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【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】

[266:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2012/12/03(月) 16:10:41 ID:zRtOvqhM)]
 振り払うのは容易い。寧ろ私の立場からすればそうすべきだろう。覚悟なく路地に足を踏み入れた女は、代価を支払う必要がある。

「私に頼るな」

 娘の表情が絶望に曇る。嗜虐心が込み上げた。一時の玩具にするには、いいかもしれない。となれば、

「助けたくなってしまう……!」

 包囲していた男達の雰囲気が剣呑なものへと一変する。得物を手に取り、こちらを牽制した。

「旦那……やめときなせぇ。腕前には自信があるようだが、ここを逃げても追手がつきます……」

 自らも短剣を構える男に、私は口の端を吊り上げ、獰猛に挑発する。

「それは困ったな……では世界の果てまで逃避行か……あるいは皆殺ししかないようだ」

「しゃらくせぇっ!!」

 瞬時に四方から襲い掛かる盗賊達。私の自信から、相当な腕前と判断したのだろう。背後で震える娘をも狙い、私に不利な戦いを強いるその戦法は、合理的と言う他ない。
だが、彼我の戦力に圧倒的な差があればこそ、私も強気でいられるというもの。

「メテオ――アサルトっ!!」

 様々な毒薬を馴染ませたカタールを大きく一振り。衝撃波と毒風が周囲を襲う。経験と知識に基づいてブレンドされた毒のカクテルは、肌から浸透し、肺を焼き、神経を過敏にする。たちまち男達は周囲に転がり、激しく身もだえするだけになった。

「て、てめぇ……!」

 苦痛と怒りに顔を歪めながら男が睨み付ける。ひと呼吸毎に凄まじい激痛が走るはずだが、後遺症は残らないし、傷跡も、況して命に危険はないよう調整してある。毒とは便利なものだ。

「悪いが、貰っていくぞ。……駄賃だ、とっておけ」

 金貨の袋を投げ捨て、私はセージの娘を抱き起こす。腰が抜けていたらしい。自力では立ち上がれなかった。

「あ、あのっ。この人達は……」

「五分もすれば起き上がる。……どちらかといえば、お前は自分の心配をすべきだな」

 娘を抱えると、私は夜の街に溶けて消えていった。


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