいっ!!気持ち、いいのぉっ!!見られて、気持ちっ、いいっ、のぉっ!!」
「ふふ…なら、もっと恥ずかしいところも…見て、あげましょうか〜…」
マリオネットの足が、大きく開かれる。
もっと、と強請るように腰が突き出されれば、後ろの小菊まで見えてしまって。
注がれる視線に、ひくん、ひくん、とひくつくその窄まりは、期待してるようにすら、見えて。
「あら、可愛い…ここも、見て欲しかったんですね〜?」
そして、濡れた白蛇が小菊へと絡みついた。
ぬるり、ぬるり…音がしそうなほどに大胆に、それでいて傷つけないように繊細に蠢いて、溢れた蜜を塗りつけていく。
「やっ!そ、そんな、とこ…恥ずかしい、よぉっ…で、でもぉ…いい、よぉっ!!」
羞恥とない交ぜの、快楽。
いや、もはや羞恥すら快楽として認識してしまっているのだろうか。
恥ずかしがり首を弱弱しく振るも、さらけ出されたその場所を隠そうともしない、どころか一層突き出される。
二つの秘部を差し出すようなその格好を見つめる二人の視線は、優しげでもあり、熱っぽくもあり。
それが、一層マリオネットを高めていく。
「じゃあ…もっと、恥ずかしいこと…してあげますね…?」
プリーストの声に、期待したのかひくん、と菊が、秘門が震えた。
356名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:05 ID:sYJgYBjY
ごそごそ、としばらく何かを探る音。ついで、じゃらり…という金属質な音。
「そ、それはちょっと激しくない…?」
止めるつもり、があまりない、浮ついたローグの声。視線は、どこか期待の光と共にプリーストの手元へ。
「あら〜、これくらいしてあげないと…こんなに可愛いんですもの〜」
プリーストの視線も手元へと注がれた。
その手に握られていたのは、ここに来てから手に入れた、チェインと呼ばれる武器。
鎖を連ねた形のそれへと、ぬるぬるした液体を塗りつけていく。
「激しい、の…?い、いいよぉ…激しくても…して、欲しいのぉ…」
準備の間も注がれる胸への愛撫、口付けに、達した高みから戻ってきていない亡羊とした口調。
それでも、淫らな期待を顔に浮かべ、マリオネットは懇願する。
「本当に、可愛いいい子ですね…おねだり上手さんにはたっぷり、あげますから〜」
一度顔を上げて、身を乗り出すようにしながらマリオネットの頬へとキス。
再び顔を秘めた場所へと寄せたプリーストは、手にしたチェインを軽く鳴らす。
胸への愛撫を続けながら、ローグは足を絡めてマリオネットの足を限界まで開いてしまう。
そして、十分に揉み解された小菊へと、チェインの鎖が一つ、宛がわれて。
「んぅっ!は、ふっ!!んっ、んっ!!」
つぷり、つぷり。
連なる鎖の輪が、一つ、また一つ、とマリオネットの小菊の中へと入れられていく。
「ひとぉつ、ふたぁつ…みっつ、よっつ…ふふ、まだまだ入りますね〜」
締め付ける窄まりを、しかし蕩けさせ受け入れさせる白蛇のような指先。
入れられていくほどに高まる圧迫感と、ぞくぞくする、期待のようなもの。
「だ、めっ…も、もう、いっぱい、だよぉ…っ!!ま、またぁっ!ひ、んぅっ!!」
言葉だけの抵抗、受け入れるたびにマリオネットの泉からは蜜があふれ出す。
それを受けてさらにぬめる鎖を、受け入れさせて。
「ふふ…そんなこと言って…ぜぇんぶ、入っちゃいましたよ…?」
「ほんと…エッチなお尻だね…こんなに…。」
二人の言葉。小菊へと注がれる視線が恥ずかしくて、気持ちよくて、マリオネットは身悶える。
「だ、だってぇ、だってぇ…エッチに、なっちゃったのぉ…あたしっ、あたしぃっ」
いやいやをするように首を振るのに、足を開いて腰を突き出して、見せ付けるように。
そんなマリオネットの髪をローグが優しく撫でる。
「じゃあ、エッチになっちゃった子には…ご褒美。」
「たっぷり…味わってくださいね…」
つぷんっ!
「ひぁぁっ?!」
鎖が一つ、引き抜かれた。ただ、それだけのなのに。
今までにない衝撃に、マリオネットの体は跳ね、震える。
「お尻って、抜く時のほうがすごいんですよ…?だから…」
チェインを、握りなおして。
「たっぷり…味わってください、ね…?」
きゅぅ、ローグが胸の突起二つを締め付けた。それを合図に。
「ひぅっ、ひっ、ぁ、ああぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
一気に引き抜かれたチェインが生み出す、連続した衝撃。
受け入れきれないほどの強烈な快楽を一気に叩き込まれたマリオネットは、仰け反って、硬直して。
長く長く、痙攣のような震えを見せて。いつまでも続くかのような快楽の嵐に飲み込まれ。
くたり、と体の力が抜けたと同時に、意識を手放してしまった…。
357名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:05 ID:sYJgYBjY
「…あ…」
どれくらい時間が経ったろうか。
マリオネットがようやっと意識を取り戻し、目を開くとまだそこには二人が居た。
「あ、よかった〜、気がつきましたね〜」
「や〜、ごめんごめん、あんまり可愛いもんだからついやりすぎちゃった」
悪びれてないどころか爽やかですらある二人の笑顔を見ると、途端に先ほどまでの痴態が思い出されて。
ぼむ、と音がしそうなほどにマリオネットは真っ赤になってしまった。
「も〜、そんなに可愛いと、もっとしてあげたくなっちゃいますよ〜」
と、すでに手が伸びかけていたプリーストの肩を、ローグが掴む。
「待てぃ。さすがにあれ以上したら壊れちゃうって。それにそろそろDOP時間だわよ。」
「え〜…仕方ないですねぇ…」
と、残念そうなプリースト。…と、マリオネット。
その表情を見逃すはずもなく、プリーストがにっこりと微笑みかけた。
「また、来ますから〜。楽しみにしていてくださいね〜?」
「ぁ…え、えとぉ…」
さすがに、理性が戻ってきているらしく、真っ赤なまま返事ができない。
いや、わずかにこくん、と首が縦に動いたような気がする。
「ふふ、ほんといい子ですね〜」
そういうと、いい子いい子、と頭を撫で撫でしていたプリーストだったが、ふと
「あ、そうそう。…お尻の、あれ…いっつも私たちがチェイン持ってるとは限らないですから…
できれば、次はあなたが用意しておいてくれませんか〜?」
ぼぼんっ!
今度は本当に音が聞こえた気がするくらいに、マリオネットは真っ赤になってしまった。

「ったく、あんたは…あんなことまで言う?」
プリーストのポタで戻ってきた後。
部屋で寛ぎながら、ローグがぼやく。
「あらあら〜だってほんとのことですもの〜。あの子もして欲しそうでしたし〜」
と、プリーストのほうはまるで悪びれた様子がない。むしろ当然、という風情だ。
「それに、これで次からはs3チェインが確実にゲットできますよ〜?」
がたがたがたっ
さも当然、といったプリーストの言葉に、ローグが崩れ落ちた。
「あ、あんたはっ!そこまで計算ずくだったんかいっ!」
「そんな、人聞きの悪い〜。臨機応変に考えられるだけですよ〜」
しれっと嘘ぶくプリーストの顔を呆れた目で見つめながら、ため息をつくローグ。
絶対こいつはあたしよりローグ向きだ。
そんなことを思いながら身を起こす。
「…あ。そうだ、使った後のチェインはマリオネット使用済みチェインとして売り出したら、マニアの方に〜」
がたがたがたがたがたっ
さらに盛大に崩れ落ちたローグを不思議そうに見つめるプリースト。
部屋をしばらく沈黙が支配して。
「やめて、それだけは人としてやめてお願い、プリーズ…」
目の幅涙を流しながら、ローグはそれだけを懇願していた。

その後。
ゲフェンダンジョン3階にて、大事そうにチェインを抱えてそわそわしているマリオネットが幾度となく目撃されたとか。
358名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 07:06 ID:sYJgYBjY
以上。ささっと書いたのでミスなどもあるかとは思いますが、どうぞお許しを〜
359名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 13:40 ID:3TFjZ0VE
最後の一行でマリオネットに萌え以上の何かを感じた。
プリさんとローグ娘は責任持って彼女を大事にしてやるべし。

神光臨GJ!
360名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/16(日) 14:46 ID:FXz0mQ62
まさか・・・・前スレ後半で出てきたあのローグとプリさんかな?

もしそうなら、俺は夢を見てるようだ。
目から涎が止まらん。
361350sage :2005/01/16(日) 19:39 ID:sYJgYBjY
>>359
ありがとうございます、そう言っていただけると書き手冥利につきます!
まだまだ神と呼ばれるレベルではありませんゆえ、これからも精進します。

>>360
覚えていてくださっている方がいらして嬉しいです。
その通り、前スレ324あたりに出てきたプリーストとローグです。
362名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/01/16(日) 23:24 ID:n9IwAulQ
ネ申再臨!!!
プリとローグの人のjdwklfvんじぇktんbtrsんkjんjkthべf!!!
dame━━━━(゚∀゚)━━━━!!
363名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/17(月) 02:30 ID:uu24WKOs
とりあえず
キトゥア--------------------!!!!!!!!
素晴らしい・・こういうところからも神は降臨されるのか・・・
前スレのラストから見始めた者として3つまとめて
GJ!!
364名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/19(水) 20:42 ID:0.4yOEbI
むむ?

・プリさんの担当は支援、スティ、HLだし、SP枯渇の兆しも無いようだからINTDEX型、
よってチェインは使わなそうなので、狩りで持ち歩く必要性は薄い。
・他のマリオネットを倒してチェインを手に入れた様子も無い。(作者さんが描いて無い可能性もあるが)

これらが意味することは一つ、プリさんは最 初 か ら そ の 為 にチェインを持参したんだよ!!

ナ ナンダッテー!!
 Ω ΩΩ

なにはともあれGJ!!でした。ごちそうさまです。
365名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/21(金) 01:44 ID:O07sQk8k
>>364
>その手に握られていたのは、ここに来てから手に入れた、チェインと呼ばれる武器。
366名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/21(金) 19:51 ID:3QgHafTY
きっとそれもドロップじゃなくて、プリさんがスティしたものなんだろうな…。
そして収集品しかスティれなくてorzなローグ娘が目に浮かぶようだ。

…この展開のためにチェインをスティったのだとしたら、つくづく恐ろしいプリさんだw
367名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/21(金) 21:16 ID:UXIbdLyU
とりあえず、マリオネットが来なかったらチェイン責めは
ログ娘が食らっただろうに100k
368364sage :2005/01/21(金) 21:50 ID:cevSUvsc
うはwwwwww見逃したwwwww
折れ馬鹿すぎwwwwww修正されてwwwwww

orz
369名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/21(金) 23:01 ID:LRuAAd8.
>>367
>>356の最初のほうを読んでみよう。
ログ娘はチェイン取り出されただけで何が始まるかわかったわけだ。ということは…
370名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/21(金) 23:42 ID:UXIbdLyU
>>369
オーマイガー・・・・

つまり同じ事をヤラレタ事あるんだな。ログ娘・・・・
371名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/22(土) 03:19 ID:WF924CbQ
>「いいけど、『ご休憩』はなしだかんね?こんなとこで。」

つまり、色々と「ご休憩」されたのでは・・・
INT−DEXみたいだから器用な指先と豊富な知識であんな事やこんな事を・・・(*ノノ)

ところで・・・まじでMCって何なんだろう・・・
マインドコントロールなのかな?(モンスターコントロール・・ってモンスターを洗脳してるし・・)
奇をてらってマーチャントクリエイター・・・

M「ところで、クリエイターってどんなことができるの?」
C「・・・ファーマシーの材料を作ったり・・・ポーション改造したり・・」
M「・・・アルケミとほとんど変わらないのかな・・・」
C「・・・ちょっとだけ違うのはわざわざ買ってこなくてもいいって所ね」
M「・・・役に立つの?」
C「えぇ、たとえば、あなたのHなお汁を集めようと思っても試験管無くても作れるでしょ」
M「えぇ!?」
C「後、今までのお薬を持続時間長く強力にするのは?ずっとうずいてとまらなくなるかもね・・」
M「はぅはぅ・・・(顔が真っ赤」
C「うふふ・・・」

でもまだ未実装だったり(ノ_・、)
372名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/22(土) 09:34 ID:BjfA2grw
マジレス。一応この手の話題のなかでMCだとマインドコントロールだな。
薬つかうなり催眠術なりで他者を操ってアレやコレ、というちょっとアブナイ方向の。

でもマリオネットコントロールもマーチャントクリエイターもイイ!
373371sage :2005/01/22(土) 19:48 ID:WF924CbQ
情報ありがとうございますm(_ _)m
でも、マーチャントクリエイターも薬を使ってあれこれになりますが・・
Hな気分にさせてるからいいのかな?
他者を操ったりして、望まない事をさせるのが本来のMC何でしょうか?
(マーチャントクリエイターなら望んでることをしてるのですが・・・)
どうも五円玉で剣士子に「あなたはだんだんHなきぶんにな〜る〜」って言うのが思い浮かぶんですけど・・
(それで夢を見てるようなほんわりとした感じで自慰しちゃう剣士子(*ノノ)それをしたセージ子が・・)

神なプリはチェインでマリオネットをコントロールしてるようですけど(*ノノ)

関係ない話題ばかりでどうもすみませんでしたm(_ _)m
374名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/23(日) 04:02 ID:erneuV42
MC
ttp://rose.zero.ad.jp/~zab50690/
スレと直接関係無いのでsage
375名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/25(火) 03:24 ID:m5/7YHFk
>>350さん
激しくG J !!!

読んでて妙な妄想しちまいました。
マリオネットさんにチェインを使う手前あたりで
「あらあら〜チェインに使う分の聖水がありませんね〜」
「聖水はさっきのが最後だったんですよ。どうしましょう
空き瓶はあるんですけどね〜?」
「うーん・・・」
「そうだ。申し訳ないんですけどマリオネットさん
水場を作っていただけませんか?」
『ふぇ?? で・・・でもどうやって??』
以下略
これでこそ本当の聖水だろ・・・と、
キケーンな妄想を何度か読み返してる内に思った漏れも
吊ってきたほうがいいかもしれん。
376名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/25(火) 10:24 ID:8ZvNJwLo
ユイ×ミルのアルケミコンビと>>350氏の鬼畜ップリ&ローグは


ネ申
377名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/25(火) 22:20 ID:RsoZFMj2
なんの

226たんは
ネ申
378名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/25(火) 22:21 ID:ZYxNI3Zw
>>375
吊る前にお前様にはやることがあるだろう?

 文 章 に し て し ま え

>>350とは別人だし勝手に依頼してしまうわけだが私は謝らない
379名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/25(火) 23:06 ID:F9z/YveY
226たん・・・帰ってこないかなあorz
380名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 05:23 ID:WR1Rn7b.
ところで、唐突に○をチェックって言って伝わる人はどれくらいいるかな?
381名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 20:07 ID:wIVeK37k
○をチェック??
マルドゥークがチェック柄の神官服でも着てるのかな?
382名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 20:31 ID:BVBASWRg
>380
あれだろ、日本では正答に○をつけて誤答にV字のチェックを付けるが、
欧米だと○もV字チェックも正答を表している、っていう話を知っているかと
聞いていると思うんだが。
383380sage :2005/01/26(水) 21:21 ID:WR1Rn7b.
…ごめん、やっぱ通じないね(汗
某所のお絵かき掲示板にここ絡みっぽいのがあったんだけど、そこにたどり着くには
○をクリックしなければいけないもんで…。
384名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 22:27 ID:VTFaa6l.
いきなり「○をチェック」とだけ言われても結びつかない。
チェックとクリックは同義ではない。せめて押すと言ったほうが良かったかな。
385名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 23:09 ID:SFZ98fS2
わかっていてあえてボケているのかと思ってた俺・・・
386名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/26(水) 23:23 ID:BVBASWRg
素だったぜ…orz
387名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 03:19 ID:WzoJcl.I
>>381
はーい、私はマルデュークです!
スフィンクスダンジョンを荒らしにくるワルイ人間たちを、
私の魔法でこらしめてあげるんですよー。
こんなふうに・・・とりゃっ!

え、あ・・・ご・・・ごめんなさいっ!

そうそう、私たちっていっつも機械のように
毎日毎日人間を襲ってると思われてるみたいなんですが、
それって誤解ですから!
ちゃんと毎日寝て起きて、ご飯も食べて、それからお洒落だってしてるんです。
私だって、今日の神官服はチェック柄♪ ほら、どうでしょうー似合いませんか?

似合いませんか・・・そうですか・・・

・・・って、あ、いつの間にかまた人間が入ってきてるじゃないですかっ!
もう、気づいてたなら教えてくださいよー意地悪だなあ。
あああそんな話をしてる場合じゃないんですっ!
はやく倒しにいかないと! ほら、あなたも一緒にくるんですよっ。

あれは・・女のプリーストさんってやつですね。
私だって神様に仕える神官なのに・・・なんで私はヒールを使えないんでしょう?
と、とにかく。奇襲ですよ、えいっ、ファイアーウォール!

あ、あれ??
どうしてプリーストさんは炎の中を進んでこられるんでしょう?
私の魔法が失敗したはずは・・・ええっ、なんでどうして?
ええい、それならこうですよ、ファイアーボルト!
えっ、これも効かなっ・・・そんな、そんなことがっ。

だめです、魔法は集中しないと使えません!
気をとりなおして、ファイアー・・・む、むぐぅっ。
んぐ・・・・プリーストさんの手で口を塞がれてしまいました。。。
そんな威力のない魔法は効かないから静かになさいって・・・う、うえーん。

こ、これでも毎日魔法の練習はしてるんですよう。
そんなこと言って聞いてくれなさそう、むしろ私喋れないっ!
ど、どうしよう、このままやられちゃうのかなぁ・・・
ミミックちゃん、助けてよう・・
388名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 03:23 ID:WzoJcl.I
え、あ、なんだか通路の奥のほうに連れてこられてしまいました。。
暗くってじめじめしてて・・・え、なんですか、
良く見るとモンスターなのにとても可愛い顔をしてる?私が?
いやあそんな、ほんとのことを言わなくても良いんですよう。
そして手を離してくれました・・・って、ええええ。
こんなかわいい娘は食べちゃいたくなるって・・・た・・・食べ!?

そ、それはちょ、どういう意味ですかっ、あのちょっと説明を、むぐぅっ
れ・・・れっくすディビーナって・・・
これじゃ口ふさがれてるのと変わらないですよう。。あーうー。
なんだかこれって危ない雰囲気ってやつですか・・・
ひ、ひゃっ!首筋にプリーストさんの手が・・・つめたっ!

は、はうう、どこ触ってるんですかぁ・・・
胸とかそんなないんですってばぁ・・・やめてよう。。
ちょっとおとなしくしてればいい気持ちになれますよって、
そんなこと言われてもう・・・はっ、聖水なんか取り出して何するつもりですかっ
ああう、チェックの神官服、お気に入りなのにびしょびしょになっちゃいました・・・

え。
濡れたままだと風邪をひいてしまうから、服を脱いだほうがいいですね?
そっ・・・それはプリーストさんあなたがっっ・・・
なんて叫びたいのに沈黙状態・・・
やーめーてー、脱がせないで・・・あっ・・
389名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 03:24 ID:WzoJcl.I
〜〜電波ここまで
続きはご想像にお任せします
390226たんsage :2005/01/27(木) 07:56 ID:oryHho/M
お久しぶりです、作品ひとつお持ちしました。
ですが、久しぶりでカンが鈍っておりまして、普段でも長いのに
普段よりも長くなってしまいました_| ̄|○
というわけでこのスレに収まらない可能性が高いため、
勝手ながら次スレ立てさせていただきました_| ̄|○スミマセン

次スレ
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1106844767/l50
391名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 12:01 ID:lV6l6GQY
>>390
610レスでも収まらないのかよっ!
さすがに私有化しすぎ
自己責任で暫定次スレ削除&こっちに貼り直してくれ
392名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 12:19 ID:RAkFobQ.
>>390
作品&スレ立て乙です。
ライトな作風でおもしろかった(´▽`)

>>391
スレの容量。492k越えてるからやばかったんだよー。
393名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 12:23 ID:5QsmbxVM
>391
ひょっとしてそれはわざと言っているのかな?
>391の時点で残り609レスであると同時に残り19KBなのだけど…。
こっちを埋めてしまって次スレ移行の時期ですよー
394名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 12:25 ID:lV6l6GQY
容量かっ!気付かなかったorz

>>390
改めてスレ立て乙乙
従順な姐さんもいいですな(*´Д`)
395名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 14:44 ID:IlJIIrdw
>>387
言いたい事は一つだけだ。
その先が気になって仕方ねえからもっと書きやがれお願いします。

>>390
イシスもいいね。セージ娘にスティックキャンディで口内を
責められる図を妄想しちったよ。
396名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 18:49 ID:0dVRXaQ.
>>390
実にGJであります!!
話の内容はもちろんですが、仕掛けにも感心させられました。
自分で書く時にはいつも、どうやったら二人一緒に気持ちよくなれるか、で考え込んでしまうものですが、
あの設定であれば無理なく一緒に気持ちよくなれるな〜と感心しきり。
イシスの心の動きも実に丁寧に書かれていますし、本当にGJでした!
397名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/27(木) 18:53 ID:bP6hfRx.
>>390
何よりもラグナの設定をなんとか活かそうとしている所にすごく感動。
これからもその作風を活かしてがんばって欲しい。
398名無しさん(*´Д`)ハァハァdame :2005/01/28(金) 03:44 ID:QoAhD2lc
>>390
エロいし、面白い、GJです!
なるほど>377が言う通りです!

・・・226たん氏の過去の作品はどちらに(死
399名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/28(金) 09:45 ID:0tt45hOI
次スレにありますよ。

http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1106844767/l50
400名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/28(金) 13:37 ID:Z24yEkOQ
>>399
何か勘違いしてないか?

で、本題の226氏の過去の作品だけど、
保管庫が消えたりしてるから過去ログ倉庫から探すしか無いんじゃないかな。
最初は♂×♀スレの方に投稿されてたからそっちも探して見て。
401名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/28(金) 16:03 ID:QoAhD2lc
>>400
なんとか2本見つけて読んでみました。ネ申って本当にいるんだね。
ひょっとして今回登場した双子のようによく似てるWIZとBSは
前作のまーちゃんとWIZ子かな?
402名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/29(土) 19:02 ID:ggpznhdM
>>401
気づかなかったッッ!!
♀×♀スレ誕生前からのファンなのに○| ̄|_
403名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/30(日) 04:52 ID:gTNC60G6
226たん作品集
一冊目61(アップローダーにtxtで上げられたもの? 404になってて読めてない…orz)
一冊目219〜226(ここでも怪しげなキャンディが!/「226氏」が定着しはじめたのもこのころ)
一冊目251〜258(娼婦話なのに綺麗。相思相愛がテーマだそうです)
二冊目23〜30(えろ寄りとのこと。エロ寄りではないのがミソ)
二冊目47〜51(今度は玩具系。話の背景もしっかりしてるのはさすが。「226たん」が固定ハンドル化)
二冊目456〜463(キャラチェンってそういえば異性アカウントばっかりにチェンジしましたよね)

三冊目で♀×♀とノーマル(?)でケンカし、♀×♀専用スレ設立。

専用一冊目18〜25(専用スレ記念。電話えっちならずWisえっち)
専用三冊目3〜12(お久しぶりの新作。今度はイシス)


以上かな? 抜けがあったら補完よろしく。
というか、226たん。一冊目61再アップお願いしたいデス。
404名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/30(日) 07:51 ID:MxSKcY3o
>>403
うひ、GJ(*´Д`)b
全部読んでいた口なのに思わず読み直しに行ってしまったぜ!
これだけ魅力のあるキャラクターを産み出しているのに1人も名前がないとは、渋いぜ・・
元々神だったのに上手くなってるのが分かる所も人気の秘訣か・・?
そうなると逆に61が気になる。
あんまり226たん萌えで埋めすぎると他の作家さんが書きにくくなってしまうかな
俺はみんな待ってるぜーーーー

でも一度226たんの何がこんなに良いのかを誰かに分析して欲しい
俺もこんなの書けたらなー
405名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/30(日) 09:03 ID:Y2iSCd1E
キャラに対する愛があるよね。
他の作者にそれがないということではないけど。
406名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/30(日) 09:12 ID:Htyu1Sf.
手元に61があるのだが…

うpするものなのか?
407371sage :2005/01/30(日) 15:32 ID:uBnoq9lI
226さんの許可があればうpしてもよいのでは?

残り14kでどこまで行けるかが問題だが・・・
408名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/30(日) 15:32 ID:uBnoq9lI
名無しに戻れてない・・・・orz
409名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/30(日) 16:50 ID:Qc7vVY0w
次スレあるんだし、そっちでもいいんじゃない?
あくまでも、許可がおりたら、だけど。
410名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/30(日) 18:16 ID:Htyu1Sf.
へっへっへ、見つけましたぜ旦那。

♂×♀スレ一冊目の157-159が61でやんす。
411226たんsage :2005/01/31(月) 20:10 ID:dGZFUT/6
うわあ。
皆さん感想ありがとうございます(ノA`)ミニアマル
昔の作品(61のやつ)は触らないでくださいっ、泣きたいくらい未熟です_| ̄|○
キャラが全て名無しなのはこだわっています。愛もあります。
今作のWizとBSは、ご明察の通り前作のふたりです。超ボス厨WizとひんぬーBSです。
読み返してみると最近の作品が一冊目251-258(娼館)に勝っているかは
少し自信がなかったりもする今日この頃です。

あまりの大反響に嬉しくなってしまい、レポートの合間を縫い次回作を書いております。
今日〜明日中にアップできそうなのですが…
今作(イシス)程度の長さと、やや短めのえちシーンになって…しまいそうな…その。
そんなのでもよろしいでしょうか('A`;)
412名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/01/31(月) 23:16 ID:lG8syVEk
いやもう是非お願いしますっ。
413226たんsage :2005/02/01(火) 01:05 ID:6koQ8PAM
アップしました…が。
いささか、電波が過ぎました。失礼_| ̄|○
414名無したん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/01(火) 03:47 ID:Are.KfFk
このアプローチはまったく考えつかなかった…
いやGJ。実にGJ。
415名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/01(火) 04:39 ID:hDEBuNgE
226たん・・・よかった、GJといいたいところだけど
('A`)
を2回も出されちゃあ褒める気になれない。
レポが鬱なのは分かりますがね、226たん像が崩れてゆく・・・
416226たんsage :2005/02/01(火) 08:33 ID:6koQ8PAM
暇なうちにすばやく。

>>414
なんでこんな変な電波が来たのか未だにわかりません。
ゴブリンかわいいです。ありがとう

>>415
それは申し訳ないです、が。自分はこれ「('A`)」可愛くて好きなので特に理由も何もありません。
作外ですけど、嗜好にあっていなかったなら流してください。
スレの雰囲気に合ってないようですので今後控えます。荒れたら困りますし_| ̄|○
417名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/01(火) 13:54 ID:rmsTW4JM
オークヒーローに燃えたのは自分だけか(´Д`;)
投下頻度については特に決まってるわけでもないしいいんじゃないかな。
何も出ずに過疎化するよりマシだろう。

ただ延々マンセーレスばかりじゃ他の人が書きにくくなるってのはあるからネタ投下もやっていこうぜ。
実装が近い転生スキルネタとか。
大聖殿作って狩場でも(ry とか(゚∀゚)
418名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/01(火) 13:56 ID:rmsTW4JM
OK,2行目から4行目まではスルーしてくれ、勘違いだ_| ̄|〇
419名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/02(水) 03:15 ID:j4zPmBqs
褒める気になれないとか過疎化するよりマシとか
お前たち勘違いしすぎですよと。>>1読んでるか
226たんの作品を気に入った奴はマンセーして、嗜好に合わなかった奴は黙ってれ。
延々マンセーになってもちゃんと感想言うべきときは言うべきだ。
226たんのルーンミドガッツは広く深くていいな。好きだよ
あまりの設定に驚いたが、ちゃんと作られてて良かったと思う。
ネタ投下。ホワイトスミスには自動攻撃装置製作なんてスキルが(ry
プロフェッサーのマインドブレイカーなんか、それこそ226たん向(ry
420名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/07(月) 03:53 ID:PYPeJOW6
感想スレ化したから新スレへ投稿か、ネタ振りでもなきゃ埋まらないな・・
226たんに皆、続いてくれいっ!
421名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/07(月) 11:09 ID:uR8T9jqE
test
422名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/07(月) 18:29 ID:J6teuAfE
test
423名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/12(土) 16:46 ID:XtQ3zv/U
ネタ1

「んっ・・・はぅ・・・もう・・だめ・・・」
「あら?もうねをあげてるの?また1からやり直しでいいの?」
「だっだって・・・もう限界・・・」
「そうね、もうここくちゅくちゅでひくひくしてるもんね。息吹きかけてあげようか」
「だっだめ・・そんなことされたら・・・」
「うふふ、元の子もなくなっちゃうもんね〜。じゃあいいわよ、でもまた1からやり直しね」
「はっはい・・お姉様・・ありがとうございます・・・」

ネタ2

「お姉様・・これ・・恥ずかしいですよ・・・」
「いいじゃない、よく似合ってるわよ」
「でっでも・・こんな・・・」
「ほら、そんなにもじもじしてたり押さえてたらよけいに目立っちゃうよ」
「うぅぅ・・・」
「ほらほら、早くいかないとお店しまっちゃうわよ、いきましょ」
「わっ、お姉様、引っ張らないで」

ネタ3

セージ子「〜♪」
クルセ子「あふぅ・・・んっ・・・ねぇ・・もう・・解除してよ・・」
セージ子「え〜、やっと完成した新しいライトニングローダーなのに」
クルセ子「でも・・これって・・んふぅ・・戦闘じゃ・・役に・・立たないよ・・」
セージ子「でも、あなたをいじめるのには使えるでしょ(くすくす」
クルセ子「はぅ・・・そんなぁ・・・もうこの手錠・・はずしてよ・・」
セージ子「だ〜め。ほら、ディボーション切れそうだから早くまたつないでね」
クルセ子「うぅ・・・そっちの方が辛いです・・目の前でされて・・・感じはこっちで・・」
セージ子「大丈夫、いっぱい焦らしたらちゃんといっぱい気持ちよくしてあげるから(ちゅっ」

ネタ4

ローグ子「スティール♪」
プリ子「やっ!こら〜!返しなさいよ〜!」
ローグ子「またこんなのはいて〜もっと色気のある物はきなさいよ」
プリ子「せっ聖職者なんだから当たり前です!」
ローグ子「性職者の間違いじゃないの?ベットであんなに乱れてたくせに」
プリ子「む〜!そんな事言うならお仕置きです!」
ローグ子「えっ!あっ、ごめんなさい!それはゆるして〜!」
プリ子「許しません!レックスデビーナ!」
ローグ子「!!!」
プリ子「今日はベットでじっくりとお仕置きしてあげますからね〜泣いても許しませんよ」
ローグ子「!・・!!(やっぱり性職者じゃ・・・)」
プリ子「・・・また何か考えましたね・・一晩中焦らしてあげるから覚悟しなさい」
ローグ子「!!!(TT)」

これで埋められたかな・・・
424名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/12(土) 16:52 ID:XtQ3zv/U
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_,,-―=''' ̄      ___,,-―――='' ̄ __,-―='' ̄   / .   . .
   _,,-―=''' ̄        _,,-―='' ̄ ヽ       /  +
 ̄ ̄        _,,-―=''' ̄          \    /  . . .  .
      ,,-='' ̄                   ヽ  /    .  。. ★  ☆
    ,,,-''        ノ              ノ   ヽ/     。.    .
-―'' ̄        (;;;)    |___,/  (;;;)   |   . ☆  +
.  |        ..::::::::::::...       |     /    ..:::::::... | + .   . .   うめ!
   |                    |     /        |    . .   ☆
  ヽ    γ´~⌒ヽ.        |   /          /☆ . *  +.  .
――ヽ   /      ヽ      |  /         /⌒ヽ、.  .  . .
    \/       |       |_/          /    ヽ +★
      /         |             /     ノ *  ☆
425名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/12(土) 18:06 ID:XtQ3zv/U
「グランドクロス!」
威力は弱いが彼女の一撃でまわりの敵が彼女に集まっていく
「今よ!」
「わかってるわ!ヘブンズドライブ!」
あたしの力ある言葉に反応して地面が盛り上がり槍のように敵に襲いかかる
「やっぱり数が多すぎるわ」
「こっちで数を倒すから何とか保って!セフティーウォール!ファイヤーウォール!」
同時に放つ壁の魔法で相棒の足下にはピンク色の守りの壁と、敵を焼き尽くす炎の壁が生まれる
「こら!こっちに来なさい!シールドブーメラン!」
ファイヤーウォールやヘブンズドライブでタゲがこっちに変わったモンスターのタゲをまた取ってる
ディボーションでつながってるから平気なのに
「ヘブンズドライブ!ヘブンズドライブ!ヘブンズドライブ〜!!」
やっぱり効果的な範囲魔法がこれしかないのはきついよ〜

「ふぅ・・・何とか片づいたわね・・・」
「ごめんね〜ポーションだいぶ飲んだでしょ」
「まあしょうがないわ。あんなに一気に沸いたんだから」
「はぁ・・・つかれた・・・」

どっと疲れがでて、あたしは座り込んだ、だってほとんどSP使っちゃったしね

「あれ?つかれたんだ、よかった・・・」

何だかほっとした顔をしてる・・・
うふっ、あたしのつかれたの意味、まだわかってないのかな〜

「じゃあ少し座って休憩しま・・きゃ!あぅ・・なっなんで・・・」
「だって、つかれた上に体火照っちゃって、ちょっと紛らわせようと思って」
「あぅ・・だったら・・ふぁぅ・・ディボーション切ってからで・・んっ・・」
「え〜、だって、あなたがそうやってるの見るのが楽しいんだもん。鎧脱がすの大変だしね」
「でっでも・・ひゃ・・もっモンスターが来たら・・・あぅ・・・」
「ちゃんとセフティーウォールはってあげるから♪あはっ☆いい顔〜♪」
「やぁ・・あぅ・・だめぇ・・・んんっ・・・」

埋められなかったら続きを書きます
426名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/12(土) 19:36 ID:XtQ3zv/U
あたしがくちゅくちゅと自分のあそこをいじるたびに彼女が身を震わせてあえぎ声を出す
あたしは全然感じないからちょっと物足りないけど、その分彼女か感じてるのを見るのが快感♪
でも、やっぱりこう、音を鳴らしていじってると恥ずかしいな・・・

「んっ・・・あぅ・・・くぅ・・ふぁぁ・・・」

あはっ、顔を赤らめて手を胸やあそこに当ててる

「どうしたの〜?やっぱりしたくなって来ちゃったんでしょ」
「うぅ・・だって・・こんな・・・はぅ・・・焦らすようにされちゃったら・・んんっ!」

あはっ、ちょっとクリをいじったら倒れ込んじゃった
クルセの鎧もセージのみたいにいじりやすい用にすればいいのにね〜

「はぅ・・刺激・・きついってば・・ひっ!ひゃう!!」
「刺激、どうきついのかな?ちゃんといわないとダメだよ」

あたしは意地悪く言う、ほらもう彼女、顔を真っ赤にしてる

「うぅ・・・だっだから・・・クリを・・・そんなにいじっ、ひゃっ!!」
「ちゃんと名前、いわないとダメでしょ」

お仕置き代わりにクリをひねったらホント、かわいい声で泣いてくれるね〜♪
ホント、ちゃんと直接いじめたいな・・・あたしも気持ちよくなれるし

「あぅ・・・くっクリ○リスをそんなに・・いじらないで・・刺激・・強いから・・・」

あはっ☆もう足をもじもじさせて、手がじれったそうにしてる。鎧脱がない限りさわれないのにね

「そう?じゃあこっちはやめて、今度はこっちね」

そういってあたしは今度は自分の胸に・・・やっぱり感じて無くても立っちゃってる・・はずかしい・・・

「えっ・・ひゃ・・あぅ・・・」

乳首には触らないように、そ〜っとそ〜っと胸のふくらみだけなでてっと

「あぅ・・・うぅぅ・・・いっいじわる・・しないでよ・・・」
「いじわるってどんなことかな〜♪」

こう聞いてる時点でいじわるだよね〜♪
でもホント、この子っていじめればいじめるほどかわいいよね♪

「えぅ・・・お願い・・・胸の・・先も・・さわって・・・」

あれ?もうおねだりしてきた。もう我慢出来ないんだ・・・ちょっと早すぎ

「胸の先ってどこかな〜?ちゃんと名前をいわないとダメっていつも言ってるでしょ」
「えぅ・・・乳首・・・乳首を・・いじってください・・・」

む〜・・・そんなにすぐに言ったらおもしろくないのに・・・

「乳首乳首って連呼して、ホントHだね〜」
「あぅ・・だっだって・・そんなにゆったりで・・・」
「でも、いじってるのはあたしであたしの体だから、指図されるいわれはないわよね。いじりたければ自分のいじれば?」
「!!」

あはっ☆あわててる〜♪絶対もらえると思ってたみたいね。そんなに甘くないわよ〜

「そっそんな・・・だったら・・・」
「あっ!こら!まだモンスター来るんだから鎧脱いじゃダメでしょ」
「あぅ・・そんな・・・いじわる・・・」

びっくりした・・ホントに鎧脱ごうとするなんて・・・相当我慢出来ないのかな?

「だっだったらいいもん・・こうするから・・・」

えっ・・いきなり近づいてきて・・・えぇ!

「んっ・・ひゃぅ・・・あぅ・・・」
「あっ、それ反則!あたしの胸、いじるなんて!」
「だって・・んっ・・してくれないんだ・・もん・・んくぅ・・」

む〜、でも勝手にするなんて・・・そうならお仕置き!

「ふぁ・・ひゃぁ!あぁ!!」
「そんなにHになりたいならこうしてあげる♪ほら、気持ちいいでしょ」
「ひぅ!やぁ!きついって・あぅ!!」

ふふふ〜クリをぐにぐにしたらのけぞって悶えてる
でも勝手にしたお仕置きはこれからなんだから

「・・・ライトニングローダー」
「!!ひぃ!!ひゃあああ!!」

ふふっ♪クリにかけたからバチバチしてすごいでしょうね〜
ちゃんとこれのために開発したから安全だけど、今回はちょっときつめにかけたからね

「あくっ!あぅ!!」
「あらら、そんなにのけぞってふるえちゃって、いっちゃったのかな?エッチなクルセさんだね〜」
「ふぁぁ!あぅ!やらぁ・・とっとめてぇ!」
「だ〜め、勝手にあたしの体に触れたんだから。ディスペルしてあげない」
「そっそんなぁ!ひゃぅ!」

あはっ☆もう2回めいっちゃったみたい。そろそろモンスターも出ててきそうだし
蝶の羽使って宿でたっぷりとお仕置きかな?

「あらあら、これじゃあモンスター来てもダメね、ほら、少しやめてあげるから蝶の羽をつか・・あぅ!」

ひっ!やぁ!しっしびれる!!でぃっディボーションの効果、切れちゃった!

「あぅ!んくぅ!!やぁ!!はっはやく・・でぃっディボーション!」

ってあの子、完全に余韻に浸ってる!ひゃぅ!やぁ!!これじゃあディスペルできない!
あぅぅ!!
427名無しさん(*´Д`)ハァハァsage :2005/02/12(土) 19:51 ID:XtQ3zv/U
「ひぅ!!ねぇ・・おき・・あぅ!うくぅ!!」

やっやばい・・ちょっとつよくかけすぎ・・たえられない・・・

「んっ!んぁ・・・あぁぁ!!」

いくっ!いっちゃう!!

「ひゃぁ!!・・・あぅ・・あぁぁ!」

あぅ・・そっそんな・・・いったのに・・まだ続いて・・・くっ狂っちゃう・・

「ひゃあ!!やぁ!おっおきてよ!!やぅ!!」

うぅ・・あそこ押さえてもびりびり来る・・・このままモンスター来たら・・・やばい・・

「おっ起きて!こっこの淫乱クルセ!ひぅ!おっおきてよ・・あぅ!」

あぅ・・目の前が・・真っ白になりそう・・
あっ!やっと起きた!

「はぅ!!ひゃ・・ひゃあやぅ・・ディボーション・・ひっ!」

早くディボーションしてよ、ディスペルできない!
って・・・何でそんな熱に浮かされた顔で・・・

(ちゅぅ
「んんっ!!」
「んっ・・・んんっ・・・」

やぁ〜!この子できあがっちゃってる〜!

「ぷはっ・・・」
「はぅ・・はっ早く・・ディボーション・・ひゃぁ!ディスペル・・できない・・モンスター来る・・」
「あはっ☆だめですよ〜ディボーションしたらこんなかわいい顔、また見れませんからね〜」

あぁ〜!やっぱりできあがってる〜!!

「えへへ〜蝶のはね、手にいれたからね。握れば逃げられるから。早く安全な宿屋のベットいこ〜♪」
「やぁ・・・でっでも・・これじゃあ・・・あぅ!」

ひぃ!くっクリつままないで!!ひっ!!

(しゅん
「あはっ☆クリつまんだ拍子に握ったみたいね。はやくあたしもいこ〜っと♪」
(しゅん

−−−−
これで埋まったかな・・・
続きの予定は・・・色々と妄想はあるけどかけるかな?

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